木材シミュレーションシステム
【課題】住宅の計画棟数から木材の必要量を算出する木材シミュレーションシステムを提供する。
【解決手段】住宅の設計仕様情報を有する設計仕様ファイルと、複数の建材情報を有する建材ファイルとを記憶するデータベースと、住宅の棟数を入力する入力部と、該住宅の棟数と該データベースから木材の必要量を算出する演算部とを備え、更に、該設計仕様ファイルは、木材からなる建材の必要量のデータを有し、該建材ファイルは、建材毎に木材の必要量のデータを有し、該演算部は、該住宅の棟数と、該設計仕様ファイルと、該建材ファイルに基づき、該住宅の棟数に対する木材の必要量を算出する木材シミュレーションシステム。
【解決手段】住宅の設計仕様情報を有する設計仕様ファイルと、複数の建材情報を有する建材ファイルとを記憶するデータベースと、住宅の棟数を入力する入力部と、該住宅の棟数と該データベースから木材の必要量を算出する演算部とを備え、更に、該設計仕様ファイルは、木材からなる建材の必要量のデータを有し、該建材ファイルは、建材毎に木材の必要量のデータを有し、該演算部は、該住宅の棟数と、該設計仕様ファイルと、該建材ファイルに基づき、該住宅の棟数に対する木材の必要量を算出する木材シミュレーションシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅の販売計画棟数、着工計画棟数から木材の必要量を算出する木材シミュレーションシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、環境問題への意識が高まっており、企業においては二酸化炭素の排出を抑制するために、工場や製品の生産ラインを見直すことが行われている。また、消費者においては、買い物の際にエコバックを持参してレジ袋を使用しないようにする動きがある。
【0003】
二酸化炭素の吸収、固定という点では、木は二酸化炭素を吸収し、大気に放出しない。そして、木は、伐採されて木材となり、住宅を建設する際に使用する柱、梁、土台、外壁材、内壁材、屋根材等の建材の原料として使用されることがあるが、この場合、木材に吸収され、大気に放出されていない二酸化炭素は建材の中に固定されるので、二酸化炭素を固定する手段として有効である。
また、木材でも間伐材を使用して製造される建材がある。例えば、特許文献1には、間伐材を用いて外壁材を製造する方法が開示されており、このような建材を用いて住宅を施工すると、間伐材を有効利用できる、間伐材に吸収され、大気に放出されていない二酸化炭素を建材の中に固定することになるとともに、間伐された森林では木の成長が促進されるので、二酸化炭素の吸収量が増える。
一方、木材を全く使用しない建材もある。例えば、特許文献2には、軽量気泡コンクリート板が開示されているが、該軽量気泡コンクリート板は、珪酸質原料と石灰質原料とを主原料とする原料スラリーを成型用型枠に打設した後に、オートクレーブ養生することにより製造されており、この場合は木材を全く含有していないので、該建材の二酸化炭素吸収量と二酸化炭素固定量はゼロである。
このように、木材を含むか否かにより、建材の二酸化炭素吸収量と二酸化炭素固定量は大きく異なる。
【0004】
そのため、二酸化炭素の固定という面では、木材を原料とした建材を使用して住宅を施工することが有効であり、その中でも、間伐材を原料とした建材を使用すると、間伐材が有効利用されるので、森林の間伐が進み、その結果として木の成長が進み、二酸化炭素吸収量が増えるので、好ましい。
また、木材は森林から供給されるものであり、今後使用する木材の量、特に間伐材の量を森林所有者が把握できると、木の伐採、特に、間伐計画に反映できる。しかし、住宅を着工、販売する会社において、販売計画又は着工計画から木材の必要量を算出することは行われていない。また、間伐材の必要量についても、算出されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8−325052号公報
【特許文献2】特開2009−96665号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、住宅の販売計画棟数、着工計画棟数から木材の必要量を算出する木材シミュレーションシステムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、住宅の設計仕様情報を有する設計仕様ファイルと、複数の建材情報を有する建材ファイルとを記憶するデータベースと、住宅の棟数を入力する入力部と、該住宅の棟数と該データベースから木材の必要量を算出する演算部とを備える木材シミュレーションシステムである。そして、該設計仕様ファイルは、木材からなる建材の必要量のデータを有し、該建材ファイルは、建材毎に木材の必要量のデータを有し、該演算部は、該住宅の棟数と、該設計仕様ファイルと、該建材ファイルに基づき、該住宅の棟数に対する木材の必要量を算出する。
【0008】
本発明の木材シミュレーションシステムにおいて、前記建材ファイルは、更に、建材毎に間伐材の必要量のデータを有し、前記演算部は、更に、前記住宅の棟数に対する間伐材の必要量を算出することもできる。
【0009】
また、本発明の木材シミュレーションシステムにおいて、前記建材ファイルは、木材の必要量のデータを樹種毎に有し、前記演算部は、更に、前記住宅の棟数に対する木材の必要量を樹種毎に算出することもできる。
【0010】
更に、本発明の木材シミュレーションシステムにおいて、前記演算部で算出された木材の必要量を、木材を供給する森林所有者に連絡する通信部を備えることができる。
【0011】
更に、本発明の木材シミュレーションシステムにおいて、前記建材ファイルは、更に、建材毎に二酸化炭素の吸収量のデータを有し、前記演算部は、更に、前記住宅の棟数に対する二酸化炭素の吸収量及び/又は固定量を算出することができる。これにより、本発明の木材シミュレーションシステムを利用したものは、前記住宅の棟数による二酸化炭素の吸収量及び/又は固定量を把握できるので、環境への貢献度を具体的な数値として認識できる。
【0012】
更に、本発明の木材シミュレーションシステムにおいて、前記データベースは、更に、過去の実績情報からなる実績ファイルを有することができる。その場合には、前記設計仕様ファイルは、前記実績ファイルを参照して構築することができる。
【発明の効果】
【0013】
以上、説明したように、本発明によれば、住宅の販売計画棟数、着工計画棟数等から木材の必要量を算出する木材シミュレーションシステムを提供することができる。また、このシステムにより、住宅販売メーカーは、住宅の計画棟数から間伐材の必要量、二酸化炭素吸収量、二酸化炭素固定量を把握できるので、計画による環境への貢献度を把握できる。更に、森林所有者は、得られた木材と間伐材の必要量に基づいて間伐計画を立てることができ、森林の間伐が促進される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】装置及びデータベースの内部構成を概略的に示す機能ブロック図である。
【図2】データベース内のファイル構成及びファイル間のリレーションを模式的に示す図である。
【図3】本システムを利用して木材の必要数量をシミュレーションする際の処理の流れを概略的に示すフローチャートである。
【図4】本システムにおける住宅の計画棟数を入力する画面の例を示す図である。
【図5】本システムにおいて算出された木材の必要量を表示する画面の例を示す図である。
【図6】本システムにおいて算出された木材の必要量を表示する画面の他の例を示す図である。
【図7】本システムにおいて算出された木材の必要量を表示する画面の更に他の例を示す図である。
【図8】図1の実施形態にさらに実績ファイルを備えたシステムにおける装置及びデータベースの内部構成を概略的に示す機能ブロック図である。
【図9】図8のシステムにおけるデータベース内のファイル構成及びファイル間のリレーションを模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の木材シミュレーションシステムを実施するための形態を説明する。図1〜図9は、本発明の実施の形態を例示する図であり、これらの図において、同一の符号を付した部分は同一物を表し、基本的な構成及び動作は同様であるものとする。
【0016】
[1] 装置及びデータベースの構成
図1は、装置及びデータベースの内部構成を概略的に示す機能ブロック図である。図1において、装置は、主制御部100と、記憶部102と、表示部103と、入力部104と、ネットワークインターフェイス部105と、演算部106とから構成されている。また、データベース120は、設計仕様ファイル121、建材ファイル122、演算結果ファイル123と、RDBMS130とから構成されている。
【0017】
主制御部100は、CPU、MPU等の処理装置から構成されており、予め記憶されているプログラム等に従って、所定の演算を行い、本装置内の各構成部分の動作を制御し、各構成部分間のデータ通信を制御する。
【0018】
記憶部102は、揮発性又は不揮発性の半導体記憶素子などから構成されており、主制御部100の動作用プログラムを記憶したROMや、主制御部100の作業領域として利用されるRAMなどを含んでいる。また、各種データやアプリケーションプログラムなどを記憶しておくための磁気ディスク装置(ハードディスク)やリムーバブルディスクメディア(CD−R、MO等)などの補助記憶装置をさらに含んでいてもよい。
【0019】
表示部103は、モニタ装置やスピーカ等から構成されるものであり、映像及び音声による情報を装置の操作者に表示する。入力部104は、本装置に対する操作者からの入力操作を受け付けるものであり、例えば、キーボード及びマウスを含んでいる。
【0020】
ネットワークインターフェイス部105は、ネットワークを通じて別の装置との通信を可能にするためのインターフェイスであり、NIC(Network Interface Card)等のネットワークアダプタ及びこれを駆動するためのソフトウェアから構成されるものである。例えば、ネットワークがインターネットである場合には、TCP/IP等のプロトコルを利用して通信を行うことができる。また、ネットワークインターフェイス部105により建材メーカーの装置と通信し、建材情報を得ることができる。
【0021】
演算部106は、データベース120に記憶されている設計仕様ファイル121及び建材ファイル122のデータを管理するとともに、これらのデータを用いて各建材の必要数量を算出する機能を有する。その具体的な機能については、後に詳細に説明する。
【0022】
RDBMS130は、データベース120を操作するための基本的なデータベース管理システム(Relational Database Management System)であり、主制御部100はRDBMS130に命令することにより、データベース120に対して、データの検索、追加、更新、削除等の所定の操作を行うことができるようになっている。
【0023】
図2は、データベース120内のファイル構成及びファイル間のリレーションを模式的に示す図である。図2において、データベース120の設計仕様ファイル121は、住宅の設計仕様毎に、設計仕様コード、仕様データ、図面データなどを保持している。仕様データは、設計住宅を構築するのに必要な建材、及びその数量のデータからなり、必要な建材については、建材商品コードの情報を含んでおり、建材ファイル122とリレーションしている。
【0024】
建材ファイル122は、建材毎に、建材商品コード、商品名、木材必要量、間伐材必要量、間伐材の産地、二酸化炭素吸収量、二酸化炭素固定量、カーボン・クレジットを保持している。本実施形態において、木材必要量、間伐材必要量、二酸化炭素吸収量、二酸化炭素固定量、カーボン・クレジットは、建材毎に、所定の単位あたりの数量、例えば、一枚あたり、m3あたりなどのデータで含まれている。なお、木材必要量、間伐材必要量のデータは、例えば、スギ、ヒノキ、マツや、針葉樹、広葉樹というように、樹種毎に必要な量のデータを保持させることが好ましい。
また、建材ファイル122は、建材毎に、寸法・形状、価格、防耐火性能、耐震性能、イメージデータも保持している。
【0025】
演算結果ファイル123は、演算結果コード、演算結果を保持している。演算結果には、入力された住宅の計画棟数のデータ、演算結果を算出するために用いられた設計仕様コード、建材商品コードと、演算部106により算出された、木材の必要量、間伐材の必要量、二酸化炭素吸収量、二酸化炭素固定量、カーボン・クレジットのデータを含んでおり、設計仕様ファイル121、建材ファイル122とリレーションしている。
【0026】
[2] シミュレーションシステムの利用形態
次に、上記のように構成された本実施形態のシミュレーションシステムの利用形態と装置の動作について詳細に説明する。図3は、本システムを利用して木材の必要数量をシミュレーションする際の処理の流れを概略的に示すフローチャートである。
【0027】
本実施態様では、まず、住宅の計画棟数を入力する(ステップS11)。図4は、このシステムにおける住宅の計画棟数を入力する画面の例である。図4の画面において、住宅の計画棟数を入力すると、設計仕様ファイル121のデータと、建材ファイル122のデータに基づいて木材の必要量が算出され、表示される。具体的には、設計仕様ファイル121には、住宅の設計仕様毎に、設計住宅を構築するのに必要な建材、及びその数量のデータが保持されているので、設計仕様毎に、計画棟数を乗算することにより、設計仕様毎に、計画棟数に対して必要な建材とその数量が算出される。そして、得られた設計仕様毎の結果を集計することにより、計画に対して必要な建材とその数量が算出される(ステップS12)。更に、得られた建材毎の必要数量に対し、建材ファイル122にある各建材の木材必要量を乗算することにより、計画に対して必要な木材の量が算出される(ステップS13)。なお、設計仕様毎に、設計仕様ファイル121のデータと、建材ファイル122のデータに基づいて木材の必要量を算出し、次に、それらを集計して、計画に対して必要な木材の量を算出しても良い。
また、同様に、算出された建材毎の必要数量に対し、建材ファイル122にある各建材の間伐材必要量を乗算することにより、計画に対して必要な間伐材の量が算出される。更に、同様にして、計画通りに住宅を施工した際の、二酸化炭素吸収量、二酸化炭素固定量、カーボン・クレジットが算出される。算出された結果は、演算結果ファイル123に記憶される。
【0028】
木材の必要量を表示する画面の例を図5に示す。図5では、設計仕様毎に木材の必要量が算出されているが、木材の樹種毎にも必要量が算出されており、算出結果が表示されている。
【0029】
木材の必要量を表示する画面の他の例を図6に示す。図6では、設計仕様毎と、木材の樹種毎に必要量が算出されているが、間伐材についても樹種毎に必要量が算出されており、その算出結果が表示されている。
【0030】
木材の必要量を表示する画面の更に他の例を図7に示す。図7では、設計仕様毎に、木材の必要量が算出されているが、二酸化炭素吸収量、二酸化炭素固定量、カーボン・クレジットについても設計仕様毎に算出されており、その算出結果が表示されている。
【0031】
このようにして算出した結果は、演算結果コードを設けて、算出するために用いられた設計仕様コード、建材商品コードとともに演算結果ファイル123に保存される。なお、算出した結果は、印刷することもできる。
【0032】
[3] 木材必要量等の連絡
本実施形態のシミュレーションシステムでは、図1に示されるように、ネットワークインターフェイス部105を備えており、ネットワークを通じて別の装置との通信することができるので、算出された木材必要量を森林所有者に連絡することができる。なお、木材必要量は樹種毎に連絡しても良い。また、間伐材必要量も森林所有者に連絡することができるし、間伐材必要量を樹種毎に連絡しても良い。更に、建材メーカーに、建材毎の必要数量を連絡することもできるし、建材ファイル122の間伐材の産地情報に基づいて、間伐材必要量を産地毎に分類、集計し、各産地の間伐材必要量を、各産地の森林所有者に連絡することもできる。
【0033】
[4] 設計仕様ファイルの仕様データの設定
本発明のシステムのさらなる実施態様として、設計仕様ファイル121において、仕様データを、設定、変更が可能に設けて、設計仕様ファイル121の仕様データを設定、変更することができる。そして、建材ファイル122には、建材毎に、建材商品コード、商品名、木材必要量、間伐材必要量、間伐材の産地、二酸化炭素吸収量、二酸化炭素固定量、カーボン・クレジットのデータに加え、寸法・形状、価格、防耐火性能、耐震性能、イメージデータを保持しているので、設定、変更の際に、建材ファイル122の各建材の情報を参照できるように設定することにより、建材ファイル122の情報を参照しながら、建材を設定、変更することができる。
【0034】
[5] 過去の実績の反映
本発明のシステムのさらなる実施態様として、過去の実績を反映させて、木材必要量、間伐材必要量、二酸化炭素固定量、二酸化炭素吸収量、カーボン・クレジットを算出し、表示することができる。図8は、このシステムにおける装置及びデータベースの内部構成を概略的に示す機能ブロック図である。図8において、データベース120は実績ファイル124を備えていることを特徴とする。他の構成部分については、図1に示すものと同様である。図9は、図8のシステムにおけるデータベース内のファイル構成及びファイル間のリレーションを模式的に示す図である。図9において、実績ファイル124は、実績コード、施工実績データ、販売実績データなどを保持している。施工実績データは、住宅を施工するのに使用した建材、及びその数量のデータを有し、設計仕様コード、建材商品コードの情報を含んでいるので、設計仕様ファイル121、建材ファイル122とリレーションしており、設計仕様ファイルのデータ構築に参照することができる。よって、設計仕様ファイル121のデータ構築が円滑で、かつ、より正確になる。また、得られる木材必要量の算出結果もより正確となる。なお、実績ファイル124のデータは、計画値に引用、参照することもできる。
【0035】
以上、本発明の木材シミュレーションシステムについて、具体的な実施の形態を示して説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。当業者であれば、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、上記各実施形態又は他の実施形態にかかる発明の構成及び機能に様々な変更・改良を加えることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明によれば、住宅の販売計画棟数又は着工計画棟数から木材の必要量を算出する木材シミュレーションシステムを提供することができる。また、このシステムにより、住宅販売メーカーは、住宅の計画棟数から間伐材の必要量、二酸化炭素吸収量、二酸化炭素固定量を把握できるので、計画による環境への貢献度を把握できる。更に、森林所有者は、得られた木材と間伐材の必要量に基づいて間伐計画を立てることができ、森林の間伐が促進される。
【符号の説明】
【0037】
100 主制御部
102 記憶部
103 表示部
104 入力部
105 ネットワークインターフェイス部
106 演算部
120 データベース
121 設計仕様ファイル
122 建材ファイル
123 演算結果ファイル
124 実績ファイル
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅の販売計画棟数、着工計画棟数から木材の必要量を算出する木材シミュレーションシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、環境問題への意識が高まっており、企業においては二酸化炭素の排出を抑制するために、工場や製品の生産ラインを見直すことが行われている。また、消費者においては、買い物の際にエコバックを持参してレジ袋を使用しないようにする動きがある。
【0003】
二酸化炭素の吸収、固定という点では、木は二酸化炭素を吸収し、大気に放出しない。そして、木は、伐採されて木材となり、住宅を建設する際に使用する柱、梁、土台、外壁材、内壁材、屋根材等の建材の原料として使用されることがあるが、この場合、木材に吸収され、大気に放出されていない二酸化炭素は建材の中に固定されるので、二酸化炭素を固定する手段として有効である。
また、木材でも間伐材を使用して製造される建材がある。例えば、特許文献1には、間伐材を用いて外壁材を製造する方法が開示されており、このような建材を用いて住宅を施工すると、間伐材を有効利用できる、間伐材に吸収され、大気に放出されていない二酸化炭素を建材の中に固定することになるとともに、間伐された森林では木の成長が促進されるので、二酸化炭素の吸収量が増える。
一方、木材を全く使用しない建材もある。例えば、特許文献2には、軽量気泡コンクリート板が開示されているが、該軽量気泡コンクリート板は、珪酸質原料と石灰質原料とを主原料とする原料スラリーを成型用型枠に打設した後に、オートクレーブ養生することにより製造されており、この場合は木材を全く含有していないので、該建材の二酸化炭素吸収量と二酸化炭素固定量はゼロである。
このように、木材を含むか否かにより、建材の二酸化炭素吸収量と二酸化炭素固定量は大きく異なる。
【0004】
そのため、二酸化炭素の固定という面では、木材を原料とした建材を使用して住宅を施工することが有効であり、その中でも、間伐材を原料とした建材を使用すると、間伐材が有効利用されるので、森林の間伐が進み、その結果として木の成長が進み、二酸化炭素吸収量が増えるので、好ましい。
また、木材は森林から供給されるものであり、今後使用する木材の量、特に間伐材の量を森林所有者が把握できると、木の伐採、特に、間伐計画に反映できる。しかし、住宅を着工、販売する会社において、販売計画又は着工計画から木材の必要量を算出することは行われていない。また、間伐材の必要量についても、算出されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8−325052号公報
【特許文献2】特開2009−96665号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、住宅の販売計画棟数、着工計画棟数から木材の必要量を算出する木材シミュレーションシステムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、住宅の設計仕様情報を有する設計仕様ファイルと、複数の建材情報を有する建材ファイルとを記憶するデータベースと、住宅の棟数を入力する入力部と、該住宅の棟数と該データベースから木材の必要量を算出する演算部とを備える木材シミュレーションシステムである。そして、該設計仕様ファイルは、木材からなる建材の必要量のデータを有し、該建材ファイルは、建材毎に木材の必要量のデータを有し、該演算部は、該住宅の棟数と、該設計仕様ファイルと、該建材ファイルに基づき、該住宅の棟数に対する木材の必要量を算出する。
【0008】
本発明の木材シミュレーションシステムにおいて、前記建材ファイルは、更に、建材毎に間伐材の必要量のデータを有し、前記演算部は、更に、前記住宅の棟数に対する間伐材の必要量を算出することもできる。
【0009】
また、本発明の木材シミュレーションシステムにおいて、前記建材ファイルは、木材の必要量のデータを樹種毎に有し、前記演算部は、更に、前記住宅の棟数に対する木材の必要量を樹種毎に算出することもできる。
【0010】
更に、本発明の木材シミュレーションシステムにおいて、前記演算部で算出された木材の必要量を、木材を供給する森林所有者に連絡する通信部を備えることができる。
【0011】
更に、本発明の木材シミュレーションシステムにおいて、前記建材ファイルは、更に、建材毎に二酸化炭素の吸収量のデータを有し、前記演算部は、更に、前記住宅の棟数に対する二酸化炭素の吸収量及び/又は固定量を算出することができる。これにより、本発明の木材シミュレーションシステムを利用したものは、前記住宅の棟数による二酸化炭素の吸収量及び/又は固定量を把握できるので、環境への貢献度を具体的な数値として認識できる。
【0012】
更に、本発明の木材シミュレーションシステムにおいて、前記データベースは、更に、過去の実績情報からなる実績ファイルを有することができる。その場合には、前記設計仕様ファイルは、前記実績ファイルを参照して構築することができる。
【発明の効果】
【0013】
以上、説明したように、本発明によれば、住宅の販売計画棟数、着工計画棟数等から木材の必要量を算出する木材シミュレーションシステムを提供することができる。また、このシステムにより、住宅販売メーカーは、住宅の計画棟数から間伐材の必要量、二酸化炭素吸収量、二酸化炭素固定量を把握できるので、計画による環境への貢献度を把握できる。更に、森林所有者は、得られた木材と間伐材の必要量に基づいて間伐計画を立てることができ、森林の間伐が促進される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】装置及びデータベースの内部構成を概略的に示す機能ブロック図である。
【図2】データベース内のファイル構成及びファイル間のリレーションを模式的に示す図である。
【図3】本システムを利用して木材の必要数量をシミュレーションする際の処理の流れを概略的に示すフローチャートである。
【図4】本システムにおける住宅の計画棟数を入力する画面の例を示す図である。
【図5】本システムにおいて算出された木材の必要量を表示する画面の例を示す図である。
【図6】本システムにおいて算出された木材の必要量を表示する画面の他の例を示す図である。
【図7】本システムにおいて算出された木材の必要量を表示する画面の更に他の例を示す図である。
【図8】図1の実施形態にさらに実績ファイルを備えたシステムにおける装置及びデータベースの内部構成を概略的に示す機能ブロック図である。
【図9】図8のシステムにおけるデータベース内のファイル構成及びファイル間のリレーションを模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の木材シミュレーションシステムを実施するための形態を説明する。図1〜図9は、本発明の実施の形態を例示する図であり、これらの図において、同一の符号を付した部分は同一物を表し、基本的な構成及び動作は同様であるものとする。
【0016】
[1] 装置及びデータベースの構成
図1は、装置及びデータベースの内部構成を概略的に示す機能ブロック図である。図1において、装置は、主制御部100と、記憶部102と、表示部103と、入力部104と、ネットワークインターフェイス部105と、演算部106とから構成されている。また、データベース120は、設計仕様ファイル121、建材ファイル122、演算結果ファイル123と、RDBMS130とから構成されている。
【0017】
主制御部100は、CPU、MPU等の処理装置から構成されており、予め記憶されているプログラム等に従って、所定の演算を行い、本装置内の各構成部分の動作を制御し、各構成部分間のデータ通信を制御する。
【0018】
記憶部102は、揮発性又は不揮発性の半導体記憶素子などから構成されており、主制御部100の動作用プログラムを記憶したROMや、主制御部100の作業領域として利用されるRAMなどを含んでいる。また、各種データやアプリケーションプログラムなどを記憶しておくための磁気ディスク装置(ハードディスク)やリムーバブルディスクメディア(CD−R、MO等)などの補助記憶装置をさらに含んでいてもよい。
【0019】
表示部103は、モニタ装置やスピーカ等から構成されるものであり、映像及び音声による情報を装置の操作者に表示する。入力部104は、本装置に対する操作者からの入力操作を受け付けるものであり、例えば、キーボード及びマウスを含んでいる。
【0020】
ネットワークインターフェイス部105は、ネットワークを通じて別の装置との通信を可能にするためのインターフェイスであり、NIC(Network Interface Card)等のネットワークアダプタ及びこれを駆動するためのソフトウェアから構成されるものである。例えば、ネットワークがインターネットである場合には、TCP/IP等のプロトコルを利用して通信を行うことができる。また、ネットワークインターフェイス部105により建材メーカーの装置と通信し、建材情報を得ることができる。
【0021】
演算部106は、データベース120に記憶されている設計仕様ファイル121及び建材ファイル122のデータを管理するとともに、これらのデータを用いて各建材の必要数量を算出する機能を有する。その具体的な機能については、後に詳細に説明する。
【0022】
RDBMS130は、データベース120を操作するための基本的なデータベース管理システム(Relational Database Management System)であり、主制御部100はRDBMS130に命令することにより、データベース120に対して、データの検索、追加、更新、削除等の所定の操作を行うことができるようになっている。
【0023】
図2は、データベース120内のファイル構成及びファイル間のリレーションを模式的に示す図である。図2において、データベース120の設計仕様ファイル121は、住宅の設計仕様毎に、設計仕様コード、仕様データ、図面データなどを保持している。仕様データは、設計住宅を構築するのに必要な建材、及びその数量のデータからなり、必要な建材については、建材商品コードの情報を含んでおり、建材ファイル122とリレーションしている。
【0024】
建材ファイル122は、建材毎に、建材商品コード、商品名、木材必要量、間伐材必要量、間伐材の産地、二酸化炭素吸収量、二酸化炭素固定量、カーボン・クレジットを保持している。本実施形態において、木材必要量、間伐材必要量、二酸化炭素吸収量、二酸化炭素固定量、カーボン・クレジットは、建材毎に、所定の単位あたりの数量、例えば、一枚あたり、m3あたりなどのデータで含まれている。なお、木材必要量、間伐材必要量のデータは、例えば、スギ、ヒノキ、マツや、針葉樹、広葉樹というように、樹種毎に必要な量のデータを保持させることが好ましい。
また、建材ファイル122は、建材毎に、寸法・形状、価格、防耐火性能、耐震性能、イメージデータも保持している。
【0025】
演算結果ファイル123は、演算結果コード、演算結果を保持している。演算結果には、入力された住宅の計画棟数のデータ、演算結果を算出するために用いられた設計仕様コード、建材商品コードと、演算部106により算出された、木材の必要量、間伐材の必要量、二酸化炭素吸収量、二酸化炭素固定量、カーボン・クレジットのデータを含んでおり、設計仕様ファイル121、建材ファイル122とリレーションしている。
【0026】
[2] シミュレーションシステムの利用形態
次に、上記のように構成された本実施形態のシミュレーションシステムの利用形態と装置の動作について詳細に説明する。図3は、本システムを利用して木材の必要数量をシミュレーションする際の処理の流れを概略的に示すフローチャートである。
【0027】
本実施態様では、まず、住宅の計画棟数を入力する(ステップS11)。図4は、このシステムにおける住宅の計画棟数を入力する画面の例である。図4の画面において、住宅の計画棟数を入力すると、設計仕様ファイル121のデータと、建材ファイル122のデータに基づいて木材の必要量が算出され、表示される。具体的には、設計仕様ファイル121には、住宅の設計仕様毎に、設計住宅を構築するのに必要な建材、及びその数量のデータが保持されているので、設計仕様毎に、計画棟数を乗算することにより、設計仕様毎に、計画棟数に対して必要な建材とその数量が算出される。そして、得られた設計仕様毎の結果を集計することにより、計画に対して必要な建材とその数量が算出される(ステップS12)。更に、得られた建材毎の必要数量に対し、建材ファイル122にある各建材の木材必要量を乗算することにより、計画に対して必要な木材の量が算出される(ステップS13)。なお、設計仕様毎に、設計仕様ファイル121のデータと、建材ファイル122のデータに基づいて木材の必要量を算出し、次に、それらを集計して、計画に対して必要な木材の量を算出しても良い。
また、同様に、算出された建材毎の必要数量に対し、建材ファイル122にある各建材の間伐材必要量を乗算することにより、計画に対して必要な間伐材の量が算出される。更に、同様にして、計画通りに住宅を施工した際の、二酸化炭素吸収量、二酸化炭素固定量、カーボン・クレジットが算出される。算出された結果は、演算結果ファイル123に記憶される。
【0028】
木材の必要量を表示する画面の例を図5に示す。図5では、設計仕様毎に木材の必要量が算出されているが、木材の樹種毎にも必要量が算出されており、算出結果が表示されている。
【0029】
木材の必要量を表示する画面の他の例を図6に示す。図6では、設計仕様毎と、木材の樹種毎に必要量が算出されているが、間伐材についても樹種毎に必要量が算出されており、その算出結果が表示されている。
【0030】
木材の必要量を表示する画面の更に他の例を図7に示す。図7では、設計仕様毎に、木材の必要量が算出されているが、二酸化炭素吸収量、二酸化炭素固定量、カーボン・クレジットについても設計仕様毎に算出されており、その算出結果が表示されている。
【0031】
このようにして算出した結果は、演算結果コードを設けて、算出するために用いられた設計仕様コード、建材商品コードとともに演算結果ファイル123に保存される。なお、算出した結果は、印刷することもできる。
【0032】
[3] 木材必要量等の連絡
本実施形態のシミュレーションシステムでは、図1に示されるように、ネットワークインターフェイス部105を備えており、ネットワークを通じて別の装置との通信することができるので、算出された木材必要量を森林所有者に連絡することができる。なお、木材必要量は樹種毎に連絡しても良い。また、間伐材必要量も森林所有者に連絡することができるし、間伐材必要量を樹種毎に連絡しても良い。更に、建材メーカーに、建材毎の必要数量を連絡することもできるし、建材ファイル122の間伐材の産地情報に基づいて、間伐材必要量を産地毎に分類、集計し、各産地の間伐材必要量を、各産地の森林所有者に連絡することもできる。
【0033】
[4] 設計仕様ファイルの仕様データの設定
本発明のシステムのさらなる実施態様として、設計仕様ファイル121において、仕様データを、設定、変更が可能に設けて、設計仕様ファイル121の仕様データを設定、変更することができる。そして、建材ファイル122には、建材毎に、建材商品コード、商品名、木材必要量、間伐材必要量、間伐材の産地、二酸化炭素吸収量、二酸化炭素固定量、カーボン・クレジットのデータに加え、寸法・形状、価格、防耐火性能、耐震性能、イメージデータを保持しているので、設定、変更の際に、建材ファイル122の各建材の情報を参照できるように設定することにより、建材ファイル122の情報を参照しながら、建材を設定、変更することができる。
【0034】
[5] 過去の実績の反映
本発明のシステムのさらなる実施態様として、過去の実績を反映させて、木材必要量、間伐材必要量、二酸化炭素固定量、二酸化炭素吸収量、カーボン・クレジットを算出し、表示することができる。図8は、このシステムにおける装置及びデータベースの内部構成を概略的に示す機能ブロック図である。図8において、データベース120は実績ファイル124を備えていることを特徴とする。他の構成部分については、図1に示すものと同様である。図9は、図8のシステムにおけるデータベース内のファイル構成及びファイル間のリレーションを模式的に示す図である。図9において、実績ファイル124は、実績コード、施工実績データ、販売実績データなどを保持している。施工実績データは、住宅を施工するのに使用した建材、及びその数量のデータを有し、設計仕様コード、建材商品コードの情報を含んでいるので、設計仕様ファイル121、建材ファイル122とリレーションしており、設計仕様ファイルのデータ構築に参照することができる。よって、設計仕様ファイル121のデータ構築が円滑で、かつ、より正確になる。また、得られる木材必要量の算出結果もより正確となる。なお、実績ファイル124のデータは、計画値に引用、参照することもできる。
【0035】
以上、本発明の木材シミュレーションシステムについて、具体的な実施の形態を示して説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。当業者であれば、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、上記各実施形態又は他の実施形態にかかる発明の構成及び機能に様々な変更・改良を加えることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明によれば、住宅の販売計画棟数又は着工計画棟数から木材の必要量を算出する木材シミュレーションシステムを提供することができる。また、このシステムにより、住宅販売メーカーは、住宅の計画棟数から間伐材の必要量、二酸化炭素吸収量、二酸化炭素固定量を把握できるので、計画による環境への貢献度を把握できる。更に、森林所有者は、得られた木材と間伐材の必要量に基づいて間伐計画を立てることができ、森林の間伐が促進される。
【符号の説明】
【0037】
100 主制御部
102 記憶部
103 表示部
104 入力部
105 ネットワークインターフェイス部
106 演算部
120 データベース
121 設計仕様ファイル
122 建材ファイル
123 演算結果ファイル
124 実績ファイル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
住宅の設計仕様情報を有する設計仕様ファイルと、複数の建材情報を有する建材ファイルとを記憶するデータベースと、
住宅の棟数を入力する入力部と、
住宅の棟数とデータベースから木材の必要量を算出する演算部とを備え、
更に、前記設計仕様ファイルは、木材からなる建材の必要量のデータを有し、
前記建材ファイルは、建材毎に木材の必要量のデータを有し、
前記演算部は、前記住宅の棟数と、前記設計仕様ファイルと、前記建材ファイルに基づき、該住宅の棟数に対する木材の必要量を算出する
ことを特徴とする木材シミュレーションシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の木材シミュレーションシステムであって、
前記建材ファイルは、更に、建材毎に間伐材の必要量のデータを有し、
前記演算部は、更に、前記住宅の棟数に対する間伐材の必要量を算出する
ことを特徴とする木材シミュレーションシステム。
【請求項3】
請求項1に記載の木材シミュレーションシステムであって、
前記建材ファイルは、前記木材の必要量のデータを樹種毎に有し、
前記演算部は、更に、前記住宅の棟数に対する木材の必要量を樹種毎に算出する
ことを特徴とする木材シミュレーションシステム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の木材シミュレーションシステムであって、
前記演算部で算出された木材の必要量を、木材を供給する森林所有者に連絡する通信部を備える
ことを特徴とする木材シミュレーションシステム。
【請求項5】
請求項1に記載の木材シミュレーションシステムであって、
前記建材ファイルは、更に、建材毎に二酸化炭素の吸収量のデータを有し、
前記演算部は、更に、前記住宅の棟数に対する二酸化炭素の吸収量及び/又は固定量を算出する
ことを特徴とする木材シミュレーションシステム。
【請求項6】
請求項1に記載の木材シミュレーションシステムであって、
前記データベースは、更に、過去の実績情報からなる実績ファイルを有する
ことを特徴とする木材シミュレーションシステム。
【請求項1】
住宅の設計仕様情報を有する設計仕様ファイルと、複数の建材情報を有する建材ファイルとを記憶するデータベースと、
住宅の棟数を入力する入力部と、
住宅の棟数とデータベースから木材の必要量を算出する演算部とを備え、
更に、前記設計仕様ファイルは、木材からなる建材の必要量のデータを有し、
前記建材ファイルは、建材毎に木材の必要量のデータを有し、
前記演算部は、前記住宅の棟数と、前記設計仕様ファイルと、前記建材ファイルに基づき、該住宅の棟数に対する木材の必要量を算出する
ことを特徴とする木材シミュレーションシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の木材シミュレーションシステムであって、
前記建材ファイルは、更に、建材毎に間伐材の必要量のデータを有し、
前記演算部は、更に、前記住宅の棟数に対する間伐材の必要量を算出する
ことを特徴とする木材シミュレーションシステム。
【請求項3】
請求項1に記載の木材シミュレーションシステムであって、
前記建材ファイルは、前記木材の必要量のデータを樹種毎に有し、
前記演算部は、更に、前記住宅の棟数に対する木材の必要量を樹種毎に算出する
ことを特徴とする木材シミュレーションシステム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の木材シミュレーションシステムであって、
前記演算部で算出された木材の必要量を、木材を供給する森林所有者に連絡する通信部を備える
ことを特徴とする木材シミュレーションシステム。
【請求項5】
請求項1に記載の木材シミュレーションシステムであって、
前記建材ファイルは、更に、建材毎に二酸化炭素の吸収量のデータを有し、
前記演算部は、更に、前記住宅の棟数に対する二酸化炭素の吸収量及び/又は固定量を算出する
ことを特徴とする木材シミュレーションシステム。
【請求項6】
請求項1に記載の木材シミュレーションシステムであって、
前記データベースは、更に、過去の実績情報からなる実績ファイルを有する
ことを特徴とする木材シミュレーションシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2011−242853(P2011−242853A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−112056(P2010−112056)
【出願日】平成22年5月14日(2010.5.14)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.エコバック
【出願人】(000110860)ニチハ株式会社 (182)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月14日(2010.5.14)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.エコバック
【出願人】(000110860)ニチハ株式会社 (182)
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