説明

放射性汚染物質の保管方法

【課題】放射性物質に汚染された放射性汚染物質を地中に長期間にわたって安全に保管することができる保管方法を提供する。
【解決手段】地中に設けた保管空間2の収容開口7を除く全域に第1アスファルト層8を設けてこの保管空間2を防水処理し、放射性物質で汚染された放射性汚染物質を収容したサンドバッグ14(保管用袋)を保管空間2内に収容し、次いで、保管空間2に収容したサンドバッグ14間の間隙にアスファルトを充填してこれらを保管塊とし、その後、保管空間2の収容開口7に土壌を満たして保管塊を土壌で覆う。サンドバッグ14は、保管空間2に収容する前に溶融アスファルト31に浸漬させて第2アスファルト層で被覆するのが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射性物質(例えば、セシウムなど)で汚染された放射性汚染物質を安全に保管する保管方法に関する。
【背景技術】
【0002】
原発事故などで大気中に放出された放射性物質(例えば、セシウム137、ヨウ素131など)は、地面に落下しその表面などに蓄積され、その除去が問題となっている。地表に蓄積された放射性物質の除去方法の有効な方法の一つとして、地表の土壌(例えば、地表5cm程度の土壌)を除去する方法が提案されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、地表の土壌を除去しても、除去した土壌が大量となり、その保管方法が問題となっている。例えば、除去した土壌を保管用袋(例えば、サンドバッグ)に収容して地中に埋めて保管しようとすると、保管用袋から放射性物質が漏れ出して地下水を汚染するという問題が新たに発生する。この問題を解決するために、例えば、地中に防水シートを介して保管用袋を埋めることも考えられるが、長期間の保管によって防水シートが破損するなどして放射性物質が漏れ出るなどのおそれがある。
【0004】
本発明の目的は、放射性物質に汚染された放射性汚染物質を地中に長期間にわたって安全に保管することができる保管方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の請求項1に記載の放射性汚染物質の保管方法は、地中に設けた保管空間の収容開口を除く全域に第1アスファルト層を設けて前記保管空間を防水処理し、放射性物質で汚染された放射性汚染物質を収容した保管用容器又は保管用袋を前記収容開口を通して前記保管空間内に収容し、次いで、前記保管空間に収容した前記保管用容器又は保管用袋間の間隙にアスファルトを充填してこれらを保管塊とし、その後、前記保管空間の収容開口に土壌を満たして前記保管塊を土壌で覆うことを特徴とする。
【0006】
また、本発明の請求項2に放射性汚染物質の保管方法では、前記保管空間に保管する前に、前記保管用容器又は保管用袋を溶融アスファルトに浸漬させて前記保管用容器又は保管用袋を第2アスファルト層で被覆することを特徴とする。
【0007】
また、本発明の請求項3に記載の放射性汚染物質の保管方法では、前記保管空間の前記第1アスファルト層は、アスファルトエマルジョンを吹き付けることによって形成され、この第1アスファルト層の底面に溶融アスファルトを流入することによって底アスファルト層が形成されることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の請求項4に記載の放射性汚染物質の保管方法では、前記保管空間の前記収容開口を除く全域に第1防水シートを配設し、前記第1防水シートの表面側にアスファルトエマルジョンを吹き付けて前記第1アスファルト層を形成することを特徴とする。
【0009】
更に、本発明の請求項5に記載の放射性汚染物質の保管方法では、前記保管塊の表面側に第2防水シートを配設し、前記第2防水シートの表面側に土壌を満たして前記保管塊を土壌で覆うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の請求項1に記載の放射性汚染物質の保管方法によれば、地中に設けた保管空間の収容開口を除く全域に第1アスファルト層を設けて保管空間を防水処理し、この防水処理した保管空間に放射性汚染物質を収容した保管用容器(又は保管用袋)を収容して保管するので、第1アスファルト層の防水機能によって、放射性汚染物質が地下水に漏れ出るのを防止することができる。また、保管空間に収容した保管用容器(又は保管用袋)間の間隙にアスファルトを充填してこれらを保管塊とし保管するので、保管用容器(又は保管用袋)からの放射性汚染物質の漏れも確実に防止することができ、これによって、放射性汚染物質の地下水への漏出をより確実に防止することができる。
【0011】
また、本発明の請求項2に放射性汚染物質の保管方法によれば、保管用容器(又は保管用袋)を溶融アスファルトに浸漬させるので、保管用容器(又は保管用袋)を第2アスファルト層で簡単に被覆することができ、これによって、保管用容器(又は保管用袋)の搬送中における放射性汚染物質の漏れを確実に防止することができ、加えて地中での保管中における放射性物質の漏れも防止することができる。
【0012】
また、本発明の請求項3に記載の放射性汚染物質の保管方法によれば、第1アスファルト層は、アスファルトエマルジョンを吹き付けることによって形成されるので、この第1アスファルト層に柔軟性を持たせることができ、これによって、第1アスファルト層におけるクラックの発生を防止することができる。また、この第1アスファルト層の底面に溶融アスファルトを流入して底アスファルト層が形成されるので、保管空間2の底面を硬くして保管用容器(又は保管用袋)を支持することができる。また、この底アスファルト層の下側に第1アスファルト層が存在するので、仮に、底アスファルト層にクラックが生じたとしても、水圧、土圧などによって第1アスファルト層がクラック内に侵入して塞ぎ、これによって、底アスファルト層の防水機能を維持することができる。
【0013】
また、本発明の請求項4に記載の放射性汚染物質の保管方法によれば、保管空間の収容開口を除く全域に第1防水シートを配設し、この第1防水シートの表面側にアスファルトエマルジョンを吹き付けるので、アスファルトエマルジョンによる第1アスファルト層を簡単に形成することができるとともに、保管空間の防水機能をより高めることができる。
【0014】
更に、本発明の請求項5に記載の放射性汚染物質の保管方法によれば、保管塊の表面側に第2防水シートを配設し、前記第2防水シートの表面側に土壌を満たしているので、保管空間の収容開口側においても充分な防水機能を持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に従う放射性汚染物質の保管方法における保管空間を形成するための工程を説明する説明図。
【図2】本発明に従う放射性汚染物質の保管方法における保管用袋を保管空間に収容ための工程を説明する説明図。
【図3】本発明に従う放射性汚染物質の保管方法における保管用袋を保管塊にするための工程を説明する説明図。
【図4】本発明に従う放射性汚染物質の保管方法において保管用袋を保管した状態を示す説明図。
【図5】本発明に従う放射性汚染物質の保管方法の他の例を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して、本発明に従う放射性汚染物質の保管方法の一例について説明する。
【0017】
この放射性汚染物質の保管方法においては、放射性物質(例えば、セシウム137、ヨウ素131など)に汚染された放射性汚染物質(例えば、土壌など)は保管用袋に収容され、放射性汚染物質が収容された保管用袋が、地中の保管空間(防水処理された空間)に収容されて保管され、防水処理としてアスファルトを用いる。尚、本願明細書において、「アスファルト」とは、溶融アスファルト(所謂、熱アスファルト)、ブロンアスファルト、アスファルトにゴムを添加したゴムアスファルトなどの改質アスファルトを含む概念で用いる。
【0018】
図1〜図4を参照して更に説明すると、放射性汚染物質を保管するための保管空間2を地中に設ける。例えば、建設機械4(例えば、パワーショベルなど)を用いて地面を掘削し、例えば直方体状の上面が開放された保管用穴6を形成する。そして、この保管用穴6の底面及周側面の全域に防水処理を施す。この防水処理の処理材料としてアスファルト(改質アスファルトを含む)を用い、保管用穴6の底面及び周側面に第1アスファルト層8を設ける。例えば、保管用穴6の底面及び周側面に改質アスファルトとしてのアスファルトエマルジョンを吹き付けて第1アスファルト層8を形成し、このようにして形成した第1アスファルト層8は、柔軟性を有するとともに、充分な防水機能を有している。このように第1アスファルト層8を形成した後に、第1アスファルト層8の底面に溶融アスファルトを流し込んで底アスファルト層10を形成する。このように底アスファルト層10を形成することによって、保管空間2の底部においては第1アスファルト層8及び底アスファルト層10の二重防水構造となり、充分な防水機構を確保することができる。また、底アスファルト層10に仮にクラックが生じたとしても、周囲の水圧、土圧によってクラック内に第1アスファルト層8が移動して侵入し、これによって、底アスファルト層10の防水機能を維持することができる。尚、保管空間2が大きくないときには、底アスファルト層10を省略することもできる。
【0019】
このようにして地中に保管空間2を設けた後に、例えば、図2に示すように放射性汚染物質をこの保管空間2に収容する。この形態では、放射性汚染物質(例えば、放射性物質で汚染された土壌、焼却灰など)を収容する保管用袋として、例えばサンドバッグ14が用いられ、放射性汚染物質は、例えば表面土壌を除去した作業現場(又は表面土壌、焼却灰などを集積した作業現場)にてサンドバッグ14に収容される。
【0020】
放射性汚染物質を収容したサンドバッグ14は、第2アスファルト層で被覆される。例えば、このサウンドバッグ14全体を溶融したアスファルト(所謂、熱アスファルト)に浸漬することによって、第2アスファルト層を形成することができ、このようにサンドバッグ14を溶融アスファルトにドブ漬けすることによって、サンドバッグ14に防水機能を持たせることができるとともに、サンドバッグ14の後述する接着を容易にし、その接着性を高めることができ、加えて、サンドバッグ14からの放射性汚染物質の漏れを確実に防止することができる。
【0021】
このように第2アスファルト層により被覆したサンドバッグ14は、上述したようにして形成した保管空間2まで搬送されてその中に収容される。このサンドバッグ14の搬送は、トラックなどの車両に載せて搬送することができるが、例えば、図2に示すようようなリフト搬送装置16を用いて搬送して保管空間2内に収容することもでき、種々の公知の方法でもって搬送することができる。
【0022】
図2において、搬送方法の一例としての図示の例では、表面土壌を除去した作業現場(図示せず)及び保管空間2を通してサンドバッグ14を搬送するようにリフト搬送装置16を設けている。リフト搬送装置16は、複数の支持柱18を備え、これら複数の支持柱18が所定の間隔をおいて地面に設けられ、これら支持柱18に作業現場及び保管空間2を通して搬送ワイヤ20が張設される。支持柱18にはプーリが回転自在に装着され、搬送ワイヤ20はこれらプーリに移動自在に支持されて環状に設けられるが、図2においては、サンドバッグ14を保管空間2に搬送するための搬送ワイヤ20の往き側部22のみを示し、この往き側部22は、矢印24で示す方向に移動される。
【0023】
搬送ワイヤ20には、サンドバッグ14を吊り下げるための吊下げ具22が設けられ、これら吊下げ具22は、その吊下げ部が係止状態と解除状態とに切換可能に構成されている。吊下げ部22の吊下げ部が係止状態のときには、サンドバッグ14の環状掛け部(例えば、サンドバッグ14の開口部を締め付けるロープによって形成される)を係止させることができ、解除状態のときには、吊下げ部に係止された環状掛け部をこの吊下げ部から離脱させることができる。
【0024】
作業現場(図示せず)と保管空間2との間に、被覆形成域26が設けられ、この被覆形成域26は、作業現場に近いところに設けるのが望ましい。この形態では、被覆形成域26に支持脚28が設けられ、この支持脚28に加熱釜30が支持されている。加熱釜30の下方には加熱バーナ32が設けられ、この加熱バーナ32により加熱釜30が加熱される。加熱釜30にはアスファルトが入れられ、加熱バーナ32からの熱によってこのアスファルトが溶融され、このようにして溶融アスファルト31がつくられる。
【0025】
放射性汚染物質は、作業現場にてサンドバッグ14に収容され、かく収容されたサンドバッグ14の開口部はロープにより締めて閉じられ、この閉じる際に環状掛け部が形成される。放射性汚染物質が収容されたサンドバッグ14は、作業現場にて吊下げ具22(具体的には、係止状態の吊下げ部)に係止され、矢印24で示す方向に保管空間2に向けて搬送される。そして、この搬送の途中の被覆形成域26において、サンドバッグ14を加熱釜30内の溶融アスファルト31に浸漬させ、かく浸漬させてサンドバッグ14全体を第2アスファルト層にて被覆し、かく被覆した後に保管空間2まで搬送する。
【0026】
サンドバッグ14が保管空間2の上方まで搬送されると、吊下げ具22の吊下げ部を解除状態にする。かくすると、サンドバッグ14の環状掛け部が吊下げ具22の吊下げ部から外れ、搬送されてきたサンドバッグ14は吊下げ具22から落下して保管空間2内に収容される。
【0027】
尚、この例では、サンドバッグ14を保管空間2に搬送する途中で溶融アスファルト31に浸漬させているが、このような例に代えて、作業現場に被覆形成域26を設け、この被覆形成域26に加熱釜30を設けて溶融アスファルト31をつくり、作業現場にてサンドバッグ14を溶融アスファルト31に浸漬し、第2アスファルト層で被覆したサンドバッグ14をリフト搬送装置16でもって保管空間2まで搬送するようにしてもよい。或いは、作業現場にて溶融アスファルト31に浸漬させたサンドバッグ14を車両に載せて保管空間2まで搬送するようにしてもよい。
【0028】
このようにサンドバッグ14を保管空間2に収容した後に、図3に示すように、この保管空間2内に溶融アスファルト34を注入してサンドバッグ14間の間隙に溶融アスファルト34を流し込んで間隙がなくなるようにする。このとき、保管空間2に多数のサンドバッグ14を収容した状態で溶融アスファルト(所謂、熱アスファルト)を注入すると、サンドバッグ14間に間隙が残るおそれがあり、それ故に、サンドバッグ14が2〜3層に積み上がった状態にて溶融アスファルトを注入するようにし、保管空間2へのサンドバッグ14の収容及び保管空間2への溶融アスファルトの注入を繰返し遂行するのが望ましい。このように溶融アスファルトを注入すると、この溶融アスファルトが接着剤の如く機能し、第2アスファルト層に覆われたサンドバッグ14がこの溶融アスファルトを介して接着され、溶融アスファルトが固まることによって、多数のサンドバッグ14が一つの塊となる。
【0029】
このようにサンドバッグ14の収容及び溶融アスファルトの注入を繰返し遂行すると、サンドバッグ14間の間隙が溶融アスファルトで満たされ、保管空間2内に収容された多数のサンドバッグ14が注入された溶融アスファルトによって一つの大きな保管塊36となる。このような保管塊36の状態においては、第2アスファルト層で覆われたサンドバッグ14が、更に、溶融アスファルトで覆われて一つの塊となり、非常に安定した状態で保管空間2内に収容され、外からの水圧、土圧などにも充分に耐えうる強度を有する。
【0030】
保管空間2内に収容したサンドバッグ14を溶融アスファルト34によって保管塊36にした後に、図4に示すように、保管空間2の収容開口7に土壌38を入れてこの保管塊36の上側を土壌38で覆う。その後、土壌38を覆うようにして保管空間2の収容開口7を防水シート40で覆い、このようにして保管空間2の収容開口7にも防水処理して地下水の保管空間2内への流入を防止する。
【0031】
その後、この防水シート40を土壌で覆って元の状態に戻す。このようにサンドバッグ14をアスファルトで一つの保管塊36として地中に保管する。このような保管空間2を多数設けた埋設保管地域は、地中に放射性汚染物質を収容したサンドバッグ14が埋設されているので、図4に示す如く、風力発電設備42を設置したり、或いは太陽光発電設備44を設置することによって、その有効利用を図ることができる。
【0032】
尚、上述した例では、保管空間2の収容開口7に防水シート40を設けているが、このような防水シートを保管用穴6の底面及び周側面にも配設し、保管用穴6の底面及び周側面における防止シートの表面側にアスファルトエマルジョンを吹き付けるようにするのが望ましく、このように防止シートを介して吹き付けることによって、アスファルトエマルジョンの施工が容易となるとともに、防水シートにより防水機能をより高めることができる。
【0033】
上述した実施例では、放射性汚染物質を保管するのに、保管用袋としてのサンドバッグ14を用いているが、このような保管用袋に代えて、例えば立方体状又は直方体状の保管用容器を用いるようにしてもよい。図5を参照して、このような保管用容器としては、例えば合成樹脂製容器52(例えば、放射性汚染物質を収容する容器本体と、この容器本体の収容開口を閉塞する蓋体とを備えたもの)を用いることができる。このような保管用容器を用いた場合においても、上述したと同様に、放射性汚染物質を収容した合成樹脂製容器52を例えば溶融アスファルトに浸漬させ第2アスファルト層で覆い、その後、上述したと同様の保管空間2に収容する。
【0034】
合成樹脂製容器52を保管空間2内に収容し、例えば2〜3段に積み上げる毎に、上述した同様にして溶融アスファルト34を注入して合成樹脂製容器52間の間隙をなくすようにし、このようにして収容した合成樹脂製容器52を一つの保管塊36Aとし、このように保管塊36Aとすることによって、合成樹脂製容器52を安定的に地中に埋設保管することができる。尚、合成樹脂製容器52を保管塊36Aにした後は、上述したと同様にして元の状態に戻すようになる。
【0035】
このような保管用容器を用いる場合、例えば、容器の内面に鉛のコーティングを施す、或いはその内面に鉛製シートを配設することによって、放射線の外部への漏れを抑えることができ、従って、このような保管用容器を用いることによって、放射製物資によって強く汚染された汚染物質の保管が可能となる。尚、放射線の外部への漏出を抑えるために、アスファルトに鉛を混入するようにし、鉛混入アスファルトを用いて保管空間2を覆う第1アスファルト層10を形成するようにしてもよく、またこの鉛混入アスファルトを用いて保管塊36Aを形成するようにしてもよい。
【0036】
以上、本発明に従う放射性汚染物質の保管方法の実施例について説明したが、本発明はかかる保管方法に限定されず、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
【0037】
例えば、上述した実施例では、地面に保管用穴6を掘削して保管空間2を設けるようにしているが、保管用穴6として廃坑などを利用することもできる。
【符号の説明】
【0038】
2 保管空間
6 保管用穴
8 第1アスファルト層
14 サンドバッグ(保管用袋)
16 リフト搬送装置
20 搬送ワイヤ
22 吊下げ具
26 被覆形成域
31,34 溶融アスファルト
36,36A 保管塊
40 防水シート
52 合成樹脂製容器(保管用容器)


















【特許請求の範囲】
【請求項1】
地中に設けた保管空間の収容開口を除く全域に第1アスファルト層を設けて前記保管空間を防水処理し、放射性物質で汚染された放射性汚染物質を収容した保管用容器又は保管用袋を前記収容開口を通して前記保管空間内に収容し、次いで、前記保管空間に収容した前記保管用容器又は保管用袋間の間隙にアスファルトを充填してこれらを保管塊とし、その後、前記保管空間の収容開口に土壌を満たして前記保管塊を土壌で覆うことを特徴とする放射性汚染物質の保管方法。
【請求項2】
前記保管空間に保管する前に、前記保管用容器又は保管用袋を溶融アスファルトに浸漬させて前記保管用容器又は保管用袋を第2アスファルト層で被覆することを特徴とする請求項1に記載の放射性汚染物質の保管方法。
【請求項3】
前記保管空間の前記第1アスファルト層は、アスファルトエマルジョンを吹き付けることによって形成され、この第1アスファルト層の底面に溶融アスファルトを流入することによって底アスファルト層が形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の放射性汚染物質の保管方法。
【請求項4】
前記保管空間の前記収容開口を除く全域に第1防水シートを配設し、前記第1防水シートの表面側にアスファルトエマルジョンを吹き付けて前記第1アスファルト層を形成することを特徴とする請求項3に記載の放射性汚染物質の保管方法。
【請求項5】
前記保管塊の表面側に第2防水シートを配設し、前記第2防水シートの表面側に土壌を満たして前記保管塊を土壌で覆うことを特徴とする請求項4に記載の放射性汚染物質の保管方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−72655(P2013−72655A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−209741(P2011−209741)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【出願人】(511232499)