説明

木材の模様形成方法および模様が付与された木材

【課題】木目模様のはっきりしない木材に、本物の木材以上に木目を際立たせ、立体的な模様を形成することのできる木材の模様形成方法と、この模様形成方法によって模様が付与された、高級感のある木材を提供すること。
【解決手段】木目模様のはっきりしない木材3を、成形面5に凹凸模様が形成された模様型2によって圧縮成形する際に、模様型の温度を200〜400℃にし、成形面の凸部に対応して木材の表面部に形成される凹部6を局所的にかつ短時間に加熱し、凹部において木材表面側の部分8を変性させて着色し、木材表面に木目調の模様を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、木目模様のはっきりしない木材に、本物の木材以上に木目を際立たせた模様を形成する木材の模様形成方法と、この模様形成方法によって模様が付与された木材に関する。
【背景技術】
【0002】
意匠性に優れた木目模様を有する突き板や単板などが、木質の床材、壁材などの木質建材の表面材に利用されている。このような突き板や単板などには、木目の美しいナラ、ブナ、カバなどの木材が広く用いられている。
【0003】
そして、木材の意匠性を高める技術として、従来、表面を研磨し、部位による硬さの違いを利用して表面に凹凸を形成する浮造りという手法が知られている。木目では、晩材部分の比重が高く、早材部分の比重が低いため、比重が低く、軟らかい部分が研磨により凹部となり、着色している晩材部分が表面に凸部として残る。
【0004】
しかしながら、浮造りは、適用可能な樹種が限られており、特に広葉樹では、木材の年輪が明確で、早材と晩材の比重差が比較的大きいナラなどに限られている。また、浮造りでは、晩材部分が木材表面に凸部として残るため、木材表面は、着色している部分が浮き出る構造となり、立体感のある意匠を得にくいという問題がある。
【0005】
一方、木目模様のはっきりしていない低級材などを用いて銘木と同等の、高級感のある木目模様を木質建材に形成する技術が知られている(特許文献1)。特許文献1に記載された技術では、木材表面の押圧によって形成した凹凸模様の凹部に着色用塗料を残留させて所望の木目模様を形成する。
【0006】
しかしながら、着色用塗料を凹部に残留させるために、一旦木材表面に着色用塗料を塗布した後、凸部に塗布された着色用塗料を除去するという工程を経るため、工程が煩雑であり、また、着色用塗料の除去の精度が木目模様の鮮明さに反映するという問題がある。
【0007】
そこで、木目模様を簡単かつ容易に印刷する技術が開発されている(特許文献2)。特許文献2に記載された技術では、木材表面に導管などの木肌模様をエンボス加工する際に、凹部の成形と同時に凹部に墨入れして、工程の簡略化を図っている。
【0008】
しかしながら、特許文献2に記載された技術では、天然木材に酷似した模様の形成のために、墨入れに加え、木目模様を印刷によって木材表面に形成する必要がある。
【0009】
ところで、木材の圧縮成形技術として、無垢材などの木材を高温水蒸気下で成形型によって圧縮変形させ、変形を固定化する技術が知られている(特許文献3、4)。特許文献3、4に記載された技術は、いずれも、塗装または印刷によって木目模様を形成することなく、木材の意匠性を高めるものである。
【0010】
特許文献3に記載された技術では、木材を100〜150℃の温度範囲内に蒸し煮し、軟化させた後、波状金型によって木材を圧縮成形する。波状金型の凸部に対応する木材の凹部では、圧縮によって細胞内の空隙がほとんど消失し、色合いの濃い濃部となり、波状金型の凹部に対応する木材の凸部では、圧縮力が凹部よりも弱いため、波形の木目が形成され、色合いの淡い淡部となる。この後に、木材を、表面に形成された波形形状を保持したまま、水蒸気で170〜200℃に加熱して波形形状を固定する。
【0011】
しかしながら、圧縮成形により木材の凸部に形成される波形の木目は、木材が有していた木目が変形したものであり、木目模様のはっきりしていない低級材には、濃淡が現れるのみであり、高級感のある木目模様は形成されない。
【0012】
特許文献4に記載された技術では、特許文献3に記載された技術と同様に、木材を軟化させ、圧縮して凹凸模様を表面に形成した後、圧縮状態のまま高温の水蒸気雰囲気内で硬化させて形状を固定し、合わせて表面を濃色化させて着色する。
【0013】
しかしながら、形状の固定に当たり、180℃で20分間程度水蒸気で加熱すると、一般に木材は、ヘミセルロースの分解が起こり、全体的に褐色に着色する傾向がある。したがって、凹凸模様は固定化されるものの、その凹凸模様は、天然木材の木目模様とは程遠いものとなってしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開平5−50408号公報
【特許文献2】特許第3084606号公報
【特許文献3】特開平11−291207号公報
【特許文献4】特開2002−46106号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、木目模様のはっきりしない木材に、本物の木材以上に木目を際立たせ、立体的な模様を形成することのできる木材の模様形成方法と、この模様形成方法によって模様が付与された、高級感のある木材を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の特徴を有している。
【0017】
第1の発明は、木材の模様形成方法に関し、木目模様のはっきりしない木材を、成形面に凹凸模様が形成された模様型によって圧縮成形する際に、模様型の温度を200〜400℃にし、成形面の凸部に対応して木材の表面部に形成される凹部を局所的にかつ短時間に加熱し、凹部において木材表面側の部分を変性させて着色し、木材表面に木目調の模様を形成することを特徴としている。
【0018】
第2の発明は、木材の模様形成方法に関し、上記第1の発明の特徴において、凹部を局所的に加熱する時間を1〜20秒の範囲内とすることを特徴としている。
【0019】
第3の発明は、木材の模様形成方法に関し、上記第1または2の発明の特徴において、模様型がエンボスロールであることを特徴としている。
【0020】
第4の発明は、木材の模様形成方法に関し、上記第1ないし第3いずれか一つの発明の特徴において、木材表面に形成された木目調の模様における凸部の先端部分を研磨し、着色していない木材色を表出させることを特徴としている。
【0021】
第5の発明は、木材に関し、上記第1ないし第4のいずれか一つの特徴を有する木材の模様形成方法によって、表面に木目調の模様が形成されたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0022】
上記第1、2および第5の発明によれば、温度を200〜400℃の高温にした模様型によって木材を短時間、具体的には1〜20秒の範囲内に圧縮成形するので、模様型の成形面の凸部で圧縮され、木材表面に形成される凹部は、密度が高くなり、これにともない熱伝導率が高くなるため、短時間の接触でも凹部の表面側の部分が局所的に加熱され、変性し、着色する。このように、木材は、凹部のみが部分的に着色するので、木材表面に形成される凹凸模様は十分に立体的であり、本物の木材以上に木目を際立たせた模様となる。木目模様のはっきりしていない木材であっても、銘木と同等の、高級感のある木目模様が表面に形成される。
【0023】
上記第3および第5の発明によれば、上記効果に加え、模様型にエンボスロールを用いるので、木材表面において凹部が形成される箇所に圧力が加わりやすく、凹部は、十分深く形成される。より立体的な木目調の模様が木材表面に形成される。
【0024】
上記第4および第5の発明によれば、上記効果に加え、木材表面に形成された木目調の模様における凸部の先端部分を研磨するので、凸部において着色していない木材色が表出し、着色している凹部とのコントラストがより明確となり、木材の意匠性はより高くなる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の木材の模様形成方法の一実施形態を示した工程図である。
【図2】図1に示した実施形態によって木材表面に形成される木目模様を例示した平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の木材の模様形成方法では、木目模様のはっきりしない木材を、成形面に凹凸模様が形成された成形型によって圧縮成形し、成形型の成形面に対応する凹凸模様を木材表面に形成するとともに、木材表面の凹凸模様における凹部において木材の表面側の部分を変性させて着色し、立体的なパターンの木目調の模様を木材表面に形成する。
【0027】
模様形成の対象とする木材は、木目模様のはっきりしない樹種であり、たとえば、ポプラ、ブナ、シナノキ、キリ、ラワン、メランチ、ファルカルタ、ユーカリ、ゴム、アガチスなどが例示される。圧縮成形する際の木材の形態は、たとえば、ロータリー単板、スライス単板や突き板、これらを積層し、複合化させた合板、または基材の表面にそれら単板または合板を貼った木質板材などで、厚さ0.2mm〜30mm程度のものが例示される。木質板材に使用される基材については、木質単板、木質単板を積層し、複合化させた合板、LVL(Laminated Veneer Lumber)材などが例示され、さらに、MDF(Medium Density Fiberboard中密度繊維板)、パーティクルボードなどのボード類も例示される。
【0028】
圧縮成形を行う方法としては、凹凸模様が、一定のパターンで形成されたまたはランダムに形成された模様型を用いて木材を圧締する方法が、一般的なものとして例示される。模様型には、平板状のものまたはロール状のものなどが使用可能である。材質については、樹脂または金属などが例示されるが、本発明の木材の模様形成方法では、圧縮成形する際に模様型を200〜400℃の高温にするため、模様型には、スチール製などの金属製のものが好ましい。また、木材表面に形成する凹凸模様は、彫りを深く、くっきりと明瞭に形成して立体的とすることが好ましく、このためには、木材表面に圧力のかかりやすいロール状の模様型が好適である。このようなロール状の模様型として、たとえばエンボスロールなどが例示される。エンボスロールによって、木材表面において凹部が形成される箇所に圧力が加わりやすくなり、凹部は十分深くなり、より立体的な凹凸模様が木材表面に形成される。木目調の模様の形成に有効となる。
【0029】
以上の模様型を用いた圧縮変形では、最大深さが0.2〜2.0mm程度の凹凸模様が木材表面に形成されるようにすることが好ましい。
【0030】
圧縮成形の際の模様型の温度は、200〜400℃にする。一般に木材は、200℃近辺の温度からヘミセルロースが分解し、変性し始め、褐色などに着色する。本発明の木材の模様形成方法は、このような加熱による木材の変性を利用し、木材表面に形成する凹凸模様を木目調の模様にする。模様型の成形面に形成された凹凸模様の凸部により圧縮される木材表面は、模様型の上記凸部に対応する部分が圧縮され、凹み、凹部となるが、凹部は圧縮にともなって密度が高くなる。その結果、凹部において木材は熱伝導率が高くなり、模様型からの熱伝導が促進される。特に、エンボスロールなどのロール状の模様型を用いると、木材表面に形成される凹凸模様の凹部は高密度となり、模様型からの熱が凹部に効率よく伝わる。
【0031】
一方、木材が均一に加熱されると、木材の全体に変性が起こり、全体的に褐色などに着色するため、木目調の模様を形成するには、模様型によって木材が均一に加熱されるのは避けなければならない。そこで、本発明の木材の模様形成方法では、木材表面に形成される凹凸模様の凹部のみを局所的に加熱し、変性させて着色するために、加熱時間、すなわち、模様型が木材に接触する時間を短時間としている。この時間は、具体的には1〜20秒の範囲内が例示される。木材表面部に形成される凹凸模様における凹部は、熱伝導率が高いため、このような短時間の接触でも、凹部において木材の表面側の部分が局所的に加熱され、変性し、着色する。したがって、木材は、凹部においてのみ部分的に着色するので、木材表面に形成される凹凸模様は十分に立体的であり、本物の木材以上に木目を際立たせた模様となる。木目模様のはっきりしていない木材であっても、銘木と同等の、高級感のある木目模様が表面に形成される。模様型にエンボスロールを用いる場合には、模様型からの熱の伝導はより一層局所的となり、凹凸模様がより立体的であることと相まって、良好な木目調の模様が木材表面に形成されることによっている。
【0032】
なお、圧縮成形に際し、模様型により木材に加える圧力は、形成しようとする凹凸模様の深さ、木材の密度などによって適宜設定することができる。一般には、20〜200kg/cmの範囲の線圧が例示される。これは、線圧が200kg/cmを超えると、木材に破壊が生じ、変形や割れが起こりやすくなる。
【0033】
また、エンボスロールを用いて圧縮成形を行う場合には、連続的な模様形成が可能となるが、木材の送りスピードとしては、上記した加熱時間、圧力の大きさなどを勘案し、0.5〜10m/分の範囲において、木材の比重や形成する凹凸模様の深さなどを考慮し、木材表面に形成される凹部の表面側の部分が部分的に変性して着色するような条件、たとえば加熱時間などを適宜設定することができる。
【0034】
そして、本発明の木材の模様形成方法では、圧縮成形後の木材に対して研磨加工を行い、木材表面の木目調の模様をより明確にして木材の意匠性を高めることができる。研磨加工によって、木材表面に形成された木目調の模様における凸部の先端部分が研磨され、着色していない木材色が表出する。木材色の表出によって、着色している凹部とのコントラストがより明確となり、鮮明な木目調の模様となる。研磨する厚さは、凸部の高さなどに応じて適宜設定することができる。一般には、0.2mm以上凹部の深さ未満が例示される。
【0035】
図1に、本発明の木材の模様形成方法の一実施形態を示しているが、本実施形態では、模様型1にエンボスロール2を用いている。また、エンボスロール2に対向して下側に木材3を支持するバックアップロール4が設けられている。模様形成対象である、木目模様のはっきりしない木材3は、エンボスロール2とバックアップロール4の間に供給され、図1図中の矢印方向に搬送される。エンボスロール2は、200〜400℃に昇温されている。一方、バックアップロール4は、昇温されず、室温などのほぼ常温とされている。
【0036】
木材3は、エンボスロール2の下側を通過する際に、エンボスロール2の表面である成形面5により表面が圧縮され、成形面5に形成された凹凸模様における凸部に対応して凹部6が形成され、一方、成形面5の凹凸模様の凹部に対応して凸部7が形成される。このように木材3の表面に形成された、凹部6および凸部7を有する凹凸模様では、エンボスロール2から熱が凹部6に局所的に伝導し、凹部6において木材3の表面側の部分8が変性し、褐色などに着色する。その結果、木材3の表面には、木目調の模様が形成される。
【0037】
その後、木目調の模様における凸部7の先端部分を研磨し、着色していない木材色を表出させる。木目調の模様は、たとえば図2に示したように、着色している凹部6と、凸部7において木材色が表出した部分9とのコントラストが明確となり、木材3の表面に鮮明な木目調の模様が形成される。
【0038】
なお、本実施形態を含めて本発明の木材の模様形成方法を適用する際には、木材は、あらかじめ、たとえば80〜100℃程度の高温水中で煮沸または100〜200℃程度の水蒸気中で蒸煮などして軟化させておくことができる。煮沸、蒸煮などによる木材の軟化は、ヘミセルロースおよびリグニンが軟化し、低分子化するとともに、セルロースが非晶質領域において結合が切断され、結晶形態が変化することによるとされている。このような木材の軟化によって、圧縮成形する際に、模様型による凹凸模様の形成が容易かつ効率的に行われ、木材表面に良好な凹凸模様が形成されるようになる。
【実施例】
【0039】
以下の実施例1−4および比較例1、2では、図1に示した実施形態にしたがって木材の表面に模様を形成した。
(実施例1)
厚さ0.2mmの化粧用ポプラ単板を表面に貼った厚さ12mmの合板を、300℃に昇温した、最大深さ0.7mmの木目調の模様が成形面に形成されたエンボスロール(φ200mm)と、このエンボスロールの下側に対向配置した、昇温していないバックアップロールとの間に、圧力33kg/cm、送り速度1m/分の条件で供給した。エンボスロールと木材の接触時間は10秒であった。
【0040】
凹部が着色した、最大深さが0.6mmの木目調の模様が表面に形成された木質板が得られた。木質板表面に形成された木目調の模様は、図2に示した木目調の模様に匹敵する趣のあるものであった。
(実施例2)
厚さ0.2mmの化粧用ブナ単板を表面に貼った厚さ2.5mmの合板を、200℃に昇温した、最大深さ1.1mmの木目調の模様が成形面に形成されたエンボスロール(φ200mm)と、このエンボスロールの下側に対向配置した、昇温していないバックアップロールとの間に、圧力67kg/cm、送り速度0.5m/分の条件で供給した。エンボスロールと木材の接触時間は20秒であった。
【0041】
凹部が着色した、最大深さが1.0mmの木目調の模様が表面に形成された木質板が得られた。木質板表面に形成された木目調の模様は、図2に示した木目調の模様に匹敵する趣のあるものであった。
(実施例3)
厚さ0.2mmの化粧用キリ単板を表面に貼った厚さ12mmの合板を、400℃に昇温した、最大深さ1.1mmの木目調の模様が成形面に形成されたエンボスロール(φ200mm)と、このエンボスロールの下側に対向配置した、昇温していないバックアップロールとの間に、圧力100kg/cm、送り速度10m/分の条件で供給した。エンボスロールと木材の接触時間は1秒であった。
【0042】
凹部が着色した、最大深さが0.9mmの木目調の模様が表面に形成された木質板が得られた。木質板表面に形成された木目調の模様は、図2に示した木目調の模様に匹敵する趣のあるものであった。
(実施例4)
実施例1で得られた木質板の表面を0.2mm研磨した。
【0043】
凸部の表面が平滑であり、全く着色していない木材色が表出して着色した凹部との濃淡のコントラストが明確な、最大深さ0.4mmの木目調の模様を表面に有する木質板が得られた。木質板表面に形成された木目調の模様は、図2に示した木目調の模様に類似するものであった。
(比較例1)
厚さ0.2mmの化粧用ポプラ単板を表面に貼った厚さ12mmの合板を、180℃に昇温した、最大深さ1.1mmの木目模様が成形面に形成されたエンボスロール(φ200mm)と、このエンボスロールの下側に対向配置した、昇温していないバックアップロールとの間に、圧力67kg/cm、送り速度3m/分の条件で供給した。
【0044】
最大深さが1.0mmの凹凸模様が表面に形成された木質板が得られたが、凹部において着色は起こらなかった。
【符号の説明】
【0045】
1 模様型
2 エンボスロール
3 木材
5 成形面
6 凹部
7 凸部
8 表面側の部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
木目模様のはっきりしない木材を、成形面に凹凸模様が形成された模様型によって圧縮成形する際に、模様型の温度を200〜400℃にし、成形面の凸部に対応して木材の表面部に形成される凹部を局所的にかつ短時間に加熱し、凹部において木材表面側の部分を変性させて着色し、木材表面に木目調の模様を形成することを特徴とする木材の模様形成方法。
【請求項2】
凹部を局所的に加熱する時間を1〜20秒の範囲内とすることを特徴とする請求項1に記載の木材の模様形成方法。
【請求項3】
模様型がエンボスロールであることを特徴とする請求項1または2に記載の木材の模様形成方法。
【請求項4】
木材表面に形成された木目調の模様における凸部の先端部分を研磨し、着色していない木材色を表出させることを特徴とする請求項1ないし3いずれか一項に記載の木材の模様形成方法。
【請求項5】
請求項1ないし4いずれか一項に記載された木材の模様形成方法によって表面に木目調の模様が形成されたことを特徴とする模様が付与された木材。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate