説明

有価証券類を検査するためのセンサ

発明は、有価証券類を照明するための照明ユニット、結像光学系及び検出ユニットを備える、有価証券類を検査するためのセンサに関する。センサの照明ユニットは、相異なる発光スペクトルを有する少なくとも2つの光源を有する光源支持体を備える。さらに、照明ユニットは複数のマイクロレンズを含むマイクロレンズアレイを備える。マイクロレンズアレイ及び光源支持体は、光源支持体上に配置された光源のそれぞれがマイクロレンズの内の正確に1つと対応付けられるように、配置される。センサはセンサプラットフォームから作製することができ、センサプラットフォームからは、空間的に定められた領域において有価証券類の光学特性を検出するための相異なるスペクトル要件に対する相異なるセンサを簡単な態様で作製することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は有価証券類を検査するためのセンサ及びセンサプラットフォームからセンサを作製する方法に関し、同じセンサプラットフォームから作製された少なくとも2つのセンサを含むセンサファミリーにも関する。
【背景技術】
【0002】
有価証券類を検査するため、有価証券類のタイプがそれを用いて決定される、及び/または有価証券類が正統性及び/または状態についてそれを用いて検査される、センサが通常用いられる。そのようなセンサは、例えば、銀行券、小切手、身分証明書、クレジットカード、デビットカード、乗車券/入場券、バウチャー等のような、有価証券類を検査するために用いられる。有価証券類の検査は、検査されるべき有価証券類の特性に応じて、1つないしいくつかの相異なるセンサが収められている、有価証券類精査のための装置内で実施される。検査時に、有価証券類は通常、1本ないし数本のトラックでスキャンされ、センサ及び有価証券類は互いに対して移動される。
【0003】
有価証券類は、有価証券類で反射される光を捕捉する光センサを用いて検査されることが多い。従来の光センサは、例えばスペクトル分解能並びにセンサによって捕捉され得るスペクトル領域の位置及び幅のような、センサの開発時に定められるセンサのスペクトル特性に制約されていた。そのような光センサを相異なる要件、例えば相異なるスペクトル領域または相異なるスペクトル分解能に適合させるには、センサの光コンポーネントの基本的変更が必要である。それぞれが検出器の前面に配置された相異なるカラーフィルタによってスペクトル選択が実施される光センサでは、例えば、捕捉し得るスペクトル領域を変えるためにはカラーフィルタの交換が必要になるであろう。そのようなセンサにおいてスペクトル分解能を高めるためには、追加の検出器を異なるカラーフィルタとともに、センサに配備しなければならないであろう。しかし、センサハウジング内のスペースは限られているから、通常これはほとんど不可能である。
【0004】
それぞれの光が共通の光ガイドを通して有価証券類上に向けられる、色が相異なるいくつかの光源を用いることで有価証券類を照明することも知られている。しかし、センサとセンサ下を送られる有価証券類の間の相対運動のため、光ガイドとセンサの間に最小距離が必要である。光は光ガイドから出た後に発散するため、この最小距離の結果、有価証券類上の照明領域が比較的大きくなり、したがって照明強度が低下する。よって、有価証券類の光学特性が空間的に制限された領域で捕捉されなければならない場合、そのような照明は好ましくない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、有価証券類を検査するためのセンサのためのセンサプラットフォーム−このプラットフォームから空間的に制限された領域における有価証券類の光特性を相異なるスペクトル要件に対して捕捉するための相異なるセンサを単純な態様で作製することができる−提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題は独立特許請求項の主題によって達成される。独立請求項に従属する請求項には本発明の有利な発展形態及び実施形態が述べられている。
【0007】
センサは有価証券類を検査するために構成され、センサにより検査されるべき有価証券類を照明するための照明ユニット、結像光学系及び検出ユニットを備える。照明ユニットによって放射される光は、結像光学系を介して、センサにより検査されるべき有価証券類上に結像させることができる。検出ユニットは、センサの動作時に、検査されるべき有価証券類が照明ユニットにより照明されたときに有価証券類から発せられる検出光を検出するために構成される。
【0008】
照明ユニットは複数の光源座がその上に設けられる光源支持手段を有し、複数の光源座のそれぞれは光源を支持するため、特にチップ形光源を支持するために構成される。光源支持手段の光源座のいくつかにおいて、それぞれに正確に1つの光源が配置される。光源座は光源支持手段上に並行して配置され、例えば、それぞれに正確に1つの光源が支持される複数の単独凹所によって定められる。光源はチップ形構成であり、凹所は1つのチップ形光源がその中にそれぞれ挿入され得るように構成されることが好ましい。しかし、光源座は、光源支持手段が有することができ、チップ形光源を支持するために構成された、凸所によって、及び/または電気コンタクト領域によって、定めることもできる。マイクロレンズと光源座に配置される光源の間の1対1関係を得るため、マイクロレンズアレイ内のマイクロレンズの配置と光源支持手段上の光源座の配置は同じである。
【0009】
光源支持手段上に配置される光源の内の少なくとも2つは、相異なる発光スペクトルを有する。これは、光源の内の少なくとも1つが、光源支持手段上に配置される別の光源の発光スペクトルのピークと比較して、そのピークが異なる波長にある発光スペクトルを有することを意味する。例えば、それぞれの光源はある波長において輝線を発するために構成される。照明ユニットは複数の相異なる光源、すなわち、それぞれの強度ピークが相異なる波長にある、相異なる発光スペクトルをそれぞれが有する複数の光源を有することが好ましい。詳しくは、発光スペクトルが可視スペクトル領域にある複数の光源、及び/または発光スペクトルが赤外スペクトル領域にある複数の光源、及び/または発光スペクトルが紫外領域にある複数の光源が、光源支持手段上に配置されている。光源としては、光放射ダイオード、例えば発光ダイオード(LED)、特に半導体発光ダイオードまたは有機発光ダイオード(OLED)、及び/またはレーザダイオード、特に縦型共振器表面発光レーザ(VCSEL)が用いられることが好ましい。
【0010】
さらに、センサの照明ユニットは複数のマイクロレンズを含むマイクロレンズアレイを有する。マイクロレンズアレイと光源支持手段は、光源支持手段上に配置された光源のそれぞれがマイクロレンズアレイの正確に1つのマイクロレンズと対応付けられるように、互いに対して配置される。したがって、センサの動作時に、光源のそれぞれの発光光はマイクロレンズアレイの正確に1つのマイクロレンズによって集光される。これらのマイクロレンズのそれぞれは、そのような動作において、光源の内の正確に1つの発光光だけを集光する。それぞれの光源に対応するマイクロレンズによって、光源のそれぞれの発光光が高効率で集光される。
【0011】
マイクロレンズは光源支持手段上に光源座が配置される格子と同じ一次元または二次元の格子のマイクロレンズアレイに配置されることが好ましい。詳しくは、マイクロレンズアレイは一体構造体として構成されることが好ましく、マイクロレンズアレイ、特に一体構造体の、一体部分である結合手段を有することが好ましい。光源支持手段はマイクロレンズアレイの結合手段に整合する対向構造を有する。マイクロレンズアレイの結合手段は、例えば、結合ピンとして、または光源支持手段上に設けられた結合ピンを受け入れるための結合孔として、構成される。詳しくは、マイクロレンズアレイの全マイクロレンズは相互に共面態様で配置される。マイクロレンズアレイの全マイクロレンズは、光源支持手段上の光源の配置におこり得る最大ばらつきをカバーするため、全く同じに構成されることが好ましい。詳しくは、この目的のため、全マイクロレンズは同じ形状及び/または同じ焦点距離を有する。あるいは、マイクロレンズアレイのいくつかのマイクロレンズは残りのマイクロレンズとは異なる形状及び/または焦点距離を有することもできる。したがって、例えば、それぞれのマイクロレンズが対応し、その集光のためにそれぞれのマイクロレンズが備えられる、光源の光学特性へのマイクロレンズの個別の適合化を得ることができるであろう。
【0012】
マイクロレンズの使用の結果、それぞれの光源に対して単レンズが用いられる照明ユニットに比較して大きな利点が得られる。単レンズが使用される場合、単レンズのそれぞれに対して個別のマウントが設けられ、単レンズの結合時に光源に対する正確な位置決めが保証されなければならないであろう。そのようにする場合、引き続いて、単レンズの正確な位置及び/または方位の調節がなされなければならない。対照的に、それぞれの光源に対して正確に1つのマイクロレンズを有するマイクロレンズアレイを使用すれば、1回の正確な位置決めで十分である。この位置決めは、光源支持手段の対応する対向構造に連結される、マイクロレンズアレイの結合手段によって実施することができる。したがって、センサの作製は、極めて簡単に、また無調節で、実施することができる。個別に取り付けられなければならず、その配置には必ず隙間が残る、単レンズを含む対応する照明ユニットの実現に比較して、マイクロレンズアレイにはさらに、個々のマイクロレンズ間に隙間が全く無いか、または最小限の隙間しかない。マイクロレンズは一体構造体として構成されるから、マイクロレンズは相互に直接に移ることができる。したがって、マイクロレンズにより、準覆域集光を得ることができる。したがって、マイクロレンズにより、高集光効率を有し、非常に小型の、照明ユニットを形成することができる。
【0013】
センサはさらに、光源のそれぞれからの発光光を、それぞれのマイクロレンズを通過した後、センサによって検査されるべき有価証券類上に結像させるために構成された、結像光学系を有する。マイクロレンズと結像光学系は、光源のそれぞれの発光光がそれぞれに付帯するマイクロレンズ及び結像光学系により、センサによって捕捉されるべき、有価証券類上に結像され得るように、互いに対して配置される。結像光学系は、照明光を有価証券類上に結像させる、1つないしいくつかの反射光学素子及び/または回折光学素子を有することが好ましい。結像光学系は結像レンズとして構成されることが好ましい。照明ユニットの相異なる光源により放射される光を、大部分は、有価証券類の同じ照明領域上に結像させるため、結像光学系は、結像光学系の正確にまたはほぼ焦点に有価証券類の照明領域があるように配置されることが好ましい。したがって、有価証券類を相異なる光源で照明するにもかかわらず、検査されるべき有価証券類の同じ領域の照明及び検出ユニットによる検出を常に達成することができる。
【0014】
結合光学系は、マイクロレンズアレイの有価証券類に対面する側に配置される。結像光学系は光源のそれぞれの発光光を、それぞれのマイクロレンズを通過した後、センサによって検査されるべき有価証券類上に結像させるために構成される。照明ユニットによって放射される光は定められた光路を通して測定面すなわち有価証券類の照明領域上に結像光学系によって結像される。有価証券類上への照明光の結像が行われるから、有価証券類の照明領域は明確に定められ、空間的に限定される。これにより、光源による有価証券類の(光源と有価証券類の間に光学素子がない)直接照明と比較して、また、光が結像されず、定められた光路なしに光ガイドにより有価証券類上に光が導かれる、(結像光学系を含まない)単純な光ガイド光学系と比較して、利点が得られる。
【0015】
センサには、有価証券類を相異なる発光スペクトルで次々に照明するため、照明ユニットの光源のオン/オフを次々に反復して切り換えるように適合された制御ユニットが備えられている。制御ユニットはセンサの一部として構成することができるが、外部制御ユニットとして、例えばセンサが装備される有価証券類精査のための装置の一部として、構成することもできる。制御ユニットは、センサの照明ユニット、特に光源、及びセンサの検出ユニットを駆動するように適合される。センサの動作時に、制御ユニットは、例えばどの時点においても光源の正確に1つだけがオンに切り換えられるように、光源のオン/オフを順次に反復して切り換える。しかし、一度にまたは幾度かに、光源の内のいくつかを、例えば発光スペクトルが同じいくつかの光源を、同時に切り換えることもできる。このようにすれば、有価証券類は相異なる光源の相異なる発光スペクトルによって次々に照明される。さらに、制御ユニットは、光源のオン切換え段階中、有価証券類から発せられる光の強度に対応する1つの測定値を検出ユニットにそれぞれ捕捉させる。検出ユニットはそれぞれ光源による照明と同期して1つの測定値を検知するから、有価証券類から発せられる光の強度は、光源の発光光によってあらかじめ定められるそれぞれの波長に対して検出される。センサは、動作時に、有価証券類から発せられる光のスペクトル強度分布を捕捉するため、オン/オフが次々に切り換えられる複数の相異なる光源を有することが好ましい。
【0016】
検出ユニットは、照明ユニットの光源のそれぞれの発光光が検出ユニットによって検出可能であるようにスペクトルに対して広帯域である、スペクトル感度を有することが好ましい。詳しくは、少なくとも可視光及び/または赤外光及び/または紫外光が検出ユニットによって検出可能である。検出ユニットによって検知された測定値は続いて、センサの一部とすることができる評価ユニットによって評価され、あるいは外部評価ユニットによっても評価される。測定値の少なくとも前処理が、センサにより、詳しくはセンサの内部評価ユニットにより、既に行われていることが好ましい。さらなる評価は同様に、内部評価ユニットにより、あるいはセンサが装備されている装置の中央評価ユニットにより、実施することができる。反射光を検出するため、センサはいくつかの同等の検出ユニットを、例えばより広い角度範囲にわたって反射光を捕捉するために、備えることもできる。センサはいくつかの相異なる検出ユニットを、例えばセンサが捕捉できるスペクトル領域を拡張するために、備えることもできる。そのような相異なる検出ユニットは並行して、あるいは縦列で、例えばサンドイッチ構造の形態で、配置することができる。
【0017】
本発明はさらに、有価証券類を検査するためのセンサを作製するための、製作されるべきセンサをわずかな労力で様々なスペクトル要件に調整することができる、方法を示す。
【0018】
センサはセンサプラットフォームから作製される。センサプラットフォームは少なくとも、上述した、複数の光源座を有する光源支持手段、結像光学系及び検出ユニットを備える。照明ユニットを形成するため、光源支持手段に光源が装着され、よって、光源座のいくつかに、それぞれ正確に1つの光源が配置される。少なくとも2つの光源、好ましくは多数の光源が、相異なる発光スペクトルを有する。照明ユニットの形成のため、続いて、マイクロレンズアレイと光源支持手段が、光源支持手段上に配置された光源のそれぞれに正確に1つのマイクロレンズが対応するように、またセンサの動作時に光源のそれぞれの発光光がマイクロレンズアレイの正確の1つのマイクロレンズによって集光されるように、互いに対して配置される。マイクロレンズアレイと光源支持手段は、そのようにする場合に、相互に結合されることが好ましい。センサを作製するため、さらに結像光学系が、光源座に支持された光源のそれぞれの発光光が、それぞれのマイクロレンズを通過した後に、検査されるべき有価証券類上に結像光学系によって結像され得るように配置される。さらに、センサを作製するため、照明ユニット、結像光学系及び検出ユニットが、センサの動作時に、照明ユニットによって照明された有価証券類から発せられる検出光を検出ユニットが検出できるように互いに対して配置される。
【0019】
センサの構成時に、照明シーケンスが定められ、特に、有価証券類を照明するためにどの光源のオン/オフ切換えを行うかが定められる。そのようにする場合、センサの動作時に、照明ユニットの光源のオン/オフ切換えが次々に行われ、よって有価証券類が次々に異なる発光スペクトルによって照明され得るように制御ユニットが構成される。センサに備えられる制御ユニットはセンサの作製時に既に構成しておくことができる。しかし、センサの完成後にしか制御ユニットの構成が行われない態様が提供され得る。さらに、センサが動作に入った後にも制御ユニットの構成が変更可能である態様が提供され得る。そのような動作に入った後の構成は、例えば、センサの製造業者によるか、またはセンサが装備されている装置の操作担当者により、実施され得る。再構成時に、例えば測定のためにオン/オフ切換えが行われる光源の数が変更される場合に、検出ユニットの動作を照明ユニットの動作に適合させることが必要になり得る。再構成時には、例えば測定のために異なる光源が用いられる場合には、検知された測定値の評価に用いられる評価ユニットも変更された制御ユニットの構成に適合されなければならない。
【0020】
センサは、有価証券類の全領域検査のためには構成されず、有価証券類上の1本ないし数本のトラックにおいて有価証券類を検査するために構成される。数本のトラックにおいて検査する場合、センサで検査されない有価証券類領域がトラック間のそれぞれに配置される。有価証券類を検査するために照明される領域は、有価証券類の搬送方向に沿って、相互に平行に、延びるトラックを形成する。トラックは有価証券類上に離散態様で分布する。トラックのそれぞれに対し、少なくとも、上述にしたがう照明ユニット、結像光学系及び検出ユニットが備えられる。照明シーケンスは、有価証券類がトラックのそれぞれに沿って準連続的に検査されるように高速で相互に続けられることが好ましい。
【0021】
必要に応じて、有価証券類から発せられる検出光を集光して感光性領域に向ける検出光学系を検出ユニットの前面に配置することができる。検出光学系は、例えば、反射光学素子または回折光学素子によるか、あるいはミラーにより、実現することができる。センサはさらに、内部に照明ユニット、結像光学系及び検出ユニットが配置され、必要に応じて制御ユニット及び検出光学系も配置される、ハウジングを有する。
【0022】
センサは、光源支持手段、マイクロレンズアレイ、結像光学系及び検出ユニットによって形成される、センサプラットフォームから作製される。必要に応じて、センサプラットフォームはハウジング内部またはハウジング外部に配置することができる制御ユニットも備える。必要に応じて、センサプラットフォームはハウジング及び/または検出光学系も備えることができる。しかし、センサはハウジング無し及び/または検出光学系無しでも実現することができる。光源支持手段に装着される光源の選択に依存して、相異なるセンサをセンサプラットフォームから作製することができる。作製されるセンサにより満たされるべきスペクトル要件に依存して、いくつかの第1の発光スペクトルを用いる照明により有価証券類を検査するために構成される第1のタイプのセンサ、または、少なくとも1つが第1の発光スペクトルとは異なる、いくつかの第2の発光スペクトルを用いる照明により有価証券類を検査するために構成される第2のタイプのセンサを、同じセンサプラットフォームから作製することができる。
【0023】
本発明はさらに、相異なるが同じセンサプラットフォームから作製できる、有価証券類を検査するためのいくつかのセンサで形成されるセンサファミリーに関する。センサファミリーは、複数の第1の発光スペクトルを用いる照明により有価証券類を検査するために構成される少なくとも1つの第1のタイプのセンサ及び、少なくとも1つが第1の発光スペクトルとは異なる、複数の第2の発光スペクトルを用いる照明により有価証券類を検査するために構成される少なくとも1つの第2のタイプのセンサを含む。少なくとも1つの第1のタイプのセンサ及び少なくとも1つの第2のタイプのセンサは、例えば、同じマイクロレンズアレイ及び/または同じ光源支持手段及び/または同じ結像光学系及び/または同じ検出ユニットを有する。少なくとも1つの第1のタイプのセンサ及び少なくとも1つの第2のタイプのセンサは同じセンサプラットフォームから作製できることが好ましく、ここで、このセンサプラットフォームは、光源支持手段、マイクロレンズアレイ、結像光学系及び検出ユニットで形成される。この場合、第1のタイプのセンサ及び第2のタイプのセンサは、それぞれが光源を支持するために構成された複数の光源座がその上にそれぞれ設けられた同じ光源支持手段、及び/またはそれぞれが複数のマイクロレンズを有する同じマイクロレンズアレイを有し、ここで、マイクロレンズアレイと光源支持手段は、光源座のそれぞれが正確に1つのマイクロレンズに対応付けられるように互いに対して配置することができ、さらに同じ結像光学系及び同じ検出ユニットを有する。
【0024】
一実施形態例において、第1のタイプのセンサ及び第2のタイプのセンサに装着される光源の選択も同じである。しかし、第1のタイプのセンサ及び第2のタイプのセンサは、第2のタイプのセンサの動作時に、第1のタイプのセンサの動作に比較して1つないしいくつかの異なる光源のオン/オフ切換えが行われるように、異なって構成される。第2のタイプのセンサは、第1のタイプのセンサに比較して、有価証券類を検査するために異なる光源サブセットを用いるように構成される。例えば、第2のタイプのセンサは、有価証券類の検査に第1のタイプのセンサが用いない1つないしいくつかの波長の光を用いて、有価証券類を検査する。
【0025】
別の実施形態類において、第1のタイプのセンサ及び第2のタイプのセンサに装着される光源の数及び選択は異なる。第1のタイプのセンサには、例えば第1の選択の光源が装着され、第2のタイプのセンサには第1の選択とは異なる第2の選択の光源が装着される。詳しくは、第2の選択の1つないしいくつかの光源はそれぞれ、第1の選択の光源の全ての発光スペクトルのスペクトル位置に比較してスペクトル位置が異なる、発光スペクトルを有する。
【0026】
第1のタイプのセンサ及び第2のタイプのセンサに加えて、センサファミリーは、同じセンサプラットフォームから作製され、同様に有価証券類を検査するために構成された、1つないしいくつかの別のタイプの1つないしいくつかのセンサも有することができる。第2のタイプのセンサと同様に、センサファミリーに属する別のタイプのセンサには、同じ選択の光源を装着することができ、または異なる選択の光源を装着することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1a】図1aは複数の光源座を有する光源支持手段及び光源支持手段に対応するマイクロレンズアレイを示す。
【図1b】図1bは光源がその上に配置されている図1aの光源支持手段及び対応するマイクロレンズアレイを示す。
【図1c】図1cは、図1bの、光源支持手段、光源及び対応マイクロレンズアレイから形成された照明ユニットの斜視断面を示す。
【図2a】図2aは、センサプラットフォームから作製され、有価証券類を照明するため図1cの照明ユニットを用いている、センサを示す。
【図2b】図2bは有価証券類を検査するための異なるセンサをそれから作製できるセンサプラットフォームを示す。
【図3a】図3aは、第1の実施形態例にしたがうセンサファミリーにおいて、第1のタイプのセンサ及び第2のタイプが用いるセンサ光源の同じ選択(S)を示す。
【図3b】図3bは、第1の実施形態例にしたがうセンサファミリーにおいて、第1のタイプのセンサが用いる同じ選択(S)のセンサ光源の第1のサブセット(A)を示す。
【図3c】図3cは、第1の実施形態例にしたがうセンサファミリーにおいて、第2のタイプのセンサが用いる同じ選択(S)のセンサ光源の第2のサブセット(B)を示す。
【図4a】図4aは、第2の実施形態例にしたがうセンサファミリーにおいて、第1の選択(S)の光源が装着された第1のタイプのセンサを示す。
【図4b】図4bは、第2の実施形態例にしたがうセンサファミリーにおいて、第2の選択(S)の光源が装着された第2のタイプのセンサを示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
例として添付図面を参照して、以下に本発明を説明する。
【0029】
図1aは、それぞれが光源15を支持するために構成された複数の光源座11がその上に設けられている、光源支持手段10を示す。光源支持手段10は、例えば回路基板として構成され、光源15の動作に必要な電気配線構造(図示せず)を有し、個々の光源のそれぞれの選択的駆動を可能にする。本例において、光源座11は、1つの光源15をそれぞれ装着することができる、光源支持手段の凹所で形成される。さらに、図1aは、光源支持手段10に属し、複数のマイクロレンズ21を有する、マイクロレンズアレイ20を示す。光源支持手段20とマイクロレンズアレイ20は、光源座11のそれぞれに正確に1つのマイクロレンズ21が対応付けられるように、相互に配位される。この目的のため、マイクロレンズ21はマイクロレンズアレイ内で、光源座が光源支持手段10上に配置されている二次元格子と同じ二次元格子をなして配置される。マイクロレンズアレイ20は一体構造体として構成され、例えば、ガラス体で、または透明プラスチック体で、形成される。個々のマイクロレンズの直径は、例えばμm範囲またはmm範囲にある。
【0030】
照明ユニット50を形成するため、光源座11のいくつかまたは全てに1つの光源15が与えられる(図1b参照)。光源15として、例えば、LED及び/またはOLED及び/またはVCSELが用いられる。光源15は複数の相異なる発光スペクトルを有する。例えば、光源15のそれぞれは、他のそれぞれの光源15に比較して異なる発光スペクトルを有する。しかし、あるいは、例えばあるスペクトル領域において低光度光源を用いて十分な照明強度を得るため、いくつかの同等な光源15を用いることもできる。
【0031】
マイクロレンズアレイ20を装着するため、対応する光源支持手段10の結合孔12に挿入される、結合ピン22がマイクロレンズアレイ20の構造体に設けられる。結合ピン22の挿入後、マイクロレンズアレイ20と光源支持手段10は、例えば形状合わせ連結によるかまたは接合により、互いに固定される。光源15がその上に配置されている光源支持手段11及び光源支持手段11に装着されたマイクロレンズアレイ20が照明ユニット50を形成する(図1c参照)。個々の光源15から放射される光はそれぞれの光源15の前面に配置されたマイクロレンズによって集光される。光源支持手段10は光源座11の光源支持手段10の結合孔12の位置に対する許容差が可能な限り小さくなるように設計される。結合ピン22はマイクロレンズ20の構造体の一体部分として構成されるからマイクロレンズ21に対する留めピン22の位置は極めて精確に定められる。このようにすれば、結合ピン22を用いてマイクロレンズアレイ22を装着することによって、光源15に対するマイクロレンズアレイ20の最適位置が自動的に得られる。したがって、センサ100の作製時に、照明ユニット50の調節は必要ではない。
【0032】
有価証券類を検査するためのセンサは以降、反射光センサを例に用いて説明される。しかし、本発明のセンサは透過光センサとしても構成することができる。この目的のためには、有価証券類を透過した照明光が検出されるように、検出ユニットは照明ユニットに対向して配置される。
【0033】
照明ユニット50は有価証券類を検査するために構成されるセンサ100に装備される(図2a参照)。照明ユニット50から放射される光は結像レンズ25によって有価証券類1上に結像される。そのようにする場合、有価証券類1はある領域にわたって一様な光強度で照明される。しかし、照明ユニット50によって放射される光を有価証券類1上に向けるために、結像レンズ25の代わりに、異なる光学コンポーネント、例えば、レンズシステム、回折光学コンポーネント、例えばフレネルレンズ、または結像ミラーを、結像光学系として用いることもできる。有価証券類1の光学特性に依存して、照明光の成分が有価証券類1によって反射される。有価証券類1から反射された光は、感光領域31を有する光検出ユニット30を用いて検出される。検出ユニット30は、例えばフォトダイオードまたはフォトトランジスタで形成することができる。必要に応じて、有価証券類1で反射された光を集光して感光領域31に向ける検出光学系35を検出ユニット30の前面に配置することができる。図示される例において、照明光は垂直方向で有価証券類1上に結像され、検出ユニット30は反射光を斜角方向で捕捉する。あるいは、照明を斜角方向で実施することもでき、検出ユニットは垂直方向で反射光を捕捉するかまたは斜角方向で反射光を補足することができる。
【0034】
センサ100は、透明窓101がその下側に配置されているハウジング90を有する。照明ユニット50により放射される光は、搬送方向Tに沿って搬送されてセンサ100の下を通過する、検査されるべき有価証券類1上に窓101を通して結像される。照明ユニット50,詳しくは光源15,及び検出ユニット30は、本例においてはハウジング90内に配置されている、制御ユニット60によって駆動される。制御ユニット60は、例えばどの時点においても正確に1つの光源がオンに切り換えられるように、連続的に反復して光源15のオン/オフを切換える。光源のオン切換え段階中、検出ユニット30はそれぞれ、有価証券類1によって反射された光の強度に対応する1つの測定値を捕捉する。有価証券類1は相異なる光源15の相異なる発光スペクトルによって連続的に照明される。検出ユニット30はそれぞれ光源15による照明に同期して1つの測定値を検知するから、それぞれの光源15にあらかじめ定められたスペクトル領域において、有価証券類1によって反射された光の強度が測定される。
【0035】
制御ユニット60は、光源15のオン/オフが切り換えられる照明シーケンスが周期的に反復するように光源15を駆動する。例えば、制御ユニット60は、照明ユニット50のそれぞれの光源15のオン/オフがそれぞれの照明シーケンス中に正確に1回切り換えられるように、プログラムすることができる。あるいは、光源15は、例えば低光度光源15の低強度を複数測定によって補償するため、照明シーケンス毎に数回駆動することもできる。照明シーケンスは、照明ユニット50に存在する全ての光源15の駆動、あるいは存在する光源15のサブセットだけの駆動を含むことができる。一照明シーケンス後、すなわち、その測定に対して与えられたそれぞれの発光スペクトルによる照明の下で測定値が検知された後、その測定に対して与えられたそれぞれの発光スペクトルによる照明の下で測定値が再び検知される、次の照明シーケンスが開始され、以下同様である。照明シーケンスの継続時間は、一照明シーケンスの相異なる測定値が有価証券類1上の少なくともほぼ同じ検出領域から得られるように、有価証券類1の搬送速度に整合される。したがって、同じ照明シーケンスの始めから終わりまでに有価証券類1がとる経路は検出領域の長さよりかなり短い。一照明シーケンス中に得られる測定値は、例えばそれぞれの検出領域の反射のスペクトル依存性を与えることができる。
【0036】
センサ100は、光源支持手段10,マイクロレンズアレイ20,結像光学系25及び検出ユニット30を備えるセンサプラットフォーム70から作製される(図2b参照)。必要に応じて、センサプラットフォーム70は制御ユニット60及び/またはハウジング90及び/または検出光学系35を備える。しかし、本発明のセンサはこれらの要素が無くとも実現することができる。センサプラットフォーム70から、光源支持手段10に装着される光源15の選択に依存して、相異なるセンサが作製される。作製されるセンサによって満たされるべき要件に依存して、例えば第1のタイプのセンサ100Aまたは第2のタイプのセンサ100Bを同じセンサプラットフォーム70から作製することができる。
【0037】
第1の実施形態例において、第1のタイプのセンサ100A及び第2のタイプのセンサ100Bには同じ選択Sの光源15が装着される(図3a参照)。センサ100A及び100Bのそれぞれの作製時にセンサプラットフォーム70に装着される選択Sの光源15は、図示される例において、14の相異なる光源15を有する。これらの光源15の相異なる発光ピークのスペクトル位置は図3aにおいてλ1からλ14として指定される。光源15の発光スペクトルは、例えば紫外スペクトル領域から可視スペクトル領域をわたって近赤外スペクトル領域まで広がる。しかし、第1のタイプのセンサ100A及び第2のタイプのセンサ100Bには、選択Sからの光源15の相異なるサブセットが用いられる。例えば、第1のタイプのセンサ100Aには、波長がλ1〜λ3,λ5,λ7及びλ9〜λ14の光源からなるサブセットAが用いられる(図3b参照)。第2のタイプのセンサ100Bには、波長がλ4〜λ10の光源からなるサブセットBが用いられる(図3c参照)。センサ100Aの制御ユニット60は、一照明シーケンス中に波長λ1〜λ3,λ5,λ7及びλ9〜λ14の光源のオン/オフが次々に切り換えられるように構成される。対照的に、第2のタイプのセンサ100Bの制御ユニット60は、第2のタイプのセンサ100Bの一照明シーケンス中に波長λ4〜λ10の光源のオン/オフが次々に切り換えられるように構成される。
【0038】
第2の実施形態例において、第2のタイプのセンサは第1のタイプのセンサ100Aに比較して異なる選択の光源を有する。したがってセンサプラットフォーム70には、第2のタイプのセンサ100Bを作製するため、センサ100Aの作製に比較して異なる選択の光源15が装着される。例えば、第1のタイプのセンサ100Aには第1の選択Sの光源15Aが装着され、第2のタイプのセンサ100Bには第2の選択Sの光源15Bが装着される(図4a及び4b参照)。本例において、第1の選択Sは、それぞれの波長がλ1〜λ10として指定される、10の相異なる光源15Aからなる。本例において、第2の選択Sは、それぞれの波長がλ10〜λ20として指定される、11の相異なる光源15Bからなる。ここで光源12Bは一部を光源12Aと同等とすることができる。
【符号の説明】
【0039】
1 有価証券類
10 光源支持手段
11 光源座
12 結合孔
15,15A,15B 光源
20 マイクロレンズアレイ
21 マイクロレンズ
22 結合ピン
25 結像レンズ
30 光検出ユニット
31 感光領域
35 検出光学系
50 照明ユニット
60 制御ユニット
70 センサプラットフォーム
90 ハウジング
100,100A,100B センサ
101 透明窓

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有価証券類の検査のために構成されるセンサ(100)を作製する方法において、
・複数の光源座(11)がその上に設けられる光源支持手段(10)であって、前記複数の光源座(11)のそれぞれは光源(15)を支持するために構成されるものである光源支持手段(10)、
・複数のマイクロレンズ(21)を有するマイクロレンズアレイ(20)であって、それによって、前記複数の光源座(11)のそれぞれが前記複数のマイクロレンズ(21)の内の正確に1つと対応付けられるように、前記光源支持手段(10)と、互いに対して配置することができるマイクロレンズアレイ(20)、
・結像光学系(25)、及び
・検出ユニット(30)、
を備える、センサプラットフォーム(70)を提供する工程、
照明ユニット(50)を、
・前記光源支持手段(10)に光源(15)を装着する工程であって、前記光源支持手段(10)の前記複数の光源座(11)の内のいくつかにはそれぞれ正確に1つの前記光源(15)が配置され、前記光源(15)の内の少なくとも2つの発光スペクトルが相異なるものである工程と、
・前記マイクロレンズアレイ(20)と、前記光源(15)が装着された、前記光源支持手段(10)を、前記光源(15)のそれぞれが前記マイクロレンズアレイ(20)の前記複数のマイクロレンズ(21)の内の正確に1つと対応付けられるように、互いに対して配置する工程と、
によって形成する工程、
前記照明ユニット(50)と前記結像光学系(25)を、前記センサ(100)の動作時に、前記照明ユニット(50)によって放射される光が前記センサ(100)によって検査されるべき有価証券類(1)上に前記結像光学系(25)により結像され得るように配置する工程、及び
前記検出ユニット(30)を、前記センサ(100)の動作時に、前記照明ユニット(50)によって照明された前記有価証券類(1)から発せられる検出光を前記検出ユニット(30)が検出できるように配置する工程、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記照明ユニット(50)の形成工程において、前記光源(15)が装着された前記光源支持手段(10)と前記マイクロレンズアレイ(20)が相互に結合されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記光源(15)を駆動するために構成された制御ユニット(60)が前記センサ(100)に備えられ、前記センサ(100)を作製するための前記方法が、前記有価証券類(1)を相異なる発光スペクトルによって次々に照明できるように、前記照明ユニット(50)の前記光源(15)のオン/オフを次々に切り換えるために前記制御ユニット(60)を構成する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
有価証券類を検査するための相異なるセンサ、特に、いくつかの第1の発光スペクトルを用いる照明により前記有価証券類(1)を検査するために構成された少なくとも1つの第1のタイプのセンサ(100A)及び、少なくとも1つが前記第1の発光スペクトルとは異なる、いくつかの第2の発光スペクトルを用いる照明により前記有価証券類(1)を検査するために構成された少なくとも1つの第2のタイプのセンサ(100B)が、同じ前記センサプラットフォーム(70)から作製されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
有価証券類を検査するための、特に請求項1から4のいずれかに記載の方法によって作製される、センサ(100)において、
照明ユニット(50)であって、
・それぞれの発光スペクトルが相異なる、少なくとも2つの光源(15)と、
・それぞれが前記光源(15)の内の1つを支持するために構成された、複数の光源座(11)がその上に設けられる光源支持手段(10)であって、前記光源座(11)のいくつかにおいて、それぞれに前記光源(15)の内の1つが正確に配置される光源支持手段(10)と、
・複数のマイクロレンズ(21)を有するマイクロレンズアレイ(20)であって、前記マイクロレンズアレイ(20)及び前記光源支持手段(10)は、前記光源支持手段(10)上に配置された前記光源(15)のそれぞれが前記複数のマイクロレンズ(21)の内の正確に1つと対応付けられ、よって前記光源(15)のそれぞれの発光光が前記光源(15)と対応付けられた前記マイクロレンズ(21)によって集光されるように、互いに対して配置されるものであるマイクロレンズアレイ(20)と、
を有する照明ユニット(50)、
前記照明ユニット(50)によって放射される光を、前記センサ(100)の動作時に、前記センサ(100)によって捕捉されるべき有価証券類(1)上に結像させることができる、結像光学系(25)、及び
前記センサ(100)の動作時に、前記照明ユニット(50)によって照明された前記有価証券類(1)から発せられる検出光を検出するために構成された検出ユニット(30)、
を備えることを特徴とするセンサ(100)。
【請求項6】
前記有価証券類(1)を相異なる発光スペクトルによって次々に照明するために前記照明ユニット(50)の前記光源(15)のオン/オフを次々に切り換えるように適合された制御ユニット(60)が前記センサ(100)に備えられていることを特徴とする請求項5に記載のセンサ(100)。
【請求項7】
前記センサ(100)が、前記センサ(100)の動作時に、前記有価証券類(1)から発せられる光のスペクトル強度分布を捕捉するためにオン/オフが次々に切り換えられる、複数の相異なる光源(15)を備えることを特徴とする請求項5または6に記載のセンサ(100)。
【請求項8】
前記マイクロレンズアレイ(20)が、前記マイクロレンズアレイ(20)を前記光源支持手段(10)に結合するための結合手段(22)を有することを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載のセンサ(100)。
【請求項9】
前記マイクロレンズアレイ(20)が一体構造体として構成されることを特徴とする請求項5から8のいずれかに記載のセンサ(100)。
【請求項10】
前記光源座(11)のそれぞれがチップ形光源(15)を支持するために、特に光放射ダイオードを支持するために、構成されることを特徴とする請求項5から9のいずれかに記載のセンサ(100)。
【請求項11】
センサファミリーであって、請求項5から10のいずれかに記載の少なくとも1つの第1のタイプのセンサ(100A)及び請求項5から10のいずれかに記載の少なくとも1つの第2のタイプのセンサ(100B)を含むセンサファミリーにおいて、前記少なくとも1つの第1のタイプのセンサ(100A)がいくつかの第1の発光スペクトルを用いる照射によって有価証券類を検査するために構成され、前記少なくとも1つの第2のタイプのセンサ(100B)が、少なくとも1つが前記第1の発光スペクトルとは異なる、いくつかの第2の発光スペクトルを用いる照射によって有価証券類を検査するために構成されることを特徴とするセンサファミリー。
【請求項12】
前記少なくとも1つの第1のタイプのセンサ(100A)及び前記少なくとも1つの第2のタイプのセンサ(100B)が、同じマイクロレンズアレイ(20)及び/または同じ光源支持手段(10)及び/または同じ結像光学系(25)及び/または同じ検出ユニット(30)を有することを特徴とする請求項11に記載のセンサファミリー。
【請求項13】
前記少なくとも1つの第1のタイプのセンサ(100A)及び前記少なくとも1つの第2のタイプのセンサ(100B)が、特に請求項1から4に記載の方法のいずれかによる、同じセンサプラットフォーム(70)からの作製が可能であり、前記同じセンサプラットフォーム(70)が少なくとも、同じ光源支持手段(10)、同じマイクロレンズアレイ(20)、同じ結像光学系(25)及び同じ検出ユニット(30)を有することを特徴とする請求項11または12に記載のセンサファミリー。
【請求項14】
前記第1のタイプのセンサ(100A)及び前記第2のタイプのセンサ(100B)に同じ選択(S)の光源(15)が装備され、前記第2のタイプのセンサ(100B)が、前記第1のタイプのセンサ(100A)と比較して前記有価証券類を検査するために異なるサブセット(B)の前記光源(15)を用いることを特徴とする請求項11から13のいずれかに記載のセンサファミリー。
【請求項15】
前記第1のタイプのセンサ(100A)に第1の選択(S)の光源(15A)が装備され、前記第2のタイプのセンサ(100B)に、前記第1の選択(S)とは異なる、第2の選択(S)の光源(15B)が装備されることを特徴とする請求項11から13のいずれかに記載のセンサファミリー。

【図1a】
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【図1b】
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【図1c】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図4a】
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【図4b】
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【公表番号】特表2013−514566(P2013−514566A)
【公表日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−543526(P2012−543526)
【出願日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際出願番号】PCT/EP2010/007703
【国際公開番号】WO2011/072862
【国際公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(596007511)ギーゼッケ ウント デフリエント ゲーエムベーハー (47)
【氏名又は名称原語表記】Giesecke & Devrient GmbH
【Fターム(参考)】