説明

改良された物質捕捉能率を有する物質除去デバイスおよび方法

本発明は、切断要素によって生成される粒子を収集チャンバの中へ方向付けるための手段を有する改良型アテローム切除術用カテーテルを提供する。血管腔から収集チャンバの中へ切断物質を方向付ける方法も提供される。一実施形態において、アテローム切除術用カテーテルは、開口部を有する本体と、本体に連結されている回転可能シャフトと、本体に連結され、切断要素より遠位に位置付けられている組織収集チャンバと、回転可能シャフトに連結されている切断要素であって、切断縁を有する切断要素と、組織収集チャンバの中へ流体を方向付けるように構成されている管腔とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、米国仮特許出願第61/285,768号(2009年12月11日出願、名称「Material Removal Device Having Improved Material Capture Efficiency and Methods of Use」)の利益を主張する。該出願は、参照により本明細書に援用される。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、身体管腔中の部位から物質を除去するために使用されるカテーテルに関する。より具体的には、本発明は、部位から除去される物質を捕捉することが可能なカテーテルに関する。
【背景技術】
【0003】
アテローム性動脈硬化は、それによりアテロームが血管の内壁上に沈着させられる、血管系の進行性疾患である。経時的に、アテローム様沈着物は、血管を通る血流を低減または閉塞するほど十分大きくなり、(歩行時または休息時の)脚の疼痛、皮膚潰瘍、(休息時または労作性)狭心症、および他の症状等の症状につながり得る。この疾患を治療し、これらの症状を改善または解決するために、血管を通る血流を修復または改善することが望ましい。
【0004】
アテローム様血管を通る血流を修復または改善するために、種々の手段が使用される。アテローム沈着物は、バルーンを膨張させること、ステントを拡張すること、および他の方法によって血管を直径方向に拡張することによって、変位させることができるが、これらの方法は、望ましくないことに血管を引き裂いて伸張し、高い割合の患者において瘢痕形成を引き起こす。そのような瘢痕組織(再狭窄物質)は、いったん形成されると、血管中の血流を阻止し、しばしば、除去される必要がある。沈着物は、レーザおよび他の方法を使用して粉砕することができるが、アテローム様物質の粉砕単独は、微小塞栓が下流に流れ、遠位血管床で詰まることを可能にし、疾患に罹患した組織への血流をさらに低下させる。アテローム切除術用カテーテルは、血管からアテローム様沈着物を除去するために使用することができ、血管から除去されるアテローム様破片が捕捉され、身体から除去される場合に理想的に解決法を提示することができる。
【0005】
血管から物質を除去する場合に発生する1つの問題は、除去手段によって、場合によってはカッターによって、物質の断片が生成される場合があり、そのような断片が体内に残される場合があり、そこで塞栓を起こして問題を引き起こし得ることである。血管壁からの物質の除去時に生成される全ての物質の断片を身体から除去することが望ましい。いくつかのカテーテルは、物質の粒子を収集チャンバの中へ方向付けることによって物質を除去するように設計されているが、これらの収集努力は、常に100%有効というわけではない。改良型粒子収集手段が必要とされる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、開口部を有する本体と、本体に連結される回転可能シャフトと、本体に連結され、切断要素より遠位に位置付けられる、組織収集チャンバと、回転可能シャフトに連結される切断要素であって、切断縁を有する切断要素と、組織収集チャンバの中へ流体を方向付けるように構成されている管腔とを備えている、アテローム切除術用カテーテルを提供する。
【0007】
本発明は、開口部を有する本体と、本体に連結される回転可能シャフトと、本体に連結され、切断要素より遠位に位置付けられる、組織収集チャンバと、回転可能シャフトに連結される切断要素であって、切断縁を有する切断要素と、組織収集チャンバの中で遠位に流体を推進するための部品とを備えている、アテローム切除術用カテーテルを提供する。部品は、(i)近位端および遠位部分を有する駆動シャフトであって、近位端は、切断要素に取り付けられ、プロペラは、遠位部分に取り付けられている、駆動シャフト、および、(ii)切断要素に取り付けられているパドルから成る群より選択される。
【0008】
本発明は、アテローム切除術用カテーテルを提供することであって、アテローム切除術用カテーテルは、開口部を有する本体と、本体に連結される回転可能シャフトと、本体に連結され、切断要素より遠位に位置付けられる、組織収集チャンバであって、通気孔を有する組織収集チャンバと、回転可能シャフトに連結される切断要素であって、切断縁を有する切断要素とを備えている、ことと、陰圧が組織収集チャンバの内側で生成され、この陰圧が、カテーテルの本体の開口部を通して流体を組織収集チャンバに進入させるように、通気孔を通して組織収集チャンバから外へ流体を移動させることとを含む、アテローム切除術用カテーテルの中で流体を再循環させる方法を提供する。
【0009】
本発明は、身体管腔から物質を除去する方法を提供し、方法は、アテローム切除術用カテーテルを提供することであって、アテローム切除術用カテーテルは、開口部を有する本体と、本体に連結される回転可能シャフトと、本体に連結され、切断要素より遠位に位置付けられる、組織収集チャンバと、回転可能シャフトに連結される切断要素であって、切断縁を有する切断要素と、組織収集チャンバの中へ流体を方向付けるように構成されている管腔とを備えている、ことと、身体管腔の中にカテーテルを配置することと、切断要素を身体管腔の中の物質と接触させるように、身体管腔の中でカテーテルを移動させることとを含む。
【0010】
本発明は、身体管腔から物質を除去する方法を提供し、方法は、アテローム切除術用カテーテルを提供することであって、アテローム切除術用カテーテルは、開口部を有する本体と、本体に連結される回転可能シャフトと、本体に連結され、切断要素より遠位に位置付けられる、組織収集チャンバと、回転可能シャフトに連結される切断要素であって、切断縁を有する切断要素と、組織収集チャンバの中で遠位に流体を推進するための部品であって、(i)近位端および遠位部分を有する駆動シャフトであって、近位端は、切断要素に取り付けられ、プロペラは、遠位部分に取り付けられている、駆動シャフト、および、(ii)切断要素に取り付けられているパドルから成る群より選択される、部品とを備えている、ことと、身体管腔の中にカテーテルを配置することと、切断要素を身体管腔の中の物質と接触させるように、前体管腔の中でカテーテルを移動させることとを含む。
【0011】
本発明のこれらおよび他の側面は、以下の好ましい実施形態、図、および特許請求の範囲の説明から明白となるであろう。本発明の1つ以上の実施形態の詳細は、以下の添付図面および明細書に記載される。本発明の他の特徴、目的、および利点は、明細書および図面、ならびに特許請求の範囲から明白となるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、アテローム切除術用カテーテルの部分等角図を図示する。
【図2】図2は、格納位置に切断要素を伴う、図1のアテローム切除術用カテーテルの一部分の等角断面図を図示する。
【図3】図3は、作業位置に切断要素を伴う、図1のアテローム切除術用カテーテルの一部分の等角断面図を図示する。
【図4】図4は、切断要素の実施形態の等角図を図示する。
【図5】図5、6、および7は、向上した物質収集を有するカテーテルの実施形態の遠位部分の部分断面図を図示する。
【図6】図5、6、および7は、向上した物質収集を有するカテーテルの実施形態の遠位部分の部分断面図を図示する。
【図7】図5、6、および7は、向上した物質収集を有するカテーテルの実施形態の遠位部分の部分断面図を図示する。
【図7A】図7Aは、図7に図示されたカテーテルの一部分の部分断面図を図示する。
【図8】図8は、切断要素の別の実施形態の等角図を図示する。
【図8A】図8Aは、図8に図示された切断要素の断面図を図示する。
【図9】図9は、向上した物質収集を有するカテーテルの実施形態の遠位部分の部分断面図を図示する。
【図9A】図9A、9B、および9Cは、図9に図示されたカテーテルの代替構成要素の部分断面側面図を図示する。
【図9B】図9A、9B、および9Cは、図9に図示されたカテーテルの代替構成要素の部分断面側面図を図示する。
【図9C】図9A、9B、および9Cは、図9に図示されたカテーテルの代替構成要素の部分断面側面図を図示する。
【図10A】図10Aおよび10Bは、血管で使用中の図9に図示されたカテーテルを図示する。
【図10B】図10Aおよび10Bは、血管で使用中の図9に図示されたカテーテルを図示する。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は、開口部を有する本体と、本体に連結される回転可能シャフトと、本体に連結され、切断要素より遠位に位置付けられる組織収集チャンバと、回転可能シャフトに連結される切断要素であって、切断縁を有する切断要素と、組織収集チャンバの中へ流体を方向付けるように構成されている管腔とを備えている、アテローム切除術用カテーテルを提供する。一実施形態では、管腔は、組織収集チャンバの中へ遠位方向に流体を方向付ける。一実施形態では、切断要素は、カップ状表面を有し、カップ状表面は、カップ状表面が遠位方向に移動する場合に、切断縁によって切断された組織を遠位方向に方向転換させるように構成されている。一実施形態では、管腔は、切断要素のカップ状表面上に遠位開口部を有する。実施形態では、管腔は、切断要素の中の第1の管腔部分と、回転可能シャフトの中の第2の管腔部分とを備えている。一実施形態では、遠位開口部は、切断要素の縦軸に位置付けられる。実施形態では、管腔は、遠位開口部を有し、遠位開口部は、切断要素のカップ状表面上に位置付けられない。一実施形態では、遠位開口部は、切断要素のカップ状表面に隣接して位置付けられる。
【0014】
実施形態では、流体を管腔に供給する流体源は、カテーテルの近位部分に取り付けられている。一実施形態では、流体源によって供給される流体は、食塩水である。一実施形態では、流体源によって供給される流体は、放射線不透過性物質を含む。
【0015】
実施形態では、管腔の近位開口部は、カテーテルの遠位部分に位置付けられるが、切断要素のカップ状表面の近位に位置付けられる。一実施形態では、近位開口部は、回転可能シャフト上に位置付けられる。一実施形態では、回転可能シャフトは、管腔の2つ以上の近位開口部を備えている。実施形態では、回転可能シャフトは、近位開口部の近位にインペラを備え、インペラは、回転可能シャフトが回転させられた場合に、流体を近位開口部の中へ押し進める。一実施形態では、インペラは、1〜10の巻きを有する。一実施形態では、管腔は、切断要素のカップ状表面上に遠位開口部を有する。実施形態では、遠位開口部は、前記切断要素の縦軸に位置付けられる。
【0016】
一実施形態では、管腔の近位開口部は、切断要素上に位置付けられる。実施形態では、近位開口部は、切断要素の外縁に位置付けられる。一実施形態では、切断要素は、カップ状表面を有し、カップ状表面は、カップ状表面が遠位方向に移動する場合に、切断縁によって切断された組織を遠位方向に方向転換させるように構成され、管腔は、切断要素のカップ状表面上に遠位開口部を有する。実施形態では、遠位開口部は、切断要素の縦軸に位置付けられる。
【0017】
実施形態では、組織収集チャンバは、通気孔を備えている。一実施形態では、組織収集チャンバは、10〜200個の通気孔を備えている。実施形態では、通気孔は、25〜200ミクロンの直径を有する。実施形態では、切断要素は、開口部に対する格納位置と切断位置との間で移動可能である。
【0018】
本発明は、開口部を有する本体と、本体に連結される回転可能シャフトと、本体に連結され、切断要素より遠位に位置付けられる、組織収集チャンバと、回転可能シャフトに連結される切断要素であって、切断縁を有する切断要素と、組織収集チャンバの中で遠位に流体を推進するための部品であって、(i)近位端および遠位部分を有する駆動シャフトであって、近位端は、切断要素に取り付けられ、プロペラは、遠位部分に取り付けられている、駆動シャフト、および、(ii)切断要素に取り付けられているパドルから成る群より選択される、部品とを備えている、アテローム切除術用カテーテルを提供する。一実施形態では、切断要素は、カップ状表面を有し、カップ状表面は、カップ状表面が遠位方向に移動する場合に、切断縁によって切断された組織を遠位方向に方向転換させるように構成されている。実施形態では、組織収集チャンバの中で遠位に流体を推進するための部品は、(i)近位端および遠位部分を有する駆動シャフトであって、近位端は、切断要素のカップ状表面に取り付けられ、プロペラは、遠位部分に取り付けられている、駆動シャフト、および、(ii)切断要素のカップ状表面に取り付けられているパドルから成る群より選択される。
【0019】
実施形態では、組織収集チャンバの中で遠位に流体を推進するための部品は、近位端および遠位部分を有する駆動シャフトであり、近位端は、切断要素に取り付けられ、プロペラは、遠位部分に取り付けられている。一実施形態では、プロペラは、開口部の遠位に、かつ収集チャンバの遠位端の近位に位置する。実施形態では、プロペラは、開口部の直接遠位に位置する。実施形態では、プロペラは、収集チャンバの遠位半分の中に位置する。一実施形態では、駆動シャフトの近位端は、切断要素のカップ状表面に取り付けられ、カップ状表面は、カップ状表面が遠位方向に移動する場合に、切断縁によって切断された組織を遠位方向に方向転換させるように構成されている。
【0020】
実施形態では、組織収集チャンバの中で遠位に流体を推進するための部品は、切断要素に取り付けられているパドルである。実施形態では、パドルは、らせん構成でねじられているワイヤである。実施形態では、ワイヤは、長方形の断面を有する。実施形態では、ワイヤは、0.002〜0.020インチ(0.0051〜0.051cm)の太さを有する。一実施形態では、ワイヤの幅は、0.010〜0.075インチ(0.025〜0.19cm)である。実施形態では、パドルは、収集チャンバの内径の20〜95パーセントであるワイヤ幅を有する。実施形態では、パドルは、収集チャンバの縦方向長さの少なくとも50パーセントである縦方向長さを有する。実施形態では、パドルは、収集チャンバの縦方向長さの少なくとも70パーセントである縦方向長さを有する。実施形態では、組織収集チャンバは、通気孔を備えている。一実施形態では、織収集チャンバは、10〜200個の通気孔を備えている。実施形態では、通気孔は、25〜200ミクロンの直径を有する。実施形態では、パドルは、切断要素のカップ状表面に取り付けられ、カップ状表面は、カップ状表面が遠位方向に移動する場合に、切断縁によって切断された組織を遠位方向に方向転換させるように構成されている。
【0021】
一実施形態では、収集チャンバは、物質および粒子を除去するように開くことができる部分を遠位端に備えている。実施形態では、切断要素は、開口部に対する格納位置と切断位置との間で移動可能である。
【0022】
本発明は、アテローム切除術用カテーテルを提供することであって、アテローム切除術用カテーテルは、開口部を有する本体と、本体に連結される回転可能シャフトと、本体に連結され、切断要素より遠位に位置付けられる、組織収集チャンバであって、通気孔を有する組織収集チャンバと、回転可能シャフトに連結される切断要素であって、切断縁を有する切断要素とを備えている、ことと、陰圧が組織収集チャンバの内側で生成され、この陰圧が、カテーテルの本体の開口部を通して流体を組織収集チャンバに進入させるように、通気孔を通して組織収集チャンバから外へ流体を移動させることとを含む、アテローム切除術用カテーテルの中で流体を再循環させる方法を提供する。一実施形態では、カテーテルは、組織収集チャンバの中へ流体を方向付けるように構成されている管腔を備えている。実施形態では、カテーテルは、組織収集チャンバの中で遠位に流体を推進するための部品を備え、部品は、(i)近位端および遠位部分を有する駆動シャフトであって、近位端は、切断要素に取り付けられ、プロペラは、遠位部分に取り付けられている、駆動シャフト、および、(ii)切断要素に取り付けられているパドルから成る群より選択される。
【0023】
本発明は、身体管腔から物質を除去する方法を提供し、方法は、アテローム切除術用カテーテルを提供することであって、アテローム切除術用カテーテルは、開口部を有する本体と、本体に連結される回転可能シャフトと、本体に連結され、切断要素より遠位に位置付けられる、組織収集チャンバと、回転可能シャフトに連結される切断要素であって、切断縁を有する切断要素と、組織収集チャンバの中へ流体を方向付けるように構成されている管腔とを備えている、ことと、身体管腔の中にカテーテルを配置することと、切断要素を身体管腔の中の物質と接触させるように、身体管腔の中でカテーテルを移動させることとを含む。一実施形態では、カテーテルは、切断縁を身体管腔の中の物質と接触させるように遠位方向に移動させられる。一実施形態では、カテーテルは、格納位置に切断要素を伴って身体管腔の中に配置され、カテーテルは、物質を切断位置にある切断要素と接触させるように移動させられる。一実施形態では、身体管腔は、血管である。
【0024】
本発明は、身体管腔から物質を除去する方法を提供し、アテローム切除術用カテーテルを提供することであって、アテローム切除術用カテーテルは、開口部を有する本体と、本体に連結される回転可能シャフトと、本体に連結され、切断要素より遠位に位置付けられる、組織収集チャンバと、回転可能シャフトに連結される切断要素であって、切断縁を有する切断要素と、組織収集チャンバの中で遠位に流体を推進するための部品であって、(i)近位端および遠位部分を有する駆動シャフトであって、近位端は、切断要素に取り付けられ、プロペラは、遠位部分に取り付けられている、駆動シャフト、および、(ii)切断要素に取り付けられているパドルから成る群より選択される、部品とを備えている、ことと、身体管腔の中にカテーテルを配置することと、切断要素を身体管腔の中の物質と接触させるように、身体管腔の中でカテーテルを移動させることとを含む。一実施形態では、カテーテルは、切断縁を身体管腔の中の物質と接触させるように遠位方向に移動させられる。一実施形態では、カテーテルは、格納位置に切断要素を伴って身体管腔の中に配置され、カテーテルは、物質を切断位置にある切断要素と接触させるように移動させられる。一実施形態では、身体管腔は、血管である。
【0025】
本発明は、切断要素によって生成される粒子を収集チャンバの中へ方向付けるための特徴を有する改良型アテローム切除術用カテーテルを提供する。血管腔から収集チャンバの中へ切断物質を方向付ける方法も提供される。切断要素は、カップ状表面を包囲する鋭い切断縁を有する。切断物質は、カップ状表面によって、および流体流動によって、収集チャンバの中へ方向付けられる。
【0026】
図1から4を参照すると、血管等の血流管腔からの物質を切断するために使用される切断要素4を有するアテローム切除術用カテーテル2が示されている。切断要素4は、格納位置(図2)と、カテーテル2の本体8の開口部6に対する切断位置(図3)との間で移動可能である。切断要素4は、要素4の一部分が開口部6を通って本体8から外向きに延在するように、開口部6に対して外向きに移動する。一実施形態では、切断要素4は、組織を切断するように切断要素4の90度未満が露出されるように、本体8および開口部6に対して位置付けられ得る。他の実施形態では、本発明の多数の側面から逸脱することなく、切断要素4のうちのより多くが露出され得る。
【0027】
カテーテル2の遠位端は、格納位置に切断要素4を伴って、血管の治療部位付近に位置付けられる。カテーテル2は、以下でさらに詳細に説明されるように、作業または切断位置に切断要素4を伴って、血管を通って遠位方向に移動させられる。作業または切断位置に切断要素4を伴って、カテーテル2が血管を通って移動するにつれて、組織は、切断要素4によって切断され、切断要素4より遠位に位置付けられる組織チャンバ12の中へ方向付けられる。組織チャンバ12は、切断された組織を収容するようにいくぶん細長くてもよい。
【0028】
開口部6を通して切断要素4を露出するために、切断要素4は、切断要素4のカム表面14がカテーテル2の本体8上の斜面16に係合するように、格納位置から近位に移動させられる。カム表面14と斜面16との間の相互作用は、切断要素4を切断位置に移動させ、また、切断される組織に向かって切断要素4を移動させる傾向がある先端18を偏向させる。
【0029】
切断要素4は、切断縁22によって切断される組織を組織チャンバ12の中へ方向付けるカップ状表面24を有する。切断縁22は、切断要素4の半径方向外側の縁23にあり得る。いくつかの実施形態では、カップ状表面24は、縦軸LAから切断縁22における外半径までの距離の少なくとも半分について、表面24の平滑な性質を妨げる貫通穴、歯、フィン、または他の特徴がない、平滑で連続的な表面であり得る。いくつかの実施形態では、カップ状表面24はまた、縦軸LAに対して少なくとも300度の領域の全体を通して、どんなそのような特徴も含まないことがある。他の実施形態では、カップ状表面は、以下でさらに詳細に説明されるように、限定量の穴、歯、フィン、または他の特徴を有し得る。1つ以上の隆起要素26が、カップ状表面24から外向きに延在してもよく、図4は2つの隆起要素26を示す。隆起要素26は、カップ状表面24から比較的急に上昇する、小さい楔形の材料である。切断縁22を用いて硬組織およびプラークを切断することが、しばしば効果的ではない場合があり、そのような硬組織片が、カップ状表面24によって収集チャンバ12の中へ方向転換されるほど十分可撓性ではない場合があるため、隆起要素26は、そのような組織に比較的率直な衝打力を与えることによって、硬組織およびプラークを粉砕するのに役立つ。隆起要素26は、カップ状表面24の比較的小さい部分を完全に占有する。このようにして隆起要素26をサイズ決定し、位置付けることによって、隆起要素26は、隆起要素26を用いて硬組織およびプラークを粉砕する能力を依然として提供しながら、大型組織片を切断し、組織チャンバの中へ方向転換させる切断要素4のカップ状表面24の能力を妨害しない。
【0030】
切断要素4は、カテーテル2の中の管腔21を通って延在するシャフト20に連結される。カテーテル2は、例示的なカッタードライバ5に連結される。カッタードライバ5は、モータ11、電源15(例えば、1つ以上のバッテリ)、マイクロスイッチ(図示せず)、筐体17(示されるように筐体の上半分が除去されている)、レバー13、およびシャフト20をドライバモータ11に接続するための接続アセンブリ(図示せず)から成る。カッタードライバ5は、ユーザがカテーテル2を操作するためのハンドルとしての役割を果たすことができる。レバー13は、マイクロスイッチを閉じるために作動させられると、電源15をモータ11に電気的に接続し、それにより、切断要素4の回転を引き起こす。切断要素4は、シャフト20が回転する場合に縦軸LAの周囲で回転させられる。切断要素4は、約1〜160,000rpmで回転させられるが、特定の用途に応じて、任意の他の好適な速度で回転させられ得る。カテーテル2と同様のカテーテルのさらなる説明は、「Debulking Catheter」と題された、Patelらの米国特許出願公開第US2002/0077642 A1号で見出され、その内容は、参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0031】
使用中、カテーテル2は、血管壁からのより軟質のアテロームを比較的大きい切片に切断し、カップ状表面24は、開口部6を通して収集チャンバ12の中へ、これらの切片を方向付ける。場合によっては、より硬質の、または石灰化したアテロームの除去中に生成される、より小さい粒子は、カップ状表面24によって開口部6に向かって方向付けることができ、また、場合によっては開口部6を通り過ぎて、回転切断要素の外縁23へと接線方向に方向付けることができ、この場合、チャンバ12の中で収集されない。
【0032】
ここで図5を参照すると、カテーテル2Aが示されており、カテーテル2Aの同一または同様の参照番号は、カテーテル2の同一または同様の構造を指し、カテーテル2の同一または同様の特徴に関する全ての論議は、他に記述がない限り、等しく適用可能である。カテーテル2と比較して、カテーテル2Aは、向上した物質収集能力を有し、加えて、切断要素4の中の管腔4A、接続シャフト20の中の管腔20A、カッタードライバ5における回転取付具(図示せず)、流体源(図示せず)、および収集チャンバ12の壁の中の通気孔31から成る。切断要素4および接続シャフト20は、管腔4Aおよび20Aの間に流体漏出防止接続を形成するよう、接着、溶接、鋳造、圧入、ガスケット付き機械的シール、または他の手段によって取り付けられる。カッタードライバ5における回転取付具は、流体源と回転接続シャフト20との間に流体密封接続を形成するよう、同様に接続シャフト20および流体源に取り付けられる。いくつかの実施形態では、管腔の直径および長さは、0.5、1、2、5、10、20、または50cc/分を含む、0.5〜50cc/分の流体流量、または50psi(345キロパスカル)の駆動圧における他の流量を可能にするようサイズ決定される。他の実施形態では、これらの流量は、1、5、10、20、100、または150psi(6.9、35、69、140、690、または1000キロパスカル)の駆動圧で、またはその間の圧力で達成される。
【0033】
通気孔31は、有意な物質の粒子がそれを通過することを可能にすることなく、流体が収集チャンバ12の内部68から流出することを可能にする。一実施形態では、通気孔の直径は、50ミクロンである。他の実施形態では、通気孔の直径は、25、35、65、80、100、150、または200ミクロンを含む25〜200ミクロンである。通気孔31の数、間隔、および分布は変化し得る。種々の実施形態では、10〜200個の通気孔が想定され、通気孔の数は10、20、30、50、75、100、または200を含み、10〜200個となり得る。孔は、収集チャンバ12の外面にわたって均一または不均一に分布することができる。一実施形態では、収集チャンバの孔が粒子および断片によって阻止される際に、収集チャンバ12の内部68からの流動が保たれるように、孔の半分以上は、収集チャンバ12の外面の近位の半分にわたって分布する。別の実施形態では、開口部6の外とは対照的に、通気孔31の外へ優先的に流れるように流体を促すために、全ての通気孔を通過する流体の総水圧抵抗は、開口部6を通過する流体の水圧抵抗よりも小さい。
【0034】
動作中、カテーテル2Aは、開口部6を通して露出された切断要素4を伴って、血管Vを通して前進させられる。切断要素4は、血管Vの管腔表面LSからアテローム様物質Mの大型断片Fを分離し、切断要素4のカップ状表面24は、開口部6を通して収集チャンバ12の内部68の中へ該断片を方向付ける。流体源は、切断要素4の回転の前、間、または後に、あるいは切断要素4の回転の前、間、または後の任意の組み合わせで、管腔20A、4Aを通して加圧流体(生理食塩水等)を押し進める。流体は、矢印Aの方向に切断要素4の管腔4Aから退出し、収集チャンバ12の内部68に流入し、通気孔31から流出する。物質Mに作用する切断要素4によって生成される小粒子Pは、収集チャンバ12の内部68の遠位領域68dの中への流体流動によって搬送される。
【0035】
図6を参照すると、別のカテーテル2Bが示されており、カテーテル2Bの同一または同様の参照番号は、カテーテル2の同一または同様の構造を指し、カテーテル2の同一または同様の特徴に関する全ての論議は、他に記述がない限り、等しく適用可能である。カテーテル2と比較して、カテーテル2Bは、向上した物質収集能力を有し、加えて、管7、流体源(図示せず)、および収集チャンバ12の壁の中の通気孔31から成る。管7は、カッタードライバ5の付近のガスケット付き機械的シール等の流体密封接続を用いて、流体源に取り付けられる。流体源は、いくつかの実施形態では、患者への過剰な流体の注入を防止するよう、例えば、弁を用いて、カッター4が回転している時のみ流動を提供する。流体源は、切断要素4の回転の前、間、または後に、あるいは切断要素4の回転の前、間、または後の任意の組み合わせで、流動を提供することができる。他の実施形態では、流体は、収集チャンバ12内の物質の量の可視化を促進するように、造影剤等の放射線不透過性物質から成る。管7の遠位端は、収集チャンバ12の側壁に向かった方向から収集チャンバ12の最遠位端に向かった方向に及ぶ、任意の方向に配向することができる。一実施形態では、管7の遠位端は、収集チャンバ12の内部68の遠位領域68dに向かって配向される。他の実施形態では、管7は、管を遠位に通る流動を可能にするが、血液または破片が管7に進入し、管7の管腔を潜在的に詰まらせることを防止するよう、管を近位に通る流動を防止する、一方向弁を有する。いくつかの実施形態では、管7の管腔の直径および長さは、0.5、1、2、5、10、20、または50cc/分を含む、0.5〜50cc/分の流体流量、または50psi(345キロパスカル)の駆動圧における他の流量を可能にするようサイズ決定される。他の実施形態では、これらの流量は、1、5、10、20、100、または150psi(6.9、35、69、140、690、または1000キロパスカル)の駆動圧で、またはその間の圧力で達成される。通気孔31は、カテーテル2Aについて前述で説明されるような構造および機能的特性を有する。
【0036】
カテーテル2Bの別の実施形態では、流体は、管7の管腔を通して注入される代わりに、カテーテル2の管腔21を通して注入される。この実施形態では、流体が斜面16を通って遠位に流れ、斜面16から収集チャンバ12の内部68の中へ退出するように、流体通路(図示せず)を斜面16に提供することができる。
【0037】
動作中、カテーテル2Bは、開口部6を通して露出された切断要素4を伴って、血管Vを通して前進させられる。切断要素4は、血管Vの管腔表面LSからアテローム様物質Mの大型断片Fを分離し、切断要素4のカップ状表面24は、開口部6を通して収集チャンバ12の内部68の中へ該断片を方向付ける。いくつかの実施形態では、流体は放射線不透過性染料から成り、先端の中のプラークの量が可視化される。流体は、矢印Bの方向に管7の管腔から退出し、収集チャンバ12の内部68に流入し、通気孔31から流出する。物質Mに作用する切断要素4によって生成される小粒子Pは、収集チャンバ12の内部68の遠位領域68dの中への流体流動によって搬送される。
【0038】
図7を参照すると、別のカテーテル2Cが示されており、カテーテル2Cの同一または同様の参照番号は、カテーテル2の同一または同様の構造を指し、カテーテル2の同一または同様の特徴に関する全ての論議は、他に記述がない限り、等しく適用可能である。カテーテル2と比較して、カテーテル2Cは、向上した物質収集能力を有し、加えて、切断要素4の中の管腔4C、接続シャフト20の中の管腔20Cおよび孔20D、インペラ9、カテーテル2の中の入口孔32、および収集チャンバ12の壁の中の通気孔31から成る。切断要素4および接続シャフト20は、管腔4Cおよび20Cの間に流体漏出防止接続を形成するよう、接着、溶接、鋳造、圧入、ガスケット付き機械的シール、または他の手段によって取り付けられる。孔32は、血管Vの管腔Lから管腔21の中への流体の通過を可能にし、孔20Dは、管腔21から管腔20Cの中への流体の通過を可能にする。いくつかの実施形態では、管腔の直径および長さは、0.5、1、2、5、10、20、または50cc/分を含む、0.5〜50cc/分の流体流量、または50psi(345キロパスカル)の駆動圧における他の流量を可能にするようサイズ決定される。他の実施形態では、これらの流量は、1、5、10、20、100、または150psi(6.9、35、69、140、690、または1000キロパスカル)の駆動圧で、またはその間の圧力で達成される。インペラ9は、接着ボンド、溶接、機械的連結、または他の手段によって、接続シャフト20に固定して取り付けられる。
【0039】
図7Aを参照すると、インペラ9は、ステンレス鋼、ニチノール、ポリオキシメチレン(DELRIN(登録商標)という商標指定の下で市販されている)、ポリエーテルブロックアミド(PEBAX(登録商標)という商標指定の下で市販されている)、ポリアミド、ナイロン12、ポリエステル、または他の材料を含むが、それらに限定されない、金属、プラスチック、または他の材料から成る。インペラ9は、溶接、接着ボンド、または他の手段によって接続シャフト20に取り付けられる、別個に加工された構成要素であってもよく、またはシャフトから一体的に形成され得る。いくつかの実施形態では、インペラは、1、2、3、4、6、8、または10の巻きを含む、1〜10以上の巻きから成る(図7Aでは4の巻きが図示されている)。10、20、30、45、60、または75度を含む、10〜75度のピッチ角9aが想定され、ピッチ間隔9bは、インペラの長さに沿って均一または様々であり得る。インペラのランド幅9cもまた、インペラの長さに沿って変化し得る。いくつかの実施形態では、インペラ9の外径とカテーテル2の内径との間の間隔9dは、0.000、0.001、0.002、0.003、0.004、0.007、または0.010インチ(0.000、0.0025、0.0051、0.0076、0.010、0.018、または0.025cm)を含む、0.000〜0.010インチ(0.000〜0.025cm)、またはその間の量であり得る。他の実施形態では、0.0005、0.001、または0.002インチ(0.0013、0.0025、または0.0051cm)を含む0.0005〜0.002インチ(0.0013〜0.0051cm)の量で、またはその間の量で、インペラ9の外径とカテーテル2の内径との間の締り嵌めまたは負の間隔9dがあり得る。さらなる実施形態では、インペラ9の寸法および管腔21の直径は、0.5、1、2、5、10、20、または50cc/分を含む0.5〜50cc/分の流体流量、またはインペラが1,000、2,000、4,000、8,000、16,000、または24,000RPMで、あるいはその間の回転速度で回転している場合に他の流量を生成するよう変化させられ得る。通気孔31は、カテーテル2Aについて前述で説明されるような構造および機能的特性を有する。
【0040】
動作中、カテーテル2Cは、開口部6を通して露出された切断要素4を伴って、血管Vを通して前進させられる。切断要素は、血管Vの管腔表面LSからアテローム様物質Mの大型断片Fを分離し、切断要素4のカップ状表面24は、開口部6を通して収集チャンバ12の内部68の中へ該断片を方向付ける。矢印Dによって示される方向に回転するインペラ9は、血管の管腔Lから孔32を通して管腔21の中へ流体(血液等)を引き込み、流体を加圧し、切断要素4の回転中に、孔20D、管腔20C、および管腔4Cを通して加圧流体を押し進める。流体は、矢印Cの方向に切断要素4の管腔4Cから退出し、収集チャンバ12の内部68に流入し、通気孔31から流出する。物質Mに作用する切断要素4によって生成される小粒子Pは、収集チャンバ12の内部68の遠位領域68dの中への流体流動によって搬送される。
【0041】
切断要素40(図8および8A参照)は、カテーテル2、2A、2B、2C、または2Dのうちのいずれかで、切断要素4の代わりに使用することができる。切断要素40は、切断要素4と同様であり、切断要素40の同一または同様の参照番号は、切断要素4の同一または同様の構造を指し、切断要素4の同一または同様の特徴に関する全ての論議は、他に記述がない限り、等しく適用可能である。切断要素4と比較して、切断要素40は、加えて、1つ以上のチャネル42および1つ以上の孔44から成る。方向Eへの切断要素40の回転中、流体(血液等)は、切断要素40の外縁23におけるチャネル42に進入し、孔44を通って遠位に退出する。チャネル42および孔44は、掘削、放電加工(EDM)、または他の手段によってカッター40に加工することができる。一実施形態では、切断要素40は、2つの部品で作られ、一方は、その中に切断されたチャネル42を伴い、他方は、切断縁22、カップ状表面24、隆起要素26(使用される場合)、およびその中に形成された孔44を伴い、2つの部品は、溶接、はんだ付け、ろう着、接着、機械的連結、または他の手段によって、後でともに接合される。いくつかの実施形態では、孔44は、切断要素40の縦軸LAに沿って位置付けられない。チャネルおよび孔の数、チャネルの幅42W、チャネルの長さ42L、および孔44の直径は、0.5、1、2、5、10、20、または50cc/分を含む、0.5〜50cc/分の流体流量、または切断要素40が1,000、2,000、4,000、8,000、16,000、または24,000RPMで、あるいはその間の回転速度で回転している時の他の流量を生成するよう変化させられ得る。
【0042】
動作中、切断要素40は、例えば、カテーテル2Aについて前述のように、血管V内での使用中に、矢印Eの方向に回転させられる。切断要素40は、血管Vの管腔表面LSからアテローム様物質Mの大型断片Fを分離し、切断要素4のカップ状表面24は、開口部6を通して収集チャンバ12の内部68の中へ該断片を方向付ける。矢印Eによって示される方向に回転する切断要素40は、切断要素の回転中に、血管Vの管腔Lからチャネル42の中へ、および孔44の中へ流体(血液等)を押し進める。流体は、略縦軸LAの方向へ切断要素40の孔44から退出し、収集チャンバ12の内部68に流入し、通気孔31から流出する。物質Mに作用する切断要素40によって生成される小粒子Pは、収集チャンバ12の内部68の遠位領域68dの中への流体流動によって搬送される。
【0043】
図9を参照すると、別のカテーテル2Dが示されており、カテーテル2Dの同一または同様の参照番号は、カテーテル2の同一または同様の構造を指し、カテーテル2の同一または同様の特徴に関する全ての論議は、他に記述がない限り、等しく適用可能である。カテーテル2と比較して、カテーテル2Dは、向上した物質収集能力を有し、加えて、駆動シャフト33および1つ以上のプロペラ34から成る。種々の実施形態では、駆動シャフト33およびプロペラ34は、ステンレス鋼、コバルト・クロム・ニッケル・モリブデン・鉄合金(Elgiloy(登録商標)という商標指定の下で市販されている)または他の金属等の金属、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン12、液晶ポリマー、または他のポリマー等のポリマーから成り得る。いくつかの実施形態では、溶接、ろう着、はんだ付け、外側被覆、機械的連結、接着、または他の取付手段によって、駆動シャフト33は、切断要素4のカップ状表面24に取り付けられ、プロペラ34は、駆動シャフト33に取り付けられる。一実施形態では、駆動シャフト33は、縦軸LAに沿って切断要素4のカップ状表面24に取り付けられている。駆動シャフト33は、切断要素の縦軸LAと収集チャンバ12の縦軸LACCとの間で屈曲するほど十分可撓性である。一実施形態(図9)では、駆動シャフト33は、収集チャンバ12の遠位端付近にプロペラ34を位置付けるほど十分長い。別の実施形態(図10A)では、駆動シャフト33は、開口部6の直接遠位にプロペラ34を位置付けるほど十分長いだけである。駆動シャフト33は、これらの両極端で、またはそれらの間で、任意の長さであり得る。プロペラ34は、遠位方向に流体(例えば、血液)を推進するように配向される。プロペラ34のピッチは、0.5、1、2、5、10、20、または50cc/分を含む、0.5〜50cc/分の流体流量、またはプロペラ34が1,000、2,000、4,000、8,000、16,000、または24,000RPMで、あるいはその間の回転速度で回転している時の他の流量を生成するよう変化させられ得る。通気孔31は、カテーテル2Aについて前述で説明されるような構造および機能的特性を有する。
【0044】
動作中、カテーテル2Dは、開口部6を通して露出された切断要素4を伴って、血管Vを通して前進させられる。切断要素4は、血管Vの管腔表面LSからアテローム様物質Mの大型断片Fを分離し、切断要素4のカップ状表面24は、開口部6を通して収集チャンバ12の内部68の中へ該断片を方向付ける。プロペラ34は、収集チャンバ12の内部68の中で遠位に流体を推進し、通気孔31を通して流体を外へ推進し、それにより、開口部6を通して流体(血液等)を収集チャンバ12の中へ引き込ませる。開口部6の中への流体流動は、物質Mに作用する切断要素4によって生成される小粒子Pを、収集チャンバ12の内部68の遠位領域68dの中へ搬送する。
【0045】
カテーテル2Dの別の実施形態では、駆動シャフト33およびプロペラ34をカップ状表面24に取り付ける代わりに、パドルが切断要素4のカップ状表面24に取り付けられている。パドルのいくつかの実施形態が、図9A、9B、および9Cに図示され、それぞれ、パドル35A、35B、および35Cとして標識されている。パドル35A、35B、35Cは、格納位置にカッター4を伴って図示されている。パドルは、いくつかの実施形態では、長方形の断面を有するワイヤから成り得る。ワイヤは、図中に示されるようならせん構成にねじられる。パドル35A、35B、または35Cは、切断要素4の回転中に、チャンバ12の内部68の中の流体を遠位に移動させる。いくつかの実施形態では、ワイヤの幅(カテーテルの縦軸に垂直な平面内のワイヤの複数部分の間の最大距離)、長さ、および厚さ、ならびにらせんのピッチは、0.5、1、2、5、10、20、または50cc/分を含む、0.5〜50cc/分の流体流量、またはインペラが1,000、2,000、4,000、8,000、16,000、または24,000RPMで、あるいはその間の回転速度で回転している時の他の流量を生成するよう変化させられ得る。いくつかの実施形態では、ワイヤは、0.002、0.003、0.004、0.005、0.007、0.009、0.011、0.015、または0.020インチ(0.0051、0.0076、0.010、0.013、0.018、0.023、0.028、0.038、または0.051cm)を含む、0.002〜0.020インチ(0.0051〜0.051cm)の厚さであり得、ワイヤ幅は、厚さ、ワイヤ幅、またはそれらの間の両方において、0.010、0.015、0.020、0.025、0.030、0.040、0.050、または0.075(0.025、0.038、0.051、0.064、0.076、0.10、0.13、または0.19cm)を含む、0.010〜0.075インチ(0.025〜0.19cm)であり得る。
【0046】
1つの例示的実施形態では、図9Aは、収集チャンバ12と同じくらい長く、収集チャンバの内径の40%であるワイヤ幅D1を有し、パドルの長さにわたって均一なピッチ長さP1を有するらせんに捻転されている長方形の断面から成るパドル35Aを図示する。別の例示的実施形態では、図9Bは、収集チャンバの内径の40%であるパドルの近位部分にわたるワイヤ幅D2、および収集チャンバの内径の80%であるパドルの遠位部分にわたるワイヤ幅D3を有する収集チャンバ12の長さの60%と同じくらい長く、パドルの長さにわたって均一なピッチ長さP2を有するらせんに捻転されている長方形の断面から成るパドル35Bを図示する。他の実施形態は、3つ以上の異なるワイヤ幅を有することができ、またはワイヤ幅は、パドル35Bの少なくとも一部分にわたって連続的に変化し得ることが想定される。さらに、収集チャンバの内径の約20%から収集チャンバの内径の95%までのワイヤ幅が想定される。図9Cは、収集チャンバの内径の30%であるパドルの長さにわたるワイヤ幅D4と、パドルの近位部分にわたるピッチ長さP3と、パドルの遠位部分にわたるピッチ長さP4とを有する収集チャンバ12の長さの70%と同じくらい長い、らせんに捻転されている、長方形の断面から成るパドル35Cを図示する。他の実施形態は、3つ以上の異なるピッチ長さを有することができ、またはピッチ長さは、パドル35Cの少なくとも一部分にわたって連続的に変化し得ることが想定される。さらに他の実施形態では、ワイヤ幅およびピッチ長さは両方とも、パドリの長さにわたって連続的または離散的に変化することができる。
【0047】
随意で、いくつかの実施形態では、カテーテル2、2A、2B、または2Cは、加えて、駆動シャフト33およびプロペラ34から成り得る。他の実施形態では、カテーテル2、2A、2B、または2Cは、加えて、パドル35A、35B、または35Cから成り得る。
【0048】
動作中、シャフト33およびプロペラ34の代わりに、パドル35A、35B、または35Cを装備したカテーテル2Dは、開口部6を通して露出された切断要素4を伴って、血管Vを通して前進させられる。切断要素4は、血管Vの管腔表面LSからアテローム様物質Mの大型断片Fを分離し、切断要素4のカップ状表面24は、開口部6を通して収集チャンバ12の内部68の中へ該断片を方向付ける。パドル35A、35B、または35Cは、収集チャンバ12の内部68の中で遠位に流体を推進し、通気孔31を通して流体を外へ推進し、それにより、開口部6を通して流体(血液等)を収集チャンバ12の中へ引き込ませる。開口部6の中への流体流動は、物質Mに作用する切断要素4によって生成される小粒子Pを、収集チャンバ12の内部68の遠位領域68dの中へ搬送する。パドル35はまた、収集チャンバ12の内部68の遠位領域68dの中へ断片Fを輸送する。
【0049】
別の実施形態では、断片Fおよび粒子Pは、収集チャンバ12の遠位端に開口部を提供し、次いで、プロペラ34またはパドル35を回転させ、それにより、破片を排出することによって、カテーテル2Dの収集チャンバ12の内部68から除去される。収集チャンバ12の遠位端に開口部が提供されたカテーテルのさらなる説明は、「Debulking Catheters and Methods」と題された、Simpsonらの米国特許出願公開第US2005/0222663 A1号で見出され、その内容は、参照することにより本明細書に組み込まれる。段落[0117]から[0146]を参照されたい。他の実施形態では、カテーテル2、2A、2B、または2Cは、加えて、シャフト33およびプロペラ34またはパドル35A、35B、あるいは35Cから成ってもよく、収集チャンバ12の内部は、カテーテル2Dについて前述で説明されるように破片が除去され得る。
【0050】
カテーテル2A、2B、2C、または2Dのいくつかの実施形態では、流体再循環回路が確立され得る。これは、例えば、物質Mが、物質除去カテーテルより遠位にある血管を完全に閉塞する、血管中の遠位流出の完全またはほぼ完全な妨害の場合において、特に望ましい。流体再循環回路を確立するために、通気孔31の外への流体の流量は、管腔4A(カテーテル2A)を通って、管7(カテーテル2B)を通って、管腔4C(カテーテル2C)を通って、切断要素40の孔44を通って、またはこれらの構造(使用される場合)の組み合わせを通って、収集チャンバ12の内部68の中へ進入する流体の容量を超えなければならない。この流動条件が生じる時、陰圧が収集チャンバ12の内部68の中で確立され、流体は、開口部6を通って収集チャンバ12に流入し、それにより、切断要素によって生成される粒子Bを収集チャンバ12の内部68の中へ引き込ませる(図10Aおよび10B)。
【0051】
本発明の血管での使用に加えて、本発明は、天然または人工グラフト、ステントグラフト、解剖学的部位、瘻孔、または他の血流管腔等の他の血流管腔の中の妨害物の除去のために有用であると構想される。
【0052】
前述の説明および図面は、本発明の実施形態を説明する目的で提供され、本発明の範囲を限定することを決して目的としていない。本発明の精神または範囲から逸脱することなく、種々の修正および変更を行えることが、当業者に明白となるであろう。したがって、本発明は、添付の請求項およびそれらの同等物の範囲内に入るならば、本発明の修正および変化例を対象とすることが意図される。さらに、材料および構成の選択が、ある実施形態に関して前述で説明されていてもよいが、当業者であれば、説明される材料および構成は、実施形態にわたって適用可能であることを理解するであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を有する本体と、
前記本体に連結されている回転可能シャフトと、
前記本体に連結され、切断要素より遠位に位置付けられている組織収集チャンバと、
回転可能シャフトに連結されている切断要素であって、切断縁を有する切断要素と、
前記組織収集チャンバの中へ流体を方向付けるように構成されている管腔と
を備えている、アテローム切除術用カテーテル。
【請求項2】
前記管腔は、前記組織収集チャンバの中へ遠位方向に流体を方向付ける、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項3】
前記切断要素は、カップ状表面を有し、前記カップ状表面は、前記カップ状表面が遠位方向に移動する場合に、前記切断縁によって切断された組織を遠位方向に方向転換させるように構成されている、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項4】
前記管腔は、前記切断要素の前記カップ状表面上に遠位開口部を有している、請求項3に記載のカテーテル。
【請求項5】
前記管腔は、前記切断要素の中の第1の管腔部分と、前記回転可能シャフトの中の第2の管腔部分とを備えている、請求項4に記載のカテーテル。
【請求項6】
前記遠位開口部は、前記切断要素の縦軸に位置付けられている、請求項4に記載のカテーテル。
【請求項7】
前記管腔は、遠位開口部を有し、前記遠位開口部は、前記切断要素の前記カップ状表面上に位置付けられていない、請求項3に記載のカテーテル。
【請求項8】
前記遠位開口部は、前記切断要素の前記カップ状表面に隣接して位置付けられている、請求項7に記載のカテーテル。
【請求項9】
流体を前記管腔に供給する流体源が、前記カテーテルの近位部分に取り付けられている、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項10】
前記流体源によって供給される前記流体は、食塩水である、請求項9に記載のカテーテル。
【請求項11】
前記流体源によって供給される前記流体は、放射線不透過性物質を含む、請求項9に記載のカテーテル。
【請求項12】
前記管腔の近位開口部が、前記カテーテルの遠位部分に位置付けられているが、前記切断要素の前記カップ状表面の近位に位置付けられている、請求項3に記載のカテーテル。
【請求項13】
前記近位開口部は、前記回転可能シャフト上に位置付けられている、請求項12に記載のカテーテル。
【請求項14】
前記回転可能シャフトは、前記管腔の2つ以上の近位開口部を備えている、請求項13に記載のカテーテル。
【請求項15】
前記回転可能シャフトは、前記近位開口部の近位にインペラを備え、前記インペラは、前記回転可能シャフトが回転させられた場合に、流体を前記近位開口部の中へ押し進める、請求項13に記載のカテーテル。
【請求項16】
前記インペラは、1〜10の巻きを有している、請求項15に記載のカテーテル。
【請求項17】
前記管腔は、前記切断要素の前記カップ状表面上に遠位開口部を有している、請求項12に記載のカテーテル。
【請求項18】
前記遠位開口部は、前記切断要素の縦軸に位置付けられている、請求項17に記載のカテーテル。
【請求項19】
前記管腔の近位開口部は、前記切断要素上に位置付けられている、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項20】
前記近位開口部は、前記切断要素の外縁に位置付けられている、請求項19に記載のカテーテル。
【請求項21】
前記切断要素は、カップ状表面を有し、前記カップ状表面は、前記カップ状表面が遠位方向に移動する場合に、前記切断縁によって切断された組織を遠位方向に方向転換させるように構成され、前記管腔は、前記切断要素の前記カップ状表面上に遠位開口部を有している、請求項20に記載のカテーテル。
【請求項22】
前記遠位開口部は、前記切断要素の縦軸に位置付けられている、請求項21に記載のカテーテル。
【請求項23】
前記組織収集チャンバは、通気孔を備えている、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項24】
前記組織収集チャンバは、10〜200個の通気孔を備えている、請求項23に記載のカテーテル。
【請求項25】
前記通気孔は、25〜200ミクロンの直径を有している、請求項23に記載のカテーテル。
【請求項26】
前記切断要素は、前記開口部に対する格納位置と切断位置との間で移動可能である、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項27】
開口部を有する本体と、
前記本体に連結されている回転可能シャフトと、
前記本体に連結され、切断要素より遠位に位置付けられている組織収集チャンバと、
前記回転可能シャフトに連結されている切断要素であって、切断縁を有する切断要素と、
前記組織収集チャンバの中で遠位に流体を推進するための部品であって、(i)近位端および遠位部分を有する駆動シャフトであって、前記近位端は、前記切断要素に取り付けられ、プロペラが、前記遠位部分に取り付けられている、駆動シャフト、および、(ii)前記切断要素に取り付けられているパドルから成る群より選択される部品と
を備えている、アテローム切除術用カテーテル。
【請求項28】
前記切断要素は、カップ状表面を有し、前記カップ状表面は、前記カップ状表面が遠位方向に移動する場合に、前記切断縁によって切断された組織を遠位方向に方向転換させるように構成されている、請求項27に記載のカテーテル。
【請求項29】
前記組織収集チャンバの中で遠位に流体を推進するための前記部品は、(i)近位端および遠位部分を有する駆動シャフトであって、前記近位端は、前記切断要素の前記カップ状表面に取り付けられ、プロペラが、前記遠位部分に取り付けられている、駆動シャフト、および、(ii)前記切断要素の前記カップ状表面に取り付けられているパドルから成る群より選択される、請求項28に記載のカテーテル。
【請求項30】
前記組織収集チャンバの中で遠位に流体を推進するための前記部品は、近位端および遠位部分を有する駆動シャフトであり、前記近位端は、前記切断要素に取り付けられ、プロペラが、前記遠位部分に取り付けられている、請求項27に記載のカテーテル。
【請求項31】
前記プロペラは、前記開口部の遠位に、かつ前記収集チャンバの前記遠位端の近位に位置している、請求項30に記載のカテーテル。
【請求項32】
前記プロペラは、前記開口部の直接遠位に位置している、請求項31に記載のカテーテル。
【請求項33】
前記プロペラは、前記収集チャンバの遠位半分の中に位置している、請求項31に記載のカテーテル。
【請求項34】
前記駆動シャフトの近位端は、前記切断要素のカップ状表面に取り付けられ、前記カップ状表面は、前記カップ状表面が遠位方向に移動する場合に、前記切断縁によって切断された組織を遠位方向に方向転換させるように構成されている、請求項30に記載のカテーテル。
【請求項35】
前記組織収集チャンバの中で遠位に流体を推進するための前記部品は、前記切断要素に取り付けられているパドルである、請求項27に記載のカテーテル。
【請求項36】
前記パドルは、らせん構成でねじられているワイヤである、請求項35に記載のアテローム切除術用カテーテル。
【請求項37】
前記ワイヤは、長方形の断面を有している、請求項36に記載のカテーテル。
【請求項38】
前記ワイヤは、0.002〜0.020インチ(0.0051〜0.051cm)の太さを有している、請求項36に記載のカテーテル。
【請求項39】
前記ワイヤの幅は、0.010〜0.075インチ(0.025〜0.19cm)である、請求項36に記載のカテーテル。
【請求項40】
前記パドルは、前記収集チャンバの内径の20〜95パーセントであるワイヤ幅を有している、請求項36に記載のカテーテル。
【請求項41】
前記パドルは、前記収集チャンバの縦方向長さの少なくとも50パーセントである縦方向長さを有している、請求項35に記載のカテーテル。
【請求項42】
前記パドルは、前記収集チャンバの縦方向長さの少なくとも70パーセントである縦方向長さを有している、請求項35に記載のカテーテル。
【請求項43】
前記組織収集チャンバは、通気孔を備えている、請求項27に記載のカテーテル。
【請求項44】
前記組織収集チャンバは、10〜200個の通気孔を備えている、請求項43に記載のカテーテル。
【請求項45】
前記通気孔は、25〜200ミクロンの直径を有している、請求項43に記載のカテーテル。
【請求項46】
前記パドルは、前記切断要素のカップ状表面に取り付けられ、前記カップ状表面は、前記カップ状表面が遠位方向に移動する場合に、前記切断縁によって切断された組織を遠位方向に方向転換させるように構成されている、請求項35に記載のカテーテル。
【請求項47】
前記収集チャンバは、切断された物質および粒子を除去するように開くことができる部分を遠位端に備えている、請求項27に記載のカテーテル。
【請求項48】
前記切断要素は、前記開口部に対する格納位置と切断位置との間で移動可能である、請求項27に記載のカテーテル。
【請求項49】
アテローム切除術用カテーテルの中で流体を再循環させる方法であって、
アテローム切除術用カテーテルを提供することであって、
前記アテローム切除術用カテーテルは、
開口部を有する本体と、
前記本体に連結されている回転可能シャフトと、
前記本体に連結され、切断要素より遠位に位置付けられている組織収集チャンバであって、通気孔を有する組織収集チャンバと、
前記回転可能シャフトに連結されている切断要素であって、切断縁を有する切断要素と
を備えている、ことと、
陰圧が前記組織収集チャンバの内側で生成され、この陰圧が、前記カテーテルの前記本体の前記開口部を通して流体を前記組織収集チャンバに進入させるように、前記通気孔を通して前記組織収集チャンバから外へ流体を移動させることと
を含む、方法。
【請求項50】
前記カテーテルは、前記組織収集チャンバの中へ流体を方向付けるように構成されている管腔を備えている、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記カテーテルは、前記組織収集チャンバの中で遠位に流体を推進するための部品を備え、前記部品は、(i)近位端および遠位部分を有している駆動シャフトであって、前記近位端は、前記切断要素に取り付けられ、プロペラが、前記遠位部分に取り付けられている、駆動シャフト、および、(ii)前記切断要素に取り付けられているパドルから成る群より選択される、請求項49に記載の方法。
【請求項52】
身体管腔から物質を除去する方法であって、
アテローム切除術用カテーテルを提供することあって、
前記アテローム切除術用カテーテルは、
開口部を有する本体と、
前記本体に連結されている回転可能シャフトと、
前記本体に連結され、切断要素より遠位に位置付けられている組織収集チャンバと、
前記回転可能シャフトに連結されている切断要素であって、切断縁を有する切断要素と、
前記組織収集チャンバの中へ流体を方向付けるように構成されている管腔と
を備えている、ことと、
前記身体管腔の中に前記カテーテルを配置することと、
前記身体管腔の中で前記カテーテルを移動させ、前記切断要素を前記身体管腔の中の前記物質と接触させることと
を含む、方法。
【請求項53】
前記カテーテルは、前記切断縁を前記身体管腔の中の前記物質と接触させるように遠位方向に移動させられる、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記カテーテルは、前記格納位置に前記切断要素を伴って前記身体管腔の中に配置され、前記カテーテルは、前記物質を切断位置にある前記切断要素と接触させるように移動させられる、請求項52に記載の方法。
【請求項55】
前記身体管腔は、血管である、請求項52に記載の方法。
【請求項56】
身体管腔から物質を除去する方法であって、
アテローム切除術用カテーテルを提供することであって、
前記アテローム切除術用カテーテルは、
開口部を有する本体と、
前記本体に連結されている回転可能シャフトと、
前記本体に連結され、切断要素より遠位に位置付けられている組織収集チャンバと、
前記回転可能シャフトに連結されている切断要素であって、切断縁を有する切断要素と、
前記組織収集チャンバの中で遠位に流体を推進するための部品であって、(i)近位端および遠位部分を有する駆動シャフトであって、前記近位端は、前記切断要素に取り付けられ、プロペラが、前記遠位部分に取り付けられている、駆動シャフト、および、(ii)前記切断要素に取り付けられているパドルから成る群より選択される部品と
を備えている、ことと、
前記身体管腔の中に前記カテーテルを配置することと、
前記身体管腔の中で前記カテーテルを移動させ、前記切断要素を前記身体管腔の中の前記物質と接触させることと
を含む、方法。
【請求項57】
前記カテーテルは、前記切断縁を前記身体管腔の中の前記物質と接触させるように遠位方向に移動させられる、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記カテーテルは、前記格納位置に前記切断要素を伴って前記身体管腔の中に配置され、前記カテーテルは、前記物質を切断位置にある前記切断要素と接触させるように移動させられる、請求項56に記載の方法。
【請求項59】
前記身体管腔は、血管である、請求項56に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図7A】
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【図8】
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【図8A】
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【図9】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図10A】
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【図10B】
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【公表番号】特表2013−513442(P2013−513442A)
【公表日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−543286(P2012−543286)
【出願日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際出願番号】PCT/US2010/059740
【国際公開番号】WO2011/072149
【国際公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【出願人】(501289751)タイコ ヘルスケア グループ リミテッド パートナーシップ (320)
【Fターム(参考)】