説明

支持部材に懸垂された超薄型シートを形成する方法

外側領域で支持部材に固定される超薄型シート(26)の材料を具える物品(2)を生成する方法であって、当該方法が:基板(20)上に超薄型シートを提供するステップと;前記超薄型シートの前記外側領域が前記支持部材と前記基板との間に挟持され、かつ前記支持部材に接着されるように前記超薄型シートの前記外側領域上に前記支持部材を形成するステップと;前記物品を残すように気化又は溶剤を用いた溶解ステップによって前記基板を除去し、物品を除去するステップと;を具える方法。前記超薄型シートはその外縁部を囲んで支持され、前記超薄型シートはその他の材料と接触しない中央領域を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、超薄型シートを取付ける方法、及び支持部材上の超薄型シートの形態である物品に関する。
【背景技術】
【0002】
超薄型シートという用語は、本明細書中では平均的な厚さが100nmを超えない材料のシートを示すのに用いられる。超薄型シートは更にフレークとも呼ばれ、これらの2の用語は互換性がある。
【0003】
極端には、超薄型シートは単原子程度の薄さであってもよい。
【0004】
単原子程度の薄いシートとして生成できる材料の一例はグラフェンであり、J.C.Meyer,A.K.Geim,M.I.Katsnelson,K.S.Novoselov,T.J.Booth and S.Roth,Nature 446,60(2007),Letters(URL doi:10.1038/nature05545)に記載されている。
【0005】
超薄型シートは顕著な機械的特性を有しうるが、その極端な薄さが原因で、その処理がかなりの問題を呈する場合がある。
【0006】
上に示すNatureの文献の補足情報によると、グラフェンフレークはマイクロメカニカルな切断によって酸化シリコンウェーハの上部で調製される。その厚さは光学顕微鏡によって評価され、必要に応じて、原子間力顕微鏡によって再確認される。金属グリッド(3nmのCr、100nmのAu)は次いで、電子線リソグラフィを用いてフレークの上部に蒸着される。その後、基板はその切断面が50μm以内のフレークとなるように切断される。サンプルはその後、60℃で数時間、15%の水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)に浸漬され、バルクシリコンをエッチングし、グリッドをアンダーカットする。エッチングは光学顕微鏡を通してモニタリングされ、グリッド部分が十分に突出した後に停止された。残余のSiO層は6%のフッ化水素酸(HF)バッファで35分間除去される。高度の注意が、部品を処理する際、及び乾燥させる際にフレークが乾燥剤の表面張力によって損傷するのを防ぐために必要である。サンプルはその後、水、イソプロパノール、アセトン、最終的には臨界点乾燥のために液体二酸化炭素に送られる。
【0007】
この既知のプロセスはグラフェンフレークを捕捉するが、欠陥を有する。この方法で基板の縁部からグリッドを露出するには、グリッドが小さな基板部分に付着されて維持されることが要求される。この基板部分はグリッド(ひいては、グラフェン)を処理するのに要求されるが、その横方向の寸法(一般的には1mm)がグリッド(一般的には10μm)の大きさを100倍分超えるため、グラフェン/グリッド構造の有用性は限定される。この残りの基板はプロセス技術の所望されないアーチファクトである。例えば、(薄い(50μm)の円形箔を受け取るように設計される)透過型電子顕微鏡中の構造物の挿入を複雑にし、脆性及び脆弱性であるため、処理中に断片による損傷を受けやすくなる。これらの欠陥によって、グラフェンフレークが配置される使用に制限される。更に、エッチングステップは慎重な制御が要求される。水酸化テトラメチルアンモニウム及びフッ化水素といった侵襲性のエッチング溶液の使用は所望されない。グリッドは一方でのみ支持される。従って、接触によって簡単に破壊され、湿式のグリッドが乾燥される場合に表面張力によって損傷され、外部振動を容易にピックアップする。
【0008】
グラフェン、及び他の超薄型シートを処理する及び/又は取付ける方法の改良を提供することが本発明の目的である。
【0009】
本発明の第1の態様によると、外側領域で支持部材に固定される超薄型シートの材料を具える物品を生成する方法を提供し、当該方法は:基板上に超薄型シートを提供するステップと;前記超薄型シートの前記外側領域が前記支持部材と前記基板との間に挟持され、かつ前記支持部材に接着されるように前記超薄型シートの前記外側領域上に前記支持部材を形成するステップと;前記物品を残すように基板を除去するステップと;を具える。この除去ステップは添付の図面の図2x)の経路A、B、及びCによって例示される。
【0010】
基板は気化によって除去してもよい。
【0011】
基板は溶剤を用いた溶解ステップによって除去してもよい。
【0012】
超薄型シートは基板上に置いてもよい。例えば、ある場所で事前形成して、別の場所で基板に適用してもよい。別の実施形態においては、超薄型シートはインサイチューで基板上に形成してもよい。例えば、基板上にエピタキシャル成長させてもよい。
【0013】
好適には、支持部材はインサイチューで基板上に、ならびに超薄型シートの外側領域に形成される。
【0014】
好適には、超薄型シートは前記外側領域の内側に少なくとも1の領域を有し、その内側の領域はその他の材料で覆われない。言い換えると、このように1又は複数の領域に超薄型シートのみがあり、本明細書中では我々は1又は複数の空き領域と称する。
【0015】
支持部材は中央領域と、それを取り囲む外縁領域とを有しうる。外縁領域は例えば、環状、楕円形、又は多角形の形状であってもよい。外縁領域は超薄型シートの外側領域に接着される。外縁領域は超薄型シートの外側領域と継目なく接触させてもよく、例えば環形、楕円形又は多角形の周囲を完全に接触させてもよい。ある好適な実施形態においては、支持部材は中央領域に部品がなく、総て空き面積である。別の実施形態においては、支持部材は例えば内部に延在する棒材などの1以上の担体を有して、複数の空き面積を有する。しかしながら任意の実施形態において、超薄型シートの空き面積は、好適には少なくとも500μm、好適には少なくとも1,000μm、好適には少なくとも2,000μm、最も好適には少なくとも5,000μmである。空き面積は、超薄型シートの横方向の範囲によってのみ限定される。対照的に、上に引用したNatureの論文の補足情報に記載の方法を介して生成される一般的な空き面積は、10ないし100μmの範囲内にある。
【0016】
好適には、支持部材の厚さは少なくとも10μm、好適には少なくとも15μm、好適には少なくとも25μmである。
【0017】
好適には、支持部材の厚さは最大100μm、好適には最大80μm、最も好適には最大50μmである。
【0018】
好適には、基板の厚さは少なくとも50μm、好適には少なくとも100μm、最も好適には少なくとも250μmである。
【0019】
好適には、基板の厚さは最大5mm、好適には最大2mm、最も好適には最大750μmである。
【0020】
基板は、添付の図面の図2x)の経路Cに示されるように、完全に気化可能又は溶剤に可溶にできる。基板はその一部を除去するために切断できる材料であり、その後加熱に供して残りを気化するか、溶剤に供して残りを溶解できる。例えば、基板は不活性で、安定性の、扁平な材料であってもよく、好適には研磨された材料であってもよい。好適な材料は金属、シリコン及びシリコンカーバイドを含むセラミック、及び高分子を含む。基板は非導電性であってもよい。いくつかの実施形態においては、導電性であってもよく、これによって以降に記載される電気化学的蒸着プロセスを促進できる。基板は好適には結晶性材料であるが、特定の実施形態においては、非結晶性であってもよい。
【0021】
本発明の好適な実施形態においては、基板は基層上に剥離層を具え、剥離層は超薄型シートと接触し、可溶性であるか、あるいは選択された溶剤中で基層よりも可溶性である。実用的な目的で、剥離層は気化可能、あるいは選択された溶剤中で可溶性と見なしてもよく、基層は気化不可能、あるいはそのよう在中で不溶性と見なしてもよい。基層は、基板について上述したようなものであってもよい。
【0022】
剥離層はスピンコーティング、浸漬被覆、噴霧等を通して塗布されうる。例えばアクリレート重合体、例えばアセトンのような、極性溶剤に容易に溶解するポリメタクリル酸メチル(polymethyl methylmethacrylate:PMMA)であってもよい。多くの異なる種類のスピンオン高分子が選択でき、多くの高分子はN−メチルピロリドン(NMP)又はジメチルホルムアミド(DMF)といった溶剤に容易に溶解できる。
【0023】
重要な原理は、剥離層が例えば気化によって、あるいは選択された溶剤での溶解によって除去される際に、基層が好適には実質的には無傷で、すなわち、溶解されずに、あるいは気化されずに、脱離されることである。基層は好適にはモノリスとして維持され、浸食されず、回収可能であり、洗浄され、再利用される。代替的には、超薄型シートが可溶性及び好適には導電性の基板上でエピタキシャルに、あるいはマイクロメカニカルな切断を通して形成される場合、剥離層は省略してもよい。図2に示したように、経路Cは導電性基層用の本方法を示す。
【0024】
存在する場合は、好適には剥離層の厚さは少なくとも5nm、好適には少なくとも30nm、好適には少なくとも60nm、最も好適には少なくとも80nm、及び好適には少なくとも250nmである。
【0025】
存在する場合は、剥離層の厚さは最大100μm、好適には最大10μm、及び好適には最大1μmである。最も好適には厚さは最大600nm、より好適には最大400nm、及び更により好適には最大300nmである。特定の実施形態においては、最大200nm、好適には最大150nm、及び好適には最大100nmであってもよい。
【0026】
本発明の1の実現においては、剥離層の厚さは超薄型シートの光学コントラストを最大化するように選択してもよい。超薄型シートがグラフェンであり、かつ剥離層がPMMAである場合に、グラフェンの光学コントラストを最大化するのに好適な剥離層の厚さは80ないし100nm及び250ないし300nmであることを我々は発見した。
【0027】
好適には、超薄型シートは同一材料のより大きな物体、好適には層化された物体からマイクロメカニカルな切断によって形成される。マイクロメカニカルな切断は、接着シート又はテープを用いて行ってもよく、更に得られた超薄型シートを基板に送るのに用いてもよい。超薄型シートを生成するための代替的な手段は(限定しないが)、グラフェンを生成するための、例えばシリコンカーバイドの部分的な熱分解を通した基板の表面へのエピタキシャル形成、あるいは好適な基板上の気相からの超薄型シートの成長、例えばニッケル、イリジウム、又は白金の基板上でのグラフェン形成を含む。従来技術の引用で上述したように、超薄型シートの厚さは光学顕微鏡、ラマン分光法を用いたカラーシフトによって、あるいは原子間力顕微鏡によって評価してもよい。
【0028】
超薄型シートを形成可能な任意の材料が本発明で用いられる。例はMoS、NbSeといった層状金属ジカルコゲナイド、黒鉛材料といった層状化合物(単一原子層のグラファイトシートに用いられる名称である単層グラフェン;あるいは10未満の原子層のグラファイトシートで用いられる名称である少数層のグラフェン)を含み、グラファイト/グラフェン材料のドープ変異体及び窒化ホウ素といった構造類似体を含み、高臨界温度の超電導体材料及び層状セラミックといった層状化合物を含む。
【0029】
上述したように、本明細書中の超薄型シートは平均的な厚さが100nmを超えないシートである。本発明の好適な実施形態においては、シートは平均的な厚さが50nmを超えず、好適には30nmを超えず、好適には10nmを超えないものである。より好適には、超薄型シートは平均的な厚さが5nmを超えず、より好適には1nmを超えないものである。特定の好適な実施形態においては、シートは1ないし10の原子層の厚さであり、最も好適には単原子の厚さである。
【0030】
超薄型シートはトポグラフィを有してもよく、例えばパッカーリング又は波状であってもよい。単原子のグラフェンシートの場合においては、シートの大きさ(頂部と底部との間の距離)は0.1ないし3nm程度であってもよい。我々の定義する超簿型は、シートの板厚を示し、このようなトポグラフィを有するシートの大きさではない。
【0031】
好適には、支持部材は液体から、例えば溶液から、又は蒸気から形成される材料である。一実施形態においては、溶液から、例えば化学反応によって析出され、支持部材を形成する固体材料を沈殿させる。別の実施形態においては、固体材料は電気化学的析出によって形成される。別の実施形態においては、固体材料は温度の低下による液体凝固(凍結)及び/又はシード添加によって液体から生成してもよい。別の実施形態においては、固体材料は溶剤の蒸発によって生成してもよく、このような材料は好適には高分子材料である。別の実施形態においては、材料は固相から蒸着して基板上に縮合してもよい。このような材料は好適には金属性であってもよい。
【0032】
支持部材の材料としての高分子材料はリソグラフィック材料であってもよく、これによって、与えられた溶剤に難溶性あるいはより可溶性に、照射によってなりうることを我々は示す。
【0033】
支持部材は絶縁体、例えば非導電性の高分子材料であってもよい。
【0034】
支持部材は導電性、例えば金属材料又は導電性高分子であってもよい。好適には、銅、ニッケル、タングステン、金又は銀;又はそのいずれかの合金;又はこのような1又は複数の金属が、合金の重量につき少なくとも50重量パーセントを提供するそのいずれかの合金;であっても、あるいは含んでもよい。
【0035】
最も好適には、支持部材は超薄型シートの外側領域と直接接触する下層を有する。好適には、下層は更に本方法においては基板と接触する。下層は好適には、第1の不活性金属材料、例えば銀、白金、又は好適には金と;及び選択的に接着層としての第2の金属材料、例えばクロム、チタン、タングステン、又はアルミニウムと;を含み、第1の金属材料はそのときはストライク層となる。接着層用の材料は、超薄型シートのストライク層への接着を最大化するように選択される。ストライクはきれいな導電面を提供して、被覆(好適には電着材料)の均一な成長を促進する。
【0036】
存在する場合には、下層は好適には10ないし1000nm、好適には50ないし200nmの範囲の厚さであってもよい。存在する場合には、第2の金属材料の層は好適には、1ないし30nmの範囲の厚さである。
【0037】
全体で、存在する任意の下層を含み、支持部材は1ないし50μm、好適には5ないし30μmの範囲の厚さであってもよい。
【0038】
好適には、支持部材は基板上に形成されるが、一方超薄型シートの1以上の領域は遮蔽され、支持部材はこのような1以上の領域に形成できない。この段階は添付の図面の図2y)の経路A、B、及びCによって表される。
【0039】
特定の実施形態においては、この遮蔽はリソグラフィック手段によって行われる。例えば、イメージング層は基板上にある超薄型シート上に全体に適用してもよい(この段階は添付の図面の図2iv)で表される)。好適には、このイメージング層は基板よりも与えられる溶剤(展開剤)に可溶性である、好適には更に可溶性(及び、上述のような剥離層がある場合は、基板上の剥離層よりも可溶性であり、好適には更に可溶性)である。一実施形態においては、好適なイメージング層はポリ(メチルグルタルイミド)(PMGI)、例えばPMGI/SI805フォトレジストスタックを含む。イメージング層はイメージング層の一部が超薄型シートの中央領域で定位置に維持されるように、溶剤中で露出及び展開される一方、イメージング層は超薄型シートの外側領域を覆わない(この段階は添付の図面中の図2vによって表される)。基板は好適には溶剤によって影響を及ぼされない。リソグラフィック技術は、露出されない外側領域よりも難溶性であるようにイメージングのエネルギーの中央領域への適用(負の作用);又は露出されない中央領域と比較して好適により可溶性になるように、エネルギーのイメージング層の外側領域への送達(正の作用);であることは当該技術分野の当業者によって理解されよう。
【0040】
リポグラフィ法で用いるのに好適な他の材料は、フェノール樹脂、特にノボラック樹脂、レゾール樹脂、及びノボラック/レゾール樹脂の混合物;ポリ−3−ヒドロキシスチレン;ポリ−4−ヒドロキシスチレン;3−ヒドロキシスチレン又は4−ヒドロキシスチレンの、例えばメチル基、メトキシ基、及びヒドロキシ基から選択される1以上の成分で置換されたスチレンとの、例えば、3−メチル−4−ヒドロキシスチレン、又は3−メチル−3−ヒドロキシスチレン若しくは4−メトキシスチレンとの共重合体;(メト)アクリル酸の、例えばスチレンとの共重合体;4−ヒドロキシフェニルメタクリルアミドの重合体及び共重合体;マレインイミド(maleiimide)の、例えばスチレン、ヒドロキシ、又はカルボキシ機能性セルロース;ジアルキルマレインイミド(dialkylmaleiimide)エステル;無水マレイン酸の、例えばスチレンとの共重合体;ポリビニルアルコールの機能性高分子、例えばアセタール、例えばサリチルアルデヒド(salicaldehyde)、又は4−ヒドロキシベンズアルデヒド若しくは3−ヒドロキシベンズアルデヒド;3−ビニルアルキルスルファマート又は4−ビニルアルキルスルファマートの重合体及び共重合体;及び、部分的に加水分解された無水マレイン酸の重合体;を含む。
【0041】
使用されるリソグラフィック又は気化技術の本質は、本発明の作用に関するものではない。リソグラフィック技術が好適である。従って、当業者は正の作用系又は負の作用のリソグラフィック系を選択でき、選択される系(例えば、電子線照射、紫外線照射、又は代替的な電磁気照射)に応じて送達エネルギーについて異なるモードから選択できる。イメージング層として選択されうる多くの異なる高分子材料がある。選択において、最も重要な点はイメージング層は全体として基板よりも溶剤に可溶に(及び、提供される場合は、剥離層より可溶に)すべきこと;及び、イメージング層の一部が後のプロセス段階で中央領域を遮蔽又は保護するように、超薄型層の中央領域の上に定位置で維持すべきこと;である。
【0042】
支持部材はインサイチューで形成してもよい。イメージング層の残りの領域によって、超薄型シートの中央領域への支持部材の適用を防ぐ。超薄型シートの外側領域がイメージング層の残りの領域で露出されるという事実は、支持材料は超薄型層の外側領域に接着できるということを示す。代替的な方法においては、支持部材の材料の析出が好適なステンシル又は物理的な遮蔽を通して生じる場合、リソグラフィック処理なく基板に直接的に形成してもよい。代替的には、遮蔽材料がリフトオフ処理を可能にするほどに十分に厚い場合、支持部材は(図2v)及び2ix)の経路Bによって示されるように)蒸発を介して基板に直接的に形成(蒸着)してもよい。代替的には、可溶性の導電性基板については、支持部材は(図2ix)の経路Cに示す)ストライク/接着層及び剥離層なしに、直接的に電着又は同様のプロセスによって形成できる。
【0043】
支持体が下層を有する代替的で好適な実施形態においては、下層の材料は全体に適用されてもよい(言い換えると、基板の上方の露出した外側部分及びイメージング層の前記残りの部分を覆うように)。この段階は、添付の図面中の図2vi)によって示される。
【0044】
イメージング層の前記残りの部分は次いで、溶剤に溶解され、加熱及び/又は真空の作用下で気化によって除去できる。このイメージング層の残りの部分は好適には、十分に薄い(実際に、イメージング層の厚さ未満である)全体をコーティングする下層において、断絶部を形成する。この断絶部はイメージング層の残りの部分を溶剤に対して露出する。この段階は添付の図面の図2v)によって示される。
【0045】
所望の場合、ステップ2iv)及び2v)は反復できる。しかしながらこれは必ずしも必要ではない。
【0046】
イメージング層の残りの部分に析出される、全体をコーティングする下層の材料はこれによって、基板の上面で全体コーティングされた下層の材料を残す溶剤に運ばれ、超薄型シートの外側領域と接触するが、中央領域に接触せず、ストライク層を規定する。しかしながら、その中央領域は溶剤又は展開剤に可溶であるか、気化可能である遮蔽領域によって遮蔽される。この遮蔽領域は材料の層を全体適用し、上述のリソグラフィック及び/又は気化段階に供することによって生成され(添付の図面の図2viii)参照)、外側領域は適用可能な溶剤によって除去され、遮蔽領域を残す。遮蔽領域が定位置にある場合、支持部材(あるいは、下層が既に適用された場合は、支持部材の残り)が形成できる。遮蔽領域によって、支持材料が超薄型シートに析出するのを防ぐ。この段階は添付の図面の図2ix)によって表わされる。
【0047】
従って、記載の実施形態は、一方の側面を基板で、他方の側面を遮蔽領域を取り囲む支持部材で挟持される超薄型シートを有する中間物の物品を形成する。この中間物の物品は本発明の第2の態様を示す。この態様は更に、一方の側面で基板を、及び他方の側面で遮蔽領域を取り囲む支持部材を有する超薄型シートを具える物品として規定され、超薄型シートの中央領域は遮蔽領域によって覆われ、超薄型シートの外側領域及び基板の外側領域が支持部材によって覆われ、支持部材及び遮蔽領域は除去可能(例えば、溶液で除去可能及び/又は気化によって除去可能)である。
【0048】
溶剤(時に剥離剤とも称される)は次いで、中間物の物品の遮蔽領域及び基板の双方を除去するのに用いてもよい。このことは溶解によって遮蔽領域及び基板全体を除去するための溶剤の使用によって得られうる。しかしながら好適には、剥離層は基板の一部として提供され、これが溶解されるが基層は溶解されない。この段階は添付の図面の図2x)によって表わされ、本発明の第1の態様を表わす。
【0049】
代替的又は更には、遮蔽領域及び/又は基板あるいは剥離層は、加熱及び/又は真空の適用時に気化によって除去されうる。
【0050】
超薄型シートは乾燥してもよい。臨界点乾燥が用いられうるが、その外側領域周りで超薄型シートを支持する支持部材を有する配置の堅牢性のため、少なくとのいくつかの実施形態においては必要ではない。
【0051】
このプロセスの最後に残されているものは、超薄型シートを有する支持部材の図2x)の分離された物品である。物品は透過型電子顕微鏡の超薄型シートを調査する用途に、好適な寸法及び設計である。更に、物品は超薄型材料の生成及び同定に好適ではない別の基板に超薄型シートを移動させる手段を更に提供する。物品は、透過型電子顕微鏡用の支持材料として超薄型シートを用いる手段を更に提供する。物品は更に広範囲のマイクロ(エレクトロ)メカニカルシステムの一部を形成してもよい。物品は更に透過型の較正基準を形成してもよい。物品は更に、超薄型シートの特性による電磁放射用のフィルタを形成してもよい。物品は更に、圧力勾配又は濃度勾配を介した液体又は溶液の濾過又は選別(浸透)用の半透膜を形成してもよい。物品は更に、超薄型シートの電気特性の圧力/ひずみ誘発性の変化による液体圧力センサを形成してもよい。物品は更に、超薄型シートの表面への前記化学物質の吸収及び超薄型シートの電気的又は構造上の特性の誘発性の変化による、液体媒体中の微小な(好適には単分子の)化学物質を検出する手段を提供してもよい。
【0052】
好適には、本発明の第2の態様による、例えば、電子顕微鏡の支持材料として用いるための物品は1ないし50mm、好適には2ないし30mm、最も好適には5ないし10mmの範囲の全面積である。
【0053】
好適には、超薄型シートの空き面積の大きさは超薄型シートの特性及び初期の大きさによってのみ限定され、記載の方法は利用可能な超薄型シートの大きさに容易に対応する。
【0054】
好適には、第2の態様による物品は全体をディスク形状にされる。物品は放射状のリブ部と、物品の中心にハブのような領域を有してもよく、ハブのような領域は、その他の材料によって覆われることのない、超薄型シートが存在する中央開口部に外接する。
【0055】
上述のステップの順序に代替的なものは、超薄型シートの上に材料の保護スクリーンを提供するが、その外側周縁部が露出され;次いで、インサイチューで超薄型シート及び基板のスクリーンされない領域上に支持部材を形成し、必要に応じて下層を含み;上述の方法で溶剤を用いて保護スクリーン及び基板を除去する場合に、ステンシル又はテンプレートを用いることができる。
【0056】
所望の製品を得るために用いられうるいくつかの他の変形物がある。
【0057】
本発明の第3の態様によると、外側領域で支持部材に固定される超薄型シートを具える物品が提供され、超薄型シートは前記外側領域の内側に少なくとも1の領域を有し、その内側領域がその他の材料で覆われない。
【0058】
この第3の態様においては、超薄型シートの材料及び支持体は好適には第1の態様に対する上述に記載又は規定のものである。
【0059】
更なる態様は添付の請求項に説明される。
【0060】
更なる態様において、本発明は上述の任意の新規の中間物の物品として、又は本明細書中の図2の図面に示されるように規定され、あるいは本明細書中に記載又は示すような任意の新規物品を生成するために本明細書中で記載の任意のプロセスであり、あるいは任意のこのようなプロセスの任意の製品である。
【図面の簡単な説明】
【0061】
本発明は更に添付の図面を引用して、実施例によって更に記載される。
【0062】
【図1】図1は第2の態様による一般的な環状の物品の平面図である。
【図2】図2は、図2i)ないし図2x)で構成され、図1の物品の代表的な側面図であり、生成される段階を示している。図は寸法通りではなく、図1に示した中央領域10を通る直径軸の切片の例示のみである。
【0063】
図1は超薄型シートの材料、例えば単分子のグラフェンシートを支持する支持部材を示す。グラフェンシートは好適な光学顕微鏡の下で検出され、その厚さ(単分子、2分子、3分子等の層を単位とする)は、良好な品質の光学顕微鏡を用いて、専門家の目を有するオペレータによって評価される。
【0064】
支持部材は直径3mmの銅のディスク部2を具える。支持部材は外側リング部4と、中心にハブのような領域6と、選択的に外側リング部4とハブのような領域6との間に多数(この限定しない実施形態においては4)の放射状の部材又は「輻部」8とを有する。ハブのような領域6は放射状の部材が終端する環状の外側部分10と、環状部分10の内側に閉塞されない環状領域12とを有する。単原子のグラフェンのフレークが含まれ、環状部分10に取付けられるのがこの環状領域12である。
【0065】
図1に示される物品が透過型電子顕微鏡(TEM)用の支持グリッドである。
【0066】
図1の物品の形態は、図2によって1の実施形態の例示のみによって記載される。これは順序標識Aに沿ってi)ないしx)の段階順序を示し、以下のように順番に説明される。2の変形体の順序B及びCは例えば目的のみを示され、後に記載する。
【0067】
図2i):シリコンウェーハ20が選択され、大きなシリコン部分から切断によって形成された超扁平な上面22を有した。厚さは550μmであった。
【0068】
図2ii):PMMA型電子ビームレジスト(MicroChem社から得られる)はシリコンの上面22でスピンさせることによって全体コーティング(すなわち、flood−coated、又はoverall coated)され、乾燥されて、厚さ90nmの層24を形成した。好適な光学顕微鏡下でのグラフェンフレークのコントラストは、厚さ80ないし100nm又は250ないし310nm、好適には約90又は約280nmのPMMA層の上にある場合に最適化され、PMMA面のグラフェンフレークの光学コントラストを増加させた。
【0069】
図2iii):好適なグラフェンフレーク26が同定され、接着テープを用いてPMMA剥離層の上面28に処置された。
【0070】
この明細書の定義の経過で用いられる用語において、シリコンは基層であり、PMMA層は剥離層24であり、これらの2の層は互いに基板を構成する。
【0071】
図2iv):高分子PMGI及びS1805の二重層(MicroChem社から得られる)は、グラフェンフレーク及びPMMA剥離層の上にイメージング層30としてそれそれ200nmの厚さまでスピンコーティングされ、乾燥させた。
【0072】
図2v):フォトリソグラフィは、Karl Suss MJB 3 Mask Alignerを用いて行われ、TEMグリッドの設計を含むフォトマスクを通って露出された。UV照射曝露に続いて、イメージングされる領域は展開剤で好適には可溶となった(この系は従って正の作用系である)。展開によって、PMGI/S1805イメージング層の露出された外側領域を除去し、PMGI/S1805イメージング層の中央領域32を残し、グラフェンフレーク上のディスク形状に曝露に供されず、フレークの外側領域が露出されたままで残される。
【0073】
図2vi):金属層34はその後、温度蒸発によって図2v)に示した中間物の物品の露出した上方領域に適用され、PMMA剥離層の露出面、イメージング層32の残りの中央領域の上面、及びグラフェンフレークの露出した外側領域とを覆った。金属層は平滑性を提供することによって電着された銅の品質を改善するための100nmの厚さの金「ストライク層」と、銅が接着する洗浄された導電層と、グラフェンとストライク層との間、ひいては支持部材の接着力を改善するための5nmの厚さのクロム接着層とを具える。PMGI/S1805ディスクが完全に覆われず、その側壁は露出したままであることは理解されよう。
【0074】
図2vii):残りのPMGI/S1805の中央領域32は2.45重量パーセントのTMAH溶液(MicroChem社でMF−319展開剤として購入できる)中への70℃での浸漬によって除去された。この展開剤はPMMAに対して非常に低い溶解速度を示すが、PMGI/S1805に対し高速な溶解速度を示す。調製におけるこの段階では、金属層34はPMMA剥離層の外側領域を覆い、更にグラフェンシートの外側領域36を覆うが、中央領域38を覆わないことは理解されよう。
【0075】
図2viii):完全洗浄後に、サンプルはイメージングレジスト(上述のPMGI/S1805)で再度遮蔽され、グラフェンシートの中央領域での電着を防いだ。このリソグラフィステップはリソグラフィステップとして配列してもよく、ストライク層(存在する場合)を規定するのに用いられるリソグラフィステップとして、同一のリソグラフィック材料及び技術を用いてもよい。これは、図面中の引用「iv、vの反復」によって示される。結果として、グラフェンフレークはレジストの中央帯域40で保護又は遮蔽される。
【0076】
図2ix):支持部材が電着によって形成できる場合、電気接点が例えば、導電性エポキシ、導電ペイント、配置可能なマイクロプローブ、又は同等物を用いて、中間物の製品に生成される。次いで、銅がストライク層34上に電気化学的に析出され、支持部材の形成を完了する。硫酸銅/硫酸電解液が選択され、電気化学的な析出が特注の電池で一定電流を用いて起こり、10−15μmの厚さの銅を析出した。必要に応じて、電位は基準電極及びポテンシオスタットを用いて制御された。問題の多い、電気性又は非電気性の析出プロセスに好適なレベラー及びキャリアといった添加剤は、銅の析出特性を増加させるために電池に加えてもよいが、特性がそれらの化合物なしでも十分であり、汚染の増大の可能性があるため、好適には用いられない。
【0077】
図2x):電着後、図2ix)に示される中間物の物品は脱イオン水で洗浄される。それは溶解によって、PMMA剥離層24及びPMGI/S1805中央領域40を除去するために、アセトン又は他の好適な溶剤に浸漬される。これによって、銅の支持部材2が、グラフェンシートが付着され、機械的負荷を受けることなく剥離される。シリコン層20は溶解されず、再利用される。
【0078】
支持部材2のハブ領域はシリコン層20から離れて図2x)に、及び支持部材2の全体は図1に示される。グラフェンシートは支持部材によって外側領域の周りに保持される。特に、グラフェンフレークはストライク/接着層34でその外縁部全体に接着及び/又は埋込みされる。ストライク層は従って、プロセス中で2の重要な機能を行う。第1に、銅の電着を促進する。第2に、接着層への強い結合を形成し、グラフェンシートが確実に及び固定して接着する材料として作用する。
【0079】
選択的に、支持部材2は上述の従来技術で行われるように臨界点乾燥を受けてもよい。しかしながら、これは本発明の本質的な特徴ではない。
【0080】
図2の順序Bはリソグラフィックレジストの薄層を用いた、支持部材の直接形成を示す。以降のステップは、イメージング層30が更に薄く、実際に意図される支持部材の厚さよりも薄く、まだ形成されておらず、支持部材が直接的な蒸発によって形成されることを除いては、ステップ2iv)までは図2Bの順序Aに既に記載したものと同一である。遮蔽領域40は順序Bのステップ2iv)で溶剤に露出され、溶解される。それは剥離層であり、支持部材ではない。しかしながら、遮蔽領域40上の支持部材の材料のキャップはこれによって支持部材2から脱離され、基層20となる。
【0081】
図2の順序Cは導電性の可溶性基板での超薄型シートの生成を示し、ストライク/接着層を必要としない。この変形物では剥離層がない。更にストライク層/接着層がない。基板は導電性材料、例えば必要に応じてドープされるシリコンカーバイド、又は導電性高分子からなる。従って、超薄型シートは一体化した基板上に提供され、中心の遮蔽領域40は上述の方法で提供され、導電性部分である支持部材は、導電性基板に直接的に形成され、溶剤又は順序どおりに適用される2の溶剤は、遮蔽領域40及び基板を溶解するのに用いられる。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
外側領域で支持部材に固定される超薄型シートの材料を具える物品を生成する方法であって、当該方法が:基板上に超薄型シートを提供するステップと;前記超薄型シートの前記外側領域が前記支持部材と前記基板との間に挟持され、かつ前記支持部材に接着されるように前記超薄型シートの前記外側領域上に前記支持部材を形成するステップと;前記物品を残すように前記基板を除去するステップと;を具えることを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、前記超薄型シートが前記外側領域の内側に少なくとも1の領域(空き面積)を有し、前記超薄型シートがその他の材料によって覆われないことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法において、前記領域、あるいはこのような領域の前記空き面積が少なくとも500μmであることを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載の方法において、前記基板が気化によって除去されることを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1ないし3のいずれかに記載の方法において、前記基板が溶剤を用いるステップである溶解ステップによって除去されることを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法において、前記基板が剥離層と基層とを有し、前記剥離層及び前記基層がそれぞれ選択された溶剤に可溶性及び不溶性であり、前記剥離層が前記超薄型シートと接触することを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項2又は3、及び請求項6に記載の方法において、前記空き面積が前記選択された溶剤に可溶な材料の一部によって遮蔽され、前記一部及び前記剥離層が同一動作で前記溶剤に溶解されるか、あるいは個別動作で異なる溶剤に溶解されることを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれかに記載の方法において、前記支持部材が前記超薄型シートの周りの前記基板の領域に、かつ前記超薄型シートの前記外側領域に形成されるが、前記超薄型シートの中央領域には形成されないことを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれかに記載の方法において、前記支持部材が前記超薄型シートの前記外側領域と接触するが、前記中央領域と接触しない下層と;当該下層上に形成される上層と;を具えることを特徴とする方法。
【請求項10】
外側領域で支持部材に固定される超薄型シートを具える物品であって、前記超薄型シートが前記外側領域の内側に少なくとも1の領域を有し、前記内側の領域がその他の材料で覆われないことを特徴とする物品。
【請求項11】
基板を一方の側面上に;及び、遮蔽領域を包囲する支持部材を他方の側面上に;有する超薄型シートを具える物品であって、前記超薄型シートの中央領域が前記遮蔽領域によって覆われ、前記超薄型シートの外側領域及び前記基板の外側領域が前記支持部材によって覆われ、前記支持部材及び前記遮蔽領域が除去可能であることを特徴とする物品。
【請求項12】
請求項11に記載の物品において、前記遮蔽領域が溶剤又は気化によって除去可能であることを特徴とする物品。
【請求項13】
請求項11又は12に記載の物品を生成する方法であって、前記遮蔽領域が前記超薄型シート上に形成され、前記超薄型シートの前記外側領域が露出されたままで残され、担持部材が後に形成されて、前記遮蔽領域が形成材として作用することを特徴とする方法。
【請求項14】
物品を生成する方法であって、
a)第1の溶剤に可溶な剥離層を、前記第1の溶剤に難溶又は不溶な基層の上に有する基板を提供するステップと、
b)前記基板の前記剥離層上に超薄型シートを置くステップと、
c)前記超薄型シートと前記剥離層の露出領域とを覆うために、第2の溶剤に可溶な第2の材料のイメージング層で中間物の前記物品を全体コーティングするステップであって、前記第2の溶剤に前記剥離層が難溶又は不溶であるステップと、
d)前記超薄型シートの周縁部のみを露出させるように、リソグラフィックイメージング及び展開により前記第2の溶剤で前記イメージング層の外側領域を除去し、前記超薄型シート上の前記第2の材料の中央領域を残すステップと、
e)支持材料の下層をステップd)の前記中間物の物品の上方領域に全体適用するステップと、
f)前記超薄型シートを露出するように、溶剤を用いて前記第2の材料の中央領域を除去するステップであって、前記周縁部のみが前記下層と接触するステップと、
g)前で露出された、前記超薄型シートの前記中央領域上に遮蔽領域を形成するステップであって、前記遮蔽領域が前記第1の材料、又は前記第1の溶剤に可溶な更なる材料であるステップと、
h)前記下層上に前記支持材料の残りを形成するステップと、
i)前記遮蔽領域と前記基板の前記剥離層を除去するために前記第1の溶剤を用いるステップであって、前記超薄型シートの空き面積を具え、除去された前記遮蔽領域の位置に対応し、支持部材によって前記周縁部で支持される物品を残すステップと、
を具えることを特徴とする方法。
【請求項15】
物品を生成する方法であって、
a)気化可能な剥離層を、基層の上に有する基板を提供するステップと、
b)前記基板の前記剥離層上に超薄型シートを置くステップと、
c)前記超薄型シートと前記剥離層の露出領域とを覆うために、溶剤に可溶な材料のイメージング層で中間物の前記物品を全体コーティングするステップであって、前記溶剤に前記剥離層が難溶又は不溶であるステップと、
d)前記超薄型シートの周縁部のみを露出させるように、リソグラフィックイメージング及び現像により前記溶剤で前記イメージング層の外側領域を除去し、前記超薄型シート上の前記別の材料の中央領域を残すステップと、
e)支持材料の下層をステップd)の前記中間物の物品の上方領域に全体適用するステップと
f)前記超薄型シートを露出するように、前記溶剤を用いて前記別の材料の中央領域を除去するステップであって、前記周縁部のみが前記下層と接触するステップと、
g)前で露出された、前記超薄型シートの前記中央領域上に遮蔽領域を形成するステップであって、前記遮蔽領域が溶剤に可溶であるか、あるいは気化可能な材料であるステップと、
h)前記下層上に前記支持材料の残りを形成するステップと、
i)前記遮蔽領域を溶剤で溶解するか、あるいは気化し、かつ前記基板の前記剥離層を気化するステップであって、前記超薄型シートの空き面積を具え、除去された前記遮蔽領域の位置に対応し、支持部材によって周縁部で支持される物品を残すステップと、
を具えることを特徴とする方法。


【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2011−520212(P2011−520212A)
【公表日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−501301(P2011−501301)
【出願日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際出願番号】PCT/GB2009/050295
【国際公開番号】WO2009/118564
【国際公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【出願人】(510252265)グラフェン インダストリーズ リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】GRAPHENE INDUSTRIES LIMITED
【Fターム(参考)】