説明

映像データ処理方法、映像データ処理装置および映像データ処理プログラム

【課題】複数の映像データを処理する。
【解決手段】映像データ処理装置は、第1の映像データAおよび第2の映像データBを記憶するとともに、前記映像データの識別子と、当該映像データのシーンの識別子と、当該シーンの区間情報とを対応づけたシーン定義データ12を記憶する記憶装置10と、第1の軸に、第1の映像データAの各シーンの識別子を表示するとともに、第2の軸に、第2の映像データBの各シーンの識別子を表示し、第1の映像データAの任意の時間および第2の映像データBの任意の時間を、第1の軸の座標値と第2の軸の座標値とを対応づけて指定可能な時間軸対応マップ表示部101を、表示装置40に表示する時間軸対応関係マップ表示手段23を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の映像データを処理する映像データ処理方法、映像データ処理装置および映像データ処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、映像データに情報を付加して映像データを活用し、協調的に知識を分析し、蓄積する技術が知られている(例えば、非特許文献1および非特許文献2)。非特許文献1および非特許文献2において、例えば文字情報などのアノテーション情報が、映像データの所定の時間やシーンに、付加される。
【0003】
非特許文献1に記載の技術は、作業者が作業する様子を撮影した映像データを、手順の区切りなどに基づいて複数のシーンに分割し、そのシーンにコメントや描画情報を付加する。付加されたコメントや描画情報は、映像データの再生時に同期して動的に表示される。非特許文献1に記載の技術によれば、協調的な学習や映像データに含まれる知識の共有を支援することができる。
【0004】
非特許文献2に記載の技術は、特に、複数の映像シーンを引用して、アノテーション情報を付加する技術を開示している。非特許文献2に記載の技術は、複数の映像から必要なシーンを抜粋してトピックとしてまとめ、各シーンの共通点や採点などをコメントとしてトピックに紐づける。非特許文献2に記載の技術によれば、複数の映像にまたがった知識の発見や議論を可能とすることができる。
【0005】
このような非特許文献1および非特許文献2に記載の技術は、シーンや時間に焦点を当て、被写体の技能や事象を分析し、映像データにアノテーションを付加する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】東 正造・寺中 晶郁・嶌田 聡・小島 明、”映像中のナレッジ発見・共有を想定したシステムの開発”、電子情報通信学会技術研究報告 コミュニケーションクオリティ, Vol.108, No.215, pp.99-104, 2008
【非特許文献2】宮下 広夢・嶌田 聡・小島 明、”複数の映像シーンに基づくノウハウ発見・共有支援手法の検討”、電子情報通信学会技術研究報告, Vol.110, No.453, pp.281-286, 2011
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記非特許文献1および非特許文献2に記載の技術について、複数の映像データに対して、一度の操作で、任意の再生位置に情報を付加することはできない。例えば、非特許文献2は、複数のシーンを処理対象とするものの、引用したシーンに限定して、発見や議論を可能とすることを想定している。従って、非特許文献2に記載の技術は、複数の映像データについて、全体を俯瞰して比較したり、シーン群の組み合わせや順序などの対応関係を参照して分析することができない。
【0008】
従来の手法においては、まず、複数の映像データに対して、再生を制御したり、アノテーション情報を付加する手間が煩雑な問題がある。具体的には、複数の映像データを視聴する際、それぞれ別の画面で再生されるので、オペレータは個々の画面の再生ボタンなどを操作する必要がある。また、複数の映像データから比較したいシーンを選択するため、オペレータは、両方の映像データを見比べるために、個々の画面のシークバーなどを操作する必要があるので、オペレータの手間が煩雑になる。
【0009】
さらに、複数の映像データに対して同時にアノテーション情報を付加することができない問題がある。従って、オペレータは、個々の映像データを比較して、それぞれの映像データにアノテーションを付加するか、あるいは、それぞれの映像データから、アノテーションを付加するシーンをトピック化した後、アノテーション情報を付加する必要がある。これらの手間は、オペレータにとって負担である。特に複数の映像データを比較して検討する場合、対象とする映像データをそれぞれ再生するので、処理対象の映像の時間長が増えてしまう問題がある。
【0010】
さらに、複数の映像データの対応関係が分かりづらい問題がある。具体的には、アノテーション情報は、一つの映像データの一つのシーンや一区間の時間長に対して、紐づけられている。従って、映像データのシークバーに重ねて、この映像データのアノテーション情報の種類や量を表示することにより、映像データ全体について、どこに注目すべき区間があるのか、アノテーション情報が付加されているのかを、容易に概観できる。しかし、複数の映像データについて同様に表示しようとしても、互いにどの区間が比較されているのかが不明である。従って、映像データ全体として俯瞰したとしても、アノテーションの対応関係を把握しづらい問題がある。
【0011】
従って本発明の目的は、複数の映像データを対応づけて容易に処理することを可能とする映像データ処理方法、映像データ処理装置および映像データ処理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、本発明の第1の特徴は、複数の映像データを処理する映像データ処理方法に関する。第1の特徴に係る映像データ処理方法は、第1の映像データおよび第2の映像データを記憶するとともに、映像データの識別子と、当該映像データのシーンの識別子と、当該シーンの区間情報とを対応づけたシーン定義データを記憶装置に記憶するステップと、第1の軸に、第1の映像データの各シーンの識別子を表示するとともに、第2の軸に、第2の映像データの各シーンの識別子を表示し、第1の映像データの任意の時間および第2の映像データの任意の時間を、第1の軸の座標値と第2の軸の座標値とを対応づけて指定可能な時間軸対応マップ表示部を、表示装置に表示するステップを備える。
【0013】
第1の映像データから、時間軸対応マップ表示部において指定された第1の軸の座標値に対応するフレーム画像データを抽出して表示するとともに、第2の映像データから、時間軸対応マップ表示部において指定された第2の軸の座標値に対応するフレーム画像データを抽出して表示するステップをさらに備えても良い。
【0014】
付加情報の識別子と、当該付加情報が付加された第1の映像データにおける第1の位置情報と、当該付加情報が付加された第2の映像データにおける第2の位置情報と、を対応づけた付加情報制御データを、記憶装置に記憶するステップと、記憶装置から付加情報制御データを読み出して、時間軸対応マップ表示部において、第1の位置情報を第1の軸における座標値とし、第2の位置情報を第2の軸における座標値とする位置に、当該付加情報が付加されたことを示すシンボルを表示するステップをさらに備えても良い。
【0015】
本発明の第2の特徴は、複数の映像データを処理する映像データ処理装置に関する。第2の特徴に係る映像データ処理装置は、第1の映像データおよび第2の映像データを記憶するとともに、映像データの識別子と、当該映像データのシーンの識別子と、当該シーンの区間情報とを対応づけたシーン定義データを記憶する記憶装置と、第1の軸に、第1の映像データの各シーンの識別子を表示するとともに、第2の軸に、第2の映像データの各シーンの識別子を表示し、第1の映像データの任意の時間および第2の映像データの任意の時間を、第1の軸の座標値と第2の軸の座標値とを対応づけて指定可能な時間軸対応マップ表示部を、表示装置に表示する時間軸対応関係マップ表示手段を備える。
【0016】
第1の映像データから、時間軸対応マップ表示部において指定された第1の軸の座標値に対応するフレーム画像データを抽出して表示するとともに、第2の映像データから、時間軸対応マップ表示部において指定された第2の軸の座標値に対応するフレーム画像データを抽出して表示する複数映像同時シーク手段をさらに備えても良い。
【0017】
記憶装置はさらに、付加情報の識別子と、当該付加情報が付加された第1の映像データにおける第1の位置情報と、当該付加情報が付加された第2の映像データにおける第2の位置情報と、を対応づけた付加情報制御データを記憶し、記憶装置から付加情報制御データを読み出して、時間軸対応マップ表示部において、第1の位置情報を第1の軸における座標値とし、第2の位置情報を第2の軸における座標値とする位置に、当該付加情報が付加されたことを示すシンボルを表示する付加情報制御手段をさらに備えても良い。
【0018】
本発明の第3の特徴は、コンピュータに本発明の第1の特徴に記載のステップを実行させるための映像データ処理プログラムに関する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、複数の映像データを対応づけて容易に処理することを可能とする映像データ処理方法、映像データ処理装置および映像データ処理プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係る映像データ処理装置が表示する画面の一例を説明する図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態に係る映像データ処理装置のハードウェア構成および機能ブロックを説明する図である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態に係るシーン定義データのデータ構造とデータの一例を説明する図である。
【図4】図4は、本発明の実施の形態に係るアノテーションデータのデータ構造とデータの一例を説明する図である。
【図5】図5(a)は、本発明の実施の形態に係る付加情報制御データのデータ構造とデータの一例を説明する図で、図5(b)は、本発明の実施の形態に係る付加情報対応データのデータ構造とデータの一例を説明する図である。
【図6】図6は、本発明の実施の形態に係る映像データ処理方法を説明するフローチャートである。
【図7】図7は、本発明の実施の形態に係る時間軸対応関係マップ表示処理を説明するフローチャートである。
【図8】図8は、本発明の実施の形態に係る映像データ処理装置が、複数の映像データを同時にシークする画面の一例である。
【図9】図9は、本発明の実施の形態に係る映像データ処理装置が、一つの映像データをシークする画面の一例である。
【図10】図10は、本発明の実施の形態に係る映像データ処理装置が、所定のアノテーション情報付加点について、アノテーション情報と、同期再生するコマンドを表示する画面の一例である。
【図11】図11は、本発明の実施の形態に係る映像データ処理装置が、複数のアノテーション付加区間について、アノテーション情報と、順に同期再生するコマンドを表示する画面の一例である。
【図12】図12は、本発明の実施の形態に係る映像データ処理装置が、複数の映像の区間を同期再生する際に、アノテーション情報を表示する画面の一例である。
【図13】図13は、本発明の実施の形態に係る映像データ処理装置が、所定のポイントから同期再生するコマンドと、このポイントに対応する時間に付加情報を付加するコマンドを表示する画面の一例である。
【図14】図14は、本発明の実施の形態に係る映像データ処理装置が、任意の区間を同期再生するコマンドと、この区間に対応する時間に付加情報を付加するコマンドを表示する画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付している。
【0022】
(概要)
本発明の実施の形態に係る映像データ処理装置1は、複数の映像データを処理する。映像データ処理装置1は、例えば、映像データAと映像データBの二種類の映像データを俯瞰して表示することができる。また映像データ処理装置1は、一度の操作で、映像データAおよび映像データBに、付加情報を付加することができる。ここで付加情報とは、対応情報や、アノテーション情報である。対応情報は、映像データAの所定位置と映像データBの所定位置の対応関係を示す情報である。アノテーション情報は、映像データAの所定位置と映像データBの所定位置に対して付与されたコメント等の情報である。
【0023】
本発明の実施の形態において、映像データAは、例えば、熟練者が、複数の手順を経て作業する様子を撮影したデータであって、映像データBは、例えば、研修者が、熟練者と同様の作業する様子を撮影したデータである。熟練者の作業と、研修者の作業とでは、細かな点で違いがあるので、映像データ処理装置1は、この違いを比較検討しやすいように、映像データAおよび映像データBに、所定のタイミングを対応づけて付加情報を付したり同期再生する。また、熟練者が作業する手順と、研修者が作業する手順とでは、その手順の順番が異なる場合もある。そこで映像データ処理装置1は、作業の手順をシーンとして定義し、シーンの順番が異なることを視覚的に表現する。
【0024】
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る映像データ処理装置1が表示する画面の一例を説明する。図1に示す表示画面は、時間軸対応マップ表示部101と、映像データAサムネイル群表示部102と、映像データBサムネイル群表示部103を備える。
【0025】
映像データAサムネイル群表示部102は、X軸方向(横軸方向)に、映像データAの各シーンのサムネイルを時系列で表示する。映像データBサムネイル群表示部103は、Y軸方向(縦軸方向)に、映像データBの各シーンのサムネイルを時系列で表示する。ここで、シーンとは、映像データの意味的な区切りである。映像データが、複数の手順を経て作業する様子を撮影したデータの場合、例えば、それぞれの手順を示す区間がシーンとなる。また、意味的な区切りに関係なく、一定時間ごとの区切りをシーンとしても良い。
【0026】
映像データAサムネイル群表示部102は、図1に示す画面の左から右に、映像データAの時系列の各シーンのサムネイルを表示する。映像データAサムネイル群表示部102は、左から、一つ目のシーン(シーンID”s001”)のサムネイル、二つ目のシーン(シーンID”s002”)のサムネイル・・・と並べて表示する。
【0027】
映像データBサムネイル群表示部103は、図1に示す画面の上から下に、映像データBの時系列の各シーンのサムネイルを表示する。映像データBサムネイル群表示部103は、上から、一つ目のシーン(シーンID”s001”)のサムネイル、二つ目のシーン(シーンID”s002”)のサムネイル・・・と並べて表示する。
【0028】
時間軸対応マップ表示部101は、映像データAサムネイル群表示部102と映像データBサムネイル群表示部103の内角の領域に設けられる。オペレータは、時間軸対応マップ表示部101内のいずれかの位置を指定することにより、映像データAの所定の時間と映像データBの所定の時間とを、一度の操作で指定することができる。
【0029】
図1に示す例では、各サムネイルは同じサイズを有し、罫線110は均等に設けられているが、この例に限られない。映像データ処理装置1は、各映像データのシーンの時間長にあわせて、サムネイルのサイズや罫線の間隔を任意に設けても良い。
【0030】
時間軸対応マップ表示部101は、映像データAの開始から終了までの各時間と、映像データBの開始から終了までの各時間を指定することができる。例えば、映像データAの時間長をAd、映像データBの時間長をBd、時間軸対応マップ表示部101の表示領域のX軸方向のサイズがLx、Y軸方向のサイズがLyとする。この場合、図1の時間軸対応マップ表示部101の左上の座標を(0,0)とすると、右下の座標は(Lx、Ly)である。
【0031】
ここで、時間軸対応マップ表示部101の座標(Px,Py)が選択されると、この選択された位置に対応する映像データAの時間At、映像データBの時間Btは、以下のように算出される。
【0032】
At=Ad/Lx×Px ・・・式(1)
Bt=Bd/Ly×Py ・・・式(2)
このように、時間軸対応マップ表示部101のいずれかの座標を選択することにより、オペレータは、映像データAの時間Atと、映像データBの時間Btとを同時に指定することができる。
【0033】
時間軸対応マップ表示部101は、映像データAのシーンの区切りと、映像データBのシーンの区切りに罫線110を設ける。オペレータは、時間軸対応マップ表示部101内の罫線110で区切られた領域を指定することにより、映像データAの所定のシーンと映像データBの所定のシーンとを、一度の操作で指定することができる。
【0034】
オペレータが、時間軸対応マップ表示部101の任意の位置を選択すると、映像データ処理装置1は、式(1)および式(2)から、映像データAの時間と、映像データBの時間を算出する。またオペレータは選択した位置に対応して付加情報を付与する指示を与えると、映像データ処理装置1は、この位置に対応する映像データAの時間と、映像データBの時間に対して、付加情報を対応づけて記憶する。また映像データ処理装置1は、映像データAおよび映像データBのシーンに対しても、付加情報を対応づけて記憶することができる。
【0035】
このようにオペレータによって付加された付加情報は、時間軸対応マップ表示部101に表示される。映像データ処理装置1は、式(1)および式(2)に基づいて、映像データAの時間Atおよび映像データBの時間Btから、時間軸対応マップ表示部101の座標(Px,Py)を算出する。映像データ処理装置1は、この算出された座標(Px,Py)に、付加情報が付加されたことを示すシンボルを表示する。
【0036】
図1に示す例で、「●マーク」は、対応情報付加点120である。対応情報付加点120は、対応情報付加点120のX軸座標が示す映像データAの時間と、対応情報付加点120のY軸座標が示す映像データBの時間とが、オペレータによって対応づけられたことを示す。対応点は、映像データAと映像データBとのそれぞれの任意の時間を対応づけるために設けられる。対応点は、例えば、オペレータが後からアノテーションを付加するための目印としたり、比較対象となるフレーム画像データを表示するための目印となる。映像データ処理装置1は、アノテーション情報付加点130の近傍にマウスのポインタなどが重ねられると、この位置にアノテーションを付加するコマンドを表示しても良い。また映像データ処理装置1は、映像データAおよび映像データBを、それぞれこの時間から同期再生するコマンドを表示しても良い。
【0037】
「★」マークは、アノテーション情報付加点130である。アノテーション情報付加点130は、アノテーション情報付加点130のX軸座標が示す映像データAの所定の時間と、アノテーション情報付加点130のY軸座標が示す映像データBの所定の時間に、オペレータによって同じアノテーション情報が付加されたことを示す。アノテーション情報付加点130の近傍にマウスのポインタなどが重ねられると、映像データ処理装置1は、この位置に付加されたアノテーション情報を表示しても良い。また映像データ処理装置1は、映像データAおよび映像データBを、それぞれこの時間から同期再生するコマンドを表示しても良い。
【0038】
映像データAおよび映像データBについて、同じ手順でシーンが展開されている場合、映像データAと映像データBのそれぞれ3番目のシーンは同じ手順を示し、映像データAと映像データBのそれぞれ4番目のシーンは同じ手順を示す。従って、時間軸対応マップ表示部101の左上から右下の対角線上に、映像データAと映像データBの同様の手順が対応づけられることになる。
【0039】
しかしながら、映像データAと映像データBにおいて、3番目および4番目のシーンが入れ替わった場合も、映像データ処理装置1は、その対応関係を表示することができる。図1に示す例において、矩形枠141および矩形枠142の近傍に、アノテーション情報付加点143が設けられている。アノテーション情報付加点143は、矩形枠141の示す映像データAのシーンおよび映像データBのシーンと、矩形枠142の示す映像データAのシーンおよび映像データBのシーンとを対応づけ、アノテーションが付加されたことを示す。アノテーション情報付加点143は、矩形枠141および矩形枠142の付近やこれらの中間座標に表示される。アノテーション情報付加点143は、矩形枠141および矩形枠142と対応づける様に表示されても良い。
【0040】
映像データ処理装置1は、矩形枠141によって映像データAの4番目のシーンと、映像データBの3番目のシーンが同じ手順であることを示し、矩形枠142によって映像データAの3番目のシーンと、映像データBの4番目のシーンが同じ手順であることを示す。アノテーション情報付加点143は、これらの4つのシーンに、手順が入れ替わっていることを示すアノテーションが付加されたことを示す。映像データ処理装置1はさらに、矩形枠141に設けられた対応点144と、矩形枠142に設けられた対応点145とが、比較対象のポイントとなることも表示することができる。
【0041】
図1に示す例では、2種類のマークと1種類の矩形枠を用いてシンボルを表示したが、アノテーションの種別や、シーンの種別などに応じて、さらに多くの種類のシンボルを用いて表現しても良い。また、映像データAおよび映像データBの時間を二次元座標上で一度に指定することができれば、時間軸対応マップ表示部101、映像データAサムネイル群表示部102および映像データBサムネイル群表示部103などの配置位置は問わない。
【0042】
また、図1に示す例で、映像データAサムネイル群表示部102および映像データBサムネイル群表示部103にサムネイルを表示して、各映像データの各シーンを識別する場合を説明したが、これに限られない。映像データAサムネイル群表示部102および映像データBサムネイル群表示部103に、各シーンのサムネイルの代わりに、各シーンの名称や、手順の名称などを表示しても良い。
【0043】
このように、実施の形態に係る映像データ処理装置1は、複数の映像データを俯瞰して検討しやすい画面を表示する。また映像データ処理装置1は、2つの映像データの時間を二次元座標で表現することにより、映像データ間の時間軸上の対応点や区間を分かりやすく表示することもできる。さらに映像データ処理装置1は、2つの映像データに同時にアノテーションを付加することもできる。これにより、映像データ処理装置1は、類似した複数の映像を比較検討しやすい操作画面を提供し、複数の映像データを対応づけて容易に処理することができる。
【0044】
(映像データ処理装置)
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る映像データ処理装置1を説明する。映像データ処理装置1は、一般的なコンピュータに所定の処理を実行するためのプログラムがインストールされ実行されることによって実現される。
【0045】
映像データ処理装置1は、記憶装置10、入出力インタフェース30、表示装置40および入力装置50などを備える。
【0046】
表示装置40は、例えば液晶ディスプレイ装置である。表示装置40は、中央処理制御装置20の出力信号に基づいて、例えば図1に示すような画面を表示する。入力装置50は、例えばキーボード、マウスである。入力装置50は、中央処理制御装置20に入力信号を入力する。入力装置50は、例えば、図1に示す画像において、時間軸対応マップ表示部101上の座標やシーンを選択したり、アノテーション情報を入力するために用いられる。入出力インタフェース30は、中央処理制御装置20からの出力信号を表示装置40に出力するとともに、入力装置50からの入力信号を中央処理制御装置20に入力する。
【0047】
記憶装置10は、ハードディスク、メモリなどであって、中央処理制御装置20によって読み書きされるデータを保持する。記憶装置10は、映像データ処理プログラムを記憶する。また、記憶装置10は、映像データ群記憶部11を備えるとともに、シーン定義データ12、付加情報データ13および付加情報制御データ14を記憶する。映像データ処理プログラムを、映像データ処理装置1の中央処理制御装置20が読み出し実行することによって、図2に示すように、中央処理制御装置20に、映像再生手段21、複数映像同時シーク手段22、時間軸対応関係マップ表示手段23および付加情報制御手段24が実装される。
【0048】
映像データ群記憶部11は、映像データAおよび映像データBなどの、映像データ処理装置1の処理対象となる複数の映像データを記憶する。映像データ群記憶部11に記憶された各映像データは、中央処理制御装置20によって再生され、またはシークされる。映像データ群記憶部11に、アップロードによって映像データが入力されても良いし、ストリーミングとして入力されても良い。
【0049】
シーン定義データ12は、映像データ群記憶部11に記憶された映像データのシーンを定義するデータである。シーン定義データ12は、図3に示すように、映像データ群記憶部11に記憶される映像データの映像ID(映像データの識別子)と、当該映像データのシーンID(シーンの識別子)と、当該シーンの区間情報とを対応づけたデータである。区間情報は、映像データにおけるシーンの開始位置と終了位置とを対応づけたデータである。シーン定義データ12が、各映像データおよび各シーンの開始位置および終了位置を対応づけるので、映像データ処理装置1は、シーン定義データ12を参照して、映像データ全体の位置と、各シーンにおける位置とを相互に変換することができる。
【0050】
図3に示す各シーンには、サムネイル画像名が対応づけられている。このサムネイル画像は、図1の映像データAサムネイル群表示部102や映像データBサムネイル群表示部103に表示される。サムネイルは、各シーンの一つフレーム画像データでも良いし、各シーンの複数のフレームから生成される短時間の動画データであっても良い。
【0051】
本発明の実施の形態において、シーン定義データ12は、予め作成され、記憶装置10に記憶される。シーンの開始位置と終了位置を決定する方法として、様々な方法が考えられ、本発明の実施の形態においてその方法は問わない。例えば、既存のシーン定義アルゴリズムを用いて決定しても良いし、オペレータによって手動で決定しても良い。また、映像データを一定時間ごとに区切ることにより、各シーンの開始位置および終了位置を決定しても良い。既存のシーン定義アルゴリズムとして、“SceneCabinet:映像解析技術を統合した映像インデクシングシステム”(谷口行信ら, 電子情報通信学会論文誌. D-II, Vol.84, No.6, pp.1112-1121, 2001)などがある。
【0052】
付加情報データ13は、映像データ群記憶部11の各映像データに付加される付加情報に関するデータである。ここで、付加情報は、2つの映像データの区間または時間の対応関係を示す対応情報や、2つの映像データに同時に付加されるアノテーション情報である。
【0053】
付加情報データ13は、図4に示すように、付加情報ID(付加情報の識別子)と、その付加情報のコメントと、当該付加情報を描画するための描画情報を対応づけたデータである。
【0054】
付加情報がアノテーション情報の場合、コメントに、アノテーション情報を設定する。このアノテーション情報は、オペレータが、映像データに対して付加したドキュメントのデータである。一方、付加情報が映像データの対応情報の場合、コメントは、”null”値を設定する。描画情報は、映像データを再生時にこのアノテーションを表示する際の効果に関する情報である。描画情報は、アノテーション情報を表示する位置を設定したり、「所定の位置を円で囲う」などを設定する情報である。付加情報が映像データの対応情報の場合、描画情報は、”null”値を設定する。
【0055】
付加情報制御データ14は、付加情報IDと、この付加情報が付加された映像データおよびその映像データにおける位置を対応づけたデータである。本発明の実施の形態においては特に、オペレータの一度の操作によって、複数の映像データに同時に付加情報を付加することを可能とする。従って、付加情報制御データ14は、付加情報ID(付加情報の識別子)と、当該付加情報が付加された第1の映像データにおける第1の位置情報と、当該付加情報が付加された第2の映像データにおける第2の位置情報と、を対応づけたデータである。また、付加情報制御データ14は、一つの付加情報IDに、2つの映像データの3つ以上の位置情報を対応づけても良い。またこの位置情報は、映像データ上の一点を示す情報であっても良いし、区間を示す情報であっても良い。
【0056】
図5に示す付加情報制御データ14は、映像ID、シーンID、この映像データおよびシーンにおける時間、および長さによって、付加情報が付加される位置を特定する。この時間および長さは、映像データの再生フレームの数で表現しても良いし、再生時間で表現しても良い。
【0057】
図5(a)に示す付加情報制御データ14によって、複数の映像データのタイミングを対応づけ、シーンを対応づけることができる。例えば、付加情報ID”a001”は、映像ID”v001”、シーン”s001”、および時間5と、映像ID”v002”、シーン”s002”および時間6とを対応づけていることを示す。また、付加情報ID”a003”は、映像ID”v001”およびシーン”s004”と、映像ID”v002”およびシーン”s003”とを対応づけていることを示す。ここで、映像ID”v001”は、映像データAの識別子で、映像ID”v002”は、映像データBの識別子である。
【0058】
図4に示す付加情報データ13の付加情報IDは、図5(a)に示す付加情報制御データ14の付加情報IDと対応する。例えば、付加情報ID”a002”のアノテーション情報”ニッパーを正しく持ちましょう Bさんのように歯を・・・”は、映像ID”v001”、シーン”s002”、時間18から長さ3の区間に付加されるとともに、映像ID”v002”、シーン”s002”、時間17から長さ3の区間に付加される。このとき、図4に示す描画情報”v001(30,40)、v002(10,10)”に基づいて、アノテーション情報が付加される。
【0059】
図5(a)に示す付加情報制御データ14において、付加情報IDどうしを対応づける場合、図5(b)に示す付加情報対応データ14aを備える場合がある。付加情報対応データ14aは、例えば、図12を参照して後述するように、異なる手順で作業された場合、その手順を連続的に再生したい場合に用いられる。
【0060】
図5(b)に示す付加情報対応データ14aは、付加情報ID“a006”に、第1の対応付加情報ID“a003”および第2の対応付加情報ID“a005”を対応づけている。この場合、付加情報ID“a006”は、第1の対応付加情報ID“a003”に対応づけられる複数のシーンを同時に再生した後、第2の対応付加情報ID“a005”に対応づけられる複数のシーンを連続的に再生することを示す。
【0061】
第1の対応付加情報ID“a003”および第2の対応付加情報ID“a005”は、図5(a)に示す付加情報ID“a003”および付加情報ID“a005”にそれぞれ対応する。図5(a)において付加情報ID”a003”は、映像ID”v001”およびシーン”s004”と、映像ID”v002”およびシーン”s003”とを対応づける。また、付加情報ID”a005”は、映像ID”v001”およびシーン”s003”と、映像ID”v002”およびシーン”s004”とを対応づける。従って、付加情報ID“a006”は、付加情報ID”a003”は、映像ID”v001”のシーン”s004”と、映像ID”v002”のシーン”s003”とを同期再生した後、映像ID”v001”のシーン”s003”と、映像ID”v002”のシーン”s004”を同期再生することを示す。
【0062】
図4および図5(a)に示すように、本発明の実施の形態においては、付加情報を付加する位置の情報と、付加情報の内容とを異なるテーブルで管理する。これにより、一つの付加情報を、複数の映像データおよびシーンに、容易に対応づけることができる。また、各映像データおよびシーンごとに、付加情報を付加する位置や長さを、適宜設定することができる。
【0063】
また、図5(b)に示すように、付加情報IDどうしを対応づけることにより、複数のシーンを同期再生し、その後、異なる複数のシーンを同期再生することができる。これにより映像データ処理装置1は、作業手順が異なるシーンを連続的に同期再生することができる。
【0064】
映像再生手段21は、映像データ群記憶部11から映像データを読み出し、再生して表示装置40に表示する。映像再生手段21は、映像データの先頭から再生しても良いし、指定された再生位置から再生しても良い。また、映像再生手段21は、2つの映像データを同時に再生しても良い。映像再生手段21は、オペレータが入力装置50から入力した再生指示や同期再生指示などに基づいて、映像データを再生する。
【0065】
オペレータが付加情報対応データ14aで指定される付加情報IDについて再生指示を入力した場合、映像再生手段21は、付加情報対応データ14aで、第1の対応付加情報IDで対応づけられた複数のシーンを同期再生した後、第2の対応不可情報IDで対応づけられた複数のシーンを同期再生する。
【0066】
複数映像同時シーク手段22は、2つの映像データのフレーム画像データを、同時にシークする。複数映像同時シーク手段22は、映像データAから、時間軸対応マップ表示部101において指定されたX軸の座標値に対応するフレーム画像データを抽出して表示装置40に表示する。さらに複数映像同時シーク手段22は、映像データBから、時間軸対応マップ表示部101において指定されたY軸の座標値に対応するフレーム画像データを抽出して表示装置40に表示する。時間軸対応マップ表示部101での選択位置が変更される度に、複数映像同時シーク手段22は、選択された位置に対応するフレーム画像データを抽出して、表示装置40に表示する。
【0067】
複数映像同時シーク手段22は、さらに、一つの映像データのみをシークして表示しても良い。例えば、オペレータが、図1の映像データAサムネイル群表示部102を選択した場合、映像データAからその選択された位置に対応するフレーム画像データを抽出して、表示装置40に表示しても良い。
【0068】
時間軸対応関係マップ表示手段23は、図1に示す表示画面を、表示装置40に表示する。時間軸対応関係マップ表示手段23は、X軸に、映像データAの各シーンの識別子を表示するとともに、Y軸に、映像データBの各シーンの識別子を表示する。時間軸対応関係マップ表示手段23は、第1の映像データの任意の時間および第2の映像データの任意の時間を、X軸の座標値とY軸の座標値とを対応づけて指定可能な時間軸対応マップ表示部101を表示する。図1に示す例において、時間軸対応関係マップ表示手段23は、各シーンの識別子として、シーン定義データ12で設定されるサムネイルデータを用いている。さらに、時間軸対応関係マップ表示手段23は、映像データAおよび映像データBのシーンの区切りに対応する位置に、罫線110を設ける。
【0069】
付加情報制御手段24は、付加情報制御データ14を読み出して、時間軸対応マップ表示部101上の付加情報が付加された位置にシンボルを表示する。付加情報制御手段24は、所定の付加情報IDについて、付加情報制御データ14から、付加情報IDおよび映像データAに対応づけられる第1の位置情報と、付加情報IDおよび映像データBに対応づけられる第2の位置情報とを取得する。付加情報制御手段24は、時間軸対応マップ表示部101において、第1の位置情報をX軸における座標値とし、第2の位置情報をY軸における座標値とする位置に、付加情報が付加されたことを示すシンボルを表示する。ここで表示するシンボルは、図1に示すように、付加情報の種別や付加情報を付与する対象に応じて変更しても良い。
【0070】
具体的には、付加情報制御手段24は、付加情報制御データ14から、映像データAおよび映像データBに関連するレコードを検索する。さらに付加情報制御手段24は、付加情報IDのそれぞれに、時間軸対応マップ表示部101の指所定の位置に、シンボルを表示する。
【0071】
例えば、図4および図5に示すデータに基づいて、図1の時間軸対応マップ表示部101に、付加情報ID”a002”に対応するシンボルを表示する例を説明する。
【0072】
付加情報データ13において、付加情報ID”a002”は、「ニッパーを正しく持ちましょう Bさんのように歯を・・・・」のアノテーション情報が対応づけられている。付加情報制御データ14は、付加情報ID”a002”に、映像ID”v001”、シーン”s002”、時間18から長さ3の区間を対応づけるとともに、映像ID”v002”、シーン”s002”、時間17から長さ3の区間を対応づける。従って第1の位置情報は、映像データAのシーン”s002”、時間18から長さ3の区間で、第2の位置情報は、映像データBのシーン”s002”、時間17から長さ3の区間である。
【0073】
付加情報制御手段24は、式(1)に基づいて、映像データAのシーン”s002”、時間18に対応するX軸の座標値を算出する。また付加情報制御手段24は、式(2)に基づいて、映像データBのシーン”s002”、時間17に対応するY軸の座標値を算出する。付加情報制御手段24は、算出されたX軸の座標値およびY軸の座標値に、「★マーク」をシンボルとするアノテーション情報付加点130を表示する。このアノテーション情報付加点130上にマウスポインタが重なると、時間軸対応関係マップ表示手段23は、付加情報ID”a002”に対応するアノテーション情報「ニッパーを正しく持ちましょう Bさんのように歯を・・・・」を表示する。
【0074】
図4の付加情報ID”a003”が示すように、シーン同士が対応づけられている場合、付加情報制御手段24は、シンボルとして矩形枠を表示する。図4に示す例において、付加情報ID”a003”に、映像データAのシーン”s004”が対応づけられるとともに、映像データBのシーン”s003”が対応づけられている。この場合、付加情報制御手段24は、図1に示すように、X軸座標が映像データAのシーン”s004”に対応し、Y軸座標が映像データBのシーン”s003”に対応する位置に、矩形枠141を表示する。
【0075】
付加情報制御手段24はさらに、オペレータが時間軸対応マップ表示部101を操作し、所定の位置に付加情報を付加する指示が入力されると、付加情報データ13および付加情報制御データ14を更新する。
【0076】
例えば、新たな付加情報を登録する際、付加情報制御手段24は、新たな付加情報IDを採番する。付加情報制御手段24は、式(1)およびシーン定義データ12から、オペレータが指定したX座標の値に対応する、映像データAのシーンおよび位置を特定する。付加情報制御手段24は、式(2)およびシーン定義データ12から、オペレータが指定したY座標の値に対応する、映像データBのシーンおよび位置を特定する。付加情報制御手段24は、新たな付加情報IDと、特定された映像データAのシーンおよび位置を対応づけたレコードを付加情報制御データ14に挿入するとともに、新たな付加情報IDと、特定された映像データBのシーンおよび位置を対応づけたレコードを付加情報制御データ14に挿入する。
【0077】
さらに付加情報制御手段24は、付加情報データ13を更新する。オペレータが対応情報を登録した場合、付加情報制御手段24は、新たな付加情報IDに、コメントおよび描画情報に”null”値を対応づけたレコードを、付加情報データ13に挿入する。一方オペレータがアノテーション情報を登録した場合、付加情報制御手段24は、新たな付加情報IDに、アノテーション情報とその描画方法を対応づけたレコードを、付加情報データ13に挿入する。
【0078】
また、付加情報制御手段24は、付加情報の削除や変更に伴って、付加情報データ13および付加情報制御データ14を更新する。
【0079】
(映像データ処理方法)
図6を参照して、本発明の実施の形態に係る映像データ処理方法を説明する。
【0080】
まずステップS101において、オペレータは、映像データ群記憶部11から、比較対象の映像データを2つ選択する。ここでは、オペレータが、映像データAと映像データBを選択したとする。
【0081】
次にステップS102において、映像データAおよび映像データBについて、マップ付加情報表示処理を開始し、時間軸対応関係マップ表示手段23は、図1に示すような画面を表示装置40に表示する。
【0082】
図1に示す画面が表示されると、ステップS104において、オペレータは、時間軸対応マップ表示部101上をマウスでポインタを移動させて、映像データAと映像データBを同時にシークする。このとき、複数映像同時シーク手段22は、オペレータによるポインタの移動に伴って、ポインタの座標に対応する映像データAの画像フレームデータと映像データBの画像フレームデータとを、動的に変更して表示する。
【0083】
また、ステップS104において、オペレータによって映像データAおよび映像データBを同時に再生する指示が入力されると、映像再生手段21は、ポインタの座標の示す映像データAの位置から映像データAを再生し、この映像データAの再生と同期して、ポインタの座標の示す映像データBの位置から映像データBを再生する。
【0084】
ステップS105において、オペレータによって、映像データAおよび映像データBに付加情報を付加する指示が入力されると、付加情報制御手段24は、そのポインタの座標の示す映像データAの位置および映像データBの位置を取得する。さらに付加情報制御手段24は、オペレータの指示によって、付加情報データ13および付加情報制御データ14を更新する。
【0085】
ここで、図6のステップS101ないしステップS105の処理は、オペレータの操作によって、随時繰り返される。
【0086】
次に、図7を参照して、図6のマップ付加情報表示処理を説明する。
【0087】
まずステップS201において、時間軸対応関係マップ表示手段23は、シーン定義データ12および付加情報制御データ14から、映像データAおよび映像データBに関連する情報を取得する。
【0088】
ステップS202において、時間軸対応関係マップ表示手段23は、映像データAの時間長をX軸に対応づけ、映像データBの時間長をY軸に対応づけて、二次元の座標系で表示する。時間軸対応関係マップ表示手段23は、表示装置40に、左上を0とした二次元の直交座標系を生成する。X軸の座標を映像データAの始点から終点と定義し、Y軸の座標を映像データBの始点から終点と定義する。X軸とY軸の縮尺は不等でもよく、表示装置40の縦横比や、映像データの時間長にあわせて見やすいように設定されても良い。また、オペレータが手動で調整しても良い。
【0089】
ステップS203において、時間軸対応関係マップ表示手段23は、映像データAおよび映像データBの各シーンについて、サムネイルを座標軸の対応する位置に表示する。さらに、時間軸対応関係マップ表示手段23は、各シーンの開始位置および終了位置に対応した位置に罫線110を設ける。時間軸対応マップ表示部101を2軸の直交座標系とした場合、罫線110によって座標系はマス目状に区切られる。それぞれのマス目は、映像データAのあるシーンと、映像データBのあるシーンとの組み合わせを示す。
【0090】
以上の処理により、図1に示す画面の各要素のうち、各シンボルが表示されない画面のデータが生成される。
【0091】
ステップS204において付加情報制御手段24は、時間軸対応マップ表示部101上の、付加情報が付加された時間やシーンに対応した位置に、シンボルを表示する。付加情報制御手段24は、映像データAおよび映像データBのアノテーション情報が付加された位置に対応する座標に、アノテーション情報付加点130を表示する。また、付加情報制御手段24は、映像データAおよび映像データBの対応情報が付加された位置に対応する座標に、対応情報付加点120を表示する。ここで、対応情報付加点は、「●マーク」をシンボルとし、アノテーション情報付加点は、「★マーク」をシンボルとする。また、付加情報制御手段24は、映像データAおよび映像データBの対応するシーンを示す領域に、矩形枠141または142を表示する。
【0092】
以上の処理により、図1に示す画面のデータが生成される。
【0093】
(表示画面)
図8ないし図14を参照して、本発明の実施の形態に係る映像データ処理装置1が表示する画面の例を説明する。
【0094】
図8は、画像データAおよび画像データBを同時にシークする画面である。例えば、オペレータが付加情報を付加する位置を検索するために、時間軸対応マップ表示部101にマウスをかざす。複数映像同時シーク手段22は、オペレータの操作に従って、入力装置50が指示するポインタの座標に基づいて、映像データAおよび映像データBを同時にシークする画面を表示する。
【0095】
図8のポインタ151は、オペレータが入力装置50で指示した座標である。映像データA表示部152は、ポインタ151のX座標が示す映像データAのフレーム画像データを表示する。映像データB表示部153は、ポインタ151のY座標が示す映像データBのフレーム画像データを表示する。オペレータが、ポインタ151の位置を変更するのに伴って、複数映像同時シーク手段22は、映像データA表示部152および映像データB表示部153が表示するフレーム画像データを、動的に変更する。複数映像同時シーク手段22は、映像データAおよび映像データBについて、変更されたポインタ151の座標に対応するそれぞれのフレーム画像データを表示する。このとき表示するフレーム画像データは、式(1)および式(2)によりそれぞれ決定される。
【0096】
オペレータは、付加情報を付加する映像データAの位置を決定した後、それに対応する映像データBの位置を決定する場合がある。オペレータが、例えばキーボードのシフトキーを押下しながらマウスを動かすと、映像データ処理装置1が、X軸方向またはY軸方向のいずれかにのみポインタを移動させるように制御するのが好ましい。
【0097】
例えばオペレータが、シフトキーを押下しながらX軸方向にマウスを動かすと、複数映像同時シーク手段22は、ポインタ151のX座標が示す画像データAのフレーム画像データを動的に変更して、映像データA表示部152に表示する。一方、映像データB表示部153に表示されるフレーム画像データは、変化しない。同様に、オペレータが、シフトキーを押下しながらY軸方向にマウスを動かすと、複数映像同時シーク手段22は、ポインタ151のY座標が示す画像データBのフレーム画像データを動的に変更して、映像データB表示部153に表示する。一方、映像データA表示部152に表示されるフレーム画像データは、変化しない。このような制御により、オペレータは、映像データAと映像データBの対応するフレーム画像データを、容易に見つけることができる。
【0098】
また、オペレータが、映像データAサムネイル群表示部102および映像データBサムネイル群表示部103上のいずれかの位置を選択することにより、複数映像同時シーク手段22は、その位置に対応する映像データのフレーム画像データのみを表示しても良い。例えば図9において、映像データBサムネイル群表示部102の上から3番目のシーンのサムネイルが選択されている。従って、図9の映像データ表示部161に、選択されたサムネイルを表示する。さらに、オペレータがマウスを操作して、映像データBサムネイル群表示部102上をポインタが移動すると、複数映像同時シーク手段22は、ポインタのY座標に対応するフレーム画像データを、映像データ表示部161に表示する。このとき表示されるフレーム画像データは、ポインタの位置に基づいて、式(2)により決定される。
【0099】
また、オペレータが時間軸対応マップ表示部101に表示されたシンボルにポインタを移動させると、時間軸対応関係マップ表示手段23は、そのシンボルの情報を表示する。例えば、図10に示すように、ポインタがアノテーション情報付加点171に近づくと、時間軸対応関係マップ表示手段23は、このアノテーション情報付加点171に対応するアノテーション情報を、アノテーション表示部172に表示する。さらに、時間軸対応関係マップ表示手段23は、この点から同期再生させるためのコマンド選択部173を表示する。
【0100】
図10に示すコマンド選択部172が選択され、同期再生の指示が入力されると、再生手段21は、映像データAおよび映像データBを、それぞれ再生する。このときの再生開始位置は、ポインタ171の位置に基づいて、式(1)および式(2)によりそれぞれ決定される。
【0101】
図1に示す例で、アノテーション情報付加点143、矩形枠141および矩形枠142に示したように、アノテーション情報が、映像データAの複数のシーンと映像データBの複数のシーンの対応に対して付加された場合、図11に示すように、これらのシーンを順に同期再生する選択肢181が表示されても良い。映像再生手段21は、図5(b)に示す付加情報対応データ14aから、アノテーション情報付加点143で対応づけられる第1の対応付加情報IDと、第2の対応付加情報IDとを取得する。映像再生手段21は、第1の対応付加情報IDに従って画像データAの第4のシーンと画像データBの第3のシーンとを同期して再生させた後、第2の対応付加情報IDに従って画像データAの第3のシーンと画像データBの第4のシーンとを同期して再生する。
【0102】
このとき、図12に示すようにそれぞれの映像データの再生画面に、映像再生手段21は、この再生映像に付加されたアノテーション情報を表示しても良い。図12に示す例では、アノテーション情報付加点191の示す再生位置から、映像データAと映像データBが、それぞれ、映像データA表示部192および映像データB表示部193で、同期再生される。この再生に伴って、アノテーション表示部194に、アノテーション情報付加点191に対応するアノテーション情報が表示される。図12に示す画面において、さらに、映像データAおよび映像データBそれぞれの注視すべき箇所をそれぞれ二重丸で囲い、それぞれの注視箇所とアノテーション表示部196とが対応づけて表示されている。
【0103】
このように、複数の映像データに同時にアノテーション情報を付加し、同期して再生することにより、本発明の実施の形態に係る映像データ処理装置1は、複数の映像データの違いを、容易に視聴者に認識させることができる。なお、映像再生手段21は、アノテーション情報を表示することなく、映像データAおよび映像データBを同期して再生しても良い。
【0104】
図13は、付加情報を付加する画面を説明する。図13に示す画面において、ポインタ201が示す画像データAのデータが、映像データA表示部202に表示される。また、ポインタ201が示す画像データBのデータが、映像データB表示部203に表示される。この映像データA表示部202および映像データB表示部203は、それぞれ、映像データAおよび映像データBの動画を再生しても良いし、フレーム画像データを表示しても良い。
【0105】
映像再生手段21は、さらに、ポインタ201に対応づけて、コマンド選択部204を、表示する。このコマンド選択部202は、同期再生するコマンド、この時間に対応情報を付加するコマンド、およびこの時間にアノテーションを付加するコマンドを表示する。
【0106】
オペレータによって対応情報を付加するコマンドや、アノテーション情報を付加するコマンドが選択されると、付加情報制御手段24は、新たな付加情報IDを採番し、ポインタ201の座標と式(1)および式(2)に基づいて、映像データAの位置情報および映像データBの位置情報を取得する。付加情報制御手段24は、新たな情報IDと、取得した位置情報を対応づけて、付加情報データ13および付加情報制御データ14を更新する。アノテーションを付加するコマンドが選択された場合、付加情報制御手段24は、アノテーションを入力するテキストボックスを表示し、テキストボックスに入力されたアノテーション情報と、新たな付加情報IDとを対応づけて、付加情報データ13を更新する。
【0107】
図14は、オペレータが、映像データAおよび映像データBのそれぞれ任意の区間を選択した場合を示す。付加情報制御手段24は、新たな付加情報IDを採番する。付加情報制御手段24は、オペレータによって選択された選択区間211の四隅の座標を取得し、式(1)および式(2)に基づいて、映像データAにおける選択区間211の開始時間および長さ、映像データBにおける選択区間211に対応する開始時間および長さを算出する。付加情報制御手段24は、新たな付加情報IDと、各開始時間および長さを対応づけて、付加情報データ13および付加情報制御データ14を更新する。さらに、アノテーションを付加するコマンドが選択された場合、付加情報制御手段24は、アノテーションを入力するテキストボックスを表示し、テキストボックスに入力されたアノテーション情報と、新たな付加情報IDとを対応づけて、付加情報データ13を更新する。
【0108】
また、図14に示す画面はさらに、映像データA表示部212および映像データB表示部213を備え、それぞれ選択区間211の映像データを表示する。図14に示す画面はさらに、この選択区間211に対するコマンドを選択するための、コマンド選択部214も表示する。
【0109】
図14では、任意の区間を選択する場合を説明したが、図1の矩形枠141または142のように、所定のシーンを選択して、選択されたそれぞれのシーンに、付加情報を付加しても良い。また、図1の矩形枠141、142およびアノテーション情報付加点143のように、時間的に不連続な複数の時間または複数のシーンを指定して、アノテーション情報を付加しても良い。
【0110】
以上説明したように、本発明の実施の形態に係る映像データ処理装置1は、2つの映像データを同時にシークするにあたり、そのシークバーを二次元化した。具体的には時間軸対応関係マップ表示手段23は、図1に示すように、2つの映像データのそれぞれの時間長を、画面のX軸およびY軸に対応して、二次元の座標系で表示する。これにより、複数映像同時シーク手段22は、ポインタの座標によって2つの映像データを同時にシークすることができる。また映像データ処理装置1は、オペレータによる1回の操作で2つの映像データのシークを可能とする。
【0111】
従来、通常のビデオブラウザシステムなどにおいて、一つの映像データの再生フレームに対応して一つのシークバーが設けられていた。従って、2つの映像データを同期再生する場合、それぞれの映像データについて、映像データを再生する領域にポインタを移動し、シークバーを操作して再生したいシーンおよび時間をシークする作業を、繰り返さなければならなかった。
【0112】
これに対し、本発明の実施の形態に係る映像データ処理装置1は、2つの映像データを1回のポインタの移動によってシークできるので、2つの映像データを同期再生したい部分の探索に要する作業の効率が向上する。また従来、2つの映像データを同時にシークする場合、2つのシークバーを用意してそれぞれ操作する必要があったが、本発明の実施の形態によれば、1度の操作で同期再生できる点で優れている。さらに、ポインタの位置で2つの映像データの再生位置を調整することができるので、従来のシークバーの操作感覚を維持している。
【0113】
さらに本発明の実施の形態に係る映像データ処理装置1は、複数の映像データの対応関係を二次元座標に表示するので、映像データの多様な比較検討が可能になる。映像データ処理装置1は、2つの映像データ全体の情報を、二次元座標に対応づけて表示するので、2つの映像データ間の対応関係を分かりやすく可視化することができる。
【0114】
また、本発明の実施の形態に係る映像データ処理装置1は、複数の映像データに対して同時に付加情報を付加することができる。具体的には、時間軸対応マップ表示部101は、2つの映像データのそれぞれの位置を、二次元座標として一点で表現することができる。従って時間軸対応関係マップ表示手段23は、オペレータが所望の時間またはシーンに対応する、時間軸対応マップ表示部101上の座標を指示することにより、2つの映像データのそれぞれの時間に、付加情報を付加する。
【0115】
従来オペレータは、映像データを一つずつ見ながら、付加情報を付加した位置で一時停止して、付加情報を付加していた。あるいはオペレータは、付加情報を付加する映像データをすべてピックアップしてから、入力していた。従って、オペレータは、付加情報を付加する映像を特定し付加情報を付加するための、時間や手間を要していた。
【0116】
これに対し、本発明の実施の形態に係る映像データ処理装置1は、複数の映像データの所定の位置に、同時に付加情報を付加することができる。また、複数の映像データの任意の領域に、同時に付加情報を付加することができる。これにより、複数の映像データの中から対応する部分を結びつけることが重要となる、複数の映像データを比較検討する際に好適である。
【0117】
本発明の実施の形態に係る映像データ処理装置1は、2つの映像データについて、既に付加情報が付加された時間やシーンについて、シークされた画面を同時に表示する。また、映像データ処理装置1は、付加情報が付加された時間やシーンから、2つの映像データを同期的に再生できる。これによって、他人や過去の自分が定義した「映像間で対応のある区間」を明示することができるので、「映像間で対応のある区間」に、誰でも容易にアクセスすることができる。
【0118】
このような映像データ処理装置1は、時間軸対応マップ表示部101に付加情報が付加された時間やシーンを表示することにより、2つの映像データの時間軸の対応点を一覧表示することができる。
【0119】
例えば、熟練者と研修生が、複数の手順を含む作業を行った模様を、それぞれ映像データAおよび映像データBとして撮影する。この映像データAおよび映像データBについて、それぞれ手順の単位でシーンを定義して、本発明の実施の形態に係る映像データ処理装置1に適用して表示する。これにより、視聴者は、ある一つの手順について熟練者と研修生の技術の違いを比較して、検討することができる。
【0120】
本発明の実施の形態に係る時間軸対応マップ表示部101において、付加情報を二次元の座標系でマッピングして表示しているので、すべての手順の順序が整合していれば付加情報のシンボルは、左上から右下に斜めに直線上に並ぶと想定される。そのため作業速度の乱れや手順の順序の相違があった場合、付加情報のシンボルの並びの歪みや外れ位置などにあらわれる。従って時間軸対応マップ表示部101に表示されるシンボルの位置により、熟練者と研修生の手順の相違が浮き彫りになる。このように本発明の実施の形態に係る映像データ処理装置1は、複数の映像データにおける手順の相違などを、俯瞰的な視点からの分析することが容易になる。
【0121】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなる。
【0122】
例えば、本発明の実施の形態に記載した映像データ処理装置1は、図2に示すように一つのハードウェア上に構成されても良いし、その機能や処理数に応じて複数のハードウェア上に構成されても良い。また、既存の情報処理システム上に実現されても良い。
【0123】
本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【符号の説明】
【0124】
1 映像データ処理装置
10 記憶装置
11 映像データ群記憶部
12 シーン定義データ
13 付加情報データ
14 付加情報制御データ
14a 付加情報対応データ
20 中央処理制御装置
21 映像再生手段
22 複数映像同時シーク手段
23 時間軸対応関係マップ表示手段
24 付加情報制御手段
30 入出力インタフェース
40 表示装置
50 入力装置
101 時間軸対応マップ表示部
102 映像データAサムネイル群表示部
103 映像データBムネイル群表示部
110 罫線
120 対応情報付加点
130、191 アノテーション情報付加点
151 ポインタ
152、192、202、212 映像データA表示部
153、193、203、213 映像データB表示部
161 映像データ表示部
172、194 アノテーション表示部
173、204、214 コマンド選択部
211 選択区間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の映像データを処理する映像データ処理方法であって、
第1の映像データおよび第2の映像データを記憶するとともに、前記映像データの識別子と、当該映像データのシーンの識別子と、当該シーンの区間情報とを対応づけたシーン定義データを記憶装置に記憶するステップと、
第1の軸に、前記第1の映像データの各シーンの識別子を表示するとともに、第2の軸に、前記第2の映像データの各シーンの識別子を表示し、第1の映像データの任意の時間および第2の映像データの任意の時間を、第1の軸の座標値と第2の軸の座標値とを対応づけて指定可能な時間軸対応マップ表示部を、表示装置に表示するステップ
を備えることを特徴とする映像データ処理方法。
【請求項2】
前記第1の映像データから、前記時間軸対応マップ表示部において指定された第1の軸の座標値に対応するフレーム画像データを抽出して表示するとともに、前記第2の映像データから、前記時間軸対応マップ表示部において指定された第2の軸の座標値に対応するフレーム画像データを抽出して表示するステップ
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の映像データ処理方法。
【請求項3】
付加情報の識別子と、当該付加情報が付加された第1の映像データにおける第1の位置情報と、当該付加情報が付加された第2の映像データにおける第2の位置情報と、を対応づけた付加情報制御データを、前記記憶装置に記憶するステップと、
前記記憶装置から前記付加情報制御データを読み出して、前記時間軸対応マップ表示部において、前記第1の位置情報を第1の軸における座標値とし、前記第2の位置情報を第2の軸における座標値とする位置に、当該付加情報が付加されたことを示すシンボルを表示するステップ
をさらに備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の映像データ処理方法。
【請求項4】
複数の映像データを処理する映像データ処理装置であって、
第1の映像データおよび第2の映像データを記憶するとともに、前記映像データの識別子と、当該映像データのシーンの識別子と、当該シーンの区間情報とを対応づけたシーン定義データを記憶する記憶装置と、
第1の軸に、前記第1の映像データの各シーンの識別子を表示するとともに、第2の軸に、前記第2の映像データの各シーンの識別子を表示し、第1の映像データの任意の時間および第2の映像データの任意の時間を、第1の軸の座標値と第2の軸の座標値とを対応づけて指定可能な時間軸対応マップ表示部を、表示装置に表示する時間軸対応関係マップ表示手段
を備えることを特徴とする映像データ処理装置。
【請求項5】
前記第1の映像データから、前記時間軸対応マップ表示部において指定された第1の軸の座標値に対応するフレーム画像データを抽出して表示するとともに、前記第2の映像データから、前記時間軸対応マップ表示部において指定された第2の軸の座標値に対応するフレーム画像データを抽出して表示する複数映像同時シーク手段
をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の映像データ処理装置。
【請求項6】
前記記憶装置はさらに、付加情報の識別子と、当該付加情報が付加された第1の映像データにおける第1の位置情報と、当該付加情報が付加された第2の映像データにおける第2の位置情報と、を対応づけた付加情報制御データを記憶し、
前記記憶装置から前記付加情報制御データを読み出して、前記時間軸対応マップ表示部において、前記第1の位置情報を第1の軸における座標値とし、前記第2の位置情報を第2の軸における座標値とする位置に、当該付加情報が付加されたことを示すシンボルを表示する付加情報制御手段
をさらに備えることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の映像データ処理装置。
【請求項7】
コンピュータに、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のステップを実行させるための映像データ処理プログラム。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図1】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−81117(P2013−81117A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−220681(P2011−220681)
【出願日】平成23年10月5日(2011.10.5)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】