説明

景品不正取出し防止装置付き景品獲得ゲーム機

【課題】 盗難の可能性が高い地域や、景品の大きさが変化する場合でも、全て適応 できる安価な景品獲得ゲーム機を提供することにある。
【解決手段】 景品取出し収納部の外側面に形成された景品取出し開口8に、上部を 中心とし該景品取出し収納部内空間29に向って開放可能に設けられた景品取出し扉9 を具備した景品不正取出し防止装置付き景品獲得遊戯機において、前記景品取出し扉 9の開放限界角度を変更することが可能な開放限界角度変更手段33,34,35が設けら れた景品不正取出し防止装置付き景品獲得遊戯機である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大きさが異なる多種類の景品を交換して、筐体内に収納できる景品獲得ゲーム装置において、筐体内に収納される景品の大きさに対応して、景品取出し収納部の景品取出し開閉扉の開放限界角度を変更することが可能な景品不正取出し防止装置付き景品獲得ゲーム機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動販売機や景品獲得ゲーム機において、商品または景品の供給源と、商品または景品を取出す取出し口とが常時連通していると、取出し口から指や手を供給源に差込み、または道具を差込むことにより、商品や景品が不正に取出される惧れがあった。
【0003】
これを防止するために、取出し口に開閉自在に設けられた取出し扉の内側に防盗扉を配設し、この取出し扉と防盗扉とをリンク機構のような連絡手段でもって連絡した自動販売機(特開平7−334738号公報)があった。
【0004】
また、景品獲得ゲーム機で、景品取出し扉の内側に、景品不正取出し防止フラップの上端を前後に揺動可能に吊下げた景品獲得ゲーム機(特開平11−192375号公報)があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−334738号公報
【特許文献2】特開平11−192375号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記特許文献1記載の自動販売機のような払出される商品の大きさが変わらない不正取出し防止装置では、構造が複雑で、コスト高となり、また景品の大きさが大幅に変更する景品獲得ゲーム機には、特許文献1記載の不正取出し防止装置のような機構を適用できない不具合がある。
【0007】
また、前記特許文献2記載の不正取出し装置は、大型の景品を収納した景品獲得ゲーム機に適している。
【0008】
しかし、景品獲得ゲーム機が設置される地域によっては、遊戯施設の管理人の目の届き易い店と、目の届きにくい店があって盗難の危険性に差があり、また、プレイヤーが好む景品に流行や景気の動向に応じて景品の種類が変化し、景品の大きさが変わることがある。
【0009】
これらの状況に全て適用しようとして、高価な電動シャッターを景品獲得ゲーム機に付設すると、遊戯施設の管理人の目の届く店や、景品の大きさに変化がない場合は、過剰な機能を備えた景品獲得ゲーム機となってコスト高となる不具合がある。
【0010】
本願発明の解決しようとする課題は、盗難の可能性の高く、防犯性を必要とする地域や、景品の大きさが変化する場合でも、高価な電動シャッターを必要としない安価な景品獲得ゲーム機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1記載の発明は、筐体内で複数の景品が展示される筐体内の景品展示部と、該景品展示部から離れた個所に形成された景品排出口と、該景品排出口の下方に配置された景品取出し収納部と、前記景品展示部に展示された景品を把握して前記景品排出口から前記景品取出し収納部へ排出できる景品搬送手段と、該景品搬送手段を遊戯者が制御する操作手段と、前記景品取出し収納部の外側面に形成された景品取出し開口に、上部を中心とし該景品取出し収納部内空間に向って開放可能に設けられた景品取出し扉とを具備した景品不正取出し防止装置付き景品獲得遊戯機において、前記景品取出し扉の開放限界角度を変更することが可能な開放限界角度変更手段が設けられ、前記景品取出し扉の開放限界角度変更手段は、前記景品取出し扉の両側縁のいずれか一方または両方に隣接して、前記景品取出し収納部または前記筐体と一体の部材に、着脱可能に取付けられる扉係止手段であることを特徴とするものである。
【0012】
請求項2記載の発明は、前記景品取出し扉の開閉中心部近傍を中心とする略円弧の近傍または景品取出し扉と交差する方向に沿い間隔をおいた複数個所の内のいずれかに、着脱可能に取付けられる扉係止手段であることを特徴とする請求項1記載のものである。
【0013】
請求項3記載の発明は、前記扉係止手段は、前記景品取出し収納部または前記筐体と一体の部材に設けられた固定支持部と前記景品取出し扉に係止する係止部とよりなり、前記係止部は前記略円弧の近傍または景品取出し扉と交差する方向に沿い位置を変えて前記固定支持部に着脱可能に装着されることを特徴とする前記請求項2記載のものである。
【0014】
請求項4記載の発明は、前記扉係止手段は、前記景品取出し扉に当接する当接部材と、該当接部材を前記固定支持部の所定個所に選択的に装着する締結部材とよりなることを特徴とする請求項3記載のものである。
【0015】
請求項5記載の発明は、前記扉係止手段はネジ部材であり、前記固定支持部は該ネジ部材と螺合可能な複数のネジ穴であることを特徴とする請求項3または請求項4記載のものである。
【0016】
請求項6記載の発明は、前記扉係止部は、前記景品取出し扉の側縁部に当接しうる当接部片と、前記景品取出し収納部の表面または前記筐体と一体の部材の表面に当接する基部片とよりなり、前記当接部片は前記基部片の下部に一体に形成され、前記固定支持部は、前記景品取出し収納部または前記筐体と一体の部材から前記景品取出し収納部の空間に向いて突出した突出部片と、該突出部片の太さよりも大きな拡頭部片とよりなり、前記基部片の上縁から前記当接部片に向って前記突出部片と略程度の幅の挿入切欠きが形成されるとともに該挿入切欠きの下部から前記当接部の傾斜上方に向う係止切欠きが形成され、前記景品取出し扉が開放限界角度に開放された状態において、該景品取出し扉と当接する位置関係にて前記基部片が前記景品取出し収納部または前記筐体と一体の部材に固定支持されることを特徴とする請求項3記載のものである。
【0017】
請求項7記載の発明は、筐体内で複数の景品が展示される筐体内の景品展示部と、該景品展示部から離れた個所に形成された景品排出口と、該景品排出口の下方に配置された景品取出し収納部と、前記景品展示部に展示された景品を把握して前記景品排出口から前記景品取出し収納部へ排出できる景品搬送手段と、該景品搬送手段を遊戯者が制御する操作手段と、前記景品取出し収納部の外側面に形成された景品取出し開口に、上部を中心とし該景品取出し収納部内空間に向って開放可能に設けられた景品取出し扉とを具備した景品不正取出し防止装置付き景品獲得遊戯機において、前記景品取出し扉の開放限界角度を変更することが可能な開放限界角度変更手段が設けられ、前記景品取出し扉の開放限界角度変更手段は、前記景品取出し扉の両側縁のいずれか一方または両方に隣接して、前記景品取出し収納部または前記筐体と一体の部材に、着脱可能に取付けられる扉係止手段であり、前記景品取出し扉の両側縁にそれぞれ隣接して、前記景品取出し収納部または前記筐体と一体の部材に、該景品取出し扉の開閉中心部近傍を中心とする円弧の近傍または景品取出し扉と交差する方向に沿い間隔をおいて複数個配設された係合凹部と、前記景品取出し扉を挟んだ相対する係合凹部の外端面よりも長い細長部材とよりなり、前記細長部材は弾性的に伸縮可能に構成されたことを特徴とするものである
【0018】
請求項8記載の発明は、筐体内で複数の景品が展示される筐体内の景品展示部と、該景品展示部から離れた個所に形成された景品排出口と、該景品排出口の下方に配置された景品取出し収納部と、前記景品展示部に展示された景品を把握して前記景品排出口から前記景品取出し収納部へ排出できる景品搬送手段と、該景品搬送手段を遊戯者が制御する操作手段と、前記景品取出し収納部の外側面に形成された景品取出し開口に、上部を中心とし該景品取出し収納部内空間に向って開放可能に設けられた景品取出し扉とを具備した景品不正取出し防止装置付き景品獲得遊戯機において、前記景品取出し扉の開放限界角度を変更することが可能な開放限界角度変更手段が設けられ、前記景品取出し扉の開放限界角度変更手段は、前記景品取出し扉の両側縁のいずれか一方または両方に隣接して、前記景品取出し収納部または前記筐体と一体の部材に、着脱可能に取付けられる扉係止手段であり、前記景品取出し扉の両側縁にそれぞれ隣接して、前記景品取出し収納部または前記筐体と一体の部材に、該景品取出し扉の開閉中心部近傍を中心とする円弧の近傍または景品取出し扉と交差する方向に沿い間隔をおいて複数個配設された係合凹部と、前記景品取出し扉を挟んだ相対する係合凹部の外端面よりも長い細長部材とよりなり、前記係合凹部は、弾性的に該係合凹部に向って押込み可能に構成されたことを特徴とするものである
【0019】
請求項9記載の発明は、前記景品取出し扉の開放限界角度変更手段は、該景品取出し扉の両側縁のいずれか一方または両方に隣接して、前記景品取出し収納部または前記筐体と一体の部材に、該景品取出し扉の開閉中心部近傍を中心とする略円弧の近傍または前記景品取出し扉と交差する方向に沿い間隔をおいた複数個所に配置されたソレノイドであり、該複数のソレノイドのいずれかが選択的に励磁されて、該ソレノイドの可動片が前記景品取出し扉に係合することを特徴とする請求項1記載のものである。
【発明の効果】
【0020】
請求項1記載の発明では、前記開放限界角度変更手段により、景品展示部に展示される景品の大きさに対応して、景品取出し扉の開放限界角度が変更されるため、景品展示部に展示される景品の大きさに対応して前記景品取出し扉の開放限度を容易に変更して、不正取出しを未然に阻止することが可能性が高くなる。
【0021】
また、前記景品取出し扉の開放限界角度変更手段は、景品取出し収納部または筐体と一体の部材に着脱可能に取付けられる扉係止手段であるため、前記開放限界角度変更手段は極めて簡単な構造で足り、コストが大幅に安い。
【0022】
請求項2記載の発明では、前記景品取出し扉の両側縁のいずれか一方または両方が前記扉係止手段に当接した場合に、該扉係止手段に当接する前記景品取出し扉の側縁の当接位置が略一定するため、この景品取出し扉の側縁当接部分と前記扉係止手段とには、景品取出し扉の開放限界角度が変わっても、略一定の力が作用し、これらが損傷しにくい。
【0023】
請求項3記載の発明では、景品取出し収納部または筐体の強度・剛性が小さくても、前記固定支持部でもって、前記景品取出し収納部または筐体が補強・補剛されて、過剰な扉開放力に対する耐性が向上する。
【0024】
請求項4記載の発明では、前記当接部材は前記締結手段でもって前記固定支持部に強固に装着されるので、前記当接部材を弾性に富んだ材料でもって構成することが可能となり、前記景品取出し扉を勢良く跳上げても、大きな衝撃が発生することがない。
【0025】
請求項5記載の発明では、前記扉係止手段がネジ部材であるので、構造が極めて簡単となり、大幅なコストダウンが可能となる。
【0026】
請求項6記載の発明では、前記係止部の基部片に形成された挿入切欠きの先端を前記固定支持部の突出部片に挿入して、該係止部を上方へ持上げた後、前記挿入切欠きの奥部に沿って前記係止部を移動させるだけで、極めて簡単な取付け作業でもって前記係止部を前記固定支持部に短時間内に容易に取付けることができる。
【0027】
また、前述したと逆の作業を行なうことにより、前記係止部を前記固定支持部を短時間内に容易に取外すことができる。
【0028】
請求項7記載の発明では、前記開放限界角度変更手段により、景品展示部に展示される景品の大きさに対応して、景品取出し扉の開放限界角度が変更されるため、景品展示部に展示される景品が小さくて、不正取出しを行い易い場合には、前記景品取出し扉の開放限界角度が小さくなって、不正取出しを行なうことが阻止される。
【0029】
さらに、前記細長部材を弾性的に短縮させることにより、遊戯施設の管理者は前記細長部材を前記係合部材に短時間内に容易に取付けまたは取外しすることができるとともに、該細長部材を前記係合部材に安定して係合保持することができる。
【0030】
請求項8記載の発明では、前記開放限界角度変更手段により、景品展示部に展示される景品の大きさに対応して、景品取出し扉の開放限界角度が変更されるため、景品展示部に展示される景品が小さくて、不正取出しを行い易い場合には、前記景品取出し扉の開放限界角度が小さくなって、不正取出しを行なうことが阻止される。
【0031】
また、前記景品取出し扉の幅よりも長い細長部材でもって、該景品取出し扉の開放限界角度を規制限しているため、該景品取出し扉の局部的な応力集中が回避され、該景品取出し扉の破損が未然に阻止される。
【0032】
さらに、前記係合凹部は、弾性的に該係合凹部に向って押込み可能に構成されているので、前記細長部材を前記係合部材に短時間内に容易に取付けまたは取外しすることができるとともに、該細長部材を前記係合部材に安定して係合保持することができる。
【0033】
請求項9記載の発明では、前記複数個のソレノイドの内の1個を選択的に励磁することで、前記景品取出し扉の開放限界角度を設定することができるため、前記景品獲得遊戯機の筐体の一部を取外さずに短時間内に容易に前記景品取出し扉の開放限界角度を変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本願発明の景品不正取出し防止装置付き景品獲得遊戯機の実施例1の斜視図である。
【図2】図1の要部拡大正面図である。
【図3】図2の要部縦断側面図である。
【図4】係止部34を最上段の33eに取付けた状態の要部縦断側面図である。
【図5】扉係止手段35の要部拡大斜視図である。
【図6】図5においてネジ孔33に係止部34を螺着した状態の縦断正面図である。
【図7】実施例2の要部縦断側面図である。
【図8】図7の要部拡大分解斜視図である。
【図9】実施例3の要部縦断側面図である。
【図10】図9の要部拡大分解斜視図である。
【図11】実施例4の要部縦断側面図である。
【図12】図11のXII−XII線に沿って切断した要部横断面図である。
【図13】実施例5の要部縦断側面図である。
【図14】図13のXIV−XIV線沿って切断した要部横断面図である。
【図15】図13において扉係止部56を固定支持体53に取付ける作業を図示した説明図である。
【図16】実施例6の要部縦断側面図である。
【図17】図16の要部斜視図である。
【図18】図17の要部拡大斜視図である。
【図19】図18の要部拡大縦断図である。
【図20】実施例7の管体69の縦断側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、図1ないし図20に図示された実施例1ないし実施例7について説明する。
【実施例1】
【0036】
まず、図1ないし図6に図示された本発明の実施例1について説明する。
【0037】
本実施例の景品獲得遊戯機は、色々な種類の景品を10としたクレーンゲーム機1であって、図1に図示されるように、直方体状(円筒体でも可)に形成され、遊戯施設等に設置される。
【0038】
クレーンゲーム機1は、下半部の基台2と、その上方に形成された上半部の展示体3とよりなり、基台2では、直方体外周面を形成する外周壁4の頂縁に景品展示板5が張設され、景品展示板5の左手前側に景品投入開口6(図3、図4参照)が形成され、その開口縁に景品投入筒7の下端縁が一体に装着され、外周壁4の手前壁4aの左側部において、正面視で景品投入筒7の下方に位置して景品取出し開口8が形成され、該景品取出し開口8よりも奥側でその上縁部の近くに景品取出し扉9が奥に向って開閉可能に景品取出し扉9が枢着されており、景品展示板5上に数種の縫いぐるみである景品10が載置されるようになっている。景品取出し開口8は、景品収納空間29に収納される最大の景品に対応した寸法に設定されている。
【0039】
展示体3は、基台2の外周壁4の稜角部と、その前後中間部とに支柱11が鉛直に立設され、この支柱11の頂端に天井12が張設されるとともに、相隣する支柱11間に透明板13が張設され、これら景品展示板5、天井12および透明板13でもってプレー空間14が構成されている。
【0040】
展示体3内のプレー空間14に天井走行型クレーン15が配設され、該天井走行型クレーン15では、左右水平方向に指向した図示されない2本の横行用固定レールがプレー空間14の頂部前後に配設されるとともに、該2本の横行レールには前後方向に指向した図示されない縦行用移動レールが架設され、該縦行用移動レールに図示されないクレーン台車が前後へ走行可能に設けられ、該クレーン台車に伸縮パイプ16の上端部が一体に装着され、該伸縮パイプ16の下端に1対の掴持爪17が開閉可能に設けられている。
【0041】
本実施例では、景品掴持型のクレーンゲーム機1が用いられているが、他の形式の景品獲得ゲーム機であってもよい。
【0042】
天井走行型クレーン15は景品投入筒7上方をホームポジションとして、そこから遊戯者による横行操作ボタンスイッチ19と縦行操作ボタンスイッチ20による操作に従って走行した後、掴持爪17が開放し、伸縮パイプ16が伸び、掴持爪17が閉じ、伸縮パイプ16が短縮してから、天井走行型クレーン15が前記ホームポジションに復帰し、再度掴持爪17が開放するという一連の動作によって、景品投入筒7を介して、景品10が落下した場合、景品10が景品収納空間29内の手前側に静止しうるようになっているが、景品投入筒7の位置を景品展示板5の前後左右中央に配置し、ホームポジションもこれに対応した個所としてもよい。
【0043】
また、基台2の外周壁4の手前壁4aの右側部には、操作ブロック18が一体に設けられ、この操作ブロック18の上面に、天井走行型クレーン15が右方向(X方向)へ走行している状態で、その右方向走行を停止できる横行操作ボタンスイッチ19と、横行操作ボタンスイッチ19によって右方向走行を停止した後、奥行方向(Y方向)へ走行している状態で、その奥行方向走行を停止できる縦行操作ボタンスイッチ20とが配設されるとともに、横行操作ボタンスイッチ19と縦行操作ボタンスイッチ20との中間位置に残りゲーム回数を表示する残りゲーム回数表示器21が配設され、操作ブロック18の手前壁18aにメダル投入口22が設けられている。
【0044】
さらに、展示体3の支柱11の内、手前側左端の支柱11aとその右方の支柱11bとの間の手前側左方の透明板13aの左端は、手前側左端の支柱11aに図示されないヒンジでもって前後開閉可能に枢着されるとともに、支柱11bに錠23が設けられており、手前側左方の13aが閉じられた状態において、図示されないキーを錠23に差し込み、キーを回すことにより錠23を施錠すれば、手前側左方の13aは開放不能に設定されるようになっている。
【0045】
基台2内では、図2に図示されるように、景品投入筒7の直下の空間を挟み左右両側に、1対の仕切壁板24が鉛直に立設され、この仕切壁板24の内側面に底板25と奥側壁板26とが一体に接合され、この底板25の奥部と奥側壁板26の下部とは円弧面状に弯曲され、底板25に緩衝マット27が付設され、底板25の手前縁と景品取出し開口8の下縁とに裾板28が左右の仕切壁板24に取付けられており、これら仕切壁板24、底板25、奥側壁板26および、裾板28でもって景品収納空間29が形成されている。なお裾板28の左右両側上部には1対の軟質ゴム製緩衝パッド28aが取付けられている。
【0046】
また、図4に図示されるように、緩衝パッド28aの手前側上部と奥側上部とに、水平面に対し約45°と30°との角度をなして手前側ガイド板30と奥側ガイド板31とが設けられ、手前側ガイド板30よりも奥側ガイド板31の方が前後幅が広くなっており、掴持爪17が景品投入筒7上方のホームポジションに復帰して掴持爪17が開放し、掴持爪17から景品10が落下した場合、景品10が景品収納空間29内の手前側に静止しうるようになっている。
【0047】
さらに、図3を参照して、景品取出し扉9の枢着状況と形状を説明すると、景品投入開口6の手前側上縁部に、左右水平方向へ軸が向いたヒンジ9aを介して景品取出し扉9の上端縁が奥に向って揺動し、景品取出し開口8が開放されるようになっており、景品取出し扉9が鉛直に吊下げられた状態において、景品取出し扉9の下部9bが裾板28と平行となるように奥に向って折り曲げられ、裾板28の緩衝パッド28aに当接できるようになっている。
【0048】
さらにまた、左右の仕切壁板24には、それぞれ景品取出し扉9のヒンジ9aを中心として半径Rの円弧に沿い中心角がΔθの間隔毎に5個(例えば奥側ガイド板31がストッパーの役を果すならば、1個以上ならば何個でもよい)のネジ孔33が、鉛直面に対し左右同じ角度に形成され、このネジ孔33のいずれかに、頭部34aが円柱状に形成された係止部34のネジ34bが着脱可能に螺着されるようになっており、仕切壁板24、ネジ孔33、係止部34でもって景品取出し扉9の開放限界角度変更手段が構成されている。
【0049】
そして、これら仕切壁板24、ネジ孔33、係止部34が景品取出し扉9の開放限界角度変更手段である扉係止手段35を構成するには、図2に図示されるように、左右1対の仕切壁板24の内面間の距離A、景品取出し扉9の左右幅B、景品取出し開口8の左右側縁間の寸法C、係止部34の頭部34aの高さDの間には、下記のような関係が存在する。
【0050】
A>B>C,
(A−B)/2<D
図1ないし図6に図示の実施形態において、遊戯施設の管理人が設定したい防犯レベルに対応して、景品取出し扉9の奥行方向への開放限界角度を設定するには、遊戯施設の管理人が、錠23を解錠して、手前側左方の透明版13aを開放し、景品投入筒7から景品収納空間29内に手を伸ばし、左右の仕切壁板24における複数のネジ孔33内の内、景品10が最も小さい場合には、最下方の33aに係止部34のネジ34b(締結部材に相当する)を螺着する。
【0051】
遊戯施設の管理人が設定したい防犯レベルに対応して係止部34の螺着位置を上方に設定して係止部34をネジ孔33に螺着する。
【0052】
ネジ孔33に対する係止部34の螺着作業を終了した後、手前側左方の透明板13aを閉じてから錠23を施錠する。
【0053】
このように景品取出し扉9の開放限界角度が設定された後、プレイヤーがメダル投入口22にメダルを投入すると、クレーンゲーム機1は稼動状態となり、次に横行操作ボタンスイッチ19、縦行操作ボタンスイッチ20を適宜押圧操作すると、天井走行型クレーン15がプレー空間14内で右方へ稼動するとともに奥行方向へ移動して所要の個所に停止した時に、伸縮パイプ16が下方へ伸びてから1対の掴持爪17が開閉して景品10の掴持動作が行なわれた後、前述と逆の動作が実行されて、天井走行型クレーン15が景品投入筒7の上方のホームポジションに戻り、再び1対の掴持爪17が開閉する。
【0054】
この一連の動作で、景品10が掴持爪17に掴持されてホームポジションで掴持爪17が開放した場合、景品10が景品投入筒7を通過して景品収納空間29内に景品10が落下し、景品獲得が成功する。
【0055】
景品10が大きい場合には、図4の実線に図示するように、最上段のネジ孔33eに係止部34を螺着すると、景品取出し扉9を大きく開放できて、景品10を取出すことができ、景品10が小さい場合には、図4の仮想線に図示するように、最下段のネジ孔33aに係止部34を螺着すれば、景品取出し扉9を大きく開放できなくても景品10を取出すことができる。
【0056】
そして、開き角が小さい場合には、景品取出し扉9を大きく開放できないので、景品取出し開口8から大人が手を挿し込んで、プレー空間14内の景品10を盗むことができず、また、子供やペットが景品収納空間29内に入ることもできず、緩衝パッド28aが汚されることもない。
【0057】
また、手前側の手前側ガイド板30よりも奥側ガイド板31の方が幅が広いため、掴持爪17がホームポジションに戻り、景品10が落下するときに、景品10が景品収納空間29に当たり易く、景品10が緩衝パッド28aの手前側に位置し易く、景品10を容易に取出すことが可能となる。
【0058】
さらに、景品10が景品収納空間29の奥の方(図3、図4では右方)に転がった場合、底板25と奥側壁板26とが交叉する奥隅部が弯曲しているため、手前側に移動し易い。
【0059】
しかも、底板25を奥に向って昇り勾配に傾斜させれば、景品10がさらに確実に手前側に移動し易くなる。
【0060】
さらにまた、本実施例では、仕切壁板24に複数対のネジ孔33を設け、係止部34を用意すれば、扉係止手段35を構成できるので、構造が簡単であり、部品点数が少なく、コストが安い。
【実施例2】
【0061】
次に、図7ないし図8に図示の実施例2について説明する。
【0062】
図1ないし図6に図示の実施例1で、仕切壁板24を補強する必要がある場合には、図1ないし図6に図示の実施例における5個のネジ孔33の配列円弧に沿った形状の厚さの厚い円弧状補強帯36を形成し、ネジ孔33と同様なネジ孔37を円弧状補強帯36に該ネジ孔33と同じ間隔に設け、このネジ孔37に螺着できるボルト38(締結部材に相当する)に軟質ゴム製円筒状緩衝スリーブ39を嵌装すれば、円弧状補強帯36、ネジ孔37、ボルト38、円筒状緩衝スリーブ39でもって、図7ないし図8に図示の扉係止手段40を構成できる。
【0063】
この扉係止手段40では、円弧状補強帯36が請求項3の固定支持部に相当し、ボルト38および円筒状緩衝スリーブ39が係止部に相当する。
【0064】
図7ないし図8に図示の実施例においては、仕切壁板24が扉係止手段35によって補強されるため、仕切壁板24を薄くすることができるとともに、景品取出し扉9を勢い良く奥に撥ね上げても、ネジ孔37およびボルト38が仕切壁板24から脱落する惧れがない。
【0065】
また、ボルト38に円筒状緩衝スリーブ39が嵌装されているため、景品取出し扉9を勢い良く撥ね上げて、景品取出し扉9が扉係止手段40に激突しても、大きな衝撃や騒音が発生することもない。
【実施例3】
【0066】
第3実施形態として、図9ないし図10に図示の扉係止手段41がある。
【0067】
この扉係止手段41は、矩形の鋼板の略長手方向中央部を直角に折曲したものの一方の部片42aに軟質ゴムブロック42bが貼着されてなる当接部材42と、該当接部材42を仕切壁板24に装着するネジであるネジ43とよりなり、このネジ43は当接部材42のネジ孔42cを貫通して仕切壁板24のネジ孔33に螺着され、この当接部材42とネジ43とは、請求項4における当接部材と締結部材に対応するものであり、軟質ゴムブロック42bは、図7ないし図8に図示の実施例2の円弧状補強帯36と同様に弾力性があるため、衝撃緩和と騒音防止の役を果すことができる。
【実施例4】
【0068】
図1ないし図10に図示の実施例1ないし実施例3においては、左右1対の仕切壁板24に形成されたネジ孔33は、このネジ孔33に取付けられた係止部34に係止される景品取出し扉9の長手方向には1個で、景品取出し扉9のヒンジ9aを中心とした円弧に沿い一定間隔毎に5個形成されているが、図11ないし図12の実施例4では、一方の仕切壁板24に形成されるネジ孔45は、係止される景品取出し扉9のヒンジ9aに向った放射線に沿い所定の間隔を存して2個形成され、この2個1対のネジ孔45が景品取出し扉9のヒンジ9aを中心とする円弧に沿い一定間隔毎に3対形成され、他の仕切壁板24も一方の仕切壁板24と同様に3対のネジ孔45が形成されている。
【0069】
3対のネジ孔45のいずれかのネジ孔45に選択的に着脱可能に取付けられる当接部材46は、前記1対のネジ孔45の間隔よりも長い矩形状の基片47と、この基片47の略中心に垂直に固着された軸48と、この軸48にその中心孔が嵌装される短円筒状緩衝リング49と、前記軸48の先端にワッシャ50を介して螺着されるナット51とよりなり、前記基片47の長手方向両端部に、2個1対のネジ孔45と同一の間隔を存して図示されない2個の孔が形成されており、この孔を貫通した締結部材であるネジ52が前記仕切壁板24に形成されたネジ孔45に螺着されることによって、当接部材46が左右1対の仕切壁板24に取付けられるようになっている。
【0070】
図11ないし図12に図示された実施例4の扉係止手段44では、当接部材46が2個のネジ52によって仕切壁板24に取付けられるので、当接部材46には、景品取出し扉9の開放による衝撃を受けても、安定して強固に仕切壁板24に固定され、仕切壁板24から当接部材46が脱落する惧れがない。
【実施例5】
【0071】
図1ないし図12に図示の実施例1ないし実施例4においては、着脱自在に締付する締結部材に相当するネジ34b、ボルト38、ネジ43、52が用いられていたが、図13ないし図15に図示された実施例5では、これら締結部材が用いられていない。
【0072】
図11ないし図12に図示された実施例4におけるネジ孔45に対応して、前後1対で、周方向3個所に、固定支持部である複数対の固定支持体53の突出軸54(突出部片に相当する)が着脱不能に一体に取付けられ、該突出軸54の先端に拡頭部片である突出軸54が予め一体に形成されており、またアングル状の扉係止部56は、景品取出し扉9の側縁部に当接できる当接部片57と、仕切壁板24の内面に当接する基部片58と、基部片58の下面に一体に貼着された軟質ゴム製の緩衝片59とよりなり、前記基部片58には、前記1対の突出軸54の間隔と等しい間隔を存して基部片58の上端縁から直角に下方へ切込まれたL字状の溝60が形成されている。
【0073】
図13ないし図15に図示の実施例5において、扉係止部56を固定支持体53に装着するためには、図15の最上段に図示するように、扉係止部56の溝60の開口部を固定支持体53の突出軸54に下方から上方に向って当てがい、扉係止部56を矢印で図示するように上方へ移動させて、図15の中段に図示するように、L字状の溝60の切曲部を固定支持体53の突出軸54に当接させ、さらに図15の中段の部分の矢印で図示する方向へ移動させることにより、扉係止部56は自重により突出軸54に係止される結果、図15の最下段に図示する状態を安定して固定支持体53に保持される。
【0074】
また、前述と逆の作業を行なうことにより、扉係止部56を固定支持体53から外すことができ、さらに他の段の固定支持体53に前述の取付け作業を行なえば、他の段の固定支持体53に扉係止部56を取付けることができる。
【0075】
この実施例5では、実施例1ないし実施例4のネジ構造物を螺回する必要がないので、景品10の大きさに対応して他の位置に短時間内に容易に変更することができる。
【実施例6】
【0076】
図1ないし図15に図示された実施例1ないし実施例5では、景品収納空間29の両側の仕切壁板24に対し、1対の部品群を2回の取付け・取外し作業を行なわねばならなかったが、図16ないし図19に図示の実施例6では、1本の細長部材、具体的には、棒61または管を用いて、1回の取付け・取外し作業を行なうだけで、細長部材である棒61を他の個所に設定できるものである。
【0077】
景品収納空間29における左右両側の仕切壁板24a、24bの外側面には、横断面ハット状の係合部材62、係合部材63がそれぞれ一体に装着され、図18に図示されるように、左方の係合部材62の凹部62aには、上下2枚の仕切板64でもって、3個の空間が形成され、該3個の空間内にスライダー65が左右に摺動可能に嵌装され、該スライダー65の外側凹部65aと、該スライダー65に対向した係合部材62の底面に一体に固着された突出軸66とにコイルスプリング67が介装されており、右方の係合部材63には、何らかの加工が施されず、また部品もない。
【0078】
また、仕切板64で仕切られた空間の中心線を中心として、棒61の径よりも僅かに大径の円形孔68が両仕切壁板24に形成されている。
【0079】
さらに、係合部材62の両側面部62bの内面頂端には、図18に図示されるように、細長いストッパー62cが一体に装着されており、最上段の円形孔68に棒61が装着された場合、景品取出し扉9からの上方への撥ね上げ力に対し、スライダー65の上昇が阻止されるようになっている。
【0080】
図16ないし図19に図示された実施例6では、左方の仕切壁板24bの円形孔68に棒61の左端を挿入して、棒61を左方へ押込むと、コイルスプリング67が短縮してスライダー65が左方へ移動し、棒61の右端を右方の仕切壁板24aの円形孔68に当てがえば、コイルスプリング67のバネ力で棒61が右方へ移動し、棒61が左右の仕切壁板24a、24bの円形孔68に係合される。
【0081】
また、前記扉係止手段である前記細長部材たる棒61が、前記景品取出し扉の全幅に亘り当接するため、該景品取出し扉9に加えられる開放力に対し、該景品扉取出し扉9には略均等に分散されて小さくなった応力で負担することができる結果、該景品取出し扉9は破損されにくい。
【0082】
図16ないし図19の実施例6では、棒61の位置設定作業が簡単で短時間内に極めて容易に遂行することが可能となる。
【0083】
なお、図16ないし図19に図示の実施例では、係合部材62の凹部62aが上下2枚の仕切板64でもって、3個の空間に仕切られ、その仕切られた空間にそれぞれ3個のスライダー65が摺動自在に嵌装されているため、棒61の左端を左方の円形孔68に挿入し、スライダー65の外側凹部65aに嵌合して、スライダー65を押込んだ場合に、押込み力と圧縮されたスプリング66の弾性復元力とが一直線上に位置する結果、スライダー65に偶力が働かず、押込まれたスライダー65だけが押込み方向に対し傾かないので、スライダー65に対する押込みが円滑に行なわれうる。
【0084】
図16ないし図19に図示の実施例6では、仕切板64でもってスライダー65が3分割されているが、この仕切板64を排除して、1個のスライダーに構成し、スライダー65には、3個の円形孔68に対応した個所に外側凹部65aおよび65bを3個所形成してもよく、略同様の効果が得られる。
【実施例7】
【0085】
図20に図示の実施例7では、左右の仕切壁板24a、24bには、同一の径の円形孔68のみが形成され、係合部材62、63は無くなり、管体69の一端部に突出軸70が一体に形成されるとともに、管体69の他端部には、管体69の他端から右方所定個所に仕切円板71が一体に取付けられ、仕切円板71の左方所定個所にコイルスプリング72、スライド突出軸73が順次嵌装され、管体69の他端面部69aに円形孔68より大径の孔が形成されるとともに、スライド突出軸73の左方部分には、スライド突出軸73の右方部分73aよりも小径でこの円形孔68に摺動自在に嵌合しうる中間軸部73bが形成され、さらに中間軸部73bよりも左側の部分には、この中間軸部73bよりも小径で円形孔68と同一の径の外側凹部65aが形成されており、管体69が左右の仕切壁板24a、24bの円形孔68から外れている場合には、右方部分73aと中間軸部73bの段差部73dが左方仕切壁板24bの内面に当接して、図20に図示されている中間軸部73bが管体69の他端面部69aから長く突出するようになっている。
【0086】
図20に図示の実施例では、管体69の左端軸部73cを左方の仕切壁板24bの円形孔68に嵌挿し、管体69を左方へ強く押すと、コイルスプリング72が圧縮されて、中間軸部73bの突出長さが短縮するため、管体69の突出軸70を右方の突出軸70の先端をを右方の仕切壁板24aの左側面より左方に移動することができるので、突出軸70の先端を右方の仕切壁板24aの円形孔68に合わせて、管体69の左方押込み力を解除すれば、コイルスプリング72のバネ力によって、突出軸70が右方の仕切壁板24aに嵌合することができ、管体69を右方の円形孔68に装着することができる。
【0087】
左右の円形孔68の円形孔68に管体69を装着した図20に図示の状態で、管体69をコイルスプリング72のバネ力に打勝って左方へ強く押込めば、管体69の突出軸70は右方の仕切壁板24aの円形孔68から外れる。その後、上下・左右いずれかの方向へ傾ければ、管体69のスライド突出軸73における左端軸部73cを左方の仕切壁板24bの円形孔68から外れ、管体69を左右仕切壁板24a、24bから取外すことができる。
【0088】
図16ないし図19に図示の実施例6では、2種類の係合部材62、係合部材63を用意するとともに、スライダー65を多数個用意しなければならないが、図20の実施例7では、1種の係合部材62を用意するだけで足り、かつスライダー65、突出軸66、コイルスプリング67を3組用意する必要がなく、1本の管体69のみで良く、構造が簡単で部品点数が少なくて良く、コストを一段と切り下げることができる。
【実施例8】
【0089】
図1ないし図6に図示された実施例では、仕切壁板24の内面に扉係止手段35を螺着したが、仕切壁板24の外側に位置して図示されないソレノイドの出没ピンを手前側ガイド板30に嵌合しうるように、ソレノイドを装着してもよく、この実施例8では、ソレノイドを解磁させて出没ピンを手前側ガイド板30内に退入させた後、他のソレノイドを選択的に励磁させれば、所要の開放限界角度に設定することができる。
また、ソレノイドの代りにモータを配置し、モータの動作で出没ピンを出没させるものでもよい。
【0090】
また、開放角度変更手段は、景品取出し扉9の上方に設けても良く、そうした場合、外周壁4を開放しうる遊戯施設の管理人には容易に角度変更が可能になり、一方で外周壁4を開放できないプレイヤーは、本発明の実施により景品取出し開口から開放角度変更手段の取り外し等が困難になり、よりいたずら防止の効果が生ずる。
【0091】
以上説明した実施例では、景品10を掴持爪17で掴持して景品投入筒7内に投入するようになっているが、景品投入開口6から上方へ突出していない景品投入筒内に景品10を転がして投入する景品獲得ゲーム機でも、景品投入筒7の高さを低くすることによって、本発明を適用することもできる。
【符号の説明】
【0092】
1…クレーンゲーム機、2…基台、3…展示体、4…外周壁、5…景品展示板、6…景品投入開口、7…景品投入筒、8…景品取出し開口、9…景品取出し扉、10…景品、11…支柱1、12…天井2、13…透明板、14…プレー空間、15…天井走行型クレーン、16…伸縮パイプ、17…掴持爪、18…操作ブロック、19…横行操作ボタンスイッチ、
20…縦行操作ボタンスイッチ、21…残りゲーム回数表示器、22…メダル投入口、23…錠、24…仕切壁板、25…底板、26…奥側壁板、27…緩衝マット、28…裾板、28a…緩衝パッド、
29…景品収納空間、30…手前側ガイド板、31…奥側ガイド板、33…ネジ孔、34…係止部、35…扉係止手段、36…円弧状補強帯、37…ネジ孔、38…ボルト、39…円筒状緩衝スリーブ、40…扉係止手段、41…扉係止手段、42…当接部材、43…ネジ、44…扉係止手段、45…ネジ孔、46…当接部材、47…基片、48…軸、49…短円筒状緩衝リング、50…ワッシャ、51…ナット、52…ネジ、53…固定支持体、54…突出軸、55…厚円板、56…扉係止部、57…当接部片、58…基部片、59…緩衝片、60…溝、61…棒、62…係合部材、63…係合部材、64…仕切板、65…スライダー、66…突出軸、67…コイルスプリング、68…円形孔、69…管体、70…突出軸、71…仕切円板、72…コイルスプリング、73…スライド突出軸。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体内で複数の景品が展示される筐体内の景品展示部と、
該景品展示部から離れた個所に形成された景品排出口と、
該景品排出口の下方に配置された景品取出し収納部と、
前記景品展示部に展示された景品を把握して前記景品排出口から前記景品取出し収納部へ排出できる景品搬送手段と、
該景品搬送手段を遊戯者が制御する操作手段と、
前記景品取出し収納部の外側面に形成された景品取出し開口に、上部を中心とし該景品取出し収納部内空間に向って開放可能に設けられた景品取出し扉とを具備した景品不正取出し防止装置付き景品獲得遊戯機において、
前記景品取出し扉の開放限界角度を変更することが可能な開放限界角度変更手段が設けられ、
前記景品取出し扉の開放限界角度変更手段は、前記景品取出し扉の両側縁のいずれか一方または両方に隣接して、前記景品取出し収納部または前記筐体と一体の部材に、着脱可能に取付けられる扉係止手段であることを特徴とする景品不正取出し防止装置付き景品獲得遊戯機。
【請求項2】
前記景品取出し扉の開閉中心部近傍を中心とする略円弧の近傍または景品取出し扉と交差する方向に沿い間隔をおいた複数個所の内のいずれかに、着脱可能に取付けられる扉係止手段であることを特徴とする請求項1記載の景品不正取出し防止装置付き景品獲得遊戯機。
【請求項3】
前記扉係止手段は、前記景品取出し収納部または前記筐体と一体の部材に設けられた固定支持部と前記景品取出し扉に係止する係止部とよりなり、
前記係止部は前記略円弧の近傍または景品取出し扉と交差する方向に沿い位置を変えて前記固定支持部に着脱可能に装着されることを特徴とする前記請求項2記載の景品不正取出し防止装置付き景品獲得遊戯機。
【請求項4】
前記扉係止手段は、前記景品取出し扉に当接する当接部材と、該当接部材を前記固定支持部の所定個所に選択的に装着する締結部材とよりなることを特徴とする請求項3記載の景品不正取出し防止装置付き景品獲得遊戯機。
【請求項5】
前記扉係止手段はネジ部材であり、前記固定支持部は該ネジ部材と螺合可能な複数のネジ穴であることを特徴とする請求項3または請求項4記載の景品不正取出し防止装置付き景品獲得遊戯機。
【請求項6】
前記扉係止部は、前記景品取出し扉の側縁部に当接しうる当接部片と、前記景品取出し収納部の表面または前記筐体と一体の部材の表面に当接する基部片とよりなり、前記当接部片は前記基部片の下部に一体に形成され、
前記固定支持部は、前記景品取出し収納部または前記筐体と一体の部材から前記景品取出し収納部の空間に向いて突出した突出部片と、該突出部片の太さよりも大きな拡頭部片とよりなり、
前記基部片の上縁から前記当接部片に向って前記突出部片と略程度の幅の挿入切欠きが形成されるとともに該挿入切欠きの下部から前記当接部の傾斜上方に向う係止切欠きが形成され、
前記景品取出し扉が開放限界角度に開放された状態において、該景品取出し扉と当接する位置関係にて前記基部片が前記景品取出し収納部または前記筐体と一体の部材に固定支持されることを特徴とする請求項3記載の景品不正取出し防止装置付き景品獲得遊戯機。
【請求項7】
筐体内で複数の景品が展示される筐体内の景品展示部と、
該景品展示部から離れた個所に形成された景品排出口と、
該景品排出口の下方に配置された景品取出し収納部と、
前記景品展示部に展示された景品を把握して前記景品排出口から前記景品取出し収納部へ排出できる景品搬送手段と、
該景品搬送手段を遊戯者が制御する操作手段と、
前記景品取出し収納部の外側面に形成された景品取出し開口に、上部を中心とし該景品取出し収納部内空間に向って開放可能に設けられた景品取出し扉とを具備した景品不正取出し防止装置付き景品獲得遊戯機において、
前記景品取出し扉の開放限界角度を変更することが可能な開放限界角度変更手段が設けられ、
前記景品取出し扉の開放限界角度変更手段は、前記景品取出し扉の両側縁のいずれか一方または両方に隣接して、前記景品取出し収納部または前記筐体と一体の部材に、着脱可能に取付けられる扉係止手段であり、
前記景品取出し扉の両側縁にそれぞれ隣接して、前記景品取出し収納部または前記筐体と一体の部材に、該景品取出し扉の開閉中心部近傍を中心とする円弧の近傍または景品取出し扉と交差する方向に沿い間隔をおいて複数個配設された係合凹部と、
前記景品取出し扉を挟んだ相対する係合凹部の外端面よりも長い細長部材とよりなり、
前記細長部材は弾性的に伸縮可能に構成されたことを特徴とする景品不正取出し防止装置付き景品獲得遊戯機。
【請求項8】
筐体内で複数の景品が展示される筐体内の景品展示部と、
該景品展示部から離れた個所に形成された景品排出口と、
該景品排出口の下方に配置された景品取出し収納部と、
前記景品展示部に展示された景品を把握して前記景品排出口から前記景品取出し収納部へ排出できる景品搬送手段と、
該景品搬送手段を遊戯者が制御する操作手段と、
前記景品取出し収納部の外側面に形成された景品取出し開口に、上部を中心とし該景品取出し収納部内空間に向って開放可能に設けられた景品取出し扉とを具備した景品不正取出し防止装置付き景品獲得遊戯機において、
前記景品取出し扉の開放限界角度を変更することが可能な開放限界角度変更手段が設けられ、
前記景品取出し扉の開放限界角度変更手段は、前記景品取出し扉の両側縁のいずれか一方または両方に隣接して、前記景品取出し収納部または前記筐体と一体の部材に、着脱可能に取付けられる扉係止手段であり、
前記景品取出し扉の両側縁にそれぞれ隣接して、前記景品取出し収納部または前記筐体と一体の部材に、該景品取出し扉の開閉中心部近傍を中心とする円弧の近傍または景品取出し扉と交差する方向に沿い間隔をおいて複数個配設された係合凹部と、
前記景品取出し扉を挟んだ相対する係合凹部の外端面よりも長い細長部材とよりなり、
前記係合凹部は、弾性的に該係合凹部に向って押込み可能に構成されたことを特徴とする景品不正取出し防止装置付き景品獲得遊戯機。
【請求項9】
前記景品取出し扉の開放限界角度変更手段は、
該景品取出し扉の両側縁のいずれか一方または両方に隣接して、前記景品取出し収納部または前記筐体と一体の部材に、該景品取出し扉の開閉中心部近傍を中心とする略円弧の近傍または前記景品取出し扉と交差する方向に沿い間隔をおいた複数個所に配置されたソレノイドであり、該複数のソレノイドのいずれかが選択的に励磁されて、該ソレノイドの可動片が前記景品取出し扉に係合することを特徴とする請求項1記載の景品不正取出し防止装置付き景品獲得遊戯機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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