説明

有害生物防除組成物

【課題】有害生物防除に優れた効力を有する有害生物防除組成物を提供すること。
【解決手段】式(I)で示されるアミド化合物とピリプロキシフェンとを有効成分として含有することを特徴とする有害生物防除組成物。


〔式中、R1、R3はハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基を表し、R2は水素原子、または、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基を表し、R4、R7はハロゲン原子、または、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基を表し、R5、R6は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基等を表す。〕

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有害生物防除組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、有害生物防除のために多くの化合物が開発され実用に供されてきた。しかしながら、これらの化合物は必ずしも有害生物防除に十分な効力を示さない場合もあるため、有害生物防除に優れた効力を有する有害生物防除組成物の開発が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−182422号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
有害生物防除に優れた効力を有する有害生物防除組成物を提供すること。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記の課題を解決するものであり、下記(A)と(B)とを有効成分として含有することを特徴とする有害生物防除組成物(以下、本発明組成物と記すこともある。
)である。
(A)式(I)

〔式中、R1はハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基を表し、R2は水素原子、または、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基を表し、R3はハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6アルコキシアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6アルケニル基、または、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6アルキニル基を表し、R4はハロゲン原子、または、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基を表し、R5は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、または、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基を表し、R6は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキルチオ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキルスルフィニル基、または、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキルスルホニル基を表し、R7はハロゲン原子、または、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基を表す。〕
で示されるアミド化合物
(B)ピリプロキシフェン
【発明の効果】
【0006】
本発明により、有害生物防除に優れた効果を有する有害生物防除組成物等が提供可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明を詳細に説明する。まず、成分(A)、即ち、
式(I)

〔式中、R1はハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基を表し、R2は水素原子、または、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基を表し、R3はハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6アルコキシアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6アルケニル基、または、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6アルキニル基を表し、R4はハロゲン原子、または、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基を表し、R5は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、または、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基を表し、R6は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキルチオ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキルスルフィニル基、または、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキルスルホニル基を表し、R7はハロゲン原子、または、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基を表す。〕
で示されるアミド化合物(以下、アミド化合物(I)と記すこともある。)について説明する。
【0008】
式(I)中、R1〜R7で示される各置換基において、
【0009】
「ハロゲン原子」としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0010】
「ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基」としては、例えば、メチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、クロロメチル基、ジクロロメチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、エチル基、ペンタフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、プロピル基、イソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。
【0011】
「ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6アルコキシアルキル基」としては、例えば、2−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基、2−イソプロピルオキシエチル基等が挙げられる。
【0012】
「ハロゲン原子で置換されていてもよいC2−C6アルケニル基」としては、例えば、2−プロペニル基、3−クロロ−2−プロペニル基、2−クロロ−2−プロペニル基、3,3−ジクロロ−2−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−メチル−2−プロペニル基、3−メチル−2−ブテニル基、2−ペンテニル基、2−ヘキセニル基等が挙げられる。
【0013】
「ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6アルキニル基」としては、例えば、2−プロピニル基、3−クロロ−2−プロピニル基、3−ブロモ−2−プロピニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基等が挙げられる。
【0014】
「ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルコキシ基」としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、プロポキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、イソブチルオキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等が挙げられる。
【0015】
「ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキルチオ基」としては、例えば、メチルチオ基、トリフルオロメチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基等が挙げられる。
【0016】
「ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキルスルフィニル基」としては、例えば、メチルスルフィニル基、トリフルオロメチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、イソブチルスルフィニル基、sec−ブチルスルフィニル基、tert−ブチルスルフィニル基、ペンチルスルフィニル基、ヘキシルスルフィニル基等が挙げられる。
【0017】
「ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキルスルホニル基」としては、例えば、メチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、イソブチルスルホニル基、sec−ブチルスルホニル基、tert−ブチルスルホニル基、ペンチルスルホニル基、ヘキシルスルホニル基等が挙げられる。
【0018】
アミド化合物(I)の態様としては、例えば、式(I)におけるR1がメチル基、エチル基またはイソプロピル基であり、R2が水素原子、メチル基またはエチル基であり、R3がメチル基またはエチル基であり、R4がハロゲン原子またはメチル基であり、R5がハロゲン原子またはシアノ基であり、R6がハロゲン原子またはトリフルオロメチル基であり、R7がハロゲン原子である化合物等が挙げられる。成分(A)としては、これら化合物単独であってもよいし、2種のアミド化合物(I)の混合物であってもよい。
【0019】
アミド化合物(I)の好ましい態様としては、例えば、
式(I)におけるR1がエチル基であり、R2が水素原子であり、R3がメチル基であり、R4が塩素原子、臭素原子またはメチル基であり、R5が塩素原子、臭素原子またはシアノ基であり、R6が塩素原子、臭素原子またはトリフルオロメチル基であり、R7が塩素原子である化合物;
式(I)におけるR1およびR2がともにエチル基であり、R3がメチル基であり、R4が塩素原子、臭素原子またはメチル基であり、R5が塩素原子、臭素原子またはシアノ基であり、R6が塩素原子、臭素原子またはトリフルオロメチル基であり、R7が塩素原子である化合物;
式(I)におけるR1がエチル基であり、R2が水素原子であり、R3がメチル基であり、R4が臭素原子またはメチル基であり、R5が臭素原子またはシアノ基であり、R6が塩素原子または臭素原子であり、R7が塩素原子である化合物;
が挙げられる。
【0020】
アミド化合物(I)の具体例を表1および2に例示する。

【0021】
【表1】

【0022】
【表2】

【0023】
アミド化合物(I)は、特開2007−182422号公報や特開2008−280335号公報に記載の方法により製造できる。
【0024】
次に、成分(B)、すなわちピリプロキシフェンについて説明する。
ピリプロキシフェン〔化学名:4−フェノキシフェニル (RS)−2−(2−ピリジルオキシ)プロピルエーテルは、The Pesticide Manual, Fourteenth Edition (edited by Clive Tomlin, published by The British Crop Protection Council and The Royal Society of Chemistry, 2006)の923頁に記載されており、市販されている。
【0025】
成分(A)と成分(B)は、それぞれ立体異性体が存在する場合があるが、本発明はそれら各々の立体異性体およびそれらの立体異性体の混合物を包含する。
【0026】
また、成分(A)と成分(B)は、それぞれ農薬化学上許容可能な塩を形成する場合がある。そのような塩としては、例えば無機塩基(例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属、アンモニアなど)、有機塩基(例えば、ピリジン、コリジン、トリエチルアミン、トリエタノールアミンなど)、無機酸(例えば塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、硫酸、過塩素酸など)、有機酸(例えば、ギ酸、酢酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、シュウ酸、コハク酸、安息香酸、ピクリン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸など)との塩が挙げられる。
【0027】
本発明の組成物は、例えば、適当な液体担体に溶解または分散させるか、あるいは適当な固体担体と混合するか、吸着させることにより、乳剤、液剤、マイクロエマルジョン剤、フロアブル剤、油剤、水和剤、粉剤、粒剤、微粒剤、種子コーティング剤、種子浸漬剤、燻煙剤、錠剤、マイクロカプセル剤、噴霧剤、エアゾール剤、炭酸ガス製剤、EW剤、軟膏、カプセル剤、ペレット剤、注射剤、塗布剤、等の剤型に製剤することができる。
【0028】
これらの製剤には必要に応じて、例えば、ガス状担体、軟膏基剤、界面活性剤またはその他添加剤等を添加してもよく、公知の方法で調製することができる。
【0029】
液体担体としては、例えば、水、アルコール類(例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ヘキシルアルコール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、フェノキシエタノール等)、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等)、エーテル類(例えば、ジイソプロピルエーテル、1,4ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール等)、脂肪族炭化水素類(例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ケロシン、灯油、燃料油、機械油等)、芳香族炭化水素類(例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ドデシルベンゼン、フェニルキシリルエタン、ソルベントナフサ、メチルナフタレン等)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロメタン、トリクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等)、酸アミド類(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、N−オクチルピロリドン等)、エステル類(例えば、乳酸ブチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ミリスチン酸イソプロピル、オレイン酸エチル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、脂肪酸グリセリンエステル、γ−ブチロラクトン等)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル、イソブチロニトリル、プロピオニトリル等)、カーボネート類(例えば、炭酸プロピレン等)、植物油類(例えば、大豆油、オリーブオイル、亜麻仁油、ココナッツオイル、ヤシ油、ピーナッツ油、麦芽油、アーモンド油、ゴマ油、鉱油、ロスマリン油、ゼラニウム油、なたね油、綿実油、コーン油、紅花油、オレンジ油等)等が挙げられ、これらの液体担体は1種以上(好ましくは1種以上、3種以下)を適当な割合で混合して、使用することができる。
【0030】
固体担体(希釈・増量剤)としては、例えば、植物性粉末(例えば、大豆粉、タバコ粉、小麦粉、木粉等)、鉱物性粉末(例えば、カオリンクレー、フバサミクレー、ベントナイト、酸性白土等のクレー、滑石粉、ロウ石粉等のタルク、ホワイトカーボン、珪藻土、雲母粉等のシリカ等)、合成含水酸化珪素、アルミナ、タルク、セラミック、その他の無機鉱物(セリサイト、石英、硫黄、活性炭、炭酸カルシウム、水和シリカ等)、化学肥料(硫安、燐安、硝安、尿素、塩安)などの微粉末および粒状物等があげられ、これらの固体担体は1種以上(好ましくは1種以上、3種以下)を適当な割合で混合して、使用することができる。
【0031】
上記の製剤において使用することのできるガス状担体としては、例えば、フルオロカーボン、ブタンガス、LPG(液化石油ガス)、ジメチルエーテル、炭酸ガス等が挙げられ、これらのガス状単体は1種または2種を適当な割合で混合して、また適当な液体担体と組み合わせて使用することができる。
【0032】
軟膏基材としては、例えば、ポリエチレングリコール、ペクチン、高級脂肪酸の多価アルコールエステル(例えば、モノステアリン酸グリセリンエステル等)、セルロース誘導体(例えば、メチルセルロース等)、アルギン酸ナトリウム、ベントナイト、高級アルコール、多価アルコール(例えば、グリセリン等)、ワセリン、白色ワセリン、流動パラフィン、豚脂、各種植物油、ラノリン、脱水ラノリン、硬化油、樹脂類等が挙げられ、これらの軟膏基材は1種以上(好ましくは1種以上、3種以下)、あるいは、下記に示す界面活性剤を添加して使用することができる。
【0033】
界面活性剤としては、例えば、石鹸類、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類〔例、ノイゲン(商品名、登録商標、第一工業製薬(株)製)、イー・エー142(EA142(商品名、第一工業製薬(株)製))、ノナール(商品名、東邦化学(株)製)〕、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテルリン酸〔例、Soprophor(登録商標)FLK(商品名、ローディア日華製)〕、アルキル硫酸塩類〔例、エマール10(商品名、登録商標、花王(株)製)、エマール40(商品名、登録商標、花王(株)製)、ラウリル硫酸ナトリウム〕、アルキルベンゼンスルホン酸塩類〔例、ネオゲン(商品名、登録商標、第一工業製薬(株)製)、ネオゲンT(商品名、登録商標、第一工業製薬(株)製)、ネオペレックス(商品名、登録商標、花王(株)製)、BC2070M(商品名、テイカ(株)製)〕、ポリエチレングリコールエーテル類〔例、ノニポール85(商品名、登録商標、三洋化成(株)製)、ノニポール100(商品名、登録商標、三洋化成(株)製)、ノニポール160(商品名、登録商標、三洋化成(株)製)〕、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類〔例、ノイゲンET−135(商品名、登録商標、第一工業製薬(株)製)〕、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー類〔例、ニューポールPE−64(商品名、登録商標、三洋化成(株)製)〕、多価アルコールエステル類〔例、トゥイーン20(商品名、登録商標、花王(株)製)、トゥイーン80(商品名、登録商標、花王(株)製)〕、アルキルスルホコハク酸塩類〔例、サンモリンOT20(商品名、登録商標、三洋化成(株)製)、ニューカルゲンEX70(商品名、竹本油脂(株)製)〕、アルキルアリールスルホン酸塩類〔例、ニューカルゲンWG−1(商品名、竹本油脂(株)製)、MorwetEFW(商品名、DESOTO社製)、アルケニルスルホン酸塩〔例、ソルポール5115(商品名、登録商標、東邦化学(株)製)〕、リグニンスルホン酸カルシウム等の非イオン系およびアニオン系界面活性剤が挙げられ、これら界面活性剤は1種以上(好ましくは1種以上、3種以下)を適当な割合で混合して使用することができる。
【0034】
その他の添加剤としては、例えば、カゼイン、ゼラチン、糖類(でんぷん、キサンタンガム、アラビアガム、セルロース誘導体、アルギン酸等)、リグニン誘導体、ベントナイト、合成水溶性高分子(ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸類等)、PAP(酸性リン酸イソプロピル)、BHT(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、BHA(2−tert−ブチル−4−メトキシフェノールと3−tert−ブチル−4−メトキシフェノールとの混合物)、アルミニウムマグネシウムシリケート、色素〔例、FLEXIVERSE(登録商標、商品名、Sun Chemical社製)〕、防腐剤〔例、プロキセル(登録商標)GXL(商品名、アーチケミカル製)〕、乳化剤〔例、ソルビタントリオレエート〕、消泡剤〔例、アンチフォームCエマルション(商品名、登録商標;ダウコーニング社製)〕、分散剤〔例、Morwet D425(商品名、アクゾノーベル社製)〕等が挙げられる。
【0035】
本発明の組成物において、成分(A)と成分(B)の重量比は、通常1:99〜99:1の割合であり、重量比10:90〜90:10の割合が好ましく、30:70〜60:40の割合がより好ましい。
【0036】
上記有効成分以外の添加剤の含量は、活性成分の種類または含量、あるいは製剤の剤形などによって異なるが、通常約0.001〜99.9重量%程度、好ましくは約1〜99重量%程度である。より具体的には、組成物全量に対して、界面活性剤を通常約1〜30重量%程度、好ましくは約1〜15重量%、流動助剤を通常約1〜20重量%程度、担体を通常約1〜90重量%、好ましくは約1〜70重量%を添加するのが望ましい。液剤を製造する場合は、界面活性剤を通常約1〜20重量%程度、好ましくは1〜10重量%程度と、水を約20〜90重量%添加するのが望ましい。乳剤を製造する場合は、界面活性剤を通常1〜30重量%、好ましくは2〜15重量%、と有機溶媒を加えるのが望ましい。顆粒水和剤を製造する場合は、界面活性剤を通常0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%、結合剤を通常0.1〜15重量%、好ましくは0.5〜5重量%、乳糖、硫安あるいはクレーなどの増量剤を加えるのが望ましい。粒剤を製造する場合は、界面活性剤を通常0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%、安定化剤を通常0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%、クレーなどの増量剤を加えるのが望ましい。
ジャンボ剤を製造する場合は、界面活性剤を通常0.1〜15重量%、好ましくは0.5〜5重量%、結合剤を通常0.5〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%、浮遊剤を通常0.5〜40重量%、好ましくは1〜20重量%、クレーなどの増量剤を加えるのが望ましい。
【0037】
本発明の組成物を使用するには、例えば、施用面積1000m2あたり、成分(A)と成分(B)をそれぞれ、通常0.001〜1000g、好ましくは0.01〜100gの割合で施用する。なお、本発明の組成物が乳剤、水和剤、フロアブル剤、マイクロカプセル剤等に製剤化されたものである場合は、例えば、成分(A)と成分(B)の濃度がそれぞれ、通常0.001〜10000ppm、好ましくは0.01〜500ppmとなるように水で希釈して施用し、粒剤、粉剤等に製剤化されたものである場合には、通常そのまま施用する。
【0038】
本発明の組成物を使用する方法としては、例えば、散布処理、土壌処理、種子処理および水耕液処理等の施用方法が挙げられる。
【0039】
散布処理とは、具体的には、例えば、茎葉散布、樹幹散布のように、植物の表面に有効成分を撒くことにより、植物を加害する有害生物を防除する処理方法である。
【0040】
土壌処理とは、例えば、作物の根圏に有効成分を処理することにより、根圏に存在する有害生物に直接防除効果を発現させる、あるいは植物の内部に根部等から有効成分を浸透移行させて、植物を加害する有害生物に対して防除効果を発現する処理方法であり、具体的には、例えば、植穴処理、株元処理、植溝処理、作条処理、全面処理、側条処理、水面処理、育苗箱処理、、床土混和処理、が挙げられる。
【0041】
種子処理とは、例えば、作物の種子、種芋または球根等に直接あるいはその近傍に有効成分を処理することにより、植物を加害する有害生物に対して防除効果を発現する処理方法であり、具体的には、例えば、吹きつけ処理、塗沫処理、浸漬処理、含浸処理、塗布処理、フィルムコート処理、ペレットコート処理などが挙げられる。
【0042】
水耕液処理とは、例えば、作物の植物の内部に根部等から浸透移行させるために水耕液等に有効成分を処理することにより、該作物を加害する有害生物に対して防除効果を発現する処理方法であり、具体的には、例えば、水耕液混和、水耕液混入などが挙げられる。
【0043】
なお、本発明の組成物は、他の有害生物防除活性成分、例えば、殺虫剤(例えば、ピレスロイド系殺虫剤、有機リン系殺虫剤、カルバメート系殺虫剤、神経ナトリウムチャンネル遮断剤、殺虫性大環状ラクトン、γ−アミノ酪酸(GABA)拮抗剤、カルシウムチャンネル活性化剤、ウレア系殺虫剤、昆虫ホルモンミミック、天然殺虫剤等)、殺ダニ剤、殺線虫剤や、除草剤、植物ホルモン剤、他の植物成長調整剤、殺菌剤(例えば銅系殺菌剤、有機塩素系殺菌剤、有機硫黄系殺菌剤、フェノール系殺菌剤等)、共力剤、誘引剤、忌避剤、薬害軽減剤、色素、肥料、土壤改良剤を配合して使用することもできる。
【0044】
本発明の組成物は、畑、水田、芝生、果樹園等の農耕地または非農耕地用における植物を保護するための有害生物防除剤として使用できる。保護する植物の例として次のものが挙げられる。
【0045】
農作物;トウモロコシ、イネ、コムギ、オオムギ、ライムギ、エンバク、ソルガム、ワタ、ダイズ、ピーナッツ、ソバ、テンサイ、ナタネ、ヒマワリ、サトウキビ、タバコ等。
【0046】
野菜;ナス科野菜(ナス、トマト、ピーマン、トウガラシ、ジャガイモ等)、ウリ科野菜(キュウリ、カボチャ、ズッキーニ、スイカ、メロン等)、アブラナ科野菜(ダイコン、カブ、セイヨウワサビ、コールラビ、ハクサイ、キャベツ、カラシナ、ブロッコリー、カリフラワー等)、キク科野菜(ゴボウ、シュンギク、アーティチョーク、レタス等)、ユリ科野菜(ネギ、タマネギ、ニンニク、アスパラガス)、セリ科野菜(ニンジン、パセリ、セロリ、アメリカボウフウ等)、アカザ科野菜(ホウレンソウ、フダンソウ等)、シソ科野菜(シソ、ミント、バジル等)、イチゴ、サツマイモ、ヤマノイモ、サトイモ等。
【0047】
果樹;仁果類(リンゴ、セイヨウナシ、ニホンナシ、カリン、マルメロ等)、核果類(モモ、スモモ、ネクタリン、ウメ、オウトウ、アンズ、プルーン等)、カンキツ類(ウンシュウミカン、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツ等)、堅果類(クリ、クルミ、ハシバミ、アーモンド、ピスタチオ、カシューナッツ、マカダミアナッツ等)、液果類(ブルーベリー、クランベリー、ブラックベリー、ラズベリー等)、ブドウ、カキ、オリーブ、ビワ、バナナ、コーヒー、ナツメヤシ、ココヤシ、アブラヤシ等。
【0048】
果樹以外の樹木;チャ、クワ、花木類、街路樹(トネリコ、カバノキ、ハナミズキ、ユーカリ、イチョウ、ライラック、カエデ、カシ、ポプラ、ハナズオウ、フウ、プラタナス、ケヤキ、クロベ、モミノキ、ツガ、ネズ、マツ、トウヒ、イチイ)、ヤトロファ等。
【0049】
芝生;シバ類(ノシバ、コウライシバ等)、バミューダグラス類(ギョウギシバ等)、ベントグラス類(コヌカグサ、ハイコヌカグサ、イトコヌカグサ等)、ブルーグラス類(ナガハグサ、オオスズメノカタビラ等)、フェスク類(オニウシノケグサ、イトウシノケグサ、ハイウシノケグサ等)、ライグラス類(ネズミムギ、ホソムギ等)、カモガヤ、オオアワガエリ等。
【0050】
その他;バイオ燃料植物(ヤトロファ・クルカス、ベニバナ、アマナズナ類、スイッチグラス、ミスカンザス、クサヨシ、ダンチク、ケナフ、キャッサバ、ヤナギ、藻類等)、花卉、観葉植物等。
【0051】
上記「植物」とは、イソキサフルトール等の4−ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ阻害剤、イマゼタピル、チフェンスルフロンメチル等のアセト乳酸合成酵素(以後ALSと略する)阻害剤、グリホサート等のEPSP合成酵素阻害剤、グルホシネート等のグルタミン合成酵素阻害剤、セトキシジム等のアセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤、フルミオキサジン等のプロトポルフィリノーゲンオキシダーゼ阻害剤、ジカンバ、2,4−D等のオーキシン系除草剤、ブロモキシニル等の除草剤に対する耐性を、古典的な育種法もしくは遺伝子組換え技術により付与された植物も含まれる。
【0052】
古典的な育種法により耐性を付与された「植物」の例として、イマゼタピル等のイミダゾリノン系ALS阻害型除草剤に耐性のナタネ、コムギ、ヒマワリ、イネ、トウモロコシがありClearfield(登録商標)の商品名で既に販売されている。同様に古典的な育種法によるチフェンスルフロンメチル等のスルホニルウレア系ALS阻害型除草剤に耐性のダイズがあり、STSダイズの商品名で既に販売されている。
【0053】
同様に古典的な育種法によりトリオンオキシム系、アリールオキシフェノキシプロピオン酸系除草剤等のアセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤に耐性が付与された植物の例としてSRコーン等がある。アセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤に耐性が付与された植物は、プロシーディングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシーズ・オブ・ザ・ユナイテッド・ステーツ・オブ・アメリカ(Proc.Natl.Acad.Sci.USA)87巻,p.7175−7179,(1990年)等に記載されている。またアセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤に耐性の変異アセチルCoAカルボキシラーゼがウィード・サイエンス(Weed Science)53巻,p.728−746,(2005年)等に報告されており、こうした変異アセチルCoAカルボキシラーゼ遺伝子を遺伝子組換え技術により植物に導入するか、もしくは抵抗性付与に関わる変異を植物アセチルCoAカルボキシラーゼに導入することにより、アセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤に耐性の植物を作出することができる。
【0054】
また古典的な育種法により耐性を付与された「植物」の例として、センチュウやアブラムシに耐性を持つ作物があげられる。例えば、アブラムシに耐性を付与するRAG1(Resistance Aphid Gene 1)遺伝子を導入したダイズが挙げられる。
【0055】
一方、キメラプラスティ技術(Gura T. 1999.Repairing the Genome’s Spelling Mistakes、Science 285:316−318.)に代表される塩基置換変異導入核酸を植物細胞内に導入して植物のアセチルCoAカルボキシラーゼ遺伝子やALS遺伝子等に部位特異的アミノ酸置換変異を導入することにより、アセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤やALS阻害剤等に耐性の植物を作出することができる。
またシュードモナス・マルトフィリア(Pseudomonas maltophilia)より単離されたジカンバモノオキシゲナーゼ(dicamba monooxygenase)を含むジカンバの分解酵素を導入し、ジカンバに耐性のダイズ等の作物を作出することができる(Behrens et al.2007年 Dicamba Resistance:Enlarging and Preserving Biotechnology−Based Weed Management Strategies.Science 316:1185−1188)。
アリールオキシアルカノエートジオキシゲナーゼ(aryloxyalkanoate dioxygenase)をコードする遺伝子を導入し、2,4−D、MCPA、ジクロプロップ、メコプロップ等のフェノキシ酸系除草剤と、キザロホップ、ハロキシホップ、フルアジホップ、ジクロプロップ、フェノキサプロップ、メタミホップ、シハロホップ、クロジナホップ等のアリールオキシフェノキシプロピオン酸系除草剤との、両方の除草剤に対して耐性となる作物を作出することができる(WO2005/107437、WO2007/053482、WO2008/141154)。
【0056】
遺伝子組換え技術により耐性を付与された植物の例として、グリホサート耐性のトウモロコシ、ダイズ、ワタ、ナタネ、テンサイ品種があり、ラウンドアップアップレディ(RoundupReady(登録商標))、AgrisureGT等の商品名で既に販売されている。同様に遺伝子組換え技術によるグルホシネート耐性のトウモロコシ、ダイズ、ワタ、ナタネ品種があり、リバティーリンク(LibertyLink(登録商標))等の商品名ですでに販売されている。同様に遺伝子組換え技術によるブロモキシニル耐性のワタはBXNの商品名で既に販売されている。またグリホサートおよびALS阻害剤の両方に耐性であるトウモロコシ、ダイズの品種があり、Optimum<登録商標>GAT<登録商標>を挙げることができる。
【0057】
上記「植物」とは、遺伝子組換え技術を用いて、例えば、バチルス属で知られている選択的毒素等を合成する事が可能となった植物も含まれる。
この様な遺伝子組換え植物で発現される毒素として、バチルス・セレウス(Bacillus cereus)やバチルス・ポピリエ(Bacillus popilliae)由来の殺虫性タンパク;バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)由来のCry1Ab、Cry1Ac、Cry1F、Cry1Fa2、Cry2Ab、Cry3A、Cry3Bb1またはCry9C、Cry34AbまたはCry35Ab等のδ−エンドトキシン、VIP1、VIP2、VIP3、またはVIP3A等の殺虫タンパク;線虫由来の殺虫タンパク;さそり毒素、クモ毒素、ハチ毒素または昆虫特異的神経毒素等動物によって産生される毒素;糸状菌類毒素;植物レクチン;アグルチニン;トリプシン阻害剤、セリンプロテアーゼ阻害剤、パタチン、シスタチン、パパイン阻害剤等のプロテアーゼ阻害剤;リシン、トウモロコシ−RIP、アブリン、ルフィン、サポリン、ブリオジン等のリボゾーム不活性化タンパク(RIP);3−ヒドロキシステロイドオキシダーゼ、エクジステロイド−UDP−グルコシルトランスフェラーゼ、コレステロールオキシダーゼ等のステロイド代謝酵素;エクダイソン阻害剤;HMG−CoAリダクターゼ;ナトリウムチャネル、カルシウムチャネル阻害剤等のイオンチャネル阻害剤;幼若ホルモンエステラーゼ;利尿ホルモン受容体;スチルベンシンターゼ;ビベンジルシンターゼ;キチナーゼ;グルカナーゼ等が挙げられる。
【0058】
またこの様な遺伝子組換え植物で発現される毒素として、Cry1Ab、Cry1Ac、Cry1F、Cry1Fa2、Cry2Ab、Cry3A、Cry3Bb1、Cry9C、Cry34AbまたはCry35Ab等のδ−エンドトキシンタンパク、VIP1、VIP2、VIP3またはVIP3A等の殺虫タンパクのハイブリッド毒素、一部を欠損した毒素、修飾された毒素も含まれる。ハイブリッド毒素は組換え技術を用いて、これらタンパクの異なるドメインの新しい組み合わせによって作り出される。一部を欠損した毒素としては、アミノ酸配列の一部を欠損したCry1Abが知られている。修飾された毒素としては、天然型の毒素のアミノ酸の1つまたは複数が置換されている。
【0059】
これら毒素の例およびこれら毒素を合成する事ができる組換え植物は、欧州特許出願公開第374753号明細書、国際公開第93/07278号、国際公開第95/34656号、欧州特許出願公開第427529号明細書、欧州特許出願公開第451878号明細書、国際公開第03/052073号等に記載されている。
【0060】
これらの組換え植物に含まれる毒素は、特に、甲虫目害虫、双翅目害虫、鱗翅目害虫、線虫類への耐性を植物へ付与する。
【0061】
また、1つもしくは複数の殺虫性の害虫抵抗性遺伝子を含み、1つまたは複数の毒素を発現する遺伝子組換え植物は既に知られており、いくつかのものは市販されている。これら遺伝子組換え植物の例として、YieldGard(登録商標)(Cry1Ab毒素を発現するトウモロコシ品種)、YieldGard Rootworm(登録商標)(Cry3Bb1毒素を発現するトウモロコシ品種)、YieldGard Plus(登録商標)(Cry1AbとCry3Bb1毒素を発現するトウモロコシ品種)、Herculex I(登録商標)(Cry1Fa2毒素とグルホシネートへの耐性を付与する為にホスフィノトリシン N−アセチルトランスフェラーゼ(PAT)を発現するトウモロコシ品種)、NuCOTN33B(登録商標)(Cry1Ac毒素を発現するワタ品種)、Bollgard I(登録商標)(Cry1Ac毒素を発現するワタ品種)、Bollgard II(登録商標)(Cry1AcとCry2Ab毒素とを発現するワタ品種)、VIPCOT(登録商標)(VIP毒素を発現するワタ品種)、NewLeaf(登録商標)(Cry3A毒素を発現するジャガイモ品種)、NatureGard(登録商標)Agrisure(登録商標)GT Advantage(GA21 グリホサート耐性形質)、Agrisure(登録商標) CB Advantage(Bt11コーンボーラー(CB)形質)、Protecta(登録商標)等が挙げられる。
【0062】
上記「植物」とは、遺伝子組換え技術を用いて、選択的な作用を有する抗病原性物質を産生する能力を付与されたものも含まれる。
【0063】
抗病原性物質の例として、PRタンパク等が知られている(PRPs、欧州特許出願公開第392225号明細書)。このような抗病原性物質とそれを産生する遺伝子組換え植物は、欧州特許出願公開第392225号明細書、国際公開第95/33818号、欧州特許出願公開第353191号明細書等に記載されている。
【0064】
こうした遺伝子組換え植物で発現される抗病原性物質の例として、例えば、ナトリウムチャネル阻害剤、カルシウムチャネル阻害剤(ウイルスが産生するKP1、KP4、KP6毒素等が知られている。)等のイオンチャネル阻害剤、スチルベンシンターゼ、ビベンジルシンターゼ、キチナーゼ、グルカナーゼ、PRタンパク、ペプチド抗生物質、ヘテロ環を有する抗生物質、植物病害抵抗性に関与するタンパク因子(植物病害抵抗性遺伝子と呼ばれ、国際公開第03/000906号に記載されている。)等の微生物が産生する抗病原性物質等が挙げられる。このような抗病原性物質とそれを産生する遺伝子組換え植物は、欧州特許出願公開第392225号明細書、国際公開第95/33818号、欧州特許出願公開第353191号明細書等に記載されている。
【0065】
上記の「植物」には、古典的な育種法または遺伝子組み換え技術を用いて、耐寒性、耐熱性、耐乾燥性等の環境ストレスに対する耐性を付与した植物も含む。耐乾燥性が付与された作物の例としてcspBを導入した作物が挙げられる。
【0066】
上記「植物」とは、遺伝子組換え技術を用いて、油糧成分改質やアミノ酸含量増強形質等の有用形質を付与した植物も含まれる。例として、VISTIVE(登録商標)(リノレン含量を低減させた低リノレン大豆)あるいは、high−lysine(high−oil)corn(リジンあるいはオイル含有量を増量したコーン)等が挙げられる。さらに、上記の古典的な除草剤形質あるいは除草剤耐性遺伝子、殺虫性害虫抵抗性遺伝子、抗病原性物質産生遺伝子、環境ストレス耐性、油糧成分改質やアミノ酸含量増強形質等の有用形質について、これらを複数組み合わせたスタック品種も含まれる。
【0067】
本発明の組成物は、哺乳動物および作物に対して良好な安全性を有しながら、多くの種類の害虫(昆虫綱以外の節足動物も含む)に高い有害生物防除活性を有している。
【0068】
本発明組成物が効力を有する有害生物としては、例えば昆虫やダニ等の節足動物があげられ、具体的には例えば以下に示すものがあげられる。
【0069】
半翅目害虫:ヒメトビウンカ(Laodelphax striatellus)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)、セジロウンカ(Sogatella furcifera)等のウンカ類、ツマグロヨコバイ(Nephotettix cincticeps)、タイワンツマグロヨコバイ(Nephotettix virescens)等のヨコバイ類、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)、ダイコンアブラムシ(Brevicoryne brassicae)、チューリップヒゲナガアブラムシ(Macrosiphum euphorbiae)、ジャガイモヒゲナガアブラムシ(Aulacorthum solani)、ムギクビレアブラムシ(Rhopalosiphum padi)、ミカンクロアブラムシ(Toxoptera citricidus)等のアブラムシ類、アオクサカメムシ(Nezara antennata)、ホソヘリカメムシ(Riptortus clavetus)、クモヘリカメムシ(Leptocorisa chinensis)、トゲシラホシカメムシ(Eysarcoris parvus)、クサギカメムシ(Halyomorpha mista)、ターニッシュッドプラントバグ(Lygus lineolaris)等のカメムシ類、オンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporariorum)、タバココナジラミ(Bemisia tabaci)、シルバーリーフコナジラミ(Bemisia argentifolii)等のコナジラミ類、アカマルカイガラムシ(Aonidiella aurantii)、サンホーゼカイガラムシ(Comstockaspis perniciosa)、シトラススノースケール(Unaspis citri)、ルビーロウムシ(Ceroplastes rubens)、イセリヤカイガラムシ(Icerya purchasi)等のカイガラムシ類、グンバイムシ類、キジラミ類等;
【0070】
鱗翅目害虫:ニカメイガ(Chilo suppressalis)、サンカメイガ(Tryporyza incertulas)、コブノメイガ(Cnaphalocrocis medinalis)、ワタノメイガ(Notarcha derogata)、ノシメマダラメイガ(Plodia interpunctella)、アワノメイガ(Ostrinia furnacalis)、ヨーロピアンコーンボーラー(Ostrinia nubilaris)、ハイマダラノメイガ(Hellula undalis)、シバツトガ(Pediasia teterrellus)等のメイガ類、ハスモンヨトウ(Spodoptera litura)、シロイチモジヨトウ(Spodoptera exigua)、アワヨトウ(Pseudaletia separata)、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、タマナヤガ(Agrotis ipsilon)、タマナギンウワバ(Plusia nigrisigna)、トリコプルシア属、ヘリオティス属、ヘリコベルパ属等のヤガ類、モンシロチョウ(Pieris rapae)等のシロチョウ類、アドキソフィエス属、ナシヒメシンクイ(Grapholita molesta)、マメシンクイガ(Leguminivora glycinivorella)、アズキサヤムシガ(Matsumuraeses azukivora)、リンゴコカクモンハマキ(Adoxophyes orana fasciata)、チャノコカクモンハマキ(Adoxophyes sp.)、チャハマキ(Homona magnanima)、ミダレカクモンハマキ(Archips fuscocupreanus)、コドリンガ(Cydia pomonella)等のハマキガ類、チャノホソガ(Caloptilia theivora)、キンモンホソガ(Phyllonorycter ringoneella)のホソガ類、モモシンクイガ(Carposina niponensis)等のシンクイガ類、リオネティア属等のハモグリガ類、リマントリア属、ユープロクティス属等のドクガ類、コナガ(Plutella xylostella)等のスガ類、ワタアカミムシ(Pectinophora gossypiella)ジャガイモガ(Phthorimaea operculella)等のキバガ類、アメリカシロヒトリ(Hyphantria cunea)等のヒトリガ類、イガ(Tinea translucens)、コイガ(Tineola bisselliella)等のヒロズコガ類等;
【0071】
双翅目害虫:アカイエカ(Culex pipiens pallens)、コガタアカイエカ(Culex tritaeniorhynchus)、ネッタイイエカ(Culex quinquefasciatus)等のイエカ類、ネッタイシマカ(Aedes aegypti)、ヒトスジシマカ(Aedes albopictus)等のエーデス属、シナハマダラカ(Anopheles sinensis)等のアノフェレス属、ユスリカ類、イエバエ(Musca domestica)、オオイエバエ(Muscina stabulans)等のイエバエ類、クロバエ類、ニクバエ類、ヒメイエバエ類、タネバエ(Delia platura)、タマネギバエ(Delia antiqua)等のハナバエ類、ウリミバエ(Dacus cucurbitae)、チチュウカイミバエ(Ceratitis capitata)等のミバエ類、ショウジョウバエ類、チョウバエ類、ブユ類、ウシアブ(Tabanus trigonus)等のアブ類、サシバエ類、イネハモグリバエ(Agromyza oryzae)、イネヒメハモグリバエ(Hydrellia griseola)、イネキモグリバエ(Chlorops oryzae)、マメハモグリバエ(Liriomyza trifolii)等のハモグリバエ類等;
【0072】
甲虫目害虫:ニジュウヤホシテントウ(Epilachna vigintioctopunctata)、ウリハムシ(Aulacophora femoralis)、キスジノミハムシ(Phyllotreta striolata)、イネドロオイムシ(Oulema oryzae)、イネゾウムシ(Echinocnemus squameus)、イネミズゾウムシ(Lissorhoptrus oryzophilus)、ワタミゾウムシ(Anthonomus grandis)、アズキゾウムシ(Callosobruchus chinensis)、シバオサゾウムシ(Sphenophorus venatus)、マメコガネ(Popillia japonica)、ドウガネブイブイ(Anomala cuprea)、コーンルートワームの仲間(Diabrotica spp.)、コロラドハムシ(Leptinotarsa decemlineata)、コメツキムシの仲間(Agriotes spp.)、タバコシバンムシ(Lasioderma serricorne)、ヒメマルカツオブシムシ(Anthrenus verbasci)、コクヌストモドキ(Tribolium castaneum)、ヒラタキクイムシ(Lyctus brunneus)、ゴマダラカミキリ(Anoplophora malasiaca)、マツノキクイムシ(Tomicus piniperda)等;
【0073】
アザミウマ目害虫:ミカンキイロアザミウマ(Frankliniella occidentalis)、ミナミキイロアザミウマ(Thrips parmi)、チャノキイロアザミウマ(Scirtothrips dorsalis)、ネギアザミウマ(Thrips tabaci)、ヒラズハナアザミウマ(Frankliniella intonsa)、タバコアザミウマの仲間等のアザミウマ類等;
【0074】
膜翅目害虫:カブラハバチ(Athalia rosae)、ハキリアリ(Acromyrmex spp.)、ファイヤーアント(Solenopsis spp.)等;
網翅目害虫:ゴキブリ類、チャバネゴキブリ類等;
直翅目害虫:トノサマバッタ(Locusta migratoria)、ケラ(Gryllotalpa africana)、コバネイナゴ(Oxya yezoensis)、ハネナガイナゴ(Oxya japonica)等;
隠翅目害虫:ヒトノミ等;
シラミ目害虫:ヒトジラミ等;
シロアリ目害虫:シロアリ類等;
ゴキブリ目害虫:チャバネゴキブリ(Blattella germanica)、クロゴキブリ(Periplaneta fuliginosa)、ワモンゴキブリ(Periplaneta americana)、トビイロゴキブリ(Periplaneta brunnea)、トウヨウゴキブリ(Blatta orientalis)等;
【0075】
ダニ目害虫:ナミハダニ(Tetranychus urticae)、カンザワハダニ(Tetranychus kanzawai)、ミカンハダニ(Panonychus citri)、リンゴハダニ(Panonychus ulmi)、オリゴニカス属等のハダニ類、ミカンサビダニ(Aculops pelekassi)、リンゴサビダニ(Aculus schlechtendali)等のフシダニ類、チャノホコリダニ(Polyphagotarsonemus latus)等のホコリダニ類、ヒメハダニ類、ケナガハダニ類、フタトゲチマダニ(Haemaphysalis longicornis)、ヤマトチマダニ(Haemaphysalis flava)、タイワンカクマダニ(Dermacentor taiwanicus)、ヤマトマダニ(Ixodes ovatus)、シュルツマダニ(Ixodes persulcatus) 、オウシマダニ(Boophilus microplus)等のマダニ類、ケナガコナダニ(Tyrophagus putrescentiae)等のコナダニ類、コナヒョウヒダニ(Dermatophagoides farinae)、ヤケヒョウヒダニ(Dermatophagoides ptrenyssnus)等のヒョウヒダニ類、ホソツメダニ(Cheyletus eruditus)、クワガタツメダニ(Cheyletus malaccensis)、ミナミツメダニ(Cheyletus moorei)等のツメダニ類、ワクモ類等;
【実施例】
【0076】
以下、製剤例および試験例等にて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の例のみに限定されるものではない。なお、以下の例において、部は特にことわりのない限り重量部を表す。また、化合物(1)〜(34)は、上記表1および2に記載の化合物番号に対応する。
【0077】
製剤例1
化合物(1)〜(34)のいずれかを50部、ピリプロキシフェンを0.5部、NNカオリンクレー(竹原化学工業製)を38.5部、Morwet D425(商品名、アクゾノーベル社製)を10部、Morwet EFW(商品名、DESOTO社製)を1.5部の割合で混合し、AIプレミックスを得る。該プレミックスをジェットミルで粉砕し、各粉剤を得る。
【0078】
製剤例2
化合物(1)〜(34)のいずれかを1部、ピリプロキシフェンを4部、合成含水酸化珪素を1部、リグニンスルホン酸カルシウムを2部、ベントナイトを30部、カオリンクレーを62部の割合でよく粉砕混合し、水を加えてよく練り合せた後、造粒乾燥することにより各粒剤を得る。
【0079】
製剤例3
化合物(1)〜(34)のいずれかを1部、ピリプロキシフェンを40部、リグニンスルホン酸カルシウムを3部、ラウリル硫酸ナトリウムを2部、合成含水酸化珪素を54部の割合でよく粉砕混合することにより各水和剤を得る。
【0080】
製剤例4
化合物(1)〜(34)のいずれかを1部、ピリプロキシフェンを2部、カオリンクレーを85部、タルクを10部の割合でよく粉砕混合することにより各粉剤を得る。
【0081】
製剤例5
化合物(1)〜(34)のいずれかを2部、ピリプロキシフェンを0.25部、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルを14部、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムを6部、キシレンを77.75部の割合でよく混合することにより各乳剤を得る。
【0082】
次に、本発明組成物が有害生物の防除に効力を有することを実施例として示す。
【0083】
試験例1:コナガ(Plutella xylostella)に対する餌作物浸漬処理による殺虫効果
化合物(1)10mgに対してトゥイーン20(商品名:ソルゲンTW−20、第一工業製薬株式会社製)を5%含むアセトンを0.2mlの割合で加えて溶解し、展着剤(商品名:ダイン(登録商標)、住友化学園芸製)5,000倍液で希釈調製した希釈液と、市販のピリプロキシフェン乳剤(商品名:ラノー(登録商標)乳剤、住友化学株式会社製)を展着剤(商品名:ダイン(登録商標)、住友化学園芸製)5,000倍液で希釈調製した希釈液とを所定の濃度になるように混合し、試験溶液とした。該試験溶液に7〜8葉期のキャベツ(Brassicae oleracea)の本葉1枚を数秒間浸漬処理し、風乾した。薬液が乾いた後、この葉をアイスクリームカップ(200ml)に入れ、コナガの3令幼虫10頭を放飼した。恒温飼育室(25℃)中で保管し、2日後に死亡虫数を数え、次の式1により死亡率を求めた。
結果を表3に示す。
【0084】
[式1] 死亡率(%)=(死亡虫数/供試虫数)×100
【0085】
【表3】

【0086】
試験例2:コナガ(Plutella xylostella)に対する餌作物浸漬処理による殺虫効果
化合物(13)10mgに対してトゥイーン20(商品名:ソルゲンTW−20、第一工業製薬株式会社製)を5%含むアセトンを0.2mlの割合で加えて溶解し、展着剤(商品名:ダイン(登録商標)、住友化学園芸製)5,000倍液で希釈調製した希釈液と、市販のピリプロキシフェン乳剤(商品名:ラノー(登録商標)乳剤、住友化学株式会社製)を展着剤(商品名:ダイン(登録商標)、住友化学園芸製)5,000倍液で希釈調製した希釈液とを所定の濃度になるように混合し、試験溶液とした。該試験溶液に7〜8葉期のキャベツ(Brassicae oleracea)の本葉1枚を数秒間浸漬処理し、風乾した。薬液が乾いた後、この葉をアイスクリームカップ(200ml)に入れ、コナガの3令幼虫10頭を放飼した。恒温飼育室(25℃)中で保管し、6日後に死亡虫数を数え、前記の式1により死亡率を求めた。
結果を表4に示す。
【0087】
【表4】

【0088】
試験例3:ハスモンヨトウ(Spodoptera litura)に対する餌作物浸漬処理による殺虫効果
化合物(13)、(15)それぞれ10mgに対してトゥイーン20(商品名:ソルゲンTW−20、第一工業製薬株式会社製)を5%含むアセトンを0.2mlの割合で加えて溶解し、展着剤(商品名:ダイン(登録商標)、住友化学園芸製)5,000倍液で希釈調製した希釈液と、市販のピリプロキシフェン乳剤(商品名:ラノー(登録商標)乳剤、住友化学株式会社製)を展着剤(商品名:ダイン(登録商標)、住友化学園芸製)5,000倍液で希釈調製した希釈液とを所定の濃度になるように混合し、試験溶液とした。
該試験溶液に7〜8葉期のキャベツ(Brassicae oleracea)の本葉1枚を数秒間浸漬処理し、風乾した。薬液が乾いた後、この葉をアイスクリームカップ(200ml)に入れ、ハスモンヨトウの4令幼虫10頭を放飼した。恒温飼育室(25℃)中で保管し、6日後に死亡虫数を数え、前記の式1により死亡率を求めた。
結果を表5に示す。
【0089】
【表5】

【0090】
アミド化合物(I)とピリプロキシフェンとを混合して用いることによって、コナガに対して高い殺虫効果を発現した。
【産業上の利用可能性】
【0091】
本発明により、有害生物の防除に優れた効果を有する有害生物防除組成物が提供可能となる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記(A)と(B)とを有効成分として含有することを特徴とする有害生物防除組成物。
(A)式(I)

〔式中、R1はハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基を表し、R2は水素原子、または、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基を表し、R3はハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6アルコキシアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6アルケニル基、または、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6アルキニル基を表し、R4はハロゲン原子、または、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基を表し、R5は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、または、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基を表し、R6は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキルチオ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキルスルフィニル基、または、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキルスルホニル基を表し、R7はハロゲン原子、または、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基を表す。〕
で示されるアミド化合物
(B)ピリプロキシフェン
【請求項2】
成分(A)と成分(B)の重量比が10:90〜90:10である請求項1に記載の有害生物防除組成物。
【請求項3】
式(I)におけるR1がメチル基、エチル基またはイソプロピル基であり、R2が水素原子、メチル基またはエチル基であり、R3がメチル基またはエチル基であり、R4がハロゲン原子またはメチル基であり、R5がハロゲン原子またはシアノ基であり、R6がハロゲン原子またはトリフルオロメチル基であり、R7がハロゲン原子である請求項1または2に記載の有害生物防除組成物。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の有害生物防除組成物を有害生物または有害生物の生息場所または有害生物による加害から保護するべき植物に施用することを特徴とする有害生物の防除方法。

【公開番号】特開2011−105704(P2011−105704A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−235293(P2010−235293)
【出願日】平成22年10月20日(2010.10.20)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】