説明

昇降物干し装置

【課題】物干し竿が昇降途中に障害物に接触したときに、操作コードが操作されても、物干し竿がそれ以上昇降しない操作安定性に優れた昇降物干し装置を提供すること。
【解決手段】操作コードによる昇降操作にともなって昇降コード1を巻き取りまたは送り出し、物干し竿を昇降させる第1の昇降機構5は、操作コードによる昇降操作にともなって回転する伝達ギヤに噛合するクラッチギヤ7と、クラッチギヤにクラッチを介して結合し、クラッチギヤと連動するストッパーギヤ11と、ストッパーギヤの回転力が伝達され、昇降コードを巻き取る昇降コード巻き取り部と、ストッパーギヤの回転を噛合によって停止させるストッパー26とを有し、ストッパーは、ストッパーギヤに噛合する方向に付勢されている一方、昇降コードの張力を受けてストッパーギヤから離れて保持されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、室内で洗濯物を干すことができる昇降物干し装置に関する。
【背景技術】
【0002】
雨の日にも洗濯物を干したい、道路に面している等の理由により屋外に洗濯物を干しにくいなどの要望、要請から、室内で洗濯物を干すことができるようにした昇降物干し装置が提供されている。
【0003】
この昇降物干し装置は、たとえば図7に示したように、昇降コード1の一端に連結され、昇降自在に吊り下げられた物干し竿2を備えている。昇降コード1は、天井に設置される本体3に備えた昇降機構により巻き取られまたは送り出され、物干し竿2の昇降を可能にしている。昇降機構による昇降コード1の巻き取りおよび送り出しは、操作コード4により手動で操作される。操作コード4を引き下げ、昇降コード1を送り出すと、物干し竿2が下降し、昇降コード1を巻き取ると、物干し竿2が上昇する。物干し竿2は、端部2aが伸縮自在とされ、洗濯物の量に応じて長さが可変とされており、非使用時には、端部2aを縮め、本体3の内部に収納される。
【0004】
このような昇降物干し装置については、その性能の向上が検討されている。たとえば特許文献1には、操作コード4が、常に垂れ下がった状態にあることにともなう見栄えの悪さ、居室空間の使用の妨げなどを改善するために、操作終了後には操作コード4が本体3に引き込まれ、長く垂れ下がらず、操作時には操作コード4を操作しやすい位置まで引き下げることができるようにしている。
【特許文献1】特許第3527709号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、物干し竿2が昇降途中に障害物に接触したときに、それに気づかずに操作コード4が操作されても、物干し竿2をそれ以上昇降させず、昇降機構に無理な負荷が加わったり、昇降コード1が絡みついたりなどすることのない操作安定性に優れた昇降物干し装置を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の昇降物干し装置は、上記の課題を解決するために、以下のことを特徴としている。
【0007】
第1に、操作コードによる昇降操作にともなって物干し竿に連結された昇降コードを巻き取りまたは送り出し、物干し竿を昇降させる第1の昇降機構および第2の昇降機構を備え、第1の昇降機構は、操作コードによる昇降操作にともなって回転する伝達ギヤに噛合するクラッチギヤと、クラッチギヤにクラッチを介して結合し、クラッチギヤと連動するストッパーギヤと、ストッパーギヤの回転力が伝達され、昇降コードを巻き取る昇降コード巻き取り部と、ストッパーギヤの回転を噛合によって停止させるストッパーとを有し、ストッパーは、ストッパーギヤに噛合する方向に付勢されている一方、昇降コードの張力を受けてストッパーギヤから離れて保持されている昇降物干し装置であって、物干し竿が昇降途中に障害物に接触し、昇降コードがたるんで張力が低下すると、ストッパーがストッパーギヤに向かって移動して噛合し、ストッパーギヤの回転を停止させ、伝達ギヤからさらに回転力が伝達されると、クラッチが解除される。
【0008】
第2に、上記において、第2の昇降機構は、第1の昇降機構におけるストッパーギヤと連動するストッパーギヤと、ストッパーギヤの回転力が伝達され、昇降コードを巻き取る昇降コード巻き取り部と、ストッパーギヤの回転を噛合によって停止させるストッパーとを有し、ストッパーは、ストッパーギヤに噛合する方向に付勢されている一方、昇降コードの張力を受けてストッパーギヤから離れて保持されており、昇降コードが全て送り出され、物干し竿が最下点に達すると、第2の昇降機構において、昇降コードの張力がストッパーに作用しなくなり、ストッパーがストッパーギヤに向かって移動して噛合し、ストッパーギヤの回転を停止させ、これにともない第1の昇降機構におけるストッパーギヤの回転も停止され、伝達ギヤからさらに回転力が伝達されると、第1の昇降機構においてクラッチが解除される。
【0009】
第3に、上記において、クラッチは雄雌型のはめあいクラッチであり、結合部がテーパー状に形成されている。
【発明の効果】
【0010】
上記第1の発明によれば、物干し竿が昇降途中に障害物に接触することにともない昇降コードにたるみが発生すると、昇降コードの張力の低下によってストッパーの保持力が弱まり、付勢されているストッパーがストッパーギヤに噛合する方向に移動し、噛合してストッパーギヤの回転を停止させる。この状態において操作コードをさらに操作し、伝達ギヤが回転されると、クラッチが解除され、伝達ギヤからの回転力がストッパーギヤに伝達されず、伝達ギヤが空回りし、物干し竿はそれ以上昇降しなくなる。第1の昇降機構および第2の昇降機構に無理な負荷が加わったり、昇降コードが絡みついたりなどすることはない。昇降物干し装置の操作安定性が向上する。
【0011】
上記第2の発明によれば、上記の発明の効果に加え、物干し竿が最下点に達すると、第2の昇降機構において、昇降コードの張力がストッパーに作用しなくなり、ストッパーがストッパーギヤに向かって移動して噛合し、ストッパーギヤの回転を停止させる。これにともない第1の昇降機構におけるストッパーギヤの回転も停止される。この状態において、伝達ギヤからさらに回転力が伝達されると、第1の昇降機構においてクラッチが解除され、伝達ギヤからの回転力がストッパーギヤに伝達されず、伝達ギヤが空回りし、物干し竿はそれ以上下降しなくなる。第1の昇降機構および第2の昇降機構に無理な負荷が加わることなどがなく、昇降物干し装置の操作安定性がより向上する。
【0012】
上記第3の発明によれば、上記の発明の効果に加え、クラッチの結合および解除が容易に行われ、動作がスムーズになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1は、本発明の昇降物干し装置の一実施形態を示した要部側面図である。
【0014】
昇降物干し装置Aは、図7に示したような物干し竿2に一端を連結した昇降コード1を巻き取りまたは送り出し、物干し竿2を昇降させる第1の昇降機構5および第2の昇降機構6を備えている。第1の昇降機構5は、昇降物干し装置Aの左端部に、第2の昇降機構6は右端部にそれぞれ配置されている。第1の昇降機構5はクラッチギヤ7を有しており、第2の昇降機構6はクラッチギヤ7を有していない。第1の昇降機構5には、図2に示した操作コード4の引き下げによって正逆回転するホイール8に連動して回転する伝達ギヤが接続されている。すなわち、図3に示したように、伝達ギヤ9は、図2に示したホイール8と同軸上に配置され、ホイール8と連動し、回転力を第1の昇降機構5のクラッチギヤ7に伝達する。ホイール8は、図3図中において伝達ギヤ9に直近の右隣のブロックに内蔵され、操作コード4は図3図中において上側に引き出される。
【0015】
第1の昇降機構5には、図1に示した回転軸10上にクラッチギヤ7、ストッパーギヤ11およびウォームギヤ12が設けられている。クラッチギヤ7とストッパーギヤ11とは、図3に示したように、雄雌型のクラッチ13によって結合および解除可能とされている。通常は、回転軸10の周りに設けられた圧縮ばね14によってクラッチ13が結合するようにクラッチギヤ7がストッパーギヤ11側に押圧されている。このようなクラッチギヤ7に伝達ギヤ9が噛合している。
【0016】
ウォームギヤ12には、その回転方向に対して直角方向に回転するヘリカルギヤ15が噛合している。ヘリカルギヤ15は、ウォームギヤ12とともに昇降コード1の巻き取り部を構成するものであり、昇降コード1の他端が連結される巻き取りドラムに連結されている。昇降コード1は、巻き取りドラムの中心に結び16によって連結され、巻き取りドラムの外周に巻き取られ、また、送り出されるようになっている。昇降コード1は、本体ベース17に回転自在に設けられたプーリー18に掛け渡されて本体外に出ている。
【0017】
第1の昇降機構5の回転軸10は、図1に示したように、角パイプ19を介して第2の駆動機構6の回転軸20に接続している。第2の昇降機構6には、図3に示したように、回転軸20上にストッパーギヤ21およびウォームギヤ22が設けられている。ウォームギヤ22には、その回転方向に対して直角方向に回転するヘリカルギヤ23が噛合している。ヘリカルギヤ23は、ウォームギヤ22とともに昇降コード1の巻き取り部を構成するものであり、昇降コード1の他端が連結される巻き取りドラムに連結されている。昇降コード1は、巻き取りドラムの中心に結び24によって連結され、巻き取りドラムの外周に巻き取られ、また、送り出されるようになっている。昇降コード1は、本体ベース17に回転自在に設けられたプーリー25に掛け渡されて本体外に出ている。
【0018】
このような第1の昇降機構5および第2の昇降機構6を備えた昇降物干し装置Aは、図2に示した操作コード4を引き下げ、ホイール8を回転させると、その回転力が図3に示した伝達ギヤ9を介して第1の昇降機構5におけるクラッチギヤ7に伝達され、クラッチギヤ7が回転し、クラッチ13によって結合されたストッパーギヤ11がクラッチギヤ7に連動して回転し、ウォームギヤ12も連動して回転する。このときの回転力は、角パイプ19を介して第2の昇降機構6におけるストッパーギヤ21およびウォームギヤ22に伝達され、ストッパーギヤ21およびウォームギヤ22も回転する。ウォームギヤ12、22の回転にともなってヘリカルギヤ15、23が回転し、昇降コード1を巻き取りまたは送り出す。その結果、図7に示した物干し竿2が昇降する。
【0019】
また、第1の昇降機構5には、図3に示したように、細長形状のストッパー26が、クラッチギヤ7、ストッパーギヤ11、ウォームギヤ12およびヘリカルギヤ15を回転自在に支持するベース27上に図3図中に示した矢印方向にスライド自在に設けられている。ストッパー26は、図4<a><b>にも示したように、ベース27との間に圧縮ばね28を介在させており、圧縮ばね28の弾性力は、噛合部29が設けられたストッパー26の一端部26aをストッパーギヤ11に近づけるように作用し、噛合部29がストッパーギヤ11に噛合する方向にストッパー26を付勢している。
【0020】
さらに、ストッパー26には、噛合部29が設けられた一端部26aと反対側の端部に円弧面を有する掛かり部30が設けられている。掛かり部30は、ベース27において、ヘリカルギヤ15に連結された上記の通りの巻き取りドラム31より外側に位置し、昇降コード1が掛けられ、昇降コード1に張力を与えるとともに、昇降コード1の張力がストッパー26に作用するようにしている。昇降コード1の張力を受けてストッパー26は、圧縮ばね28の弾性力に抗して噛合部29が設けられた一端部26aがストッパーギヤ11から離れるように保持されている。
【0021】
図3に示したように、第2の昇降機構6にも細長形状のストッパー32が設けられている。ストッパー32は、ストッパーギヤ21、ウォームギヤ22およびヘリカルギヤ23を回転自在に支持するベース33上に図3図中に示した矢印方向にスライド自在に設けられている。ストッパー32は、図5<a><b>にも示したように、ベース33との間に圧縮ばね34を介在させており、圧縮ばね34の弾性力は、噛合部35が設けられたストッパー32の一端部32aをストッパーギヤ21に近づけるように作用し、噛合部35がストッパーギヤ21に噛合する方向にストッパー32を付勢している。
【0022】
さらに、ストッパー32には、略中央部に円弧面を有する掛かり部36が設けられている。掛かり部36には昇降コード1が掛けられ、昇降コード1に張力を与えるとともに、昇降コード1の張力がストッパー32に作用するようにしている。昇降コード1の張力を受けてストッパー32は、圧縮ばね34の弾性力に抗して噛合部35が設けられた一端部32aがストッパーギヤ21から離れるように保持されている。
【0023】
なお、第2の昇降機構6側の昇降コード1は、掛かり部36とプーリー25との間に設けられたプーリー37にも掛けられている。プーリー37は、ベース33に回転自在に支持されている。また、図5<b>図中に示した符号38が昇降コード1を巻き取る上記の通りの巻き取りドラムである。
【0024】
このように、昇降物干し装置Aは、第1の昇降機構5、第2の昇降機構6が、それぞれ、ストッパー26、32を有することから、次のような利点を有する。
【0025】
すなわち、昇降途中に図7に示した物干し竿2が障害物に接触し、昇降コード1にたるみが生じると、昇降コード1の張力が低下することから、第1の昇降機構5におけるストッパー26の保持力が弱まるため、ストッパー26は、図4<c>に示したように、圧縮ばね28からの弾性力によってスライドし、一端部26aの噛合部29がストッパーギヤ11に噛合する。この噛合によってストッパーギヤ11の回転が停止し、図1および図3に示した角パイプ19を介しての回転力の伝達が行われず、第2の昇降機構6におけるストッパーギヤ21の回転も停止する。この状態において図2に示した操作コード4をさらに操作し、図3および図4<a>に示した伝達ギヤ9が回転されると、伝達ギヤ9と噛合しているクラッチギヤ7は、ストッパーギヤ11の停止によりウォームギヤ12が回転しないので、クラッチ13が解除され、圧縮ばね14の弾性力に抗して伝達ギヤ9から外れるように回転軸10上を長さ方向に移動する。このため、伝達ギヤ9からの回転力がストッパーギヤ11に伝達されず、伝達ギヤ9は空回りする。したがって、物干し竿2はそれ以上昇降しなくなる。第1の昇降機構5および第2の昇降機構6に無理な負荷が加わったり、昇降コード1が絡みついたりなどすることはない。昇降物干し装置Aは、操作安定性が向上したものとなっている。
【0026】
また、物干し竿2が最下点に達すると、第2の昇降機構6において、図5<b>に示した巻き取りドラム38からプーリー37に向かう昇降コード1が掛かり部36から離れる。つまり、物干し竿2が最下点に達したときに、昇降コード1が掛かり部36から離れるように、昇降コード1は巻き取りドラム38に結び24によって取り付けられており、また、プーリー37は、掛かり部36に対して位置調整されてベース33上に配置されている。このように昇降コード1が掛かり部36から離れると、昇降コード1の張力がストッパー32に作用しなくなり、ストッパー32は、図5<c>に示したように、圧縮ばね34からの弾性力によってスライドし、一端部32aの噛合部35がストッパーギヤ21に噛合する。この噛合によってストッパーギヤ21の回転が停止し、図1および図3に示した角パイプ19を介して第1の昇降機構5におけるストッパーギヤ11の回転が停止される。この状態において図2に示した操作コード4をさらに操作し、図3および図4<a>に示した伝達ギヤ9が回転されると、伝達ギヤ9と噛合しているクラッチギヤ7は、ストッパーギヤ11の停止によりウォームギヤ12が回転しないので、クラッチ13が解除され、圧縮ばね14の弾性力に抗して伝達ギヤ9から外れるように回転軸10上を長さ方向に移動する。このため、伝達ギヤ9からの回転力がストッパーギヤ11に伝達されず、伝達ギヤ9は空回りする。したがって、物干し竿2はそれ以上下降しなくなる。第1の昇降機構5および第2の昇降機構6に無理な負荷が加わることなどがない。昇降物干し装置Aは、操作安定性がより向上したものとなっている。
【0027】
このように、図1に示した昇降物干し装置Aは、操作安定性に優れたものとなっている。
【0028】
なお、ストッパーギヤ11とクラッチギヤ7とを結合または解除するクラッチ13については、図6に示したように、雄雌型のはめあいクラッチを採用することができる。この場合、雄側クラッチ13aをストッパーギヤ11の側端外周面に配設し、雌側クラッチ13bをクラッチギヤ7の内周面に配設することができる。また、雄側クラッチ13aおよび雌側クラッチ13bのいずれにもテーパー39を付け、クラッチ13の結合部をテーパー状に形成することができる。テーパー状の結合部によって、クラッチ13の結合および解除が容易に行われるようになり、動作がスムーズになる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の昇降物干し装置の一実施形態を示した要部側面図である。
【図2】図1に示した昇降物干し装置における操作コードと操作コードの引き下げにより回転するホイールを示した要部側面図である。
【図3】図1に示した昇降物干し装置における第1の昇降機構および第2の昇降機構を示した要部底面図である。
【図4】<a><b><c>は、それぞれ、図3に示した第1の昇降機構の要部底面図、側面図およびストッパーの作動状態を示した側面図である。
【図5】<a><b><c>は、それぞれ、図4に示した第2の昇降機構の要部底面図、側面図およびストッパーの作動状態を示した側面図である。
【図6】ストッパーギヤとクラッチギヤとに配設される雄雌型のはめあいクラッチを例示した斜視図である。
【図7】昇降物干し装置を例示した正面図である。
【符号の説明】
【0030】
A 昇降物干し装置
1 昇降コード
2 物干し竿
4 操作コード
5 第1の昇降機構
6 第2の昇降機構
7 クラッチギヤ
9 伝達ギヤ
11 ストッパーギヤ
13 クラッチ
21 ストッパーギヤ
26 ストッパー
32 ストッパー
39 テーパー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作コードによる昇降操作にともなって物干し竿に連結された昇降コードを巻き取りまたは送り出し、物干し竿を昇降させる第1の昇降機構および第2の昇降機構を備え、第1の昇降機構は、操作コードによる昇降操作にともなって回転する伝達ギヤに噛合するクラッチギヤと、クラッチギヤにクラッチを介して結合し、クラッチギヤと連動するストッパーギヤと、ストッパーギヤの回転力が伝達され、昇降コードを巻き取る昇降コード巻き取り部と、ストッパーギヤの回転を噛合によって停止させるストッパーとを有し、ストッパーは、ストッパーギヤに噛合する方向に付勢されている一方、昇降コードの張力を受けてストッパーギヤから離れて保持されている昇降物干し装置であって、物干し竿が昇降途中に障害物に接触し、昇降コードがたるんで張力が低下すると、ストッパーがストッパーギヤに向かって移動して噛合し、ストッパーギヤの回転を停止させ、伝達ギヤからさらに回転力が伝達されると、クラッチが解除されることを特徴とする昇降物干し装置。
【請求項2】
第2の昇降機構は、第1の昇降機構におけるストッパーギヤと連動するストッパーギヤと、ストッパーギヤの回転力が伝達され、昇降コードを巻き取る昇降コード巻き取り部と、ストッパーギヤの回転を噛合によって停止させるストッパーとを有し、ストッパーは、ストッパーギヤに噛合する方向に付勢されている一方、昇降コードの張力を受けてストッパーギヤから離れて保持されており、昇降コードが全て送り出され、物干し竿が最下点に達すると、第2の昇降機構において、昇降コードの張力がストッパーに作用しなくなり、ストッパーがストッパーギヤに向かって移動して噛合し、ストッパーギヤの回転を停止させ、これにともない第1の昇降機構におけるストッパーギヤの回転も停止され、伝達ギヤからさらに回転力が伝達されると、第1の昇降機構においてクラッチが解除されることを特徴とする請求項1に記載の昇降物干し装置。
【請求項3】
クラッチは雄雌型のはめあいクラッチであり、結合部がテーパー状に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の昇降物干し装置。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図1】
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【公開番号】特開2008−104696(P2008−104696A)
【公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−291053(P2006−291053)
【出願日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【出願人】(000172787)オークス株式会社 (14)
【出願人】(506360631)株式会社三条工機製作所 (4)