説明

支持構造およびそれを用いる方法

【課題】任意の端と端を接する吻合デバイスと組み合わせて作動し、そして吻合された腸またはその他の管状器官の管腔を経時的に開放を維持することを支援する外科用支持構造を提供する。
【解決手段】本開示の局面によれば、隣接する腸組織セクション間に吻合を形成するための装置が提供される。この装置は、アンビルおよび管状本体部分を有する吻合デバイスを含み、ここで、このアンビルは、上記管状本体部分にシャフトにより選択的に取り付け可能である吻合デバイス;および腸組織セクション間の配置のための支持構造を含む。上記支持構造は、上記シャフトを受容するためのアパーチャをその中に規定する本体を含む。この本体は、外側末端エッジを有する。上記支持構造は、上記本体の外側末端エッジに配置された膨張可能な材料の少なくとも1つの層を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本開示は、2004年10月18日に出願された米国仮出願60/620,066、および2004年10月18日に出願された米国仮出願60/620,065の利益を主張し、そしてそれらに対する優先権を主張し、それらの各々の内容は、本明細書中に参考として援用される。
【0002】
(背景)
(技術分野)
本開示は、漏れ、出血および/または狭窄の発生を減少するための支持構造、そしてより詳細には、ステープルデバイスと組み合わせる使用のための環状の支持構造、ガスケットなどに関する。
【背景技術】
【0003】
(関連する技術の背景)
ステープルは、伝統的に、例えば、腸または気管支のような種々の身体構造を接続または吻合するとき、縫合を置き換えるために用いられている。これらのステープルを付与するために採用される外科用ステープルデバイスは、一般に、患者中の組織の幅のあるセグメントを同時に切断かつシールするよう設計され、それ故、このような手順の時間およびリスクを大いに減少する。
【0004】
直線状または環状の外科用ステープルデバイスは、外科医によって、身体組織のセグメントを一緒に接続するため、および/または吻合の生成のために、外科用ファスナー(例えば、ステープルまたは2部分ファスナー)の1つ以上の直線状の行を、身体組織に連続的または同時に付与するために採用される。直線状の外科用ステープルデバイスは、一般に、一対のそれらの間に接続されるべき身体組織が配置される顎または指様構造を含む。この外科用ステープルデバイスが、作動され、および/または「発射される」とき、発射バーは、長軸方向に動き、そしてステープル駆動部材をこれら顎の1つに接触し、そして外科用ステープルを、対向する顎中のアンビル中/それに対して身体組織を通じて押す。それによってステープルを閉じさせる。ナイフブレードは、ステープルの行/線の間を切断するために提供され得る。このような外科用ステープルデバイスの例は、米国特許第4,354,628号、同第5,014,899号および同第5,040,715号(特許文献1、2および3)に記載され、それらの各々の全体は、本明細書中に参考として援用される。
【0005】
環状の外科用ステープルデバイスは、一般に、代表的には2つである複数のステープルの環状の行を含む環状のステープルカートリッジアセンブリ、この環状のカートリッジアセンブリと作動可能に関連するアンビルアセンブリ、およびステープルの行の内部に配置される環状のブレードを含む。このような環状の外科用ステープルデバイスの例は、Robertsonらによる米国特許第5,799,857号および同第5,915,616号(特許文献4および5)に記載され、これら各々の全体は、本明細書中に参考として援用される。
【0006】
大部分の手順について、裸のステープルの使用は、これらステープルを患者の組織と直接接触して、一般に受容され得る。組織の一体性は、通常、これらステープルが組織から裂かれ、そして治癒が生じる前にシーリングを損なうことを防ぐために供される。しかし、いくつかの外科的手術では、外科用支持体、例えば、メッシュが、患者にともなう組織欠陥、特に、腹腔壁、胸壁、横隔膜および身体のその他の筋腱膜領域中で生じる欠陥を架橋、修復および/または強化するために外科医により採用される。外科用支持体の例は、米国特許第3,054,406号、同第3,124,136号、同第4,347,847号、同第4,655,221号、同第4,838,884号および同第5,002,551号(特許文献6、7、8、9、10および11)に開示され、それら各々の全体は、本明細書中に参考として援用される。
【0007】
ステープルが、外科用支持体(すなわち、強化材料)を利用する外科的手順で付与されるとき、ステープルの脚は、代表的には、外科用支持体の層を通ってカートリッジの顎から、そしてアンビルの顎に遭遇する前に患者組織を通る。代替の手順では、ステープルの脚は、上記アンビルの顎に遭遇する前に、代表的には、上記カートリッジの顎から、上記外科用支持体の第1の層を通り、次いで、患者の組織を通り、そして最後にこの外科用支持体の第2の層を通過する。これらステープルを配置して、ステープル止めされた組織は、上記外科用支持体の層の間にクランプされる。
【0008】
上記に記載の外科用支持体は、直線状の外科用ステープルデバイスと組み合わせて用いられるが、環状または円形外科用ステープラデバイスと組み合わせる使用のための環状の支持構造に対する必要性が存在し、例えば、モデル「EEATM」器具のような端と端を接した吻合ステープラが、Tyco Health−Care Group、LP、Norwalk、CTの事業部であるUnited States Surgicalから入手可能であり、そしてGreenらによる米国特許第5,392,979号に開示されている。一般に、端と端を接した吻合ステープラは、代表的には、ステープラのアレイを患者の腸またはその他の管状器官の接近したセクションに配置する。得られる吻合は、多くの「B」字形状のステープルを含む腸の反転したセクションを含み、腸の接近したセクション間の確実な連結を維持する。
【0009】
外科用ステープルの使用に加え、生物学的組織接着剤が、組織修復および吻合の生成のために開発されている。一般に、生物学的接着剤は、分離した組織を一緒に結合し、治癒プロセスを支援し、そして組織強度を増大する。このような接着剤は、組織の修復または吻合の生成のために、例えば、外科用手順において、縫合すること、およびステープル止めすることの代わりに用いられ得る。
【0010】
生物学的接着剤の使用に加え、吻合の形成の後、別個の器具またはデバイスが、生物学的封止剤をこの吻合の外面に付与するために用いられる。代表的には、別個の工程で、この生物学的封止剤は、上記吻合の外表面に、噴霧することにより、はけ塗りすることにより、塗布することにより、それらの任意の組み合わせによるか、または当業者によって企図される任意のその他の方法により付与される。この生物学的封止剤は、この吻合からの漏れの発生を減少および/または停止するよう作用する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許第4,354,628号明細書
【特許文献2】米国特許第5,014,899号明細書
【特許文献3】米国特許第5,040,715号明細書
【特許文献4】米国特許第5,799,857号明細書
【特許文献5】米国特許第5,915,616号明細書
【特許文献6】米国特許第3,054,406号明細書
【特許文献7】米国特許第3,124,136号明細書
【特許文献8】米国特許第4,347,847号明細書
【特許文献9】米国特許第4,655,221号明細書
【特許文献10】米国特許第4,838,884号明細書
【特許文献11】米国特許第5,002,551号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
任意の端と端を接する腸吻合の1つの可能な副作用は、経時的に狭窄するその傾向であり、この狭窄は、経時的に管腔の直径を減少し得る。従って、任意の端と端を接する吻合デバイスと組み合わせて作動し、そして吻合された腸またはその他の管状器官の管腔を経時的に開放を維持することを支援する外科用支持構造に対する必要性が存在する。
【0013】
適切な生体適合性接着剤の付与は、患者および外科医に差別なく多くの利点を提供し、例えば、用いられるステープルの数の減少、処置されている組織の中間のシーリング、吻合を強化すること、ならびに血管からの出血の発生の減少、組織接合部を通る漏れの減少、および狭窄の減少などがある。さらに、生体適合性接着剤の使用は、異質身体反応および瘢痕を最小にする傾向にある。
【0014】
従って、任意の端と端を接する、環状または円形のステープルデバイスと組み合わせて作動し、かつ吻合された腸またはその他の管状器官管腔の開存性または開放を経時的に維持することを支援する環状の支持構造に対する必要性が存在している。
【0015】
任意の端と端を接する、環状または円形のステープルデバイスと組み合わせて作動し、患者によって被られる外傷を減じ、漏れの例を減じ、出血の例を減じ、そして隣接身体組織間の相対的に強い結合を生成する環状の支持構造に対する必要性がまた、存在する。
【0016】
吻合された組織に対する、好ましくは、ステープルのラインの遠位方向および/または近位方向の支持を提供するような形態の環状の支持構造に対する必要性がまた存在する。
【課題を解決するための手段】
【0017】
(要約)
本開示の局面によれば、隣接する腸組織セクション間に吻合を形成するための装置が提供される。この装置は、アンビルおよび管状本体部分を有する吻合デバイスを含み、ここで、このアンビルは、上記管状本体部分にシャフトにより選択的に取り付け可能である吻合デバイス;および腸組織セクション間の配置のための支持構造を含む。上記支持構造は、上記シャフトを受容するためのアパーチャをその中に規定する本体を含む。この本体は、外側末端エッジを有する。上記支持構造は、上記本体の外側末端エッジに配置された膨張可能な材料の少なくとも1つの層を含む。
【0018】
上記膨張可能な材料の少なくとも1つの層は、上記本体部分の外側末端エッジから半径方向の外側に延びる第1の膜および第2の膜を備え得る。
【0019】
上記アパーチャは、上記本体の内側末端エッジによって規定され得る。この内側末端エッジは、上記管状本体部分中に配置されたステープルカートリッジアセンブリのステープル受容スロットの半径方向の内側に配置され得る。
【0020】
上記第1の膜および第2の膜の各々は、例えば、ポリエチレンのようなポリマーフィルムから作製されることが想定される。上記支持構造は、上記第1の膜および第2の膜が上記本体に向かって巻き上げられる非展開状態、ならびに上記第1の膜が上記本体から実質的に遠位方向に延び、かつ上記第2の膜が上記本体から実質的に近位方向に延びる展開状態を有する。
【0021】
上記装置は、上記第1の膜および第2の膜を膨張するためのリップコードをさらに備え得る。このリップコードは、上記支持構造が非展開状態にあるとき、上記第1の膜および第2の膜の各々中に巻き上げられる。
【0022】
各膜は、第1の内側層および第2の外側層を含み得る。各膜の第2の外側層は、上記第1の内側層より大きい速度で膨潤し得る。上記第1の膜および第2の膜の第2の外層は、ヒドロゲルから作製される。上記第1の膜および第2の膜の各々の第1の内側層は、実質的に非吸収性の材料から構成され得る。上記第1の膜および第2の膜の各々の第1の内側層は、生体吸収性のメッシュ織物から製作され得る。
【0023】
本開示の別の局面によれば、隣接腸セクション間に支持構造を配置する方法が提供される。この方法は、円形の外科用吻合デバイスを提供する工程を包含する。この円形の外科用吻合デバイスは、アンビル部材および第1のシャフトを有するアンビルアセンブリ;および作動可能にその中に配置された環状のナイフ、およびこの環状のナイフの半径方向の内側に配置された第2のシャフトを有する管状本体部分を含み、このアンビルアセンブリの第1のシャフトは、上記管状の本体の第2のシャフトに選択的に取り付け可能である。
【0024】
上記方法は、上記アンビルアセンブリを第1の腸セクションに挿入する工程;上記管状の本体部分を第2の腸セクションに挿入する工程;この第1の腸セクションと第2の腸セクションとの間に支持構造を配置する工程であって、上記支持構造が、膨張可能な材料の少なくとも1つの層を有する手段;上記アンビルアセンブリおよび管状の本体部分を互いに接近する工程であって、上記第1の腸セクションの端部部分、上記支持構造、および上記第2の腸セクションの端部部分が、上記アンビル部材と上記管状の本体部分との間に配置され、上記支持構造が、上記第1の腸セクションと上記第2の腸セクションとの間に配置される工程;上記環状のナイフの半径方向の内側に配置された上記第1の腸セクションの部分および第2の腸セクションの部分を切断し、そして上記環状のナイフの半径方向の外側の上記第1の腸セクションの部分および第2の腸セクションの部分をこの構造に対して触れる外科用吻合デバイスを発射する工程;および上記少なくとも1つの膨張可能な材料の層を膨張する工程をさらに包含する。
【0025】
上記アンビルアセンブリは第1のシャフトを含み、そして上記環状の本体部分は上記環状のナイフの半径方向の内側に配置された第2のシャフトを含む。望ましくは、上記アンビル部材の第1のシャフトは、上記環状の本体部分の第2のシャフトに取り付け可能である。従って、上記方法は、上記アンビルアセンブリが上記管状の本体部分に接近する工程の前に、上記アンビルアセンブリの第1のシャフトを上記管状の本体部分の第2のシャフトに取り付ける工程をさらに包含し得る。
【0026】
上記支持構造は、その中に形成されたアパーチャを含み得る。従って、上記方法は、上記アンビルアセンブリの第1のシャフトを上記管状の本体部分の第2のシャフトに取り付ける工程の前に、上記アンビルアセンブリの第1のシャフトおよび上記管状の本体部分の第2のシャフトの1つを上記支持構造のアパーチャ中に挿入する工程をさらに含み得る。
【0027】
上記管状の本体部分は、複数の外科用ステープルを保持し得る。この外科用ステープルは、上記環状のナイフの半径方向の外側に配置され得る。従って、使用において、上記外科用吻合デバイスを発射する際に、上記ステープルは第1の間質性セクション、前記支持構造、そして次に第2の間質性セクションを貫通するように複数のステープルを展開する工程を包含する。
【0028】
上記支持構造は、本体、およびこの本体から半径方向の外側に延びる第1の膜および第2の膜を含み得る。この支持構造の第1の膜および第2の膜の各々は、例えば、ポリエチレンのようなポリマーフィルムから作製され得る。
【0029】
使用において、少なくとも1つの膨張可能な材料の層を膨張する工程は、上記第1の膜および第2の膜を巻き上げ状態から膨張された状態に展開する工程を包含し得る。上記膨張された状態で、上記第1の膜は、上記支持構造の本体部分から実質的に遠位方向に延び得、そして上記第2の膜は、この支持構造の本体部分から実質的に近位方向に延び得る。
【0030】
上記方法は、少なくとも1つのリップコードを引いて上記第1の膜および第2の膜を膨張する手段をさらに含み得る。
【0031】
上記支持構造の各膜は、第1の内側層および第2の外側層を含み得る。従って、上記少なくとも1つの層を膨張する工程は、上記第2の外側層を上記第1の内側層より大きな速度で膨張する工程を含み得る。上記支持構造の各膜の第2の外側層は、上記第1の内側層より大きな速度で膨潤し得る。
【0032】
上記第1の膜および第2の膜の第2の外側層は、ヒドロゲルから作製され得る。上記支持構造の第1の膜および第2の膜の各々の第1の内側層は、実質的に非吸収性の材料から構成され得る。上記第1の膜および第2の膜の各々の第1の内側層は、生体吸収可能なメッシュ織物から製作され得る。上記本体は、穿孔され得るか、または多孔性であり得る。
【0033】
上記膨張可能な材料の少なくとも1つの層は、流体吸収に際し膨張し得る。
【0034】
上記本体は、ポリ乳酸材料、グリコリドホモポリマー、および合成の吸収性のラクトマー9−1材料の少なくとも1つから製作され得る。上記本体は、メッシュまたはその他の織物であり得る。
【0035】
上記本体は創傷処置材料を含み得る。この創傷処置材料は、望ましくは、接着剤、封止剤、止血剤、および医薬の少なくとも1つである。
【0036】
上記本体は、この本体の外側末端エッジが、上記アンビルおよび管状本体部分の半径方向外側面を超えて延びるように圧縮可能であり得る。従って、上記本体は、発泡体から製作され得る。上記本体は、この本体の直径の1/4より大きい第1の厚みを有する。
【0037】
上記支持構造は、上記本体が第1の直径および第1の厚みを有する非水和状態、ならびに上記本体がこの第1の直径より大きい第2の直径およびこの第1の厚みより大きい第2の厚みを有する水和状態を有する。上記本体は、望ましくは、それへの流体の付与に際し、上記第1の直径および第1の厚みから、上記第2の直径および第2の厚みまで膨張する。
【0038】
上記本体は、2部分創傷処置材料の第1の部分から構成され得、そしてそれに付与された流体は上記2部分創傷処置材料の第2の部分である。
【0039】
本開示のなお別の局面によれば、外科的吻合手順を実施するための方法が提供される。この方法は、管状本体部分に対して移動可能に取り付けられたアンビルアセンブリを有する吻合装置;外側末端エッジ、およびそれを通るアパーチャを有する本体を含む支持構造を提供する工程であって、この本体が圧縮可能である工程;アンビルアセンブリを第1の腸セクションに配置する工程;外科用ステープル装置の遠位端部分を第2の腸セクションに配置する工程;上記支持構造を、上記アンビルアセンブリのシャフト上に配置する工程;上記第1の腸セクションと第2の腸セクションとの間の上記支持構造の本体を捕獲するため、およびそれらの間の本体部分を、上記本体が上記アンビル部材および管状本体部分を超えて半径方向に延び吻合部位の周をシールするように含み、上記アンビルアセンブリと上記管状本体部分とを接近する工程;および上記吻合装置を発射し、上記第1の腸セクション、支持構造、および第2の腸セクションを接続する工程を包含する。
【0040】
上記支持構造は、上記本体が上記第1の直径および第1の厚みを有する非水和状態、および上記本体がこの第1の直径より大きい第2の直径、およびこの第1の厚みより大きい第2の厚みを有する水和状態を有し得る。上記支持構造は、上記アンビルアセンブリを第1の腸セクションに配置する前に、上記アンビルアセンブリのシャフト上に予め取り付けられ得る。従って、上記アンビルアセンブリと管状本体部分とを接近する前に、上記方法は、上記支持構造を水和し、上記本体を上記第1の直径および第1の厚みから第2の直径および第2の厚みに膨張する工程をさらに包含する。
【0041】
上記本体は、2部分創傷処置材料の第1の部分から構成され得、そしてそれに付与される流体が、この2部分創傷処置材料の第2の部分である。
【0042】
上記目的を達成するために、本発明は、例えば、以下の手段を提供する。
(項目1) 隣接する腸組織セクション間に吻合を形成するための装置であって:
a)アンビルおよび管状本体部分を有する吻合デバイスであって、該アンビルが該管状本体部分にシャフトにより選択的に取り付け可能である、吻合デバイス;および
b)腸組織セクション間の配置のための支持構造、を備え、
該支持構造が、該シャフトを受容するためのアパーチャをその中に規定する本体を含み、該本体が、外側末端エッジを有し、該支持構造が、該本体の外側末端エッジに配置された膨張可能な材料の少なくとも1つの層を含む、装置。
(項目2) 前記膨張可能な材料の少なくとも1つの層が、前記本体部分の外側末端エッジから半径方向の外側に延びる第1の膜および第2の膜を備える、項目1に記載の装置。(項目3) 前記アパーチャが、前記本体の内側末端エッジによって規定され、該内側末端エッジが、前記管状本体部分中に配置されたステープルカートリッジアセンブリのステープル受容スロットの半径方向の内側にある、項目1に記載の装置。
(項目4) 前記第1の膜および第2の膜の各々が、ポリマーフィルムから作製される、項目2に記載の装置。
(項目5) 前記第1の膜および第2の膜の各々が、ポリエチレンから作製される、項目2に記載の装置。
(項目6) 前記支持構造が、前記第1の膜および第2の膜が前記本体に向かって巻き上げられる非展開状態、ならびに該第1の膜が該本体から実質的に遠位方向に延び、かつ該第2の膜が該本体から実質的に近位方向に延びる展開状態を有する、項目2に記載の装置。
(項目7) 前記第1の膜および第2の膜を膨張するためのリップコードをさらに備え、該リップコードが、前記支持構造が非展開状態にあるとき、該第1の膜および第2の膜の各々中に巻き上げられる、項目6に記載の装置。
(項目8) 各膜が、第1の内側層および第2の外側層を含む、項目2に記載の装置。
(項目9) 前記各膜の第2の外側層が、前記第1の内側層より大きい速度で膨潤する、項目8に記載の装置。
(項目10) 前記第1の膜および第2の膜の第2の外側層がヒドロゲルから作製される、項目9に記載の装置。
(項目11) 前記第1の膜および第2の膜の各々の第1の内側層が、実質的に非吸収性材料から構成される、項目8に記載の装置。
(項目12) 前記第1の膜および第2の膜の各々の第1の内側層が、メッシュ、ニット、織物材料および非織物材料からなる群から選択される生体吸収性材料から製作される、項目11に記載の装置。
(項目13) 前記本体が穿孔される、項目1に記載の装置。
(項目14) 前記本体が多孔性である、項目1に記載の装置。
(項目15) 前記少なくとも1つの膨張可能な材料の層が、流体吸収に際し膨張する、項目1に記載の装置。
(項目16) 前記本体が、ポリ乳酸材料、グリコリドホモポリマー、および合成の吸収性のラクトマー9−1材料の少なくとも1つから製作される、項目1に記載の装置。
(項目17) 前記本体が、メッシュ、ニット、織物材料および非織物材料からなる群から選択される、項目1に記載の装置。
(項目18) 前記本体が織物である、項目1に記載の装置。
(項目19) 前記本体が創傷処置材料を含む、項目1に記載の装置。
(項目20) 前記創傷処置材料が、接着剤、封止剤、止血剤、および医薬の少なくとも1つである、項目19に記載の装置。
(項目21) 前記本体が、前記本体の外側末端エッジが、前記アンビルおよび管状本体部分の半径方向外側面を超えて延びるように、圧縮可能である、項目1に記載の装置。
(項目22) 前記本体が、発泡体から製作される、項目21に記載の装置。
(項目23) 前記本体が、該本体の直径の1/4より大きい第1の厚みを有する、項目21に記載の装置。
(項目24) 前記支持構造が、前記本体が第1の直径および第1の厚みを有する非水和状態、および該本体が該第1の直径より大きい第2の直径および該第1の厚みより大きい第2の厚みを有する水和状態を有する、項目21に記載の装置。
(項目25) 前記本体が、それへの流体の付与に際し、前記第1の直径および第1の厚みから、前記第2の直径および第2の厚みまで膨張する、項目21に記載の装置。
(項目26) 前記本体が、2部分創傷処置材料の第1の部分から構成され、そしてそれに付与された流体が該2部分創傷処置材料の第2の部分である、項目25に記載の装置。(項目27) 隣接腸セクション間に支持構造を配置するシステムであって:
円形の外科用吻合デバイスを備え、
該円形の外科用吻合デバイスが:
アンビル部材および第1のシャフトを有するアンビルアセンブリ;および
作動可能にその中に配置された環状のナイフ、および該環状のナイフの半径方向の内側に配置された第2のシャフトを有する管状本体部分を含み、該アンビルアセンブリの第1のシャフトが、該管状の本体の第2のシャフトに選択的に取り付け可能である外科用吻合デバイス;
該アンビルアセンブリを第1の腸セクションに挿入する手段;
該管状の本体部分を第2の腸セクションに挿入する手段;
該第1の腸セクションと第2の腸セクションとの間に支持構造を配置する手段であって、該支持構造が、膨張可能な材料の少なくとも1つの層を有する手段;
該アンビルアセンブリおよび管状の本体部分を互いに接近する手段であって、該第1の腸セクションの端部部分、該支持構造、および該第2の腸セクションの端部部分が、該アンビル部材と該管状の本体部分との間に配置され、該支持構造が、該第1の腸セクションと該第2の腸セクションとの間に配置される手段;
該環状のナイフの半径方向の内側に配置された該第1腸のセクションの部分および第2の腸セクションの部分を切断し、そして該環状のナイフの半径方向の外側に配置された該第1の腸セクションの部分および第2の腸セクションの部分を該構造に対して触れる外科用吻合デバイスを発射する手段;および
該少なくとも1つの膨張可能な材料の層を膨張する手段、を包含する、システム。
(項目28) 項目27に記載のシステムであって:
前記アンビルアセンブリが第1のシャフトを含み、そして前記環状の本体部分が前記環状のナイフの半径方向の内側に配置された第2のシャフトを含み、該アンビル部材の第1のシャフトが該環状の本体部分の第2のシャフトに取り付け可能であり;そして
前記アンビルアセンブリを管状の本体部分に接近する前に、該アンビルアセンブリの第1のシャフトを該管状の本体部分の第2のシャフトに取り付ける手段をさらに含む、システム。
(項目29) 項目28に記載のシステムであって:
前記支持構造が、その中に形成されたアパーチャを含み;そして
前記アンビルアセンブリの第1のシャフトを前記管状の本体部分の第2のシャフトに取り付ける前に、前記アンビルアセンブリの第1のシャフトおよび前記管状の本体部分の第2のシャフトの1つを該支持構造のアパーチャ中に挿入する手段をさらに含む、システム。
(項目30) 前記管状の本体部分が複数の外科用ステープルを保持し、該外科用ステープルが前記環状のナイフの半径方向の外側に配置され、そして前記外科用吻合デバイスを発射する際に、該複数のステープルが、該ステープルが第1の間質性セクション、前記支持構造、そして次に第2の間質性セクションを貫通するように展開される、項目29に記載のシステム。
(項目31) 前記支持構造が:本体、および該本体から半径方向の外側に延びる第1の膜および第2の膜を含む、項目27に記載のシステム。
(項目32) 前記支持構造の第1の膜および第2の膜の各々が、ポリマーフィルムから作製される、項目31に記載のシステム。
(項目33) 前記支持構造の第1の膜および第2の膜の各々が、ポリエチレンから作製される、項目31に記載のシステム。
(項目34) 前記少なくとも1つの膨張可能な材料の層を膨張する手段が、前記第1の膜および第2の膜を巻き上げ状態から膨張された状態に展開する手段を含む、項目31に記載のシステム。
(項目35) 前記膨張された状態で、前記第1の膜が、前記支持構造の本体部分から実質的に遠位方向に延び、そして前記第2の膜が、該支持構造の本体部分から実質的に近位方向に延びる、項目34に記載のシステム。
(項目36) 少なくとも1つのリップコードをつけて前記第1の膜および第2の膜を膨張する手段をさらに包含する、項目35に記載のシステム。
(項目37) 前記支持構造の各膜が、第1の内側層および第2の外側層を含む、項目31に記載のシステム。
(項目38) 前記少なくとも1つの層を膨張する手段が、前記第2の外側層を前記第1の内側層より大きな速度で膨張する手段を含む、項目37に記載のシステム。
(項目39) 前記支持構造の各膜の第2の外側層が、前記第1の内側層より大きな速度で膨潤する、項目38に記載のシステム。
(項目40) 前記第1の膜および第2の膜の第2の外側層が、ヒドロゲルから作製される、項目39に記載のシステム。
(項目41) 前記支持構造の第1の膜および第2の膜の各々の第1の内側層が、実質的に非吸収性の材料から構成される、項目40に記載のシステム。
(項目42) 前記第1の膜および第2の膜の各々の第1の内側層が、メッシュ、ニット、織物材料および非織物材料からなる群から選択される生体吸収性材料から製作される、項目41に記載のシステム。
(項目43) 外科的吻合手順を実施するためのシステムであって:
管状本体部分に対して移動可能に取り付けられたアンビルアセンブリを有する吻合装置;
外側末端エッジ、およびそれを通るアパーチャを有する本体を含む支持構造を含む手段であって、該本体が圧縮可能である手段;
アンビルアセンブリを第1の腸セクションに配置する手段;
外科用ステープル装置の遠位端部分を第2の腸セクションに配置する手段;
該支持構造を、該アンビルアセンブリのシャフト上に配置する手段;
該第1の腸セクションと第2の腸セクションとの間の該支持構造の本体を捕獲するため、およびそれらの間の本体部分を、該本体が該アンビル部材および管状本体部分を超えて半径方向に延び、吻合部位の周をシールするように圧縮するため、該アンビルアセンブリと該管状本体部分とを接近する手段;および
該吻合装置を発射し、該第1の腸セクション、支持構造、および第2の腸セクションを接続する手段を包含する、システム。
(項目44) 前記支持構造が、前記本体が前記第1の直径および第1の厚みを有する非水和状態、および該本体が該第1の直径より大きい第2の直径、および該第1の厚みより大きい第2の厚みを有する水和状態を有する、項目43に記載のシステム。
(項目45) 前記支持構造が、前記アンビルアセンブリを前記第1の腸セクションに配置する工程の前に、該アンビルアセンブリのシャフト上に予め取り付けられ、前記アンビルアセンブリと管状本体部分とを接近する前に、該支持構造を水和し、前記本体を前記第1の直径および第1の厚みから第2の直径および第2の厚みに膨張する手段をさらに備える、項目44に記載のシステム。
(項目46) 前記本体が、複数部分創傷処置材料の第1の部分から構成され、そしてそれに付与される流体が、該複数部分創傷処置材料の第2の部分である、項目45に記載のシステム。
【0043】
(項目47) 隣接腸セクション間に支持構造を配置する方法であって、以下の工程:
円形の外科用吻合デバイスを提供する工程であって、
該円形の外科用吻合デバイスが:
アンビル部材および第1のシャフトを有するアンビルアセンブリ;および
作動可能にその中に配置された環状のナイフ、および該環状のナイフの半径方向の内側に配置された第2のシャフトを有する管状本体部分を含み、該アンビルアセンブリの第1のシャフトが、該管状の本体の第2のシャフトに選択的に取り付け可能である外科用吻合デバイスである工程;
該アンビルアセンブリを第1の腸セクションに挿入する工程;
該管状の本体部分を第2の腸セクションに挿入する工程;
該第1の腸セクションと第2の腸セクションとの間に支持構造を配置する工程であって、該支持構造が、膨張可能な材料の少なくとも1つの層を有する工程;
該アンビルアセンブリおよび管状の本体部分を互いに接近する工程であって、該第1の腸セクションの端部部分、該支持構造、および該第2の腸セクションの端部部分が、該アンビル部材と該管状の本体部分との間に配置され、該支持構造が、該第1の腸セクションと該第2の腸セクションとの間に配置される工程;
該環状のナイフの半径方向の内側に配置された該第1腸のセクションの部分および第2の腸セクションの部分を切断し、そして該環状のナイフの半径方向の外側に配置された該第1の腸セクションの部分および第2の腸セクションの部分を該構造に対して触れる外科用吻合デバイスを発射する工程;および
該少なくとも1つの膨張可能な材料の層を膨張する工程、を包含する、方法。
(項目48) 項目47に記載の方法であって:
前記アンビルアセンブリが第1のシャフトを含み、そして前記環状の本体部分が前記環状のナイフの半径方向の内側に配置された第2のシャフトを含み、該アンビル部材の第1のシャフトが該環状の本体部分の第2のシャフトに取り付け可能であり;そして
前記アンビルアセンブリを管状の本体部分に接近する前に、該アンビルアセンブリの第1のシャフトを該管状の本体部分の第2のシャフトに取り付ける工程をさらに包含する、方法。
(項目49) 項目48に記載の方法であって:
前記支持構造が、その中に形成されたアパーチャを含み;そして
前記アンビルアセンブリの第1のシャフトを前記管状の本体部分の第2のシャフトに取り付ける前に、前記アンビルアセンブリの第1のシャフトおよび前記管状の本体部分の第2のシャフトの1つを該支持構造のアパーチャ中に挿入する工程をさらに包含する、方法。
(項目50) 前記管状の本体部分が複数の外科用ステープルを保持し、該外科用ステープルが前記環状のナイフの半径方向の外側に配置され、そして前記外科用吻合デバイスを発射する際に、該複数のステープルが、該ステープルが第1の間質性セクション、前記支持構造、そして次に第2の間質性セクションを貫通するように展開する工程を包含する、項目49に記載の方法。
(項目51) 前記支持構造が:本体、および該本体から半径方向の外側に延びる第1の膜および第2の膜を含む、項目47に記載の方法。
(項目52) 前記支持構造の第1の膜および第2の膜の各々が、ポリマーフィルムから作製される、項目51に記載の方法。
(項目53) 前記支持構造の第1の膜および第2の膜の各々が、ポリエチレンから作製される、項目51に記載の方法。
(項目54) 前記少なくとも1つの膨張可能な材料の層を膨張する工程が、前記第1の膜および第2の膜を巻き上げ状態から膨張された状態に展開する工程を包含する、項目51に記載の方法。
(項目55) 前記膨張された状態で、前記第1の膜が、前記支持構造の本体部分から実質的に遠位方向に延び、そして前記第2の膜が、該支持構造の本体部分から実質的に近位方向に延びる、項目54に記載の方法。
(項目56) 少なくとも1つのリップコードをつけて前記第1の膜および第2の膜を膨張する工程をさらに包含する、項目55に記載の方法。
(項目57) 前記支持構造の各膜が、第1の内側層および第2の外側層を含む、項目51に記載の方法。
(項目58) 前記少なくとも1つの層を膨張する工程が、前記第2の外側層を前記第1の内側層より大きな速度で膨張する工程を含む、項目57に記載の方法。
(項目59) 前記支持構造の各膜の第2の外側層が、前記第1の内側層より大きな速度で膨潤する、項目58に記載の方法。
(項目60) 前記第1の膜および第2の膜の第2の外側層が、ヒドロゲルから作製される、項目59に記載の方法。
(項目61) 前記支持構造の第1の膜および第2の膜の各々の第1の内側層が、実質的に非吸収性の材料から構成される、項目60に記載の方法。
(項目62) 前記第1の膜および第2の膜の各々の第1の内側層が、メッシュ、ニット、織物材料および非織物材料からなる群から選択される生体吸収性材料から製作される、項目61に記載の方法。
(項目63) 外科的吻合手順を実施するための方法であって:
管状本体部分に対して移動可能に取り付けられたアンビルアセンブリを有する吻合装置を提供する工程;
外側末端エッジ、およびそれを通るアパーチャを有する本体を含む支持構造を提供する工程であって、該本体が圧縮可能である工程;
アンビルアセンブリを第1の腸セクションに配置する工程;
外科用ステープル装置の遠位端部分を第2の腸セクションに配置する工程;
該支持構造を、該アンビルアセンブリのシャフト上に配置する工程;
該第1の腸セクションと第2の腸セクションとの間の該支持構造の本体を捕獲するため、およびそれらの間の本体部分を、該本体が該アンビル部材および管状本体部分を超えて半径方向に延び、吻合部位の周をシールするように圧縮するため、該アンビルアセンブリと該管状本体部分とを接近する工程;および
該吻合装置を発射し、該第1の腸セクション、支持構造、および第2の腸セクションを接続する工程を包含する、方法。
(項目64) 前記支持構造が、前記本体が前記第1の直径および第1の厚みを有する非水和状態、および該本体が該第1の直径より大きい第2の直径、および該第1の厚みより大きい第2の厚みを有する水和状態を有する、項目63に記載の方法。
(項目65) 前記支持構造が、前記アンビルアセンブリを前記第1の腸セクションに配置する工程の前に、該アンビルアセンブリのシャフト上に予め取り付けられ、前記アンビルアセンブリと管状本体部分とを接近する前に、該支持構造を水和し、前記本体を前記第1の直径および第1の厚みから第2の直径および第2の厚みに膨張する工程をさらに包含する、項目64に記載の方法。
(項目66) 前記本体が、複数部分創傷処置材料の第1の部分から構成され、そしてそれに付与される流体が、該複数部分創傷処置材料の第2の部分である、項目65に記載の方法。
【発明の効果】
【0044】
本発明は、端と端を接する吻合デバイスと組み合わせて作動し、そして吻合された腸またはその他の管状器官の管腔を経時的に開放を維持することを支援する外科用支持構造を提供する。
【0045】
本発明は、任意の端と端を接する、環状または円形のステープルデバイスと組み合わせて作動し、かつ吻合された腸またはその他の管状器官管腔の開存性または開放を経時的に維持することを支援する環状の支持構造を提供する。
【0046】
本発明は、任意の端と端を接する、環状または円形のステープルデバイスと組み合わせて作動し、患者によって被られる外傷を減じ、漏れの例を減じ、出血の例を減じ、そして隣接身体組織間の相対的に強い結合を生成する環状の支持構造を提供する。
【0047】
本発明は、吻合された組織に対する、好ましくは、ステープルのラインの遠位方向および/または近位方向の支持を提供するような形態の環状の支持構造を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】図1は、例示の環状外科用ステープルデバイスの斜視図である。
【図2】図2は、展開されない状態で示される、本開示の実施形態による支持構造の斜視図である。
【図3】図3は、図2の3−3を通ってとられた、図2の支持構造の断面図である。
【図4】図4は、展開された状態で示される、図2および3の支持構造の斜視図である。
【図5】図5は、展開された状態で示される、図4の支持構造の断面図である。
【図6】図6は、図1の環状のステープルデバイスのアンビルロッド上に図2〜5の支持構造を位置決めする方法を示す、患者の腸領域の斜視図である。
【図7】図7は、環状のステープルデバイスに取り付けられ、そしてそれらの間に配置された図2〜5の支持構造を有するアンビルロッドを示す、図6の腸領域の概略斜視図である。
【図8】図8は、手術部位内で環状のステープルデバイスに取り付けられたアンビルロッド、および組織の並べられた表面間に配置された、非展開状態にある図2〜5の支持構造を示す長軸方向の断面図である。
【図9】図9は、手術部位内で環状のステープルデバイスに取り付けられたアンビルロッド、および組織の並べられた表面間に配置された、展開状態にある図2〜5の支持構造を示す長軸方向の断面図である。
【図10】図10は、本開示の代替の実施形態による支持構造の斜視図である。
【図11】図11は、図10の11−11を通ってとったときの、図10の支持構造の断面図である。
【図12】図12は、図11の詳細の示された領域の拡大図である。
【図13】図13は、手術部位内で環状のステープルデバイスに取り付けられたアンビルロッド、および組織の並べられた表面間に配置された、非展開状態にある図10〜12の支持構造を示す長軸方向の断面図である。
【図14】図14は、手術部位内で環状のステープルデバイスに取り付けられたアンビルロッド、および組織の並べられた表面間に配置された、展開状態にある図10〜12の支持構造を示す長軸方向の断面図である。
【図15】図15は、本開示のなお別の代替の実施形態による支持構造の斜視図である。
【図16】図16は、図1の環状ステープルデバイスのアンビルアセンブリの概略斜視図であり、それと作動可能に関連し、そして非膨張状態にあるなお別の支持構造を含む。
【図17】図17は、図16のアンビルアセンブリの概略側立面図であり、膨張状態にある支持構造を示す。
【図18】図18は、図1の環状の外科用ステープルデバイスとの使用のための、本開示の別の実施形態による支持構造の斜視図である。
【図19】図19は、図18の19−19を通ってとったときの、図18の支持構造の断面図である。
【図20】図20は、図18および19の支持構造の配置、および外科用ステープル装置の発射後の患者の腸領域の長軸方向断面図である。
【図21】図21は、図20の詳細の示された領域の拡大断面図である。
【図22】図22は、第1の状態にある環状の支持構造を示す、図20の詳細に示された領域の拡大断面図である。
【図23】図23は、第2の状態にある環状の支持構造を示す、図20の詳細に示された領域の拡大断面図である。
【図24】図24は、本開示の代替の実施形態による支持構造の斜視図である。
【図25】図25は、図10の25−25を通じてとったときの、図24の支持構造の横断方向断面図である。
【図26】図26は、患者の腸領域の斜視図であり、アンビルアセンブリと環状の本体部分との間への図24および25の支持構造の位置決めを示す。
【図27】図27は、患者の腸領域の長軸方向断面図であり、図24および25の支持構造を接触するために互いに向かって接近された腸セクションを示す。
【図28】図28は、患者の腸領域の長軸方向断面図であり、腸セクション間に図24および25の支持構造を圧縮するために互いに向かって接近された腸セクションを示す。
【図29】図29は、図24および25の支持構造を非展開状態でそのステムに作動可能に固定されて含むアンビルアセンブリの側立面図である。
【図30】図30は、図24および25の支持構造を展開状態でそのステムに作動可能に固定されて含むアンビルアセンブリの側立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
本明細書中に援用され、その一部を構成する添付の図面は、本開示の実施形態を示し、そして上記に与えられる本開示の一般的説明および以下で与えられる実施形態の詳細な説明とともに、本開示の原理を説明するために供される。
【0050】
(実施形態の詳細な説明)
本明細書に開示される環状の接着構造の実施形態は、ここで、図面を参照して詳細に記載され、ここで、同様の参照番号は、類似または同じ要素を識別する。本明細書で用いられ、そして伝統的であるように、用語「遠位」は、使用者から最も遠い部分をいい、その一方、用語「近位」は、使用者に最も近い部分をいう。
【0051】
最初に図1を参照して、本明細書に開示される環状の接着構造との使用のための環状の外科ステープルデバイスは、10として一般に指定される。外科用ステープルデバイス10は、少なくとも1つの回動可能な作動ハンドル部材14、および進行部材16を有するハンドルアセンブリ12を含む。ハンドル部材12から延びて、その長さに沿って湾曲された形状を有するように構成され得る環状の本体部分20が提供される。体部分20は、ステープル受容スロット36の各々の1つに配置されたステープル(図示せず)を有するステープル受容スロット36の一対の環状アレイを含むステープルカートリッジアセンブリ22で終わる。ステープルカートリッジアセンブリ22の遠位方向に配置されて、アンビルアセンブリ30を、ステープルデバイス10の遠位端部分または連結部材40に取り外し可能に連結するために、アンビル部材26およびそれと作動可能に関連するシャフト28を含むアンビルアセンブリ30が提供される。
【0052】
ステープルカートリッジアセンブリ22は、管状の本体部分20の遠位端に固定して連結され得るか、または管状の本体部分20の遠位端内に同軸で適合するような形態であり得る。代表的には、ステープルカートリッジアセンブリ22は、ほぼ円錐台(frusto−conical)形状を有する近位端部分、および周縁に間隔を置いて配置されたフィンガー(図示せず)の2つの同心リング(その各1つは、個々のステープル受容スロット36内に受容される)を規定する遠位部分を含むステープルプッシャー(図示せず)を含む。
【0053】
代表的には、ナイフエッジを規定するそのリムを備えた実質的に開放カップの形態にあるナイフ(図示せず)は、ステープルカートリッジアセンブリ22内に配置され、そしてステープルプッシャー(図示せず)の遠位表面に取り付けられる。ナイフエッジは、ステープルの一対の環状のアレイの半径方向の内側に配置される。従って、使用において、上記ステープルプッシャーが進行されるとき、上記ナイフもまた軸方向外側に進行される。
【0054】
環状のステープルデバイス10の詳細な論議のために、その全内容が本明細書中に参考として援用される、Violaらによる米国特許第5,915,616号への参照がなされ得る。
【0055】
ここで、図2〜9を参照して、本開示の実施形態に従う環状の接着または支持構造は、一般に100として示される。構造100は、それを通って形成された実質的に中央に位置決めされるアパーチャ104を含むワッシャー様またはディスク様本体102を含む。構造100は、外側末端エッジ106、アパーチャ104のサイズを規定する内側末端エッジ108、上面110、および底面112によって規定される。
【0056】
1つの実施形態において、構造100は、構造100がステープルデバイス10と作動可能に関連されるとき、以下により詳細に説明されるように、外側末端エッジ106は、ステープルカートリッジアセンブリ22のステープル保持ポケット36を超えて半径方向に延びるようなサイズである。さらに、構造100のアパーチャ104は、それを通るアンビルアセンブリ30のシャフト28を少なくとも受容するようなサイズである。別の実施形態では、外側末端エッジ106と内側末端エッジ108との間の距離は、ステープルカートリッジアセンブリ22の組織接触面24の幅に実質的に等しい(図1を参照のこと)。
【0057】
構造100の本体102は、望ましくは、接着剤、シーラントおよび/またはその他の医薬で含浸された、手術用グレードで生体適合性の非吸収性(すなわち、永久的)メッシュまたは材料から作製されるか、またはそれらを含むみ得ることが企図される。例えば、本体102は、DuPont de Nemours&Co.によって所有される登録商標である「TEFLON」から製作され得ることが企図される。本体102は、生体適合性のポリマー発泡体、フェルト、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ゼラチン、織物など、または任意のその他の生体適合性材料から製作され得る。
【0058】
本体102のために用いられる非吸収性材料としては、制限されないで、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニリデンフロオライドなどのようなポリマーから製作されるような材料が挙げられる。さらなる非吸収性材料としては、制限されないで、ステンレス鋼、チタンなどが挙げられる。
【0059】
1つの実施形態では、構造100の本体102は、望ましくは、接着剤、シーラント、および/またはその他の医薬(すなわち、創傷処置材料)で含浸されている生体吸収性材料から製作され得る。従って、使用において、上記構造100のシーラントコンポーネントは、上記組織から生じ得る任意の出血を遅らせるように機能し、上記構造100の接着剤コンポーネントは、接近した組織をともに固定するように機能し、そして上記構造100の生体適合性は、上記構造100の少なくとも1つの部分が、所定の長さの時間の後、身体中に吸収されることを可能にする。例えば、構造100は、上記吻合が、構造100が身体中に吸収される前に、十分に治癒するために約2〜3週間の間、身体中の所定の位置に残り得る。
【0060】
構造100の本体102のために用いられる生体吸収性材料としては、制限されずに、グリコリド、グリコール酸、ラクチド、乳酸、p−ジオキサノン、α−カプロラクトン、ジオキサノン、ポリアルキレンオキシドおよびトリメチレンカーボネートから群より選択される1つ以上のモノマーから得られるホモポリマー、コポリマーまたはブレンドから製作される材料が挙げられる。その他の生体吸収性材料としては、制限されないで、例えば、ポリグリコール酸(PGA)およびポリ乳酸(PLA)が挙げられる。1つの実施形態では、本体102は、生体適合性フェルト、PTFE、ゼラチンまたは任意のその他の生体吸収性材料から製作され得る。生体吸収性材料の例示の例としては、DEXONTMメッシュ、吸収性フェルト、例えば、POLYSORBTM、および発泡体、例えば、ポリウレタンが挙げられる。
【0061】
構造100の本体102は、予め硬化される接着剤またはシーラントである創傷処置材料「W」で含浸され得ることが想定される。この予め硬化されたシーラントまたは接着剤は、湿度および/または身体組織の熱と反応し、上記シーラントまたは接着剤のシーリングおよび/または接着剤の性質を能動化する。この予め硬化されたシーラントまたは接着剤はヒドロゲルなどであり得ることが想定される。
【0062】
創傷処置材料「W」は、組織を接続、治癒、シーリングまたはそうでなければ処置するための任意の材料であることが企図される。好ましい実施形態では、この創傷処置材料は、生体適合性シーラントであり、制限されないで、組織との接触に際して硬化するシーラント、紫外(UV)線に曝される際に硬化するシーラント、互いから隔離されて維持されそして組み合わされる2部分システムを含む複数部分システムであるシーラント、またはそれらの任意組み合わせが挙げられる。任意の公知の適切な接着剤が用いられ得る。1つの実施形態では、このようなシーラントおよび/または接着剤は硬化可能であることが企図される。例えば、約10〜15秒の硬化時間を有し得るシーラントが用いられ得る。好ましい実施形態では、上記シーラントおよび/または接着剤は、生体吸収性であり、そして/または生体再吸収性材料である。別の実施形態では、約30秒の硬化時間を有するシーラントおよび/または接着剤が用いられ得ることが企図される。上記創傷処置材料「W」は、予め硬化された接着剤またはシーラントであり得ることがさらに想定される。
【0063】
特定の好ましい実施形態では、上記創傷処置材料はシーラントを含む。このようなシーラントは、望ましくは、PEGをベースにした材料である。上記シーラントおよび/または接着剤として有用な材料のクラスの例としては、生体適合性の光開始剤の存在下のアクリレートまたはメタクリレート官能性ヒドロゲル、アルキル−シアノアクリレート、アミン官能性マクロマーありまたはなしのイソシアネート官能性マクロマー、アミンまたはスルフヒドリル官能性モノマーをともなうスクシンイミジルエステル官能性マクロマー、アミン官能性マクロマーをともなうエポキシ官能性モノマー、アルデヒド架橋剤の存在下でのタンパク質またはポリペプチドの混合物、Genipin、または水溶性カルボジイミド、多価カチオン存在下のアニオン性多糖などが挙げられる。
【0064】
利用され得るいくつかの特定の材料としては、米国特許第6,702,731号および同第6、296,607号および米国公開特許出願第2004/0068078号に開示される材料を含む、有機ポリイソシアネートとオキシエチレンをベースにしたジオールまたはポリオールに由来するイソシアネートを末端にもつ親水性ウレタンプレポリマー;米国特許第6,565,840号に開示されるような材料を含むα−シアノアクリレートをベースにした接着剤;米国特許第6,620、846号に開示されるような材料を含むアルキルエステルをベースにしたシアノアクリレート接着剤;米国特許第6,566,406号に開示されるような材料を含むインサイチュ(in situ)で反応かつ架橋し得る求電子および求核基を有する水溶性前駆体から形成される生体適合性架橋ポリマーに基づく接着剤;米国公開特許出願第2003/0032734号に開示されるような、生体吸収性ジアミン化合物と組み合わせた1つ以上のイソシアネート基で置換されたポリアルキレンオキシド骨格、または生体吸収性ジイソシアネート化合物と組み合わせた1つ以上のアミン基で置換されたポリアリキレンオキシド骨格に基づく材料を含む2部分接着剤システムが挙げられ、これらの内容は、本明細書中に参考として援用され;そして米国公開特許出願第2004/0115229号に開示のような芳香族ジイソシアネートおよびポリオール由来のイソシアネートを末端にもつ親水性ウレタンプレポリマーが挙げられ、この内容は参考として本明細書中に援用される。
【0065】
創傷処置材料「W」は、接着剤、止血剤、シーラント、または任意のその他の組織もしくは創傷処置材料の1つ、または組み合わせを含み得ることが想定され、そして本開示の範囲内である。本開示に従って用いられ得る外科用生体適合性創傷処置材料「W」は、その機能が、器官、組織または構造、シーラントを付着するか、または保持して流体の漏れを防ぐ接着剤、および出血を停止または防ぐ止血剤を含む。採用され得る接着剤の例として、タンパク質由来材料、アルデヒドをベースにした接着材料、例えば、Cryolife,Inc.により商標名BioGlueTMの下で販売される市販のアルブミン/グルタルアルデヒド材料、およびTyco Healthcare Group,LPおよびEthicon Endosurgery,Inc.よりそれぞれ商標名IndermilTMおよびDerma BondTMの下で販売されるシアノアクリレートをベースにした材料が挙げられる。採用され得るシーラントの例としては、フィブリンシーラント、ならびにコラーゲンをベースにしたシーラントおよび合成ポリマーをベースにした組織シーラントが挙げられる。市販のシーラントの例は、Cohesion TechnologiesおよびBaxter International,Inc.によって商標名CoSealTMの下で販売される、合成のポリエチレングリコールベースのヒドロゲル材料である。採用され得る止血剤材料の例としては、フィブリンベース止血剤、コラーゲンベース止血剤、酸化再生セルロースをベースにした止血剤およびゼラチンベースの局所止血剤を含む。市販の止血剤材料の例は、Tyco Healthcare Group,LPにより商標名CoStasisTMで、そしてBaxter International,Inc.により商標名TiseelTMで販売されるフィブリノーゲン−トロンビン組み合わせ材料である。本明細書における止血剤は、収斂剤、例えば、硫酸アルミニウム、および凝固剤を含む。
【0066】
上記医薬は、1つ以上の医療的および/または手術的に有用な物質、例えば、薬物、酵素、成長因子、ペプチド、タンパク質、色素、染料、診断薬または止血剤、モノクローナル抗体、あるいは狭窄の予防で用いられる任意のその他の薬剤を含み得る。この医薬は、構造100上に配置され得るか、または構造100中に含浸され得る。この医薬は、1つ以上の医療的および/または手術的に有用な物質、例えば、薬物、酵素、成長因子、ペプチド、タンパク質、色素、染料、診断薬または止血剤、モノクローナル抗体、または狭窄の予防で用いられる任意のその他の薬剤を含み得る。
【0067】
創傷処置材料「W」は、粘弾性膜形成性材料、架橋性反応試薬、およびエネルギー硬化可能接着剤を含み得る。創傷処置材料「W」、そして特に、接着剤は、それに対する水および/またはグリセリンの付与で硬化され得る。このようにして、水および/またはグリセリンは、接着剤を硬化し、そして創傷を水和する。
【0068】
創傷処置材料「W」は、例えば、組成物および/または化合物の粒子が、手術修復部位に付与されるか、または曝されると、治癒プロセスを加速または有益に改変する組成物および/または化合物を含み得ることが意図される。例えば、創傷処置材料「W」は、上記修復部位に配置され得る治療薬剤であり得る。この治療薬剤は、その抗微生物性質、修復、または再構築および/もしくは新たな組織成長を促進する能力のために選択され得る。組織中にゆっくり放出される広域スペクトル抗生物質(硫酸ゲンタマイシン、エリスロマイシンまたは誘導体化糖ペプチド)のような抗微生物剤は、この様式で付与され得、組織修復部位中の臨床および無症状感染との闘いを助ける。修復および/または組織成長を促進するために、創傷処置材料「W」は、1つまたはいくつかの成長促進因子、例えば、線維芽細胞成長因子、骨成長因子、上皮成長因子、血小板由来成長因子、マクロファージ由来成長因子、肺胞由来成長因子、単球由来成長因子、マガイニン(magainin)などを含み得る。いくつかの治療適応症は:血栓症を引き起こすための組織または腎臓プラスミノゲン活性化因子を含むグリセロール、組織損傷性フリーラジカルを除去するスーパーオキシドディムターゼ(dimutase)、癌治療のための腫瘍壊死因子、または免疫系を高めるためのコロニー刺激因子およびインターフェロン、インターロイキン2またはその他のリンホカインである。
【0069】
1つの実施形態では、構造100の本体102は、複数部分の接着剤の第1のコンポーネントで含浸され得、しかもステープルカートリッジアセンブリ22のステープル受容スロット36中に保持されたステープルは、この複数部分の接着剤の第2のコンポーネント(例えば、反応体)で被覆され得る。このようにして、上記接着剤の第1のコンポーネントは、上記ステープルが、外科用ステープルデバイス10の発射シークエンスの間に構造100の本体102を貫通および捕獲し、そして上記接着剤のこれら2つのコンポーネントが互いに接触するとき活性化される。
【0070】
図2〜9に見られるように、ある実施形態では、環状の支持構造100は、本体102の外側末端エッジ106から延びる、少なくとも1つの、好ましくは一対のドレイプ、スカートまたは部材140、142(例えば、第1の膜140および第2の膜142)を含む。望ましくは、膜140、142は、制限されないで、ポリエチレンなどを含むポリマー膜またはプラスチック膜から製作される。各膜140、142は、それぞれ第1または外側面140a、142a、およびそれぞれ第2または内側面140b、142bを含む。
【0071】
図2および3に見られるように、膜140、142は、膜140、142が本体102に向かって巻き上げられる第1の非展開状態を有する。望ましくは、膜140、142は、図3の矢印Aによって示されるように、その第1または外側面140a、142aに向かう方向に巻かれる。図4および5に見られるように、膜140、142は、膜140、142が巻きを解かれ、または折り畳み解かれ、中央軸「X」に対して実質的に平行な配向に延びる第2の展開された状態を有する。以下により詳細に記載されるように、第1の膜140は、第1の方向、好ましくは遠位方向(例えば、本体102の上面110に実質的に直交する方向)に巻きを解かれ、そして第2の膜142は、第2の方向、好ましくは近位方向(例えば、本体102の下面112に実質的に直交する方向)に巻きを解かれる。
【0072】
図2および3に見られるように、支持構造100は、望ましくは、膜140、142に巻き上げられるリップコードまたはテザー144、146を含む。リップコード144、146は、膜140、142が巻き上げ状態にあるとき、膜140、142から延びる自由端部144a、146aを含む。このようにして、以下により詳細に記載されるように、リップコード144、146が、望ましくは遠位方向(例えば、本体102の上面110に直交する方向)および近位方向(例えば、本体102の下面112に直交する方向)に引かれるとき、従って、膜140、142は、巻きを解かれ、または折り畳みを解かれる。
【0073】
1つの実施形態では、支持構造100の本体102は、膜またはスリーブ140、142を構成する相対的に薄い可撓性材料または膜上にオーバーモールドされる発泡材料から形成されることが想定される。望ましくは、巻かれない、または折り畳みを解かれないとき、各膜140、142は、本体102から約2.0cm延びる。換言すれば、巻かれない、または折り畳みを解かれないとき、第1の膜140は、本体102の上面110から約2.0cmだけ本体102から延び、そして第2の膜142は、本体102の下面112から約2.0cm、本体102から延びる。
【0074】
ここで、図6〜9を参照して、腸セクション66および68の連結を行う吻合手順における外科用ステープルデバイス10および支持構造100の使用が示される。この吻合手順は、代表的には、腹腔鏡手段および器具使用を含む最小侵襲外科技法を用いて実施される。図6に示される手順におけるある点で、疾患のある腸セクションは先に除去され、アンビルアセンブリ30は、外科的切開を通じてか、または経肛門のいずれかで手術部位に導入され、そして腸セクション68内に位置決めされ、そして外科用ステープルデバイス10の管状の本体部分20は、肛門を経て腸セクション66に挿入されている。腸セクション66および68はまた、財布紐縫合糸「P」のような従来手段により、それらの個々のコンポーネント(例えば、アンビルアセンブリ30のシャフト28、および管状の本体部分20の遠位端)の周りに一時的に固定されて示される。
【0075】
環状の支持構造100は、次に、アンビルアセンブリ30を管状の本体部分20の遠位端に連結する前に、アンビルアセンブリ30のシャフト28上に配置される。特に、アンビルアセンブリ30のシャフト28は、本体部分102のアパーチャ104中に挿入される。アンビルアセンブリ30のシャフト28上への構造100の位置決めの後、外科医は、シャフト28の近位端が外科用ステープルデバイス10の管状の本体部分20の遠位端中に挿入されるまでアンビルアセンブリ30を操縦し、ここで、管状の本体部分20の遠位端内の取り付け構造(図示せず)は、シャフト28と係合し、取り付けを行う。
【0076】
その後、図8に見られるように、アンビルアセンブリ30および管状の本体部分20は接近され、腸セクション66、68と環状の支持構造100の捕獲体102とをそれらの間に接近させる。図9に見られるように、本体102は、腸セクション66、68の間に捕獲され、膜140、142が上記のように展開される(すなわち、巻きを解かれるか、または折畳みを解かれる)。特に、第1の膜140は、腸セクション68の上に横たわるように、矢印「B」によって示されるように、遠位方向に巻きを解かれるか、または折り畳みを解かれ、そして第2の膜142は、腸セクション66の上に横たわるように、矢印「C」によって示されるように、近位方向に巻きを解かれるか、または折り畳みを解かれる。望ましくは、第1および第2の膜140、142は、必要に応じて遠位方向または近位方向にリップコード144、146を引くことにより、巻きを解かれるか、または折り畳みを解かれる。
【0077】
膜140、142は、腸セクション66および68上を所定距離(例えば、約2cm)延びる。巻きを解かれるか、または折り畳みを解かれるとき、膜140、142は、腸セクション66、68の表面に接着される。膜140および142は、吻合部位からの漏れを阻害するよう機能するか、および/または腸セクション66、68を強化または補強するよう機能する。膜140、142を展開して、図15に見られるように、外科用ステープルデバイス10は発射され得、それによって腸セクション66、68を互いにステープル留めし、そして組織の一部およびナイフの半径方向の内部に配置された構造100を切断し、吻合を終了する。
【0078】
ここで、図10〜14を参照して、環状の支持構造100は、本体102の外側エッジ106から延びる、少なくとも1つ、好ましくは一対の膜150、152(例えば、第1の膜150および第2の膜152)を含む。各膜150および152は、2つの層である、内側層(それぞれ150a、152a)、および外側層(それぞれ150b、152b)を含む。望ましくは、膜150、152の構築のために選択された材料は、湿気または流体が存在するとき、異なる速度で膨潤する。このようにして、膜150、152は、相対的により遅い速度の流体膨潤または流体吸収を有する層の周りで曲がるか、またはカールする傾向にある。このようにして、支持構造100は、膜150、152が本体102から実質的に半径方向の外側に延びる第1の非展開状態、および膜150、152が本体102の中央の「X」軸と実質的に整列する第2の展開状態を有する。
【0079】
1つの実施形態によれば、膜150、152の内側層150a、152aは、例えば、Tyco Healthcare Group LP、Norwalk、Connecticutから入手可能な商標名DEXONTMの下で販売される、ポリグリコール酸から製作される生体吸収性または再吸収可能なメッシュのような、実質的に非吸収性(すなわち、その中の湿気を吸収しない)または非膨張(すなわち、静的)材料から構成されることが想定される。その他のメッシュ、ニット、織物材料および非織物材料が用いられ得る。膜150、152の外側層150b、152bは、例えば、ヒドロゲルなどのような吸収性、再吸収可能または-膨張性(すなわち、動的)材料から構成されることもまた想定
される。
【0080】
望ましくは、各膜150および152は、生体吸収性メッシュ内側層150a、152aに積層されるヒドロゲル外側層150b、152bを含む。さらに、支持構造100は、一対の二重の層とされた膜150、152の上に積層された発泡体本体102を含む。各膜150、152は、望ましくは、一対の層を含むが、膜150、152が任意の数の層を含むことが想定され、そして本開示の範囲内である。
【0081】
従って、図12を参照して、膜150、152の内側層150a、152aと、外側層150b、152bとの間の材料性質における差異は、膜150、152が、非展開状態からカールまたは曲がることを引き起こし、ここで、膜150、152は、展開された状態に実質的に半径方向に延び、ここで、膜150、152は、中央の「X」軸に実質的に平行な方向に延びる(図12中、影絵で示される)。
【0082】
ここで、図13および14を参照して、腸セクション66および68の接続を行うための吻合手順における、外科用ステープルデバイス10、および膜150、152を含む支持構造100の使用が示される。図13に示される手順における時点では、アンビルアセンブリ30および管状の本体部分20は、互いに接近されて示され、環状支持構造100の本体102を腸セクション66と68との間に捕獲し、ここで、腸セクション66および68は、それらの個々のコンポーネント(例えば、アンビルアセンブリ30のシャフト28、および管状の本体部分20の遠位端)の周りに、財布紐縫合糸「P」のような従来手段により先に固定されており、環状の支持構造100は腸セクション66と68との間に位置決めされ、そしてアンビルアセンブリ30は、管状の本体部分20の遠位端に連結された。
【0083】
図13および14に見られるように、支持構造100の本体部分102は、腸セクション66、68間に捕獲され、膜150、152は上記のように展開を開始する(すなわち、実質的に半径方向に延びた配向から、中央「X」軸と実質的に平行な配向にカールまたは曲がる)。特に、第1および第2の膜150、152の外側層150b、152bが、流体を吸収し、かつ膨潤(すなわち、膨張)するとき、より遅い速度で膨潤または拡張する第1および第2の膜150、152は、膜150、152の側方、すなわち、内側層150a、152aに向かって、カールまたは曲がる。矢印「B」によって示されるように、膜150、152が展開されるとき、矢印「C」によって示されるように、第1の膜150は、腸セクション68の上に横たわり、そして第2の膜152は、腸セクション66の上に横たわる。
【0084】
望ましくは、膜150、152は、腸セクション66および68上を所定距離(例えば、約2cm)延びる。従って、展開されるとき、膜150、152は、腸セクション66、68の表面に接着する。膜150、152は、吻合部位からの漏れを阻害するよう機能するか、および/または腸セクション66、68を強化または補強するよう機能する。図14に見られるように、膜150、152は展開されて、外科用ステープルデバイス10は発射され得、それによって腸セクション66、68を互いにステープル留めし、そして組織の部分およびナイフの半径方向内側に配置された構造100を切断し、吻合を終了する。
【0085】
図15に見られるように、環状の支持構造100は、膜150、152のそれぞれの上および/またはその中に提供された一連のリブ156、158を含む。望ましくは、リブ156、158は、膜150、152の周りまたは周縁の周りで半径方向に延びる。リブ156、158は、実質的に半径方向に配向されている。
【0086】
リブ156、158は、形状記憶材料、合金など、好ましくは、NITINOLTMなどから製作される。これらリブ156、158が生体吸収性材料から製作され得ることがさらに想定される。
【0087】
リブ156、158は、支持構造100の中央の「X」軸に実質的に平行に配向される記憶された形状を有する。このようにして、支持構造100は、リブ156、158が付勢されて巻き上げられ、かつ膜150、152もまた巻き上げられた状態にある第1または巻きを解かれた状態、およびリブ156、158がそれらの記憶された形状または状態にあり、かつ膜150、152が延ばされた第2または展開された状態を有する。
【0088】
使用において、支持構造が非展開状態で、支持構造100は、アンビルアセンブリ30のシャフト28中に位置決めされる。支持構造100がそのように位置決めされ、支持構造も100は、リブ156、158がそれらの記憶された状態に戻るとき、展開される。特に、リブ156、158のそれらの記憶された状態への戻りは、膜150、152を、腸セクション66および68の上、および/または上記中央の「X」軸に実質的に平行な方向に延ばす。
【0089】
ここで、図18〜28を参照して、代替の実施形態に従う支持構造が、一般に、200として示される。支持構造200は、支持構造100に実質的に類似しており、そして構成および操作における差異を識別するために必要な程度までのみ詳細に説明される。
【0090】
図18および19に見られるように、支持構造200の本体202は、それを通って延びる複数の穴214を含む。望ましくは、穴214は、本体202の長軸方向軸「X」と実質的に平行である。穴214は、治癒が一対の並べられた組織表面間で生じることを可能にする。さらに、穴214は、上記長軸方向軸「X」に実質的に平行であるので、吻合部位からの流体の漏れは低減される。本体202は、穴214を含むとして示され、かつ説明されるが、本体202が穿孔され得るか、または多孔性材料から構成され得ることが想定され、かつ本開示の範囲内である。
【0091】
図18および19を続いて参照し、支持構造200は、本体202の外側末端エッジ206の周りに配置された、流体膨張性または水膨張性の材料、例えば、ヒドロゲルのリムまたは層220を含む。支持構造200のために企図されるヒドロゲルは、Jiangらに対する米国特許第5,505,952号で同定され、その全体の内容は、本明細書中に参考として援用される。
【0092】
ここで、図20〜23を参照して、腸セクション66および68の接続を行う吻合手順における支持構造200の使用が示されている。この吻合手順は、代表的には、腹腔鏡手段および器具使用を含む最小侵襲外科技法を用いて実施される。図20に示される手順における時点では、支持構造200はアンビルアセンブリ30のシャフト28上に配置され、アンビルアセンブリ30は外科用ステープルデバイス10の管状の本体部分20の遠位端に連結され、そして外科用ステープルデバイス10が発射され、それによって腸セクション66、68を互いにステープル留めし、そして組織の部分およびナイフの半径方向内側に配置された支持構造200を切断し、吻合を終了する。
【0093】
図21に見られるように、本体202の穴214は、その中に腸セクション66、68の内成長を許容し、それによって、治癒プロセスを改善する。特に、本体202の穴214は、腸セクション66、68が治癒プロセスの間に互いに接触するために必要な時間を減少する。例えば、本体202の穴214のサイズに依存して、腸セクション66、68は、外科用ステープルデバイス10の発射後直ちに互いに接触し得るか、または本体202の穴214は、腸セクション66、68がその中に成長し得、そして経時的に互いに接触するチャネルを規定する。
【0094】
図22に見られるように、最初、腸セクション66、68間の位置への支持構造200の配置および外科用ステープルデバイス10の発射の後、支持構造200のリム220は、第1または非膨張(すなわち、非膨潤)状態にある。次いで、図23に見られるように、支持構造200を腸セクション66、68の間に配置して、そのリム220は、周辺環境から湿気(例えば、水、生理食塩水、血液など)を吸収し始め、そして第2または膨潤された状態に膨張する。1つの方法では、流体は、吻合部位上、特に、リム220の膨張および/または膨潤を引き起こすために支持構造200のリム220上に分与され得ることが想定される。
【0095】
図23に見られるように、支持構造200のリム220が膨潤または膨張するとき、腸セクション66、68間の半径方向間隙「G」が満たされる。従って、リム220は、膨潤または膨張された状態にあるとき、シール、ダム、ストッパー、バリアなどとして作用し、患者の腹腔領域中への腸の内容物の漏れを阻害および/または防ぐ。換言すれば、リム220の膨潤は、上記吻合の外側の周りでガスケット様シールの形成を生じる。
【0096】
ここで、図24〜28を参照して、本開示の代替の実施形態による支持構造は、一般に300として示される。図24および25に見られるように、支持構造300の本体302は、全体が、生体吸収性材料、または支持構造100に関して上記に開示された任意のその他の生体適合性材料から製作される弾力性の圧縮可能な発泡体またはスポンジ様材料から形成され得る。望ましくは、図25に見られるように、支持構造300の本体302は、初期高さまたは厚み「T1」(例えば、本体302が完全に膨張されるときの高さまたは厚み)を有する。望ましくは、本体302は、少なくとも管状の本体部分20および/またはアンビル部材26の直径に等しい直径「D」を有する。最も好ましくは、支持構造300の本体部分の直径「D」は、管状の本体20および/またはアンビル部材26の直径より大きい。望ましくは、厚み「T1」は、初期の非圧縮状態にあるとき、直径「D」の1/4より大きい。
【0097】
ここで、図26〜28を参照して、腸セクション66および68の接続を行う吻合手順における外科用ステープルデバイス10および支持構造300の使用が示される。図27および28に見られるように、支持構造300をアンビルアセンブリ30のシャフト28上に位置決めし、そして腸セクション66、68の間に配置して、アンビルアセンブリ30および管状の本体部分20が接近されるとき、支持構造300の本体302はそれらの間に圧縮される。特に、図27に見られるように、接近を終了する前に、支持構造300の本体302は圧縮されず、そして、望ましくは、管状の本体部分20および/またはアンビル部材26の外側末端エッジを超えて半径方向に延びる。特に、支持構造300の本体302は、「T1」に実質的に等しい厚みを有する。その後、完全な接近の際に、管状の本体部分20とアンビル部材26との間に配置された領域中の支持構造300の本体302は、厚み「T2」に圧縮される。従って、管状の本体部分20の半径方向の外側に配置された支持構造300の部分およびアンビル部材26は、実質的に圧縮されないままであり(例えば、「T1」にほぼ等しい厚みを有している)、それによって、腸セクション66、68間の半径方向間隙「G」を充填および/またはシールする。
【0098】
上記吻合部位からの漏れを低減することに加え、支持体300の本体302の圧縮性質に起因して、この本体302は、腸セクション66、68の表面中に存在し得る任意の空隙または凹部を充填し得る。
【0099】
アンビルアセンブリ30および管状の本体部分20の接近の後、腸セクション66、68を接近し、そしてそれらの間に支持構造300の本体302を捕獲し、外科用ステープルデバイス10を発射し、それによって腸セクション66、68を互いにステープル留めし、そしてナイフの半径方向内側に配置された組織の一部および支持構造300を切断し、吻合を終了する。
【0100】
図29に見られるように、支持構造300は、支持構造300の本体302が第1の直径「D1」および第1の厚み「T1」を有する非膨張(例えば、崩壊または非水和状態)を有し得る。さらに、図29および30に見られるように、アンビルアセンブリ30は、支持構造300の本体302上に流体を分与、および/またはその中に流体を向けるような形態で、かつ配列されるシャフト28中に形成されたチャネル28aのネットワークを含む。チャネル28aが示され、そして説明されているが、支持構造300の本体302に流体を送達するための任意の構造が、本開示によって企図される。
【0101】
図30に見られるように、流体「F」が、支持構造300の本体302に送達され、それによって、支持構造300の本体302を半径方向および長軸方向に膨張させる。換言すれば、流体「F」の支持構造300の本体302への付与は、支持構造300の本体302を膨張かつ水和させる。膨張された状態では、支持構造300の本体302は、第1の直径「D1」より大きい第2の直径「D2」、および第1の厚み「T1」より大きい第2の厚み「T2」を有する。
【0102】
使用において、支持構造300を非膨張状態にして、アンビルアセンブリ30は、上記のように手術部位に導入される。アンビルアセンブリ30の管状の本体部分20の遠位端への連結の後、流体「F」は、支持構造300の本体302に送達され、それによって、支持構造300を膨張させる。支持構造300の膨張の後、上記の外科的手順が、上記のように継続される。
【0103】
流体「F」は、架橋材または支持構造300の本体302の発泡体と反応性であるその他の物質であり得、それによって、創傷処置材料(例えば、接着剤、シーラント、止血剤、医薬など)の支持構造300を形成または生成することが想定され、これは本開示の範囲内である。支持構造300の本体302は、複数部分創傷処置材料の第1の部分から作製される発泡体であり得、そして流体「F」は、複数部分創傷処置材料の第2の部分を含み得ることが企図される。このようにして、上記創傷処置材料が、流体「F」の支持構造300の本体302との相互作用に際して形成される。
【0104】
先行する記載から、本開示の支持構造が、吻合を強化し、そして出血の発生、漏れおよび狭窄を減少するように機能することが認識される。本開示の支持構造が、多くのその他の適用で利用され得、そして腸または気管支吻合にのみ限定されないこともまた認識される。
【0105】
支持構造のいくつかの特定の形態が示され、および説明されているが、本開示の思想および範囲から逸脱することなく種々の改変がなされ得ることもまた明らかである。例えば、紫外線光能動化接着剤が上記に記載の任意の支持構造と組み合わせて用いられることが想定され、そして本開示の範囲内である。使用において、外科用ステープルデバイス10の発射の前後のいずれかで、上記支持構造は、UV光で照射され、それによってその接着剤を活性化する。
【0106】
本明細書に記載される支持構造の各々は、組織に、接近、接着および切断し得る、組織を一緒に固定するための任意のステープルを含まない環状の外科用吻合デバイスと用いられ得ることがさらに企図される。
【0107】
従って、本開示の支持構造の形態、詳細および適用における種々の変更が、本開示の思想および範囲から逸脱することなくなされ得ることが理解されるべきである。
【0108】
本開示のいくつかの実施形態を図面において示してきたが、本開示が、これらに制限されることは意図されない。なぜならば、本開示は、技術分野が許す限り広い範囲であり、そして、本明細書が同様に読まれるべきであることが意図されるからである。従って、上記の説明は、制限するものであると解釈されるべきではないが、単なる好ましい実施形態の例示として解釈されるべきである。当業者は、添付の特許請求の範囲の範囲および精神内に、他の改変を想定し得る。
【符号の説明】
【0109】
10 外科用ステープルデバイス
12、14 ハンドル部材
16 進行部材
20 身体部分
22 ステープルカートリッジアセンブリ
26 アンビル部材
28 シャフト
30 アンビルアセンブリ
36 ステープル受容スロット
40 連結部材
100 支持構造
102 ディスク様本体
104 アパーチャ
106 外側末端エッジ
108 内側末端エッジ
110 上面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
図1に記載の環状外科用ステープルデバイス。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate


【公開番号】特開2011−245323(P2011−245323A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−158476(P2011−158476)
【出願日】平成23年7月19日(2011.7.19)
【分割の表示】特願2005−299458(P2005−299458)の分割
【原出願日】平成17年10月13日(2005.10.13)
【出願人】(501289751)タイコ ヘルスケア グループ リミテッド パートナーシップ (320)
【Fターム(参考)】