説明

文書処理装置、文書処理方法および文書処理プログラム

【課題】謙譲語と尊敬語の混同に対して、主語の有無に関わらず、述語を参照するだけで、謙譲語と尊敬語の誤用を訂正する文書処理装置を提供すること。
【解決手段】文書処理装置は、入力文250において謙譲語と尊敬語の混同の有無を判定する指摘箇所検出部220と、指摘箇所検出部220によって混同があると判定された入力文250の混同発生箇所を、尊敬語で訂正する訂正候補生成部240と、を備える。それにより、本来尊敬語を使う相手である相手等に謙譲語を使ってしまう謙譲語と尊敬語の混同を防ぐことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、謙譲語や尊敬語を含む文書を作成する場合の校正機能を有する文書処理装置、文書処理方法および文書処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
文書処理装置では、尊敬語や謙譲語が含まれる文章に対する校正機能があり、ここで誤用の指摘および修正を行っているものがある。たとえば、主語を検出することを前提として、主語と述語の対応関係をもとに正誤の判断を行うものがある(たとえば、特許文献1、2参照。)。この場合、たとえば「貴社の方が伺う」という文章は、主語が「貴社の方」であるのに対し、述語が謙譲語の「伺う」になっているので、謙譲語ではなく尊敬語に変更すべきと判断される。したがって、「いらっしゃる、おいでになる、お尋ねになる、…」が、変更候補として提示される。
【0003】
【特許文献1】特開昭62−274459号公報
【特許文献2】特開昭62−175862号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、日本語の場合、主語は省略されることが多い。したがって、主語と述語の対応関係だけでは、謙譲語や尊敬語が適切に使われているかどうかの正誤の判断が行えないという問題があった。また、かな漢字変換の場合、文章途中での入力に際して単文節単位で入力されることがある。この場合、主語が記述されているにも関わらず、文頭側にある主語の情報を参照できず、謙譲語や尊敬語の訂正が難しかった。
【0005】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、主語の有無に関わらず、述語と補語を参照するだけで、謙譲語と尊敬語の誤用を訂正することができる文書処理装置、文書処理方法および文書処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかる文書処理装置は、入力文において謙譲語と尊敬語の混同の有無を判定する混同判定手段と、前記混同判定手段によって混同があると判定された前記入力文の混同発生箇所を、尊敬語で訂正する訂正手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
この請求項1の発明によれば、謙譲語と尊敬語の混同に対して、主語の有無に関わらず、述語を参照するだけで、謙譲語と尊敬語の誤用を訂正することができる。
【0008】
また、請求項2の発明にかかる文書処理装置は、請求項1に記載の発明において、前記入力文の混同発生箇所である述語に対応する補語が、敬度の高い人物であるかどうかを判定する過指摘判定手段をさらに備え、前記訂正手段は、前記過指摘判定手段によって前記補語が敬度の高い人物である場合、前記訂正手段は訂正を実行せず、前記補語が敬度の高い人物でない場合、前記訂正手段は訂正を実行することを特徴とする。
【0009】
この請求項2の発明によれば、謙譲語と尊敬語が使用されている文であっても、二方面敬語であるかどうかを判定し、二方面敬語の場合は適切な敬語の使用であるとして訂正をしない。したがって、訂正が不要な場合の訂正を回避することができ、謙譲語と尊敬語の誤用をより高い精度で訂正することができる。
【0010】
また、請求項3の発明にかかる文書処理装置は、請求項1または2に記載の発明において、前記訂正手段は、前記混同発生箇所の内容に対応した尊敬語を含む複数の訂正候補を提示し、該提示した複数の訂正候補のうち1つの選択を受け付け、該選択された訂正候補を用いて訂正することを特徴とする。
【0011】
この請求項3の発明によれば、謙譲語と尊敬語の誤用に対して複数の訂正文が考えられる場合に、使用者の側でその複数の訂正文から1つを選択して、適切な訂正文を作成することができる。
【0012】
また、請求項4の発明にかかる文書処理装置は、請求項1〜3のいずれか一つに記載の発明において、前記混同判定手段は、謙譲語と尊敬語の混同の種類を判定し、前記混同判定手段によって判定された混同の種類に応じて、謙譲語と尊敬語の混同に関する解説を表示する解説手段をさらに備えることを特徴とする。
【0013】
この請求項4の発明によれば、謙譲語と尊敬語の誤用を訂正される際に、どのような誤りが発生したのかが解説として示され、納得の上で文章の訂正をすることができる。特に敬語については使用方法が分からないまま使用されることが多く、訂正しただけでは訂正後の文が正しいかどうか納得されないことが多い。したがって、このように訂正の解説をすることにより、使用者の理解の伴わない一方的な訂正を防ぐことができる。
【0014】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項5の発明にかかる文書処理方法は、入力文において謙譲語と尊敬語の混同の有無を判定する混同判定工程と、前記混同判定工程によって混同があると判定された前記入力文の混同発生箇所を、尊敬語で訂正する訂正工程と、を備えることを特徴とする。
【0015】
この請求項5の発明によれば、謙譲語と尊敬語の混同に対して、主語の有無に関わらず、述語を参照するだけで、謙譲語と尊敬語の誤用を訂正することができる。
【0016】
また、請求項6の発明にかかる文書処理方法は、請求項5に記載の発明において、前記入力文の混同発生箇所である述語に対応する補語が、敬度の高い人物であるかどうかを判定する過指摘判定工程をさらに備え、前記訂正工程は、前記過指摘判定工程によって前記補語が敬度の高い人物である場合、前記訂正工程は訂正を実行せず、前記補語が敬度の高い人物でない場合、前記訂正工程は訂正を実行することを特徴とする。
【0017】
この請求項6の発明によれば、謙譲語と尊敬語が使用されている文であっても、二方面敬語であるかどうかを判定し、二方面敬語の場合は適切な敬語の使用であるとして訂正をしない。したがって、訂正が不要な場合の訂正を回避することができ、謙譲語と尊敬語の誤用をより高い精度で訂正することができる。
【0018】
また、請求項7の発明にかかる文書処理方法は、請求項5または6に記載の発明において、前記訂正工程は、前記混同発生箇所の内容に対応した尊敬語を含む複数の訂正候補を提示し、該提示した複数の訂正候補のうち1つの選択を受け付け、該選択された訂正候補を用いて訂正することを特徴とする。
【0019】
この請求項7の発明によれば、謙譲語と尊敬語の誤用に対して複数の訂正文が考えられる場合に、使用者の側でその複数の訂正文から1つを選択して、適切な訂正文を作成することができる。
【0020】
また、請求項8の発明にかかる文書処理方法は、請求項5〜7のいずれか一つに記載の発明において、前記混同判定工程は、謙譲語と尊敬語の混同の種類を判定し、前記混同判定工程によって判定された混同の種類に応じて、謙譲語と尊敬語の混同に関する解説を表示する解説工程をさらに備えることを特徴とする。
【0021】
この請求項8の発明によれば、謙譲語と尊敬語の誤用を訂正される際に、どのような誤りが発生したのかが解説として示され、納得の上で文章の訂正をすることができる。特に敬語については使用方法が分からないまま使用されることが多く、訂正しただけでは訂正後の文が正しいかどうか納得されないことが多い。したがって、このように訂正の解説をすることにより、使用者の理解の伴わない一方的な訂正を防ぐことができる。
【0022】
また、請求項9の発明にかかる文書処理プログラムによれば、請求項5〜8のいずれか一つに記載された方法をコンピュータに実行させることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明にかかる文書処理装置、文書処理方法および文書処理プログラムによれば、本来尊敬語を使う相手や高めるべき人物の行為について、謙譲語を使ってしまう「謙譲語と尊敬語の混同」を対象として、誤用の指摘および訂正候補を提示することができるという効果を奏する。特に、主語の有無に関わらず、述語を参照するだけで、高精度の指摘と訂正候補の提示を行うことが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下に添付図面を参照して、この発明による文書処理装置、文書処理方法および文書処理プログラムの実施の形態を詳細に説明する。
【0025】
(実施の形態)
図1は、この発明の実施の形態による文書処理装置のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。図中、CPU101は装置全体を制御する。ROM102は基本入出力プログラムを記憶する。RAM103はCPU101のワークエリアとして使用される。
【0026】
また、HDD(ハードディスクドライブ)104はCPU101の制御にしたがってHD(ハードディスク)105に対するデータのリード/ライトを制御する。HD105はHDD104の制御にしたがって書き込まれたデータを記憶する。
【0027】
また、FDD(フレキシブルディスクドライブ)106はCPU101の制御にしたがってFD(フレキシブルディスク)107に対するデータのリード/ライトを制御する。FD107は、着脱自在であり、FDD106の制御にしたがって書き込まれたデータを記憶する。
【0028】
また、CD−RWドライブ108はCPU101の制御にしたがってCD−RW(または、CD−R、CD−ROM)109に対するデータのリード/ライトを制御する。CD−RW109は着脱自在であり、CD−RWドライブ108の制御にしたがって書き込まれたデータを記憶する。
【0029】
また、ディスプレイ110はカーソル、メニュー、ウィンドウ、あるいは文字や画像などの各種データを表示する。キーボード111は文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備える。マウス112は各種指示の選択や実行、処理対象の選択、マウスポインタの移動などを行う。
【0030】
また、ネットワークI/F113は、通信ケーブル114を介してLANやWANなどのネットワークに接続され、当該ネットワークとCPU101とのインターフェースとして機能する。バス120は上記各部を接続する。
【0031】
図2は、この発明の実施の形態にかかる文書処理装置の構成を機能的に示すブロック図である。文書処理装置は、敬語情報格納部210、指摘箇所検出部220、過指摘判定部230、訂正候補生成部240、解説情報提示部245によって構成される。以上の各構成は、図1に示したCPU101が、ROM102からプログラムを読み出しRAM103をワークエリアとして使用することにより実現される。
【0032】
まず入力文250が入力されるが、ここでは、通常の漢字かな交じり文を前提とするので、入力文250はかな漢字変換後の文である。また、形態素解析済みの状態を想定しており、入力文250を構成する各文節および各単語の情報は、参照することができる。
【0033】
敬語情報格納部210は、特定形の謙譲語のリストなど、敬語関連の情報が記憶されており、必要に応じて参照される。格納される情報には、特定形謙譲語リスト211、対応関係情報212、謙譲語候補リスト213、高敬度単語リスト214、解説情報215が含まれる。
【0034】
特定形謙譲語リスト211は、「伺う」「拝見(する)」「いただく」といった、特定形の謙譲語の単語のリストである。対応関係情報212は、特定形の謙譲語と同義になる尊敬語の対応関係情報であり、「伺う:いらっしゃる、おいでになる、お訪ねになる、お尋ねになる」「拝見する:ご覧になる」といった単語と単語群の対応関係のリストにより構成される。
【0035】
謙譲語候補リスト213は、「お/ご〜する」の形態をとり、謙譲語となりうる単語のリストである。「ご+説明(する)」「お+書き(する)」などの単語のリストである。高敬度単語リスト214は、敬度の高い人物になりうる単語のリストであり、「先生」、「お客様」、固有人物名+「様」といった、単語のリストである。解説情報215は、謙譲語と尊敬語の混同を解説する文章により構成される情報である。解説情報215は、各指摘内容に対応してそれぞれ用意されている。
【0036】
指摘箇所検出部220は、敬語情報格納部210を参照して、「謙譲語と尊敬語の混同」の誤用パターンが含まれていないかのチェックを行う。過指摘判定部230は、敬語情報格納部210を参照して、入力文250の補語が「敬度の高い人物、もしくはそれに準ずるもの(組織など)」でないかのチェックを行う。
【0037】
訂正候補生成部240は、指摘箇所検出部220および過指摘判定部230において指摘対象部位があると判定された場合に、敬語情報格納部210を参照して、対応する訂正候補を生成する。そして、訂正された文を訂正文260として生成する。
【0038】
解説情報提示部245は、訂正候補生成部240で訂正候補を提示する際に、各指摘内容に対応した解説情報215を、敬語情報格納部210から読み出してきて、解説情報270として画面に表示させる。
【0039】
以上の処理において、主語を伴わなくとも述語の表現だけで正誤の判断を行えるよう、「謙譲語と尊敬語の混同」の誤用の中で、次のものを指摘・訂正候補提示の対象としている。すなわち、a)「お/ご〜して+くださる(ください)」、b)「お/ご〜して+いただく」、c)「特定形の謙譲語+くださる(ください)」、d)「特定形の謙譲語+いただく」、e)「特定形の謙譲語+(ら)れる/なさる」、である。
【0040】
上述の構成によって、謙譲語を尊敬語として使用した誤りを指摘し、訂正文を提示する。たとえば謙譲語「拝読」を尊敬語と勘違いして「拝読いただく」という文を入力変換した場合、その誤りを指摘し、訂正候補「お読みいただく」を提示する。また、敬語の誤用については「ら抜き表現」や「さ入れ表現」などの従来の校正支援指摘項目に比べ、指摘理由が理解されにくいことが予想されるため、指摘の解説を表示することにより、使用者が納得した上で、謙譲語と尊敬語の混同使用を訂正することができる。
【0041】
尊敬語である、「くださる、いただく、(ら)れる/なさる」を伴っている場合、主語の有無に関わらず尊敬表現にすべきであると判断する。なお、特定形の謙譲語とは、「伺う」「拝見する」などの謙譲語専用の表現である。また、過指摘抑制のために、上記に該当する場合であっても、補語が「敬度の高い人物」である場合、指摘を抑制する。この「敬度の高い人物」には、たとえば、「先生」、「お客様」、固有人物名+「様」、などが挙げられる。
【0042】
特定形謙譲語について説明する。「伺う」「拝読する」のように、その単語だけで謙譲の意味を持つものを特定形謙譲語という。一方、「お伝えする」「ご案内する」のように、特に謙譲の語感のない単語を「お〜する」の形で謙譲表現にしたものを一般形謙譲語という。
【0043】
二方面敬語について説明する。謙譲表現を用いて主語より補語を高めつつ、同時に尊敬表現で主語も高める表現を二方面敬語という。この場合、高められる補語に対して主語を相対的に低めても失礼に当たらない場合に指摘を抑制する。例えば「部長が社長をご案内してくださった」という文では、主語は「部長」であり、補語は「社長」である。「ご案内する」で部長(主語)より社長(補語)を高めつつ、「くださった」で部長(主語)も高めている。この両者に対して敬語が使われる形になっており、二方面敬語として正しく使用されている。今回誤用の指摘対象である「お/ご〜していただく/くださる」などのパターンは、二方面敬語として使用された場合は誤用とはいえない。
【0044】
図3は、この発明の実施の形態にかかる文書処理装置の処理を説明するフローチャートである。まず、使用者の入力により入力文250を作成する(ステップS301)。次に指摘箇所検出部220は、敬語情報格納部210を参照して、文頭から入力文250と誤用パターンを比較する(ステップS302)。
【0045】
次に、指摘箇所検出部220は、入力文250の該当箇所について、誤用パターンを特定する(ステップS303)。次に、入力文250中の誤用パターンより文頭側で、敬度の高い人物のチェックを行う(ステップS304)。つまり、特定された誤用パターンに対する補語をチェックするのであるが、これらは誤用パターンよりも前に記述されるものであるので、誤用パターンよりも文頭側を見ることによりチェックを行う。
【0046】
次に、指摘箇所検出部220は、指摘箇所の範囲を確定し(ステップS305)、訂正候補生成部240は、訂正候補を作成する(ステップS306)。使用者は提示された訂正候補から適切な訂正候補を選択し、訂正候補生成部240は、この選択入力を受け付ける(ステップS307)。なお、このとき、解説情報提示部245は、解説情報270を画面に表示することにより使用者に謙譲語と尊敬語の混同が発生していることを解説することもできる。そして、訂正候補生成部240は、選択された訂正候補に基づいて、訂正文260を確定する(ステップS308)。
【0047】
実際の文が入力された場合を例に挙げて説明する。「この用紙にお書きしてください」という文が入力された場合を例として説明する。まず、指摘箇所検出部220は、特定形謙譲語リスト211および謙譲語候補リスト213の情報を参照しながら、「謙譲語と尊敬語の混同」の誤用パターンが含まれていないかどうか、文頭側からチェックを行う。ここで挙げた文の場合、謙譲語候補リスト213に格納されている「お+書き(する)」が一致し、さらに「ください」が続いていることより、指摘候補として検出する。
【0048】
次に、過指摘判定部230は、指摘候補である「お書きしてください」よりも文頭側にある文節を対象として、高敬度単語リスト214の情報を参照しながら敬度の高い人物でないか、文末側から遡りながらチェックを行う。ここで、「用紙に」「この」がチェック対象となるが両単語とも該当しないため、「お書きしてください」を指摘対象とする。
【0049】
次に、訂正候補生成部240は、指摘対象である「お書きしてください」の訂正候補を生成する。ここでは、「する」を除いて、尊敬語である「お/ご〜くださる(ください)」の形態となる「お書きください」を訂正候補として生成する。
【0050】
また、「映画を拝見なさった」という文が入力された場合を例として処理を説明する。まず、指摘箇所検出部220は、特定形謙譲語リスト211および謙譲語候補リスト213の情報を参照しながら、「謙譲語と尊敬語の混同」の誤用パターンが含まれていないかどうか、文頭側からチェックを行う。ここで挙げた文の場合、特定形謙譲語リスト211に格納されている「拝見(する)」が一致し、さらに「なさった」が続いていることより、指摘候補として検出する。
【0051】
次に、過指摘判定部230は、指摘候補である「拝見なさった」よりも文頭側にある文節を対象として、高敬度単語リスト214の情報を参照しながら敬度の高い人物でないか、文末側から遡りながらチェックを行う。ここでは、「映画を」がチェック対象となるが、該当しないため、「拝見なさった」を指摘対象とみなす。
【0052】
次に、訂正候補生成部240は、指摘対象である「拝見なさった」の訂正候補を生成する。ここでは、「拝見(する)」が特定形の謙譲語であるため、対応関係情報212を参照して、同義となる尊敬語である「ご覧になる」を取得する。そして、文末表現を補正した「ご覧になった」を訂正候補として生成する。
【0053】
次に、尊敬語と謙譲語の混同が生ずる各場合について、a)「お/ご〜して+くださる(ください)」、b)「お/ご〜して+いただく」、c)「特定形の謙譲語+くださる(ください)」、d)「特定形の謙譲語+いただく」、e)「特定形の謙譲語+(ら)れる/なさる」、の各場合に分けて説明する。
【0054】
まず、a)「お/ご〜してくださる(ください)」の形について説明する。指摘パターンは、「お/ご付き単語[名詞サ変]+し+て+くださ/下さ+〜」である。ただし、補語(ヲ格、ニ格)が敬度の高い人物(「先生」「お客様」「〜/様」など)である場合には、指摘対象から除外する。訂正候補は、「して」をのぞいた「お/ご〜くださる(ください)」を提示する。
【0055】
解説情報は次のものを表示する。『「〜くださる」は相手を敬う表現ですが、「お/ご〜する」は低める表現です。相手を敬う場合には適切ではありません。
(誤)先生がご説明してくださる(「先生」を低めている)
(正)先生がご説明くださる
※ただし、他にさらに敬う対象があり、それよりも相手を相対的に低めても失礼にならない場合には、「お/ご〜してくださる」を使っても問題ありません。
[例]部長が社長をご案内してくださったそうです
(「部長」を、「社長」に対して相対的に低めている)
※敬語の正誤は使われる文脈に依存するため、文脈によっては指摘された表現が正しい場合もあります。』
【0056】
過指摘対策について説明する。「お/ご〜してくださる(ください)」パターンでは、指摘文節より前に(敬度の高い人物属性を持つ単語+格助詞「を」または「に」)の文節があれば指摘を抑制する。句読点や括弧があればそれより前の文節はチェックしない。
【0057】
次に、b)「お/ご〜していただく」の形について説明する。指摘パターンは、「お/ご付き単語[名詞サ変]+し+て+いただ/戴/頂+〜」である。ただし、補語(ヲ格)が敬度の高い人物(「先生」「お客様」「〜/様」など)である場合には、指摘対象から除外する。訂正候補は、「して」をのぞいた「お/ご〜いただく」を提示する。
【0058】
解説情報270は次のものを表示する。『「〜いただく」は相手を敬う表現ですが、「お/ご〜する」は低める表現です。相手を敬う場合には適切ではありません。
(誤)先生にご説明していただきました(「先生」を低めている)
(正)先生にご説明いただきました
※他にさらに敬う対象があり、それよりも相手を相対的に低めても失礼にならない場合には、「お/ご〜していただく」を使っても問題ありません。
[例] 部長に社長をご案内していただきました
(「部長」を、「社長」に対して相対的に低めている)
※敬語の正誤は使われる文脈に依存するため、文脈によっては指摘された表現が正しい場合もあります。』
【0059】
過指摘対策について説明する。「お/ご〜していただく」パターンでは、指摘文節より前に(敬度の高い人物属性を持つ単語+格助詞「を」)の文節があれば指摘を抑制する。句読点や括弧があればそれより前の文節はチェックしない。
【0060】
次に、c)「特定形の謙譲語」と「くださる(ください)」とを組み合わせて使用する場合について説明する。指摘パターンは、「特定形の謙譲語[名詞サ変]+くださ/下さ+〜」、「特定形の謙譲語[一段動詞]+て+くださ/下さ+〜」、「特定形の謙譲語[五段動詞/名詞サ変]+連用形+て+くださ/下さ+〜」の3つである。ただし、補語(ニ格)が敬度の高い人物(「先生」「お客様」「〜/様」など)で、「特定形の謙譲語」が「伺う」「申し上げる」「お目にかかる」「お目にかける」の場合には、指摘対象から除外する。訂正候補では、「特定形の謙譲語」に対応した「特定形の尊敬語+くださる(ください)」もしくは「お/ご〜くださる(ください)」を提示する。訂正候補の詳細については後述する。
【0061】
解説情報270は次のものを表示する。『「〜くださる」は相手を敬う表現ですが、「●●」は低める表現です。相手を敬う場合には適切ではありません。
(誤)先生が私にお目にかかってくださる
(先生を「くださる」で敬う一方で、謙譲語「お目にかかる」で低めている)
(正)先生が私にお会いくださる
※敬語の正誤は使われる文脈に依存するため、文脈によっては指摘された表現が正しい場合もあります。』
【0062】
過指摘対策について説明する。「特定形の謙譲語+くださる」パターンで、かつ謙譲語が「伺う」「申し上げる」「お目にかかる」「お目にかける」の場合、指摘文節より前に(敬度の高い人物属性を持つ単語+格助詞「に」)の文節があれば指摘を抑制する。句読点や括弧があればそれより前の文節はチェックしない。
【0063】
次に、d)「特定形の謙譲語」と「いただく」とを組み合わせて使用する場合について説明する。指摘パターンは、「特定形の謙譲語[名詞サ変]+いただ/戴/頂+〜」、「特定形の謙譲語[一段動詞]+て+いただ/戴/頂+〜」、「特定形の謙譲語[五段動詞/名詞サ変]+連用形+て+いただ/戴/頂+〜」の3つである。訂正候補では、「特定形の謙譲語」に対応した「特定形の尊敬語+いただく」もしくは「お/ご〜いただく」を提示する。訂正候補の詳細については後述する。
【0064】
解説情報270は次のものを表示する。『「〜いただく」は相手を敬う表現ですが、「●●」は低める表現です。相手を敬う場合には適切ではありません。
(誤)論文を拝読いただきたいのですが
(相手を「いただく」で敬う一方で、謙譲語「拝読する」で低めている)
(正)論文をお読みいただきたいのですが
※敬語の正誤は使われる文脈に依存するため、文脈によっては指摘された表現が正しい場合もあります。』
【0065】
次に、e)「特定形の謙譲語」と「〜(ら)れる」「〜なさる」とを組み合わせて使用する場合について説明する。指摘パターンは、「特定形の謙譲語[名詞サ変]+なさ+〜」、「特定形の謙譲語[五段動詞/名詞サ変]+未然形+れる」の2つである。訂正候補は、「特定形の謙譲語」に対応した「特定形の尊敬語」もしくは「一般形の尊敬語」を提示する。訂正候補の詳細については後述する。
【0066】
解説情報270は次のものを表示する。『「〜(ら)れる」「〜なさる」は相手を敬う表現ですが、「●●」は低める表現です。相手を敬う場合には適切ではありません。
(誤)教授が先にまいられました
(「教授」を「(ら)れる」で敬う一方で、謙譲語「まいる」で低めている)
(正)教授が先にいらっしゃいました
※敬語の正誤は使われる文脈に依存するため、文脈によっては指摘された表現が正しい場合もあります。』
【0067】
次に、過指摘対策について説明する。「いただかれる」については、補助用言として使われた場合に適切な訂正候補が提示できない(例:読んでいただかれる→読んでお受け取りになる)。したがって、「いただかれる」に先行する文節が(動詞連用形+て(で))の場合指摘を抑制する。
【0068】
図4は、「特定形の謙譲語」+「くださる(ください)」「いただく」の訂正候補例を説明する説明図である。謙譲語種類410に対して指摘パターン420が対応しており、入力文250中にこの指摘パターン420に該当するものがある場合、訂正候補例430が使用者に提示される。
【0069】
ここでは、代表例として「くださる」のパターンを記述しているが、「ください」「いただく」についても、「くださる」の箇所を置き換えて適用する。なお、図4では、代表表記のみを記述しているが、同義の異表記語に対しても同様に適用する。たとえば、「まいる → 参る」、「くださる → 下さる」。
【0070】
ただし、「拝○」型の謙譲語については、「ご/拝〜」「御/拝〜」の語形が使用されることもあるため、訂正候補作成時に余分な「ご、御」が生じないよう配慮する。
○「ご/拝読/ください」→「お読み/ください」
×「ご/拝読/ください」→「ご/お読み/ください」
【0071】
図5は、「特定形の謙譲語」+「〜(ら)れる」「〜なさる」の訂正候補例を説明する説明図である。図5の場合も、図4の場合と同様に、謙譲語種類510に対して指摘パターン520が対応しており、入力文中にこの指摘パターン520に該当するものがある場合、訂正候補例530が使用者に提示される。
【0072】
図5では、代表表記のみを記述しているが、同義の異表記語に対しても同様に適用する。たとえば、「まいる → 参る」。ただし、一段動詞(「申し上げる」「お目に/かける」「ご覧に/入れる」)については、「〜(ら)れる」と組み合わせた場合に「可能」の意味合いを持つことが多いため、指摘対象から除外した。
【0073】
また、「拝察する」については、「拝察される」が「自ずと様子を察することができる」という「自発・可能」的な使われ方が多いのと、「拝察なさる」の方の使用例もほとんどないことより、指摘対象から除外した。また、「申す」については、「申される」を誤用として扱うかどうかで判断が難しい事例だが、現代文において使用が広まっていくタイプの表現ではないと考えられるため、指摘対象に含めている。
【0074】
また、「伺う」の「伺われた」については、本来「窺われた(うかがわれた)」で表すべきところを、間違って使われていることが多い(同音語誤り)。使用者に注意を促すという意味では効果があるといえるが、「謙譲語と尊敬語の混同」の指摘では、「伺われた→窺われた(うかがわれた)」まで意識が及ばない可能性が高い。最も簡単な対策としては、訂正候補に「窺われる(同音語誤りの可能性)」を加えることなどが考えられる。
【0075】
また、「拝○」型の謙譲語については、「ご/拝〜」「御/拝〜」の語形が使用されることもあるため、訂正候補作成時に余分な「ご、御」が生じないよう配慮する。
○「ご/拝読/なさる」→「お読みになる」
×「ご/拝読/なさる」→「ご/お読みになる」
【0076】
次に、操作による指摘の有無について説明する。「お話ししていただく」を「お話し/していただく」「お/話ししていただく」のように中途半端な位置で区切り直した場合は指摘されない。
【0077】
図6は、入力文に対する訂正候補の選択を受け付けるときの表示画面を説明する説明図である。「伺っていただく」は謙譲語と尊敬語の混同が発生しているので、入力文601に示すように、「伺っていただく」に続けて、「《謙譲語と尊敬語の混同》」と表示する。
【0078】
また、誤りである文「伺っていただく」の訂正候補602が画面に表示される。訂正候補602は、「お尋ねいただく」「お訪ねいただく」「お聞きいただく」「おいでいただく」「いらっしゃっていただく」の各文が含まれ、この中から訂正後の文の指示入力を受け付ける。
【0079】
図7は、他の校正支援の候補がある場合の表示画面を説明する説明図である。入力文は「いらっしゃられたら拝見いただきます」という文である。ここで、「拝見いただきます」という謙譲語と尊敬語の混同のほかに、「いらっしゃられたら」という二重敬語も発生している。1つの文で2つの誤りが同時に発生しているが、図7に示すように、この2つの訂正候補を、マージして1つの文として表示する。すなわち、入力文701と入力文702として画面に表示され、これを訂正してマージした結果が訂正候補703として画面上に示される。
【0080】
図8は、先行する文節が確定済みの場合の表示画面を説明する説明図である。ここで「拝読」はすでに確定済みであり、ここで「いただく」が入力された。しかし、文としては「拝読いただく」となり、謙譲語と尊敬語の混同が発生した状態になる。そこで、画面には入力文801として表示し、その訂正候補802を表示する。そして、訂正候補802を選択すると、すでに確定済みの「拝読」を取り消した上で、入力文801が訂正されて確定文803になる。
【0081】
図9は、解説表示機能を有する場合の校正支援画面を説明する説明図である。図8と同様に、「拝読いただく」という入力文901が入力され、これに対する訂正候補902が示されている。ただし、このままではどのような誤りが発生したのか、使用者にとっては分からない場合がある。ここで、謙譲語と尊敬語の混同を指摘したとき、図9に示すように解説表示903に示すようにキー割付を提示する。使用者の入力により解説表示903を押下すると、謙譲語と尊敬語の混同の指摘についての解説が表示される。
【0082】
図10は、謙譲語と尊敬語の混同を解説する画面表示を説明する説明図である。図9で解説表示903を入力すると、解説表示903が画面から消去され、解説画面1000が表示される。解説画面1000の内容は次の通りである。図9に示した画面に引き続いて、入力文901および訂正候補902が画面に表示されている。解説画面1000は、解説1010、例文1020、補足説明1030によって構成される。
【0083】
解説画面1000で示される解説1010の内容は、入力文901の内容によって5パターン用意する。文中の「●●」には指摘している謙譲語を表示する。
【0084】
解説画面1000について、入力文901が「特定形の謙譲語+いただく」の場合を例に挙げて説明する。解説1010の内容は次の通りである。
『「〜いただく」は相手を敬う表現ですが、「●●」は低める表現です。相手を敬う場合には適切ではありません。』
【0085】
次に例文1020を、誤った文と正しい文を並べて表示して、謙譲語と尊敬語が混同して使用された事実をより明瞭に説明する。その2つの文は、次のように表示する。
『(誤)論文を拝読いただきたいのですが
(相手を「いただく」で敬う一方で、謙譲語「拝読する」で低めている)
(正)論文をお読みいただきたいのですが』
【0086】
これに続いて、補足説明1030を表示する。理由付けと正誤表示をすることで使用者は間違っていたことが分かるが、その使用者がその例外を知っていた場合、何が本当に正しいのか混同する場合があるからである。そこで補足説明1030で、補足して説明される事項を表示することにより、使用者に謙譲語と尊敬語の正しい使用方法をより確実に理解できるようにしている。補足説明1030は次のように表示される。
【0087】
『※敬語の正誤は使われる文脈に依存するため、文脈によっては指摘された表現が正しい場合もあります。』
【0088】
入力文901は、a)「お/ご〜して+くださる(ください)」、b)「お/ご〜して+いただく」、c)「特定形の謙譲語+くださる(ください)」、d)「特定形の謙譲語+いただく」、e)「特定形の謙譲語+(ら)れる/なさる」、を上げて説明したが、解説画面1000は、入力文901の内容によってそれぞれ異なる内容になる。この場合の解説画面1000は、上述したとおりである。
【0089】
以上説明したように、文書処理装置、文書処理方法および文書処理プログラムによれば、本来尊敬語を使う相手である相手や高めるべき人物の行為について、謙譲語を使ってしまう「謙譲語と尊敬語の混同」を対象として、誤用の指摘および訂正候補を提示することができる。
【0090】
なお、本実施の形態で説明した文書処理方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0091】
以上のように、本発明にかかる文書処理装置、文書処理方法および文書処理プログラムは、謙譲語や尊敬語を含む文書の作成に有用であり、特に、適切に使用することが難しい謙譲語と尊敬語を文書中で使い分けるのに適している。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】この発明の実施の形態による文書処理装置のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態にかかる文書処理装置の構成を機能的に示すブロック図である。
【図3】この発明の実施の形態にかかる文書処理装置の処理を説明するフローチャートである。
【図4】「特定形の謙譲語」+「くださる(ください)」「いただく」の訂正候補例を説明する説明図である。
【図5】「特定形の謙譲語」+「〜(ら)れる」「〜なさる」の訂正候補例を説明する説明図である。
【図6】入力文に対する訂正候補の選択を受け付けるときの表示画面を説明する説明図である。
【図7】他の校正支援の候補がある場合の表示画面を説明する説明図である。
【図8】先行する文節が確定済みの場合の表示画面を説明する説明図である。
【図9】解説表示機能を有する場合の校正支援画面を説明する説明図である。
【図10】謙譲語と尊敬語の混同を解説する画面表示を説明する説明図である。
【符号の説明】
【0093】
210 敬語情報格納部
211 特定形謙譲語リスト
212 対応関係情報
213 謙譲語候補リスト
214 高敬度単語リスト
215 解説情報
220 指摘箇所検出部
230 過指摘判定部
240 訂正候補生成部
245 解説情報提示部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力文において謙譲語と尊敬語の混同の有無を判定する混同判定手段と、
前記混同判定手段によって混同があると判定された前記入力文の混同発生箇所を、尊敬語で訂正する訂正手段と、
を備えることを特徴とする文書処理装置。
【請求項2】
前記入力文の混同発生箇所である述語に対応する補語が、敬度の高い人物であるかどうかを判定する過指摘判定手段をさらに備え、
前記訂正手段は、前記過指摘判定手段によって前記補語が敬度の高い人物である場合、前記訂正手段は訂正を実行せず、前記補語が敬度の高い人物でない場合、前記訂正手段は訂正を実行することを特徴とする請求項1に記載の文書処理装置。
【請求項3】
前記訂正手段は、前記混同発生箇所の内容に対応した尊敬語を含む複数の訂正候補を提示し、該提示した複数の訂正候補のうち1つの選択を受け付け、該選択された訂正候補を用いて訂正することを特徴とする請求項1または2に記載の文書処理装置。
【請求項4】
前記混同判定手段は、謙譲語と尊敬語の混同の種類を判定し、
前記混同判定手段によって判定された混同の種類に応じて、謙譲語と尊敬語の混同に関する解説を表示する解説手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の文書処理装置。
【請求項5】
入力文において謙譲語と尊敬語の混同の有無を判定する混同判定工程と、
前記混同判定工程によって混同があると判定された前記入力文の混同発生箇所を、尊敬語で訂正する訂正工程と、
を備えることを特徴とする文書処理方法。
【請求項6】
前記入力文の混同発生箇所である述語に対応する補語が、敬度の高い人物であるかどうかを判定する過指摘判定工程をさらに備え、
前記訂正工程は、前記過指摘判定工程によって前記補語が敬度の高い人物である場合、前記訂正工程は訂正を実行せず、前記補語が敬度の高い人物でない場合、前記訂正工程は訂正を実行することを特徴とする請求項5に記載の文書処理方法。
【請求項7】
前記訂正工程は、前記混同発生箇所の内容に対応した尊敬語を含む複数の訂正候補を提示し、該提示した複数の訂正候補のうち1つの選択を受け付け、該選択された訂正候補を用いて訂正することを特徴とする請求項5または6に記載の文書処理方法。
【請求項8】
前記混同判定工程は、謙譲語と尊敬語の混同の種類を判定し、
前記混同判定工程によって判定された混同の種類に応じて、謙譲語と尊敬語の混同に関する解説を表示する解説工程をさらに備えることを特徴とする請求項5〜7のいずれか一つに記載の文書処理方法。
【請求項9】
前記請求項5〜8のいずれか一つに記載された方法をコンピュータに実行させる文書処理プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2006−163620(P2006−163620A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−351698(P2004−351698)
【出願日】平成16年12月3日(2004.12.3)
【出願人】(390024350)株式会社ジャストシステム (123)
【Fターム(参考)】