説明

昇降装置

【課題】空気等を用いて昇降する空気圧式の昇降装置において伸縮袋の蛇行や安定性が課題になっていた。これらの課題の解決策を提供する。
【解決手段】軸芯上直角に向い合って平行に移動する2個の端面部材(1、2)と、その間に設けた軸芯方向に伸縮可能な支承部材(3)と、該端面部材間の外周部を気密して覆う可撓性膜材(5)と、該端面部材(1、2)と該可撓性膜材(5)によって形成される空間に連通する流体の出入口(6)を有し、該支承部材(3)の連動棹(32)を同期させて、流体を吸排し端面部材間の距離を変化させる装置でエレベータ、段差昇降機や伸縮装置などに供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平行な部材の間隔を自在に変化させる昇降装置や伸縮装置に関するものであり、例えば、エレベータや段差昇降機、あるいは荷揚げ装置などに供する。
【背景技術】
【0002】
従来より、気体圧式伸縮袋を用いた昇降装置のアイデアはあった。昇降装置のかごの下に気体圧式伸縮袋を入れて空気で吸気・排気をして伸縮袋の膨張・収縮によりかごを昇降させるというアイデアである。例えば、特許文献1では、気体圧式伸縮袋を用いた重量物降下上昇装置の例がある。ここでは特に伸縮袋の蛇行対策はなく原理のみの記述である。特許文献2では、密閉2重筒状体のエアーバッグを用い座屈防止用のリングを誘導パイプに係合させた例がある。また、特許文献3では、多段エアーバッグの繋合部には中心の連通孔から周縁方向に放射状の通気用パイプを配設し、且つガイドパイプに昇降自在に係合するよう複数個のガイドリングを平衡的に担持させ座屈防止させた例を示している。更に、特許文献4では、多段エアーバッグの夫々のエアーバッグにおいて、上段の下面と下段の上面の接着部分に沿って通孔が設けられ、この通孔を通して接続したガイドフレームを介し連結フレームがレールに対し昇降自在にし、且つ上下のエアーバッグを連結した帯状の膨らみ防止帯によって蛇行防止装置とするエレベータの例がある。
【0003】
一方、特許文献5では、径の異なる複数のポストをスライド可能に順次接続して上下端部が閉塞する伸縮軸を形成し、各ポストの上部外周にフランジを設け、このフランジ間に液体の流入・流出によって伸縮するベローズを取付け、外部に連通する流入出口を有する多段揚程リフターの例がある。
【特許文献1】特開昭50−85052号公報
【特許文献2】実開平4−31784号公報
【特許文献3】特開平6−191767号公報
【特許文献4】特開平10−250957号公報
【特許文献5】特開昭62−230597号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
結局、気体圧式伸縮袋を用いた昇降装置において、最も必要な作用としては以下の3点に集約できる。即ち、
1.昇降中、伸縮袋が蛇行しないで安定した昇降ができること。
2.全要素が両端面部材間に収納されていること。
3.膨張した時と圧縮した時の全高比(変位倍率と称す)が大きく取れること。
であるが、本発明はこれらの課題に新たな解決策を提示する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上記目的を達成するために、以下の通り考察した。例えば、紙風船のように伸縮しない可撓性袋の上下に接着剤を塗り平板で挟んだ状態で上の板に錘を乗せた場合を考えると容易に判明するが、紙風船が一杯膨らんだ状態では紙風船が破れる荷重までは位置を保つことができる。しかし、紙風船が一杯に膨らむ前の中間的な状態では板は紙風船のたるみの範囲で自由に流されるし自由に傾き錘を安定して載せて置くことはできない。これが空気圧式伸縮袋の蛇行や座屈につながっている。これらの自由な動きを抑制しながら自立して上下に安定的に昇降させるためには最低限下記の要件を満たす必要がある。
・「上下の板が平行を保ちながら安定して移動すること。」
即ち、自らの機能として移動の始めから終りまで上下の板の軸芯が一致することである。
【0006】
そのため、軸芯上において直角に向い合って平行に移動する2個の端面部材と、該端面部材間に設けた軸芯方向に伸縮可能な支承部材と、該端面部材間の外周部を気密して覆う可撓性膜材と、該端面部材と該可撓性膜材によって形成される空間に連通する流体の出入口を有し、流体を出し入れすることにより該端面部材間の距離が流体からの圧力を受けて平行に変化するようにしたものである。ここで、端面部材は平板でも円板でも部材の一部分でもよく、材質についても何ら規制はない。
【0007】
ここで支承部材とは夫々の端面部材を平行に支えながら距離を変化させるメカニズムを指しており各種の構造が可能である。一例を示せば、単純には軸心上短いシャフトの外周に短い複数の径の異なるパイプをスライド可能に重ね、シャフトと最外挿パイプをそれぞれ別の端面部材の軸芯に直角に固定して端面部材の間隔の変化に合わせ順次パイプを摺動しながらスライドする構造がある。この方法の有効性は、変位倍率、動作のスムースさ、そして遊びの程度などによる。更に支承部材としては、請求項2や請求項3、あるいは請求項4や請求項5に示すような構造も含んでいる。
【0008】
請求項2は、前記支承部材について、少なくとも一方の該端面部材の対面側において、軸芯を通る等配した放射面上にあって軸芯から一定距離の支点で回転自在にした3個以上の連動棹と、該連動棹の一端で勘合して全ての連動棹を同期させる軸芯上を摺動する一個の中央部材とを有し、該連動棹の他端は他方の端面部材側の連動棹と連結する構造とする。例えば、同期する該連動棹の一端に形成された形状が歯形であれば、中央部材はその歯形に勘合する形状断面を軸芯放射面上に持ち軸芯上を移動自在な構成とする。この場合、1つの連動棹の動きが中央部材に伝達され、その動きが他の全ての連動棹に同時に同じ動きを発生させるため中央部材は一自由度の動作であることが望ましい。連動棹が全て同期することが必要不可欠である。仮に中央部材の自由度が2以上であった場合全ての連動棹が同じ同期動作をするとは限らない。今、c=支点から端面部材の端面までの距離、h=支点から連動棹の他端の連結点までの距離とすると、有効な変位倍率kは凡そk=2(h+c)/2cと表せ、kを大きくするためには大きなhと小さなcが有効であるが強度面などからcの取り得る値に限界がある。
【0009】
以上に対し請求項3は、前記支承部材について、少なくとも一方の該端面部材の対面側において、軸芯を通る等配した放射面上にあって軸芯から一定距離の支点で回転自在にした3個以上の連動棹を有し、該連動棹の一端は軸芯付近上において隣接する連動棹の一端と勘合して全ての連動棹を同期させ、他端は他方の端面部材側の連動棹と連結する構造とする。即ち、前記中央部材を廃し連動棹の一端同士で同期作用をするものである。例えば、連動棹の一端同士が軸芯付近に集中しており隣接する一端の面同士で勘合し合えば中央部材が無くても前記と同様に同期動作が出来る。中央部材が無い分cが小さくできることが想定される。これらの一端側の形状は歯形以外に双方が同期して作用すればその他の形式も取りうることは自明である。又、例えば、各連動棹の一端側を連結したような形態を樹脂などで一体成型し、動作時には軸芯において移動に伴う同部材の屈曲などによって同期させるような構成も含むものである。
【0010】
また、請求項4は、前記支承部材について、軸芯を通る等配した放射面上にあって2個の端面部材を連結する3個以上のパンタグラフ式リンク機構と、該パンタグラフ式リンク機構と該端面部材とを連結する夫々2本のリンクに関し軸芯側のリンクを連動棹として同期させるため該連動棹の一端を勘合させる軸芯上を摺動する少なくとも一個の中央部材とを有し、該パンタグラフ式リンク機構の反軸芯側のリンクを該端面部材上でスライド可能に構成する。即ち、両端面部材の軸心側においてリンク構造のパンタグラフの固定軸を連動棹の支点とし、このリンクの一端を歯形として軸芯上を摺動する一個の中央部材に勘合し、結果として全てのパンタグラフ式のリンク機構を同期させる。尚、パンダグラフ式リンク機構とは複数のリンクを端部の連結支点で連ね、連ねた2本のリンク列を各リンクの中点の交差支点で互いにX字状に交差させ、それらの交差部分と連結部分が回動可能に枢支され両端部において夫々固定点と自由点を有し自由点をスライドさせて両端部を平行に変位させる機構を称している。
【0011】
更に又、請求項5は、前記支承部材について、軸芯を通る等配した放射面上にあって2個の端面部材を連結する3個以上のパンタグラフ式リンク機構を有し、該端面部材と連結する夫々の2本のリンクに関し軸芯側のリンクを連動棹とし、少なくとも1個の端面部材側の該連動棹の一端は軸芯付近において隣接する連動棹の一端と勘合して全ての連動棹を同期させ、反軸芯側のリンクを該端面部材上でスライド可能に構成する。従って、請求項4〜5は端面部材を自立的なパンタグラフ式リンク機構も含め伸縮するメカニズムを3個以上等配し夫々の伸縮構造を同期させることにより平行に距離を変化させる一体とした昇降システムを含むものである。当然、これらの材質と形状は金属の他、樹脂や複合材など製作面を考慮して決められる。
【0012】
次に可撓性膜材は、端面部材間の変位があっても気密を保つことが必要で支承部材の伸縮可能範囲内で所定圧力に対する強度と繰り返しの耐久力が要求される。材質として気密性の布、ゴム、フィルム、キャンパス、ターポリン、その他軟性の各種可撓性物質やその複合材が主材として考えられる。これら主材に強度向上のためにリングやバンドを組み込んだり、繊維やワイヤあるいは後記する動作感度を調節するための渦巻状のばね等補助材を織り込んだものなども有効である。外径寸法を維持しながら所定圧力に耐えると共に収縮時は高さ寸法ができるだけ低く畳まれるような屈曲性も必要である。従って、条件を満たせば蛇腹状の他、タイヤ状のゴムを重ねたもの、角型で座布団を積み重ねたような形状あるいは軸芯方向にその径の異なるものなども含まれるのは自明である。
【0013】
更に、この装置の具体化に当たっては、用途や昇降距離、負荷の荷重、そして流体の種類や圧力などによって各種の寸法や材質が決定される。一段で足らない場合は上記の装置を複数段重ねた多段型も可能である。その場合は、構成の仕方によって重ね合う端面部材やその付近に流体の出入する連通孔を付加し、更に互いに気密しやすい構成とする。流体としては空気や水が一般的には考えられるがこれに限らない。更に、装置の動作感度については用途により調整することも有効であり、ばねやゴム等を組込み、連動棹や中央部材、あるいは可撓性膜材に急激な変化に対する抑制力を付加させることも効果がある。又、直接流体の圧力を作動力に変換して下からサポートできるためエレベータ等昇降装置に利用すれば、絶対安全が確保できると共に住宅などの壁や天井に対して従来必要であった新たな補強も必要なく、軽量で、しかも空気管を取り付ければ動力源は離れた場所でよいなどメリットも多い。更に、この装置は、段差昇降機、荷揚げ装置あるいは伸縮装置としての用途もある。例えば、各種の介護装置、健康器具やその他の機器にも応用できる。一例を示せば、この装置にベッドを乗せ下部にキャスターをつけたベッド昇降移動装置とか、上部に椅子や台座を載せ水圧で昇降する風呂用椅子とか、各種テーブルや装置の脚につけた昇降傾斜装置、あるいは、垂直方向に限らず各種の変位装置としても効果がある。流体圧源さえあれば大きな推力の伸縮装置が低コストで得られることから多方面に利用できるなど応用範囲は広い。
【0014】
尚、段落(0002)〜(0003)に前記した特許文献1〜4について、いずれも支承部材のことや端面部材が軸芯に一致することなどの記述はなく本発明と大きな差異がある。また本発明と観点は異なるが関連する類似の技術として特許文献5があるが、前記したように段落(0004)の3要素から見ても本件とは大きな差異が見られる。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように、本発明の昇降装置は、簡単な構造で各端面部材を自立的に平行を維持しながら変位できるため座屈や蛇行から開放され、これまで必要であった特別の付加装置が不要となった。又、流体の圧力の変化などにも安定した動作が可能となり、低層の住宅用ホームエレベータや段差昇降機、あるいは伸縮機や簡便な荷揚げ装置として、新たな住宅の補強も必要としない、より安全な低コストの昇降装置となりうる。その他、各種の介護装置用や一般産業用にも利用可能など大きな効果が期待できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を示す。本発明の一般的な形態として一段型の他、多段型として複数のユニットを重ねて使用することが想定される。図1〜6はその内の一個のユニットを例示している。先ず、図1は請求項1、2を主とした実施例で昇降途中の状態を示している。軸芯に直角な端面部材1、2によって、以下に記述する各種の支承部材3を間に挟みこれらの周囲を可撓性膜材5で覆っている。端面部材1、2中央の段差11、21は多段の場合、隣接したユニットが嵌まり合うことを想定し出入口6に繋がる連通孔61を有している。又、周辺部12、22はゴム状の可撓性膜材5に嵌め込み気密性を保持させた状態を例示している。支承部材3は、4個の連動棹の例ではあるが端面部材1の対面側において、軸芯から一定距離の支点31の受けを4個放射状に等配している。連動棹32は支点31から一端33までの距離を他端34までの距離に比べて強度面やスペースを加味して出来るだけ短くして変位倍率を上げている。連動棹の一端33は軸芯上を摺動する1個の中央部材4が勘合するように、一端33と中央部材4の接合部を形成している。図では歯形状の勘合としているがこれに限らない。連動棹の他端34は他方の端面部材2からの連動棹37と連結する。他方の連動棹は同様の構成でもよいし、単なるリンクでもよい。又、該中央部材4と該端面部材1、2の間にばね等41を挿入して微小圧力などの変化に対し端面部材の動きを抑制することも有効である。更に、これらは他の実施例にも共通するが、連動棹の回転抑制や可撓性膜材へのばね作用付加などによって同様の機能を持たせることも可能である。可撓性膜材5の上下端部の髭51は多段重ねの際の気密を確実にするための安全策である。尚、中央部材4がその他の方法で支持されている場合は中心軸13、23は不要である。図2は平面図であり、図3は収縮時の様子を示している。
【0017】
次いで、請求項3を主とした実施例について特徴を説明するための要部を図4〜5に示す。前記したように、請求項3の特徴は請求項2にある中央部材4の削減である。中央部材があることにより同期作用は容易になるが、一方、部品点数が増える、ガタが出やすくなる、収縮時中央部材の移動方向が装置の移動と逆向きになる等課題もあった。そこで図4は3個の連動棹32を等配して組み合わせた実施例の軸芯部の部分平面図である。同じく図5は図4において、内1本の連動棹の一端側のみを取り出したA−A’視図であって、2枚の歯形を重ね合わせたような形式になっている。歯形71に対し歯形72は半ピッチずらし、隣り合う連動棹の一端同士の面がそれぞれ勘合し同期動作ができる。尚、図4のハンチング部は勘合している面の一例を示す。これら図4〜5は説明用に模式化しているが、当然、3次元的な形状で歯形も遊びの少ないスムースな形状が望まれる。
【0018】
次に、請求項4を主とした実施例について図6に示す。パンタグラフ式リンク機構のような自立型の伸縮機構を勘合して連動させる例である。端面部材1、2の軸芯部に中央部材4と各連動棹32の支点31を有するセンタ部14を対面するように設け軸芯を通る夫々の等配放射面上にパンタグラフ式リンク機構80を設ける。該パンタグラフ式リンク機構と該端面部材とを連結する夫々2本のリンクに関し、軸芯側のリンクを連動棹32として同期させるため該連動棹の一端33を勘合させ軸芯上を摺動する一個の中央部材4を有し、該パンタグラフ式リンク機構80の反軸芯側のリンク85を該端面部材1、2上でスライド可能に構成する。連動棹の一端33には中央部材4の突起に勘合する歯形が設けられている。パンタグラフ式リンク機構80は図のように各リンクが交差支点83と連結支点84によって結合され自由支点81は放射面上周縁付近にスライド可能なようにガイド82に装着される。端面部材1、2の間の外周面は気密しながら伸縮できるように可撓性膜材5により覆われる。図では一例としてゴムタイヤのような形状を段重ねしているがこれに限らない。
又、請求項5は図示していないが、図6において中央部材を廃止し連動棹同士で同期させるもので、同期作用に関する主要部の構造は請求項3が参考になる。
【0019】
多段の場合、実施例を応用した一例としてエレベータの場合を例示すれば、図7のように、下方に台座93がありガイド92に案内されたかご91の下に各昇降ユニットが複数段あり、夫々のユニットが端面部材1、2によって支承部材3を挟み外周面を可撓性膜材5で覆っている。最上段の上面以外の上下の端面部材には流体の連通孔61があり台座93を介し全体の出入口6を通って流体の駆動源94に繋がっている。駆動源94の詳細は割愛するが、流体の増圧機、切替弁、圧力計、フィルター、防音器、必要に応じて蓄流体器、そして制御器などが含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は本発明の第1の実施例を示す概略立面図である。
【図2】図2は図1の概略平面図である。
【図3】図3は第1の実施例の収縮時を示す概略立面図である。
【図4】図4は本発明の第2の実施例の特徴を示す要部の部分平面図である。
【図5】図5は図4のA−A′から見た部分立面図である。
【図6】図6は本発明の第3の実施例を示す概略立面図である。
【図7】図7は本発明の1つの応用例を示す概略立面図である。
【符号の説明】
【0021】
1、2 端面部材
31、36 支点
32、37 連動棹
33、38 連動棹の一端部
4 中央部材
5 可撓性膜材
6 出入口
61 連通孔


【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸芯上直角に向い合って平行に移動する2個の端面部材(1、2)と、該端面部材間に設けた軸芯方向に伸縮可能な支承部材(3)と、該端面部材間の外周部を気密して覆う可撓性膜材(5)と、該端面部材と該可撓性膜材によって形成される空間に連通する流体の出入口(6)を有することを特徴とする昇降装置。
【請求項2】
前記支承部材(3)は、少なくとも一方の該端面部材の対面側において、軸芯を通る等配した放射面上にあって軸芯から一定距離の支点(31)で回転自在にした3個以上の連動棹(32)と、該連動棹の一端(33)で勘合して全ての連動棹(32)を同期させる軸芯上を摺動する一個の中央部材(4)とを有し、該連動棹の他端(34)は他方の端面部材側の連動棹(37)と連結するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の昇降装置。
【請求項3】
前記支承部材(3)は、少なくとも一方の該端面部材の対面側において、軸芯を通る等配した放射面上にあって軸芯から一定距離の支点(31)で回転自在にした3個以上の連動棹(32)を有し、該連動棹の一端(71、72)は軸芯付近上において隣接する連動棹の一端(71、72)と勘合して全ての連動棹(32)を同期させ、他端は他方の端面部材側の連動棹と連結するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の昇降装置。
【請求項4】
前記支承部材(3)は、軸芯を通る等配した放射面上にあって2個の端面部材(1、2)を連結する3個以上のパンタグラフ式リンク機構(80)と、該パンタグラフ式リンク機構(80)と該端面部材とを連結する夫々2本のリンクに関し軸芯側のリンクを連動棹(32)として同期させるため該連動棹の一端(33)を勘合させる軸芯上を摺動する少なくとも一個の中央部材(4)とを有し、該パンタグラフ式リンク機構(80)の反軸芯側のリンク(85)を該端面部材(1、2)上でスライド可能にしたことを特徴とする請求項1に記載の昇降装置。
【請求項5】
前記支承部材(3)は、軸芯を通る等配した放射面上にあって2個の端面部材(1、2)を連結する3個以上のパンタグラフ式リンク機構(80)を有し、該端面部材と連結する夫々の2本のリンクに関し軸芯側のリンクを連動棹(32)とし少なくとも1個の端面部材側の該連動棹の一端(33)は軸芯付近上において隣接する連動棹の一端と勘合して全ての連動棹(32)を同期させ、反軸芯側のリンク(85)を該端面部材(1、2)上でスライド可能にしたことを特徴とする請求項1に記載の昇降装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−83653(P2010−83653A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−256927(P2008−256927)
【出願日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【特許番号】特許第4379634号(P4379634)
【特許公報発行日】平成21年12月9日(2009.12.9)
【出願人】(391060373)
【Fターム(参考)】