説明

方位検出方法及び装置、並びに移動履歴算出方法及び装置

【課題】移動端末の相対角度を検出することができる。
【解決手段】移動端末100の姿勢が固定されたことを検出すると、3軸方位センサ12による地磁気の検出結果(地磁気値H)と移動端末100の姿勢(ロール角α、ピッチ角β)とに基づいて移動端末100の基準方位ベクトルを決定し、その後、3軸方位センサ12により地磁気を再度検出した結果(地磁気値H)と移動端末100の姿勢(ロール角α、ピッチ角β)とに基づいて算出される移動端末100の現在方位ベクトルと、基準方位ベクトルとの間の角度(相対方位角)を検出する。これにより、携帯電話の姿勢にかかわらず、基準方位ベクトルを基準とした携帯電話の相対角度を検出することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、方位検出方法及び装置、並びに移動履歴算出方法及び装置に関し、特に移動端末の向いている方位を検出する方位検出方法及び装置、並びに移動端末を所持したユーザの移動履歴を算出する移動履歴算出方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話などの移動端末に3軸の加速度センサと3軸の方位センサ(地磁気センサ)を設けておき、方位センサによって検出される地磁気値を、加速度センサの出力から算出される移動端末の傾斜角に基づいて補正し、当該補正した値から方位を算出する技術が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0003】
これら特許文献1、2では、方位センサは、移動端末に対して水平に設置されており、方位出力のためのプログラム(方位出力プログラム)は、図9(a)に示す移動端末500の基準位置510が向いた方位を出力する。
【0004】
より具体的には、移動端末500の基準位置510(先頭位置)が、図9(a)に示すように北を向いていれば、「北」、つまり「0°」を出力する。また、図9(b)に示すように、移動端末500が水平面から角度δだけ傾斜している場合には、移動端末500の向いている方向の水平成分が示す向きを出力する。すなわち、図9(b)の場合にも、方位「北」又は角度「0°」を出力する。
【0005】
【特許文献1】特開平8−278137号公報
【特許文献2】特開2004−286732号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかるに、従来の方位出力プログラムでは、移動端末の基準位置(先頭位置)が図9(c)に示すように垂直方向を向いている場合、すなわち、真上あるいは真下を向いている場合には、移動端末の基準位置の水平成分が存在しなくなるので、方位や角度を出力できなくなる。
【0007】
例えば、移動端末を携帯したユーザが長時間移動(歩行)する場合、移動端末を手に持ちながら移動することよりも、腰に装着した端末ホルダやポケットなどに移動端末を入れた状態で移動することが多いと考えられる。しかしながら、ポケットや端末ホルダに入れた状態の移動端末は垂直方向を向くことが多いため、上記公知例を単に適用したのでは、方位や角度を出力できなくなる。
【0008】
ところで、移動端末にGPS機能が設けられている場合には、ユーザの移動履歴を当該GPS機能を用いて取得することも可能である。しかしながら、この場合、常時もしくは任意の短い時間間隔でGPS機能を動作させる必要があるため、電力消費量が比較的大きく、移動履歴を長時間取得するには不向きな方法であると言える。そこで、従来技術のような方位出力プログラムにより取得する端末の移動方向の方位の変化を継続的に取得することで、移動端末を保持しているユーザの移動履歴を取得することが考えられるが、上述の通り、従来技術による方位出力プログラムでは、ポケットや端末ホルダに移動端末を入れた状態では、方位や角度を出力できないので、ユーザの移動履歴の取得が困難である。
【0009】
そこで本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、移動端末の姿勢にかかわらず、基準方位を基準とした移動端末の相対角度を検出することが可能な方位検出方法及び装置を提供することを目的とする。また、本発明は、ユーザの移動履歴を簡易に算出することが可能な移動履歴算出方法及び装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本明細書に記載の方位検出方法は、移動端末の姿勢が固定された状態で、前記移動端末の外部の方位決定要素の方向を前記移動端末が有する方向検出器により検出し、当該検出結果と前記移動端末の姿勢とに基づいて前記移動端末の基準方位を決定する基準方位決定工程と、前記基準方位が決定された後、前記方向検出器により前記方位決定要素の方向を再度検出した結果と前記移動端末の姿勢とに基づいて前記移動端末の現在方位を算出し、当該現在方位と前記基準方位との間の角度を検出する相対角度検出工程と、を含んでいる。
【0011】
ここで、「移動端末の外部の方位決定要素」とは、地磁気、あるいは固定された装置から発せられる電波や赤外線などを含み、それらの検出結果が移動端末の方向(向き)の決定に寄与する要素(移動端末の向きの基準となりうる要素)のことを意味する。
【0012】
これによれば、移動端末の姿勢が固定された状態で、方向検出器により検出される方位決定要素の方向と移動端末の姿勢とに基づいて移動端末の基準方位を決定し、その後、方位決定要素を再度検出した結果と移動端末の姿勢とに基づいて算出される移動端末の現在方位と上記基準方位との間の角度を検出するので、移動端末の姿勢にかかわらず、基準方位を基準とした移動端末の相対角度を検出することができる。
【0013】
本明細書に記載の移動履歴算出方法は、移動端末の基準方位を決定し、前記移動端末の現在方位と前記基準方位との間の角度を検出する方位検出工程と、ユーザの歩数を検出する歩数検出工程と、前記方位検出工程における検出結果と、前記歩数検出工程における検出結果とに基づいて、前記ユーザの移動履歴を算出する移動履歴算出工程と、を含んでいる。
【0014】
これによれば、移動端末の基準方位を決定し、その基準方位と移動端末の現在方位との間の角度を検出することから、基準方位を基準とするユーザの移動方向を特定することができ、このユーザの移動方向と歩数とを用いることで、ユーザの移動履歴を簡易に算出することができる。この場合、例えば、移動開始位置からユーザが移動を開始し、移動後、再度移動開始位置に戻ってきたか否かの判断などを行うことができる。
【0015】
本明細書に記載の方位検出装置は、移動端末の姿勢を算出する傾斜角算出部と、前記移動端末が有する方向検出器による、前記移動端末の外部の方位決定要素の方向の検出結果と、前記傾斜角算出部にて算出された前記移動端末の姿勢とに基づいて、前記移動端末の方位を算出する方位算出部と、前記方位算出部の算出結果に基づいて前記移動端末の基準方位を決定し、前記基準方位決定後の前記移動端末の方位と前記基準方位との間の角度を算出する相対角度算出部と、を備えている。
【0016】
これによれば、方向検出器による方位決定要素の検出結果と移動端末の姿勢とに基づいて移動端末の基準方位を決定し、その後、方位決定要素を再度検出した結果と移動端末の姿勢とに基づいて算出される方位と基準方位との間の角度を検出するので、移動端末の姿勢にかかわらず、基準方位を基準とした移動端末の相対角度を検出することができる。
【0017】
本明細書に記載の移動履歴算出装置は、移動端末の基準方位を決定し、前記移動端末の現在方位と前記基準方位との間の角度を検出する方位検出部と、ユーザの歩数を検出する歩数検出部と、前記方位検出部における検出結果と、前記歩数検出部における検出結果とに基づいて、前記ユーザの移動履歴を算出する移動履歴算出部と、を備えている。
【0018】
これによれば、移動端末の基準方位を決定し、その基準方位と移動端末の現在方位との間の角度を検出することから、基準方位を基準とするユーザの移動方向を特定することができ、このユーザの移動方向と歩数とを用いることで、ユーザの移動履歴を簡易に算出することができる。この場合、例えば、移動開始位置からユーザが移動を開始し、移動後、再度移動開始位置に戻ってきたか否かの判断などを行うことができる。
【発明の効果】
【0019】
本明細書に記載の方位検出方法及び装置は、移動端末の姿勢にかかわらず、基準方位を基準とした移動端末の相対角度を検出することができるという効果を奏する。また、本明細書に記載の移動履歴算出方法及び装置は、ユーザの移動履歴を簡易に算出することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の一実施形態について、図1〜図8に基づいて詳細に説明する。
【0021】
図1には、一実施形態に係る移動端末としての携帯電話100の構成がブロック図にて示されている。この図1に示すように、携帯電話100は、3軸加速度センサ10と、方向検出器としての3軸方位センサ12と、入力部14と、移動履歴算出装置16と、表示部18と、を備えている。
【0022】
3軸加速度センサ10は、3軸方向の加速度を検出するセンサであり、当該3軸加速度センサ10にて検出される加速度値Aは、移動履歴算出装置16(ユーザ歩行検出部20、歩数計数部32、及び傾斜角算出部40)に向けて出力される。
【0023】
3軸方位センサ12としては、3軸座標系上での地磁気の検出が可能な磁気方位センサが用いられている。この3軸方位センサ12にて検出される地磁気値Hは、移動履歴算出装置16(地磁気値取得部42)に向けて出力される。
【0024】
入力部14は、入力ボタンやタッチパネルなどを含み、当該入力部14を介してユーザからの指示が入力される。本実施形態におけるユーザからの指示には、移動履歴取得モードの設定・解除などが含まれる。
【0025】
移動履歴算出装置16は、ユーザ歩行検出部20と、端末状態検出部22と、移動距離計測装置24と、方位検出装置26と、移動履歴算出・保持装置28と、を備えている。
【0026】
ユーザ歩行検出部20は、3軸加速度センサ10から入力される加速度値Aに基づいて、ユーザが歩行しているか否かを検出する。なお、この点については、特開2008−171347号公報に開示されている。
【0027】
端末状態検出部22は、後述する移動履歴を取得するためのモード(移動履歴取得モード)に設定されているか否かを検出する。本実施形態では、移動履歴取得モードの設定は、ユーザが入力部14を介して行うものとする。したがって、端末状態検出部22は、ユーザからの入力を検出することにより、移動履歴取得モードに設定されたか否かを判断する。
【0028】
移動距離計測装置24は、歩数検出部としての歩数計数部32と、距離算出部34と、を有している。
【0029】
歩数計数部32は、通常の歩数計と同様、3軸加速度センサ10から入力される加速度値Aに基づいて、ユーザの歩数をカウントする。なお、この点については、上述した特開2008−171347号公報に開示されている。距離算出部34は、入力部14を介してユーザによって予め入力されている歩幅データを保持しており、当該歩幅データと歩数計数部32にてカウントされた歩数とを積算して移動距離を算出する。この距離算出部34における算出結果は、移動履歴算出・保持装置28に出力される。
【0030】
方位検出装置26は、傾斜角算出部40と、地磁気値取得部42と、方位算出部としての方位ベクトル算出部44と、基準方位ベクトル保持部46と、相対角度算出部としての差分角算出部48とを有している。
【0031】
傾斜角算出部40は、3軸加速度センサ10から入力された加速度に基づいて、傾斜角を算出する。なお、この傾斜角の算出方法については後述する。
【0032】
地磁気値取得部42は、3軸方位センサ12から入力される地磁気値Hを取得する。
【0033】
方位ベクトル算出部44は、傾斜角算出部40にて算出された携帯電話100の傾斜角と、地磁気値取得部42にて取得された地磁気値Hとを用いて、方位ベクトルDを算出する。なお、この方位ベクトルの算出方法については後述する。
【0034】
基準方位ベクトル保持部46は、方位ベクトル算出部44において算出される方位ベクトルDのうちの1つを「基準方位ベクトル」として保持する。
【0035】
差分角算出部48は、基準方位ベクトル保持部46で保持されている基準方位ベクトルと、別の方位ベクトルとの間の角度(相対方位)を算出し、移動履歴算出・保持装置28に出力する。
【0036】
移動履歴算出・保持装置28は、移動履歴算出部50と、移動履歴保持部52とを有している。
【0037】
移動履歴算出部50は、距離算出部34にて算出されたユーザの移動距離と、差分角算出部48にて算出された相対方位とを用いて、移動履歴を算出する。この場合、例えば、「基準方位からp°の方向に、qメートル移動した」という移動履歴情報が算出される。この算出結果は、移動履歴保持部52に送信され、移動履歴保持部52では、当該移動履歴を取得して保持する。
【0038】
表示部18は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどから成り、ユーザからの表示指示に応じて、移動履歴保持部52にて保持されている移動履歴を表示する。なお、表示部18は、携帯電話100の種々の機能を発揮するための様々な情報も表示する。
【0039】
次に、上記のように構成される移動履歴算出装置16の具体的な処理について、図2、図3、図6のフローチャートに沿って、その他図面を適宜参照しつつ、詳細に説明する。
【0040】
図2のステップS10では、ユーザ歩行検出部20が3軸加速度センサ10から入力される加速度値Aに基づいて、ユーザが歩行しているか否かを判断し、ユーザが歩行していると判断された場合にのみ、ステップS12に移行する。
【0041】
ステップS12では、方位取得処理のサブルーチンを実行する。この方位取得処理のサブルーチンでは、図3に示すように、ステップS20において、端末状態検出部22が、端末(携帯電話100)の姿勢が固定されているか否かを判断する。なお、本実施形態では、前述したように、端末状態検出部22が、ユーザからの入力を検出して、移動履歴取得モードに設定されていると判断した場合に固定状態と判断するものとする。また、固定状態と判断された場合には、その後、ユーザが移動履歴取得モードを解除するまで、固定状態がロックされ続けるものとする。
【0042】
このステップS20の判断が肯定された場合には、ステップS22に移行し、端末状態検出部22が、一つ前の携帯電話100の状態が固定状態であったか否かを判断する。ここでの判断が否定されると、ステップS24に移行し、傾斜角算出部40が、3軸加速度センサ10から加速度値Aを取得し、傾斜角を算出する。ここで傾斜角を算出する際に、XY座標系を地面に平行な仮想水平面としてXYZ座標系を設定する。この場合、XYの両軸は、互いに直交していれば、任意の方位を向いた軸であって構わない。
【0043】
ここで、3軸加速度センサ10から取得される加速度値Aは次式(1)にて表される。
【0044】
【数1】

したがって、重力加速度値をg、重力ベクトルGを、
【数2】

とし、図4に示すように、XY座標系を地面に平行な仮想水平面として携帯電話100に対してXYZ座標系を設定し、携帯電話100の水平面に対する傾斜角をピッチ角β、ロール角αとすると、A、G、β、αとの間には、次式(3)の関係が成り立つ。
【数3】

【0045】
したがって、上式(3)より、ピッチ角βとロール角αは、次式(4)、(5)にて表すことができる。
【数4】

【0046】
以上の式を用いることにより、ステップS24では、傾斜角(ピッチ角β、ロール角α)を算出することができる。
【0047】
次いで、ステップS26では、地磁気値取得部42が、3軸方位センサ12から次式(6)で示される地磁気値Hを取得する。
【数5】

そして、ステップS24で算出された傾斜角β、αを用いて、方位ベクトル算出部44が、地磁気値Hの水平成分(方位ベクトルD)を取得する。
【0048】
具体的には、まず、次式(7)に基づき、地磁気値Hを傾斜角β、αを用いて補正し、補正後の地磁気値H’を取得する。
【数6】

【0049】
そして、この補正後の地磁気値H’のうちの水平面内成分を、次式(8)に示すように、方位ベクトルDとする。
【数7】

【0050】
この場合、例えば、図5(a)に示すように、ロール角α及びピッチ角βが0°の場合は、XY座標系を地面に平行な仮想水平面として設定しているXYZ座標系において、携帯電話100はXY平面と水平な状態になり、地磁気値Hをそのまま水平面に射影したベクトルが方位ベクトルDとなる。一方、携帯電話100が、図5(b)に示すように水平面から傾斜している場合には、図5(c)に示すように携帯電話100の傾斜角(ロール角およびピッチ角)を用いて地面に平行な仮想水平面と平行な状態となるように地磁気値Hを補正した後、補正後の地磁気値H’を水平面に射影したベクトルが方位ベクトルDとなる。
【0051】
図3に戻り、次のステップS28では、上記ステップS26で取得された方位ベクトルDを基準方位ベクトルD0として設定する。
【0052】
以上のようにして基準方位ベクトルD0が決定した段階で、図2のステップS14に移行する。このステップS14では、移動距離取得処理サブルーチンを実行する。
【0053】
この移動距離取得処理サブルーチンでは、図6のステップS44において、歩数計数部32が、3軸加速度センサ10の出力(加速度値A)に基づいて歩数を取得し、ステップS46において、距離算出部34が、歩数と、予めユーザにより入力されている歩幅データと、を積算することにより移動距離を算出する。このようにして移動距離が算出された段階で、図2のステップS16に移行する。
【0054】
図2のステップS16では、移動履歴算出部50が移動履歴を取得する。この場合、図3のステップS28で決定した基準方位ベクトル(D0)と、移動距離とに基づいて、移動履歴(「基準方位から0°の方向に、qメートル移動した」などの移動履歴)を取得する。
【0055】
次いで、ステップS18では、移動履歴算出部50が、ステップS16において取得した移動履歴を、移動履歴保持部52に保存して、ステップS10に戻る。
【0056】
その後、ステップS10における判断が肯定されると、ステップS12の方位取得処理サブルーチンを再度実行する。このサブルーチンにおいて、図3のステップS20の判断が肯定されると(携帯電話100は、固定状態がロックされているため)、ステップS22において、一つ前の端末状態が固定か否かが判断される。
【0057】
この場合、一つ前の端末状態は固定であったので、ここでの判断は肯定され、ステップS30に移行する。このステップS30では、前述したステップS24と同様、傾斜角算出部40が、3軸加速度センサ10から加速度値Aを取得し、ステップS24で設定したXYZ座標系において傾斜角(α、β)を算出する。そして、ステップS32では、前述したステップS26と同様に、地磁気値取得部42が3軸方位センサ12から地磁気値Hを取得し、方位ベクトル算出部44が、ステップS30で算出された傾斜角(α、β)を用いて、地磁気値H(補正後の地磁気値H’)の水平成分(方位ベクトルD)を取得する。
【0058】
次いで、ステップS34では、差分角算出部48が、ステップS32で取得された方位ベクトルD(以下、「現在方位ベクトルD1」と呼ぶ)と基準方位ベクトルD0との間の角度(基準方位ベクトルD0を基準とした現在方位ベクトルD1の相対方位角)を以下のようにして算出する。なお、図7には、現在方位ベクトルD1と基準方位ベクトルD0との間の角度(相対方位角)が、符号φにて示されている。
【0059】
基準方位ベクトルをD0=(x0,y0)、観測された現在方位ベクトルをD1=(x1,y1)とすると、ベクトルD0、D1の外積、及びベクトルD0、D1の内積は、次式(9)、(10)にて表すことができる。
【0060】
外積=(x0×y1)−(y0×x1) …(9)
内積=(x0×x1)+(y0×y1) …(10)
したがって、相対方位角φは、次式(11)より算出することができる。
φ=arctan((x0×y1−y0×x1)/(x0×x1+y0×y1))
…(11)
【0061】
したがって、ステップS34では、上式(11)を用いて相対方位角φを算出し、その後、図2のステップS14に移行する。このステップS14では、移動距離取得処理サブルーチンを、前述したのと同様に実行し、次のステップS16では、移動履歴算出部50が移動履歴を取得する。このステップS16では、図3のステップS34で決定した相対方位角φと、ステップS14で取得した移動距離とに基づいて、移動履歴(「基準方位からφ°の方向に、q’メートル移動した」などの移動履歴)を取得する。
【0062】
次いで、ステップS18では、移動履歴算出部50が、ステップS16において取得した移動履歴を、移動履歴保持部52に送信して、ステップS10に戻る。
【0063】
以降は、図2のステップS10→ステップS12(図3のステップS20→S22→S30→S32→S34)→ステップS14(図6のステップS44→S46)→ステップS16→ステップS18のループを、例えば、人が一歩歩行するのに要する平均的な時間(例えば400msec〜500msec)よりも短い時間ごとに、繰り返し実行する。なお、ステップS12とステップS14との処理順序を入れ替え、ステップS14→ステップS12の順で処理しても良い。
【0064】
以上の処理により取得される移動履歴を積算(連結)することにより、図8(a)に示すように、スタート地点Sから移動を開始した後の移動経路を、移動距離とともに取得することが可能となる。また、例えば、図8(b)に示すように、スタート地点Sから移動を開始して、当該スタート地点まで戻ってきたことを知ることもできる。更に、図8(b)によれば、例えば、携帯電話100又は移動履歴算出装置16を備える移動端末を有する競技者が、陸上競技場のトラックを何周したかなどを検出することも可能である。なお、この移動履歴については、ユーザが入力部14を操作して移動履歴の表示処理を実行した時点で、表示部18に表示させても良いし、あるいは、移動履歴取得モードを終了した時点で、表示部18に表示させても良い。
【0065】
なお、本実施形態では、最初に決定される基準方位ベクトルによっては、図8(c)や図8(d)に示すように、図8(a)や図8(b)から回転した状態で移動経路が取得されることもある。しかしながら、例えば、ユーザから別途入力される絶対方位と関連付けたり、地図データと関連付けたり(道路への適合処理を行ったり)することにより、図8(c)や図8(d)の状態から図8(a)や図8(b)の状態に補正することは容易である。また、ユーザがスタート地点に戻ったか否かを確認する程度の使用方法であれば、絶対方位が定まっていなくても、問題なく使用することが可能である。
【0066】
ところで、ステップS12(方位取得処理サブルーチン)のステップS20(図3)では、携帯電話100の固定が解除されると(移動履歴取得モードの設定が解除されると)、判断が否定され、ステップS38に移行する。
【0067】
このステップS38では、一つ前の状態が固定であったか否かを判断し、ここでの判断が肯定された場合(ステップS38Yes)には、ステップS40で、基準方位ベクトルD0をクリアする。また、ステップS24で設定したXYZ軸をクリアする。また、ステップS38の判断が否定された場合には、そのまま、図2のステップS14に移行して、携帯電話100が固定状態になるまで(移動履歴取得モードに設定されるまで)、待機する。
【0068】
本実施形態では、XYZ軸を端末に対して固定的に設定するのではなく、XY座標系を地面に平行な仮想水平面として、基準方位ベクトルを算出する毎にXYZ軸を設定し、その軸の中で端末が回転する状態を仮想して、傾斜角(ピッチ角、ロール角)を用いて方位を算出する処理を行うので、携帯電話100の姿勢がいかなる姿勢であっても、基準方位ベクトルに基づいて相対方位角φを算出することが可能である。なお、基準方位ベクトルを算出する際に設定するXY軸は、XY平面が地面と水平な仮想面であれば、毎回異なる方位を向いた軸であっても構わない。例えば、1回目に基準方位ベクトルを算出した際に設定したX軸はたまたま磁北の方位に設定され、2回目に基準方位ベクトルを算出した際に設定したX軸は、1回目に設定したX軸の方位とは異なり、磁北から30度東に傾いた方位に設定されても構わない。
【0069】
以上、詳細に説明したように、本実施形態によると、携帯電話100の姿勢が固定された状態で、3軸方位センサ12による地磁気の検出結果(地磁気値H)と携帯電話100の姿勢(ロール角α、ピッチ角β)とに基づいて携帯電話100の基準方位ベクトルD0を決定し、その後、3軸方位センサ12により地磁気を再度検出した結果(地磁気値H)と携帯電話100の姿勢(ロール角α、ピッチ角β)とに基づいて算出される携帯電話100の現在方位ベクトルD1と、基準方位ベクトルD0との間の角度(相対方位角)φを検出するので、携帯電話100の姿勢にかかわらず、基準方位ベクトルD0を基準とした携帯電話100の相対角度を検出することができる。すなわち、従来の場合、携帯電話上で基準位置を決め、基準位置における絶対方位(東西南北で示される方位又は北を基準とする角度)で方位を計測していたため、基準位置が端末の先頭である携帯電話100が、図10(c)のように垂直方向に向いたときには、その方位が計測できなかったが、本実施形態のように、相対方位角を用いることにより、携帯電話100の姿勢に関係なく、常に基準方位ベクトルD0との相対角度を算出することができる。
【0070】
また、本実施形態によると、基準方位ベクトルD0と携帯電話100の現在方位ベクトルD1との間の角度(相対方位角)φと、ユーザの歩数とに基づいてユーザの移動履歴を算出するので、当該移動履歴の算出を簡易に行うことができる。この場合、GPS等の装置を使用しない(3軸方位センサと3軸加速度センサを用いる)ので、消費電力を低減することができる。
【0071】
なお、上記実施形態では、図3のステップS20における判断を、ユーザの入力(移動履歴取得モードへの設定)に基づいて行うこととしたが、これに限られるものではない。例えば、単位時間当たりの3軸加速度センサ10の出力値の変動を検知し、その変動が所定の閾値以内にあるか否かで、固定状態を判断することとしても良い。また、歩き始めを歩数計数部32で計測し、それ以降を固定状態と判断することとしても良い。
【0072】
また、例えば、以下の状態となった時点で固定状態と判断し、それ以降は、ユーザによる解除動作があるまで固定状態をロック(継続)することとしても良い。固定状態と判断する基準としては、例えば、(1)単位時間あたりの地磁気値の変動が閾値以内に収まった時点、(2)単位時間あたりの加速度センサの出力値の変動が閾値以内に収まった時点、(3)単位時間あたりの地磁気値の変動が閾値以内である状態が一定時間以上継続した時点、(4)歩きはじめを検出(歩数計数部32が歩数を出力)した時点、(5)歩きはじめを検出し、さらに、単位時間あたりの地磁気値の変動が閾値以内に収まっていた時点、(6)歩きはじめを検出し、さらに、単位時間あたりの地磁気値の変動が閾値以内である状態が一定時間以上継続した時点、などを採用することができる。
【0073】
なお、上記実施形態では、方位決定要素として、地磁気を採用した場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、電波発信機から発信される電波や、赤外線発信機から発信される赤外線なども方位決定要素として採用することができる。この場合、例えば、自走式ロボットに本発明の方位検出装置や移動履歴算出装置を搭載し、ロボットの移動履歴や、移動方向(基準方位に基づく相対方位角)を取得することとしても良い。かかる場合には、取得された移動履歴や緯度方向を用いてロボットの制御を容易に行うことが可能となる。
【0074】
なお、上記実施形態では、携帯電話100に本発明の移動履歴算出装置が設けられた場合について説明したが、これに限らず、その他の移動端末(PDA(Personal Digital Assistant)やスマートフォンなど)に設けることとしても良い。また、上記実施形態では、方位検出装置26と、人の歩数に基づいて移動距離を計測する移動距離計測装置24とにより、移動履歴算出装置を構成する場合について説明したが、これに限られるものでない。例えば、方位検出装置26と、自動車などに搭載されている移動距離を取得可能なメータ装置とにより、移動履歴算出装置を構成しても良い。
【0075】
なお、上記実施形態における方位検出装置及び移動履歴算出装置は、複数の装置(図1の各部に対応)を組み合わせることにより構成しても良いし、各装置を、CPU、ROM、及びRAMなどを組み合わせた計算機システムで構成し、上記各部の機能を計算機システムに内蔵されたプログラムによって実現することとしても良い。
【0076】
上述した実施形態は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
【0077】
なお、以上の説明に関して更に以下の付記を開示する。
(付記1) 移動端末の姿勢が固定された状態で、前記移動端末の外部の方位決定要素の方向を前記移動端末が有する方向検出器により検出し、当該検出結果と前記移動端末の姿勢とに基づいて前記移動端末の基準方位を決定する基準方位決定工程と、前記基準方位が決定された後、前記方向検出器により前記方位決定要素の方向を再度検出した結果と前記移動端末の姿勢とに基づいて前記移動端末の現在方位を算出し、当該現在方位と前記基準方位との間の角度を検出する相対角度検出工程と、を含む方位検出方法。
(付記2) 前記基準方位決定工程は、前記移動端末の姿勢を前記移動端末が有する3軸加速度センサにて検出する基準姿勢検出工程と、前記方向検出器により検出された前記方位決定要素の方向の地面に平行な仮想水平面内成分を、前記3軸加速度センサにて検出された前記移動端末の姿勢に基づいて算出し、当該仮想水平面内成分を前記基準方位とする基準方位算出工程と、を含むことを特徴とする付記1に記載の方位検出方法。
(付記3) 前記相対角度検出工程は、前記移動端末の現在姿勢を前記移動端末が有する3軸加速度センサにて検出する現在姿勢検出工程と、前記方向検出器により検出された前記方位決定要素の方向の地面に平行な仮想水平面内成分を、前記3軸加速度センサにて検出された前記移動端末の現在姿勢に基づいて算出し、当該仮想水平面内成分を前記移動端末の現在方位とする現在方位算出工程と、を含むことを特徴とする付記1又は2に記載の方位検出方法。
(付記4) 前記方位決定要素は、地磁気であり、前記方向検出器は、3軸方位センサであることを特徴とする付記1〜3のいずれか一項に記載の方位検出方法。
(付記5) 前記基準方位決定工程では、前記移動端末の姿勢が固定された状態にあるか否かを、ユーザからの入力、前記方向検出器の検出値の変動量及び前記移動端末の姿勢の変動量の少なくとも1つに基づいて判断することを特徴とする付記1〜4のいずれか一項に記載の方位検出方法。
(付記6) 前記相対角度検出工程を実行するか否かを、ユーザからの入力、及び前記移動端末の姿勢の変動量の少なくとも一方に基づいて判断する判断工程を更に含む付記1〜5のいずれか一項に記載の方位検出方法。
(付記7) 移動端末の基準方位を決定し、前記移動端末の現在方位と前記基準方位との間の角度を検出する方位検出工程と、ユーザの歩数を検出する歩数検出工程と、前記方位検出工程における検出結果と、前記歩数検出工程における検出結果とに基づいて、前記ユーザの移動履歴を算出する移動履歴算出工程と、を含む移動履歴算出方法。
(付記8) 前記方位検出工程では、付記1〜6のいずれか一項に記載の方位検出方法を用いることを特徴とする付記7に記載の移動履歴算出方法。
(付記9) 移動端末の姿勢を算出する傾斜角算出部と、前記移動端末が有する方向検出器による、前記移動端末の外部の方位決定要素の方向の検出結果と、前記傾斜角算出部にて算出された前記移動端末の姿勢とに基づいて、前記移動端末の方位を算出する方位算出部と、前記方位算出部の算出結果に基づいて前記移動端末の基準方位を決定し、前記基準方位決定後の前記移動端末の方位と前記基準方位との間の角度を算出する相対角度算出部と、を備える方位検出装置。
(付記10) 前記傾斜角算出部は、前記移動端末が有する3軸加速度センサの検出結果に基づいて前記移動端末の姿勢を算出し、前記方位算出部は、前記移動端末の姿勢に基づいて、前記方向検出器により検出された前記方位決定要素の方向の地面に平行な仮想水平面内成分を算出し、当該移動端末の仮想水平面内成分を、前記移動端末の方位とすることを特徴とする付記9に記載の方位検出装置。
(付記11) 前記方位決定要素は、地磁気であり、前記方向検出器は、3軸方位センサであることを特徴とする付記9又は10に記載の方位検出装置。
(付記12) ユーザからの入力、前記前記方向検出器の検出値の変動量及び前記移動端末の姿勢の変動量の少なくとも1つに基づいて、前記相対角度算出部による前記移動端末の基準方位の決定を行うタイミングを検出する端末状態検出部を更に備える付記9〜11のいずれか一項に記載の方位検出装置。
(付記13) 移動端末の基準方位を決定し、前記移動端末の現在方位と前記基準方位との間の角度を検出する方位検出部と、ユーザの歩数を検出する歩数検出部と、前記方位検出部における検出結果と、前記歩数検出部における検出結果とに基づいて、前記ユーザの移動履歴を算出する移動履歴算出部と、を備える移動履歴算出装置。
(付記14) 前記方位検出部として、付記9〜12のいずれか一項に記載の方位検出装置を用いることを特徴とする付記13に記載の移動履歴算出装置。
(付記15) コンピュータを、移動端末の姿勢を算出する傾斜角算出部、前記移動端末が有する方向検出器による、前記移動端末の外部の方位決定要素の方向の検出結果と、前記傾斜角算出部にて算出された前記移動端末の姿勢とに基づいて、前記移動端末の方位を算出する方位算出部、及び前記方位算出部の算出結果に基づいて前記移動端末の基準方位を決定し、前記基準方位決定後の前記移動端末の方位と前記基準方位との間の角度を算出する相対角度算出部、として機能させることを特徴とするプログラム。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】一実施形態に係る携帯電話及び携帯電話が備える移動履歴算出装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】移動履歴算出装置の処理を示すフローチャートである。
【図3】図2のステップS12の処理を示すフローチャートである。
【図4】ロール角及びピッチ角を説明するための図である。
【図5】方位ベクトルの算出方法を説明するための図である。
【図6】図2のステップS14の処理を示すフローチャートである。
【図7】相対方位角の算出方法について説明するための図である。
【図8】図2の処理により取得できる移動履歴を示す図である。
【図9】従来技術について示す図である。
【符号の説明】
【0079】
10 3軸加速度センサ
12 3軸方位センサ(方向検出器)
40 傾斜角算出部
44 方位ベクトル算出部(方位算出部)
48 差分角算出部(相対角度算出部)
26 方位検出装置
22 端末状態検出部
32 歩数計数部(歩数検出部)
50 移動履歴算出部
100 携帯電話(移動端末)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動端末の姿勢が固定された状態で、前記移動端末の外部の方位決定要素の方向を前記移動端末が有する方向検出器により検出し、当該検出結果と前記移動端末の姿勢とに基づいて前記移動端末の基準方位を決定する基準方位決定工程と、
前記基準方位が決定された後、前記方向検出器により前記方位決定要素の方向を再度検出した結果と前記移動端末の姿勢とに基づいて前記移動端末の現在方位を算出し、当該現在方位と前記基準方位との間の角度を検出する相対角度検出工程と、を含む方位検出方法。
【請求項2】
前記基準方位決定工程は、
前記移動端末の姿勢を前記移動端末が有する3軸加速度センサにて検出する基準姿勢検出工程と、
前記方向検出器により検出された前記方位決定要素の方向の地面に平行な仮想水平面内成分を、前記3軸加速度センサにて検出された前記移動端末の姿勢に基づいて算出し、当該仮想水平面内成分を前記基準方位とする基準方位算出工程と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の方位検出方法。
【請求項3】
前記相対角度検出工程は、
前記移動端末の現在姿勢を前記移動端末が有する3軸加速度センサにて検出する現在姿勢検出工程と、
前記方向検出器により検出された前記方位決定要素の方向の地面に平行な仮想水平面内成分を、前記3軸加速度センサにて検出された前記移動端末の現在姿勢に基づいて算出し、当該仮想水平面内成分を前記移動端末の現在方位とする現在方位算出工程と、を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の方位検出方法。
【請求項4】
前記方位決定要素は、地磁気であり、
前記方向検出器は、3軸方位センサであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の方位検出方法。
【請求項5】
前記基準方位決定工程では、前記移動端末の姿勢が固定された状態にあるか否かを、ユーザからの入力、前記方向検出器の検出値の変動量及び前記移動端末の姿勢の変動量の少なくとも1つに基づいて判断することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の方位検出方法。
【請求項6】
前記相対角度検出工程を実行するか否かを、ユーザからの入力、及び前記移動端末の姿勢の変動量の少なくとも一方に基づいて判断する判断工程を更に含む請求項1〜5のいずれか一項に記載の方位検出方法。
【請求項7】
移動端末の基準方位を決定し、前記移動端末の現在方位と前記基準方位との間の角度を検出する方位検出工程と、
ユーザの歩数を検出する歩数検出工程と、
前記方位検出工程における検出結果と、前記歩数検出工程における検出結果とに基づいて、前記ユーザの移動履歴を算出する移動履歴算出工程と、を含む移動履歴算出方法。
【請求項8】
前記方位検出工程では、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方位検出方法を用いることを特徴とする請求項7に記載の移動履歴算出方法。
【請求項9】
移動端末の姿勢を算出する傾斜角算出部と、
前記移動端末が有する方向検出器による、前記移動端末の外部の方位決定要素の方向の検出結果と、前記傾斜角算出部にて算出された前記移動端末の姿勢とに基づいて、前記移動端末の方位を算出する方位算出部と、
前記方位算出部の算出結果に基づいて前記移動端末の基準方位を決定し、前記基準方位決定後の前記移動端末の方位と前記基準方位との間の角度を算出する相対角度算出部と、を備える方位検出装置。
【請求項10】
移動端末の基準方位を決定し、前記移動端末の現在方位と前記基準方位との間の角度を検出する方位検出部と、
ユーザの歩数を検出する歩数検出部と、
前記方位検出部における検出結果と、前記歩数検出部における検出結果とに基づいて、前記ユーザの移動履歴を算出する移動履歴算出部と、を備える移動履歴算出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−78376(P2010−78376A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−244781(P2008−244781)
【出願日】平成20年9月24日(2008.9.24)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】