説明

杭打機

【課題】簡単な構造でワイヤーロープ同士が当たることを防止し、輸送制限にも適合した杭打機を提供する。
【解決手段】上部旋回体上に設けられた複数のウインチドラムの内、2列目の第2ドラム22を1列目の第1ドラム21より上方に配置するとともに、複数の下部ガイドシーブの内、下部第2ガイドシーブ25bを下部第1ガイドシーブ25aより上方に配置し、第2ドラムの最小巻取径から下部第2ガイドシーブ25bに至る第2ロープ22aの通過位置を第1ドラム21の最大巻取径で干渉しない位置に設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、杭打機に関し、詳しくは、杭打機の杭打ち作業の進行に伴い、リーダに沿ってハンマーやオーガなどの作業機を昇降させたり、パイルやロッドを吊り上げたりするためのワイヤーロープの配置状態に関する。
【背景技術】
【0002】
杭打機は、上部旋回体の前部に設けられたリーダブラケットに起伏可能にリーダを立設し、該リーダに沿ってハンマーやオーガなどの作業装置を昇降させて杭打ち作業を行う。作業装置の昇降、パイルやロッドの吊り上げ、リーダの起伏などの作業は、上部旋回体上に配置した複数のウインチドラムに巻回したワイヤーロープを巻き取ったり、繰り出したりして行われている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開昭58−195625号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、近年の杭打機の大型化の要請に伴い、リーダの長さが長くなり、作業機やロッドなどの重量も増加してきたことから、シーブの数も増加してワイヤーロープも長くなり、ウインチドラムへのワイヤーロープの巻き掛け数も増加し、ウインチドラムも大容量化して径や幅寸法が増加してきている。
【0004】
ウインチドラムの大容量化に伴って上部旋回体の最前部に設けられたメインドラム(1列目のドラム)の径が増加すると、その後方に配置されているサブドラム(2列目のドラム)からのワイヤーロープ(第2ロープ)がメインドラムに巻回されているワイヤーロープ(第1ロープ)に当たって相互の動きが干渉されるおそれがあるため、上部旋回体の運転室の側方にサブガントリを立設し、サブガントリの上部に設けたガイドシーブによってサブドラムからのワイヤーロープをメインドラムの上方に迂回させることが行われている。
【0005】
この場合、大容量で幅広のウインチドラムを使用した場合には、フリートアングルを所定の範囲内に収めるため、サブガントリのガイドシーブを軸方向に移動可能にするなど、構造が複雑化し、サブガントリの増設を含めて製作コストの上昇を招くことになる。
【0006】
一方、リーダブラケットに設けられた複数の下部ガイドシーブ(ブラケットガイドシーブ)の内、サブドラム用のガイドシーブ(第2ガイドシーブ)の位置を高くし、サブドラムからのワイヤーロープの通過位置を高くすることでメインドラムに干渉しないようにすることも考えられるが、大型化に伴って杭打機の全高も高くなっているため、サブドラム用のガイドシーブの位置を高くすると、輸送時の高さ制限を超えてしまうことがある。
【0007】
このため、サブドラム用ガイドシーブを着脱可能な構造にする必要が生じてしまい、この場合にも構造が複雑化して製作コストの上昇を招くことになる。また、サブドラム(第2ドラム)のみの位置を高くした場合は、輸送時の高さ制限を超えるという問題だけでなく、杭打機の重心が高くなって不安定になるおそれがある。
【0008】
そこで本発明は、簡単な構造でワイヤーロープ同士が当たることを防止し、輸送時の高さ制限にも適合できる杭打機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の杭打機は、クローラを備えた走行部上に旋回可能に設けられた上部旋回体と、該上部旋回体の前部に設けられたリーダブラケットに立設されるリーダと、該リーダに沿って昇降可能に設けられた作業装置と、前記上部旋回体上に軸線を幅方向に向けて前後に併設された複数台のウインチドラムと、各ウインチドラムにそれぞれ巻回されたワイヤーロープと、前記リーダの頂部に設けられたトップシーブと、前記リーダブラケットに設けられた複数の下部ガイドシーブと、上部旋回体の後部に立設したガントリに設けられたガントリシーブとを備え、前記各ウインチドラムによってワイヤーロープの巻き取り及び繰り出しを行うことにより杭打ち作業を行う杭打機において、前記複数のウインチドラムの内、上部旋回体の最前部に設けられた1列目のウインチドラムの後部側に設けられた2列目のウインチドラムを前記1列目のウインチドラムより上方に配置するとともに、前記複数の下部ガイドシーブの内、前記2列目のウインチドラムに巻回されるワイヤーロープをガイドする2列目用のガイドシーブを前記1列目のウインチドラムに巻回されるワイヤーロープをガイドする1列目用のガイドシーブより上方に配置し、2列目のウインチドラムの最小巻取径から引き出されて前記2列目用のガイドシーブに至るワイヤーロープの通過位置を1列目のウインチドラムの最大巻取径で干渉しない位置に設定したことを特徴としている。
【0010】
さらに、本発明の杭打機は、前記2列目のウインチドラムの最高部の高さ及び前記2列目用のガイドシーブの最高部の高さは、前記上部旋回体に設けられている運転室の最高部の高さより低く設定されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
本発明の杭打機によれば、2列目のウインチドラム及び2列目用のガイドシーブの双方の位置を高く設定しているので、2列目のウインチドラムの最小巻取径から引き出されて2列目用のガイドシーブに至るワイヤーロープが、1列目のウインチドラムが最大巻取径の状態であっても互いに当たることを防止できる。また、2列目のウインチドラムと2列目用のガイドシーブとの間にサブガントリを配置することなく、フリートアングルを所定の範囲内に収めることができる。
【0012】
さらに、2列目のウインチドラム及び2列目用のガイドシーブのいずれか一方のみを高位置に設定した場合に比べて輸送時の高さ制限を超えるおそれがなくなり、重心が高くなることを回避できる。特に、運転室の最高部の高さより低い位置になるように2列目のウインチドラム及び2列目用のガイドシーブを配置することで、輸送制限を超えることを確実に回避できる。また、ガイドシーブを備えたサブガントリが不要となるので、製作コストの低減を図れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1乃至図3は、本発明の杭打機の一形態例を示すもので、図1は杭打機における上部旋回体の側面図、図2は同じく要部の平面図、図3は杭打機の側面図である。
【0014】
本形態例に示す杭打機11は、クローラを備えた走行部12と、該走行部12上に旋回可能に設けられた上部旋回体13と、該上部旋回体13の前部に設けられたフロントブラケット14に起伏可能に設けられたリーダ15と、該リーダ15を上部旋回体後部から起伏可能に支持する左右一対のバックステー16と、各種用途に用いるワイヤーロープを巻回する複数のウインチドラムと、各ウインチドラムからのワイヤーロープをガイドする複数のガイドシーブ及び複数のシーブ支持部材とを備えており、リーダ15の前面側には、オーガ駆動装置やハンマーなどの作業装置がリーダ15に沿って昇降可能に設けられる。
【0015】
前記複数のウインチドラムは、上部旋回体13上の幅方向中央部に軸線を幅方向に向けて前後に併設されており、上部旋回体13の前から順に、1列目には第1ロープ21aを巻回する第1ドラム(メインドラム)21が、該第1ドラム21の後方の2列目には第2ロープ22aを巻回する第2ドラム(サブドラム)22が、該第2ドラム22の後方の3列目には第3ロープ23aを巻回する第3ドラム(サードドラム)23及び第4ロープ24aを巻回する第4ドラム(フォースドラム)24が配置されている。
【0016】
上部旋回体13上には、前記複数のガイドシーブ及び複数のシーブ支持部材として、上部旋回体前部のフロントブラケット14の上に設けられた下部ガイドシーブ支持部材25に支持された3個の下部第1ガイドシーブ25a、下部第2ガイドシーブ25b及び下部第3ガイドシーブ25cと、上部旋回体後部に起伏可能に立設したガントリ26に支持された第4ガイドシーブ26a及び第5ガイドシーブ26bとが設けられている。さらに、リーダ15には、上部背面のホルダ15aに複数の上部ガイドシーブ27が設けられるとともに、頂部に装着されたトップシーブブロック28に複数のトップシーブ29が設けられている。なお、各ドラムに対して直近に位置する各ガイドシーブは、各支持部材の支持軸に対して軸方向に移動可能に取り付けられている。
【0017】
第1ドラム21の第1ロープ21aは第1ドラム21から下部第1ガイドシーブ25aに掛け回され、第2ドラム22の第2ロープ22aは第2ドラム22から下部第2ガイドシーブ25bに掛け回され、第3ドラム23の第3ロープ23aは第3ドラム23からガントリ26の第4ガイドシーブ26aを経て下部第3ガイドシーブ25cに掛け回され、これらは下部第1〜第3ガイドシーブ25a,25b,25cから上部ガイドシーブ27に向かう。また、第4ドラム24の第4ロープ24aは、第4ドラム24からガントリ26の第5ガイドシーブ26bを経て前方に向かい、図示しない複数のガイドシーブ及びペンダントロープを介してリーダ15の背面に連結されている。
【0018】
このような構成を有する杭打機11において、前記複数のウインチドラム第1ドラム21〜第4ドラム24の内、2列目及び3列目に位置する第2ドラム22、第3ドラム23及び第4ドラム24は、1列目に位置する第1ドラム21よりも上方に配置されるとともに、第2ドラム22からの第2ロープ22aが掛け回される2列目用の下部第2ガイドシーブ25bは、第1ドラム21からの第1ロープ21aが掛け回される1列目用の下部第1ガイドシーブ25aよりも上方に配置されている。
【0019】
第2ドラム22の高さ及び下部第2ガイドシーブ25bの高さは、第2ドラム22の最小巻取径22bから引き出されて下部第2ガイドシーブ25bに至る第2ロープ22aが、第1ドラム21の最大巻取径21bの状態に干渉する位置を超える上方位置に設定されており、第2ドラム22の第2ロープ22aが第1ドラム21や巻回されている第1ロープ21aに当たらず、これらに干渉されずに巻き取ったり、繰り出したりできるようにしている。
【0020】
また、第2ドラム22や第3,第4ドラム23,24の高さ位置及び下部第2ガイドシーブ25bの高さ位置は、必要以上に高くすると、杭打機11の重心が高くなって不安定となるおそれがあり、輸送制限を超えるおそれもあるため、できるだけ低い位置に設定することが好ましい。特に、近年は、杭打機11の大型化に伴って上部旋回体13に設けられている運転室13aの屋根部分が輸送制限の範囲内で最高部となっていることが多いため、第2ドラム22の最高部の高さ及び下部第2ガイドシーブ25bの最高部の高さを運転室13aの最高部である屋根部分の高さより低く設定することにより、輸送制限を超えるおそれがなくなる。
【0021】
このように、第2ドラム22及び下部第2ガイドシーブ25bの双方の位置を高くすることにより、大型のウインチドラムを備えた杭打機においても、2列目の第2ドラム22からの第2ロープが1列目の第1ドラム21及び第1ロープ21aに接触することを回避できる。また、第2ドラム22と下部第2ガイドシーブ25bとの間にサブガントリを設けなくても、フリートアングルを所定の範囲内に容易に収めることができる。さらに、第2ドラム22及び下部第2ガイドシーブ25bの一方のみを高くした場合に比べて、両者の高さを低くすることができるので、輸送制限を超えない範囲に第2ドラム22及び下部第2ガイドシーブ25bを配置することができる。
【0022】
なお、ガントリ26に支持された第4ガイドシーブ26aに掛け回される第3ロープ23aを巻回する第3ドラム23及び第5ガイドシーブ26bに掛け回される第4ロープ24aを巻回する第4ドラム24は、各ロープ23a,24aが前列に位置する第1ドラム21や第2ドラム22に巻回されているロープ21a,22aに当たることはないため、第2ドラム22と同じ高さにする必要はなく、第1ドラム21と同じような高さにしておいてもよい。
【0023】
図4はウインチドラムを6基備えた大型杭打機におけるワイヤーロープの巻き掛け状態の一例を示す説明図である。この杭打機には、上部旋回体の前から順に、1列目には第1作業機用ロープ51aを巻回するメインドラム51が、該メインドラム51の後方の2列目には右側継足ロッド用ロープ52aを巻回するサブドラム52及び上部掘進機構用ロープ53aを巻回するサードドラム53が、更に3列目には左側継足ロッド用ロープ54aを巻回するフォースドラム54及びリーダホイストロープ56aを巻回するリーダホイストドラム56が配置されるとともに、上部旋回体の前部側方下部に絞り込みロープ55aを巻回するフィフスドラム55が配置されている。
【0024】
1列目のメインドラム51の第1作業機用ロープ51aは、メインドラム51からフロントブラケット上に設けられた下部第1ガイドシーブ57aを通り、リーダ58の上部背面に設けられた上部第1ガイドシーブ59a、トップシーブブロック後部の後部第1トップシーブ60aを経てトップシーブブロック前部に設けられた固定側第1ガイドシーブブロック61aと作業機である下部掘進機構62に設けられた移動側第1ガイドシーブブロック62aとに掛け渡された後、ロープ端がトップシーブブロック前部に固定されている。したがって、メインドラム51を操作して第1作業機用ロープ51aを巻き取ったり、繰り出したりすることにより、下部掘進機構62をリーダ58に沿って昇降させることができる。
【0025】
2列目のサブドラム52及びサードドラム53は、1列目のメインドラム51より上方の高位置に配置されており、下部第2ガイドシーブ57b及び下部第3ガイドシーブ57cは、下部第1ガイドシーブ57aより上方の高位置に配置されている。これにより、サブドラム52の右側継足ロッド用ロープ52a及びサードドラム53の上部掘進機構用ロープ53aは、メインドラム51の上方を通過し、下部第2ガイドシーブ57b及び下部第3ガイドシーブ57cを経てリーダ58の上方に向かう。
【0026】
サブドラム52の右側継足ロッド用ロープ52aは、下部第2ガイドシーブ57b、上部第2ガイドシーブ59b、後部第2トップシーブ60b及びリーダ58の右側に配置された複数の右側ガイドシーブブロック63aを経てリーダ58の右側に垂下し、リーダ58の右側で継足ロッド64aを吊り上げるために用いられる。
【0027】
また、サードドラム53の上部掘進機構用ロープ53aは、下部第3ガイドシーブ57c、上部第3ガイドシーブ59c、後部第3トップシーブ60cを経た後、トップシーブブロック前部の固定側第2ガイドシーブブロック61bと作業機である上部掘進機構65に設けられた移動側第2ガイドシーブブロック65aとに掛け渡された後、ロープ端がトップシーブブロック前部に固定され、上部掘進機構65をリーダ58に沿って昇降させるために用いられる。
【0028】
3列目のフォースドラム54の左側継足ロッド用ロープ54aは、上方に立ち上がってガントリに設けられた第1ガントリシーブ66aからフロントブラケット上に設けられた下部第4ガイドシーブ57dを通り、上部第4ガイドシーブ59d、後部第4トップシーブ60d及びリーダ58の左側に配置された複数の左側ガイドシーブブロック63bを経てリーダ58の左側に垂下し、リーダ58の左側で継足ロッド64bを吊り上げるために用いられる。
【0029】
フォースドラム54の横に設けられたリーダホイストドラム56のリーダホイストロープ56aは、上方に立ち上がってガントリの第2ガントリシーブ66bを経てリーダ起伏用のガントリーシーブブロック67aと前方のミドルシーブブロック67bとに掛け回されてロープ端がガントリに固定されている。ミドルシーブブロック67bを支持している支持部材(図示せず)は、ペンダントロープ68を介してリーダ58の背面に連結されており、リーダホイストドラム56でリーダホイストロープ56aを巻き取ったり、繰り出したりすることにより、リーダ58を起伏させることができる。
【0030】
フィフスドラム55の絞り込みロープ55aは、フロントブラケット側方の圧入ガイドシーブ69から下部掘進機構62に設けられた圧入シーブ62bを経てロープ端がリーダ58の下部に固定されており、フィフスドラム55の絞り込みロープ55aを巻き取ることにより、下部掘進機構62に下向きの圧入力を与えることができる。
【0031】
このように多くのウインチドラムと多くのガイドシーブを使用して多くのワイヤーロープを掛け回す必要がある杭打機では、作業中にワイヤーロープの状態を確認する必要があるが、サブガントリを設けた場合には、サブガントリのガイドシーブが運転室の斜め後方に位置するため、この部分の状態の確認が面倒となるが、本発明では、サブガントリを設けずに第2ドラムと第2ガイドシーブとを高く配置していることにより、第2ガイドシーブの部分に対する運転室からの視認性を従来より向上させることができる。同時に、第2ドラムの視認性も従来より向上し、第2ドラムへのワイヤーロープの巻き取り状況を容易に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の杭打機の一形態例を示す上部旋回体の側面図である。
【図2】同じく上部旋回体の要部の平面図である。
【図3】杭打機の側面図である。
【図4】ウインチドラムを6基備えた大型杭打機におけるワイヤーロープの巻き掛け状態の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0033】
11…杭打機、12…走行部、13…上部旋回体、13a…運転室、14…フロントブラケット、15…リーダ、15a…ホルダ、16…バックステー、21…第1ドラム(メインドラム)、21a…第1ロープ、21b…最大巻取径、22…第2ドラム(サブドラム)、22a…第2ロープ、22b…最小巻取径、23…第3ドラム(サードドラム)、23a…第3ロープ、24…第4ドラム(フォースドラム)、24a…第4ロープ、25…下部ガイドシーブ支持部材、25a…下部第1ガイドシーブ、25b…下部第2ガイドシーブ、25c…下部第3ガイドシーブ、26…ガントリ、26a…第4ガイドシーブ、26b…第5ガイドシーブ、27…上部ガイドシーブ、28…トップシーブブロック、29…トップシーブ、51…メインドラム、51a…第1作業機用ロープ、52…サブドラム、52a…右側継足ロッド用ロープ、53…サードドラム、53a…上部掘進機構用ロープ、54…フォースドラム、54a…左側継足ロッド用ロープ、55…フィフスドラム、55a…絞り込みロープ、56…リーダホイストドラム、56a…リーダホイストロープ、57a…下部第1ガイドシーブ、57b…下部第2ガイドシーブ、57c…下部第3ガイドシーブ、57d…下部第4ガイドシーブ、58…リーダ、59a…上部第1ガイドシーブ、59b…上部第2ガイドシーブ、59c…上部第3ガイドシーブ、59d…上部第4ガイドシーブ、60a…後部第1トップシーブ、60b…後部第2トップシーブ、60c…後部第3トップシーブ、60d…後部第4トップシーブ、61a…固定側第1ガイドシーブブロック、61b…固定側第2ガイドシーブブロック、62…下部掘進機構、62a…移動側第1ガイドシーブブロック、62b…圧入シーブ、63a…右側ガイドシーブブロック、63b…左側ガイドシーブブロック、64a,64b…継足ロッド、65…上部掘進機構、65a…移動側第2ガイドシーブブロック、66a…第1ガントリシーブ、66b…第2ガントリシーブ、67a…ガントリーシーブブロック、67b…ミドルシーブブロック、68…ペンダントロープ、69…圧入ガイドシーブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クローラを備えた走行部上に旋回可能に設けられた上部旋回体と、該上部旋回体の前部に設けられたリーダブラケットに立設されるリーダと、該リーダに沿って昇降可能に設けられた作業装置と、前記上部旋回体上に軸線を幅方向に向けて前後に併設された複数台のウインチドラムと、各ウインチドラムにそれぞれ巻回されたワイヤーロープと、前記リーダの頂部に設けられたトップシーブと、前記リーダブラケットに設けられた複数の下部ガイドシーブと、上部旋回体の後部に立設したガントリに設けられたガントリシーブとを備え、前記各ウインチドラムによってワイヤーロープの巻き取り及び繰り出しを行うことにより杭打ち作業を行う杭打機において、前記複数のウインチドラムの内、上部旋回体の最前部に設けられた1列目のウインチドラムの後部側に設けられた2列目のウインチドラムを前記1列目のウインチドラムより上方に配置するとともに、前記複数の下部ガイドシーブの内、前記2列目のウインチドラムに巻回されるワイヤーロープをガイドする2列目用のガイドシーブを前記1列目のウインチドラムに巻回されるワイヤーロープをガイドする1列目用のガイドシーブより上方に配置し、2列目のウインチドラムの最小巻取径から引き出されて前記2列目用のガイドシーブに至るワイヤーロープの通過位置を1列目のウインチドラムの最大巻取径で干渉しない位置に設定したことを特徴とする杭打機。
【請求項2】
前記2列目のウインチドラムの最高部の高さ及び前記2列目用のガイドシーブの最高部の高さは、前記上部旋回体に設けられている運転室の最高部の高さより低く設定されていることを特徴とする請求項1記載の杭打機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−13814(P2010−13814A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−172928(P2008−172928)
【出願日】平成20年7月2日(2008.7.2)
【出願人】(000004617)日本車輌製造株式会社 (722)
【Fターム(参考)】