説明

支柱型高所設置物昇降装置

【課題】高所設置物を昇降する際、モーターを用いない簡単な構成で、支柱横断面サイズを比較的小さくするとともに、容易に昇降できるようにし、しかも安価で長寿命の構成とする。
【解決手段】カウンターウエイト13の上端部では、角鋼管で形成された本体部130の側面に4本のアクリル樹脂製回転阻止バー151、152、153及び154が交差して、その内側が正方形を描くように組まれ、それぞれが本体部の各側面に螺着されて、回転阻止部を構成している。カウンターウエイト13はさらに、本体部の、開口部131側の側面に、角形鋼管の把手16を有し、それが該側面に、上端部、下端部及び中間部の3箇所において、短い角形鋼材のスペーサ160を介し溶着されている。カウンターウエイト13の側面の上端部及び下端部にはそれぞれピン171及び172が立設され、それらにラッチ機構173及び174の回動部が軸支されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支柱上部に設置される街路灯や看板等の高所設置物を昇降させる支柱型高所設置物昇降装置に関する。
【背景技術】
【0002】
街路灯や看板等の高所設置物のメンテナンスを容易にするために、高所設置物を昇降式にしたものが提案されている。
【0003】
下記特許文献1には、バランスウエイトと灯具とをそれぞれ第1及び第2のワイヤロープに連結し、第1及び第2のワイヤロープをそれぞれ同軸一体で径の異なるドラムに巻回し、このドラムをモーターで回転駆動することにより、灯具を昇降させる構成が開示されている。
【0004】
しかし、モーターで駆動するので、設備が高価になるとともに、モーターのメンテナンスも必要になる。また、バランスウエイトが大形であり、安全のためにはバランスウエイトを囲繞する必要があるので、装置が大形になる。
【0005】
下記特許文献2には、灯具に挟持ローラーを備え、支柱の1面をレールとし、挟持ローラーでレールを挟持し、ローラー支持台をループ状ワイヤロープに連結し、ワイヤロープを駆動プーリーに巻き掛け、ウォームホイールとウォームを介し駆動プーリーをモーターで回転駆動することにより、灯具を昇降させる構成が開示されている。
【0006】
しかし、防雨用カバーで支柱及び灯具を覆う必要があるので、横断面サイズが大きくなる。また、モーターで駆動するので、上記同様の問題が生ずる。この問題を解消するため、駆動プーリーを手動回転させる構成にすれば、ウォームホイールとウォームを介し駆動プーリーを回転させなければならないので、減速比が大きく、昇降速度が遅くなり過ぎる。ウォームホイールとウォームを省略して上記バランスウエイトを用いる構成も考えられるが、上述のように装置が大形になる。また、昇降距離が比較的長いので、ワイヤロープを手で把持して昇降させなければならず、操作性が悪い。
【0007】
下記特許文献3には、看板と巻取ドラムとの間をワイヤロープで連結し、ワイヤロープをプーリーに掛け、巻取ドラムを手動ウインチで回転駆動することにより、看板を昇降させる構成が開示されている。
【0008】
しかし、実際には減速比の大きいウォームホイールとウォームを用いざるを得ず、上記同様の問題が生ずる。また、看板落下に対しストッパーを備えているが、看板を昇降させる必要があるのでストッパー位置が比較的低く、落下防止が不充分である。
【特許文献1】特開2000−11710号公報
【特許文献2】特開平6−176614号公報
【特許文献3】実開平7−16973号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、モーターを用いない簡単かつ安価な構成で、支柱横断面サイズを比較的小さくすることができるとともに、容易に昇降させることができる支柱型高所設置物昇降装置を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、メンテナンスが容易な支柱型高所設置物昇降装置を提供することにある。
【0011】
本発明のさらに他の目的は、安価で長寿命の支柱型高所設置物昇降装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明による支柱型高所設置物昇降装置の第1態様では、
立設され横断面が矩形の中空支柱の上部に、高所設置物が係止され、該高所設置物を昇降させる支柱型高所設置物昇降装置において、
該中空支柱に遊挿され上下方向に延在し、該中空支柱の内壁に沿って昇降するカウンターウエイトと、
一端が該カウンターウエイトの上端部に係着され、他端が該高所設置物に係着されたロープと、
該カウンターウエイトの上方位置と該高所設置物の上方位置とに配設され、該ロープが掛けられて該ロープを案内する第1及び第2のプーリーと、
該高所設置物を上限位置に保持する保持手段と、
該中空支柱の側面に形成され該カウンターウエイトを把持して昇降操作するための開口部と、
を有し、該カウンターウエイトは、
該中空支柱内に遊挿され上下方向に延在する本体部と、
該本体部の上下方向の2箇所の位置のそれぞれに設けられ、該本体部を該中空支柱と同心にしたときに該中空支柱の横断面に内接する円の外側まで該本体部から突設された回転阻止部と、
を有し、
該開口が蓋で閉じられる。
【0013】
本発明による支柱型高所設置物昇降装置の第2態様では、第1態様において、
該カウンターウエイトの重量は該高所設置物の重量に略等しく、該カウンターウエイトと該開口とは、該高所設置物上端が地上高さ2m以下の下限まで降下している状態で該カウンターウエイト下端部が該開口の上下端間に位置する関係にある。
【0014】
本発明による支柱型高所設置物昇降装置の第3態様では、第2態様において、
該カウンターウエイトと該開口とは、該高所設置物上端が上限位置の状態で該カウンターウエイト上端部が該開口の上下端間に位置する関係にある。
【0015】
本発明による支柱型高所設置物昇降装置の第4態様では、第3態様において、
該本体部は角柱部材で構成され、
該回転阻止部は、該角柱部材の各側面について上端部と下端部の各々に、該角柱部材の長手方向と直角に該側面に固着されたバーを有する。
【0016】
本発明による支柱型高所設置物昇降装置の第5態様では、第4態様において、該バーはアクリル樹脂で形成されている。
【0017】
本発明による支柱型高所設置物昇降装置の第6態様では、第1乃至4態様のいずれか1つにおいて、
該本体部はさらに、該開口部側の側面に、該側面の長手方向中央線に沿って該側面と平行に固着された把手長尺部材を有する。
【0018】
本発明による支柱型高所設置物昇降装置の第7態様では、第6態様において、該把手長尺部材は該角柱部材の該開口部側の側面から離間して配置されている。
【0019】
本発明による支柱型高所設置物昇降装置の第8態様では、第1乃至7態様のいずれか1つにおいて、該本体部は、その側面に固着された調整錘を有する。
【0020】
本発明による支柱型高所設置物昇降装置の第9態様では、第3乃至8態様のいずれか1つにおいて、
該保持手段は、回動自在に支持され、回動方向に係合凹部が形成された掛止具と、ピン部材とをさらに有し、該掛止具と該ピン部材との一方が該カウンターウエイトの上部及び下部の側面に固着され、該掛止具と該ピン部材との他方が該中空支柱の内壁面に固着され、
該高所設置物が下限位置まで下降した時に該掛止具が該ピン部材に押されて該掛止具が回動し該係合凹部に該ピン部材が係合して該高所設置物の上下方向移動を阻止するように該掛止具が形成されている。
【0021】
本発明による支柱型高所設置物昇降装置の第10態様では、第3〜8態様において、
該中空支柱は横断面が矩形であり、
該回転阻止部は、車側面が該本体部の長手方向と平行となり車外周面が該中空支柱の4つの内壁面のそれぞれと対向するように配設された被案内車を有する。
【0022】
本発明による支柱型高所設置物昇降装置の第11態様では、第3態様において、
該中空支柱は横断面が矩形であり、
該本体部は、該中空支柱の4隅のそれぞれに対応して互いに平行に配置された第1〜4棒部材と、該第1〜4棒部材をそれらの上端部及び下端部で互いに固定する固定部材とを有し、
該固定部材に該回転阻止部が固着されている。
【発明の効果】
【0023】
上記第1態様の構成によれば、カウンターウエイトが本体部と回転阻止部とを有し、該本体部は、中空支柱内に遊挿され上下方向に延在し、該回転阻止部は、該本体部の上下方向の2箇所の位置のそれぞれに設けられ、該本体部を該中空支柱と同心にしたときに該中空支柱の横断面に内接する円の外側まで該本体部から突設されているので、該本体部を案内するレール等を中空支柱内に設けることなく、簡単かつ安価な構成で、該カウンターウエイトが回転するのを阻止でき、しかも、カウンターウエイトを把持してこれを容易に昇降させることができるという効果を奏する。
【0024】
また、昇降用モーターを用いていないので、安価に構成できるとともに、余分なメンテナンスが不要となるという効果を奏する。
【0025】
さらに、ウォームホイールとウォームのギヤを用いる必要がないので、カウンターウエイトを比較的高速に昇降動作させることができるという効果を奏する。
【0026】
また、上記構成からカウンターウエイトを比較的長くできるので、カウンターウエイトの横断面を狭くすることでき、横断面が比較的狭い、比較的スリムな中空支柱を用いることができるという効果を奏する。
【0027】
また、カウンターウエイトを中空支柱地下部に入れることもできるので、比較的高い支柱型高所設置物昇降装置を構成することが可能となるという効果を奏する。
【0028】
上記第2及び3態様の構成によれば、該カウンターウエイトの重量は該高所設置物の重量に略等しく、該カウンターウエイトと該開口とは、該高所設置物上端が地上高さ2m以下の下限まで降下している状態で該カウンターウエイト下端部が該開口の上下端間に位置する関係にあり、かつ、該高所設置物上端が上限位置の状態で該カウンターウエイト上端部が該開口の上下端間に位置する関係にあるので、該開口部を介して該カウンターウエイトを把持し昇降させるだけで高所設置物を安定に昇降させることができるとともに、該開口を介して該カウンターウエイトのメンテナンスを容易に行うことができるという効果を奏する。
【0029】
上記第4態様の構成によれば、該本体部は角柱部材で構成され、該回転阻止部は、該角柱部材の各側面について上端部と下端部の各々に、該角柱部材の長手方向と直角に該側面に固着されたバーを有するので、構成が簡単になるとともに、長寿命となり、しかも、より安価にかつより短時間で組み立てることができるので、実用的であるという効果を奏する。
【0030】
上記第5態様の構成によれば、該バーはアクリル樹脂で形成されているので、該カウンターウエイトを昇降させる際に該回転阻止部が該中空支柱の内壁面に衝突しても、衝突音が小さくなり、かつ、該回転阻止部が長寿命でメンテナンス周期を長くできるという効果を奏する。
【0031】
上記第6態様の構成によれば、該本体部はさらに、該開口部側の側面に、該側面の長手方向中央線に沿って該側面と平行に固着された把手長尺部材を有するので、該開口へ少し手を挿入すれば該把手長尺部材を把持でき、これにより該カウンターウエイトの昇降操作がさらに容易になるという効果を奏する。
【0032】
上記第7態様の構成によれば、該把手長尺部材は該角柱部材の該開口部側の側面から離間して配置されているので、前記把持がさらに容易になるという効果を奏する。
【0033】
上記第8態様の構成によれば、該本体部は、その側面に固着された調整錘を有するので、異なる重量の該高所設置物に対し調整錘を変えるだけで標準的なカウンターウエイトを用いることができ、装置製作コストを低減できるという効果を奏する。
【0034】
上記第9態様の構成によれば、該保持手段が該中空支柱内に設けられているので、見栄えの悪化が防止されるとともに、該保持手段が雨水にさらされるのを防止できるという効果を奏する。また、該カウンターウエイトを昇降させるだけで該保持手段が作動して高所設置物を上限及び下限位置に固定でき、すなわち、必要な時に該カウンターウエイトを自動的に固定することができるので、作業性がよいという効果を奏する。
【0035】
上記第10態様の構成によれば、該中空支柱は横断面が矩形であり、該回転阻止部は、車側面が該本体部の長手方向と平行となり車外周面が該中空支柱の4つの内壁面のそれぞれと対向するように配設された被案内車を有するので、該車外周面を該中空支柱の4つの内壁面に接近させることができ、より安定に該カウンターウエイトを昇降させることができるという効果を奏する。
【0036】
上記第11態様の構成によれば、該中空支柱は横断面が矩形であり、該本体部は、該中空支柱の4隅のそれぞれに対応して互いに平行に配置された第1〜4棒部材と、該第1〜4棒部材をそれらの上端部及び下端部で互いに固定する固定部材とを有し、該固定部材に該回転阻止部が固着されているので、該カウンターウエイトへの調整錘の取付が容易であるという効果を奏する。
【0037】
本発明の他の目的、構成及び効果は以下の説明から明らかになる。
【実施例1】
【0038】
以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。図面において、同一又は類似の要素には、同一又は類似の符号を付している。
【0039】
図1は、本発明の実施例1の支柱型昇降式看板の一部縦断面図である。
【0040】
この看板装置では、地中に掘った穴10に、角形鋼管の支柱11の下部が挿入され、その周囲にコンクリートが打設されて基礎コンクリート12が構築されている。
【0041】
支柱11には、金属製カウンターウエイト13が支柱11に挿設されている。
【0042】
図2(A)はカウンターウエイト13の構成を示す、一部を省略した縦断面図である。図2(B)及び(C)はそれぞれ図2(A)中の2B−2B線及び2C−2C線に沿った横断面図である。
【0043】
カウンターウエイト13は、支柱11内に遊挿され、上下方向に延在している本体部としての角形鋼管130と、その上端部及び下端部に配設された回転阻止部15A及び15Bとを有し、その上端にはコ字型ブリッジ14が溶着されている。支柱11の側面にはカウンターウエイトを把持する開口部110が設けられており、開口部110には蓋111(図1)が取り付けされている。
【0044】
カウンターウエイト13の上端部では、本体部の側面に4本の回転阻止バー151、152、153及び154が交差して、その内側が正方形を描くように組まれ、それぞれが本体部130の各側面に螺着されて、回転阻止部15Aを構成している。図2(A)中の1531及び1532は、回転阻止バー153の該螺着に用いられるねじである。カウンターウエイト13の下端側も同様に、4本の回転阻止バー155、156、157及び158が螺着されて回転阻止部15Bを構成している。図2(A)中の1571及び1572は、回転阻止バー157の該螺着に用いられるねじである。
【0045】
これら回転阻止バー151〜158の各々の長さは、支柱11の内壁の幅よりやや短く、支柱11とカウンターウエイト13の本体部130とを同心にしたときに、これら回転阻止バー151〜158は支柱11の横断面に内接する円の外側まで突出している。これにより、カウンターウエイト13が回転するのを阻止することができ、また、カウンターウエイト13が昇降する時に、その本体部130が支柱11の内壁に衝突し難くすることができる。回転阻止バーはアクリル樹脂で形成されており、カウンターウエイトを昇降させる際に回転阻止部15A及び15Bが中空支柱11の内壁面に衝突しても、衝突音が殆ど無く、かつ、回転阻止部15A及び15Bが長寿命でメンテナンス周期を長くできる。
【0046】
カウンターウエイト13はさらに、本体部130の、開口部110側の側面に、角形鋼管の把手16を有し、それが該側面に、上端部、下端部及び中間部の3箇所において、短い角形鋼材のスペーサ160、161及び162を介し溶着されている。これによって、操作者が開口部110から中空支柱11内へ手先部分だけ入れて容易に把手16を把持し昇降させることが可能となっている。
【0047】
カウンターウエイト13の側面の上端部及び下端部にはそれぞれ、ピン171及び172が立設され、それらに掛止具173及び174の回動部が軸支されている。これらに対応して、支柱11の開口部の内壁面には係合ピン18が立設されている。
【0048】
したがって、図3(A)に示すように、カウンターウエイト13を下降させると、係合ピン18が掛止具173と係合され、看板19が上限の位置で保持される。また、図3(B)に示すように、カウンターウエイト13を上昇させると、係合ピン18が掛止具174と係合されて、看板19が下限の位置で保持される。さらに、開口部の位置に係合ピン18が立設されているので、開口部110から係合解除操作を容易に行える。
【0049】
図4は、掛止具173と係合ピン18の係合動作説明図である。なお、下端部の掛止具174は上端部のそれと同一である。
【0050】
掛止具173は、ベース175にノブ176が、軸177の回りに回転自在に支持されている。ノブ176には、その回転方向に切欠凹部178が形成されている。
【0051】
図3(A)の状態から看板19を下降させると、ノブ176が係合ピン18に当接する。この当接により、ノブ176に矢印方向の力が加わって、ノブ176が反時計回りに回転しようとする。さらに看板19を下降させると、係合ピン18が図4(B)に示すように切欠凹部178内に入り、矢印方向の力が加わって、ノブ176が時計回りに回転しようとする。これにより、図4(C)に示す如く、係合ピン18が切欠凹部178内に入り込み、掛止具173と係合ピンが係合してカウンターウエイトが固定され、すなわち看板19の昇降が阻止される。
【0052】
カウンターウエイト13は図2(C)に示すように、その本体部130の側面に調整錘21が溶着されている。調整錘21の長さ又は厚みを変更することによって、カウンターウエイト13の重量を、看板19と略同一(自然の状態でカウンターウエイト13が停止する状態)となるよう調整することができる。
【0053】
図3(A)に示す如く、支柱11の側面の上端部にはブラケット221が固着され、そこから垂直に下がった位置にも同様にブラケット222が固着されている。ブラケット221及び222には看板19を収納するハウジング23が固着されている。
【0054】
係止環241及び242の軸部には雄ねじが形成され、これらにそれぞれナット241A及び242Aが螺合され、次いで該軸部がブリッジ14上面の2箇所の孔に挿入され、ブリッジ14の内面側からナット241B及び242Bが該軸部に螺合されて、係止環241及び242がブリッジ14に固定されている。係止環241及び242には、ワイヤロープ251及び252のそれぞれ一端部が係着されている。ワイヤロープ251及び252はそれぞれ、上方のプーリー261及び262に掛けられ、水平に伸び、さらにプーリー271及び272に掛けられて垂下し、看板19の天板192に取着された係止環281及び282に係着されている。
【0055】
図3(A)の状態では、ワイヤロープ251及び252が緊張した状態で、カウンターウエイト13が下限位置にあり、その下端が底板29から少し上方に位置している。把手16をつかみ、これを長手方向に引き上げると、4本の回転阻止バー151〜154が支柱11の内壁面を沿って、内壁面から少し離間した状態で案内されながら、カウンターウエイト13が上昇し、これに伴い看板19が垂下し、カウンターウエイト13の上限位置手前で図3(B)に示す状態となる。
【0056】
図1において、支柱11の地中長さをH0、地面から開口部110の下端までの距離をH1,開口部110の高さをH2、開口部110の上端からハウジング23の下端までの距離をH3、ハウジング26の高さをH4と表記すると、これらの値は、例えば次の通りである。
【0057】
H0=1200、H1=1200、H2=600、H3=1100、H4=1500(単位はmm)
この場合、高所設置物昇降装置の地上高さは4400mmであり、カウンターウエイト13の長さを例えば2700mmとし、カウンターウエイト13の上限位置でその下端が例えば開口110の上下方向中点となるようにすることにより、把手16が常に開口部110の範囲内に位置にあるので、平均的な身長の作業者が容易に開口部110を介してカウンターウエイト13を昇降動作させることができる。さらに、看板19が上限の位置に在るとき、カウンターウエイトの上端部が開口部110の位置にあり、また、看板19が下限の位置に在るとき、カウンターウエイト13の下端部が開口部110の位置にあるので、その上端部に螺着された回転阻止バー151、152、153及び154、並びに、下端部に螺着された回転阻止バー155、156、157及び158の取替え並びに掛止具173及び174のメンテナンスを容易に行える。カウンターウエイト13の上端側のワイヤロープ係着部のメンテナンスについても同様である。
【0058】
カウンターウエイト13の重量は、看板19のそれと略同一であることが、手動操作を容易にする上で好ましい。
【0059】
図5は、支柱型昇降式看板の概略斜視図であり、この支柱型昇降式看板では、看体19Aが中空の略直方体である。図6は、この看体19Aの本体部を示す斜視図である。図6(A)に示すように、この本体部は、横断面L字形の4本の柱部材191の上端部及び下端部がそれぞれトレイ状の天板192及び底板193の四隅に固着され、底板193の底面にベースプレート194が溶着されている。
【0060】
図7(A)に示すように、メッセージが記載された布、紙、合成樹脂等の広告シート195aが透明板195bと乳白色バックプレート195cとにより挟まれて看板195が構成されている。この看板195の上端部及び下端部に対応して、図6(B)に示す如く、断面L字形のフレーム部材196及び197がそれぞれ天板192及び底板193の縁部に固着されて溝が形成されている。図7(B)に示す如く、この溝に看板195が装着される。看体19Aの本体部の、一対の狭い開口面には、補強板198が固着される。
【0061】
図5に示す如く、看体19Aの天板192には係止環281及び282が取着され、これらのリングにそれぞれワイヤロープ251及び252の一端部が固着されている。支柱11の上端部にはブラケット30の一端部が固着され、ブラケット30の内側上面には、係止環281及び282に対応してそれぞれプーリー271及び272が取着され、さらに支柱11側にプーリー261及び262が取着されている。ワイヤロープ251及び252はそれぞれ、プーリー271及び272に巻き掛けられた後、プーリー261及び262に巻きかけられて下方に延び、これらの他端部がそれぞれ、カウンターウエイト13の上端に取着された係止環241及び242に取着されている。
【0062】
ワイヤロープ251及び252が挿通される穴が形成されたブラケット30の下面には、さらにこれらが挿通される穴が形成されたハウジング23Aの上面が固着され、ハウジング23Aと支柱11との間には、ブラケット221A及び222Aが固着されている。ハウジング23Aの一対の広い対向面には開口231が形成され、開口231が透明板、例えば透明アクリル板で覆われている。
【0063】
図8は、図5中の8−8線に沿った横断面拡大図である。
【0064】
支柱11の看体19A側の面には、支柱11の長手方向に沿って横断面略C字形のガイド部材31が、開口部を外側に向けて取着されている。ガイド部材31内には、横断面I字形の被ガイド部材32が、そのくびれ部がガイド部材31の開口部に対応するように挿入される。被ガイド部材32の先端面は、図10に示すようなブラケット33のフロントプレート331に固着されている。ブラケット33は、このフロントプレート331と、プレート331と直交するアッパープレート332と、直角を挟む2辺がプレート331とプレート332に固着された直角三角形の一対のリブ333と、アッパープレート332と平行にフロントプレート331の他端側に固着されたロアプレート334とを備えている。アッパープレート332の上面先端部は、図9に示すように、看体19Aのベースプレート194の底面端部に固着されている。
【0065】
さらに、カバー34でガイド部材31を容易に覆うことが可能となっている。すなわち、カバー34の一方の側部と支柱11の面との間に不図示の蝶番が取着されており、その軸を中心にカバー34が回転自在となっている。カバー34の他方の側部には不図示の孔が形成され、これにボルト35を挿入してボルト35を支柱11に螺着させることにより、図9(A)に示す状態となる。
【0066】
したがって、看体19Aを昇降させると、ブラケット33を介し看体19Aと一体になった被ガイド部材32が、ガイド部材31に案内されて昇降する。
【0067】
これにより、看体19Aを昇降させる際に風や地震によって看体19Aが揺れても、支柱11に対する看体19Aの揺れが規制されて、看体19Aを安全に昇降させることが可能となる。
【0068】
本実施例1によれば、開口部110を介して把手16を把持し、カウンターウエイト13を上下動させることにより、看板19を通常使用位置の上限と看板取替作業位置の下限との間で容易に昇降させることができる。
【0069】
また、昇降用モーターを用いていないので、安価に構成できるとともに、余分なメンテナンスが不要となる。
【0070】
さらに、ウォームホイールとウォームのギヤを用いる必要がないので、カウンターウエイト13を比較的高速に昇降動作させることができる。
【0071】
また、カウンターウエイト13の昇降時にカウンターウエイト13に水平方向の力が加わったり地面が振動したりしても、回転阻止バー151〜158を備えているので、カウンターウエイトの本体部が支柱11の内壁に衝突せず、したがって殆ど異音が発生することがなく、しかも、回転阻止バー151〜158により本体部の揺れが小さいので、安定した昇降動作が可能となる。さらに、構成が簡単で、カウンターウエイト13に戸車を配置する後述の構成よりも長寿命である。
【0072】
さらに、カウンターウエイト13が比較的長いことにより、カウンターウエイト13の横断面を狭くすることできるので、横断面が比較的狭い中空支柱11を用いることができ、これによりスリム本体部130を構成することができる。例えば、支柱11はその横断面の内面が10cm×10cmであり、本体部130横断面の外面が5cm×5cmであり、把手16の横断面が1cm×1cmであり、本体部130側面と把手16との間隔が0.8cmであり、回転阻止バー151〜158の各々が幅1.5cm×厚み1cm×長さ9cmである。
【0073】
しかも、カウンターウエイト13を地下に入れることができるので、比較的高い支柱型看板昇降式看板を構成しても、看板取替作業が容易な位置へ看板19が下降するまでカウンターウエイト13を持ち上げることが可能となる。
【0074】
本実施例1は以上のような効果を奏するので、実用性が高い。
【実施例2】
【0075】
本発明の実施例2では、図11及び図12に示すように、カウンターウエイト13Aの回転阻止部15A1及び15B1が被案内車を備えている。
【0076】
図11(A)はカウンターウエイト13Aの構成を示す、一部を省略した縦断面図である。図11(B)及び(C)はそれぞれ図11(A)中の11B−11B線及び11C−11C線に沿った横断面図である。図12は実施例2のカウンターウエイト13Aの昇降動作を示す横断面図であり、図13は実施例2のカウンターウエイト13Aの構成を示す、一部を省略した斜視図である。
【0077】
カウンターウエイト13Aの本体部では、互いに平行な本体部としての棒部材13A4〜13A7を有し、それらの上端部に矩形筒型のホルダ13A0及び13A1を、下端部にホルダ13A2及び13A3を備え、棒部材13A4〜13A7の上端部及び下端部は、ホルダ13A0、13A1、13A2及び13A3のそれぞれ内壁4隅に溶着されている。
【0078】
カウンターウエイト13Aは、図11(A)に示すように、上端側のホルダ13A0の下端部に被案内車としての戸車361の軸支部の一端部が螺着され、その他端部がそこから下降した位置のホルダ13A1の上端部に螺着され、他の3面も同様にそれぞれ戸車362、363及び364がホルダ13A0及び13A1の各側面に螺着されている。また、下端部にも上端部と同様、ホルダ13A3とそこから上昇した位置のホルダ13A2のそれぞれ各側面に戸車365、366、367及び368が螺着されている。
【0079】
カウンターウエイト13Aの上端部では、ホルダ13A0に回転阻止バー153が、下端部では、ホルダ15A3に回転阻止バー157が螺着され、前述した戸車361〜368とともに、それぞれ回転阻止部15A1及び15B1が構成されている。
【0080】
カウンターウエイト13Aはまた、把手16Aがホルダ13A1及び13A2に垂直に載架され、その両端部がスペーサ160A及び161Aを介して溶着されている。
【0081】
カウンターウエイト13Aはさらに、棒部材13A4及び14A5にバー20が横架され、調整錘21がボルト211及び212によってバー20に螺着されている。図11(C)に示す211A及び212Aはボルト211及び212を固定するナットである。
【0082】
実施例2の支柱型高所設置物昇降装置のその他の部分の構成は実施例1と同様であるのでその説明は省略する。
【0083】
本実施例2によれば、カウンターウエイト13Aの昇降時に戸車361〜368が支柱11の内壁面に当接しても、その車が回転するので摺動がなく、かつ、これにより戸車361〜368の先端を中空支柱内壁面により接近させて戸車361〜368を配設できるので、より安定したカウンターウエイト13Aの昇降が可能となる。
【0084】
さらに、2本の棒部材間にバー20を横架し、それに調整錘21を螺着する構成なので、カウンターウエイト13Aの重量が看板19と略同一となるよう調整することが容易にできる。また、各棒部材間の空間により、調整錘の取付作業が容易となる。
【実施例3】
【0085】
本発明の実施例3では、図14に示すように、回転阻止バー151A及び152Aの代替物を使用してカウンターウエイトの回転を阻止できる構成を説明する。
【0086】
実施例2と同様、カウンターウエイト13Bの本体部では、ホルダ13B0及び13B1を上端部に有し、それらの内面4隅に棒部材13B4〜13B7の上端部が溶着されている。
【0087】
カウンターウエイト13Bの上端部のホルダ13B0及び13B1の各側面に、その中央線から等間隔に離間した位置にそれぞれ回転阻止部としての被案内車を該中央線と平行にして螺着している。つまり、図14(B)に示すように上端部のホルダ13B0及び13B1の各側面に戸車361A〜364A及び361B〜364Bの軸支部が螺着されて、回転阻止部15A2が構成されている。なお、カウンターウエイト13Bの下端部には不図示の回転阻止部を有しており、上端部のそれと上下対称に構成されている。
【0088】
これにより、カウンターウエイト13Bの昇降時に、被案内車が中空支柱11内に案内されてカウンターウエイト13Bの回転が防止されるとともに昇降の際の揺れも軽減でき、また、その本体部が支柱11の内壁に当設しても摺動がない。
【実施例4】
【0089】
本発明の実施例4では、図15に示すように、カウンターウエイト13Cの上端部のホルダ13C0及び13C1の側面に、車の厚み(横幅)を比較的大きくした被案内車361Cを実施例1及び2と同様に螺着して、回転阻止部15A3を形成する構成となっている。この場合、カウンターウエイトの上部及び下部にそれぞれ被案内車を、中空支柱の4つの内壁面に対向して4個備えるだけで、上記実施例3と同様の効果が得られる。
【実施例5】
【0090】
図16は本発明の実施例5のカウンターウエイト13Dを示す斜視図である。図17はこのカウンターウエイト13Dの正面図である。
【0091】
カウンターウエイト13Dの本体部では、1本の棒部材としての円管13D3の上端に、鋼製の升13D1の底面が溶着され、下端に該升13D1と同一構成の升13D2の底面が溶着されている。
【0092】
升13D1の各側面にはそれぞれ、矩形開口13D11及び13D12(図16では他の2つが隠れている)が形成され、これらの上下方向縁部に、被案内車としての戸車361A、361B、362A及び362Bの軸支部が螺着されて、回転阻止部15A4が構成されている。升13D2の回転阻止部15B4についても回転阻止部15A4と同じ構成である。
【0093】
円管13D3には、リング型金属製の調整錘21Aが外環され、升13D2がそのストッパーとなっている。
【0094】
図16及び図17では、上端のワイヤロープ係止部、図2のピン171及び172(これらは升13D1及び13D2に配設される)並びに掛止具173及び174が図示省略されている。
【0095】
その他の構成については、実施例1と同じであるので、その説明を省略する。
【0096】
なお、本発明には外にも種々の変形例が含まれる。例えば、調整錘を図2の本体部130内に固着する構成であってもよい。また、本発明には以上の実施例の種々の組み合わせが含まれる。さらに、被案内車としてボールキャスターを用いた構成であってもよい。また、本発明は昇降機構に特徴があり、以上の実施例や変形例を街灯や防犯灯などの種々の高所設置物に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】本発明の実施例1に係る支柱型昇降式看板が地中に植設された状態を示す一部断面正面図である。
【図2】(A)は中空支柱とこれに遊挿されたカウンターウエイト13の構成を示す、一部を省略した縦断面図であり、(B)は(A)の2B−2B線に沿った横断面図、(C)は(A)の2C−2C線に沿った横断面図である。
【図3】支柱型昇降式看板の昇降動作説明図(看板部の高さ方向及び幅方向を短縮して概略記載)であって、(A)及び(B)はそれぞれ看板19が上方位置及び下方位置にあるときの縦断面図である。
【図4】掛止具173と係合ピン18の係合動作説明図である。
【図5】看体の構成も含めた支柱型昇降式看板の上部概略斜視図である。
【図6】図5中の看体19Aの本体部を示す斜視図である。
【図7】(A)は広告シート195aが透明板195bとバックプレート195cとにより挟まれて構成される看板195の分解斜視図であり、(B)は看体本体部への看板の装着を示す分解斜視図である。
【図8】図5中の8−8線に沿った横断面拡大図である。
【図9】(A)は看体と中空支柱の結合部付近を示す正面図であり、(B)は(A)中の9B−9B線に沿った横断面図である。
【図10】看体と中空支柱の間に配設される結合部の斜視図である。
【図11】(A)は本発明の実施例2の中空支柱及びこれに遊挿されるカウンターウエイト13Aの構成を示す、一部を省略した縦断面図であり、(B)は(A)の11B−11B線に沿った横断面図、(C)は(A)の11C−11C線に沿った横断面図である。
【図12】支柱型昇降式看板の昇降動作説明図であって、(A)及び(B)はそれぞれ看板19が上方位置及び下方位置にあるときの縦断面図である。
【図13】カウンターウエイト13Aの構成を示す、下部を切断した斜視図である。
【図14】(A)は本発明の実施例3のカウンターウエイト13Bを示す、中間部及び下端部を省略した斜視図であり、(B)はそのカウンターウエイト13Bが支柱11内にある状態での上面図である。
【図15】本発明の実施例4のカウンターウエイト13Cを示す、中間部を省略した斜視図である。
【図16】本発明の実施例5のカウンターウエイト13Dの構成を示す、中間部を省略した斜視図である。
【図17】図16のカウンターウエイト13Dの正面図である。
【符号の説明】
【0098】
10 穴
11 支柱
110 開口部
111 蓋
12 基礎コンクリート
13、13A、13B、13C、13D カウンターウエイト
13A0〜13A3、13B0、13B1、13C0〜13C3 ホルダ
13D1、13D2 升
【0099】
13D11、13D12、13D21、13D22 開口
13A4〜13A7、13B4〜13B7、13C4〜13C7 棒部材
13D3 円管
130 本体部
14 ブリッジ
151〜158、153、157 回転阻止バー
15A、15B、15A1〜15A4、15B1、15B3、15B4 回転阻止部
1531、1532、1571、1572 ねじ
16、16A 把手
160〜162、160A、161A スペーサ
171、172 ピン
173、174 掛止具
175 ベース
176 ノブ
177 軸
178 切欠凹部
18 係合ピン
19、195 看板
19A 看体
191 柱部材
192 天板
193 底板
194 ベースプレート
195a 広告シート
195b 透明板
195c バックプレート
196、197 フレーム部材
198 補強板
20 バー
21、21A 調整錘
211、212、35 ボルト
211A、212A ナット
221、221A、222、222A、30、33 ブラケット
23、23A ハウジング
231 開口
241、242、281、282 係止環
241A、242A ナット
251、252 ワイヤロープ
261、262、271、272 プーリー
29 底板
31 ガイド部材
32 被ガイド部材
331〜334プレート
34 カバー
361〜368、361A〜364A、361B〜364B 戸車
361C、362C、365C、366C 被案内車

【特許請求の範囲】
【請求項1】
立設され横断面が矩形の中空支柱の上部に、高所設置物が係止され、該高所設置物を昇降させる支柱型高所設置物昇降装置において、
該中空支柱に遊挿され上下方向に延在し、該中空支柱の内壁に沿って昇降するカウンターウエイトと、
一端が該カウンターウエイトの上端部に係着され、他端が該高所設置物に係着されたロープと、
該カウンターウエイトの上方位置と該高所設置物の上方位置とに配設され、該ロープが掛けられて該ロープを案内する第1及び第2のプーリーと、
該高所設置物を上限位置に保持する保持手段と、
該中空支柱の側面に形成され該カウンターウエイトを把持して昇降操作するための開口部と、
を有し、該カウンターウエイトは、
該中空支柱内に遊挿され上下方向に延在する本体部と、
該本体部の上下方向の2箇所の位置のそれぞれに設けられ、該本体部を該中空支柱と同心にしたときに該中空支柱の横断面に内接する円の外側まで該本体部から突設された回転阻止部と、
を有し、
該開口が蓋で閉じられるようにしたことを特徴とする支柱型高所設置物昇降装置。
【請求項2】
該カウンターウエイトの重量は該高所設置物の重量に略等しく、該カウンターウエイトと該開口とは、該高所設置物上端が地上高さ2m以下の下限まで降下している状態で該カウンターウエイト下端部が該開口の上下端間に位置する関係にある、
ことを特徴とする請求項1に記載の支柱型高所設置物昇降装置。
【請求項3】
該カウンターウエイトと該開口とは、該高所設置物上端が上限位置の状態で該カウンターウエイト上端部が該開口の上下端間に位置する関係にある、
ことを特徴とする請求項2に記載の支柱型高所設置物昇降装置。
【請求項4】
該本体部は角柱部材で構成され、
該回転阻止部は、該角柱部材の各側面について上端部と下端部の各々に、該角柱部材の長手方向と直角に該側面に固着されたバーを有する、
ことを特徴とする請求項3に記載の支柱型高所設置物昇降装置。
【請求項5】
該バーはアクリル樹脂で形成されていることを特徴とする請求項4に記載の支柱型高所設置物昇降装置。
【請求項6】
該本体部はさらに、該開口部側の側面に、該側面の長手方向中央線に沿って該側面と平行に固着された把手長尺部材を有する、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の支柱型高所設置物昇降装置。
【請求項7】
該把手長尺部材は該角柱部材の該開口部側の側面から離間して配置されていることを特徴とする請求項6に記載の支柱型高所設置物昇降装置。
【請求項8】
該本体部は、その側面に固着された調整錘を有することを特徴とする請求項3乃至7のいずれか1つに記載の支柱型高所設置物昇降装置。
【請求項9】
該保持手段は、回動自在に支持され、回動方向に係合凹部が形成された掛止具と、ピン部材とをさらに有し、該掛止具と該ピン部材との一方が該カウンターウエイトの上部及び下部の側面に固着され、該掛止具と該ピン部材との他方が該中空支柱の内壁面に固着され、
該高所設置物が下限位置まで下降した時に該掛止具が該ピン部材に押されて該掛止具が回動し該係合凹部に該ピン部材が係合して該高所設置物の上下方向移動を阻止するように該掛止具が形成されている、
ことを特徴とする請求項3乃至8のいずれか1つに記載の支柱型高所設置物昇降装置。
【請求項10】
該中空支柱は横断面が矩形であり、
該回転阻止部は、車側面が該本体部の長手方向と平行となり車外周面が該中空支柱の4つの内壁面のそれぞれと対向するように配設された被案内車を有する、
ことを特徴とする請求項3に記載の支柱型高所設置物昇降装置。
【請求項11】
該中空支柱は横断面が矩形であり、
該本体部は、該中空支柱の4隅のそれぞれに対応して互いに平行に配置された第1〜4棒部材と、該第1〜4棒部材をそれらの上端部及び下端部で互いに固定する固定部材とを有し、
該固定部材に該回転阻止部が固着されている、
ことを特徴とする請求項3に記載の支柱型高所設置物昇降装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2007−320748(P2007−320748A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−155463(P2006−155463)
【出願日】平成18年6月2日(2006.6.2)
【特許番号】特許第4008012号(P4008012)
【特許公報発行日】平成19年11月14日(2007.11.14)
【出願人】(504345850)株式会社不二電業社 (5)