説明

新規のふくらまし酸組成物

【課題】新規ふくらまし組成物の提供。
【解決手段】ふくらまし酸として有用な組成物であって、無水リン酸一カルシウムを約25〜約72重量%のP27 を含む組成物が得られるように適当な時間及び適当な温度で加熱することにより製造される組成物を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はベークド製品のためのふくらまし酸組成物、そしてより詳しくは優れた制御放出特性を有するものとなるように適当な時間及び温度で無水リン酸一カルシウムで加熱することにより製造された組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
化学ふくらまし製剤は100年も前から知られている。酸の中和作用に委ねられる炭酸アルカリにより発酵過程を誘導せしめるための酵母の代用はベークド製品の製造のために要する時間及び材料を減らしている。当初から様々なふくらまし製剤が発明され、そしてベーキングパウダーとして販売され、これはふくらましアルカリ及び酸の中和のために用いる酸を含むだけでなく、かかるベーキングパウダーの簡単な計量、取扱い及び貯蔵を可能とする充填剤をも含む。
【0003】
ふくらまし製剤は長い間2種類の基礎成分を含んで成ることで知られている。むろん第一の成分はふくらまし酸、例えばタルタルクリーム、様々なリン酸、例えばオルトリン酸、ピロリン酸及びその部分塩、例えばリン酸一カルシウム、酸性ピロリンナトリウム酸、及び任意のその他の適当な食用の無毒な酸であって最終ベークド製品に望ましくない味を授けてしまわないものである。かかる酸は「酸味剤」又は「ベーキング酸」として知られるが、より一般には「ふくらまし酸(leavning acids)」として知られる。
【0004】
湿ったバッター又はドウに加えると、この酸はそのバッター又はドウに含まれている二酸化炭素遊離化合物と反応し、ふくらましのために必要なガスを供する。ガス発生速度は最終ベークド製品に供される容量、密度及びテキスチャー品質を大まかに決定する重要な要素である。この速度はビスケットのための調製缶入りドウの調製におけるが如きいくつかの用途にとってはやや狭い域値内で起こる。また、ふくらまし要件は様々なベークド製品間で幅広く異なり、なぜならこれらの製品はそれぞれ最高の品質の製品を確保するよう特定の発生速度を要するからである。二酸化炭素の発生速度に関する主たる要因の一つは二酸化炭素生成材料の反応性である。
【0005】
ふくらまし酸を利用するときの主たる目的は適当な最終ベークド製品を生み出す二酸化炭素遊離速度係数を調節及び制御することにある。より詳しくは、水とふくらまし酸との反応効果を制限することが所望される。理想的には、このふくらまし酸はドウの混練時又は低温貯蔵時では反応性でなく、しかしながら最終製品のふくらましが行われる加熱の際には反応性となるようにデザインされるであろう。
【0006】
特に有用なふくらまし酸はリン酸材料、そしてより特にはリン酸一カルシウムである。この酸は商業候補として所望されると考えられ、なぜならそれはナトリウムを有さず、また後味がないからである。リン酸一カルシウムはナトリウムを有さないが、それはベーキングサイクルの際の様々な段階での二酸化炭素ベースの遊離をもたらすその反応速度を適度に制御するのが困難である。リン酸一カルシウムの利用に関わる基本的な問題はそれが所望の速度よりも速くガスを放出してしまうことにある。その結果、その商業的用途は一般にふくらまし酸ブレンドの一部に限られている。かかるブレンドは最適なものではなく、なぜならそれらはナトリウムを含むか(例えばリン酸一カルシウムとリン酸ナトリウムアルミニウム又は酸性ピロリンナトリウムとのブレンド)又は完璧な口当りの良い味を有さないことがあるからである。
【0007】
二酸化炭素の発生速度をふくらまし酸の反応性の制御により調節することが知られている。ふくらまし酸の反応速度を制御する数多くの手法が当業界において公知である。典型例にはTuckerの米国特許第3,034,899号が挙げられ、それにおいては微粉細されたカルシウム塩を酸と混合し、反応速度を制御している。
【0008】
カルシウム塩は当初から化学ふくらまし製剤において採用されている。かかる用途の典型例はPetersの米国特許第315,831号に見い出せる。しかしながら、Petersにおいて教示のかかるカルシウム塩は比較的ゆっくりと作用し、そして特にアルカリ金属塩との対比において炭酸塩要素としての満足たる性能を発揮しない。カルシウム塩、例えば炭酸カルシウムは米国特許第4,388,336号及び4,526,801号に記載の如き例えばふくらまし酸のための保存剤等の様々な目的のために採用されているが、かかる炭酸塩はベークド製品における候補要素のために所望される反応性を供しない。
【0009】
リン酸一カルシウムが酸コアのまわりにリン酸塩の薄いコーティングを有するいわゆる「被覆」リン酸一カルシウムの利用は当業界において公知である。しかしながら、この「被覆」は理想的に好適とされる反応速度係数は供さず、そして一般にブレンド組成物の一部としてのみ利用できる。かかる材料は米国特許第2,160,232号に開示されている。この被覆材料を作るため、出発リン酸一カルシウム材料を約140℃を超える温度での加熱処理にかける。この文献には更にその材料は230℃より高く加熱すべきでないと記載され、なぜならこれはふくらまし酸のピロリン酸形態への迅速な転換を引き起こしうると考えられているからである。この文献は更に、このようにして作られる酸の中和性値、即ち、100重量部の酸性リン酸塩により完全に中和される炭酸水素ナトリウムの量が約83〜88であると示唆している。この技術はリン酸一カルシウムの制御反応性を改善するが、その性能はナトリウム含有ふくらまし酸、例えば酸性ピロリン酸ナトリウム及びリン酸ナトリウムアルミニウムと比べて劣るものである。
【0010】
米国特許第2,160,700号は無水リン酸一カルシウムが酸溶液からの結晶化により調製できることを開示する。結晶性無水リン酸一カルシウムの好適な調製方法もこの特許に開示されている。この方法においては、若干過剰量の石灰を比較的濃厚なリン酸溶液に添加し、140℃を超える反応温度を自発的にもたらしている。この温度は、140℃を超えるが、しかしながら大量のピロリン酸が生成する温度よりも低い温度の域で制御される。この温度は通常石灰の添加時間により調節する。この反応は固形無水リン酸一カルシウムの実質的な乾燥塊が出来るまで続ける。
【0011】
米国特許第2,314,090号は石灰をリン酸と反応させ、90%超の酸性ピロリン酸塩含有量を有する最終材料を供することによる酸性ピロリン酸カルシウムを製造するための方法に関する。
【0012】
米国特許第3,109,738号はリン酸ナトリウムアルミニウムと無水リン酸一カルシウムとの混合物であるふくらまし酸組成物に関する。この組成物は優れた放出特性を示すが、ナトリウム含有酸の利用を要する。
【0013】
米国特許第3,954,939号は水を約14〜約17%の強熱減量を有するリン酸一カルシウム組成物と混合し、水及びリン酸一カルシウムを17〜21.5%の強熱減量を有する水和化リン酸一カルシウム組成物を形成するのに十分な時間接触し続けるようにし、そしてこのリン酸一カルシウム組成物を1%未満、そして好ましくは約0.5%未満の遊離水分含量へと、その混合がこのレベルを超える遊離水分含量を有するなら乾燥せしめることを介する、軽減したケーキング性を有するリン酸一カルシウムに関連する。
【0014】
共有米国特許第5,554,404号は43〜63の中和性値を有するベーキング用途において利用するためのふくらまし酸組成物及びその利用に関連する。この組成物はリン酸一カルシウムを約200℃〜約310℃に0.25〜約30時間加熱することにより製造する。より多彩な商業用途のためにより高い中和性値を有する組成物を得ることが未だ所望される。
【0015】
共有米国特許第5,667,836号はリン酸一カルシウムを高温に加熱することによりふくらまし酸組成物を製造するための方法に関連し、ここで加熱処理後に得られる組成物の重量は出発リン酸一カルシウムの重量の83〜93重量%である。この方法は高めの中和性値(即ち、約80まで)を有する組成物を製造することができるが、それはリン酸一カルシウム一水和物出発材料を用いたときである。無水リン酸一カルシウム出発材料を用いたときに米国特許第5,667,836号において主張する重量損失よりも低い重量損失(即ち、本発明に従うと約1〜約7%、より好ましくは約1〜約4%の加工時重量損失が達成されうる)をもって優れた性能が達成されうることがその後発見され、そして本願の基礎となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
従って、放出速度特性が多数のベーキング用途のための最適利用のために厳密に制御できうる無水リン酸一カルシウムに由来するふくらまし酸を製造することが所望される。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明に従うと、ベークド製品のベーキングにおける様々な段階の間のふくらまし基材との反応のために優れた制御放出特性を有するふくらまし酸組成物を提供する。この酸組成物は加熱処理無水リン酸一カルシウム組成物であり、これは特異的な酸性ピロリン酸含量、強熱減量特性及び中和性値を特徴とする。
【0018】
本発明の一態様はふくらまし酸として有用な組成物であって、無水リン酸一カルシウムを、得られる組成物が約25〜約72重量%のP27 を含むようになるよう適当な時間及び適当な時間加熱することにより製造されたものを含んで成る。
【0019】
本発明の組成物は約7〜約14の強熱減量及び約50〜約80に範囲する中和性値を有する。
【0020】
本発明のリン酸一カルシウムを製造するため、無水リン酸一カルシウムのサンプルを上記プロフィールを有する材料を得るために適当な時間高温で加熱する。これは典型的には無水リン酸一カルシウムを約200℃〜約310℃に0.25時間〜約30時間加熱することにより成し遂げられる。
【0021】
特に好適な態様において、本方法において出発材料として使用する無水リン酸一カルシウムは最低量の、即ち、0.5重量%未満の遊離酸及び遊離石灰の出発組成を有する。
【0022】
本発明の別の態様はふくらまし酸組成物を含む食用ベークド製品を製造するためのベーキングパウダー又はベーキングミックスであって、無水リン酸一カルシウムを、得られる組成物が約25〜約72重量%のP27 を含むようになるのに適当な時間及び適当な温度で加熱することにより製造されるものを含んで成る。
【0023】
このベーキングパウダー又はミックスはケーキ、マフィン、ドーナッツ、パン、パイ皮、クッキー、ブラウニー、ハッシュパピー、パンケーキ、ワッフル、ピザクラスト又はロールを調製するために利用されうる。
【0024】
本発明の更なる態様はふくらまし酸組成物であって、
(a)組成物であって無水リン酸一カルシウムを、得られる組成物が約25〜72重量%のP27 を含むようになるのに適当な時間及び適当な温度で加熱することにより製造されるもの約1〜約99重量%;
(b)リン酸一カルシウム一水和物;リン酸一カルシウム無水物;被覆リン酸一カルシウム;リン酸ナトリウムアルミニウム;リン酸ナトリウムアルミニウムとリン酸一カルシウムとの混合物;リン酸ナトリウムアルミニウムと硫酸アルミニウムとの混合物;酸性ピロリンナトリウム酸;硫酸ナトリウムアルミニウム;硫酸カリウムアルミニウム;アンモニウムみょうばん;ナトリウムみょうばん;カリウムみょうばん;リン酸一ナトリウム;リン酸一カリウム;酒石酸;クエン酸;アジピン酸;フマル酸;リン酸二マグネシウム;リン酸二水素一ナトリウム;リン酸二カルシウム二水和物;リン酸一アンモニウム;酒石酸一カリウム;及びグルコノ一デルタ一ラクトン;並びにそれらの混合物から成る群から選ばれる更なるふくらまし酸組成物;
から本質的に成り、ここで(a)と(b)の重量パーセンテージの合計が100である、組成物である。
【0025】
従って、本発明の目的は優れた安定性及び放出特性を有するふくらまし酸として有用な組成物の提供にある。
【0026】
本発明の別の目的は新規のふくらまし酸組成物を製造するための方法の提供にある。
【0027】
本発明の更なる別の目的は新規のふくらまし酸組成物を利用してベーキングパウダー又はベーキングミックスを提供することにある。
【0028】
本発明の更なる目的は新規のブレンドふくらまし酸組成物の提供にある。
【発明を実施するための形態】
【0029】
好適な態様の説明において、明瞭化のために特定の用語を使用する。かかる用語は記載の態様、並びに似た結果を達成するための似た目的のための似た手段に実施される全ての技術的均等物を包括することを意味する。
【0030】
本発明の主たる担いはベーキングサイクルにおける適当な時期にのみ酸が放出されるような所望の制御放出特性を有するふくらまし酸組成物を開発することにある。より詳しくは、二酸化炭素の遊離はふくらまし酸化合物を含むベーキング混合物への水の仕込みにより、加熱中の温度上昇により、又は併合効果により生ずるべきである。逆に、酸はベーキングミックス、又はその後得られるドウの準備の間、例えば混練段階、又はベーキングの前の保存の間は二酸化炭素を早期放出しないことが所望される。本発明は上記の基準を、無水リン酸一カルシウムふくらまし酸組成物を、得られる組成物が約25〜約72重量%のP27 を含むようになるのに適当な時間及び温度で加熱することにより処理することで、達成せしめる。得られる材料は更に口当りが良く、そして多機能性である。
【0031】
この出発無水リン酸一カルシウム材料はそのリン含有化学基のほぼ全てがオルトリン酸形態(PO4 )となっている。本発明に係る熱処理はオルトリン酸、ピロリン酸(P27 )、及びより高級なリン酸塩(P310,P413、及び一官能基当り4個より多くのリン原子を有するリン酸塩)の形態においてリン酸基含有組成物の製造をもたらす。
【0032】
ピロリン酸基の量は得られる組成物の約25〜約72重量%、より好ましくは得られる組成物の約40〜約70重量%、そして最も好ましくは得られる組成物の約50〜約65重量%である。
【0033】
オルトリン酸基の量は得られる組成物の約10〜約60重量%、より好ましくは得られる組成物の約15〜約40重量%、そして最も好ましくは得られる組成物の約20〜約35重量%である。
【0034】
より高級なリン酸基の量は得られる組成物の約0〜約5重量%、より好ましくは得られる組成物の約0.1〜約2.0重量%である。最も好適な態様において、より高級なリン酸基は得られる組成物の約0.1〜約2.0重量%で存在する式P310のポリリン酸塩である。
【0035】
本発明の組成物の中和性値は約50〜約80である。特に好適な組成物は約64〜約80、更には約70〜約80の中和性値を有する。
【0036】
本発明の組成物の強熱減量(LOI)は約7〜14%、より好ましくは約10〜約12%である。
【0037】
当該無水リン酸一カルシウム出発材料は典型的には約20〜約200ミクロンの平均粒子サイズを有し、約30〜約120ミクロン、又は約50〜約200ミクロンに範囲する粒子サイズが商業的に有用である。無水リン酸一カルシウムはリン酸と酸化カルシウム(一般には石灰と称される)との反応により製造される。この反応はよく知られている。
【0038】
しかしながら、最も商業的に有用な無水リン酸一カルシウムはちょうど化学理論量の各反応体(即ち、P25 :CaO)を使用しない場合に製造される。即ち、若干過剰量のリン酸又は過剰量の石灰が組成物の中に存在する。本発明者は出発無水リン酸一カルシウムが最低量の過剰な酸又は過剰な石灰のいずれかを含むなら好ましいということを発見した。かかる出発組成物を利用し、所望の高い中和性値(即ち、64〜80)を有する最終ふくらまし酸組成物を供することができる。好適な態様において、出発材料として利用する無水リン酸一カルシウムは0.5重量%未満の遊離酸又は0.5重量%未満の遊離石灰、そしてより好ましくは0.1重量%未満の遊離酸又は石灰のいずれかを有する。
【0039】
この現象を考察する別の手段は出発無水リン酸一カルシウムを調製するために用いるP25 、対、CaOの重量比を比較することにある。それぞれの完璧な化学理論比は2.53の重量比である。優れた結果は約2.42〜約2.63のP25 、対、CaOの重量比を有する無水リン酸一カルシウムを使用した場合に得られる。
【0040】
本発明の組成物は無水リン酸一カルシウムを、得られる組成物が約25〜約72重量%のピロリン酸塩を含むようになるのに適当な温度及び時間加熱することにより製造される。この加熱工程は単に当業界公知の任意の加熱手段、例えばオーブン、スチーム、投射エアー、対流エアー、ホットプレート、流動床ロータリードラムドライヤー等を利用して達成される。
【0041】
利用する加熱条件は一般にリン酸一カルシウム出発材料を、その材料温度が約200℃〜約310℃に達するように加熱し、そして材料をその温度で約0.25時間〜約30時間保つことを包括する。加熱温度及び時間はピロリン酸塩に至る所望量の変換が得られるように選定する。例えば、優れた製品はリン酸一カルシウム出発材料の温度が約230〜265℃にまで加熱され、そして加熱時間が約2〜約5時間のときに製造される。
【0042】
この無水リン酸一カルシウムを適当な時間加熱後、得られる組成物を冷却し、そしてこの材料が水分を吸収しない条件下で保存する。特に好適な保存条件には水密包装又は乾燥剤の存在下での保存が挙げられる。
【0043】
出来上がったら、本発明の新規のふくらまし酸組成物は食物製品のためのベーキングミックスの中に組込んでよく、ここでこの酸は塩基、典型的には炭酸水素ナトリウムと反応して、任意の公知の化学ふくらまし剤又は生物学的ふくらまし剤、例えば酵母が通常供するふくらまし機能を発揮する。
【0044】
本発明の化学ふくらまし製剤は酸を塩基とドライパウダーミックスとして混合することにより簡単に調製されるベーキングパウダー製品の中に組込んでよい。ドライパウダー形態のベーキングパウダーはパウダーのバルクに寄与し、且つその実際の利用のためのその計量を助ける充填剤と一緒にして最も良く調製される。慣用の保存剤及び充填剤は当業界において公知の通りにして、本発明のベーキングパウダー組成物と一緒に利用できうる。
【0045】
本発明の組成物を組込むことのできる食品の例には、限定することなく、ケーキ、例えば層状及びパウンドケーキ;マフィン;ドーナッツ;パン;パイ皮;クッキー;室温、冷蔵又は冷凍ドウ;ブラウニー;ハッシュパピー;パンケーキ;ワッフル;ピザクラスト又はロールが挙げられる。この食品は室温、又は低温、例えば冷蔵又は冷凍条件で保存してよい。
【0046】
使用の際、ベーキングミックスを加熱するとき、典型的にはミックスの約0.2〜約4.0重量を構成するふくらまし酸は制御式に放出され、そして塩基と反応して適当にふくらんだ食品を供する。本発明の加熱処理リン酸一カルシウム材料の利用は極めて高品質なふくらまし製品が製造されるような制御放出プロフィールを発揮する。本発明はふくらまし酸としての本発明の加熱処理リン酸一カルシウム単独の利用を可能にする。これは有意義な改善であり、なぜならそれはナトリウムを含まず、口当りが良く、そして所望のふくらまし特性が発揮されるのに十分にゆっくりと反応するからである。
【0047】
本発明の組成物はふくらまし酸として単独で利用されうるという事実にかかわらず、本発明の範囲に属するものと特に考えられるのは、その他のふくらまし酸の機能的性質が所望されるなら、本発明のふくらまし酸と1又は複数種のその他のふくらまし酸とを含むブレンド組成物である。本発明の組成物に配合することのできるその他のふくらまし酸には、限定することなく、以下のものが挙げられる。リン酸一カルシウム一水和物;リン酸一カルシウム無水物;被覆リン酸一カルシウム;リン酸ナトリウムアルミニウム;リン酸ナトリウムアルミニウムとリン酸一カルシウムとの混合物;リン酸ナトリウムアルミニウムと硫酸アルミニウムとの混合物;酸性ピロリンナトリウム酸;硫酸ナトリウムアルミニウム;硫酸カリウムアルミニウム;アンモニウムみょうばん;ナトリウムみょうばん;カリウムみょうばん;リン酸一ナトリウム;リン酸一カリウム;酒石酸;クエン酸;アジピン酸;フマル酸;リン酸二マグネシウム;リン酸二水素一ナトリウム;リン酸二カルシウム二水和物;リン酸一アンモニウム;酒石酸一カリウム;及びグルコノ一デルタ一ラクトン;並びにそれらの混合物。ブレンドを使用する場合、それらは好ましくは約1〜99重量%の本発明の組成物と約99〜1重量%の任意の1又は複数種の上記の組成物とを含んで成る。
【0048】
特に有効な効果は本発明の加熱処理無水リン酸一カルシウムを被覆リン酸一カルシウム(Rhodia Incにより商品名V−90で市販)と混合したときに得られる。各酸の対応の量は80〜20重量部の被覆リン酸一カルシウム当り約20〜約80重量部の本発明の組成物に範囲する。
【0049】
新鮮なドウは当業界において実施される慣用の手段で本発明のふくらまし製剤から調製できる。典型的には、これらの成分を乾燥状態で混合し、そして通常の期間保存してよい。混合と新鮮なドウの調製との間に長い時間置くならドライ混合材料を冷蔵するのが所望される。このドライミックスは適当な液体、例えばミルク及び当業界公知のショートニング材料を混ぜることにより新鮮なドウを調製するために利用する。
【0050】
当業界において公知の通り、最終ベークド製品の所望のpHは新鮮なドウの中にふくらまし酸及び当業界における目的のために通常利用される炭酸アルカリ起源を組込むことにより管理できる。一般に、最終ベークド製品のpHは約5.5〜約9.0、好ましくは約6.9〜約7.5に範囲する。添加する炭酸アルカリの量はpHを上記の範囲内に収めるのに十分な量とすべきである。典型的には、利用する粉末成分の重量に基づき、約0.3重量%〜約3重量%の食用アルカリ剤を含ませる。
【0051】
本発明は下記の実施例により一層よく理解されるであろう。
【実施例】
【0052】
実施例1
無水リン酸一カルシウムはリン酸を水酸化カルシウム及び酸化カルシウムと反応させることにより製造する。使用する各反応体の量は生成される無水リン酸カルシウムが0.5重量%未満の遊離酸及び0.5重量%未満の遊離石灰を有するようになるよう慎重に管理する。この材料をロータリードライーに供給し、それを添加材料の温度が約230〜約265℃となるまで加熱し、そしてその材料をこの温度に約3時間保つ。この材料をドライヤーから取り出し、混練し、そして試験のためにスクリーニングする。この手順を数回繰り返し、そしてサンプルを化学分析のために調べる。この材料は約15.8〜約31.3重量%の最終オルトリン酸組成(約23.6重量%の平均量)、約50.0〜約63.3重量%の最終ピロリン酸組成(約54.0重量%の平均量)、約0.20〜0.45重量%の最終トリポリリン酸組成(約0.30重量%の平均量)、並びに微量のテトラ及びテトラより高級なポリリン酸塩を有する。
【0053】
中和性値はどれぐらいの重量部の炭酸水素ナトリウムが100部のこの組成物を中和するのに必要であるかを決定することにより測定される。この実測値は約65.6〜約72.0に範囲する。
【0054】
実施例1の組成物の特性
ドウ反応速度(DRR)はベーキングする前のドウの混合及び保持の間に発生する二酸化炭素の速度を規定する用語である。これは既知量のふくらまし酸とベーキングソーダとを含む標準ドウ配合物から改良Chittic装置において27℃の恒温のもとで発生する二酸化炭素の容積を測定することにより決定する。DRRは往々にして特定の製品用途に最も合うふくらまし酸のタイプを選択するためのガイドとして利用される。低いDRR値、即ち、2,6及び10〜15粉の反応時間にわたり50未満の値は優れた制御反応速度の指標である。
【0055】
実施例1の組成物についての炭酸水素ナトリウムとの反応による遊離CO2 量を測定するため、フラワー、脱脂粉乳、塩及びショートニングを含む73.5部のシュミレート・ドライ・ドウ・ミックス、0.75部のNaHCO3 、並びに0.93部の実施例1の組成物を反応ポンプに加え、そしてその内容物を混合する。改良Chittick装置(又は発生ガスを測定できる任意の類似の装置)を利用し、発生可能な総量と比較した発生CO2 量(DRR)を1,2,4,6,8,10,12,15,20,25,30,40,50及び60分の時点において測定する。上記の実験を5℃の保持温度において繰り返す。DRR値は下記の表に示す。
【表1】

【0056】
強熱減量(LOI)は標準試験を利用することにより測定し、ここではふくらまし酸のサンプルをるつぼの中で800°に加熱(強熱)し、そして強熱の結果として重量損失を決定する。この材料のLOSは約10.5〜約11.5である。
【0057】
配合データー−イエローケーキ
上記実施例のふくらまし酸組成物がベーキングミックスにおいて良好に作用するかを決定するため、下記のイエローケーキミックスを調製する。
ケーキフラワー 236.00部
グラニュール糖 280.84部
ショートニング 53.57部
脱脂粉乳 18.17部
卵黄固形物 22.89部
卵白固形物 9.20部
NaCl 6.37部
本発明のふくらまし酸組成物 9.0−13.0部
炭酸水素ナトリウム 5.66部
α化コムギデンプン 2.60部
乳化剤 5.00部
【0058】
バッターはこの混合物にまず170.00部の水、次いで142.00部の水を加えることにより作る。このバッターを直ちにベーキング皿に入れ、そして375°Fで25分ベーキングしてイエローケーキを形成する。
【0059】
上記のバッターがベーキングの後に高品質のケーキを生成できるかどうかを決定するため、それらを下記の基準を利用することにより定量分析した:バッター比重、容積及びケーキpH。実験を繰り返したが、但しバッターをベーキングの前に30分、60分、120分及び24時間保持する。その結果を下記の表に示す。
【表2】

これらのケーキをクラスト色、粒状性、対称性及び亀裂について品質分析する。評価したサンプルは全て優れた品質結果を示したが、但しバッターを24時間放置した後に出来たケーキ上のクラウンがややくぼんでいた。
【0060】
第一の対比として、リン酸一カルシウム一水和物材料であるRegent 12XXで作ったケーキについて測定したケーキの比容積(0時)は2.59であり、そしてリン酸ナトリウムアルミニウム材料であるLevairで作ったケーキは3.55である。Regent 12X及びLevairはRhodia Inc.より販売されている商業的に入手できる材料である。
【0061】
配合データー−ビスケット
本発明の組成物をビスケット中のふくらまし酸として利用について試験する。ビスケットを調製するための処方及び手順は下記の通りである:
【0062】
ひとりでにふくれるフラワーを、100部のフラワー、1.375部のベーキングソーダ、このベーキングソーダを完全に中和するよう計算された量の本発明のふくらまし酸及び2.25部のNaClを一緒に混合することにより調製する。このひとりでにふくれるフラワーを3クォートHobartボウルに入れる。重いステンレススチールパドルを用い、12.7部のショートニングを加え、そしてこの混合物をスピード#1で5分混合する。65.5部の冷ミルクをこのフラワー−ショートニングブレンドに加え、そしてこの混合物をスピード#2で15秒混合する。ドウをボウルの側面及び底からパドルでかき取り、そしてドウをボウルから取り出す。このドウを球状に軽くころがし、フラワーで完全にまぶされることを確実にする。ドウの中央にローリングピンを刺し、ドウを前方に一回、そして後方に一回回転させる。このドウを半分に折り、そして90°の角度回転させ、そして再び先の工程のようにころがす。この折りたたみ及びころがし工程を繰り返す。4枚のビスケットを2 1/2インチのフラワーカッターで切り、そして直ちに425°Fで14分ベーキングする。
【0063】
この手順を繰り返したが、但しビスケットは切断後、ベーキングの前に15分及び30分保った。ビスケットの比容積及びpHを下記の表に示す。これらの値を本願についての商業的に有効なふくらまし酸について得られたものと比較する。
【0064】
【表3】

【0065】
定性的に、これらのビスケットは良好なクラスト色並びに許容されるクラスト表面及び側壁亀裂を有していた。
【0066】
実施例2
第二の本発明のふくらまし酸組成物は、80重量部の実施例1の組成物と20重量部のRhodia IncよりV−90として販売されている被覆無水リン酸一カルシウムである商品とを乾燥混合することにより調製する。この組成物の中和性値は約74.0〜約74.9である。この材料は約40.6重量%の最終オルトリン酸組成、約41.5重量%の最終ピロリン酸組成、0.24重量%の最終トリポリリン酸組成物並びに微量のテトラ及びテトラより高級なポリリン酸組成を有する。この材料のPOIは約11.4〜約12.2%である。
【0067】
実施例3
第三の本発明のふくらまし酸組成物は、50重量部の実施例1の組成物と50重量部のRhodia IncよりV−90として販売されている被覆無水リン酸一カルシウムである商品とを乾燥混合することにより調製する。この組成物の中和性値は約77.4〜約77.8である。この材料は約54.6重量%の最終オルトリン酸組成、約26.3重量%の最終ピロリン酸組成、0.15重量%の最終トリポリリン酸組成物並びに微量のテトラ及びテトラより高級なポリリン酸組成を有する。この材料のPOIは約12.7〜約13.4%である。
【0068】
実施例2及び3の組成物の試験
試験は実施例1の組成物において説明した通りにして上記の組成物で実施した。
【0069】
【表4】

【0070】
このケーキは0時間目においてコントロールと同等に機能するが、そのクラウンは24時間保ったときにくぼむ。このケーキは実施例1のケーキほど優れていない。これは実施例1の組成物と比べての実施例2の組成物のDRRの上昇を原因とする。
【0071】
【表5】

【0072】
実施例3の組成物を利用して製造したケーキは全時点においてコントロールよりも小さい容積を有し、そして実施例1の組成物を利用するケーキと比べて劣る。これは実施例1の組成物に比しての実施例3の組成物のDRRの上昇を原因とする。
【0073】
ビスケット試験
【0074】
【表6】

【0075】
定性的に、これらのビスケットは良好なクラスト色、並びに許容されるクラスト面及び側壁亀裂を有した。
【0076】
データーの考察
上述のデーターは、約25〜約72重量%のピロリン酸塩を含むようになるように無水リン酸一カルシウムを加熱処理することにより得られる製品である最終組成物が優れた制御放出特性を有し、しかも高い比容積を有するケーキを生成することを示す。これらの値は約7〜14%の強熱減量を有する組成物に相当し、約10〜12%の減量が特に好ましい。
【0077】
更に、これらはその他の市販のふくらまし酸、そして特にナトリウム又はアルミニウムを含まないものと混合し、より高い中和性値さえも有する組成物を供することができる。
【0078】
まとめると、本発明は製造し易く、健康の危険性が最小限であり、口当りが良く、そしてその他のふくらまし酸材料と配合する必要のない多彩なふくらまし酸組成物を生成する。
【0079】
本発明を詳細に説明してきたが、本発明の範囲を逸脱することなく本発明には様々な改良及び変更を施すことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ふくらまし酸として有用な組成物であって、無水リン酸一カルシウムを、得られる組成物が約25〜72重量%のP27 を含むようになるのに適当な時間及び適当な温度で加熱することにより製造される組成物。
【請求項2】
前記得られる組成物が約40〜70重量%のP27 を含む、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
前記得られる組成物が約50〜65重量%のP27 を含む、請求項2記載の組成物。
【請求項4】
約7〜14%の強熱減量を有する、請求項1記載の組成物。
【請求項5】
約10〜12%の強熱減量を有する、請求項4記載の組成物。
【請求項6】
加熱する際の前記無水リン酸一カルシウムの温度が約200℃〜約310℃であり、そして加熱時間が約0.25〜約30時間である、請求項1記載の組成物。
【請求項7】
加熱する際の前記無水リン酸一カルシウムの温度が約230℃〜約265℃であり、そして加熱時間が約2〜約5時間である、請求項6記載の組成物。
【請求項8】
リン酸一カルシウム一水和物;リン酸一カルシウム無水物;被覆リン酸一カルシウム;リン酸ナトリウムアルミニウム;リン酸ナトリウムアルミニウムとリン酸一カルシウムとの混合物;リン酸ナトリウムアルミニウムと硫酸アルミニウムとの混合物;酸性ピロリンナトリウム酸;硫酸ナトリウムアルミニウム;硫酸カリウムアルミニウム;アンモニウムみょうばん;ナトリウムみょうばん;カリウムみょうばん;リン酸一ナトリウム;リン酸一カリウム;酒石酸;クエン酸;アジピン酸;フマル酸;リン酸二マグネシウム;リン酸二水素一ナトリウム;リン酸二カルシウム二水和物;リン酸一アンモニウム;酒石酸一カリウム;及びグルコノ一デルタ一ラクトン;並びにそれらの混合物から成る群から選ばれる更なるふくらまし酸組成物を更に含んで成る、請求項1記載の組成物。
【請求項9】
前記更なるふくらまし酸組成物の量が前記組成物中の前記ふくらまし酸の総量の約1〜約99%を占める、請求項8記載の組成物。
【請求項10】
加熱前の前記無水リン酸一カルシウムが0.5重量%未満の遊離酸又は0.5重量%未満の遊離石灰を有する、請求項1記載の組成物。
【請求項11】
約64〜約80の中和性値を有し、ここで当該中和性値は100重量部の前記組成物を中和するのに必要な炭酸水素ナトリウムの重量である、請求項1記載の組成物。
【請求項12】
約70〜約80の中和性値を有する、請求項11記載の組成物。
【請求項13】
新規のふくらまし酸組成物を製造するための方法であって、無水リン酸一カルシウムを、得られる組成物が約25〜72重量%のP27 を含むようになるのに適当な時間及び適当な温度で加熱することを含んで成る方法。
【請求項14】
加熱する際の前記無水リン酸一カルシウムの温度が約200℃〜約310℃であり、そして加熱時間が約0.25〜約30時間である、請求項13記載の方法。
【請求項15】
加熱する際の前記無水リン酸一カルシウムの温度が約230℃〜約265℃であり、そして加熱時間が約2.0〜約5.0時間である、請求項13記載の方法。
【請求項16】
加熱前の前記無水リン酸一カルシウムが0.5重量%未満の遊離酸及び0.5重量%未満の遊離石灰を有する、請求項13記載の方法。
【請求項17】
ふくらまし酸組成物であって無水リン酸一カルシウムを、得られる組成物が約25〜72重量%のP27 を含むようになるのに適当な時間及び適当な温度で加熱することにより製造される組成物を含む、食用ベークド製品を製造するためのベーキングパウダー又はベーキングミックス。
【請求項18】
ケーキ、マフィン、ドーナッツ、パン、パイ皮、クッキー、室温、冷蔵もしくは冷凍ドウ、ブラウニー、ハッシュパピー、パンケーキ、ワッフル、ピザクラスト又はロールを製造するために利用される、請求項17記載のベーキングパウダー又はベーキングミックス。
【請求項19】
前記組成物が前記パウダー又はミックスの約0.2〜約4.0重量%を占める、請求項17記載のベーキングパウダー又はベーキングミックス。
【請求項20】
リン酸一カルシウム一水和物;リン酸一カルシウム無水物;被覆リン酸一カルシウム;リン酸ナトリウムアルミニウム;リン酸ナトリウムアルミニウムとリン酸一カルシウムとの混合物;リン酸ナトリウムアルミニウムと硫酸アルミニウムとの混合物;酸性ピロリンナトリウム酸;硫酸ナトリウムアルミニウム;硫酸カリウムアルミニウム;アンモニウムみょうばん;ナトリウムみょうばん;カリウムみょうばん;リン酸一ナトリウム;リン酸一カリウム;酒石酸;クエン酸;アジピン酸;フマル酸;リン酸二マグネシウム;リン酸二水素一ナトリウム;リン酸二カルシウム二水和物;リン酸一アンモニウム;酒石酸一カリウム;及びグルコノ一デルタ一ラクトン;並びにそれらの混合物から成る群から選ばれる更なるふくらまし酸組成物を更に含んで成る、請求項18記載のベーキングパウダー又はベーキングミックス。
【請求項21】
前記更なるふくらまし酸組成物の量が前記組成物中の前記ふくらまし酸の総量の約1〜約99%を占める、請求項20記載のベーキングパウダー又はベーキングミックス。
【請求項22】
前記ふくらまし酸組成物が約64〜約80の中和性値を有し、ここで当該中和性値は100重量部の前記組成物を中和するのに必要な炭酸水素ナトリウムの重量である、請求項17記載のベーキングパウダー又はベーキングミックス。
【請求項23】
前記ふくらまし酸組成物が約70〜約80の中和性値を有する、請求項22記載のベーキングパウダー又はベーキングミックス。
【請求項24】
組成物であって、
(a)組成物であって無水リン酸一カルシウムを、得られる組成物が約25〜72重量%のP27 を含むようになるのに適当な時間及び適当な温度で加熱することにより製造されるもの約1〜約99重量%;
(b)リン酸一カルシウム一水和物;リン酸一カルシウム無水物;被覆リン酸一カルシウム;リン酸ナトリウムアルミニウム;リン酸ナトリウムアルミニウムとリン酸一カルシウムとの混合物;リン酸ナトリウムアルミニウムと硫酸アルミニウムとの混合物;酸性ピロリンナトリウム酸;硫酸ナトリウムアルミニウム;硫酸カリウムアルミニウム;アンモニウムみょうばん;ナトリウムみょうばん;カリウムみょうばん;リン酸一ナトリウム;リン酸一カリウム;酒石酸;クエン酸;アジピン酸;フマル酸;リン酸二マグネシウム;リン酸二水素一ナトリウム;リン酸二カルシウム二水和物;リン酸一アンモニウム;酒石酸一カリウム;及びグルコノ一デルタ一ラクトン;並びにそれらの混合物から成る群から選ばれる更なるふくらまし酸組成物;
から本質的に成り、ここで(a)と(b)との重量パーセンテージの合計が100となる、組成物。
【請求項25】
約20〜約80重量%の(a)と約80〜約20重量%の(b)とから本質的に成り、ここで(b)が被覆リン酸一カルシウムである、請求項24記載の組成物。

【公開番号】特開2011−4767(P2011−4767A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−229081(P2010−229081)
【出願日】平成22年10月8日(2010.10.8)
【分割の表示】特願平11−128700の分割
【原出願日】平成11年5月10日(1999.5.10)
【出願人】(505472997)イノフォス,インコーポレイティド (1)
【Fターム(参考)】