説明

散骨機

【課題】 遺族が遺灰を高速走行体の窓から手を出すことなく遺灰を散骨でき、散骨されない遺灰を生じることもなく、高速走行体の改造の必要もなく適用できる等の利点を有する散骨機である。
【課題手段】 散骨機1は、遺灰を収容する筒体2と、該筒体を取付けた支持棒3と、筒体を取付けた支持棒3をセスナ機の側壁21の窓の開口部22に取付ける取付け具4と、筒体の前後両端の開口に設けられた蓋を開閉するワイヤ操作具5とを備え、支持棒3で筒体2を窓の開口部22から機外に突き出して、筒体を機体の長手方向に沿った姿勢に支持し、ワイヤ操作具5でワイヤ10を引いて筒体2の前後両端の蓋を開くことにより、セスナ機の機外を流れる気流の空気を筒体内に先端から流入させて、筒体内の遺灰を随伴して後端から流出させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小型飛行機などの高速走行体から遺灰を散骨するのに使用する散骨機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、都市部の墓地用地の不足や、必ずしも墓地のお墓に納骨することにこだわらない考えなどから、納骨堂に遺骨を納骨する方法が取り入れられて来ているが、さらに最近では、遺灰を自然に帰す自然散骨も行われ始めている。
【0003】
自然散骨をする場合、船上から遺灰を海に撒く方法では問題はないが、高速で航行する走行体、例えばセスナ機などの小型飛行機で目的の海域に行き、海の上空で飛行機の窓を開け、遺族が窓から手を出して遺灰を撒く方法では、危険が伴い安全とは言い難く、また撒いた遺灰が気流に巻き込まれて機内に入ることも起こりえるので、実施するのに問題がある。
【0004】
このようなことから、高速走行体の窓から手を出すことなく、遺灰を散骨することができる散骨機として、従来、飛行機の床に該床を貫く筒体を取付け、機内から紙で包んだ遺灰を筒体に入れ、これを押し棒で押し込んで、筒体内の途中に設けた蓋を押し開き、かつ紙は外に吸い出されないように機内側に残った端を手で掴んで、筒体から遺灰だけを機外の気流の負圧によって吸い出し、散骨するものが提案されている(例えば特許文献1を参照)。
【特許文献1】特開2002−238961
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1の散骨機では、紙で包んだ遺灰を筒体に押し込むことによって紙は破れるにしても、遺灰はグチャグチャになった紙の間にあるので、遺灰だけを完全に吸い出すことはできず、散骨されない遺灰が残って、紙を筒体から引き上げたときに遺灰が機内にこぼれる恐れがある。また紙で包んだ遺灰を筒体に棒で押し込む作業を要し、これを散骨に冥福等の気持ちを込める遺族が行うには問題がある。
【0006】
また筒体は飛行機の床に穴をあけて筒体を通し、筒体に設けた取付け板をボルトで床板に取付けるため、飛行機を散骨専用に改造する必要があり、通常使用の飛行機を散骨のときだけ用途を変更して散骨に使用することはできない。
【0007】
本発明の課題は、上記現状に鑑み、遺族が小型飛行機などの高速走行体の窓から手を出すことなく遺灰を散骨でき、散骨されない遺灰を生じることもなく、散骨に込める冥福等の気持ちを損なうこともなく、さらに高速走行体の改造の必要もなく適用できる散骨機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の散骨機は、前後両端の開口に付勢手段により回動自在に付勢した蓋を有する、遺灰を収容する筒体と、該筒体を高速走行体の外方に突き出して該走行体の長手方向に沿った姿勢に支持する、該走行体の側壁に設けられた開口部に取り外し自在に取付けられる、該筒体を取付けた支持棒と、先端が前記各蓋の回動軸に取付けられ、後端を手で引くことによって該蓋を前記付勢手段に抗して開く、筒体および支持棒に沿って延設したガイドチューブ内を案内されるワイヤとを備えたことを特徴とする。
【0009】
本発明の散骨機では、セスナ機等の高速走行体内で遺族がワイヤを引くと、支持棒で高速走行体の外に長手方向に沿った姿勢に支持された筒体の前後の蓋が開いて、高速走行体の外を流れる気流の空気が筒体内に先端から流入して、筒体内の遺灰を随伴して後端から流出するので、遺族が高速走行体の窓から手を出すことなく遺灰を目的の海域等に散骨することができ、筒体内に散骨されない遺灰が残ることもない。また散骨機のワイヤを引くことで散骨を行うので、遺族が込める冥福等の気持ちを損なうことなく、遺族の気持ちに適った散骨ができる。さらに先端に筒体を有する支持棒を高速走行体の側壁の開口部に取り外し自在に取付けるので、散骨機を通常使用の高速走行体に適用でき、高速走行体を散骨専用に改造する必要がない。
【0010】
本発明によれば、前記ガイドチューブの後端部にワイヤ操作具を備え、該操作具は、一方の直線部と平行に他方の直線部の先端を突出させた略L字状の棒材からなる案内部材と、該案内部材の内側で一方の直線部を案内部材の一方の直線部にスライド自在に取付け、他方の直線部の先端を案内部材の突出部にスライド自在に取付けたL字状の棒材からなるスライド部材とを備え、該案内部材の一方の直線部の先端を前記ガイドチューブの後端に取付けるとともに、該スライド部材の一方の直線部の先端を該ガイドチューブの後端から露出されたワイヤの後端に取付け、さらに該ガイドチューブの後端とスライド部材との間に該スライド部材をワイヤの引っ張り方向とは反対方向に付勢するばねを取付けるようにすることができる。これによれば、案内部材とスライド部材のそれぞれの他方の直線部を手で閉めることによりワイヤを引いて、筒体の前後の蓋を開くことができる。
【0011】
また本発明によれば、前記支持棒の取付け具を備え、該取付け具は、前記高速走行体の前記開口部に臨む側壁を両側から挟む、該側壁の開口端面に跨る断面L字状の第1板材と、該第1板材の跨り部に跨る断面L字状の第2板材とを備え、該第2板材の跨り部の外面に、前記支持棒に設けられた取付け部を互いに嵌合関係で保持する保持手段を設けるとともに、該第2板材の跨り部に跨り方向の長穴を設け、第1板材の跨り部に刻設したねじ穴に螺合する大径頭部を有するねじを該長穴に挿通して、該ねじで第1、第2の板材を締め付けることによって、該第1、第2の板材を前記側壁に取付けるようにすることができる。これによれば、先端に筒体を有する支持棒を高速走行体の側壁の開口部に容易に取り外し自在に取付けることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の散骨機によれば、遺族が小型飛行機などの高速走行体の窓から手を出すことなく遺灰を散骨でき、散骨されない遺灰を生じることもなく、散骨に込める冥福等の気持ちを損なうこともなく、さらに高速走行体の改造の必要もなく適用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳述する。図1は、本発明の散骨機の一実施例を示す斜視図である。本実施例において、散骨機1は、遺灰を収容する筒体2と、該筒体2を取付けた支持棒3と、筒体2を取付けた支持棒3を高速走行体であるセスナ機の側壁21の窓の開口部22に取付ける取付け具4と、筒体2の前後両端の開口に設けられた蓋を開閉するワイヤ操作具5とを備え、支持棒3で先端の筒体2を窓の開口部22から機外に突き出して、筒体2を機体の長手方向に沿った姿勢に支持し、操作具5のワイヤ10を引いて筒体2の前後両端の蓋を開くことにより、セスナ機の機外を流れる気流の空気を筒体2内に先端から流入させて、筒体2内の遺灰を空気に随伴させて後端から流出させ、遺灰を目的の例えば海域に上空から散骨するように使用される。
【0014】
筒体2は、図2に示すように、塩ビ製の筒本体2aと、筒本体2aの前後に配置された金属製の管2b、2cと、該筒本体2aと前後の管2b、2cとに跨ってこれらを連結した塩ビ製の連結管2d、2eとからなっている。筒体2は支持棒3の先端に取付けられており、筒本体2aの中央部の下側から横側にかけた部分が支持棒3の先端に設けられた取付け板3aにビス止めされている。この筒本体2aの前方寄りの位置には、遺灰の挿入部6が設けられ、遺灰の挿入部6は、図3に示すように、筒本体2aの略上側から横側に周方向に伸びる遺灰挿入口6aを開設し、該挿入口6aを囲む縁部の上側の一端に挿入口6aを閉じる扉6bを軸着してなっている。扉6bの先端にはフック6cが取付けられ、挿入口6aを囲む縁部の下側の他端に留め金6dが取付けられている。挿入口6aから筒体2内に遺灰を挿入後、扉6bを閉じ、フック6cに留め金6dを掛けて扉6bを挿入口6aに係止する。
【0015】
なお、筒体2は、上記の連結構造に限定するものではなく、筒体2の全体をプラスチック等で一体に形成してもよい。また筒体2および支持棒3は、仏事様の模様をあしらった布で表面が被覆されているが、図2では被覆を省いて示している。
【0016】
筒体2の前後の管2b、2cは、それぞれ空気導入用、遺灰排出用で、後の管2cは前の管2bより大径とされている。前後の管2b、2cには、開口を塞ぐ開閉自在な円形の蓋7、8が設けられており、蓋7、8は管奥側の裏面が、管2b、2cのそれぞれの管壁に軸支された水平な各回動軸9aに直径方向に固定されている。管2b、2cの外面から露出した各回動軸9aの一端部は、管2b、2cの外面に取付けた中空の支持具9cに遊嵌されるとともに、該一端部に2つのフランジ9b1、9b2を有する大径部9bが連設されており、支持具9cと内側のフランジ9b1との間にコイルばね9dを取付けて、コイルばね9dによって回動軸9aを介して蓋7、8が閉じ方向に付勢されている。蓋7、8の開成動作はワイヤ10によって操作される。
【0017】
ワイヤ10を配設するために、筒本体2aの中央部からそれぞれ前後の管2b、2cに掛けて側方にガイドチューブ11が設けられ、支持棒3内にガイドチューブ12が設けられている。ワイヤ10は、各ガイドチューブ11内に通されたワイヤ10aと、ガイドチューブ12内に通されたワイヤ10bとからなっており、各ガイドチューブ11から露出したワイヤ10aの先端は蓋7、8の各回動軸9aに至り、各チューブ11から露出したワイヤ10aの後端は、チューブ12から露出したワイヤ10bの先端に接続されている。ワイヤ10bの先端は、筒本体2aの近くでチューブ12から露出した後、支持棒3の外面に出されている。
【0018】
上記の各ワイヤ10aの先端は、蓋7、8の各回動軸9aの大径部9bにフランジ9b1と9b2の間で下側から巻き掛けられ、大径部9bの上側の位置で外側のフランジ9b2に固定されている。したがって、ワイヤ10bを引いて各回動軸9aのワイヤ10aを引くと、図4(a)、(b)に蓋8の動作を示すように、蓋7、8がばね9dの付勢力に抗してA方向に回動して外方に前傾し、管2b、2cの開口が開く(図4(b))。ワイヤ10を引くのを止めて緩めると、蓋7、8がばね9dの付勢力でA方向とは逆方向に回動して垂直姿勢なり、管2b、2cの開口が閉じる(図4(a))。管2b、2cの内面には回動軸9aの略下方に、蓋7、8を閉じ位置に規制するスットパ9eが設けられている。
【0019】
上記の支持棒3には、取付け具4によってセスナ機の側壁21の窓の開口部22に固定するために、長手方向の略中央部の下側に直角方向の水平な保持板13が設けられており、保持板13の支持棒3を挟んだ両側位置にはピン用の貫通穴13aが穿設されている。支持棒3の保持板13の後端側は、支持棒3を窓の開口部22に取付けたときに、側壁21に沿ってセスナ機の室内に収まるように、後端部分を除き下方に大きく折曲されている。支持棒3の後端からはガイドチューブ12が延出され、ガイドチューブ12の後端部に前記のワイヤ操作具5が取付けられている。
【0020】
取付け具4は、図5に示すように、断面L字状の第1、第2の板材15、16を備えてなっている。第1板材15は、側壁21の窓の開口部22に臨む一方の面21aに長手方向の前後2箇所で当接する当接部15aと、該側壁21の窓の開口部22の端面21cに跨って当接する跨り部15bを有する。第2板材16は、側壁21の窓の開口部22に臨む他方の面21bに長手方向の前後2箇所で当接する当接部16aと、第1板材15の跨り部15bに長手方向の前後2箇所で跨って当接する跨り部16bを有し、板材15、16が側壁21を両側から挟むようになっている。板材15、16の側壁21と接触する内面には、板材15、16による側壁21との密着性の確保および側壁21の傷付き防止のために、ゴム材17がライニングしてある。
【0021】
第2板材16の跨り部16bには跨り方向の長穴16cを設け、第1板材15の跨り部15bにはねじ穴15cを刻設して、長穴16cに挿通した該長穴16cの縁部にかかる大径頭部を有するねじ(ボルト)16eをねじ穴15cに螺着し、ねじ16eで板材15、16を結合して取付け具5を構成する。取付け具5は、窓の開口部22の端面21c上からかけて、板材15、16で側壁21を両側から挟み、ねじ16eで板材15、16を締め付けることによって開口部11に取付けられる。
【0022】
上記の第2板材16の跨り部16bの外面には、跨り方向の中央部に長手方向に間隔を置いてピン16dが突設してあり、先端に筒体2を有する支持棒3を窓の開口部22から外に突き出した状態で、支持棒3の保持板13の貫通穴13aをピン16dに嵌合して、支持棒3が窓の開口部22に水平に取付けられる。これによって、支持棒3の先端の筒体2が、セスナ機の機外で機体の長手方向に沿った姿勢に支持される。セスナ機の側壁21の窓の開口部22には、上端を支点にして下側が開くガラス窓が設けられており、目的の海域の上空で窓ガラスを一杯に開いて、窓の開口部22への取付け具4の取付け、取付け具4による筒体2を固定した支持棒3の窓の開口部22への取付けを行う。
【0023】
ワイヤ操作具5は、図6に示すように、一方の直線部18aと平行に他方の直線部18bの先端を内側に突出させた略L字状の鉄棒からなる案内部材18と、該案内部材18の内側に配置したL字状の鉄棒からなるスライド部材19とを備えてなっている。このスライド部材19の一方の直線部19aに、2つのリング部19a1を間隔を開けて設けて、該リング部19a1を案内部材18の直線部18aにスライド自在に嵌装し、スライド部材19の他方の直線部19bの先端にリング部19b1を設けて、リング部19b1を案内部材18の突出部18cにスライド自在に嵌装する。そして案内部材18の一方の直線部aの先端をガイドチューブ12の後端に取付け、スライド部材19の一方の直線部19aの先端を該チューブ12の後端から露出させたワイヤ10bの後端に取付け、スライド部材19のガイドチューブ12に近い側のリング部19a1とガイドチューブ12の後端との間に、スライド部材19をワイヤ10bの引っ張り方向とは反対方向に付勢するばね20を取付けてある。
【0024】
したがって、案内部材18、スライド部材19の直線部18b、19bとが、手で握り締める把持部になり、この把持部を遺族が手で握り締めて、スライド部材19を案内部材18に対し引くと、ワイヤ10(10a、10b)が引かれて、セスナ機の機外の筒体2の前後の蓋が7、8が開く。これによって、機体の航行で発生した機体に沿って流れる気流の空気が筒体2内に先端から流入して、筒体2内の遺灰を伴って後端から流出し、遺灰が上空から海に散骨される。
【0025】
本発明の散骨機1は、以上のように構成され、ワイヤ10を引くことによって筒体2の前後の蓋7、8を開いて、セスナ機の外を流れる気流の空気を筒体2内に流入させ、筒体2内の遺灰を空気に随伴して流出させるので、遺族がセスナ機の窓から手を出すことなく、遺灰を目的の海域等に散骨することができ、筒体内に散骨されない遺灰が残ることもない。またワイヤ操作具5の把持部18b、19bを手で握り締めることによって、ワイヤ10を引くことで散骨を行うので、遺族が込める冥福等の気持ちを損なうことなく、遺族の気持ちに適った散骨ができる。さらに筒体2を支持した支持棒3をセスナ機の側壁21の窓の開口部22に取り外し自在に取付けるので、散骨機を通常使用のセスナ機にも適用でき、セスナ機を散骨専用に改造する必要がない。
【0026】
以上の実施例では、高速走行体としてセスナ機を使用するとしたが、ヘリコプター等の小型飛行機でもよく、またモーターボート等の高速船舶でもよい。また先端に筒体を有する支持棒を取付ける場所は、高速走行体の側壁の窓ガラスで開閉する開口部に限られず、高速船舶の場合は、甲板の舷側側に位置している適当な側板の常時開口の開口部とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の散骨機の一実施例を示す全体図である。
【図2】図1の散骨機の筒体を示す断面図である。
【図3】図1の散骨機の遺灰挿入部を示す斜視図である。
【図4】図2の筒体の後端の開口の蓋の開閉動作を示す斜視図である。
【図5】図1の散骨機の支持棒の取付け具を示す斜視図(a)および断面図(b)である。
【図6】図1の散骨機のワイヤ操作具を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0028】
1 散骨機 2 筒体
2b 前の管 2c 後の管
3 支持棒 3a 取付け板
3b 貫通穴 4 取付け具
5 ワイヤ操作具 6 遺灰挿入部
7、8 蓋 9a 回動軸
9b 大径部 9d コイルばね
10、10a、10b ワイヤ 11、12 ガイドチューブ
15 第1板材 16 第2板材
18 案内部材 19 スライド部材
20 ばね 21 側壁
22 窓の開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後両端の開口に付勢手段により回動自在に付勢した蓋を有する、遺灰を収容する筒体と、該筒体を高速走行体の外方に突き出して該走行体の長手方向に沿った姿勢に支持する、該走行体の側壁に設けられた開口部に取り外し自在に取付けられる、該筒体を取付けた支持棒と、先端が前記各蓋の回動軸に取付けられ、後端を手で引くことによって該蓋を前記付勢手段に抗して開く、筒体および支持棒に沿って延設したガイドチューブ内を案内されるワイヤとを備えたことを特徴とする散骨機。
【請求項2】
前記ガイドチューブの後端部にワイヤ操作具を備え、該操作具は、一方の直線部と平行に他方の直線部の先端を突出させた略L字状の棒材からなる案内部材と、該案内部材の内側で一方の直線部を案内部材の一方の直線部にスライド自在に取付け、他方の直線部の先端を案内部材の突出部にスライド自在に取付けたL字状の棒材からなるスライド部材とを備え、該案内部材の一方の直線部の先端を前記ガイドチューブの後端に取付けるとともに、該スライド部材の一方の直線部の先端を該ガイドチューブの後端から露出されたワイヤの後端に取付け、さらに該ガイドチューブの後端とスライド部材との間に該スライド部材をワイヤの引っ張り方向とは反対方向に付勢するばねを取付けたことを特徴とする請求項1記載の散骨機。
【請求項3】
前記支持棒の取付け具を備え、該取付け具は、前記高速走行体の前記開口部に臨む側壁を両側から挟む、該側壁の開口端面に跨る断面L字状の第1板材と、該第1板材の跨り部に跨る断面L字状の第2板材とを備え、該第2板材の跨り部の外面に、前記支持棒に設けられた取付け部を互いに嵌合関係で保持する保持手段を設けるとともに、該第2板材の跨り部に跨り方向の長穴を設け、第1板材の跨り部に刻設したねじ穴に螺合する大径頭部を有するねじを該長穴に挿通して、該ねじで第1、第2の板材を締め付けることによって、該第1、第2の板材を前記側壁に取付けることを特徴とする請求項1または2記載の散骨機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−247125(P2006−247125A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−67708(P2005−67708)
【出願日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願人】(505089809)宗教法人 浄土宗 大信寺 (1)