説明

有機化合物検出用電極及びそれを使用した有機化合物濃度の電気化学検出装置

【課題】高価な導電性ダイヤモンドを使用することなく導電性を有するダイヤモンドライクカーボンの電極を利用して有機化合物濃度を高感度かつ高速度に分析することが可能な有機化合物濃度検出用電極及びそれを使用した有機化合物濃度電気化学検出装置を提供する。
【解決手段】有機化合物濃度の検出に使用する電極が、導電性ダイヤモンドライクカーボン電極であることを特徴とする。検体が供給されるフローセルに作用電極及び対極が配置され、両極に電圧を印加し、測定された電流値と有機化合物濃度−電流値の検量線から検体中の有機化合物濃度を検出する有機化合物濃度の電気化学検出装置において、作用電極2が導電性ダイヤモンドライクカーボン電極であって、該導電性ダイヤモンドライクカーボンの導電性が0.002Scm−1以上である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機化合物濃度を高感度かつ高速度に分析することを可能とする有機化合物濃度検出用電極及びそれを使用した有機化合物濃度の電気化学検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、病気の診断等において様々な有機化合物の濃度を測定することが行われている。糖尿病を例にして説明すると、糖尿病の患者数は増加の一途を辿っている。この糖尿病の診断は、従来、血糖値を測定することにより行われるのが一般的であるが、採血を要し、その分析にも時間を要することから、簡便な方法とはいいがたい。現在、医療現場で実用化されている尿糖の定量方法はグルコースオキシダーゼ等の酵素試薬の呈色を判定として用いており、日本国内では、(株)三和化学研究所の製造する判定薬がほぼ市場の半分程度を占めている。
【0003】
また、体内糖量測定用の電気化学的な分析手法としては、血液中の血糖(グルコース)に対するグルコース酸化酵素(グルコースオキシダーゼ)の反応で生成する過酸化水素を電気化学的に定量し、血糖値を算出する方法(グルコースセンサー法)、電極表面上で直接グルコースを酸化させ、その酸化電流値によりグルコース濃度を算出する、非酵素直接電解センサーによる方法が知られている。
【0004】
グルコース濃度電気化学分析方法として、特許文献1には、導電性ダイヤモンドと、その上に担持される、ニッケル、銅、金、白金、パラジウム、ルテニウム、イリジウム、コバルト、およびロジウムからなる群から選択される1種以上とを有してなる、ダイヤモンド電極と、対電極とを用意し、ダイヤモンド電極と、対電極とを被験試料に接触させ、ダイヤモンド電極と、対電極との間に、ダイヤモンド電極上で酸化反応の生じる電圧を印加し、電圧下における電流値を測定し、予め作成されたグルコースの濃度と電流値との検量線と得られた電流値とを対比することにより被験試料中のグルコースの濃度を算出する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−310977号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記グルコースセンサー法では、体液中に共存するアスコルビン酸などの還元性物質の影響によりグルコース測定値に大きな誤差を生じる恐れがある。このため、医療機関における診断や、糖尿病患者自身による携帯用体内糖量測定器としての適用のために、測定方法の簡易化と分析精度の向上が求められている。さらに、この方法に用いられるセンサー部分は使い捨てが原則であるが、簡易健康管理器具へ適用の観点から、センサー部の耐久性の向上も求められている。
【0007】
前記非酵素直接電解センサーによる方法では、グルコースの酸化に非常に大きな過電圧が必要であり、一般的な貴金属電極では、酸化生成物が電極表面上に吸着し(不動態膜を形成し)、さらなるグルコースの酸化や検出を阻害するという問題点がある。
【0008】
特許文献1に記載されている、導電性ダイヤモンドは、成膜可能な基板材料がシリコンなどに限られ、しかも電極化可能な薄膜成膜に12時間を要する長時間成膜であるために高コストとなっている。
【0009】
そこで、本発明は、高価な導電性ダイヤモンドを使用することなく導電性を有するダイヤモンドライクカーボン(DLC)の電極を利用して有機化合物濃度を高感度かつ高速度に分析することが可能な有機化合物濃度検出用電極及びそれを使用した有機化合物濃度電気化学検出装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の発明は、有機化合物濃度の検出に使用する有機化合物濃度検出用電極において、該電極が、導電性ダイヤモンドライクカーボン電極であることを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明は、前記有機化合物がヒドロキシ基(HO−基)、オキシ基(−O−基)又はカルボニル基(−C(=O)−基)に隣接する炭素に結合する第2級水素又は第3級水素を有する有機化合物であることを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明は、前記有機化合物がグルコース、2−プロパノール、アセト酢酸エチル、酢酸エチル、アスコルビン酸のいずれかであることを特徴とする。
【0013】
請求項4の発明は、前記導電性ダイヤモンドライクカーボンの導電性が0.002Scm−1以上であることを特徴とする。
【0014】
請求項5の発明は、前記導電性ダイヤモンドライクカーボンの電位窓が2.5V以上であることを特徴とする。
【0015】
請求項6の発明は、該導電性ダイヤモンドライクカーボン電極が窒素をドープした導電性ダイヤモンドライクカーボンからなることを特徴とする。
【0016】
請求項7の発明は、検体が供給されるフローセルに作用電極及び対極が配置され、両極に電圧を印加し、測定された電流値と有機化合物濃度−電流値の検量線から検体中の有機化合物濃度を検出する有機化合物濃度の電気化学検出装置において、作用電極が導電性ダイヤモンドライクカーボン電極であって、該導電性ダイヤモンドライクカーボンの導電性が0.002Scm−1以上であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明では、DLC膜はアルミナ表面など様々な材料表面に数十分程度の短時間で且つ導電性ダイヤモンドの1/20の低コスト成膜が可能であり、さらに導電性ダイヤモンドと同等の性能が得られ、高感度で安定した測定が可能となる。
【0018】
本発明により、酸化電位が非常に高いため、白金や黒鉛など一般的な電極を用いては直接酸化に由来する電流を測定することが困難な有機化合物を対象物質とし、電位窓が広く、酸素発生反応に阻害されることなく高い酸化電位をもつ有機化合物を酸化可能で、かつ、表面に有機化合物の付着の少ない特性を示す導電性DCL電極を電極材料に選択することで、有機化合物を高感度且つ簡易に分析可能となる。
【0019】
本発明の導電性DCL電極表面では、高電位印加により、酸素発生反応の中間体であるヒドロキシルラジカルが生成し、このヒドロキシルラジカルを有機化合物の酸化に適用すると、その酸化生成物の電流応答により、有機化合物の定量分析が可能である。
【0020】
本発明により、従来は酵素法ではグルコース酸化酵素を利用しなければ定量分析できなかったグルコースを酵素なしの簡易な手法で定量分析することが可能となった。また、従来の直接酸化法で問題となる電極の不活性化を起こすことなく定量分析を行うことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の導電性DLC電極を組み込んだ電気化学センサシステムを示す図である。
【図2】10mMグルコースに対する応答電流の電極電位依存性を示す図である。
【図3】応答電流のグルコース濃度依存性を示す図である。
【図4】フローインジェエクションを用いた導電性DLC電極による10mMグルコース対する電流応答(印加電圧:+3.60Vvs,Ag/AgCl)を示す図である。
【図5】200mM2−プロパノールに対する応答電流の電極電位依存性を示す図である。
【図6】応答電流の2−プロパノール濃度依存性を示す図である。
【図7】200mMアセト酢酸エチルに対する応答電流の電極電位依存性を示す図である。
【図8】応答電流のアセト酢酸エチル濃度依存性を示す図である。
【図9】200mM酢酸エチルに対する応答電流の電極電位依存性を示す図である。
【図10】応答電流の酢酸エチル濃度依存性を示す図である。
【図11】10mMアスコルビン酸に対する応答電流の電極電位依存性を示す図である。
【図12】応答電流のアスコルビン酸濃度依存性を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0023】
導電性DLC膜は、Si基板上にプラズマCVD法を用い、プラズマの照射出力で導電性を付与するため、III族及びV族の元素、好ましくは窒素、ホウ素、より好ましくは窒素であり、導入量を制御しながら成膜する。この導入量は導電性を付与できる範囲で適宜決定されるが、1,000nm〜2,000nm膜厚になるように、炭素原子数に対して窒素原子数が8%程度となるように成膜するのが好ましい。分子中に窒素原子を含む化合物の例としては、シアン化水素(HCN)、アセトニトリル(CHCN)、エタンシアニド(CHCHCN)、プロパンシアニド(CHCHCHCN)、ホルムアミド(HCONH)、アセトアミド(CHCONH)、メチルアミン(CHNH)、エチルアミン(CHCHNH)などが挙げられる。これらの化合物のうち、一種類を原料ガスとして用いることもできる。
【0024】
本発明の電極に用いる導電性DLCの導電性は0.002Scm−1以上であり、より好ましくは0.01Scm−1以上である。
【0025】
本発明の電極に用いる導電性DLCの電位窓は2.5V以上であり、より好ましくは3.0V以上である。
【0026】
導電性DLC膜は強酸への耐腐食性に優れるため電気化学的安定性が高い。また、導電性DLC膜は、電位窓がPtやグラファイトに比べて大きく、表面のO、Hの発生反応速度が遅く、導電性ダイヤモンドと同等の分極性電極となる。また、導電性DLC膜は、有機化合物の酸化反応に対し導電性ダイヤモンドと同等の良好な応答性を有するので、生体成分検出センサーとして応用可能となる。
【0027】
糖尿病の診断においては、一般に、尿糖値測定による糖尿病診断の基準として、尿糖値が、食後に100〜500mg/dLであると対糖能障害(境界型)であり、食前に50mg/dL以上であり、かつ食後において500mg/dL以上であると糖尿病であると設定されている。血液中のグルコース濃度は、成人で3〜8mMの範囲の濃度である。導電性DLC薄膜を用い、高電位を印加することで、上記濃度範囲内でグルコース濃度を測定することが可能であり、簡易に短時間で糖尿病診断を行うことができる。
【0028】
本発明において、導電性DLC電極を用いた電気化学センサー型生体成分分析装置のセンシング部分は、検体がフロー状態で供給されるフローセルの構成を採用し、その電気化学センサーでの測定電流値を検量線と比較することにより濃度を決定する。
【0029】
図1において、検体が流入するフローセル1に作用電極2、対極3及び参照電極4が配置され、作用電極2、対極3及び参照電極4の各電流値を測定する電流計5が接続されている。作用電極2は導電性DLC電極である。対極は白金、炭素、金等を使用する。
【0030】
参照電極は公知のものを利用することが出来、銀塩化銀電極、飽和カロメル電極、標準水素電極、水銀塩化水銀電極、水素パラジウム電極等であることが好ましい。
【0031】
本発明において、作用電極であるDLC電極と、対極との間に印加される電圧は、DLC電極上で検出対象試料の酸化反応あるいは還元反応が生じるものであれば特に限定されない。
【0032】
電流計5で測定された電流値は、検体濃度と電流値の検量線データ6を備えた電流値比較・濃度算出部7に入力されて、検体濃度が演算され、インジケーター8に表示される。
【0033】
検出対象試料は、DLC上で電解反応する物質である。具体的には、ヒドロキシ基、オキシ基又はカルボニル基に隣接する炭素に結合する第2級水素又は第3級水素を有する有機化合物を挙げることが出来る。中でも、グルコース、2−プロパノール、アセト酢酸エチル、酢酸エチル、アスコルビン酸が挙げられる。
【0034】
検出対象試料は、上記化合物が含まれていると考えられる生体由来の血液、体液等、又は食品若しくは食品の希釈溶液又は懸濁液であってよい。多種の成分を含む検出対象試料の場合、分離カラムを通した後にフローセルに供給することが望ましい。
【実施例1】
【0035】
(導電性ダイヤモンドライクカーボンの製造)
[ダイヤモンドライクカーボンの製造及び評価]
プラズマCVD装置として、基板を載置する電極に負のバイアス電力を供給可能な構成
を有するサムコ株式会社製のBP−1特を用いた。原料ガスには50℃で加熱して気化させたアセトニトリルを用いた。そして、電極に載置したシリコンウエハ上に、ダイヤモンドライクカーボンを1500nmの膜厚になるように成膜を行った。
アセトニトリルの流量は5sccm、チャンバ内の圧力は10Pa、温度は280℃という条件において、プラズマ出力を230Wとした。
【0036】
(電位窓の評価)
上記で得られたダイヤモンドライクカーボンを作用極とし、Ag/AgClを参照極とし、白金を対極として、0.1Mの硫酸水溶液中で100mV/sの速度で電位掃引した場合の電位に対する電流を測定した。酸化・還元電流が2mA/cm以下の電位範囲を電位窓と定義すると、電位窓は3.94Vであった。
【0037】
(グルコース濃度の検出)
pH1のリン酸溶液を移動相溶液に用い、10mMのグルコース溶液を、20μLインジェクションした場合の、電流応答の電極電位依存性を図2に示す。図2において、+2.0V付近からグルコースに由来した応答電流が観測され、応答電流は+3.6V付近から飽和する。
図3に示すように、電極電位を+3.6Vに固定した場合、応答電流は10mMから1mMの範囲のグルコース濃度に対してリニアな関係を示した。S/N=3の検出限界は1.37mMである。したがって、この手法によりグルコース濃度を定量分析することが可能であり、グルコースを成人男子の体内濃度値3〜8mMを十分にカバーできる。
また、グルコースの生体成分の測定には、高感度で安定した測定が要求される。図4に示すように、導電性DLC薄膜のアンペロメトリック応答においては、ピーク強度が+3%以下の確度を示し、高い信頼性を実現した。
【0038】
(2−プロパノール濃度の検出)
200mMの2−プロパノール溶液を用いたこと以外は、グルコース濃度の検出と同様の方法を用いた。電流応答の電極電位依存性を図5に示す。図5において、+1.6V付近から2−プロパノールに由来した応答電流が観測され、応答電流は+3V付近から飽和する。
図6に示すように、電極電位を+3.3Vに固定した場合、応答電流は40mMから200mMの範囲の2−プロパノール濃度に対してリニアな関係を示した。S/N=3の検出限界は5.6mMである。したがって、この手法により2−プロパノール濃度を定量分析することが可能である。
【0039】
(アセト酢酸エチル濃度の検出)
200mMのアセト酢酸エチル溶液を用いたこと以外は、グルコース濃度の検出と同様の方法を用いた。電流応答の電極電位依存性を図5に示す。図5において、+2V付近からアセト酢酸エチルに由来した応答電流が観測され、応答電流は+3.4V付近から飽和する。
図6に示すように、電極電位を+3.6Vに固定した場合、応答電流は80mMから200mMの範囲のアセト酢酸エチル濃度に対してリニアな関係を示した。S/N=3の検出限界は11.2mMである。したがって、この手法によりアセト酢酸エチル濃度を定量分析することが可能である。
【0040】
(酢酸エチル濃度の検出)
200mMの酢酸エチル溶液を用いたこと以外は、グルコース濃度の検出と同様の方法を用いた。電流応答の電極電位依存性を図5に示す。図5において、+2.3V付近から酢酸エチルに由来した応答電流が観測され、応答電流は+3.6V付近から飽和する。
図6に示すように、電極電位を+3.6Vに固定した場合、応答電流は140mMから200mMの範囲の酢酸エチル濃度に対してリニアな関係を示した。S/N=3の検出限界は19.6mMである。したがって、この手法により酢酸エチル濃度を定量分析することが可能である。
【0041】
(アスコルビン酸濃度の検出)
10mMの酢酸エチル溶液を用いたこと以外は、グルコース濃度の検出と同様の方法を用いた。電流応答の電極電位依存性を図5に示す。図5において、+0.6V付近からアスコルビン酸に由来した応答電流が観測され、2V付近に電流ピークを示し、応答電流は+3.3V付近から飽和する。
図6に示すように、電極電位を+3.6Vに固定した場合、応答電流は0.1mMから10mMの範囲のアスコルビン酸濃度に対してリニアな関係を示した。S/N=3の検出限界は0.014mMである。したがって、この手法によりアスコルビン酸濃度を定量分析することが可能である。
【符号の説明】
【0042】
1:フローセル
2:作用電極
3:対極参照電極
4:参照電極
5:電流計
6:検量線データ
7:電流値比較・濃度算出部
8:インジケーター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機化合物濃度の検出に使用する有機化合物濃度検出用電極において、該電極が、導電性ダイヤモンドライクカーボン電極であることを特徴とする有機化合物濃度検出用電極。
【請求項2】
前記有機化合物がヒドロキシ基、オキシ基又はカルボニル基に隣接する炭素に結合する第2級水素又は第3級水素を有する有機化合物であることを特徴とする請求項1に記載の有機化合物濃度検出用電極。
【請求項3】
前記有機化合物がグルコース、2−プロパノール、アセト酢酸エチル、酢酸エチル、アスコルビン酸のいずれかであることを特徴とする請求項2に記載の有機化合物濃度検出用電極。
【請求項4】
前記導電性ダイヤモンドライクカーボンの導電性が0.002Scm−1以上であることを特徴とする1〜3のいずれかに記載の有機化合物濃度検出用電極。
【請求項5】
前記導電性ダイヤモンドライクカーボンの電位窓が2.5V以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の有機化合物濃度検出用電極。
【請求項6】
該導電性ダイヤモンドライクカーボン電極が窒素をドープした導電性ダイヤモンドライクカーボンからなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の有機化合物濃度検出用電極。
【請求項7】
検体が供給されるフローセルに作用電極及び対極が配置され、両極に電圧を印加し、測定された電流値と有機化合物濃度−電流値の検量線から検体中の有機化合物濃度を検出する有機化合物濃度の電気化学検出装置において、作用電極が導電性ダイヤモンドライクカーボン電極であって、該導電性ダイヤモンドライクカーボンの導電性が0.002Scm−1以上であるあることを特徴とする有機化合物濃度の電気化学検出装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2011−185910(P2011−185910A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−54751(P2010−54751)
【出願日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【出願人】(304020177)国立大学法人山口大学 (579)