景品管理システム
【課題】景品交換に関して使い勝手の良い景品管理システムを提供すること。
【解決手段】景品管理システム1を構成する景品管理装置5では、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個とならない景品について、メモリ部52が、交換に必要な遊技媒体の数が整数個となるように複数個の景品を組み合わせた組み合わせ景品情報を、遊技媒体の交換レート(景品と交換するときにおける遊技媒体の価値)に関連付けて記憶している。そして、景品管理装置5では、このような景品については、制御部50が、メモリ部52に記憶された組み合わせ景品情報に基づいて交換処理を行う。そのため、遊技店の店員は、当該組み合わせ景品情報を、景品交換の度に自分で考えなくても済むので、景品交換に関して使い勝手が良い。
【解決手段】景品管理システム1を構成する景品管理装置5では、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個とならない景品について、メモリ部52が、交換に必要な遊技媒体の数が整数個となるように複数個の景品を組み合わせた組み合わせ景品情報を、遊技媒体の交換レート(景品と交換するときにおける遊技媒体の価値)に関連付けて記憶している。そして、景品管理装置5では、このような景品については、制御部50が、メモリ部52に記憶された組み合わせ景品情報に基づいて交換処理を行う。そのため、遊技店の店員は、当該組み合わせ景品情報を、景品交換の度に自分で考えなくても済むので、景品交換に関して使い勝手が良い。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、遊技店に設けられ、遊技媒体と景品との交換処理を行うための景品管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
遊技店には、遊技媒体(たとえば、パチンコ玉)と景品との交換処理を行うための景品管理システムが設けられている(たとえば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の景品管理装置は、景品管理システムを構成する。この景品管理装置は、景品カウンタに配設されていて、遊技媒体と景品との交換による景品払出しおよび景品の在庫を管理している。
【0003】
景品交換の流れの一例として、まず、客は、遊技媒体(たとえば、パチンコ玉)を遊技店から借り、借りた遊技媒体を用いて遊技台(たとえば、パチンコ台)で遊技する。客は、遊技に勝つことによって、新たに遊技媒体を獲得する。遊技終了後、客は、最終的に獲得した遊技媒体を遊技店内の計数機で計数する。計数機からは、計数結果(遊技媒体の獲得数)等を記録したレシートが発行される。
【0004】
客は、このレシートを景品カウンタに持ち込む。景品カウンタの店員は、客からレシートを受け取って、レシートに記録された計数結果を景品管理装置に読み取らせることで、計数結果を景品管理装置に入力する。そして、店員が客の希望する景品の種類および個数を景品管理装置において指定したり、景品管理装置が当該景品の種類および個数を自動算出したりする。これにあわせて、景品管理装置は、当該景品と交換するのに必要な遊技媒体数を客の獲得数から差し引くとともに、景品の在庫を更新する。その後、当該景品が、景品払出機からの払い出しや、店員による手渡しによって、客に渡される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−95383号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
客は、遊技に先立って、遊技媒体を遊技店から貸し出してもらう必要があるが、最近の遊技店では、遊技媒体の貸出レート(貸し出すときの遊技媒体の価値)に複数の種類が設定されている。たとえば、遊技媒体がパチンコ玉の場合、通常(第1)の貸出レートを4円/玉とし、第1のレートの他に、第1のレートより低い第2の貸出レートを設定して、第2の貸出レートを1.6円/玉とすることが一例として挙げられる。このように第2の貸出レートが設定されているのは、たとえば、初心者等が気軽に遊技できるようにするためである。
【0007】
一方、獲得した遊技媒体を景品と交換するときにおける当該遊技媒体のレート(価値)を、交換レートということにすると、交換レートは、第1および第2の各貸出レートに所定の比率を乗じて得られた値である。そのため、交換レートにも、貸出レートと同様に、第1の交換レートと第2の交換レートという複数の種類が存在する。第1の貸出レートに前記比率を乗じて得た値が第1の交換レートであり、第2の貸出レートに前記比率を乗じて得た値が第2の交換レートである。
【0008】
たとえば、いわゆる等価交換(前記比率が100%)の場合、第1の貸出レートで貸し出された遊技媒体は、借りたときと同じ価値(4円/玉)があるものとして景品と交換され、第2の貸出レートで貸し出された遊技媒体は、借りたときと同じ価値(1.6円/玉)があるものとして景品と交換される。前記比率は、遊技店の都合によって様々に設定される。
【0009】
ここで、遊技媒体と景品との交換について、「一物一価」という言葉がある。一物一価とは、貸出レートに複数の種類があっても、同一の景品の金銭的価値は同一でなければならないことをいう。具体的には、たとえば100円の景品と遊技媒体とを交換する場合には、いずれの貸出レートであっても、100円分に相当する個数の遊技媒体と交換しなければならない。
【0010】
一物一価となるようにするためには、前記比率が、いずれの貸出レート(交換レート)であっても同じでなければならず、そのためには、同一の景品と交換するのに必要な遊技媒体の数が、いずれの貸出レート(交換レート)であっても整数個にならなければならない。
その理由を具体的に説明する。まず、図12を参照して、第1の貸出レートが4円/玉であって、第2の貸出レートが1.6円/玉であったとすると、等価交換の場合、第1の交換レートの設定値(目標値)は、4円/玉であって、第2の交換レートの設定値は、1.6円/玉となる。この場合、景品金額が100円の同一の景品1個と交換するのに必要な遊技媒体(パチンコ玉)の玉数の算出値(=100円÷各交換レートの設定値)は、遊技媒体を第1の貸出レートで借りた場合には、25玉となるが、遊技媒体を第2の貸出レートで借りた場合には、厳密には、62.5玉となり、整数個にならない。そこで、遊技店の一般的な運用としては、62.5玉の小数点以下を切り上げて(切り下げる場合もある)、第2の貸出レートで借りた遊技媒体を100円の景品と交換するのに必要な玉数を63玉としている。
【0011】
しかし、このような運用では、算出した玉数で景品金額(100円)を割ったときに得られる交換レートの実際の値は、第1の交換レートの場合は、設定値と同じ4円/玉であるが、第2の交換レートの場合は、設定値と異なる1.58円/玉となってしまう。つまり、第2の貸出レートが1.6円という整数でない値の場合には、前記比率(=交換レートの実際の値÷貸出レート×100)が、100%から99%へと変わってしまい、第1の貸出レートにおける比率(ここでは、等価交換なので100%)と同じにならなくなる。そうすると、本来は100円である景品の実際の金銭的価値は、第1の貸出レートの場合には、100円だが、第2の貸出レートの場合には、100.8円となってしまう。
【0012】
つまり、同一の景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が、いずれかの貸出レート(交換レート)で整数個にならなくなると、前記比率が、各貸出レートに応じて異なってしまうことがあり、その場合、同一の景品の金銭的価値が貸出レートによって異なってしまうので、一物一価を達成できない。
貸出レートが複数の種類に設定された複数レート運用の遊技店に限らず、1.6円/玉等の小数点以下の端数を有する貸出レート(交換レート)だけで運用されている遊技店でも、交換する玉数の小数点以下の端数分の切捨てや切り上げが行われると、正確なデータ管理が行えないという不具合が生じる。
【0013】
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、景品交換に関して使い勝手の良い景品管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
請求項1記載の発明は、遊技店において遊技媒体と景品との交換処理を行うための景品管理システムであって、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個とならない景品について、交換に必要な遊技媒体の数が整数個となるように複数個の景品を組み合わせた組み合わせ景品情報を、遊技媒体の交換レートに関連付けて記憶する景品情報記憶手段と、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個とならない景品については、前記景品情報記憶手段に記憶された前記組み合わせ景品情報に基づいて交換処理を行う交換制御手段と、を有することを特徴とする、景品管理システムである。
【0015】
請求項2記載の発明は、前記組み合わせ景品情報は、複数個の同一景品を組み合わせた場合に必要な当該景品の数をあらわす交換単位であることを特徴とする、請求項1記載の景品管理システムである。
請求項3記載の発明は、前記組み合わせ景品情報は、異なる種類の景品を組み合わせた組み合わせパターンであることを特徴とする、請求項1記載の景品管理システムである。
【0016】
請求項4記載の発明は、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個とならない景品が選択された場合に、前記組み合わせ景品情報に基づいて景品交換される旨を報知する第1報知手段を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の景品管理システムである。
請求項5記載の発明は、前記景品管理システムは、前記交換レートが複数存在する遊技媒体と景品との交換処理を行うものであって、前記交換制御手段は、前記景品情報記憶手段に前記組み合わせ景品情報が記憶された景品であっても、当該景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個となる別の交換レートに基づく交換処理であれば、景品1個単位での交換処理を実行可能とすることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の景品管理システムである。
【0017】
請求項6記載の発明は、遊技店において遊技媒体と景品との交換処理を行うための景品管理システムであって、交換しようとする景品を指定する指定手段と、交換しようとする遊技媒体についての景品に対する交換レートを取得する交換レート取得手段と、前記指定手段で指定された景品が、それ1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個とならない特定景品であるか否かを、前記交換レート取得手段で取得された交換レートに基づいて判別する判別手段と、前記判別手段によって前記特定景品であると判別された場合において、交換に必要な遊技媒体の数が整数個となるように複数個の景品を組み合わせた組み合わせパターンを算出する算出手段と、を有することを特徴とする、景品管理システムである。
【0018】
請求項7記載の発明は、前記指定手段で指定された景品が前記特定景品である場合に、特定景品が指定された旨を報知する第2報知手段を有することを特徴とする、請求項6記載の景品管理システムである。
【発明の効果】
【0019】
請求項1記載の発明によれば、景品管理システムは、遊技店において遊技媒体と景品との交換処理を行うものである。
景品管理システムでは、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個とならない景品について、景品情報記憶手段が、交換に必要な遊技媒体の数が整数個となるように複数個の景品を組み合わせた組み合わせ景品情報を、遊技媒体の交換レート(景品と交換するときにおける遊技媒体の価値)に関連付けて記憶している。そして、景品管理システムでは、このような景品については、交換制御手段が、景品情報記憶手段に記憶された組み合わせ景品情報に基づいて交換処理を行う。そのため、遊技店の店員は、当該組み合わせ景品情報を、景品交換の度に自分で考えなくても済むので、景品交換に関して使い勝手が良い。
【0020】
組み合わせ景品情報とは、請求項2記載の発明にように、複数個の同一景品を組み合わせた場合に必要な当該景品の数をあらわす交換単位であってもよいし、請求項3記載の発明にように、異なる種類の景品を組み合わせた組み合わせパターンであってもよい。そのため、景品管理システムでは、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個とならない景品について、交換単位の整数倍(1倍も含む)の数の同一景品、または、当該景品を含む組み合わせパターンによる異なる種類の景品群と、整数個の遊技媒体との交換処理が行われる。
【0021】
請求項4記載の発明によれば、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個とならない景品が選択された場合に、第1報知手段が、組み合わせ景品情報に基づいて景品交換される旨を報知するので、店員や客は、その旨を速やかに把握できて使い勝手が良い。
請求項5記載の発明によれば、景品管理システムは、交換レートが複数存在する遊技媒体と景品との交換処理を行うものである。そして、交換制御手段は、景品情報記憶手段に組み合わせ景品情報が記憶された景品であっても、当該景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個となる別の交換レートに基づく交換処理であれば、景品1個単位での交換処理を実行可能とする。
【0022】
つまり、景品管理システムでは、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が交換レートに応じて整数個になったりならなかったりする景品について、遊技媒体の数が整数個にならない交換レートの場合には組み合わせ景品情報に基づいて交換処理がなされ、遊技媒体の数が整数個になる別の交換レートの場合には景品1個単位での交換処理がなされる。そのため、同一の景品において、それぞれの交換レートに応じて、景品の交換個数に過不足のない、適切な交換処理が可能なので、使い勝手が良い。
【0023】
請求項6記載の発明によれば、景品管理システムは、遊技店において遊技媒体と景品との交換処理を行うものである。
景品管理システムでは、指定手段によって、遊技媒体と交換しようとする景品を指定することができ、指定した景品と交換しようとする遊技媒体についての景品に対する交換レート(景品と交換するときにおける遊技媒体の価値)を交換レート取得手段が取得する。景品管理システムでは、指定手段で指定された景品が、それ1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個とならない特定景品であるか否かを、判別手段が、交換レート取得手段で取得された交換レートに基づいて判別する。
【0024】
そして、景品管理システムでは、判別手段によって特定景品であると判別された場合において、算出手段が、交換に必要な遊技媒体の数が整数個となるように複数個の景品を組み合わせた組み合わせパターンを算出する。この組み合わせパターンとは、同一景品を複数個組み合わせた組み合わせパターンであってもよいし、指定された特定景品を含む異なる種類の景品群についての組み合わせパターンであってもよい。
【0025】
そのため、指定された特定景品と遊技媒体とを交換する場合には、特定景品が指定される度に算出手段によって算出された当該特定景品についての組み合わせパターンに基づいて景品交換を行えば、特定景品と交換される遊技媒体の数を整数個とすることができる。そのため、遊技店の店員は、当該組み合わせパターンを、景品交換の度に自分で考えなくても済むので、景品交換に関して使い勝手が良い。
【0026】
請求項7記載の発明によれば、景品管理システムでは、指定手段で指定された景品が特定景品である場合に、第2報知手段が、特定景品が指定された旨を報知するので、店員や客は、その旨を速やかに把握できて使い勝手が良い。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る景品管理システム1の構成を示す図である。
【図2】図2は、景品管理装置5を示す斜視図である。
【図3】図3は、景品管理装置5の電気的構成を示すブロック図である。
【図4A】図4Aは、景品管理装置5によって実行される第1パターンの処理(景品登録処理)の手順を示すフローチャートである。
【図4B】図4Bは、景品管理装置5によって景品交換テーブル60に基づいて実行される景品交換に関する処理の手順を示すフローチャートである。
【図5A】図5Aは、図4Aでの処理中に店側表示部32に表示される景品交換テーブル60の一例を示す図である。
【図5B】図5Bは、図4Aでの処理中に店側表示部32に表示される景品交換テーブル60の一例を示す図である。
【図5C】図5Cは、図4Aでの処理中に店側表示部32に表示される景品交換テーブル60の一例を示す図である。
【図5D】図5Dは、図4Aでの処理中に店側表示部32に表示される景品交換テーブル60の一例を示す図である。
【図5E】図5Eは、図4Aでの処理中に店側表示部32に表示される景品交換テーブル60の一例を示す図である。
【図6】図6は、景品管理装置5によって実行される第2パターンの処理の手順を示すフローチャートである。
【図7A】図7Aは、第1報知画面63を示す図である。
【図7B】図7Bは、第2報知画面64を示す図である。
【図8】図8は、第3パターンの処理に係る景品交換テーブル60を示す図である。
【図9】図9は、景品管理装置5によって実行される第3パターンの処理(景品登録処理)の手順を示すフローチャートである。
【図10】図10は、景品管理装置5によって実行される第4パターンの処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】図11は、景品管理装置5によって実行される第5パターンの処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】図12は、一物一価を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る景品管理システム1の構成を示す図である。
図1を参照して、景品管理システム1とは、パチンコ台などの遊技台2が多数設置された遊技店に設けられて、景品と遊技媒体(パチンコ玉など)との交換を管理するものである。
【0029】
景品管理システム1は、ターミナルコンピュータ(略して「T/C」)3と、ホールコンピュータ(略して「H/C」)4と、景品管理装置5と、景品払出機6と、計数機7と、台間機8と、会員管理装置9と、島コントローラ12とを含んでいる。
T/C3、H/C4および会員管理装置9は、遊技店内における上位装置であり、遊技店内において、事務所等に配置されている。T/C3は、遊技店内における情報管理を行うものであり、具体的には、遊技店全体における金銭についてのデータや、客が遊技台2での遊技によって獲得した遊技媒体(後述する持玉)や景品を管理する。H/C4は、各遊技台2に対して通信可能に接続されていて、各遊技台2における遊技媒体の出入りを管理する。T/C3とH/C4とは、通信可能に接続されている。会員管理装置9は、後述する会員客に関する情報を管理する装置であり、T/C3と通信可能に接続されている。
【0030】
なお、遊技によって獲得された遊技媒体の呼び方を、状況に応じて変えることがある。遊技媒体がパチンコ玉である場合、具体的には、遊技で勝って遊技台2から排出された直後の遊技媒体を出玉(「でだま」)といい、台間機8の計数機能(後述する)によって計数された出玉を持玉(「もちだま」)といい、遊技店に預け入れられた持玉を貯玉(「ちょだま」)ということにする。
【0031】
景品管理装置5および景品払出機6は、遊技店内において、遊技媒体を景品に交換するための景品カウンタに配置されている。
景品管理装置5は、客が遊技台2で獲得した遊技媒体(持玉や貯玉)と交換するための景品を管理するとともに、当該遊技媒体と景品とを交換するための処理(交換処理)を行う装置であり、「POS」と呼ばれることもある。この実施形態では、景品管理装置5が、景品管理システム1の中心となっている。景品管理装置5は、遊技店によっては複数設けられており、その場合、いずれか1つの景品管理装置5を親機5Aとし、残りの景品管理装置5を子機5Bとして、各子機5Bが親機5Aに対して通信可能に接続されていて、親機5Aが子機5Bを制御するようになっている。各景品管理装置5は、T/C3および会員管理装置9と通信可能に接続されている。
【0032】
ここで、景品には、菓子やタバコ等の一般景品と、特殊景品とがある。特殊景品は、所定の金銭価値を有する物体が内蔵された景品であり、たとえばカード状である。特殊景品には、200円、1000円、5000円等といった金銭価値に応じた複数の種類が存在する。
景品払出機6は、各景品管理装置5に対して通信可能に接続されており、対応する景品管理装置5からの指令に応じて、特殊景品を払い出す。なお、図1では、1台の景品管理装置5に対して景品払出機6が1台接続されているが、1台の景品管理装置5に対して景品払出機6が複数台接続されてもよい。
【0033】
計数機7は、遊技店内において、たとえば、まとめて配置された複数の遊技台2で構成された遊技島の端等に配置されている。計数機7は、各遊技台2で獲得された遊技媒体を計数し、その計数結果(計数日時、計数機No.、発券No.、計数値等)が印字されたレシート10を発行する。レシート10には、計数結果の具体的数値とともに、計数結果を示すバーコードが印字されている。計数機7は、T/C3に対して通信可能に接続されている。
【0034】
台間機8は、遊技台2と1対1の関係になるように設けられており、対応する遊技台2に対する専用機である。台間機8は、主に、遊技島において隣り合う遊技台2の間に配置されている。台間機8は、中継端末である島コントローラ12を介して、T/C3に対して通信可能に接続されている。台間機8の機能については、以降で説明する。
台間機8に関連して、遊技店には、客に配られるカード11がある。各カード11には、個別の識別情報(「ID」ということにする)が割り当てられている。カード11は、たとえば、ICチップを内蔵するICカードであって、ICチップにIDが記録されている。なお、カード11として、このようなICカード以外に、磁気カードが挙げられる。そして、カード11には、会員カードと一般カードとがある。会員カードは、遊技店において事前に会員登録した客(会員客)だけに所持が許される会員客専用のカードである。これに対し、一般カードは、会員登録を必要としないカードであり、会員客以外の客(一般客)に主に利用される。台間機8には、新規の(特定の客のものではない)一般カード11が複数枚ストックされている。各IDに関連付けて、T/C3では、持玉がデータ(持玉数)として管理(記録)されるとともに、プリペイド価値も管理されている。また、会員管理装置9では、各IDに関連付けて、貯玉がデータ(貯玉数)として管理されるとともに、会員情報(会員客の氏名やメールアドレスや住所等)も管理されている。
【0035】
なお、持玉を管理する専用の装置がT/C3とは別に設けられたり、会員管理装置9も含めて1台の管理装置で管理するようにしたりしてもよい。
また、客個人の携帯電話(図示せず)がカード11の役割を果たしてもよい。この場合、携帯電話に内蔵されたICチップの製造番号(IDm)が前述したIDと同じ役割を果たし、客個人の携帯電話のIDmに関連付けて、持玉数およびプリペイド価値がT/C3で管理され、貯玉数や会員情報(会員客の氏名やメールアドレスや住所等)が会員管理装置9で管理される。
【0036】
図1を参照して、遊技店内における景品管理システム1による景品交換に係る処理の概要を説明する。
まず、遊技店に入店した客は、好みの遊技台2の前に着き、その遊技台2に対応する台間機8の現金挿入口16に現金を入金する。すると、入金額に相当する数を上限として遊技媒体が客に貸し出される。客は、貸し出された遊技媒体を用いて遊技台2で遊技をする。
【0037】
ここで、遊技媒体の貸出レート(貸し出すときの遊技媒体の価値)には、コーナー毎に複数の種類(この実施形態では2種類)が設定されている。一例として、この実施形態では、遊技媒体がパチンコ玉の場合、通常の第1の貸出レートは、4円/玉であり、第1の貸出レートより低い第2の貸出レートは、1.6円/玉となっている。そのため、この実施形態における遊技店内には、第1の貸出レート(4円/玉)で遊技媒体が貸し出される遊技島のコーナー(4円/玉コーナー)と、第2の貸出レート(1.6円/玉)で遊技媒体が貸し出される遊技島のコーナー(1.6円/玉コーナー)とが存在する。客は、いずれかのコーナーの遊技台2において、当該コーナーの貸出レートで、遊技媒体の貸し出しを受ける。遊技客は、台間機8に現金を投入して遊技媒体の貸し出しを受けるとともに、挿入したカード11(会員カード、一般カード)に関連付けられた持玉やプリペイド価値を遊技媒体に変換して遊技をすることができる。
【0038】
加えて、客が会員客であり、貯玉を有している場合には、自分の会員カード11を台間機8の出入口15に挿入する。これにより、挿入された会員カード11のIDに関連付けられた貯玉を引き落として遊技台2で遊技をすることができる。
ここで、貯玉や持玉にも、貸出レートに応じた複数の種類が存在する。つまり、貯玉の場合、第1の貸出レートで貸し出された遊技媒体についての貯玉と、第2の貸出レートで貸し出された遊技媒体についての貯玉とが存在し、持玉の場合、第1の貸出レートで貸し出された遊技媒体についての持玉と、第2の貸出レートで貸し出された遊技媒体についての持玉とが存在する。T/C3や会員管理装置9は、持玉および貯玉のそれぞれを、対応する貸出レートに関連付けて管理している。
【0039】
遊技中において、台間機8は、対応する遊技台2での遊技で獲得された遊技媒体を計数することができる。また、遊技中において、H/C4は、各遊技台2において、客が遊技で負けることで失った遊技媒体の数や、客が遊技で勝つことで獲得した遊技媒体(出玉)の数を監視している。
客が遊技を終了したい場合、遊技台2または台間機8に設けられたカード返却ボタン(図示せず)を押す。すると、台間機8に現金を入金して遊技を開始した場合には、台間機8内にストックされた一般カード11が1枚選択され、今回の遊技で獲得されて台間機8によって計数された遊技媒体(持玉)の数や残っているプリペイド価値が、当該一般カード11のIDに関連付けてT/C3に記録されるとともに、当該一般カード11が台間機8の出入口15から排出される。出入口15に会員カード11を挿入して遊技を開始した場合には、今回の遊技で獲得されて台間機8によって計数された遊技媒体(持玉)の数や残っているプリペイド価値が、当該会員カード11のIDに関連付けてT/C3に記録されるとともに、当該会員カード11が出入口15から排出(返却)される。
【0040】
なお、持玉数やプリペイド価値は、カード11自身に記録されてもよい。また、カード11が排出された後に別の遊技台2で遊技したい場合には、先程排出されたカード11を、新しく遊技したい遊技台2に対応する台間機8の出入口15に挿入する。すると、挿入されたカード11のIDに関連付けられてT/C3で記録されている対応する貸出レートの持玉を引き落としたり、プリペイド価値を使ったりすることで当該別の遊技台2で遊技をすることができる。
【0041】
そして、遊技台2で獲得した遊技媒体は、台間機8でなく、計数機7で計数することができる。この場合、遊技台2で獲得した遊技媒体を玉箱に溜め、この玉箱を計数機7まで持っていってから、玉箱の中の遊技媒体を計数機7に注ぎ込んで計数する。計数機7で遊技媒体(玉)の計数が行われると、計数結果(計数日時、計数機No.、発券No.、玉の数(計数値)等)および玉の貸出レートが目視可能な文字情報と、当該文字情報に対応するバーコード情報とが印字されたレシート10が計数機7から発行される。
【0042】
このように遊技終了後にレシート10またはカード11を受け取った客は、自分が獲得した遊技媒体を景品に交換してもらうために、景品カウンタに向う。
計数機7で遊技媒体を計数してレシート10を受け取った客は、景品カウンタの店員にレシート10を手渡す。店員は、受け取ったレシート10の計数結果(持玉の数)および貸出レートを示すバーコードを景品管理装置5に読み取らせる。すると、景品管理装置5では、当該計数結果を上限とする景品交換が可能となり、客は、交換を希望する景品の種類および個数を店員に伝える。なお、複数枚のレシート10を読み取って計数結果(玉数)を合算してもよい。
【0043】
ここで、獲得した遊技媒体を景品と交換するときにおける当該遊技媒体のレート(価値)を、(景品に対する遊技媒体の)交換レートということにする。交換レートとは、一般的に、第1および第2の各貸出レートに所定の比率を乗じて得た値である。そのため、交換レートにも、貸出レートと同様に、第1の交換レートと第2の交換レートという複数の種類が存在する。第1の貸出レートに前記比率を乗じて得た値が、第1の交換レートであり、第2の貸出レートに前記比率を乗じて得た値が、第2の交換レートである。前記比率は、遊技店の都合によって様々に設定されるが、この実施形態では、前記比率が100%である等価交換を想定している。そのため、この実施形態では、第1の貸出レートで貸し出された遊技媒体は、借りたときと同じ価値(4円/玉)があるものとして景品と交換され、第2の貸出レートで貸し出された遊技媒体は、借りたときと同じ価値(1.6円/玉)があるものとして景品と交換される。
【0044】
希望する景品が一般景品である場合には、店員は、指定された一般景品の種類および個数を景品管理装置5において選択するとともに、当該一般景品を必要個数分だけ客に手渡しする。一般景品の種類および個数が景品管理装置5において選択されるのに応じて、景品管理装置5は、当該一般景品の在庫を減算(更新)する。
交換を希望する景品が特殊景品である場合には、店員は、遊技媒体を特殊景品に交換することを景品管理装置5において選択入力する。すると、景品管理装置5は、交換可能な特殊景品の種類および個数を自動算出する。そして、店員が、景品管理装置5において、算出結果に基づく景品払出を承認する操作を入力する。これに応じて、景品管理装置5は、算出した種類および個数の特殊景品を払い出すよう、配下の景品払出機6に指令を下す。景品払出機6は、当該指令に従って、選択された種類および個数の特殊景品を客に払い出す。景品管理装置5は、景品払出機6に指令を下したのに応じて、当該特殊景品の在庫を減算(更新)する。
【0045】
台間機8で遊技媒体を計数してカード11を受け取った客は、景品カウンタの店員にカード11を手渡す。店員は、受け取ったカード11のIDを景品管理装置5に読み取らせる。なお、IDの読み取りの作業は、客自身が行っても構わない。景品管理装置5は、IDを読み取ると、このIDに関連付けられた持玉数(T/C3で管理)や貯玉数(会員管理装置9で管理)を呼び出す。そして、店員が景品管理装置5を操作することによって、景品と交換される遊技媒体の貸出レート(交換レート)が景品管理装置5において指定される。なお、交換可能な貸出レートが1種類だけであれば、当該貸出レートが景品管理装置5において自動指定される。また、同じ貸出レートの持玉数および貯玉数は合算されてもよい。このように呼び出された持玉数および/または貯玉数(さらには、これらの合算値)を上限とする景品交換が可能となる。
【0046】
その後の景品の払い出しまでの手順は、レシート10の場合と同様である。そして、持玉が景品と交換された場合、T/C3は、対応する貸出レートにおける景品交換前の持玉数を、景品と交換された持玉の数に応じて減算(更新)する。貯玉が景品と交換された場合、会員管理装置9は、対応する貸出レートにおける景品交換前の貯玉数を、景品と交換された貯玉の数に応じて減算(更新)する。
【0047】
景品に交換されない持玉が存在する場合、当該持玉は、一般客のものであれば、持玉が発生した日における遊技店の営業時間が終了したのに応じて無効となる。一方、会員客の持玉は、持玉が発生した日における遊技店の営業時間が終了したのに応じて、同じ貸出レートにおける貯玉となる。これに応じて、会員管理装置9で管理されている該当する貯玉数が加算(更新)される。
【0048】
次に、景品管理装置5について詳説する。
図2は、景品管理装置5を示す斜視図である。
図2は、景品カウンタにいる店員から見たときの景品管理装置5を示している。
図2を参照して、景品管理装置5は、本体20と、ディスプレー21と、カードリーダ22と、バーコードリーダ23とを備えている。
【0049】
本体20は、上下に扁平なボックス形状である。本体20の上面には、キーボード24が設けられている。キーボード24は、テンキー25と一般景品選択キー26とを主に含んでいる。一般景品選択キー26は、多数設けられていて、それぞれの表面には、いずれかの一般景品の名前が記されている。一般景品を選択する際に、該当する一般景品選択キー26が押される。
【0050】
また、本体20の上面において、キーボード24以外の領域には、モード切換部27と、用紙排出口28とが設けられている。
モード切換部27は、本体20の上面に露出される位置に鍵穴27Aが形成されたシリンダー錠である。鍵穴27Aに専用の鍵(図示せず)を差し込んでモード切換部27を所定角度だけ回動させることによって、景品管理装置5の運転モードを、景品交換を行う景品交換モードや、景品交換モード以外のモードに切り換えることができる。景品交換モード以外のモードとして、景品管理装置5における設定内容を変更する設定モードや、会員客の登録内容等を変更する会員処理モードや、景品の在庫集計を行う集計モードや、在庫データの変更等を行う在庫処理モードや、在庫データ等のクリアを行うクリアモード等がある。
【0051】
用紙排出口28は、細長いスリット状である。本体20の内部において、用紙排出口28の近傍には、ジャーナルプリンタ29が配置されている。たとえば、景品の在庫集計を行ったときに、用紙排出口28には、ジャーナルプリンタ29によって集計結果が印刷された用紙が本体20の内部から排出される。
本体20において、図2における手前側端面には、電源スイッチ30とメディア差込口31とが設けられている。電源スイッチ30を操作することによって、景品管理装置5の電源をオン/オフすることができる。メディア差込口31は、奥側へ窪むU字をなすスリット状である。景品管理装置5内のデータを外部に持ち出す場合、または、外部のデータを景品管理装置5に取り込みたい場合には、データを記憶したメディア(図示せず)がメディア差込口31に対して抜き差しされる。
【0052】
ディスプレー21は、板状であり、図2における姿勢を基準として、本体20の奥側端部から奥側上方ヘ傾斜して延びている。ディスプレー21において、図2における手前側の側面には、略矩形状の店側表示部32(第1報知手段、第2報知手段)が設けられている。店側表示部32は、液晶のタッチパネルである。店側表示部32は、景品カウンタの店員側を臨んでいる。店側表示部32には、店員が確認および操作をするために必要な種々のデータが表示される。たとえば、特殊景品を選択したい場合には、店側表示部32に表示されたタッチキー(図示せず)を押す。そのため、一般景品選択キー26を有するキーボード24および店側表示部32は、遊技媒体と交換しようとする景品を指定(選択)するための指定手段として機能する。
【0053】
本体20およびディスプレー21において、図2における奥側の側面には、客側表示部33(第1報知手段、第2報知手段)が設けられている。客側表示部33は、たとえば液晶のタッチパネルであり、景品カウンタに来た客側を臨んでいる。客側表示部33には、客向けの情報が表示される。
カードリーダ22は、たとえば、図2に示すようなボックス形状である。なお、図2では、カードリーダ22については、説明の便宜上、客側から見たときの姿勢で示している。
【0054】
カードリーダ22は、電気ケーブル34を介して本体20と電気的に接続されている。カードリーダ22は、その外郭をなすケーシング35を有している。
ケーシング35の客側表面には、横方向に細長いカード出入口36が形成されている。前述した客のカード11は、客自身または客からカード11を預かった店員によってカード出入口36に差し込まれることで、カードリーダ22にセットされる。カードリーダ22は、カード11のICチップを認識することで、カード11がセットされたことを認識し、セットされたカード11のICチップに記憶されたデータ(IDや持玉数等)を読み出す。また、カードリーダ22は、ICチップ内のデータを書き換えることもできる。
【0055】
さらに、ケーシング35の上面には、客の携帯電話がセット(載置)されることで、前述したIDmを読み取ることができる携帯セット部37が設けられている。
また、ケーシング35の客側表面には、液晶タッチパネル等で構成された表示部38(第1報知手段、第2報知手段)が表示されている。表示部38には、客向けの情報が表示される。客は、表示部38に表示されたキー(図示せず)を操作することによって、所定の情報(会員客の場合における暗証番号等)を入力することができる。
【0056】
バーコードリーダ23は、把持できるグリップ形状であり、その先端部に、バーコードを読み取るためのバーコード読取部39を有している。バーコードリーダ23は、電気ケーブル40を介して本体20に対して電気的に接続されている。
図3は、景品管理装置5の電気的構成を示すブロック図である。
図3を参照して、各景品管理装置5は、制御部50(交換制御手段、交換レート取得手段、判別手段、算出手段、第1報知手段、第2報知手段)を備えている。制御部50は、CPUおよびそのプログラム等を記憶したROM、RAM等で構成されており、プログラムに従って演算処理等の所定の処理を実行する。
【0057】
制御部50には、前述した店側表示部32、客側表示部33、電源スイッチ30、モード切換部27、キーボード24、ジャーナルプリンタ29、カードリーダ22およびバーコードリーダ23と、計時部51と、メモリ部52(景品情報記憶手段)と、通信I/F(インタフェース)部53とが電気的に接続されている。計時部51、メモリ部52および通信I/F部53は、景品管理装置5に備えられている。
【0058】
計時部51は、計時を行ったり、閉店時等の所定のタイミングを検出したりする。さらに、計時部51は、カレンダー機能を持ち、景品の入出庫処理等が行われた日時を特定できる。
メモリ部52には、遊技店で取り扱われる景品の在庫情報(景品毎の在庫数)や各種設定情報等の必要な情報が記録されている。また、メモリ部52には、景品交換テーブル60が記録されている。
【0059】
景品交換テーブル60には、遊技店で取り扱われる各景品について、景品固有の登録コード(景品コード)、名称(景品名)および金銭的価値(景品金額)と、景品と交換するために必要な各交換レート(貸出レート)の遊技媒体の個数(交換玉数)と、前記交換玉数の遊技媒体と交換される景品の個数(交換単位)とを主に登録することができる(後述する図5E参照)。景品交換テーブル60にデータを登録する際、景品交換テーブル60の内容は、店側表示部32に表示される。
【0060】
通信I/F部53を介して、制御部50(景品管理装置5)は、T/C3や会員管理装置9やH/C4と通信することができる。さらに、景品管理装置5では、親機5Aと配下の子機5Bとは、それぞれの通信I/F部53を介して、互いに通信することができる(図1参照)。
以下では、景品交換テーブル60に関して景品管理装置5で実行される処理について説明する。当該処理には、第1〜第5パターンという主に5種類のパターンがあり、以下では、各パターンについて説明する。
【0061】
なお、この実施形態では、等価交換を想定して、前記比率(=交換レート÷貸出レート×100)を100%としている。そのため、貸出レートと、対応する交換レートとは同じ値であり、これらのレートを同じものとみなす。
(1)第1パターン
図4Aは、景品管理装置5によって実行される第1パターンの処理(景品登録処理)の手順を示すフローチャートである。図4Bは、景品管理装置5によって景品交換テーブル60に基づいて実行される景品交換に関する処理の手順を示すフローチャートである。図5A〜図5Eは、図4Aでの処理中に店側表示部32に表示される景品交換テーブル60の一例を示す図である。
【0062】
景品管理装置5の制御部50(図3参照)は、店員によるキーボード24(店側表示部32のタッチキーも含む。以下同様)等の操作によって、景品名(または景品コード)の入力があるか否かを監視している(ステップS1)。ここで、景品名と景品コードとは関係付けられていて、これらのうち、いずれか一方を入力すると、他方も入力されたことになる。ただし、景品名および景品コードの両者が関係付けられていない場合や、これらの関係付けを変更する場合には、景品名および景品コードの両方を入力する。
【0063】
景品名または景品コードの入力があると(ステップS1でYES)、制御部50は、入力された景品名および景品コードを景品交換テーブル60に登録する(ステップS2)。このときの景品交換テーブル60は、図5Aに示されている。景品交換テーブル60には、景品コードが0001の景品Aと、景品コードが0002の景品Bと、景品コードが0003の景品Cとが上から順番に登録されている。
【0064】
図4Aに戻って、次いで、制御部50は、店員によるキーボード24等の操作によって、登録した景品名(景品コード)についての景品金額の入力があるか否かを監視している(ステップS3)。景品金額の入力がない状態で所定時間が経過すると(ステップS3でNO、ステップS4でYES)、制御部50は、今回の取り引きをキャンセルし、新しく景品名または景品コードが入力されるのを待つ(ステップS1)。
【0065】
所定時間内に景品金額の入力があると(ステップS3でYES)、制御部50は、入力された景品金額を景品交換テーブル60に登録する(ステップS5)。このときの景品交換テーブル60は、図5Bに示されている。景品交換テーブル60には、景品コードが0001の景品Aの景品金額(2000円)と、景品コードが0002の景品Bの景品金額(500円)と、景品コードが0003の景品Cの景品金額(100円)とが登録されている。
【0066】
図4Aに戻って、次いで、制御部50は、景品名(景品コード)および景品金額が登録された各景品について、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数(玉数)を、仮の交換玉数(仮交換玉数)として、貸出レート(交換レート)毎に算出して景品交換テーブル60に登録する(ステップS6)。登録後の景品交換テーブル60は、図5Cに示されている。
【0067】
図5Cに示す景品交換テーブル60には、2000円の景品Aの仮交換玉数(ステップS6で算出された玉数)が、第1の貸出レート(交換レート)の場合に500玉(=2000円÷4円/玉)であることと、第2の貸出レート(交換レート)の場合に1250玉(=2000円÷1.6円/玉)であることとが登録されている。また、景品交換テーブル60には、500円の景品Bの仮交換玉数が、第1の貸出レートの場合に125玉(=500円÷4円/玉)であることと、第2の貸出レートの場合に312.5玉(=500円÷1.6円/玉)であることとが登録されている。また、景品交換テーブル60には、100円の景品Cの仮交換玉数が、第1の貸出レートの場合に25玉(=100円÷4円/玉)であることと、第2の貸出レートの場合に62.5玉(=100円÷1.6円/玉)であることとが登録されている。
【0068】
なお、等価交換でない(前記比率が100%でない)場合には、当該比率を考慮した交換レート(=貸出レート×100%でない当該比率/100)で景品金額を割って得た値が、仮交換玉数となる。
図4Aに戻って、次いで、制御部50は、ステップS6で算出した仮交換玉数が整数であるか否かを確認する(ステップS7)。この実施形態では、図5Cに示すように、第2の貸出レートにおける景品Bについての仮交換玉数(312.5個)および景品Cについての仮交換玉数(62.5個)のそれぞれは、整数でない。景品BおよびCのように、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数(仮交換玉数)が貸出レート(ここでは、第2の貸出レート)によっては整数個とならない景品を、「特定景品」ということにする。制御部50は、ステップS7において、特定景品があるか否かを判別している。
【0069】
第2の貸出レートにおける景品Bおよび景品C以外の全ての景品(第1の貸出レートにおける景品A、B、Cおよび第2の貸出レートにおける景品A)についての仮交換玉数は、整数なので(ステップS7でYES)、制御部50は、景品交換テーブル60において、当該仮交換玉数を正式な交換玉数として登録するとともに、第2の貸出レートにおける景品Bおよび景品C以外の全ての景品の交換単位を1個として登録する(ステップS8)。
【0070】
このときの景品交換テーブル60は、図5Dに示されている。図5Dに示す景品交換テーブル60では、第1の貸出レートにおいて、景品Aについての交換玉数は500玉であって交換単位は1個であることが登録されている。このことは、第1の貸出レートの遊技媒体500玉と1個の景品Aとが交換できることと、景品Aは1個ずつ交換できることとを意味している。同様に、景品交換テーブル60では、第1の貸出レートにおいて、景品Bについての交換玉数は125玉であって交換単位は1個であることが登録されており、景品Cについての交換玉数は25玉であって交換単位は1個であることが登録されている。また、景品交換テーブル60では、第2の貸出レートにおいて、景品Aについての交換玉数は1250玉であって交換単位は1個であることが登録されている。
【0071】
第2の貸出レートにおける景品Bおよび景品Cについての仮交換玉数は、整数にならないので(ステップS7でNO)、この場合、制御部50は、店側表示部32に、仮交換玉数が整数にならない旨を報知する警告画面61を表示する(ステップS9)。図5Dに示すように、警告画面61は、ポップアップ画面であり、第2の貸出レートにおける景品Bおよび景品Cについての仮交換玉数の各表示位置の近傍に表示される。各警告画面61には、整数でない仮交換玉数を指し示す矢印(←)と、「整数ではありません」というメッセージと、取消ボタン62とが表示されている。なお、警告画面61には、景品を何個単位で交換するのであれば、景品と交換される遊技媒体の数が整数になるのかといったメッセージが追加で表示されてもよい。
【0072】
警告画面61を見た店員が、各警告画面61の取消ボタン62(店側表示部32において取消ボタン62が表示された部分)を押すと(ステップS10でYES)、制御部50は、警告画面61を消去する(ステップS11)。警告画面61の消去と同時に、制御部50は、ステップS7で算出した整数でない仮交換玉数を整数になるまで整数倍(2倍、3倍…)で増加させ、これに応じて、当該仮交換玉数と釣り合う景品の数(当該仮交換玉数の遊技媒体と交換される景品数であり、当初は1個)も整数倍(仮交換玉数と等倍)で増加させる。制御部50は、景品交換テーブル60において、仮交換玉数が初めて整数となるまで増加した後の景品数(少なくとも2個以上)を交換単位として登録し、整数(最少の整数値)になった仮交換玉数を正式な交換玉数として登録する(ステップS11)。
【0073】
具体的には、図5Dでは、第2の貸出レートにおける景品Bについての当初の仮交換玉数は、312.5玉であって整数でないが、この値を2倍にすると当該仮交換玉数は625玉となり、初めて整数となる。このように625玉になるまで増加させた後の仮交換玉数と釣り合う景品Bの景品数は、2個(=625玉×第2の交換レート(1.6円/玉)÷景品Bの景品金額(500円))になるので、制御部50は、第2の貸出レートにおける景品Bについての交換玉数は625玉であって交換単位は2個であることを正式に登録する(図5E参照)。このことは、第2の貸出レートの場合には、625玉の遊技媒体と2個の景品Bとが交換できることと、景品Bは2個ずつ交換できることとを意味している。ここで登録した2個(複数個)という交換単位とは、整数個の遊技媒体と交換できるように複数個の同一景品(ここでは景品B)を組み合わせた場合に必要な当該景品の最少の数をあらわしており、交換に必要な遊技媒体の数が整数個となるように複数個の景品を組み合わせた「組み合わせ景品情報」である。また、この交換単位とは、同一景品を複数個組み合わせた組み合わせパターンをもあらわしている。
【0074】
同様に、第2の貸出レートにおける景品Cについての当初の仮交換玉数は、62.5玉であって整数でないが、この値を2倍にすると当該仮交換玉数は125玉となり、初めて整数となる。このように125玉になるまで増加させた後の仮交換玉数と釣り合う景品Cの景品数は、2個になるので、制御部50は、第2の貸出レートにおける景品Cについての交換玉数は125玉であって交換単位は2個であることを正式に登録する(図5E参照)。このことは、第2の貸出レートの場合には、125玉の遊技媒体と2個の景品Cとが交換できることと、景品Cは2個ずつ交換できることとを意味している。
【0075】
なお、ステップS9およびステップS10の処理は省略されてもよい。この場合、ステップS7で特定景品があると判別されると(ステップS7でNO)、制御部50によって、特定景品についての交換玉数および交換単位が速やかに自動算出されて景品交換テーブル60に登録される。
このようにして、図5Eに示すように、景品交換テーブル60が完成する。景品管理装置5のメモリ部52(図3参照)は、景品交換テーブル60において、特定景品(ここでは、景品BおよびC)を記憶しているとともに、同一の特定景品が2個以上の交換単位分あれば整数個の遊技媒体と交換できる場合における当該交換単位を各景品について貸出レート(交換レート)に関連付けて記憶している。
【0076】
次に、このように完成した景品交換テーブル60(図5E参照)に基づいて景品管理装置5の制御部50によって行われる景品交換に関する処理について、図4Bを参照しながら説明する。
遊技終了後の客は、獲得した遊技媒体を景品に交換するために、獲得した遊技媒体の数(獲得数)が記録されたレシート10、または、獲得数が関連付けられたカード11を持って景品カウンタに向う(図1参照)。ここでの獲得数とは、レシート10の場合には、玉数であり、カード11の場合には、持玉数および貯玉数の少なくとも一方を指す。
【0077】
レシート10の場合、店員は、レシート10に記録された獲得数を示すバーコードをバーコードリーダ23で読み取る(図2参照)。これにより、景品管理装置5では、制御部50が、獲得数を取得する。ここで、レシート10のバーコードには、前述したように獲得数についての貸出レートも記録されていて、制御部50は、獲得数とともに貸出レート(交換レート)も取得する。なお、複数枚のレシート10を読み取って計数結果(玉数)を合算して、合算後の計数結果を最終的な獲得数としてもよい。
【0078】
カード11の場合、店員または客がカード11をカードリーダ22のカード出入口36に差し込むと、カードリーダ22がカード11のIDを読取る(図2参照)。制御部50は、カードリーダ22で読取られたIDに関連付けられた持玉数(T/C3で管理)や貯玉数(会員管理装置9で管理)といった獲得数を呼び出す。そして、交換可能な貸出レートが複数種類ある場合には、店員が、景品管理装置5を操作することによって、景品と交換する遊技媒体の貸出レート(客が望む貸出レート)を指定することに応じて、制御部50は、当該貸出レートを取得する。なお、交換可能な貸出レートが1種類しかないのであれば、当該1種類の貸出レートが自動指定されて、制御部50によって取得される。また、カード11に関連付けられた持玉数および貯玉数を合算して、合算後の数値を最終的な獲得数としてもよい。
【0079】
図4Bを参照して、制御部50は、このようにして獲得数および貸出レート(交換レート)を取得すると(ステップS21でYES)、店員がキーボード24等を操作することによって景品選択(客が交換を希望する景品の種類の選択)があるか否かを監視する(ステップS22)。
景品選択があると(ステップS22でYES)、制御部50は、景品交換テーブル60(図5E参照)の内容に基づいて、選択された景品が特定景品か否かを判別する(ステップS23)。ちなみに、図5Eに示された景品BおよびCが特定景品である。
【0080】
選択された景品が特定景品でなければ(ステップS23でNO)、制御部50は、客からの要望を受けた店員がキーボード24等を操作することで、ステップS22で選択された景品について交換したい個数(交換個数)の選択があるか否かを監視する(ステップS24)。一方、選択された景品が特定景品であれば(ステップS23でYES)、制御部50は、店側表示部32、客側表示部33およびカードリーダ22の表示部38(図2参照)の少なくともいずれかに、警告表示を行う(ステップS25)。警告表示の一例として、後述する図7Bに示す内容の表示が挙げられる。制御部50は、警告表示によって、選択された景品が1個だけ交換することができないことや、該当する交換単位(図7Bにおいては、X個)に基づいて景品交換される旨を店員や客に報知する。これにより、店員や客は、その旨を速やかに把握できて使い勝手が良い。警告表示後、制御部50は、ステップS22で選択された特定景品についての交換個数の選択があるか否かを監視する(ステップS24)。
【0081】
特定景品、および、特定景品以外の景品のいずれが選択されたとしても、交換個数の選択があれば(ステップS24でYES)、制御部50は、選択された交換個数が、選択された景品についての交換単位に整合するか否かを、景品交換テーブル60(図5E参照)に基づいて判別する(ステップS26)。具体的には、制御部50は、選択された交換個数が、対応する交換単位の整数倍(1倍以上)である否かを判別する。つまり、第2の貸出レートにおける景品BおよびCの場合には(図5E参照)、選択された交換個数が、交換単位(2個)の整数倍(1倍、2倍、3倍…)であれば、制御部50は、ステップS26において整合すると判別する。交換単位が1の場合には(景品Aの場合等であり、図5E参照)、選択された交換個数が整数であれば、いずれの場合においても、制御部50は、ステップS26において整合すると判別する。制御部50は、ステップS26において整合しないと判別すると(ステップS26でNO)、ステップS25に戻って警告表示を行う。
【0082】
制御部50は、ステップS26において整合すると判別すると(ステップS26でYES)、現在の獲得数で、当該交換個数の景品と交換できるか否かを判別する(ステップS27)。具体的には、制御部50は、景品交換テーブル60(図5E参照)に基づいて、(選択された)交換個数に、(選択された)景品についての交換玉数を乗じて得た値が現在の獲得数以下であるか否かを判別する。当該値が現在の獲得数以下であれば、現在の獲得数で当該交換個数の景品と交換でき、当該値が現在の獲得数より多ければ、現在の獲得数では当該交換個数の景品と交換できない。
【0083】
現在の獲得数で当該交換個数の景品と交換できるのであれば(ステップS27でYES)、制御部50は、今回の景品選択を確定するとともに、現在の獲得数を、当該交換個数に交換玉数(選択された景品の交換玉数)を乗じて得た値だけ差し引くことで更新する(ステップS28)。
その後、制御部50は、店員がキーボード24等を操作することで、景品選択が完了したか否かを確認する(ステップS29)。
【0084】
景品選択が完了せず(ステップS29でNO)、新たな景品選択があれば(ステップS22でYES)、制御部50は、更新された現在の獲得数に基づいて、ステップS23〜S28の処理を行う。これにより、獲得数が、最も価値の低い景品1個と交換できなくなるまで減少するまでの範囲で、景品の種類および交換個数を追加で選択できる。
そして、最終的に景品選択が完了すると(ステップS29でYES)、制御部50は、景品交換処理を実行する(ステップS30)。
【0085】
遊技媒体を特殊景品と交換する場合には、制御部50は、景品交換処理として、選択された種類の特殊景品を交換個数だけを払い出す旨の指令を景品払出機6(図1参照)に送信する。そして、指令を受けた景品払出機6から特殊景品が自動で払い出される。
遊技媒体を一般景品と交換する場合には、制御部50は、景品交換処理として、たとえば、払い出すべき一般景品の種類(景品名)および交換個数を店側表示部32に表示する(図2参照)。店員は、店側表示部32に表示された景品名の一般景品を、景品カウンタの棚(図示せず)等から交換個数分だけ取り出し、これらの景品を揃えて客に払い出す。
【0086】
景品交換処理では、制御部50は、選択された景品の在庫を、選択された交換個数だけ差し引くことで更新する。
いずれにせよ、特定景品の場合には、制御部50は、ステップS30では、景品交換テーブル60(図5E参照)に記憶された該当する景品についての交換単位(ステップS26で参照)に基づいて景品交換処理を行っている。
【0087】
一方、現在の獲得数で交換個数(ステップS24で選択された交換個数)の景品と交換できないのであれば(ステップS27でNO)、制御部50は、店側表示部32、客側表示部33およびカードリーダ22の表示部38(図2参照)の少なくともいずれかに、警告表示を行って、店員(または客)に対して、景品選択や交換個数の再選択を促す(ステップS31)。警告表示の一例として、後述する図7Aに示す内容の表示が挙げられる。制御部50は、警告表示によって、遊技媒体の玉数不足のため、遊技媒体を選択された景品に交換できないことや、景品を選択し直す旨を店員や客に報知する。警告表示後、制御部50は、今回の景品の選択をキャンセルする(ステップS32)。
【0088】
以上のように、景品管理装置5では、メモリ部52が、景品交換テーブル60において、特定景品を記憶しているとともに、各特定景品についての交換単位を、交換レートに関連付けて(交換レート毎に)記憶している(図5E参照)。そして、特定景品については、前述したように、制御部50が、メモリ部52に記憶された交換単位(前述した組み合わせ景品情報)に基づいて交換処理を行う。そのため、遊技店の店員は、当該交換単位を、景品交換の度に自分で考えなくても済むので、景品交換に関して使い勝手が良い。
【0089】
ここで、景品BおよびCのように、景品交換テーブル60において複数個の交換単位が記録された景品であっても、別の交換レート(景品BおよびCの場合には、第1の交換レート)には、当該景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個になる(図5E参照)。この場合、制御部50は、図4Bの処理において、当該別の交換レートに基づく交換処理であれば、ステップS25の処理を省略し、景品1個単位での交換処理を行う。
【0090】
つまり、景品管理装置5では、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が交換レートに応じて整数個になったりならなかったりする景品について、遊技媒体の数が整数個にならない交換レートの場合には組み合わせ景品情報に基づいて交換処理がなされ、遊技媒体の数が整数個になる別の交換レートの場合には景品1個単位での交換処理がなされる。そのため、同一の景品において、それぞれの交換レートに応じて、景品の交換個数に過不足のない、適切な交換処理が可能なので、使い勝手が良い。
(2)第2パターン
図6は、景品管理装置5によって実行される第2パターンの処理の手順を示すフローチャートである。図7Aは、第1報知画面63を示す図である。図7Bは、第2報知画面64を示す図である。
【0091】
第1パターンの処理は、景品交換テーブル60にデータを登録する場合における処理について主に説明しているが、図6に示す第2パターンの処理は、遊技媒体を景品と交換するときを想定している。この場合、景品交換テーブル60には、景品コード、景品名および景品金額が事前に登録されているものの、貸出レート毎の交換玉数や交換単位は登録されておらず、図5Bに示す状態にある。
【0092】
前述したように、遊技終了後の客は、獲得した遊技媒体の数(獲得数)が記録されたレシート10、または、獲得数が関連付けられたカード11を持って景品カウンタに向う(図1参照)。ここでの獲得数とは、レシート10の場合には、玉数であり、カード11の場合には、持玉数および貯玉数の少なくとも一方を指す。
レシート10の場合、店員は、レシート10に記録された獲得数を示すバーコードをバーコードリーダ23で読み取る(図2参照)。これにより、景品管理装置5では、制御部50が、獲得数を取得する。ここで、レシート10のバーコードには、前述したように獲得数についての貸出レートも記録されていて、制御部50は、獲得数とともに貸出レートも取得する。なお、複数枚のレシート10を読み取って計数結果(玉数)を合算して、合算後の計数結果を最終的な獲得数としてもよい。
【0093】
カード11の場合、店員または客がカード11をカードリーダ22のカード出入口36に差し込むと、カードリーダ22がカード11のIDを読取る(図2参照)。制御部50は、カードリーダ22で読取られたIDに関連付けられた持玉数(T/C3で管理)や貯玉数(会員管理装置9で管理)といった獲得数を呼び出す。そして、店員が、景品管理装置5を操作することによって、景品と交換する遊技媒体の貸出レートを指定することに応じて、制御部50は、当該貸出レートを取得する。なお、交換可能な貸出レートが1種類しかないのであれば、当該1種類の貸出レートが自動指定されて、制御部50によって取得される。また、カード11に関連付けられた持玉数および貯玉数を合算して、合算後の数値を最終的な獲得数としてもよい。
【0094】
図6を参照して、制御部50は、このようにして獲得数および貸出レート(交換レート)を取得すると(ステップS41でYES)、店員がキーボード24等を操作することによって景品選択(客が交換を希望する景品の種類の選択)があるか否かを監視する(ステップS42)。景品選択がなされない状態で所定時間が経過すると(ステップS42でNO、ステップS43でYES)、制御部50は、今回の取り引きが中止されたものとして、キャンセル処理を行う(ステップS44)。キャンセル処理として、制御部50は、ステップS41で取得した獲得数および貸出レートのデータを景品管理装置5の中から消去したり、カード11をカードリーダ22から返却したりする。
【0095】
所定時間内に景品選択があると(ステップS42でYES)、制御部50は、選択された景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数(玉数)を取得する(ステップS45)。具体的には、制御部50は、選択された景品の景品金額を景品交換テーブル60(図5B)から取得するとともに、ステップS41で取得した貸出レートから交換レート(この実施例では、貸出レートと同じ値)を算出する。そして、制御部50が当該景品金額を当該交換レートで割って得た値が、ステップS45で取得される玉数である。
【0096】
次いで、制御部50は、ステップS45で取得された当該玉数が整数か否かを確認する(ステップS46)。つまり、制御部50は、ステップS46において、ステップS42で選択(指定)された景品が特定景品であるか否かを、ステップS41で取得した貸出レート(換言すれば、交換レート)によってステップS45で取得した玉数に基づいて判別する。
【0097】
当該玉数が整数であれば(ステップS46でYES)、選択された景品は特定景品でなく、この場合、制御部50は、客からの要望を受けた店員がキーボード24等を操作することで、ステップS42で選択された景品について交換したい個数(交換個数)の選択があるか否かを監視する(ステップS47)。景品の交換個数の選択がなされない状態で所定時間が経過すると(ステップS47でNO、ステップS48でYES)、制御部50は、前述したキャンセル処理を実行する(ステップS44)。
【0098】
所定時間内に景品の交換個数の選択があれば(ステップS47でYES)、制御部50は、現在の獲得数で、当該交換個数の景品と交換できるか否かを判別する(ステップS49)。具体的には、制御部50は、当該交換個数に前記玉数を乗じて得た値が現在の獲得数以下であるか否かを判別する。当該値が現在の獲得数以下であれば、現在の獲得数で当該交換個数の景品と交換でき、当該値が現在の獲得数より多ければ、現在の獲得数では当該交換個数の景品と交換できない。
【0099】
そして、現在の獲得数で当該交換個数の景品と交換できるのであれば(ステップS49でYES)、制御部50は、店員がキーボード24等を操作することで、景品選択が完了したか否かを確認する(ステップS50)。なお、このとき(ステップS50)、または、ステップS49とステップS50との間において、ステップS42で選択された景品の在庫を、ステップS47で選択された交換個数だけ差し引くことで更新するとともに、現在の獲得数を、当該交換個数に前記玉数を乗じて得た値だけ差し引くことで更新する。
【0100】
景品選択が完了せず(ステップS50でNO)、新たな景品選択があれば(ステップS42でYES)、制御部50は、更新された現在の獲得数に基づいて、ステップS45〜S49の処理を行う。これにより、獲得数が、最も価値の低い景品1個と交換できなくなるまで減少するまでの範囲で、景品の種類および交換個数を追加で選択できる。
そして、最終的に景品選択が完了すると(ステップS50でYES)、制御部50は、景品交換処理を実行する(ステップS51)。
【0101】
遊技媒体を特殊景品と交換する場合には、制御部50は、景品交換処理として、選択された種類の特殊景品を交換個数だけを払い出す旨の指令を景品払出機6(図1参照)に送信する。そして、指令を受けた景品払出機6から特殊景品が自動で払い出される。
遊技媒体を一般景品と交換する場合には、制御部50は、景品交換処理として、たとえば、払い出すべき一般景品の種類(景品名)および交換個数を店側表示部32に表示する(図2参照)。店員は、店側表示部32に表示された景品名の一般景品を、景品カウンタの棚(図示せず)等から交換個数分だけ取り出し、これらの景品を揃えて客に払い出す。
【0102】
一方、現在の獲得数で当該交換個数の景品と交換できないのであれば(ステップS49でNO)、制御部50は、店側表示部32(図2参照)に、「玉数不足のため、選択された景品に交換できません。景品を選択し直して下さい。」というようなメッセージが記載された第1報知画面63をポップアップ画面として表示したり(図7A参照)、このようなメッセージを音声で発したりすることで、獲得数の遊技媒体が今回選択された景品に交換できない旨を店員に報知する(ステップS52)。そのため、店員は、景品交換ができないことを速やかに把握できる。なお、第1報知画面63は、客側表示部33やカードリーダ22の表示部38(図2参照)に表示されてもよい。そうすれば、店員だけでなく、客も、景品交換ができないことを速やかに把握できる。このような報知と同時に、制御部50は、今回の景品の選択をキャンセルする(ステップS52)。その後、制御部50は、別の景品選択を待つ(ステップS42)。
【0103】
そして、ステップS42で選択された景品1個と交換するのに必要な玉数が整数でない場合(ステップS46でNO)、つまり、選択された景品が特定景品であることが判別された場合、制御部50は、選択された景品が特定景品であって、この景品は1個だけ交換することができない旨を報知する第2報知画面64(図7B参照)を店側表示部32に所定時間表示する(ステップS53)。そのため、店員は、特定景品が指定されたことを速やかに把握できる。なお、第2報知画面64は、客側表示部33やカードリーダ22の表示部38(図2参照)に表示されて、客も第2報知画面64を見ることができてもよい。
【0104】
また、制御部50は、ステップS53において、第1パターンのステップS11と同様に、ステップS45で取得した当該玉数(第1パターンにおける仮交換玉数)を整数になるまで整数倍で増加させ、これに応じて、選択された特定景品についての当該玉数と釣り合う景品数(当初は1個)も整数倍で増加させる。制御部50は、当該玉数が初めて整数となるまで増加した後の景品数(少なくとも2個以上)を、前述した交換単位とするとともに、整数となった玉数を、前述した交換玉数とする。
【0105】
具体的には、たとえば、前述した第2の貸出レートの遊技媒体と交換される特定景品として、ステップS42で景品B(図5B参照)が選択された場合、景品B1個と交換するのに必要な第2の貸出レートの遊技媒体の玉数は、312.5玉であって整数でない(図5C参照)。この場合、制御部50は、ステップS53において、当該玉数の値を整数倍する。そして、当該玉数を2倍すると、当該玉数は625玉になり、初めて整数となる。これに応じて、制御部50は、625玉の玉数と釣り合う景品数(当初は1個)を、2倍にして、2個(=625玉×第2の交換レート(1.6円/玉)÷景品Bの景品金額(500円))まで増加させる。そして、この2個の景品数を、第2の貸出レートの遊技媒体と交換される景品Bの交換単位とするとともに、当該整数の玉数(625玉)を、景品Bと交換される第2の貸出レートの遊技媒体の交換玉数とする。このことは、第2の貸出レートの遊技媒体625玉と2個の景品Bとが交換できることと、景品Bは2個ずつ交換できることとを意味している。
【0106】
なお、制御部50は、ステップS53において算出した交換単位および交換玉数を店側表示部32(図2参照)に表示してもよい。そうすれば、店側表示部32の表示内容を見た店員は、客に対して、選択された特定景品については、交換単位ずつであれば交換できる旨を伝えることができる。
制御部50は、ステップS53において交換単位および交換玉数を算出した後、現在の獲得数が交換単位の特定景品と交換するのに足りるか否かを判別する(ステップS54)。たとえば、第2の貸出レートの遊技媒体と景品Bとを交換する場合には、現在の獲得数が、当該交換玉数(ここでは、625玉)以上あれば、交換単位(2個)の景品Bと交換するのに足りる。
【0107】
現在の獲得数が交換単位の特定景品と交換するのに足りるのであれば(ステップS54でYES)、制御部50は、前述したステップS47に進み、それ以降の処理を実行する。ただし、ステップS47において、特定景品の交換個数の選択において、制御部50は、交換個数がステップS53で求めた交換単位の整数倍の値であれば、当該交換個数を受け付けて、ステップS49以降の処理を行う。その後のステップS51では、特定景品の場合、制御部50は、ステップS53で算出した交換単位に基づいて景品交換処理を行うことになる。
【0108】
現在の獲得数が交換単位の特定景品と交換するのに足りないのであれば(ステップS54でNO)、制御部50は、前述したように、獲得数の遊技媒体が今回選択された特定景品に交換できない旨を、店側表示部32の第1報知画面63(図7A参照)によって店員に報知するとともに、今回の景品の選択をキャンセルする(ステップS52)。その後、制御部50は、別の景品選択を待つ(ステップS42)。前述したように、第1報知画面63の内容は、客が見ることができてもよい。
【0109】
以上のように、遊技媒体と交換したい景品として特定景品が選択された場合(ステップS46でNO)、制御部50が、当該特定景品についての交換単位を算出する(ステップS53)。
そのため、指定された特定景品と遊技媒体とを交換する場合には、特定景品が指定される度に制御部50によって算出された当該特定景品についての交換単位に基づいて景品交換を行えば、特定景品と交換される遊技媒体の数を整数個とすることができる。そのため、店員は、景品交換される遊技媒体の数が整数個になるために必要な景品の交換単位を、景品交換の度に自分で考えなくても済むので、景品交換に関して使い勝手が良い。第2パターンでは、店員は、獲得数および貸出レートを景品管理装置5に取得させて、客の希望する景品の種類および個数を選択すれば、他の処理については、景品管理装置5が実行するので使い勝手がよい。
(3)第3パターン
次に、第3パターンについて説明する。前述した第1パターンおよび第2パターンでは、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数(玉数)が整数でない特定景品の場合において、玉数が整数になるまで当該玉数および当該(同一の)特定景品の数(当初は1個)を整数倍して増加し、増加後の特定景品の数を交換単位として、交換単位毎の景品交換ができるようにすることで、整数個の遊技媒体と同一特定景品との交換を可能にしている。
【0110】
これに加え、第3パターン以降では、ある景品1個と交換するのに必要な玉数が整数でない特定景品の場合において、この特定景品と、当該特定景品とは別の特定景品とを組み合わせた景品群と交換するのに必要な玉数が整数となるのであれば、当該景品群と遊技媒体との交換が可能になっている。
図8は、第3パターンの処理に係る景品交換テーブル60を示す図である。
【0111】
図8を参照して、前述した交換レート(この実施形態では、貸出レートと同じ値)に、前述した第1の交換レート(4円/玉)と、前述した第2の交換レート(1.6円/玉)という2つの種類があるとする。そして、景品名がAAで景品金額が500円の景品AA(景品コード:0011)と、景品名がBBで景品金額が420円の景品BB(景品コード:0012)と、景品名がCCで景品金額が350円の景品CC(景品コード:0013)と、景品名がDDで景品金額が280円の景品DD(景品コード:0014)と、景品名がEEで景品金額が250円の景品EE(景品コード:0015)とがあるとする。
【0112】
第1の交換レートの場合、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数(玉数)は、景品AAの場合には125玉であり、景品BBの場合には105玉であり、景品CCの場合には87.5玉であり、景品DDの場合には70玉であり、景品EEの場合には62.5玉である。景品AA、BBおよびDDの場合、それぞれの当該玉数が整数個なので、交換単位は1個となり、それぞれの当該玉数は、前述した交換玉数となる。
【0113】
しかし、景品CCおよびEEの場合、それぞれの玉数が整数個にならない。この場合、景品CCおよびEEのそれぞれの玉数を整数倍(2倍)すれば、整数倍した後の景品CCおよびEEのそれぞれの玉数(景品CCの場合、175玉であり、景品EEの場合、125玉)は、初めて整数個になる。整数個になったそれぞれの玉数が交換玉数となり、このときに得られる景品CCおよびEEのそれぞれについての交換単位は2個(=当初の1個×2)となる。つまり、景品CCおよびEEの場合、交換単位である2個ずつであれば、整数個の遊技媒体と交換できる。
【0114】
なお、参考として、図8には、第1の交換レートにおける景品CCおよびEEについて、交換単位が1個とした場合の玉数(仮交換玉数ということにする)が、交換玉数の数値の真下において括弧書きで示されている。
そして、景品CCおよびEEの場合、それぞれを2個ずつ交換するだけでなく、両方の景品を1個ずつ組み合わせた景品群であっても整数個の遊技媒体と交換できる。つまり、景品CCおよびEEを1個ずつ組み合わせた景品群は、第1の交換レートの遊技媒体150玉(=景品CCの仮交換玉数(87.5玉)+景品EEの仮交換玉数(62.5玉))と交換できる。
【0115】
第2の交換レートの場合、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数(玉数)は、景品AAの場合には312.5玉であり、景品BBの場合には262.5玉であり、景品CCの場合には218.75玉であり、景品DDの場合には175玉であり、景品EEの場合には156.25玉である。景品DDの場合、当該玉数が整数個なので、交換単位は1個となり、当該玉数(175玉)は、交換玉数となる。
【0116】
しかし、景品AA、BB、CCおよびEEの場合、それぞれの玉数が整数個にならない。この場合、景品AAおよびBBのそれぞれの玉数を整数倍(2倍)すれば、整数倍した後の景品AAおよびBBのそれぞれの玉数(景品AAの場合、625玉であり、景品BBの場合、525玉)は、初めて整数個になる。整数個になったそれぞれの玉数が交換玉数となり、このときに得られる景品AAおよびBBのそれぞれについての交換単位は2個(=当初の1個×2)となる。つまり、景品AAおよびBBの場合、交換単位である2個ずつであれば、整数個の遊技媒体と交換できる。そして、景品CCおよびEEのそれぞれの玉数を整数倍(4倍)すれば、整数倍した後の景品CCおよびEEのそれぞれの玉数(景品CCの場合、875玉であり、景品EEの場合、625玉)は、初めて整数個になる。整数個になったそれぞれの玉数が交換玉数となり、このときに得られる景品CCおよびEEのそれぞれについての交換単位は4個(=当初の1個×4)となる。つまり、景品CCおよびEEの場合、交換単位である4個ずつであれば、整数個の遊技媒体と交換できる。
【0117】
なお、参考として、図8には、第2の交換レートにおける景品AA、BB、CCおよびEEについて、交換単位が1個として場合の玉数(仮交換玉数ということにする)が、交換玉数の数値の真下において括弧書きで示されている。
そして、景品AAおよびBBの場合、それぞれを2個ずつ交換するだけでなく、両方の景品を1個ずつ組み合わせた景品群であっても整数個の遊技媒体と交換できる。つまり、景品AAおよびBBを1個ずつ組み合わせた景品群は、第2の交換レートの遊技媒体575玉(=景品AAの仮交換玉数(312.5玉)+景品BBの仮交換玉数(262.5玉))と交換できる。なお、景品AA1個と、景品CC2個または景品EE2個とを組み合わせた景品群や、景品BB1個と、景品CC2個または景品EE2個とを組み合わせた景品群も、整数個の遊技媒体と交換できる。
【0118】
また、同様に、景品CCおよびEEの場合、それぞれを4個ずつ交換するだけでなく、両方の景品を1個ずつ組み合わせた景品群であっても整数個の遊技媒体と交換できる。つまり、景品CCおよびEEを1個ずつ組み合わせた景品群は、第2の交換レートの遊技媒体375玉(=景品CCの仮交換玉数(218.75玉)+景品EEの仮交換玉数(156.25玉))と交換できる。
【0119】
このように、図8に示す景品AA〜CCおよびEEは、いずれも、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が貸出レートによっては整数個とならない特定景品である。具体的には、景品AAおよびBBは、それ1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が第2の貸出レートでは整数個とならない特定景品である。景品CCおよびEEは、それ1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が第1〜第2の貸出レートのいずれにおいても整数個とならない特定景品である。
【0120】
これらの特定景品は、前述した第1パターンおよび第2パターンの手順によって、2個以上の交換単位分あれば整数個の遊技媒体と交換できる。さらに、これらの特定景品は、貸出レートによっては、別の特定景品と所定の組み合わせパターンで組み合わされた景品群(特定景品群)を構成した場合にも、整数個の遊技媒体と交換できる。そして、第3パターンの景品交換テーブル60は、交換単位だけでなく、当該組み合わせパターンも交換レートに関連付けて記憶している(詳しくは後述する)。
【0121】
景品交換テーブル60で記憶されている当該組み合わせパターンとは、異なる種類の景品を組み合わせた組み合わせパターンであり、実際には、特定景品群を構成すれば整数個の遊技媒体と交換できる特定景品に対して、当該特定景品群を構成するために組み合わせ可能な特定景品の景品名およびその個数を含む。この組み合わせパターンは、交換に必要な遊技媒体の数が整数個となるように複数個の景品を組み合わせた「組み合わせ景品情報」である。
【0122】
たとえば、第1の交換レートの景品CCの場合における当該組み合わせパターンは、1個の景品EEであり、景品EEが、1個の景品CCに対して組み合わせ可能な特定景品である。また、第2の交換レートの景品AAの場合における当該組み合わせパターンは、1個の景品BB、2個の景品CCまたは2個の景品EEであり、景品BB、CCまたはEEが、1個の景品AAに対して組み合わせ可能な特定景品である。
【0123】
以上を踏まえて、第3パターンの処理について説明する。
図9は、景品管理装置5によって実行される第3パターンの処理(景品登録処理)の手順を示すフローチャートである。図9の処理は、図8の景品交換テーブル60にデータを登録する場合における処理について説明している。そのため、この処理を開始する直前では、景品交換テーブル60には、具体的なデータ(景品名や交換単位等)は登録されていない。なお、景品と交換される遊技媒体の交換レート(貸出レート)は、予め景品管理装置5に入力されている。
【0124】
図9を参照して、景品管理装置5の制御部50(図3参照)は、店員による景品名(または景品コード)の入力があるか否かを監視している(ステップS61)。
景品名または景品コードの入力があると(ステップS61でYES)、制御部50は、ステップS2の場合と同様に、入力された景品名および景品コードを景品交換テーブル60に登録する(ステップS62)。これにより、景品交換テーブル60には、景品AAの景品コード(0011)および景品名(AA)と、景品BBの景品コード(0012)および景品名(BB)と、景品CCの景品コード(0013)および景品名(CC)と、景品DDの景品コード(0014)および景品名(DD)と、景品EEの景品コード(0015)および景品名(EE)とが上から順番に登録される(図8参照)。
【0125】
次いで、制御部50は、ステップS3の場合と同様に、登録した景品名(景品コード)についての店員による景品金額の入力があるか否かを監視する(ステップS63)。景品金額の入力がない状態で所定時間が経過すると(ステップS63でNO、ステップS64でYES)、制御部50は、今回の取り引きをキャンセルし、新しく景品名または景品コードが入力されるのを監視する(ステップS61)。
【0126】
景品金額の入力があると(ステップS63でYES)、制御部50は、入力された景品金額を景品交換テーブル60に登録する(ステップS65)。そのため、景品交換テーブル60には、景品AAの景品金額(500円)と、景品BBの景品金額(420円)と、景品CCの景品金額(350円)と、景品DDの景品金額(280円)と、景品EEの景品金額(250円)とが登録される(図8参照)。
【0127】
次いで、制御部50は、ステップS6の場合と同様に、景品名(景品コード)および景品金額が登録された各景品について、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数(玉数)を、仮の交換玉数(仮交換玉数)として、貸出レート(交換レート)毎に算出して景品交換テーブル60に登録する(ステップS66)。仮交換玉数は、交換レート毎に、景品金額を交換レートで割って得られる値である。
【0128】
なお、等価交換でない(前記比率が100%でない)場合には、第1パターンと同様に、当該比率を考慮して仮交換玉数が算出される。
次いで、制御部50は、ステップS66で算出した仮交換玉数が整数であるか否かを確認する(ステップS67)。この第3パターンでは、第1の貸出レートにおける景品AA、BBおよびDD、ならびに、第2の貸出レートにおける景品DDのそれぞれについての(仮)交換玉数は、整数であるが、それ以外の仮交換玉数(図8で括弧書きで示された数値)は、整数でない(図8参照)。
【0129】
よって、第1の貸出レートにおける景品AA、BBおよびDD、ならびに、第2の貸出レートにおける景品DDのそれぞれについての仮交換玉数は、整数なので(ステップS67でYES)、制御部50は、景品交換テーブル60において、当該仮交換玉数を正式な交換玉数として登録するとともに、第1の貸出レートにおける景品AA、BBおよびDD、ならびに、第2の貸出レートにおける景品DDの交換単位を1個として登録する(ステップS68)。そのため、第1の貸出レートにおける景品AA、BBおよびDDについては、それぞれの対応する交換玉数の遊技媒体と1個の景品とが交換でき、第2の貸出レートにおける景品DDについては、対応する交換玉数(175玉)の遊技媒体と1個の景品DDとが交換できることが登録される(図8参照)。
【0130】
第1の貸出レートにおける景品CCおよびEE、第2の貸出レートにおける景品AA、BB、CCおよびEEのそれぞれについての仮交換玉数は、整数にならないので(ステップS67でNO)、この場合、制御部50は、店側表示部32に、前述した警告画面61(図5D参照)を表示する(ステップS69)。警告画面61は、店側表示部32上の景品交換テーブル60(図8参照)において、整数でない仮交換玉数の各表示位置の近傍に表示される。
【0131】
警告画面61を見た店員が、各警告画面61の取消ボタン62(図5D参照)を押すと(ステップS70でYES)、制御部50は、警告画面61を消去する(ステップS71)。ステップS71において、警告画面61の消去と同時に、制御部50は、ステップS11の場合と同様に、ステップS67で算出した整数でない仮交換玉数を整数になるまで整数倍で増加させ、これに応じて、当該仮交換玉数と釣り合う景品数(当初は1個)も整数倍で増加させる。そして、制御部50は、景品交換テーブル60において、仮交換玉数が初めて整数となるまで増加した後の景品数(少なくとも2個以上)を交換単位として登録し、整数になった仮交換玉数を正式な交換玉数として登録する(ステップS71)。
【0132】
具体的には、図8を参照して、一例として第1の貸出レートの場合における景品CCについては、当初の仮交換玉数(87.5玉)が、2倍すると初めて整数(175玉)になり、このときの交換単位は、2個となる。このことは、第1の貸出レートの場合には、交換玉数が175玉(=87.5玉×2)の遊技媒体と2個の景品CCとが交換できることと、景品CCは2個ずつ交換できることとを意味している。そのため、第1の貸出レートの場合における景品CCについては、交換単位は、2個として登録され、正式な交換玉数は、175玉として登録される。
【0133】
さらに、ステップS71では、制御部50は、交換される遊技媒体の数が整数となるように組み合わせる事ができる他の特定景品(前述した組み合わせ可能な特定景品)の景品名およびその個数を算出して景品交換テーブル60に登録する。登録後の景品交換テーブル60が図8に示されている。
具体的には、たとえば、第1の貸出レートの場合において、1個の景品CCに対して組み合わせ可能な特定景品は、前述したように1個の景品EEであり、逆に、1個の景品EEに対して組み合わせ可能な特定景品は、1個の景品CCである。また、第2の貸出レートの場合において、1個の景品AAに対して組み合わせ可能な特定景品は、前述したように1個の景品BB、2個の景品CCまたは2個の景品EEである。また、第2の貸出レートの場合において、1個の景品BBに対して組み合わせ可能な特定景品は、1個の景品AA、2個の景品CCまたは2個の景品EEである。また、第2の貸出レートの場合において、1個の景品CCに対して組み合わせ可能な特定景品は、1個の景品EEであり、1個の景品EEに対して組み合わせ可能な特定景品は、1個の景品CCである。制御部50は、ステップS71において、これらの組み合わせ可能な特定景品と、その景品についての必要個数とを算出して景品交換テーブル60に登録する。
【0134】
このようにして、図8に示すように、景品交換テーブル60が完成する。
景品管理装置5のメモリ部52(図3参照)は、前述したように、景品交換テーブル60において、景品AA〜EEといった特定景品を記憶しているとともに、同一の特定景品が2個以上の交換単位分あれば整数個の遊技媒体と交換できる場合における当該交換単位を各景品について交換レートに関連付けて記憶している。
【0135】
また、景品交換テーブル60を参照して、景品AAの場合、第2の交換レート(貸出レート)において、1個の景品AAと、1個の景品BB、2個の景品CCまたは2個の景品EEと組み合わせて景品群を構成すれば、当該景品群は、整数個の遊技媒体と交換できる。景品BBの場合、第2の交換レートにおいて、1個の景品BBと、1個の景品AA、2個の景品CCまたは2個の景品EEと組み合わせて景品群を構成すれば、当該景品群は、整数個の遊技媒体と交換できる。景品CCの場合、第1および第2の各交換レートにおいて、1個の景品CCと1個の景品EEと組み合わせて景品群を構成すれば、当該景品群は、整数個の遊技媒体と交換できる。景品EEの場合、第1および第2の各交換レートにおいて、1個の景品EEと1個の景品CCと組み合わせて景品群を構成すれば、当該景品群は、整数個の遊技媒体と交換できる。
【0136】
つまり、メモリ部52(図3参照)は、景品交換テーブル60において、所定の組み合わせパターンで組み合わされた複数種類の特定景品群であれば整数個の遊技媒体と交換できる場合における当該組み合わせパターンを各景品について交換レートに関連付けて記憶している。
店員が客から景品交換の依頼を受ける際、店側表示部32には景品交換テーブル60の内容が表示されている。そして、客が景品交換を希望する景品が特定景品の場合であって、客の遊技媒体の貸出レートでは、特定景品単品での交換ができない場合(第1の貸出レートにおける景品CCおよびEE、第2の貸出レートにおける景品AA、BB、CCおよびEEのいずれかが選択された場合)には、店員は、店側表示部32の表示を見て、景品交換テーブル60に登録された交換単位ずつであれば交換できることを客に説明する。
【0137】
別の選択肢として、店員は、店側表示部32の表示を見て、単品での交換ができない貸出レートにおける特定景品1個と、この特定景品に組み合わせ可能な所定個数の特定景品とで構成された景品群であれば、交換できることも客に説明する。
たとえば、第1の貸出レートにおける景品CCの場合、店員は、景品CCが2個ずつあれば遊技媒体と交換できること、または、1個のCC景品と1個のEE景品とで構成された景品群であれば遊技媒体と交換できることを客に説明する。
【0138】
以上のように、景品管理装置5では、メモリ部52が、景品交換テーブル60において、特定景品を記憶しているとともに、各特定景品についての交換単位および前述した組み合わせパターンを、交換レートに関連付けて(交換レート毎に)記憶している(図8参照)。そのため、遊技媒体を特定景品と交換する場合には、メモリ部52に予め記憶された当該特定景品についての交換単位や組み合わせパターンに基づいて景品交換を行えば、特定景品と交換される遊技媒体の数を整数個とすることができる。そのため、店員は、景品交換される遊技媒体の数が整数個になるために必要な景品の交換単位や組み合わせパターンを、景品交換の度に自分で考えなくても済むので、景品交換に関して使い勝手が良い。
【0139】
このように店員が店側表示部32の景品交換テーブル60の表示を見て客に説明する代わりに、制御部50が、次に説明する第4パターンの処理を行ってもよい。
(4)第4パターン
図10は、景品管理装置5によって実行される第4パターンの処理の手順を示すフローチャートである。
【0140】
前述したように、遊技終了後の客は、前述した獲得数が記録されたレシート10、または、獲得数が関連付けられたカード11を持って景品カウンタに向う(図1参照)。
図10を参照して、制御部50は、ステップS41の場合と同様に、カードリーダ22やバーコードリーダ23(図2参照)によってレシート10またはカード11から獲得数および貸出レート(交換レート)を取得すると(ステップS81でYES)、ステップS42の場合と同様に、景品選択があるか否かを監視する(ステップS82)。景品選択がなされない状態で所定時間が経過すると(ステップS82でNO、ステップS83でYES)、制御部50は、前述したキャンセル処理を行う(ステップS84)。
【0141】
所定時間内に景品選択があると(ステップS82でYES)、制御部50は、景品交換テーブル60(図8参照)の内容に基づいて、選択された景品が特定景品か否かを判別する(ステップS85)。ちなみに、図8に示された景品AA〜CCおよびEEは、全て特定景品である。
選択された景品が特定景品でなければ(ステップS85でNO)、制御部50は、ステップS47の場合と同様に、ステップS82で選択された景品の交換個数の選択があるか否かを監視する(ステップS86)。景品の交換個数の選択がなされない状態で所定時間が経過すると(ステップS86でNO、ステップS87でYES)、制御部50は、前述したキャンセル処理を実行する(ステップS84)。
【0142】
所定時間内に景品の交換個数の選択があれば(ステップS86でYES)、制御部50は、ステップS49の場合と同様に、現在の獲得数で、当該交換個数の景品と交換できるか否かを判別する(ステップS88)。
そして、現在の獲得数で当該交換個数の景品と交換できるのであれば(ステップS88でYES)、制御部50は、ステップS50の場合と同様に、景品選択が完了したか否かを確認する(ステップS89)。なお、このとき(ステップS89)、または、ステップS88とステップS89との間において、制御部50は、ステップS82で選択された景品の在庫を、ステップS86で選択された交換個数だけ差し引くことで更新するとともに、現在の獲得数を、当該交換個数に交換玉数(選択された景品の交換玉数)を乗じて得た値だけ差し引くことで更新する。
【0143】
景品選択が完了せず(ステップS89でNO)、新たな景品選択があれば(ステップS82でYES)、制御部50は、更新された現在の獲得数に基づいて、ステップS85〜S88の処理を行う。これにより、獲得数が、最も価値の低い景品1個と交換できなくなるまで減少するまでの範囲で、景品の種類および交換個数を追加で選択できる。
そして、最終的に景品選択が完了すると(ステップS89でYES)、制御部50は、前述した景品交換処理を実行する(ステップS90)。
【0144】
一方、現在の獲得数で交換個数(ステップS86で選択された交換個数)の景品と交換できないのであれば(ステップS88でNO)、制御部50は、ステップS52の場合と同様に、店側表示部32(図2参照)に第1報知画面63(図7A参照)を表示すること等によって、獲得数の遊技媒体が今回選択された景品に交換できない旨を店員に報知するとともに、今回の景品の選択をキャンセルする(ステップS91)。そのため、店員は、景品交換ができないことを速やかに把握できる。第1報知画面63は、前述したように客が見ることができてもよい。その後、制御部50は、別の景品選択を待つ(ステップS82)。
【0145】
そして、ステップS82で選択された景品が特定景品である場合には(ステップS85でYES)、制御部50は、景品交換テーブル60(図8参照)の内容に基づいて、ステップS81で取得した貸出レート(交換レート)では、当該特定景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数は整数になるか否かを判別する(ステップS92)。たとえば、景品AA1個と交換するのに必要な遊技媒体の数は、第1の貸出レートの場合には、整数になるが、第2の貸出レートの場合には、整数にならない。
【0146】
ステップS81で取得した貸出レート(交換レート)では、ステップS82で選択された特定景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数は整数になるのであれば(ステップS92でYES)、制御部50は、ステップS86に進み、以降の処理を行う。
ステップS81で取得した貸出レート(交換レート)では、ステップS82で選択された特定景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数は整数にならないのであれば(ステップS92でNO)、制御部50は、その旨を報知するために、前述した第2報知画面64(図7B参照)を店側表示部32に所定時間表示する(ステップS93)。そのため、店員は、特定景品が指定されたこと(指定された貸出レートでは、当該特定景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数にならないこと)を速やかに把握できる。第2報知画面64は、客側表示部33やカードリーダ22の表示部38(図2参照)に表示されて、客も第2報知画面64を見ることができるとよい。そうすれば、店員が、前記旨を客に説明しなくても済む。
【0147】
また、ステップS93において、制御部50は、ステップS81で取得した貸出レートに関し、選択された当該特定景品に対して組み合わせ可能な景品と、当該特定景品についての交換単位および交換玉数を景品交換テーブル60(図8参照)から取得する。制御部50は、取得した内容を、第2報知画面64(図7B参照)において店員や客に報知するとよい。当該内容は、第2報知画面64において括弧書きで示された部分である(図7B参照)。図7Bにおいて、「X個ずつ((この場合に必要な)玉数:Z玉)の交換ができます。」というメッセージにおける「X個」が、取得した交換単位であり、「景品Yと組み合わせれば交換できます。」というメッセージにおける「景品Y」が、取得した組み合わせ可能な景品である。これにより、選択された特定景品について、該当する交換単位(ここでは、X個)や組み合わせパターン(組み合わせ可能な景品Yとの組み合わせ)に基づいて景品交換される旨が店員や客に速やかに報知されるので使い勝手が良い。
【0148】
そして、図10に戻り、制御部50は、ステップS93において組み合わせ可能な景品、交換単位および交換玉数を景品交換テーブル60から取得した後、現在の獲得数が、前述した組み合わせパターン(図8参照)で組み合わされた景品群、または前記交換単位の同一特定景品と交換するのに足りるか否かを判別する(ステップS94)。当該景品群とは、ステップS82で選択された特定景品1個と、ステップS93で取得された組み合わせ可能な(必要個数の)景品とのまとまりである。
【0149】
たとえば、第1の貸出レートの遊技媒体と景品CC(図8参照)とを交換する場合には、現在の獲得数が、ステップS93で取得された交換玉数(ここでは、175玉)以上あれば、現在の獲得数は、交換単位(2個)の景品CCと交換するのに足りる。または、第1の貸出レートの遊技媒体と景品CCとを交換する場合には、現在の獲得数が、景品CC1個と交換するのに必要な遊技媒体の数(87.5玉)と、景品CCについてステップS93で取得された組み合わせ可能な景品EE1個と交換するのに必要な遊技媒体の数(62.5玉)との合計個数(150玉)以上あれば、現在の獲得数は、1個の景品CCと1個の景品EEとを組み合わせた景品群と交換するのに足りる。
【0150】
現在の獲得数が、前述した景品群または交換単位の同一特定景品と交換するのに足りるのであれば(ステップS94でYES)、制御部50は、景品の交換個数の選択があるか否かを監視する(ステップS86)。このとき、制御部50は、店員がキーボード24(図2参照)を操作すること等により、現在の獲得数の遊技媒体を景品群および交換単位分の同一特定景品のどちらに交換するかについての選択があるか否かも一緒に監視する。
【0151】
前記景品群が複数種類の特定景品1個ずつで構成されている場合、遊技媒体を前記景品群に交換することが選択されるとともに、交換個数が選択されると(ステップS86でYES)、景品群を構成する各景品が同じ交換個数だけ選択されたことになる。ただし、たとえば、景品AA1個と、景品CC(または景品EE)2個とを組み合わせて景品群を構成する場合(図8参照)、交換個数が選択されると(ステップS86でYES)、景品AAは、1×交換個数分の個数が選択される一方で、景品CC(または景品EE)は、2×交換個数分の個数が選択されたことになる。このような交換個数の選択があると、制御部50は、ステップS88以降の処理を行う。
【0152】
また、同一特定景品に交換することが選択されるとともに、交換個数が選択されると(ステップS86でYES)、制御部50は、交換個数がステップS93で求めた交換単位の整数倍の値であれば、当該交換個数を受け付けて、ステップS88以降の処理を行う。
そして、その後のステップS90では、特定景品の場合、制御部50は、メモリ部52の景品交換テーブル60(図8参照)に記憶された該当する景品についての交換単位や異なる種類の景品の組み合わせパターン(前述した組み合わせ景品情報であり、ステップS93で取得)に基づいて景品交換処理を行うことになる。そのため、遊技店の店員は、当該交換単位や組み合わせパターンを、景品交換の度に自分で考えなくても済むので、景品交換に関して使い勝手が良い。
【0153】
一方、ステップS93で交換玉数、交換単位および組み合わせ可能な景品を取得した後、現在の獲得数が景品群または交換単位の同一特定景品と交換するのに足りないのであれば(ステップS94でNO)、制御部50は、獲得数の遊技媒体が今回選択された特定景品に交換できない旨を、店側表示部32の第1報知画面63(図7A参照)によって店員に報知するとともに、今回の景品の選択をキャンセルする(ステップS91)。なお、第1報知画面63は、客側表示部33やカードリーダ22の表示部38(図2参照)に表示されてもよい。そうすれば、店員だけでなく、客も、景品交換ができないことを速やかに把握できる。その後、制御部50は、別の景品選択を待つ(ステップS82)。
【0154】
なお、第4パターンの処理は、第3パターンの処理(図9参照)によって景品交換テーブル60(図8参照)が完成された後に行われるが、前述した第1パターンの処理(図4A参照)によって景品交換テーブル60(図5E参照)が完成された後に行われてもよい。この場合、第1パターンの処理の後に行われる第4パターンの処理では、ステップS93において組み合わせ可能な景品を取得することが省略され、ステップS94において景品群を考慮する処理が省略される。結果として、図4Bに示すのとほぼ同じ処理が行われる。
【0155】
ここで、景品AAやBB等のように、景品交換テーブル60において複数個の交換単位や組み合わせ可能な景品名(前述した組み合わせ景品情報)が記憶された景品であっても、別の交換レート(景品AAおよびBBの場合には、第1の交換レート)には、当該景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個になる(図8参照)。この場合、制御部50は、図10の処理において、当該別の交換レートに基づく交換処理であれば、ステップS92〜S94の処理を省略し(または、ステップS92でYESとなり)、景品1個単位での交換処理を行う。
【0156】
つまり、景品管理装置5では、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が交換レートに応じて整数個になったりならなかったりする景品について、遊技媒体の数が整数個にならない交換レートの場合には組み合わせ景品情報に基づいて交換処理がなされ、遊技媒体の数が整数個になる別の交換レートの場合には景品1個単位での交換処理がなされる。そのため、同一の景品において、それぞれの交換レートに応じて、景品の交換個数に過不足のない、適切な交換処理が可能なので、使い勝手が良い。
(5)第5パターン
図11は、景品管理装置5によって実行される第5パターンの処理の手順を示すフローチャートである。図11に示す第5パターンの処理は、遊技媒体を特定景品と交換するときを想定している。この場合、景品交換テーブル60(図8参照)には、景品コード、景品名および景品金額が事前に登録されているものの、交換玉数や交換単位や組み合わせ可能な景品名(個数)は登録されていない。
【0157】
前述したように、遊技終了後の客は、前述した獲得数が記録されたレシート10、または、獲得数が関連付けられたカード11を持って景品カウンタに向う(図1参照)。
図11を参照して、制御部50は、ステップS41の場合と同様に、カードリーダ22やバーコードリーダ23(図2参照)によってレシート10またはカード11から獲得数および貸出レート(交換レート)を取得すると(ステップS101でYES)、ステップS42の場合と同様に、景品選択があるか否かを監視する(ステップS102)。景品選択がなされない状態で所定時間が経過すると(ステップS102でNO、ステップS103でYES)、制御部50は、前述したキャンセル処理を行う(ステップS104)。
【0158】
所定時間内に景品選択があると(ステップS102でYES)、制御部50は、ステップS45の場合と同様に、選択された景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数(玉数)を取得する(ステップS105)。
次いで、制御部50は、ステップS46の場合と同様に、ステップS105で取得された当該玉数が整数か否かを確認する(ステップS106)。つまり、制御部50は、ステップS106において、ステップS46の場合と同様に、ステップS102で選択(指定)された景品が特定景品であるか否かを、ステップS101で取得した貸出レート(換言すれば、交換レート)によってステップS105で取得した玉数に基づいて判別する。
【0159】
当該玉数が整数であれば(ステップS106でYES)、選択された景品は特定景品でなく、この場合、制御部50は、ステップS47の場合と同様に、ステップS102で選択された景品の交換個数の選択があるか否かを監視する(ステップS107)。景品の交換個数の選択がなされない状態で所定時間が経過すると(ステップS107でNO、ステップS108でYES)、制御部50は、前述したキャンセル処理を実行する(ステップS104)。
【0160】
所定時間内に景品の交換個数の選択があれば(ステップS107でYES)、制御部50は、ステップS49の場合と同様に、現在の獲得数で、当該交換個数の景品と交換できるか否かを判別する(ステップS109)。
そして、現在の獲得数で当該交換個数の景品と交換できるのであれば(ステップS109でYES)、制御部50は、ステップS50の場合と同様に、景品選択が完了したか否かを確認する(ステップS110)。なお、このとき(ステップS110)、または、ステップS109とステップS110との間において、制御部50は、ステップS102で選択された景品の在庫を、ステップS107で選択された交換個数だけ差し引くことで更新するとともに、現在の獲得数を、当該交換個数に前記玉数を乗じて得た値だけ差し引くことで更新する。
【0161】
景品選択が完了せず(ステップS110でNO)、新たな景品選択があれば(ステップS102でYES)、制御部50は、更新された現在の獲得数に基づいて、ステップS105〜S109の処理を行う。これにより、獲得数が、最も価値の低い景品1個と交換できなくなるまで減少するまでの範囲で、景品の種類および交換個数を追加で選択できる。
そして、最終的に景品選択が完了すると(ステップS110でYES)、制御部50は、前述した景品交換処理を実行する(ステップS111)。
【0162】
一方、現在の獲得数で当該交換個数の景品と交換できないのであれば(ステップS109でNO)、制御部50は、ステップS52の場合と同様に、店側表示部32(図2参照)に第1報知画面63(図7A参照)を表示すること等によって、獲得数の遊技媒体が今回選択された景品に交換できない旨を店員に報知するとともに、今回の景品の選択をキャンセルする(ステップS112)。そのため、店員は、景品交換ができないことを速やかに把握できる。なお、第1報知画面63は、客側表示部33やカードリーダ22の表示部38(図2参照)に表示されてもよい。そうすれば、店員だけでなく、客も、景品交換ができないことを速やかに把握できる。キャンセルの後、制御部50は、別の景品選択を待つ(ステップS102)。
【0163】
そして、ステップS102で選択された景品1個と交換するのに必要な玉数が整数でない場合には(ステップS106でNO)、つまり、選択された景品が特定景品であることが判別された場合には、制御部50は、その旨を報知する第2報知画面64(図7B参照)を店側表示部32に所定時間表示する(ステップS113)。そのため、店員は、特定景品が指定されたことを速やかに把握できる。なお、第2報知画面64は、客側表示部33やカードリーダ22の表示部38(図2参照)に表示されて、客も第2報知画面64を見ることができてもよい。
【0164】
また、制御部50は、ステップS113において、当該特定景品に対して組み合わせ可能な景品を検出する。具体的には、制御部50は、当該特定景品と同じ貸出レートの景品の中で、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体数が整数とならず、当該遊技媒体数の小数点以下の値と前記特定景品(ステップS102で選択された)の前記玉数(ステップS105で取得された)の小数点以下の値との合計が整数となるような特定景品を探し出す。一例として、図8を参照して、第1の貸出レートにおいてステップS102で選択された特定景品が景品CCであれば、制御部50は、景品EEを、景品CCと組み合わせ可能な景品として検出する。
【0165】
また、ステップS113では、制御部50は、ステップS53の場合と同様に、ステップS102で選択された当該特定景品についてステップS105で取得した当該玉数を整数になるまで整数倍で増加させ、これに応じて、選択された特定景品についての当該玉数と釣り合う特定景品の景品数(当初は1個)も整数倍で増加させる。制御部50は、当該玉数が初めて整数となるまで増加した後の景品数(少なくとも2個以上)を、前述した交換単位とするとともに、整数となった玉数を、前述した交換玉数とする。
【0166】
つまり、ステップS113では、制御部50は、同一の特定景品が2個以上の交換単位分あれば整数個の遊技媒体と交換できる場合における当該交換単位や、所定の組み合わせパターンで組み合わされた複数種類の特定景品群であれば整数個の遊技媒体と交換できる場合における当該組み合わせパターンを算出する。
換言すれば、ステップS113では、制御部50は、交換に必要な遊技媒体の数が整数個となるように複数個の景品を組み合わせた組み合わせパターンを算出する。ここでの組み合わせパターンには、同一の特定景品だけを複数個(交換単位分)組み合わせた組み合わせパターンと、異なる種類の特定景品を組み合わせた組み合わせパターンとがある。
【0167】
なお、景品および貸出レートによっては、交換単位(交換玉数)および組み合わせパターン(組み合わせ可能な異なる種類の景品)の両方が算出できる場合もあれば、交換単位(交換玉数)しか算出できない場合もある(図8参照)。
制御部50は、ステップS113において、検出した組み合わせ可能な景品や算出した交換単位の内容を、第4パターンと同様に、第2報知画面64において店員や客に報知するとよい(図7Bの括弧書き部分参照)。
【0168】
制御部50は、ステップS113において組み合わせ可能な景品(異なる種類の景品の組み合わせパターン)を検出し、交換単位および交換個数を算出した後、ステップS94の場合と同様に、現在の獲得数が、前述した組み合わせパターンで組み合わされた景品群、または前記交換単位の同一特定景品と交換するのに足りるか否かを判別する(ステップS114)。当該景品群とは、ステップS102で選択された特定景品1個と、ステップS113で検出された(必要個数の)組み合わせ可能な景品とのまとまりである。
【0169】
現在の獲得数が、前述した景品群または交換単位の同一特定景品と交換するのに足りるのであれば(ステップS114でYES)、制御部50は、景品の交換個数の選択があるか否かを監視する(ステップS107)。このとき、制御部50は、店員がキーボード24(図2参照)を操作すること等により、現在の獲得数の遊技媒体を景品群および交換単位の同一特定景品のどちらに交換するかについての選択があるか否かも一緒に監視する。ステップS107における処理の内容は、第4パターンにおいてステップS94でYESとなった後のステップS86(図10参照)における処理の内容と同じである。
【0170】
ステップS107で交換個数の選択があると(ステップS107でYES)、制御部50は、ステップS109以降の処理を行う。その後のステップS111では、特定景品の場合、制御部50は、ステップS113で算出した交換単位や組み合わせパターンに基づいて景品交換処理を行うことになる。
一方、ステップS113で組み合わせ可能な景品を検出し、交換玉数および交換単位を算出した後、現在の獲得数が景品群または交換単位の同一特定景品と交換するのに足りないのであれば(ステップS114でNO)、制御部50は、獲得数の遊技媒体が今回選択された特定景品に交換できない旨を、店側表示部32の第1報知画面63(図7A参照)によって店員に報知するとともに、今回の景品の選択をキャンセルする(ステップS112)。なお、第1報知画面63は、客側表示部33やカードリーダ22の表示部38(図2参照)に表示されてもよい。そうすれば、店員だけでなく、客も、景品交換ができないことを速やかに把握できる。その後、制御部50は、別の景品選択を待つ(ステップS102)。
【0171】
以上のように、遊技媒体と交換したい景品として特定景品が選択された場合(ステップS106でNO)、制御部50が、当該特定景品についての交換単位や、前述した組み合わせパターンを算出する(ステップS113)。
そのため、指定された特定景品と遊技媒体とを交換する場合には、特定景品が指定される度に制御部50によって算出された当該特定景品についての交換単位や組み合わせパターンに基づいて景品交換を行えば、特定景品と交換される遊技媒体の数を整数個とすることができる。そのため、店員は、景品交換される遊技媒体の数が整数個になるために必要な景品の交換単位や組み合わせパターンを、景品交換の度に自分で考えなくても済むので、景品交換に関して使い勝手が良い。第5パターンでは、店員は、獲得数および貸出レートを景品管理装置5に取得させて、客の希望する景品の種類および個数を選択すれば、他の処理については、景品管理装置5が実行するので使い勝手がよい。
【0172】
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
たとえば、前述した第3パターン(図9参照)および第5パターン(図11参照)では、メモリ部52(図3参照)の景品交換テーブル60(図8参照)に、交換単位および組み合わせパターンの両方(景品や貸出レートによっては一方)を記憶させたり(図9のステップS71)、景品交換の都度、交換単位および組み合わせパターンの両方(景品や貸出レートによっては一方)を算出させたりしている(図11のステップS113)。しかし、交換単位および組み合わせパターンのいずれか一方だけを記憶させたり算出したりしてもよい。第3パターンにおいて交換単位だけを記憶させる場合には、第1パターン(図4A参照)と同じ処理が行われ、第5パターンにおいて交換単位だけを算出する場合には、第2パターン(図6参照)と同じ処理が行われる。
【0173】
また、第4パターンや第5パターンで述べたが、図7Bを参照して、選択された景品が特定景品であることを報知する第2報知画面64には、この景品が1個だけ交換することができない旨のメッセージだけでなく、X個ずつの交換であれば交換可能である旨や、別の景品Yと組み合わせれば交換できる旨のメッセージが表示されてもよい(図7Bの括弧書き部分参照)。このことは、第2パターンにも当てはまる(図6のステップS53)。
【0174】
また、図1に示すT/C3とH/C4とは、別々の装置として説明したが、一体であってもよい。
また、前述した警告画面61(図5D参照)は、整数にならない仮交換玉数が生じた回数(店側表示部32における当該仮交換玉数についての複数の表示位置)に応じて複数表示される必要はなく、当該仮交換玉数が複数回生じた後に、1つの警告画面61が一度だけ表示されてもよい。
【0175】
また、この実施形態は、一物一価(貸出レートに複数の種類があっても、同一の景品の金銭的価値は同一でなければならないこと)の場合を想定しているが、二物二価の場合にも、本発明は適用可能である。二物二価とは、貸出レート毎に専用の景品を設けることであり、具体的には、第1の貸出レート専用の景品(第1景品)と、第1景品とは種類の異なる第2の貸出レート専用の景品(第2景品)とを設けることである。
【0176】
また、貸出レートが複数ある複数レート運用の遊技店に限らず、1個の景品と交換するのに必要な遊技媒体の数(玉数)に小数点以下の端数が生じやすい貸出レート(たとえば、1.6円/玉)の単独レートで運用される遊技店(システム)にも、本発明は適用可能である。
また、景品管理装置5のメモリ部52(図3参照)の景品交換テーブル60(図5Eおよび図8参照)に特定景品を記憶させる場合に、特定景品であるか否かを、景品名(または景品コード)だけに関連付けるのでなく、景品名(景品コード)および貸出レート(交換レート)の両方に関連付けて記憶させてもよい。たとえば、図5Eを参照して、前述した実施例では、交換単位が第1の貸出レートでは1個であるものの第2の貸出レートでは2個になる景品B(景品コード:0002)および景品C(景品コード:0003)について、これらの景品B,Cを、貸出レートを問わず、一律に特定景品とみなしているが、第2の貸出レートの場合のみ、特定景品とみなし、第1の貸出レートでは特定景品とみなさなくてもよい。そのため、景品交換処理時には、選択された景品の種類(景品名または景品コード)と貸出レートとの両方に基づいて、同じ景品であっても、貸出レート毎に、特定景品であるか否かが判断される。
【符号の説明】
【0177】
1 景品管理システム
5 景品管理装置
24 キーボード
32 店側表示部
33 客側表示部
38 表示部
50 制御部
52 メモリ部
【技術分野】
【0001】
この発明は、遊技店に設けられ、遊技媒体と景品との交換処理を行うための景品管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
遊技店には、遊技媒体(たとえば、パチンコ玉)と景品との交換処理を行うための景品管理システムが設けられている(たとえば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の景品管理装置は、景品管理システムを構成する。この景品管理装置は、景品カウンタに配設されていて、遊技媒体と景品との交換による景品払出しおよび景品の在庫を管理している。
【0003】
景品交換の流れの一例として、まず、客は、遊技媒体(たとえば、パチンコ玉)を遊技店から借り、借りた遊技媒体を用いて遊技台(たとえば、パチンコ台)で遊技する。客は、遊技に勝つことによって、新たに遊技媒体を獲得する。遊技終了後、客は、最終的に獲得した遊技媒体を遊技店内の計数機で計数する。計数機からは、計数結果(遊技媒体の獲得数)等を記録したレシートが発行される。
【0004】
客は、このレシートを景品カウンタに持ち込む。景品カウンタの店員は、客からレシートを受け取って、レシートに記録された計数結果を景品管理装置に読み取らせることで、計数結果を景品管理装置に入力する。そして、店員が客の希望する景品の種類および個数を景品管理装置において指定したり、景品管理装置が当該景品の種類および個数を自動算出したりする。これにあわせて、景品管理装置は、当該景品と交換するのに必要な遊技媒体数を客の獲得数から差し引くとともに、景品の在庫を更新する。その後、当該景品が、景品払出機からの払い出しや、店員による手渡しによって、客に渡される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−95383号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
客は、遊技に先立って、遊技媒体を遊技店から貸し出してもらう必要があるが、最近の遊技店では、遊技媒体の貸出レート(貸し出すときの遊技媒体の価値)に複数の種類が設定されている。たとえば、遊技媒体がパチンコ玉の場合、通常(第1)の貸出レートを4円/玉とし、第1のレートの他に、第1のレートより低い第2の貸出レートを設定して、第2の貸出レートを1.6円/玉とすることが一例として挙げられる。このように第2の貸出レートが設定されているのは、たとえば、初心者等が気軽に遊技できるようにするためである。
【0007】
一方、獲得した遊技媒体を景品と交換するときにおける当該遊技媒体のレート(価値)を、交換レートということにすると、交換レートは、第1および第2の各貸出レートに所定の比率を乗じて得られた値である。そのため、交換レートにも、貸出レートと同様に、第1の交換レートと第2の交換レートという複数の種類が存在する。第1の貸出レートに前記比率を乗じて得た値が第1の交換レートであり、第2の貸出レートに前記比率を乗じて得た値が第2の交換レートである。
【0008】
たとえば、いわゆる等価交換(前記比率が100%)の場合、第1の貸出レートで貸し出された遊技媒体は、借りたときと同じ価値(4円/玉)があるものとして景品と交換され、第2の貸出レートで貸し出された遊技媒体は、借りたときと同じ価値(1.6円/玉)があるものとして景品と交換される。前記比率は、遊技店の都合によって様々に設定される。
【0009】
ここで、遊技媒体と景品との交換について、「一物一価」という言葉がある。一物一価とは、貸出レートに複数の種類があっても、同一の景品の金銭的価値は同一でなければならないことをいう。具体的には、たとえば100円の景品と遊技媒体とを交換する場合には、いずれの貸出レートであっても、100円分に相当する個数の遊技媒体と交換しなければならない。
【0010】
一物一価となるようにするためには、前記比率が、いずれの貸出レート(交換レート)であっても同じでなければならず、そのためには、同一の景品と交換するのに必要な遊技媒体の数が、いずれの貸出レート(交換レート)であっても整数個にならなければならない。
その理由を具体的に説明する。まず、図12を参照して、第1の貸出レートが4円/玉であって、第2の貸出レートが1.6円/玉であったとすると、等価交換の場合、第1の交換レートの設定値(目標値)は、4円/玉であって、第2の交換レートの設定値は、1.6円/玉となる。この場合、景品金額が100円の同一の景品1個と交換するのに必要な遊技媒体(パチンコ玉)の玉数の算出値(=100円÷各交換レートの設定値)は、遊技媒体を第1の貸出レートで借りた場合には、25玉となるが、遊技媒体を第2の貸出レートで借りた場合には、厳密には、62.5玉となり、整数個にならない。そこで、遊技店の一般的な運用としては、62.5玉の小数点以下を切り上げて(切り下げる場合もある)、第2の貸出レートで借りた遊技媒体を100円の景品と交換するのに必要な玉数を63玉としている。
【0011】
しかし、このような運用では、算出した玉数で景品金額(100円)を割ったときに得られる交換レートの実際の値は、第1の交換レートの場合は、設定値と同じ4円/玉であるが、第2の交換レートの場合は、設定値と異なる1.58円/玉となってしまう。つまり、第2の貸出レートが1.6円という整数でない値の場合には、前記比率(=交換レートの実際の値÷貸出レート×100)が、100%から99%へと変わってしまい、第1の貸出レートにおける比率(ここでは、等価交換なので100%)と同じにならなくなる。そうすると、本来は100円である景品の実際の金銭的価値は、第1の貸出レートの場合には、100円だが、第2の貸出レートの場合には、100.8円となってしまう。
【0012】
つまり、同一の景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が、いずれかの貸出レート(交換レート)で整数個にならなくなると、前記比率が、各貸出レートに応じて異なってしまうことがあり、その場合、同一の景品の金銭的価値が貸出レートによって異なってしまうので、一物一価を達成できない。
貸出レートが複数の種類に設定された複数レート運用の遊技店に限らず、1.6円/玉等の小数点以下の端数を有する貸出レート(交換レート)だけで運用されている遊技店でも、交換する玉数の小数点以下の端数分の切捨てや切り上げが行われると、正確なデータ管理が行えないという不具合が生じる。
【0013】
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、景品交換に関して使い勝手の良い景品管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
請求項1記載の発明は、遊技店において遊技媒体と景品との交換処理を行うための景品管理システムであって、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個とならない景品について、交換に必要な遊技媒体の数が整数個となるように複数個の景品を組み合わせた組み合わせ景品情報を、遊技媒体の交換レートに関連付けて記憶する景品情報記憶手段と、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個とならない景品については、前記景品情報記憶手段に記憶された前記組み合わせ景品情報に基づいて交換処理を行う交換制御手段と、を有することを特徴とする、景品管理システムである。
【0015】
請求項2記載の発明は、前記組み合わせ景品情報は、複数個の同一景品を組み合わせた場合に必要な当該景品の数をあらわす交換単位であることを特徴とする、請求項1記載の景品管理システムである。
請求項3記載の発明は、前記組み合わせ景品情報は、異なる種類の景品を組み合わせた組み合わせパターンであることを特徴とする、請求項1記載の景品管理システムである。
【0016】
請求項4記載の発明は、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個とならない景品が選択された場合に、前記組み合わせ景品情報に基づいて景品交換される旨を報知する第1報知手段を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の景品管理システムである。
請求項5記載の発明は、前記景品管理システムは、前記交換レートが複数存在する遊技媒体と景品との交換処理を行うものであって、前記交換制御手段は、前記景品情報記憶手段に前記組み合わせ景品情報が記憶された景品であっても、当該景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個となる別の交換レートに基づく交換処理であれば、景品1個単位での交換処理を実行可能とすることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の景品管理システムである。
【0017】
請求項6記載の発明は、遊技店において遊技媒体と景品との交換処理を行うための景品管理システムであって、交換しようとする景品を指定する指定手段と、交換しようとする遊技媒体についての景品に対する交換レートを取得する交換レート取得手段と、前記指定手段で指定された景品が、それ1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個とならない特定景品であるか否かを、前記交換レート取得手段で取得された交換レートに基づいて判別する判別手段と、前記判別手段によって前記特定景品であると判別された場合において、交換に必要な遊技媒体の数が整数個となるように複数個の景品を組み合わせた組み合わせパターンを算出する算出手段と、を有することを特徴とする、景品管理システムである。
【0018】
請求項7記載の発明は、前記指定手段で指定された景品が前記特定景品である場合に、特定景品が指定された旨を報知する第2報知手段を有することを特徴とする、請求項6記載の景品管理システムである。
【発明の効果】
【0019】
請求項1記載の発明によれば、景品管理システムは、遊技店において遊技媒体と景品との交換処理を行うものである。
景品管理システムでは、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個とならない景品について、景品情報記憶手段が、交換に必要な遊技媒体の数が整数個となるように複数個の景品を組み合わせた組み合わせ景品情報を、遊技媒体の交換レート(景品と交換するときにおける遊技媒体の価値)に関連付けて記憶している。そして、景品管理システムでは、このような景品については、交換制御手段が、景品情報記憶手段に記憶された組み合わせ景品情報に基づいて交換処理を行う。そのため、遊技店の店員は、当該組み合わせ景品情報を、景品交換の度に自分で考えなくても済むので、景品交換に関して使い勝手が良い。
【0020】
組み合わせ景品情報とは、請求項2記載の発明にように、複数個の同一景品を組み合わせた場合に必要な当該景品の数をあらわす交換単位であってもよいし、請求項3記載の発明にように、異なる種類の景品を組み合わせた組み合わせパターンであってもよい。そのため、景品管理システムでは、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個とならない景品について、交換単位の整数倍(1倍も含む)の数の同一景品、または、当該景品を含む組み合わせパターンによる異なる種類の景品群と、整数個の遊技媒体との交換処理が行われる。
【0021】
請求項4記載の発明によれば、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個とならない景品が選択された場合に、第1報知手段が、組み合わせ景品情報に基づいて景品交換される旨を報知するので、店員や客は、その旨を速やかに把握できて使い勝手が良い。
請求項5記載の発明によれば、景品管理システムは、交換レートが複数存在する遊技媒体と景品との交換処理を行うものである。そして、交換制御手段は、景品情報記憶手段に組み合わせ景品情報が記憶された景品であっても、当該景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個となる別の交換レートに基づく交換処理であれば、景品1個単位での交換処理を実行可能とする。
【0022】
つまり、景品管理システムでは、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が交換レートに応じて整数個になったりならなかったりする景品について、遊技媒体の数が整数個にならない交換レートの場合には組み合わせ景品情報に基づいて交換処理がなされ、遊技媒体の数が整数個になる別の交換レートの場合には景品1個単位での交換処理がなされる。そのため、同一の景品において、それぞれの交換レートに応じて、景品の交換個数に過不足のない、適切な交換処理が可能なので、使い勝手が良い。
【0023】
請求項6記載の発明によれば、景品管理システムは、遊技店において遊技媒体と景品との交換処理を行うものである。
景品管理システムでは、指定手段によって、遊技媒体と交換しようとする景品を指定することができ、指定した景品と交換しようとする遊技媒体についての景品に対する交換レート(景品と交換するときにおける遊技媒体の価値)を交換レート取得手段が取得する。景品管理システムでは、指定手段で指定された景品が、それ1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個とならない特定景品であるか否かを、判別手段が、交換レート取得手段で取得された交換レートに基づいて判別する。
【0024】
そして、景品管理システムでは、判別手段によって特定景品であると判別された場合において、算出手段が、交換に必要な遊技媒体の数が整数個となるように複数個の景品を組み合わせた組み合わせパターンを算出する。この組み合わせパターンとは、同一景品を複数個組み合わせた組み合わせパターンであってもよいし、指定された特定景品を含む異なる種類の景品群についての組み合わせパターンであってもよい。
【0025】
そのため、指定された特定景品と遊技媒体とを交換する場合には、特定景品が指定される度に算出手段によって算出された当該特定景品についての組み合わせパターンに基づいて景品交換を行えば、特定景品と交換される遊技媒体の数を整数個とすることができる。そのため、遊技店の店員は、当該組み合わせパターンを、景品交換の度に自分で考えなくても済むので、景品交換に関して使い勝手が良い。
【0026】
請求項7記載の発明によれば、景品管理システムでは、指定手段で指定された景品が特定景品である場合に、第2報知手段が、特定景品が指定された旨を報知するので、店員や客は、その旨を速やかに把握できて使い勝手が良い。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る景品管理システム1の構成を示す図である。
【図2】図2は、景品管理装置5を示す斜視図である。
【図3】図3は、景品管理装置5の電気的構成を示すブロック図である。
【図4A】図4Aは、景品管理装置5によって実行される第1パターンの処理(景品登録処理)の手順を示すフローチャートである。
【図4B】図4Bは、景品管理装置5によって景品交換テーブル60に基づいて実行される景品交換に関する処理の手順を示すフローチャートである。
【図5A】図5Aは、図4Aでの処理中に店側表示部32に表示される景品交換テーブル60の一例を示す図である。
【図5B】図5Bは、図4Aでの処理中に店側表示部32に表示される景品交換テーブル60の一例を示す図である。
【図5C】図5Cは、図4Aでの処理中に店側表示部32に表示される景品交換テーブル60の一例を示す図である。
【図5D】図5Dは、図4Aでの処理中に店側表示部32に表示される景品交換テーブル60の一例を示す図である。
【図5E】図5Eは、図4Aでの処理中に店側表示部32に表示される景品交換テーブル60の一例を示す図である。
【図6】図6は、景品管理装置5によって実行される第2パターンの処理の手順を示すフローチャートである。
【図7A】図7Aは、第1報知画面63を示す図である。
【図7B】図7Bは、第2報知画面64を示す図である。
【図8】図8は、第3パターンの処理に係る景品交換テーブル60を示す図である。
【図9】図9は、景品管理装置5によって実行される第3パターンの処理(景品登録処理)の手順を示すフローチャートである。
【図10】図10は、景品管理装置5によって実行される第4パターンの処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】図11は、景品管理装置5によって実行される第5パターンの処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】図12は、一物一価を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る景品管理システム1の構成を示す図である。
図1を参照して、景品管理システム1とは、パチンコ台などの遊技台2が多数設置された遊技店に設けられて、景品と遊技媒体(パチンコ玉など)との交換を管理するものである。
【0029】
景品管理システム1は、ターミナルコンピュータ(略して「T/C」)3と、ホールコンピュータ(略して「H/C」)4と、景品管理装置5と、景品払出機6と、計数機7と、台間機8と、会員管理装置9と、島コントローラ12とを含んでいる。
T/C3、H/C4および会員管理装置9は、遊技店内における上位装置であり、遊技店内において、事務所等に配置されている。T/C3は、遊技店内における情報管理を行うものであり、具体的には、遊技店全体における金銭についてのデータや、客が遊技台2での遊技によって獲得した遊技媒体(後述する持玉)や景品を管理する。H/C4は、各遊技台2に対して通信可能に接続されていて、各遊技台2における遊技媒体の出入りを管理する。T/C3とH/C4とは、通信可能に接続されている。会員管理装置9は、後述する会員客に関する情報を管理する装置であり、T/C3と通信可能に接続されている。
【0030】
なお、遊技によって獲得された遊技媒体の呼び方を、状況に応じて変えることがある。遊技媒体がパチンコ玉である場合、具体的には、遊技で勝って遊技台2から排出された直後の遊技媒体を出玉(「でだま」)といい、台間機8の計数機能(後述する)によって計数された出玉を持玉(「もちだま」)といい、遊技店に預け入れられた持玉を貯玉(「ちょだま」)ということにする。
【0031】
景品管理装置5および景品払出機6は、遊技店内において、遊技媒体を景品に交換するための景品カウンタに配置されている。
景品管理装置5は、客が遊技台2で獲得した遊技媒体(持玉や貯玉)と交換するための景品を管理するとともに、当該遊技媒体と景品とを交換するための処理(交換処理)を行う装置であり、「POS」と呼ばれることもある。この実施形態では、景品管理装置5が、景品管理システム1の中心となっている。景品管理装置5は、遊技店によっては複数設けられており、その場合、いずれか1つの景品管理装置5を親機5Aとし、残りの景品管理装置5を子機5Bとして、各子機5Bが親機5Aに対して通信可能に接続されていて、親機5Aが子機5Bを制御するようになっている。各景品管理装置5は、T/C3および会員管理装置9と通信可能に接続されている。
【0032】
ここで、景品には、菓子やタバコ等の一般景品と、特殊景品とがある。特殊景品は、所定の金銭価値を有する物体が内蔵された景品であり、たとえばカード状である。特殊景品には、200円、1000円、5000円等といった金銭価値に応じた複数の種類が存在する。
景品払出機6は、各景品管理装置5に対して通信可能に接続されており、対応する景品管理装置5からの指令に応じて、特殊景品を払い出す。なお、図1では、1台の景品管理装置5に対して景品払出機6が1台接続されているが、1台の景品管理装置5に対して景品払出機6が複数台接続されてもよい。
【0033】
計数機7は、遊技店内において、たとえば、まとめて配置された複数の遊技台2で構成された遊技島の端等に配置されている。計数機7は、各遊技台2で獲得された遊技媒体を計数し、その計数結果(計数日時、計数機No.、発券No.、計数値等)が印字されたレシート10を発行する。レシート10には、計数結果の具体的数値とともに、計数結果を示すバーコードが印字されている。計数機7は、T/C3に対して通信可能に接続されている。
【0034】
台間機8は、遊技台2と1対1の関係になるように設けられており、対応する遊技台2に対する専用機である。台間機8は、主に、遊技島において隣り合う遊技台2の間に配置されている。台間機8は、中継端末である島コントローラ12を介して、T/C3に対して通信可能に接続されている。台間機8の機能については、以降で説明する。
台間機8に関連して、遊技店には、客に配られるカード11がある。各カード11には、個別の識別情報(「ID」ということにする)が割り当てられている。カード11は、たとえば、ICチップを内蔵するICカードであって、ICチップにIDが記録されている。なお、カード11として、このようなICカード以外に、磁気カードが挙げられる。そして、カード11には、会員カードと一般カードとがある。会員カードは、遊技店において事前に会員登録した客(会員客)だけに所持が許される会員客専用のカードである。これに対し、一般カードは、会員登録を必要としないカードであり、会員客以外の客(一般客)に主に利用される。台間機8には、新規の(特定の客のものではない)一般カード11が複数枚ストックされている。各IDに関連付けて、T/C3では、持玉がデータ(持玉数)として管理(記録)されるとともに、プリペイド価値も管理されている。また、会員管理装置9では、各IDに関連付けて、貯玉がデータ(貯玉数)として管理されるとともに、会員情報(会員客の氏名やメールアドレスや住所等)も管理されている。
【0035】
なお、持玉を管理する専用の装置がT/C3とは別に設けられたり、会員管理装置9も含めて1台の管理装置で管理するようにしたりしてもよい。
また、客個人の携帯電話(図示せず)がカード11の役割を果たしてもよい。この場合、携帯電話に内蔵されたICチップの製造番号(IDm)が前述したIDと同じ役割を果たし、客個人の携帯電話のIDmに関連付けて、持玉数およびプリペイド価値がT/C3で管理され、貯玉数や会員情報(会員客の氏名やメールアドレスや住所等)が会員管理装置9で管理される。
【0036】
図1を参照して、遊技店内における景品管理システム1による景品交換に係る処理の概要を説明する。
まず、遊技店に入店した客は、好みの遊技台2の前に着き、その遊技台2に対応する台間機8の現金挿入口16に現金を入金する。すると、入金額に相当する数を上限として遊技媒体が客に貸し出される。客は、貸し出された遊技媒体を用いて遊技台2で遊技をする。
【0037】
ここで、遊技媒体の貸出レート(貸し出すときの遊技媒体の価値)には、コーナー毎に複数の種類(この実施形態では2種類)が設定されている。一例として、この実施形態では、遊技媒体がパチンコ玉の場合、通常の第1の貸出レートは、4円/玉であり、第1の貸出レートより低い第2の貸出レートは、1.6円/玉となっている。そのため、この実施形態における遊技店内には、第1の貸出レート(4円/玉)で遊技媒体が貸し出される遊技島のコーナー(4円/玉コーナー)と、第2の貸出レート(1.6円/玉)で遊技媒体が貸し出される遊技島のコーナー(1.6円/玉コーナー)とが存在する。客は、いずれかのコーナーの遊技台2において、当該コーナーの貸出レートで、遊技媒体の貸し出しを受ける。遊技客は、台間機8に現金を投入して遊技媒体の貸し出しを受けるとともに、挿入したカード11(会員カード、一般カード)に関連付けられた持玉やプリペイド価値を遊技媒体に変換して遊技をすることができる。
【0038】
加えて、客が会員客であり、貯玉を有している場合には、自分の会員カード11を台間機8の出入口15に挿入する。これにより、挿入された会員カード11のIDに関連付けられた貯玉を引き落として遊技台2で遊技をすることができる。
ここで、貯玉や持玉にも、貸出レートに応じた複数の種類が存在する。つまり、貯玉の場合、第1の貸出レートで貸し出された遊技媒体についての貯玉と、第2の貸出レートで貸し出された遊技媒体についての貯玉とが存在し、持玉の場合、第1の貸出レートで貸し出された遊技媒体についての持玉と、第2の貸出レートで貸し出された遊技媒体についての持玉とが存在する。T/C3や会員管理装置9は、持玉および貯玉のそれぞれを、対応する貸出レートに関連付けて管理している。
【0039】
遊技中において、台間機8は、対応する遊技台2での遊技で獲得された遊技媒体を計数することができる。また、遊技中において、H/C4は、各遊技台2において、客が遊技で負けることで失った遊技媒体の数や、客が遊技で勝つことで獲得した遊技媒体(出玉)の数を監視している。
客が遊技を終了したい場合、遊技台2または台間機8に設けられたカード返却ボタン(図示せず)を押す。すると、台間機8に現金を入金して遊技を開始した場合には、台間機8内にストックされた一般カード11が1枚選択され、今回の遊技で獲得されて台間機8によって計数された遊技媒体(持玉)の数や残っているプリペイド価値が、当該一般カード11のIDに関連付けてT/C3に記録されるとともに、当該一般カード11が台間機8の出入口15から排出される。出入口15に会員カード11を挿入して遊技を開始した場合には、今回の遊技で獲得されて台間機8によって計数された遊技媒体(持玉)の数や残っているプリペイド価値が、当該会員カード11のIDに関連付けてT/C3に記録されるとともに、当該会員カード11が出入口15から排出(返却)される。
【0040】
なお、持玉数やプリペイド価値は、カード11自身に記録されてもよい。また、カード11が排出された後に別の遊技台2で遊技したい場合には、先程排出されたカード11を、新しく遊技したい遊技台2に対応する台間機8の出入口15に挿入する。すると、挿入されたカード11のIDに関連付けられてT/C3で記録されている対応する貸出レートの持玉を引き落としたり、プリペイド価値を使ったりすることで当該別の遊技台2で遊技をすることができる。
【0041】
そして、遊技台2で獲得した遊技媒体は、台間機8でなく、計数機7で計数することができる。この場合、遊技台2で獲得した遊技媒体を玉箱に溜め、この玉箱を計数機7まで持っていってから、玉箱の中の遊技媒体を計数機7に注ぎ込んで計数する。計数機7で遊技媒体(玉)の計数が行われると、計数結果(計数日時、計数機No.、発券No.、玉の数(計数値)等)および玉の貸出レートが目視可能な文字情報と、当該文字情報に対応するバーコード情報とが印字されたレシート10が計数機7から発行される。
【0042】
このように遊技終了後にレシート10またはカード11を受け取った客は、自分が獲得した遊技媒体を景品に交換してもらうために、景品カウンタに向う。
計数機7で遊技媒体を計数してレシート10を受け取った客は、景品カウンタの店員にレシート10を手渡す。店員は、受け取ったレシート10の計数結果(持玉の数)および貸出レートを示すバーコードを景品管理装置5に読み取らせる。すると、景品管理装置5では、当該計数結果を上限とする景品交換が可能となり、客は、交換を希望する景品の種類および個数を店員に伝える。なお、複数枚のレシート10を読み取って計数結果(玉数)を合算してもよい。
【0043】
ここで、獲得した遊技媒体を景品と交換するときにおける当該遊技媒体のレート(価値)を、(景品に対する遊技媒体の)交換レートということにする。交換レートとは、一般的に、第1および第2の各貸出レートに所定の比率を乗じて得た値である。そのため、交換レートにも、貸出レートと同様に、第1の交換レートと第2の交換レートという複数の種類が存在する。第1の貸出レートに前記比率を乗じて得た値が、第1の交換レートであり、第2の貸出レートに前記比率を乗じて得た値が、第2の交換レートである。前記比率は、遊技店の都合によって様々に設定されるが、この実施形態では、前記比率が100%である等価交換を想定している。そのため、この実施形態では、第1の貸出レートで貸し出された遊技媒体は、借りたときと同じ価値(4円/玉)があるものとして景品と交換され、第2の貸出レートで貸し出された遊技媒体は、借りたときと同じ価値(1.6円/玉)があるものとして景品と交換される。
【0044】
希望する景品が一般景品である場合には、店員は、指定された一般景品の種類および個数を景品管理装置5において選択するとともに、当該一般景品を必要個数分だけ客に手渡しする。一般景品の種類および個数が景品管理装置5において選択されるのに応じて、景品管理装置5は、当該一般景品の在庫を減算(更新)する。
交換を希望する景品が特殊景品である場合には、店員は、遊技媒体を特殊景品に交換することを景品管理装置5において選択入力する。すると、景品管理装置5は、交換可能な特殊景品の種類および個数を自動算出する。そして、店員が、景品管理装置5において、算出結果に基づく景品払出を承認する操作を入力する。これに応じて、景品管理装置5は、算出した種類および個数の特殊景品を払い出すよう、配下の景品払出機6に指令を下す。景品払出機6は、当該指令に従って、選択された種類および個数の特殊景品を客に払い出す。景品管理装置5は、景品払出機6に指令を下したのに応じて、当該特殊景品の在庫を減算(更新)する。
【0045】
台間機8で遊技媒体を計数してカード11を受け取った客は、景品カウンタの店員にカード11を手渡す。店員は、受け取ったカード11のIDを景品管理装置5に読み取らせる。なお、IDの読み取りの作業は、客自身が行っても構わない。景品管理装置5は、IDを読み取ると、このIDに関連付けられた持玉数(T/C3で管理)や貯玉数(会員管理装置9で管理)を呼び出す。そして、店員が景品管理装置5を操作することによって、景品と交換される遊技媒体の貸出レート(交換レート)が景品管理装置5において指定される。なお、交換可能な貸出レートが1種類だけであれば、当該貸出レートが景品管理装置5において自動指定される。また、同じ貸出レートの持玉数および貯玉数は合算されてもよい。このように呼び出された持玉数および/または貯玉数(さらには、これらの合算値)を上限とする景品交換が可能となる。
【0046】
その後の景品の払い出しまでの手順は、レシート10の場合と同様である。そして、持玉が景品と交換された場合、T/C3は、対応する貸出レートにおける景品交換前の持玉数を、景品と交換された持玉の数に応じて減算(更新)する。貯玉が景品と交換された場合、会員管理装置9は、対応する貸出レートにおける景品交換前の貯玉数を、景品と交換された貯玉の数に応じて減算(更新)する。
【0047】
景品に交換されない持玉が存在する場合、当該持玉は、一般客のものであれば、持玉が発生した日における遊技店の営業時間が終了したのに応じて無効となる。一方、会員客の持玉は、持玉が発生した日における遊技店の営業時間が終了したのに応じて、同じ貸出レートにおける貯玉となる。これに応じて、会員管理装置9で管理されている該当する貯玉数が加算(更新)される。
【0048】
次に、景品管理装置5について詳説する。
図2は、景品管理装置5を示す斜視図である。
図2は、景品カウンタにいる店員から見たときの景品管理装置5を示している。
図2を参照して、景品管理装置5は、本体20と、ディスプレー21と、カードリーダ22と、バーコードリーダ23とを備えている。
【0049】
本体20は、上下に扁平なボックス形状である。本体20の上面には、キーボード24が設けられている。キーボード24は、テンキー25と一般景品選択キー26とを主に含んでいる。一般景品選択キー26は、多数設けられていて、それぞれの表面には、いずれかの一般景品の名前が記されている。一般景品を選択する際に、該当する一般景品選択キー26が押される。
【0050】
また、本体20の上面において、キーボード24以外の領域には、モード切換部27と、用紙排出口28とが設けられている。
モード切換部27は、本体20の上面に露出される位置に鍵穴27Aが形成されたシリンダー錠である。鍵穴27Aに専用の鍵(図示せず)を差し込んでモード切換部27を所定角度だけ回動させることによって、景品管理装置5の運転モードを、景品交換を行う景品交換モードや、景品交換モード以外のモードに切り換えることができる。景品交換モード以外のモードとして、景品管理装置5における設定内容を変更する設定モードや、会員客の登録内容等を変更する会員処理モードや、景品の在庫集計を行う集計モードや、在庫データの変更等を行う在庫処理モードや、在庫データ等のクリアを行うクリアモード等がある。
【0051】
用紙排出口28は、細長いスリット状である。本体20の内部において、用紙排出口28の近傍には、ジャーナルプリンタ29が配置されている。たとえば、景品の在庫集計を行ったときに、用紙排出口28には、ジャーナルプリンタ29によって集計結果が印刷された用紙が本体20の内部から排出される。
本体20において、図2における手前側端面には、電源スイッチ30とメディア差込口31とが設けられている。電源スイッチ30を操作することによって、景品管理装置5の電源をオン/オフすることができる。メディア差込口31は、奥側へ窪むU字をなすスリット状である。景品管理装置5内のデータを外部に持ち出す場合、または、外部のデータを景品管理装置5に取り込みたい場合には、データを記憶したメディア(図示せず)がメディア差込口31に対して抜き差しされる。
【0052】
ディスプレー21は、板状であり、図2における姿勢を基準として、本体20の奥側端部から奥側上方ヘ傾斜して延びている。ディスプレー21において、図2における手前側の側面には、略矩形状の店側表示部32(第1報知手段、第2報知手段)が設けられている。店側表示部32は、液晶のタッチパネルである。店側表示部32は、景品カウンタの店員側を臨んでいる。店側表示部32には、店員が確認および操作をするために必要な種々のデータが表示される。たとえば、特殊景品を選択したい場合には、店側表示部32に表示されたタッチキー(図示せず)を押す。そのため、一般景品選択キー26を有するキーボード24および店側表示部32は、遊技媒体と交換しようとする景品を指定(選択)するための指定手段として機能する。
【0053】
本体20およびディスプレー21において、図2における奥側の側面には、客側表示部33(第1報知手段、第2報知手段)が設けられている。客側表示部33は、たとえば液晶のタッチパネルであり、景品カウンタに来た客側を臨んでいる。客側表示部33には、客向けの情報が表示される。
カードリーダ22は、たとえば、図2に示すようなボックス形状である。なお、図2では、カードリーダ22については、説明の便宜上、客側から見たときの姿勢で示している。
【0054】
カードリーダ22は、電気ケーブル34を介して本体20と電気的に接続されている。カードリーダ22は、その外郭をなすケーシング35を有している。
ケーシング35の客側表面には、横方向に細長いカード出入口36が形成されている。前述した客のカード11は、客自身または客からカード11を預かった店員によってカード出入口36に差し込まれることで、カードリーダ22にセットされる。カードリーダ22は、カード11のICチップを認識することで、カード11がセットされたことを認識し、セットされたカード11のICチップに記憶されたデータ(IDや持玉数等)を読み出す。また、カードリーダ22は、ICチップ内のデータを書き換えることもできる。
【0055】
さらに、ケーシング35の上面には、客の携帯電話がセット(載置)されることで、前述したIDmを読み取ることができる携帯セット部37が設けられている。
また、ケーシング35の客側表面には、液晶タッチパネル等で構成された表示部38(第1報知手段、第2報知手段)が表示されている。表示部38には、客向けの情報が表示される。客は、表示部38に表示されたキー(図示せず)を操作することによって、所定の情報(会員客の場合における暗証番号等)を入力することができる。
【0056】
バーコードリーダ23は、把持できるグリップ形状であり、その先端部に、バーコードを読み取るためのバーコード読取部39を有している。バーコードリーダ23は、電気ケーブル40を介して本体20に対して電気的に接続されている。
図3は、景品管理装置5の電気的構成を示すブロック図である。
図3を参照して、各景品管理装置5は、制御部50(交換制御手段、交換レート取得手段、判別手段、算出手段、第1報知手段、第2報知手段)を備えている。制御部50は、CPUおよびそのプログラム等を記憶したROM、RAM等で構成されており、プログラムに従って演算処理等の所定の処理を実行する。
【0057】
制御部50には、前述した店側表示部32、客側表示部33、電源スイッチ30、モード切換部27、キーボード24、ジャーナルプリンタ29、カードリーダ22およびバーコードリーダ23と、計時部51と、メモリ部52(景品情報記憶手段)と、通信I/F(インタフェース)部53とが電気的に接続されている。計時部51、メモリ部52および通信I/F部53は、景品管理装置5に備えられている。
【0058】
計時部51は、計時を行ったり、閉店時等の所定のタイミングを検出したりする。さらに、計時部51は、カレンダー機能を持ち、景品の入出庫処理等が行われた日時を特定できる。
メモリ部52には、遊技店で取り扱われる景品の在庫情報(景品毎の在庫数)や各種設定情報等の必要な情報が記録されている。また、メモリ部52には、景品交換テーブル60が記録されている。
【0059】
景品交換テーブル60には、遊技店で取り扱われる各景品について、景品固有の登録コード(景品コード)、名称(景品名)および金銭的価値(景品金額)と、景品と交換するために必要な各交換レート(貸出レート)の遊技媒体の個数(交換玉数)と、前記交換玉数の遊技媒体と交換される景品の個数(交換単位)とを主に登録することができる(後述する図5E参照)。景品交換テーブル60にデータを登録する際、景品交換テーブル60の内容は、店側表示部32に表示される。
【0060】
通信I/F部53を介して、制御部50(景品管理装置5)は、T/C3や会員管理装置9やH/C4と通信することができる。さらに、景品管理装置5では、親機5Aと配下の子機5Bとは、それぞれの通信I/F部53を介して、互いに通信することができる(図1参照)。
以下では、景品交換テーブル60に関して景品管理装置5で実行される処理について説明する。当該処理には、第1〜第5パターンという主に5種類のパターンがあり、以下では、各パターンについて説明する。
【0061】
なお、この実施形態では、等価交換を想定して、前記比率(=交換レート÷貸出レート×100)を100%としている。そのため、貸出レートと、対応する交換レートとは同じ値であり、これらのレートを同じものとみなす。
(1)第1パターン
図4Aは、景品管理装置5によって実行される第1パターンの処理(景品登録処理)の手順を示すフローチャートである。図4Bは、景品管理装置5によって景品交換テーブル60に基づいて実行される景品交換に関する処理の手順を示すフローチャートである。図5A〜図5Eは、図4Aでの処理中に店側表示部32に表示される景品交換テーブル60の一例を示す図である。
【0062】
景品管理装置5の制御部50(図3参照)は、店員によるキーボード24(店側表示部32のタッチキーも含む。以下同様)等の操作によって、景品名(または景品コード)の入力があるか否かを監視している(ステップS1)。ここで、景品名と景品コードとは関係付けられていて、これらのうち、いずれか一方を入力すると、他方も入力されたことになる。ただし、景品名および景品コードの両者が関係付けられていない場合や、これらの関係付けを変更する場合には、景品名および景品コードの両方を入力する。
【0063】
景品名または景品コードの入力があると(ステップS1でYES)、制御部50は、入力された景品名および景品コードを景品交換テーブル60に登録する(ステップS2)。このときの景品交換テーブル60は、図5Aに示されている。景品交換テーブル60には、景品コードが0001の景品Aと、景品コードが0002の景品Bと、景品コードが0003の景品Cとが上から順番に登録されている。
【0064】
図4Aに戻って、次いで、制御部50は、店員によるキーボード24等の操作によって、登録した景品名(景品コード)についての景品金額の入力があるか否かを監視している(ステップS3)。景品金額の入力がない状態で所定時間が経過すると(ステップS3でNO、ステップS4でYES)、制御部50は、今回の取り引きをキャンセルし、新しく景品名または景品コードが入力されるのを待つ(ステップS1)。
【0065】
所定時間内に景品金額の入力があると(ステップS3でYES)、制御部50は、入力された景品金額を景品交換テーブル60に登録する(ステップS5)。このときの景品交換テーブル60は、図5Bに示されている。景品交換テーブル60には、景品コードが0001の景品Aの景品金額(2000円)と、景品コードが0002の景品Bの景品金額(500円)と、景品コードが0003の景品Cの景品金額(100円)とが登録されている。
【0066】
図4Aに戻って、次いで、制御部50は、景品名(景品コード)および景品金額が登録された各景品について、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数(玉数)を、仮の交換玉数(仮交換玉数)として、貸出レート(交換レート)毎に算出して景品交換テーブル60に登録する(ステップS6)。登録後の景品交換テーブル60は、図5Cに示されている。
【0067】
図5Cに示す景品交換テーブル60には、2000円の景品Aの仮交換玉数(ステップS6で算出された玉数)が、第1の貸出レート(交換レート)の場合に500玉(=2000円÷4円/玉)であることと、第2の貸出レート(交換レート)の場合に1250玉(=2000円÷1.6円/玉)であることとが登録されている。また、景品交換テーブル60には、500円の景品Bの仮交換玉数が、第1の貸出レートの場合に125玉(=500円÷4円/玉)であることと、第2の貸出レートの場合に312.5玉(=500円÷1.6円/玉)であることとが登録されている。また、景品交換テーブル60には、100円の景品Cの仮交換玉数が、第1の貸出レートの場合に25玉(=100円÷4円/玉)であることと、第2の貸出レートの場合に62.5玉(=100円÷1.6円/玉)であることとが登録されている。
【0068】
なお、等価交換でない(前記比率が100%でない)場合には、当該比率を考慮した交換レート(=貸出レート×100%でない当該比率/100)で景品金額を割って得た値が、仮交換玉数となる。
図4Aに戻って、次いで、制御部50は、ステップS6で算出した仮交換玉数が整数であるか否かを確認する(ステップS7)。この実施形態では、図5Cに示すように、第2の貸出レートにおける景品Bについての仮交換玉数(312.5個)および景品Cについての仮交換玉数(62.5個)のそれぞれは、整数でない。景品BおよびCのように、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数(仮交換玉数)が貸出レート(ここでは、第2の貸出レート)によっては整数個とならない景品を、「特定景品」ということにする。制御部50は、ステップS7において、特定景品があるか否かを判別している。
【0069】
第2の貸出レートにおける景品Bおよび景品C以外の全ての景品(第1の貸出レートにおける景品A、B、Cおよび第2の貸出レートにおける景品A)についての仮交換玉数は、整数なので(ステップS7でYES)、制御部50は、景品交換テーブル60において、当該仮交換玉数を正式な交換玉数として登録するとともに、第2の貸出レートにおける景品Bおよび景品C以外の全ての景品の交換単位を1個として登録する(ステップS8)。
【0070】
このときの景品交換テーブル60は、図5Dに示されている。図5Dに示す景品交換テーブル60では、第1の貸出レートにおいて、景品Aについての交換玉数は500玉であって交換単位は1個であることが登録されている。このことは、第1の貸出レートの遊技媒体500玉と1個の景品Aとが交換できることと、景品Aは1個ずつ交換できることとを意味している。同様に、景品交換テーブル60では、第1の貸出レートにおいて、景品Bについての交換玉数は125玉であって交換単位は1個であることが登録されており、景品Cについての交換玉数は25玉であって交換単位は1個であることが登録されている。また、景品交換テーブル60では、第2の貸出レートにおいて、景品Aについての交換玉数は1250玉であって交換単位は1個であることが登録されている。
【0071】
第2の貸出レートにおける景品Bおよび景品Cについての仮交換玉数は、整数にならないので(ステップS7でNO)、この場合、制御部50は、店側表示部32に、仮交換玉数が整数にならない旨を報知する警告画面61を表示する(ステップS9)。図5Dに示すように、警告画面61は、ポップアップ画面であり、第2の貸出レートにおける景品Bおよび景品Cについての仮交換玉数の各表示位置の近傍に表示される。各警告画面61には、整数でない仮交換玉数を指し示す矢印(←)と、「整数ではありません」というメッセージと、取消ボタン62とが表示されている。なお、警告画面61には、景品を何個単位で交換するのであれば、景品と交換される遊技媒体の数が整数になるのかといったメッセージが追加で表示されてもよい。
【0072】
警告画面61を見た店員が、各警告画面61の取消ボタン62(店側表示部32において取消ボタン62が表示された部分)を押すと(ステップS10でYES)、制御部50は、警告画面61を消去する(ステップS11)。警告画面61の消去と同時に、制御部50は、ステップS7で算出した整数でない仮交換玉数を整数になるまで整数倍(2倍、3倍…)で増加させ、これに応じて、当該仮交換玉数と釣り合う景品の数(当該仮交換玉数の遊技媒体と交換される景品数であり、当初は1個)も整数倍(仮交換玉数と等倍)で増加させる。制御部50は、景品交換テーブル60において、仮交換玉数が初めて整数となるまで増加した後の景品数(少なくとも2個以上)を交換単位として登録し、整数(最少の整数値)になった仮交換玉数を正式な交換玉数として登録する(ステップS11)。
【0073】
具体的には、図5Dでは、第2の貸出レートにおける景品Bについての当初の仮交換玉数は、312.5玉であって整数でないが、この値を2倍にすると当該仮交換玉数は625玉となり、初めて整数となる。このように625玉になるまで増加させた後の仮交換玉数と釣り合う景品Bの景品数は、2個(=625玉×第2の交換レート(1.6円/玉)÷景品Bの景品金額(500円))になるので、制御部50は、第2の貸出レートにおける景品Bについての交換玉数は625玉であって交換単位は2個であることを正式に登録する(図5E参照)。このことは、第2の貸出レートの場合には、625玉の遊技媒体と2個の景品Bとが交換できることと、景品Bは2個ずつ交換できることとを意味している。ここで登録した2個(複数個)という交換単位とは、整数個の遊技媒体と交換できるように複数個の同一景品(ここでは景品B)を組み合わせた場合に必要な当該景品の最少の数をあらわしており、交換に必要な遊技媒体の数が整数個となるように複数個の景品を組み合わせた「組み合わせ景品情報」である。また、この交換単位とは、同一景品を複数個組み合わせた組み合わせパターンをもあらわしている。
【0074】
同様に、第2の貸出レートにおける景品Cについての当初の仮交換玉数は、62.5玉であって整数でないが、この値を2倍にすると当該仮交換玉数は125玉となり、初めて整数となる。このように125玉になるまで増加させた後の仮交換玉数と釣り合う景品Cの景品数は、2個になるので、制御部50は、第2の貸出レートにおける景品Cについての交換玉数は125玉であって交換単位は2個であることを正式に登録する(図5E参照)。このことは、第2の貸出レートの場合には、125玉の遊技媒体と2個の景品Cとが交換できることと、景品Cは2個ずつ交換できることとを意味している。
【0075】
なお、ステップS9およびステップS10の処理は省略されてもよい。この場合、ステップS7で特定景品があると判別されると(ステップS7でNO)、制御部50によって、特定景品についての交換玉数および交換単位が速やかに自動算出されて景品交換テーブル60に登録される。
このようにして、図5Eに示すように、景品交換テーブル60が完成する。景品管理装置5のメモリ部52(図3参照)は、景品交換テーブル60において、特定景品(ここでは、景品BおよびC)を記憶しているとともに、同一の特定景品が2個以上の交換単位分あれば整数個の遊技媒体と交換できる場合における当該交換単位を各景品について貸出レート(交換レート)に関連付けて記憶している。
【0076】
次に、このように完成した景品交換テーブル60(図5E参照)に基づいて景品管理装置5の制御部50によって行われる景品交換に関する処理について、図4Bを参照しながら説明する。
遊技終了後の客は、獲得した遊技媒体を景品に交換するために、獲得した遊技媒体の数(獲得数)が記録されたレシート10、または、獲得数が関連付けられたカード11を持って景品カウンタに向う(図1参照)。ここでの獲得数とは、レシート10の場合には、玉数であり、カード11の場合には、持玉数および貯玉数の少なくとも一方を指す。
【0077】
レシート10の場合、店員は、レシート10に記録された獲得数を示すバーコードをバーコードリーダ23で読み取る(図2参照)。これにより、景品管理装置5では、制御部50が、獲得数を取得する。ここで、レシート10のバーコードには、前述したように獲得数についての貸出レートも記録されていて、制御部50は、獲得数とともに貸出レート(交換レート)も取得する。なお、複数枚のレシート10を読み取って計数結果(玉数)を合算して、合算後の計数結果を最終的な獲得数としてもよい。
【0078】
カード11の場合、店員または客がカード11をカードリーダ22のカード出入口36に差し込むと、カードリーダ22がカード11のIDを読取る(図2参照)。制御部50は、カードリーダ22で読取られたIDに関連付けられた持玉数(T/C3で管理)や貯玉数(会員管理装置9で管理)といった獲得数を呼び出す。そして、交換可能な貸出レートが複数種類ある場合には、店員が、景品管理装置5を操作することによって、景品と交換する遊技媒体の貸出レート(客が望む貸出レート)を指定することに応じて、制御部50は、当該貸出レートを取得する。なお、交換可能な貸出レートが1種類しかないのであれば、当該1種類の貸出レートが自動指定されて、制御部50によって取得される。また、カード11に関連付けられた持玉数および貯玉数を合算して、合算後の数値を最終的な獲得数としてもよい。
【0079】
図4Bを参照して、制御部50は、このようにして獲得数および貸出レート(交換レート)を取得すると(ステップS21でYES)、店員がキーボード24等を操作することによって景品選択(客が交換を希望する景品の種類の選択)があるか否かを監視する(ステップS22)。
景品選択があると(ステップS22でYES)、制御部50は、景品交換テーブル60(図5E参照)の内容に基づいて、選択された景品が特定景品か否かを判別する(ステップS23)。ちなみに、図5Eに示された景品BおよびCが特定景品である。
【0080】
選択された景品が特定景品でなければ(ステップS23でNO)、制御部50は、客からの要望を受けた店員がキーボード24等を操作することで、ステップS22で選択された景品について交換したい個数(交換個数)の選択があるか否かを監視する(ステップS24)。一方、選択された景品が特定景品であれば(ステップS23でYES)、制御部50は、店側表示部32、客側表示部33およびカードリーダ22の表示部38(図2参照)の少なくともいずれかに、警告表示を行う(ステップS25)。警告表示の一例として、後述する図7Bに示す内容の表示が挙げられる。制御部50は、警告表示によって、選択された景品が1個だけ交換することができないことや、該当する交換単位(図7Bにおいては、X個)に基づいて景品交換される旨を店員や客に報知する。これにより、店員や客は、その旨を速やかに把握できて使い勝手が良い。警告表示後、制御部50は、ステップS22で選択された特定景品についての交換個数の選択があるか否かを監視する(ステップS24)。
【0081】
特定景品、および、特定景品以外の景品のいずれが選択されたとしても、交換個数の選択があれば(ステップS24でYES)、制御部50は、選択された交換個数が、選択された景品についての交換単位に整合するか否かを、景品交換テーブル60(図5E参照)に基づいて判別する(ステップS26)。具体的には、制御部50は、選択された交換個数が、対応する交換単位の整数倍(1倍以上)である否かを判別する。つまり、第2の貸出レートにおける景品BおよびCの場合には(図5E参照)、選択された交換個数が、交換単位(2個)の整数倍(1倍、2倍、3倍…)であれば、制御部50は、ステップS26において整合すると判別する。交換単位が1の場合には(景品Aの場合等であり、図5E参照)、選択された交換個数が整数であれば、いずれの場合においても、制御部50は、ステップS26において整合すると判別する。制御部50は、ステップS26において整合しないと判別すると(ステップS26でNO)、ステップS25に戻って警告表示を行う。
【0082】
制御部50は、ステップS26において整合すると判別すると(ステップS26でYES)、現在の獲得数で、当該交換個数の景品と交換できるか否かを判別する(ステップS27)。具体的には、制御部50は、景品交換テーブル60(図5E参照)に基づいて、(選択された)交換個数に、(選択された)景品についての交換玉数を乗じて得た値が現在の獲得数以下であるか否かを判別する。当該値が現在の獲得数以下であれば、現在の獲得数で当該交換個数の景品と交換でき、当該値が現在の獲得数より多ければ、現在の獲得数では当該交換個数の景品と交換できない。
【0083】
現在の獲得数で当該交換個数の景品と交換できるのであれば(ステップS27でYES)、制御部50は、今回の景品選択を確定するとともに、現在の獲得数を、当該交換個数に交換玉数(選択された景品の交換玉数)を乗じて得た値だけ差し引くことで更新する(ステップS28)。
その後、制御部50は、店員がキーボード24等を操作することで、景品選択が完了したか否かを確認する(ステップS29)。
【0084】
景品選択が完了せず(ステップS29でNO)、新たな景品選択があれば(ステップS22でYES)、制御部50は、更新された現在の獲得数に基づいて、ステップS23〜S28の処理を行う。これにより、獲得数が、最も価値の低い景品1個と交換できなくなるまで減少するまでの範囲で、景品の種類および交換個数を追加で選択できる。
そして、最終的に景品選択が完了すると(ステップS29でYES)、制御部50は、景品交換処理を実行する(ステップS30)。
【0085】
遊技媒体を特殊景品と交換する場合には、制御部50は、景品交換処理として、選択された種類の特殊景品を交換個数だけを払い出す旨の指令を景品払出機6(図1参照)に送信する。そして、指令を受けた景品払出機6から特殊景品が自動で払い出される。
遊技媒体を一般景品と交換する場合には、制御部50は、景品交換処理として、たとえば、払い出すべき一般景品の種類(景品名)および交換個数を店側表示部32に表示する(図2参照)。店員は、店側表示部32に表示された景品名の一般景品を、景品カウンタの棚(図示せず)等から交換個数分だけ取り出し、これらの景品を揃えて客に払い出す。
【0086】
景品交換処理では、制御部50は、選択された景品の在庫を、選択された交換個数だけ差し引くことで更新する。
いずれにせよ、特定景品の場合には、制御部50は、ステップS30では、景品交換テーブル60(図5E参照)に記憶された該当する景品についての交換単位(ステップS26で参照)に基づいて景品交換処理を行っている。
【0087】
一方、現在の獲得数で交換個数(ステップS24で選択された交換個数)の景品と交換できないのであれば(ステップS27でNO)、制御部50は、店側表示部32、客側表示部33およびカードリーダ22の表示部38(図2参照)の少なくともいずれかに、警告表示を行って、店員(または客)に対して、景品選択や交換個数の再選択を促す(ステップS31)。警告表示の一例として、後述する図7Aに示す内容の表示が挙げられる。制御部50は、警告表示によって、遊技媒体の玉数不足のため、遊技媒体を選択された景品に交換できないことや、景品を選択し直す旨を店員や客に報知する。警告表示後、制御部50は、今回の景品の選択をキャンセルする(ステップS32)。
【0088】
以上のように、景品管理装置5では、メモリ部52が、景品交換テーブル60において、特定景品を記憶しているとともに、各特定景品についての交換単位を、交換レートに関連付けて(交換レート毎に)記憶している(図5E参照)。そして、特定景品については、前述したように、制御部50が、メモリ部52に記憶された交換単位(前述した組み合わせ景品情報)に基づいて交換処理を行う。そのため、遊技店の店員は、当該交換単位を、景品交換の度に自分で考えなくても済むので、景品交換に関して使い勝手が良い。
【0089】
ここで、景品BおよびCのように、景品交換テーブル60において複数個の交換単位が記録された景品であっても、別の交換レート(景品BおよびCの場合には、第1の交換レート)には、当該景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個になる(図5E参照)。この場合、制御部50は、図4Bの処理において、当該別の交換レートに基づく交換処理であれば、ステップS25の処理を省略し、景品1個単位での交換処理を行う。
【0090】
つまり、景品管理装置5では、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が交換レートに応じて整数個になったりならなかったりする景品について、遊技媒体の数が整数個にならない交換レートの場合には組み合わせ景品情報に基づいて交換処理がなされ、遊技媒体の数が整数個になる別の交換レートの場合には景品1個単位での交換処理がなされる。そのため、同一の景品において、それぞれの交換レートに応じて、景品の交換個数に過不足のない、適切な交換処理が可能なので、使い勝手が良い。
(2)第2パターン
図6は、景品管理装置5によって実行される第2パターンの処理の手順を示すフローチャートである。図7Aは、第1報知画面63を示す図である。図7Bは、第2報知画面64を示す図である。
【0091】
第1パターンの処理は、景品交換テーブル60にデータを登録する場合における処理について主に説明しているが、図6に示す第2パターンの処理は、遊技媒体を景品と交換するときを想定している。この場合、景品交換テーブル60には、景品コード、景品名および景品金額が事前に登録されているものの、貸出レート毎の交換玉数や交換単位は登録されておらず、図5Bに示す状態にある。
【0092】
前述したように、遊技終了後の客は、獲得した遊技媒体の数(獲得数)が記録されたレシート10、または、獲得数が関連付けられたカード11を持って景品カウンタに向う(図1参照)。ここでの獲得数とは、レシート10の場合には、玉数であり、カード11の場合には、持玉数および貯玉数の少なくとも一方を指す。
レシート10の場合、店員は、レシート10に記録された獲得数を示すバーコードをバーコードリーダ23で読み取る(図2参照)。これにより、景品管理装置5では、制御部50が、獲得数を取得する。ここで、レシート10のバーコードには、前述したように獲得数についての貸出レートも記録されていて、制御部50は、獲得数とともに貸出レートも取得する。なお、複数枚のレシート10を読み取って計数結果(玉数)を合算して、合算後の計数結果を最終的な獲得数としてもよい。
【0093】
カード11の場合、店員または客がカード11をカードリーダ22のカード出入口36に差し込むと、カードリーダ22がカード11のIDを読取る(図2参照)。制御部50は、カードリーダ22で読取られたIDに関連付けられた持玉数(T/C3で管理)や貯玉数(会員管理装置9で管理)といった獲得数を呼び出す。そして、店員が、景品管理装置5を操作することによって、景品と交換する遊技媒体の貸出レートを指定することに応じて、制御部50は、当該貸出レートを取得する。なお、交換可能な貸出レートが1種類しかないのであれば、当該1種類の貸出レートが自動指定されて、制御部50によって取得される。また、カード11に関連付けられた持玉数および貯玉数を合算して、合算後の数値を最終的な獲得数としてもよい。
【0094】
図6を参照して、制御部50は、このようにして獲得数および貸出レート(交換レート)を取得すると(ステップS41でYES)、店員がキーボード24等を操作することによって景品選択(客が交換を希望する景品の種類の選択)があるか否かを監視する(ステップS42)。景品選択がなされない状態で所定時間が経過すると(ステップS42でNO、ステップS43でYES)、制御部50は、今回の取り引きが中止されたものとして、キャンセル処理を行う(ステップS44)。キャンセル処理として、制御部50は、ステップS41で取得した獲得数および貸出レートのデータを景品管理装置5の中から消去したり、カード11をカードリーダ22から返却したりする。
【0095】
所定時間内に景品選択があると(ステップS42でYES)、制御部50は、選択された景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数(玉数)を取得する(ステップS45)。具体的には、制御部50は、選択された景品の景品金額を景品交換テーブル60(図5B)から取得するとともに、ステップS41で取得した貸出レートから交換レート(この実施例では、貸出レートと同じ値)を算出する。そして、制御部50が当該景品金額を当該交換レートで割って得た値が、ステップS45で取得される玉数である。
【0096】
次いで、制御部50は、ステップS45で取得された当該玉数が整数か否かを確認する(ステップS46)。つまり、制御部50は、ステップS46において、ステップS42で選択(指定)された景品が特定景品であるか否かを、ステップS41で取得した貸出レート(換言すれば、交換レート)によってステップS45で取得した玉数に基づいて判別する。
【0097】
当該玉数が整数であれば(ステップS46でYES)、選択された景品は特定景品でなく、この場合、制御部50は、客からの要望を受けた店員がキーボード24等を操作することで、ステップS42で選択された景品について交換したい個数(交換個数)の選択があるか否かを監視する(ステップS47)。景品の交換個数の選択がなされない状態で所定時間が経過すると(ステップS47でNO、ステップS48でYES)、制御部50は、前述したキャンセル処理を実行する(ステップS44)。
【0098】
所定時間内に景品の交換個数の選択があれば(ステップS47でYES)、制御部50は、現在の獲得数で、当該交換個数の景品と交換できるか否かを判別する(ステップS49)。具体的には、制御部50は、当該交換個数に前記玉数を乗じて得た値が現在の獲得数以下であるか否かを判別する。当該値が現在の獲得数以下であれば、現在の獲得数で当該交換個数の景品と交換でき、当該値が現在の獲得数より多ければ、現在の獲得数では当該交換個数の景品と交換できない。
【0099】
そして、現在の獲得数で当該交換個数の景品と交換できるのであれば(ステップS49でYES)、制御部50は、店員がキーボード24等を操作することで、景品選択が完了したか否かを確認する(ステップS50)。なお、このとき(ステップS50)、または、ステップS49とステップS50との間において、ステップS42で選択された景品の在庫を、ステップS47で選択された交換個数だけ差し引くことで更新するとともに、現在の獲得数を、当該交換個数に前記玉数を乗じて得た値だけ差し引くことで更新する。
【0100】
景品選択が完了せず(ステップS50でNO)、新たな景品選択があれば(ステップS42でYES)、制御部50は、更新された現在の獲得数に基づいて、ステップS45〜S49の処理を行う。これにより、獲得数が、最も価値の低い景品1個と交換できなくなるまで減少するまでの範囲で、景品の種類および交換個数を追加で選択できる。
そして、最終的に景品選択が完了すると(ステップS50でYES)、制御部50は、景品交換処理を実行する(ステップS51)。
【0101】
遊技媒体を特殊景品と交換する場合には、制御部50は、景品交換処理として、選択された種類の特殊景品を交換個数だけを払い出す旨の指令を景品払出機6(図1参照)に送信する。そして、指令を受けた景品払出機6から特殊景品が自動で払い出される。
遊技媒体を一般景品と交換する場合には、制御部50は、景品交換処理として、たとえば、払い出すべき一般景品の種類(景品名)および交換個数を店側表示部32に表示する(図2参照)。店員は、店側表示部32に表示された景品名の一般景品を、景品カウンタの棚(図示せず)等から交換個数分だけ取り出し、これらの景品を揃えて客に払い出す。
【0102】
一方、現在の獲得数で当該交換個数の景品と交換できないのであれば(ステップS49でNO)、制御部50は、店側表示部32(図2参照)に、「玉数不足のため、選択された景品に交換できません。景品を選択し直して下さい。」というようなメッセージが記載された第1報知画面63をポップアップ画面として表示したり(図7A参照)、このようなメッセージを音声で発したりすることで、獲得数の遊技媒体が今回選択された景品に交換できない旨を店員に報知する(ステップS52)。そのため、店員は、景品交換ができないことを速やかに把握できる。なお、第1報知画面63は、客側表示部33やカードリーダ22の表示部38(図2参照)に表示されてもよい。そうすれば、店員だけでなく、客も、景品交換ができないことを速やかに把握できる。このような報知と同時に、制御部50は、今回の景品の選択をキャンセルする(ステップS52)。その後、制御部50は、別の景品選択を待つ(ステップS42)。
【0103】
そして、ステップS42で選択された景品1個と交換するのに必要な玉数が整数でない場合(ステップS46でNO)、つまり、選択された景品が特定景品であることが判別された場合、制御部50は、選択された景品が特定景品であって、この景品は1個だけ交換することができない旨を報知する第2報知画面64(図7B参照)を店側表示部32に所定時間表示する(ステップS53)。そのため、店員は、特定景品が指定されたことを速やかに把握できる。なお、第2報知画面64は、客側表示部33やカードリーダ22の表示部38(図2参照)に表示されて、客も第2報知画面64を見ることができてもよい。
【0104】
また、制御部50は、ステップS53において、第1パターンのステップS11と同様に、ステップS45で取得した当該玉数(第1パターンにおける仮交換玉数)を整数になるまで整数倍で増加させ、これに応じて、選択された特定景品についての当該玉数と釣り合う景品数(当初は1個)も整数倍で増加させる。制御部50は、当該玉数が初めて整数となるまで増加した後の景品数(少なくとも2個以上)を、前述した交換単位とするとともに、整数となった玉数を、前述した交換玉数とする。
【0105】
具体的には、たとえば、前述した第2の貸出レートの遊技媒体と交換される特定景品として、ステップS42で景品B(図5B参照)が選択された場合、景品B1個と交換するのに必要な第2の貸出レートの遊技媒体の玉数は、312.5玉であって整数でない(図5C参照)。この場合、制御部50は、ステップS53において、当該玉数の値を整数倍する。そして、当該玉数を2倍すると、当該玉数は625玉になり、初めて整数となる。これに応じて、制御部50は、625玉の玉数と釣り合う景品数(当初は1個)を、2倍にして、2個(=625玉×第2の交換レート(1.6円/玉)÷景品Bの景品金額(500円))まで増加させる。そして、この2個の景品数を、第2の貸出レートの遊技媒体と交換される景品Bの交換単位とするとともに、当該整数の玉数(625玉)を、景品Bと交換される第2の貸出レートの遊技媒体の交換玉数とする。このことは、第2の貸出レートの遊技媒体625玉と2個の景品Bとが交換できることと、景品Bは2個ずつ交換できることとを意味している。
【0106】
なお、制御部50は、ステップS53において算出した交換単位および交換玉数を店側表示部32(図2参照)に表示してもよい。そうすれば、店側表示部32の表示内容を見た店員は、客に対して、選択された特定景品については、交換単位ずつであれば交換できる旨を伝えることができる。
制御部50は、ステップS53において交換単位および交換玉数を算出した後、現在の獲得数が交換単位の特定景品と交換するのに足りるか否かを判別する(ステップS54)。たとえば、第2の貸出レートの遊技媒体と景品Bとを交換する場合には、現在の獲得数が、当該交換玉数(ここでは、625玉)以上あれば、交換単位(2個)の景品Bと交換するのに足りる。
【0107】
現在の獲得数が交換単位の特定景品と交換するのに足りるのであれば(ステップS54でYES)、制御部50は、前述したステップS47に進み、それ以降の処理を実行する。ただし、ステップS47において、特定景品の交換個数の選択において、制御部50は、交換個数がステップS53で求めた交換単位の整数倍の値であれば、当該交換個数を受け付けて、ステップS49以降の処理を行う。その後のステップS51では、特定景品の場合、制御部50は、ステップS53で算出した交換単位に基づいて景品交換処理を行うことになる。
【0108】
現在の獲得数が交換単位の特定景品と交換するのに足りないのであれば(ステップS54でNO)、制御部50は、前述したように、獲得数の遊技媒体が今回選択された特定景品に交換できない旨を、店側表示部32の第1報知画面63(図7A参照)によって店員に報知するとともに、今回の景品の選択をキャンセルする(ステップS52)。その後、制御部50は、別の景品選択を待つ(ステップS42)。前述したように、第1報知画面63の内容は、客が見ることができてもよい。
【0109】
以上のように、遊技媒体と交換したい景品として特定景品が選択された場合(ステップS46でNO)、制御部50が、当該特定景品についての交換単位を算出する(ステップS53)。
そのため、指定された特定景品と遊技媒体とを交換する場合には、特定景品が指定される度に制御部50によって算出された当該特定景品についての交換単位に基づいて景品交換を行えば、特定景品と交換される遊技媒体の数を整数個とすることができる。そのため、店員は、景品交換される遊技媒体の数が整数個になるために必要な景品の交換単位を、景品交換の度に自分で考えなくても済むので、景品交換に関して使い勝手が良い。第2パターンでは、店員は、獲得数および貸出レートを景品管理装置5に取得させて、客の希望する景品の種類および個数を選択すれば、他の処理については、景品管理装置5が実行するので使い勝手がよい。
(3)第3パターン
次に、第3パターンについて説明する。前述した第1パターンおよび第2パターンでは、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数(玉数)が整数でない特定景品の場合において、玉数が整数になるまで当該玉数および当該(同一の)特定景品の数(当初は1個)を整数倍して増加し、増加後の特定景品の数を交換単位として、交換単位毎の景品交換ができるようにすることで、整数個の遊技媒体と同一特定景品との交換を可能にしている。
【0110】
これに加え、第3パターン以降では、ある景品1個と交換するのに必要な玉数が整数でない特定景品の場合において、この特定景品と、当該特定景品とは別の特定景品とを組み合わせた景品群と交換するのに必要な玉数が整数となるのであれば、当該景品群と遊技媒体との交換が可能になっている。
図8は、第3パターンの処理に係る景品交換テーブル60を示す図である。
【0111】
図8を参照して、前述した交換レート(この実施形態では、貸出レートと同じ値)に、前述した第1の交換レート(4円/玉)と、前述した第2の交換レート(1.6円/玉)という2つの種類があるとする。そして、景品名がAAで景品金額が500円の景品AA(景品コード:0011)と、景品名がBBで景品金額が420円の景品BB(景品コード:0012)と、景品名がCCで景品金額が350円の景品CC(景品コード:0013)と、景品名がDDで景品金額が280円の景品DD(景品コード:0014)と、景品名がEEで景品金額が250円の景品EE(景品コード:0015)とがあるとする。
【0112】
第1の交換レートの場合、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数(玉数)は、景品AAの場合には125玉であり、景品BBの場合には105玉であり、景品CCの場合には87.5玉であり、景品DDの場合には70玉であり、景品EEの場合には62.5玉である。景品AA、BBおよびDDの場合、それぞれの当該玉数が整数個なので、交換単位は1個となり、それぞれの当該玉数は、前述した交換玉数となる。
【0113】
しかし、景品CCおよびEEの場合、それぞれの玉数が整数個にならない。この場合、景品CCおよびEEのそれぞれの玉数を整数倍(2倍)すれば、整数倍した後の景品CCおよびEEのそれぞれの玉数(景品CCの場合、175玉であり、景品EEの場合、125玉)は、初めて整数個になる。整数個になったそれぞれの玉数が交換玉数となり、このときに得られる景品CCおよびEEのそれぞれについての交換単位は2個(=当初の1個×2)となる。つまり、景品CCおよびEEの場合、交換単位である2個ずつであれば、整数個の遊技媒体と交換できる。
【0114】
なお、参考として、図8には、第1の交換レートにおける景品CCおよびEEについて、交換単位が1個とした場合の玉数(仮交換玉数ということにする)が、交換玉数の数値の真下において括弧書きで示されている。
そして、景品CCおよびEEの場合、それぞれを2個ずつ交換するだけでなく、両方の景品を1個ずつ組み合わせた景品群であっても整数個の遊技媒体と交換できる。つまり、景品CCおよびEEを1個ずつ組み合わせた景品群は、第1の交換レートの遊技媒体150玉(=景品CCの仮交換玉数(87.5玉)+景品EEの仮交換玉数(62.5玉))と交換できる。
【0115】
第2の交換レートの場合、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数(玉数)は、景品AAの場合には312.5玉であり、景品BBの場合には262.5玉であり、景品CCの場合には218.75玉であり、景品DDの場合には175玉であり、景品EEの場合には156.25玉である。景品DDの場合、当該玉数が整数個なので、交換単位は1個となり、当該玉数(175玉)は、交換玉数となる。
【0116】
しかし、景品AA、BB、CCおよびEEの場合、それぞれの玉数が整数個にならない。この場合、景品AAおよびBBのそれぞれの玉数を整数倍(2倍)すれば、整数倍した後の景品AAおよびBBのそれぞれの玉数(景品AAの場合、625玉であり、景品BBの場合、525玉)は、初めて整数個になる。整数個になったそれぞれの玉数が交換玉数となり、このときに得られる景品AAおよびBBのそれぞれについての交換単位は2個(=当初の1個×2)となる。つまり、景品AAおよびBBの場合、交換単位である2個ずつであれば、整数個の遊技媒体と交換できる。そして、景品CCおよびEEのそれぞれの玉数を整数倍(4倍)すれば、整数倍した後の景品CCおよびEEのそれぞれの玉数(景品CCの場合、875玉であり、景品EEの場合、625玉)は、初めて整数個になる。整数個になったそれぞれの玉数が交換玉数となり、このときに得られる景品CCおよびEEのそれぞれについての交換単位は4個(=当初の1個×4)となる。つまり、景品CCおよびEEの場合、交換単位である4個ずつであれば、整数個の遊技媒体と交換できる。
【0117】
なお、参考として、図8には、第2の交換レートにおける景品AA、BB、CCおよびEEについて、交換単位が1個として場合の玉数(仮交換玉数ということにする)が、交換玉数の数値の真下において括弧書きで示されている。
そして、景品AAおよびBBの場合、それぞれを2個ずつ交換するだけでなく、両方の景品を1個ずつ組み合わせた景品群であっても整数個の遊技媒体と交換できる。つまり、景品AAおよびBBを1個ずつ組み合わせた景品群は、第2の交換レートの遊技媒体575玉(=景品AAの仮交換玉数(312.5玉)+景品BBの仮交換玉数(262.5玉))と交換できる。なお、景品AA1個と、景品CC2個または景品EE2個とを組み合わせた景品群や、景品BB1個と、景品CC2個または景品EE2個とを組み合わせた景品群も、整数個の遊技媒体と交換できる。
【0118】
また、同様に、景品CCおよびEEの場合、それぞれを4個ずつ交換するだけでなく、両方の景品を1個ずつ組み合わせた景品群であっても整数個の遊技媒体と交換できる。つまり、景品CCおよびEEを1個ずつ組み合わせた景品群は、第2の交換レートの遊技媒体375玉(=景品CCの仮交換玉数(218.75玉)+景品EEの仮交換玉数(156.25玉))と交換できる。
【0119】
このように、図8に示す景品AA〜CCおよびEEは、いずれも、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が貸出レートによっては整数個とならない特定景品である。具体的には、景品AAおよびBBは、それ1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が第2の貸出レートでは整数個とならない特定景品である。景品CCおよびEEは、それ1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が第1〜第2の貸出レートのいずれにおいても整数個とならない特定景品である。
【0120】
これらの特定景品は、前述した第1パターンおよび第2パターンの手順によって、2個以上の交換単位分あれば整数個の遊技媒体と交換できる。さらに、これらの特定景品は、貸出レートによっては、別の特定景品と所定の組み合わせパターンで組み合わされた景品群(特定景品群)を構成した場合にも、整数個の遊技媒体と交換できる。そして、第3パターンの景品交換テーブル60は、交換単位だけでなく、当該組み合わせパターンも交換レートに関連付けて記憶している(詳しくは後述する)。
【0121】
景品交換テーブル60で記憶されている当該組み合わせパターンとは、異なる種類の景品を組み合わせた組み合わせパターンであり、実際には、特定景品群を構成すれば整数個の遊技媒体と交換できる特定景品に対して、当該特定景品群を構成するために組み合わせ可能な特定景品の景品名およびその個数を含む。この組み合わせパターンは、交換に必要な遊技媒体の数が整数個となるように複数個の景品を組み合わせた「組み合わせ景品情報」である。
【0122】
たとえば、第1の交換レートの景品CCの場合における当該組み合わせパターンは、1個の景品EEであり、景品EEが、1個の景品CCに対して組み合わせ可能な特定景品である。また、第2の交換レートの景品AAの場合における当該組み合わせパターンは、1個の景品BB、2個の景品CCまたは2個の景品EEであり、景品BB、CCまたはEEが、1個の景品AAに対して組み合わせ可能な特定景品である。
【0123】
以上を踏まえて、第3パターンの処理について説明する。
図9は、景品管理装置5によって実行される第3パターンの処理(景品登録処理)の手順を示すフローチャートである。図9の処理は、図8の景品交換テーブル60にデータを登録する場合における処理について説明している。そのため、この処理を開始する直前では、景品交換テーブル60には、具体的なデータ(景品名や交換単位等)は登録されていない。なお、景品と交換される遊技媒体の交換レート(貸出レート)は、予め景品管理装置5に入力されている。
【0124】
図9を参照して、景品管理装置5の制御部50(図3参照)は、店員による景品名(または景品コード)の入力があるか否かを監視している(ステップS61)。
景品名または景品コードの入力があると(ステップS61でYES)、制御部50は、ステップS2の場合と同様に、入力された景品名および景品コードを景品交換テーブル60に登録する(ステップS62)。これにより、景品交換テーブル60には、景品AAの景品コード(0011)および景品名(AA)と、景品BBの景品コード(0012)および景品名(BB)と、景品CCの景品コード(0013)および景品名(CC)と、景品DDの景品コード(0014)および景品名(DD)と、景品EEの景品コード(0015)および景品名(EE)とが上から順番に登録される(図8参照)。
【0125】
次いで、制御部50は、ステップS3の場合と同様に、登録した景品名(景品コード)についての店員による景品金額の入力があるか否かを監視する(ステップS63)。景品金額の入力がない状態で所定時間が経過すると(ステップS63でNO、ステップS64でYES)、制御部50は、今回の取り引きをキャンセルし、新しく景品名または景品コードが入力されるのを監視する(ステップS61)。
【0126】
景品金額の入力があると(ステップS63でYES)、制御部50は、入力された景品金額を景品交換テーブル60に登録する(ステップS65)。そのため、景品交換テーブル60には、景品AAの景品金額(500円)と、景品BBの景品金額(420円)と、景品CCの景品金額(350円)と、景品DDの景品金額(280円)と、景品EEの景品金額(250円)とが登録される(図8参照)。
【0127】
次いで、制御部50は、ステップS6の場合と同様に、景品名(景品コード)および景品金額が登録された各景品について、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数(玉数)を、仮の交換玉数(仮交換玉数)として、貸出レート(交換レート)毎に算出して景品交換テーブル60に登録する(ステップS66)。仮交換玉数は、交換レート毎に、景品金額を交換レートで割って得られる値である。
【0128】
なお、等価交換でない(前記比率が100%でない)場合には、第1パターンと同様に、当該比率を考慮して仮交換玉数が算出される。
次いで、制御部50は、ステップS66で算出した仮交換玉数が整数であるか否かを確認する(ステップS67)。この第3パターンでは、第1の貸出レートにおける景品AA、BBおよびDD、ならびに、第2の貸出レートにおける景品DDのそれぞれについての(仮)交換玉数は、整数であるが、それ以外の仮交換玉数(図8で括弧書きで示された数値)は、整数でない(図8参照)。
【0129】
よって、第1の貸出レートにおける景品AA、BBおよびDD、ならびに、第2の貸出レートにおける景品DDのそれぞれについての仮交換玉数は、整数なので(ステップS67でYES)、制御部50は、景品交換テーブル60において、当該仮交換玉数を正式な交換玉数として登録するとともに、第1の貸出レートにおける景品AA、BBおよびDD、ならびに、第2の貸出レートにおける景品DDの交換単位を1個として登録する(ステップS68)。そのため、第1の貸出レートにおける景品AA、BBおよびDDについては、それぞれの対応する交換玉数の遊技媒体と1個の景品とが交換でき、第2の貸出レートにおける景品DDについては、対応する交換玉数(175玉)の遊技媒体と1個の景品DDとが交換できることが登録される(図8参照)。
【0130】
第1の貸出レートにおける景品CCおよびEE、第2の貸出レートにおける景品AA、BB、CCおよびEEのそれぞれについての仮交換玉数は、整数にならないので(ステップS67でNO)、この場合、制御部50は、店側表示部32に、前述した警告画面61(図5D参照)を表示する(ステップS69)。警告画面61は、店側表示部32上の景品交換テーブル60(図8参照)において、整数でない仮交換玉数の各表示位置の近傍に表示される。
【0131】
警告画面61を見た店員が、各警告画面61の取消ボタン62(図5D参照)を押すと(ステップS70でYES)、制御部50は、警告画面61を消去する(ステップS71)。ステップS71において、警告画面61の消去と同時に、制御部50は、ステップS11の場合と同様に、ステップS67で算出した整数でない仮交換玉数を整数になるまで整数倍で増加させ、これに応じて、当該仮交換玉数と釣り合う景品数(当初は1個)も整数倍で増加させる。そして、制御部50は、景品交換テーブル60において、仮交換玉数が初めて整数となるまで増加した後の景品数(少なくとも2個以上)を交換単位として登録し、整数になった仮交換玉数を正式な交換玉数として登録する(ステップS71)。
【0132】
具体的には、図8を参照して、一例として第1の貸出レートの場合における景品CCについては、当初の仮交換玉数(87.5玉)が、2倍すると初めて整数(175玉)になり、このときの交換単位は、2個となる。このことは、第1の貸出レートの場合には、交換玉数が175玉(=87.5玉×2)の遊技媒体と2個の景品CCとが交換できることと、景品CCは2個ずつ交換できることとを意味している。そのため、第1の貸出レートの場合における景品CCについては、交換単位は、2個として登録され、正式な交換玉数は、175玉として登録される。
【0133】
さらに、ステップS71では、制御部50は、交換される遊技媒体の数が整数となるように組み合わせる事ができる他の特定景品(前述した組み合わせ可能な特定景品)の景品名およびその個数を算出して景品交換テーブル60に登録する。登録後の景品交換テーブル60が図8に示されている。
具体的には、たとえば、第1の貸出レートの場合において、1個の景品CCに対して組み合わせ可能な特定景品は、前述したように1個の景品EEであり、逆に、1個の景品EEに対して組み合わせ可能な特定景品は、1個の景品CCである。また、第2の貸出レートの場合において、1個の景品AAに対して組み合わせ可能な特定景品は、前述したように1個の景品BB、2個の景品CCまたは2個の景品EEである。また、第2の貸出レートの場合において、1個の景品BBに対して組み合わせ可能な特定景品は、1個の景品AA、2個の景品CCまたは2個の景品EEである。また、第2の貸出レートの場合において、1個の景品CCに対して組み合わせ可能な特定景品は、1個の景品EEであり、1個の景品EEに対して組み合わせ可能な特定景品は、1個の景品CCである。制御部50は、ステップS71において、これらの組み合わせ可能な特定景品と、その景品についての必要個数とを算出して景品交換テーブル60に登録する。
【0134】
このようにして、図8に示すように、景品交換テーブル60が完成する。
景品管理装置5のメモリ部52(図3参照)は、前述したように、景品交換テーブル60において、景品AA〜EEといった特定景品を記憶しているとともに、同一の特定景品が2個以上の交換単位分あれば整数個の遊技媒体と交換できる場合における当該交換単位を各景品について交換レートに関連付けて記憶している。
【0135】
また、景品交換テーブル60を参照して、景品AAの場合、第2の交換レート(貸出レート)において、1個の景品AAと、1個の景品BB、2個の景品CCまたは2個の景品EEと組み合わせて景品群を構成すれば、当該景品群は、整数個の遊技媒体と交換できる。景品BBの場合、第2の交換レートにおいて、1個の景品BBと、1個の景品AA、2個の景品CCまたは2個の景品EEと組み合わせて景品群を構成すれば、当該景品群は、整数個の遊技媒体と交換できる。景品CCの場合、第1および第2の各交換レートにおいて、1個の景品CCと1個の景品EEと組み合わせて景品群を構成すれば、当該景品群は、整数個の遊技媒体と交換できる。景品EEの場合、第1および第2の各交換レートにおいて、1個の景品EEと1個の景品CCと組み合わせて景品群を構成すれば、当該景品群は、整数個の遊技媒体と交換できる。
【0136】
つまり、メモリ部52(図3参照)は、景品交換テーブル60において、所定の組み合わせパターンで組み合わされた複数種類の特定景品群であれば整数個の遊技媒体と交換できる場合における当該組み合わせパターンを各景品について交換レートに関連付けて記憶している。
店員が客から景品交換の依頼を受ける際、店側表示部32には景品交換テーブル60の内容が表示されている。そして、客が景品交換を希望する景品が特定景品の場合であって、客の遊技媒体の貸出レートでは、特定景品単品での交換ができない場合(第1の貸出レートにおける景品CCおよびEE、第2の貸出レートにおける景品AA、BB、CCおよびEEのいずれかが選択された場合)には、店員は、店側表示部32の表示を見て、景品交換テーブル60に登録された交換単位ずつであれば交換できることを客に説明する。
【0137】
別の選択肢として、店員は、店側表示部32の表示を見て、単品での交換ができない貸出レートにおける特定景品1個と、この特定景品に組み合わせ可能な所定個数の特定景品とで構成された景品群であれば、交換できることも客に説明する。
たとえば、第1の貸出レートにおける景品CCの場合、店員は、景品CCが2個ずつあれば遊技媒体と交換できること、または、1個のCC景品と1個のEE景品とで構成された景品群であれば遊技媒体と交換できることを客に説明する。
【0138】
以上のように、景品管理装置5では、メモリ部52が、景品交換テーブル60において、特定景品を記憶しているとともに、各特定景品についての交換単位および前述した組み合わせパターンを、交換レートに関連付けて(交換レート毎に)記憶している(図8参照)。そのため、遊技媒体を特定景品と交換する場合には、メモリ部52に予め記憶された当該特定景品についての交換単位や組み合わせパターンに基づいて景品交換を行えば、特定景品と交換される遊技媒体の数を整数個とすることができる。そのため、店員は、景品交換される遊技媒体の数が整数個になるために必要な景品の交換単位や組み合わせパターンを、景品交換の度に自分で考えなくても済むので、景品交換に関して使い勝手が良い。
【0139】
このように店員が店側表示部32の景品交換テーブル60の表示を見て客に説明する代わりに、制御部50が、次に説明する第4パターンの処理を行ってもよい。
(4)第4パターン
図10は、景品管理装置5によって実行される第4パターンの処理の手順を示すフローチャートである。
【0140】
前述したように、遊技終了後の客は、前述した獲得数が記録されたレシート10、または、獲得数が関連付けられたカード11を持って景品カウンタに向う(図1参照)。
図10を参照して、制御部50は、ステップS41の場合と同様に、カードリーダ22やバーコードリーダ23(図2参照)によってレシート10またはカード11から獲得数および貸出レート(交換レート)を取得すると(ステップS81でYES)、ステップS42の場合と同様に、景品選択があるか否かを監視する(ステップS82)。景品選択がなされない状態で所定時間が経過すると(ステップS82でNO、ステップS83でYES)、制御部50は、前述したキャンセル処理を行う(ステップS84)。
【0141】
所定時間内に景品選択があると(ステップS82でYES)、制御部50は、景品交換テーブル60(図8参照)の内容に基づいて、選択された景品が特定景品か否かを判別する(ステップS85)。ちなみに、図8に示された景品AA〜CCおよびEEは、全て特定景品である。
選択された景品が特定景品でなければ(ステップS85でNO)、制御部50は、ステップS47の場合と同様に、ステップS82で選択された景品の交換個数の選択があるか否かを監視する(ステップS86)。景品の交換個数の選択がなされない状態で所定時間が経過すると(ステップS86でNO、ステップS87でYES)、制御部50は、前述したキャンセル処理を実行する(ステップS84)。
【0142】
所定時間内に景品の交換個数の選択があれば(ステップS86でYES)、制御部50は、ステップS49の場合と同様に、現在の獲得数で、当該交換個数の景品と交換できるか否かを判別する(ステップS88)。
そして、現在の獲得数で当該交換個数の景品と交換できるのであれば(ステップS88でYES)、制御部50は、ステップS50の場合と同様に、景品選択が完了したか否かを確認する(ステップS89)。なお、このとき(ステップS89)、または、ステップS88とステップS89との間において、制御部50は、ステップS82で選択された景品の在庫を、ステップS86で選択された交換個数だけ差し引くことで更新するとともに、現在の獲得数を、当該交換個数に交換玉数(選択された景品の交換玉数)を乗じて得た値だけ差し引くことで更新する。
【0143】
景品選択が完了せず(ステップS89でNO)、新たな景品選択があれば(ステップS82でYES)、制御部50は、更新された現在の獲得数に基づいて、ステップS85〜S88の処理を行う。これにより、獲得数が、最も価値の低い景品1個と交換できなくなるまで減少するまでの範囲で、景品の種類および交換個数を追加で選択できる。
そして、最終的に景品選択が完了すると(ステップS89でYES)、制御部50は、前述した景品交換処理を実行する(ステップS90)。
【0144】
一方、現在の獲得数で交換個数(ステップS86で選択された交換個数)の景品と交換できないのであれば(ステップS88でNO)、制御部50は、ステップS52の場合と同様に、店側表示部32(図2参照)に第1報知画面63(図7A参照)を表示すること等によって、獲得数の遊技媒体が今回選択された景品に交換できない旨を店員に報知するとともに、今回の景品の選択をキャンセルする(ステップS91)。そのため、店員は、景品交換ができないことを速やかに把握できる。第1報知画面63は、前述したように客が見ることができてもよい。その後、制御部50は、別の景品選択を待つ(ステップS82)。
【0145】
そして、ステップS82で選択された景品が特定景品である場合には(ステップS85でYES)、制御部50は、景品交換テーブル60(図8参照)の内容に基づいて、ステップS81で取得した貸出レート(交換レート)では、当該特定景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数は整数になるか否かを判別する(ステップS92)。たとえば、景品AA1個と交換するのに必要な遊技媒体の数は、第1の貸出レートの場合には、整数になるが、第2の貸出レートの場合には、整数にならない。
【0146】
ステップS81で取得した貸出レート(交換レート)では、ステップS82で選択された特定景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数は整数になるのであれば(ステップS92でYES)、制御部50は、ステップS86に進み、以降の処理を行う。
ステップS81で取得した貸出レート(交換レート)では、ステップS82で選択された特定景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数は整数にならないのであれば(ステップS92でNO)、制御部50は、その旨を報知するために、前述した第2報知画面64(図7B参照)を店側表示部32に所定時間表示する(ステップS93)。そのため、店員は、特定景品が指定されたこと(指定された貸出レートでは、当該特定景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数にならないこと)を速やかに把握できる。第2報知画面64は、客側表示部33やカードリーダ22の表示部38(図2参照)に表示されて、客も第2報知画面64を見ることができるとよい。そうすれば、店員が、前記旨を客に説明しなくても済む。
【0147】
また、ステップS93において、制御部50は、ステップS81で取得した貸出レートに関し、選択された当該特定景品に対して組み合わせ可能な景品と、当該特定景品についての交換単位および交換玉数を景品交換テーブル60(図8参照)から取得する。制御部50は、取得した内容を、第2報知画面64(図7B参照)において店員や客に報知するとよい。当該内容は、第2報知画面64において括弧書きで示された部分である(図7B参照)。図7Bにおいて、「X個ずつ((この場合に必要な)玉数:Z玉)の交換ができます。」というメッセージにおける「X個」が、取得した交換単位であり、「景品Yと組み合わせれば交換できます。」というメッセージにおける「景品Y」が、取得した組み合わせ可能な景品である。これにより、選択された特定景品について、該当する交換単位(ここでは、X個)や組み合わせパターン(組み合わせ可能な景品Yとの組み合わせ)に基づいて景品交換される旨が店員や客に速やかに報知されるので使い勝手が良い。
【0148】
そして、図10に戻り、制御部50は、ステップS93において組み合わせ可能な景品、交換単位および交換玉数を景品交換テーブル60から取得した後、現在の獲得数が、前述した組み合わせパターン(図8参照)で組み合わされた景品群、または前記交換単位の同一特定景品と交換するのに足りるか否かを判別する(ステップS94)。当該景品群とは、ステップS82で選択された特定景品1個と、ステップS93で取得された組み合わせ可能な(必要個数の)景品とのまとまりである。
【0149】
たとえば、第1の貸出レートの遊技媒体と景品CC(図8参照)とを交換する場合には、現在の獲得数が、ステップS93で取得された交換玉数(ここでは、175玉)以上あれば、現在の獲得数は、交換単位(2個)の景品CCと交換するのに足りる。または、第1の貸出レートの遊技媒体と景品CCとを交換する場合には、現在の獲得数が、景品CC1個と交換するのに必要な遊技媒体の数(87.5玉)と、景品CCについてステップS93で取得された組み合わせ可能な景品EE1個と交換するのに必要な遊技媒体の数(62.5玉)との合計個数(150玉)以上あれば、現在の獲得数は、1個の景品CCと1個の景品EEとを組み合わせた景品群と交換するのに足りる。
【0150】
現在の獲得数が、前述した景品群または交換単位の同一特定景品と交換するのに足りるのであれば(ステップS94でYES)、制御部50は、景品の交換個数の選択があるか否かを監視する(ステップS86)。このとき、制御部50は、店員がキーボード24(図2参照)を操作すること等により、現在の獲得数の遊技媒体を景品群および交換単位分の同一特定景品のどちらに交換するかについての選択があるか否かも一緒に監視する。
【0151】
前記景品群が複数種類の特定景品1個ずつで構成されている場合、遊技媒体を前記景品群に交換することが選択されるとともに、交換個数が選択されると(ステップS86でYES)、景品群を構成する各景品が同じ交換個数だけ選択されたことになる。ただし、たとえば、景品AA1個と、景品CC(または景品EE)2個とを組み合わせて景品群を構成する場合(図8参照)、交換個数が選択されると(ステップS86でYES)、景品AAは、1×交換個数分の個数が選択される一方で、景品CC(または景品EE)は、2×交換個数分の個数が選択されたことになる。このような交換個数の選択があると、制御部50は、ステップS88以降の処理を行う。
【0152】
また、同一特定景品に交換することが選択されるとともに、交換個数が選択されると(ステップS86でYES)、制御部50は、交換個数がステップS93で求めた交換単位の整数倍の値であれば、当該交換個数を受け付けて、ステップS88以降の処理を行う。
そして、その後のステップS90では、特定景品の場合、制御部50は、メモリ部52の景品交換テーブル60(図8参照)に記憶された該当する景品についての交換単位や異なる種類の景品の組み合わせパターン(前述した組み合わせ景品情報であり、ステップS93で取得)に基づいて景品交換処理を行うことになる。そのため、遊技店の店員は、当該交換単位や組み合わせパターンを、景品交換の度に自分で考えなくても済むので、景品交換に関して使い勝手が良い。
【0153】
一方、ステップS93で交換玉数、交換単位および組み合わせ可能な景品を取得した後、現在の獲得数が景品群または交換単位の同一特定景品と交換するのに足りないのであれば(ステップS94でNO)、制御部50は、獲得数の遊技媒体が今回選択された特定景品に交換できない旨を、店側表示部32の第1報知画面63(図7A参照)によって店員に報知するとともに、今回の景品の選択をキャンセルする(ステップS91)。なお、第1報知画面63は、客側表示部33やカードリーダ22の表示部38(図2参照)に表示されてもよい。そうすれば、店員だけでなく、客も、景品交換ができないことを速やかに把握できる。その後、制御部50は、別の景品選択を待つ(ステップS82)。
【0154】
なお、第4パターンの処理は、第3パターンの処理(図9参照)によって景品交換テーブル60(図8参照)が完成された後に行われるが、前述した第1パターンの処理(図4A参照)によって景品交換テーブル60(図5E参照)が完成された後に行われてもよい。この場合、第1パターンの処理の後に行われる第4パターンの処理では、ステップS93において組み合わせ可能な景品を取得することが省略され、ステップS94において景品群を考慮する処理が省略される。結果として、図4Bに示すのとほぼ同じ処理が行われる。
【0155】
ここで、景品AAやBB等のように、景品交換テーブル60において複数個の交換単位や組み合わせ可能な景品名(前述した組み合わせ景品情報)が記憶された景品であっても、別の交換レート(景品AAおよびBBの場合には、第1の交換レート)には、当該景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個になる(図8参照)。この場合、制御部50は、図10の処理において、当該別の交換レートに基づく交換処理であれば、ステップS92〜S94の処理を省略し(または、ステップS92でYESとなり)、景品1個単位での交換処理を行う。
【0156】
つまり、景品管理装置5では、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が交換レートに応じて整数個になったりならなかったりする景品について、遊技媒体の数が整数個にならない交換レートの場合には組み合わせ景品情報に基づいて交換処理がなされ、遊技媒体の数が整数個になる別の交換レートの場合には景品1個単位での交換処理がなされる。そのため、同一の景品において、それぞれの交換レートに応じて、景品の交換個数に過不足のない、適切な交換処理が可能なので、使い勝手が良い。
(5)第5パターン
図11は、景品管理装置5によって実行される第5パターンの処理の手順を示すフローチャートである。図11に示す第5パターンの処理は、遊技媒体を特定景品と交換するときを想定している。この場合、景品交換テーブル60(図8参照)には、景品コード、景品名および景品金額が事前に登録されているものの、交換玉数や交換単位や組み合わせ可能な景品名(個数)は登録されていない。
【0157】
前述したように、遊技終了後の客は、前述した獲得数が記録されたレシート10、または、獲得数が関連付けられたカード11を持って景品カウンタに向う(図1参照)。
図11を参照して、制御部50は、ステップS41の場合と同様に、カードリーダ22やバーコードリーダ23(図2参照)によってレシート10またはカード11から獲得数および貸出レート(交換レート)を取得すると(ステップS101でYES)、ステップS42の場合と同様に、景品選択があるか否かを監視する(ステップS102)。景品選択がなされない状態で所定時間が経過すると(ステップS102でNO、ステップS103でYES)、制御部50は、前述したキャンセル処理を行う(ステップS104)。
【0158】
所定時間内に景品選択があると(ステップS102でYES)、制御部50は、ステップS45の場合と同様に、選択された景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数(玉数)を取得する(ステップS105)。
次いで、制御部50は、ステップS46の場合と同様に、ステップS105で取得された当該玉数が整数か否かを確認する(ステップS106)。つまり、制御部50は、ステップS106において、ステップS46の場合と同様に、ステップS102で選択(指定)された景品が特定景品であるか否かを、ステップS101で取得した貸出レート(換言すれば、交換レート)によってステップS105で取得した玉数に基づいて判別する。
【0159】
当該玉数が整数であれば(ステップS106でYES)、選択された景品は特定景品でなく、この場合、制御部50は、ステップS47の場合と同様に、ステップS102で選択された景品の交換個数の選択があるか否かを監視する(ステップS107)。景品の交換個数の選択がなされない状態で所定時間が経過すると(ステップS107でNO、ステップS108でYES)、制御部50は、前述したキャンセル処理を実行する(ステップS104)。
【0160】
所定時間内に景品の交換個数の選択があれば(ステップS107でYES)、制御部50は、ステップS49の場合と同様に、現在の獲得数で、当該交換個数の景品と交換できるか否かを判別する(ステップS109)。
そして、現在の獲得数で当該交換個数の景品と交換できるのであれば(ステップS109でYES)、制御部50は、ステップS50の場合と同様に、景品選択が完了したか否かを確認する(ステップS110)。なお、このとき(ステップS110)、または、ステップS109とステップS110との間において、制御部50は、ステップS102で選択された景品の在庫を、ステップS107で選択された交換個数だけ差し引くことで更新するとともに、現在の獲得数を、当該交換個数に前記玉数を乗じて得た値だけ差し引くことで更新する。
【0161】
景品選択が完了せず(ステップS110でNO)、新たな景品選択があれば(ステップS102でYES)、制御部50は、更新された現在の獲得数に基づいて、ステップS105〜S109の処理を行う。これにより、獲得数が、最も価値の低い景品1個と交換できなくなるまで減少するまでの範囲で、景品の種類および交換個数を追加で選択できる。
そして、最終的に景品選択が完了すると(ステップS110でYES)、制御部50は、前述した景品交換処理を実行する(ステップS111)。
【0162】
一方、現在の獲得数で当該交換個数の景品と交換できないのであれば(ステップS109でNO)、制御部50は、ステップS52の場合と同様に、店側表示部32(図2参照)に第1報知画面63(図7A参照)を表示すること等によって、獲得数の遊技媒体が今回選択された景品に交換できない旨を店員に報知するとともに、今回の景品の選択をキャンセルする(ステップS112)。そのため、店員は、景品交換ができないことを速やかに把握できる。なお、第1報知画面63は、客側表示部33やカードリーダ22の表示部38(図2参照)に表示されてもよい。そうすれば、店員だけでなく、客も、景品交換ができないことを速やかに把握できる。キャンセルの後、制御部50は、別の景品選択を待つ(ステップS102)。
【0163】
そして、ステップS102で選択された景品1個と交換するのに必要な玉数が整数でない場合には(ステップS106でNO)、つまり、選択された景品が特定景品であることが判別された場合には、制御部50は、その旨を報知する第2報知画面64(図7B参照)を店側表示部32に所定時間表示する(ステップS113)。そのため、店員は、特定景品が指定されたことを速やかに把握できる。なお、第2報知画面64は、客側表示部33やカードリーダ22の表示部38(図2参照)に表示されて、客も第2報知画面64を見ることができてもよい。
【0164】
また、制御部50は、ステップS113において、当該特定景品に対して組み合わせ可能な景品を検出する。具体的には、制御部50は、当該特定景品と同じ貸出レートの景品の中で、景品1個と交換するのに必要な遊技媒体数が整数とならず、当該遊技媒体数の小数点以下の値と前記特定景品(ステップS102で選択された)の前記玉数(ステップS105で取得された)の小数点以下の値との合計が整数となるような特定景品を探し出す。一例として、図8を参照して、第1の貸出レートにおいてステップS102で選択された特定景品が景品CCであれば、制御部50は、景品EEを、景品CCと組み合わせ可能な景品として検出する。
【0165】
また、ステップS113では、制御部50は、ステップS53の場合と同様に、ステップS102で選択された当該特定景品についてステップS105で取得した当該玉数を整数になるまで整数倍で増加させ、これに応じて、選択された特定景品についての当該玉数と釣り合う特定景品の景品数(当初は1個)も整数倍で増加させる。制御部50は、当該玉数が初めて整数となるまで増加した後の景品数(少なくとも2個以上)を、前述した交換単位とするとともに、整数となった玉数を、前述した交換玉数とする。
【0166】
つまり、ステップS113では、制御部50は、同一の特定景品が2個以上の交換単位分あれば整数個の遊技媒体と交換できる場合における当該交換単位や、所定の組み合わせパターンで組み合わされた複数種類の特定景品群であれば整数個の遊技媒体と交換できる場合における当該組み合わせパターンを算出する。
換言すれば、ステップS113では、制御部50は、交換に必要な遊技媒体の数が整数個となるように複数個の景品を組み合わせた組み合わせパターンを算出する。ここでの組み合わせパターンには、同一の特定景品だけを複数個(交換単位分)組み合わせた組み合わせパターンと、異なる種類の特定景品を組み合わせた組み合わせパターンとがある。
【0167】
なお、景品および貸出レートによっては、交換単位(交換玉数)および組み合わせパターン(組み合わせ可能な異なる種類の景品)の両方が算出できる場合もあれば、交換単位(交換玉数)しか算出できない場合もある(図8参照)。
制御部50は、ステップS113において、検出した組み合わせ可能な景品や算出した交換単位の内容を、第4パターンと同様に、第2報知画面64において店員や客に報知するとよい(図7Bの括弧書き部分参照)。
【0168】
制御部50は、ステップS113において組み合わせ可能な景品(異なる種類の景品の組み合わせパターン)を検出し、交換単位および交換個数を算出した後、ステップS94の場合と同様に、現在の獲得数が、前述した組み合わせパターンで組み合わされた景品群、または前記交換単位の同一特定景品と交換するのに足りるか否かを判別する(ステップS114)。当該景品群とは、ステップS102で選択された特定景品1個と、ステップS113で検出された(必要個数の)組み合わせ可能な景品とのまとまりである。
【0169】
現在の獲得数が、前述した景品群または交換単位の同一特定景品と交換するのに足りるのであれば(ステップS114でYES)、制御部50は、景品の交換個数の選択があるか否かを監視する(ステップS107)。このとき、制御部50は、店員がキーボード24(図2参照)を操作すること等により、現在の獲得数の遊技媒体を景品群および交換単位の同一特定景品のどちらに交換するかについての選択があるか否かも一緒に監視する。ステップS107における処理の内容は、第4パターンにおいてステップS94でYESとなった後のステップS86(図10参照)における処理の内容と同じである。
【0170】
ステップS107で交換個数の選択があると(ステップS107でYES)、制御部50は、ステップS109以降の処理を行う。その後のステップS111では、特定景品の場合、制御部50は、ステップS113で算出した交換単位や組み合わせパターンに基づいて景品交換処理を行うことになる。
一方、ステップS113で組み合わせ可能な景品を検出し、交換玉数および交換単位を算出した後、現在の獲得数が景品群または交換単位の同一特定景品と交換するのに足りないのであれば(ステップS114でNO)、制御部50は、獲得数の遊技媒体が今回選択された特定景品に交換できない旨を、店側表示部32の第1報知画面63(図7A参照)によって店員に報知するとともに、今回の景品の選択をキャンセルする(ステップS112)。なお、第1報知画面63は、客側表示部33やカードリーダ22の表示部38(図2参照)に表示されてもよい。そうすれば、店員だけでなく、客も、景品交換ができないことを速やかに把握できる。その後、制御部50は、別の景品選択を待つ(ステップS102)。
【0171】
以上のように、遊技媒体と交換したい景品として特定景品が選択された場合(ステップS106でNO)、制御部50が、当該特定景品についての交換単位や、前述した組み合わせパターンを算出する(ステップS113)。
そのため、指定された特定景品と遊技媒体とを交換する場合には、特定景品が指定される度に制御部50によって算出された当該特定景品についての交換単位や組み合わせパターンに基づいて景品交換を行えば、特定景品と交換される遊技媒体の数を整数個とすることができる。そのため、店員は、景品交換される遊技媒体の数が整数個になるために必要な景品の交換単位や組み合わせパターンを、景品交換の度に自分で考えなくても済むので、景品交換に関して使い勝手が良い。第5パターンでは、店員は、獲得数および貸出レートを景品管理装置5に取得させて、客の希望する景品の種類および個数を選択すれば、他の処理については、景品管理装置5が実行するので使い勝手がよい。
【0172】
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
たとえば、前述した第3パターン(図9参照)および第5パターン(図11参照)では、メモリ部52(図3参照)の景品交換テーブル60(図8参照)に、交換単位および組み合わせパターンの両方(景品や貸出レートによっては一方)を記憶させたり(図9のステップS71)、景品交換の都度、交換単位および組み合わせパターンの両方(景品や貸出レートによっては一方)を算出させたりしている(図11のステップS113)。しかし、交換単位および組み合わせパターンのいずれか一方だけを記憶させたり算出したりしてもよい。第3パターンにおいて交換単位だけを記憶させる場合には、第1パターン(図4A参照)と同じ処理が行われ、第5パターンにおいて交換単位だけを算出する場合には、第2パターン(図6参照)と同じ処理が行われる。
【0173】
また、第4パターンや第5パターンで述べたが、図7Bを参照して、選択された景品が特定景品であることを報知する第2報知画面64には、この景品が1個だけ交換することができない旨のメッセージだけでなく、X個ずつの交換であれば交換可能である旨や、別の景品Yと組み合わせれば交換できる旨のメッセージが表示されてもよい(図7Bの括弧書き部分参照)。このことは、第2パターンにも当てはまる(図6のステップS53)。
【0174】
また、図1に示すT/C3とH/C4とは、別々の装置として説明したが、一体であってもよい。
また、前述した警告画面61(図5D参照)は、整数にならない仮交換玉数が生じた回数(店側表示部32における当該仮交換玉数についての複数の表示位置)に応じて複数表示される必要はなく、当該仮交換玉数が複数回生じた後に、1つの警告画面61が一度だけ表示されてもよい。
【0175】
また、この実施形態は、一物一価(貸出レートに複数の種類があっても、同一の景品の金銭的価値は同一でなければならないこと)の場合を想定しているが、二物二価の場合にも、本発明は適用可能である。二物二価とは、貸出レート毎に専用の景品を設けることであり、具体的には、第1の貸出レート専用の景品(第1景品)と、第1景品とは種類の異なる第2の貸出レート専用の景品(第2景品)とを設けることである。
【0176】
また、貸出レートが複数ある複数レート運用の遊技店に限らず、1個の景品と交換するのに必要な遊技媒体の数(玉数)に小数点以下の端数が生じやすい貸出レート(たとえば、1.6円/玉)の単独レートで運用される遊技店(システム)にも、本発明は適用可能である。
また、景品管理装置5のメモリ部52(図3参照)の景品交換テーブル60(図5Eおよび図8参照)に特定景品を記憶させる場合に、特定景品であるか否かを、景品名(または景品コード)だけに関連付けるのでなく、景品名(景品コード)および貸出レート(交換レート)の両方に関連付けて記憶させてもよい。たとえば、図5Eを参照して、前述した実施例では、交換単位が第1の貸出レートでは1個であるものの第2の貸出レートでは2個になる景品B(景品コード:0002)および景品C(景品コード:0003)について、これらの景品B,Cを、貸出レートを問わず、一律に特定景品とみなしているが、第2の貸出レートの場合のみ、特定景品とみなし、第1の貸出レートでは特定景品とみなさなくてもよい。そのため、景品交換処理時には、選択された景品の種類(景品名または景品コード)と貸出レートとの両方に基づいて、同じ景品であっても、貸出レート毎に、特定景品であるか否かが判断される。
【符号の説明】
【0177】
1 景品管理システム
5 景品管理装置
24 キーボード
32 店側表示部
33 客側表示部
38 表示部
50 制御部
52 メモリ部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技店において遊技媒体と景品との交換処理を行うための景品管理システムであって、
景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個とならない景品について、交換に必要な遊技媒体の数が整数個となるように複数個の景品を組み合わせた組み合わせ景品情報を、遊技媒体の交換レートに関連付けて記憶する景品情報記憶手段と、
景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個とならない景品については、前記景品情報記憶手段に記憶された前記組み合わせ景品情報に基づいて交換処理を行う交換制御手段と、
を有することを特徴とする、景品管理システム。
【請求項2】
前記組み合わせ景品情報は、複数個の同一景品を組み合わせた場合に必要な当該景品の数をあらわす交換単位であることを特徴とする、請求項1記載の景品管理システム。
【請求項3】
前記組み合わせ景品情報は、異なる種類の景品を組み合わせた組み合わせパターンであることを特徴とする、請求項1記載の景品管理システム。
【請求項4】
景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個とならない景品が選択された場合に、前記組み合わせ景品情報に基づいて景品交換される旨を報知する第1報知手段を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の景品管理システム。
【請求項5】
前記景品管理システムは、前記交換レートが複数存在する遊技媒体と景品との交換処理を行うものであって、
前記交換制御手段は、前記景品情報記憶手段に前記組み合わせ景品情報が記憶された景品であっても、当該景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個となる別の交換レートに基づく交換処理であれば、景品1個単位での交換処理を実行可能とすることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の景品管理システム。
【請求項6】
遊技店において遊技媒体と景品との交換処理を行うための景品管理システムであって、
交換しようとする景品を指定する指定手段と、
交換しようとする遊技媒体についての景品に対する交換レートを取得する交換レート取得手段と、
前記指定手段で指定された景品が、それ1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個とならない特定景品であるか否かを、前記交換レート取得手段で取得された交換レートに基づいて判別する判別手段と、
前記判別手段によって前記特定景品であると判別された場合において、交換に必要な遊技媒体の数が整数個となるように複数個の景品を組み合わせた組み合わせパターンを算出する算出手段と、
を有することを特徴とする、景品管理システム。
【請求項7】
前記指定手段で指定された景品が前記特定景品である場合に、特定景品が指定された旨を報知する第2報知手段を有することを特徴とする、請求項6記載の景品管理システム。
【請求項1】
遊技店において遊技媒体と景品との交換処理を行うための景品管理システムであって、
景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個とならない景品について、交換に必要な遊技媒体の数が整数個となるように複数個の景品を組み合わせた組み合わせ景品情報を、遊技媒体の交換レートに関連付けて記憶する景品情報記憶手段と、
景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個とならない景品については、前記景品情報記憶手段に記憶された前記組み合わせ景品情報に基づいて交換処理を行う交換制御手段と、
を有することを特徴とする、景品管理システム。
【請求項2】
前記組み合わせ景品情報は、複数個の同一景品を組み合わせた場合に必要な当該景品の数をあらわす交換単位であることを特徴とする、請求項1記載の景品管理システム。
【請求項3】
前記組み合わせ景品情報は、異なる種類の景品を組み合わせた組み合わせパターンであることを特徴とする、請求項1記載の景品管理システム。
【請求項4】
景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個とならない景品が選択された場合に、前記組み合わせ景品情報に基づいて景品交換される旨を報知する第1報知手段を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の景品管理システム。
【請求項5】
前記景品管理システムは、前記交換レートが複数存在する遊技媒体と景品との交換処理を行うものであって、
前記交換制御手段は、前記景品情報記憶手段に前記組み合わせ景品情報が記憶された景品であっても、当該景品1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個となる別の交換レートに基づく交換処理であれば、景品1個単位での交換処理を実行可能とすることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の景品管理システム。
【請求項6】
遊技店において遊技媒体と景品との交換処理を行うための景品管理システムであって、
交換しようとする景品を指定する指定手段と、
交換しようとする遊技媒体についての景品に対する交換レートを取得する交換レート取得手段と、
前記指定手段で指定された景品が、それ1個と交換するのに必要な遊技媒体の数が整数個とならない特定景品であるか否かを、前記交換レート取得手段で取得された交換レートに基づいて判別する判別手段と、
前記判別手段によって前記特定景品であると判別された場合において、交換に必要な遊技媒体の数が整数個となるように複数個の景品を組み合わせた組み合わせパターンを算出する算出手段と、
を有することを特徴とする、景品管理システム。
【請求項7】
前記指定手段で指定された景品が前記特定景品である場合に、特定景品が指定された旨を報知する第2報知手段を有することを特徴とする、請求項6記載の景品管理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−205865(P2012−205865A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−76130(P2011−76130)
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(000001432)グローリー株式会社 (1,344)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(000001432)グローリー株式会社 (1,344)
【Fターム(参考)】
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