説明

改良朝食シリアル

本発明は改善された朝食シリアル製品に関する。新規製品は改善された感覚特性を有し、添加成分により、より健康的である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、改良朝食シリアルに関する。この新製品は、低減化ソーキング(soaking)を有し、また添加成分によりより健康的である。
【背景技術】
【0002】
伝統的に、シリアルは、パンまたはポリッジ(porridge)、あるいは食品調製品の一部として消費される。朝食シリアルは今日消費量が多くなっており、また高感覚性で高栄養価の健康製品のニーズが高まっている。食品製造業者は既に、多様な成分、例えば糖、蜂蜜、オイル、およびより最近ではチョコレートを朝食シリアルに添加している。
【0003】
朝食シリアルのテキスチャー特性(textural characteristics)は、消費者による最終的受容性を決定するのに重要な役割を担う。このテクスチャー(texture)は、例えば味とか色彩に比べてより重要であることがある。テキスチャー特性は、例えばパリパリ感および口当たりとして定義され得る。粘着性と柔軟性の両方が望まれない性質であり、またこれらの性質は、この製品のソーキングに関連している。朝食シリアルの感覚性に関する最も重要な要素は、液体、例えば牛乳またはジュースが添加されている場合のテキスチャーである。
【0004】
植物ステロールエステルが血清コレステロール含有量低下作用を有することは知られている。スタノール脂肪酸エステル、その作用効果、およびその適切な製造方法は、米国特許第6,174,560明細書に記載されている。この文献および特にFDAが植物ステロールに対する健康効果請求を容認したことは、植物ステロールを食品に補給することに対する食品工業の関心を高めた。しかしながら、植物ステロールエステルの種々の食品の物性に対する作用効果は、殆ど理解されていない。したがって、この分野を明解にする必要がある。
【0005】
食物繊維は、不溶性物質および溶解性物質を含む。コレステロール低減効果は、その粘度挙動により、主に溶解性繊維に関連しているが、また不溶性繊維も血清コレステロール含有量に悪い影響を与えている。β−グルカン、特に燕麦からのβ−グルカンは、コレステロール低減効果を有することで知られており、FDAは、一杯分当たり(per serving)燕麦β−グルカン少なくとも0.75グラムを含む燕麦製品に対してコレステロール低減効果に対する健康効果請求を承認した。しかしながら、食物繊維が朝食シリアルに加えられるとき、しばしば感覚性が低下される。添加された繊維は、製品の口当たりを余りにもぱさぱさに変えて、またその外観は、埃っぽく、灰色で、魅力の乏しいものになる。しかしながら、食物繊維の朝食シリアルへの添加の主たる欠点は、製品による液体の吸収を増加することである。また、食物繊維を全く含まないかほんの少量含む朝食シリアルは、食べる前に、液体例えば牛乳が注がれると、非常に容易に液体を吸収し、そのパリパリ感を失う。これらの望まざる性質は、最低限にするか、あるいは除去される必要がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
発明の要約
本発明は、製品に植物ステロールエステルを添加することにより、朝食シリアルのソーキング(soaking)を低減させる。植物ステロールエステルは、食事の前に液体が製品に添加される場合格別な処置をしなければ容易にソーキングする組成分をコーティングすることができて、それにより、製品のパリパリ感および口当たりを保持できると考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
特に、本発明に係る朝食シリアルは、請求項1の特徴部分に記載されている構成により特徴付けられる。本発明による朝食シリアルのソーキング低減化方法は、請求項11の特徴部分に記載されている構成によって特徴付けられる。
【0008】
定義
本明細書使用される用語「ソーキング(soaking)」は、液体が朝食シリアルに添加された後の、より好ましくない、組織特性、あるいは感覚器官を刺激する特性、口当たり、パリパリ感、外観および食味に関する。
【0009】
用語「液体」は、ミルク、水、ジュース、ヨーグルトまたはケフィール(kefir)などの全ての湿分を含む。
【0010】
用語「朝食シリアル」は、朝食シリアルおよび通常、ミューズリィ(mueslies)およびクランチ(crunchies)のごときいくらかの液体と共に食間に食する製品を含む。これらの朝食シリアルには、膨化した、フレーク状の、モルトされた、ベークされた、押出された、裁断された、および/または粒状化されたシリアル、および調理されあるいは他の方法で熱処理されたシリアルおよび穀粒が含まれる。用語「朝食シリアル」にはまた、上記シリアルの混合物も含まれる。この朝食シリアルにはまた、オイル、糖、乾燥フルーツ、ナッツ、チョコレート、芳香剤、ビタミン、ミネラル、および他の健康成分などの他の成分が含まれても良く、また、例えばオイル、糖を使用してコーティングされて、および/またはトーストされても良い。大豆または他の豆類も朝食シリアルに添加することができる。本発明の目的のためのシリアルまたは穀類には、例えば、小麦、燕麦、ライ麦、大麦、米、コーン、ライ小麦、蕎麦の実、あわ、モロコシ類、またはこれらの混合物が含まれる。
【0011】
本明細書において、用語「植物ステロール」には、ステロールおよび飽和ステロール、つまりスタノールの双方が含まれる。
【0012】
本明細書において、それらステロールは、4−デスメチルステロール、4−モノメチルステロールおよび4,4−ジメチルステロール(トリテルペンアルコール)を含み、またそれらスタノールは、4−デスメチルスタノール、4−モノメチルスタノールおよび4,4−ジメチルスタノールを含む。典型的な4−デスメチルステロールは、シトステロール、カンペステロール、スチグマステロール、ブラシカステロール、22-デヒドロブラシカステロール、およびΔ5−アベナステロール、である。典型的な4,4-ジメチルステロールは、シクロアルテノール、24−メチレンシクロアルテノール、およびシクロブラノールである。典型的なスタノールは、シトスタノール、カンペスタノールおよびそれらの24−エピマー、シクロアルタノール、および例えばトリテルペンアルコール類(シクロアルテノール、24−メチレンシクロアルテノールおよびシクロブラノール)の飽和により得られる飽和形である。用語「植物ステロール」は、全ての可能な天然ブレンドまたは指定のステロール類および/またはスタノール類の混合物、並びに全ての個別のステロールまたはスタノールを含む。
【0013】
本発明において、植物ステロールは、有機酸でエステル化される。それらは、本明細書では、「植物ステロールエステル」または「エステル化植物ステロール」と称される。適切な有機酸の例としては、脂肪酸(2〜24炭素、飽和、モノ不飽和、またはポリ不飽和であり、共役脂肪酸、例えばCLA、EPAおよびDHAのごとき特定の脂肪酸をも含む)、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシケイ皮酸(フェルラ酸およびクマル酸)、ジ−、およびトリ−カルボン酸、およびヒドロキシ酸、並びに前記酸の任意の組合せである。好ましくは、野菜オイルが脂肪酸源として使用される。
【0014】
本明細書中で、用語「糖」は、糖、糖アルコール、およびそれらの全ての原料を含む、製品の構成に影響を有する全ての甘味料を意味する。最も好ましい糖は、白砂糖結晶、赤砂糖、糖シロップ、モルトシロップ、メープルシロップ、蜂蜜、糖蜜、またはこれらの原料のようなショ糖ベースの糖である。用語「糖」はまた、ショ糖の成分、つまりグルコースおよび/またはフルクトースを意味する。しかしながら、用語「糖」は、製品中の乾燥フルーツおよび/または液果からの糖分は含まない。
【0015】
本明細書では、「食物繊維」は、不溶性の繊維(セルロースおよびヘミセルロースのごとき多糖類)および溶解性の繊維(例えば、繊維濃厚化材料(例えば繊維濃厚化小麦粉)または繊維濃縮物)の双方を意味する。食物繊維には、シリアル源の繊維、例えば小麦、燕麦、ライ麦、大麦、米、コーン、蕎麦の実、ライ小麦、あわ、モロコシ類の繊維、または、その他の全ての野菜材料からの繊維、例えば大豆、ジャガイモ、糖ビート、豆類、えんどう豆、にんじん、または他の植物源からの繊維、例えばグアーガム、ペクチン、サイリウム、耐性でんぷん(resistant starch)、イヌリン、アルビノキシラン、またはオリゴフルクタンからの繊維、あるいは微生物源の繊維が含まれる。
【0016】
発明の詳細な説明
本発明の様々な特徴と利点は、下記の説明および実施例においてより詳細に記載する。本明細書における全てのパーセンテージは、重量%で示す。
【0017】
エステル化植物ステロールの添加は、液体が添加された場合、朝食シリアルのソーキングを減少させることが今や驚きをもって報告されている。ソーキングの減少は、パリパリ感および/または外観を満足させるのに必須である。特に、もし製品中に高含有量の食物繊維があると、ソーキングの減少は重大である。そのソーキングは、同量のトリグリセリド脂肪を含んだ調整製品と比較して減少した。植物ステロールエステルの添加により新製品の脂肪酸組成物が保持されあるいは改善される。このことは、添加された成分により、飽和脂肪の量が必ずしも増加しないことを意味する。この製品はまた、血清コレステロール含有量の低下に適している。糖と植物ステロールエステル双方の製品への添加は、ソーキングをより一層低減させることもまたは見出された。この結果はまた、植物ステロールエステルと糖の添加後、朝食シリアルがトーストされた場合、より改善された。加えて、エステル化植物ステロールがトリグリセリド脂肪に代わると、最終製品中の吸収性脂肪量は減少され、また植物ステロール脂肪酸エステルのステロール部分は、実際上非吸収性である。
【0018】
したがって、本発明の第一の目的は、液体添加後のソーキング性の低減した朝食シリアルであり、この朝食シリアルは、2.2〜25重量%の量の植物ステロールエステルを含む。
【0019】
好ましくは、これらの朝食シリアルは、5〜50重量%の糖を含み、またより好ましくは、朝食シリアルは、トーストして、感覚特性を改善し、またソーキング性を更に低減させる。
【0020】
朝食シリアル中の植物ステロールエステルの量は、2.2〜25重量%であり、好ましくは2.5〜15重量%であり、より好ましくは2.7〜10重量%である。
【0021】
好ましくは、植物ステロールエステルは、植物ステロール脂肪酸エステルである。脂肪酸エステルは、朝食シリアルに組入れるのに技術的に非常に適している。好ましくは、植物ステロールエステル中の植物ステロールは、その吸収性が無視でき、またそれ故、スタノールの使用がより安全であるので、スタノールである。加えて、スタノールは飽和しているので、スタノールの物性は本目的により適している。それ故、本発明による朝食シリアル中に使用するためには、植物スタノール脂肪酸エステルが最も好ましい。それ故、0〜100重量%の植物ステロールエステルはスタノール脂肪酸エステルを含むことができる。好ましくは、植物ステロールの少なくとも10重量%、より好ましくは少なくとも50重量%、更により好ましくは少なくとも70重量%、更により好ましくは少なくとも90重量%、最も好ましくは約100重量%がスタノール脂肪酸エステルである。本発明によれば、植物ステロールエステルの0〜100重量%がステロール脂肪酸エステルを含み、また植物ステロールエステルの、好ましくは多くとも90重量%、より好ましくは多くとも50重量%、更により好ましくは多くとも30重量%、および最も好ましくは多くとも10重量%がステロール脂肪酸エステルである。
【0022】
本発明の一態様において、朝食シリアルの糖含量は、8〜30重量%、より好ましくは10〜20重量%である。
【0023】
本発明による朝食シリアルへの植物ステロールエステルの組込みは、トリグリセリドを添加する公知の技術を使用して実施可能である。例えば、朝食シリアルを製造するとき、ドウの中に植物ステロールエステルを導入することができる。または、植物ステロールエステルをシリアルのいくつかの成分の表面あるいは最終シリアル混合物にコーティングすることができる。このコーティングは、例えば、スプレーまたは混合により成しうる。この製品がまた、トリグリセリドを含むなら、植物ステロールエステルは好ましくは、朝食シリアルに適用する前に脂肪相と混合される。好ましい方法は、植物ステロールエステルを含む脂肪相を糖と混合し、その後コーティングを適用することである。
【0024】
本発明の好ましい実施形態において、朝食シリアルはトーストされる。トースティングは、所望の色および香り、並びに湿分量とすることで実施される。典型的には、トースティングは約170〜330℃で実施される。トースティングは、本明細書の定義による全てのタイプの朝食シリアル(例えば、調理された、押出された、膨化された、フレークされた、裁断されたあるいは粒状化されたもの)に対して実施化されるが、好ましくは、製品の糖含有量は5〜50重量%である。
【0025】
本発明によるミューズリィ製品の製法の一例としては、糖スラリー、植物ステロールエステル、オイル、フレーク燕麦および他の乾燥成分(例えば、ドライフルーツ)を一緒に混合することを含む。混合した後、ミューズリィをトーストし、ふるいにかけて、最終製品が、2〜11mmの間のサイズの集合体を含むようにする。この集合体は、パリパリしていて割れやすいが、硬くはない。植物ステロールエステルをミューズリィ製品に添加することにより、食べる直前にミューズリィが液体に接触する場合のソーキングを減少させる。植物ステロールエステルを増加すると、また製品の外観を高める。この製品はより光沢があるように見えて、また古くて埃っぽさがより少ないように見える。
【0026】
食物繊維を朝食シリアルに添加すると、感覚特性がしばしば悪くなる。添加された繊維は、製品の口当たりと外観を変えて、魅力を減退させる。繊維の含有量が高いと、非常にしばしば感覚上の問題を生ずる。本発明においては、この問題は、高繊維含有シリアル製品に植物ステロールエステルを添加することにより解決された。その結果、本発明は、改善された感覚特性を有する、3.5〜60重量%の繊維を含む高繊維含有朝食シリアルに関する。これらの製品は、血清中の全体のおよび/またはLDLのコレステロール含有量を減少するのに適しているので、また、健康的でもある。
【0027】
本発明による朝食シリアル中の食物繊維の含有量は、0〜60重量%の範囲で変わり得る。高繊維含有朝食シリアルにおいて、食物繊維の製品中の含有量は、3.5〜60重量%、好ましくは5〜60重量%であり、最も好ましくは、10〜60重量%である。これらの高繊維含有製品のソーキングは、好ましくは、トースティングにより低減させる。
【0028】
本発明の他の実施形態において、朝食シリアルの糖含有量は、17.5〜50重量%、好ましくは18〜50重量%、より好ましくは20〜50重量%である。これらの製品は、そのシリアル部分に基づいて計算して、少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも70重量%、最も好ましくは少なくとも90重量%の量の膨化または/および押出されたシリアルを含む。押出しおよび膨化は、公知の方法で実施できる。これらの製品は必ずしも多くの繊維を含んでいないけれど、それらの製品は依然として非常に容易にソーキングされる。これらの製品において、糖はソーキングを減少させるのに重要な役割を果たす。これらの朝食シリアルの繊維含有量は、0〜60重量%、好ましくは0〜20重量%、より好ましくは0〜10重量%、および最も好ましくは、0〜3.0で変化する。これらの製品もまたトーストしてもよい。
【0029】
本発明の好ましい実施形態は、食物繊維を3.5〜60重量%含む、2.2〜25重量%、好ましくは2.5〜15重量%、最も好ましくは2.7〜10重量%の植物ステロールエステルを含む朝食シリアルである。この製品のソーキングは、低減され、良好な感覚特性、低エネルギー内容物を有し、また相当に血清コレステロールの低減効果を有する。
【0030】
本発明の更に他の目的は、朝食シリアルの製造において2.2〜25重量%で植物ステロールエステルを用いることによる、液体添加後の朝食シリアルのソーキングの低減方法である。前記朝食シリアルは、本発明の朝食シリアルの質的おひび量的組成の記載に関連して、上記に定義されたとおりである。
【発明の効果】
【0031】
本発明の主たる効果は下記のとおりである。
・低減したソーキングおよび改良されあるいは保持されたパリパリ感に関連した朝食シリアルの感覚特性の改善
・栄養価が考慮される場合の良好なあるいは改善された脂肪酸組成物
・トリグリセリド脂肪のみを含む類似の製品に比較して低いエネルギー成分。エステル化植物ステロールが一部または全部トリグリセリド脂肪を置換する場合、ステロール脂肪酸エステルのステロール部分が事実上非吸収性であるから、吸収性脂肪の量は減少される。
・植物ステロールエステルのない高繊維含量のシリアル製品に比べて低減化されたソーキング
・食物繊維および植物ステロールは共に、良好な血清の全および/またはLDLコレステロール低減特性を有する。
・植物ステロールエステルを含まない高繊維含量の朝食シリアルに比べて改善された血清コレステロール低減化効果
【0032】
実施例1
ソーキング試験
表1は、植物ステロールエステルが添加された場合、また糖含量を変化させた場合の朝食シリアル製品のソーキング特性に対する影響を示す。このソーキング試験は、下記の方法で実施した。
【0033】
朝食シリアルの試料15gを秤量し、150gの水をその試料に注いだ。15秒後、そのスラリーを金属ストレーナーに注ぎ、吸収されてない水を流去した。この試料を再度秤量した。この製品中にソークされた水の量に対して得られた値は、4回繰り返した試験の平均値である。
【0034】
試験された製品は、食物繊維を含まない商業ベースの米クリスピーであった。この糖−脂肪ブレンドの製造方法は、ショ糖ベースの糖、植物スタノール脂肪酸エステルおよび菜種油を一緒に混合することを含む。その後、米クリスピーを前記混合物と共に混合した。混合後、その試料をトーストした。最終試料は、パリパリして、割れやすいが、硬くなかった。
【0035】
【表1】

【0036】
これらの結果によると、製品のトリグリセリド脂肪の増加量を植物スタノール脂肪酸エステルにより置換することにより、製品のソーキングを減少させることが明らかである。この製品が植物スタノール脂肪酸エステルを少なくとも2.2重量%含んだ場合、優れた結果が得られた。この製品中の糖の量を増加すると、ソーキングを顕著に減少させることも明らかである。この製品が2.2重量%以上のスタノール脂肪酸エステルと5重量%以上の糖を含む場合、最高の結果が得られた。
【0037】
実施例2
スタノールエステルを含有する高繊維含量燕麦ミューズリィ
成分
燕麦フレーク 21%
燕麦籾殻濃縮物 40%
スタノール脂肪酸エステル 3%
糖 10%
米クリスピー 5%
菜種油 7%
シロップ 7.5%
塩 0.5%
乾燥フルーツ 6%
【0038】
糖、シロップ、植物スタノールエステルおよびオイルを一緒に混合して、ミューズリィを製造した。フレーク状燕麦および他の乾燥成分(例えば、乾燥フルーツ)をブレンドした。最終的に、全ての成分を一緒に混合した。混合後、ミューズリィをトーストし、ふるいにかけて、2〜11mmの大きさの凝集物を含む最終製品を得た。凝集物は、パリパリして割れやすいが、硬くはなかった。
【0039】
実施例3
ステロールエステルを含む細粒化ミューズリィ
燕麦フレーク 26%
小麦フレーク 25%
小麦籾殻 8%
米クリスピー 10%
糖 10%
シロップ 7.5%
ステロール脂肪酸エステル 6.7%
サンフラワーオイル 6.3%
塩 0.5%
【0040】
糖、シロップ、植物ステロールエステルおよびオイルを一緒に混合して、ミューズリィを製造した。全ての他の成分をブレンドした。最終的に、それらの混合物を混合した。混合後、ミューズリィをトーストし、ふるいにかけて、2〜11mmの大きさの凝集物を含む最終製品を得た。凝集物は、パリパリして割れやすいが、硬くはなかった。
【0041】
実施例4
スタノールエステルを含む被覆されたコーンフレーク
コーンフレーク(市販品) 70%
糖 13%
シロップ 7%
菜種油 5%
スタノール脂肪酸エステル 5%
【0042】
糖、シロップ、植物スタノールエステルおよびオイルを一緒に混合して、製品を製造した。最終的に、その混合物とコーンフレークを一緒に混合した。混合後、製品をトーストした。最終製品は、パリパリして割れやすいが、硬くはなかった。
【0043】
実施例5
スタノークランチ(Oat crunchie)
燕麦粉 79.5%
糖 12%
菜種油 3%
スタノール脂肪酸エステル 3%
ベーキングパウダー 2.5%
【0044】
全ての乾燥成分を混合し、オイルとスタノールエステルとの加温した混合物を前記混合物の上に散布した。いくらかの水を添加して、そのドウを注意深く混合した。その燕麦ドウを料理し、押出して、トーストした。
【0045】
実施例6
スタノールエステルを含む全粒燕麦シリアル
全粒燕麦粉 32%
赤砂糖 13%
大豆油 10%
小麦籾殻 7%
燕麦籾殻 7%
糖 6%
大豆粉 6%
スタノール脂肪酸エステル 4.5%
変性小麦でんぷん 4%
コーンシロップ 3%
ココナッツ 3%
香辛料および香料 2%
重曹 2%
塩 0.5%
【0046】
全ての乾燥成分を混合し、オイルとスタノールエステルとの加温した混合物を前記乾燥混合物の上に注いだ。いくらかの水を添加して、そのドウを混合した。その後、そのドウを料理して、押出した。
【0047】
実施例7
全粒小麦朝食シリアル
全粒小麦粉 70.7%
モルト抽出物 20%
糖 5.0%
スタノール脂肪酸エステル 3.5%
塩 0.8%
ビタミン
【0048】
全ての乾燥成分を混合し、加温したスタノールエステルを前記混合物の上に加えた。いくらかの水を添加して、そのドウを混合して、押出した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリアルが2.2〜25重量%の植物ステロールエステルを含むことを特徴とする、液体添加後の低減化ソーキング(soaking)を有する朝食シリアル。
【請求項2】
シリアルが5〜50重量%の糖を含む、請求項1に記載の朝食シリアル。
【請求項3】
シリアルがトーストされている、請求項1又は2に記載の朝食シリアル。
【請求項4】
シリアルが2.5〜15重量%、好ましくは2.7〜10重量%の植物ステロールエステルを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の朝食シリアル。
【請求項5】
シリアルが8〜30重量%、好ましくは10〜20重量%の糖を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の朝食シリアル。
【請求項6】
植物ステロールエステルが0〜100重量%、好ましくは少なくとも10重量%、より好ましくは少なくとも50重量%、更により好ましくは少なくとも70重量%、最も好ましくは少なくとも90重量%のスタノール脂肪酸エステルを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の朝食シリアル。
【請求項7】
植物ステロールエステルが0〜100重量%、好ましくは多くとも90重量%、より好ましくは多くとも50重量%、更により好ましくは多くとも30重量%、最も好ましくは多くとも10重量%のステロール脂肪酸エステルを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の朝食シリアル。
【請求項8】
シリアルが3.5〜60重量%、好ましくは5〜60重量%、最も好ましくは10〜60重量%の食物繊維を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の朝食シリアル。
【請求項9】
シリアルが17.5〜50重量%、好ましくは18〜50重量%、より好ましくは20〜50重量%の糖を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の朝食シリアル。
【請求項10】
シリアル部分が少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも70重量%、最も好ましくは少なくとも90重量%の膨化及び/又は押出しシリアルを含む、請求項9に記載の朝食シリアル。
【請求項11】
2.2〜25重量%の植物ステロールエステルが朝食シリアルに添加されることを特徴とする、液体添加後の朝食シリアルのソーキング(soaking)減少化方法。

【公表番号】特表2006−502724(P2006−502724A)
【公表日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−544338(P2004−544338)
【出願日】平成15年10月14日(2003.10.14)
【国際出願番号】PCT/FI2003/000761
【国際公開番号】WO2004/034815
【国際公開日】平成16年4月29日(2004.4.29)
【出願人】(505137007)ライシオ ベネコール リミティド (2)
【Fターム(参考)】