方位取得装置、方位取得装置の制御方法およびそのプログラム
【課題】撮像装置と周辺機器との位置関係に基づいて適切な方位情報を提供する。
【解決手段】外部装置に固定可能な方位取得装置であって、方位情報を取得するための方位取得手段と、位置情報を取得するための位置取得手段と、前記外部装置と通信する通信手段と、前記方位取得装置が前記外部装置に固定されているか否かを判断する判断手段とを有し、前記通信手段は、前記位置情報及び前記方位情報を、前記外部装置に送信し、前記方位取得手段は、前記判断手段により前記方位取得装置が前記外部装置に固定されていないと判断された場合は、前記方位情報を取得せず、前記位置取得手段は、前記判断手段により前記方位取得装置が前記外部装置に固定されていないと判断された場合も、前記位置情報を取得する。
【解決手段】外部装置に固定可能な方位取得装置であって、方位情報を取得するための方位取得手段と、位置情報を取得するための位置取得手段と、前記外部装置と通信する通信手段と、前記方位取得装置が前記外部装置に固定されているか否かを判断する判断手段とを有し、前記通信手段は、前記位置情報及び前記方位情報を、前記外部装置に送信し、前記方位取得手段は、前記判断手段により前記方位取得装置が前記外部装置に固定されていないと判断された場合は、前記方位情報を取得せず、前記位置取得手段は、前記判断手段により前記方位取得装置が前記外部装置に固定されていないと判断された場合も、前記位置情報を取得する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、方位取得装置、方位取得装置の制御方法およびそのプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話やデジタルカメラ、およびその周辺機器等に電子コンパスの技術が普及してきている。電子コンパスとは方角を検出可能なデバイスである。電子コンパスは2次元(X方向、Y方向)、または、3次元(X方向、Y方向、Z方向)で地磁気を検出し、電子コンパスのデバイス自体がどの方角を向いているかを示す方位情報を出力することができる。出力された方位情報は、携帯電話やデジタルカメラが備えたディスプレイに表示したり、撮影した画像に撮影方向として対応づけたりすることができる。
【0003】
この電子コンパスは、一般的にGPS(Grobal Positioning System)のような位置情報を取得する機器とともに構成されることが多い。例えば特許文献1では、GPS、および、電子コンパスで移動体の位置を検出し、その位置情報を移動体に設けたカメラ部で撮影した画像とともに記録する技術が公開されている。この技術ではGPSや電子コンパスが撮像装置内に内蔵される構成となっている。
【0004】
しかしながら、GPSや電子コンパスを撮像装置に内蔵することは、撮像装置自体のコスト増加などの問題が考えられる。このような問題を解決するために、例えばGPSを撮像装置の周辺機器として構成することが考えられる。これにより、撮像装置自体のコストを抑えつつ、位置情報が必要なユーザには撮影位置を取得する機能を提供することができる。同様に、電子コンパスを撮像装置の周辺機器として構成することも考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平07−307913号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のようにGPSを周辺機器として構成した場合、GPSと撮像装置とを共にユーザが持ち歩いていれば、GPSが取得する位置情報の示す位置を撮影位置とみなすことができることが多い。
【0007】
その一方で、方位情報に関しては、電子コンパスと撮像装置とを別体で構成した場合、実際の撮影方向から大きくずれる可能性がある。電子コンパスの取得する方位情報は、電子コンパスが向いている方向を示すものであり、撮像装置の撮影方向を示すものではない。したがって、電子コンパスと撮像装置との位置関係が定まっていない場合、つまり撮像装置と周辺機器とがそれぞれ互いに異なる方向を自由に向いてしまうような場合は、電子コンパスが示す方位情報が撮影方向を示していない可能性が高い。そのため、実際の撮影方向とは異なる方向を示す方位情報が、画像データに対応づけられてしまう可能性がある。
【0008】
本発明は、このような問題を鑑みてなされたものであり、撮像装置の周辺機器として電子コンパスを搭載する場合に、撮像装置と周辺機器との位置関係に基づいて適切な方位情報を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の方位取得装置は、外部装置に固定可能な方位取得装置であって、前記方位取得装置の向いている方向を示す方位情報を取得するための方位取得手段と、前記方位取得装置の位置を示す位置情報を取得するための位置取得手段と、前記外部装置と通信する通信手段と、前記方位取得装置が前記外部装置に固定されているか否かを判断する判断手段とを有し、前記通信手段は、前記位置情報及び前記方位情報を、前記外部装置に送信し、前記方位取得手段は、前記判断手段により前記方位取得装置が前記外部装置に固定されていないと判断された場合は、前記方位情報を取得せず、前記位置取得手段は、前記判断手段により前記方位取得装置が前記外部装置に固定されていないと判断された場合も、前記位置情報を取得することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、撮像装置と周辺機器との位置関係に基づいて適切な方位情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第1の実施形態における方位取得装置および撮像装置のブロック図である。
【図2】第1の実施形態における方位取得装置および撮像装置の使用例である。
【図3】第1の実施形態における方位取得装置および撮像装置の概観を示す図である。
【図4】Aは第1の実施形態における方位取得装置および撮像装置が協働して画像データに撮影方向を示す情報および撮影位置を示す情報を対応づけて保存する手順を示す図である。Bは第1の実施形態における方位取得装置および撮像装置が協働して画像データに撮影位置を示す情報を対応づけて保存する手順を示す図である。
【図5】第1の実施形態における方位取得処理の際の方位取得装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】第1の実施形態における撮影処理の際の撮像装置の動作を示すフローチャートである。
【図7】第2の実施形態における方位取得装置のおよび撮像装置のブロック図である。
【図8】第2の実施形態における方位取得装置および撮像装置の使用例である。
【図9】第2の実施形態における補正情報の構造を示す概念図である。
【図10】第2の実施形態における方位取得装置および撮像装置の概観を示す図である。
【図11】第2の実施形態における方位取得処理の際の方位取得装置の動作を示すフローチャートである。
【図12】第3の実施形態における方位取得処理の際の方位取得装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明を実施するための形態について、添付の図面を用いて詳細に説明する。
【0013】
尚、以下に説明する実施の形態は、本発明の実現手段としての一例であり、本発明が適用される装置の構成や各種条件によって適宜修正又は変更されてもよい。また、各実施の形態は適宜組み合わされることも可能である。
【0014】
[第1の実施形態]
はじめに、本実施形態の、撮像装置に接続可能な方位取得装置の一例である、電子コンパスを備えたGPSアクセサリについて説明する。さらに、該GPSアクセサリが接続される撮像装置の一例であるデジタルカメラについても説明する。GPSアクセサリおよび該GPSアクセサリが接続されるデジタルカメラの構成を図1に示す。
【0015】
図1においてGPSアクセサリ100は、制御部101、方位取得部102、電源部103、不揮発性メモリ104、固定検知部105、固定部106、通信部107、表示部108、操作部109、作業用メモリ110、位置取得部120等で構成される。
【0016】
また、デジタルカメラ150は、制御部151、撮像部152、メモリ153、不揮発性メモリ154、記録媒体155、電源部156、固定部159、通信部161、表示部162、操作部163、加速度検出部164等で構成される。
【0017】
GPSアクセサリ100およびデジタルカメラ150は、それぞれ、固定部106および固定部159により互いに固定され、通信部107及び通信部161によりデータのやり取りを行うことができる。
【0018】
まず、GPSアクセサリ100について説明する。
【0019】
GPSアクセサリ100において、制御部101は入力された信号や、後述のプログラムに従ってGPSアクセサリ100の各部を制御する。なお、制御部101の行う制御は一つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。
【0020】
方位取得部102は、GPSアクセサリ100がどの方角を向いているかを検出し、方位情報を出力する。この処理は方位取得処理の一例である。方位取得部102は例えば電子コンパスで構成される。電子コンパスとは、地磁気センサ、方位センサなどとも呼ばれ、地球の地磁気を検出することができるデバイスの総称である。電子コンパスは、地磁気を2次元(X方向、Y方向)、または、3次元(X方向、Y方向、Z方向)で検出し、地磁気に対して、電子コンパスのデバイス自体がどの方角を向いているかを検出することができる。また、方位取得部102は加速度センサを含むよう構成される。なお、方位取得部102は電子コンパスではなく、ジャイロセンサ等の動き検出センサで構成されてもよい。方位取得部102にて取得された方位情報は、通信部107を介して、デジタルカメラ150に送信することができる。
【0021】
電源部103は、制御部101により、GPSアクセサリ100の各部へ電力を供給するよう制御される。電源部103は、例えばアルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等から構成される。なお、電源部103は、撮像装置など外部の接続機器から電力を取得できるよう構成してもよい。
【0022】
不揮発性メモリ104は、GPSアクセサリ100の各部を制御するためのプログラム(ファームウェア)や各種の設定情報を記憶している。後述する各フローチャートに示す処理を制御部101が制御するためのプログラムも、この不揮発性メモリ104に記録されている。
【0023】
作業用メモリ110は、不揮発性メモリ104に保存されているプログラムを、展開・実行するためのメモリである。作業用メモリ110は制御部101のワークエリアとして使用される。
【0024】
固定部106は、GPSアクセサリ100をデジタルカメラ150に固定するための固定具である。例えば、デジタルカメラ150が有する固定部159に固定可能な金具などで構成される。なお本実施形態において、GPSアクセサリ100は、GPSアクセサリ100の方位取得部102が取得する方位情報の示す方向とデジタルカメラ150の撮影方向とが一致するよう固定部106で固定される。
【0025】
固定検知部105は、固定部106によってデジタルカメラ150に固定されたことを検出するための装置である。本実施形態において、固定検知部105は固定部106に設けられる。なお、固定検知部105はデジタルカメラ150に外部装置が固定されているか否かを検知できればどのような装置でもよい。例えば、固定検知部105は、突起部材を用いた物理的なスイッチや、電気的な接点などを用いることができる。固定検知部105は、デジタルカメラ150に固定されることによりONとなるよう構成される。制御部101は、固定検知部105がONとなったことにより、GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されたと判断する。
【0026】
通信部107は、外部装置と通信するための接続部である。GPSアクセサリ100は、通信部107を介することで、外部装置とデータのやりとりを行うことができる。例えば、デジタルカメラ150から方位情報の出力の要求を受信したり、該要求に応じて、方位取得部102により取得された方位情報をデジタルカメラ150へ送信したりすることができる。外部装置との通信は有線で行ってもよいし、無線でおこなってもよい。なお、デジタルカメラ150が通信部107を介して外部装置と有線で接続される場合、例えばUSBケーブルのように、外部装置とデジタルカメラ150との位置関係に自由度のある接続方法で接続される。
【0027】
表示部108は、GPSアクセサリ100の状態を表すための表示装置であり、LED、LCD、TFT等から構成される。
【0028】
操作部109は、GPSアクセサリ100の動作や設定を指示するために用いられる。操作部109は例えば、GPSアクセサリ100の電源のON/OFFを切り替えるための電源スイッチ、表示部108のON/OFFを切り替えるためのスイッチ等を含むよう構成される。
【0029】
位置取得部120は、測位処理を行う。測位処理とは、GPS衛星から信号を受信し、受信した信号から位置取得部120の位置を示す位置情報を取得する処理である。位置取得部120で取得された位置情報は、通信部107を介して撮像装置に送信することができる。送信された位置情報は、撮像装置にて撮影された画像データに撮影位置として対応づけられる。本実施形態では、位置情報は、緯度・経度の座標で表される。なお、本実施形態ではGPSを用いたが、必ずしもGPSには限定されず、例えば携帯電話の基地局といった外部装置や加速度センサなどから位置情報を取得する装置であってもよい。
【0030】
以上がGPSアクセサリ100の説明である。
【0031】
次に、撮像装置150の説明を行う。
【0032】
制御部151は、入力された信号や、後述のプログラムに従ってデジタルカメラ150の各部を制御する。なお、制御部101の行う制御は一つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。
【0033】
撮像部152は、撮影処理を行う。撮影処理とは、撮像部152に含まれるレンズで結像された被写体光を電気信号に変換し、ノイズ低減処理などを行いデジタルデータを画像データとして出力する処理である。撮像した画像データはバッファメモリに蓄えられた後、制御部151にて所定の演算を行い、記録媒体155に記録される。
【0034】
メモリ153は、撮像部152で撮像された画像データを一時的に保持するバッファメモリや、表示部162の画像表示用メモリ、制御部151の作業領域として使用される。
【0035】
不揮発性メモリ154は、電気的に消去・記録可能な不揮発性のメモリであり、制御部151で実行される後述のプログラム等が格納される。
【0036】
記録媒体155は、撮像部152から出力された画像データや、後述の通信部161を介して取得した位置情報や方位情報を記録することができる。記録媒体155は、デジタルカメラ150に着脱可能なよう構成してもよいし、デジタルカメラ150に内蔵されていてもよい。すなわち、デジタルカメラ150は少なくとも記録媒体155にアクセスする手段を有していればよい。
【0037】
電源部156は、デジタルカメラ150の各部へ供給される電力を取得する。電源部156は、例えばアルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等から電力を取得することができるよう構成される。
【0038】
固定部159は、GPSアクセサリ100をデジタルカメラ150に固定するための固定具である。例えば、デジタルカメラ150に対応するストロボ装置等の周辺機器を固定可能なアクセサリシュー等である。ここでいう周辺機器には、GPSアクセサリ100も含まれる。この固定部159がデジタルカメラ150の固定部106に接続されることで、GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定される。
【0039】
通信部161は、外部装置と通信するための接続部である。デジタルカメラ150は、通信部161を介することで、外部装置とデータのやりとりを行うことができる。例えば、この通信部161とデジタルカメラ150の通信部107とがUSBケーブルにより接続されることで、該USBケーブルを介してデジタルカメラ150とGPSアクセサリ100とが互いに通信可能となる。そして、デジタルカメラ150は通信部107および通信部161を介して、GPSアクセサリ100へ位置情報や方位情報の要求を送信したり、GPSアクセサリ100から送信される位置情報や方位情報を受信したりすることができる。外部装置との通信は、有線で行ってもよいし、無線でおこなってもよい。なお、前述のように、デジタルカメラ150がGPSアクセサリ100と有線で接続される場合、例えばUSBケーブルのように、GPSアクセサリ100とデジタルカメラ150との位置関係が固定されない接続方法で接続される。通信部161を介して取得された位置情報および方位情報は、撮像部152から出力される画像データに、それぞれ撮影位置及び撮影方向として対応づけられ、記録媒体155に記録することができる。
【0040】
表示部162は、撮影の際のビューファインダー画像の表示、撮影した画像データの表示、対話的な操作のための文字表示などを行う。なお、表示部162はデジタルカメラ150が備える必要はなく、デジタルカメラ150は表示部162と接続することができ、表示部162の表示を制御する表示制御機能を少なくとも有していればよい。
【0041】
操作部163は、ユーザがデジタルカメラ150の動作を指示するために用いられる。操作部163は例えば、デジタルカメラ150の電源のON/OFFを指示するための電源ボタンや、撮影処理を行うためのレリーズスイッチ、画像データを閲覧するための再生ボタンなどの操作部材を含むよう構成される。なお、レリーズスイッチは、SW1およびSW2を有する。レリーズスイッチが押下される操作の途中、いわゆる半押し状態となることにより、SW1がONとなる。これにより、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の撮影準備動作を行うための指示を受け付ける。また、レリーズスイッチが押下される操作の完了、いわゆる全押し状態となることにより、SW2がONとなる。これにより、撮影動作を行うための指示を受け付ける。
【0042】
加速度検出部164は、2軸乃至は3軸の加速度センサ等で構成され、デジタルカメラ150の正位置、縦位置の検知、水準器等に使用される。
【0043】
以上が、デジタルカメラ150の説明である。
【0044】
本実施形態では、上述したようにデジタルカメラ150はGPSアクセサリ100とともに用いられ、撮影した画像データに撮影位置及び撮影方向を対応づけることができるよう構成される。次に、ユーザがデジタルカメラ150をGPSアクセサリ100とともに用いる際の使用例について、図2を用いて説明する。なお、デジタルカメラ150とGPSアクセサリ100は無線通信が可能であるものとする。
【0045】
図2(a)は、GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150のアクセサリシューに固定されている状態を示している。この場合は、GPSアクセサリ100とデジタルカメラ150との位置関係は一定に固定されている。そのため、GPSアクセサリ100が取得する方位情報が示す方向204から、デジタルカメラ150の撮影方向203を容易に決定することができる。そのため、図2(a)のような場合にはGPSアクセサリ100は方位情報を取得する。
【0046】
一方、図2(b)は、GPSアクセサリ100がストラップ等を用いてベルトループなどにぶら下げられている状態を示している。この場合、GPSアクセサリ100はデジタルカメラ150に固定されていない。そのため、例えばユーザが歩くたびにGPSアクセサリ100とデジタルカメラ150の位置関係が変化してしまう。すなわちGPSアクセサリ100が取得する方位情報が示す方向202とデジタルカメラ150の撮影方向201との関係が一定とならないため、デジタルカメラ150の撮影方向201を決定することは困難である。したがって、GPSアクセサリ100からデジタルカメラ150に、実際の撮影方向とは異なる方向を示す方位情報が送信されてしまう可能性がある。そこで、本実施形態では、図2(b)のようにデジタルカメラ150とGPSアクセサリ100とが固定されていないと判断される場合には、GPSアクセサリ100は、方位情報を取得しない。これにより、実際の撮影方向とは異なる方向を示す方位情報がデジタルカメラ150に送信されることを防ぐことができる。なお図2(a)、図2(b)のいずれの場合でも、位置情報は位置取得部120により取得され、デジタルカメラ150に送信される。
【0047】
以上のように、本実施形態では、GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されているか否かに基づき、方位情報を取得するか否かを決定する。以下、GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定される際の固定方法の例、および固定されているか否かを検出する方法の例について、図3を用いて説明する。
【0048】
図3(a)にデジタルカメラ150の概観の一例を示す。本実施形態のデジタルカメラ150は、図3(a)のように固定部159を備えている。固定部159は、一般にアクセサリシューと呼ばれ、ストロボ装置等の周辺機器が固定および接続される。本実施形態では、固定部159にGPSアクセサリ100が固定される場合について説明する。なお、本実施形態では、GPSアクセサリ100は、方位取得部102が取得する方位情報がデジタルカメラ150の撮影方向と一致するよう固定される。
【0049】
図3(b)に、GPSアクセサリ100の概観の一例を示す。本実施形態のGPSアクセサリ100は、固定部106を有している。固定部106は、前述の図3(a)に示す固定部159に固定することができる。また、固定部106は、固定検知部105を有する。固定部106および固定検知部105は、図1における固定部106および固定検知部105の一例である。固定検知部105について、図3(c)に示す拡大図を用いて説明する。本実施形態において、固定検知部105は例えばバネのようなハードウェアスイッチで構成される。固定検知部105は、固定部106が固定部159に固定されていない場合、図3(c)に示すように隆起している状態となっている。この状態は、OFFの状態であり、制御部101は、GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されていないと判断する。
【0050】
固定部159および固定部106は、図(c)に示す矢印310の方向に互いに嵌合される。その際に固定検知部105は、固定部159により矢印311の方向に圧着され、これによりONの状態となる。制御部101は固定検知部105がONであることを検知することによりGPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されていると判断する。なお、バネのようなハードウェアスイッチの構成は、固定検知部105の一例にすぎない。固定検知部105はGPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されているか否かを検知できればよく、例えば電気的な接点等を用いてもよい。
【0051】
次に、図3(d)、(e)にデジタルカメラ150とGPSアクセサリ100とが固定および接続されている状態の概観を示す。図3(d)は背面の概観を、図3(e)は側面の概観を示す。GPSアクセサリ100とデジタルカメラ150とは、それぞれ通信部107、通信部161を介して接続ケーブル300により接続され、データのやり取りを行うことができる。なお、図3ではGPSアクセサリ100とデジタルカメラ150とを有線接続する例を示したが、無線接続される構成であってもよい。
【0052】
以上、GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定される際の固定方法の例、および固定されているか否かを検出する方法の例について説明した。
【0053】
次に、本実施形態において、デジタルカメラ150およびGPSアクセサリ100が協働して、撮影した画像データに撮影方向を対応づける手順の概要について、図4Aおよび図4Bを用いて説明する。
【0054】
図4Aおよび図4Bは、デジタルカメラ150およびGPSアクセサリ100が協働して、撮影した画像データに撮影位置及び撮影方向を対応づける手順を示す図である。図4Aは、GPSアクセサリ100が、デジタルカメラ150に固定されていると判断された場合の手順を示す。
【0055】
まず、初めに、ステップS1101にてデジタルカメラ150の操作部163に含まれるレリーズスイッチのSW1がONであることが検知される。SW1がONであることが検知されると、ステップS1102にて位置情報及び方位情報をGPSアクセサリ100からデジタルカメラ150へ送信させるための要求(以下、位置情報及び方位情報の出力開始要求と呼ぶ)がGPSアクセサリ100に送信される。
【0056】
GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150から位置情報及び方位情報の出力開始要求を受信すると、GPSアクセサリ100は、ステップS1103にてGPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されているか否かを判断する。
【0057】
GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されていると判断された場合、ステップS1104にて位置情報及び方位情報がデジタルカメラ150に送信される。なお、GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されていないと判断された場合については、図4Aを用いて後述する。
【0058】
ステップS1105にて、デジタルカメラ150は、受信した位置情報及び方位情報をメモリ153に記録する。既に記録されている位置情報及び方位情報があると判断された場合は、それぞれ上書きして更新する。なお、この処理は、ステップS1111にてデジタルカメラ150から送信される位置情報及び方位情報の出力を停止させるための要求(以下、位置情報及び方位情報の出力停止要求とよぶ)を、GPSアクセサリ100が受信するまで繰り返し実行される。結果として、メモリ153には最新の位置情報及び方向情報が記録されていることになる。図4Aの例では、ステップS1104、ステップS1105と同様の処理を、ステップS1106〜ステップS1109でも繰り返す。この結果、最終的にメモリ153には、ステップS1108にて送信された位置情報及び方位情報が記録されることになる。
【0059】
ステップS1110にて、SW2がONであることが検知されると、ステップS1111にて、デジタルカメラ150からGPSアクセサリ100へ、位置情報及び方位情報の出力停止要求が送信される。GPSアクセサリ100は該要求を受信することにより、位置情報及び方位情報をデジタルカメラ150に送信する処理を停止する。
【0060】
また、デジタルカメラ150は、ステップS1111の処理と並行してステップS1112にて撮影処理を行い、画像データを取得する。
【0061】
ついで、ステップS1113にて、メモリ153から位置情報及び方位情報を読み出し、ステップS1112にて取得した画像データに対応づけて、記録媒体155に保存する。ここで画像データに対応づけられる位置情報及び方位情報は、ステップS1108にて送信された最新の位置情報及び方位情報である。
【0062】
図4Bは、GPSアクセサリ100が、デジタルカメラ150に固定されていないと判断された場合の手順を示す。
【0063】
まず、初めに、ステップS1121にてデジタルカメラ150の操作部163に含まれるレリーズスイッチのSW1がONであることが検知される。SW1がONであることが検知されたことに応じて、ステップS1122にて位置情報及び方位情報の出力開始要求が、GPSアクセサリ100に送信される。
【0064】
GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150から位置情報及び方位情報の出力開始要求を受信すると、GPSアクセサリ100は、ステップS1123にてGPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されているか否かを判断する。GPSアクセサリ100が固定されていると判断した場合については前述の通り、図4Bの処理が実行される。
【0065】
GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されていないと判断された場合、ステップS1124にて位置情報がデジタルカメラ150に送信され、方位情報は送信されない。
【0066】
ステップS1125にて、デジタルカメラ150は、受信した位置情報をメモリ153に記録する。既に記録されている位置情報があると判断された場合は、上書きして更新する。なお、この処理は、ステップS1131にてデジタルカメラ150から送信される位置情報及び方位情報の出力を停止させるための要求(以下、位置情報及び方位情報の出力停止要求とよぶ)を、GPSアクセサリ100が受信するまで繰り返し実行される。結果として、メモリ153には細心の位置情報及び方向情報が記録されていることになる。図4Bの例では、ステップS1124、ステップS1125と同様の処理を、ステップS1126〜ステップS1129でも繰り返す。この結果、最終的にメモリ153には、ステップS1128にて送信された位置情報が記録されることになる。
【0067】
ステップS1130にて、SW2がONであることが検知されると、ステップS1131にて、デジタルカメラ150からGPSアクセサリ100へ、位置情報及び方位情報の出力停止要求が送信される。GPSアクセサリ100は該要求を受信することにより、位置情報及び方位情報をデジタルカメラ150に送信する処理を停止する。
【0068】
また、デジタルカメラ150は、ステップS1131の処理と並行してステップS1132にて撮影処理を行い、画像データを取得する。
【0069】
ついで、ステップS1133にて、メモリ153から位置情報を読み出し、ステップS1132にて取得した画像データに対応づけて、記録媒体155に保存する。ここで画像データに対応づけられる位置情報は、ステップS1128にて送信された最新の位置情報である。
【0070】
なお、ステップS1123にてGPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されていないと判断された場合、方位情報が取得されないため、メモリ153には、方位情報が記録されないこととなる。したがって、この場合、本ステップでは方位情報を対応づけずに画像データを記録媒体155に記録することとなる。
【0071】
以上が、デジタルカメラ150およびGPSアクセサリ100が協働して、撮影した画像データに撮影方向を対応づける手順の説明である。
【0072】
次に、上述の手順を実現するためのGPSアクセサリ100の動作について図5を用いて説明する。
【0073】
図5は、GPSアクセサリ100の位置情報取得処理及び方位取得処理を示すフローチャートである。このフローチャートに示す各処理は、制御部101が、不揮発性メモリ104に保存されているプログラムをロードし、作業用メモリ110に展開してプログラムに従いGPSアクセサリ100の各部を制御することで実現される。以降のフローチャートに示す各処理についても同様である。
【0074】
本フローチャートに示す処理は、GPSアクセサリ100が電源をONにされることに応じて開始される。
【0075】
まず、ステップS401にて、制御部101は、通信部107を介して、デジタルカメラ150から位置情報及び方位情報の出力開始要求を受信したか否かを判断する。制御部101が、位置情報及び方位情報の出力開始要求を受信していないと判断した場合、処理はステップS409に進む。一方、制御部101が、位置情報及び方位情報の出力開始要求を受信していないと判断した場合、処理はステップS402に進む。
【0076】
ステップS402にて、制御部101は、GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されているか否かを判断する。具体的には、図3を用いて前述したように、制御部101は固定検知部105がONであるか否かを判断する。制御部101により固定検知部105がONでないと判断された場合、GPSアクセサリ100はデジタルカメラ150に固定されていないと判断される。したがって、GPSアクセサリの方位取得部102の取得する方位情報はデジタルカメラ150の撮影方向を示していないと判断される。一方、制御部101により固定検知部105がOFFであると判断された場合、処理はステップS410に進む。ステップS410以降の処理については後述する。一方、制御部101により固定検知部105がONであると判断された場合、GPSアクセサリ100はデジタルカメラ150に固定されていると判断される。したがって、デジタルカメラ150の撮影方向を、GPSアクセサリの方位取得部102の取得する方位情報から決定できると判断し、処理はステップS403に進む。以下、ステップS402にて、GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されていると判断された場合のフローについて説明する。
【0077】
ステップS403では、制御部101は、位置情報及び方位情報を取得するために電源部103から、位置取得部120及び方位取得部102への電力供給を開始する。既に位置取得部120及び方位取得部102への電力供給が行われている場合は、このステップの処理は行わずにステップS404に進む。
【0078】
ステップS404では、制御部101は、位置取得部120及び方位取得部102により、位置情報及び方位情報を取得する。
【0079】
次いで、ステップS405にて、制御部101は、ステップS406にて取得された位置情報及び方位情報を、通信部107を介してデジタルカメラ150に送信する。
【0080】
次に、ステップS406にて、制御部101は、通信部107を介してデジタルカメラ150から位置情報及び方位情報の出力停止要求を受信したか否かを判断する。制御部101が、位置情報及び方位情報の出力停止要求を受信していないと判断した場合、処理はステップS407に進む。
【0081】
ステップS407では、制御部101は一定時間待機し、処理はステップS404に戻る。つまり、GPSアクセサリ100は、位置情報及び方位情報の出力停止要求を受信するまで、ステップS404及びステップS405の処理を繰り返す。
【0082】
一方、制御部101が、位置情報及び方位情報の出力停止要求を受信したと判断した場合、処理はステップS408に進む。
【0083】
ステップS408では、位置取得部120及び方位取得部102への電力供給を停止する。
【0084】
次いで、ステップS409にて、GPSアクセサリ100の電源をOFFにする指示を受け付けたか否かを判断する。制御部101が、電源OFFの指示を受け付けたと判断した場合、本処理を終了する。一方、制御部101が、電源OFFの指示を受け付けていないと判断した場合、処理はステップS401に戻り、本処理を繰り返す。
【0085】
次に、ステップS402にて、GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されていないと判断された場合のフローについて説明する。
【0086】
ステップS410では、制御部101は、方位取得部102への電力供給を行わず、位置取得部120への電力供給を行う。なぜなら、GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されていない場合、GPSアクセサリ100で取得される方位情報は、デジタルカメラ150の撮影方向を示さない可能性が高いからである。
【0087】
ステップS411では、制御部101は、位置取得部120により位置情報を取得する。
【0088】
次いで、ステップS412では、制御部101は、ステップS411にて取得された位置情報を、デジタルカメラ150に送信する。
【0089】
ステップS413では、制御部101は、通信部107を介してデジタルカメラ150から位置情報及び方位情報の出力停止要求を受信したか否かを判断する。制御部101が、位置情報及び方位情報の出力停止要求を受信していないと判断した場合、処理はステップS414に進む。
【0090】
ステップS414では、制御部101は一定時間待機し、処理はステップS411に戻る。つまり、GPSアクセサリ100は、位置情報及び方位情報の出力停止要求を受信するまで、ステップS411及びステップS412の処理を繰り返す。
【0091】
一方、制御部101が、位置情報及び方位情報の出力停止要求を受信したと判断した場合、処理はステップS415に進む。
【0092】
ステップS415では、位置取得部120への電力供給を停止する。その後、処理はステップS409に進み、前述した処理を実行する。
【0093】
以上、本実施形態のGPSアクセサリ100が、デジタルカメラ150に固定されているか否かに基づき、方位情報を取得するか否かを決定するGPSアクセサリ100の動作について説明した。なお、本フローチャートのステップS403〜ステップS407に示される処理が実行されている間に、GPSアクセサリ100とデジタルカメラ150との位置関係が固定されている状態から固定されていない状態になった場合、割り込み処理が実行される。割り込み処理では、制御部101は、方位取得部102への電力供給を停止することで方位取得部102の動作を停止する。なお、この割り込み処理では、制御部101は、位置取得部120への電力供給は停止せず、位置情報の取得および送信を継続して実行する。
【0094】
次に、上述のGPSアクセサリ100とともに用いられるデジタルカメラ150の撮影処理について、図6を用いて説明する。
【0095】
図6のフローチャートは撮影処理の際のデジタルカメラ150の動作を示す。このフローチャートに示す各処理は、制御部151が、不揮発性メモリ154に保存されているプログラムをロードし、メモリ153に展開してプログラムに従いデジタルカメラ150の各部を制御することで実現される。
【0096】
また、本フローチャートに示す処理は、デジタルカメラ150の操作部163に含まれるレリーズスイッチのSW1がONとなったことを検知することに応じて開始される。
【0097】
まず、ステップS1001にて、制御部151は、位置情報及び方位情報の出力開始要求を、GPSアクセサリ100に送信する。
【0098】
次に、ステップS1002にて、制御部151は、ステップS1001にて送信した位置情報及び方位情報の出力要求に応じてGPSアクセサリ100から送信される位置情報及び方位情報を、通信部161を介して受信する。このステップで受信された位置情報及び方位情報は、随時メモリ153に記録される。なお、GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されていない場合は、前述のように方位情報が送信されない。その場合は、本ステップの処理では位置情報のみが受信される。このステップの処理は、後述のステップS1003及びステップS1004と並行して実行される。
【0099】
次に、ステップS1003にて、制御部151は、レリーズスイッチのSW2がONであるか否かを判断する。まず、SW2がOFFであると判断された場合について説明する。SW2がOFFであると判断された場合、処理はステップS1004に進む。
【0100】
ステップS1004では、制御部151は、レリーズスイッチのSW1がONであるか否かを判断する。制御部151が、SW1がOFFであると判断した場合、処理はステップS1005に進む。ステップS1005にて制御部151は、位置情報及び方位情報の出力停止要求をGPSアクセサリ100に送信し、処理を終了する。
【0101】
一方、制御部151が、SW1がONであると判断した場合、処理はステップS1002に戻る。すなわち、ユーザがレリーズスイッチを半押ししてSW1をONとした場合、指を離してSW1がOFFとなるか、全押ししてSW2をONとするまでは、制御部151はGPSアクセサリ100から位置情報及び方位情報を取得する処理を繰り返す。これにより、メモリ153に記録される位置情報及び方位情報は常に最新のものとなる。
【0102】
以上が、ステップS1003にて、制御部151は、レリーズスイッチのSW2がOFFであると判断された場合の処理である。
【0103】
一方、ステップS1003にてSW2がONであると判断された場合、処理はステップS1006に進む。ステップS1006では、制御部151は位置情報及び方位情報の出力停止要求をGPSアクセサリ100に送信する。
【0104】
次いで、ステップS1007にて、制御部151は、撮像部152により、撮影処理を行い、画像データを取得する。
【0105】
ステップS1008では、制御部151は、ステップS1002にてGPSアクセサリ100から受信し、メモリ153に記録している最新の位置情報及び方位情報を読み出す。
【0106】
そして、ステップS1009にて、制御部151は、ステップS1007にて取得した画像データに、ステップS1008にて読み出した位置情報及び方位情報を、撮影位置及び撮影方向として対応づける。なお、GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されていない場合、GPSアクセサリ100から方位情報が送信されないため、メモリ153には方位情報が記録されていない。この場合はステップS1007にて取得した画像データには、ステップS1008にて読み出した位置情報のみ対応づけられる。
【0107】
ステップS1010では、制御部151は、画像データを記録媒体155に記録し、本処理を終了する。
【0108】
以上、上述のGPSアクセサリ100にて取得された方位情報を、撮影方向として画像データに対応づけるデジタルカメラ150の撮影処理の動作について説明した。この動作により、デジタルカメラ150はGPSアクセサリ100と協働して、撮影した画像データに撮影方向を示す情報を対応づけることができる。
【0109】
以上のように、本実施形態では、GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されていない場合は、方位情報を取得しないよう構成した。このように構成することで、撮影方向を示していない方位情報が、デジタルカメラ150に送信されることを防ぐことができる。
【0110】
また、撮影方向を示していない方位情報が取得され得る状況では方位情報を取得するための装置への電力供給を停止するため、無駄な電力の消費を抑えることができる。
【0111】
[第2の実施形態]
第1の実施形態では、GPSアクセサリ100の方位取得部102が取得する方位情報が示す方向、すなわちGPSアクセサリが向いている方向とデジタルカメラ150の撮影方向とが一致するよう固定される例について述べた。しかしながら、デジタルカメラの構成によっては、GPSアクセサリが向いている方向とデジタルカメラの撮影方向とが一致するよう固定されない場合も考えられる。
【0112】
そこで、第2の実施形態では、上記のような場合に対応するために、GPSアクセサリからデジタルカメラに送信される方位情報の示す方向とデジタルカメラの撮影方向とが一致するよう、方位情報に補正を施す例について述べる。
【0113】
本実施形態は第1の実施形態と共通する部分が多いため、共通部分は説明を省略し、本実施形態に特有の部分を中心に説明する。
【0114】
図7に、本実施形態の、撮像装置に接続可能な方位取得装置の一例である、GPSアクセサリ及び該GPSアクセサリが接続される撮像装置の一例であるデジタルカメラのブロック図を示す。
【0115】
GPSアクセサリ600は、制御部601、方位取得部602、電源部603、不揮発性メモリ604、第1固定検知部605、第2固定検知部611、固定部606、通信部607、作業用メモリ610、位置取得部620等で構成される。
【0116】
また、デジタルカメラ650は、制御部651、撮像部652、メモリ653、不揮発性メモリ654、記録媒体655、電源部656、第1固定部659、第2固定部660、通信部661、表示部662、操作部663、加速度検出部664等で構成される。
【0117】
本実施形態において、デジタルカメラ650は、第1固定部659及び第2固定部660の二つの固定部を備えている。ここでは、第1固定部659をデジタルカメラ650の本体上部に設けられた固定部、例えばアクセサリシューとし、第2固定部660をデジタルカメラ650の本体側面に設けられた固定部とする。また、GPSアクセサリ600の固定部606は、第1固定部659または第2固定部660のどちらかに固定することが可能なよう構成される。
【0118】
また、GPSアクセサリ600は、第1固定検知部605及び第2固定検知部611の二つの固定検知部を備える。GPSアクセサリ600は、第1の固定検知部605及び第2の固定検知部611により、デジタルカメラ650に固定されたか否か、及び固定された固定部が第1固定部659であるか第2固定部660であるかを判断することができる。
【0119】
次に、上述のデジタルカメラ650およびGPSアクセサリ600の使用例を図8に示す。図8(a)および図8(c)に示す使用例は、GPSアクセサリ600にて取得される方位情報が示す方向とデジタルカメラ650の撮影方向とが一致する使用例である。図8(a)は、デジタルカメラ650およびGPSアクセサリ600の具体的な使用例の概観である。ここでは、図2(a)に示した使用例と同様に、アクセサリシューにGPSアクセサリ600が固定されている。この場合、GPSアクセサリ600の方位取得部602が取得する方位情報が示す方向504とデジタルカメラ650の撮影方向503とは一致するよう固定される。また、図8(c)は、図8(a)のように用いられるデジタルカメラ650およびGPSアクセサリ600の各軸方向を示す。図8(c)において、デジタルカメラ650の正面方向を正とする正面方向に平行な軸をX、側面方向を正とする側面方向に平行な軸をY、上部方向を正とする上部方向に平行な軸をZとする。同様に、GPSアクセサリ600の正面方向を正とする正面方向に平行な軸をx、側面方向を正とする側面方向に平行な軸をy、上部方向を正とする上部方向に平行な軸をzとする。図8(a)の使用例では、デジタルカメラ650およびGPSアクセサリ600のそれぞれの軸が軸ごとに同じ向きを向いており、差分はそれぞれ0である。つまりGPSアクセサリ600にて取得される方位情報が示す方向とデジタルカメラ650の撮影方向とが一致している。従って、方位取得部602にて取得された方位情報に補正を施さずとも、方位情報は撮影方向を示すことになる。
【0120】
一方、図8(b)および図8(d)に示す使用例は、GPSアクセサリ600にて取得される方位情報が示す方向とデジタルカメラ650の撮影方向とが一致しない使用例である。図8(b)は、デジタルカメラ650およびGPSアクセサリ600の具体的な使用例の概観である。ここでは、アクセサリシューには外部ストロボが固定されている。この場合、GPSアクセサリ600をアクセサリシューに固定することはできないため、GPSアクセサリ600はデジタルカメラ650の本体側面に設けられた第2固定部660に固定されている。ここで、GPSアクセサリ600の方位取得部602が取得する方位情報が示す方向505は、デジタルカメラ650の撮影方向506と直交するよう固定されている。また、図8(d)は、図8(b)のように用いられるデジタルカメラ650およびGPSアクセサリ600の各軸方向を示す。図8(d)においては、図8(c)とは異なり、デジタルカメラ650の各軸と、GPSアクセサリ600の各軸は同じ向きを向いていない。つまり、GPSアクセサリ600の方位取得部602が取得する方位情報が示す方向とデジタルカメラ650の撮影方向とが一致していない。そのため、方位取得部602で取得された方位情報が、そのままデジタルカメラ650に送信されてしまうと、実際の撮影方向とは異なる方向を示す方位情報が撮影画像に対応づけられてしまう可能性がある。
【0121】
そこで、本実施形態では、図8(b)のように方位情報が示す方向505と撮影方向506とが一致しない態様で固定されている場合には、取得された方位情報に対して、該方位情報の示す方向505が撮影方向506と一致するよう補正を施す。図8(d)の例では、方位情報が示す方向と撮影方向を一致させるために、GPSアクセサリ600の3軸のうちいずれかの2軸に関して90度回転させる必要がある。
【0122】
一方、図8(a)の場合では、方位情報の示す方向504は、撮影方向503と一致するよう固定されている。そのため、図8(a)のような場合には図8(b)の場合とは異なり、GPSアクセサリ600は方位情報に対して補正を施さない。
【0123】
なお、GPSアクセサリ600の不揮発性メモリ604には、それぞれの固定部を示す情報とそれぞれの固定部に対応する補正値および補正の必要の有無を示す情報とが対応づけられた補正情報が予め記録されている。
【0124】
例えば、図9に示すようなテーブルに示す情報が補正情報として記録されている。補正情報の項目の固定部が示す情報は、デジタルカメラ650の有する複数の固定部のうちどの固定部かを示す情報である。ここでは、固定部「1」は、デジタルカメラ650の上部に設けられた第1固定部659を示し、固定部「2」は、デジタルカメラ650の側面に設けられた第2固定部660を示す。補正は、補正が必要か否かを示す情報である。補正値は、固定部に固定される際のGPSアクセサリ600の各軸の向きとデジタルカメラ650の各軸の向きとの差分である。これらの情報は、各固定部ごとに予め定められている。
【0125】
この補正情報を参照することにより、本実施形態のGPSアクセサリ600は、第1固定部659および第2固定部660のどちらに固定されたかに応じて、補正するかしないかを判断したり、固定された固定部に応じた値で方位情報を補正する。このように構成することで、デジタルカメラ650が、実際の撮影方向とは異なる方向を示す方位情報を受信することを防ぐことができる。つまり、デジタルカメラ650にて撮影される画像データに、実際の撮影方向とは異なる方向を示す方位情報が対応づけられることを防ぐことができる。
【0126】
以上のように、本実施形態では、デジタルカメラ650に設けられた複数の固定部のうち、GPSアクセサリ600が固定された固定部に応じて、方位情報に補正を施している。これについて次に、GPSアクセサリ600が、複数の固定部をもつデジタルカメラ650に固定される際に、どの固定部に固定されているかを検出するための構成の例について、図10を用いて説明する。なお、図10において、図7と同じ装置には図7と同じ番号を振ってある。
【0127】
図10(a)は、デジタルカメラ650およびGPSアクセサリ600が互いに固定されている状態の概観の一例である。本実施形態のデジタルカメラ650は、図10(a)のようにデジタルカメラ650の本体上部に第1固定部659を備え、本体側面に第2固定部660を備えている。ここでは、第1固定部659には、ストロボ装置が固定されており、第2固定部660にはGPSアクセサリ600が固定されている。なお、本実施形態では、GPSアクセサリ600が第2固定部660に固定される場合、方位取得部602が取得する方位情報の示す方向がデジタルカメラ650の撮影方向と直交するよう固定される。
【0128】
図10(b)および図10(c)に、GPSアクセサリ600の概観と、固定部606の拡大図を示す。また、図10(d)にデジタルカメラ650の第2固定部660の拡大図を示す。本実施形態のGPSアクセサリ600は、固定部606を有している。固定部606は、前述の図10(a)に示す第1固定部659、または第2固定部660に固定することができる。また、固定部606は、第1固定検知部605および第2固定検知部611を有する。第1固定検知部605は図3の固定検知部105と同様である。また、第2固定検知部611は、例えば図10(c)に示す態様のハードウェアスイッチで構成され、固定部606に設けられる。図10(c)に示す第2固定検知部611の状態はOFFの状態である。固定部606は、図10(d)に示す第2固定部660に嵌合される。その際に第2固定検知部611は、第2固定部660に設けられた突起710により、図10(c)に示す矢印方向に押し込まれ、これによりONの状態となる。制御部101は、第2固定検知部611がONであることを検知することにより、GPSアクセサリ600が第2固定部660に固定されていると判断する。
【0129】
以上、GPSアクセサリ600がデジタルカメラ650に固定される際、どの固定部に固定されているか否かを検出するための構成の例について説明した。
【0130】
次に、本実施形態のGPSアクセサリ600が、デジタルカメラ650の複数の固定部のうちどの固定部に固定されているか否かを判断した結果に基づき、方位情報に補正を施すGPSアクセサリ600の動作について説明する。
【0131】
図11は、GPSアクセサリ600の方位取得処理を示すフローチャートである。
【0132】
本フローチャートに示す処理は、GPSアクセサリ600が電源をONにされることに応じて開始される。
【0133】
ステップS801〜ステップS804は、図5のステップS401〜ステップS404と同様であるため説明は省略する。
【0134】
ステップS805では、制御部601は、方位取得部602にて取得される方位情報が、撮影方向を示すか否かを判断する。具体的には、制御部601は、第1固定検知部605がONであるか否か、および第2固定検知部611がONであるか否かに基づき、GPSアクセサリ600がデジタルカメラ650の複数の固定部のうちどの固定部に固定されているかを判断する。ステップS805にて制御部601が、第2固定検知部611がONでないと判断した場合は、GPSアクセサリ600はデジタルカメラ650の第1固定部659に固定されていると判断する。すなわち、方位取得部602にて取得される方位情報はデジタルカメラ650の撮影方向と一致していると判断される。この場合、補正の必要がないため、処理はステップS807に進む。ステップS807〜ステップS817については、ステップS405〜ステップS415と同様であるため説明は省略する。
【0135】
一方、ステップS805にて制御部601が、第2固定検知部611がONであると判断した場合は、GPSアクセサリ600はデジタルカメラ650の第2固定部660に固定されていると判断する。すなわち、方位取得部602にて取得される方位情報は、デジタルカメラ650の撮影方向と一致していないと判断される。この場合、処理はステップS806に進む。
【0136】
ステップS806では、制御部601は、ステップS804にて取得された方位情報に対して補正を行う。ここでは、ステップS804にて取得された方位情報は、不揮発性メモリ604に記録されているテーブルに基づき、デジタルカメラ650の撮影方向を示すよう補正される。
【0137】
その後、処理はステップS807に進み、補正された方位情報はデジタルカメラ650に送信される。
【0138】
なお、本フローチャートのステップS803〜ステップS809に示される処理が実行されている間に、GPSアクセサリ100とデジタルカメラ150との位置関係が固定されている状態から固定されていない状態になった場合、割り込み処理が実行される。割り込み処理では、制御部101は、方位取得部102への電力供給を停止することで方位取得部102の動作を停止する。なお、この割り込み処理では、制御部101は、位置取得部120への電力供給は停止せず、位置情報の取得および送信を継続して実行する。
【0139】
以上のように、本実施形態のGPSアクセサリ600は、デジタルカメラ650に設けられた複数の固定部のうち、どの固定部に固定されているかに応じて方位情報に補正を施すよう構成した。これにより、第1の実施形態とは異なり、GPSアクセサリ600がデジタルカメラ650の撮影方向と異なる方向を示す方位情報を取得する位置関係で固定された場合でも、実際の撮影方向と異なる方向を示す方位情報が送信されることを防ぐことができる。
【0140】
[第3の実施形態]
上述の実施形態では、方位取得装置の固定部に固定検知部としてハードウェアスイッチを設け、該ハードウェアスイッチの状態に応じて、方位取得装置が撮像装置に固定されているか否かを判断していた。
【0141】
これに対して、本実施形態では方位取得部に含まれる加速度センサを用いて取得した方位取得装置の加速度と、撮像装置の加速度とを比較し、差が一定の閾値以内であれば方位取得装置は撮像装置に固定されているものと判断する。これにより、ハードウェアスイッチを用いずに方位取得装置が撮像装置に固定されているか否かを判断することができる。
【0142】
本実施形態は第1の実施形態と共通する部分が多いため、共通部分は説明を省略し、本実施形態に特有の部分を中心に説明する。
【0143】
本実施形態の、撮像装置に接続可能な方位取得装置の一例であるGPSアクセサリ、及び該GPSアクセサリが接続される撮像装置の一例であるデジタルカメラは、図1と同様である。
【0144】
なお、本実施形態におけるGPSアクセサリ100の制御部101は、デジタルカメラ150の加速度と、GPSアクセサリ100の加速度とに基づき、GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されているか否かを判断可能に構成される。例えば、図2(a)のような使用例では、GPSアクセサリ100の加速度と、デジタルカメラ150の加速度はほぼ等しく変化する。つまり、GPSアクセサリ100の加速度とデジタルカメラ150の加速度とが、ほぼ一致していれば、図2(a)のように用いられているものと判断し、GPSアクセサリ100はデジタルカメラ150に固定されているものとみなすことができる。
【0145】
一方、図2(b)のような使用例では、GPSアクセサリ100の加速度と、デジタルカメラ150の加速度とは互いに関係なくランダムに変化する。つまり、GPSアクセサリ100の加速度と、デジタルカメラ150の加速度とは互いに異なるものとなる。そこで、GPSアクセサリ100の加速度とデジタルカメラ150の加速度とが異なっている場合、図2(b)のように用いられているものと判断し、GPSアクセサリ100はデジタルカメラ150に固定されていないものとみなす。
【0146】
本実施形態のGPSアクセサリ100では、以上のようにしてGPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されているか否かを判断する。これについて、図12に示すフローチャートを用いて説明する。
【0147】
図12は、GPSアクセサリ100の方位取得処理を示すフローチャートである。本フローチャートに示す処理は、GPSアクセサリ100が電源をONにされることに応じて開始される。
【0148】
ステップS901の処理は、図5に示すステップS401の処理と同様であるため説明は省略する。
【0149】
ステップS902では、制御部101は方位取得部102の加速度センサからGPSアクセサリ100の加速度を取得する。
【0150】
次いで、ステップS903では、制御部101は通信部107及び通信部161を介して、加速度検出部164にて取得されたデジタルカメラ150の加速度を取得する。具体的には、制御部101は、デジタルカメラ150に対して、デジタルカメラ150の加速度をGPSアクセサリ100に送信させるための要求を送信する。デジタルカメラ150の制御部151はこの要求に応じて、加速度検出部164からデジタルカメラ150の加速度を取得し、通信部161を介してGPSアクセサリ100にデジタルカメラ150の加速度を送信する。そして、GPSアクセサリ100は該送信されたデジタルカメラ150の加速度を受信することにより、デジタルカメラ150の加速度を取得する。
【0151】
ステップS904では、制御部101はGPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されているか否かを判断する。具体的には、制御部101は、ステップS902にて取得したGPSアクセサリ100の加速度と、ステップS903にて取得したデジタルカメラ150の加速度との差を算出し、差が一定の閾値以下であるか否かを判断する。
【0152】
ステップS904にて、制御部101が、差が一定の閾値以下でないと判断した場合、ステップS912に進む。一方、ステップS904にて、制御部101が、差が一定の閾値以下であると判断した場合、ステップS905に進む。
【0153】
ステップS905〜ステップS917の処理は、図5のステップS403〜ステップS415の処理と同様であるため説明は省略する。
【0154】
なお、本フローチャートのステップS905〜ステップS909に示される処理が実行されている間に、GPSアクセサリ100とデジタルカメラ150との位置関係が固定されている状態から固定されていない状態になった場合、割り込み処理が実行される。割り込み処理では、制御部101は、方位取得部102への電力供給を停止することで方位取得部102の動作を停止する。なお、この割り込み処理では、制御部101は、位置取得部120への電力供給は停止せず、位置情報の取得および送信を継続して実行する。
【0155】
以上、GPSアクセサリ100の加速度及びデジタルカメラ150の加速度に基づきGPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されているか否かを判断する例について述べた。これにより、固定部にハードウェアスイッチを設ける必要を無くすことができる。
【0156】
[その他の実施形態]
上述の実施形態では、デジタルカメラの例について述べた。このデジタルカメラには、例えば、いわゆるカメラ付き携帯電話等も含まれる。また、本発明が適用できる機器はデジタルカメラに限らず、GPSアクセサリが接続可能な機器であればどのような機器にも適用することができる。例えば、位置情報及び方位情報を画面に表示する画像ビューア等、カメラが搭載されていない機器にも適用することができる。
【0157】
なお、上述の実施形態は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記録媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、方位取得装置、方位取得装置の制御方法およびそのプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話やデジタルカメラ、およびその周辺機器等に電子コンパスの技術が普及してきている。電子コンパスとは方角を検出可能なデバイスである。電子コンパスは2次元(X方向、Y方向)、または、3次元(X方向、Y方向、Z方向)で地磁気を検出し、電子コンパスのデバイス自体がどの方角を向いているかを示す方位情報を出力することができる。出力された方位情報は、携帯電話やデジタルカメラが備えたディスプレイに表示したり、撮影した画像に撮影方向として対応づけたりすることができる。
【0003】
この電子コンパスは、一般的にGPS(Grobal Positioning System)のような位置情報を取得する機器とともに構成されることが多い。例えば特許文献1では、GPS、および、電子コンパスで移動体の位置を検出し、その位置情報を移動体に設けたカメラ部で撮影した画像とともに記録する技術が公開されている。この技術ではGPSや電子コンパスが撮像装置内に内蔵される構成となっている。
【0004】
しかしながら、GPSや電子コンパスを撮像装置に内蔵することは、撮像装置自体のコスト増加などの問題が考えられる。このような問題を解決するために、例えばGPSを撮像装置の周辺機器として構成することが考えられる。これにより、撮像装置自体のコストを抑えつつ、位置情報が必要なユーザには撮影位置を取得する機能を提供することができる。同様に、電子コンパスを撮像装置の周辺機器として構成することも考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平07−307913号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のようにGPSを周辺機器として構成した場合、GPSと撮像装置とを共にユーザが持ち歩いていれば、GPSが取得する位置情報の示す位置を撮影位置とみなすことができることが多い。
【0007】
その一方で、方位情報に関しては、電子コンパスと撮像装置とを別体で構成した場合、実際の撮影方向から大きくずれる可能性がある。電子コンパスの取得する方位情報は、電子コンパスが向いている方向を示すものであり、撮像装置の撮影方向を示すものではない。したがって、電子コンパスと撮像装置との位置関係が定まっていない場合、つまり撮像装置と周辺機器とがそれぞれ互いに異なる方向を自由に向いてしまうような場合は、電子コンパスが示す方位情報が撮影方向を示していない可能性が高い。そのため、実際の撮影方向とは異なる方向を示す方位情報が、画像データに対応づけられてしまう可能性がある。
【0008】
本発明は、このような問題を鑑みてなされたものであり、撮像装置の周辺機器として電子コンパスを搭載する場合に、撮像装置と周辺機器との位置関係に基づいて適切な方位情報を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の方位取得装置は、外部装置に固定可能な方位取得装置であって、前記方位取得装置の向いている方向を示す方位情報を取得するための方位取得手段と、前記方位取得装置の位置を示す位置情報を取得するための位置取得手段と、前記外部装置と通信する通信手段と、前記方位取得装置が前記外部装置に固定されているか否かを判断する判断手段とを有し、前記通信手段は、前記位置情報及び前記方位情報を、前記外部装置に送信し、前記方位取得手段は、前記判断手段により前記方位取得装置が前記外部装置に固定されていないと判断された場合は、前記方位情報を取得せず、前記位置取得手段は、前記判断手段により前記方位取得装置が前記外部装置に固定されていないと判断された場合も、前記位置情報を取得することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、撮像装置と周辺機器との位置関係に基づいて適切な方位情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第1の実施形態における方位取得装置および撮像装置のブロック図である。
【図2】第1の実施形態における方位取得装置および撮像装置の使用例である。
【図3】第1の実施形態における方位取得装置および撮像装置の概観を示す図である。
【図4】Aは第1の実施形態における方位取得装置および撮像装置が協働して画像データに撮影方向を示す情報および撮影位置を示す情報を対応づけて保存する手順を示す図である。Bは第1の実施形態における方位取得装置および撮像装置が協働して画像データに撮影位置を示す情報を対応づけて保存する手順を示す図である。
【図5】第1の実施形態における方位取得処理の際の方位取得装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】第1の実施形態における撮影処理の際の撮像装置の動作を示すフローチャートである。
【図7】第2の実施形態における方位取得装置のおよび撮像装置のブロック図である。
【図8】第2の実施形態における方位取得装置および撮像装置の使用例である。
【図9】第2の実施形態における補正情報の構造を示す概念図である。
【図10】第2の実施形態における方位取得装置および撮像装置の概観を示す図である。
【図11】第2の実施形態における方位取得処理の際の方位取得装置の動作を示すフローチャートである。
【図12】第3の実施形態における方位取得処理の際の方位取得装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明を実施するための形態について、添付の図面を用いて詳細に説明する。
【0013】
尚、以下に説明する実施の形態は、本発明の実現手段としての一例であり、本発明が適用される装置の構成や各種条件によって適宜修正又は変更されてもよい。また、各実施の形態は適宜組み合わされることも可能である。
【0014】
[第1の実施形態]
はじめに、本実施形態の、撮像装置に接続可能な方位取得装置の一例である、電子コンパスを備えたGPSアクセサリについて説明する。さらに、該GPSアクセサリが接続される撮像装置の一例であるデジタルカメラについても説明する。GPSアクセサリおよび該GPSアクセサリが接続されるデジタルカメラの構成を図1に示す。
【0015】
図1においてGPSアクセサリ100は、制御部101、方位取得部102、電源部103、不揮発性メモリ104、固定検知部105、固定部106、通信部107、表示部108、操作部109、作業用メモリ110、位置取得部120等で構成される。
【0016】
また、デジタルカメラ150は、制御部151、撮像部152、メモリ153、不揮発性メモリ154、記録媒体155、電源部156、固定部159、通信部161、表示部162、操作部163、加速度検出部164等で構成される。
【0017】
GPSアクセサリ100およびデジタルカメラ150は、それぞれ、固定部106および固定部159により互いに固定され、通信部107及び通信部161によりデータのやり取りを行うことができる。
【0018】
まず、GPSアクセサリ100について説明する。
【0019】
GPSアクセサリ100において、制御部101は入力された信号や、後述のプログラムに従ってGPSアクセサリ100の各部を制御する。なお、制御部101の行う制御は一つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。
【0020】
方位取得部102は、GPSアクセサリ100がどの方角を向いているかを検出し、方位情報を出力する。この処理は方位取得処理の一例である。方位取得部102は例えば電子コンパスで構成される。電子コンパスとは、地磁気センサ、方位センサなどとも呼ばれ、地球の地磁気を検出することができるデバイスの総称である。電子コンパスは、地磁気を2次元(X方向、Y方向)、または、3次元(X方向、Y方向、Z方向)で検出し、地磁気に対して、電子コンパスのデバイス自体がどの方角を向いているかを検出することができる。また、方位取得部102は加速度センサを含むよう構成される。なお、方位取得部102は電子コンパスではなく、ジャイロセンサ等の動き検出センサで構成されてもよい。方位取得部102にて取得された方位情報は、通信部107を介して、デジタルカメラ150に送信することができる。
【0021】
電源部103は、制御部101により、GPSアクセサリ100の各部へ電力を供給するよう制御される。電源部103は、例えばアルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等から構成される。なお、電源部103は、撮像装置など外部の接続機器から電力を取得できるよう構成してもよい。
【0022】
不揮発性メモリ104は、GPSアクセサリ100の各部を制御するためのプログラム(ファームウェア)や各種の設定情報を記憶している。後述する各フローチャートに示す処理を制御部101が制御するためのプログラムも、この不揮発性メモリ104に記録されている。
【0023】
作業用メモリ110は、不揮発性メモリ104に保存されているプログラムを、展開・実行するためのメモリである。作業用メモリ110は制御部101のワークエリアとして使用される。
【0024】
固定部106は、GPSアクセサリ100をデジタルカメラ150に固定するための固定具である。例えば、デジタルカメラ150が有する固定部159に固定可能な金具などで構成される。なお本実施形態において、GPSアクセサリ100は、GPSアクセサリ100の方位取得部102が取得する方位情報の示す方向とデジタルカメラ150の撮影方向とが一致するよう固定部106で固定される。
【0025】
固定検知部105は、固定部106によってデジタルカメラ150に固定されたことを検出するための装置である。本実施形態において、固定検知部105は固定部106に設けられる。なお、固定検知部105はデジタルカメラ150に外部装置が固定されているか否かを検知できればどのような装置でもよい。例えば、固定検知部105は、突起部材を用いた物理的なスイッチや、電気的な接点などを用いることができる。固定検知部105は、デジタルカメラ150に固定されることによりONとなるよう構成される。制御部101は、固定検知部105がONとなったことにより、GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されたと判断する。
【0026】
通信部107は、外部装置と通信するための接続部である。GPSアクセサリ100は、通信部107を介することで、外部装置とデータのやりとりを行うことができる。例えば、デジタルカメラ150から方位情報の出力の要求を受信したり、該要求に応じて、方位取得部102により取得された方位情報をデジタルカメラ150へ送信したりすることができる。外部装置との通信は有線で行ってもよいし、無線でおこなってもよい。なお、デジタルカメラ150が通信部107を介して外部装置と有線で接続される場合、例えばUSBケーブルのように、外部装置とデジタルカメラ150との位置関係に自由度のある接続方法で接続される。
【0027】
表示部108は、GPSアクセサリ100の状態を表すための表示装置であり、LED、LCD、TFT等から構成される。
【0028】
操作部109は、GPSアクセサリ100の動作や設定を指示するために用いられる。操作部109は例えば、GPSアクセサリ100の電源のON/OFFを切り替えるための電源スイッチ、表示部108のON/OFFを切り替えるためのスイッチ等を含むよう構成される。
【0029】
位置取得部120は、測位処理を行う。測位処理とは、GPS衛星から信号を受信し、受信した信号から位置取得部120の位置を示す位置情報を取得する処理である。位置取得部120で取得された位置情報は、通信部107を介して撮像装置に送信することができる。送信された位置情報は、撮像装置にて撮影された画像データに撮影位置として対応づけられる。本実施形態では、位置情報は、緯度・経度の座標で表される。なお、本実施形態ではGPSを用いたが、必ずしもGPSには限定されず、例えば携帯電話の基地局といった外部装置や加速度センサなどから位置情報を取得する装置であってもよい。
【0030】
以上がGPSアクセサリ100の説明である。
【0031】
次に、撮像装置150の説明を行う。
【0032】
制御部151は、入力された信号や、後述のプログラムに従ってデジタルカメラ150の各部を制御する。なお、制御部101の行う制御は一つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。
【0033】
撮像部152は、撮影処理を行う。撮影処理とは、撮像部152に含まれるレンズで結像された被写体光を電気信号に変換し、ノイズ低減処理などを行いデジタルデータを画像データとして出力する処理である。撮像した画像データはバッファメモリに蓄えられた後、制御部151にて所定の演算を行い、記録媒体155に記録される。
【0034】
メモリ153は、撮像部152で撮像された画像データを一時的に保持するバッファメモリや、表示部162の画像表示用メモリ、制御部151の作業領域として使用される。
【0035】
不揮発性メモリ154は、電気的に消去・記録可能な不揮発性のメモリであり、制御部151で実行される後述のプログラム等が格納される。
【0036】
記録媒体155は、撮像部152から出力された画像データや、後述の通信部161を介して取得した位置情報や方位情報を記録することができる。記録媒体155は、デジタルカメラ150に着脱可能なよう構成してもよいし、デジタルカメラ150に内蔵されていてもよい。すなわち、デジタルカメラ150は少なくとも記録媒体155にアクセスする手段を有していればよい。
【0037】
電源部156は、デジタルカメラ150の各部へ供給される電力を取得する。電源部156は、例えばアルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等から電力を取得することができるよう構成される。
【0038】
固定部159は、GPSアクセサリ100をデジタルカメラ150に固定するための固定具である。例えば、デジタルカメラ150に対応するストロボ装置等の周辺機器を固定可能なアクセサリシュー等である。ここでいう周辺機器には、GPSアクセサリ100も含まれる。この固定部159がデジタルカメラ150の固定部106に接続されることで、GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定される。
【0039】
通信部161は、外部装置と通信するための接続部である。デジタルカメラ150は、通信部161を介することで、外部装置とデータのやりとりを行うことができる。例えば、この通信部161とデジタルカメラ150の通信部107とがUSBケーブルにより接続されることで、該USBケーブルを介してデジタルカメラ150とGPSアクセサリ100とが互いに通信可能となる。そして、デジタルカメラ150は通信部107および通信部161を介して、GPSアクセサリ100へ位置情報や方位情報の要求を送信したり、GPSアクセサリ100から送信される位置情報や方位情報を受信したりすることができる。外部装置との通信は、有線で行ってもよいし、無線でおこなってもよい。なお、前述のように、デジタルカメラ150がGPSアクセサリ100と有線で接続される場合、例えばUSBケーブルのように、GPSアクセサリ100とデジタルカメラ150との位置関係が固定されない接続方法で接続される。通信部161を介して取得された位置情報および方位情報は、撮像部152から出力される画像データに、それぞれ撮影位置及び撮影方向として対応づけられ、記録媒体155に記録することができる。
【0040】
表示部162は、撮影の際のビューファインダー画像の表示、撮影した画像データの表示、対話的な操作のための文字表示などを行う。なお、表示部162はデジタルカメラ150が備える必要はなく、デジタルカメラ150は表示部162と接続することができ、表示部162の表示を制御する表示制御機能を少なくとも有していればよい。
【0041】
操作部163は、ユーザがデジタルカメラ150の動作を指示するために用いられる。操作部163は例えば、デジタルカメラ150の電源のON/OFFを指示するための電源ボタンや、撮影処理を行うためのレリーズスイッチ、画像データを閲覧するための再生ボタンなどの操作部材を含むよう構成される。なお、レリーズスイッチは、SW1およびSW2を有する。レリーズスイッチが押下される操作の途中、いわゆる半押し状態となることにより、SW1がONとなる。これにより、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の撮影準備動作を行うための指示を受け付ける。また、レリーズスイッチが押下される操作の完了、いわゆる全押し状態となることにより、SW2がONとなる。これにより、撮影動作を行うための指示を受け付ける。
【0042】
加速度検出部164は、2軸乃至は3軸の加速度センサ等で構成され、デジタルカメラ150の正位置、縦位置の検知、水準器等に使用される。
【0043】
以上が、デジタルカメラ150の説明である。
【0044】
本実施形態では、上述したようにデジタルカメラ150はGPSアクセサリ100とともに用いられ、撮影した画像データに撮影位置及び撮影方向を対応づけることができるよう構成される。次に、ユーザがデジタルカメラ150をGPSアクセサリ100とともに用いる際の使用例について、図2を用いて説明する。なお、デジタルカメラ150とGPSアクセサリ100は無線通信が可能であるものとする。
【0045】
図2(a)は、GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150のアクセサリシューに固定されている状態を示している。この場合は、GPSアクセサリ100とデジタルカメラ150との位置関係は一定に固定されている。そのため、GPSアクセサリ100が取得する方位情報が示す方向204から、デジタルカメラ150の撮影方向203を容易に決定することができる。そのため、図2(a)のような場合にはGPSアクセサリ100は方位情報を取得する。
【0046】
一方、図2(b)は、GPSアクセサリ100がストラップ等を用いてベルトループなどにぶら下げられている状態を示している。この場合、GPSアクセサリ100はデジタルカメラ150に固定されていない。そのため、例えばユーザが歩くたびにGPSアクセサリ100とデジタルカメラ150の位置関係が変化してしまう。すなわちGPSアクセサリ100が取得する方位情報が示す方向202とデジタルカメラ150の撮影方向201との関係が一定とならないため、デジタルカメラ150の撮影方向201を決定することは困難である。したがって、GPSアクセサリ100からデジタルカメラ150に、実際の撮影方向とは異なる方向を示す方位情報が送信されてしまう可能性がある。そこで、本実施形態では、図2(b)のようにデジタルカメラ150とGPSアクセサリ100とが固定されていないと判断される場合には、GPSアクセサリ100は、方位情報を取得しない。これにより、実際の撮影方向とは異なる方向を示す方位情報がデジタルカメラ150に送信されることを防ぐことができる。なお図2(a)、図2(b)のいずれの場合でも、位置情報は位置取得部120により取得され、デジタルカメラ150に送信される。
【0047】
以上のように、本実施形態では、GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されているか否かに基づき、方位情報を取得するか否かを決定する。以下、GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定される際の固定方法の例、および固定されているか否かを検出する方法の例について、図3を用いて説明する。
【0048】
図3(a)にデジタルカメラ150の概観の一例を示す。本実施形態のデジタルカメラ150は、図3(a)のように固定部159を備えている。固定部159は、一般にアクセサリシューと呼ばれ、ストロボ装置等の周辺機器が固定および接続される。本実施形態では、固定部159にGPSアクセサリ100が固定される場合について説明する。なお、本実施形態では、GPSアクセサリ100は、方位取得部102が取得する方位情報がデジタルカメラ150の撮影方向と一致するよう固定される。
【0049】
図3(b)に、GPSアクセサリ100の概観の一例を示す。本実施形態のGPSアクセサリ100は、固定部106を有している。固定部106は、前述の図3(a)に示す固定部159に固定することができる。また、固定部106は、固定検知部105を有する。固定部106および固定検知部105は、図1における固定部106および固定検知部105の一例である。固定検知部105について、図3(c)に示す拡大図を用いて説明する。本実施形態において、固定検知部105は例えばバネのようなハードウェアスイッチで構成される。固定検知部105は、固定部106が固定部159に固定されていない場合、図3(c)に示すように隆起している状態となっている。この状態は、OFFの状態であり、制御部101は、GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されていないと判断する。
【0050】
固定部159および固定部106は、図(c)に示す矢印310の方向に互いに嵌合される。その際に固定検知部105は、固定部159により矢印311の方向に圧着され、これによりONの状態となる。制御部101は固定検知部105がONであることを検知することによりGPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されていると判断する。なお、バネのようなハードウェアスイッチの構成は、固定検知部105の一例にすぎない。固定検知部105はGPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されているか否かを検知できればよく、例えば電気的な接点等を用いてもよい。
【0051】
次に、図3(d)、(e)にデジタルカメラ150とGPSアクセサリ100とが固定および接続されている状態の概観を示す。図3(d)は背面の概観を、図3(e)は側面の概観を示す。GPSアクセサリ100とデジタルカメラ150とは、それぞれ通信部107、通信部161を介して接続ケーブル300により接続され、データのやり取りを行うことができる。なお、図3ではGPSアクセサリ100とデジタルカメラ150とを有線接続する例を示したが、無線接続される構成であってもよい。
【0052】
以上、GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定される際の固定方法の例、および固定されているか否かを検出する方法の例について説明した。
【0053】
次に、本実施形態において、デジタルカメラ150およびGPSアクセサリ100が協働して、撮影した画像データに撮影方向を対応づける手順の概要について、図4Aおよび図4Bを用いて説明する。
【0054】
図4Aおよび図4Bは、デジタルカメラ150およびGPSアクセサリ100が協働して、撮影した画像データに撮影位置及び撮影方向を対応づける手順を示す図である。図4Aは、GPSアクセサリ100が、デジタルカメラ150に固定されていると判断された場合の手順を示す。
【0055】
まず、初めに、ステップS1101にてデジタルカメラ150の操作部163に含まれるレリーズスイッチのSW1がONであることが検知される。SW1がONであることが検知されると、ステップS1102にて位置情報及び方位情報をGPSアクセサリ100からデジタルカメラ150へ送信させるための要求(以下、位置情報及び方位情報の出力開始要求と呼ぶ)がGPSアクセサリ100に送信される。
【0056】
GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150から位置情報及び方位情報の出力開始要求を受信すると、GPSアクセサリ100は、ステップS1103にてGPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されているか否かを判断する。
【0057】
GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されていると判断された場合、ステップS1104にて位置情報及び方位情報がデジタルカメラ150に送信される。なお、GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されていないと判断された場合については、図4Aを用いて後述する。
【0058】
ステップS1105にて、デジタルカメラ150は、受信した位置情報及び方位情報をメモリ153に記録する。既に記録されている位置情報及び方位情報があると判断された場合は、それぞれ上書きして更新する。なお、この処理は、ステップS1111にてデジタルカメラ150から送信される位置情報及び方位情報の出力を停止させるための要求(以下、位置情報及び方位情報の出力停止要求とよぶ)を、GPSアクセサリ100が受信するまで繰り返し実行される。結果として、メモリ153には最新の位置情報及び方向情報が記録されていることになる。図4Aの例では、ステップS1104、ステップS1105と同様の処理を、ステップS1106〜ステップS1109でも繰り返す。この結果、最終的にメモリ153には、ステップS1108にて送信された位置情報及び方位情報が記録されることになる。
【0059】
ステップS1110にて、SW2がONであることが検知されると、ステップS1111にて、デジタルカメラ150からGPSアクセサリ100へ、位置情報及び方位情報の出力停止要求が送信される。GPSアクセサリ100は該要求を受信することにより、位置情報及び方位情報をデジタルカメラ150に送信する処理を停止する。
【0060】
また、デジタルカメラ150は、ステップS1111の処理と並行してステップS1112にて撮影処理を行い、画像データを取得する。
【0061】
ついで、ステップS1113にて、メモリ153から位置情報及び方位情報を読み出し、ステップS1112にて取得した画像データに対応づけて、記録媒体155に保存する。ここで画像データに対応づけられる位置情報及び方位情報は、ステップS1108にて送信された最新の位置情報及び方位情報である。
【0062】
図4Bは、GPSアクセサリ100が、デジタルカメラ150に固定されていないと判断された場合の手順を示す。
【0063】
まず、初めに、ステップS1121にてデジタルカメラ150の操作部163に含まれるレリーズスイッチのSW1がONであることが検知される。SW1がONであることが検知されたことに応じて、ステップS1122にて位置情報及び方位情報の出力開始要求が、GPSアクセサリ100に送信される。
【0064】
GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150から位置情報及び方位情報の出力開始要求を受信すると、GPSアクセサリ100は、ステップS1123にてGPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されているか否かを判断する。GPSアクセサリ100が固定されていると判断した場合については前述の通り、図4Bの処理が実行される。
【0065】
GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されていないと判断された場合、ステップS1124にて位置情報がデジタルカメラ150に送信され、方位情報は送信されない。
【0066】
ステップS1125にて、デジタルカメラ150は、受信した位置情報をメモリ153に記録する。既に記録されている位置情報があると判断された場合は、上書きして更新する。なお、この処理は、ステップS1131にてデジタルカメラ150から送信される位置情報及び方位情報の出力を停止させるための要求(以下、位置情報及び方位情報の出力停止要求とよぶ)を、GPSアクセサリ100が受信するまで繰り返し実行される。結果として、メモリ153には細心の位置情報及び方向情報が記録されていることになる。図4Bの例では、ステップS1124、ステップS1125と同様の処理を、ステップS1126〜ステップS1129でも繰り返す。この結果、最終的にメモリ153には、ステップS1128にて送信された位置情報が記録されることになる。
【0067】
ステップS1130にて、SW2がONであることが検知されると、ステップS1131にて、デジタルカメラ150からGPSアクセサリ100へ、位置情報及び方位情報の出力停止要求が送信される。GPSアクセサリ100は該要求を受信することにより、位置情報及び方位情報をデジタルカメラ150に送信する処理を停止する。
【0068】
また、デジタルカメラ150は、ステップS1131の処理と並行してステップS1132にて撮影処理を行い、画像データを取得する。
【0069】
ついで、ステップS1133にて、メモリ153から位置情報を読み出し、ステップS1132にて取得した画像データに対応づけて、記録媒体155に保存する。ここで画像データに対応づけられる位置情報は、ステップS1128にて送信された最新の位置情報である。
【0070】
なお、ステップS1123にてGPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されていないと判断された場合、方位情報が取得されないため、メモリ153には、方位情報が記録されないこととなる。したがって、この場合、本ステップでは方位情報を対応づけずに画像データを記録媒体155に記録することとなる。
【0071】
以上が、デジタルカメラ150およびGPSアクセサリ100が協働して、撮影した画像データに撮影方向を対応づける手順の説明である。
【0072】
次に、上述の手順を実現するためのGPSアクセサリ100の動作について図5を用いて説明する。
【0073】
図5は、GPSアクセサリ100の位置情報取得処理及び方位取得処理を示すフローチャートである。このフローチャートに示す各処理は、制御部101が、不揮発性メモリ104に保存されているプログラムをロードし、作業用メモリ110に展開してプログラムに従いGPSアクセサリ100の各部を制御することで実現される。以降のフローチャートに示す各処理についても同様である。
【0074】
本フローチャートに示す処理は、GPSアクセサリ100が電源をONにされることに応じて開始される。
【0075】
まず、ステップS401にて、制御部101は、通信部107を介して、デジタルカメラ150から位置情報及び方位情報の出力開始要求を受信したか否かを判断する。制御部101が、位置情報及び方位情報の出力開始要求を受信していないと判断した場合、処理はステップS409に進む。一方、制御部101が、位置情報及び方位情報の出力開始要求を受信していないと判断した場合、処理はステップS402に進む。
【0076】
ステップS402にて、制御部101は、GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されているか否かを判断する。具体的には、図3を用いて前述したように、制御部101は固定検知部105がONであるか否かを判断する。制御部101により固定検知部105がONでないと判断された場合、GPSアクセサリ100はデジタルカメラ150に固定されていないと判断される。したがって、GPSアクセサリの方位取得部102の取得する方位情報はデジタルカメラ150の撮影方向を示していないと判断される。一方、制御部101により固定検知部105がOFFであると判断された場合、処理はステップS410に進む。ステップS410以降の処理については後述する。一方、制御部101により固定検知部105がONであると判断された場合、GPSアクセサリ100はデジタルカメラ150に固定されていると判断される。したがって、デジタルカメラ150の撮影方向を、GPSアクセサリの方位取得部102の取得する方位情報から決定できると判断し、処理はステップS403に進む。以下、ステップS402にて、GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されていると判断された場合のフローについて説明する。
【0077】
ステップS403では、制御部101は、位置情報及び方位情報を取得するために電源部103から、位置取得部120及び方位取得部102への電力供給を開始する。既に位置取得部120及び方位取得部102への電力供給が行われている場合は、このステップの処理は行わずにステップS404に進む。
【0078】
ステップS404では、制御部101は、位置取得部120及び方位取得部102により、位置情報及び方位情報を取得する。
【0079】
次いで、ステップS405にて、制御部101は、ステップS406にて取得された位置情報及び方位情報を、通信部107を介してデジタルカメラ150に送信する。
【0080】
次に、ステップS406にて、制御部101は、通信部107を介してデジタルカメラ150から位置情報及び方位情報の出力停止要求を受信したか否かを判断する。制御部101が、位置情報及び方位情報の出力停止要求を受信していないと判断した場合、処理はステップS407に進む。
【0081】
ステップS407では、制御部101は一定時間待機し、処理はステップS404に戻る。つまり、GPSアクセサリ100は、位置情報及び方位情報の出力停止要求を受信するまで、ステップS404及びステップS405の処理を繰り返す。
【0082】
一方、制御部101が、位置情報及び方位情報の出力停止要求を受信したと判断した場合、処理はステップS408に進む。
【0083】
ステップS408では、位置取得部120及び方位取得部102への電力供給を停止する。
【0084】
次いで、ステップS409にて、GPSアクセサリ100の電源をOFFにする指示を受け付けたか否かを判断する。制御部101が、電源OFFの指示を受け付けたと判断した場合、本処理を終了する。一方、制御部101が、電源OFFの指示を受け付けていないと判断した場合、処理はステップS401に戻り、本処理を繰り返す。
【0085】
次に、ステップS402にて、GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されていないと判断された場合のフローについて説明する。
【0086】
ステップS410では、制御部101は、方位取得部102への電力供給を行わず、位置取得部120への電力供給を行う。なぜなら、GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されていない場合、GPSアクセサリ100で取得される方位情報は、デジタルカメラ150の撮影方向を示さない可能性が高いからである。
【0087】
ステップS411では、制御部101は、位置取得部120により位置情報を取得する。
【0088】
次いで、ステップS412では、制御部101は、ステップS411にて取得された位置情報を、デジタルカメラ150に送信する。
【0089】
ステップS413では、制御部101は、通信部107を介してデジタルカメラ150から位置情報及び方位情報の出力停止要求を受信したか否かを判断する。制御部101が、位置情報及び方位情報の出力停止要求を受信していないと判断した場合、処理はステップS414に進む。
【0090】
ステップS414では、制御部101は一定時間待機し、処理はステップS411に戻る。つまり、GPSアクセサリ100は、位置情報及び方位情報の出力停止要求を受信するまで、ステップS411及びステップS412の処理を繰り返す。
【0091】
一方、制御部101が、位置情報及び方位情報の出力停止要求を受信したと判断した場合、処理はステップS415に進む。
【0092】
ステップS415では、位置取得部120への電力供給を停止する。その後、処理はステップS409に進み、前述した処理を実行する。
【0093】
以上、本実施形態のGPSアクセサリ100が、デジタルカメラ150に固定されているか否かに基づき、方位情報を取得するか否かを決定するGPSアクセサリ100の動作について説明した。なお、本フローチャートのステップS403〜ステップS407に示される処理が実行されている間に、GPSアクセサリ100とデジタルカメラ150との位置関係が固定されている状態から固定されていない状態になった場合、割り込み処理が実行される。割り込み処理では、制御部101は、方位取得部102への電力供給を停止することで方位取得部102の動作を停止する。なお、この割り込み処理では、制御部101は、位置取得部120への電力供給は停止せず、位置情報の取得および送信を継続して実行する。
【0094】
次に、上述のGPSアクセサリ100とともに用いられるデジタルカメラ150の撮影処理について、図6を用いて説明する。
【0095】
図6のフローチャートは撮影処理の際のデジタルカメラ150の動作を示す。このフローチャートに示す各処理は、制御部151が、不揮発性メモリ154に保存されているプログラムをロードし、メモリ153に展開してプログラムに従いデジタルカメラ150の各部を制御することで実現される。
【0096】
また、本フローチャートに示す処理は、デジタルカメラ150の操作部163に含まれるレリーズスイッチのSW1がONとなったことを検知することに応じて開始される。
【0097】
まず、ステップS1001にて、制御部151は、位置情報及び方位情報の出力開始要求を、GPSアクセサリ100に送信する。
【0098】
次に、ステップS1002にて、制御部151は、ステップS1001にて送信した位置情報及び方位情報の出力要求に応じてGPSアクセサリ100から送信される位置情報及び方位情報を、通信部161を介して受信する。このステップで受信された位置情報及び方位情報は、随時メモリ153に記録される。なお、GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されていない場合は、前述のように方位情報が送信されない。その場合は、本ステップの処理では位置情報のみが受信される。このステップの処理は、後述のステップS1003及びステップS1004と並行して実行される。
【0099】
次に、ステップS1003にて、制御部151は、レリーズスイッチのSW2がONであるか否かを判断する。まず、SW2がOFFであると判断された場合について説明する。SW2がOFFであると判断された場合、処理はステップS1004に進む。
【0100】
ステップS1004では、制御部151は、レリーズスイッチのSW1がONであるか否かを判断する。制御部151が、SW1がOFFであると判断した場合、処理はステップS1005に進む。ステップS1005にて制御部151は、位置情報及び方位情報の出力停止要求をGPSアクセサリ100に送信し、処理を終了する。
【0101】
一方、制御部151が、SW1がONであると判断した場合、処理はステップS1002に戻る。すなわち、ユーザがレリーズスイッチを半押ししてSW1をONとした場合、指を離してSW1がOFFとなるか、全押ししてSW2をONとするまでは、制御部151はGPSアクセサリ100から位置情報及び方位情報を取得する処理を繰り返す。これにより、メモリ153に記録される位置情報及び方位情報は常に最新のものとなる。
【0102】
以上が、ステップS1003にて、制御部151は、レリーズスイッチのSW2がOFFであると判断された場合の処理である。
【0103】
一方、ステップS1003にてSW2がONであると判断された場合、処理はステップS1006に進む。ステップS1006では、制御部151は位置情報及び方位情報の出力停止要求をGPSアクセサリ100に送信する。
【0104】
次いで、ステップS1007にて、制御部151は、撮像部152により、撮影処理を行い、画像データを取得する。
【0105】
ステップS1008では、制御部151は、ステップS1002にてGPSアクセサリ100から受信し、メモリ153に記録している最新の位置情報及び方位情報を読み出す。
【0106】
そして、ステップS1009にて、制御部151は、ステップS1007にて取得した画像データに、ステップS1008にて読み出した位置情報及び方位情報を、撮影位置及び撮影方向として対応づける。なお、GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されていない場合、GPSアクセサリ100から方位情報が送信されないため、メモリ153には方位情報が記録されていない。この場合はステップS1007にて取得した画像データには、ステップS1008にて読み出した位置情報のみ対応づけられる。
【0107】
ステップS1010では、制御部151は、画像データを記録媒体155に記録し、本処理を終了する。
【0108】
以上、上述のGPSアクセサリ100にて取得された方位情報を、撮影方向として画像データに対応づけるデジタルカメラ150の撮影処理の動作について説明した。この動作により、デジタルカメラ150はGPSアクセサリ100と協働して、撮影した画像データに撮影方向を示す情報を対応づけることができる。
【0109】
以上のように、本実施形態では、GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されていない場合は、方位情報を取得しないよう構成した。このように構成することで、撮影方向を示していない方位情報が、デジタルカメラ150に送信されることを防ぐことができる。
【0110】
また、撮影方向を示していない方位情報が取得され得る状況では方位情報を取得するための装置への電力供給を停止するため、無駄な電力の消費を抑えることができる。
【0111】
[第2の実施形態]
第1の実施形態では、GPSアクセサリ100の方位取得部102が取得する方位情報が示す方向、すなわちGPSアクセサリが向いている方向とデジタルカメラ150の撮影方向とが一致するよう固定される例について述べた。しかしながら、デジタルカメラの構成によっては、GPSアクセサリが向いている方向とデジタルカメラの撮影方向とが一致するよう固定されない場合も考えられる。
【0112】
そこで、第2の実施形態では、上記のような場合に対応するために、GPSアクセサリからデジタルカメラに送信される方位情報の示す方向とデジタルカメラの撮影方向とが一致するよう、方位情報に補正を施す例について述べる。
【0113】
本実施形態は第1の実施形態と共通する部分が多いため、共通部分は説明を省略し、本実施形態に特有の部分を中心に説明する。
【0114】
図7に、本実施形態の、撮像装置に接続可能な方位取得装置の一例である、GPSアクセサリ及び該GPSアクセサリが接続される撮像装置の一例であるデジタルカメラのブロック図を示す。
【0115】
GPSアクセサリ600は、制御部601、方位取得部602、電源部603、不揮発性メモリ604、第1固定検知部605、第2固定検知部611、固定部606、通信部607、作業用メモリ610、位置取得部620等で構成される。
【0116】
また、デジタルカメラ650は、制御部651、撮像部652、メモリ653、不揮発性メモリ654、記録媒体655、電源部656、第1固定部659、第2固定部660、通信部661、表示部662、操作部663、加速度検出部664等で構成される。
【0117】
本実施形態において、デジタルカメラ650は、第1固定部659及び第2固定部660の二つの固定部を備えている。ここでは、第1固定部659をデジタルカメラ650の本体上部に設けられた固定部、例えばアクセサリシューとし、第2固定部660をデジタルカメラ650の本体側面に設けられた固定部とする。また、GPSアクセサリ600の固定部606は、第1固定部659または第2固定部660のどちらかに固定することが可能なよう構成される。
【0118】
また、GPSアクセサリ600は、第1固定検知部605及び第2固定検知部611の二つの固定検知部を備える。GPSアクセサリ600は、第1の固定検知部605及び第2の固定検知部611により、デジタルカメラ650に固定されたか否か、及び固定された固定部が第1固定部659であるか第2固定部660であるかを判断することができる。
【0119】
次に、上述のデジタルカメラ650およびGPSアクセサリ600の使用例を図8に示す。図8(a)および図8(c)に示す使用例は、GPSアクセサリ600にて取得される方位情報が示す方向とデジタルカメラ650の撮影方向とが一致する使用例である。図8(a)は、デジタルカメラ650およびGPSアクセサリ600の具体的な使用例の概観である。ここでは、図2(a)に示した使用例と同様に、アクセサリシューにGPSアクセサリ600が固定されている。この場合、GPSアクセサリ600の方位取得部602が取得する方位情報が示す方向504とデジタルカメラ650の撮影方向503とは一致するよう固定される。また、図8(c)は、図8(a)のように用いられるデジタルカメラ650およびGPSアクセサリ600の各軸方向を示す。図8(c)において、デジタルカメラ650の正面方向を正とする正面方向に平行な軸をX、側面方向を正とする側面方向に平行な軸をY、上部方向を正とする上部方向に平行な軸をZとする。同様に、GPSアクセサリ600の正面方向を正とする正面方向に平行な軸をx、側面方向を正とする側面方向に平行な軸をy、上部方向を正とする上部方向に平行な軸をzとする。図8(a)の使用例では、デジタルカメラ650およびGPSアクセサリ600のそれぞれの軸が軸ごとに同じ向きを向いており、差分はそれぞれ0である。つまりGPSアクセサリ600にて取得される方位情報が示す方向とデジタルカメラ650の撮影方向とが一致している。従って、方位取得部602にて取得された方位情報に補正を施さずとも、方位情報は撮影方向を示すことになる。
【0120】
一方、図8(b)および図8(d)に示す使用例は、GPSアクセサリ600にて取得される方位情報が示す方向とデジタルカメラ650の撮影方向とが一致しない使用例である。図8(b)は、デジタルカメラ650およびGPSアクセサリ600の具体的な使用例の概観である。ここでは、アクセサリシューには外部ストロボが固定されている。この場合、GPSアクセサリ600をアクセサリシューに固定することはできないため、GPSアクセサリ600はデジタルカメラ650の本体側面に設けられた第2固定部660に固定されている。ここで、GPSアクセサリ600の方位取得部602が取得する方位情報が示す方向505は、デジタルカメラ650の撮影方向506と直交するよう固定されている。また、図8(d)は、図8(b)のように用いられるデジタルカメラ650およびGPSアクセサリ600の各軸方向を示す。図8(d)においては、図8(c)とは異なり、デジタルカメラ650の各軸と、GPSアクセサリ600の各軸は同じ向きを向いていない。つまり、GPSアクセサリ600の方位取得部602が取得する方位情報が示す方向とデジタルカメラ650の撮影方向とが一致していない。そのため、方位取得部602で取得された方位情報が、そのままデジタルカメラ650に送信されてしまうと、実際の撮影方向とは異なる方向を示す方位情報が撮影画像に対応づけられてしまう可能性がある。
【0121】
そこで、本実施形態では、図8(b)のように方位情報が示す方向505と撮影方向506とが一致しない態様で固定されている場合には、取得された方位情報に対して、該方位情報の示す方向505が撮影方向506と一致するよう補正を施す。図8(d)の例では、方位情報が示す方向と撮影方向を一致させるために、GPSアクセサリ600の3軸のうちいずれかの2軸に関して90度回転させる必要がある。
【0122】
一方、図8(a)の場合では、方位情報の示す方向504は、撮影方向503と一致するよう固定されている。そのため、図8(a)のような場合には図8(b)の場合とは異なり、GPSアクセサリ600は方位情報に対して補正を施さない。
【0123】
なお、GPSアクセサリ600の不揮発性メモリ604には、それぞれの固定部を示す情報とそれぞれの固定部に対応する補正値および補正の必要の有無を示す情報とが対応づけられた補正情報が予め記録されている。
【0124】
例えば、図9に示すようなテーブルに示す情報が補正情報として記録されている。補正情報の項目の固定部が示す情報は、デジタルカメラ650の有する複数の固定部のうちどの固定部かを示す情報である。ここでは、固定部「1」は、デジタルカメラ650の上部に設けられた第1固定部659を示し、固定部「2」は、デジタルカメラ650の側面に設けられた第2固定部660を示す。補正は、補正が必要か否かを示す情報である。補正値は、固定部に固定される際のGPSアクセサリ600の各軸の向きとデジタルカメラ650の各軸の向きとの差分である。これらの情報は、各固定部ごとに予め定められている。
【0125】
この補正情報を参照することにより、本実施形態のGPSアクセサリ600は、第1固定部659および第2固定部660のどちらに固定されたかに応じて、補正するかしないかを判断したり、固定された固定部に応じた値で方位情報を補正する。このように構成することで、デジタルカメラ650が、実際の撮影方向とは異なる方向を示す方位情報を受信することを防ぐことができる。つまり、デジタルカメラ650にて撮影される画像データに、実際の撮影方向とは異なる方向を示す方位情報が対応づけられることを防ぐことができる。
【0126】
以上のように、本実施形態では、デジタルカメラ650に設けられた複数の固定部のうち、GPSアクセサリ600が固定された固定部に応じて、方位情報に補正を施している。これについて次に、GPSアクセサリ600が、複数の固定部をもつデジタルカメラ650に固定される際に、どの固定部に固定されているかを検出するための構成の例について、図10を用いて説明する。なお、図10において、図7と同じ装置には図7と同じ番号を振ってある。
【0127】
図10(a)は、デジタルカメラ650およびGPSアクセサリ600が互いに固定されている状態の概観の一例である。本実施形態のデジタルカメラ650は、図10(a)のようにデジタルカメラ650の本体上部に第1固定部659を備え、本体側面に第2固定部660を備えている。ここでは、第1固定部659には、ストロボ装置が固定されており、第2固定部660にはGPSアクセサリ600が固定されている。なお、本実施形態では、GPSアクセサリ600が第2固定部660に固定される場合、方位取得部602が取得する方位情報の示す方向がデジタルカメラ650の撮影方向と直交するよう固定される。
【0128】
図10(b)および図10(c)に、GPSアクセサリ600の概観と、固定部606の拡大図を示す。また、図10(d)にデジタルカメラ650の第2固定部660の拡大図を示す。本実施形態のGPSアクセサリ600は、固定部606を有している。固定部606は、前述の図10(a)に示す第1固定部659、または第2固定部660に固定することができる。また、固定部606は、第1固定検知部605および第2固定検知部611を有する。第1固定検知部605は図3の固定検知部105と同様である。また、第2固定検知部611は、例えば図10(c)に示す態様のハードウェアスイッチで構成され、固定部606に設けられる。図10(c)に示す第2固定検知部611の状態はOFFの状態である。固定部606は、図10(d)に示す第2固定部660に嵌合される。その際に第2固定検知部611は、第2固定部660に設けられた突起710により、図10(c)に示す矢印方向に押し込まれ、これによりONの状態となる。制御部101は、第2固定検知部611がONであることを検知することにより、GPSアクセサリ600が第2固定部660に固定されていると判断する。
【0129】
以上、GPSアクセサリ600がデジタルカメラ650に固定される際、どの固定部に固定されているか否かを検出するための構成の例について説明した。
【0130】
次に、本実施形態のGPSアクセサリ600が、デジタルカメラ650の複数の固定部のうちどの固定部に固定されているか否かを判断した結果に基づき、方位情報に補正を施すGPSアクセサリ600の動作について説明する。
【0131】
図11は、GPSアクセサリ600の方位取得処理を示すフローチャートである。
【0132】
本フローチャートに示す処理は、GPSアクセサリ600が電源をONにされることに応じて開始される。
【0133】
ステップS801〜ステップS804は、図5のステップS401〜ステップS404と同様であるため説明は省略する。
【0134】
ステップS805では、制御部601は、方位取得部602にて取得される方位情報が、撮影方向を示すか否かを判断する。具体的には、制御部601は、第1固定検知部605がONであるか否か、および第2固定検知部611がONであるか否かに基づき、GPSアクセサリ600がデジタルカメラ650の複数の固定部のうちどの固定部に固定されているかを判断する。ステップS805にて制御部601が、第2固定検知部611がONでないと判断した場合は、GPSアクセサリ600はデジタルカメラ650の第1固定部659に固定されていると判断する。すなわち、方位取得部602にて取得される方位情報はデジタルカメラ650の撮影方向と一致していると判断される。この場合、補正の必要がないため、処理はステップS807に進む。ステップS807〜ステップS817については、ステップS405〜ステップS415と同様であるため説明は省略する。
【0135】
一方、ステップS805にて制御部601が、第2固定検知部611がONであると判断した場合は、GPSアクセサリ600はデジタルカメラ650の第2固定部660に固定されていると判断する。すなわち、方位取得部602にて取得される方位情報は、デジタルカメラ650の撮影方向と一致していないと判断される。この場合、処理はステップS806に進む。
【0136】
ステップS806では、制御部601は、ステップS804にて取得された方位情報に対して補正を行う。ここでは、ステップS804にて取得された方位情報は、不揮発性メモリ604に記録されているテーブルに基づき、デジタルカメラ650の撮影方向を示すよう補正される。
【0137】
その後、処理はステップS807に進み、補正された方位情報はデジタルカメラ650に送信される。
【0138】
なお、本フローチャートのステップS803〜ステップS809に示される処理が実行されている間に、GPSアクセサリ100とデジタルカメラ150との位置関係が固定されている状態から固定されていない状態になった場合、割り込み処理が実行される。割り込み処理では、制御部101は、方位取得部102への電力供給を停止することで方位取得部102の動作を停止する。なお、この割り込み処理では、制御部101は、位置取得部120への電力供給は停止せず、位置情報の取得および送信を継続して実行する。
【0139】
以上のように、本実施形態のGPSアクセサリ600は、デジタルカメラ650に設けられた複数の固定部のうち、どの固定部に固定されているかに応じて方位情報に補正を施すよう構成した。これにより、第1の実施形態とは異なり、GPSアクセサリ600がデジタルカメラ650の撮影方向と異なる方向を示す方位情報を取得する位置関係で固定された場合でも、実際の撮影方向と異なる方向を示す方位情報が送信されることを防ぐことができる。
【0140】
[第3の実施形態]
上述の実施形態では、方位取得装置の固定部に固定検知部としてハードウェアスイッチを設け、該ハードウェアスイッチの状態に応じて、方位取得装置が撮像装置に固定されているか否かを判断していた。
【0141】
これに対して、本実施形態では方位取得部に含まれる加速度センサを用いて取得した方位取得装置の加速度と、撮像装置の加速度とを比較し、差が一定の閾値以内であれば方位取得装置は撮像装置に固定されているものと判断する。これにより、ハードウェアスイッチを用いずに方位取得装置が撮像装置に固定されているか否かを判断することができる。
【0142】
本実施形態は第1の実施形態と共通する部分が多いため、共通部分は説明を省略し、本実施形態に特有の部分を中心に説明する。
【0143】
本実施形態の、撮像装置に接続可能な方位取得装置の一例であるGPSアクセサリ、及び該GPSアクセサリが接続される撮像装置の一例であるデジタルカメラは、図1と同様である。
【0144】
なお、本実施形態におけるGPSアクセサリ100の制御部101は、デジタルカメラ150の加速度と、GPSアクセサリ100の加速度とに基づき、GPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されているか否かを判断可能に構成される。例えば、図2(a)のような使用例では、GPSアクセサリ100の加速度と、デジタルカメラ150の加速度はほぼ等しく変化する。つまり、GPSアクセサリ100の加速度とデジタルカメラ150の加速度とが、ほぼ一致していれば、図2(a)のように用いられているものと判断し、GPSアクセサリ100はデジタルカメラ150に固定されているものとみなすことができる。
【0145】
一方、図2(b)のような使用例では、GPSアクセサリ100の加速度と、デジタルカメラ150の加速度とは互いに関係なくランダムに変化する。つまり、GPSアクセサリ100の加速度と、デジタルカメラ150の加速度とは互いに異なるものとなる。そこで、GPSアクセサリ100の加速度とデジタルカメラ150の加速度とが異なっている場合、図2(b)のように用いられているものと判断し、GPSアクセサリ100はデジタルカメラ150に固定されていないものとみなす。
【0146】
本実施形態のGPSアクセサリ100では、以上のようにしてGPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されているか否かを判断する。これについて、図12に示すフローチャートを用いて説明する。
【0147】
図12は、GPSアクセサリ100の方位取得処理を示すフローチャートである。本フローチャートに示す処理は、GPSアクセサリ100が電源をONにされることに応じて開始される。
【0148】
ステップS901の処理は、図5に示すステップS401の処理と同様であるため説明は省略する。
【0149】
ステップS902では、制御部101は方位取得部102の加速度センサからGPSアクセサリ100の加速度を取得する。
【0150】
次いで、ステップS903では、制御部101は通信部107及び通信部161を介して、加速度検出部164にて取得されたデジタルカメラ150の加速度を取得する。具体的には、制御部101は、デジタルカメラ150に対して、デジタルカメラ150の加速度をGPSアクセサリ100に送信させるための要求を送信する。デジタルカメラ150の制御部151はこの要求に応じて、加速度検出部164からデジタルカメラ150の加速度を取得し、通信部161を介してGPSアクセサリ100にデジタルカメラ150の加速度を送信する。そして、GPSアクセサリ100は該送信されたデジタルカメラ150の加速度を受信することにより、デジタルカメラ150の加速度を取得する。
【0151】
ステップS904では、制御部101はGPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されているか否かを判断する。具体的には、制御部101は、ステップS902にて取得したGPSアクセサリ100の加速度と、ステップS903にて取得したデジタルカメラ150の加速度との差を算出し、差が一定の閾値以下であるか否かを判断する。
【0152】
ステップS904にて、制御部101が、差が一定の閾値以下でないと判断した場合、ステップS912に進む。一方、ステップS904にて、制御部101が、差が一定の閾値以下であると判断した場合、ステップS905に進む。
【0153】
ステップS905〜ステップS917の処理は、図5のステップS403〜ステップS415の処理と同様であるため説明は省略する。
【0154】
なお、本フローチャートのステップS905〜ステップS909に示される処理が実行されている間に、GPSアクセサリ100とデジタルカメラ150との位置関係が固定されている状態から固定されていない状態になった場合、割り込み処理が実行される。割り込み処理では、制御部101は、方位取得部102への電力供給を停止することで方位取得部102の動作を停止する。なお、この割り込み処理では、制御部101は、位置取得部120への電力供給は停止せず、位置情報の取得および送信を継続して実行する。
【0155】
以上、GPSアクセサリ100の加速度及びデジタルカメラ150の加速度に基づきGPSアクセサリ100がデジタルカメラ150に固定されているか否かを判断する例について述べた。これにより、固定部にハードウェアスイッチを設ける必要を無くすことができる。
【0156】
[その他の実施形態]
上述の実施形態では、デジタルカメラの例について述べた。このデジタルカメラには、例えば、いわゆるカメラ付き携帯電話等も含まれる。また、本発明が適用できる機器はデジタルカメラに限らず、GPSアクセサリが接続可能な機器であればどのような機器にも適用することができる。例えば、位置情報及び方位情報を画面に表示する画像ビューア等、カメラが搭載されていない機器にも適用することができる。
【0157】
なお、上述の実施形態は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記録媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部装置に固定可能な方位取得装置であって、
前記方位取得装置の向いている方向を示す方位情報を取得するための方位取得手段と、
前記方位取得装置の位置を示す位置情報を取得するための位置取得手段と、
前記外部装置と通信する通信手段と、
前記方位取得装置が前記外部装置に固定されているか否かを判断する判断手段とを有し、
前記通信手段は、前記位置情報及び前記方位情報を、前記外部装置に送信し、
前記方位取得手段は、前記判断手段により前記方位取得装置が前記外部装置に固定されていないと判断された場合は、前記方位情報を取得せず、
前記位置取得手段は、前記判断手段により前記方位取得装置が前記外部装置に固定されていないと判断された場合も、前記位置情報を取得することを特徴とする方位取得装置。
【請求項2】
前記方位取得手段は、前記判断手段により前記方位取得装置が前記外部装置に固定されていないと判断された場合、動作を停止することを特徴とする請求項1に記載の方位取得装置。
【請求項3】
前記方位取得手段への電力供給を制御する制御手段を有し、
前記制御手段は、前記判断手段により前記方位取得装置が前記外部装置に固定されていないと判断された場合、前記方位取得手段へ電力を供給しないことを特徴とする請求項1に記載の方位取得装置。
【請求項4】
前記方位取得装置は、前記方位取得装置の加速度を検出する加速度検出手段を有し、
前記通信手段は、前記外部装置から前記外部装置の加速度を取得し、
前記判断手段は、前記加速度検出手段により検出された加速度と、前記通信手段により取得された加速度とに基づき、前記方位取得装置が前記外部装置に固定されているか否かを判断することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方位取得装置。
【請求項5】
前記判断手段は、前記加速度検出手段により検出された加速度と、前記通信手段により取得された加速度との差が一定の閾値以内であった場合、前記方位取得装置が前記外部装置に固定されていると判断し、前記加速度検出手段により検出された加速度と、前記通信手段により取得された加速度との差が一定の閾値以内でなかった場合、前記方位取得装置が前記外部装置に固定されていないと判断することを特徴とする請求項4に記載の方位取得装置。
【請求項6】
前記方位取得手段により取得された方位情報を補正する補正手段を有し、
前記補正手段は、前記方位取得装置の向きおよび前記外部装置の方向に基づいた補正を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方位取得装置。
【請求項7】
前記方位取得手段により取得された方位情報を補正する補正手段を有し、
前記補正手段は、前記外部装置に設けられた複数の固定部のうち、前記方位取得装置が固定された固定部に基づいた補正を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方位取得装置。
【請求項8】
前記方位取得手段により取得された方位情報を補正する補正手段と、
前記外部装置が有する複数の固定部のそれぞれに対応した補正のための情報を、前記複数の固定部のそれぞれを示す情報とともに、補正情報として保持する保持手段とを有し、
前記判断手段は、前記方位取得装置が前記複数の固定部のうちどの固定部に固定されたかを判断し、
前記補正手段は、前記判断手段により判断された結果及び前記補正情報に基づき、補正を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方位取得装置。
【請求項9】
前記補正手段は、前記通信手段により方位情報が送信される前に補正を行うことを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の方位取得装置。
【請求項10】
前記外部装置は被写体を撮影して画像を取得する撮影手段を有し、
前記外部装置に送信される方位情報は、前記画像の撮影方向を示す情報として前記前記外部装置により受信されることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の方位取得装置。
【請求項11】
外部装置に固定可能な方位取得装置の制御方法であって、
前記方位取得装置の向いている方向を示す方位情報を取得する方位取得工程と、
前記方位取得装置の位置を示す位置情報を取得する位置取得工程と、
前記外部装置と通信する通信工程と、
前記方位取得装置が前記外部装置に固定されているか否かを判断する判断工程とを有し、
前記通信工程では、前記位置情報及び前記方位情報を、前記外部装置に送信し、
前記方位取得工程では、前記判断工程で前記方位取得装置が前記外部装置に固定されていないと判断された場合は、前記方位情報を取得せず、
前記位置取得工程では、前記判断工程で前記方位取得装置が前記外部装置に固定されていないと判断された場合も、前記位置情報を取得することを特徴とする方位取得装置の制御方法。
【請求項12】
コンピュータを、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の方位取得装置として動作させるためのプログラム。
【請求項1】
外部装置に固定可能な方位取得装置であって、
前記方位取得装置の向いている方向を示す方位情報を取得するための方位取得手段と、
前記方位取得装置の位置を示す位置情報を取得するための位置取得手段と、
前記外部装置と通信する通信手段と、
前記方位取得装置が前記外部装置に固定されているか否かを判断する判断手段とを有し、
前記通信手段は、前記位置情報及び前記方位情報を、前記外部装置に送信し、
前記方位取得手段は、前記判断手段により前記方位取得装置が前記外部装置に固定されていないと判断された場合は、前記方位情報を取得せず、
前記位置取得手段は、前記判断手段により前記方位取得装置が前記外部装置に固定されていないと判断された場合も、前記位置情報を取得することを特徴とする方位取得装置。
【請求項2】
前記方位取得手段は、前記判断手段により前記方位取得装置が前記外部装置に固定されていないと判断された場合、動作を停止することを特徴とする請求項1に記載の方位取得装置。
【請求項3】
前記方位取得手段への電力供給を制御する制御手段を有し、
前記制御手段は、前記判断手段により前記方位取得装置が前記外部装置に固定されていないと判断された場合、前記方位取得手段へ電力を供給しないことを特徴とする請求項1に記載の方位取得装置。
【請求項4】
前記方位取得装置は、前記方位取得装置の加速度を検出する加速度検出手段を有し、
前記通信手段は、前記外部装置から前記外部装置の加速度を取得し、
前記判断手段は、前記加速度検出手段により検出された加速度と、前記通信手段により取得された加速度とに基づき、前記方位取得装置が前記外部装置に固定されているか否かを判断することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方位取得装置。
【請求項5】
前記判断手段は、前記加速度検出手段により検出された加速度と、前記通信手段により取得された加速度との差が一定の閾値以内であった場合、前記方位取得装置が前記外部装置に固定されていると判断し、前記加速度検出手段により検出された加速度と、前記通信手段により取得された加速度との差が一定の閾値以内でなかった場合、前記方位取得装置が前記外部装置に固定されていないと判断することを特徴とする請求項4に記載の方位取得装置。
【請求項6】
前記方位取得手段により取得された方位情報を補正する補正手段を有し、
前記補正手段は、前記方位取得装置の向きおよび前記外部装置の方向に基づいた補正を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方位取得装置。
【請求項7】
前記方位取得手段により取得された方位情報を補正する補正手段を有し、
前記補正手段は、前記外部装置に設けられた複数の固定部のうち、前記方位取得装置が固定された固定部に基づいた補正を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方位取得装置。
【請求項8】
前記方位取得手段により取得された方位情報を補正する補正手段と、
前記外部装置が有する複数の固定部のそれぞれに対応した補正のための情報を、前記複数の固定部のそれぞれを示す情報とともに、補正情報として保持する保持手段とを有し、
前記判断手段は、前記方位取得装置が前記複数の固定部のうちどの固定部に固定されたかを判断し、
前記補正手段は、前記判断手段により判断された結果及び前記補正情報に基づき、補正を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方位取得装置。
【請求項9】
前記補正手段は、前記通信手段により方位情報が送信される前に補正を行うことを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の方位取得装置。
【請求項10】
前記外部装置は被写体を撮影して画像を取得する撮影手段を有し、
前記外部装置に送信される方位情報は、前記画像の撮影方向を示す情報として前記前記外部装置により受信されることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の方位取得装置。
【請求項11】
外部装置に固定可能な方位取得装置の制御方法であって、
前記方位取得装置の向いている方向を示す方位情報を取得する方位取得工程と、
前記方位取得装置の位置を示す位置情報を取得する位置取得工程と、
前記外部装置と通信する通信工程と、
前記方位取得装置が前記外部装置に固定されているか否かを判断する判断工程とを有し、
前記通信工程では、前記位置情報及び前記方位情報を、前記外部装置に送信し、
前記方位取得工程では、前記判断工程で前記方位取得装置が前記外部装置に固定されていないと判断された場合は、前記方位情報を取得せず、
前記位置取得工程では、前記判断工程で前記方位取得装置が前記外部装置に固定されていないと判断された場合も、前記位置情報を取得することを特徴とする方位取得装置の制御方法。
【請求項12】
コンピュータを、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の方位取得装置として動作させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−26784(P2013−26784A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−159075(P2011−159075)
【出願日】平成23年7月20日(2011.7.20)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月20日(2011.7.20)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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