改善された衣類のような特徴を有する吸収性物品
使い捨て吸収性物品は、シャーシ、吸収性コア、一対の弾性的に伸長可能な耳部、及び一対の締結タブを含み得る。弾性的に伸長可能な耳部及び締結タブは横軸を有する。締結タブの横軸が物品の特定の位置には配置されるように、耳部はシャーシに接続される。吸収性コアはセルロース繊維を含まない。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、より衣類のような物品をもたらす耳部を支持する締結具を有するおむつのような吸収性物品に関する。吸収性物品は、改善された機能特性及び伝達性質を有し得る。
【背景技術】
【0002】
従来のテープ式おむつのような吸収性物品は、尿及び/又は他の排泄物の受入及び収容に関して利益を示すことが以前から知られている。排出物を有効に収容するため、物品は、着用者の腰部及び脚部の周りにぴったり適合すべきである。吸収性物品は、トップシート、バックシート、及び吸収性コアを含むシャーシを有することが知られている。従来のテープ式おむつのような吸収性物品は、一般的に締結装置によって開放可能及び/又は再締結可能に接続される前側及び後側腰部区域を含む。締結装置は、一般的に嵌合部材及び受入部材を含む。嵌合部材は、接着テープ、フック支持テープ、粘着テープ、又は他の同様の構造であってよい。受入部材は、ポリマーフィルムランディング領域(すなわち、接着又は粘着テープを受け取る)又はループ支持表面(すなわち、フック支持テープを受け取る)のような嵌合部材を受入れる物品上における要素又は領域であり得る。嵌合部材は受入部材に接合されてよく、それによって後側腰部区域を前側腰部区域に相互接続し、それによって腰部開口部及び脚部開口部の対を形成する。
【0003】
現行のおむつの設計は、しばしば伸張可能な耳部の使用を含む。後耳部は、シャーシの後側腰部区域の長手方向縁部から横に伸長し得る。締結装置の嵌合部材は、この後耳部に付着されてよい。前側締結式又はテープ式設計の場合、締結装置が前側腰部領域上で受入部材と嵌合される際、後耳部は前側腰部区域と後側腰部区域との間に相互接続部材として提供され、この後耳部は、同時に腰部開口部及び一対の脚部開口部を形成する。後耳部は、一定の弾性回復を提供するように構成されてよい。弾性のある後耳部は、おむつがより要望に合わせた適合を提供するのを可能とする。更に弾性性能によって、おむつの永続的な変形又はおむつの着用者へ不快感をもたらすことなく、着用者によってもたらされる力をおむつに適合させるのが可能となる。弾性は典型的に、弾性材料を後耳部に組み込むことによって耳部へ付与される。エラストマー材料が高価格であるために、一般的な方法においては、弾性耳部は、シャーシに取り付けられる個別の構成要素として構成され(つまり、主要な吸収性アセンブリに他の構成要素が配置され得る)、複数片のおむつとなる。この方法は、弾性材料の効率的かつ費用効果の高い使用をもたらすが、問題がないわけではない。
【0004】
複数片のおむつにおいて見られる1つの問題は、「トップハッティング」である。「トップハット」は、前又は後耳部の最上縁部を越えて、おむつの腰縁部の方へ延びる前側又は後側腰部領域の部分である。複数片のおむつが適切に着用される際、前側腰部領域及び後側腰部領域におけるおむつの腰縁部は実質的に直線状又はわずかに曲線状である。腰縁部が後側腰部領域から、取り付けられた後耳部まで移動すると、腰縁部は急に降下し、次に後耳部の上縁部に繋がるように直線状又は曲線状に続く。前側腰部領域又は後側腰部領域における腰縁部から後耳部の上縁部までのこの「降下」は、1センチメートル以上であり得る。着用の際、腰縁部においてこの降下を伴うテープ式おむつは、その側部からの切欠きを有するように見える。かかるおむつの腰縁部は、階段状の外観を有し得る。
【0005】
トップハッティングは、複数片のおむつの適合特性に関して悪影響を有する場合がある。一般的に、おむつは、着用者の胴体の円周線に張力をもたらす。この張力は、伸長した弾性後耳部の産物であり得る。トップハットを示す複数片のおむつにおいて、張力の線が、連続的に途切れることないおむつの経路のみに沿うか又は通して伝わるために、張力の線は腰縁部をはるかに下回って配置される。張力生成弾性耳部及び締結装置は、腰縁部から非常に離れているので、張力線は、前側腰部領域及び後側腰部領域における腰縁部から同様に離れている(例えば全体的に、より低い)。
【0006】
適合及び機能的な問題は、腰縁部から離れて位置する張力線に起因し得る。例えば、おむつの前側腰部領域及び/又は後側腰部領域は、弛み又は折り重なりを示す場合がある。弛みは、張力下にないときにおむつが示す、しわが寄って、緩く、隙間があるか、又はひだのある構造をいう。折り重なりは、おむつの身体に面する表面が衣類に面するようになるような、おむつの少なくとも一部分への反転をいう。弛みと同様に、おむつの一部分が張力下にないとき、折り重なりが発生し得る。折り重なり及び弛みはまた、腰縁部のガスケット機能を低下させ得る。例えば、特に着用者が腹臥位又は仰臥位にあるとき、腰縁部と着用者の腰部の境界面は漏れやすい。折り重なり及び弛みは、漏れをもたらし得るこの境界面において、着用者と密接に接触するおむつの表面積を低減し得る。
【0007】
更に、折り重なり及び弛みは、審美的に望ましくない。折り重なり及び弛みは、着用中のおむつに粗雑な外観をもたらす。その結果、これは着用者に、吸収性又は漏れ防止のような機能的な特性が高性能であり得るのに反して、低質なおむつであると伝える可能性がある。
【0008】
トップハッティング及びそれによってもたらされる腰縁部の平滑性、連続性及び周辺性の欠如によって、消費者又は着用者に不必要な情報が伝わる。例えば、トップハッティングは、その製品がおむつであるということが目で見てすぐ分かるしるしとなることがある。トイレトレーニングを受けている幼児又は失禁症状のある若者及び成人のような多くの着用者にとって、おむつを着用せねばならないということは不名誉なことである。この憂いを解消するために、おむつは衣類のようであるか、肌着のようであるという情報を伝えるべきである。換言すれば、おむつはおむつのように見えるべきではない。しかしながら、トップハッティング及び不連続な腰縁部は、明らかにおむつであるというしるしである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、複数片のおむつにおいてトップハッティングを除去又は削減する後耳部を有するおむつを提供することが望ましい。更に、おむつは、不連続部又は欠落部のない、平滑性、連続性かつ周辺性の腰縁部を示すことが望ましい。おむつは、別個の耳部によって少なくとも部分的に、できる限り腰縁部に近くなるように提供される張力線を示すことが望ましい。おむつは、おむつであると明らかに目に見えるしるし(例えば、腰部の不連続部分)のない、衣類のようであるという情報を伝えることも望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、前縁部を備える前側領域と、後縁部を備える後側領域と、前側領域と後側領域及び後側腰部区域との間の股部区域と、一対の対向する長手方向縁部と、を有するシャーシを含む、使い捨て吸収性物品に関する。このシャーシは前縁部及び後縁部を有する吸収性コアを含み、吸収性コアは、吸収性コアの10重量%未満のセルロース繊維を含有する。物品は、第1及び第2の弾性的に伸長可能な耳部を含み、第1及び第2の耳部のそれぞれは、上縁部及び下縁部、並びに横軸を有し、この上縁部及び下縁部のそれぞれは近位端及び遠位端を有する。第1の耳部及び第2の耳部は、シャーシの後縁部と、第1及び第2の耳部の下縁部の対応する下方端部を接続する線との間に存在する、吸収性物品の後ろ区域を画定する。物品はまた、第1及び第2の弾性的に伸長可能な耳部の遠位部分にそれぞれ接続された第1及び第2の締結タブも含み、第1及び第2の締結タブのそれぞれは、上縁部及び下縁部、並びに横軸を有し、上縁部及び下縁部のそれぞれは近位端を有する。第1及び第2の弾性的に伸長可能な耳部は、第1及び第2の締結タブの横軸が、シャーシの後縁部と、吸収性コアの後縁部との間に配置されるようにシャーシに接続される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1A】平面、非収縮状態における、後耳部を備える例示的なおむつの平面図。
【図1B】平面、非収縮状態における、前耳部及び後耳部を備える例示的なおむつの平面図。
【図1C】平面、非収縮状態における、ベルトによって形成される後耳部を備える例示的なおむつの平面図。
【図2A】着用中に示されるような締結された配置における図1Aのおむつの斜視図。
【図2B】着用中に示されるような締結された配置における図1Bのおむつの斜視図。
【図3A】図2Aのおむつの側面図を拡大した平面図。
【図3B】図2Bのおむつの側面図を拡大した平面図。
【図4】計量試験方法に使用するのに好適なグリップの斜視図。
【図5A】好適な縁部決定を表している。
【図5B】好適な縁部決定を表している。
【図5C】好適な縁部決定を表している。
【図6】本発明の一実施形態による吸収性物品の、概略的な身体に面する表面。
【図7】弾性的に伸張可能な耳部及び締結タブを示す。
【図8】本発明の一実施形態に好適な吸収性コアの実施例の概略断面図。
【図9】本発明の一実施形態に好適な吸収性コアの他の実施例の概略断面図。
【図10】本発明の一実施形態に好適な吸収性コアの他の実施例の概略断面図。
【図11】本発明の一実施形態による吸収性コアを備える吸収性物品の、身体に面する概略的な本体。
【図12】本発明の他の実施形態による吸収性コアを備える吸収性物品の、概略的な身体に面する表面。
【図13】本発明の他の実施形態による吸収性コアを備える吸収性物品の、概略的な身体に面する表面。
【図14】本発明の他の実施形態による吸収性コアを備える吸収性物品の、身体に面する概略的な表面。
【図15】本発明の他の実施形態による吸収性コアを備える吸収性物品の、概略的な身体に面する表面。
【図16】材料の曲げ剛性を試験する装置を示す立面図。
【図17】図16の装置と共に使用されるプランジャを示す正面図。
【図18】図16の装置と共に使用するためのプランジャを示す側面図。
【図19】曲げ曲線上の、曲げピーク荷重及び傾きの計算範囲を示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書で使用する場合、以下の用語は下記で指定される意味を有する。
【0013】
「トップハット」は、おむつの前耳部又は後耳部の最上縁部を越えて腰縁部まで伸長する、おむつの前側又は後側腰部領域の一部分である。
【0014】
吸収性物品に関連する「使い捨て」は、本明細書において、洗濯する、あるいは別の方法で吸収性物品として復元するか再利用することを一般に意図されない(すなわち、単一回の使用の後で廃棄する、好ましくはリサイクルする、堆肥化する、あるいは環境に適合する方法で廃棄することを意図される)吸収性物品を意味する。
【0015】
「吸収性物品」は、身体排出物を吸収及び収容するデバイスを指し、より具体的には、着用者の身体に対して又は近接して定置され、身体から排出される種々の排出物を吸収及び収容するデバイスを指す。代表的な吸収性物品としては、おむつ、トレーニングパンツ、プルオンパンツ型おむつ(すなわち、米国特許第6,120,487号に示されているような予め形成された腰部開口部及び脚部開口部を有するおむつ)、再締結可能おむつ、あるいは、パンツ型おむつ、失禁用ブリーフ及び下着、おむつホルダー及びライナー、パンティライナーなどの女性用生理衣類、吸収性挿入物などが挙げられる。
【0016】
用語「近位」及び「遠位」はそれぞれ、構造体の長手方向又は横方向の中心線に比較的近い又は遠い要素の位置を指す(例えば、長手方向に延びる要素の近位縁が、同じ要素の末端縁が同じ長手方向中心線に対して配置されているよりも長手方向中心線により近く配置されている)。
【0017】
「身体に面する」及び「衣類に面する」とは、それぞれ要素の相対位置又は要素若しくは要素群の面を指す。「身体に面する」とは、要素又は面が他の要素又は面より着用時に着用者により近いことを意味する。「衣類に面する」とは、要素又は面が他の要素又は面より着用時に着用者からより遠く離れていることを意味する(すなわち、要素又は面が、吸収性のある使い捨て物品の上に着用され得る着用者の衣類に近接する)。
【0018】
「長手方向の」とは、物品の腰縁部から、対向する腰縁部に実質的に垂直に、及び物品の最大直線寸法にほぼ平行に走る方向を指す。長手方向の45度以内の方向は「長手方向」であると見なされる。
【0019】
「横方向の」とは、物品の長手方向縁部から向かい合う長手方向縁部に及び長手方向にほぼ直角に走る方向を指す。横方向の45度以内の方向は「横方向」であると見なされる。
【0020】
「配置される」とは、要素が特定の場所又は位置に位置決めされていることを指す。
【0021】
「接合される」とは、要素が直接的に他の要素に取り付けられることによって要素が直接固定される形態、及び要素が中間の部材に取り付けられ、その中間部材が次に他の要素に取り付けられることによって要素が他の要素に間接的に固定される形態を指す。
【0022】
「フィルム」は、シート状材料であって、長さ及び幅が厚みをはるかに超える材料を指す。典型的には、フィルムは約0.5mm以下の厚さを有する。
【0023】
「水透過性」及び「水不透過性」は、使い捨て吸収性物品の意図された使用に関連する材料の浸透可能性を指す。具体的には、用語「透水性」は、液体の水、尿又は合成尿が強制圧力がない状態でその厚さを通過できる孔、開口部及び/又は結合された空隙を有する層又は層構造体を指す。逆に、用語「水不透過性」は、液体の水、尿又は合成尿が強制圧力(重力等の自然の力とは別に)がない状態でその厚さを通過できない層又は層構造体を指す。この定義により水不透過性である層又は層構造体は、水蒸気に対して透過性であってよい、すなわち「蒸気透過性」であってよい。当該技術分野において周知のように、吸収性物品に典型的に使用される材料の水、尿又は合成尿に対する透過性を測定する通常の方法は、静水圧力試験であり、静水頭試験又は簡単に「水頭」試験とも呼ばれる。水頭試験に好適な周知の簡潔な方法は、INDA(以前はInternational Nonwovens and Disposables Association、現在はAssociation of the Nonwoven Fabrics Industry)及びEDANA(European Disposables And Nonwovens Association)によって承認される。
【0024】
「延伸性」及び「延伸性がある」とは、弛緩状態の構成要素の幅又は長さを伸ばす又は増大させることができることを意味する。
【0025】
「伸縮性」又は「弾性のある」は、構成要素が弾性材から作製された少なくとも一部分を含むことを意味する。
【0026】
「伸長性材料」、「延伸性材料」又は「伸縮性材料」は、同じ意味で用いられ、バイアス力を適用すると、EDANA方法20.2−89により測定した際に、完全に破裂又は破壊することなく、その弛緩した元の長さの少なくとも150%の伸張した長さまで伸びる(すなわち、その元の長さの50%を超えて伸びることができる)材料を意味する。かかる伸長性材料が、加えた力を解放した際に、その伸長の少なくとも40%を回復する場合、その伸長性材料は「弾性」すなわち「エラストマー」であると考えられる。例えば、100mmの初期長さを有する弾性材料は、少なくとも150mmまで延びることができ、力を取り除くと少なくとも130mmの長さまで縮む(すなわち、40%の回復を示す)。加えた力を解放した際に、材料がその伸長の40%未満を回復する場合、この伸長性材料は、「実質的に非弾性」すなわち「実質的に非エラストマー」であると考えられる。例えば、100mmの初期長さを有する弾性材料は、少なくとも150mmまで延びることができ、力を取り除くと少なくとも145mmの長さまで縮む(すなわち、10%の回復を示す)。
【0027】
「エラストマー材」は、弾性性質を示す材料である。エラストマー材としては、エラストマーフィルム、スクリム、不織布及び他のシート状構造体を挙げることができる。
【0028】
「外側寄り」及び「内側寄り」とは、それぞれ第2要素に対しておむつの長手方向の中心線から比較的遠くに又は近くに配置される要素の位置を指す。例えば、要素Aが要素Bの外側寄りである場合には、要素Aは、要素Bよりも、長手方向中心線から遠くにある。
【0029】
「パンツ」は、予め成形された腰部及び脚部開口部を有する使い捨て吸収性物品を指す。パンツは、着用者の足を脚部開口部に入れ、パンツを着用者の胴体下部の周りの位置に滑り込ませることにより身に付けることができる。パンツは通常、「閉じられたおむつ」、「予め締結されたおむつ」、「プルオンおむつ」、「トレーニングパンツ」及び「おむつパンツ」と呼ばれる。
【0030】
「予め締結された」は、締結装置が嵌合されるか、又は締結された構成となるように製造される使い捨て吸収性物品を指す。
【0031】
「消費者市販品」は、大量に製造され、分配され、一般の小売店を通して消費者に購入され得る品目を指す。
【0032】
「線形投影」は、縁部の末端部分を越える縁部の線形伸長である。
【0033】
図1は、本発明のおむつ20の平坦かつ非収縮状態(つまり、収縮をもたらす弾性を有さない)における、代表的かつ非限定的な実施形態の平面図である。おむつ20の衣類に面する表面120は、見る人に面している。おむつ20は、長手方向中心線100及び横方向中心線110を含む。おむつ20は、シャーシ22を備えてよい。おむつ20及びシャーシ22は、前側腰部領域36、前側腰部領域36に対向する後側腰部領域38、及び前側腰部領域36と後側腰部領域38との間に配置される股領域37を有することが示されている。腰部領域36及び38は、一般に、着用したときに着用者の腰部を取り巻くようなおむつ20の部分を備える。腰部領域36及び38は伸縮性要素を含み、着用者の腰部周りで縮んで改善されたフィット性と封入性を提供してもよい。股領域37は、おむつ20を着用したとき、概ね着用者の脚の間に置かれるおむつ20の部分である。
【0034】
シャーシ22の外周は、長手方向縁部12及び横方向縁部14によって画定される。長手方向縁部12は、前側長手方向縁部12aに更に分割されてよく、この前側長手方向縁部12aは前側腰部領域36において長手方向縁部12の一部分であり、後側長手方向縁部12bは後側腰部領域38における長手方向縁部12の一部分である。シャーシ22は、一般的に長手方向中心線100に対して概ね平行に配向される対向する長手方向縁部12を有してよい。しかしながら、より良い適合のためには、長手方向縁部12は、例えば平面図で見たときに、「砂時計」型のおむつを製造するように湾曲又は角度がつけられてよい。シャーシ22は、横方向中心線110に対して概ね平行に配向される対向する横方向縁部14を有してよい。
【0035】
シャーシ22は、液体透過性トップシート24と、バックシート26と、トップシート24及びバックシート26との間の吸収性コア28とを含んでよい。吸収性コア28は、身体に面する表面と衣類に面する表面とを有してよい。トップシート24は、コア28及び/又はバックシート26に接合されてもよい。バックシート26は、コア28及び/又はトップシート24に接合されてもよい。他の構造体、要素、又は基材がコア28とトップシート24及び/又はバックシート26との間に位置決めされてもよいことを認識すべきである。特定の実施形態において、シャーシ22は、複合おむつ構造を形成するために付加され得る他の機構と共に、おむつ20の主要構造を含む。トップシート24、バックシート26、及び吸収性コア28は、米国特許第3,860,003号、同第5,151,092号、同第5,221,274号、同第5,554,145号、同第5,569,234号、同第5,580,411号、及び同第6,004,306号に概して記載される、様々な周知の構成、好ましくはおむつの構成によって作られてよい。
【0036】
トップシート24は、一般的に、少なくとも部分的に着用者に接触する、又は近位に位置決めされ得る、おむつ20の一部分である。好適なトップシート24は、多孔質発泡体、網状発泡体、有孔プラスチックフィルム、又は天然繊維(例えば、木材又は綿繊維)、合成繊維(例えば、ポリエステル又はポリプロピレン繊維)若しくは天然繊維及び合成繊維の組み合わせの、織布又は不織布ウェブ等の広い範囲の材料から製造することができる。トップシート24は、一般的に、着用者の皮膚に対して柔軟で柔らかい感触であり、刺激がない。一般的に、トップシート24の少なくとも一部は液体透過性であり、液体がトップシート24の厚さを容易に通過することを可能にする。特定のトップシート24は、BBA Fiberweb(Brentwood,TN)から、供給元コード055SLPV09Uとして入手可能である。
【0037】
トップシート24のあらゆる部分は、当技術分野で既知のローションでコーティングされてよい。好適なローションの例としては、米国特許第5,607,760号、同第5,609,587号、5,635,191号及び同第5,643,588号に記載されているものが挙げられる。トップシート24は、全体的に又は部分的に伸縮されてもよく、又は伸縮させてトップシート24とコア28との間に空隙空間を形成してもよい。弾性のある又は収縮されたトップシートを含む代表的な構造体が、米国特許第4,892,536号、同第4,990,147号、同第5,037,416号及び同第5,269,775号により詳細に記載されている。
【0038】
吸収性コア28は、使い捨ておむつ及び他の吸収性物品に通常使用される多種多様の液体吸収性材料を含んでよい。好適な吸収性材料としては、一般にエアフェルト縮みセルロース詰め物と呼ばれる粉砕木材パルプ、コフォームを含むメルトブローポリマー、化学的に剛化、変性若しくは架橋されたセルロース繊維、ティッシュラップ及びティッシュラミネートを含むティッシュ、吸収性フォーム、吸収性スポンジ、超吸収性ポリマー、吸収性ゲル化材、又は既知の他の吸収性材料若しくは材料の組み合わせが挙げられる。一実施形態では、吸収性コアの少なくとも一部分は実質的にセルロースを含まず、並びに10重量%未満のセルロース繊維を含有する、5重量%未満のセルロース繊維を含有する、1重量%未満のセルロース繊維を含有する、微量のセルロース繊維を含有する、又はセルロース繊維を含有しない。セルロース材料の無形の量が、実質的にセルロースを含まない吸収性コアの一部分の厚さ、可撓性、及び吸収性のうちの少なくとも1つに、物質的に影響を与えないということが理解されるべきである。他の利点の中でも、吸収性コアの少なくとも一部分が実質的にセルロースを含まないとき、吸収性コアは、10重量%超のセルロース繊維を含む、同様の吸収性コアよりも著しく薄く、より可撓性であると考えられる。吸収性コア内に存在する吸収性材料、例えば吸収性粒子状ポリマー材料の量は異なり得るが、特定の実施形態においては、吸収性コアの約80重量%よりも多い、又は吸収性コアの約85重量%よりも多い、又は吸収性コアの約90重量%よりも多い、又はコアの約95重量%よりも多い量で吸収性コア内に存在する。好適な吸収性コアの非限定的な例は、以下により詳細に記載されている。
【0039】
吸収性コア28として使用するための例示的な吸収性構造体は、米国特許第4,610,678号、同第4,673,402号、同第4,834,735号、同第4,888,231号、同第5,137,537号、同第5,147,345号、同第5,342,338号、同第5,260,345号、同第5,387,207号、同第5,397,316号、及び同第5,625,222号に記載されている。
【0040】
バックシート26は、一般的に、おむつ20の衣類に面する表面120の少なくとも一部分であり得るように位置決めされる。バックシート26は、おむつ20に吸収され、おむつ20内に収容された排出物が、ベッドシーツや下着のような、おむつ20と接触し得る物品を汚すことを防ぐように設計されてよい。ある実施形態において、バックシート26は、実質的に水不透過性である。好適なバックシート26材料としては、Tredegar Industries Inc.(Terre Haute,IN)により製造され、商標名X15306、X10962及びX10964のもとに販売されるもの等のフィルムが挙げられる。他の適したバックシート26材料としては、蒸気がおむつ20から逃れるのを可能にし、同時に排出物がバックシート26を通り抜けるのを更に防止する通気性材料を挙げることができる。代表的な通気性材料としては、織布ウェブ、不織布ウェブ、フィルムコーティング不織布ウェブなどの複合材料、並びにESPOIR NOの名称で日本の三井東圧株式会社により製造されているミクロ孔質フィルム、及びEXXAIREの名称でEXXON Chemical Co.(Bay City,TX)により製造されているようなミクロ孔質フィルムなどの材料を挙げることができる。ポリマーブレンドを含む好適な通気性複合材料は、名称HYTRELブレンドP18−3097として、Clopay Corporation(Cincinnati,OH)から入手可能である。そのような通気性材料が、PCT国際公開特許第95/16746号及び米国特許第5,865,823号により詳細に記載されている。不織布ウェブ及び孔あき成形フィルムを含む他の通気性バックシートは、米国特許第5,571,096号に記載されている。代表的である好適なバックシートは、米国特許第6,107,537号に開示されている。好適なバックシート26を提供するため、他の好適な材料及び/又は製造技術が使用されてよく、これらには表面処理、特定のフィルム選定及び加工、特定のフィラメント選定及び加工などが含まれるが、これらに限定されない。
【0041】
バックシート26は、一層を超える層から構成されてもよい。バックシート26は、外側カバー及び内層を含んでよい。外側カバーは、柔らかい不織布材料から作製されてよい。内層は、実質的に水不透過性のフィルムから作製されてよい。外側カバー及び内部層は、接着剤又は任意の他の好適な材料又は方法によって共に接合されてよい。特に好適な外側カバーは、供給元コードA18AH0としてCorovin GmbH(Peine,Germany)から入手可能であり、特に好適な内層は、供給元コードPGBR4WPRとしてRKW Gronau GmbH(Gronau,Germany)から入手可能である。本明細書では様々なバックシート構成が考えられているが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正が可能であることは当業者には明らかである。
【0042】
おむつ20は、バリアカフ60及び/又はガスケットカフ70を含んでよい。ガスケッティングカフ70は、外側レッグカフ、レッグバンド、サイドフラップ、レッグカフ又は伸縮性カフとも呼ぶことができる。バリアカフス60は、第二のカフス、内側レッグカフス、又は「起立」伸縮性フラップと呼ばれることもある。
【0043】
ガスケットカフ70は、実質的に非弾性であってもよく、又は弾性的に延伸性であって、着用者の脚部に動的に適合してもよい。ガスケットカフ70は、トップシート24、バックシート26、又はおむつ20の形成に使用された任意の他の好適な基材に作用可能に接合された、1つ以上の伸縮部材72(伸縮ストランド等)により形成されてもよい。好適なガスケットカフ構造は、米国特許第3,860,003号に更に記載される。
【0044】
バリアカフ60は、おむつ20の長手方向の全長に及び得る。バリアカフ60は、フラップ62及び伸縮部材64(弾性ストランド等)により形成できる。フラップ62は、おむつ20を形成する既存材料又は要素のいずれかの連続延長部であってもよい。他の実施形態では、図1に示すように、バリアカフ60は、別個の要素であってもよい。そのような実施形態では、フラップ62及び伸縮部材64を含むバリアカフ60が形成され、その後、結合部65によりシャーシ22に接合されてもよい。
【0045】
フラップ62は、プラスチックフィルム、並びに天然繊維(例えば、木材又は綿繊維)、合成繊維(例えば、ポリエステル又はポリプロピレン繊維)、又は天然繊維及び合成繊維の組み合わせの織布又は不織布ウェブ等の種々の基材を含んでよい。ある実施形態において、フラップ62は、スパンボンドウェブ、メルトブローンウェブ、カードウェブ及びこれらの組み合わせ(例えば、スパンボンド−メルトブローン複合材料及び変異型)等の不織布ウェブを含んでよい。前述した基材の積層体を使用してフラップ62を形成してもよい。特に好適なフラップは、BBA Fiberweb(Brentwood,TN)から供給元コード30926として入手可能な不織布を含み得る。特に好適な伸縮部材は、Invista(Wichita,KS)から供給元コードT262Pとして入手可能である。バリアカフ及びかかるバリアカフの好適な構成を有するおむつの更なる記載は、米国特許第4,808,178号及び同第4,909,803号に見出すことができる。伸縮部材64は、バリアカフ60の長手方向長さに広がり得る。他の実施形態では、伸縮部材64は、少なくとも股領域37内のバリアカフ60の長手方向長さに及んでよい。伸縮部材64が、通常の着用中にバリアカフ60が着用者と接触したままであるように十分な弾性を示し、そのためにバリアカフ60のバリア特性を強化することが望ましい。伸縮部材64は、対向する長手方向末端部でフラップ62に接続されてもよい。ある実施形態において、フラップ62は、伸縮部材64を取り囲むようにそれ自身の上に折り重なってもよい。フラップ62の折り重なった区域を固定するため、結合部67が使用されてもよい。
【0046】
バリアカフ60及び/又はガスケッティングカフ70は、トップシートについて上述したようにローションで全体若しくは一部が処理されてもよく、又は米国特許出願第11/055,743号(2005年2月10日出願)に詳述されているように疎水性表面コーティングで完全に若しくは部分的にコーティングされてもよい。
【0047】
おむつ20は前耳部40及び/又は後耳部42を含んでよい。耳部40、42は、延伸性、非延伸性、伸縮性、又は非伸縮性であってよい。耳部40、42は、不織布ウェブ、織布ウェブ、編布地、ポリマー及びエラストマーフィルム、孔あきフィルム、スポンジ、発泡体、スクリム、及びこれらの組み合わせ及び積層体から形成されてよい。特定の実施形態において、耳部40、42は、不織布/エラストマー材料積層体又は不織布/エラストマー材料/不織布積層体のような伸長積層体から形成されてよい。伸長積層体は、当該技術分野において既知な任意の方法によって形成されてよい。例えば、耳部40、42は、不織布材料及びエラストマー要素のうちの少なくとも一層を含むゼロ歪伸長積層体として形成されてよい。弛緩又は実質的に弛緩状態でエラストマー要素が不織布材料の層に取り付けられ、不織布層は恒久的に伸長するがエラストマー要素は一時的に伸長する活性化プロセスを積層体に受けさせることにより、生じた積層体が伸長性に(又は、更に範囲を超えてより伸長性に)される。不織布層は、シャーシ22の少なくとも一部分と一体化してよく、その場合、エラストマー要素は、不織布層に取り付けられてよく、不織布/エラストマー要素積層体が、続いて活性化される。別の方法としては、不織布層は、別の構成要素であってよく、その場合、エラストマー要素は、不織布層に取り付けられ積層体を形成し、これは次いで本体部分に結合される。サイドパネルの1つ以上の層が、別々に提供される場合、積層体は、本体部分に取り付けられる前又は後のどちらかで活性化されてよい。ゼロ歪み活性化プロセスは米国特許第5,167,897号及び同第5,156,793号に更に記載される。好適な弾性耳部は、2つの不織層(供給元コードFPN332としてBBA Fiberweb(Brentwood,TN)から入手可能)の間に配置されたエラストマーフィルム(Tredegar Corp(Richmond,VA)から供給元コードX25007として入手可能)を含む活性化された積層体であり得る。
【0048】
耳部40、42は別個であるか又は一体化されてよい。別個の耳部は、シャーシ22に結合される分離要素として形成される。一体化された耳部は、長手方向縁部12から横に向かって外側に突出するシャーシ22の一部である。一体化された耳部は、突出部を有するようにシャーシ形状を切断することで形成されてよい。
【0049】
別個の後耳部42及び一体化された前耳部40を有する好適なおむつ20が、図1Aに示される。別個の後耳部42及び別個の前耳部40を有する好適なおむつが、図1Bに示される。前耳部40は、近位縁41a、末端縁41b、上縁部41c、及び下縁部41dを有してよい。近位縁41aと隣接した前耳部40の一部分は、前側結合領域45aにおいてシャーシ22に接合してよい。前側結合領域45aは、その中で1つ以上の結合部が個別の前耳部40をシャーシ22に接合する領域である。前側結合領域45aは、接着剤結合、圧力接着、熱接合等の当該分野で既知の任意の結合方法によって形成される1つ以上の結合部を含んでよい。前側結合領域45aが結合部の配列又は模様のような1つを超える結合部を含む場合、前側結合領域45aは各方向において最も外側の結合部を接続する多角形により画定される領域によって定義される。前耳部40とシャーシ12間にある程度の重なり合いがあり得ることで、結合が可能となる。しかしながら、他の実施形態においては、前耳部40の大部分は、シャーシ22の層、要素、又は基材を含んでよい。
【0050】
図1Cは、両後耳部42を形成するベルト49を有するおむつ20の一実施形態を表している。この実施形態において、前耳部は存在しない。ベルト49は、対向する長手方向縁部12を超えて伸長してよい。後耳部42は、近位縁43a、末端縁43b、上縁部43c、及び下縁部43dを有してよい。近位縁43aは、ベルト49上の長手方向縁部12の突出部とみなされる。
【0051】
図1A〜図1Cの両図に示すように、後耳部42は、シャーシ22に接合される個別要素又は個別要素の一部分(例えば、ベルト45)であってよい。後耳部42は、近位縁43a、末端縁43b、上縁部43c、及び下縁部43dを有してよい。近位縁43aと隣接した後耳部42の一部分は、後側結合領域45bにおいてシャーシ22に接合してよい。後側結合領域45bは、その中で1つ以上の結合部が後耳部42をシャーシ22に接合する領域である。後側結合領域45bは、接着剤結合、圧力接着、熱接合等の当該分野で既知の任意の結合方法によって形成される1つ以上の結合部を含んでよい。後側結合領域45bが結合部の配列又は模様のような2つ以上の結合部を含む場合、後側結合領域45bは各方向において最も外側の結合部を接続する多角形により画定される領域によって定義される。後耳部42とシャーシ12間にある程度の重なり合いがあり得ることで、結合が可能となる。しかしながら、他の実施形態においては、後耳部42の大部分又は全ては、シャーシ22の層、要素、又は基材を含んでよい。
【0052】
おむつ20には締結装置50も含まれてよい。締結される際、締結装置50は、前側腰部領域36及び後側腰部領域38と相互結合し、おむつ20の装着中、着用者の腰部周辺を取り囲んでよい。締結装置50は、例えば、テープタブ、フックとループの締結要素、タブ及びスロットのような係合締結具、バックル、ボタン、スナップ、及び/又は雌雄同体締結要素等の締結具を含んでよいが、他の既知のいかなる締結手段も、一般に容認できる。いくつかの代表的な面上締結装置が、米国特許第3,848,594号、同第4,662,875号、同第4,846,815号、同第4,894,060号、同第4,946,527号、同第5,151,092号及び同第5,221,274号に開示されている。代表的な連結締結装置が、米国特許第6,432,098号に開示されている。締結装置50はまた、米国特許第4,963,140号にて開示されているように、物品を廃棄形体に保持するための手段を提供してもよい。締結装置50はまた、米国特許第4,699,622号にて開示されているように、一次及び二次締結装置を含んでもよい。締結装置50は、米国特許第5,242,436号、同第5,499,978号、同第5,507,736号、及び同第5,591,152号に記載されるように、重なり合っている部分の移動を低減するか、又は噛み合いを改善するように構成されてよい。
【0053】
図1Aは、後耳部42の遠位縁部43bに近接する嵌合部材52、及びシャーシ22の前側腰部領域36に配置される受入部材54を有する締着装置50を表している。嵌合部材52は、フック、ループ、接着剤、粘着剤、又は他の締結部材を含み得る嵌合表面53を有するように示されている。図1Aは、嵌合部材52の一部分のみを被覆するように嵌合表面53を表しているが、しかしながら、他の実施形態において、嵌合表面53は嵌合部材52の1つ以上の面の実質的に全てを被覆してよい。嵌合部材52は、締結具結合領域47において後耳部42に接合されてよい。締結具結合領域47は、その中で、1つ以上の結合部が嵌合部材52と後耳部42を接合する領域である。締結具結合領域47は、接着剤結合、圧力接着、熱接合等の当該分野で既知の任意の結合方法によって形成される1つ以上の結合部を含んでよい。締結具結合領域47が結合部の配列又は模様のような1つを超える結合具を含む場合、締結具結合領域47は各方向において最も外側の結合部を連結する多角形により画定される領域によって定義される。特定の場合、図1B等に示されるように、締結具結合領域47は取り付け線であってよい。
【0054】
受入部材54は、(図1A及び1Cに示すように)嵌合部材52が嵌合するのを可能とする受入表面55を有してよい。受入表面54は、嵌合部材52を受け入れることのできるフック、ループ、接着剤、粘着剤、又は他の締結構成要素を含んでよい。好適な係合部材52と受容部材54との組合せとしては、フック/ループ、フック/フック、接着剤/高分子フィルム、凝集剤/凝集剤、接着剤/接着剤、タブ/スロット、及びボタン/ボタン孔が挙げられるが、これらに限定されない。
【0055】
図2Aは、おむつの通常着用中に見られるような締結された配置における図1Aのおむつ20の斜視図である。嵌合部材52の嵌合表面53は、受入部材54と結合し得る。後耳部42は、前側腰部領域36及び後側腰部区域38に及び、これらを接合して脚縁部88によって画定される脚開口部86(長手方向縁部12及び後耳部42の下縁部44dの一部分を含む)、及び腰縁部82によって画定される腰開口部80(シャーシ22の横方向縁部14及び後耳部42の上縁部44cの一部分を含む)を形成する。後耳部42が延伸性があるか又は伸縮性がある実施形態において、後耳部42は着用中のおむつ20に張力を提供するために伸長されてよい。
【0056】
図1Bは、前耳部40及び後耳部42を有するおむつ20を表している。おむつは、嵌合部材52及び受入部材54を含む締結装置50を有してよい。嵌合部材52は、後耳部42の末端縁43bに近接して配置されてよい。受入部材54は、前耳部の末端縁41bに近接して配置されてよい。図1Bにおいて、嵌合部材52はタブ部材56として表され、受入部材54はその中を通るスロット59と共にスロット部材58として表されている。単純な形態において、締結装置50はタブ部材56をスロット部材58のスロット59を完全に通すことで定着されてよい。タブ部材56がスロット部材58を通過すると、タブ部材56は、タブ部材56の少なくとも一部分がスロット部材58の少なくとも一部分に重なり合うように、スロット部材58の平面と概ね平行な平面まで回転されてよい。図2Bは、おむつ20の通常着用中に見られるような締結された配置における図1Bのおむつ20の斜視図である。タブ部材56及びスロット部材58は接合されて、脚縁部88によって画定される脚開口部86(長手方向縁部12、前耳部40の下縁部41d、及び後耳部42の下縁部43dの一部分を含む)、及び腰縁部82によって画定される腰開口部80(シャーシ22の横方向縁部14、前耳部の上縁部41c、及び後耳部42の上縁部43cの一部分を含む)を形成する。前耳部40又は後耳部42が延伸性があるか又は伸縮性がある実施形態において、耳部40、42は着用中のおむつ20に張力を提供するために伸長されてよい。他の好適な嵌合部材52及び受入部材54の組み合わせは、タブ及びスロットの代わり又はそれに加えて使用されてよいことを認識すべきである。
【0057】
図1A〜図1C及び図2A〜図2Bは、前側トップハット99a及び/又は後側トップハット99bを含む。図1Aにおいて、後側トップハット99bは、後側腰部区域38中にある後耳部42の上縁部43c及び横方向縁部14によって画定されるおむつ20の部分として後側腰部区域38中に示される。図2Aに示されるように、締結されると、おむつ20は前側トップハット99aを前側腰部領域36中に有してよい。前側トップハット99aは、後側腰部区域36中の後耳部42の上縁部41c及び横方向縁部14によって画定されるおむつ20の部分である。
【0058】
図1B及び図2Bにおいて、前側トップハット99aは、前側腰部領域36中にある前耳部40の上縁部41c及び横方向縁部14によって画定されるおむつ20の部分として前側腰部領域36中に示される。後側トップハット99bは、後側腰部区域38中にある後耳部42の上縁部43c及び横方向縁部14によって画定されるおむつ20の部分として後側腰部区域38中に示される。
【0059】
図1Cにおいて、後側トップハット99bは、後側腰部区域38中にある後耳部42の上縁部43c及び横方向縁部14によって画定されるおむつ20の部分として後側腰部区域38中に示される。
【0060】
図3Aは、後耳部42、前側腰部領域36の一部分、及び後側腰部区域38の一部分を示す図2Aのおむつ20の側面図の拡大平面図である。図3Bは、後耳部42、前耳部40、前側腰部領域36の一部分、及び後側腰部区域38の一部分を示す図2Bのおむつ20の側面図の拡大平面図である。より正確かつ定量的にトップハット99a及び99bを記載するために、多くの計量が示される。好適な計量には、前縁部変位A、後縁部変位C、耳部全体幅B、耳部中点幅X、及び受入部材中点幅Yが挙げられる。いくつかの計量について、第1製品マーク1、第2製品マーク2、及び横方向基準線3に関して測定される。受入部材54は、長手方向中点48aを含んでよい。嵌合部材は、長手方向中点48bを含んでよい。計量の測定方法、及びおむつ20への製品マーク1、2及び横方向基準線3、中点48a、48bの適用方法は、以下の計量試験方法の節において記載される。
【0061】
トップハッティングの問題に対処するために、前縁部変位A及び後縁部変位Cが削減されるか、又は除去されるのが望ましい。特定の実施形態において、前縁部変位Aは約1.0mm以下であってよい。あるいは、前縁部変位Aは約0.5mm以下又は約0.3mm以下であってよい。特定の実施形態において、前縁部変位Aは約0であってよい。特定の実施形態において、後縁部変位Cは約10mm以下であってよい。あるいは、後縁部変位Cは約7mm以下、約5mm以下、約3mm以下、又は約1mm以下であってよい。特定の実施形態において、後縁部変位Cは約0であってよい。上述の前縁部変位Aと後縁部変位Cにおける任意の組み合わせも本発明の範囲内にある。更に、特定の実施形態において、前縁部変位Aと後縁部変位Cの合計は約12mm以下であってよい。あるいは、前縁部変位Aと後縁部変位Cの合計は約10mm以下、約5mm以下、約3mm以下、又は約1mm以下であってよい。特定の実施形態において、前縁部変位Aと後縁部変位Cの合計は約0mmであってよい。
【0062】
他の実施形態において、前縁部変位A又は後縁部変位C対耳部全体幅Bの比率は、トップハッティング及びそれによって生じる腰縁部の不連続性を消費者が知覚することにおいて非常に重要であることが分かっている。例えば、腰縁部の不連続性は、より短い耳部全体幅Bを有するおむつよりもより長い耳部全体幅Bを有するおむつでの方がより目立たない。特定の実施形態において、前縁部変位Aと耳部全体幅Bとの比率(A/B)は、約0.05以下であってよい。特定の実施形態において、前縁部変位Aと耳部全体幅Bとの比率(A/B)は、約0であってよい。特定の実施形態において、後縁部変位Cと耳部全体幅Bとの比率(C/B)は、約0.24以下であってよい。あるいは、後縁部変位Cと耳部全体幅Bとの比率(C/B)は、約0.20以下又は約0.10以下であってよい。特定の実施形態において、後縁部変位Cと耳部全体幅Bとの比率(C/B)は、約0であってよい。
【0063】
他の実施形態において、前縁部変位Aと後縁部変位Cの総計は、耳部全体幅Bとの関連で最小化されるのが望ましい。前縁部変位A及び後縁部変位Cの合計と耳部全体幅Bとの比率((A+C)/B)は、約0.30以下であってよい。あるいは、前縁部変位A及び後縁部変位Cの総計と耳部全体幅Bとの比率((A+C)/B)は、約0.20未満又は約0.10未満であってよい。他の実施形態において、前縁部変位A及び後縁部変位Cの総計と耳部全体幅Bとの比率((A+C)/B)は、約0であってよい。
【0064】
他の実施形態において、前縁部変位Aと耳部中点幅Xとの比率は、トップハッティング及びそれによって生じる腰縁部の不連続性を消費者が知覚することにおいて非常に重要であることが分かっている。例えば、腰縁部の不連続性は、より短い耳部中点幅Xを有するおむつよりもより長い耳部中点幅Xを有するおむつでの方がより目立たない。特定の実施形態において、前縁部変位A及び後縁部変位Cの総計と耳部中点幅Xとの比率((A+C)/X)は、約0.30未満であってよい。あるいは、前縁部変位A及び後縁部変位Cの総計と耳部中点幅Xとの比率((A+C)/X)は、約0.25未満、約0.20未満、又は約0.10未満であってよい。他の実施形態において、前縁部変位A及び後縁部変位Cの総計と耳部中点幅Xとの比率((A+C)/X)は、約0である。
【0065】
図1〜図3は、後側腰部領域38と結合し、後側腰部領域38から伸長する後耳部42であって、後耳部42に接合する嵌合部材52が前側腰部領域36に配置される受入部材54と嵌合し得るように設計される後耳部42を表している。しかしながら、後耳部は前側腰部領域36に結合され、前側腰部領域36から伸長し得る前耳部42であるように構成され、前耳部に接合される嵌合部材52が後側腰部領域38に配置される受入部材54と嵌合し得るように設計されてよいことは、当業者には明らかであるべきである。前縁部変位A、後縁部変位C、耳部全体幅B、耳部中点幅X、及び受入部材中点幅Yは、前耳部に対して等しく適用可能である。
【0066】
計量試験方法
本方法は、較正されたプログラム可能な機械的引張試験機を用いて、既知の引張力値まで引っ張られるように、おむつ上の物理的な基準点にマークを付け、かつ記録する方法を記載する。本方法はまた、Microsoft Excelのような表計算シートソフトウェアを使用する適切な距離計算の作成プロセスを記載する。これらの計算は、写真分析コンピュータプログラムの使用を通して、デジタルカメラ画像からピクセルx−y座標の測定に基づく。
【0067】
好適な引張試験機は、127mm/分の一定のクロスヘッド速度において引っ張る能力を有するべきである。引張試験機は、試験荷重値がロードセルの1%以上の較正範囲であるような較正されたロードセルを備えるべきである。好適な引張試験機は、MTS Systems Corp.(Eden Prairie,MN)から入手可能なMTS引張試験機、モデル1/Sであって、10Nロードセルの荷重がかけられる。引張試験機は、図4に示すように、2つの一致するグリップ部410a及び410bを含む。各グリップ部410a、410bは、サンプルが搭載されてよい半円筒形表面412を含む。表面412は、127mmの長さLを有する1.50mm厚のステンレスから作製される。表面412は、115mmの直径Dを有する。各表面412は、グリップ410が引張試験されるように接合されるのを可能とする、フック414に接合される。フック414は、半円筒形表面の内表面の長さLを動く。1つのグリップ410aはロードセル及び、移動可能な引張試験機のクロスヘッドに接合される。他のグリップ410bは引張試験機の移動不可能な基底部に接合される。
【0068】
以下で報告される全ての値は、5つの無作為なサンプルの平均である。消費者の市販サンプルの無作為化を確実なものとするために、5つのサンプルを以下のようにして採用した:
(i)消費者市販サンプルが個別に販売されている(つまり1つのサンプルが個別に購入されてよい)場合、5つの消費者市販サンプルを得る。
【0069】
(ii)消費者市販サンプルが複数で販売されている(つまりいくつかのサンプルは単一ユニットとして購入される)場合、5つの複数品を得る。5つの複数品の各々からの1つのサンプルは、試験のために無作為に選択される。
【0070】
製品マーク:2つの製品マーク「+」は、試験に先立って各サンプルの左側(つまり、サンプルの通常の着用中に着用者の左側に沿って下降する製品の側面)に載置される。製品マークは、先細のマジックインキ又は同様の手段を使用して作製されてよい。図3A〜図3Bに示すように、第1製品マーク1は以下の工程に従って作製される:
1.製品が締結具結合領域47(図3A〜図3Bに示すように)を有する場合、第1製品マークは締結具結合領域47の中央に載置される。
【0071】
2.製品が締結具結合領域47を有さない場合、第1製品マークは嵌合表面53の中央に載置される。
【0072】
3.1又は2を使用できない場合、第1製品マークは嵌合部材52の中央に配置される。
【0073】
図3A〜図3Bに示されるように、第2製品マーク2は、後側結合領域45bの中央に配置される。横方向基準線3は、第1製品マーク1と第2製品マーク2との間に引かれ、線3は耳部/嵌合部材が連結する部分の内縁部と外縁部で終結する。
【0074】
計量測定:前側縁部変位A、後側縁部変位C、耳部全体幅B、耳部中点X、及び受入部材中点幅Yは、以下で提供される記載に従い、及び図3A〜図3Bを参照して決定される。計量測定及び手順工程の目的において、縁部まで又は縁部からを測定する際、用語「縁部」は、以下を意味し、番号順に望ましい:
1.図5Aに示されるように、前述の縁部510が線形であり、引かれた線分512と交差する場合の、サンプル500の物理的縁部510。
【0075】
2.1でない場合、図5Bに示されるように、物理的縁部510が実質的に線形である場合、サンプル500の物理的縁部510からの線形投影514である。
【0076】
3.1又は2でない場合、図5Cに示されるように、接線516はサンプル500の物理的縁部510上の最も外側の点518から引かれる。
【0077】
図5A〜図5Cは、線形投影及び接線を単純な形状(例えば、サンプル500)上に引く方法を教示するために提供される。当業者は、これらの教示を吸収性物品の様々な縁部において線形投影及び接線を引く際に適用させることができるであろう。
【0078】
前縁部変位Aは、(i)耳部の上縁部と前側長手方向縁部12aの交点から引かれた線分の距離であり(ii)前側腰部領域36における横方向縁部14、前側腰部領域36における横方向縁部14の線形投影、又は縁部の線状構成要素がないサンプルの場合には、縁部から引かれた接線に対して垂直である。図3Aに示すように、前縁部変位Aは、後耳部42の上縁部43cと前側腰部領域38の横方向縁部14の距離である。図3Bに示すように、前縁部変位Aは、前耳部40の上縁部41cと前側腰部領域38の横方向縁部14の距離である。
【0079】
後縁部変位Cは、(i)耳部の上縁部と後側長手方向縁部12bの交点から引かれた線分の距離であり(ii)後側腰部領域38における横方向縁部14、又は後側腰部領域38における横方向縁部14の線形投影に対して垂直である。図3A及び3Bに示すように、後縁部変位Cは、後耳部42の上縁部44cと後側腰部領域38の長手方向縁部14との距離である。
【0080】
耳部全体幅Bは、(i)後耳部の下縁部と、前側長手方向縁部12a又は前耳部40の縁部のいずれかのうち最も外側のものとの交点、及び(ii)後側長手方向縁部12bと後耳部の下縁部との交点から引かれた線分の距離である。図3Aに示すように、耳部全体幅Bは、(i)前側長手方向縁部12aと後耳部42の下縁部43dとの交点、及び(ii)後側長手方向縁部12bと後耳部42の下縁部43dとの交点間の距離である。しかしながら、図3Bに示すような側面締結おむつにおいては、耳部全体幅Bは、(i)前側長手方向縁部12aと前耳部40の下縁部41dの交点及び(ii)後側長手方向縁部12bと後耳部42の下縁部43dとの交点に引かれた線分の距離である。
【0081】
耳部中点幅Xは、(i)第1製品マーク1から引かれた線分の距離であり、(ii)前側腰部領域36における横方向縁部14又は前側腰部領域36における横方向縁部14の線形投影に対して垂直である。
【0082】
受入部材中点幅Yは、(i)嵌合部材52の内縁部に隣接する受入部材54の中点48(受入部材54及び嵌合部材52が締結配置にある場合)から引かれた線分の距離であり、(ii)前側腰部領域36における横方向縁部14又は前側腰部領域36における横方向縁部14の線形投影に対して垂直である。受入部材54の長手方向中点48は、対向する受入部材54の横方向縁部から長手方向に引かれた線分の中点である。図3Bに示すようなある場合において、受入部材54は嵌合部材52と重なり合ってよい。このような場合、受入部材54の中点48は、対向する受入部材54の横方向縁部の線形投影から長手方向に引かれた線分の中点であり、嵌合部材52の内縁部に隣接する。
【0083】
手順工程:以下の工程にしたがって計量を測定する:
1.較正ルーラーをグリップに近接して配置する。ミリメートルで印付けられている較正ルーラーを、ルーラーの目盛り面を測定される製品の表面と同平面上に取り付ける。
【0084】
2.デジタルカメラを引張試験機に近接する三脚上に取り付け、サンプルと較正ルーラーをカメラの視界をできるだけ満たすように載置する。サンプルの表面に対して垂直かつ水平にカメラを整列させる。
【0085】
3.上述のように、2つの製品マーク及び横方向基準線をサンプルに印付ける。
【0086】
4.サンプルを、その最大限の締結設定で締結する。嵌合部材の長手方向の中点が、受入部材の長手方向の中点との交点において長手方向に整列するように、嵌合部材は受入部材に接合されるべきである。受入部材の長手方向中点は、対向する受入部材の横方向縁部から長手方向に引かれた線分の中点である。嵌合部材の長手方向中点は、嵌合部材の対向する横方向縁部から長手方向に引かれた線分の中点である。加えて、嵌合表面の近位縁は、受入部材の長手方向縁部と整列すべきである。個別に嵌合表面又は受入表面を有さないサンプルにおいて、サンプルの嵌合部材及び受入部材は、(i)前側及び後側腰部領域における横方向縁部が整列し、(ii)前側腰部領域との嵌合を維持したままで、嵌合部材の末端部が前側腰部領域の長手方向縁部の50mm内側か又はできるだけ外側かのうち、前側腰部領域の長手方向縁部により近く締結具をもたらす方に載置されるように締結されるべきである。
【0087】
5.サンプルは、サンプルの前側腰部領域が移動可能なグリップ上のほぼ中央に来るように位置決めし、及びサンプルの後側腰部領域が固定グリップ上のほぼ中央に来るように位置決めするように引張試験機のグリップ上に取り付ける。サンプルマークがカメラに面し、全試験値を見ることが可能であり、サンプルはルーラー及びカメラから同距離であり、サンプルはカメラの視界に対して垂直であるように、サンプルは取り付けられる。
【0088】
6.サンプルを127mm/分の一定のクロスヘッド速度で引っ張り、負荷が200グラムに到達する際、そのままの状態で10秒間保持する。写真を撮影する。
【0089】
7.1200グラムの負荷値に到達するまで、127mm/分の一定のクロスヘッド速度でサンプルを引っ張る。クロスヘッドを終了し、写真を撮影する。
【0090】
8.クロスヘッドを元の配置まで戻す。
【0091】
写真中のピクセル値を示すことが可能なコンピュータ画像プログラム(つまり、Adobe(登録商標)Photoshop(登録商標))を使用し、1200g負荷で撮影した各写真を分析する。各写真において、デジタル画像上に各計量(A、B、C、X、Y及びW)の線を引く。引かれた各線の終点におけるピクセル座標(x及びy座標)を記録する。50mm離れた2つのマーク間の較正ルーラー上に線を引く。この線におけるピクセル座標を記録する。各計量及び較正ルーラーの終点におけるピクセル座標を、適切なコンピュータ表計算プログラム(例えば、Microsoft(登録商標)のExcel(登録商標))に入力する。表計算ソフトは、以下の等式に従って、ピクセルで測定される終点間の距離をコンピュータにプログラムされ得る:
【数1】
式中、d=2点間の距離(x1,y1)及び(x2,y2)。50mmであることが既知である較正ルーラーにおけるピクセルでの距離は、任意のメートル法測定におけるピクセルでの距離をミリメートルでの距離に変換するのに使用されてよい。表計算ソフトは、ピクセル座標基づく長さ値をミリメートルで変換するようにプログラムされる。
【0092】
手順工程を、5つの重複したサンプルにおいて実行する。各計量における距離値を平均化し、その平均を記録する。
【実施例】
【0093】
実施例1は、本発明の好適な実施例である。本実施例のシャーシを、米国特許第5,151,092号において提供される格納アセンブリについての記載に従って作製する。この実施例は、シャーシの対向する後側長手方向縁部に沿って接合される2つの後耳部を有する。後耳部は、コードHEC FPN 332Dとして、BBA Nonwovens,Inc.(Old Hickory,TN)から入手可能な2つの最外層を備えるトリラミネートを含む。2つの不織布層間に配置されるのは、コードKG6361.100として、Nordenia USA,Inc.(Jackson,MO)から入手可能な伸縮フィルムである。後耳部の一部分を、米国特許第5,167,897号及び第5,156,793号に記載のゼロ歪み活性化プロセスに従って、漸増式に延伸する。後耳部は更に、フック支持表面を備えるポリマーフィルムタブである嵌合部材を含む。フック支持表面は、3.8cm2の隣接領域を有する。タブは、シャーシに接合される後耳部縁部の反対側にある後耳部の外縁部から伸長する。この実施例は更に、前側腰部領域に配置され、シャーシの衣類に面する表面上に配置される直線状の受入部材を含む。受入部材は、パッチの衣類に面する表面上に繊維性のループを備えるポリマーフィルムパッチである。パッチは、コードAN29R95327873として、Aplix Fasteners,Inc.(Suffolk,UK)から入手可能である。パッチは、シャーシの横方向縁部に対してほぼ平行に及ぶ長さであるおよそ13.5cm×5.0cmを測定する。
【0094】
実施例2は、市販の比較サンプルである。実施例は、The Procter & Gamble Company(Cincinnati,OH)から入手可能なPampers Cruisersサイズ4のおむつである。
【0095】
実施例3は、市販の比較サンプルである。この実施例は、Kimberly−Clark Corp.(Neenah,WI)から入手可能なHuggies(登録商標)Supreme(登録商標)サイズ4である。
【0096】
実施例4は、市販の比較サンプルである。この実施例は、Kimberly−Clark Corp.(Neenah,WI)から入手可能なBaby−Shaped(登録商標)Huggies(登録商標)サイズ4である。
【表1】
【0097】
全測定値は、ミリメートルにおけるものである。標準偏差を括弧書きで表した。
【表2】
【0098】
図6において概略的に示される一実施形態では、吸収性物品は、前側腰部領域36と後側腰部領域38との間に長手方向に延在する吸収性コア28を含み、これは吸収性物品の前区域128、中間区域228、及び後ろ区域328に配置される。吸収性コアは、前縁部428、後縁部528、及び側縁部628を含む。前区域128は、シャーシの前側腰部領域36に全体的に配置される吸収性物品の区域である。後ろ区域328は、シャーシの横方向後縁部と、左及び右後耳部42のそれぞれの下縁部の近位端を接続する横線A−Aとの間に配置される吸収性物品の区域である。後ろ区域328は、物品の後側腰部領域38と必ずしも一致する必要はないということに注目されたい。中間区域228は、前区域128と後ろ区域328との間に全体的に配置され、これらを連結する吸収性物品の区域である。一実施形態では、吸収性コアの少なくとも部分は、吸収性物品の前区域128、中間区域228、及び後ろ区域328の少なくとも1つに配置される。一実施形態では、吸収性コアは中間区域228に配置され、前区域128の少なくとも部分内に、及び/又は後ろ区域328内に延在する。一実施形態では、前区域、中間区域、又は後ろ区域に配置される吸収性コアの部分は、実質的にセルロースを含まない。一実施形態では、後ろ区域328は、実質的にセルロースを含まない吸収性コアを含む。一実施形態では、吸収性物品の前区域128、中間区域228、及び後ろ区域328の少なくとも1つは、吸収性コアを含み、1.5mm未満、1.25mm未満、1mm未満、0.75mm未満、更には0.5mm未満の平均キャリパーを有する。一実施形態では、吸収性物品の後ろ区域328は吸収性コアを含み、1.5mm未満、1.25mm未満、1mm未満、0.75mm未満、更には0.5mm未満の平均キャリパーを有する。吸収性物品の1つの区域の平均キャリパーを測定するのに好適な方法が以下に記載されている。他の利点の中で、薄型の前区域、中間区域、及び後ろ区域の少なくとも1つ、又はこれらの全てさえも有する吸収性物品は、より厚い吸収性物品よりもはるかに可撓性であり、同時に、身体排出物を吸収し、かつそれを保持するその能力を依然として維持する。薄型の吸収性物品は、着用者の身体の形状に、より容易に一致し、かつそれ故に、更に下着のようである。更に、薄い吸収性部品は、着用者の腰部及び脚部の周囲にぴったりとした適合をもたらす。薄型の後ろ区域を有する吸収性部品はまた、着用者の皮膚により近い物品のバックシート上で横方向に適用される張力(物品が着用者に取り付けられたときに、弾性的に伸縮性がある耳部又はサイドパネルによって生じる)を可能にする。着用者の皮膚に近接して適用される張力は、物品が、特に身体排泄物の1つ以上の排泄の後、着用者の下方の背中及び臀部から「滑り」落ちるのを防ぐことができる。しかし、物品の前及び/又は後ろ区域が薄いとき、これらの区域は、これらの区域の長手方向面が横方向の力に供されたとき、折り重なる傾向を有する場合があると考えられる。例えば、介護者が、物品の後耳部を広げるためにテープタブ(例えば図1Aに示されているもの)を引いたとき、物品の後ろ区域の少なくとも一部分は内側又は外側に折り重なる場合があるのが観察される。後ろ区域の折り重なりは、着用者に不快感を生じさせる場合がある。更に、それは、折り重なっている位置において位置決めされた吸収性コアの非効率な使用となる場合があり、並びに、それは後ろ区域の部分が外側に折り重なった場合、漏れ又は滲出物の流出を生じさせる場合もある。いずれの理論に束縛されることを意図しないが、後ろ区域の折り重なりは、張力の最も外側の線(後耳部の伸長により)がシャーシの横方向後縁部から離れて配置されたときに生じると考えられる。張力の最も外側と最も内側の間の距離が後ろ区域の折り重なりに影響するということも考えられる。当業者のうちの一人は、張力の最も外側線と最も内側線との間の比較的短い距離が、比較的狭い面積にわたって力の集中となるのに対して、張力の最も外側線と最も内側線との間の、より長い距離は、より広い面積にわたってより良い力の分配となるということを理解するであろう。吸収性コアを含む後ろ区域の部分から、吸収性コアを含まない後ろ区域の部分までの、(長手方向での)厚さにおける「急激な」変化は、張力の線がたどり、後ろ区域に折り重なりを生じさせる弱性、すなわち最小抵抗の経路を生じさせる場合がある。この折り重なりを最小限にする、又は場合によっては排除するために、吸収性物品の一実施形態は、それぞれが弾性的に伸張可能な耳部42(それぞれ42’)に接続される一対の締結タブ(すなわち嵌合部材)52及び52’を含む。締結タブ52は、締結具57を含み、かつ伸張可能な耳部よりも伸長性が小さい締結装置の要素であるということが理解されるであろう。締結タブは、耳部(例えば、図1Aに示されるようなテープタプ)に接合される材料の別個のウェブであってもよい。締結具57は、着用者の下方胴体の周囲に物品を取り付けるのに適した締結タブ、ループ、接着剤、粘着剤、又は任意の他の締結部材から離れて突出する複数のフックのうちの少なくとも1つであってもよい。締結タブは、図6に示される耳部と一体形成されてもよい。明瞭さ及び簡潔さのために、左の締結タブ、及び続く後耳部の記載は、右の締結タブ及び後耳部に適用可能であり、同一の要素は、図面において、主要な記号を有する同じ番号(例えば52及び52’)で参照される。左後耳部42は、右後耳部42’の鏡像であり、左締結タブ52は、吸収性物品の長手方向軸に相対的な右締結タブ52’の鏡像である。図6に示される締結タブ52は、上方近位端1152を備える上縁部152と、下方近位端1252を備える下縁部252と、を含む。弾性的に伸張可能な耳部42は、上方近位端1142及び遠位端2142を備える上縁部142と、下方近位端1242及び遠位端2242を備える下縁部242と、を含む。一実施形態では、締結タブ52の上方近位端1152と下方近位端1252との間の距離は少なくとも20mm、少なくとも30mm、又は更には少なくとも40mmである。一実施形態では、締結タブ52の上方近位端1152と下方近位端1252との間の距離は20mm〜80mm、30mm〜70mm、又は更には40mm〜60mmである。一実施形態では、後耳部42及び42’は、左締結タブ52の上端部1152及び右締結タブ52’の上端部1152’を含む横線(線B−Bによって図6に示される)が、シャーシの横方向後縁部14(back lateral edge 14)と、吸収性コアの後縁部528との間に位置決めされるように、シャーシに接続される。一実施形態では、前述の横線(B−B)と、シャーシの後縁部14との間の長手方向距離は、25mm未満、20mm未満、15mm未満、又は更には10mm未満である。一実施形態では、後耳部42及び42’は、吸収性コアの後ろ縁部528が、横線B−Bと、左締結タブ52の下方端部1252及び右締結タブ52’の下方端部1252’を含む横線(線C−Cによって図6に示される)との間に位置決めされるように、シャーシに接続される。一実施形態では、伸張可能な後耳部42の上方遠位端2142と下方遠位端2242との間の距離は、締結タブ52の上方近位端1152と下方近位端1252との間の距離よりも大きい。一実施形態では、伸張可能な後耳部42の上方遠位端2142と下方遠位端2242との間の距離は、締結タブ52の上方近位端1152と下方近位端1252との間の距離と同じである。他の利点の中でも、伸張可能な後耳部42の上方遠位端2142と下方遠位端2242との間の距離が、締結タブ52の上方近位端1152と下方近位端1252との間の距離と同じとき、締結タブ52に適用される横方向の力は、耳部42にわたってより良く分散され、耳部の材料の使用を最大にする。一実施形態では、後耳部42の上方近位端1142と下方近位端1242との間の距離は、後耳部42の上方遠位端2142と下方遠位端2242との間の距離と同じである。図6に例示される一実施形態では、上方近位端1142と下方近位端1242との間の距離は、上方遠位端2142と下方遠位端2242との間の距離より大きい。他の利点の中でも、上方近位端1142と下方近位端1242との間の距離が、上方遠位端2142と下方遠位端2242との間の距離よりも大きいように切断され、寸法決めされる耳部は、着用者の脚部及び臀部の周囲で、より持続性のある適合を提供すると考えられる。一実施形態では、後耳部42の上方近位端1142と下方近位端1242との間の距離は、後耳部42の上方遠位端2142と下方遠位端2242との間の距離よりも、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも25%、又は更には少なくとも50%大きい。一実施形態では、締結タブ52の上縁部152は、締結タブ52の横軸Tfに相対的な締結タブの下縁部252と非対称である。締結タブ52の横軸Tfは、締結タブの上方近位端1152及び下方近位端1252から等距離であり、かつ締結タブの上方近位端1152及び下方近位端1252を含む線と垂直である。一実施形態では、伸張可能な後耳部42の上縁部142は、伸張可能な後耳部の横軸Teに対して、伸張可能な後耳部の下縁部242に非対称である。伸張可能な後耳部42の横軸Teは、上方近位端1142及び下方近位端1242から等距離であり、かつ後耳部42の上方近位端1142及び下方近位端1242を含む線に対して垂直である。一実施形態では、締結タブ52の横軸Tfは、伸張可能な耳部42の横軸Teと実質的に重なり合う。一実施形態では、締結タブ52の横軸Tfは、伸張可能な耳部42の横軸Teに対してオフセットされる。締結タブ52の横軸Tf及び伸張可能な耳部42の横軸Teは、少なくとも5mm、少なくとも10mm、少なくとも15mm、又は更には少なくとも20mmの距離だけ分離され得る。一実施形態では、後耳部42、42’は、吸収性コア28の横方向後縁部528が、シャーシの横方向後縁部14と、伸張可能な後耳部42の横軸Teとの間に位置決めされるようにシャーシに接続される。一実施形態では、後耳部42及び42’は、細長い後耳部42の横軸Teと、吸収性コアの後縁部528との間の距離が、50mm未満、40mm未満、30mm未満、又は更には20mm未満であるように、シャーシに接続される。一実施形態では、細長い後耳部42の横軸Teと吸収性コアの後縁部528との間の長手方向の距離は、0mm〜50mm、5mm〜40mm、又は更には10mm〜30mmである。一実施形態では、後耳部42、42’は、締結タブ52の横軸Tfが、シャーシの後縁部14と、吸収性コア28の後縁部528との間に位置決めされるように、シャーシに接続される。一実施形態では、後耳部42、42’は、締結タブの横軸Tfと、吸収性コアの後縁部528との間の長手方向距離が、50mm未満、40mm未満、30mm未満、又は更には15mm未満であるようにシャーシに接続される。一実施形態では、締結タブ52の横軸Tfと、吸収性コアの後縁部528との間の長手方向の距離は、0mm〜30mm、2mm〜20mm、又は更には2mm〜15mmである。細長い耳部42及び締結タブ52の拡大図は、明確にするために、並びに耳部42及び締結タブ52が、図6に示されている形状以外の形状を有し得るということを例示するために、図7に示されている。
【0099】
一実施形態では、シャーシの横方向後縁部14と、吸収性コアの後縁部528との間に位置決めされる後ろ区域328の部分は、1mm未満、0.75mm未満、0.5mm未満、又は更には0.25mm未満の平均キャリパーを有する。一実施形態では、シャーシの横方向後縁部14と、吸収性コアの後縁部528との間の長手方向の距離は、100mm未満、90mm未満、又は更には80mm未満である。一実施形態では、シャーシの横方向後縁部14と、吸収性コアの後縁部528との間の長手方向の距離は、少なくとも10mm、少なくとも15mm未満、又は更には少なくとも20mmである。一実施形態では、吸収性物品の後ろ区域は少なくとも1.25mm未満、1mm未満、0.75mm未満、又は更には0.5mm未満の平均キャリパー差を有する。一実施形態では、吸収性物品の後ろ区域は、0.1mm〜1.25mm、0.1mm〜1mm、0.1mm〜0.5mm、又は更には0.1mm〜0.25mmの平均キャリパーの差を有する。吸収性物品の区分の平均キャリパーの差は、シャーシの横方向後縁部と、吸収性コアの後縁部との間に位置決めされたシャーシの後ろ区域の部分の平均キャリパーと、吸収性コアを含むシャーシの後ろ区域の平均キャリパーと、を測定することによって決定することができる。シャーシの横方向後縁部と、吸収性コアの後縁部との間に位置決めされた、シャーシの後ろ区域の部分の平均キャリパーは、次いで、吸収性コアを含むシャーシの後ろ区域の平均キャリパーから引かれる。いずれの理論に束縛されることを意図しないが、かかる平均キャリパーの差を有する吸収性物品の後ろ区域が、吸収性コアの縁部に沿って折り重なる可能性が低いということが考えられる。
【0100】
キャリパー試験
機器:
キャリパーの機器:小野測器リニアゲージセンサGS−503に接続された小野測器デジタルゲージDG−3610
コンタクトフット(Contact Foot):直径40mm(+/−0.5mm)を備える平坦な環状フット
重量/圧力:フット及びシャフトの総重量は、サンプルに適用された約689.5パスカル(0.1PSI)と等しい80+/−2gに等しい。円形の重りは、フットに適用されて(すなわち、シャフトの周囲の適用を促進するためにスロットを備える重り)は、標的の重量を達成してもよい。
目盛−mmで目盛が付けられた較正済の金属定規
ストップウォッチ−精度1秒
【0101】
サンプルの準備
1.吸収性物品が、その最初の未開封のパッケージ内にある場合、試験される同じ物品が、パッケージの中央領域から取り出される。パッケージが4超の製品を含む場合、パッケージの各面上の最も外側の2つの物品が試験で使用される。
【0102】
2.吸収性物品はその最初のパッケージから出されて15分超であり、0.345N/cm2(0.5lb/in2)の均一な圧力下に30分間配置される。
【0103】
3.製品の物理的操作は最小限であり、必要なサンプルの準備のみに限定されるべきである。
【0104】
4.圧縮された状態から取り出されたときにおむつが弛緩するとき(すなわち広がる)、パッケージから取り出されて、実際のキャリパー試験までの時間は、測定に影響する場合がある。その結果として、キャリパー読み取り値は、製品がパッケージから取り出された後、又は圧力適用下(前述のとおり)後、約5〜15分取るべきである。
【0105】
5.物品がキャリパーフットの下に平坦に配置されるのを阻止する、物品のいずれかの弾性構成要素を切断するか、又は取り除く。これらにはレッグカフ又はウエストバンドを挙げることができる。吸収性コア領域への接触を避け、手で吸収性コア領域を圧縮しないこと。
【0106】
6.油性のフェルトペンを用いて、おむつ上の測定点(複数)を静かに印を付ける。
【0107】
キャリパー測定位置:
a)カウンター甲板上に物品を平坦に置く。
【0108】
b)物品の長手方向軸に沿って、前縁部と後縁部との間の縮まっていない長さを測定する。この測定値を記録する。
【0109】
c)長さを8で割る。
【0110】
d)油性フェルトペンを使用して、物品の後腰縁部から物品の長さの1/8の距離において、物品の後ろ部分にわたって、非常に静かに横方向測定線を付ける。
【0111】
e)油性フェルトペンを使用して、物品の後ろ部分における部品の長手方向軸に沿った線を非常に静かに印を付ける。
【0112】
f)長手方向軸を示す線の各面の、20mm外側への距離において、長手方向軸と平行な40mmの長手方向の測定線を非常に静かに印を付け、その横方向の測定線に沿って二等分する。
【0113】
g)横方向測定線と2つの長手方向測定線との交点は、キャリパー測定中に、キャリパーフットの中心が接触する位置を示す。これらの交点は、「印が付けられた測定点」と呼ばれる。
【0114】
キャリパー測定ステップ:
1.キャリバーゲージコンタクトフットを上昇させ、衣類に面する面を下向きにした状態で、キャリパーゲージベースプレート上に物品を配置する。
【0115】
2.フットを上昇させた状態で、低くされたときに、フットの中央がマークされた測定点のうちの1つ上にあるような方式で、ベースプレート上の物品を配置する。
【0116】
3.フットを静かに、おむつの上に下げる。
【0117】
4.フットがおむつと接触した後、5秒で、0.01mmに最も近いキャリパー値を読む。キャリパー測定値を記録する。
【0118】
5.各測定後に機器の測定値をゼロまでリセットする。
【0119】
6.第2のマーックされた測定点に関してステップ1〜5を繰り返す。
【0120】
キャリパーの算出:
各物品に関して、2つのキャリパー測定を平均して、物品の後側腰部領域のキャリパーを測定する。一般的に少なくとも5つのサンプルは、所与の製品に関してこの方式で測定され、後側腰部領域のキャリパーは、平均及び標準偏差を算出するために集約されてもよい。
【0121】
吸収性コア
一実施形態では、吸収性部品は実質的にセルロースを含まない吸収性コア28を含む。好適な吸収性コアの実施例の断面図は、図8〜10に概略的に示されている。吸収性コア28は、その主な役割が液体の身体排泄物を吸収し、かつ保持する吸収性物品の要素である。追加の要素は、吸収性物品のトップシートと、吸収性コアとの間に追加され、身体排泄物のか獲得及び分配を促進してもよい。かかる要素は例えば、当該技術分野において周知であるように、獲得層及び/又は分配層を含み得る。獲得及び/又は分配層は、それら自体は実質的にセルロースを含まなくてもよく(例えば、全体的に不織布材料から作製される)、又は有意な量のセルロース材料を含んでもよい。吸収性コアは一般的に、例えば吸収性ポリマーなど、高い保持能力を有する粒子状の吸収性材料を含み、これらの材料は、吸収性コアの全体の長さに沿って存在する必要はない。いずれかある場合は、少量のみの吸収性ポリマーを含み得る後側腰部領域と比較して、股領域及び/又は前側腰部領域において、より大きな量の吸収性材料を備える吸収性コアを提供することは、有利であり得る。一実施形態では、吸収性コア28は、材料の第1の層281及び第2の層282、並びに第1の層281及び第2の層282との間に配置された吸収性材料283を含む。一実施形態では、材料の第1の層及び第2の層は、不織布繊維ウェブ、織布繊維ウェブ、及び熱可塑性接着剤材料の層のうちの少なくとも1つから選択される材料であってもよい。第1の層及び第2の層は、同じ材料から作製されてもよいが、一実施形態では、第1の層281は不織布繊維ウェブであり、第2の層282は、熱可塑性接着剤材料の層である。不織布繊維ウェブ281は、合成繊維、例えばPE、PET、及びPPの単一構成要素繊維、多構成要素繊維、例えばサイドバイサイド、コア/シース、又はアイランドインザシータイプの繊維を含み得る。かかる合成繊維は、スパンボンディングプロセス又はメルトブロープロセスを介して形成されてもよい。不織布繊維ウェブ281は、繊維の単一層を含んでもよいが、それはまた、多層の繊維、例えば多層のスパンボンド繊維、多層のメルトブロー繊維、又はスパンボンドとメルトブロー繊維の個々の層の組み合わせを備える不織布ウェブを提供することも有利であり得る。一実施形態では、不織布ウェブ281は、ウェブの繊維の表面エネルギーを増加させる剤(例えば界面活性剤)で処理されてもよい。かかる剤は、不織布ウェブを尿などの液体に対して、より透過性にする。他の実施形態では、不織布ウェブは、不織布ウェブの繊維の表面エネルギーを低下させる剤(例えばシリコーン)で処理されてもよい。かかる剤は、不織布ウェブを尿などの液体に対して、透過性を小さくする。
【0122】
第1の層281は、第1の表面2811及び第2の表面2812を含み、第1の表面の少なくとも領域2813は、有意な量の吸収性材料283に直接面する関係にある。一実施形態では、吸収性材料は、第1の層281上の領域2813を形成するためのパターンにおいて、第1の表面2811上に堆積され、これは有意な量の吸収性高分子材料283と、ほんのわずかな量の吸収性材料とのみ面する関係である第1のウェブ上の領域2814と、直面する関係である。「有意な量の吸収性材料に直面する関係」によって、一部の吸収性材料は、少なくとも100g/m2、少なくとも250g/m2、又は更には少なくとも500g/m2の坪量で領域2813の上面に堆積されるということを意味する。このパターンは、全てが同じ形状及び寸法(すなわち突出した表面積及び/又は高さ)を有する領域を含み得る。代替では、パターンは、領域の勾配を形成するために異なる形状又は寸法を有する領域を含んでもよい。領域2813の少なくとも一部は、1cm2〜150cm2、又は更には5cm2〜100cm2の突出した表面積を有し得る。「わずかな量の吸収性材料に面する関係」によって、一部の吸収性材料が、100g/m2、50g/m2未満の坪量で領域2814の上部に堆積されてもよく、又は更には実質的にいずれの吸収性材料がなくてもよいということを意味する。領域2814の少なくとも一部は、1cm2〜150cm2、又は更には5cm2〜100cm2の突出した表面積を有することができる。全ての領域2813の凝集した突出した表面積は、第1の層281の第1の表面2811の突出した表面積合計の10%〜90%、又は更には25%〜75%を表してもよい。一実施形態では、第2の層282は、熱可塑性接着剤材料の層である。「熱可塑性接着剤材料」は、本明細書で使用するとき、そこから繊維が形成され、乾燥した状態及び濡れた状態の両方において吸収性材料を不動化する目的で吸収性材料に塗布されるポリマー組成物であると解される。熱可塑性接着剤材料の非限定例は、単一の熱可塑性ポリマー又は熱可塑性ポリマーのブレンドを含み得る。熱可塑性接着剤材料はまた、少なくとも1つの熱可塑性ポリマーを、粘着付与樹脂、可塑剤、及び酸化防止剤などの添加剤と組み合わせで含むホットメルト接着剤であってもよい。特定の実施形態では、熱可塑性ポリマーは、典型的には、10,000よりも大きい分子量(Mw)、及び通常室温よりも低いか又は−6℃>Tg<16℃であるガラス転移温度(Tg)を有する。特定の実施形態では、ホットメルト中のポリマーの一般的な濃度は、約20〜約40重量%の範囲である。例示的なポリマーは、A−B−A三元ブロック構造、A−B二元ブロック構造、及び(A−B)n放射状ブロックコポリマー構造を含む(スチレン)ブロックコポリマーであり、ただしAブロックは、一般的にポリスチレンからなる非エラストマーポリマーブロックであり、Bブロックは不飽和共役ジエン又はその(部分)水素添加物である。Bブロックは一般的に、イソプレン、ブタジエン、エチレン/ブチレン(水素添加ブタジエン)、エチレン/プロピレン(水素添加イソプレン)、及びこれらの混合物である。使用してもよい他の好適な熱可塑性ポリマーは、メタロセンポリオレフィンであり、これは、単一サイト又はメタロセン触媒を使用して調製されるポリマーである。例示的な実施形態では、粘着付与樹脂は一般的に5,000未満の分子量(Mw)、及び通常、室温よりも高いTgを有し、ホットメルト中の樹脂の一般的な濃度は約30〜約60重量%の範囲であり、可塑剤は一般的には1,000未満の低い分子量(Mw)及び室温よりも低いTgを有し、一般的な濃度は約0〜約15%である。
【0123】
熱可塑性材料282は、吸収性材料283内に実質的に均一に堆積されてもよい。代替で、かつ図8に示されるように、熱可塑性材料282は、吸収性材料283の上面、及びほんのわずかな量の吸収性材料とのみ面する関係である第1の表面2811の領域2814上に配置される繊維層として提供されてもよい。一実施形態では、熱可塑性材料は、1〜20/m2、1〜15g/m2、又は更には2〜8g/m2の量で適用される。第1の層281上の吸収性材料の不連続堆積は、熱可塑性材料282の繊維層に、本質的に三次元構造体を付与する。換言すれば、熱可塑性接着材料の層は、第1の不織布層ウェブ281上に堆積された吸収性材料283と、わずかな量の吸収性材料のみを含む領域2814から生じるトポグラフィに従う。理論に束縛されることを意図しないが、本明細書に開示される熱可塑性材料は、乾燥及び湿潤状態における吸収性材料の不動化を強化する。
【0124】
一実施形態では、吸収性コア28は、図9に示されるように不織布繊維材料284の第2の層を更に含み得る。第2の層は、不織布繊維層281として同じ材料から提供されてもよく、又は代替では、異なる材料から提供されてもよい。異なる機能性を備えるこれらの層を提供するために、第1不織布繊維層281及び第2不織布繊維層284が異なっているということは有利であり得る。一実施形態では、第1の不織布層の表面エネルギーは、第2の不織布層の第2の表面エネルギーと異なっていてもよい。一実施形態では、第2の不織布層の表面エネルギーは、第1の不織布層の第1の表面エネルギーよりも大きい。利点の中でも、第2の不織布層の表面エネルギーが、第1の不織布層の表面エネルギーよりも大きいとき、尿などの液体は、吸収性材料に到達し、これによって保有されるように第2の不織布層により容易に浸透し、その一方で同時に、液体が第1の層に浸透しこれを通過する機会を低減することができる。第1の不織布層が、吸収性材料のバックシートに対して配置されるとき、これは特に有利であり得る。各層の異なる表面エネルギーは、例えば、第1の不織布層に適用される界面活性剤(ある場合)の量とは異なる量の剤(界面活性剤など)を第2の不織布層に適用することによって得ることができる。これはまた、第2の不織布層に、第1の不織布層に適用される界面活性剤とは異なるタイプの界面活性剤を適用することによって達成され得る。これはまた更に、その表面エネルギーを低下させる第1の不織布層に材料を適用することによって達成され得る。異なる表面エネルギーを有することに加えて、又は代替で、第1の不織布層281及び第2の不織布層284もまた、構造的に異なっていてもよい。一実施形態では、第1の不織布層281は、第2の不織布層とは異なる繊維の層を含んでもよい。例えば、第2の不織布層284はスパンボンド繊維の1つ以上の層のみを含んでもよいのに対して、第1の不織布層281はスパンボンド繊維の1つ以上の層、及びメルトブローン繊維の1つ以上の層を含む。他の実施形態では、不織布層281、284の両方は、スパンボンド繊維の1つ以上の層、及びメルトブロー繊維の1つ以上の層を含んでもよいが、第1の層281及び第2の層284は、不織布材料を形成するために使用される繊維の化学組成、繊維のデニール、及び/又は不織布材料の坪量の少なくとも1つに関して異なっている。これに追加で、又は上記の代替において、第1の不織布層281及び第2の不織布層284は、それらの対応する水頭値、それらの対応する多孔性、それらの対応するフラジール浸透性、及びそれらの対応する引張特性の少なくとも1つに関して異なってもよい。第2の不織布層284は、第1の不織布層281、吸収性材料283、及び熱可塑性材料282の上面に直接適用されてもよい。結果として、第1の不織布層281及び第2の不織布層284は、吸収性材料283を更に包囲し、これを不動化する。
【0125】
領域2813は、吸収性コアのx−y次元(すなわち水平面)に任意の好適な形状を有してもよい。一実施形態では、領域2813は、第1のウェブ281の第1の表面上に広がるディスクのパターンを形成する。一実施形態では、領域2813は、長手方向の「ストリップ」すなわち「バー」のパターンを形成し、これは、吸収性コアの長手方向軸に沿って連続的に延在し(すなわちy次元に沿って)、それぞれから離れて広がる。一実施形態では、領域2813は、長手方向の「ストリップ」すなわち「バー」のパターンを形成し、これは、吸収性コアの横軸に沿って連続的に延在する(すなわちx次元に沿って)。代替の実施形態では、これらのストリップは、吸収性物品の長手方向軸に対して、10〜90度、20度〜80度、30度〜60度、又は更には45度の角度を形成するように配置されてもよい。一実施形態では、「ストリップ」すなわち「バー」は、「ストリップ」すなわち「バー」によって形成される矩形の最も短い辺の長さの少なくとも2倍、5倍、更には25倍、又は更には50倍の矩形の最長辺を備える実質的に矩形の形状を有してもよい。
【0126】
図10に概略的に示される一実施形態では、前述のとおり、わずかな量の吸収性材料とだけ面する関係にある、第1の表面2841上の有意な量の吸収性材料283及び領域2844に直接面する関係にある領域2843のパターンを形成するために、第2の不織布層284は、第1の表面2841及び第2の表面2842、並びにその第1の表面2841に適用される吸収性材料283を有する。一実施形態では、第1のウェブ/吸収性材料/熱可塑性材料複合体との関連で前述のとおり、熱可塑性接着剤材料285は、第2の不織布層284の上面に更に適用されてもよい。第2の不織布層284は次いで、第1の不織布層281の上面に適用され得る。一実施形態では、第2の不織布層284上に存在する吸収性材料のパターンは、第1の不織布層281上に存在する吸収性材料のパターンと同じであってもよい。他の実施形態では、第1及び第2の不織布層上に存在する吸収性材料のパターンは、領域の形状、領域の突出した表面積、領域上に存在する吸収性材料の量、及び領域上に存在する吸収性材料のタイプの少なくとも1つに関して異なる。第1及び第2の不織布層上に存在する吸収性材料のパターンが異なる場合、各層/吸収性複合物は、例えば、異なる吸収能力及び/又は液体の異なる捕捉速度など、異なる機能を有する場合がある。例えば、領域2843における吸収性材料が広がる前に、液体(例えば尿)が第1の不織布層281上に堆積された吸収性材料に到達し、これによって吸収されるのを可能にするために、吸収性材料の領域2843(すなわち第2の不織布層284上で)によって形成される第2のパターンが、吸収性材料の領域2813の第1のパターンよりも遅い吸収速度を呈する構造体を備える吸収性コアを提供することは有益である。かかる構造体は、領域2843に存在する吸収性材料によるいずれかの有意なゲルブロッキングを回避する。有利な量の吸収性材料に直接面する関係にある第1の不織布層281の領域2813の少なくとも一部、又は更には全てはまた、わずかな量の吸収性材料に面する関係にある第2のウェブ284の対応する領域2844と実質的に面する関係にあるような方式で、第2の層/吸収性材料/熱可塑性接着剤材料複合体を適用することは有利であり得る。
【0127】
吸収性コア28はまた、図面に例示されていない補助接着剤を含んでもよい。吸収性材料の接着、並びに対応する不織布層281、284への熱可塑性材料282、285の接着を向上させるために、吸収性材料283の適用前に、補助的な接着剤が、第1の不織布層281及び第2の不織布層284の少なくとも1つ、又は更には両方上に堆積されてもよい。補助の接着剤はまた、吸収性材料を不動化するのを助けることができ、以上に記載されたものと同じ熱可塑性接着剤材料を含んでもよく、又はH.B.Fuller Co.(St.Paul,MN)製品番号HL−1620−Bのような噴霧可能なホットメルト接着剤が挙げられるがこれらに限定されない、他の接着剤も含んでもよい。補助接着剤は、あらゆる好適な手段によって不織布層281、284に塗布されてもよいが、特定の実施形態によると、約0.5〜約1mm弛緩した幅約0.5〜約2mmのスロットに塗布されてもよい。好適な吸収性材料283の非限定的な実施例には、吸収性高分子材料、遠心分離保持容量試験(Edana 441.2〜01)を使用して測定したときに、0.9%食塩水溶液をその重量の少なくとも5倍吸収可能な架橋された高分子材料など、吸収性高分子材料が挙げられる。一実施形態では、吸収性材料283は、乾燥した状態で流動可能なように粒子状形態である吸収性高分子材料である。
【0128】
前述のように、吸収性物品の吸収性コア28に存在し、より具体的に図8〜10に示されている吸収性材料283は、吸収性コアの全体の長さに沿って存在する必要はない。一実施形態では、吸収性物品の後ろ区域328は、わずかな量の吸収性材料283を含むのに対して、少なくとも中間区域228及び/又は前区域128は、後ろ区域328よりも大きな量の吸収性材料を含む。例えば、後ろ区域328は、5グラム未満、又は3グラム未満、2グラム未満、又は更には1グラム未満の粒子状吸収性高分子材料を含み得る。中間区域228は、少なくとも5グラム、又は少なくとも8グラム、又は更には少なくとも10グラムの粒子状吸収性高分子材料を含み得る。前区域128は、1〜10グラム、又は2〜8グラムの吸収性高分子材料を含み得る。
【0129】
更に、物品の吸収性シャーシの前縁部及び後縁部は、図1A〜3Bにおいて線状として示されているということに留意されたい。しかしながら、後縁部及び/又は前縁部のいずれかは、線状以外の形状を有し得る。好適な非線状の形状は、2008年4月22日にEricksonらに発行され、The Procter and Gamble Companyに付与された米国特許第7,361,167号に開示される。
【0130】
一実施形態では、吸収性コアの不織布層281及び284の少なくとも1つ、又は更には両方は、前区域128の一部分(これは吸収性物品の前縁部に近接する)から後ろ区域328(中間区域228を含む)まで延在し、後ろ区域328は、吸収性物品の後縁部に近接する。吸収性材料283は、吸収性材料283が角度の付いた線で示された図11に概略的に示されているように、実質的に不織布層281及び284の全体長さに沿って吸収性コアに存在してもよい。吸収性物品の前区域128及び中間区域228において吸収性材料283を含むが、耳部の横軸Te及び/又は締結タブの横軸Tfが、前区域128及び中間区域228よりも少ない吸収性材料を含む吸収性コアの領域を通過するように、吸収性物品の後ろ区域において吸収性材料の全体の量を制限することは有利であり得る。図12に概略的に示される一実施形態では、吸収性材料283は、後ろ区域に存在する吸収性コアの部分上に適用されてもよいが、中間区域228に存在する吸収性材料よりも小さい坪量で適用されてもよい。図13に概略的に示される他の実施形態では、吸収性材料283は、吸収性物品の後縁部に近接する後ろ区域の部分にわずかな量の吸収性材料のみ残しながら、後ろ区域328の一部分のみに配置されてもよい。図14に概略的に示される、更に他の実施形態では、後ろ区域328に配置される吸収性コア28の部分はわずかな量の吸収性材料を含む、又は吸収性材料を全く含まない。図15に概略的に示される一実施形態では、吸収性コアの不織布層281及び284の少なくとも1つ、又は更には両方は、前区域128の一部分(これは吸収性物品の前縁部に近接する)から、後ろ区域328(中間区域228を含む)まで延在し、後ろ区域328は中間及び後ろ区域328を分離する線に近接する。吸収性材料283は、後ろ区域328の実質的な部分を吸収性コアを含まない状態にしながら、不織布層281と284との間に配置される。他の利点の中でも、後ろ区域328における吸収性材料283の全体量を限定することは、後ろ区域328をより可撓性にし、後ろ区域が着用者の皮膚により良く適合し、密接した状態にあることを可能にする。
【0131】
ピーク屈曲力
前述のように、可撓性の、少なくとも後ろ区域を有する吸収性物品を提供することが有利となり得る。これは、吸収性物品の後ろ区域に存在する吸収性コアの部分に存在するセルロース材料の量を著しく低減することによって達成され得る。セルロース材料は、それが存在する部品の領域を、具体的には折り重なった吸収性物品の積み重ね体が圧縮されてパッケージされたときに、硬化させる場合があると考えられる。追加の可撓性は、物品の後ろ区域に存在する吸収性コアの部分に存在する吸収性材料の量を著しく低減することによって更に得ることができる。更なる可撓性は、物品の後ろ区域に存在する吸収性コアの部分に存在する熱可塑性接着剤材料の量を著しく低減することによっても得ることができる。一実施形態では、吸収性部品の後ろ区域38の後ろ領域の平均ピーク屈折力は、0.08N未満、0.07N未満、0.06N未満、又は更には0.05N未満である。
【0132】
曲げ剛性測定法
ピーク屈曲力及び曲げ剛性は、10Nのロードセルを装着した、コンピュータインターフェースを有する一定速度の拡張引張試験機(好適な機器は、MTS Systems Corp.(Eden Prairie,Minnesota)から入手可能なTestWorks 4ソフトウェアを使用したMTS Allianceである)を使用して測定する。図9(正面図)及び図10(側面図)に示したプランジャブレード2100を上部可動試験用締付具に使用する。図8に示す基部支持プラットフォーム2200を、下部の固定式試験用締付具として使用する。全ての試験は、約23℃±2℃及び相対湿度約50%±2%で維持される調整室内で行なわれる。
【0133】
プランジャ2100の構成要素は、アルミニウムなどの軽量材料から作製され、利用可能なロードセル容量を最大にする。シャフト2101は、引張試験機に適合するよう機械加工され、プランジャを安定させ、ベース支持プラットフォーム2204と直交する位置合わせを維持するようロッキングカラー2102を有する。ブレード2103は、長さ2108が115mm、高さ2107が65mm、幅2109が3.25mmであり、連続半径が1.625mmの材料接触末端部を有する。ブラケット2104には、ブレードを水平にするために使用される止めねじ2105と、調節後それを所定の場所に堅固に保持するための主止めねじ2106が取り付けられる。
【0134】
下部固定具2200が、シャフト2201とロッキングカラー2202とを有する引張試験機に取り付けられる。2つの水平式可動支持プラットフォーム2204が、レール2203上に載置されている。各試験表面2205は、幅2206が85mm、長さ(図面の平面内)が115mmであり、最小の摩擦係数を有するように研摩されたステンレス鋼から作製される。各プラットフォームは、個々のプラットフォーム位置を読み取るデジタル式の位置モニター2208及び調節後それらの位置をロックするための止めねじ2207を有する。2つのプラットフォーム2204は、間隙縁部で正方形であり、プレート末端部は、前側から後側まで平行としなければならない。2つのプラットフォームは、調節可能な間隙幅2210を有する間隙2209を形成する。
【0135】
支持プラットフォーム2204の上面と直交し、それらの間隙末端部に対してゆがみを示さないようにプランジャブレード2103を正確に(±0.02mm)揃える。位置モニター2208を使用し、プランジャブレード2103が間隙内に正確に(±0.02mm)中心合わせされた状態で支持プラットフォーム2204の2つの間隙末端部の間の間隙2210を正確に25.00±0.02mmに設定する。プランジャブレード2103下部から支持プラットフォーム2204上面までのゲージ長を15mmに設定する。引張試験機をプログラムして、合計距離35mmに対して、クロスヘッドを500mm/分の速度ほど下げたときに、400Hzの獲得率で力及び伸長データを収集しながら、圧縮試験を実施する。
【0136】
サンプルを試験前に2時間、約23℃±2℃、約50%±2%の相対湿度で予め調湿する。吸収性物品は、着用者に面する表面を上に向けた状態で、折り重ねずに配置される。鋏を使って、物品が平坦に設置され得るように、約2cmの間隔で、物品の長手方向縁部に沿って弾性体を切断する。較正済の定規を用いて、1mmの単位で物品の長手方向の長さを測定する。物品の長手方向軸に沿って、物品の後腰縁部から始まって、物品の長手方向の長さの20%に等しい距離を測定する。この交点において、物品の表面にマークを付ける。水圧機及び切断ダイ(63.5mm平方±0.1mm及び25mm深さ)を用いて、試料の切断縁部が、物品の長手方向軸及び横軸に平行かつ垂直の状態で、吸収性物品の層の全てを通じて、このマーク上で中心合わせして試料を切断する。
【0137】
試料を、着用者に面する表面が上に向いた状態で、間隙2209にわたって支持プラットフォーム2204の表面上に平坦に置く。ブレードの下で試料1009を中心合わせする。試料は、それが採取される、吸収性物品の横軸に対応する方向が、ブレードの長さと平行であるように配置される。ロードセルをゼロにする;引張試験機を起動しデータ獲得を開始する。
【0138】
剛性(N)対伸び(m)曲線から最大ピーク屈曲力(N)及び剛性(N/m)を計算するようにソフトウェアをプログラミングする。剛性は、曲線の直線区域の屈曲力/伸び曲線の勾配として計算され(図11参照)、合計ピーク屈曲力の少なくとも25%の最少線分を使用して勾配を計算する。
【0139】
0.01Nの単位でピーク屈曲力を、0.1N/mの単位で曲げ剛性を報告し、結果を記録する。試験を繰り返し、10個のサンプルに関する結果を記録する。平均ピーク屈曲力及び平均曲げ剛性を計算する。
【0140】
実施例
【表3】
【0141】
本発明の「発明を実施するための形態」の中で引用された全ての文献は、関連部分において、本明細書に参考として組み込まれる;いかなる文書の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを認めるものとして解釈されるべきではない。この文書における用語のいずれかの定義又は意味が、参考として組み込まれた文献における用語のいずれかの定義又は意味と相反する範囲においては、本文書においるその用語に与えられた定義又は意味が適用されるものとする。
【0142】
本発明の特定の諸実施形態を図示し、記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが当業者には自明である。実施形態及び特徴の組合せが可能であり、またこれにより、本発明の範囲内で実行できることは明らかである。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。
【技術分野】
【0001】
本発明は、より衣類のような物品をもたらす耳部を支持する締結具を有するおむつのような吸収性物品に関する。吸収性物品は、改善された機能特性及び伝達性質を有し得る。
【背景技術】
【0002】
従来のテープ式おむつのような吸収性物品は、尿及び/又は他の排泄物の受入及び収容に関して利益を示すことが以前から知られている。排出物を有効に収容するため、物品は、着用者の腰部及び脚部の周りにぴったり適合すべきである。吸収性物品は、トップシート、バックシート、及び吸収性コアを含むシャーシを有することが知られている。従来のテープ式おむつのような吸収性物品は、一般的に締結装置によって開放可能及び/又は再締結可能に接続される前側及び後側腰部区域を含む。締結装置は、一般的に嵌合部材及び受入部材を含む。嵌合部材は、接着テープ、フック支持テープ、粘着テープ、又は他の同様の構造であってよい。受入部材は、ポリマーフィルムランディング領域(すなわち、接着又は粘着テープを受け取る)又はループ支持表面(すなわち、フック支持テープを受け取る)のような嵌合部材を受入れる物品上における要素又は領域であり得る。嵌合部材は受入部材に接合されてよく、それによって後側腰部区域を前側腰部区域に相互接続し、それによって腰部開口部及び脚部開口部の対を形成する。
【0003】
現行のおむつの設計は、しばしば伸張可能な耳部の使用を含む。後耳部は、シャーシの後側腰部区域の長手方向縁部から横に伸長し得る。締結装置の嵌合部材は、この後耳部に付着されてよい。前側締結式又はテープ式設計の場合、締結装置が前側腰部領域上で受入部材と嵌合される際、後耳部は前側腰部区域と後側腰部区域との間に相互接続部材として提供され、この後耳部は、同時に腰部開口部及び一対の脚部開口部を形成する。後耳部は、一定の弾性回復を提供するように構成されてよい。弾性のある後耳部は、おむつがより要望に合わせた適合を提供するのを可能とする。更に弾性性能によって、おむつの永続的な変形又はおむつの着用者へ不快感をもたらすことなく、着用者によってもたらされる力をおむつに適合させるのが可能となる。弾性は典型的に、弾性材料を後耳部に組み込むことによって耳部へ付与される。エラストマー材料が高価格であるために、一般的な方法においては、弾性耳部は、シャーシに取り付けられる個別の構成要素として構成され(つまり、主要な吸収性アセンブリに他の構成要素が配置され得る)、複数片のおむつとなる。この方法は、弾性材料の効率的かつ費用効果の高い使用をもたらすが、問題がないわけではない。
【0004】
複数片のおむつにおいて見られる1つの問題は、「トップハッティング」である。「トップハット」は、前又は後耳部の最上縁部を越えて、おむつの腰縁部の方へ延びる前側又は後側腰部領域の部分である。複数片のおむつが適切に着用される際、前側腰部領域及び後側腰部領域におけるおむつの腰縁部は実質的に直線状又はわずかに曲線状である。腰縁部が後側腰部領域から、取り付けられた後耳部まで移動すると、腰縁部は急に降下し、次に後耳部の上縁部に繋がるように直線状又は曲線状に続く。前側腰部領域又は後側腰部領域における腰縁部から後耳部の上縁部までのこの「降下」は、1センチメートル以上であり得る。着用の際、腰縁部においてこの降下を伴うテープ式おむつは、その側部からの切欠きを有するように見える。かかるおむつの腰縁部は、階段状の外観を有し得る。
【0005】
トップハッティングは、複数片のおむつの適合特性に関して悪影響を有する場合がある。一般的に、おむつは、着用者の胴体の円周線に張力をもたらす。この張力は、伸長した弾性後耳部の産物であり得る。トップハットを示す複数片のおむつにおいて、張力の線が、連続的に途切れることないおむつの経路のみに沿うか又は通して伝わるために、張力の線は腰縁部をはるかに下回って配置される。張力生成弾性耳部及び締結装置は、腰縁部から非常に離れているので、張力線は、前側腰部領域及び後側腰部領域における腰縁部から同様に離れている(例えば全体的に、より低い)。
【0006】
適合及び機能的な問題は、腰縁部から離れて位置する張力線に起因し得る。例えば、おむつの前側腰部領域及び/又は後側腰部領域は、弛み又は折り重なりを示す場合がある。弛みは、張力下にないときにおむつが示す、しわが寄って、緩く、隙間があるか、又はひだのある構造をいう。折り重なりは、おむつの身体に面する表面が衣類に面するようになるような、おむつの少なくとも一部分への反転をいう。弛みと同様に、おむつの一部分が張力下にないとき、折り重なりが発生し得る。折り重なり及び弛みはまた、腰縁部のガスケット機能を低下させ得る。例えば、特に着用者が腹臥位又は仰臥位にあるとき、腰縁部と着用者の腰部の境界面は漏れやすい。折り重なり及び弛みは、漏れをもたらし得るこの境界面において、着用者と密接に接触するおむつの表面積を低減し得る。
【0007】
更に、折り重なり及び弛みは、審美的に望ましくない。折り重なり及び弛みは、着用中のおむつに粗雑な外観をもたらす。その結果、これは着用者に、吸収性又は漏れ防止のような機能的な特性が高性能であり得るのに反して、低質なおむつであると伝える可能性がある。
【0008】
トップハッティング及びそれによってもたらされる腰縁部の平滑性、連続性及び周辺性の欠如によって、消費者又は着用者に不必要な情報が伝わる。例えば、トップハッティングは、その製品がおむつであるということが目で見てすぐ分かるしるしとなることがある。トイレトレーニングを受けている幼児又は失禁症状のある若者及び成人のような多くの着用者にとって、おむつを着用せねばならないということは不名誉なことである。この憂いを解消するために、おむつは衣類のようであるか、肌着のようであるという情報を伝えるべきである。換言すれば、おむつはおむつのように見えるべきではない。しかしながら、トップハッティング及び不連続な腰縁部は、明らかにおむつであるというしるしである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、複数片のおむつにおいてトップハッティングを除去又は削減する後耳部を有するおむつを提供することが望ましい。更に、おむつは、不連続部又は欠落部のない、平滑性、連続性かつ周辺性の腰縁部を示すことが望ましい。おむつは、別個の耳部によって少なくとも部分的に、できる限り腰縁部に近くなるように提供される張力線を示すことが望ましい。おむつは、おむつであると明らかに目に見えるしるし(例えば、腰部の不連続部分)のない、衣類のようであるという情報を伝えることも望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、前縁部を備える前側領域と、後縁部を備える後側領域と、前側領域と後側領域及び後側腰部区域との間の股部区域と、一対の対向する長手方向縁部と、を有するシャーシを含む、使い捨て吸収性物品に関する。このシャーシは前縁部及び後縁部を有する吸収性コアを含み、吸収性コアは、吸収性コアの10重量%未満のセルロース繊維を含有する。物品は、第1及び第2の弾性的に伸長可能な耳部を含み、第1及び第2の耳部のそれぞれは、上縁部及び下縁部、並びに横軸を有し、この上縁部及び下縁部のそれぞれは近位端及び遠位端を有する。第1の耳部及び第2の耳部は、シャーシの後縁部と、第1及び第2の耳部の下縁部の対応する下方端部を接続する線との間に存在する、吸収性物品の後ろ区域を画定する。物品はまた、第1及び第2の弾性的に伸長可能な耳部の遠位部分にそれぞれ接続された第1及び第2の締結タブも含み、第1及び第2の締結タブのそれぞれは、上縁部及び下縁部、並びに横軸を有し、上縁部及び下縁部のそれぞれは近位端を有する。第1及び第2の弾性的に伸長可能な耳部は、第1及び第2の締結タブの横軸が、シャーシの後縁部と、吸収性コアの後縁部との間に配置されるようにシャーシに接続される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1A】平面、非収縮状態における、後耳部を備える例示的なおむつの平面図。
【図1B】平面、非収縮状態における、前耳部及び後耳部を備える例示的なおむつの平面図。
【図1C】平面、非収縮状態における、ベルトによって形成される後耳部を備える例示的なおむつの平面図。
【図2A】着用中に示されるような締結された配置における図1Aのおむつの斜視図。
【図2B】着用中に示されるような締結された配置における図1Bのおむつの斜視図。
【図3A】図2Aのおむつの側面図を拡大した平面図。
【図3B】図2Bのおむつの側面図を拡大した平面図。
【図4】計量試験方法に使用するのに好適なグリップの斜視図。
【図5A】好適な縁部決定を表している。
【図5B】好適な縁部決定を表している。
【図5C】好適な縁部決定を表している。
【図6】本発明の一実施形態による吸収性物品の、概略的な身体に面する表面。
【図7】弾性的に伸張可能な耳部及び締結タブを示す。
【図8】本発明の一実施形態に好適な吸収性コアの実施例の概略断面図。
【図9】本発明の一実施形態に好適な吸収性コアの他の実施例の概略断面図。
【図10】本発明の一実施形態に好適な吸収性コアの他の実施例の概略断面図。
【図11】本発明の一実施形態による吸収性コアを備える吸収性物品の、身体に面する概略的な本体。
【図12】本発明の他の実施形態による吸収性コアを備える吸収性物品の、概略的な身体に面する表面。
【図13】本発明の他の実施形態による吸収性コアを備える吸収性物品の、概略的な身体に面する表面。
【図14】本発明の他の実施形態による吸収性コアを備える吸収性物品の、身体に面する概略的な表面。
【図15】本発明の他の実施形態による吸収性コアを備える吸収性物品の、概略的な身体に面する表面。
【図16】材料の曲げ剛性を試験する装置を示す立面図。
【図17】図16の装置と共に使用されるプランジャを示す正面図。
【図18】図16の装置と共に使用するためのプランジャを示す側面図。
【図19】曲げ曲線上の、曲げピーク荷重及び傾きの計算範囲を示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書で使用する場合、以下の用語は下記で指定される意味を有する。
【0013】
「トップハット」は、おむつの前耳部又は後耳部の最上縁部を越えて腰縁部まで伸長する、おむつの前側又は後側腰部領域の一部分である。
【0014】
吸収性物品に関連する「使い捨て」は、本明細書において、洗濯する、あるいは別の方法で吸収性物品として復元するか再利用することを一般に意図されない(すなわち、単一回の使用の後で廃棄する、好ましくはリサイクルする、堆肥化する、あるいは環境に適合する方法で廃棄することを意図される)吸収性物品を意味する。
【0015】
「吸収性物品」は、身体排出物を吸収及び収容するデバイスを指し、より具体的には、着用者の身体に対して又は近接して定置され、身体から排出される種々の排出物を吸収及び収容するデバイスを指す。代表的な吸収性物品としては、おむつ、トレーニングパンツ、プルオンパンツ型おむつ(すなわち、米国特許第6,120,487号に示されているような予め形成された腰部開口部及び脚部開口部を有するおむつ)、再締結可能おむつ、あるいは、パンツ型おむつ、失禁用ブリーフ及び下着、おむつホルダー及びライナー、パンティライナーなどの女性用生理衣類、吸収性挿入物などが挙げられる。
【0016】
用語「近位」及び「遠位」はそれぞれ、構造体の長手方向又は横方向の中心線に比較的近い又は遠い要素の位置を指す(例えば、長手方向に延びる要素の近位縁が、同じ要素の末端縁が同じ長手方向中心線に対して配置されているよりも長手方向中心線により近く配置されている)。
【0017】
「身体に面する」及び「衣類に面する」とは、それぞれ要素の相対位置又は要素若しくは要素群の面を指す。「身体に面する」とは、要素又は面が他の要素又は面より着用時に着用者により近いことを意味する。「衣類に面する」とは、要素又は面が他の要素又は面より着用時に着用者からより遠く離れていることを意味する(すなわち、要素又は面が、吸収性のある使い捨て物品の上に着用され得る着用者の衣類に近接する)。
【0018】
「長手方向の」とは、物品の腰縁部から、対向する腰縁部に実質的に垂直に、及び物品の最大直線寸法にほぼ平行に走る方向を指す。長手方向の45度以内の方向は「長手方向」であると見なされる。
【0019】
「横方向の」とは、物品の長手方向縁部から向かい合う長手方向縁部に及び長手方向にほぼ直角に走る方向を指す。横方向の45度以内の方向は「横方向」であると見なされる。
【0020】
「配置される」とは、要素が特定の場所又は位置に位置決めされていることを指す。
【0021】
「接合される」とは、要素が直接的に他の要素に取り付けられることによって要素が直接固定される形態、及び要素が中間の部材に取り付けられ、その中間部材が次に他の要素に取り付けられることによって要素が他の要素に間接的に固定される形態を指す。
【0022】
「フィルム」は、シート状材料であって、長さ及び幅が厚みをはるかに超える材料を指す。典型的には、フィルムは約0.5mm以下の厚さを有する。
【0023】
「水透過性」及び「水不透過性」は、使い捨て吸収性物品の意図された使用に関連する材料の浸透可能性を指す。具体的には、用語「透水性」は、液体の水、尿又は合成尿が強制圧力がない状態でその厚さを通過できる孔、開口部及び/又は結合された空隙を有する層又は層構造体を指す。逆に、用語「水不透過性」は、液体の水、尿又は合成尿が強制圧力(重力等の自然の力とは別に)がない状態でその厚さを通過できない層又は層構造体を指す。この定義により水不透過性である層又は層構造体は、水蒸気に対して透過性であってよい、すなわち「蒸気透過性」であってよい。当該技術分野において周知のように、吸収性物品に典型的に使用される材料の水、尿又は合成尿に対する透過性を測定する通常の方法は、静水圧力試験であり、静水頭試験又は簡単に「水頭」試験とも呼ばれる。水頭試験に好適な周知の簡潔な方法は、INDA(以前はInternational Nonwovens and Disposables Association、現在はAssociation of the Nonwoven Fabrics Industry)及びEDANA(European Disposables And Nonwovens Association)によって承認される。
【0024】
「延伸性」及び「延伸性がある」とは、弛緩状態の構成要素の幅又は長さを伸ばす又は増大させることができることを意味する。
【0025】
「伸縮性」又は「弾性のある」は、構成要素が弾性材から作製された少なくとも一部分を含むことを意味する。
【0026】
「伸長性材料」、「延伸性材料」又は「伸縮性材料」は、同じ意味で用いられ、バイアス力を適用すると、EDANA方法20.2−89により測定した際に、完全に破裂又は破壊することなく、その弛緩した元の長さの少なくとも150%の伸張した長さまで伸びる(すなわち、その元の長さの50%を超えて伸びることができる)材料を意味する。かかる伸長性材料が、加えた力を解放した際に、その伸長の少なくとも40%を回復する場合、その伸長性材料は「弾性」すなわち「エラストマー」であると考えられる。例えば、100mmの初期長さを有する弾性材料は、少なくとも150mmまで延びることができ、力を取り除くと少なくとも130mmの長さまで縮む(すなわち、40%の回復を示す)。加えた力を解放した際に、材料がその伸長の40%未満を回復する場合、この伸長性材料は、「実質的に非弾性」すなわち「実質的に非エラストマー」であると考えられる。例えば、100mmの初期長さを有する弾性材料は、少なくとも150mmまで延びることができ、力を取り除くと少なくとも145mmの長さまで縮む(すなわち、10%の回復を示す)。
【0027】
「エラストマー材」は、弾性性質を示す材料である。エラストマー材としては、エラストマーフィルム、スクリム、不織布及び他のシート状構造体を挙げることができる。
【0028】
「外側寄り」及び「内側寄り」とは、それぞれ第2要素に対しておむつの長手方向の中心線から比較的遠くに又は近くに配置される要素の位置を指す。例えば、要素Aが要素Bの外側寄りである場合には、要素Aは、要素Bよりも、長手方向中心線から遠くにある。
【0029】
「パンツ」は、予め成形された腰部及び脚部開口部を有する使い捨て吸収性物品を指す。パンツは、着用者の足を脚部開口部に入れ、パンツを着用者の胴体下部の周りの位置に滑り込ませることにより身に付けることができる。パンツは通常、「閉じられたおむつ」、「予め締結されたおむつ」、「プルオンおむつ」、「トレーニングパンツ」及び「おむつパンツ」と呼ばれる。
【0030】
「予め締結された」は、締結装置が嵌合されるか、又は締結された構成となるように製造される使い捨て吸収性物品を指す。
【0031】
「消費者市販品」は、大量に製造され、分配され、一般の小売店を通して消費者に購入され得る品目を指す。
【0032】
「線形投影」は、縁部の末端部分を越える縁部の線形伸長である。
【0033】
図1は、本発明のおむつ20の平坦かつ非収縮状態(つまり、収縮をもたらす弾性を有さない)における、代表的かつ非限定的な実施形態の平面図である。おむつ20の衣類に面する表面120は、見る人に面している。おむつ20は、長手方向中心線100及び横方向中心線110を含む。おむつ20は、シャーシ22を備えてよい。おむつ20及びシャーシ22は、前側腰部領域36、前側腰部領域36に対向する後側腰部領域38、及び前側腰部領域36と後側腰部領域38との間に配置される股領域37を有することが示されている。腰部領域36及び38は、一般に、着用したときに着用者の腰部を取り巻くようなおむつ20の部分を備える。腰部領域36及び38は伸縮性要素を含み、着用者の腰部周りで縮んで改善されたフィット性と封入性を提供してもよい。股領域37は、おむつ20を着用したとき、概ね着用者の脚の間に置かれるおむつ20の部分である。
【0034】
シャーシ22の外周は、長手方向縁部12及び横方向縁部14によって画定される。長手方向縁部12は、前側長手方向縁部12aに更に分割されてよく、この前側長手方向縁部12aは前側腰部領域36において長手方向縁部12の一部分であり、後側長手方向縁部12bは後側腰部領域38における長手方向縁部12の一部分である。シャーシ22は、一般的に長手方向中心線100に対して概ね平行に配向される対向する長手方向縁部12を有してよい。しかしながら、より良い適合のためには、長手方向縁部12は、例えば平面図で見たときに、「砂時計」型のおむつを製造するように湾曲又は角度がつけられてよい。シャーシ22は、横方向中心線110に対して概ね平行に配向される対向する横方向縁部14を有してよい。
【0035】
シャーシ22は、液体透過性トップシート24と、バックシート26と、トップシート24及びバックシート26との間の吸収性コア28とを含んでよい。吸収性コア28は、身体に面する表面と衣類に面する表面とを有してよい。トップシート24は、コア28及び/又はバックシート26に接合されてもよい。バックシート26は、コア28及び/又はトップシート24に接合されてもよい。他の構造体、要素、又は基材がコア28とトップシート24及び/又はバックシート26との間に位置決めされてもよいことを認識すべきである。特定の実施形態において、シャーシ22は、複合おむつ構造を形成するために付加され得る他の機構と共に、おむつ20の主要構造を含む。トップシート24、バックシート26、及び吸収性コア28は、米国特許第3,860,003号、同第5,151,092号、同第5,221,274号、同第5,554,145号、同第5,569,234号、同第5,580,411号、及び同第6,004,306号に概して記載される、様々な周知の構成、好ましくはおむつの構成によって作られてよい。
【0036】
トップシート24は、一般的に、少なくとも部分的に着用者に接触する、又は近位に位置決めされ得る、おむつ20の一部分である。好適なトップシート24は、多孔質発泡体、網状発泡体、有孔プラスチックフィルム、又は天然繊維(例えば、木材又は綿繊維)、合成繊維(例えば、ポリエステル又はポリプロピレン繊維)若しくは天然繊維及び合成繊維の組み合わせの、織布又は不織布ウェブ等の広い範囲の材料から製造することができる。トップシート24は、一般的に、着用者の皮膚に対して柔軟で柔らかい感触であり、刺激がない。一般的に、トップシート24の少なくとも一部は液体透過性であり、液体がトップシート24の厚さを容易に通過することを可能にする。特定のトップシート24は、BBA Fiberweb(Brentwood,TN)から、供給元コード055SLPV09Uとして入手可能である。
【0037】
トップシート24のあらゆる部分は、当技術分野で既知のローションでコーティングされてよい。好適なローションの例としては、米国特許第5,607,760号、同第5,609,587号、5,635,191号及び同第5,643,588号に記載されているものが挙げられる。トップシート24は、全体的に又は部分的に伸縮されてもよく、又は伸縮させてトップシート24とコア28との間に空隙空間を形成してもよい。弾性のある又は収縮されたトップシートを含む代表的な構造体が、米国特許第4,892,536号、同第4,990,147号、同第5,037,416号及び同第5,269,775号により詳細に記載されている。
【0038】
吸収性コア28は、使い捨ておむつ及び他の吸収性物品に通常使用される多種多様の液体吸収性材料を含んでよい。好適な吸収性材料としては、一般にエアフェルト縮みセルロース詰め物と呼ばれる粉砕木材パルプ、コフォームを含むメルトブローポリマー、化学的に剛化、変性若しくは架橋されたセルロース繊維、ティッシュラップ及びティッシュラミネートを含むティッシュ、吸収性フォーム、吸収性スポンジ、超吸収性ポリマー、吸収性ゲル化材、又は既知の他の吸収性材料若しくは材料の組み合わせが挙げられる。一実施形態では、吸収性コアの少なくとも一部分は実質的にセルロースを含まず、並びに10重量%未満のセルロース繊維を含有する、5重量%未満のセルロース繊維を含有する、1重量%未満のセルロース繊維を含有する、微量のセルロース繊維を含有する、又はセルロース繊維を含有しない。セルロース材料の無形の量が、実質的にセルロースを含まない吸収性コアの一部分の厚さ、可撓性、及び吸収性のうちの少なくとも1つに、物質的に影響を与えないということが理解されるべきである。他の利点の中でも、吸収性コアの少なくとも一部分が実質的にセルロースを含まないとき、吸収性コアは、10重量%超のセルロース繊維を含む、同様の吸収性コアよりも著しく薄く、より可撓性であると考えられる。吸収性コア内に存在する吸収性材料、例えば吸収性粒子状ポリマー材料の量は異なり得るが、特定の実施形態においては、吸収性コアの約80重量%よりも多い、又は吸収性コアの約85重量%よりも多い、又は吸収性コアの約90重量%よりも多い、又はコアの約95重量%よりも多い量で吸収性コア内に存在する。好適な吸収性コアの非限定的な例は、以下により詳細に記載されている。
【0039】
吸収性コア28として使用するための例示的な吸収性構造体は、米国特許第4,610,678号、同第4,673,402号、同第4,834,735号、同第4,888,231号、同第5,137,537号、同第5,147,345号、同第5,342,338号、同第5,260,345号、同第5,387,207号、同第5,397,316号、及び同第5,625,222号に記載されている。
【0040】
バックシート26は、一般的に、おむつ20の衣類に面する表面120の少なくとも一部分であり得るように位置決めされる。バックシート26は、おむつ20に吸収され、おむつ20内に収容された排出物が、ベッドシーツや下着のような、おむつ20と接触し得る物品を汚すことを防ぐように設計されてよい。ある実施形態において、バックシート26は、実質的に水不透過性である。好適なバックシート26材料としては、Tredegar Industries Inc.(Terre Haute,IN)により製造され、商標名X15306、X10962及びX10964のもとに販売されるもの等のフィルムが挙げられる。他の適したバックシート26材料としては、蒸気がおむつ20から逃れるのを可能にし、同時に排出物がバックシート26を通り抜けるのを更に防止する通気性材料を挙げることができる。代表的な通気性材料としては、織布ウェブ、不織布ウェブ、フィルムコーティング不織布ウェブなどの複合材料、並びにESPOIR NOの名称で日本の三井東圧株式会社により製造されているミクロ孔質フィルム、及びEXXAIREの名称でEXXON Chemical Co.(Bay City,TX)により製造されているようなミクロ孔質フィルムなどの材料を挙げることができる。ポリマーブレンドを含む好適な通気性複合材料は、名称HYTRELブレンドP18−3097として、Clopay Corporation(Cincinnati,OH)から入手可能である。そのような通気性材料が、PCT国際公開特許第95/16746号及び米国特許第5,865,823号により詳細に記載されている。不織布ウェブ及び孔あき成形フィルムを含む他の通気性バックシートは、米国特許第5,571,096号に記載されている。代表的である好適なバックシートは、米国特許第6,107,537号に開示されている。好適なバックシート26を提供するため、他の好適な材料及び/又は製造技術が使用されてよく、これらには表面処理、特定のフィルム選定及び加工、特定のフィラメント選定及び加工などが含まれるが、これらに限定されない。
【0041】
バックシート26は、一層を超える層から構成されてもよい。バックシート26は、外側カバー及び内層を含んでよい。外側カバーは、柔らかい不織布材料から作製されてよい。内層は、実質的に水不透過性のフィルムから作製されてよい。外側カバー及び内部層は、接着剤又は任意の他の好適な材料又は方法によって共に接合されてよい。特に好適な外側カバーは、供給元コードA18AH0としてCorovin GmbH(Peine,Germany)から入手可能であり、特に好適な内層は、供給元コードPGBR4WPRとしてRKW Gronau GmbH(Gronau,Germany)から入手可能である。本明細書では様々なバックシート構成が考えられているが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正が可能であることは当業者には明らかである。
【0042】
おむつ20は、バリアカフ60及び/又はガスケットカフ70を含んでよい。ガスケッティングカフ70は、外側レッグカフ、レッグバンド、サイドフラップ、レッグカフ又は伸縮性カフとも呼ぶことができる。バリアカフス60は、第二のカフス、内側レッグカフス、又は「起立」伸縮性フラップと呼ばれることもある。
【0043】
ガスケットカフ70は、実質的に非弾性であってもよく、又は弾性的に延伸性であって、着用者の脚部に動的に適合してもよい。ガスケットカフ70は、トップシート24、バックシート26、又はおむつ20の形成に使用された任意の他の好適な基材に作用可能に接合された、1つ以上の伸縮部材72(伸縮ストランド等)により形成されてもよい。好適なガスケットカフ構造は、米国特許第3,860,003号に更に記載される。
【0044】
バリアカフ60は、おむつ20の長手方向の全長に及び得る。バリアカフ60は、フラップ62及び伸縮部材64(弾性ストランド等)により形成できる。フラップ62は、おむつ20を形成する既存材料又は要素のいずれかの連続延長部であってもよい。他の実施形態では、図1に示すように、バリアカフ60は、別個の要素であってもよい。そのような実施形態では、フラップ62及び伸縮部材64を含むバリアカフ60が形成され、その後、結合部65によりシャーシ22に接合されてもよい。
【0045】
フラップ62は、プラスチックフィルム、並びに天然繊維(例えば、木材又は綿繊維)、合成繊維(例えば、ポリエステル又はポリプロピレン繊維)、又は天然繊維及び合成繊維の組み合わせの織布又は不織布ウェブ等の種々の基材を含んでよい。ある実施形態において、フラップ62は、スパンボンドウェブ、メルトブローンウェブ、カードウェブ及びこれらの組み合わせ(例えば、スパンボンド−メルトブローン複合材料及び変異型)等の不織布ウェブを含んでよい。前述した基材の積層体を使用してフラップ62を形成してもよい。特に好適なフラップは、BBA Fiberweb(Brentwood,TN)から供給元コード30926として入手可能な不織布を含み得る。特に好適な伸縮部材は、Invista(Wichita,KS)から供給元コードT262Pとして入手可能である。バリアカフ及びかかるバリアカフの好適な構成を有するおむつの更なる記載は、米国特許第4,808,178号及び同第4,909,803号に見出すことができる。伸縮部材64は、バリアカフ60の長手方向長さに広がり得る。他の実施形態では、伸縮部材64は、少なくとも股領域37内のバリアカフ60の長手方向長さに及んでよい。伸縮部材64が、通常の着用中にバリアカフ60が着用者と接触したままであるように十分な弾性を示し、そのためにバリアカフ60のバリア特性を強化することが望ましい。伸縮部材64は、対向する長手方向末端部でフラップ62に接続されてもよい。ある実施形態において、フラップ62は、伸縮部材64を取り囲むようにそれ自身の上に折り重なってもよい。フラップ62の折り重なった区域を固定するため、結合部67が使用されてもよい。
【0046】
バリアカフ60及び/又はガスケッティングカフ70は、トップシートについて上述したようにローションで全体若しくは一部が処理されてもよく、又は米国特許出願第11/055,743号(2005年2月10日出願)に詳述されているように疎水性表面コーティングで完全に若しくは部分的にコーティングされてもよい。
【0047】
おむつ20は前耳部40及び/又は後耳部42を含んでよい。耳部40、42は、延伸性、非延伸性、伸縮性、又は非伸縮性であってよい。耳部40、42は、不織布ウェブ、織布ウェブ、編布地、ポリマー及びエラストマーフィルム、孔あきフィルム、スポンジ、発泡体、スクリム、及びこれらの組み合わせ及び積層体から形成されてよい。特定の実施形態において、耳部40、42は、不織布/エラストマー材料積層体又は不織布/エラストマー材料/不織布積層体のような伸長積層体から形成されてよい。伸長積層体は、当該技術分野において既知な任意の方法によって形成されてよい。例えば、耳部40、42は、不織布材料及びエラストマー要素のうちの少なくとも一層を含むゼロ歪伸長積層体として形成されてよい。弛緩又は実質的に弛緩状態でエラストマー要素が不織布材料の層に取り付けられ、不織布層は恒久的に伸長するがエラストマー要素は一時的に伸長する活性化プロセスを積層体に受けさせることにより、生じた積層体が伸長性に(又は、更に範囲を超えてより伸長性に)される。不織布層は、シャーシ22の少なくとも一部分と一体化してよく、その場合、エラストマー要素は、不織布層に取り付けられてよく、不織布/エラストマー要素積層体が、続いて活性化される。別の方法としては、不織布層は、別の構成要素であってよく、その場合、エラストマー要素は、不織布層に取り付けられ積層体を形成し、これは次いで本体部分に結合される。サイドパネルの1つ以上の層が、別々に提供される場合、積層体は、本体部分に取り付けられる前又は後のどちらかで活性化されてよい。ゼロ歪み活性化プロセスは米国特許第5,167,897号及び同第5,156,793号に更に記載される。好適な弾性耳部は、2つの不織層(供給元コードFPN332としてBBA Fiberweb(Brentwood,TN)から入手可能)の間に配置されたエラストマーフィルム(Tredegar Corp(Richmond,VA)から供給元コードX25007として入手可能)を含む活性化された積層体であり得る。
【0048】
耳部40、42は別個であるか又は一体化されてよい。別個の耳部は、シャーシ22に結合される分離要素として形成される。一体化された耳部は、長手方向縁部12から横に向かって外側に突出するシャーシ22の一部である。一体化された耳部は、突出部を有するようにシャーシ形状を切断することで形成されてよい。
【0049】
別個の後耳部42及び一体化された前耳部40を有する好適なおむつ20が、図1Aに示される。別個の後耳部42及び別個の前耳部40を有する好適なおむつが、図1Bに示される。前耳部40は、近位縁41a、末端縁41b、上縁部41c、及び下縁部41dを有してよい。近位縁41aと隣接した前耳部40の一部分は、前側結合領域45aにおいてシャーシ22に接合してよい。前側結合領域45aは、その中で1つ以上の結合部が個別の前耳部40をシャーシ22に接合する領域である。前側結合領域45aは、接着剤結合、圧力接着、熱接合等の当該分野で既知の任意の結合方法によって形成される1つ以上の結合部を含んでよい。前側結合領域45aが結合部の配列又は模様のような1つを超える結合部を含む場合、前側結合領域45aは各方向において最も外側の結合部を接続する多角形により画定される領域によって定義される。前耳部40とシャーシ12間にある程度の重なり合いがあり得ることで、結合が可能となる。しかしながら、他の実施形態においては、前耳部40の大部分は、シャーシ22の層、要素、又は基材を含んでよい。
【0050】
図1Cは、両後耳部42を形成するベルト49を有するおむつ20の一実施形態を表している。この実施形態において、前耳部は存在しない。ベルト49は、対向する長手方向縁部12を超えて伸長してよい。後耳部42は、近位縁43a、末端縁43b、上縁部43c、及び下縁部43dを有してよい。近位縁43aは、ベルト49上の長手方向縁部12の突出部とみなされる。
【0051】
図1A〜図1Cの両図に示すように、後耳部42は、シャーシ22に接合される個別要素又は個別要素の一部分(例えば、ベルト45)であってよい。後耳部42は、近位縁43a、末端縁43b、上縁部43c、及び下縁部43dを有してよい。近位縁43aと隣接した後耳部42の一部分は、後側結合領域45bにおいてシャーシ22に接合してよい。後側結合領域45bは、その中で1つ以上の結合部が後耳部42をシャーシ22に接合する領域である。後側結合領域45bは、接着剤結合、圧力接着、熱接合等の当該分野で既知の任意の結合方法によって形成される1つ以上の結合部を含んでよい。後側結合領域45bが結合部の配列又は模様のような2つ以上の結合部を含む場合、後側結合領域45bは各方向において最も外側の結合部を接続する多角形により画定される領域によって定義される。後耳部42とシャーシ12間にある程度の重なり合いがあり得ることで、結合が可能となる。しかしながら、他の実施形態においては、後耳部42の大部分又は全ては、シャーシ22の層、要素、又は基材を含んでよい。
【0052】
おむつ20には締結装置50も含まれてよい。締結される際、締結装置50は、前側腰部領域36及び後側腰部領域38と相互結合し、おむつ20の装着中、着用者の腰部周辺を取り囲んでよい。締結装置50は、例えば、テープタブ、フックとループの締結要素、タブ及びスロットのような係合締結具、バックル、ボタン、スナップ、及び/又は雌雄同体締結要素等の締結具を含んでよいが、他の既知のいかなる締結手段も、一般に容認できる。いくつかの代表的な面上締結装置が、米国特許第3,848,594号、同第4,662,875号、同第4,846,815号、同第4,894,060号、同第4,946,527号、同第5,151,092号及び同第5,221,274号に開示されている。代表的な連結締結装置が、米国特許第6,432,098号に開示されている。締結装置50はまた、米国特許第4,963,140号にて開示されているように、物品を廃棄形体に保持するための手段を提供してもよい。締結装置50はまた、米国特許第4,699,622号にて開示されているように、一次及び二次締結装置を含んでもよい。締結装置50は、米国特許第5,242,436号、同第5,499,978号、同第5,507,736号、及び同第5,591,152号に記載されるように、重なり合っている部分の移動を低減するか、又は噛み合いを改善するように構成されてよい。
【0053】
図1Aは、後耳部42の遠位縁部43bに近接する嵌合部材52、及びシャーシ22の前側腰部領域36に配置される受入部材54を有する締着装置50を表している。嵌合部材52は、フック、ループ、接着剤、粘着剤、又は他の締結部材を含み得る嵌合表面53を有するように示されている。図1Aは、嵌合部材52の一部分のみを被覆するように嵌合表面53を表しているが、しかしながら、他の実施形態において、嵌合表面53は嵌合部材52の1つ以上の面の実質的に全てを被覆してよい。嵌合部材52は、締結具結合領域47において後耳部42に接合されてよい。締結具結合領域47は、その中で、1つ以上の結合部が嵌合部材52と後耳部42を接合する領域である。締結具結合領域47は、接着剤結合、圧力接着、熱接合等の当該分野で既知の任意の結合方法によって形成される1つ以上の結合部を含んでよい。締結具結合領域47が結合部の配列又は模様のような1つを超える結合具を含む場合、締結具結合領域47は各方向において最も外側の結合部を連結する多角形により画定される領域によって定義される。特定の場合、図1B等に示されるように、締結具結合領域47は取り付け線であってよい。
【0054】
受入部材54は、(図1A及び1Cに示すように)嵌合部材52が嵌合するのを可能とする受入表面55を有してよい。受入表面54は、嵌合部材52を受け入れることのできるフック、ループ、接着剤、粘着剤、又は他の締結構成要素を含んでよい。好適な係合部材52と受容部材54との組合せとしては、フック/ループ、フック/フック、接着剤/高分子フィルム、凝集剤/凝集剤、接着剤/接着剤、タブ/スロット、及びボタン/ボタン孔が挙げられるが、これらに限定されない。
【0055】
図2Aは、おむつの通常着用中に見られるような締結された配置における図1Aのおむつ20の斜視図である。嵌合部材52の嵌合表面53は、受入部材54と結合し得る。後耳部42は、前側腰部領域36及び後側腰部区域38に及び、これらを接合して脚縁部88によって画定される脚開口部86(長手方向縁部12及び後耳部42の下縁部44dの一部分を含む)、及び腰縁部82によって画定される腰開口部80(シャーシ22の横方向縁部14及び後耳部42の上縁部44cの一部分を含む)を形成する。後耳部42が延伸性があるか又は伸縮性がある実施形態において、後耳部42は着用中のおむつ20に張力を提供するために伸長されてよい。
【0056】
図1Bは、前耳部40及び後耳部42を有するおむつ20を表している。おむつは、嵌合部材52及び受入部材54を含む締結装置50を有してよい。嵌合部材52は、後耳部42の末端縁43bに近接して配置されてよい。受入部材54は、前耳部の末端縁41bに近接して配置されてよい。図1Bにおいて、嵌合部材52はタブ部材56として表され、受入部材54はその中を通るスロット59と共にスロット部材58として表されている。単純な形態において、締結装置50はタブ部材56をスロット部材58のスロット59を完全に通すことで定着されてよい。タブ部材56がスロット部材58を通過すると、タブ部材56は、タブ部材56の少なくとも一部分がスロット部材58の少なくとも一部分に重なり合うように、スロット部材58の平面と概ね平行な平面まで回転されてよい。図2Bは、おむつ20の通常着用中に見られるような締結された配置における図1Bのおむつ20の斜視図である。タブ部材56及びスロット部材58は接合されて、脚縁部88によって画定される脚開口部86(長手方向縁部12、前耳部40の下縁部41d、及び後耳部42の下縁部43dの一部分を含む)、及び腰縁部82によって画定される腰開口部80(シャーシ22の横方向縁部14、前耳部の上縁部41c、及び後耳部42の上縁部43cの一部分を含む)を形成する。前耳部40又は後耳部42が延伸性があるか又は伸縮性がある実施形態において、耳部40、42は着用中のおむつ20に張力を提供するために伸長されてよい。他の好適な嵌合部材52及び受入部材54の組み合わせは、タブ及びスロットの代わり又はそれに加えて使用されてよいことを認識すべきである。
【0057】
図1A〜図1C及び図2A〜図2Bは、前側トップハット99a及び/又は後側トップハット99bを含む。図1Aにおいて、後側トップハット99bは、後側腰部区域38中にある後耳部42の上縁部43c及び横方向縁部14によって画定されるおむつ20の部分として後側腰部区域38中に示される。図2Aに示されるように、締結されると、おむつ20は前側トップハット99aを前側腰部領域36中に有してよい。前側トップハット99aは、後側腰部区域36中の後耳部42の上縁部41c及び横方向縁部14によって画定されるおむつ20の部分である。
【0058】
図1B及び図2Bにおいて、前側トップハット99aは、前側腰部領域36中にある前耳部40の上縁部41c及び横方向縁部14によって画定されるおむつ20の部分として前側腰部領域36中に示される。後側トップハット99bは、後側腰部区域38中にある後耳部42の上縁部43c及び横方向縁部14によって画定されるおむつ20の部分として後側腰部区域38中に示される。
【0059】
図1Cにおいて、後側トップハット99bは、後側腰部区域38中にある後耳部42の上縁部43c及び横方向縁部14によって画定されるおむつ20の部分として後側腰部区域38中に示される。
【0060】
図3Aは、後耳部42、前側腰部領域36の一部分、及び後側腰部区域38の一部分を示す図2Aのおむつ20の側面図の拡大平面図である。図3Bは、後耳部42、前耳部40、前側腰部領域36の一部分、及び後側腰部区域38の一部分を示す図2Bのおむつ20の側面図の拡大平面図である。より正確かつ定量的にトップハット99a及び99bを記載するために、多くの計量が示される。好適な計量には、前縁部変位A、後縁部変位C、耳部全体幅B、耳部中点幅X、及び受入部材中点幅Yが挙げられる。いくつかの計量について、第1製品マーク1、第2製品マーク2、及び横方向基準線3に関して測定される。受入部材54は、長手方向中点48aを含んでよい。嵌合部材は、長手方向中点48bを含んでよい。計量の測定方法、及びおむつ20への製品マーク1、2及び横方向基準線3、中点48a、48bの適用方法は、以下の計量試験方法の節において記載される。
【0061】
トップハッティングの問題に対処するために、前縁部変位A及び後縁部変位Cが削減されるか、又は除去されるのが望ましい。特定の実施形態において、前縁部変位Aは約1.0mm以下であってよい。あるいは、前縁部変位Aは約0.5mm以下又は約0.3mm以下であってよい。特定の実施形態において、前縁部変位Aは約0であってよい。特定の実施形態において、後縁部変位Cは約10mm以下であってよい。あるいは、後縁部変位Cは約7mm以下、約5mm以下、約3mm以下、又は約1mm以下であってよい。特定の実施形態において、後縁部変位Cは約0であってよい。上述の前縁部変位Aと後縁部変位Cにおける任意の組み合わせも本発明の範囲内にある。更に、特定の実施形態において、前縁部変位Aと後縁部変位Cの合計は約12mm以下であってよい。あるいは、前縁部変位Aと後縁部変位Cの合計は約10mm以下、約5mm以下、約3mm以下、又は約1mm以下であってよい。特定の実施形態において、前縁部変位Aと後縁部変位Cの合計は約0mmであってよい。
【0062】
他の実施形態において、前縁部変位A又は後縁部変位C対耳部全体幅Bの比率は、トップハッティング及びそれによって生じる腰縁部の不連続性を消費者が知覚することにおいて非常に重要であることが分かっている。例えば、腰縁部の不連続性は、より短い耳部全体幅Bを有するおむつよりもより長い耳部全体幅Bを有するおむつでの方がより目立たない。特定の実施形態において、前縁部変位Aと耳部全体幅Bとの比率(A/B)は、約0.05以下であってよい。特定の実施形態において、前縁部変位Aと耳部全体幅Bとの比率(A/B)は、約0であってよい。特定の実施形態において、後縁部変位Cと耳部全体幅Bとの比率(C/B)は、約0.24以下であってよい。あるいは、後縁部変位Cと耳部全体幅Bとの比率(C/B)は、約0.20以下又は約0.10以下であってよい。特定の実施形態において、後縁部変位Cと耳部全体幅Bとの比率(C/B)は、約0であってよい。
【0063】
他の実施形態において、前縁部変位Aと後縁部変位Cの総計は、耳部全体幅Bとの関連で最小化されるのが望ましい。前縁部変位A及び後縁部変位Cの合計と耳部全体幅Bとの比率((A+C)/B)は、約0.30以下であってよい。あるいは、前縁部変位A及び後縁部変位Cの総計と耳部全体幅Bとの比率((A+C)/B)は、約0.20未満又は約0.10未満であってよい。他の実施形態において、前縁部変位A及び後縁部変位Cの総計と耳部全体幅Bとの比率((A+C)/B)は、約0であってよい。
【0064】
他の実施形態において、前縁部変位Aと耳部中点幅Xとの比率は、トップハッティング及びそれによって生じる腰縁部の不連続性を消費者が知覚することにおいて非常に重要であることが分かっている。例えば、腰縁部の不連続性は、より短い耳部中点幅Xを有するおむつよりもより長い耳部中点幅Xを有するおむつでの方がより目立たない。特定の実施形態において、前縁部変位A及び後縁部変位Cの総計と耳部中点幅Xとの比率((A+C)/X)は、約0.30未満であってよい。あるいは、前縁部変位A及び後縁部変位Cの総計と耳部中点幅Xとの比率((A+C)/X)は、約0.25未満、約0.20未満、又は約0.10未満であってよい。他の実施形態において、前縁部変位A及び後縁部変位Cの総計と耳部中点幅Xとの比率((A+C)/X)は、約0である。
【0065】
図1〜図3は、後側腰部領域38と結合し、後側腰部領域38から伸長する後耳部42であって、後耳部42に接合する嵌合部材52が前側腰部領域36に配置される受入部材54と嵌合し得るように設計される後耳部42を表している。しかしながら、後耳部は前側腰部領域36に結合され、前側腰部領域36から伸長し得る前耳部42であるように構成され、前耳部に接合される嵌合部材52が後側腰部領域38に配置される受入部材54と嵌合し得るように設計されてよいことは、当業者には明らかであるべきである。前縁部変位A、後縁部変位C、耳部全体幅B、耳部中点幅X、及び受入部材中点幅Yは、前耳部に対して等しく適用可能である。
【0066】
計量試験方法
本方法は、較正されたプログラム可能な機械的引張試験機を用いて、既知の引張力値まで引っ張られるように、おむつ上の物理的な基準点にマークを付け、かつ記録する方法を記載する。本方法はまた、Microsoft Excelのような表計算シートソフトウェアを使用する適切な距離計算の作成プロセスを記載する。これらの計算は、写真分析コンピュータプログラムの使用を通して、デジタルカメラ画像からピクセルx−y座標の測定に基づく。
【0067】
好適な引張試験機は、127mm/分の一定のクロスヘッド速度において引っ張る能力を有するべきである。引張試験機は、試験荷重値がロードセルの1%以上の較正範囲であるような較正されたロードセルを備えるべきである。好適な引張試験機は、MTS Systems Corp.(Eden Prairie,MN)から入手可能なMTS引張試験機、モデル1/Sであって、10Nロードセルの荷重がかけられる。引張試験機は、図4に示すように、2つの一致するグリップ部410a及び410bを含む。各グリップ部410a、410bは、サンプルが搭載されてよい半円筒形表面412を含む。表面412は、127mmの長さLを有する1.50mm厚のステンレスから作製される。表面412は、115mmの直径Dを有する。各表面412は、グリップ410が引張試験されるように接合されるのを可能とする、フック414に接合される。フック414は、半円筒形表面の内表面の長さLを動く。1つのグリップ410aはロードセル及び、移動可能な引張試験機のクロスヘッドに接合される。他のグリップ410bは引張試験機の移動不可能な基底部に接合される。
【0068】
以下で報告される全ての値は、5つの無作為なサンプルの平均である。消費者の市販サンプルの無作為化を確実なものとするために、5つのサンプルを以下のようにして採用した:
(i)消費者市販サンプルが個別に販売されている(つまり1つのサンプルが個別に購入されてよい)場合、5つの消費者市販サンプルを得る。
【0069】
(ii)消費者市販サンプルが複数で販売されている(つまりいくつかのサンプルは単一ユニットとして購入される)場合、5つの複数品を得る。5つの複数品の各々からの1つのサンプルは、試験のために無作為に選択される。
【0070】
製品マーク:2つの製品マーク「+」は、試験に先立って各サンプルの左側(つまり、サンプルの通常の着用中に着用者の左側に沿って下降する製品の側面)に載置される。製品マークは、先細のマジックインキ又は同様の手段を使用して作製されてよい。図3A〜図3Bに示すように、第1製品マーク1は以下の工程に従って作製される:
1.製品が締結具結合領域47(図3A〜図3Bに示すように)を有する場合、第1製品マークは締結具結合領域47の中央に載置される。
【0071】
2.製品が締結具結合領域47を有さない場合、第1製品マークは嵌合表面53の中央に載置される。
【0072】
3.1又は2を使用できない場合、第1製品マークは嵌合部材52の中央に配置される。
【0073】
図3A〜図3Bに示されるように、第2製品マーク2は、後側結合領域45bの中央に配置される。横方向基準線3は、第1製品マーク1と第2製品マーク2との間に引かれ、線3は耳部/嵌合部材が連結する部分の内縁部と外縁部で終結する。
【0074】
計量測定:前側縁部変位A、後側縁部変位C、耳部全体幅B、耳部中点X、及び受入部材中点幅Yは、以下で提供される記載に従い、及び図3A〜図3Bを参照して決定される。計量測定及び手順工程の目的において、縁部まで又は縁部からを測定する際、用語「縁部」は、以下を意味し、番号順に望ましい:
1.図5Aに示されるように、前述の縁部510が線形であり、引かれた線分512と交差する場合の、サンプル500の物理的縁部510。
【0075】
2.1でない場合、図5Bに示されるように、物理的縁部510が実質的に線形である場合、サンプル500の物理的縁部510からの線形投影514である。
【0076】
3.1又は2でない場合、図5Cに示されるように、接線516はサンプル500の物理的縁部510上の最も外側の点518から引かれる。
【0077】
図5A〜図5Cは、線形投影及び接線を単純な形状(例えば、サンプル500)上に引く方法を教示するために提供される。当業者は、これらの教示を吸収性物品の様々な縁部において線形投影及び接線を引く際に適用させることができるであろう。
【0078】
前縁部変位Aは、(i)耳部の上縁部と前側長手方向縁部12aの交点から引かれた線分の距離であり(ii)前側腰部領域36における横方向縁部14、前側腰部領域36における横方向縁部14の線形投影、又は縁部の線状構成要素がないサンプルの場合には、縁部から引かれた接線に対して垂直である。図3Aに示すように、前縁部変位Aは、後耳部42の上縁部43cと前側腰部領域38の横方向縁部14の距離である。図3Bに示すように、前縁部変位Aは、前耳部40の上縁部41cと前側腰部領域38の横方向縁部14の距離である。
【0079】
後縁部変位Cは、(i)耳部の上縁部と後側長手方向縁部12bの交点から引かれた線分の距離であり(ii)後側腰部領域38における横方向縁部14、又は後側腰部領域38における横方向縁部14の線形投影に対して垂直である。図3A及び3Bに示すように、後縁部変位Cは、後耳部42の上縁部44cと後側腰部領域38の長手方向縁部14との距離である。
【0080】
耳部全体幅Bは、(i)後耳部の下縁部と、前側長手方向縁部12a又は前耳部40の縁部のいずれかのうち最も外側のものとの交点、及び(ii)後側長手方向縁部12bと後耳部の下縁部との交点から引かれた線分の距離である。図3Aに示すように、耳部全体幅Bは、(i)前側長手方向縁部12aと後耳部42の下縁部43dとの交点、及び(ii)後側長手方向縁部12bと後耳部42の下縁部43dとの交点間の距離である。しかしながら、図3Bに示すような側面締結おむつにおいては、耳部全体幅Bは、(i)前側長手方向縁部12aと前耳部40の下縁部41dの交点及び(ii)後側長手方向縁部12bと後耳部42の下縁部43dとの交点に引かれた線分の距離である。
【0081】
耳部中点幅Xは、(i)第1製品マーク1から引かれた線分の距離であり、(ii)前側腰部領域36における横方向縁部14又は前側腰部領域36における横方向縁部14の線形投影に対して垂直である。
【0082】
受入部材中点幅Yは、(i)嵌合部材52の内縁部に隣接する受入部材54の中点48(受入部材54及び嵌合部材52が締結配置にある場合)から引かれた線分の距離であり、(ii)前側腰部領域36における横方向縁部14又は前側腰部領域36における横方向縁部14の線形投影に対して垂直である。受入部材54の長手方向中点48は、対向する受入部材54の横方向縁部から長手方向に引かれた線分の中点である。図3Bに示すようなある場合において、受入部材54は嵌合部材52と重なり合ってよい。このような場合、受入部材54の中点48は、対向する受入部材54の横方向縁部の線形投影から長手方向に引かれた線分の中点であり、嵌合部材52の内縁部に隣接する。
【0083】
手順工程:以下の工程にしたがって計量を測定する:
1.較正ルーラーをグリップに近接して配置する。ミリメートルで印付けられている較正ルーラーを、ルーラーの目盛り面を測定される製品の表面と同平面上に取り付ける。
【0084】
2.デジタルカメラを引張試験機に近接する三脚上に取り付け、サンプルと較正ルーラーをカメラの視界をできるだけ満たすように載置する。サンプルの表面に対して垂直かつ水平にカメラを整列させる。
【0085】
3.上述のように、2つの製品マーク及び横方向基準線をサンプルに印付ける。
【0086】
4.サンプルを、その最大限の締結設定で締結する。嵌合部材の長手方向の中点が、受入部材の長手方向の中点との交点において長手方向に整列するように、嵌合部材は受入部材に接合されるべきである。受入部材の長手方向中点は、対向する受入部材の横方向縁部から長手方向に引かれた線分の中点である。嵌合部材の長手方向中点は、嵌合部材の対向する横方向縁部から長手方向に引かれた線分の中点である。加えて、嵌合表面の近位縁は、受入部材の長手方向縁部と整列すべきである。個別に嵌合表面又は受入表面を有さないサンプルにおいて、サンプルの嵌合部材及び受入部材は、(i)前側及び後側腰部領域における横方向縁部が整列し、(ii)前側腰部領域との嵌合を維持したままで、嵌合部材の末端部が前側腰部領域の長手方向縁部の50mm内側か又はできるだけ外側かのうち、前側腰部領域の長手方向縁部により近く締結具をもたらす方に載置されるように締結されるべきである。
【0087】
5.サンプルは、サンプルの前側腰部領域が移動可能なグリップ上のほぼ中央に来るように位置決めし、及びサンプルの後側腰部領域が固定グリップ上のほぼ中央に来るように位置決めするように引張試験機のグリップ上に取り付ける。サンプルマークがカメラに面し、全試験値を見ることが可能であり、サンプルはルーラー及びカメラから同距離であり、サンプルはカメラの視界に対して垂直であるように、サンプルは取り付けられる。
【0088】
6.サンプルを127mm/分の一定のクロスヘッド速度で引っ張り、負荷が200グラムに到達する際、そのままの状態で10秒間保持する。写真を撮影する。
【0089】
7.1200グラムの負荷値に到達するまで、127mm/分の一定のクロスヘッド速度でサンプルを引っ張る。クロスヘッドを終了し、写真を撮影する。
【0090】
8.クロスヘッドを元の配置まで戻す。
【0091】
写真中のピクセル値を示すことが可能なコンピュータ画像プログラム(つまり、Adobe(登録商標)Photoshop(登録商標))を使用し、1200g負荷で撮影した各写真を分析する。各写真において、デジタル画像上に各計量(A、B、C、X、Y及びW)の線を引く。引かれた各線の終点におけるピクセル座標(x及びy座標)を記録する。50mm離れた2つのマーク間の較正ルーラー上に線を引く。この線におけるピクセル座標を記録する。各計量及び較正ルーラーの終点におけるピクセル座標を、適切なコンピュータ表計算プログラム(例えば、Microsoft(登録商標)のExcel(登録商標))に入力する。表計算ソフトは、以下の等式に従って、ピクセルで測定される終点間の距離をコンピュータにプログラムされ得る:
【数1】
式中、d=2点間の距離(x1,y1)及び(x2,y2)。50mmであることが既知である較正ルーラーにおけるピクセルでの距離は、任意のメートル法測定におけるピクセルでの距離をミリメートルでの距離に変換するのに使用されてよい。表計算ソフトは、ピクセル座標基づく長さ値をミリメートルで変換するようにプログラムされる。
【0092】
手順工程を、5つの重複したサンプルにおいて実行する。各計量における距離値を平均化し、その平均を記録する。
【実施例】
【0093】
実施例1は、本発明の好適な実施例である。本実施例のシャーシを、米国特許第5,151,092号において提供される格納アセンブリについての記載に従って作製する。この実施例は、シャーシの対向する後側長手方向縁部に沿って接合される2つの後耳部を有する。後耳部は、コードHEC FPN 332Dとして、BBA Nonwovens,Inc.(Old Hickory,TN)から入手可能な2つの最外層を備えるトリラミネートを含む。2つの不織布層間に配置されるのは、コードKG6361.100として、Nordenia USA,Inc.(Jackson,MO)から入手可能な伸縮フィルムである。後耳部の一部分を、米国特許第5,167,897号及び第5,156,793号に記載のゼロ歪み活性化プロセスに従って、漸増式に延伸する。後耳部は更に、フック支持表面を備えるポリマーフィルムタブである嵌合部材を含む。フック支持表面は、3.8cm2の隣接領域を有する。タブは、シャーシに接合される後耳部縁部の反対側にある後耳部の外縁部から伸長する。この実施例は更に、前側腰部領域に配置され、シャーシの衣類に面する表面上に配置される直線状の受入部材を含む。受入部材は、パッチの衣類に面する表面上に繊維性のループを備えるポリマーフィルムパッチである。パッチは、コードAN29R95327873として、Aplix Fasteners,Inc.(Suffolk,UK)から入手可能である。パッチは、シャーシの横方向縁部に対してほぼ平行に及ぶ長さであるおよそ13.5cm×5.0cmを測定する。
【0094】
実施例2は、市販の比較サンプルである。実施例は、The Procter & Gamble Company(Cincinnati,OH)から入手可能なPampers Cruisersサイズ4のおむつである。
【0095】
実施例3は、市販の比較サンプルである。この実施例は、Kimberly−Clark Corp.(Neenah,WI)から入手可能なHuggies(登録商標)Supreme(登録商標)サイズ4である。
【0096】
実施例4は、市販の比較サンプルである。この実施例は、Kimberly−Clark Corp.(Neenah,WI)から入手可能なBaby−Shaped(登録商標)Huggies(登録商標)サイズ4である。
【表1】
【0097】
全測定値は、ミリメートルにおけるものである。標準偏差を括弧書きで表した。
【表2】
【0098】
図6において概略的に示される一実施形態では、吸収性物品は、前側腰部領域36と後側腰部領域38との間に長手方向に延在する吸収性コア28を含み、これは吸収性物品の前区域128、中間区域228、及び後ろ区域328に配置される。吸収性コアは、前縁部428、後縁部528、及び側縁部628を含む。前区域128は、シャーシの前側腰部領域36に全体的に配置される吸収性物品の区域である。後ろ区域328は、シャーシの横方向後縁部と、左及び右後耳部42のそれぞれの下縁部の近位端を接続する横線A−Aとの間に配置される吸収性物品の区域である。後ろ区域328は、物品の後側腰部領域38と必ずしも一致する必要はないということに注目されたい。中間区域228は、前区域128と後ろ区域328との間に全体的に配置され、これらを連結する吸収性物品の区域である。一実施形態では、吸収性コアの少なくとも部分は、吸収性物品の前区域128、中間区域228、及び後ろ区域328の少なくとも1つに配置される。一実施形態では、吸収性コアは中間区域228に配置され、前区域128の少なくとも部分内に、及び/又は後ろ区域328内に延在する。一実施形態では、前区域、中間区域、又は後ろ区域に配置される吸収性コアの部分は、実質的にセルロースを含まない。一実施形態では、後ろ区域328は、実質的にセルロースを含まない吸収性コアを含む。一実施形態では、吸収性物品の前区域128、中間区域228、及び後ろ区域328の少なくとも1つは、吸収性コアを含み、1.5mm未満、1.25mm未満、1mm未満、0.75mm未満、更には0.5mm未満の平均キャリパーを有する。一実施形態では、吸収性物品の後ろ区域328は吸収性コアを含み、1.5mm未満、1.25mm未満、1mm未満、0.75mm未満、更には0.5mm未満の平均キャリパーを有する。吸収性物品の1つの区域の平均キャリパーを測定するのに好適な方法が以下に記載されている。他の利点の中で、薄型の前区域、中間区域、及び後ろ区域の少なくとも1つ、又はこれらの全てさえも有する吸収性物品は、より厚い吸収性物品よりもはるかに可撓性であり、同時に、身体排出物を吸収し、かつそれを保持するその能力を依然として維持する。薄型の吸収性物品は、着用者の身体の形状に、より容易に一致し、かつそれ故に、更に下着のようである。更に、薄い吸収性部品は、着用者の腰部及び脚部の周囲にぴったりとした適合をもたらす。薄型の後ろ区域を有する吸収性部品はまた、着用者の皮膚により近い物品のバックシート上で横方向に適用される張力(物品が着用者に取り付けられたときに、弾性的に伸縮性がある耳部又はサイドパネルによって生じる)を可能にする。着用者の皮膚に近接して適用される張力は、物品が、特に身体排泄物の1つ以上の排泄の後、着用者の下方の背中及び臀部から「滑り」落ちるのを防ぐことができる。しかし、物品の前及び/又は後ろ区域が薄いとき、これらの区域は、これらの区域の長手方向面が横方向の力に供されたとき、折り重なる傾向を有する場合があると考えられる。例えば、介護者が、物品の後耳部を広げるためにテープタブ(例えば図1Aに示されているもの)を引いたとき、物品の後ろ区域の少なくとも一部分は内側又は外側に折り重なる場合があるのが観察される。後ろ区域の折り重なりは、着用者に不快感を生じさせる場合がある。更に、それは、折り重なっている位置において位置決めされた吸収性コアの非効率な使用となる場合があり、並びに、それは後ろ区域の部分が外側に折り重なった場合、漏れ又は滲出物の流出を生じさせる場合もある。いずれの理論に束縛されることを意図しないが、後ろ区域の折り重なりは、張力の最も外側の線(後耳部の伸長により)がシャーシの横方向後縁部から離れて配置されたときに生じると考えられる。張力の最も外側と最も内側の間の距離が後ろ区域の折り重なりに影響するということも考えられる。当業者のうちの一人は、張力の最も外側線と最も内側線との間の比較的短い距離が、比較的狭い面積にわたって力の集中となるのに対して、張力の最も外側線と最も内側線との間の、より長い距離は、より広い面積にわたってより良い力の分配となるということを理解するであろう。吸収性コアを含む後ろ区域の部分から、吸収性コアを含まない後ろ区域の部分までの、(長手方向での)厚さにおける「急激な」変化は、張力の線がたどり、後ろ区域に折り重なりを生じさせる弱性、すなわち最小抵抗の経路を生じさせる場合がある。この折り重なりを最小限にする、又は場合によっては排除するために、吸収性物品の一実施形態は、それぞれが弾性的に伸張可能な耳部42(それぞれ42’)に接続される一対の締結タブ(すなわち嵌合部材)52及び52’を含む。締結タブ52は、締結具57を含み、かつ伸張可能な耳部よりも伸長性が小さい締結装置の要素であるということが理解されるであろう。締結タブは、耳部(例えば、図1Aに示されるようなテープタプ)に接合される材料の別個のウェブであってもよい。締結具57は、着用者の下方胴体の周囲に物品を取り付けるのに適した締結タブ、ループ、接着剤、粘着剤、又は任意の他の締結部材から離れて突出する複数のフックのうちの少なくとも1つであってもよい。締結タブは、図6に示される耳部と一体形成されてもよい。明瞭さ及び簡潔さのために、左の締結タブ、及び続く後耳部の記載は、右の締結タブ及び後耳部に適用可能であり、同一の要素は、図面において、主要な記号を有する同じ番号(例えば52及び52’)で参照される。左後耳部42は、右後耳部42’の鏡像であり、左締結タブ52は、吸収性物品の長手方向軸に相対的な右締結タブ52’の鏡像である。図6に示される締結タブ52は、上方近位端1152を備える上縁部152と、下方近位端1252を備える下縁部252と、を含む。弾性的に伸張可能な耳部42は、上方近位端1142及び遠位端2142を備える上縁部142と、下方近位端1242及び遠位端2242を備える下縁部242と、を含む。一実施形態では、締結タブ52の上方近位端1152と下方近位端1252との間の距離は少なくとも20mm、少なくとも30mm、又は更には少なくとも40mmである。一実施形態では、締結タブ52の上方近位端1152と下方近位端1252との間の距離は20mm〜80mm、30mm〜70mm、又は更には40mm〜60mmである。一実施形態では、後耳部42及び42’は、左締結タブ52の上端部1152及び右締結タブ52’の上端部1152’を含む横線(線B−Bによって図6に示される)が、シャーシの横方向後縁部14(back lateral edge 14)と、吸収性コアの後縁部528との間に位置決めされるように、シャーシに接続される。一実施形態では、前述の横線(B−B)と、シャーシの後縁部14との間の長手方向距離は、25mm未満、20mm未満、15mm未満、又は更には10mm未満である。一実施形態では、後耳部42及び42’は、吸収性コアの後ろ縁部528が、横線B−Bと、左締結タブ52の下方端部1252及び右締結タブ52’の下方端部1252’を含む横線(線C−Cによって図6に示される)との間に位置決めされるように、シャーシに接続される。一実施形態では、伸張可能な後耳部42の上方遠位端2142と下方遠位端2242との間の距離は、締結タブ52の上方近位端1152と下方近位端1252との間の距離よりも大きい。一実施形態では、伸張可能な後耳部42の上方遠位端2142と下方遠位端2242との間の距離は、締結タブ52の上方近位端1152と下方近位端1252との間の距離と同じである。他の利点の中でも、伸張可能な後耳部42の上方遠位端2142と下方遠位端2242との間の距離が、締結タブ52の上方近位端1152と下方近位端1252との間の距離と同じとき、締結タブ52に適用される横方向の力は、耳部42にわたってより良く分散され、耳部の材料の使用を最大にする。一実施形態では、後耳部42の上方近位端1142と下方近位端1242との間の距離は、後耳部42の上方遠位端2142と下方遠位端2242との間の距離と同じである。図6に例示される一実施形態では、上方近位端1142と下方近位端1242との間の距離は、上方遠位端2142と下方遠位端2242との間の距離より大きい。他の利点の中でも、上方近位端1142と下方近位端1242との間の距離が、上方遠位端2142と下方遠位端2242との間の距離よりも大きいように切断され、寸法決めされる耳部は、着用者の脚部及び臀部の周囲で、より持続性のある適合を提供すると考えられる。一実施形態では、後耳部42の上方近位端1142と下方近位端1242との間の距離は、後耳部42の上方遠位端2142と下方遠位端2242との間の距離よりも、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも25%、又は更には少なくとも50%大きい。一実施形態では、締結タブ52の上縁部152は、締結タブ52の横軸Tfに相対的な締結タブの下縁部252と非対称である。締結タブ52の横軸Tfは、締結タブの上方近位端1152及び下方近位端1252から等距離であり、かつ締結タブの上方近位端1152及び下方近位端1252を含む線と垂直である。一実施形態では、伸張可能な後耳部42の上縁部142は、伸張可能な後耳部の横軸Teに対して、伸張可能な後耳部の下縁部242に非対称である。伸張可能な後耳部42の横軸Teは、上方近位端1142及び下方近位端1242から等距離であり、かつ後耳部42の上方近位端1142及び下方近位端1242を含む線に対して垂直である。一実施形態では、締結タブ52の横軸Tfは、伸張可能な耳部42の横軸Teと実質的に重なり合う。一実施形態では、締結タブ52の横軸Tfは、伸張可能な耳部42の横軸Teに対してオフセットされる。締結タブ52の横軸Tf及び伸張可能な耳部42の横軸Teは、少なくとも5mm、少なくとも10mm、少なくとも15mm、又は更には少なくとも20mmの距離だけ分離され得る。一実施形態では、後耳部42、42’は、吸収性コア28の横方向後縁部528が、シャーシの横方向後縁部14と、伸張可能な後耳部42の横軸Teとの間に位置決めされるようにシャーシに接続される。一実施形態では、後耳部42及び42’は、細長い後耳部42の横軸Teと、吸収性コアの後縁部528との間の距離が、50mm未満、40mm未満、30mm未満、又は更には20mm未満であるように、シャーシに接続される。一実施形態では、細長い後耳部42の横軸Teと吸収性コアの後縁部528との間の長手方向の距離は、0mm〜50mm、5mm〜40mm、又は更には10mm〜30mmである。一実施形態では、後耳部42、42’は、締結タブ52の横軸Tfが、シャーシの後縁部14と、吸収性コア28の後縁部528との間に位置決めされるように、シャーシに接続される。一実施形態では、後耳部42、42’は、締結タブの横軸Tfと、吸収性コアの後縁部528との間の長手方向距離が、50mm未満、40mm未満、30mm未満、又は更には15mm未満であるようにシャーシに接続される。一実施形態では、締結タブ52の横軸Tfと、吸収性コアの後縁部528との間の長手方向の距離は、0mm〜30mm、2mm〜20mm、又は更には2mm〜15mmである。細長い耳部42及び締結タブ52の拡大図は、明確にするために、並びに耳部42及び締結タブ52が、図6に示されている形状以外の形状を有し得るということを例示するために、図7に示されている。
【0099】
一実施形態では、シャーシの横方向後縁部14と、吸収性コアの後縁部528との間に位置決めされる後ろ区域328の部分は、1mm未満、0.75mm未満、0.5mm未満、又は更には0.25mm未満の平均キャリパーを有する。一実施形態では、シャーシの横方向後縁部14と、吸収性コアの後縁部528との間の長手方向の距離は、100mm未満、90mm未満、又は更には80mm未満である。一実施形態では、シャーシの横方向後縁部14と、吸収性コアの後縁部528との間の長手方向の距離は、少なくとも10mm、少なくとも15mm未満、又は更には少なくとも20mmである。一実施形態では、吸収性物品の後ろ区域は少なくとも1.25mm未満、1mm未満、0.75mm未満、又は更には0.5mm未満の平均キャリパー差を有する。一実施形態では、吸収性物品の後ろ区域は、0.1mm〜1.25mm、0.1mm〜1mm、0.1mm〜0.5mm、又は更には0.1mm〜0.25mmの平均キャリパーの差を有する。吸収性物品の区分の平均キャリパーの差は、シャーシの横方向後縁部と、吸収性コアの後縁部との間に位置決めされたシャーシの後ろ区域の部分の平均キャリパーと、吸収性コアを含むシャーシの後ろ区域の平均キャリパーと、を測定することによって決定することができる。シャーシの横方向後縁部と、吸収性コアの後縁部との間に位置決めされた、シャーシの後ろ区域の部分の平均キャリパーは、次いで、吸収性コアを含むシャーシの後ろ区域の平均キャリパーから引かれる。いずれの理論に束縛されることを意図しないが、かかる平均キャリパーの差を有する吸収性物品の後ろ区域が、吸収性コアの縁部に沿って折り重なる可能性が低いということが考えられる。
【0100】
キャリパー試験
機器:
キャリパーの機器:小野測器リニアゲージセンサGS−503に接続された小野測器デジタルゲージDG−3610
コンタクトフット(Contact Foot):直径40mm(+/−0.5mm)を備える平坦な環状フット
重量/圧力:フット及びシャフトの総重量は、サンプルに適用された約689.5パスカル(0.1PSI)と等しい80+/−2gに等しい。円形の重りは、フットに適用されて(すなわち、シャフトの周囲の適用を促進するためにスロットを備える重り)は、標的の重量を達成してもよい。
目盛−mmで目盛が付けられた較正済の金属定規
ストップウォッチ−精度1秒
【0101】
サンプルの準備
1.吸収性物品が、その最初の未開封のパッケージ内にある場合、試験される同じ物品が、パッケージの中央領域から取り出される。パッケージが4超の製品を含む場合、パッケージの各面上の最も外側の2つの物品が試験で使用される。
【0102】
2.吸収性物品はその最初のパッケージから出されて15分超であり、0.345N/cm2(0.5lb/in2)の均一な圧力下に30分間配置される。
【0103】
3.製品の物理的操作は最小限であり、必要なサンプルの準備のみに限定されるべきである。
【0104】
4.圧縮された状態から取り出されたときにおむつが弛緩するとき(すなわち広がる)、パッケージから取り出されて、実際のキャリパー試験までの時間は、測定に影響する場合がある。その結果として、キャリパー読み取り値は、製品がパッケージから取り出された後、又は圧力適用下(前述のとおり)後、約5〜15分取るべきである。
【0105】
5.物品がキャリパーフットの下に平坦に配置されるのを阻止する、物品のいずれかの弾性構成要素を切断するか、又は取り除く。これらにはレッグカフ又はウエストバンドを挙げることができる。吸収性コア領域への接触を避け、手で吸収性コア領域を圧縮しないこと。
【0106】
6.油性のフェルトペンを用いて、おむつ上の測定点(複数)を静かに印を付ける。
【0107】
キャリパー測定位置:
a)カウンター甲板上に物品を平坦に置く。
【0108】
b)物品の長手方向軸に沿って、前縁部と後縁部との間の縮まっていない長さを測定する。この測定値を記録する。
【0109】
c)長さを8で割る。
【0110】
d)油性フェルトペンを使用して、物品の後腰縁部から物品の長さの1/8の距離において、物品の後ろ部分にわたって、非常に静かに横方向測定線を付ける。
【0111】
e)油性フェルトペンを使用して、物品の後ろ部分における部品の長手方向軸に沿った線を非常に静かに印を付ける。
【0112】
f)長手方向軸を示す線の各面の、20mm外側への距離において、長手方向軸と平行な40mmの長手方向の測定線を非常に静かに印を付け、その横方向の測定線に沿って二等分する。
【0113】
g)横方向測定線と2つの長手方向測定線との交点は、キャリパー測定中に、キャリパーフットの中心が接触する位置を示す。これらの交点は、「印が付けられた測定点」と呼ばれる。
【0114】
キャリパー測定ステップ:
1.キャリバーゲージコンタクトフットを上昇させ、衣類に面する面を下向きにした状態で、キャリパーゲージベースプレート上に物品を配置する。
【0115】
2.フットを上昇させた状態で、低くされたときに、フットの中央がマークされた測定点のうちの1つ上にあるような方式で、ベースプレート上の物品を配置する。
【0116】
3.フットを静かに、おむつの上に下げる。
【0117】
4.フットがおむつと接触した後、5秒で、0.01mmに最も近いキャリパー値を読む。キャリパー測定値を記録する。
【0118】
5.各測定後に機器の測定値をゼロまでリセットする。
【0119】
6.第2のマーックされた測定点に関してステップ1〜5を繰り返す。
【0120】
キャリパーの算出:
各物品に関して、2つのキャリパー測定を平均して、物品の後側腰部領域のキャリパーを測定する。一般的に少なくとも5つのサンプルは、所与の製品に関してこの方式で測定され、後側腰部領域のキャリパーは、平均及び標準偏差を算出するために集約されてもよい。
【0121】
吸収性コア
一実施形態では、吸収性部品は実質的にセルロースを含まない吸収性コア28を含む。好適な吸収性コアの実施例の断面図は、図8〜10に概略的に示されている。吸収性コア28は、その主な役割が液体の身体排泄物を吸収し、かつ保持する吸収性物品の要素である。追加の要素は、吸収性物品のトップシートと、吸収性コアとの間に追加され、身体排泄物のか獲得及び分配を促進してもよい。かかる要素は例えば、当該技術分野において周知であるように、獲得層及び/又は分配層を含み得る。獲得及び/又は分配層は、それら自体は実質的にセルロースを含まなくてもよく(例えば、全体的に不織布材料から作製される)、又は有意な量のセルロース材料を含んでもよい。吸収性コアは一般的に、例えば吸収性ポリマーなど、高い保持能力を有する粒子状の吸収性材料を含み、これらの材料は、吸収性コアの全体の長さに沿って存在する必要はない。いずれかある場合は、少量のみの吸収性ポリマーを含み得る後側腰部領域と比較して、股領域及び/又は前側腰部領域において、より大きな量の吸収性材料を備える吸収性コアを提供することは、有利であり得る。一実施形態では、吸収性コア28は、材料の第1の層281及び第2の層282、並びに第1の層281及び第2の層282との間に配置された吸収性材料283を含む。一実施形態では、材料の第1の層及び第2の層は、不織布繊維ウェブ、織布繊維ウェブ、及び熱可塑性接着剤材料の層のうちの少なくとも1つから選択される材料であってもよい。第1の層及び第2の層は、同じ材料から作製されてもよいが、一実施形態では、第1の層281は不織布繊維ウェブであり、第2の層282は、熱可塑性接着剤材料の層である。不織布繊維ウェブ281は、合成繊維、例えばPE、PET、及びPPの単一構成要素繊維、多構成要素繊維、例えばサイドバイサイド、コア/シース、又はアイランドインザシータイプの繊維を含み得る。かかる合成繊維は、スパンボンディングプロセス又はメルトブロープロセスを介して形成されてもよい。不織布繊維ウェブ281は、繊維の単一層を含んでもよいが、それはまた、多層の繊維、例えば多層のスパンボンド繊維、多層のメルトブロー繊維、又はスパンボンドとメルトブロー繊維の個々の層の組み合わせを備える不織布ウェブを提供することも有利であり得る。一実施形態では、不織布ウェブ281は、ウェブの繊維の表面エネルギーを増加させる剤(例えば界面活性剤)で処理されてもよい。かかる剤は、不織布ウェブを尿などの液体に対して、より透過性にする。他の実施形態では、不織布ウェブは、不織布ウェブの繊維の表面エネルギーを低下させる剤(例えばシリコーン)で処理されてもよい。かかる剤は、不織布ウェブを尿などの液体に対して、透過性を小さくする。
【0122】
第1の層281は、第1の表面2811及び第2の表面2812を含み、第1の表面の少なくとも領域2813は、有意な量の吸収性材料283に直接面する関係にある。一実施形態では、吸収性材料は、第1の層281上の領域2813を形成するためのパターンにおいて、第1の表面2811上に堆積され、これは有意な量の吸収性高分子材料283と、ほんのわずかな量の吸収性材料とのみ面する関係である第1のウェブ上の領域2814と、直面する関係である。「有意な量の吸収性材料に直面する関係」によって、一部の吸収性材料は、少なくとも100g/m2、少なくとも250g/m2、又は更には少なくとも500g/m2の坪量で領域2813の上面に堆積されるということを意味する。このパターンは、全てが同じ形状及び寸法(すなわち突出した表面積及び/又は高さ)を有する領域を含み得る。代替では、パターンは、領域の勾配を形成するために異なる形状又は寸法を有する領域を含んでもよい。領域2813の少なくとも一部は、1cm2〜150cm2、又は更には5cm2〜100cm2の突出した表面積を有し得る。「わずかな量の吸収性材料に面する関係」によって、一部の吸収性材料が、100g/m2、50g/m2未満の坪量で領域2814の上部に堆積されてもよく、又は更には実質的にいずれの吸収性材料がなくてもよいということを意味する。領域2814の少なくとも一部は、1cm2〜150cm2、又は更には5cm2〜100cm2の突出した表面積を有することができる。全ての領域2813の凝集した突出した表面積は、第1の層281の第1の表面2811の突出した表面積合計の10%〜90%、又は更には25%〜75%を表してもよい。一実施形態では、第2の層282は、熱可塑性接着剤材料の層である。「熱可塑性接着剤材料」は、本明細書で使用するとき、そこから繊維が形成され、乾燥した状態及び濡れた状態の両方において吸収性材料を不動化する目的で吸収性材料に塗布されるポリマー組成物であると解される。熱可塑性接着剤材料の非限定例は、単一の熱可塑性ポリマー又は熱可塑性ポリマーのブレンドを含み得る。熱可塑性接着剤材料はまた、少なくとも1つの熱可塑性ポリマーを、粘着付与樹脂、可塑剤、及び酸化防止剤などの添加剤と組み合わせで含むホットメルト接着剤であってもよい。特定の実施形態では、熱可塑性ポリマーは、典型的には、10,000よりも大きい分子量(Mw)、及び通常室温よりも低いか又は−6℃>Tg<16℃であるガラス転移温度(Tg)を有する。特定の実施形態では、ホットメルト中のポリマーの一般的な濃度は、約20〜約40重量%の範囲である。例示的なポリマーは、A−B−A三元ブロック構造、A−B二元ブロック構造、及び(A−B)n放射状ブロックコポリマー構造を含む(スチレン)ブロックコポリマーであり、ただしAブロックは、一般的にポリスチレンからなる非エラストマーポリマーブロックであり、Bブロックは不飽和共役ジエン又はその(部分)水素添加物である。Bブロックは一般的に、イソプレン、ブタジエン、エチレン/ブチレン(水素添加ブタジエン)、エチレン/プロピレン(水素添加イソプレン)、及びこれらの混合物である。使用してもよい他の好適な熱可塑性ポリマーは、メタロセンポリオレフィンであり、これは、単一サイト又はメタロセン触媒を使用して調製されるポリマーである。例示的な実施形態では、粘着付与樹脂は一般的に5,000未満の分子量(Mw)、及び通常、室温よりも高いTgを有し、ホットメルト中の樹脂の一般的な濃度は約30〜約60重量%の範囲であり、可塑剤は一般的には1,000未満の低い分子量(Mw)及び室温よりも低いTgを有し、一般的な濃度は約0〜約15%である。
【0123】
熱可塑性材料282は、吸収性材料283内に実質的に均一に堆積されてもよい。代替で、かつ図8に示されるように、熱可塑性材料282は、吸収性材料283の上面、及びほんのわずかな量の吸収性材料とのみ面する関係である第1の表面2811の領域2814上に配置される繊維層として提供されてもよい。一実施形態では、熱可塑性材料は、1〜20/m2、1〜15g/m2、又は更には2〜8g/m2の量で適用される。第1の層281上の吸収性材料の不連続堆積は、熱可塑性材料282の繊維層に、本質的に三次元構造体を付与する。換言すれば、熱可塑性接着材料の層は、第1の不織布層ウェブ281上に堆積された吸収性材料283と、わずかな量の吸収性材料のみを含む領域2814から生じるトポグラフィに従う。理論に束縛されることを意図しないが、本明細書に開示される熱可塑性材料は、乾燥及び湿潤状態における吸収性材料の不動化を強化する。
【0124】
一実施形態では、吸収性コア28は、図9に示されるように不織布繊維材料284の第2の層を更に含み得る。第2の層は、不織布繊維層281として同じ材料から提供されてもよく、又は代替では、異なる材料から提供されてもよい。異なる機能性を備えるこれらの層を提供するために、第1不織布繊維層281及び第2不織布繊維層284が異なっているということは有利であり得る。一実施形態では、第1の不織布層の表面エネルギーは、第2の不織布層の第2の表面エネルギーと異なっていてもよい。一実施形態では、第2の不織布層の表面エネルギーは、第1の不織布層の第1の表面エネルギーよりも大きい。利点の中でも、第2の不織布層の表面エネルギーが、第1の不織布層の表面エネルギーよりも大きいとき、尿などの液体は、吸収性材料に到達し、これによって保有されるように第2の不織布層により容易に浸透し、その一方で同時に、液体が第1の層に浸透しこれを通過する機会を低減することができる。第1の不織布層が、吸収性材料のバックシートに対して配置されるとき、これは特に有利であり得る。各層の異なる表面エネルギーは、例えば、第1の不織布層に適用される界面活性剤(ある場合)の量とは異なる量の剤(界面活性剤など)を第2の不織布層に適用することによって得ることができる。これはまた、第2の不織布層に、第1の不織布層に適用される界面活性剤とは異なるタイプの界面活性剤を適用することによって達成され得る。これはまた更に、その表面エネルギーを低下させる第1の不織布層に材料を適用することによって達成され得る。異なる表面エネルギーを有することに加えて、又は代替で、第1の不織布層281及び第2の不織布層284もまた、構造的に異なっていてもよい。一実施形態では、第1の不織布層281は、第2の不織布層とは異なる繊維の層を含んでもよい。例えば、第2の不織布層284はスパンボンド繊維の1つ以上の層のみを含んでもよいのに対して、第1の不織布層281はスパンボンド繊維の1つ以上の層、及びメルトブローン繊維の1つ以上の層を含む。他の実施形態では、不織布層281、284の両方は、スパンボンド繊維の1つ以上の層、及びメルトブロー繊維の1つ以上の層を含んでもよいが、第1の層281及び第2の層284は、不織布材料を形成するために使用される繊維の化学組成、繊維のデニール、及び/又は不織布材料の坪量の少なくとも1つに関して異なっている。これに追加で、又は上記の代替において、第1の不織布層281及び第2の不織布層284は、それらの対応する水頭値、それらの対応する多孔性、それらの対応するフラジール浸透性、及びそれらの対応する引張特性の少なくとも1つに関して異なってもよい。第2の不織布層284は、第1の不織布層281、吸収性材料283、及び熱可塑性材料282の上面に直接適用されてもよい。結果として、第1の不織布層281及び第2の不織布層284は、吸収性材料283を更に包囲し、これを不動化する。
【0125】
領域2813は、吸収性コアのx−y次元(すなわち水平面)に任意の好適な形状を有してもよい。一実施形態では、領域2813は、第1のウェブ281の第1の表面上に広がるディスクのパターンを形成する。一実施形態では、領域2813は、長手方向の「ストリップ」すなわち「バー」のパターンを形成し、これは、吸収性コアの長手方向軸に沿って連続的に延在し(すなわちy次元に沿って)、それぞれから離れて広がる。一実施形態では、領域2813は、長手方向の「ストリップ」すなわち「バー」のパターンを形成し、これは、吸収性コアの横軸に沿って連続的に延在する(すなわちx次元に沿って)。代替の実施形態では、これらのストリップは、吸収性物品の長手方向軸に対して、10〜90度、20度〜80度、30度〜60度、又は更には45度の角度を形成するように配置されてもよい。一実施形態では、「ストリップ」すなわち「バー」は、「ストリップ」すなわち「バー」によって形成される矩形の最も短い辺の長さの少なくとも2倍、5倍、更には25倍、又は更には50倍の矩形の最長辺を備える実質的に矩形の形状を有してもよい。
【0126】
図10に概略的に示される一実施形態では、前述のとおり、わずかな量の吸収性材料とだけ面する関係にある、第1の表面2841上の有意な量の吸収性材料283及び領域2844に直接面する関係にある領域2843のパターンを形成するために、第2の不織布層284は、第1の表面2841及び第2の表面2842、並びにその第1の表面2841に適用される吸収性材料283を有する。一実施形態では、第1のウェブ/吸収性材料/熱可塑性材料複合体との関連で前述のとおり、熱可塑性接着剤材料285は、第2の不織布層284の上面に更に適用されてもよい。第2の不織布層284は次いで、第1の不織布層281の上面に適用され得る。一実施形態では、第2の不織布層284上に存在する吸収性材料のパターンは、第1の不織布層281上に存在する吸収性材料のパターンと同じであってもよい。他の実施形態では、第1及び第2の不織布層上に存在する吸収性材料のパターンは、領域の形状、領域の突出した表面積、領域上に存在する吸収性材料の量、及び領域上に存在する吸収性材料のタイプの少なくとも1つに関して異なる。第1及び第2の不織布層上に存在する吸収性材料のパターンが異なる場合、各層/吸収性複合物は、例えば、異なる吸収能力及び/又は液体の異なる捕捉速度など、異なる機能を有する場合がある。例えば、領域2843における吸収性材料が広がる前に、液体(例えば尿)が第1の不織布層281上に堆積された吸収性材料に到達し、これによって吸収されるのを可能にするために、吸収性材料の領域2843(すなわち第2の不織布層284上で)によって形成される第2のパターンが、吸収性材料の領域2813の第1のパターンよりも遅い吸収速度を呈する構造体を備える吸収性コアを提供することは有益である。かかる構造体は、領域2843に存在する吸収性材料によるいずれかの有意なゲルブロッキングを回避する。有利な量の吸収性材料に直接面する関係にある第1の不織布層281の領域2813の少なくとも一部、又は更には全てはまた、わずかな量の吸収性材料に面する関係にある第2のウェブ284の対応する領域2844と実質的に面する関係にあるような方式で、第2の層/吸収性材料/熱可塑性接着剤材料複合体を適用することは有利であり得る。
【0127】
吸収性コア28はまた、図面に例示されていない補助接着剤を含んでもよい。吸収性材料の接着、並びに対応する不織布層281、284への熱可塑性材料282、285の接着を向上させるために、吸収性材料283の適用前に、補助的な接着剤が、第1の不織布層281及び第2の不織布層284の少なくとも1つ、又は更には両方上に堆積されてもよい。補助の接着剤はまた、吸収性材料を不動化するのを助けることができ、以上に記載されたものと同じ熱可塑性接着剤材料を含んでもよく、又はH.B.Fuller Co.(St.Paul,MN)製品番号HL−1620−Bのような噴霧可能なホットメルト接着剤が挙げられるがこれらに限定されない、他の接着剤も含んでもよい。補助接着剤は、あらゆる好適な手段によって不織布層281、284に塗布されてもよいが、特定の実施形態によると、約0.5〜約1mm弛緩した幅約0.5〜約2mmのスロットに塗布されてもよい。好適な吸収性材料283の非限定的な実施例には、吸収性高分子材料、遠心分離保持容量試験(Edana 441.2〜01)を使用して測定したときに、0.9%食塩水溶液をその重量の少なくとも5倍吸収可能な架橋された高分子材料など、吸収性高分子材料が挙げられる。一実施形態では、吸収性材料283は、乾燥した状態で流動可能なように粒子状形態である吸収性高分子材料である。
【0128】
前述のように、吸収性物品の吸収性コア28に存在し、より具体的に図8〜10に示されている吸収性材料283は、吸収性コアの全体の長さに沿って存在する必要はない。一実施形態では、吸収性物品の後ろ区域328は、わずかな量の吸収性材料283を含むのに対して、少なくとも中間区域228及び/又は前区域128は、後ろ区域328よりも大きな量の吸収性材料を含む。例えば、後ろ区域328は、5グラム未満、又は3グラム未満、2グラム未満、又は更には1グラム未満の粒子状吸収性高分子材料を含み得る。中間区域228は、少なくとも5グラム、又は少なくとも8グラム、又は更には少なくとも10グラムの粒子状吸収性高分子材料を含み得る。前区域128は、1〜10グラム、又は2〜8グラムの吸収性高分子材料を含み得る。
【0129】
更に、物品の吸収性シャーシの前縁部及び後縁部は、図1A〜3Bにおいて線状として示されているということに留意されたい。しかしながら、後縁部及び/又は前縁部のいずれかは、線状以外の形状を有し得る。好適な非線状の形状は、2008年4月22日にEricksonらに発行され、The Procter and Gamble Companyに付与された米国特許第7,361,167号に開示される。
【0130】
一実施形態では、吸収性コアの不織布層281及び284の少なくとも1つ、又は更には両方は、前区域128の一部分(これは吸収性物品の前縁部に近接する)から後ろ区域328(中間区域228を含む)まで延在し、後ろ区域328は、吸収性物品の後縁部に近接する。吸収性材料283は、吸収性材料283が角度の付いた線で示された図11に概略的に示されているように、実質的に不織布層281及び284の全体長さに沿って吸収性コアに存在してもよい。吸収性物品の前区域128及び中間区域228において吸収性材料283を含むが、耳部の横軸Te及び/又は締結タブの横軸Tfが、前区域128及び中間区域228よりも少ない吸収性材料を含む吸収性コアの領域を通過するように、吸収性物品の後ろ区域において吸収性材料の全体の量を制限することは有利であり得る。図12に概略的に示される一実施形態では、吸収性材料283は、後ろ区域に存在する吸収性コアの部分上に適用されてもよいが、中間区域228に存在する吸収性材料よりも小さい坪量で適用されてもよい。図13に概略的に示される他の実施形態では、吸収性材料283は、吸収性物品の後縁部に近接する後ろ区域の部分にわずかな量の吸収性材料のみ残しながら、後ろ区域328の一部分のみに配置されてもよい。図14に概略的に示される、更に他の実施形態では、後ろ区域328に配置される吸収性コア28の部分はわずかな量の吸収性材料を含む、又は吸収性材料を全く含まない。図15に概略的に示される一実施形態では、吸収性コアの不織布層281及び284の少なくとも1つ、又は更には両方は、前区域128の一部分(これは吸収性物品の前縁部に近接する)から、後ろ区域328(中間区域228を含む)まで延在し、後ろ区域328は中間及び後ろ区域328を分離する線に近接する。吸収性材料283は、後ろ区域328の実質的な部分を吸収性コアを含まない状態にしながら、不織布層281と284との間に配置される。他の利点の中でも、後ろ区域328における吸収性材料283の全体量を限定することは、後ろ区域328をより可撓性にし、後ろ区域が着用者の皮膚により良く適合し、密接した状態にあることを可能にする。
【0131】
ピーク屈曲力
前述のように、可撓性の、少なくとも後ろ区域を有する吸収性物品を提供することが有利となり得る。これは、吸収性物品の後ろ区域に存在する吸収性コアの部分に存在するセルロース材料の量を著しく低減することによって達成され得る。セルロース材料は、それが存在する部品の領域を、具体的には折り重なった吸収性物品の積み重ね体が圧縮されてパッケージされたときに、硬化させる場合があると考えられる。追加の可撓性は、物品の後ろ区域に存在する吸収性コアの部分に存在する吸収性材料の量を著しく低減することによって更に得ることができる。更なる可撓性は、物品の後ろ区域に存在する吸収性コアの部分に存在する熱可塑性接着剤材料の量を著しく低減することによっても得ることができる。一実施形態では、吸収性部品の後ろ区域38の後ろ領域の平均ピーク屈折力は、0.08N未満、0.07N未満、0.06N未満、又は更には0.05N未満である。
【0132】
曲げ剛性測定法
ピーク屈曲力及び曲げ剛性は、10Nのロードセルを装着した、コンピュータインターフェースを有する一定速度の拡張引張試験機(好適な機器は、MTS Systems Corp.(Eden Prairie,Minnesota)から入手可能なTestWorks 4ソフトウェアを使用したMTS Allianceである)を使用して測定する。図9(正面図)及び図10(側面図)に示したプランジャブレード2100を上部可動試験用締付具に使用する。図8に示す基部支持プラットフォーム2200を、下部の固定式試験用締付具として使用する。全ての試験は、約23℃±2℃及び相対湿度約50%±2%で維持される調整室内で行なわれる。
【0133】
プランジャ2100の構成要素は、アルミニウムなどの軽量材料から作製され、利用可能なロードセル容量を最大にする。シャフト2101は、引張試験機に適合するよう機械加工され、プランジャを安定させ、ベース支持プラットフォーム2204と直交する位置合わせを維持するようロッキングカラー2102を有する。ブレード2103は、長さ2108が115mm、高さ2107が65mm、幅2109が3.25mmであり、連続半径が1.625mmの材料接触末端部を有する。ブラケット2104には、ブレードを水平にするために使用される止めねじ2105と、調節後それを所定の場所に堅固に保持するための主止めねじ2106が取り付けられる。
【0134】
下部固定具2200が、シャフト2201とロッキングカラー2202とを有する引張試験機に取り付けられる。2つの水平式可動支持プラットフォーム2204が、レール2203上に載置されている。各試験表面2205は、幅2206が85mm、長さ(図面の平面内)が115mmであり、最小の摩擦係数を有するように研摩されたステンレス鋼から作製される。各プラットフォームは、個々のプラットフォーム位置を読み取るデジタル式の位置モニター2208及び調節後それらの位置をロックするための止めねじ2207を有する。2つのプラットフォーム2204は、間隙縁部で正方形であり、プレート末端部は、前側から後側まで平行としなければならない。2つのプラットフォームは、調節可能な間隙幅2210を有する間隙2209を形成する。
【0135】
支持プラットフォーム2204の上面と直交し、それらの間隙末端部に対してゆがみを示さないようにプランジャブレード2103を正確に(±0.02mm)揃える。位置モニター2208を使用し、プランジャブレード2103が間隙内に正確に(±0.02mm)中心合わせされた状態で支持プラットフォーム2204の2つの間隙末端部の間の間隙2210を正確に25.00±0.02mmに設定する。プランジャブレード2103下部から支持プラットフォーム2204上面までのゲージ長を15mmに設定する。引張試験機をプログラムして、合計距離35mmに対して、クロスヘッドを500mm/分の速度ほど下げたときに、400Hzの獲得率で力及び伸長データを収集しながら、圧縮試験を実施する。
【0136】
サンプルを試験前に2時間、約23℃±2℃、約50%±2%の相対湿度で予め調湿する。吸収性物品は、着用者に面する表面を上に向けた状態で、折り重ねずに配置される。鋏を使って、物品が平坦に設置され得るように、約2cmの間隔で、物品の長手方向縁部に沿って弾性体を切断する。較正済の定規を用いて、1mmの単位で物品の長手方向の長さを測定する。物品の長手方向軸に沿って、物品の後腰縁部から始まって、物品の長手方向の長さの20%に等しい距離を測定する。この交点において、物品の表面にマークを付ける。水圧機及び切断ダイ(63.5mm平方±0.1mm及び25mm深さ)を用いて、試料の切断縁部が、物品の長手方向軸及び横軸に平行かつ垂直の状態で、吸収性物品の層の全てを通じて、このマーク上で中心合わせして試料を切断する。
【0137】
試料を、着用者に面する表面が上に向いた状態で、間隙2209にわたって支持プラットフォーム2204の表面上に平坦に置く。ブレードの下で試料1009を中心合わせする。試料は、それが採取される、吸収性物品の横軸に対応する方向が、ブレードの長さと平行であるように配置される。ロードセルをゼロにする;引張試験機を起動しデータ獲得を開始する。
【0138】
剛性(N)対伸び(m)曲線から最大ピーク屈曲力(N)及び剛性(N/m)を計算するようにソフトウェアをプログラミングする。剛性は、曲線の直線区域の屈曲力/伸び曲線の勾配として計算され(図11参照)、合計ピーク屈曲力の少なくとも25%の最少線分を使用して勾配を計算する。
【0139】
0.01Nの単位でピーク屈曲力を、0.1N/mの単位で曲げ剛性を報告し、結果を記録する。試験を繰り返し、10個のサンプルに関する結果を記録する。平均ピーク屈曲力及び平均曲げ剛性を計算する。
【0140】
実施例
【表3】
【0141】
本発明の「発明を実施するための形態」の中で引用された全ての文献は、関連部分において、本明細書に参考として組み込まれる;いかなる文書の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを認めるものとして解釈されるべきではない。この文書における用語のいずれかの定義又は意味が、参考として組み込まれた文献における用語のいずれかの定義又は意味と相反する範囲においては、本文書においるその用語に与えられた定義又は意味が適用されるものとする。
【0142】
本発明の特定の諸実施形態を図示し、記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが当業者には自明である。実施形態及び特徴の組合せが可能であり、またこれにより、本発明の範囲内で実行できることは明らかである。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前縁部を備える前側領域と、後縁部を備える後側領域と、前記前側領域と前記後側領域との間の股領域と、一対の対向する長手方向縁部と、を有するシャーシを含む、使い捨て吸収性物品であって、前記シャーシは前縁部及び後縁部を有する吸収性コアを含み、前記吸収性コアは、前記吸収性コアの10重量%未満のセルロース繊維を含有し、前記使い捨て吸収性物品は、
a)第1及び第2の弾性的に伸長可能な耳部であって、前記第1の耳部及び第2の耳部のそれぞれは、上縁部及び下縁部、並びに横軸を有し、前記上縁部及び下縁部のそれぞれは近位端及び遠位端を有し、前記第1の耳部及び第2の耳部は、前記シャーシの前記後縁部と、前記第1及び第2の耳部の下縁部の対応する下方端部を接続する線との間に存在する、前記吸収性物品の後ろ区域を画定する、第1及び第2の弾性的に伸長可能な耳部と、
b)前記第1及び第2の弾性的に伸長可能な耳部の遠位部分にそれぞれ接続された第1及び第2の締結タブであって、前記第1及び第2の締結タブのそれぞれは、上縁部及び下縁部、並びに横軸を有し、前記上縁部及び下縁部のそれぞれは近位端を有する、第1及び第2の締結タブと、を含み、
前記第1及び第2の弾性的に伸長可能な耳部は、前記第1及び第2の締結タブの前記横軸が、前記シャーシの前記後縁部と、前記吸収性コアの前記後縁部との間に配置されるように前記シャーシに接続されることを特徴とする、使い捨て吸収性物品。
【請求項2】
前記締結タブの前記上縁部及び下縁部が、前記締結タブの前記横軸に対して非対称である、請求項1に記載の使い捨て吸収性物品。
【請求項3】
前記伸長可能な耳部の前記横軸が、前記締結タブの前記横軸に対してオフセットされることを特徴とする、請求項1又は2に記載の使い捨て吸収性物品。
【請求項4】
前記吸収性コアが、上面及び下面を有する不織布繊維材料の第1の層、熱可塑性接着剤材料の層、及び前記不織布繊維材料の第1の層の前記上面と前記熱可塑性接着剤材料の層との間の吸収性材料を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の使い捨て吸収性物品。
【請求項5】
前記不織布材料の第1の層の前記上面は、それぞれが有意な量の吸収性材料に直接面する関係にある複数の領域を含むことを特徴とする、請求項4に記載の使い捨て吸収性物品。
【請求項6】
前記不織布繊維材料の第1の層の前記上面は、それぞれがわずかな量の吸収性材料に面する関係にある複数の領域を含むことを特徴とする、請求項5に記載の使い捨て吸収性物品。
【請求項7】
前記吸収性コアが、上面及び下面を有する不織布繊維材料の第2の層を更に含み、前記吸収性材料及び前記熱可塑性接着剤材料の層が、前記不織布繊維材料の第1の層の前記上面と、前記不織布繊維材料の第2の層との間であるようになっていることを特徴とする、請求項6に記載の使い捨て吸収性物品。
【請求項8】
前記不織布繊維材料の前記第1の層及び前記不織布材料の第2の層は異なる不織布材料から作製されることを特徴とする、請求項7に記載の使い捨て吸収性物品。
【請求項9】
前記不織布繊維材料の前記第1の層及び前記不織布材料の第2の層はそれぞれ、表面エネルギーを有し、前記第1の層の表面エネルギーは、前記第2の層の表面エネルギーとは異なることを特徴とする、請求項7に記載の使い捨て吸収性物品。
【請求項10】
前記不織布繊維材料の第2の層は界面活性剤を含むことを特徴とする、請求項9に記載の使い捨て吸収性物品。
【請求項1】
前縁部を備える前側領域と、後縁部を備える後側領域と、前記前側領域と前記後側領域との間の股領域と、一対の対向する長手方向縁部と、を有するシャーシを含む、使い捨て吸収性物品であって、前記シャーシは前縁部及び後縁部を有する吸収性コアを含み、前記吸収性コアは、前記吸収性コアの10重量%未満のセルロース繊維を含有し、前記使い捨て吸収性物品は、
a)第1及び第2の弾性的に伸長可能な耳部であって、前記第1の耳部及び第2の耳部のそれぞれは、上縁部及び下縁部、並びに横軸を有し、前記上縁部及び下縁部のそれぞれは近位端及び遠位端を有し、前記第1の耳部及び第2の耳部は、前記シャーシの前記後縁部と、前記第1及び第2の耳部の下縁部の対応する下方端部を接続する線との間に存在する、前記吸収性物品の後ろ区域を画定する、第1及び第2の弾性的に伸長可能な耳部と、
b)前記第1及び第2の弾性的に伸長可能な耳部の遠位部分にそれぞれ接続された第1及び第2の締結タブであって、前記第1及び第2の締結タブのそれぞれは、上縁部及び下縁部、並びに横軸を有し、前記上縁部及び下縁部のそれぞれは近位端を有する、第1及び第2の締結タブと、を含み、
前記第1及び第2の弾性的に伸長可能な耳部は、前記第1及び第2の締結タブの前記横軸が、前記シャーシの前記後縁部と、前記吸収性コアの前記後縁部との間に配置されるように前記シャーシに接続されることを特徴とする、使い捨て吸収性物品。
【請求項2】
前記締結タブの前記上縁部及び下縁部が、前記締結タブの前記横軸に対して非対称である、請求項1に記載の使い捨て吸収性物品。
【請求項3】
前記伸長可能な耳部の前記横軸が、前記締結タブの前記横軸に対してオフセットされることを特徴とする、請求項1又は2に記載の使い捨て吸収性物品。
【請求項4】
前記吸収性コアが、上面及び下面を有する不織布繊維材料の第1の層、熱可塑性接着剤材料の層、及び前記不織布繊維材料の第1の層の前記上面と前記熱可塑性接着剤材料の層との間の吸収性材料を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の使い捨て吸収性物品。
【請求項5】
前記不織布材料の第1の層の前記上面は、それぞれが有意な量の吸収性材料に直接面する関係にある複数の領域を含むことを特徴とする、請求項4に記載の使い捨て吸収性物品。
【請求項6】
前記不織布繊維材料の第1の層の前記上面は、それぞれがわずかな量の吸収性材料に面する関係にある複数の領域を含むことを特徴とする、請求項5に記載の使い捨て吸収性物品。
【請求項7】
前記吸収性コアが、上面及び下面を有する不織布繊維材料の第2の層を更に含み、前記吸収性材料及び前記熱可塑性接着剤材料の層が、前記不織布繊維材料の第1の層の前記上面と、前記不織布繊維材料の第2の層との間であるようになっていることを特徴とする、請求項6に記載の使い捨て吸収性物品。
【請求項8】
前記不織布繊維材料の前記第1の層及び前記不織布材料の第2の層は異なる不織布材料から作製されることを特徴とする、請求項7に記載の使い捨て吸収性物品。
【請求項9】
前記不織布繊維材料の前記第1の層及び前記不織布材料の第2の層はそれぞれ、表面エネルギーを有し、前記第1の層の表面エネルギーは、前記第2の層の表面エネルギーとは異なることを特徴とする、請求項7に記載の使い捨て吸収性物品。
【請求項10】
前記不織布繊維材料の第2の層は界面活性剤を含むことを特徴とする、請求項9に記載の使い捨て吸収性物品。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図1B】
【図1C】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公表番号】特表2013−520245(P2013−520245A)
【公表日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−554110(P2012−554110)
【出願日】平成23年2月25日(2011.2.25)
【国際出願番号】PCT/US2011/026247
【国際公開番号】WO2011/106647
【国際公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月25日(2011.2.25)
【国際出願番号】PCT/US2011/026247
【国際公開番号】WO2011/106647
【国際公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】
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