説明

新規フェノール樹脂

本明細書中で開示された本発明は、フェノール樹脂を硬化する硬化剤及び/又は触媒として作用するオキサゾリジン類、ニトロアルコール類、ニトロアミン類、アミノニトロアルコール類、イミン類、ヘキサヒドロピリジミン類、ニトロン類、ヒドロキシルアミン類、ニトロ−オレフィン類及びニトロアセタール類の使用を含む。本発明において記載した硬化剤及び触媒は、接着剤、成形品、被覆、プルトルージョン、プリプレグ、電子機器、複合材料、耐火性及び難燃性最終用途(これらに限定されるものではない)を含む、フェノール樹脂が使用される任意の用途に適用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はノボラックフェノール樹脂及びレゾールフェノール樹脂用の硬化剤及び/又は触媒として有用な組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
フェノール樹脂は2つの一般的種類:ノボラック及びレゾールに大別することできる。ノボラック樹脂は一般にホルムアルデヒドが少ないことを特徴とする。即ちホルムアルデヒド対フェノール基の比が1未満である。レゾール樹脂は一般にホルムアルデヒドを多く含むことを特徴とする。即ちホルムアルデヒド対フェノール基の比が1より大きい。ノボラック及びレゾールは共に、フェノール、レゾルシノール、ビスフェノール類、フロログルシノール、クレゾール類、アルキルフェノール類、フェノールエーテル類、タンニン類及びリグニン類(これらに限定するものではない)を含む種々のフェノール化合物を単独又は組合せて組み込むことができる。同様に、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド類、ベンズアルデヒド類、フルフラール及び他のアリール又は複素環式アルデヒド(これらに限定されるものではない)を含む他のアルデヒドをホルムアルデヒドと全部又は一部置換することができる。
【0003】
ノボラック樹脂は、通常は、ホルムアルデヒド、ホルムアルデヒド供与硬化剤化合物又はホルムアルデヒド等価化合物の使用によって硬化(cured)(架橋、硬化(hardened))される。ノボラック樹脂の硬化には商業的にはヘキサメチレンテトラミン(ヘキサ)及びパラホルムアルデヒドが使用されることが多い。ホルムアルデヒド源の他に、硬化速度及び硬化度を増すために、加熱及び触媒が通常使用される。触媒は水酸化ナトリウム若しくは水酸化カリウムのような無機塩基、塩化亜鉛のようなルイス酸又はトリエチルアミンのようなアミンを含むことができる。
【0004】
レゾールは、ホルムアルデヒドを多く含むので、硬化のための追加のホルムアルデヒドを必要としない。必要なのは、加熱のみ又は触媒(通常は酸)の存在下における加熱だけである。
【発明の開示】
【0005】
本明細書中に開示する本発明はフェノール樹脂を硬化するための硬化剤及び/又は触媒として作用するオキサゾリジン類、ニトロアルコール類、ニトロアミン類、イミン類、アミノニトロアルコール類、ヘキサヒドロピリミジン類、ニトロン類、ヒドロキシルアミン類、ニトロ−オレフィン類及びニトロアセタール類の使用を含む。これらの硬化剤は、全く新しい組成物と、予想外の活性を有することが判明した既知の化合物とを共に含む。硬化剤はノボラック及びレゾールを含む広範囲のフェノール樹脂の硬化において有効である。これらの硬化剤を適切に選ぶことにより(単独で又は種々の組合せで使用)、これらのフェノール樹脂系の加工パラメーターを有利に変化させることが可能である。標準ヘキサ硬化ノボラック又は酸触媒レゾール系に比べて、より低い硬化温度、制御された硬化速度及び減少した後硬化サイクルは有利な改良点である。これらの加工上の改良点及びサイクル時間の短縮は、明らかに経済的な効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明において記載する硬化剤及び触媒は、接着剤、成形材料、鋳物材料、研磨剤、摩擦材料、断熱材及び絶縁材、積層品、被覆、プルトルージョン(pultrusion)、プリプレグ、電子機器、複合材料、耐火性及び難燃性最終用途(これらに限定されるものではない)を含む、フェノール樹脂が使用される任意の用途に適用できる。
【0007】
本発明は、新規な硬化剤(curing agent)、即ち以下に記載する種々の既存の及び新規なオキサゾリジン類、ニトロアルコール類、ニトロアセタール類、ニトロ−オレフィン類、ニトロアミン類、ニトロヒドロピリミジン類、アミノニトロアルコール類、ニトロン類、ヒドロキシルアミン類及びイミン類から選ばれる硬化剤(hardner)及び触媒を含む。硬化剤及び触媒は、ピロリジン/2−メチル−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール(PYRR/NMPD)、ジエチルアミン/2−メチル−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール(DEA/NMPD)、2−フルフラール/2−メチル−2−ニトロ1,3−プロパンジオール(FUR/NMP)、バニリン−イソプロピルヒドロキシルアミン(IPHA)ニトロン、2−メチル−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール−ビス−ジエチルアミン(NMPD−ビス−DEA)、シクロヘキサンジカルボキシアルデヒドジイミン(CHDA−A)、2−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール(DMTA)、ジメチルアミン−2−メチル−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール(DMA−NMPD)、ビス−(2−ニトロイソブトキシ)メタン(NMPアセタール)、5−ニトロ−5−ヒドロキシメチル−1,3−ビス(イソプロピル)ヘキサヒドロピリミジン(PYRIM)、並びにヒドロキシルアミン(HA)、N−イソプロピルヒドロキシルアミン(IPHA)、N−プロピルヒドロキシルアミン(PHA)、N−エチルヒドロキシルアミン(EHA)、N−t−ブチルヒドロキシルアミン(tBuHA)及びN−ベンジルヒドロキシルアミン(N−BzHA)を含むヒドロキシルアミンからのホルムアルデヒドをベースとするニトロン類からなる群から選ばれる。
【実施例】
【0008】
オキサゾリジン類であるZoldine(商標)ZT−55及びZT−65(5−ヒドロキシメチル−1−アザ−3,7−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクタン)、Bioban(商標)CS−1246(5−エチル−1−アザ−3,7−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクタン、Bioban(商標)CS−1135(4,4−ジチル−1−オキサ−3−アザシクロペンタン)、Amine CS−1991(商標)(5−メチル−1−アザ−3,7−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクタン)、Zoldine(商標)BBA(3−エチル−2−イソプロピル−1−オキサ−3−アザシクロペンタン)、及びBioban(商標)N−95(ZT、5−ヒドロキシメトキシメチル−1−アザ−3,7−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクタンとより高級のヒドロキシアルコキシメチルオリゴマーとの混合物)、ニトロアルコール類であるトリス(ヒドロキシメチル)−ニトロメタン(TN)、2−メチル−2−ニトロプロパノール(NMP)及び2−メチルー2−ニトロー1,3−プロパンジオール(NMPD)、並びにヒドロキシルアミン類であるN−イソプロピルヒドロキシルアミン(IPHA)、N−エチルヒドロキシルアミン(EHA)、N−プロピルヒドロキシルアミン(PHA)及びN−t−ブチルヒドロキシルアミン(tBuHA)は全て、Angus Chemical Companyから入手した。β−メチル−β−ニトロスチレン、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン(DEHA)、ジエチルアミン(DEA)、ジメチルアミン(DMA)、イソプロピルアミン(IPA)、ヘキサメチレンテトラミン(HEXA)、N−シクロヘキシルヒドロキシルアミン(N−CyhexHA)、N−ベンジルヒドロキシルアミン(N−BzHA)、ヒドロキシルアミン(HA)、普通の酸、塩基、実験用試薬及び溶媒はすべてAldrich Chemical Companyから入手した商用サンプルである。Formcel(商標)はCelaneseから入手した。Durez PFノボラック樹脂Varcum 29−607、Plenco PFノボラック樹脂13360及びDynea PRFノボラック樹脂1204は全て商業的に入手できる材料であった。他の材料は、以下に示すようにして合成した。
【0009】
GC分析:
GC分析は30m×0.25mmの1μフィルムDB−5カラム上にFID検出器を装着したHewlett Packard Model 5890Aガスクロマトグラフを用いて実施した。
【0010】
DSC分析:
DSC分析はTA Instruments Model Q100示差走査熱量計を用いて実施した。DSC走査は50cc/分の窒素流を用いて25℃から400℃までΔT=10℃/分で行った。サンプルは、樹脂及び硬化剤成分を過剰のエタノール中に溶解させ、次いで室温において真空下で溶媒を除去することによって調製した。非密閉式アルミニウムサンプルパンを用いた。クリンピング前に上端に小さな孔をあけた。
【0011】
ゲル化時間の測定:
樹脂配合物のゲル化時間は手動ホットプレート法によって測定した。
【0012】
ホットプレートを160℃に予熱する。樹脂配合物の小サンプルを熱表面上に置き、タイマーをスタートさせる。サンプルが溶融する。ゲル化点に到達するまで、即ちスパチュラをサンプル全体になでつけた際に増粘のためにもはや「糸(thread)」を曳かなくなるまで、サンプルをスパチュラで「なでつける(stroke)」。この時点で、タイマーを止める。経過時間をゲル化時間として記録する。報告した値は複数の測定値の平均である。
【0013】
例1−PYRR/NMPDの合成
PYRR/NMPD: 2−メチル−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール(NMPD;27.02g,0.20モル)及びピロリジン(14.22g,0.20モル)を250mLフラスコに入れた。混合物を、室温において、窒素ブランケット下で撹拌した。30分後、40℃への発熱が観察され、淡黄色の溶液が混濁した。発熱が治まったら、反応混合物を60℃において3時間、次いで70℃において12時間加熱した。生成混合物を等容量のエタノール及びトルエンで希釈し、次いで水を共沸混合物として除去するために、回転蒸発(rotary evaporation)によって溶媒を除去した。透明な琥珀色の油としてのPYRR/NMPDの収量は33.92gであった。GC分析は13面積%の未反応NMPDの存在を示した。
【0014】
例2−DEA/NMPDの合成
DEA/NMPD: NMPD(13.52g,0.10モル)及びジエチルアミン(DEA;10.34mL,7.31g,0.10モル)を100mLフラスコに入れた。混合物を室温で撹拌して、透明な黄色の溶液を生成した。この溶液を室温において窒素ブランケット下で6日間撹拌した。次いでこの溶液を等容量のトルエンで希釈し、水を共沸混合物として除去するために、溶媒を回転蒸発によって除去した。黄色油が単離された。室温で放置すると、未反応NMPDの若干の白色結晶が生成物から分離した。NMPDを濾過によって除去した。透明な黄色油としてのDEA/NMPDの収量は12.45gであった。GC分析はこの油がNMPDを3面積%未満含むことを示した。
【0015】
例3−FUR/NMPの合成
FUR/NMP: ニトロエタン(NE;7.51g,0.10モル)、2−フルフラール(19.22g,0.20モル)及びテトラヒドロフラン(THF;50mL)を250mLフラスコに入れた。次いでAmberlyst A−21イオン交換樹脂(10g)を添加した。室温において窒素ブランケット下で2週間撹拌後、反応混合物を濾過した。樹脂をフィルター上でTHFで洗浄し、洗液を濾液と合した。溶媒を回転蒸発によって除去して、暗褐色の油16.46gが生成した。GC/MS分析は、生成物が未反応の2−フルフラール約14面積%、FUR/NMP生成物約55面積%及びニトロ−オレフィン約11面積%の混合物であることを示した。粗製生成混合物を、シリカゲルカラム(Merck,Grade9385,230〜400メッシュ)上でのクロマトグラフィーによって精製した。カラムを塩化メチレンで溶離して、最初にニトロ−オレフィンを、次いで精製FUR/NMP生成物を除去した。琥珀色の油としてのFUR/NMPの収量は11.26gであった。GC分析はニトロ−オレフィンが全て除去されたことを示した。
【0016】
例4−バニリン−IPHAニトロンの合成
バニリン−IPHAニトロン: バニリン(30.43g,0.20モル)、イソプロピルヒドロキシルアミン(IPHA;ANGUSロット5−H−93;15.02g,0.20モル)及びメタノール(50mL)を500mLフラスコに入れた。混合物を室温において窒素ブランケット下で撹拌して、透明な黄色の溶液を生成した。数分後、緩慢な発熱が始まり、20分で約45℃の温度に達した。発熱が治まり始めた後すぐに、結晶固体が反応混合物から分離し始めた。反応スラリーを室温で一晩撹拌させておいた。白色結晶固体生成物を濾過によって単離した。生成物をフィルター上で合計100mLのイソプロパノールを用いて洗浄した。乾燥後、バニリンIPHAニトロン生成物の収量は34.00gであった。MP=178〜179℃。
【0017】
例5−NMPD−ビス−DEAの合成
NMPD−ビス−DEA: NMPD(ANGUSロットZD−06024;27.08g,0.20モル)及びDEA(41.2mL,29.13g,0.40モル)を250mLフラスコ中の蒸留水40gに撹拌しながら溶解させた。10分間にわたって45℃への発熱が起こった。混濁した反応混合物溶液を室温で一晩撹拌した。反応混合物を塩化ナトリウムで飽和させ、次いで層を分離させた。水層を等容量のエーテルで2回抽出した。抽出物を合し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させた。濾過後、溶媒を溶液から除去して、定量的収率のNMPD−ビス−DEAが透明な黄色液体生成物として生成した。GC分析は、生成物が3面積%未満のNMPDを含むことを示した。
【0018】
例6−CHDA−ビス−IPHAニトロンの合成
CHDA−ビス−IPHAニトロン: シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド(CHDA;1,4−異性体と1,3−異性体との混合物;Dow XUR−YM−2002108630;14.02g,0.10モル)及びIPHA(ANGUSロットCEC200101840−54;15.02g,0.20モル)を、窒素下において250mLフラスコ中でメタノール25gと共に、撹拌した。IPHAが溶解する際に、約50℃への発熱が結果として起こった。発熱は急速に冷え、その結果、無色透明の溶液が得られた。この溶液を室温で数日間撹拌した。回転蒸発によって溶液から溶媒を除去した。得られたペーストにトルエンを添加し、次いで混合物を再び回転蒸発に供して、水を共沸混合物として除去した。得られたCHDA−ビス−IPHAニトロンはオフホワイトの固体であった。収量は23.3g(92%)であった。これは異性体の混合物であったので、生成物は130〜140℃の広い融点範囲を示した。
【0019】
生成物を10:1のトルエン−イソプロパノールから再結晶させて、より狭い融点範囲を有するより離れた異性体フラクションを得た。
【0020】
例7−CHDA−Aの合成
CHDA−A: この付加物はCHDAと過剰の水酸化アンモニウム水溶液との反応によって製造した。
【0021】
例8−DMTAの合成
DMTA: このアミノアルコールは米国特許第2,363,466号に記載された方法の変形によるTNの還元的メチル化によって製造した。
【0022】
例9−DMA−NMPDの合成
DMA−NMPD: NMPD(ANGUSロットZD−06024;13.57g,0.10モル)を、室温において窒素下で撹拌しながら、水性DMA(40重量%,12.6mL,4.53g,0.10モル)中に溶解させた。30分以内に、溶液が非常に混濁し、より暗い黄色になった。室温で5日間後、反応混合物は白色の蝋状固体であった。メタノール及びトルエンを用いて生成物をスラリー化し、次いで回転蒸発によって溶媒を除去した。オフホワイトのDMA−NMPDの収量は15.4g(95%)であった。MPは73〜77℃であった。GC分析は4面積%のNMPDを示した。
【0023】
例10−NMPアセタールの合成
NMPアセタール: この化合物は米国特許第2,415,046号に記載された方法に従って調製した。
【0024】
例11−PYRIMの合成
PYRIM: TN(15g,0.1モル)、IPA(12g,0.2モル)及び36重量%水性ホルムアルデヒド(7mL,0.1モル)をフラスコ中で混合した。この混合物を、アミンの損失を回避するために、氷浴中で冷却した。次いでこれを室温で30分間撹拌し、次に一晩5℃に保った。分離した固体生成物を、濾過によって単離し、空気中で4時間乾燥させた。黄褐色の固体としての5−ニトロ−5−ヒドロキシメチル−1,3−ビス(イソプロピル)ヘキサヒドロピリミジン(PYRIM)は22g(91%)であった。MP=116〜117℃。
【0025】
例12−ホルムアルデヒドをベースとするニトロン類の合成
ホルムアルデヒドをベースとするニトロン類: ヒドロキシルアミン(HA)、IPHA、PHA、EHA、tBuHA及びN−ベンジルHAからの、ホルムアルデヒドをベースとするニトロンはすべて下記の一般的方法によって調製した。
【0026】
IPHA(7.51g,0.10モル;ANGUSロットCEC200101840−54)をメタノール15g中に溶解させ、Formcel(商標)(メタノール中ホルムアルデヒド55重量%;5.45g,0.10モル;CelaneseロットT−2529(1/11/01)を添加した。無色透明の溶液を室温で数分間撹拌した。GC分析は、ニトロンへの完全な転化を示した。得られた溶液はニトロン中31重量%であった。
【0027】
例13−PFレゾール樹脂の合成
PF RESOLE RESIN RS20020437871: 重合がまにフェノール(47g,0.5モル)、水性ホルムアルデヒド(37重量%,80mL,32.06g,1.0モル)及び4N水酸化ナトリウム溶液100mLを入れた。この溶液を窒素下で撹拌した。混合時に約60℃への発熱が観察された。これは1時間の間に治まった。反応混合物を室温で一晩撹拌した。次いで反応混合物を90〜95℃において1時間加熱した。室温への冷却後、混合物を塩酸でpH7にした。この中和の間に、反応混合物の温度は、重合がまを氷水中で冷却することによって約15℃に保持した。中和後、反応混合物を沈降させた。上層の水層を下層のレゾール層からデカントした。レゾールをアセトン約400mLで希釈し、溶液を無水硫酸マグネシウム上で乾燥させた。乾燥した溶液を濾過し、次いで室温において回転蒸発によって溶媒を除去した。透明な茶色の液体としてのレゾールの収量は39.0gであった。
【0028】
例14−比較DSCデータ調査
この実験の目的は、硬化剤(メチレン供与体)及び触媒/促進剤が、PF及びPRFノボラック樹脂を硬化する可能性を調査することであった。ヘキサメチレンテトラアミン(ヘキサ)は、当業界において最も広範に使用される硬化剤であるので、比較のための基準として使用した。
【0029】
データ中に挙げた硬化剤の種類の具体例
オキサゾリジン類(OX)
【0030】
【化1】

【0031】
ニトロアルコール類(NA)
【0032】
【化2】

【0033】
アミノニトロアルコール類(ANA)
【0034】
【化3】

【0035】
ヒドロキシルアミン類(HA)
【0036】
【化4】

【0037】
ニトロオレフィン類(NO)
【0038】
【化5】

【0039】
ニトロアセタール類(NAc)
【0040】
【化6】

【0041】
ニトロン類(NIT)
【0042】
【化7】

【0043】
ニトロアミン類(NAm)
【0044】
【化8】

【0045】
アミン類(Am)
【0046】
【化9】

【0047】
イミン類(Im)
【0048】
【化10】

【0049】
ヘキサヒドロピリミジン類(PYRIM)
【0050】
【化11】

【0051】
データ(以下の表Iを参照)は評価した2つのPFノボラック樹脂(Durez 29−607及びPlenco 13360)の作用はいずれも試験した種々の硬化剤/触媒に関して本質的に同様な性能を示すことを示した。これは、硬化作用の変化が硬化剤/触媒と相関関係があり、樹脂とは相関関係がないことを示した。従って所定の硬化剤又触媒がいずれのPFノボラックの場合にも同様な性能を示すと予想することは妥当であった。
【0052】
PRF樹脂(Dyrea 1204)はそのレゾルシノール含量のために、PFノボラック樹脂よりも反応性であった。これはよく知られた性質である。それをここに含める目的は、これの新規硬化剤/触媒に関するPFとPRF樹脂の性能の差を測定することであった。
【0053】
全般的に見れば、PFノボラックに関しては、オキサゾリジン類(OX)、ニトロアルコール類(NA)、ニトロアセタール類(NAc)、ニトロン類(NIT)及びアミノニトロアルコール類(ANA)は、メチレン(ホルムアルデヒド)供与体として作用するようである。ニトロオレフィン類(NO)は取り込まれるが、メチレン供与体ほど効率的には取り込まれない。
【0054】
ヒドロキシルアミンIPHAは、メチレン供与体として作用することができない。しかし、ヒドロキシルアミンは、TN及びZTのような他のメチレン供与体と組み合わせたときに、IPHAを含まない対応する配合物に比較して硬化開始及びピーク温度を低下させることによって触媒活性を示す。
【0055】
PRFノボラック樹脂配合物中には硬化剤としてはヘキサよりもパラホルムアルデヒドが典型的に使用される。しかし、PFノボラック樹脂に関して新しい硬化剤/触媒をより良く比較できるように、ここではヘキサを使用した。
【0056】
レゾルシノール含量のために、PRFノボラック樹脂はPFノボラック樹脂よりも一般に高い反応性を示し、この研究におけるOX類及びANA類との反応性は異なる。例えば、CS−1135は、室温において混合するとPRFノボラック樹脂と激しく発熱反応した。TN及びNMPアセタールはPRFノボラックとはPF樹脂中よりも反応性であった。
【0057】
これに対して、ANA類はここでははるかに弱いメチレン供与体であるようであった。ANA類中に存在する30アミン基はPFノボラック配合物中において触媒として作用するようであるが、この触媒活性は、既にレゾルシノール基によってもたらされたより高い反応性のせいで影が薄い。
【0058】
【表1】

【0059】
【表2】

【0060】
【表3】

【0061】
【表4】

【0062】
例15−比較DSCデータ調査
本発明の有用性を証明するために、市販PFノボラック樹脂(Durez Corp.から入手可能なVarcum 29−607)を、評価する硬化剤/触媒系と共にエタノール中に溶解させることによって、一連の配合物を調製した。次いで、溶媒を周囲温度において真空オーブン中で除去した。示差走査熱量計(DSC;TA Instruments Model Q100)を用いて、硬化反応(event)が起こる場合の硬化開始及びピーク温度並びに硬化熱を観察して、得られた固体樹脂配合物を評価した。DSC走査は25℃から400℃までΔT=10℃/分で行った。ヘキサメチレンテトラミン(ヘキサ)は当業界で最も一般的に使用される硬化剤であるので、これを基準として用いた。これらのDSC分析の結果を以下の表IIに示す。
【0063】
硬化剤としてヘキサを用いたDSCの結果は、熱放射(ジュール/g(J/g)として測定)がほぼ等しい2つの発熱硬化反応を示す。ANGUS硬化剤CS−1135オキサゾリジン並びに新規ニトロアミノアルコール類DEA/NMPD及びPYRR/NMPDは、両硬化反応のピーク温度の大幅な低下を示した。本発明の硬化剤を用いることによってより低い成形温度の使用が可能になるので、かなりのコスト削減を実現できる。ZT−55オキサゾリジンと新規ニトロアミノアルコールPYRR/NMPDとを組合せると、硬化イベントのほとんど全てが200℃未満で起こった。有利なことに、熱による後硬化の必要性がなくなるか又は著しく減少するために、これはコスト削減をもたらす。オキサゾリジンZT−55、CS−1991及びCS−1246、ニトロアルコールTN、バニリン−IPHAニトロン並びにZT55を含むTNの配合物はすべて、硬化の本質的に全てが180〜130℃の範囲で起こることを示した。これらの結果において示される別の利点は、ブレンド、金型への樹脂移動などを可能にする中間温度における改善された樹脂可使時間と、その後のより高い成形温度における急速硬化である。
【0064】
意外なことに、本発明のHA類は他のメチレン供与体に対して触媒/促進効果を有することが示された。更に、ニトロン(NIT)中間体の硬化剤としての作用及び有用性は予想外であった。HA類がヘキサの性能を改良できることは、全く新しく、特筆すべき大発見である。
【0065】
使用レベルの問題は若干複雑である。ヘキサは樹脂重量に基づき3%から15又は20%までのレベルで硬化剤として使用される。使用レベルは、最終用途、その用途において望ましい硬化樹脂の性質及び使用する加工条件によって異なる。
【0066】
同様に、ここに開示したANGUSをベースとする硬化剤/メチレン供与体(OX、NA、NIT、ANA、NAm、NAc、PYRIM)は異なる加工挙動及び最終用途特性を達成するためには異なるレベルで使用できる。使用のためのガイドラインとして、我々は、ヘキサ及び我々が開示した種々のメチレン供与体に関する「ホルムアルデヒド当量」の表をまとめた。この表によって使用者は、選択された硬化剤が、所定量のヘキサによって提供されるのと同じ当量のホルムアルデヒドを提供するのにどの程度必要であるかを求めることができる。一般に、これらの新規のANGUSをベースとする硬化剤は、樹脂重量に基づき0.1〜75重量%で使用されると予想されるであろう。
【0067】
本発明の目的は、ヘキサをベースとする配合物よりも低い温度で硬化することができる新しい硬化剤及び触媒を発見することだけではないことに留意されたい。より広い意味では、本発明の目的はフェノール樹脂の加工全般にわたってより広範な制御をもたらす新しい硬化剤及び触媒を発見することであった。低温硬化及び後硬化ベーキング時間の短縮は、エネルギーの節減及び処理能力の増加の点から見て確かに有用である。しかし、樹脂系の可使時間安定性の増加はまた、エンドユーザーに大きな利益を与えることができる。用途例としては、樹脂が溶液ではなくてメルトであることが多い射出成形、フィラメントワインド及びプルトルージョンが挙げられる。これらの用途においては、メルトである間は前進せずに、高い硬化温度において急速に硬化するであろう樹脂配合物を提供できることによって、製品がより均一になり、樹脂廃棄物がより少なくなり、前進した樹脂を掃除するための機械休止時間が短縮される。
【0068】
最後に、本発明において発見された硬化剤及び触媒は、例えば成形材料、鋳物材料、研磨剤、摩擦材料、断熱材及び絶縁材、接着剤、被覆、プリプレグ、電子機器、積層品、フィラメントワインド、プルトルージョン、複合材料、耐火性及び難燃性最終用途を含む、フェノール樹脂を使用する全ての用途において使用される。
【0069】
【表5】

【0070】
例15−DUREZ PFノボラック29−607を用いた広範な硬化剤/触媒調査
より幅広い種類の硬化剤/触媒を単独で及び組合せて評価した。比較調査で得られた結果は表III中に示すように引き続き有効である。
【0071】
【表6】

【0072】
【表7】

【0073】
【表8】

【0074】
【表9】

【0075】
【表10】

【0076】
【表11】

【0077】
更に、以下の観察をすることができる。
オキサゾリジン類(OX)
‐ メチレン供与体として作用するオキサゾリジンの能力はその構造と相関作用がある。
‐ ホルムアルデヒド以外のアルデヒドから得られたオキサゾリジン類は低い活性を示す(Zoldine BBA)。
‐ ZT及びCS−1991のようなビス−オキサゾリジン類はCS−1135のようなモノ−オキサゾリジン類よりも弱いメチレン供与体である。それらはホルムアルデヒドにより大きい親和性を有する。N−HがN−Rで置換されたモノ−オキサゾリジン類もまた、より弱いメチレン供与体であることが予想される。
‐ N−95はZTよりも高いホルムアルデヒド当量を有するが、匹敵する反応性を有する。それ以上のホルムアルデヒド含量はそれほどには活性な形態ではない。
‐ CS−1135及びCS−1991はDSCによれば、ヘキサよりも有効なメチレン供与体であり、CS−1135、CS−1991及びCS−1246は、同じホルムアルデヒド当量を含むヘキサ配合物よりも短いゲル化時間を示す。
‐ オキサゾリジン(ZT)とニトロアルコール(TN)との組合せは性能を向上させない。相乗効果は実現されなかった。
‐ オキサゾリジン類とヒドロキシルアミン類(HA)との組合せは、DSCで見られる第2硬化反応の温度の低下を引き起こすようであったが、初期硬化反応に対してはほとんどプラスの効果はなかった。この挙動はゲル化時間の改善がないことによって裏付けられる。N−アルキル及びN,N−ジアルキルHA類は共に同様な性能を示した。
‐ 30アミンDMTAはHA類と同様なDSC性能を示した。
‐ ANA類とOXとの組合せは、DSC性能とゲル化時間を共に改善するが、HA類との組合せではHA単独と同様であった。
‐ OX類とNA類及びHA類との組合せは、OXが主なメチレン供与体である場合には、改善されたDSC性能及びゲル化時間を示した。
【0078】
アミノニトロアルコール類(ANA)
‐ ANA類、DEA−NMPD及びPYRR−NMPDはヘキサ基準配合物よりも低いDSC硬化開始及びピーク温度及び短いゲル化時間を有していた。
‐ ANA DEA−NMPDとニトロアルコール(NA)TNとの組合せは、ヘキサ基準配合物よりも低いDSC硬化開始及びピーク温度及び短いゲル化時間を有していた。DMA−NMPDではあまり良くない結果が得られた。
‐ HA類の存在下におけるANA類のDSC性能はANA単独の場合よりも良好であった。
‐ ANA類、NA類及びHA類を含む配合物はANA−NA又はANA−HA配合物よりも良好なDSC性能及びゲル化時間を有していた。
‐ ANA類は、全体としては、マンニッヒ塩基の30アミン基によって触媒として且つニトロアルコール基及びマンニッヒ塩基基によってメチレン供与体として作用するようである。
【0079】
ニトロアルコール類(NA)
‐ NA類は単独ではPFノボラック樹脂配合物中において弱いメチレン供与体である。
‐ NA類とHA類との組合せは、改善されたDSC性能及びゲル化時間を示したが、これらの配合物はヘキサ基準配合物より良好には作用しなかった。
‐ NA類とアミン類(Am)との組合せは、DMTAの場合には改良されたDSC性能を示したが、DEAの場合には示さなかった。塩基強度が強いほど良好な性能を示すと推測できる。
‐ NA TNと組合されたイミン(Im)CHDA−Aはヘキサ基準配合物よりも良好なDSC性能及び短いゲル化時間を示した。
‐ ニトロアミン類(NAm)とNAとの組合せは、ANA類及びNA類の場合に得られたのと同様なDSC及びゲル化時間の結果を示した。性能はヘキサ基準配合物の場合よりも優れていた。
【0080】
ニトロアミン類(NAm)
‐ NMPD−ビス−DEAを用いて観察された低いDSC硬化開始及びピーク温度は、ANA類及びNAm類の両者のマンニッヒ塩基基が触媒としてもメチレン供与体としても作用するという仮説を裏付けた。性能はヘキサ基準よりも良好であった。
‐ NMPD−ビス−DEAは、触媒濃度(1〜2%)においてさえ、低いDSC硬化温度及び短いゲル化時間をもたらすのに有効である。
【0081】
ヘキサヒドロピリミジン類(PYRIM)
‐ PYRIMは有効なメチレン供与体である。
‐ HA類を含むPYRIMの配合物はヘキサ基準配合物よりも良好なDSC性能及びゲル化時間を示した。
‐ HA類及びNA類を含むPYRIMとの配合物はヘキサ基準配合物よりも良好なDSC性能及びゲル化時間を示した。
【0082】
ニトロン類(NIT)
‐ IPHA及びCHDA又はバニリンから得られるNITはメチレン供与体であり、NA類とほぼ同じぐらい有効である。
‐ CHDA又はバニリンのIPHAニトロン類の性能はNA類又はANA類との配合によって改良されない。
‐ EHA、PHA、IPHA及びtBuHAのホルムアルデヒドニトロン類は全てヘキサ基準配合物よりも良好なDSC性能を示した。
‐ ホルムアルデヒド−IPHA及びホルムアルデヒド−PHAニトロン類のDSC性能はTN−IPHA及びTN−PHA配合物のDSC性能に匹敵するものであった。このことはNA−HA配合物中におけるニトロン類の仲介を強く裏付ける。
【0083】
ニトロオレフィン類(NO)
‐ NO類は高い反応温度において取り入れられる。
‐ NOを含むNAの配合物はNA単独に匹敵するDSC性能を示す。相乗効果は観察されなかった。
‐ NA及びHAを共に含むNOの配合物はNA−HA配合物に匹敵するDSC及びゲル化時間の結果を示した。相乗効果は観察されなかった。
【0084】
ニトロアセタール類(NAc)
‐ NAc類のDSC性能はNA類のDSC性能に匹敵するものであった。
【0085】
ヒドロキシルアミン類(HA)
‐ この種の化合物の性能は他の種と組合せて検討した。HA単独ではPFノボラックの硬化に有効ではなかった。
【0086】
イミン類(Im)
‐ 単独のCHDA−Aは性能の点でTNに匹敵した。
‐ CHDA−Aは、NA配合物のDSC性能及びゲル化時間の改良に有効であった。性能はヘキサ基準よりも良好であった。
【0087】
ヘキサをベースとする配合物(Am)
‐ HA類はヘキサ配合物においても有効なメチレン移動剤であることがわかった。これは全く新しく予想外の結果であるが、前に見られたHA類の性能とは合致しない。
‐ IPHAは特にヘキサに関して触媒として機能するようである。5.0、2.5及び1.0%のIPHAと共に一定レベルのヘキサを含む配合物は全て同じゲル化時間を示した。
‐ PHA、DEHA及びN−CyhexHAはIPHAに比べると有効ではなかったが、それでも、基準ヘキサ配合物に比べると向上していた。
‐ ヘキサを含むNAmの配合物は基準ヘキサ配合物に比べてごくわずかに向上していた。
【0088】
例16−PFレゾールを用いた硬化剤/触媒の研究
過剰のホルムアルデヒドを用いてPFレゾール樹脂を製造した。従って、PFレゾール樹脂は硬化を行うのにメチレン供与体を必要としない。典型的には、PFレゾール樹脂は加熱のみ、又は加熱と酸触媒によって硬化される。
【0089】
上記データはHA類が有効なメチレン移動剤であることを示した。レゾール樹脂はホルムアルデヒドを多く含むので、HA類が同様なメチレン基移動によってレゾール樹脂を有効に硬化できるかどうかを確認することは疑問を投げかけた。
【0090】
HA類単独の効果を評価するために、残留酸又は塩基なしでレゾール樹脂を合成した。
【0091】
この予備調査の結果(表IV)は以下のことを示した。
IPHAはレゾール樹脂のゲル化時間を延長した。ゲル化時間はIPHA濃度の増加につれて延長された。
OXはレゾールの樹脂のゲル化時間を延長した。より反応性の低いZTは、より反応性のCS−1135よりも長いゲル化時間を示した。これはおそらく塩基強度と相関作用がある。
TNはZTとCS−1135の中間のゲル化時間を示した。TNへのIPHAの添加は実際にゲル化時間を更に延長した。
シュウ酸によって触媒されたレゾール樹脂は、触媒されなかった樹脂よりもゲル化時間が短かった。
シュウ酸−IPA配合物に関するゲル化時間は増加し、IPHA濃度が高いほどゲル化時間が長かった。
しかし、このゲル化時間の増加というの動きは、予想外であったが、実際に非常に有益であることができ;レゾール樹脂配合物の可使時間を、その性能を損なうことなく効果的に改善する手段であることができる。
【0092】
【表12】

【0093】
【表13】

【0094】
フェノール樹脂硬化剤
オキサゾリジン類:
【0095】
【化12】

【0096】
[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6は同一であっても異なってもよく、H、C1〜C12の直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ末端ポリオキシアルキレンから選ばれる。]
【0097】
【化13】

【0098】
[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7は同一であっても異なってもよく、H、C1〜C12の直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ末端ポリオキシアルキレンから選ばれる。]
【0099】
【化14】

【0100】
[式中、nは1〜6の整数であり、R1、R2、R3、R4、R5は同一であっても異なってもよく、H、C1〜C12の直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ末端ポリオキシアルキレンから選ばれる。]
【0101】
【化15】

【0102】
[式中、R1〜R12は同一であっても異なってもよく、H、C1〜C12の直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ末端ポリオキシアルキレンから選ばれる。]
【0103】
ニトロアルコール類、ニトロアセタール類:
【0104】
【化16】

【0105】
[式中、R1、R2は同一であっても異なってもよく、H、C1〜C12の直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ末端ポリオキシアルキレンから選ばれる。]
【0106】
【化17】

【0107】
[式中、R1、R2、R3は同一であっても異なってもよく、H、C1〜C12の直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ末端ポリオキシアルキレンから選ばれる。]
【0108】
【化18】

【0109】
1,2−、1,3−及び1,4−異性体
[式中、R1、R2は同一であっても異なってもよく、H、C1〜C12の直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ末端ポリオキシアルキレンから選ばれる。]
【0110】
【化19】

【0111】
[式中、R1〜R6は同一であっても異なってもよく、H、C1〜C12の直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ末端ポリオキシアルキレンから選ばれる。]
【0112】
アミノニトロアルコール類:
【0113】
【化20】

【0114】
[式中、R1、R2、R3、R4、R5は同一であっても異なってもよく、H、C1〜C12の直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ末端ポリオキシアルキレンから選ばれる。]
【0115】
【化21】

【0116】
[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6は同一であっても異なってもよく、H、C1〜C12の直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ末端ポリオキシアルキレンから選ばれる。]
【0117】
【化22】

【0118】
[式中、nは1〜6の整数であり、R1〜R5は同一であっても異なってもよく、H、C1〜C12の直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ末端ポリオキシアルキレンから選ばれる。]
【0119】
【化23】

【0120】
[式中、n、pは同一でも異なってもよく、1〜6の整数であり、R1〜R4は同一であっても異なってもよく、H、C1〜C12の直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ末端ポリオキシアルキレンから選ばれる。]
【0121】
ニトロオレフィン類、ヒドロキシルアミン類:
【0122】
【化24】

【0123】
[式中、R1、R2、R3は同一であっても異なってもよく、H、C1〜C12の直鎖、環状又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ末端ポリオキシアルキレンから選ばれる。]
【0124】
【化25】

【0125】
[式中、R1〜R6は同一であっても異なってもよく、H、C1〜C12の直鎖又は分岐鎖又は環状アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ末端ポリオキシアルキレンから選ばれる。]
【0126】
【化26】

【0127】
[Arはフェニル又は置換アリールである。]
【0128】
【化27】

【0129】
[式中、R1、R2、R3は同一であっても異なってもよく、H、C1〜C12の直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ末端ポリオキシアルキレンから選ばれる。]
【0130】
ニトロン類:
【0131】
【化28】

【0132】
[式中、R1はH、C1〜C12の直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基から選ばれ;R2〜R7は同一であっても異なってもよく、H、C1〜C12の直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ、C1〜C12の直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニルオキシ、フェノキシ、置換アリールオキシ、Cl、Br、F、トリフルオロメチル、チオ、C1〜C12の直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニルチオ、C1〜C12の直鎖又は分岐鎖ジアルキルアミノ、ジアリールアミノから選ばれる。]
【0133】
【化29】

【0134】
1,2−、1,3−及び1,4−異性体
[式中、R1、R4は同一であっても異なってもよく、H、C1〜C12の直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基から選ばれ、R2〜R8は同一であっても異なってもよく、H、C1〜C12の直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ、C1〜C12の直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニルオキシ、フェノキシ、置換アリールオキシ、Cl、Br、F、トリフルオロメチル、チオ、C1〜C12の直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニルチオ、C1〜C12の直鎖又は分岐鎖ジアルキルアミノ、ジアリールアミノから選ばれる。]
【0135】
【化30】

【0136】
[式中、R1〜R5は同一であっても異なってもよく、H、C1〜C12直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基から選ばれる。]
【0137】
【化31】

【0138】
1,2−、1,3−及び1,4−異性体
[式中、R1、R2は同一であっても異なってもよく、H、C1〜C12アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基から選ばれる。]
【0139】
種々の官能性化合物:
【0140】
【化32】

【0141】
1,2−、1,3及び1,4−異性体
[式中、R1はH、C1〜C12直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基である。]
【0142】
【化33】

【0143】
1,2−、1,3及び1,4−異性体
[式中、R1はH、C1〜C12直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基、ヒドロキシメチルである。]
【0144】
【化34】

【0145】
1,2−、1,3及び1,4−異性体
【0146】
【化35】

【0147】
1,2−、1,3及び1,4−異性体
【0148】
【化36】

【0149】
1,2−、1,3及び1,4−異性体
[式中、R1はH、C1〜C12直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基であり、R2はH、C1〜C12直鎖又は分岐鎖アルキル、フェニル、置換アリール、複素環式基、ヒドロキシメチルである。]
【0150】
【化37】

【0151】
1,2−、1,3及び1,4−異性体
[式中、R1はH、C1〜C12直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基であり、R2、R3、R4、R5は同一であっても異なってもよく、H、C1〜C12直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基、ヒドロキシメチル、ヒドロキシル、直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニルオキシ、フェノキシ、置換アリールオキシ、Cl、Br、F、トリフルオロメチル、チオ、直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニルチオ、C1〜C12の直鎖又は分岐鎖ジアルキルアミノ、ジアリールアミノから選ばれる。]
【0152】
ヘキサヒドロピリミジン類(PYRIM):
【0153】
【化38】

【0154】
[式中、R1はNO2、H、C1〜C12直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ、C1〜C12直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニルオキシ、フェノキシ、置換アリールオキシ、ヒドロキシを末端基とするポリオキシアルキレンであることができ、R2〜R5は同一であっても異なってもよく、H、C1〜C12直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ末端ポリオキシアルキレンからが選ばれる。]
【0155】
ニトロアミン類(NAm):
【0156】
【化39】

【0157】
[式中、R1〜R7は同一であっても異なってもよく、H、C1〜C12直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ末端ポリオキシアルキレンからが選ばれる。]
【0158】
ヒドロキシルアミン類(HA):
【0159】
【化40】

【0160】
[式中、R1〜R8は同一であっても異なってもよく、H、C1〜C12直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ末端ポリオキシアルキレンからが選ばれる。]
【0161】
【化41】

【0162】
[式中、R1〜R7は同一であっても異なってもよく、H、C1〜C12直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ末端ポリオキシアルキレンからが選ばれる。]
【0163】
【化42】

【0164】
[式中、Arはフェニル又は置換アリールであり、R1〜R3は同一であっても異なってもよく、H、C1〜C12直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ末端ポリオキシアルキレンからが選ばれる。]

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.フェノール化合物;
b.アルデヒド;並びに
c.オキサゾリジン類、ニトロアミン類、アミノニトロアルコール類、イミン類、ヘキサヒドロピリミジン類、ニトロアルコール類、ニトロン類、ヒドロキシルアミン類、ニトロ−オレフィン類及びニトロアセタール類からなる群から選ばれた硬化剤
を含んでなる硬化フェノール樹脂。
【請求項2】
前記フェノール化合物がフェノール、レゾルシノール、ビスフェノール、フロログルシノール、クレゾール類、アルキルフェノール類、フェノールエーテル類、タンニン類及びリグニン類からなる群から選ばれる請求項1に記載の硬化フェノール樹脂。
【請求項3】
前記アルデヒドがホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド類、ベンズアルデヒド類、フルフラール、アリールアルデヒド及び複素環式アルデヒドからなる群から選ばれる請求項1に記載の硬化フェノール樹脂。
【請求項4】
オキサゾリジン類、ニトロアルコール類、ニトロアミン類、アミノニトロアルコール類、イミン類、ヘキサヒドロピリミジン類、ニトロン類、ヒドロキシルアミン類、ニトロ−オレフィン類、ニトロアセタール類及びそれらの組合せからなる群から選ばれるフェノール樹脂硬化剤。
【請求項5】
下記構造:
【化1】

【化2】

[式中、R1〜R6は、同一であっても異なってもよく、H、C1〜C12直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ末端ポリオキシアルキレンから選ばれる]
を有するニトロアミノアルコールを含んでなる硬化剤組成物。
【請求項6】
前記ニトロアミノアルコールがDEA/NMPD及びDMA/NMPDからなる群から選ばれる請求項5に記載の硬化剤組成物。
【請求項7】
下記構造:
【化3】

【化4】

[式中、n及びpは1〜6の整数であり、R1〜R5は、同一であっても異なってもよく、H、C1〜C12直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ末端ポリオキシアルキレンから選ばれる]
を有するニトロアミノアルコールを含んでなる硬化剤組成物。
【請求項8】
前記ニトロアミノアルコールがPYRR/NMPDを含む請求項7に記載の硬化剤組成物。
【請求項9】
下記構造:
【化5】

[式中、R1〜R7は、同一であっても異なってもよく、H、C1〜C12直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ末端ポリオキシアルキレンから選ばれる]
を有するニトロアミンを含んでなる硬化剤組成物。
【請求項10】
前記ニトロアミンがNMPD−ビス−DMA及びNMPD−ビス−DEAからなる群から選ばれる請求項7に記載の硬化剤組成物。
【請求項11】
前記硬化剤がZT−55、CS−1135、CS−1991及びCS−1246からなる群から選ばれるオキサゾリジンを含む請求項4に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項12】
前記硬化剤がCS−1135オキサゾリジンとDMA/NMPDの組合せを含む請求項4に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項13】
前記硬化剤がニトロアルコール、TNを含む請求項4に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項14】
前記硬化剤がバニリン−IPHAニトロンを含んでなる請求項4に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項15】
前記オキサゾリジンがDEA/NMPD、DMA/NMPD及びPYRR/NMPDからなる群から選ばれたニトロアミノアルコールと組合された請求項11に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項16】
前記ニトロアルコールがDEA/NMPDと組合された請求項13に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項17】
前記硬化剤がニトロアミノアルコールとヒドロキシルアミンとの組合せを含む請求項4に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項18】
前記硬化剤がニトロアルコール、ニトロアミノアルコール及びヒドロキシルアミンの組合せを含んでなる請求項17に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項19】
前記ニトロアルコールがCHDA−Aと組合された請求項13に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項20】
前記ニトロアルコールがニトロアミンと組合された請求項13に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項21】
前記硬化剤がNMPD−ビス−DEAを含む請求項4に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項22】
前記硬化剤がヘキサヒドロピリミジンを含む請求項4に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項23】
前記硬化剤がヒドロキシルアミンとへキサヒドロピリミジンとの組合せを含む請求項4に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項24】
前記硬化剤がニトロアルコール、へキサヒドロピリミジン及びヒドロキシルアミンの組合せを含む請求項17に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項25】
前記硬化剤がN−CyhexHA、N−BzHA、EHA、PHA、IPHA及びtBuHAからなる群から選ばれたヒドロキシルアミン−ホルムアルデヒドニトロンを含む請求項4に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項26】
前記硬化剤がニトロアルコール、オキサゾリジン及びヒドロキシルアミンの組合せを含む請求項4に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項27】
前記硬化剤がニトロアミノアルコールとヒドロキシルアミンの組合せを含む請求項4に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項28】
前記硬化剤がヘキサメチレンテトラミンとヒドロキシルアミンの組合せを含む請求項4に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項29】
前記硬化剤がヘキサメチレンテトラミンとニトロアミンの組合せを含む請求項4に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.非レゾルシノール型ノボラックフェノール化合物;
b.アルデヒド;並びに
c.オキサゾリジン類、ニトロアミン類、アミノニトロアルコール類、イミン類、ヘキサヒドロピリミジン類、ニトロアルコール類、ニトロン類、ヒドロキシルアミン類、ニトロ−オレフィン類及びニトロアセタール類からなる群から選ばれた硬化剤
を含んでなる硬化フェノール樹脂。
【請求項2】
前記フェノール化合物がフェノール、レゾルシノール、ビスフェノールクレゾール類、アルキルフェノール類、フェノールエーテル類、タンニン類及びリグニン類からなる群から選ばれる請求項1に記載の硬化非レゾルシノール型ノボラックフェノール樹脂。
【請求項3】
前記アルデヒドがホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド類、ベンズアルデヒド類、フルフラール、アリールアルデヒド及び複素環式アルデヒドからなる群から選ばれる請求項1に記載の硬化フェノール樹脂。
【請求項4】
オキサゾリジン類、ニトロアルコール類、ニトロアミン類、アミノニトロアルコール類、イミン類、ヘキサヒドロピリミジン類、ニトロン類、ヒドロキシルアミン類、ニトロ−オレフィン類、ニトロアセタール類及びそれらの組合せからなる群から選ばれるフェノール樹脂硬化剤。
【請求項5】
下記構造:
【化1】

【化2】

[式中、R1〜R6は、同一であっても異なってもよく、H、C1〜C12直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ末端ポリオキシアルキレンから選ばれる]
を有するニトロアミノアルコールを含んでなる、非レゾルシノール型ノボラックフェノール樹脂硬化用硬化剤組成物。
【請求項6】
前記ニトロアミノアルコールがDEA/NMPD及びDMA/NMPDからなる群から選ばれる請求項5に記載の硬化剤組成物。
【請求項7】
下記構造:
【化3】

【化4】

[式中、n及びpは1〜6の整数であり、R1〜R5は、同一であっても異なってもよく、H、C1〜C12直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ末端ポリオキシアルキレンから選ばれる]
を有するニトロアミノアルコールを含んでなる硬化剤組成物。
【請求項8】
前記ニトロアミノアルコールがPYRR/NMPDを含む請求項7に記載の硬化剤組成物。
【請求項9】
下記構造:
【化5】

[式中、R1〜R7は、同一であっても異なってもよく、H、C1〜C12直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル、フェニル、置換アリール、複素環式基、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ末端ポリオキシアルキレンから選ばれる]
を有するニトロアミンを含んでなる、非レゾルシノール型ノボラックフェノール樹脂硬化用硬化剤組成物。
【請求項10】
前記ニトロアミンがNMPD−ビス−DMA及びNMPD−ビス−DEAからなる群から選ばれる請求項7に記載の硬化剤組成物。
【請求項11】
前記硬化剤が5−ヒドロキシメチル−1−アザ−3,7−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクタン、4,4−ジメチル−1−オキサ−3−アザシクロペンタン、5−メチル−1−アザ3,7−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクタン及び5−エチル−1−アザ−3,7−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクタンからなる群から選ばれるオキサゾリジンを含む請求項4に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項12】
前記硬化剤が4,4−ジメチル−1−オキサ−3−アザシクロペンタンとDMA/NMPDの組合せを含む請求項4に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項13】
前記硬化剤がニトロアルコール、TNを含む請求項4に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項14】
前記硬化剤がバニリン−IPHAニトロンを含んでなる請求項4に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項15】
前記オキサゾリジンがDEA/NMPD、DMA/NMPD及びPYRR/NMPDからなる群から選ばれたニトロアミノアルコールと組合された請求項11に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項16】
前記ニトロアルコールがDEA/NMPDと組合された請求項13に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項17】
前記硬化剤がニトロアミノアルコールとヒドロキシルアミンとの組合せを含む請求項4に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項18】
前記硬化剤がニトロアルコール、ニトロアミノアルコール及びヒドロキシルアミンの組合せを含んでなる請求項17に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項19】
前記ニトロアルコールがCHDA−Aと組合された請求項13に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項20】
前記ニトロアルコールがニトロアミンと組合された請求項13に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項21】
前記硬化剤がNMPD−ビス−DEAを含む請求項4に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項22】
前記硬化剤がヘキサヒドロピリミジンを含む請求項4に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項23】
前記硬化剤がヒドロキシルアミンとへキサヒドロピリミジンとの組合せを含む請求項4に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項24】
前記硬化剤がニトロアルコール、へキサヒドロピリミジン及びヒドロキシルアミンの組合せを含む請求項17に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項25】
前記硬化剤がN−CyhexHA、N−BzHA、EHA、PHA、IPHA及びtBuHAからなる群から選ばれたヒドロキシルアミン−ホルムアルデヒドニトロンを含む請求項4に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項26】
前記硬化剤がニトロアルコール、オキサゾリジン及びヒドロキシルアミンの組合せを含む請求項4に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項27】
前記硬化剤がニトロアミノアルコールとヒドロキシルアミンの組合せを含む請求項4に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項28】
前記硬化剤がヘキサメチレンテトラミンとヒドロキシルアミンの組合せを含む請求項4に記載のフェノール樹脂硬化剤。
【請求項29】
前記硬化剤がヘキサメチレンテトラミンとニトロアミンの組合せを含む請求項4に記載のフェノール樹脂硬化剤。

【公表番号】特表2006−509100(P2006−509100A)
【公表日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−570760(P2004−570760)
【出願日】平成15年11月19日(2003.11.19)
【国際出願番号】PCT/US2003/036921
【国際公開番号】WO2004/050733
【国際公開日】平成16年6月17日(2004.6.17)
【出願人】(591252611)アンガス ケミカル カンパニー (32)
【Fターム(参考)】