説明

旋綱の網処理方法及びこれに使用される網処理装置

【課題】 網捌き装置から降りてくる網を、それぞれの部位の牽引速度を変えながら網に振動を加味して中央部より振り分け牽引することにより、船体幅よりはるかに幅の広い網を捌きながら折畳み、網台の上に格納可能に設ける。
【解決手段】 船体後部の網台上を移動及び上下可能に設けた架台上に、前後方向に伸縮自在で且つ回動自在に取付け、先端を上下方向に俯仰自在に形成した網捌き装置を装着し,当該網捌き装置の両側には各々回転自在の案内ローラーを装着する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は旋網本船に使用される旋網の網捌き方法及び網捌きに使用される網処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
旋綱漁業において、投綱した網は底部を閉じた後に早急に巻き取られるが、揚網された網は次回の投網に備えるために丁寧に捌きながら網台の上に積み込まれてゆく。
【0003】
この作業は次回の迅速な投網を行うために極めて重要なものであり、そのため多くの作業員を担当させている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
海中より揚網される網は、まず船尾後端部に設置されたネットホーラーで牽引され、続いてデリックブームあるいはマリンクレーンの先端に懸架された網捌き機で高い位置まで持ち上げられ、そこから網台上に自由落下状態で巻き上げられる。
【0005】
この時、作業員の手作業により網の海底側の沈子部と海面側の浮子部とを完全に振り分け、中間の網の部分を捌いて折り畳みながら網台の上に格納する。
【0006】
ところがこの網捌きの作業は、常に揺動を繰り返す船上では、見た目以上に困難であり、想像以上に危険を伴うものである。
【0007】
すなわち、幅数十メートルから百数十メートルの網をわずか十メートルにも満たない網台の上に出来るだけ均等になるように捌きながら折畳むので、相当な重量感が有り、手作業では力を要する極めて厳しい作業を強いられてしまう。
【0008】
また、高い位置に保持された網捌き機から強制的に下ろされてくるので、網に押し潰されないように揺動の激しい船上で体を支えながら網を捌かなければならない。
【0009】
荒天時などに於いては特に網の揺動が激しく、網を掴んでも揺れる網の慣性力により体ごと振り回されてしまうこともある。
【0010】
揚網が進んで行けば、積み上げられた網の上に乗って綱を捌き続けなければならず、網を引っ掛けたり網に足を取られる事も多く、かなり危険で力を要する作業であり、そのためこの綱捌きの作業には最終段階で、捕獲した魚を水揚げ可能に閉じ込める位置である魚捕部の揚網と同様、多くの作業員を割り当てなければならない。
【0011】
近年では網の海面側に当たる浮子部分と、海底側にあたる沈子の部分を夫々牽引しながら巻き取る浮子牽引装置や沈子牽引装置が開発されて使用されつつ有り、それにより作業負担が軽減されてはきたが、いまだ中網部分の捌き作業は作業員の手に頼っているのが現状である。
【0012】
また、揚網された網を捌きながら格納する作業を補助する網捌き装置も開発されてはいるが、未だに作業員の手作業以上の効果を上げるに至ってはいない。
【課題を解決しようとする手段】
【0013】
上述した課題を解決するため、現在行われている揚網作業を観察してみるに、網捌き機から下りてくる網は捩れたり縺れたりしているため作業員は常に網を引っ張りながらその網をほぐしている。
【0014】
その動きを見るに網を引きながら前後に揺すったり左右に振ったり、網を叩くように強く動かしたりと常に網を振動させるような動きを与え続けている。
【0015】
本発明は上述したような作業の動きを観察検討し、あたかも作業員が網を叩きながら振動を与えつつ網をほぐし、下りてきた網を捌くために以下のような構成とする。
【0016】
船体後部の網台両舷に設けられたレールを移動可能で、上下自在に架設された架台上に、伸縮及び俯仰並びに牽引の勢力を付与した網捌き装置を装着する。
【0017】
デリッククレーン等に懸下した網捌き機より降下してくる網を当該網捌き装置を用いて押し引きし、上下及び左右に揺動させつつ網を叩き、その動作によって網の縺れや捩れを取りつつ網を牽引し且つ横方向に広げる。
【0018】
船体横方向に夫々単独牽引可能な網牽引装置を取付け、網捌き装置で叩かれながら降りてくる網を、それぞれの部位の牽引速度及び牽引方向を変えながら牽引可能に構成したもので、この方法により船体幅よりはるかに幅の広い網をほぼ均等に振り分けながら捌き、網台の上に網を格納可能に設けたものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明は上述したごとく、危険かつ多数の作業員を必要とする網捌きの作業を動力により従来の人力による作業と同様の振動を網に強制的に与え、作業員の労力を低減可能にしたもので、揚網作業の省力化に貢献出来るものである。
【0020】
また、省力化と同時に作業における危険性を低く抑え、網捌き作業の安全性を向上させる効果がある。
【0021】
さらに、これまで手作業に頼るしかなかっただけの網捌き作業を、機械化で合理的に行えるので、作業の近代化に貢献できる。
【0022】
その上、網捌き機より降りてくる網を強制的に牽引しながら捌くので、網捌き機の位置を低めに設定する事が可能で、船体の重心位置を低く設定する事ができるため船体のバランスを安定させ、安全性の向上に貢献できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明は発明を実施するための最良の方法として以下に述べるような構造とする。
【0024】
左右に分割された架台に軸受を設けてローラーアームを軸着し、油圧シリンダーを装着してシリンダーの伸縮によりローラーアームを俯仰自在に設ける。
【0025】
ローラーアームには軸受アーム部を伸縮可能に設けた油圧シリンダーを装着してあり、左右夫々に設けたモーターケース内の油圧モーターと捌きローラーを連結し、油圧モーターの回転で捌きローラーを回転自在に設けた捌き部を形成してシリンダーにより伸縮自在に設けてある。
【0026】
軸受アームの上面にはローラーアーム後方に達する長さで且つ油圧モーターで回転自在に設けたガイドローラーを取付けてある。
【実施例】
【0027】
以下実施例について図面を下に説明すると、図1は本発明の平面図、図2は側面図、図3はモーターケースの断面図である。
【0028】
中央部を左右に分割した架台1の夫々の側面に軸受2を設けてローラーアーム3を軸着し、また当該アーム3の下側には油圧シリンダー4を回動自在に装着して、油圧シリンダー4の伸縮によりローラーアーム3を矢印A−A′に俯仰自在に設ける。
【0029】
当該ローラーアーム3には軸受アーム部5を前後に伸縮可能に設けた油圧シリンダー6を連結材7で取付けてあり、左右夫々の軸受アーム部5先端に取付けたモーターケース8内に取付けた油圧モーター9と捌きローラー10を連結し、支持枠11に取付けた支持アーム12に固着した軸受13に捌きローラー10の片端を軸着して油圧モーター9の回転で捌きローラー10を回転自在に設けた捌き部14を形成する。
【0030】
当該捌き部14は前述の油圧シリンダー6の伸縮により矢印B−B′に伸縮自在に設けてある。
【0031】
図4はガイドローラーの断面図である。
【0032】
ローラーアーム3の上面には左右ともに、先端軸受15を軸受アーム部5のモーターケース8後方に固着したガイドローラー16を取付けてある。
【0033】
当該ガイドローラー16はローラーアーム3後方に達する長さに形成してあり、後端に設けたモーターケース17を支持アーム18で支持してある。
【0034】
上記モーターケース17内には油圧モーター19を装着してあり、当該油圧モーター19とガイドローラー16とを回転自在に連結してモーター19の回転によりガイドローラー16も回転自在に設けてある。
【0035】
本発明における網処理装置を使用する場合は、図23、図24等の使用説明図にあるように船体101最後部のネットホーラー102で海中から牽引した網103をマリンクレーン等104の先端に懸架され、高所に置かれた網捌き機105へと誘導し、当該網捌き機106から降りてくる網107を船体101後方より叩くように振動させつつ押し引きし、この運動によりもつれた網103をほぐして自然に広げ、網台上106にきれいに折りたたみながら格納する。
【0036】
網捌き機105より降りてくる網103は捌き部14が油圧シリンダー4,6の伸縮で前後したり俯仰したりする動きに加え、捌きローラー10が正逆回転や左右異なった回転をすることで叩かれたりゆすられたり持ち上げられたり引っ張られたりの複雑な動きを与えられるためにもつれたり絡んだりした部分が次第に緩み、左右のガイドローラー16で両端を強制的に引かれるので、捌かれつつ順次下りてゆく。
【0037】
後は架台1を緩やかに前後させれば網103は自然に網台上106に折りたたまれつつ格納されてゆくことになる。
【0038】
図5は本発明の実施例2を示す平面図である。
【0039】
捌き部14の軸受アーム5の軸受部5′に外向きに角度を設け、支持枠19に固着した支持アーム20の長さを軸受アーム15よりも長く形成する。
【0040】
当該支持アーム20の先端に取付けた軸受部21の軸心に角度を設けて、夫々のモーターケース22に軸着した捌きローラー23の片端を装着して捌き部14先端を角状に配列形成したものである。
【0041】
図6は実施例3を示す平面図である。
【0042】
軸受アーム24の先端部を長円孔25を有するスライド金具26及び軸受27を有するスライダー28とに分割してスライド自在に連結する。
【0043】
連結枠29上に固着した油圧シリンダー30の先端に、捌きローラー31を回動自在に軸着した軸受を有する軸受部32を取付けてローラーアーム24の伸縮とは独立して軸受部32を前後に移動可能に設けてある。
【0044】
これにより左右のローラーアーム24は夫々が独立して伸縮が可能になり、網101に相対する角度を自在に可変できる。
【0045】
図7は実施例4を示す平面図である。
【0046】
軸受部33両側の捌きローラー34を複数個に分割し、夫々をユニバーサルジョイントで連結する。
【0047】
夫々のローラー34間は補助枠35で支持枠36に固着した補助軸受37で固定して、夫々の捌きローラー34を湾曲状に配列したものである。
【0048】
図8は実施例5を示す側面図、図9はその平面図である。
【0049】
俯仰及び伸縮自在に設けた左右の軸受アーム38に連結した捌きローラー39上に中央部より振り分ける形状で螺旋状に形成した複数個の網叩き材40を固着する。
【0050】
上部の網捌き機105から下りて来る網103の下部に位置した網処理部14を伸縮及び俯仰させながら同時に捌きローラー39を回転させると、当該ローラー39上の網叩き材40が順次網103を叩きながら振動を与え続け、加えて中央部より左右に振り分けるように移動させつつ網103を捌くものである。
【0051】
図10は実施例6を示す平面図である。
【0052】
俯仰及び伸縮自在に設けた左右の軸受アーム41に連結した捌きローラー42上に中央から左右に振り分ける形状で螺旋状板43を固着したものである。
【0053】
網叩き材43を螺旋状板にすることで網103や網に付随しているロープ等が捌き部14に絡む事を防止することが可能である。
【0054】
その他の詳細は実施例5に準ずる。
【0055】
図11は実施例7を示す平面図である。
【0056】
捌きローラー44上に同一形状に設けた複数の板状の網叩き材45を、円周上に等角度を持って中央から左右に振り分ける形で固着してある。
【0057】
上部の網捌き機105から下りて来る網103の下部に位置した網処理装置を伸縮及び俯仰させながら同時に捌きローラー44を回転させると、当該ローラー44上の網叩き材45が回転に伴ってメリハリを持って網103を叩きながら振動を与え続け、さらに円周上に等角度を持って中央から左右に振り分ける形で固着してあるため、中央部より左右に振り分けるように移動させつつ網103を捌く。
【0058】
なお詳細は実施例5に準ずる。
【0059】
図12は実施例8を示す平面図である。
【0060】
捌きローラー46上に不定形に設けた網叩き材47を中央から振り分けるように配列して固着してある。
【0061】
上部の網捌き機105から下りて来る網103の下部に位置した網処理装置を伸縮及び俯仰させながら同時に捌きローラー46を回転させると、当該ローラー上の網叩き材47が回転に伴って同一形状の網叩き材よりもさらにメリハリを持って網を叩きながら振動を与える事が可能で、さらに中央から左右に振り分ける形で固着してあるため、より効果的に網103を捌くことが可能である。
【0062】
詳細は実施例5に準じる。
【0063】
図13は実施例9を示す平面図である。
【0064】
左右に分割された捌きローラー48上に、夫々中央部では細く周辺部で大きく広げた矢羽状に形成した網叩き材49・50を、沈子側103Aは短く浮子側103Bに長く右夫々不定形に設け且つ沈子側103Aの数を多く設けたものである。
【0065】
上部の網捌き機105から下りて来る網103の下部に位置した網処理装置を伸縮及び俯仰させながら同時に捌きローラー48を回転させると、当該ローラー48上の網叩き材49・50が順次網103を叩きながら振動を与え続け、加えて中央部より左右に振り分けるように移動させつつ網103を捌く。
【0066】
さらに左右の網叩き材49・50の形状が夫々で異なるため、中央部を境に網の振動自体も同一ではなくなってくる。
【0067】
元来沈子側103Aと浮子側103Bではその形態も重量も異なるので必然的に捌き方にも違いが出てくるのであるが、異なる振動を加味することによって夫々の部位に応じた捌き方を導入する事を可能にし、より効果的な網捌きの作業を行うことが出来る。
【0068】
図14は実施例10を示す側面図、図15は平面図である。
【0069】
両側の軸受アーム51の下部に設けたクレビス52に牽引部アーム53後端を軸着し同様に軸受アーム51に装着した油圧シリンダー54と連結して牽引部アーム53を矢印C−C′に俯仰自在に設け同様にローラーアーム51の伸縮により、矢印D−D′に前後自在に設けてある。
【0070】
当該牽引部アーム53には中央及び両端に網挟持型の牽引装置55を固着して、網叩き材56を有する捌きローラー39を通過して繰り出されてくる網103を挟持牽引可能に設けてある。
【0071】
上部の網捌き機105から下りて来る網103の下部に位置した網処理装置を伸縮及び俯仰させながら同時に捌きローラー39を回転させると、当該ローラー39上の網叩き材56が順次網103を叩きながら振動を与え続け、加えて中央部より左右に振り分けるように移動させつつ網103を捌く。
【0072】
この状態で捌き部14を通過した網103の要所を、それぞれ網挟持型牽引装置55で強制的に牽引し、さらに浮子側103B、沈子側103Aをそれぞれ牽引すると効果的な網103の捌き作業と格納の作業を行うことができる。
【0073】
図16は実施例11を示す側面図、図17は平面図である。
【0074】
両側の軸受アーム57を連結した支持枠36に網挟持型牽引装置55を固着し、捌きローラー58から繰り出される網103を挟持牽引可能に設けたものである。
【0075】
上部の網捌き機105から下りて来る網103の下部に位置した網処理装置を伸縮及び俯仰させながら同時に捌きローラー59を回転させ、捌き部14を通過した網103の要所を、それぞれ網挟持型牽引装置55で強制的に牽引し、さらに浮子側103B、沈子側103Aをそれぞれ牽引すると効果的な網103の捌き作業と格納の作業を行うことができる。
【0076】
図18は実施例12を示す側面図、図19は平面図である。
【0077】
両側の軸受アーム59を連結した支持枠60に油圧シリンダー61を固着し、当該シリンダー61により前後自在に網挟持型牽引装置55を装着し、捌きローラー62から繰り出される網103を挟持牽引可能に設けたものである。
【0078】
左右に分割された捌きローラー62上に、夫々中央部では細く周辺部で大きく広げた矢羽状に形成した網叩き部63・64を、浮子側103Bは長く沈子側103Aは短く右夫々不定形に設け且つ沈子側103Aの数を多く設けたものである。
【0079】
上部の網捌き機105から下りて来る網103の下部に位置した網処理装置を伸縮及び俯仰させながら同時に捌きローラー62を回転させると、当該ローラー62上の網叩き材63・64が順次網103を叩きながら振動を与え続け、加えて中央部より左右に振り分けるように移動させつつ網103を捌く。
【0080】
さらに左右の網叩き材63・64の形状が左右で異なるため、中央部を境に網の振動自体も同一ではなくなってくる。
【0081】
元来浮子側と沈子側ではその形態も重量も異なるので、捌き方も違い夫々に対応した捌き方が必要になってくるのであるが、上記の構造により異なる振動によって夫々の部位に応じた捌き方を導入する事が可能で、より効果的な網捌きの作業を行うことが出来る。
【0082】
この状態で捌き部14を通過した網103の要所を、それぞれ網挟持型牽引装置55で強制的に牽引し、さらに油圧シリンダー62の伸縮で網103を牽引する位置を浮子側・沈子側ともに変更自在で、夫々別々の最良のポジションで牽引可能なので、より効果的な網103の捌き作業と格納の作業を行うことができる。
【0083】
図20は網挟持型牽引装置の正面図、図21は側面図である。
【0084】
後部65に装着した油圧モーター66の回転により回転自在に設けた駆動ドラム67を有するカバーリング68に駆動部支持アーム69を取付け、当該支持アーム69の上部には軸受70を取付け、また駆動部支持アーム69先端には開閉用のクレビス71を設ける。
【0085】
先端に軸受72を設けた押さえアーム73の軸受72下部に軸孔74を取付け、また押さえアーム73の反対側には押さえドラム75を回転自在に取付けたカバー76を固着する。
【0086】
支持アーム69のクレビス71にバネ77を軸着し、当該バネ77の反対側は押さえアーム73先端の軸受72に軸着して、駆動部支持アーム69の先端のクレビス71と押えアーム73の軸孔74とを回動自在に軸78で連結する。
【0087】
上記駆動部支持アーム69には固定アーム79を取付けて、網捌き部14の支持枠36に固着可能に設けてある。
【0088】
駆動ドラム67のカバーリング68には網103の絡み防止の保護枠80を取付ける。
【0089】
図22は突起体の説明図である。
【0090】
押えドラム75の表面には渦状に設けた複数の突起体81を形成してあり、これにより網103の挟持時に抵抗を加味し、牽引力の増加に貢献させている。
【0091】
図23は架台の説明図である。
【0092】
船体後部の網台106の左舷側にレール107を取付ける。当該レール107は支柱108で船体101に直接固定してある。
【0093】
上記レール107には油圧モーター109及び減速機等によりレール107上を移動自在に設けた移動装置110を装着する。
【0094】
船体101右舷側には、一端を船橋111後端に固着し、且つ他端をワイヤー等112で支持したレール113を懸架する。
【0095】
当該レール113には左舷側レール107と同様に油圧モーター114及び減速機等によりレール上113上を移動自在に設けた移動装置115を装着する。
【0096】
上記左舷側移動装置110と右舷側の移動装置113夫々に上下装置116を取り付け、当該上下装置にフレーム材117を固着して架台1を形成する。
【産業利用の可能性】
【0097】
本発明に係る網処理作業は、現在の旋網漁業に於ける揚網作業の中で、危険度は高いながら最も機械化が遅れており、機械化による安全性の向上や作業の効率化が求められている。
【0098】
したがって本発明に係る網処理方法及び網処理装置が旋網本船に採用された場合、機械化によりこれまでの揚網作業内容を大きく効率化させ、安全性の向上や作業負担の軽減に大きく寄与出来るものである。
【0099】
なお、本発明における油圧の回路はこれを図示省略する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 正面図
【図2】 側面図
【図3】 モーターケースの断面図
【図4】 ガイドローラーの断面図
【図5】 実施例2を示す平面図
【図6】 実施例3を示す平面図
【図7】 実施例4を示す平面図
【図8】 実施例5を示す側面図
【図9】 実施例5を示す平面図
【図10】 実施例6を示す平面図
【図11】 実施例7を示す平面図
【図12】 実施例8を示す平面図
【図13】 実施例9を示す平面図
【図14】 実施例10を示す側面図
【図15】 実施例10を示す平面図
【図16】 実施例11を示す側面図
【図17】 実施例11を示す平面図
【図18】 実施例12を示す側面図
【図19】 実施例12を示す平面図
【図20】 網挟持型牽引装置の正面図
【図21】 網挟持型牽引装置の側面図
【図22】 突起体の説明図
【図23】 架台の説明図
【図24】 使用説明図
【図25】 使用説明図
【符号の説明】
1 架台
2 軸受
3 ローラーアーム
4 油圧シリンダー
5 軸受アーム部
6 油圧シリンダー
7 連結材
8 モーターケース
9 油圧モーター
10 捌きローラー
11 支持枠
12 支持アーム
13 軸受
14 捌き部
15 先端軸受
16 ガイドローラー
17 モーターケース
18 支持アーム
19 油圧モーター
20 支持アーム
21 軸受部
22 モーターケース
23 捌きローラー
24 軸受アーム
25 長円孔
26 スライド金具
27 軸受
28 スライダー
29 連結枠
30 油圧シリンダー
31 捌きローラー
32 軸受部
33 軸受部
34 捌きローラー
35 補助枠
36 支持枠
37 補助軸受
38 軸受アーム
39 捌きローラー
40 網叩き材
41 軸受アーム
42 捌きローラー
43 螺旋状板
44 捌きローラー
45 網叩き材
46 捌きローラー
47 網叩き材
48 捌きローラー
49 網叩き材
50 網叩き材
51 軸受アーム
52 クレビス
53 牽引部アーム
54 油圧シリンダー
55 網挟持型の牽引装置
56 網叩き材
57 軸受アーム
58 捌きローラー
59 軸受アーム
60 支持枠
61 油圧シリンダー
62 捌きローラー
63 網叩き材
64 網叩き材
65 後部
66 油圧モーター
67 駆動ドラム
68 カバーリング
69 支持アーム
70 軸受
71 クレビス
72 軸受
73 押さえアーム
74 軸孔
75 押さえドラム
76 カバー
77 バネ
78 軸
79 固定アーム
80 保護枠
81 突起体
101 船体
102 ネットホーラー
103 網
104 マリンクレーン
105 網捌き機
106 網台
107 レール
108 支柱
109 油圧モーター
110 移動装置
111 船橋
112 ワイヤー等
113 レール
114 油圧モーター
115 移動装置
116 上下装置
117 フレーム材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
船体後部の網台両舷に設けられたレールを移動可能に架設された架台上に、伸縮及び俯仰並びに牽引の勢力を付与した網捌き装置を装着し、当該網捌き装置を用いてデリッククレーン当に懸下した網捌き機より降下してくる網を押し引きし上下及び左右に揺動させながら網の縺れや捩れを取りつつ網を牽引し且つ横方向に広げることで網を捌き、網台上に整頓格納可能に構成した旋網の網処理方法。
【請求項2】
船体後部の網台上を前後に移動及び上下可能に設けた架台上にローラーアームを前後方向に伸縮自在で且つ回動自在に取付け、当該ローラーアーム先端には上下方向に俯仰自在に形成した網捌き装置を装着し,捌きローラーアームの両側には各々案内ローラーを装着した事を特長とする網処理装置。
【請求項3】
捌きローラーを角状に配列形成したことを特長とする特許請求の範囲第2項記載の網処理装置。
【請求項4】
捌きローラーの配列角度を可変自在に設けたことを特長とする特許請求の範囲第2項記載の網処理装置。
【請求項5】
捌きローラーを湾曲状に配列したことを特長とする特許請求の範囲第2項記載の網処理装置。
【請求項6】
網捌き装置の捌きローラーに網叩き部を取り付けて、当該ローラーの回転で正逆回転自在に構成したことを特長とする特許請求の範囲第2項乃至第5項記載の網処理装置。
【請求項7】
網捌きローラーの網叩き部を螺旋状に形成したことを特長とする特許請求の範囲第6項記載の網処理装置。
【請求項8】
捌きローラーの網叩き部を平板状に形成したことを特長とする特許請求の範囲第6項記載の網処理装置。
【請求項9】
捌きローラーの網叩き部を不定形状に形成したことを特長とする特許請求の範囲第6項記載の網処理装置。
【請求項10】
捌きローラーの網叩き部を矢羽状に形成したことを特長とする特許請求の範囲第6項記載の網処理装置。
【請求項11】
捌きローラーアームの下側に、俯仰自在に設けた牽引部アームを取付け、当該牽引部アームに複数の網挟持型ローラーを装着したことを特長とする特許請求の範囲第2項内次第10項記載の網処理装置。
【請求項12】
捌きローラーアームの下側に牽引部アームを固着し、当該牽引部アームに複数の網挟持型ローラーを装着したことを特長とする特許請求の範囲第2項内次第10項記載の網処理装置。
【請求項13】
牽引部アームを前後に伸縮自在に設けたことを特長とする特許請求の範囲第11項及び第12項記載の網処理装置。
【請求項14】
捌きローラーに網叩き部を取り付けたことを特長とする特許請求の範囲第11項内次第13項記載の網処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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