説明

枕を備える携帯用支持具

【課題】使用者の頭及び上半身に所望の支えを提供する携帯用支持具を提供する。
【解決手段】座っている人の頭のための支えを提供するための携帯用支持具は、大きくされた上部枕端部と下部枕端部を有する長尺の枕を備えている。大きくされた上部枕端部を座っている人の肩の上に配置するために、コネクタ構造が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は座っている人に支えを提供する枕を有する携帯用支持具に関する。この支持具は、具体的には飛行機,列車,バス又は自動車での旅行時に、人の頭にあてがうために用いられるが、これに限定されるわけではない。この携帯用支持具は、座っている人が頭をよりかからせたい状況において有用である。
【背景技術】
【0002】
一般的に旅行用携帯枕及びヘッドレストが知られている。これらの道具の中には、座っている人の頭へ横に延びる支えを提供するために、特に座席の背もたれに取り付けるよう考え出されたものもある。
【0003】
以下の特許文献は、この分野における先行技術の現状を表していると考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6,592,184号(2003年7月15発行)
【特許文献2】米国特許出願公開第2002/0163240号(2002年11月7日公開)
【特許文献3】米国特許出願公開第2007/0056111号(2007年3月15日公開)
【特許文献4】米国特許出願公開第2007/0180623号(2007年8月9日公開)
【特許文献5】米国特許第5,317,772号(1994年6月7日発行)
【特許文献6】米国特許第5,471,690号(1995年12月5日発行)
【特許文献7】米国特許第5,544,378号(1996年8月13日発行)
【特許文献8】米国特許第6,641,221号(2003年11月4日発行)
【特許文献9】米国特許第6,684,429号(2004年2月3日発行)
【特許文献10】米国特許第6,708,355号(2004年3月23日発行)
【特許文献11】米国特許第6,942,297号(2005年9月13日発行)
【特許文献12】米国特許出願公開第2007/0209115号(2007年9月13日公開)
【特許文献13】米国特許第6,017,094号(2000年1月25日発行)
【特許文献14】米国特許第6,394,554号(2002年5月28日発行)
【特許文献15】米国意匠登録第D522,300号(2006年6月6日発行)
【特許文献16】米国意匠登録第D534,389号(2007年1月2日発行)
【特許文献17】英国特許出願第2440 906号(2008年2月20日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、座っている人の頭及び上半身に所望の支えを提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の携帯用支持具は公知の先行技術によって教示も示唆もされない多くの特有の特徴を包含し、これによって携帯用支持具の使い易さや多様性が高まる。本発明のある実施形態によると、所望の支えを提供するために、携帯用支持具は、座席の背もたれに連結されるか又は人によって身に付けられるかのいずれかとなり得る。この携帯用支持具は、比較的単純で使用が容易であることを特徴とする。使用者の頭及び上半身に所望の支えを提供するために、座席及び/又は人の身体に対する携帯用支持具の位置は容易に調整できる。
【0007】
携帯用支持具は第1及び第2の枕端部を有する長尺の枕を備え、この第1の枕端部は第2の枕端部よりも大きい。
【0008】
第1のコネクタ構造が第1の枕端部に取り付けられ、第2のコネクタ構造が第2の枕端部に取り付けられる。本発明の実施形態においては、第1のコネクタ構造は、第1の枕端部を直接座席又は第2のコネクタ構造のいずれかに択一選択的に連結するためのものであり、第2のコネクタ構造は、第2の枕端部を直接座席又は第1のコネクタ構造のいずれかに択一選択的に連結するためのものである。以下においてより詳細に理解されるように、これらのコネクタ構造の構成により携帯用支持具を座席の背もたれに取り付ける物として使用することができるし、あるいは座席に連結させずに座っている人によって身に付けられ又は担持されることが可能である。
【0009】
本発明の別の実施形態は、座席の背もたれに取り付けること無く、座っている人による使用にのみ用いられる。
【0010】
以下の記載及び添付図面を参照すると、この他の本願発明の特徴,利点及び目的が明らかとなるであろう。
【発明の効果】
【0011】
本願発明により、座席及び/又は人の身体に対する位置を容易に調整できる携帯用支持具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は本発明の教示に従って構成された携帯用支持具の正面図である。
【図2】図2は携帯用支持具の背面図である。
【図3】図3は、図1に両矢印3‐3で示された、携帯用支持具の吸/排気口の構造を示す拡大斜視図である。
【図4】図4は図3と同様の図面であるが、吸気口の構造の閉じた状態の封止栓と、伸びていない状態に移行された吸/排気口の構造の吸/排気管を示している。
【図5】図5は、座っている人の頭に接した状態に配置され、人の胸に交差して下方に伸びる携帯用支持具を示す斜視図である。
【図6】図6は、人に身に付けられ、一方が実線で,他方が破線で表された2つの選択可能な位置で示された携帯用支持具を示す斜視図である。
【図7】図7は、図6に示される人の背中側から見た図面であり、携帯用支持具は実線位置において示されている。
【図8】図8は、図6において両矢印8‐8で示された、携帯用支持具の一部の拡大斜視図である。
【図9】図9は図5と同様の図面であるが、座席の背もたれ及びシートベルトに直接連結された携帯用支持具を示している。
【図10】図10は座席の背もたれと携帯用支持具の一部分の斜視図であり、紐で座席の背もたれに取り付けられる過程における携帯用支持具が示されている。
【図11】図11は、図1において両矢印11‐11で示された、携帯用支持具の一部を示す拡大図であり、紐及び紐の固定部材の詳細を示している。
【図12】図12は、枕の下部端部をシートベルトに取り付けるために用いられる第2の又は下部コネクタストラップを示す斜視図である。
【図13】図13は、座席の周囲に伸びる柔軟な紐を備える座席の背もたれの斜視図である。
【図14】図14は、第2のコネクタ構造のストラップによって旅行鞄の一部に固定された、潰れた状態の携帯用支持具を示す図である。
【図15】図15は、本発明の別の実施形態を示す図1と同様の図である。
【図16】図16は、本発明の教示に従って構成された携帯用支持具を含む別の実施形態の正面図であり、第1の環状形状を形成するために、調節可能で柔軟な保持部材を上部枕端部に単独で取り付ける前の図面である。
【図17】図17は図16と同様の図面であるが、第2の環状形状を形成するために、調節可能で柔軟な保持部材を上部及び下部枕端部の両方に取り付ける前の図面である。
【図18】図18は携帯用支持具の選択された部分を示す斜視図であり、携帯用支持具はシートベルトに連結されている。
【図19】図19は保持部材によって座席の背もたれの上部の角に取り付けられた上部枕部を示す斜視図であり、保持部材が第1の環状形状を形成している。
【図20】図20は、保持部材が適切な場所に配置された状態の背もたれ上部の角の背面側を示す斜視図である。
【図21】図21は、上部枕端部において2つのスナップ留め要素に固定された柔軟な保持部材の2つのスナップ留め要素を示す拡大断面図である。
【図22】図22は人に身に付けられた携帯用支持具を示す正面斜視図であり、柔軟な保持部材が第2の環状形状を形成している。
【図23】図23は、図21に示される携帯用支持具を身に付けた人の背中側から見た図面である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1から14を参照すると、本願発明の教示に従って構成された携帯用支持具が符号10で示されている。携帯用支持具10は長尺の枕12を備えており、この長尺の枕12は、図示の構成において、柔軟性のある材料から構成され、(例えば図14に示すような)潰れた状態から、残りの図面に示されるような膨らんだ状態に膨らませることができる。枕に空気を入れる、あるいは枕から空気を抜くために、従来の適切な手段が利用され得る。図3は吸排気を目的として用いられ得る吸/排気管14を示しており、吸/排気管14をシールするために封止栓16が用いられる。図3は伸びた状態の吸/排気管14と開いた状態の封止栓16を示し、図4は枕の中へ引っ込められた状態の吸/排気管14と吸/排気管14を封止した状態の封止栓16を示している。
【0014】
長尺の枕12は、上部又は第1の枕端部18と、下部又は第2の枕端部20を有する。第1の枕端部18は第2の枕端部20よりも大きく、枕は第2の枕端部20に向かうにつれて細くなっている。さらに、図に示すように、長尺の枕12は湾曲した形状を有し、上部又は第1の枕端部18は横方向に突出している。以下に論ずる理由により、枕全体の高さ(長さ)は71.12センチ(28インチ)程度が適切である。
【0015】
第1の枕端部18は、その外縁において、より詳細には第1の枕端部18の外側に突出した肩係合突出部26において、内向きに突き出る凹所24を形成する。
【0016】
凹所24内には平らなコネクタタブ28があり、このコネクタタブ28に取り付けられたはとめ30が孔32を画定する。図11を参照されたい。図11に詳細に示されるように、孔32は、二重にされてはとめ30の孔32を通される、調節可能で柔軟な長尺状の紐34の形をしたロープと協働する。動かないように固定しない限り、両矢印で示すように紐34をはとめ30内で摺動させることができる。叉のある固定部材36の形をした固定部材が用いられており、孔32内の紐34と係合するように押されると、選択的に紐34と係合して紐34の移動を妨げる。
【0017】
図9,10,13に示すように、紐34は、飛行機の乗客用座席などの座席に対して上部枕端部18を一定の位置に保つために、座席の背もたれ38の周囲に巻き付けられる。膨らんだ状態の枕全体の高さを約71.12センチ(28インチ)にすることにより、後部座席の乗客が使用するために背もたれに備え付けられた折り畳み式のトレーテーブル及びいかなる内蔵式電子機器(図示せず)と干渉しないように、紐を飛行機の座席の背もたれにあらかじめ配置することができる(図13参照)。この71.12センチ(28インチ)という高さは、平均的なサイズの人の座っている間の胴体のおおよその高さと合致する。
【0018】
上記の通り、肩係合突出部26が横方向において背もたれの所望の位置に移動できるように、枕は紐34に沿って摺動し得る。図9は、上部枕端部18の突出部26が、乗客の左肩を覆うように配置されてこれと係合している状態を示しており、乗客の頭が枕12と係合すると、枕12は乗客の左側にいくぶん傾く。あるいは、乗客が頭を右側に傾け、その向きで休みたい場合には、上部枕端部18は座席に対して紐34にそって摺動可能であり、乗客の右肩を覆うように配置され得る。枕の人間工学的形状により、座席の背もたれに枕の上部をしっかりと縛り付けることができ、さらに、枕が人の脇に沿って又は胸と交差するように位置付けられるように、人の肩及び胴体に適合するように形作られた形状を供給することができる。後者の場合(交差する場合)の位置を図5に示す。コネクタタブ28は、不快感を引き起こし得るはとめ,固定部材,紐と使用者の頭や首との接触を防ぐため、凹所24内のコネクタタブ28の特性は重要である。
【0019】
図9において、下部又は第2の枕端部20を座席に連結するための座席の部品を構成するシートベルト44に下部枕端部20を連結するために、携帯用支持具10の第2のコネクタ構造が用いられている。第2のコネクタ構造は柔軟なストラップ46の形をしており、このストラップ46は、枕12が使用者の身体に沿って係合した状態を維持することを目的としてストラップ46と下部枕端部20を座席に連結するために、(図12に示すように)シートベルトの周りに巻き付けられ得る。ストラップ46は、下部枕端部20の位置を調節するために、シートベルトに沿って摺動することができる。ストラップの長さは最低でも25.4センチ(10インチ)であるのが好ましい。柔軟なストラップを適切な場所においてシートベルトを取り囲んで固定し、睡眠中にさらなる支持を提供するために、従来のスナップ留め要素48が用いられてもよい。さらにスナップ留め要素48は、長尺の枕12を便利に収納するために、空気が抜かれて巻かれた状態の長尺の枕12を旅行鞄のハンドル50(図14参照)や他の物体に固定し収容する手段を提供する。
【0020】
長尺の枕12を座席の背もたれに縛り付け、シートベルトに取り付けるためにスナップ留め要素48を用いるよりもむしろ、図8に示されるように、柔軟な紐34及び柔軟なストラップ46を一緒に繋げてもよい。ストラップ46と紐34を一緒に繋げることにより閉じた環状の形状となり、これにより、図5,6,7に示すように基本的に人が携帯用支持具10を身に付けることが可能となる。紐34とストラップ46を一緒に繋げると、携帯用支持具10は閉ざされた空間を形成する。この空間は人の上半身を収容するのに十分な大きさとなっている。長尺の枕12が人の胸の脇に沿って又は交差するいずれかの状態で肩より上の位置から下方に伸びた状態で、携帯用支持具10は上半身を取り囲み、人の肩の上の位置から伸張する。後者の(交差する)状態については図5から7に示す。図6には、肩と係合する突出部26を用いて、上部又は第1の枕端部18を使用者の希望に応じてどちらの肩の上にも配置できることが破線を用いて示されている。
【0021】
図15には本願発明の別の実施形態10Aが示されており、長尺の枕12Aが上部枕端部にあるコネクタタブ28Aだけでなく、下部又は第2の枕端部20Aから伸びる第2のコネクタタブ60を含んでいる。ストラップ部62がコネクタタブ28Aから伸びており、ストラップ部64はコネクタタブ60から伸びている。図示の構成においては、ストラップ部62の長さは調節可能である。ストラップ部を一緒に固定するために、ストラップ部62上の従来のスナップ留め要素66、及びストラップ部64に調節可能に取り付けられた従来のスナップ留め要素又はバックル要素68が用いられる。特にこの実施形態は、人が身に付けることができ、ヘッドレスト及び/又は身体支持具を提供するために、適切な位置に枕を配置するように人の肩から垂らして掛けることができる。
【0022】
枕、並びにコネクタタブ及び柔軟なコネクタストラップのような携帯用支持具の他の要素は、例えば熱接着又は超音波接着によって形成され得る。適切な材料の1つにフロック(短繊維)化されたポリ塩化ビニルが挙げられる。枕は、必要に応じて、多くのエアマットレスで使われているような積層布材から形成され得る。また、枕は任意の適切なタイプのクッション材を充填され得る。
【0023】
図16から23を参照すると、本願発明の教示に従って構成された別の携帯用支持具が符号110によって示されている。携帯用支持具110は長尺の枕112を有しており、本構成において、長尺の枕112は柔軟性のある材料で構成され、潰れた状態(図示せず)から複数の図に示すような膨らんだ状態に膨らませることが可能である。枕112に空気を入れあるいは枕112から空気を抜くために、従来の適切な手段が用いられ得る。
【0024】
長尺の枕112は上部又は第1の枕端部118及び下部又は第2の枕端部120を有する。上部枕端部118は下部枕端部120よりも大きくなっており、枕112は下部枕端部120向かうにつれて細くなっている。さらに、図に示すように、長尺の枕112は湾曲した形状を有し、上部枕端部118は横方向に突出している。
【0025】
上部枕端部118は、その外縁において、より詳細には上部枕端部118の外側に突出した肩係合突出部126において、内向きに突き出る凹所124を形成する。
【0026】
凹所124内には平らなコネクタタブ128が存在する。2つの雄のスナップ留め要素(gypsy studs)130が互いに反対向きで配置され(図21参照)、コネクタタブの両側に取り付けられている。同時に、コネクタタブ128とスナップ留め要素130は第1のコネクタ構造を構成する。
【0027】
第2のコネクタ構造は、前記下部枕端部120に位置しており、下部枕端部120から下方に延びる柔軟な下部ストラップ134に配置されたジプシースタッド(gypsy studs)又は雄のスナップ留め要素132の形となっている。第2のスナップ留め要素136は下部ストラップ134の先端部に配置されている。
【0028】
携帯用支持具はまた、調節可能な柔軟なストラップ140と、間隔を空けた位置においてストラップ140に取り付けられる一組の雌のスナップ留め要素142,144とを含む保持構造を有する。ストラップ140はナイロンのような適切な材料で形成され得る。スナップ留め要素142はストラップのいずれかの端部近傍に取り付けられる。ラダーバック型の留め金又はブラケット148が、ストラップ140の他端に縫合又は別の方法で取り付けられる。
【0029】
D字の環状ブラケット146がストラップ140上に配置されており、このブラケット148は、協働し得る(cooperable)雄/雌のコネクタ(図示せず)のような適切な手段で、その両端において結合された柔軟なコネクタ片150を収受する。雌のスナップ留め要素144がコネクタ片150上に配置され、そこから外側に突出している。
【0030】
柔軟なストラップ140の有効長さは第1の環状の形状を形成するために容易に調節されることができ、ストラップ140は飛行機の乗客用座席のような座席の背もたれの上部の角に部分的に巻き付けられ、これに係合し、座席及び乗客に対して上部枕端部118を一定の位置に保持する。この環状の形状は図16,19,20に示されている。ラダーバック型の留め金146がストラップ140とループ長さの調節を可能とし、所望の長さに調節されると解放可能に固定する役目をする。この環状の形状において、スナップ留め要素142,144はスナップ留め要素130に取り付けられる。
【0031】
下部枕端部120から下方に伸びる柔軟な下部ストラップ134は、座席の一部分を構成するシートベルト160に下部枕端部120を連結するために用いられる(図18参照)。柔軟な下部ストラップ134は、枕112が使用者の身体に沿って係合した状態を維持することを目的として下部ストラップ134と下部枕端部120を座席に連結するために、(図18に示すように)シートベルト160の周りに巻き付けられ得る。ストラップ134は、下部枕端部120の位置を調節するために、シートベルト160に沿って摺動することができる。スナップ留め要素136は、柔軟なストラップ134を適切な場所においてシートベルト160を取り囲んで固定し、睡眠中にさらなる支持を提供するために、下部枕端部120上に配置されるスナップ留め要素162に取り付けられ得る。
【0032】
長尺の枕112を座席の背もたれの上部の角に固定するために柔軟なストラップ140を使用し、シートベルト160に取り付けるために下部ストラップ134を用いるよりもむしろ、保持部材を第2の環状形状にすることが可能である。これにより、図22,23に示すように、基本的に携帯用支持具110を人が身に付けることが可能となる。雌のスナップ留め要素142が雄のスナップ留め要素130のうちの一方に嵌められ、雌のスナップ留め要素144が雄のスナップ留め要素132に取り付けられると、携帯用支持具110は閉ざされた空間を形成する。図21を参照されたい。この空間は人の上半身を収容するのに十分な大きさとなっている。携帯用支持具110は、長尺の枕112が人の胸の脇に沿って又は交差するいずれかの状態で肩より上の位置から下方に伸びた状態で、上半身を取り囲み、人の肩より上の位置から伸張する。上部又は第1の枕端部118は、突出部126が肩に係合した状態で、使用者の希望に応じてどちらの肩の上にも配置され得る。
【0033】
上述の実施形態は本発明の原理を説明することを意図したものであるが、この範囲に限定することを意図していない。当業者にとって他の実施形態やこれらの実施形態に対する変形は明らかであろう。また、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の実施形態やこれらの実施形態に対する変形が行われ得る。
【符号の説明】
【0034】
10 携帯用支持具
12 長尺の枕
14 給/排気管
16 封止栓
18 第1の枕端部
20 第2の枕端部
24 凹所
26 肩係合突出部
28 コネクタタブ
30 はとめ
32 孔
34 紐
36 固定部材
48 スナップ留め要素


【特許請求の範囲】
【請求項1】
座っている人の頭を支えるための携帯用支持具であって、
該携帯用支持具は、
第1の枕端部及び第2の枕端部を有する長尺の枕と
前記第1の枕端部に取り付けられた第1のコネクタ構造と、
前記第2の枕端部に取り付けられた第2のコネクタ構造とを備え、
前記第1の枕端部は前記第2の枕端部よりも大きく、
前記第1のコネクタ構造は、前記第1の枕端部を座席又は前記第2のコネクタ構造のいずれかに択一選択的に連結し、
前記第2のコネクタ構造は、前記第2の枕端部を座席又は前記第1のコネクタ構造のいずれかに択一選択的に連結する
ことを特徴とする携帯用支持具。
【請求項2】
請求項1記載の携帯用支持具において、
前記第1のコネクタ構造は、前記第1の枕端部を座席に連結するために、座席の背もたれの周囲にループを形成するための柔軟な長尺状の紐要素を含むロープを有する
ことを特徴とする携帯用支持具。
【請求項3】
請求項2記載の携帯用支持具において、
前記ロープは、前記柔軟な長尺状のロープ要素を前記座席の背もたれに対して締める又は緩めるために、前記ループのサイズを調節することができる
ことを特徴とする携帯用支持具。
【請求項4】
請求項2記載の携帯用支持具において、
前記柔軟な長尺状の前記ロープ要素は柔軟な紐からなる
ことを特徴とする携帯用支持具。
【請求項5】
請求項2記載の携帯用支持具において、
前記第1の枕端部は、肩係合突出部を有し、該肩係合突出部の外側縁部において内向きに突き出る凹所を形成し、
前記第1のコネクタ構造はさらに、前記凹所にコネクタタブを有し、前記柔軟な長尺状のロープ要素を前記長尺の枕に連結するために前記柔軟な長尺状のロープ要素を収受する孔を画定する
ことを特徴とする携帯用支持具。
【請求項6】
請求項5記載の携帯用支持具において、
前記長尺の枕は湾曲した形状を備え、
前記第1の枕端部を前記座席の背もたれに近接した状態で人の頭及び首に近接して肩の上に維持するために、前記柔軟な長尺状のロープ要素が前記座席の背もたれの周囲にループを形成する際、前記コネクタタブ及び前記柔軟な長尺状のロープ要素は操作可能である
ことを特徴とする携帯用支持具。
【請求項7】
請求項6記載の携帯用支持具において、
前記第1の枕端部は、該第1の枕端部を、前記座席の背もたれに対し、及び人のいずれかの側に択一選択的に配置させることが可能となるように、前記柔軟な長尺状のロープ要素周りに回転可能であり、該柔軟な長尺状のロープ要素に対して摺動可能である
ことを特徴とする携帯用支持具。
【請求項8】
請求項5記載の携帯用支持具において、
前記孔は前記コネクタタブに取り付けられたはとめにより画定される
ことを特徴とする携帯用支持具。
【請求項9】
座っている人の頭を支え、
人に使用される座席の背もたれの上部の角に取り付け可能で,該上部の角から垂れ下がるか、又は人に取り付け可能で,人から垂れ下がる携帯用支持具であって、
該携帯用支持具は、
上部枕端部及び下部枕端部を有する長尺の枕と
調節可能で柔軟な保持部材、及び前記保持部材に取り付けられる間隔をあけて配置される一対の留め具を有する保持構造と、
前記上部枕端部に設けられた第1のコネクタ構造と、
前記下部枕端部に設けられた第2のコネクタ構造とを備え、
前記上部枕端部は前記下部枕端部よりも大きく、
前記保持構造は、前記保持部材が少なくとも部分的に前記上部の角の周囲に巻き付けられて係合する第1の環状形状、又は前記保持部材が人の身体に沿って下方に伸びるとともに,少なくとも部分的に身体を取り囲んで伸びる第2の環状形状のいずれかを択一的に形成するために選択的に調節可能であり、
前記間隔を空けて配置される一対の留め具の両方の留め具は、前記保持部材が前記第1の環状形状にあるときは前記第1のコネクタ構造に取り付けられ、
前記保持部材が前記第2の環状形状にあるときは前記留め具の一方が前記第1のコネクタ構造に取り付けられ,前記留め具の他方が前記第2のコネクタ構造に取り付けられる
ことを特徴とする携帯用支持具。
【請求項10】
請求項9記載の携帯用支持具において、
前記保持部材は柔軟なストラップからなり、
前記一対の留め具は前記ストラップに取り付けられている
ことを特徴とする携帯用支持具。
【請求項11】
請求項10記載の携帯用支持具において、
該携帯用支持具はさらに、
前記柔軟なストラップを解放可能に調節し、前記柔軟なストラップを前記第1の環状形状又は前記第2の環状形状のいずれかの状態に固定するための、前記柔軟なストラップに連結された少なくとも1つの環寸法調節ブラケット
ことを特徴とする携帯用支持具。
【請求項12】
請求項10記載の携帯用支持具において、
前記第1のコネクタ構造は少なくとも1つのスナップ留め要素を有し、
前記第2のコネクタ構造は少なくとも1つのスナップ留め要素を有し、
前記ストラップに取り付けられた前記一対の留め具のうちの少なくとも一方は、前記第1及び第2のコネクタ構造のスナップ留め要素のいずれかに択一選択的に係合するストラップスナップ留め要素を構成する
ことを特徴とする携帯用支持具。
【請求項13】
請求項12記載の携帯用支持具において、
前記ストラップにはコネクタブラケットが連結され、
前記第1及び第2のコネクタ構造のスナップ留め要素のいずれかに択一選択的に係合する前記ストラップスナップ留め要素は、前記コネクタブラケットに取り付けられるコネクタ片上に配置される
ことを特徴とする携帯用支持具。
【請求項14】
請求項12記載の携帯用支持具において、
前記上部枕端部は、肩係合突出部を有し、該肩係合突出部の外側縁部において内向きに突き出る凹所を形成し、
前記第1のコネクタ構造はさらに、前記凹所にコネクタタブを有し、
前記第1のコネクタ構造の前記少なくとも1つのスナップ留め要素は前記コネクタタブ上に配置される
ことを特徴とする携帯用支持具。
【請求項15】
請求項14記載の携帯用支持具において、
前記第1のコネクタ構造は一対のスナップ留め要素を含み、
該一対のスナップ留め要素の両スナップ留め要素は、前記コネクタタブの両側に配置される
ことを特徴とする携帯用支持具。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公表番号】特表2011−520506(P2011−520506A)
【公表日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−509470(P2011−509470)
【出願日】平成21年5月1日(2009.5.1)
【国際出願番号】PCT/US2009/002694
【国際公開番号】WO2009/139827
【国際公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【出願人】(510298001)
【氏名又は名称原語表記】MITTELSTADT JOHN
【住所又は居所原語表記】20 Val Vista Road, Mill Valley, California 94941, The United States of America
【Fターム(参考)】