説明

放送または録音セグメントを符号化/復号してその視聴を監視する方法と装置

【課題】視聴者が視聴した放送または録音セグメントに関する情報を提供し、所定の時間内にどのセグメントが実際に放送されたかを検出し、視聴者のメディア視聴記録を中央装置に提供し、既存の伝送チャンネル内に隠された情報を符号化伝送により中央装置から受信すること。
【解決手段】視聴者に取り付けられた個人用監視装置で、再生された放送あるいは記録音声信号を監視し、発生元を識別する情報を含む監視された音声信号情報を生成する。次に、個人用監視装置から発生元を識別する情報を含む監視された音声信号情報を無線受信機に無線で送信する。次に、発生元を識別する情報を無線受信機から視聴者の住宅に配置された基地局に送信し、基地局から発生元を識別する情報を中央データ処理装置に伝達する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線や有線や衛星やその他で送る放送や、あらかじめ録音したメディアで配布するビデオや音楽やその他の作品を符号化および復号し、またそれらの視聴を監視することに関する。
【背景技術】
【0002】
放送セグメントは、生の番組やテープにとった番組やコマーシャルなどを含む。これらのセグメントは、例えば全国放送、特定の地域内放送、予定のない番組枠の穴埋めなど、多様なスケジュールに従って放送される。更にスケジュールされた放送時間は、全国統一放送の場合もあるし、放送者が地域を考慮して変える場合もある。
【0003】
コマーシャルなどのセグメントが所定のチャンネルでまたは所定の局で実際にいつ放送されたかを独立に検出したいという需要がある。
【0004】
また、一般に視聴者数に従って放送料金が変わるので、放送セグメントの視聴者を監視したいという需要がある。更に、マーケットリサーチ技術の中には、放送セグメントの度数および/または性質が消費者の購買決定に与える効果を試験するものもある。
【0005】
放送セグメントの識別を検出する従来の方法はいくつかある。しかしどの方法も複雑である、視聴者に押しつけがましいか(intrusivenss)使いにくいし、雑音の多い環境では誤りが多いなど、限界が少なくとも1つはある。
【0006】
その1つに、多数の選択された視聴者がそれぞれ視聴した番組の日記をつける方法がある。この方法は、選択された視聴者が自発的にまた適時に協力してくれることが前提である。広告主や広告代理店や放送者は、メディアを視聴したことが回答者の日記に完全には報告されていないのではないかと懸念している。特に、幼児やティーンエージャーや若者がどのようにメディアを視聴したかは十分報告されていないことが調査データから推測される。これらのグループは日記を完全につけることができないか、または日記をつけるのが非常に面倒なので完全な情報を報告しないと考える人もいる。
【0007】
人が記録することのこのような欠点を避けるために、受動的な記録法が研究された。受動記録法の特徴は、ある装置を設けて視聴者が視聴した放送セグメントを実時間で検出し、この情報を記録して後で中央データ処理装置で検索する、すなわちアップロードすることである。計算機が読める形式で情報を収集するので、受動記録装置を用いるとデータ処理を簡単に行うことができる。受動記録により収集される情報は人間の誤りがないので、この点では信頼性が高い。
【0008】
小さくて携帯可能な「個人用受動視聴者計器」と呼ぶ装置が提案されている。この装置は人が身につけていて、視聴した放送セグメントを監視するものである。この計器は視聴者が何を決定したかを個人のレベルで見ることができるので、非常に望ましいものである。
【0009】
受動記録の主な問題は、視聴者が視聴しているセグメントを正しく検知できるかということである。提案されている方式は、放送セグメントを無修正で識別するものと、放送前にセグメントとを修正して識別を容易にするものとがある。
【0010】
無修正セグメントの識別に用いる1つの方法はパターン認識である。各セグメントを放送の前か後に分析する。その分析した特性がその「放送シグネチャ」を決定する。放送シグネチャの表は各監視局で作成するか、または予め用意されている。その動作は、監視局が放送中のセグメントの特徴を分析して、放送シグネチャのどれかとマッチさせる、すなわちそのパターンを認識する。この方法は比較的複雑な技術を用いているので、実現するのが厄介である。というのは、各監視局は新しいセグメントを導入する度にこれを認識できなければならないからである。
【0011】
いくつかの識別方法では、放送セグメントを修正して検出装置が認識できるコードを与える方式を用いる。この方式の利点は、新しい放送セグメントを導入する度に監視局を更新する必要がないことである。
【0012】
米国特許第3,004,104(ヘムブルック(Hembrooke))は、音声帯域の一部(1000Hz)の周波数の狭帯域(10Hz幅)を所定のコードに従って定時間隔で抑制することを提案している。しかし、視聴者が情報として感知できない程度まで抑制を短くすると、この抑制は周囲のノイズ源から干渉を受けやすい。
【0013】
また、各セグメントの初めと終わりに狭い帯域幅(100Hz)の識別コードで短時間(3秒)だけ可聴周波数の副搬送波を変調することが提案された。この方法は、視聴者の受信が早すぎたり遅すぎたりした場合に計量装置が識別コードを検知することができないことやノイズに弱いことのために、満足なものではない。
【0014】
別の提案は、可聴以下の周波数の識別コードを番組セグメント内の従来の可聴音と混合することである。この方法は、受信器が音を再生する前に監視局が放送を受信すると仮定している。というのは、受信器の中には質の悪いものがあって、個人用計量装置がこれを認識できるほどの高い忠実度でこの情報を再生しないからである。従ってこの方法は、音の信号を監視する型の個人用計量器には適していない。
【0015】
音楽の録音に関するものとして提案されたある技術は、6周波数帯域のシーケンス(このシーケンスは信号の途中で変動する)を可聴信号から除き、除いた周波数の代わりにコード信号のシーケンスを挿入することである。この挿入した信号はかなり簡単に除かれるので、この方法はうまくいかない。またこの方法はノイズ、特に可聴ノイズに弱い。
【0016】
【特許文献1】米国特許第3,004,104号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明の目的は次の通りである。
・ 視聴者が視聴した放送または録音セグメントに関する情報を提供し、
・ 周囲にノイズがかなりある場合でも、視聴者が視聴した放送または録音セグメントに関する情報を提供し、
・ コードが情報として視聴者に感知されないようにして視聴信号を符号化する方法と装置を提供し、
・ 所定の時間内にどのセグメントが実際に放送されたかを検出し、
・ 視聴者のメディア視聴記録を中央装置に提供し、
・ 既存の伝送チャンネル内に隠された情報を符号化伝送により中央装置から受信すること。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の一態様では、情報を放送または録音可聴信号内に符号化する。所定の帯域幅を持つコード信号を所定の帯域幅より狭い帯域幅を持つ識別信号で変調して、符号化信号を作る。符号化識別信号を放送または録音可聴信号と混合して、出力信号を作る。
【0019】
本発明の別の態様では、符号化識別信号を持つ可聴信号部分を含む符号化放送または録音セグメント信号を受信する。符号化識別信号は、所定の帯域幅を持つコード信号を、所定の帯域幅より狭い帯域幅を持つ識別信号で変調して作る。可聴信号部分をコード信号の複写と相関させて識別信号を回復する。
【0020】
ある応用では、受信および相関は視聴者自身が身につけまたは携帯する個人用装置で行い、視聴者が視聴した放送または録音セグメントの記録を作る。この記録を、視聴者の識別と共に中央装置にアップロードする。
【0021】
別の監視装置は、個人用装置と同様にして受信と相関を行い、また放送または録音セグメントに含まれる追加の情報を抽出して、放送の全記録を作る。この監視装置は中央装置と通信して、情報をアップロードする。
【0022】
中央装置は個々の視聴者記録とこれらの記録内の項目に関する追加の情報とをマッチさせて、誰が何をいつ視聴したかの全記録を与える。
【0023】
本発明の別の態様では符号化放送信号を与える。符号化放送信号を作るには、可聴信号を含む放送信号を与え、所定の帯域幅を持つコード信号を前記所定の帯域幅より狭い帯域幅を持つ識別信号で変調して符号化識別信号を作り、符号化識別信号を可聴信号と混合する。
【0024】
本発明の更に別の態様では符号化録音信号を与える。符号化録音信号を作るには、可聴信号を含む録音する信号を与え、所定の帯域幅を持つコード信号を前記所定の帯域幅より狭い帯域幅を持つ識別信号で変調して符号化識別信号を作り、符号化識別信号を可聴信号と混合して符号化録音信号を作り、符号化録音信号を録音して符号化録音信号を作る。
【0025】
本発明の更に別の態様は、可聴信号内に情報を符号化する方法を与える。前記方法は、複数の記号を含む符号化する信号を受信し、各複数の記号について周波数の対応するグループを表すそれぞれの複数のディジタルデータをメモリから読み出して符号化信号を作り、符号化信号を可聴信号と混合して出力信号を作る、段階を含む。
【0026】
本発明の更に別の態様では、可聴信号内に情報を符号化する装置は、複数の記号を含む符号化する信号を受信する入力と、それぞれが各記号に対応しかつ周波数の各グループを表す複数のディジタルデータのグループを記憶するメモリと、各記号を入力に受けるとこれに応じてメモリからディジタルデータのそれぞれのグループを読み出して符号化信号を作る手段と、符号化信号を可聴信号と混合して出力信号を作る手段と、を備える。
【0027】
本発明の上記およびその他の目的や機能や利点は、いくつかの例示の実施態様についての以下の詳細な説明を添付の図面と関連して読むことにより明らかになる。図面中、対応する部分および要素はいくつかの図面において同じ参照番号で識別される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
いくつかの優れた実施態様において、本発明はいくつかの選択肢から選択されたスペクトル拡散技術を用いて、ある放送セグメントを放送する前にそのセグメントの可聴部分に識別情報を加え、また人が操作せずに動作する受動監視装置を設けて、放送セグメント内の識別情報を検知して記録する。ここでは「計器」および「計量器」という語は、受動放送監視装置などの装置を指すのに用いる。各計器に記録した情報は定期的に中央データ処理装置にアップロードして、恒久的に記憶する。
【0029】
このような実施態様では、使用するスペクトル拡散方式は、一般にデータ速度が比較的低くかつ狭い帯域幅を持つ識別信号に形成した、ここでx(w)、x(t)、x(n)と呼ぶ識別情報を符号化する。ここで用いる「信号」という語は、電気信号や、記憶し処理しおよび/または伝送する情報を表現するだけでなく、情報を具体化したどのような形式をも含む。ここで用いる「帯域幅」という語は、周波数帯域限界間の差だけでなく、周波数間隔または周波数範囲を含む。ここで用いる語の説明は例示が目的であって、当業者はこれらの語を適当な別の意味で用いる場合があるから、これに限定されるわけではない。優れた実施態様では、このように形成した識別信号をコード信号で変調する。コード信号は拡散信号とも呼び、データから独立していてより広い帯域幅を持つ。
【0030】
コード信号は偽ランダム信号であって、放送セグメントの変調後は、感知されるとすれば情報としてではなく、一般にヒスと呼ぶ低レベル白色雑音として感知される。コード信号は正規の放送可聴信号レベルより十分低いレベルで可聴信号に混合し、情報として感知されないようにする。また別の態様では、可聴信号を得る方法に応じた低レベルで可聴信号と混合して、例えば音として再生した信号に対するベースバンド信号として復号してよい。
【0031】
優れたコードの1つは、約300−3、000Hzを占める音声帯域に加える音のシーケンスである。というのは、全ての放送形式および全ての受信装置は、少なくとも妥当な質の音声情報を再生するからである。
【0032】
各計量器では、例えば以下に説明するプロセスの1つを用いて放送セグメントの可聴信号部分をコード信号の同期した参照複写と相関させ、有効な情報項目(例えば関連する地理的区域内の有効なチャンネル)と比較して識別信号を回復し、これを記憶する。
【0033】
スペクトル拡散符号化を用いるため、コード信号を伝送する可聴帯域幅内にかなりの周囲のノイズがあっても、識別情報の良好な回復ができる。更に、符号化識別信号は視聴者には感知されない。
【0034】
ある実施態様では、放送するセグメントの一般に20−22,000Hzの可聴信号部分を、局やチャンネルその他の番組ソースの識別情報で符号化する。これは可聴信号部分を、この情報を運ぶ情報信号で変調したコード信号と混合することにより行う。この情報は特定の放送ソースをユニークに識別する。放送時間と放送ソース(すなわち局またはチャンネルであって必ずしも番組セグメントの識別ではない)だけを伝送すれば、放送セグメント当たりの情報量を短くすることができる。
【0035】
受動計器(選択された視聴者が身につけることが望ましい)はソース識別子を回復して、時間および日付スタンプと共にこれを自分のメモリに記憶する。毎日の終わりに計器をベース装置に乗せて再充電し、その記録情報を抽出し、必要であれば新しい情報を計器にロードすることができる。抽出情報を家庭内の記憶および送信装置で収集し、家族が電話をかけていないときに、ベース装置または記憶および送信装置を用いて、ダイアル呼出し電話線によりこの情報を中央装置に送信する。1つのベース装置または記憶および送信装置に複数の受動計器を接続することができる。または計器自体を中央装置に送って、記録したデータを抽出してもよい。
【0036】
更に、放送セグメントに関する追加の情報、例えば特定の番組やコマーシャルを識別する情報も、セグメントの可聴信号部分に符号化する。この追加の情報は、可聴信号の全範囲と同じ周波数範囲か、または音声帯域以上だが可聴信号範囲内例えば4,000−20,000Hzの範囲を持つコード信号を用いてよい。または追加の情報は、可聴信号を音声帯域の上または下で直接に、すなわちスペクトル拡散符号化を行わずに変調する、または放送セグメントの他の部分例えばビデオ信号を変調する、追加の情報信号に形成してよい。
【0037】
別の監視装置がベースバンド放送セグメントを受信してそこから放送セグメントに関する追加の情報を抽出し、これを中央データ処理装置に送って個人監視装置からのソース識別情報とマッチさせ、誰が何をいつ視聴したかという完全な視聴者記録を与える。または、別の監視装置を放送場所、例えばケーブルシステムのヘッドエンドに設けて、ケーブル放送を行う直前に信号を直接監視してもよい。
【0038】
ソース識別情報のスペクトル拡散符号化の優れた一方法は、周波数領域での直接シーケンス符号化を用いる。別の方法は、時間領域での直接シーケンス符号化と周波数ホッピング(frequency hopping)を行う。これらの方法をそれぞれ以下に説明する。しかし本発明はこれらの方法に限定されるわけではなく、時間ホッピング(time hopping)やパルスFMシステムやハイブリッド法を用いる他のスペクトル拡散法も可能である。
【0039】
以下に本発明の一実施態様を、符号器を示す第1図と、個人用モニタを示す第2図と、周波数使用チャートを示す第3A−3K図を用いて説明する。
【0040】
第1図は、本発明の符号器100の優れた一実施態様を示す。符号器100は入力端子105と110、変調器120、逆変換器130、バッファ140、D/A変換器150、低域フィルタ160、ミキサ170、出力端子175を備える。
【0041】
周波数領域でのビット形式から成るソース識別信号X(ω)を入力端子105に供給し、同様にビット形式の周波数領域の対せきコード信号G(ω)を入力端子110に供給する。対せき信号は例えば「1」と「−1」という、反対の値だけを持つ。この例では、X(ω)とG(ω)の値は実数だけから成り、虚数部はゼロである。これらの信号については以下に詳細に説明する。
【0042】
ここに用いる「ビット」とはデータの単位、例えばソース識別子の一部をいい、「チップ」とはコードの基本単位をいう。情報信号の帯域幅はコード信号の所定の帯域幅より狭いので、1ビットは多くのチップに対応する。周波数領域では各チップは「点」で表される。これは実質的にデータ値である。
【0043】
コード信号は例えば毎日変更して、例えばテープ再生の識別や、収集したデータを所定の調査期間に限定することや、不正なアクセスを妨げるなどの、各種のニーズに応える。コード信号は、多くの伝送方式のどれかを用いて、中央装置から1つ以上の符号器に送ることができる。例えばコード信号は、公衆交換電話網やローカルエリアネットワークや衛星通信により、または第9図に関連して後で説明する方法を用いて放送に符号化したデータとして、伝送することができる。ラジオとテレビに異なるコードを用いることにより、同じ個人用モニタでラジオだけまたはテレビだけのデータを収集することができる。または、コードを地理的位置に基づいて割り当てたり、または視聴の監視をコマーシャル広告だけに限定したりしてよい。
【0044】
ソース識別信号X(ω)とコード信号G(ω)を変調器120に供給し、変調器120は個々の周波数成分について、例えば直接乗算や排他的論理和やその他の結合技術を用いてこれらの信号を変調して、周波数領域の符号化したソース識別信号を形成する。
【0045】
正しく選択すると、周波数領域の符号化信号は、視聴者が用いる受信器回路やスピーカの一般的な周波数応答にそのスペクトルをマッチさせるだけでなく、監視する室または他の音響環境を補償するという特性を持つ。
【0046】
周波数領域の符号化ソース識別信号を逆変換器130に供給し、逆変換器130は逆高速フーリエ変換(FFT)またはウェーブレット変換(wavelet tranform)を行って時間領域の符号化ソース識別信号を作り、これをバッファ140に供給する。バッファ140は例えば2,048のデータ項目を保持し、また先入れ先出し方式で用いるランダムアクセスメモリとして図示されている。バッファ140の内容を、例えば16ビットのD/A変換器150に送り、アナログの符号化識別信号を約90dB範囲のレベルにする。
【0047】
一実施態様では、変換器150は毎秒8,192サンプルの速度でサンプリングする。バッファ140の長さは、選択したサンプリング速度、すなわち(毎秒8,192サンプル)/(毎秒4ビット)=2,048サンプル/ビット、での1ビット時間に相当する。対応するFFTは周波数領域で1,024点の長さを持ち、各点は4Hzに相当する。300−3,000Hzの周波数範囲内の676点は用いるが、0−296Hzの範囲に対応する75点と、3,004−4,092Hzの範囲に対応する273点は用いない。アナログの符号化識別信号を低域フィルタ160に供給し、低域フィルタ160は所望の範囲外の偽信号を除去する。
【0048】
ミキサ170で、ろ波した符号化識別信号を、聞こえないように選択した比率でセグメントの可聴部分と結合し、符号器100の出力端子175に供給して、もしあればセグメントの他の部分と共に、RFや衛星やケーブル放送などの従来の方法で放送するか、またはテープなどの録音媒体に録音する。符号化識別信号を結合するレベルは、多くの可聴番組で許容される正常の雑音レベルにほぼなるように選択する。個人用モニタとは異なる監視装置向けの追加の情報もミキサ170に別個に供給し、符号化識別信号および可聴部分と結合する。
【0049】
符号器100の前述の各要素が行う変調から混合までの処理段階は、放送または録音するセグメントの可聴部分にソース識別信号を完全に符号化するまで繰り返す。これらの段階を繰り返すことにより、いろいろの位置で、またはセグメントの可聴部分を通して継続的に、ソース識別を符号化することができる。セグメントのソースが変わったことを反映したりその他適宜に対処するため、その後の識別情報を変更することができる。
【0050】
第2A図は、本発明の個人用モニタの優れた一実施態様200を示す。個人用モニタ200はマイクロホン230、増幅器240、低域フィルタ250、A/D変換器255、バッファ260、変換器265、相関器270、入力端子275と285、結合器280、メモリ290を備える。第2A図の外側の破線は、一般に人が身につける、例えば視聴者の衣服にクリップで止める計量器の外箱を示す。
【0051】
第2A図に示すように、放送セグメントの符号化可聴部分を一般的な放送受信器210の入力端子205に受信し、受信器210はスピーカ220を用いて可聴部分を音として再生する。受信器210とスピーカ220は家庭などで視聴者が通常用いる装置であって、放送可聴信号を音として再生する。または、符号化可聴部分を含む録音セグメントをビデオテープレコーダなどにより再生して、その可聴部分をスピーカ220などのスピーカによって音として再生してもよい。
【0052】
放送または録音セグメントの、音として再生した可聴部分を個人用モニタ200のマイクロホン230で受けて、音のエネルギーを電気信号に変換する。変換した電気信号は有線または無線通信により増幅器240に供給する。増幅器240は自動利得制御増幅器として図示されており、パワーレベルを高めた出力信号を発生する。
【0053】
第2A図では、マイクロホン230と増幅器240の結合235Aを、視聴者が身につける個人用モニタ200内に納めるものとして図示している。第2B図に、結合235Aと同じ機能を持つ別の結合235Bを示す。結合235Bは、視聴者が身につけるようになっていてかつモニタ200の他の部分から物理的に分離している第1装置241と、モニタ200の残りの部分を納める外箱内に含まれる第2装置242を備える。第2B図に示す装置は、視聴者が子供の場合や視聴者が身につける装置は小さい方が望ましい場合に、特別に作られるものである。
【0054】
結合235Bの第1装置241は、マイクロホン230と送信器231とアンテナ232を備える。マイクロホン230で変換した電気信号を送信器231に供給する。送信器231は変換した信号から無線送信に適した信号を発生してアンテナ232に供給する。アンテナ232は送信器231から信号を無線で送信する。
【0055】
結合235Bの第2装置242は、アンテナ233と受信器234を備える。アンテナ233はアンテナ232からの無線放送を受信して電気信号に変換し、これを受信器234に供給する。受信器234は増幅器240の出力に対応する高めたパワーレベルの出力信号を発生する。
【0056】
第2C図は別の結合235Cを示すもので、視聴者が身につけて運びかつ一般にヘッドホン226と共に用いる携帯用装置225により、ラジオ放送または再生音を聴く場合に用いる。結合235Cはジャックなどの入力端子236、プラグなどの出力端子237、単なるYケーブルなどの分配器238、増幅器239を備える。入力端子236は携帯用装置225に結合し、放送可聴信号を受信して分配機238に供給する。分配器238は入力端子236からの信号の複写を増幅器239と出力端子237に供給する。増幅器239は高めたパワーレベルの出力信号を発生する。
【0057】
増幅器240や受信器234や増幅器239からの信号をフィルタ250を通してA/D変換器255に供給する。増幅信号のレベルは、変換器255の最大範囲の約50%に相当する。フィルタ250は増幅信号の低域ろ波を行い、コード信号の最大周波数、例えばある実施態様では3,000Hz、を超える全ての周波数を除去して、より高い周波数情報が符号化情報の存在する周波数領域内に入る(aliased)ことを防ぐ。
【0058】
変換器255はろ波信号を一連の16ビット値に変換し、これらの値を変換信号としてバッファ260に供給する。バッファ260は変換した値を記憶した後変換器265に供給し、変換器265は変換した値を高速フーリエ変換やさざなみ変換などにより周波数領域に変換する。バッファ260は、以下に説明するように同期と追跡のために、滑り変換(sliding transform)が可能な方法で各値を記憶する。
【0059】
周波数領域の信号と入力端子275に供給するコード信号G(ω)の複写を相関器270に送り、相関器270はこれらの信号を相関させて、回復ソース識別信号X'(ω)を発生する。相関過程の一部として、上に説明したようにバッファ260からの読出しを適当に調整することによりコード信号G(ω)の複写を受信信号と同期させ、時間領域データの正しい集合でFFTまたはさざなみ変換を行う。コード信号は個人用モニタに配線で供給してよいが、望ましくはこれにダウンロードして、上に述べたようにコードを変更しやすいようにする。信号の回復と同期については、より詳細に以下に説明する。
【0060】
見やすくするために図示していないが、個人用モニタ200内に中央処理装置を設けて、同期やその他のデータ管理機能を援助することができる。
【0061】
相関器270は回復ソース識別信号X'(ω)に対応するビットを表す出力信号を発生し、これを入力端子285に供給する時間スタンプと結合してメモリ290に送って記憶し、更に追加の情報と共に中央データ処理装置に送って視聴者を識別する。追加の情報はモニタ200に割り当てた一連番号または他の識別子などでよく、中央装置はこれを用いて、モニタの一連番号と視聴者とを関連付けるルックアップテーブルの指標とする。追加の情報はメモリ290または例えばROMに記憶する。第2B図の実施態様では、上に説明したように送信器231は、時間スタンプと結合する、装置を身につけている人を識別する適当な一連番号すなわち識別子を、中央データ処理装置に追加の情報として伝送する。これにより単一の無線伝送チャンネルを用いることができる。別の態様では、所定の家庭内で用いる各無線送信器231に固有の伝送チャンネルを割り当てることにより、モニタ200は無線送信器231、従って対応する視聴者を識別することができる。
【0062】
メモリ290からの情報を転送するには、個人用モニタ自体を中央装置に送ってもよいし、例えば視聴者の居住地にある基地局に時間スタンプ付きデータを読み出して、基地局と中央装置との間のダイアル呼出し通信リンクにより送ってもよい。
【0063】
符号器100と個人用モニタ200の動作を以下に説明する。
【0064】
第1図に戻って、上に述べたようにD/A変換器150は毎秒8,192サンプルの速度でサンプリングする。最小ナイキスト速度では、これは4,096Hzの信号速度に相当する。所望のデータ速度と誤り率との間で選んだバランスに従って、0から4,096Hzまでの周波数成分を選択する。第3A図に示すように、この実施態様では周波数範囲300−3,000Hzに対応する676点だけを用いる。
【0065】
第3D図に示すように、長さ676点のコード信号G(ω)を選択する。各点すなわちコード信号の値は4Hz間隔に対応する。このコード信号は偽騒音特性を持つので同期処理が容易であり、符号化情報が感知しにくくなり、また一般的な受信器210とスピーカ220の周波数応答特性が最適になる。
【0066】
放送のソースを表すビットのシーケンス例えば「チャンネル4」と、ソース情報に付随しまたはこれと交互に現れる例えば「09:32 1/30/92」という時間および/または日付スタンプまたはその数字表示とから成るソース識別データを定義する。または録音セグメントでは、録音するときに個々の番組および関連する時間スタンプを識別するデータを定義して、録音した関連する時間スタンプと個人用モニタに200で発生した時間スタンプとを比較することにより再生速度を検出する。第3B図は、二進数すなわち「1 0 1...1」で表すこのようなシーケンスを示す。
【0067】
選択した拡散比に従って、コード信号の点数と等しい点数を持つ識別信号X(ω)に識別データを写像する、すなわち拡散する。第1図の符号器は効果的な拡散比である1352:1を用いる。すなわち2つの変換が、対応するビット内の全てのチップを含む。しかし第3C図は図を簡単にするために単に10:1の比を示す。すなわち、ソース識別データの各ビットは、第3C図に示す識別信号X(ω)の10点に対応する。
【0068】
変調器120は対せきコード信号G(ω)と識別信号X(ω)を変調して、第3E図に示す変調信号X(ω)G(ω)を作る。対せき信号を二進データストリームで表す場合は、二進「0」は対せき「+1」信号レベルに対応し、二進「1」は対せき「−1」信号レベルに対応する。特定すると、同じ4Hz周波数間隔に対応する各信号X(ω)とG(ω)の諸点を掛け合わせて、排他的論理和操作の場合に対応する結果を得る。
【0069】
周波数領域の変調信号を表す点の集合を逆変換器130で逆変換して時間領域の符号化ソース識別信号を作り、これをセグメントの可聴部分と混合して、放送しまたは予め録音したメディアで配布する。
【0070】
個人用モニタ200で、変換器265は受信信号を周波数領域の点の集合に変換する。符号化信号を完全に受信した場合は、回復した点の集合は第3E図に示す変調信号に正確に対応する。
【0071】
同じ4Hz周波数間隔に対応する2つの信号の点を乗算することにより、相関器270は回復した点の集合を同期コード信号G(ω)の点の集合と相関させて、第3F図に示す回復ソース識別信号X'(ω)を発生する。X'(ω)に対応するビットは、例えば符号器でビットを拡散した点の平均値をとることにより回復する。この例では、第3F図に示す各ビットについて10点の平均値を計算して第3G図に示す値を得る。波形と相関させるなどの他の方法も、識別ビットを回復するのに適している。
【0072】
第3H−3K図は、受信信号が雑音を含む場合のビットの回復を示す。第3H図は変換器265からの回復した点の集合を示す。太字で示すように、最初の10点の内の2個の回復した点が誤りであるが、第2の10点では連続した4点が誤りであり、第3の10点では誤った4点が正しく回復した点と交互になっている。
【0073】
第3J図は雑音の多いデータに基づく回復ソース識別信号X'(ω)を示すもので、値が誤った諸点を含んでいる。第3K図は、各回復したビットの平均値を示す。平均値を最も近い二進値(0か1)に丸めると、各ビットの10点の中で4点までが誤りであっても、すなわち10点の中で正しく受信したのが6点だけであっても、ソース識別データを完全に回復することが分かる。
【0074】
すでに述べたように、本実施態様は各半ビットについて676点を用いる。すなわち2つの変換が、対応するビット内の全てのチップを含むので、ソース識別データを完全に回復するためには676点の中の339点の値だけを正しく受信すればよい。
【0075】
一般に個人用モニタ200は、一般にテレビやラジオのチャンネルを変えることにより生じるソース識別データの変化や、視聴者が検出可能な範囲外にいるかまたはモニタ200を身につけていない場合に一般に生じる時間切れ故障などの事象だけを記録する。
【0076】
視聴者は放送セグメントを録音しておいて、後で再生する場合がある。回復識別データに含まれる時間スタンプと個人用モニタが回復識別データを記憶するときに付ける時間スタンプとを比較することにより、中央データ処理装置はこれを検出することができる。同様に、視聴者がいつセグメントの通常の再生を変えたかは、録音セグメントとモニタの時間スタンプの時間差の変化を調べることにより検出することができる。
【0077】
放送中にかなりの時間にわたって視聴者が音声信号の音量を弱くした場合は、個人用モニタは信号事象がないと記録する。音声信号の音量を検出可能なレベルに回復すると、個人用モニタはソース識別データが変化したとしてこれを記録する。アップロードした視聴者の記録を正しく分析すれば、中央装置は「コマーシャルの消去(zapping)」を検出することができ、これにより広告主は自分のコマーシャルの可聴部分に対する視聴者の反応を測ることができる。
【0078】
また本発明は、販売用のテープやディスクに予め録音した音楽やビデオなどの録音セグメントの不正な複写、すなわち「テープの海賊版」、を検出するのに有用である。すなわち、録音セグメント内の符号化データは個別の番組を識別し、また録音セグメントの特定の複写(カセットやディスクなど)の一連番号を識別する。何人かの視聴者のアップロードした記録や視聴日記が同じ番組や特定の複写の一連番号を含んでいる場合は、このセグメントが不正に複写された可能性がある。
【0079】
本発明を用いると、視聴者の調査をいろいろの方法で容易に選択した時間枠に限定することができる。例えば、日付が調査期間の枠内かどうかを個人用モニタのソフトウエアで試験することや、選択した時間枠の間だけ個人用モニタにコードをロードまたはダウンロードすることや、内部に記憶したコードの集合の中から日付や時間に基づいて個人用モニタで選択することや、日付および/または時間に基づいてコード信号を使用することや、アップロードした視聴者日記を中央装置で分析することなどである。
【0080】
第4A図は、本発明の別の実施態様の符号器102を示す。符号器102は入力端子185、アドレス発生器186、読出し専用メモリ(ROM)180、D/A変換器150、低域フィルタ160、ミキサ170、出力端子175を備える。
【0081】
例えば時間領域のビット形式のソース識別信号x(t)を、入力端子185を通してアドレス発生器186に供給する。アドレス発生器186は識別信号x(t)の各ビットに応じてアドレスの集合を作り、この集合の各アドレスをROM180に逐次供給する。ROM180は周波数領域のコード信号に対応するデータを含むが、これはすでに逆変換を行って時間領域のデータとして記憶している。ROM180は各アドレスで指定したメモリ位置の内容を読み出して、その内容を時間領域のソース識別信号としてD/A変換器150に供給する。D/A変換器150、低域フィルタ160、ミキサ170、出力端子175については、第1図に関連して前に説明した。
【0082】
動作を説明すると、識別信号x(t)の各ビットを入力端子185に与えると、ROM180から値のストリングを時間領域のソース識別信号として読み出す。最も簡単な場合は、x(t)は2つの値例えば0と1をとり、ROM180は第1コード信号に対応するデータをアドレス1−2,048に、第2コード信号に対応するデータをアドレス2,049−4,096に含む。必要であれば、ROM180は追加のコードを記憶してよい。この例では、x(t)の値が0の場合はアドレス1−2,048にある第1コード信号を読み出し、x(t)の値が1の場合はアドレス2,049−4,096にある第2コード信号を読み出す。
【0083】
またROM180は第1図のバッファ140の機能を実行するものとして図示しているが、必要であれば符号器102に別のバッファを設けてもよい。
【0084】

第4B図は第4A図のROM180をプログラムする装置で、入力端子181、逆変換器182、プロセッサ183を備える。
【0085】
ビット形式の周波数領域の対せきコード信号G(ω)を、入力端子181を通して逆変換器182に供給する。逆変換器182は第1図の逆変換器130と同じもので、逆FFTまたはさざなみ変換により時間領域コードデータを作ってプロセッサ183に供給する。プロセッサ183は必要な書込みアドレスを生成してこの書込みアドレスをROM180に供給し、時間領域のコードデータをこれらの書込みアドレスに記憶する、すなわち「バーンイン」する。
【0086】
このプロセスは少なくとも追加の1コード信号G(ω)の間繰り返す。コード信号G(ω)は、例えば第1コード信号の逆の複写である。バーンインしたROM180はコードデータを含むので、符号器102で用いることができる。
【0087】
容易に理解できるように、逆変換器102は主位置でだけ必要なので、第4B図の装置を主場所に置き複数の第4A図の各符号器102を分散した場所に置くことにより、第1図の構成に比較して安価に作ることができる。
【0088】
第4C図は、本発明の更に別の実施態様の符号化システムを示す。第4C図の符号化システムは、符号器104と、電話網と、中央データ処理装置を備える。符号器104は入力端子191と192、プロセッサ190、モデム194、インターフェース回路196、ランダムアクセスメモリ(RAM)198、データバス199、D/A変換器150、低域フィルタ160、ミキサ170、出力端子175を備える。
【0089】
ビット形式の周波数領域の対せきコード信号G(ω)の集合を中央データ処理装置に供給し、中央データ処理装置は逆変換器(見やすくするために図示していない)を用いて逆FFTまたはさざなみ変換を行い、時間領域のコードデータの集合を作る。次に中央データ処理装置は符号器104との通信リンクを設定して、時間領域のコードデータの集合をダウンロードする。またこのコードデータの対応する書込みアドレスも符号器104にダウンロードしてよい。第4C図では、通信リンクは公共交換電話網(PSTN)を通して設定するように図示しているが、第9図に関連して後で説明するような別の通信リンクを用いてもよい。
【0090】
中央データ処理装置からダウンロードしたデータを、入力端子191を経て符号器104のモデム194に受信する。ダウンロードしたデータはデータバス199で伝送して、RAM198内の、データの一部としてダウンロードしたアドレスに、またはプロセッサ190が生成したアドレスに記憶する。コードデータをRAM198に記憶した後は、RAM198は第4A図のROM180と同じ機能をする。
【0091】
識別信号x(t)を入力端子192を経てインターフェース回路196に供給する。プロセッサ190は信号x(t)の各ビットの読出しアドレスの集合を生成し、これらのアドレスをデータバス199を経てRAM198に供給する。または、インターフェース回路196がアドレスの集合を生成して、これをデータバス199を経てRAM198に供給してもよい。信号x(t)のビット毎にRAM198からデータを読み出し、第4A図の実施態様と同じ方法で時間領域のソース識別信号を発生する。
【0092】
D/A変換器150、低域フィルタ160、ミキサ170、出力端子175の動作は、前に第1図に関連して説明した。
【0093】
第5図は、本発明の符号器の別の実施態様を示す。これは、時間領域での直接シーケンススペクトル拡散符号化を用いる。符号器300は入力端子305と310、変調器320、低域フィルタ360、ミキサ370、出力端子375を備える。
【0094】
時間領域で表したソース識別信号x(t)を入力端子305に供給し、時間領域のコード信号g(t)を入力端子310に供給する。信号x(t)とg(t)を変調器320に供給してこれらの信号を変調し、時間領域の符号化ソース識別信号を発生して低域フィルタ360に供給する。低域フィルタ360は所望の範囲外の偽信号を除去する。
【0095】
ミキサ370で、ろ波した符号化識別信号をセグメントの可聴部分と結合して、第1図のミキサ170に関連して前に説明したように感知されないようにし、次に符号器200の出力端子375に送って従来の方法で放送する。
【0096】
第6図は、本発明の個人用モニタの別の実施態様400を示す。個人用モニタ400はマイクロホン430、増幅器440、低域フィルタ445、相関器450(これは乗算器452と積分器454と比較器456を備える)、入力端子460と465、結合器470、スイッチ475、センサ480、メモリ490を備える。個人用モニタ200に関連して前に説明したのと同じ理由で、個人用モニタ400にも中央処理装置を設けてもよい。
【0097】
マイクロホン430は、第2A図に関連して前に説明したように、放送セグメントの音として再生した可聴部分を変換して電気信号を発生する。マイクロホン430から得られた電気信号を増幅器440に、次いでフィルタ445に供給する。これらはそれぞれ第2A図の増幅器240およびフィルタ250と同じものである。コード信号g(t)の複写を端子460を通して供給し、フィルタ445からのろ波した信号出力を相関器450に供給する。
【0098】
相関器450は乗算器452を含み、乗算器452はろ波した信号とコード信号とを乗算して、乗算結果を積分器454に供給する。積分器454はビット区間にわたって積分して積分信号を作り、比較器456に供給する。ビット速度が毎秒4ビットの場合は、ビット区間は0.25秒である。比較器456は、コード信号を時間窓に沿って滑らせて、信号の開始を定義するコード信号の点を積分するすなわち進めまたは遅らせることにより、コード信号の複写を入ってくる信号と同期させ、積分信号を最適にする。
【0099】
より特定すると、ソース識別信号x(t)は、1ビットに対応する各チップにおいて同じ論理状態(0または1)を持つ。放送信号を誤りなしに受信すると、コード信号の複写とろ波した受信信号との乗算から得られる各チップの値は、ビットの期間中、同じ値を持つ。このようにして、積分の結果が0または1の平均チップ値に相当する場合は同期がとれる。受信信号とコード信号が同期しない場合は、積分の結果は0または1ではなくて、0.5に近い平均値である。
【0100】
同期がとれると、時間窓を滑らせることにより調整して、入ってくる信号の追跡を続けることができる。
【0101】
一般に、視聴者が視聴しているセグメント毎に同期をとらなければならない。視聴者が別の部屋に行ったときのように個人用モニタがかなりの時間にわたって信号を受信しない場合は、モニタはこれを信号事象の損失として記録する。放送や再生が行われている部屋に視聴者が戻ったときは、再び同期をとる必要がある。
【0102】
同期をとると、比較456は回復ソース識別データを結合器470に出力し、結合器470はこれを入力端子465に供給する時間スタンプと結合して時間スタンプ付き信号を作って、スイッチ475に供給する。
【0103】
センサ480は熱センサまたは動作検出センサでよく、個人用モニタ400を人が身につけているか、従ってその人が放送を受信中であるかどうかを検出し、個人用モニタ400を人が身につけているときは使用可能信号を発生する。この使用可能信号により個人用モニタを動作させるかどうかを制御して、個人用モニタの電源、一般には再充電可能電池を効率的に用いることができる。このようなセンサの使用はこの特定の実施態様に限られるわけではなく、第2A図に示した個人用モニタ200などの個人用モニタのいかなる実施態様にも用いてよい。センサからの使用可能信号はスイッチ475に供給する。
【0104】
使用可能信号が動作状態の場合は、スイッチ475は時間スタンプ付き信号をメモリ490に送って記憶し、上に説明したように更に中央データ処理装置に転送する。
【0105】
または、センサ480からの信号を結合器470に送ってスイッチ475をやめ、ローカルの時間スタンプを持つ回復識別データと、識別データを回復したときに視聴者がモニタを身につけていたかどうかの指示を、個人用モニタ400が記憶するようにしてよい。
【0106】
更にまた、本発明をビデオテープレコーダ(VCR)と共に用いて、放送セグメントを録音中に監視することができる。符号化識別信号を含むのは音として再生した信号ではなく、VCRのチューナが出力するベースバンド信号の可聴部分である。この場合、モニタはVCRが録音を行っていることを検知し、録音信号の識別情報を記憶する。VCRについての日記は、個人用モニタ400が作る日記と同じようにしてアップロードする。
【0107】
第7図は、本発明の符号器の更に別の実施態様500を示す。符号器500は入力端子505と515、変調器510、周波数シンセサイザ520、ミキサ525と540、低域フィルタ530、出力端子545を備える。ソース識別データx(n)を入力端子505を経て変調器510に供給し、正弦信号で変調する。
【0108】
コードデータg(n)を入力端子515を経て周波数シンセサイザ520に供給し、周波数シンセサイザ520の出力を制御する。より特定すると、使用可能な帯域幅は300−3,000Hzの範囲であり、これをより狭いM個の帯域に分割する。各帯域幅は(3,000−300)/M Hzである。各チップ時間で、帯域ホッピング(hopping)シーケンスを指定するコードデータg(n)に従って周波数シンセサイザ出力をM帯域の1つの中心周波数に変え、周波数をホップしたコード信号を発生する。
【0109】
ソース識別データを搬送する正弦信号と周波数をホップしたコード信号をミキサ525に供給し、ここで混合して符号化識別信号を作って低域フィルタ530に供給し、所望の範囲外の偽信号を除去する。
【0110】
ろ波した符号化識別信号を、放送セグメントの可聴部分と、放送のソースに関する更に詳細を与える恐らく追加の情報と共に、ミキサ540に供給する。ミキサ540はこれらの信号を混合して、符号化識別信号を持つ可聴信号部分を出力端子545に出す。この可聴部分を含むセグメントを、放送装置を経て放送する。
【0111】
第8図は、本発明の個人用モニタの更に別の実施態様600を示す。個人用モニタ600はマイクロホン630、増幅器635、低域フィルタ640、入力端子645と675、周波数シンセサイザ650、ミキサ660、復調器670、結合器680、メモリ690を備える。個人用モニタ200と400に関して上に説明したのと同じ理由で、個人用モニタ600に中央処理装置を設けてもよい。
【0112】
マイクロホン630と増幅器635と低域フィルタ640は、第2A図と第6図の対応する要素と同じ動作をするので、簡潔のためにこれらの説明は省略する。
【0113】
コードデータg(n)の複写を端子645を経て周波数シンセサイザ650に供給して、その出力を制御する。シンセサイザ650の出力の周波数は第7図のシンセサイザ520の出力と同じである。
【0114】
フィルタ640からのろ波した信号とシンセサイザ650からの周波数を合成した信号をミキサ660に供給し、これらを混合して識別信号を回復する。言い換えると、ミキサ660はろ波した信号と周波数を合成した信号とを相関させる。すなわち、ミキサはこれらの信号を一致すなわち相互関係に置く。
【0115】
回復識別信号を復調器670に供給し、ここで復調して回復識別データを作り、端子675を経て供給する時間スタンプ付きデータと結合器680で結合する。時間スタンプ付き識別データをメモリ690に供給して記憶し、上に説明したように、更に中央データ処理装置に転送する。
【0116】
第9図は、本発明の別の実施態様の監視装置700を示す。監視装置700は端子705と715と735、モデム710、チューナ720と740、復調器725と745、復号器730と750、クロック回路755、メモリ760、プロセッサ770、データバス780を備える。クロック回路755は符号器700のいろいろのブロックの要求に応じて、時間および日付け情報を従来の方法で供給する。
【0117】
第9図に示すように、放送セグメントを含む信号をモニタ700の入力端子735に受信する。放送信号は符号化ソース識別信号を含む可聴部分を持つ。受信信号をチューナ740に、次いで復調器745に供給して、ベースバンド放送信号を回復する。または、チューナと復調器を別の装置にして、ベースバンド放送信号をモニタ700に直接供給してもよい。
【0118】
別の態様として、ラジオまたはテレビ局などの各放送ソースは、第1図、第5図、第7図に示すような符号器を、どの番組が実際に放送されているかを監視するモニタ700などの装置と共にその構内に設けてよい。この場合、符号器とモニタを同じ外箱内に納めれば、必要な装置全体の大きさを減らすことができる。というのは、符号器とモニタは例えばコード信号のメモリを共用してよく、またベースバンド信号が直接使用可能なのでチューナと復調器は必要ないからである。
【0119】
ベースバンド放送信号を復号器750に供給し、復号器750は第2A図、第6図、第8図に示す個人用モニタで用いたのと同じ方法でソース識別信号を抽出する。
【0120】
また復号器750は受信した放送セグメント内の追加の情報を抽出する。これは上に説明したように、可聴部分で直接変調し、拡散信号を用いて符号化した後可聴部分と混合してもよいし、または放送セグメントの別の部分で変調してもよい。この追加の情報は、例えば広告のソース識別情報や、使用可能な容量が限られているために音声帯域内に符号化した情報の中には存在しない放送セグメント内の番組の識別に関する情報を含んでよい。
【0121】
各放送セグメントについて、復号器750は音声帯域から抽出したソース識別情報や、追加の情報や、適当な時間スタンプ情報を、データバス780を経てメモリ760に供給して記憶する。
【0122】
例えば毎日という定期的な間隔で、メモリ760に記憶している放送セグメントに関する情報をアップロードする時間になったことをプロセッサ770は検出する。プロセッサ770はモデム710を用いて、公衆交換電話網により中央データ処理装置への回路を設定する。専用の電話線を端子705に接続してもよいが、設置が柔軟でコストが節約できるのでダイアル回線の方が望ましい。別の態様として、このために広域網を用いてもよい。回路を設定すると、プロセッサ770はメモリ760に命令して必要な情報をデータバス780に供給させ、またモデム710に命令してこの情報を中央装置に転送させる。または、中央装置からメモリ760に命令を送ってデータを転送させてもよい。
【0123】
モニタ700を用いて所定のラジオまたはテレビジョン放送市場で放送信号を監視し、どのセグメントがどの時間に1つ以上のチャンネルでまたは1つ以上の局から放送されたかを決定することができる。ある応用では、モニタ700はセグメント識別情報を復号して、どの番組やコマーシャルやその他のセグメントが放送されたかを決定し、この情報を中央データ処理装置に送って、個々の視聴者から送られる個人用モニタのデータと相関させることができる。更に別の応用では、1つ以上のチャンネルでまたは1つ以上の局から放送されるコマーシャルを決定して、広告主または放送装置の使用権の購入者から放送局に支払う料金を決定する報告書を作成し、および/またはマーケットリサーチの報告書を作成する。
【0124】
更に別の応用では、モニタ700はどの著作権保護作品が1つ以上の局からまたは1つ以上のチャンネルで放送されたかを示すデータを集める。例えば、あるラジオ局は予め録音した歌を何度も放送し、中央装置がアップロードした情報を正しく分析してこの状態を検出すると、この分析結果を用いて著作権使用料の支払い義務を決定する。
【0125】
またモニタ700を家庭の監視に用いて、1つ以上のラジオまたはテレビジョン受像機で再生しまたは表示した番組やコマーシャルやその他のセグメントを決定することができる。この場合、本発明を用いて視聴者の構成を監視してもよいししなくてもよい。
【0126】
また中央装置は電話線により情報をモニタ700にダウンロードして、直ぐまたは後で処理することができる。このダウンローディングはモニタ700が起動した接続中に行ってもよいし、中央装置が接続を起動した場合でもよい。ダウンロードする情報の例は、符号化ソース識別情報の更新コード信号、別のインターフェース(簡単にし分かりやすくするために図示していない)を通してユーザから情報を収集するための指示メッセージ(家庭のモニタに表示される)、実行可能な番組情報などである。末端で変造されないようにするために、モニタ700を中央装置の制御の下に置くことは重要である。
【0127】
また中央装置は別のRFチャンネルに情報を供給して、分散したモニタ装置700のグループに放送してもよい。このRFチャンネルはスペクトル拡散符号化技術を用いて、既存のFM放送に符号化する。符号化FM放送はモニタ700の入力端子715に受信し、チューナ720に、次いで復調器725に供給して、ベースバンド放送信号を回復する。または、チューナと復調器を別の装置にして、ベースバンド放送信号をモニタ700に直接供給してもよい。復号器730は符号化情報をFM放送から抽出し、抽出情報をデータバス780を経てメモリ760に供給する。または、復号器730は情報を受信したことをデータバス780を経てプロセッサ770に知らせ、抽出情報の処理に関するプロセッサ770からの命令に応える。
【0128】
モニタ700は、端子715に供給する符号化FM放送と端子735に供給する放送セグメントから情報を同時に受信し、また端子705を経てデータを同時に受信または送信することができる。
【0129】
符号化FM放送は、RF伝送ではなくケーブルなどを経て符号器700に供給してよい。
【0130】
本発明の例示の実施態様やいろいろの変形を添付の図と共に詳細に説明したが、本発明はこれらの実施態様自体や説明した変形に限られるものではなく、請求の範囲に規定されている本発明の範囲と精神から逸れることなく、当業者はいろいろの変更や修正を行うことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0131】
【図1】第1図は、本発明の一実施態様の符号器のブロック図である。
【図2A】第2A図は、第1図の符号器と共に用いる個人用モニタのブロック図である。
【図2B】第2B図は、第1図の符号器と共に用いる個人用モニタのブロック図である。
【図2C】第2C図は、第1図の符号器と共に用いる個人用モニタのブロック図である。
【図3】第3A−3K図は、第1、2A、2B、2C図の実施態様を説明するのに用いる周波数使用チャートである。
【図4A】第4A図は、本発明の別の実施態様における符号器のブロック図である。
【図4B】第4B図は、第4A図の符号器のROMを時間領域のコード信号でプログラムする装置のブロック図である。
【図4C】第4C図は、本発明の実施態様の符号化システムのブロック図である。
【図5】第5図は、本発明の別の実施態様の符号器のブロック図である。
【図6】第6図は、第5図の符号器と共に用いる個人用モニタのブロック図である。
【図7】第7図は、本発明の更に別の実施態様の符号器のブロック図である。
【図8】第8図は、第7図の符号器と共に用いる個人用モニタのブロック図である。
【図9】第9図は、本発明の更に別の実施態様の監視装置のブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
視聴者が接した放送あるいは記録信号に関する情報を収集する方法であって、
前記視聴者に取り付けられた個人用監視装置で、再生された放送あるいは記録音声信号を監視し、発生元を識別する情報を含む監視された音声信号情報を生成し、
前記個人用監視装置から前記発生元を識別する情報を含む監視された音声信号情報を無線受信機に無線で送信し、
前記発生元を識別する情報を前記無線受信機から前記視聴者の住宅に配置された基地局に送信し、
前記基地局から前記発生元を識別する情報を中央データ処理装置に伝達する
工程を有する前記方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記監視する工程は、
符号化された放送の音声信号の部分を音響的に再生する工程を有し、前記音声信号の部分は符号化された放送の発生元を識別する発生元識別情報とともに符号化されていて、前記方法はさらに、
前記視聴者の身元を示す情報を前記発生元識別情報とともに前記中央データ処理装置に伝達し前記符号化された放送の視聴者を推定する工程を有する前記方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、前記発生元識別情報は、前記放送あるいは記録音声信号の発生元を識別するものである前記方法。
【請求項4】
請求項3に記載の方法であって、さらに前記視聴者の身元を示す情報と前記発生元識別情報とを組み合わせる工程を有する前記方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、前記発生元識別情報は、放送音声信号の発生元と記録音声信号を特定する指示のうちの1つを識別するものであって、前記方法はさらに、前記視聴者の身元と、放送音声信号の発生元と記録音声信号を特定する指示のうちの1つとを関連させるデータを作成する工程を有する前記方法。
【請求項6】
視聴者が接した放送あるいは記録信号に関する情報を収集する装置であって、
前記視聴者に取り付けられた個人用監視装置で、再生された放送あるいは記録音声信号を監視し、発生元を識別する情報を含む監視された音声信号情報を生成する手段と、
前記個人用監視装置から前記発生元を識別する情報を含む監視された音声信号情報を無線受信機に無線で送信する手段と、
前記発生元を識別する情報を、前記無線受信機から前記視聴者の住宅に配置された基地局に送信する手段と、
前記基地局から、前記発生元を識別する情報を中央データ処理装置に伝達する手段と
を有する前記収集する装置。
【請求項7】
請求項6に記載の前記収集する装置であって、前記監視する手段は、
符号化された放送の音声信号の部分を音響的に再生する手段を有し、前記音声信号の部分は符号化された放送の発生元を識別する発生元識別情報とともに符号化されていて、前記収集する装置はさらに、
前記視聴者の身元を示す情報を前記発生元識別情報とともに前記中央データ処理装置に伝達し前記符号化された放送の視聴者を推定する工程を有する前記収集する装置。
【請求項8】
請求項6に記載の前記収集する装置であって、さらに、前記視聴者の身元を示す情報と前記発生元識別情報とを組み合わせる手段を有する前記収集する装置。
【請求項9】
請求項6に記載の前記収集する装置であって、前記発生元識別情報は、放送音声信号の発生元と記録音声信号を特定する指示のうちの1つを識別するものであって、前記収集する装置はさらに、前記視聴者の身元と、放送音声信号の発生元と記録音声信号を特定する指示のうちの1つとを関連させるデータを作成する手段を有する前記収集する装置。
【請求項10】
視聴者が接している放送信号に関する情報を収集する方法であって、
所定のラジオあるいはテレビ放送圏での放送信号を監視し、
監視された放送信号における第1セグメント識別情報を復号化し、
復号された第1セグメント識別情報を中央データ処理装置に供給し、
視聴者に取り付けられた個人用監視装置で放送信号を監視し、
前記個人用監視装置で監視された放送信号の中の第2セグメント識別情報を復号化し、
復号された前記第2セグメント識別情報を前記中央データ処理装置に供給し、
前記中央データ処理装置において、前記第2セグメント識別情報を前記第1セグメント識別情報と関連付ける
工程を有する前記方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法において、前記セグメント識別情報は複数の場所で受信され、該場所のいずれにおいても識別情報が格納できるようにされており、復号化と格納はその場所で行われ、前記方法はさらに格納されたデータを前記複数の場所から前記中央データ処理装置に送信する工程を有する前記方法。
【請求項12】
視聴者が接している放送信号に関する情報を収集する装置であって、
所定のラジオあるいはテレビ放送圏での放送信号を監視する手段と、
監視された放送信号における第1セグメント識別情報を復号化する手段と、
復号された第1セグメント識別情報を中央データ処理装置に供給する手段と、
視聴者に取り付けられた個人用監視装置で放送信号を監視する手段と、
前記個人用監視装置で監視された放送信号の中の第2セグメント識別情報を復号化する手段と、
復号された前記第2セグメント識別情報を前記中央データ処理装置に供給する手段と、
前記中央データ処理装置において、前記第2セグメント識別情報を前記第1セグメント識別情報と関連付ける手段と
を有する前記収集する装置。
【請求項13】
請求項12に記載の前記収集する装置において、前記セグメント識別情報は複数の場所で受信され、該場所のいずれにおいても識別情報が格納できるようにされており、復号化と格納はその場所で行われ、前記収集する装置はさらに格納されたデータを前記複数の場所から前記中央データ処理装置に送信する手段を有する前記収集する装置。

【図1】
image rotate

【図2A】
image rotate

【図2B】
image rotate

【図2C】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4A】
image rotate

【図4B】
image rotate

【図4C】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2006−197629(P2006−197629A)
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−40658(P2006−40658)
【出願日】平成18年2月17日(2006.2.17)
【分割の表示】特願平6−512446の分割
【原出願日】平成5年11月16日(1993.11.16)
【出願人】(501453880)アービトロン インコーポレイテッド (15)
【Fターム(参考)】