説明

文字入力装置及びこれを備えた携帯端末、文字入力方法、並びに文字入力プログラム

【課題】使用者の感情に応じて適切な語彙を容易に入力可能とする。
【解決手段】本発明の文字入力装置は、入力を受け付けるキー入力部と、センサが検出した情報に基づき、感情を表す複数の感情カテゴリのいずれに使用者の現在の感情が該当するかを解析する感情解析部と、感情カテゴリ毎に補正値を有する表示候補を保持する記憶部と、前記感情解析部で解析された感情カテゴリの一つに応じて前記補正値を決定し、当該変更した補正値に基づき、前記表示候補の表示順を変更する表示候補作成部と、前記表示候補作成部により変更された表示順に従って、前記表示候補を表示する表示部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文字入力装置及びこれを備えた携帯端末、文字入力方法、並びに文字入力プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、メッセージを作成する際に、入力した文章・語彙や掛かった時間に基づいて分析した結果を踏まえた処理を行うことができるメッセージ作成装置が開示されている。また、特許文献2に開示されている装置では、メール文章中に撮影した画像を配置することで、感情を相手に伝えることができる。また、特許文献3では、相手側の感情をベースにした変換候補の補正を行い、相手側感情に対応したメール作成を容易に行うことはできる装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−310384号公報
【特許文献2】特開平10−149433号公報
【特許文献3】特開2009−110056号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1及び特許文献2では、作成した電子メールに対する装飾を行うことはできるが、本質である「文章自体の入力」を容易にすることはできない。さらに、分析するための要素として「入力した語彙」「表情の指定」といった能動的な要素を必要とする。そのため、「使用者のその時点の表情から自動的に各処理に必要な要素を分析する」といった使用者に負担をかけない容易な処理を行うことができない。
【0005】
また、特許文献3に開示されている装置では、相手側の感情をベースとした表示順を補正することはできるが、使用者の感情を踏まえた補正を行うことができない。
【0006】
更に、様々な要素を元に適切と思われる感情を分析した場合に、その感情を抑えたり、あえて逆の感情で文章を作成したい、といったユースケースは、上述した特許文献1、2、3では全く想定されていない。
【0007】
本発明の目的は、使用者の感情に応じて適切な語彙を容易に入力可能とする文字入力装置及びこれを備えた携帯端末、文字入力方法、並びに文字入力プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、入力を受け付けるキー入力部と、センサが検出した情報に基づき、感情を表す複数の感情カテゴリのいずれに使用者の現在の感情が該当するかを解析する感情解析部と、感情カテゴリ毎に補正値を有する表示候補を保持する記憶部と、前記感情解析部で解析された感情カテゴリに応じて前記補正値を決定し、当該変更した補正値に基づき、前記表示候補の表示順を変更する表示候補作成部と、前記表示候補作成部により変更された表示順に従って、前記表示候補を表示する表示部と、を備えた文字入力装置を提供する。
【0009】
上記文字入力装置では、前記キー入力部は、感情カテゴリ反転ボタンを有し、前記補正値は、調整値及び調整値の正負の値を決める+−値から構成され、前記表示候補作成部は、前記感情カテゴリ反転ボタンの押下操作により、前記感情解析部で解析された感情カテゴリとは反対の感情に対応する方向に、前記記憶部に保持された表示候補の+−値を反転し、当該決定した補正値に基づき前記表示候補の表示順を更に変更する。
【0010】
上記文字入力装置では、前記キー入力部は、感情カテゴリ抑制ボタンを有し、前記補正値は、+−値と調整値から構成され、前記表示候補作成部は、前記感情カテゴリ抑制ボタンの押下操作により、前記感情解析部で解析された感情カテゴリを抑制させる方向に、前記記憶部に保持された表示候補の+−値又は調整値を決定し、当該決定した補正値に基づき前記表示候補の表示順を更に変更する。
【0011】
上記文字入力装置では、前記感情解析部は、更に、受信したメールの文字情報又は画像情報に基づき、前記複数の感情カテゴリのいずれに送信元の感情が該当するかを解析し、前記表示候補作成部は、前記感情解析部で解析された前記送信元の感情及び使用者の現在の感情に該当する感情カテゴリに応じて前記補正値を決定し、当該変更した補正値に基づき、前記表示候補の表示順を変更する。
【0012】
また、本発明は、上記文字入力装置を備える携帯端末を提供する。
【0013】
また、本発明は、入力を受け付ける入力ステップと、センサが検出した情報に基づき、感情を表す複数の感情カテゴリのいずれに使用者の現在の感情が該当するかを解析する解析ステップと、感情カテゴリ毎に補正値を有する表示候補を保持する保持ステップと、前記解析ステップで解析された感情カテゴリに応じて前記補正値を決定し、当該変更した補正値に基づき、前記表示候補の表示順を変更する変更ステップと、前記表示候補作成部により変更された表示順に従って、前記表示候補を表示する表示ステップと、を備えた文字入力方法を提供する。
【0014】
また、本発明は、コンピュータに、上記文字入力方法の各ステップを実行させるための文字入力プログラムを提供する。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る文字入力装置及びこれを備えた携帯端末、文字入力方法、並びに文字入力プログラムによれば、使用者の感情に応じて適切な語彙を容易に入力可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】携帯電話機100の外観イメージ図
【図2】実施の形態1に係る文字入力装置1の動作例(1)
【図3】実施の形態1に係る文字入力装置1の構成を示すブロック図
【図4】(a)候補文字データのカテゴリ情報管理テーブル、(b)候補絵文字データのカテゴリ情報管理テーブル
【図5】実施の形態1に係る文字入力装置1の動作例(2)
【図6】実施の形態1に係る文字入力装置1の動作フロー(1)
【図7】実施の形態1に係る文字入力装置1の動作フロー(2)
【図8】実施の形態2の文字入力装置3の構成を示すブロック図
【図9】実施の形態2の文字入力装置3の動作例を説明するための図
【図10】実施の形態2に係る文字入力装置3の動作フロー
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0018】
(第1の実施形態)
図1に実施の形態1に係る文字入力装置1を備える携帯電話機100の外観イメージ図を示す。図1に示す携帯電話機100は、ヒンジ部104を介して互いに相対的に回転可能な第1筐体102、第2筐体103で構成される。なお、携帯電話機100は、CPU、メモリなどで構成される制御部(図示なし)により制御され、携帯電話機100としての各種機能を実現する。
【0019】
第1筐体102は、一の面102Aに表示部317および撮像部として機能するカメラ122を備える。カメラ122は、例えば、使用者の顔を撮影した画像を後述する情報受付部309へ出力する。カメラ122により撮影された使用者の顔の画像は、使用者の感情分析可能な情報として、後述する感情解析部315により解析される。
【0020】
第2筐体103は、携帯電話機100が閉じ状態の時に一の面102Aと対向する面103Aにキー部131を備える。キー部131は、数字キー、かな文字キーなどの文字入力するためのキー以外に、感情カテゴリ反転ボタン132(ボタンA)と、感情カテゴリ抑制ボタン133(ボタンB)とを少なくも含む。
【0021】
更に、第2筐体103は、その側面に使用者の手の血流や温度を検出可能な接触センサ部134を備える。接触センサ部134は、検出した使用者の手の血流や温度を後述する情報受付部309へ出力する。接触センサ部134により検出された使用者の手の血流や温度は、使用者の感情分析可能な情報として、後述する感情解析部315により解析される。
【0022】
なお、接触センサ部134及びカメラ122は、携帯電話機100の構成部材として説明したがこれに限らない。携帯電話機100の外部装置307として適用しても良い。
【0023】
なお、使用者の感情分析可能な情報は、接触センサ部134及びカメラ122から得られる情報を説明したがこれに限らない。使用者の感情分析可能なデバイスであれば良い。
【0024】
図2に、携帯電話機100に備えられた実施の形態1に係る文字入力装置1の動作例(1)について説明する。説明のため、文字入力装置1の表示部317のみを示す。
【0025】
(画面2−1)では、表示部317は文字入力画面を表示している。使用者はキー部131を介してこの画面に文字を入力する。この際、携帯電話機100のカメラ122により撮影された使用者の顔の画像、及び携帯電話機100の接触センサ部134により検出された使用者の手の血流や温度は、使用者の感情分析可能な情報として、感情解析部315により解析される(S201、S202)。図2に示す動作例では、感情解析部315による解析の結果、使用者の現在の感情は「楽しい」と解析されたものとする(S203)。
【0026】
(画面2−2)では、使用者がキー部131を介して、表示部317の入力文字表示エリアC1に、最初の1文字を「よ」と入力した画面である。この表示部317の文字候補表示エリアA1及び絵文字候補表示エリアB1は、使用者の現在の感情である感情カテゴリ「楽しい」に基づいた補正値(上下値、又は調整値)を反映させた候補表示順に変更して(S205)候補文字又は候補絵文字などを表示する。
【0027】
(画面2−2)の文字候補表示エリアA1では、「よかった」、「よくやった」の順に候補文字が表示されている。これは、候補文字「よかった」には、使用者の現在の感情である感情カテゴリ「楽しい」の補正値として(上下値+、調整値10)が割り当てられ、候補文字「よくやった」には、使用者の現在の感情である感情カテゴリ「楽しい」の補正値として(上下値+、調整値5)が割り当てられているためである。
これは、「よ」で始まる候補文字のうち、「よかった」が、感情カテゴリ「楽しい」において一番高い補正値を持ち、「よ」で始まる候補文字のうち、候補文字「よくやった」が、感情カテゴリ「楽しい」において候補文字「よかった」の次に高い補正値を持つためである。
【0028】
また、(画面2−2)の絵文字候補表示エリアB1には、従来の候補表示順に、感情カテゴリ「楽しい」において高い補正値を持つ順に絵文字が左上段から右下段に向かってならんでいる。
【0029】
図3に実施の形態1に係る文字入力装置1の構成を示すブロック図を示す。図3に示す文字入力装置1は、操作部301と、操作受付部303と、外部装置307から使用者の感情分析可能な情報が入力される情報受付部309と、制御部310と、表示部317と、記憶部319とを備える。制御部310は、操作解析部311と、表示候補作成部313と、感情解析部315とを備える。
【0030】
操作部301は、文字入力装置1において使用者が文字を入力するための操作を行う機能を有し、携帯電話機100のキー部131を含む。キー部131は、数字キー、かな文字キーなどの文字入力するためのキー以外に、感情カテゴリ反転ボタン132(ボタンA)と、感情カテゴリ抑制ボタン133(ボタンB)を含む。操作部301は、使用者が文字を入力するためのキー操作情報を操作受付部303へ出力する。
【0031】
操作受付部303は、操作部301から入力されたキー操作情報に基づき、使用者が入力した文字情報を制御部310の操作解析部311へ出力する。また、操作受付部303は、感情カテゴリ反転ボタン132(ボタンA)又は感情カテゴリ抑制ボタン133(ボタンB)の押下操作情報を受け付け、その結果を操作解析部311へ出力する。
【0032】
操作解析部311は、操作受付部303から文字情報が入力されると、表示候補作成部313に、ユーザの現在の感情を反映した候補表示を行うよう感情解析部315に指示する。そして、操作解析部311は、操作受付部303から入力された文字情報を表示候補作成部313へ出力する。
【0033】
また、操作解析部311は、操作受付部303から入力された感情カテゴリ反転ボタン132(ボタンA)の押下操作情報に基づき、表示候補作成部313に、ユーザの現在の感情とは反対の感情を反映した候補表示を行うよう感情解析部315に指示する。操作解析部311は、操作受付部303から入力された感情カテゴリ抑制ボタン133(ボタンB)の押下操作情報に基づき、表示候補作成部313に、ユーザの現在の感情を抑制した候補表示を行うよう感情解析部315に指示する。
【0034】
操作解析部311は、操作受付部303から文字情報が入力されると、カメラ122又は接触センサ部134から、現在の使用者の感情を表す顔画像データ及び使用者の手の血流や温度を示す情報を受け付けるよう情報受付部309に指示する。
【0035】
情報受付部309は、操作解析部311の指示に基づき、外部装置307であるカメラ122で撮像された使用者の顔画像データ又は接触センサ部134で検出された使用者の手の血流や温度を示す情報を受け付け、感情解析部315へ出力する。
【0036】
感情解析部315は、操作解析部311からの指示、情報受付部309から入力された使用者の顔画像、及び使用者の手の血流や温度を示す情報に基づき、現在の使用者の感情を解析する。具体的には、感情解析部315は、データカテゴリ情報(図4(a)、(b)参照)に含まれる「楽しい」、「嬉しい」、「悲しい」、「怒り」、「不満」の5つの感情カテゴリのいずれかに現在の使用者の感情が当てはまるかを判定する。つまり、感情解析部315の解析結果とは、現在の使用者の感情を示す「楽しい」、「嬉しい」、「悲しい」、「怒り」、「不満」の5つの感情カテゴリのうちのいずれかである。
なお、これらの感情カテゴリは一例であり、これらの感情カテゴリが含まれていなくても、別の感情カテゴリがあってもよい。また、感情カテゴリの数は5つである必要はない。
【0037】
なお、詳細は後述するが、表示候補作成部313で作成される候補文字又は候補絵文字のそれぞれには、感情カテゴリ毎に補正値(上下値、調整値)があらかじめ割り当てられている。そして、現在の使用者の感情に合致する感情カテゴリの補正値を、表示候補作成部313で作成される候補文字又は候補絵文字に使用する。
【0038】
表示候補作成部313は、感情解析部315の解析結果、および記憶部319に保持されているデータカテゴリ情報に基づき、操作受付部303から入力された文字情報に対応する候補文字、候補単語、又は候補絵文字の表示順を変更し、その表示順に候補文字、候補単語、又は候補絵文字が表示されたリストを生成し、表示部317へ出力する。
【0039】
ここで、記憶部319が保持するデータカテゴリ情報について、図4(a)、(b)を参照して説明する。図4(a)は、候補文字データのカテゴリ情報管理テーブルであり、図4(b)は、候補絵文字データのカテゴリ情報管理テーブルである。図4(a)では、候補文字データとして「よろしく」「宜しく」「よかった」「よくやった」を例にとって説明し、図4(b)では、候補絵文字データとして、絵文字(1)、(2)、(3)を例にとって説明する、
【0040】
図4(a)に示すように、各候補文字データには、上下値と調整値とが1組となった補正値が感情カテゴリ毎に設定されている。「上下値」は、候補文字データの表示順の優先度の上げ下げを決める値である。「上下値」が”+(プラス)”の場合には、その候補文字データの表示順の優先度を上げる。「上下値」が”−(マイナス)”の場合には、その候補文字データの表示順の優先度を下げる。「上下値」が”±(プラスマイナス)”の場合は、その候補文字データの表示順の優先度を変更しない。「調整値」は、「上下値」の上げ下げの幅を決める値である。「調整値」の値が大きいほど上げ幅又は下げ幅を大きくする。つまり、「上下値」が”+(プラス)”の場合には、調整値の値だけ補正値を上げて、「上下値」が”−(マイナス)”の場合には、調整値の値だけ補正値を下げる。なお、上下値が”±(プラスマイナス)”の場合は、補正値を変更しない。
【0041】
また、図4(b)に示すように、各候補絵文字データには、上下値と調整値とが1組となった補正値が感情カテゴリ毎に設定されている。「上下値」は、候補絵文字データの表示順の優先度の上げ下げを決める値である。「上下値」が”+(プラス)”の場合には、その候補絵文字データの表示順の優先度を上げる。「上下値」が”−(マイナス)”の場合には、その候補絵文字データの表示順の優先度を下げる。「上下値」が”±(プラスマイナス)”の場合は、その候補絵文字データの表示順の優先度を変更しない。「調整値」は、「上下値」の上げ下げの幅を決める値である。「調整値」の値が大きいほど上げ幅又は下げ幅を大きくする。つまり、「上下値」が”+(プラス)”の場合には、調整値の値だけ補正値を上げて、「上下値」が”−(マイナス)”の場合には、調整値の値だけ補正値を下げる。なお、上下値が”±(プラスマイナス)”の場合は、補正値を変更しない。
【0042】
[補正値の変更例(1)]
図4(a)、(b)を参照して、補正値の変更例(1)について説明する。表示候補作成部313は、感情解析部315の解析結果に相当する感情カテゴリの「上下値」の方向で、「調整値」分だけ補正値を変更して、表示する優先順位を変更する。
【0043】
例えば、使用者の現在の感情が感情カテゴリ「楽しい」と判定された場合には、表示候補作成部313は、図4(a)に示す候補文字データ「よろしく」及び「宜しく」の補正値を変更せず、候補文字データ「よかった」の補正値を上げ幅10だけ上げて、候補文字データ「よくやった」の補正値を上げ幅5だけ上げる。その結果、使用者の現在の感情が感情カテゴリ「楽しい」である場合には、候補文字データ「よろしく」、「宜しく」、「よかった」、「よくやった」の表示順は、「よかった」、「よくやった」、「よろしく」、「宜しく」の順に変更される。
【0044】
例えば、使用者の現在の感情が感情カテゴリ「嬉しい」と判定された場合には、図4(b)に示す候補絵文字データ(1)の補正値を上げ幅5だけ上げ、候補絵文字データ(2)の補正値を上げ幅1だけ上げ、候補絵文字データ(3)の補正値を下げ幅10だけ下げる。その結果、使用者の現在の感情が感情カテゴリ「嬉しい」である場合には、候補絵文字データ(1)、(2)、(3)の表示順は、候補絵文字データ(1)、(2)、(3)の順となる。
【0045】
[補正値の変更例(2)]
補正値の変更例(2)について説明する。表示候補作成部313は、感情解析部315の解析結果に相当する感情カテゴリの「上下値」のプラスマイナスを逆にした方向で、「調整値」分だけ補正値を変更して、表示する優先順位を変更する。これは、上述した補正値の変更例(1)とは逆の感情カテゴリ変更である。そのため、文字入力装置1は、使用者の現在の感情とは逆の感情を反映する文章を容易に生成することができる。なお、キー部131の感情カテゴリ反転ボタン132(ボタンA)の押下操作により、表示候補作成部313は、感情解析部315の解析結果に相当する感情カテゴリの「上下値」のプラスマイナスを逆にした方向で、「調整値」分だけ補正値を変更して、表示する優先順位を変更する。
【0046】
例えば、使用者の現在の感情が感情カテゴリ「楽しい」の逆の感情カテゴリ変更と判定された場合には、図4(a)に示す候補文字データ「よろしく」及び「宜しく」の補正値を変更せず、候補文字データ「よかった」の補正値を、「上下値」のプラスマイナスを逆にした方向、つまり下げ幅10だけ下げる。また、使用者の現在の感情が感情カテゴリ「楽しい」の逆の感情カテゴリ変更と判定された場合には、候補文字データ「よくやった」の補正値を、「上下値」のプラスマイナスを逆にした方向、つまり下げ幅5だけ下げる。その結果、使用者の現在の感情が感情カテゴリ「楽しい」の逆の感情カテゴリ変更と判定された場合には、候補文字データ「よろしく」、「宜しく」、「よかった」、「よくやった」の表示順は、「よろしく」、「宜しく」、「よくやった」、「よかった」の順に変更される。
【0047】
例えば、使用者の現在の感情が感情カテゴリ「嬉しい」の逆の感情カテゴリ変更と判定された場合には、図4(b)に示す候補絵文字データ(1)の補正値を、「上下値」のプラスマイナスを逆にした方向、つまり下げ幅5だけ下げる。使用者の現在の感情が感情カテゴリ「嬉しい」の逆の感情カテゴリ変更と判定された場合には、候補絵文字データ(2)の補正値を、「上下値」のプラスマイナスを逆にした方向、つまり下げ幅1だけ下げる。使用者の現在の感情が感情カテゴリ「嬉しい」の逆の感情カテゴリ変更と判定された場合には、候補絵文字データ(3)の補正値を、「上下値」のプラスマイナスを逆にした方向、つまり上げ幅10だけ上げる。その結果、使用者の現在の感情が感情カテゴリ「嬉しい」の逆の感情カテゴリ変更と判定された場合には、候補絵文字データ(1)、(2)、(3)の表示順は、候補絵文字データ(3)、(2)、(1)の順となる。
【0048】
図5に、携帯電話機100に備えられた実施の形態1に係る文字入力装置1の動作例(2)について説明する。説明のため、文字入力装置1の表示部317のみを示す。
【0049】
(画面5−1)では、表示部317は文字入力画面を表示している。使用者はキー部131を介してこの画面に文字を入力する。この際、携帯電話機100のカメラ122により撮影された使用者の顔の画像、及び携帯電話機100の接触センサ部134により検出された使用者の手の血流や温度は、使用者の感情分析可能な情報として、感情解析部315により解析される(S501、S502)。図5に示す動作例では、感情解析部315による解析の結果、使用者の現在の感情は「悲しい」と解析されたものとする(S503)。
【0050】
(画面5−2)では、使用者がキー部131を介して、表示部317の入力文字表示エリアC1に、最初の1文字を「よ」と入力した画面である。この表示部317の文字候補表示エリアA1及び絵文字候補表示エリアB1には、従来の候補表示順に、使用者の現在の感情である感情カテゴリ「悲しい」に基づいた補正値(上下値、又は調整値)を反映させた候補表示順で候補文字又は絵文字などが表示される(S504)。
【0051】
(画面5−2)の文字候補表示エリアA1では、「よろしく」、「宜しく」の順に候補文字が表示されている。これは、候補文字「よかった」には、使用者の現在の感情である感情カテゴリ「悲しい」の補正値として(上下値−、調整値10)が割り当てられ、候補文字「よくやった」には、使用者の現在の感情である感情カテゴリ「悲しい」の補正値として(上下値−、調整値10)が割り当てられているためである。なお、(画面5−2)には表示されていないが、「よろしく」、「宜しく」の下には、「よ」の候補文字「よかった」、「よくやった」の順に存在する。
【0052】
また、(画面5−2)の絵文字候補表示エリアB1には、使用者の現在の感情の分析の結果、感情カテゴリ「悲しい」において高い補正値を持つ順に絵文字が左上段から右下段に向かってならんでいる。
【0053】
そして、(画面5−2)の状態で感情カテゴリ反転ボタン132(ボタンA)を押下操作(S505)が検出されると、表示候補作成部313は、感情解析部315の解析結果に相当する感情カテゴリ「悲しい」の「上下値」のプラスマイナスを逆にした方向に「調整値」分だけ補正値を変更して、表示する優先順位を変更する(S506)。
【0054】
(画面5−3)の文字候補表示エリアA1では、「よかった」、「よくやった」の順に候補文字が表示されている。これは、候補文字「よかった」、「よくやった」は、使用者の現在の感情である感情カテゴリ「悲しい」の補正値の上下値を反転した+と、その調整値10が割り当てられているためである。なお、(画面5−3)には表示されていないが、「よかった」、「よくやった」の下には、「よ」の候補文字「宜しく」、「よろしく」の順に存在する。なお、同じ補正値の場合には元のテーブルの順を反映させるものとする。
【0055】
[補正値の変更例(3)]
補正値の変更例(3)について説明する。本実施の形態では、分析結果に相当する感情カテゴリの「上下値」の方向で「調整値」の1/2分だけ優先順位の補正を行っても良い。つまり、図4(a)、(b)に示すカテゴリ情報管理テーブルを用いて「調整値」を変更し、使用者の現在の感情に抑揚をつけた候補文字、候補絵文字の一覧を表示することができる。例えば、使用者の現在の感情を示す感情カテゴリ「怒り」を抑制する場合には、図4(b)に示す候補絵文字データ(1)の補正値を「調整値」の1/2分に相当する下げ幅5で下げる。また、使用者の現在の感情を示す感情カテゴリ「怒り」を抑制する場合には、候補絵文字データ(2)の補正値を「調整値」の1/2分に相当する下げ幅2で下げ、候補絵文字データ(3)の補正値を変更しない。この場合、キー部131の感情カテゴリ抑制ボタン133(ボタンB)の押下操作により、表示候補作成部313は、感情解析部315の解析結果に相当する感情カテゴリの調整値」の1/2分に相当する分だけ補正値を変更して、表示する優先順位を変更する。
【0056】
なお、本実施の形態では、使用者が自由に設定できる設定値を設け、補正値に対する調整値の適用度合いを変更しても良い。例えば、設定「高い」ならば図4(a)、(b)に示すカテゴリ情報管理テーブルの調整値を2倍にし、候補表示順番に使用者の現在の感情が反映されるようにすることが考えられる。
【0057】
また、使用者の現在の感情の分析の結果、その感情が強い場合には、図4(a)、(b)に示すカテゴリ情報管理テーブルの調整値をその強さに応じて何倍かにすることが考えられる。逆に使用者の現在の感情の分析の結果、その感情が弱い場合には、図4(a)、(b)に示すカテゴリ情報管理テーブルの調整値に小数点以下の値をかけることが考えられる。
【0058】
図6に、実施の形態1に係る文字入力装置1の動作フロー(1)を示す。ステップS601では、操作受付部303は、使用者の操作部301(キー部131)の入力操作を受け付ける。
【0059】
ステップS603では、操作解析部311は、操作受付部303で文字情報の入力操作が受け付けられた否かを判定する。この入力操作が受け付けられた場合には、ステップS605へ遷移し、そうでない場合にはステップS611へ遷移する。
【0060】
ステップS605では、操作解析部311は、カメラ122又は接触センサ部134から、現在の使用者の感情を表す顔画像データ及び使用者の手の血流や温度を示す情報を受け付けるよう情報受付部309に指示する(感情分析用情報取得ステップ)。そして、ステップS607へ遷移する。
【0061】
ステップS607では、感情解析部315は、操作解析部311からの指示、情報受付部309から入力された使用者の顔画像、及び使用者の手の血流や温度を示す情報に基づき、現在の使用者の感情を解析する(感情解析ステップ)。そして、ステップS609へ遷移する。
【0062】
ステップS609では、表示候補作成部313は、感情解析部315の解析結果、および記憶部319に保持されているデータカテゴリ情報に基づき、候補文字又は候補絵文字の表示順を変更したリストを生成し、表示部317で表示する。そして処理を終了する。
【0063】
ステップS611では、感情カテゴリ反転ボタン132(ボタンA)の入力操作が受け付けられた否かを判定する。感情カテゴリ反転ボタン132(ボタンA)の入力操作が受け付けられた場合には、ステップS613へ遷移し、そうでない場合には、処理を終了する。
【0064】
ステップS613では、表示候補作成部313は、感情解析部315の解析結果、および記憶部319に保持されているデータカテゴリ情報に基づき、現在の使用者の感情に合致する感情カテゴリの逆カテゴリを適用した候補文字又は候補絵文字の表示順のリストの生成し、表示部317で表示する。そして処理を終了する。
【0065】
図7に、実施の形態1に係る文字入力装置1の動作フロー(2)を示す。図6に示すステップと同じ動作には同じステップ番号を付記する。ステップS601では、操作受付部303は、使用者の操作部301(キー部131)の入力操作を受け付ける。
【0066】
ステップS603では、操作解析部311は、操作受付部303で文字情報の入力操作が受け付けられた否かを判定する。この入力操作が受け付けられた場合には、ステップS605へ遷移し、そうでない場合にはステップS711へ遷移する。
【0067】
ステップS605では、操作解析部311は、カメラ122又は接触センサ部134から、現在の使用者の感情を表す顔画像データ及び使用者の手の血流や温度を示す情報を受け付けるよう情報受付部309に指示する(感情分析用情報取得ステップ)。そして、ステップS607へ遷移する。
【0068】
ステップS607では、感情解析部315は、操作解析部311からの指示、情報受付部309から入力された使用者の顔画像、及び使用者の手の血流や温度を示す情報に基づき、現在の使用者の感情を解析する(感情解析ステップ)。そして、ステップS609へ遷移する。
【0069】
ステップS609では、表示候補作成部313は、感情解析部315の解析結果、および記憶部319に保持されているデータカテゴリ情報に基づき、候補文字又は候補絵文字の表示順を変更したリストを生成し、表示部317で表示する。そして処理を終了する。
【0070】
ステップS711では、感情カテゴリ抑制ボタン133(ボタンB)の入力操作が受け付けられた否かを判定する。感情カテゴリ抑制ボタン133(ボタンB)の入力操作が受け付けられた場合には、ステップS613へ遷移し、そうでない場合には、処理を終了する。
【0071】
ステップS713では、表示候補作成部313は、感情解析部315の解析結果、および記憶部319に保持されているデータカテゴリ情報に基づき、現在の使用者の感情に合致する感情カテゴリを抑制した候補文字又は候補絵文字の表示順のリストの生成し、表示部317で表示する。そして処理を終了する。
【0072】
上述のように、本実施の形態1に係る文字入力装置1では、使用者の感情に応じて適切な語彙を容易に入力可能とする。
【0073】
(実施の形態2)
実施の形態1では、文字入力装置1で使用者の現在の感情又はその逆の感情を、候補文字又は候補絵文字の表示候補順に反映させている。実施の形態2では、受信メールから送信元の感情を分析して、使用者の現在の感情又はその逆の感情だけでなく送信元の送信時の感情も、返信メール作成時の候補文字又は候補絵文字の表示候補順に反映させる。つまり、実施の形態2では、使用者の現在の感情の分析結果と受信メールによる送信元の感情分析結果とを総合して、その度合いによって優先順位の補正を行う。
【0074】
図8は、実施の形態2の文字入力装置3の構成を示すブロック図である。実施の形態2の文字入力装置3が実施の形態1の文字入力装置1と異なる点は、感情解析部815が、受信メールデータから分析した送信相手の感情を、分析された現在の使用者の感情に反映する点である。この点以外は第1の実施形態と同様であり、図8において、図3と共通する構成要素には同じ参照符号が付し、その詳細な説明を省略する。
【0075】
図8に示す文字入力装置3は、操作部301と、操作受付部303と、外部装置307から使用者の感情分析可能な情報が入力される情報受付部309と、制御部310と、表示部317と、記憶部319とを備える。制御部310は、操作解析部311と、表示候補作成部313と、感情解析部815とを備える。なお、実施の形態2に係る文字入力装置3は、実施の形態1に係る文字入力装置1同様、図1に示す携帯電話機100に適用される。
【0076】
図8、9は、実施の形態2の文字入力装置3の動作例について説明する。図9は、実施の形態2の文字入力装置3の動作例を説明するための図である。
【0077】
感情解析部815は、受信メールデータのテキスト情報、画像情報などから送信元の送信時の感情を解析する(S801)。例えば、受信メールのテキスト情報に「とても楽しかった」が含まれている場合には、感情解析部815は、データカテゴリ情報(図4(a)、(b)参照)に含まれる「楽しい」、「嬉しい」、「悲しい」、「怒り」、「不満」の5つの感情カテゴリから、送信元の送信時の感情に最も適したものに当てはめる。つまり、感情解析部815は、送信元の送信時の感情を感情カテゴリ「嬉しい」と判定する。
【0078】
感情解析部815は、操作解析部311からの指示、情報受付部309から入力された使用者の顔画像、及び使用者の手の血流や温度を示す情報に基づき、現在の使用者の感情を解析する(S903、S905)。具体的には、感情解析部815は、データカテゴリ情報(図4(a)、(b)参照)に含まれる「楽しい」、「嬉しい」、「悲しい」、「怒り」、「不満」の5つの感情カテゴリのいずれかに現在の使用者の感情が当てはまるかを判定する。ここで、感情解析部815は、現在の使用者の感情を感情カテゴリ「嬉しい」と判定したものとする(S907)。
【0079】
ここで、感情解析部815が、現在の使用者の感情及び送信元の送信時の感情を解析した場合の補正値の変更例について説明する。上述のように、感情解析部815は、使用者の現在の感情の分析結果と受信メールの感情分析結果を総合して、その度合いによって優先順位の補正を行う。
【0080】
例えば、現在の使用者の感情が感情カテゴリ「嬉しい」に該当し、送信元の送信時の感情も「嬉しい」に該当する場合には、データカテゴリ情報(図4(a)、(b)参照)のうち、感情カテゴリ「嬉しい」の補正値について上下値をそのまま使用し、調整値を2倍に設定する。このように設定したデータカテゴリ情報を用いて感情解析部815は候補文字データ又は候補絵文字データのリストを生成し(S909)、表示部317に表示する。
【0081】
また、現在の使用者の感情が感情カテゴリ「嬉しい」に該当し、送信元の送信時の感情も「悲しい」に該当する場合には、個々のカテゴリの上下値と調整値を一つの数値をみなして、数値を合計した結果を補正値として使用する。例えば絵文字(1)の場合、感情カテゴリ「嬉しい」では「+5」、感情カテゴリ「悲しい」では「−10」と見なして、これらの数値を合計して「−5」の補正を行う。つまり、「上下値」が「−」、「調整値」が「5」の場合と同様補正となる。
【0082】
上述のように、実施の形態2に係る文字入力装置3では、メール送信時に、使用者の感情だけでなく、送信元の感情にも応じて適切な語彙を容易に入力可能とする。
【0083】
なお、メール返信時は使用者の現在の感情と受信メール文章のどちらかの補正度合いを上げる、又はどちらの補正度合いを上げるか、あるいは同等で扱うかを使用者が設定できるようにしても良い。
【0084】
図10に、実施の形態2に係る文字入力装置3の動作フローを示す。なお、図6に示す動作フローと同じ動作には同じステップ番号を付記する。
【0085】
ステップS601では、操作受付部303は、使用者の操作部301(キー部131)の入力操作を受け付ける。そして、ステップS1003へ遷移する。
【0086】
ステップS1003では、操作解析部311は、メール返信用に操作受付部303で文字情報の入力操作が受け付けられた否かを判定する。この入力操作が受け付けられた場合には、ステップS1005へ遷移し、そうでない場合にはステップS611へ遷移する。
【0087】
ステップS1005では、操作解析部311は、カメラ122又は接触センサ部134から、現在の使用者の感情を表す顔画像データ及び使用者の手の血流や温度を示す情報を受け付けるよう情報受付部309に指示する(感情分析用情報取得ステップ)。そして、ステップS1006へ遷移する。
【0088】
ステップS1006では、感情解析部815は、受信メールデータのテキスト情報、画像情報などから送信元の感情を解析する。そして、ステップS1007へ遷移する。
【0089】
ステップS1007では、感情解析部815は、操作解析部311からの指示、情報受付部309から入力された使用者の顔画像、及び使用者の手の血流や温度を示す情報に基づき、現在の使用者の感情を解析する。そして、ステップS609へ遷移する。
【0090】
ステップS609では、表示候補作成部313は、感情解析部815の解析結果、および記憶部319に保持されているデータカテゴリ情報に基づき、候補文字又は候補絵文字の表示順を変更したリストを生成し、表示部317で表示する。そして処理を終了する。
【0091】
なお、上記各実施の形態では、文字入力装置を備える装置として携帯電話機を例にとって説明したがこれに限らず、文字入力装置を備える電子機器、スマートフォン、携帯端末などにも適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0092】
本発明に係る文字入力装置及びこれを備えた携帯端末、文字入力方法、並びに文字入力プログラムは、使用者の感情に応じて適切な語彙を容易に入力可能とするという効果を有し、携帯電話機等として有用である。
【符号の説明】
【0093】
1、3 文字入力装置
100 携帯電話機
102 第1筐体
103 第2筐体
122 カメラ
131 キー部
132 感情カテゴリ反転ボタン(ボタンA)
133 感情カテゴリ抑制ボタン(ボタンB)
134 接触センサ部
301 操作部
303 操作受付部
307 外部装置
309 情報受付部
310 制御部
311 操作解析部
313 表示候補作成部
315、815 感情解析部
317 表示部
319 記憶部
A1 文字候補表示エリア
B1 絵文字候補表示エリア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力を受け付けるキー入力部と、
センサが検出した情報に基づき、感情を表す複数の感情カテゴリのいずれに使用者の現在の感情が該当するかを解析する感情解析部と、
感情カテゴリ毎に補正値を有する表示候補を保持する記憶部と、
前記感情解析部で解析された感情カテゴリに応じて前記補正値を決定し、当該変更した補正値に基づき、前記表示候補の表示順を変更する表示候補作成部と、
前記表示候補作成部により変更された表示順に従って、前記表示候補を表示する表示部と、
を備えた文字入力装置。
【請求項2】
前記キー入力部は、感情カテゴリ反転ボタンを有し、
前記補正値は、調整値及び調整値の正負の値を決める+−値から構成され、
前記表示候補作成部は、前記感情カテゴリ反転ボタンの押下操作により、前記感情解析部で解析された感情カテゴリとは反対の感情に対応する方向に、前記記憶部に保持された表示候補の+−値を反転し、当該決定した補正値に基づき前記表示候補の表示順を更に変更する、
請求項1に記載の文字入力装置。
【請求項3】
前記キー入力部は、感情カテゴリ抑制ボタンを有し、
前記補正値は、+−値と調整値から構成され、
前記表示候補作成部は、前記感情カテゴリ抑制ボタンの押下操作により、前記感情解析部で解析された感情カテゴリを抑制させる方向に、前記記憶部に保持された表示候補の+−値又は調整値を決定し、当該決定した補正値に基づき前記表示候補の表示順を更に変更する、
請求項1に記載の文字入力装置。
【請求項4】
前記感情解析部は、
更に、受信したメールの文字情報又は画像情報に基づき、前記複数の感情カテゴリのいずれに送信元の感情が該当するかを解析し、
前記表示候補作成部は、
前記感情解析部で解析された前記送信元の感情及び使用者の現在の感情に該当する感情カテゴリに応じて前記補正値を決定し、当該変更した補正値に基づき前記表示候補の表示順を変更する、
請求項1〜3のいずれか一項に記載の文字入力装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の文字入力装置を備える携帯端末。
【請求項6】
入力を受け付ける入力ステップと、
センサが検出した情報に基づき、感情を表す複数の感情カテゴリのいずれに使用者の現在の感情が該当するかを解析する解析ステップと、
感情カテゴリ毎に補正値を有する表示候補を保持する保持ステップと、
前記解析ステップで解析された感情カテゴリに応じて前記補正値を決定し、当該変更した補正値に基づき、前記表示候補の表示順を変更する変更ステップと、
前記表示候補作成部により変更された表示順に従って、前記表示候補を表示する表示ステップと、
を備えた文字入力方法。
【請求項7】
コンピュータに、請求項6記載の各ステップを実行させるための文字入力プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−221039(P2012−221039A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−83678(P2011−83678)
【出願日】平成23年4月5日(2011.4.5)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】