映像表示装置
【課題】より不都合の少ない状態で回動支持部をより上方に位置させることが可能な映像表示装置を得る。
【解決手段】実施形態にかかる映像表示装置は、筐体と、表示装置と、回動支持部と、支持部と、を備えた。筐体は、第一開口部が設けられた第一壁部と、この第一壁部の反対側に位置された第二壁部と、を有した。表示装置は、筐体に収容され、第一壁部と第二壁部との間に位置され、第一開口部から露出された表示画面を有した。回動支持部は、表示装置を回動可能に支持した。支持部は、載置される第一端部と、第一端部の反対側に位置して回動支持部に接続された第二端部と、第一壁部側の第一位置と第二壁部側の第二位置とで亘る亘り部と、を有し、第一端部と第二端部との間に第二開口部が設けられ、回動支持部を、平面上に載置された場合に当該平面から離間した状態に、支持した。
【解決手段】実施形態にかかる映像表示装置は、筐体と、表示装置と、回動支持部と、支持部と、を備えた。筐体は、第一開口部が設けられた第一壁部と、この第一壁部の反対側に位置された第二壁部と、を有した。表示装置は、筐体に収容され、第一壁部と第二壁部との間に位置され、第一開口部から露出された表示画面を有した。回動支持部は、表示装置を回動可能に支持した。支持部は、載置される第一端部と、第一端部の反対側に位置して回動支持部に接続された第二端部と、第一壁部側の第一位置と第二壁部側の第二位置とで亘る亘り部と、を有し、第一端部と第二端部との間に第二開口部が設けられ、回動支持部を、平面上に載置された場合に当該平面から離間した状態に、支持した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、映像表示装置および電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、表示装置を回動可能に支持した回動支持部を備えた映像表示装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−136160号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種の映像表示装置では、回動支持部をより上方に位置させることが望まれる場合がある。
【0005】
そこで、本発明の実施形態は、より不都合の少ない状態で回動支持部をより上方に位置させることが可能な映像表示装置を得ることを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態にかかる映像表示装置は、筐体と、表示装置と、回動支持部と、支持部と、を備えた。筐体は、第一開口部が設けられた第一壁部と、この第一壁部の反対側に位置された第二壁部と、を有した。表示装置は、筐体に収容され、第一壁部と第二壁部との間に位置され、第一開口部から露出された表示画面を有した。回動支持部は、表示装置を回動可能に支持した。支持部は、載置される第一端部と、第一端部の反対側に位置して回動支持部に接続された第二端部と、第一壁部側の第一位置と第二壁部側の第二位置とで亘る亘り部と、を有し、第一端部と第二端部との間に第二開口部が設けられ、回動支持部を、平面上に載置された場合に当該平面から離間した状態に、支持した。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、実施形態にかかる映像表示装置の一例の前面側を見た斜視図である。
【図2】図2は、実施形態にかかる映像表示装置の一例の後面側を見た斜視図である。
【図3】図3は、実施形態にかかる映像表示装置の一例の前面図である。
【図4】図4は、実施形態にかかる映像表示装置の一例の後面図である。
【図5】図5は、実施形態にかかる映像表示装置の一例の上面図である。
【図6】図6は、実施形態にかかる映像表示装置の一例の下面図である。
【図7】図7は、実施形態にかかる映像表示装置の一例の側面図である。
【図8】図8は、図3のVIII−VIII断面図である。
【図9】図9は、実施形態にかかる複数の映像表示装置の一例を前後方向に重ねて配置した状態を示す図である。
【図10】図10は、実施形態にかかる映像表示装置に含まれるスタンドの一例を前面側から見た斜視図である。
【図11】図11は、実施形態にかかる映像表示装置に含まれるスタンドの一例を後面側から見た斜視図である。
【図12】図12は、実施形態にかかる映像表示装置に含まれるスタンドの一例の前面図である。
【図13】図13は、実施形態にかかる映像表示装置に含まれるスタンドの一例の後面図である。
【図14】図14は、実施形態にかかる映像表示装置に含まれるスタンドの一例の上面図である。
【図15】図15は、実施形態にかかる映像表示装置に含まれるスタンドの一例の下面図である。
【図16】図16は、実施形態にかかる映像表示装置に含まれるスタンドの一例の側面図である。
【図17】図17は、図14のXVII−XVII断面図である。
【図18】図18は、実施形態にかかる映像表示装置に含まれるスタンドの一例を前面側から見た斜視図であって、支持部の第一部分および第二部分のうちの一つが仮に機能していない状態でも有効な支持部分の一例を示す図である。
【図19】図19は、実施形態にかかる映像表示装置に含まれるスタンドの一例を前面側から見た斜視図であって、支持部の第一部分および第二部分のうちの他の一つが仮に機能していない状態でも有効な支持部分の一例を示す図である。
【図20】図20は、実施形態にかかる映像表示装置に含まれるスタンドの一例を前面側から見た斜視図であって、支持部の第一部分および第二部分のうちの後面側の二つが仮に機能していない状態でも有効な支持部分の一例を示す図である。
【図21】図21は、実施形態にかかる映像表示装置に含まれるスタンドの一例を前面側から見た斜視図であって、支持部の第一部分および第二部分のうちの前面側の二つが仮に機能していない状態でも有効な支持部分の一例を示す図である。
【図22】図22は、実施形態の変形例にかかる映像表示装置のスタンドを模式的に示す平面図である。
【図23】図23は、実施形態の別の変形例にかかる映像表示装置のスタンドを模式的に示す平面図である。
【図24】図24は、実施形態のさらに別の変形例にかかる映像表示装置のスタンドを模式的に示す平面図である。
【図25】図25は、実施形態のさらに別の変形例にかかる映像表示装置のスタンドを模式的に示す平面図である。
【図26】図26は、実施形態のさらに別の変形例にかかる映像表示装置のスタンドを模式的に示す平面図である。
【図27】図27は、実施形態のさらに別の変形例にかかる映像表示装置のスタンドを模式的に示す平面図である。
【図28】図28は、実施形態のさらに別の変形例にかかる映像表示装置のスタンドを模式的に示す平面図である。
【図29】図29は、実施形態のさらに別の変形例にかかる映像表示装置のスタンドを模式的に示す平面図である。
【図30】図30は、実施形態のさらに別の変形例にかかる映像表示装置のスタンドを模式的に示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の複数の実施形態および変形例には、同様の構成要素が含まれている。以下では、それら同様の構成要素には共通の符号が付与され、重複する説明が省略される。また、以下の各図では、便宜上、方向が規定されている。筐体2の可動範囲の中央位置で、X方向は、表示画面に対する正面視(前面視)で右方(背面視(後面視)では左方)、Y方向は、上方、Z方向は、表示画面の法線方向(手前方向)である。
【0009】
<第1実施形態>
図1〜9等に例示されるように、電子機器の一例としての映像表示装置1は、筐体2と、スタンド10と、を備えている。筐体2は、スタンド10に、回動可能に支持されている。本実施形態では、図5に示されるように、筐体2は、Y方向に沿った回動軸Ax(図5,7参照)回りの所定の可動範囲(角度範囲)内で、XZ平面に沿って回動することができる。なお、図1〜9には、筐体2が可動範囲内の中間位置(中央位置)にある状態が示されている。
【0010】
筐体2は、前面2aおよび表示画面6aに対する正面視(Z方向からの視線)で矩形状(X方向に長くY方向に短い横長の長方形状)の外観を呈している。筐体2は、前後方向(Z方向)に比較的薄い直方体状に形成されている。また、筐体2は、前面(表面)2aを形成する前壁(表壁)2b、後面(背面、裏面)2cを形成する後壁(背壁)2d、上面2eを形成する上壁(上側の側壁、周壁)2f、下面2gを形成する下壁(下側の側壁、周壁)2h、および、側面(周面)2iを形成する側壁(右側および左側の側壁、周壁)2jを、有する。
【0011】
前壁2bおよび後壁2dは、間隔をあけて並行して(平行に)設けられている。前壁2bには、矩形状(X方向に長くY方向に短い横長の長方形状)の開口部(第一開口部)2rが設けられている。また、上壁2f、下壁2h、および側壁2j(周壁)は、前壁2bおよび後壁2dの間に亘って設けられ、前壁2bおよび後壁2dに交叉して(直交して、起立して)設けられている。前壁2b、後壁2d、上壁2f、および下壁2hは、壁部の一例である。また、前壁2bは、第一壁部の一例であり、後壁2dは第二壁部の一例であり、下壁2hは、第三壁部の一例である。
【0012】
図1,2等に示されるように、筐体2は、一例としては、前面2a側のフロントマスク(第一部品)2Mや、後面2c側のバックカバー(第二部品)2C等の分割体を組み合わせて構成される。また、筐体2は、例えば、合成樹脂材料や、金属材料、あるいはこれらの組み合わせ等で構成することができる。
【0013】
また、筐体2は、上端部(上辺部)2k、下端部(下辺部)2m、および側端部(側辺部)2nを有し、四つの角部2pを有する。前面2a、後面2c、上面2e、下面2g、および側面2iは、面部の一例である。
【0014】
また、図2,8等に示されるように、筐体2の後面2c(後壁2d)には、例えばその下部の左右方向の中央部に、スタンド10に取り付けられる結合部(突出部、接続部)11が設けられている。結合部11は、例えば、図8に示すように、筐体2内の支持部2s(フレーム部、骨格部)に取り付けられるベース部11aと、ベース部11aから突出して貫通孔11dが設けられた取付部11bと、ベース部11aおよび取付部11bを覆うカバー部11cと、を有する。取付部11bは、回動支持部(可動支持部、接続部)3の可動部3aに、ねじ等の結合具12を介して取り付けられる。可動部(回動部、被支持部、嵌部)3b(すなわち、回動支持部3、スタンド10)に取付部11b(すなわち、筐体2、表示装置6)が接続された後、カバー部11cが取り付けられる。
【0015】
また、図8等に示されるように、筐体2内には、表示装置(表示部、表示モジュール、モジュール)6が収容されている。すなわち、表示装置6は、前壁2bと後壁2dとの間に位置され、かつ側壁2jに囲まれた状態に設けられている。表示装置6は、正面視で矩形状(X方向に長くY方向に短い横長の長方形状)の外観を呈している。表示装置6は、前後方向(Z方向)に比較的薄い直方体状に形成されている。また、表示装置6の前面(表面)の一部には、正面視で矩形状(X方向に長くY方向に短い横長の長方形状)の表示画面6aが、設けられている。この表示画面6aは、筐体2の前壁2b(前面2a)に設けられた開口部2rから、前方に露出している。表示画面6aの反対側には後面6bが位置されている。この表示装置6は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:liquid crystal display)や、有機ELディスプレイ(OELD:organic electroluminescent display)等のパネル(パネルユニット)として構成することができる。
【0016】
また、筐体2内には、回路基板(基板、基板部、制御基板、プリント基板)9が収容されている。回路基板9は、例えば、表示装置6の後面(裏面、背面)6b上に、ねじ等の結合具(図示せず)を介して固定されている(取り付けられている)。後面6b上には、ボス部(突出部、ねじ止め部、図示せず)が設けられ、このボス部上に、回路基板9が、ねじ等の結合具を用いて取り付けられている。回路基板9には、電子部品や、電気部品等の各種部品(図示せず)が設けられ、映像処理回路や、入力信号処理回路、フレームレートコンバータ(FRC)回路、タイミングコントロール(Tcon)回路、ドライバ回路、制御回路等(図示せず)が構成されうる。また、回路基板9あるいは後面6b上には、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の記憶装置(記憶ユニット、記憶モジュール、モジュール)や、ファンユニット(ファン装置、冷却ユニット、冷却部品)、電源回路(電源装置、電源ユニット)等(図示せず)が、設けられうる。
【0017】
図10〜21等に示されるように、スタンド10は、一例として、二つの支持部4L,4Rと、これら二つの支持部4L,4Rに支持されて筐体2を回動可能に支持する回動支持部3と、を有する。回動支持部3は、支持部4L,4Rと筐体2との間に介在された接続部の一例である。スタンド10は、一例としては、金属部材(例えば、アルミニウム合金等)によって構成することができる。また、スタンド10は、可動部3aや、取り付けられた部品等を除き、鋳造(例えば、アルミニウムダイキャスト等)によって構成することができる。
【0018】
支持部4Lは、表示画面6a(図1,3等参照)に対する正面視で、左側に設けられている。支持部4Lは、円柱状に形成された回動支持部3から下方に延びた第一部分41Lおよび第二部分42と、これら第一部分41Lと第二部分42との間に亘る亘り部44と、を有する。第一部分41Lおよび第二部分42は、起立部の一例である。
【0019】
第一部分(前側支持部、前部、第一脚部)41Lは、略矩形状の断面を有し、回動支持部3の中心(重心、回動軸Ax)より前側の前端部(端部)3bに接続された基端部(上端部、端部)41Laから、正面視(図3,12の視線)での左方、前方、かつ下方に位置した先端部(下端部、端部)41Lbに向けて延びている。また、第一部分41Lは、円弧状(曲線状)に形成されている。先端部41Lbは、亘り部44の端部(外側端部)44aと接続されている。なお、第一部分41Lは、一例としては中実である。
【0020】
第二部分(後側支持部、後部、第二脚部)42は、矩形状の断面を有し、回動支持部3の側端部(端部)3cに接続された基端部(上端部、端部)42aから、正面視での左方、後方、かつ下方に位置した先端部(下端部、端部)42bに向けて延びている。先端部42bは、亘り部44の端部(内側端部)44bと接続されている。なお、第二部分42は、一例としては中実である。
【0021】
亘り部44は、第一部分41Lの先端部41Lbと、第二部分42の先端部42bとを接続し、これらの間に亘って、支持部4Lの下端に沿って設けられている。亘り部44は、端部44aと端部44bとの間で円弧状(曲線状)に設けられている。すなわち、亘り部44は、円弧状に屈曲している。本実施形態では、図10,11,14,15等に示されるように、亘り部44は、回動支持部3から離間する側に、すなわち筐体2から離間する側に凸となる状態に、屈曲している。なお、亘り部44の裏面44cには、図15等に示されるように、複数の凹部44dが設けられ、これにより、端部44aと端部44bとの間に、三角形が連ねて配置されたトラス構造が介在している。これらトラス構造により、所要の剛性および強度を得る構成をより軽量に構成することができる。なお、トラス構造に替えて、六角形が連ねて(密集した)配置されたハニカム構造を用いてもよい。また、亘り部44は、一例としては、中実である。
【0022】
支持部4Rは、表示画面6aの中心を通るYZ平面C(図14参照)について、支持部4Lと面対称(左右対称)である。すなわち、支持部4Lと支持部4Rとは、鏡像関係にある。
【0023】
すなわち、支持部4Rは、表示画面6aに対する正面視で、右側に設けられている。支持部4Rは、円柱状に形成された回動支持部3から下方に延びた第一部分41Rおよび第二部分43と、これら第一部分41Rと第二部分43との間に亘る亘り部45と、を有する。
【0024】
第一部分(前側支持部、前部、第一脚部)41Rは、矩形状の断面を有し、回動支持部3の中心(重心、回動軸Ax)より前側の前端部(端部)3bに接続された基端部(上端部、端部)41Raから、正面視(図3,12の視線)での右方、前方、かつ下方に位置した先端部(下端部、端部)41Rbに向けて延びている。また、第一部分41Rは、円弧状(曲線状)に形成されている。先端部41Rbは、亘り部45の端部(外側端部)45aと接続されている。なお、第一部分41Rは、一例としては中実である。
【0025】
第二部分(後側支持部、後部、第二脚部)43は、矩形状の断面を有し、回動支持部3の側端部(端部)3cに接続された基端部(上端部、端部)43aから、正面視での右方、後方、かつ下方に位置した先端部(下端部、端部)43bに向けて延びている。先端部43bは、亘り部45の端部(内側端部)45bと接続されている。なお、第二部分43は、一例としては中実である。
【0026】
亘り部45は、第一部分41Rの先端部41Rbと、第二部分43の先端部43bとを接続し、これらの間に亘って、支持部4Rの下端部に沿って設けられている。亘り部45は、端部45aと端部45bとの間で円弧状(曲線状)に設けられている。すなわち、亘り部45は、円弧状に屈曲している。本実施形態では、図10,11,14,15等に示されるように、亘り部45は、回動支持部3から離間する側に、すなわち筐体2から離間する側に凸となる状態に、屈曲している。なお、亘り部45の裏面45cには、複数の凹部45dが設けられ、これにより、端部45aと端部45bとの間に、三角形が連ねて配置されたトラス構造が介在している。これらトラス構造により、所要の剛性および強度を得る構成をより軽量に構成することができる。なお、トラス構造に替えて、六角形が連ねて(密集した)配置されたハニカム構造を用いてもよい。また、亘り部45は、一例としては、中実である。
【0027】
また、図10,14,15等に示されるように、本実施形態では、支持部4Lの第一部分41Lと、支持部4Rの第一部分41Rとが、回動支持部3の前端部3bへの接続部分(すなわち、基端部41La,41Ra)で滑らかに接続されている(接している)。一例としては、第一部分41Lの基端部41Laでの接線と、第一部分41Rの端部41Raでの接線とが、同一である。さらに、本実施形態では、一例として、第一部分41Lの曲率半径と第一部分41Rの曲率半径とが同一である。すなわち、本実施形態では、第一部分41Lおよび第一部分41Rによって、一連の円弧状の脚部(前側脚部、第一脚部、足部、アーム部、起立部、縁部、端部)41が構成されている。
【0028】
そして、図12等に示されるように、脚部41は、平面Pからアーチ状に起立している。すなわち、先端部41Lb,41Rbが下端部かつ側端部となり、基端部41La,41Raが上端部かつ中央部となって、脚部41は、上方に向けて円弧状に膨らんでいる。すなわち、この脚部41は、図16に示されるように、XY平面をX軸回りに所定角度倒した(図16の反時計回り方向に回動させた)平面Pcに沿っている。なお、本実施形態では,脚部41(第一部分41L,41R)の上面41aが、平面Pcに沿っている。
【0029】
このような構成の支持部4L,4Rを有するスタンド10は、少なくとも四つの端部10a,10b,10c,10dが、平面P(載置面)との載置点(接触点、支持点、載置部分、載置部、載置面、面部)となる。図5に示されるように、載置点としての端部10aは、筐体2(の重心G)に対して、前方かつ正面視で左方の領域(図5では左上の領域、第一位置)A1に配置され、載置点としての端部10bは、筐体2(の重心G)に対して、前方かつ正面視で右方の領域(図5では左下の領域、第一位置)A2に配置されている。また、載置点としての端部10cは、筐体2(の重心G)に対して、後方かつ正面視で左方の領域(図5では右上の領域、第二位置)A3に配置され、載置点としての端部10dは、筐体2(の重心G)に対して、後方かつ正面視で右方の領域(図5では右下の領域、第二位置)A4に、配置されている。したがって、スタンド10は、筐体2を含む映像表示装置1を、前後左右により安定的に支持することができる。また、本実施形態では、回動支持部3に接続された第一部分41L,41Rおよび第二部分42,43の基端部(端部)41La,41Ra,42a,43aが、第二端部の一例である。
【0030】
さらに、本実施形態では、図14,15等に示されるように、亘り部44,45が、筐体2(重心)から離れる方向に凸となる状態(張り出す状態)に屈曲されている。よって、スタンド10は、この屈曲部分が無い場合に比べて、筐体2を含む映像表示装置1を、亘り部44,45が張り出す方向により安定的に支持することができる。
【0031】
そして、支持部4Lは、図12,17等に示されるように、第一位置A1と第二位置A3との間で亘る亘り部44と、第一部分41Lおよび第二部分42(および亘り部44の上部)で囲まれた開口部(第二開口部)4aが設けられた起立部としての第一部分41Lおよび第二部分42と、を有し、回動支持部3を、平面P上に載置された場合に当該平面Pから離れた状態(間隔、隙間、空間、をあけて離間した状態、浮いた状態)に、支持している。開口部4aは、筐体2(の下壁2h)と対向している。
【0032】
また、支持部4Rは、第一位置A2と第二位置A4との間で亘る亘り部45と、第一部分41Rおよび第二部分43(および亘り部45の上部)で囲まれた開口部(第二開口部)4aが設けられた起立部としての第一部分41Rおよび第二部分43と、を有し、回動支持部3を、平面P上に載置された場合に平面Pから離れた状態(間隔、隙間、空間、をあけて離間した状態、浮いた状態)に、支持している。
【0033】
よって、本実施形態では、支持部4L,4Rによって、回動支持部3と平面Pとの間(回動支持部3の下側)に、空間(隙間)を形成することができる。
【0034】
そして、本実施形態にかかるスタンド10は、図18に示されるように、仮に、第二部分43(網掛け領域)が機能不全であっても、載置点としての端部10dは、回動支持部3に、第一部分41Rおよび亘り部45を介して接続されている。また、図19に示されるように、仮に、第一部分41R(網掛け領域)が機能不全であっても、載置点としての端部10bは、回動支持部3に、第二部分43および亘り部45を介して接続されている。なお、図18,19には、正面視で右側の第一部分41Rまたは第二部分43が機能不全であった場合が例示されるが、正面視で左側の第一部分41Lまたは第二部分42が機能不全であった場合も同様である。
【0035】
また、本実施形態にかかるスタンド10は、図20に示されるように、仮に、第二部分42,43の双方(網掛け領域)が機能不全であっても、載置点としての端部10c,10dは、回動支持部3に、亘り部44,45および第一部分41L,41Rを介して接続されている。また、図21に示されるように、仮に、第一部分41L,41Rの双方(網掛け領域)が機能不全であっても、載置点としての端部10c,10dは、回動支持部3に、第二部分42,43および亘り部44,45を介して接続されている。
【0036】
このように、本実施形態にかかるスタンド10は、仮に、第一部分41L,41Rおよび第二部分42,43のうちいずれか一つが機能不全である場合、または、第一部分41L,41Rの双方、または第二部分42,43の双方が機能不全である場合にあっても、第一部分41L,41R、第二部分42,43、および亘り部44,45の各部同士の接続部分で所要の剛性が確保されれば、機能不全となっている第一部分41L,41Rおよび第二部分42,43が無い状態と、載置点が変わらない。よって、本実施形態によれば、スタンド10は、筐体2すなわち映像表示装置1をより安定的に支持することができる。
【0037】
また、本実施形態では、支持部4L,4Rに開口部4aが設けられたため、人が運搬する際にスタンド10を持ちやすいという利点がある。また、開口部4aが無い場合に比べて、スタンド10をより軽量に構成することができる。また、スタンド10の上面4cの面積をより減らすことができるので、当該上面4cによる光の反射を抑制することができる。また、スタンド10上への塵芥(ちり、ごみ、ほこり等)が載る(積もる)量を減らすことができる。
【0038】
また、本実施形態では、図3,12等に示されるように、スタンド10によって、接続部としての回動支持部3が平面Pに載置されず、回動支持部3の下方には空間(領域)Sが存在し、当該回動支持部3が平面Pから離れた状態に支持されている。よって、回動支持部3がより下方に位置した場合に比べて、回動支持部3によって支持される筐体2を含む可動部分の質量、ならびに回動支持部3による支持点からのモーメントアームを減らすことができ、当該可動部分が振れにくくなるという利点がある。また、空間Sは、例えば、リモートコントローラや、CD(compact disk)やDVD(digital Versatile disk)等のディスク等の物品や部品等の置き場所として、利用することができる。また、空間Sを設けたことで、この空間Sや、その周囲、筐体2の裏側等を、掃除しやすくなるという利点もある。
【0039】
また、図9に示されるように、支持部4L,4Rの脚部(前側脚部、第一脚部、足部、アーム部、起立部、縁部、端部)41を前側の開口縁として、前方に開放された空間Sが形成されているため、この空間Sに、別の映像表示装置1のスタンド10の後部を挿入して、複数の映像表示装置1を、より近接した状態(密な状態)で前後方向に重ねることができる。
【0040】
また、図3に示すように、スタンド10の長さLは、筐体2の幅Wかあるいは高さHより同じかあるいはより小さいのが好適である。本実施形態では、長さLは、幅Wおよび高さHより小さい。よって、製品運搬時に映像表示装置1が収容される(梱包される)箱の中に、筐体2とともにスタンド10も収容しやすくなる。
【0041】
ここで、接続部としての回動支持部3は、図17に示されるように、可動部(回動部、結合部、嵌部、円柱部)3aと、固定部(支持部、円筒部)3eと、滑り部材(潤滑部材)3fと、を有する。固定部3eには、可動部3aを収容する上下方向に延びた円筒状の収容部(受け部)3gが設けられ、その上下方向中間部には、周面から内周側に張り出す張出部3hが設けられている。可動部3aは、上側の第一部材(上側部材、部材、分割体)3iと、この第一部材3iにねじや六角穴付きボルト等の固定具3jによって接続され固定された下側の第二部材(下側部材、部材、分割体)3kと、を有する。滑り部材3fは、張出部3hに対して、上側、内周側、および下側の三方に位置され、張出部3hと可動部3a(第一部材3iまたは第二部材3k)との間に介在される。滑り部材3fとしては、摩擦係数が比較的低い合成樹脂材料が用いられる。また、滑り部材3fの外面(摺面)には、孔や溝等の凹部(開口部)が設けられうる。その場合、凹部が、グリス等の潤滑剤の保持部として機能する。そして、回動支持部3の固定部3eは、スタンド10に一体化されている。また、可動部3aの上面(結合面、接続面)には、結合部11の取付部11bに設けられた貫通孔11d(図8参照)を貫通された結合具12を取り付ける雌ねじ孔等の取付孔3mが設けられている。可動部3aは、回動支持部3の中心軸としての回動軸Ax回りに所定の角度範囲内で回動する。なお、固定具3jは、空間S側に露出されており、当該空間Sから取り付けおよび取り外し(メンテナンス)を行うことも可能である。
【0042】
また、図14,15,17等に示されるように、回動支持部3の前端部3bの前方では、二つの第一部分41L,41Rが、回動支持部3から側方(前方)へ張り出した状態で接続されている。これにより、回動支持部3の固定部3eの周壁3nと、脚部41(第一部分41L,41R、支持部4L,4R)との接続部分をより広く(長く)することができ、回動支持部3と脚部41(支持部4L,4R)との接続部分における応力をより低減することができる。
【0043】
また、図13に示されるように、本実施形態では、回動支持部3の周壁3nの後部3pに、映像表示装置1を固定するための固定具(留め具)7,8が、一つのねじ等の結合具12によって、取り付けられている(固定されている)。すなわち、二つの固定具7,8を取り付ける(固定する)結合具12が共用化されている。固定具7は、例えば合成樹脂材料等で形成されたバンドである。固定具7は、一定幅で帯状に形成され、その長手方向に沿って、ねじや結束バンド等の固定具(図示せず)を貫通させうる複数の貫通孔7aが、略一定間隔で並べて設けられている。また、固定具8は、周壁3nに沿って上下に細長いベース部8aと、ベース部8aの端部(先端部、下端部)から突出した突出部(起立部、結合部、取付部)8bと、を有する。ベース部8aには、結合具12が貫通する長穴状の開口部(スリット、ガイド)8cが設けられている。突出部8bには、ねじや結束バンド等の固定具(図示せず)を貫通させうる貫通孔8dが設けられている。結合具12を緩めることで、固定具8は下方へ移動し、突出部8bを設置面(設置部、図示せず)に接触させることができる。固定具8に対応する設置面の高さは設置場所によって異なる場合があるため、このように固定具8をスタンド10に移動可能に構成したことで、固定具8をより確実に設置面に固定することができる。また、非使用時には、固定具8の少なくとも一部(本実施形態では全部)を引き上げた状態で結合具12によって回動支持部3に固定することで、正面視で回動支持部3の背後に隠すことができる。
【0044】
また、図13〜15等に示されるように、起立部分としての第二部分42,43の先端部42b,43bの下面(裏面、背面)42c,43cには、切欠状の凹部42d,43dが設けられている。そして、この凹部42d,43dには、線材通し具(線材留め具、リング部材)13が、ねじ等の結合具12によって取り付けられている。線材通し具13の先端部には、ワイヤやバンド等の線材を貫通させうるリング部(環状部、巻回部)13aが設けられている。このリング部13aを挿通させた線材を利用して、映像表示装置1を固定することができる。この凹部42d,43dを設けた部分を、過大な外力(荷重)が作用した際に屈曲、変形、破断等の起点となる脆弱部(易変形部)として用いることができる。
【0045】
以上の本実施形態では、開口部4aを有した支持部4L,4Rで、回動支持部3を、平面P上に載置された場合に当該平面Pから離れた状態に、支持することができる。よって、回動支持部3が上方に位置された際に、支持部4L,4Rに開口部4aが設けられた分、例えば、軽量化や、持ちやすさ、映り込み抑制等の効果のうち少なくとも一つが得られやすい。
【0046】
また、本実施形態では、亘り部44,45は、支持部4L,4Rの下端部に沿って設けられている。よって、亘り部44,45が下端部に無い場合に比べて、筐体2を含む映像表示装置1を、より安定的に支持することができる。
【0047】
また、本実施形態では、亘り部44,45は屈曲している。よって、亘り部44,45が屈曲していない場合に比べて、筐体2を含む映像表示装置1を、より安定的に支持することができる。
【0048】
また、本実施形態では、亘り部44,45は、回動支持部3から離間する側に凸となる状態に屈曲する部分を有している。所要の剛性が確保された状態では、支持部4L,4Rは、筐体2(の重心)から離れた位置で支持するほど、より安定的な支持状態が得られる。この点、本実施形態では、亘り部44,45は、回動支持部3から離間する側に凸となる状態に屈曲する部分を有しているため、筐体2を含む映像表示装置1を、より安定的に支持することができる。
【0049】
また、本実施形態では、開口部4aを挟んで第一部分41L,41Rと第二部分42,43とを有し、第一部分41L,41Rおよび第二部分42,43のうち一方が、表示画面6aに対する正面視で他方より左側または右側に位置された部分を有した。すなわち、第一部分41L,41Rと、第二部分42,43とが、正面視で左右にずれて配置されているため、筐体2を含む映像表示装置1を、左右方向により安定的に支持することができる。
【0050】
また、本実施形態では、複数の支持部4L,4Rを備えた。よって、支持部が一つである場合に比べて、筐体2を含む映像表示装置1を、より安定的に支持することができる。
【0051】
また、本実施形態では、複数の支持部4L,4Rのうちの一つが、表示画面6aに対する正面視で他の一つより左側または右側に位置された。よって、左右にずれて配置された複数の支持部4L,4Rによって、筐体2を含む映像表示装置1を、より安定的に支持することができる。
【0052】
<変形例>
図22〜30は、本実施形態の変形例にかかるスタンド10A〜10Iの平面図である。図22〜30の各図中、載置点および載置点と略同じ高さにある領域には、便宜上、ドットパターンが付与されている。各構成で、支持部、第一部分、および第二部分は、ドットパターンで示された領域から回動支持部3に接続される基端部(端部)へ向けて斜め上方または上方へ延びている。各変形例にかかるスタンド10A〜10Iは、上記第1実施形態にかかるスタンド10に替えて使用することができる。
【0053】
図22の変形例にかかるスタンド10Aにおいて、支持部4ALは、第一部分41Lと、第二部分42と、亘り部44Aと、を有する。また、支持部4ARは、第一部分41Rと、第二部分43と、亘り部45Aと、を有する。すなわち、本変形例にかかるスタンド10Aは、亘り部44A,45Aの形状が、上記第1実施形態と相違している。本変形例にかかる亘り部44A,45Aは、筐体2(の重心G)および回動支持部3から離間する方向に凸となる形状の屈曲部4bを有している。さらに、この亘り部44A,45Aは、前後方向(Z方向)および左右方向(X方向)に沿った部分を有している。本変形例でも、四つの端部10a〜10dの配置は同様である。すなわち、載置点としての端部10aは、筐体2に対して、前方かつ正面視で左方の領域(第一位置)A1に配置され、載置点としての端部10bは、筐体2に対して、前方かつ正面視で右方の領域(第一位置)A2に配置されている。また、載置点としての端部10cは、筐体2に対して、後方かつ正面視で左方の領域(第二位置)A3に配置され、載置点としての端部10dは、筐体2に対して、後方かつ正面視で右方の領域(第二位置)A4に、配置されている。したがって、スタンド10Aは、筐体2を含む映像表示装置1を、前後左右により安定的に支持することができる。さらに、本変形例では、亘り部44A,45Aが屈曲部4bを有する分、前後方向および左右方向の双方について、筐体2を含む映像表示装置1を、より一層安定的に支持することができる。
【0054】
図23の変形例にかかるスタンド10Bにおいて、支持部4BLは、第一部分41Lと、第二部分42Bと、亘り部44Bと、を有する。また、支持部4BRは、第一部分41Rと、第二部分43Bと、亘り部45Bと、を有する。すなわち、本変形例にかかるスタンド10Bは、第二部分42B,43Bおよび亘り部44B,45Bの形状が、上記第1実施形態と相違している。本変形例にかかる第二部分42B,43Bは、第一部分41L,41Rと鏡像関係(面対称)である。また、本変形例にかかる亘り部44B,45Bは、端部10a,10c間または端部10b,10d間を、前後方向に沿って直線状に延びている。本変形例でも、四つの端部10a〜10dの配置は同様である。すなわち、載置点としての端部10aは、筐体2に対して、前方かつ正面視で左方の領域(第一位置)A1に配置され、載置点としての端部10bは、筐体2に対して、前方かつ正面視で右方の領域(第一位置)A2に配置されている。また、載置点としての端部10cは、筐体2に対して、後方かつ正面視で左方の領域(第二位置)A3に配置され、載置点としての端部10dは、筐体2に対して、後方かつ正面視で右方の領域(第二位置)A4に、配置されている。したがって、スタンド10Bは、筐体2を含む映像表示装置1を、前後左右により安定的に支持することができる。すなわち、本変形例でも、上記第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0055】
図24の変形例にかかるスタンド10Cにおいて、支持部4CLは、第一部分41CLと、第二部分42Cと、亘り部44Cと、を有する。また、支持部4CRは、第一部分41CRと、第二部分43Cと、亘り部45Cと、を有する。本変形例にかかる第一部分41CL,41CRと第二部分42C,43Cとは、鏡像関係(面対称)に形成され、いずれも、比較的小さい曲率半径の円弧状に形成されている。また、亘り部44C,45Cも含めて、支持部4CL,4CRともに、回動支持部3の中心を通るXY平面について、面対称に形成されている。そして、亘り部44C,45Cは、筐体2(の重心G)および回動支持部3から離間する方向(本変形例ではY方向)に凸となる形状の屈曲部4bを有している。本変形例でも、四つの端部10a〜10dの配置は同様である。すなわち、載置点としての端部10aは、筐体2に対して、前方かつ正面視で左方の領域(第一位置)A1に配置され、載置点としての端部10bは、筐体2に対して、前方かつ正面視で右方の領域(第一位置)A2に配置されている。また、載置点としての端部10cは、筐体2に対して、後方かつ正面視で左方の領域(第二位置)A3に配置され、載置点としての端部10dは、筐体2に対して、後方かつ正面視で右方の領域(第二位置)A4に、配置されている。したがって、スタンド10Cは、筐体2を含む映像表示装置1を、前後左右により安定的に支持することができる。すなわち、本変形例でも、上記第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0056】
図25の変形例にかかるスタンド10Dにおいて、支持部4DLは、第一部分41Lと、第二部分42Dと、亘り部44Dと、を有する。また、支持部4DRは、第一部分41Rと、第二部分42Dと、亘り部45Dと、を有する。すなわち、本変形例では、二つの支持部4DL,4DRで、第二部分42Dが共用されている。そして、本変形例では、載置点としての端部10aは、筐体2に対して、前方かつ正面視で左方の領域(第一位置)A1に配置され、載置点としての端部10bは、筐体2に対して、前方かつ正面視で右方の領域(第一位置)A2に配置されている。また、載置点としての端部10eは、筐体2に対して、後方かつ正面視で左方の領域(第二位置)A3と後方かつ正面視で右方の領域(第二位置)A4との境界部分に位置されている。そして、載置点と略同じ高さの亘り部44D,45Dが、領域A3,A4から、前方かつ左右両側の領域A1,A2に延びている。したがって、スタンド10Dは、筐体2を含む映像表示装置1を、前後左右により安定的に支持することができる。すなわち、本変形例でも、上記第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0057】
図26の変形例にかかるスタンド10Eにおいて、支持部4ELは、第一部分41ELと、第二部分42Eと、亘り部44Eと、を有する。また、支持部4ERは、第一部分41ERと、第二部分42Eと、亘り部45Eと、を有する。すなわち、本変形例でも、二つの支持部4EL,4ERで、第二部分42Eが共用されている。本変形例にかかるスタンド10Eは、図25の変形例にかかるスタンド10Dの各部を直線的に構成したものであるが、領域A1〜A4に対する各部の配置は同様であるため、図25の変形例と同様の効果が得られる。すなわち、本変形例でも、上記第1実施形態と同様の効果が得られる。さらに、本変形例では、亘り部44E,45Eが屈曲部4bを有する分、筐体2を含む映像表示装置1を、より一層安定的に支持することができる。
【0058】
図27の変形例にかかるスタンド10Fにおいて、支持部4FLは、第一部分41Lと、第二部分42Fと、亘り部44Fと、を有する。また、支持部4FRは、第一部分41Rと、第二部分43Fと、亘り部45Fと、を有する。ただし、本変形例では、亘り部44F,45Fは、第二部分42F,43Fと接続されていない(繋がっていない)。すなわち、第二部分42Fの先端部42Fbと、亘り部44Fの端部(内側端部)44Faとが隙間をあけて離間し、第二部分43Fの先端部43Fbと、亘り部45Fの端部(内側端部)45Faとが、隙間をあけて離間している。しかしながら、領域A1,A2から延びた亘り部44F,45Fの端部(内側端部)44Fa,45Faが領域A3および領域A4に位置しているため、仮に、第二部分42F,43Fが機能不全であっても、領域A3,A4に位置した端部(内側端部)44Fa,45Faが、第一部分41L,41Rを介して回動支持部3に接続されている。よって、本変形例によれば、スタンド10Fは、筐体2すなわち映像表示装置1を、より安定的に支持することができる。
【0059】
図28の変形例にかかるスタンド10Gにおいて、支持部4GLは、第一部分41Lと、第二部分42Gと、亘り部44Gと、を有する。また、支持部4GRは、第一部分41Rと、第二部分43Gと、亘り部45Gと、を有する。ただし、本変形例では、亘り部44G,45Gは、第一部分41L,41Rとは接続されていない(繋がっていない)。すなわち、第一部分41Lの先端部41Lbと、亘り部44Gの端部(外側端部)44Gbとが、隙間をあけて離間し、第一部分41Rの先端部41Rbと、亘り部45Gの端部(外側端部)45Gbとが、隙間をあけて離間している。しかしながら、領域A3,A4から延びた亘り部44G,45Gの端部(外側端部)44Gb,45Gbが領域A1,A2まで進出しているため、仮に、第一部分41L,41Rが機能不全であっても、領域A1,A2に位置した端部(外側端部)44Gb,45Gbが、端部10c,10dおよび第二部分42G,43Gを介して、回動支持部3に接続されている。よって、本変形例によれば、スタンド10Gは、筐体2すなわち映像表示装置1を、より安定的に支持することができる。
【0060】
図29の変形例にかかるスタンド10Hは、第一部分41L,41Rと、第二部分42Hと、を有し、亘り部は有していない。この変形例でも、回動支持部3が、平面P上に載置された場合に当該平面Pから離れた状態に支持され、それによる利点が得られる。また、図30にかかるスタンド10Iも、第一部分41IL,41IRと、第二部分42Iと、を有し、亘り部は有していない。この変形例でも、回動支持部3が、平面P上に載置された場合に当該平面Pから離れた状態に支持され、それによる利点が得られる。
【0061】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。本発明は、例えば、チューナ等の無いディスプレイ装置等、テレビジョン装置以外の映像表示装置、あるいは電子機器として、実施することも可能である。第一部分、第二部分、および亘り部は、脚状や棒状等に構成しなくても良い。また、亘り部の少なくとも一部は、平面上に載置された際に当該平面から離間した状態に、構成することができる。
【0062】
また、映像表示装置や、筐体、第一壁部、第二壁部、第一開口部、表示装置、接続部、回動支持部、支持部、第二開口部、第一端部、第二端部、第一部分、第二部分、亘り部、等のスペック(構造や、形状、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜変更して実施することができる。
【0063】
実施形態によれば、より不都合の少ない状態で回動支持部をより上方に位置させることが可能な映像表示装置を得ることができる。
【符号の説明】
【0064】
1…映像表示装置(電子機器)、2…筐体、2b…前壁(第一壁部)、2d…後壁(第二壁部)、2j…側壁(第三壁部)、2r…開口部(第一開口部)、3…回動支持部(接続部)、4L,4AL,4BL,4CL,4DL,4EL,4FL,4GL,4R,4AR,4BR,4CR,4DR,4ER,4FR,4GR…支持部、4a…開口部(第二開口部)、6…ディスプレイパネル(表示装置)、6a…表示画面、10a,10b,10c,10d…端部(第一端部)、41La,41Ra,42a,43a…基端部(第二端部)、41L,41CL,41EL,41JL,41R,41CR,41ER,41JR…第一部分、42,42B,42C,42D,42E,42F,42G,42H,42I,43,43B,43C,43F,43G…第二部分、44,44A,44B,44C,44D,44E,44F,44G,45,45A,45B,45C,45D,45E,45F,45G…亘り部。
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、映像表示装置および電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、表示装置を回動可能に支持した回動支持部を備えた映像表示装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−136160号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種の映像表示装置では、回動支持部をより上方に位置させることが望まれる場合がある。
【0005】
そこで、本発明の実施形態は、より不都合の少ない状態で回動支持部をより上方に位置させることが可能な映像表示装置を得ることを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態にかかる映像表示装置は、筐体と、表示装置と、回動支持部と、支持部と、を備えた。筐体は、第一開口部が設けられた第一壁部と、この第一壁部の反対側に位置された第二壁部と、を有した。表示装置は、筐体に収容され、第一壁部と第二壁部との間に位置され、第一開口部から露出された表示画面を有した。回動支持部は、表示装置を回動可能に支持した。支持部は、載置される第一端部と、第一端部の反対側に位置して回動支持部に接続された第二端部と、第一壁部側の第一位置と第二壁部側の第二位置とで亘る亘り部と、を有し、第一端部と第二端部との間に第二開口部が設けられ、回動支持部を、平面上に載置された場合に当該平面から離間した状態に、支持した。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、実施形態にかかる映像表示装置の一例の前面側を見た斜視図である。
【図2】図2は、実施形態にかかる映像表示装置の一例の後面側を見た斜視図である。
【図3】図3は、実施形態にかかる映像表示装置の一例の前面図である。
【図4】図4は、実施形態にかかる映像表示装置の一例の後面図である。
【図5】図5は、実施形態にかかる映像表示装置の一例の上面図である。
【図6】図6は、実施形態にかかる映像表示装置の一例の下面図である。
【図7】図7は、実施形態にかかる映像表示装置の一例の側面図である。
【図8】図8は、図3のVIII−VIII断面図である。
【図9】図9は、実施形態にかかる複数の映像表示装置の一例を前後方向に重ねて配置した状態を示す図である。
【図10】図10は、実施形態にかかる映像表示装置に含まれるスタンドの一例を前面側から見た斜視図である。
【図11】図11は、実施形態にかかる映像表示装置に含まれるスタンドの一例を後面側から見た斜視図である。
【図12】図12は、実施形態にかかる映像表示装置に含まれるスタンドの一例の前面図である。
【図13】図13は、実施形態にかかる映像表示装置に含まれるスタンドの一例の後面図である。
【図14】図14は、実施形態にかかる映像表示装置に含まれるスタンドの一例の上面図である。
【図15】図15は、実施形態にかかる映像表示装置に含まれるスタンドの一例の下面図である。
【図16】図16は、実施形態にかかる映像表示装置に含まれるスタンドの一例の側面図である。
【図17】図17は、図14のXVII−XVII断面図である。
【図18】図18は、実施形態にかかる映像表示装置に含まれるスタンドの一例を前面側から見た斜視図であって、支持部の第一部分および第二部分のうちの一つが仮に機能していない状態でも有効な支持部分の一例を示す図である。
【図19】図19は、実施形態にかかる映像表示装置に含まれるスタンドの一例を前面側から見た斜視図であって、支持部の第一部分および第二部分のうちの他の一つが仮に機能していない状態でも有効な支持部分の一例を示す図である。
【図20】図20は、実施形態にかかる映像表示装置に含まれるスタンドの一例を前面側から見た斜視図であって、支持部の第一部分および第二部分のうちの後面側の二つが仮に機能していない状態でも有効な支持部分の一例を示す図である。
【図21】図21は、実施形態にかかる映像表示装置に含まれるスタンドの一例を前面側から見た斜視図であって、支持部の第一部分および第二部分のうちの前面側の二つが仮に機能していない状態でも有効な支持部分の一例を示す図である。
【図22】図22は、実施形態の変形例にかかる映像表示装置のスタンドを模式的に示す平面図である。
【図23】図23は、実施形態の別の変形例にかかる映像表示装置のスタンドを模式的に示す平面図である。
【図24】図24は、実施形態のさらに別の変形例にかかる映像表示装置のスタンドを模式的に示す平面図である。
【図25】図25は、実施形態のさらに別の変形例にかかる映像表示装置のスタンドを模式的に示す平面図である。
【図26】図26は、実施形態のさらに別の変形例にかかる映像表示装置のスタンドを模式的に示す平面図である。
【図27】図27は、実施形態のさらに別の変形例にかかる映像表示装置のスタンドを模式的に示す平面図である。
【図28】図28は、実施形態のさらに別の変形例にかかる映像表示装置のスタンドを模式的に示す平面図である。
【図29】図29は、実施形態のさらに別の変形例にかかる映像表示装置のスタンドを模式的に示す平面図である。
【図30】図30は、実施形態のさらに別の変形例にかかる映像表示装置のスタンドを模式的に示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の複数の実施形態および変形例には、同様の構成要素が含まれている。以下では、それら同様の構成要素には共通の符号が付与され、重複する説明が省略される。また、以下の各図では、便宜上、方向が規定されている。筐体2の可動範囲の中央位置で、X方向は、表示画面に対する正面視(前面視)で右方(背面視(後面視)では左方)、Y方向は、上方、Z方向は、表示画面の法線方向(手前方向)である。
【0009】
<第1実施形態>
図1〜9等に例示されるように、電子機器の一例としての映像表示装置1は、筐体2と、スタンド10と、を備えている。筐体2は、スタンド10に、回動可能に支持されている。本実施形態では、図5に示されるように、筐体2は、Y方向に沿った回動軸Ax(図5,7参照)回りの所定の可動範囲(角度範囲)内で、XZ平面に沿って回動することができる。なお、図1〜9には、筐体2が可動範囲内の中間位置(中央位置)にある状態が示されている。
【0010】
筐体2は、前面2aおよび表示画面6aに対する正面視(Z方向からの視線)で矩形状(X方向に長くY方向に短い横長の長方形状)の外観を呈している。筐体2は、前後方向(Z方向)に比較的薄い直方体状に形成されている。また、筐体2は、前面(表面)2aを形成する前壁(表壁)2b、後面(背面、裏面)2cを形成する後壁(背壁)2d、上面2eを形成する上壁(上側の側壁、周壁)2f、下面2gを形成する下壁(下側の側壁、周壁)2h、および、側面(周面)2iを形成する側壁(右側および左側の側壁、周壁)2jを、有する。
【0011】
前壁2bおよび後壁2dは、間隔をあけて並行して(平行に)設けられている。前壁2bには、矩形状(X方向に長くY方向に短い横長の長方形状)の開口部(第一開口部)2rが設けられている。また、上壁2f、下壁2h、および側壁2j(周壁)は、前壁2bおよび後壁2dの間に亘って設けられ、前壁2bおよび後壁2dに交叉して(直交して、起立して)設けられている。前壁2b、後壁2d、上壁2f、および下壁2hは、壁部の一例である。また、前壁2bは、第一壁部の一例であり、後壁2dは第二壁部の一例であり、下壁2hは、第三壁部の一例である。
【0012】
図1,2等に示されるように、筐体2は、一例としては、前面2a側のフロントマスク(第一部品)2Mや、後面2c側のバックカバー(第二部品)2C等の分割体を組み合わせて構成される。また、筐体2は、例えば、合成樹脂材料や、金属材料、あるいはこれらの組み合わせ等で構成することができる。
【0013】
また、筐体2は、上端部(上辺部)2k、下端部(下辺部)2m、および側端部(側辺部)2nを有し、四つの角部2pを有する。前面2a、後面2c、上面2e、下面2g、および側面2iは、面部の一例である。
【0014】
また、図2,8等に示されるように、筐体2の後面2c(後壁2d)には、例えばその下部の左右方向の中央部に、スタンド10に取り付けられる結合部(突出部、接続部)11が設けられている。結合部11は、例えば、図8に示すように、筐体2内の支持部2s(フレーム部、骨格部)に取り付けられるベース部11aと、ベース部11aから突出して貫通孔11dが設けられた取付部11bと、ベース部11aおよび取付部11bを覆うカバー部11cと、を有する。取付部11bは、回動支持部(可動支持部、接続部)3の可動部3aに、ねじ等の結合具12を介して取り付けられる。可動部(回動部、被支持部、嵌部)3b(すなわち、回動支持部3、スタンド10)に取付部11b(すなわち、筐体2、表示装置6)が接続された後、カバー部11cが取り付けられる。
【0015】
また、図8等に示されるように、筐体2内には、表示装置(表示部、表示モジュール、モジュール)6が収容されている。すなわち、表示装置6は、前壁2bと後壁2dとの間に位置され、かつ側壁2jに囲まれた状態に設けられている。表示装置6は、正面視で矩形状(X方向に長くY方向に短い横長の長方形状)の外観を呈している。表示装置6は、前後方向(Z方向)に比較的薄い直方体状に形成されている。また、表示装置6の前面(表面)の一部には、正面視で矩形状(X方向に長くY方向に短い横長の長方形状)の表示画面6aが、設けられている。この表示画面6aは、筐体2の前壁2b(前面2a)に設けられた開口部2rから、前方に露出している。表示画面6aの反対側には後面6bが位置されている。この表示装置6は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:liquid crystal display)や、有機ELディスプレイ(OELD:organic electroluminescent display)等のパネル(パネルユニット)として構成することができる。
【0016】
また、筐体2内には、回路基板(基板、基板部、制御基板、プリント基板)9が収容されている。回路基板9は、例えば、表示装置6の後面(裏面、背面)6b上に、ねじ等の結合具(図示せず)を介して固定されている(取り付けられている)。後面6b上には、ボス部(突出部、ねじ止め部、図示せず)が設けられ、このボス部上に、回路基板9が、ねじ等の結合具を用いて取り付けられている。回路基板9には、電子部品や、電気部品等の各種部品(図示せず)が設けられ、映像処理回路や、入力信号処理回路、フレームレートコンバータ(FRC)回路、タイミングコントロール(Tcon)回路、ドライバ回路、制御回路等(図示せず)が構成されうる。また、回路基板9あるいは後面6b上には、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の記憶装置(記憶ユニット、記憶モジュール、モジュール)や、ファンユニット(ファン装置、冷却ユニット、冷却部品)、電源回路(電源装置、電源ユニット)等(図示せず)が、設けられうる。
【0017】
図10〜21等に示されるように、スタンド10は、一例として、二つの支持部4L,4Rと、これら二つの支持部4L,4Rに支持されて筐体2を回動可能に支持する回動支持部3と、を有する。回動支持部3は、支持部4L,4Rと筐体2との間に介在された接続部の一例である。スタンド10は、一例としては、金属部材(例えば、アルミニウム合金等)によって構成することができる。また、スタンド10は、可動部3aや、取り付けられた部品等を除き、鋳造(例えば、アルミニウムダイキャスト等)によって構成することができる。
【0018】
支持部4Lは、表示画面6a(図1,3等参照)に対する正面視で、左側に設けられている。支持部4Lは、円柱状に形成された回動支持部3から下方に延びた第一部分41Lおよび第二部分42と、これら第一部分41Lと第二部分42との間に亘る亘り部44と、を有する。第一部分41Lおよび第二部分42は、起立部の一例である。
【0019】
第一部分(前側支持部、前部、第一脚部)41Lは、略矩形状の断面を有し、回動支持部3の中心(重心、回動軸Ax)より前側の前端部(端部)3bに接続された基端部(上端部、端部)41Laから、正面視(図3,12の視線)での左方、前方、かつ下方に位置した先端部(下端部、端部)41Lbに向けて延びている。また、第一部分41Lは、円弧状(曲線状)に形成されている。先端部41Lbは、亘り部44の端部(外側端部)44aと接続されている。なお、第一部分41Lは、一例としては中実である。
【0020】
第二部分(後側支持部、後部、第二脚部)42は、矩形状の断面を有し、回動支持部3の側端部(端部)3cに接続された基端部(上端部、端部)42aから、正面視での左方、後方、かつ下方に位置した先端部(下端部、端部)42bに向けて延びている。先端部42bは、亘り部44の端部(内側端部)44bと接続されている。なお、第二部分42は、一例としては中実である。
【0021】
亘り部44は、第一部分41Lの先端部41Lbと、第二部分42の先端部42bとを接続し、これらの間に亘って、支持部4Lの下端に沿って設けられている。亘り部44は、端部44aと端部44bとの間で円弧状(曲線状)に設けられている。すなわち、亘り部44は、円弧状に屈曲している。本実施形態では、図10,11,14,15等に示されるように、亘り部44は、回動支持部3から離間する側に、すなわち筐体2から離間する側に凸となる状態に、屈曲している。なお、亘り部44の裏面44cには、図15等に示されるように、複数の凹部44dが設けられ、これにより、端部44aと端部44bとの間に、三角形が連ねて配置されたトラス構造が介在している。これらトラス構造により、所要の剛性および強度を得る構成をより軽量に構成することができる。なお、トラス構造に替えて、六角形が連ねて(密集した)配置されたハニカム構造を用いてもよい。また、亘り部44は、一例としては、中実である。
【0022】
支持部4Rは、表示画面6aの中心を通るYZ平面C(図14参照)について、支持部4Lと面対称(左右対称)である。すなわち、支持部4Lと支持部4Rとは、鏡像関係にある。
【0023】
すなわち、支持部4Rは、表示画面6aに対する正面視で、右側に設けられている。支持部4Rは、円柱状に形成された回動支持部3から下方に延びた第一部分41Rおよび第二部分43と、これら第一部分41Rと第二部分43との間に亘る亘り部45と、を有する。
【0024】
第一部分(前側支持部、前部、第一脚部)41Rは、矩形状の断面を有し、回動支持部3の中心(重心、回動軸Ax)より前側の前端部(端部)3bに接続された基端部(上端部、端部)41Raから、正面視(図3,12の視線)での右方、前方、かつ下方に位置した先端部(下端部、端部)41Rbに向けて延びている。また、第一部分41Rは、円弧状(曲線状)に形成されている。先端部41Rbは、亘り部45の端部(外側端部)45aと接続されている。なお、第一部分41Rは、一例としては中実である。
【0025】
第二部分(後側支持部、後部、第二脚部)43は、矩形状の断面を有し、回動支持部3の側端部(端部)3cに接続された基端部(上端部、端部)43aから、正面視での右方、後方、かつ下方に位置した先端部(下端部、端部)43bに向けて延びている。先端部43bは、亘り部45の端部(内側端部)45bと接続されている。なお、第二部分43は、一例としては中実である。
【0026】
亘り部45は、第一部分41Rの先端部41Rbと、第二部分43の先端部43bとを接続し、これらの間に亘って、支持部4Rの下端部に沿って設けられている。亘り部45は、端部45aと端部45bとの間で円弧状(曲線状)に設けられている。すなわち、亘り部45は、円弧状に屈曲している。本実施形態では、図10,11,14,15等に示されるように、亘り部45は、回動支持部3から離間する側に、すなわち筐体2から離間する側に凸となる状態に、屈曲している。なお、亘り部45の裏面45cには、複数の凹部45dが設けられ、これにより、端部45aと端部45bとの間に、三角形が連ねて配置されたトラス構造が介在している。これらトラス構造により、所要の剛性および強度を得る構成をより軽量に構成することができる。なお、トラス構造に替えて、六角形が連ねて(密集した)配置されたハニカム構造を用いてもよい。また、亘り部45は、一例としては、中実である。
【0027】
また、図10,14,15等に示されるように、本実施形態では、支持部4Lの第一部分41Lと、支持部4Rの第一部分41Rとが、回動支持部3の前端部3bへの接続部分(すなわち、基端部41La,41Ra)で滑らかに接続されている(接している)。一例としては、第一部分41Lの基端部41Laでの接線と、第一部分41Rの端部41Raでの接線とが、同一である。さらに、本実施形態では、一例として、第一部分41Lの曲率半径と第一部分41Rの曲率半径とが同一である。すなわち、本実施形態では、第一部分41Lおよび第一部分41Rによって、一連の円弧状の脚部(前側脚部、第一脚部、足部、アーム部、起立部、縁部、端部)41が構成されている。
【0028】
そして、図12等に示されるように、脚部41は、平面Pからアーチ状に起立している。すなわち、先端部41Lb,41Rbが下端部かつ側端部となり、基端部41La,41Raが上端部かつ中央部となって、脚部41は、上方に向けて円弧状に膨らんでいる。すなわち、この脚部41は、図16に示されるように、XY平面をX軸回りに所定角度倒した(図16の反時計回り方向に回動させた)平面Pcに沿っている。なお、本実施形態では,脚部41(第一部分41L,41R)の上面41aが、平面Pcに沿っている。
【0029】
このような構成の支持部4L,4Rを有するスタンド10は、少なくとも四つの端部10a,10b,10c,10dが、平面P(載置面)との載置点(接触点、支持点、載置部分、載置部、載置面、面部)となる。図5に示されるように、載置点としての端部10aは、筐体2(の重心G)に対して、前方かつ正面視で左方の領域(図5では左上の領域、第一位置)A1に配置され、載置点としての端部10bは、筐体2(の重心G)に対して、前方かつ正面視で右方の領域(図5では左下の領域、第一位置)A2に配置されている。また、載置点としての端部10cは、筐体2(の重心G)に対して、後方かつ正面視で左方の領域(図5では右上の領域、第二位置)A3に配置され、載置点としての端部10dは、筐体2(の重心G)に対して、後方かつ正面視で右方の領域(図5では右下の領域、第二位置)A4に、配置されている。したがって、スタンド10は、筐体2を含む映像表示装置1を、前後左右により安定的に支持することができる。また、本実施形態では、回動支持部3に接続された第一部分41L,41Rおよび第二部分42,43の基端部(端部)41La,41Ra,42a,43aが、第二端部の一例である。
【0030】
さらに、本実施形態では、図14,15等に示されるように、亘り部44,45が、筐体2(重心)から離れる方向に凸となる状態(張り出す状態)に屈曲されている。よって、スタンド10は、この屈曲部分が無い場合に比べて、筐体2を含む映像表示装置1を、亘り部44,45が張り出す方向により安定的に支持することができる。
【0031】
そして、支持部4Lは、図12,17等に示されるように、第一位置A1と第二位置A3との間で亘る亘り部44と、第一部分41Lおよび第二部分42(および亘り部44の上部)で囲まれた開口部(第二開口部)4aが設けられた起立部としての第一部分41Lおよび第二部分42と、を有し、回動支持部3を、平面P上に載置された場合に当該平面Pから離れた状態(間隔、隙間、空間、をあけて離間した状態、浮いた状態)に、支持している。開口部4aは、筐体2(の下壁2h)と対向している。
【0032】
また、支持部4Rは、第一位置A2と第二位置A4との間で亘る亘り部45と、第一部分41Rおよび第二部分43(および亘り部45の上部)で囲まれた開口部(第二開口部)4aが設けられた起立部としての第一部分41Rおよび第二部分43と、を有し、回動支持部3を、平面P上に載置された場合に平面Pから離れた状態(間隔、隙間、空間、をあけて離間した状態、浮いた状態)に、支持している。
【0033】
よって、本実施形態では、支持部4L,4Rによって、回動支持部3と平面Pとの間(回動支持部3の下側)に、空間(隙間)を形成することができる。
【0034】
そして、本実施形態にかかるスタンド10は、図18に示されるように、仮に、第二部分43(網掛け領域)が機能不全であっても、載置点としての端部10dは、回動支持部3に、第一部分41Rおよび亘り部45を介して接続されている。また、図19に示されるように、仮に、第一部分41R(網掛け領域)が機能不全であっても、載置点としての端部10bは、回動支持部3に、第二部分43および亘り部45を介して接続されている。なお、図18,19には、正面視で右側の第一部分41Rまたは第二部分43が機能不全であった場合が例示されるが、正面視で左側の第一部分41Lまたは第二部分42が機能不全であった場合も同様である。
【0035】
また、本実施形態にかかるスタンド10は、図20に示されるように、仮に、第二部分42,43の双方(網掛け領域)が機能不全であっても、載置点としての端部10c,10dは、回動支持部3に、亘り部44,45および第一部分41L,41Rを介して接続されている。また、図21に示されるように、仮に、第一部分41L,41Rの双方(網掛け領域)が機能不全であっても、載置点としての端部10c,10dは、回動支持部3に、第二部分42,43および亘り部44,45を介して接続されている。
【0036】
このように、本実施形態にかかるスタンド10は、仮に、第一部分41L,41Rおよび第二部分42,43のうちいずれか一つが機能不全である場合、または、第一部分41L,41Rの双方、または第二部分42,43の双方が機能不全である場合にあっても、第一部分41L,41R、第二部分42,43、および亘り部44,45の各部同士の接続部分で所要の剛性が確保されれば、機能不全となっている第一部分41L,41Rおよび第二部分42,43が無い状態と、載置点が変わらない。よって、本実施形態によれば、スタンド10は、筐体2すなわち映像表示装置1をより安定的に支持することができる。
【0037】
また、本実施形態では、支持部4L,4Rに開口部4aが設けられたため、人が運搬する際にスタンド10を持ちやすいという利点がある。また、開口部4aが無い場合に比べて、スタンド10をより軽量に構成することができる。また、スタンド10の上面4cの面積をより減らすことができるので、当該上面4cによる光の反射を抑制することができる。また、スタンド10上への塵芥(ちり、ごみ、ほこり等)が載る(積もる)量を減らすことができる。
【0038】
また、本実施形態では、図3,12等に示されるように、スタンド10によって、接続部としての回動支持部3が平面Pに載置されず、回動支持部3の下方には空間(領域)Sが存在し、当該回動支持部3が平面Pから離れた状態に支持されている。よって、回動支持部3がより下方に位置した場合に比べて、回動支持部3によって支持される筐体2を含む可動部分の質量、ならびに回動支持部3による支持点からのモーメントアームを減らすことができ、当該可動部分が振れにくくなるという利点がある。また、空間Sは、例えば、リモートコントローラや、CD(compact disk)やDVD(digital Versatile disk)等のディスク等の物品や部品等の置き場所として、利用することができる。また、空間Sを設けたことで、この空間Sや、その周囲、筐体2の裏側等を、掃除しやすくなるという利点もある。
【0039】
また、図9に示されるように、支持部4L,4Rの脚部(前側脚部、第一脚部、足部、アーム部、起立部、縁部、端部)41を前側の開口縁として、前方に開放された空間Sが形成されているため、この空間Sに、別の映像表示装置1のスタンド10の後部を挿入して、複数の映像表示装置1を、より近接した状態(密な状態)で前後方向に重ねることができる。
【0040】
また、図3に示すように、スタンド10の長さLは、筐体2の幅Wかあるいは高さHより同じかあるいはより小さいのが好適である。本実施形態では、長さLは、幅Wおよび高さHより小さい。よって、製品運搬時に映像表示装置1が収容される(梱包される)箱の中に、筐体2とともにスタンド10も収容しやすくなる。
【0041】
ここで、接続部としての回動支持部3は、図17に示されるように、可動部(回動部、結合部、嵌部、円柱部)3aと、固定部(支持部、円筒部)3eと、滑り部材(潤滑部材)3fと、を有する。固定部3eには、可動部3aを収容する上下方向に延びた円筒状の収容部(受け部)3gが設けられ、その上下方向中間部には、周面から内周側に張り出す張出部3hが設けられている。可動部3aは、上側の第一部材(上側部材、部材、分割体)3iと、この第一部材3iにねじや六角穴付きボルト等の固定具3jによって接続され固定された下側の第二部材(下側部材、部材、分割体)3kと、を有する。滑り部材3fは、張出部3hに対して、上側、内周側、および下側の三方に位置され、張出部3hと可動部3a(第一部材3iまたは第二部材3k)との間に介在される。滑り部材3fとしては、摩擦係数が比較的低い合成樹脂材料が用いられる。また、滑り部材3fの外面(摺面)には、孔や溝等の凹部(開口部)が設けられうる。その場合、凹部が、グリス等の潤滑剤の保持部として機能する。そして、回動支持部3の固定部3eは、スタンド10に一体化されている。また、可動部3aの上面(結合面、接続面)には、結合部11の取付部11bに設けられた貫通孔11d(図8参照)を貫通された結合具12を取り付ける雌ねじ孔等の取付孔3mが設けられている。可動部3aは、回動支持部3の中心軸としての回動軸Ax回りに所定の角度範囲内で回動する。なお、固定具3jは、空間S側に露出されており、当該空間Sから取り付けおよび取り外し(メンテナンス)を行うことも可能である。
【0042】
また、図14,15,17等に示されるように、回動支持部3の前端部3bの前方では、二つの第一部分41L,41Rが、回動支持部3から側方(前方)へ張り出した状態で接続されている。これにより、回動支持部3の固定部3eの周壁3nと、脚部41(第一部分41L,41R、支持部4L,4R)との接続部分をより広く(長く)することができ、回動支持部3と脚部41(支持部4L,4R)との接続部分における応力をより低減することができる。
【0043】
また、図13に示されるように、本実施形態では、回動支持部3の周壁3nの後部3pに、映像表示装置1を固定するための固定具(留め具)7,8が、一つのねじ等の結合具12によって、取り付けられている(固定されている)。すなわち、二つの固定具7,8を取り付ける(固定する)結合具12が共用化されている。固定具7は、例えば合成樹脂材料等で形成されたバンドである。固定具7は、一定幅で帯状に形成され、その長手方向に沿って、ねじや結束バンド等の固定具(図示せず)を貫通させうる複数の貫通孔7aが、略一定間隔で並べて設けられている。また、固定具8は、周壁3nに沿って上下に細長いベース部8aと、ベース部8aの端部(先端部、下端部)から突出した突出部(起立部、結合部、取付部)8bと、を有する。ベース部8aには、結合具12が貫通する長穴状の開口部(スリット、ガイド)8cが設けられている。突出部8bには、ねじや結束バンド等の固定具(図示せず)を貫通させうる貫通孔8dが設けられている。結合具12を緩めることで、固定具8は下方へ移動し、突出部8bを設置面(設置部、図示せず)に接触させることができる。固定具8に対応する設置面の高さは設置場所によって異なる場合があるため、このように固定具8をスタンド10に移動可能に構成したことで、固定具8をより確実に設置面に固定することができる。また、非使用時には、固定具8の少なくとも一部(本実施形態では全部)を引き上げた状態で結合具12によって回動支持部3に固定することで、正面視で回動支持部3の背後に隠すことができる。
【0044】
また、図13〜15等に示されるように、起立部分としての第二部分42,43の先端部42b,43bの下面(裏面、背面)42c,43cには、切欠状の凹部42d,43dが設けられている。そして、この凹部42d,43dには、線材通し具(線材留め具、リング部材)13が、ねじ等の結合具12によって取り付けられている。線材通し具13の先端部には、ワイヤやバンド等の線材を貫通させうるリング部(環状部、巻回部)13aが設けられている。このリング部13aを挿通させた線材を利用して、映像表示装置1を固定することができる。この凹部42d,43dを設けた部分を、過大な外力(荷重)が作用した際に屈曲、変形、破断等の起点となる脆弱部(易変形部)として用いることができる。
【0045】
以上の本実施形態では、開口部4aを有した支持部4L,4Rで、回動支持部3を、平面P上に載置された場合に当該平面Pから離れた状態に、支持することができる。よって、回動支持部3が上方に位置された際に、支持部4L,4Rに開口部4aが設けられた分、例えば、軽量化や、持ちやすさ、映り込み抑制等の効果のうち少なくとも一つが得られやすい。
【0046】
また、本実施形態では、亘り部44,45は、支持部4L,4Rの下端部に沿って設けられている。よって、亘り部44,45が下端部に無い場合に比べて、筐体2を含む映像表示装置1を、より安定的に支持することができる。
【0047】
また、本実施形態では、亘り部44,45は屈曲している。よって、亘り部44,45が屈曲していない場合に比べて、筐体2を含む映像表示装置1を、より安定的に支持することができる。
【0048】
また、本実施形態では、亘り部44,45は、回動支持部3から離間する側に凸となる状態に屈曲する部分を有している。所要の剛性が確保された状態では、支持部4L,4Rは、筐体2(の重心)から離れた位置で支持するほど、より安定的な支持状態が得られる。この点、本実施形態では、亘り部44,45は、回動支持部3から離間する側に凸となる状態に屈曲する部分を有しているため、筐体2を含む映像表示装置1を、より安定的に支持することができる。
【0049】
また、本実施形態では、開口部4aを挟んで第一部分41L,41Rと第二部分42,43とを有し、第一部分41L,41Rおよび第二部分42,43のうち一方が、表示画面6aに対する正面視で他方より左側または右側に位置された部分を有した。すなわち、第一部分41L,41Rと、第二部分42,43とが、正面視で左右にずれて配置されているため、筐体2を含む映像表示装置1を、左右方向により安定的に支持することができる。
【0050】
また、本実施形態では、複数の支持部4L,4Rを備えた。よって、支持部が一つである場合に比べて、筐体2を含む映像表示装置1を、より安定的に支持することができる。
【0051】
また、本実施形態では、複数の支持部4L,4Rのうちの一つが、表示画面6aに対する正面視で他の一つより左側または右側に位置された。よって、左右にずれて配置された複数の支持部4L,4Rによって、筐体2を含む映像表示装置1を、より安定的に支持することができる。
【0052】
<変形例>
図22〜30は、本実施形態の変形例にかかるスタンド10A〜10Iの平面図である。図22〜30の各図中、載置点および載置点と略同じ高さにある領域には、便宜上、ドットパターンが付与されている。各構成で、支持部、第一部分、および第二部分は、ドットパターンで示された領域から回動支持部3に接続される基端部(端部)へ向けて斜め上方または上方へ延びている。各変形例にかかるスタンド10A〜10Iは、上記第1実施形態にかかるスタンド10に替えて使用することができる。
【0053】
図22の変形例にかかるスタンド10Aにおいて、支持部4ALは、第一部分41Lと、第二部分42と、亘り部44Aと、を有する。また、支持部4ARは、第一部分41Rと、第二部分43と、亘り部45Aと、を有する。すなわち、本変形例にかかるスタンド10Aは、亘り部44A,45Aの形状が、上記第1実施形態と相違している。本変形例にかかる亘り部44A,45Aは、筐体2(の重心G)および回動支持部3から離間する方向に凸となる形状の屈曲部4bを有している。さらに、この亘り部44A,45Aは、前後方向(Z方向)および左右方向(X方向)に沿った部分を有している。本変形例でも、四つの端部10a〜10dの配置は同様である。すなわち、載置点としての端部10aは、筐体2に対して、前方かつ正面視で左方の領域(第一位置)A1に配置され、載置点としての端部10bは、筐体2に対して、前方かつ正面視で右方の領域(第一位置)A2に配置されている。また、載置点としての端部10cは、筐体2に対して、後方かつ正面視で左方の領域(第二位置)A3に配置され、載置点としての端部10dは、筐体2に対して、後方かつ正面視で右方の領域(第二位置)A4に、配置されている。したがって、スタンド10Aは、筐体2を含む映像表示装置1を、前後左右により安定的に支持することができる。さらに、本変形例では、亘り部44A,45Aが屈曲部4bを有する分、前後方向および左右方向の双方について、筐体2を含む映像表示装置1を、より一層安定的に支持することができる。
【0054】
図23の変形例にかかるスタンド10Bにおいて、支持部4BLは、第一部分41Lと、第二部分42Bと、亘り部44Bと、を有する。また、支持部4BRは、第一部分41Rと、第二部分43Bと、亘り部45Bと、を有する。すなわち、本変形例にかかるスタンド10Bは、第二部分42B,43Bおよび亘り部44B,45Bの形状が、上記第1実施形態と相違している。本変形例にかかる第二部分42B,43Bは、第一部分41L,41Rと鏡像関係(面対称)である。また、本変形例にかかる亘り部44B,45Bは、端部10a,10c間または端部10b,10d間を、前後方向に沿って直線状に延びている。本変形例でも、四つの端部10a〜10dの配置は同様である。すなわち、載置点としての端部10aは、筐体2に対して、前方かつ正面視で左方の領域(第一位置)A1に配置され、載置点としての端部10bは、筐体2に対して、前方かつ正面視で右方の領域(第一位置)A2に配置されている。また、載置点としての端部10cは、筐体2に対して、後方かつ正面視で左方の領域(第二位置)A3に配置され、載置点としての端部10dは、筐体2に対して、後方かつ正面視で右方の領域(第二位置)A4に、配置されている。したがって、スタンド10Bは、筐体2を含む映像表示装置1を、前後左右により安定的に支持することができる。すなわち、本変形例でも、上記第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0055】
図24の変形例にかかるスタンド10Cにおいて、支持部4CLは、第一部分41CLと、第二部分42Cと、亘り部44Cと、を有する。また、支持部4CRは、第一部分41CRと、第二部分43Cと、亘り部45Cと、を有する。本変形例にかかる第一部分41CL,41CRと第二部分42C,43Cとは、鏡像関係(面対称)に形成され、いずれも、比較的小さい曲率半径の円弧状に形成されている。また、亘り部44C,45Cも含めて、支持部4CL,4CRともに、回動支持部3の中心を通るXY平面について、面対称に形成されている。そして、亘り部44C,45Cは、筐体2(の重心G)および回動支持部3から離間する方向(本変形例ではY方向)に凸となる形状の屈曲部4bを有している。本変形例でも、四つの端部10a〜10dの配置は同様である。すなわち、載置点としての端部10aは、筐体2に対して、前方かつ正面視で左方の領域(第一位置)A1に配置され、載置点としての端部10bは、筐体2に対して、前方かつ正面視で右方の領域(第一位置)A2に配置されている。また、載置点としての端部10cは、筐体2に対して、後方かつ正面視で左方の領域(第二位置)A3に配置され、載置点としての端部10dは、筐体2に対して、後方かつ正面視で右方の領域(第二位置)A4に、配置されている。したがって、スタンド10Cは、筐体2を含む映像表示装置1を、前後左右により安定的に支持することができる。すなわち、本変形例でも、上記第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0056】
図25の変形例にかかるスタンド10Dにおいて、支持部4DLは、第一部分41Lと、第二部分42Dと、亘り部44Dと、を有する。また、支持部4DRは、第一部分41Rと、第二部分42Dと、亘り部45Dと、を有する。すなわち、本変形例では、二つの支持部4DL,4DRで、第二部分42Dが共用されている。そして、本変形例では、載置点としての端部10aは、筐体2に対して、前方かつ正面視で左方の領域(第一位置)A1に配置され、載置点としての端部10bは、筐体2に対して、前方かつ正面視で右方の領域(第一位置)A2に配置されている。また、載置点としての端部10eは、筐体2に対して、後方かつ正面視で左方の領域(第二位置)A3と後方かつ正面視で右方の領域(第二位置)A4との境界部分に位置されている。そして、載置点と略同じ高さの亘り部44D,45Dが、領域A3,A4から、前方かつ左右両側の領域A1,A2に延びている。したがって、スタンド10Dは、筐体2を含む映像表示装置1を、前後左右により安定的に支持することができる。すなわち、本変形例でも、上記第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0057】
図26の変形例にかかるスタンド10Eにおいて、支持部4ELは、第一部分41ELと、第二部分42Eと、亘り部44Eと、を有する。また、支持部4ERは、第一部分41ERと、第二部分42Eと、亘り部45Eと、を有する。すなわち、本変形例でも、二つの支持部4EL,4ERで、第二部分42Eが共用されている。本変形例にかかるスタンド10Eは、図25の変形例にかかるスタンド10Dの各部を直線的に構成したものであるが、領域A1〜A4に対する各部の配置は同様であるため、図25の変形例と同様の効果が得られる。すなわち、本変形例でも、上記第1実施形態と同様の効果が得られる。さらに、本変形例では、亘り部44E,45Eが屈曲部4bを有する分、筐体2を含む映像表示装置1を、より一層安定的に支持することができる。
【0058】
図27の変形例にかかるスタンド10Fにおいて、支持部4FLは、第一部分41Lと、第二部分42Fと、亘り部44Fと、を有する。また、支持部4FRは、第一部分41Rと、第二部分43Fと、亘り部45Fと、を有する。ただし、本変形例では、亘り部44F,45Fは、第二部分42F,43Fと接続されていない(繋がっていない)。すなわち、第二部分42Fの先端部42Fbと、亘り部44Fの端部(内側端部)44Faとが隙間をあけて離間し、第二部分43Fの先端部43Fbと、亘り部45Fの端部(内側端部)45Faとが、隙間をあけて離間している。しかしながら、領域A1,A2から延びた亘り部44F,45Fの端部(内側端部)44Fa,45Faが領域A3および領域A4に位置しているため、仮に、第二部分42F,43Fが機能不全であっても、領域A3,A4に位置した端部(内側端部)44Fa,45Faが、第一部分41L,41Rを介して回動支持部3に接続されている。よって、本変形例によれば、スタンド10Fは、筐体2すなわち映像表示装置1を、より安定的に支持することができる。
【0059】
図28の変形例にかかるスタンド10Gにおいて、支持部4GLは、第一部分41Lと、第二部分42Gと、亘り部44Gと、を有する。また、支持部4GRは、第一部分41Rと、第二部分43Gと、亘り部45Gと、を有する。ただし、本変形例では、亘り部44G,45Gは、第一部分41L,41Rとは接続されていない(繋がっていない)。すなわち、第一部分41Lの先端部41Lbと、亘り部44Gの端部(外側端部)44Gbとが、隙間をあけて離間し、第一部分41Rの先端部41Rbと、亘り部45Gの端部(外側端部)45Gbとが、隙間をあけて離間している。しかしながら、領域A3,A4から延びた亘り部44G,45Gの端部(外側端部)44Gb,45Gbが領域A1,A2まで進出しているため、仮に、第一部分41L,41Rが機能不全であっても、領域A1,A2に位置した端部(外側端部)44Gb,45Gbが、端部10c,10dおよび第二部分42G,43Gを介して、回動支持部3に接続されている。よって、本変形例によれば、スタンド10Gは、筐体2すなわち映像表示装置1を、より安定的に支持することができる。
【0060】
図29の変形例にかかるスタンド10Hは、第一部分41L,41Rと、第二部分42Hと、を有し、亘り部は有していない。この変形例でも、回動支持部3が、平面P上に載置された場合に当該平面Pから離れた状態に支持され、それによる利点が得られる。また、図30にかかるスタンド10Iも、第一部分41IL,41IRと、第二部分42Iと、を有し、亘り部は有していない。この変形例でも、回動支持部3が、平面P上に載置された場合に当該平面Pから離れた状態に支持され、それによる利点が得られる。
【0061】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。本発明は、例えば、チューナ等の無いディスプレイ装置等、テレビジョン装置以外の映像表示装置、あるいは電子機器として、実施することも可能である。第一部分、第二部分、および亘り部は、脚状や棒状等に構成しなくても良い。また、亘り部の少なくとも一部は、平面上に載置された際に当該平面から離間した状態に、構成することができる。
【0062】
また、映像表示装置や、筐体、第一壁部、第二壁部、第一開口部、表示装置、接続部、回動支持部、支持部、第二開口部、第一端部、第二端部、第一部分、第二部分、亘り部、等のスペック(構造や、形状、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜変更して実施することができる。
【0063】
実施形態によれば、より不都合の少ない状態で回動支持部をより上方に位置させることが可能な映像表示装置を得ることができる。
【符号の説明】
【0064】
1…映像表示装置(電子機器)、2…筐体、2b…前壁(第一壁部)、2d…後壁(第二壁部)、2j…側壁(第三壁部)、2r…開口部(第一開口部)、3…回動支持部(接続部)、4L,4AL,4BL,4CL,4DL,4EL,4FL,4GL,4R,4AR,4BR,4CR,4DR,4ER,4FR,4GR…支持部、4a…開口部(第二開口部)、6…ディスプレイパネル(表示装置)、6a…表示画面、10a,10b,10c,10d…端部(第一端部)、41La,41Ra,42a,43a…基端部(第二端部)、41L,41CL,41EL,41JL,41R,41CR,41ER,41JR…第一部分、42,42B,42C,42D,42E,42F,42G,42H,42I,43,43B,43C,43F,43G…第二部分、44,44A,44B,44C,44D,44E,44F,44G,45,45A,45B,45C,45D,45E,45F,45G…亘り部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一開口部が設けられた第一壁部と、この第一壁部の反対側に位置された第二壁部と、を有した筐体と、
前記筐体に収容され、前記第一壁部と前記第二壁部との間に位置され、前記第一開口部から露出された表示画面を有した表示装置と、
前記表示装置を回動可能に支持した回動支持部と、
載置される第一端部と、前記第一端部の反対側に位置して前記回動支持部に接続された第二端部と、前記第一壁部側の第一位置と前記第二壁部側の第二位置とで亘る亘り部と、を有し、前記第一端部と前記第二端部との間に第二開口部が設けられ、前記回動支持部を、平面上に載置された場合に当該平面から離間した状態に支持した、支持部と、
を備えた映像表示装置。
【請求項2】
前記亘り部は、前記第一端部側に設けられた、請求項1に記載の映像表示装置。
【請求項3】
前記亘り部は屈曲した、請求項2に記載の映像表示装置。
【請求項4】
前記亘り部は、前記回動支持部から離間する側に凸となる状態に屈曲する部分を有した、請求項3に記載の映像表示装置。
【請求項5】
前記支持部は、前記第一端部と前記第二端部との間で延びて前記第二開口部を挟んだ第一部分および第二部分を有し、
前記第一部分および前記第二部分のうち一方が、前記表示画面に対する正面視で他方より左側または右側に位置された部分を有した、請求項1〜4のうちいずれか一つに記載の映像表示装置。
【請求項6】
複数の前記支持部を備えた、請求項1〜5のうちいずれか一つに記載の映像表示装置。
【請求項7】
前記複数の支持部のうちの一つが、前記表示画面に対する正面視で他の一つより左側または右側に位置された、請求項6に記載の映像表示装置。
【請求項8】
左側に位置した前記支持部の前記第一部分および前記第二部分のうち一方と右側に位置した前記支持部の前記第一部分および前記第二部分のうち一方とが、前記回動支持部との接続部分で滑らかに接続された、請求項7に記載の映像表示装置。
【請求項9】
左側に位置した前記支持部の前記第一部分および前記第二部分のうち一方と右側に位置した前記支持部の前記第一部分および前記第二部分のうち一方とが、円弧状に設けられた、請求項8に記載の映像表示装置。
【請求項10】
表示画面を有した表示装置と、
前記表示装置を支持し、開口部が設けられた支持部と、
前記開口部と前記表示装置との間に位置され、前記表示装置と前記支持部とを接続した接続部と、
を備えた電子機器。
【請求項1】
第一開口部が設けられた第一壁部と、この第一壁部の反対側に位置された第二壁部と、を有した筐体と、
前記筐体に収容され、前記第一壁部と前記第二壁部との間に位置され、前記第一開口部から露出された表示画面を有した表示装置と、
前記表示装置を回動可能に支持した回動支持部と、
載置される第一端部と、前記第一端部の反対側に位置して前記回動支持部に接続された第二端部と、前記第一壁部側の第一位置と前記第二壁部側の第二位置とで亘る亘り部と、を有し、前記第一端部と前記第二端部との間に第二開口部が設けられ、前記回動支持部を、平面上に載置された場合に当該平面から離間した状態に支持した、支持部と、
を備えた映像表示装置。
【請求項2】
前記亘り部は、前記第一端部側に設けられた、請求項1に記載の映像表示装置。
【請求項3】
前記亘り部は屈曲した、請求項2に記載の映像表示装置。
【請求項4】
前記亘り部は、前記回動支持部から離間する側に凸となる状態に屈曲する部分を有した、請求項3に記載の映像表示装置。
【請求項5】
前記支持部は、前記第一端部と前記第二端部との間で延びて前記第二開口部を挟んだ第一部分および第二部分を有し、
前記第一部分および前記第二部分のうち一方が、前記表示画面に対する正面視で他方より左側または右側に位置された部分を有した、請求項1〜4のうちいずれか一つに記載の映像表示装置。
【請求項6】
複数の前記支持部を備えた、請求項1〜5のうちいずれか一つに記載の映像表示装置。
【請求項7】
前記複数の支持部のうちの一つが、前記表示画面に対する正面視で他の一つより左側または右側に位置された、請求項6に記載の映像表示装置。
【請求項8】
左側に位置した前記支持部の前記第一部分および前記第二部分のうち一方と右側に位置した前記支持部の前記第一部分および前記第二部分のうち一方とが、前記回動支持部との接続部分で滑らかに接続された、請求項7に記載の映像表示装置。
【請求項9】
左側に位置した前記支持部の前記第一部分および前記第二部分のうち一方と右側に位置した前記支持部の前記第一部分および前記第二部分のうち一方とが、円弧状に設けられた、請求項8に記載の映像表示装置。
【請求項10】
表示画面を有した表示装置と、
前記表示装置を支持し、開口部が設けられた支持部と、
前記開口部と前記表示装置との間に位置され、前記表示装置と前記支持部とを接続した接続部と、
を備えた電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【公開番号】特開2012−182680(P2012−182680A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−44427(P2011−44427)
【出願日】平成23年3月1日(2011.3.1)
【特許番号】特許第5017467号(P5017467)
【特許公報発行日】平成24年9月5日(2012.9.5)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月1日(2011.3.1)
【特許番号】特許第5017467号(P5017467)
【特許公報発行日】平成24年9月5日(2012.9.5)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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