説明

柱上変圧器支持具

【課題】 柱上変圧器を停止させることなく、また、これに接続されているケーブル等を取り外すことなく、柱上変圧器を吊り上げてその下面を視認して点検作業を行うことができる柱上変圧器支持具を提供する。
【解決手段】 背板を柱状部材側にして柱状部材Pの上下方向に固定されるコ字状部材10と、一方の端部がコ字状部材10内を上下方向に移動可能なアーム部材11と、アーム部材11の他方の端部に柱上変圧器を支持するための柱上変圧器支持手段3が備わった柱上変圧器支持具であって、コ字状部材10内にはその長手方向に沿って両端の位置が保持されたまま自由回転可能なアーム部材調整用ボルト14が備わり、アーム部材11はアーム部材調整用ボルト14に対して螺着されてコ字状部材10内を上下方向に摺動可能であり、柱上変圧器支持手段3は、アーム部材11を上下方向に貫通して備わるフック調整用ボルト17の下端に備わるフック18と、フックに取り付けられて柱上変圧器に係止するベルト部材とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、柱上変圧器の点検の際に用いる柱上変圧器支持具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、企業の社会的責務の一つとして、地球環境保全への取組が要請されており、地域社会に密着した配電設備では、柱上変圧器からの漏油を未然に防ぐことが重要となる。しかしながら、変圧器底面からの漏油も散見されることから、漏油の原因となる底面に発生する錆等については確実に点検する必要がある。柱上変圧器には、電柱等の柱状部材から突設された2本の腕金部材に載置された杉などを板状にした板割上に載置されるものもあり、この場合、漏油を点検する際に、変圧器の底面を下方から視認することができない。特に、10kVAや20kVAの小容量の柱上変圧器では、その径が小さいため、底面が板割内に収まってしまう。したがって、柱上変圧器の点検の際には、変圧器を吊り上げて板割を取り除く必要がある。これにより、板割がない状態で下方から漏油等を視認して点検できる。
【0003】
しかし、従来においては、高所作業車を用いてバケットから作業者が変圧器を吊り上げたり、柱状部材にウインチを取り付けて、手巻き又は車両により変圧器を吊り上げる工法を採用していた。これらの工法では、変圧器の吊り上げ距離を微量にすることは困難である。このため、変圧器を吊り上げると、これに接続されている各種のケーブルを引っ張ることになる。これらのケーブルは多少の余裕を持たせて変圧器に接続されるが、上述した従来の工法では変圧器の吊り上げ距離を微量に調整することが困難のため、そのまま吊り上げるとケーブルが切断されるおそれがある。これを考慮して、従来では、変圧器下部の点検を行うたびごとに、変圧器を停止させ、変圧器に接続されるケーブルを外す必要があった。変圧器を停止させると、近隣エリアにおいては停電となるため、近隣住民等は停電による不便を強いられると共に、電力会社では点検の旨の通知等を行う手間もかかることになる。また、停電を回避する工法を使用すると、労力と費用が掛かることとなる。
【0004】
一方、柱状部品の吊り下げ用ロープにおける案内具が特許文献1に記載されている。この案内具は、柱上変圧器等の柱状部品を電柱に沿って確実に上げ下げすることができるものである。
【0005】
【特許文献1】特開2000−143180号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の案内具は、柱状部材の長さ方向全体に沿って吊り下げロープを配設する必要がある。既存の柱状部材には、種々の機器等が取り付けられているため、これらを避けて吊り下げロープを配設することは困難である。したがって、既存の柱状部材に備わる柱上変圧器を吊り上げてその下面を点検する工法にはふさわしいものではない。また、吊り上げの微調整も困難であるため、特許文献1に記載の案内具を用いたとしても、点検のたびごとに変圧器を停止させる必要がある。
【0007】
この発明は、前記従来技術を考慮したものであって、柱上変圧器を停止させることなく、また、これに接続されているケーブル等を取り外すことなく、柱上変圧器を吊り上げてその下面を視認して点検作業を行うことができる柱上変圧器支持具の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するため、請求項1の発明では、背板を柱状部材側にして柱状部材の上下方向に固定される断面コ字状のコ字状部材と、当該コ字状部材から突出して設けられ、一方の端部が前記コ字状部材内を上下方向に移動可能なアーム部材とを有する支持具本体を備え、前記アーム部材の他方の端部に、柱上変圧器を支持するための柱上変圧器支持手段が備わった柱上変圧器支持具であって、前記コ字状部材の上下の両端面には板状体がそれぞれ取り付けられ、前記コ字状部材内には、その長手方向に沿って前記上下の板状体を挿通して両端の位置が保持されたまま自由回転可能なアーム部材調整用ボルトが備わり、前記アーム部材は前記アーム部材調整用ボルトに対して螺着され、前記アーム調整用ボルトを軸廻りに回転させることにより前記コ字状部材内を上下方向に摺動可能であり、前記柱上変圧器支持手段は、前記アーム部材を上下方向に貫通して備わるフック調整用ボルトの下端に備わるフックと、当該フックに取り付けられて前記柱上変圧器に係止するベルト部材とを有することを特徴とする柱上変圧器支持具を提供する。
【0009】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記フック調整用ボルトの上端部にはナットが備わることを特徴としている。
【0010】
請求項3の発明では、請求項1又は2の発明において、前記アーム部材には、一方の端部が当該アーム部材の下側に固定され、他方の端部が前記コ字状部材に当接して摺動可能に配設されたステーが備わることを特徴としている。
【0011】
請求項4の発明では、請求項1〜3のいずれかの発明において、前記アーム部材の上下面には、長手方向に沿って長孔がそれぞれ形成され、前記フック調整用ボルトは前記上下の長孔をスライド可能に貫通して備わることを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の発明によれば、アーム部材に備わる柱上変圧器支持手段により変圧器を支持し、柱状部材に当接して固定される支持具本体に備わるアーム部材を上下移動させることができるので、アーム部材とともに変圧器を上下に移動させることができる。この上下移動は、アーム部材調整用ボルトを軸廻りに回転させることにより行うので、作業者が手動工具を用いて手元で行うことができ、柱上変圧器の吊り上げ距離を微調整することができる。したがって、変圧器を停止させることなく、また、変圧器に接続されているケーブル等を取り外すことなく柱上変圧器をわずかに吊り上げて板割を取り外すことができる。これにより、停電にすることなく柱上変圧器を吊り上げてその下面を視認して点検作業を行うことができる。
【0013】
また、請求項2の発明によれば、フック調整用ボルトの上端部にはナットが備わるため、スパナ等の簡単な手動工具を用いてナットを回転させることにより、フック調整用ボルトの上下移動操作を行うことができる。したがって、柱上変圧器の吊り上げ距離を微調整することができる。
【0014】
また、請求項3の発明によれば、アーム部材がステーにより補強されるため、柱上変圧器を吊り上げた際にもその荷重がステーにも分散され、アーム部材調整用ボルトのみに荷重がかからず、当該ボルトを傷つけたりすることを防止できる。
【0015】
また、請求項4の発明によれば、アーム部材の上下面には長孔が形成され、フック調整用ボルトはこれらの長孔を貫通するので、柱上変圧器の大きさに合わせて又はその位置に対応させてフック調整用ボルトをアーム部材の長手方向に沿って移動させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
この発明は、柱状部材に背板を当接した状態で、前記柱状部材に固定される断面コ字状のコ字状部材と、当該コ字状部材から突出して設けられ、一方の端部が前記コ字状部材内を上下方向に摺動可能なアーム部材とを有する支持具本体を備え、前記アーム部材の他方の端部に、柱上変圧器を支持するための柱上変圧器支持手段が備わった柱上変圧器支持具を用いて、変圧器を停止させることなく、また、変圧器に接続されているケーブル等を取り外すことなく柱上変圧器をわずかに吊り上げて板割を取り外し、停電にすることなく柱上変圧器を吊り上げてその下面を視認して点検作業を行うものである。
【実施例】
【0017】
図1はこの発明に係る柱上変圧器支持具の側面図であり、図2は平面図、図3はアーム部材先端部分を示す正面図である。
【0018】
図示したように、この発明に係る柱上変圧器支持具1は、支持具本体2と、柱上変圧器支持手段3で構成される。支持具本体2は、電柱P(柱状部材)に対して上下の取付バンド5及び振止めバンド6で固定される。
【0019】
取付バンド5は金属製であり、前バンド5a及び後バンド5bからなる。前バンド5aには、調節ボルト7が外側に突出するように溶接して備わる。後バンド5bには、複数個の貫通孔8が設けられる。この貫通孔8に調節ボルト7を挿通させて、ナット締めし、前バンド5aと後バンド5bを接続する。左右の後バンド5b同士は、締付けボルト9により固定される。
【0020】
振止めバンド6は布製であり、電柱Pに巻きつけられて支持具本体2を固定するものである。
【0021】
支持具本体2は、断面コ字状のコ字状部材10とアーム部材11で構成される。コ字状部材10は、上下に設けた取付マウント12を介して前述した取付バンド5及び振止めバンド6により、電柱Pの上下方向に沿って背板10aが電柱P側になるようにして、電柱Pに固定される。コ字状部材10の上下には、板状体13が溶着される。これにより、コ字状部材10の両端面は板状体13によりそれぞれ覆われる。
【0022】
上下の板状体13を貫通して、アーム部材調整用ボルト14が備わる。このアーム部材調整用ボルト14は、板状体13に対して軸廻りに自由回転可能である。アーム部材調整用ボルト14は、板状体13の外側に固定したナット15でコ字状部材10に保持される。
【0023】
アーム部材調整用ボルト14には、アーム部材11の上下を貫通して固定されたインサートナットにより、アーム部材11が螺着される。したがって、アーム部材11は、一方の端部がコ字状部材10内に収まる。この状態で、アーム部材調整用ボルト14を回転させると、アーム部材11はコ字状部材10内を上下移動する。また、アーム部材11を確実にコ字状部材10に保持するため、アーム部材11は、コ字状部材10の両側の側板10bに対してボルト16により固定保持される。このボルト16は、柱上変圧器の荷重を分散させてアーム部材調整用ボルト14の損傷を防ぐ役割も果たす。コ字状部材10の各側板10bにはボルト16が挿通される長孔24が形成されるため、アーム部材11の上下移動に伴ってボルト16も移動可能である。
【0024】
アーム部材11は、角筒形状であり、その先端部分には、変圧器支持手段3が備わる。アーム部材11の先端は、板状体25で覆われる。変圧器支持手段3は、アーム部材11を上下に貫通して螺着されるフック調整用ボルト17と、その下端に備わるフック18、及びスリングベルト21(図4参照)で構成される。なお、図3では、フック調整用ボルト17を示すために、板状体25の一部を切欠いて表示している。
【0025】
フック調整用ボルト17の上端部には、ナット27が螺着される。このナット27を回転させると、フック調整用ボルト17が上下移動し、これに伴いフック18も上下移動する。アーム部材11内のフック調整用ボルト17は、カラー19によりその周囲を覆われるため、変圧器を吊り上げてフック調整用ボルトに荷重がかかった際にフック調整用ボルト17に形成されたネジ山がアーム部材11の上下の孔の内縁に当たって損傷することを防止できる。
【0026】
アーム部材11の上下の面には長孔30がそれぞれ形成され、フック調整用ボルト17はこれらの長孔30を貫通するので、柱上変圧器の大きさに合わせて又はその位置に対応させてフック調整用ボルト17を長孔30に沿ってスライドさせて移動させることができる。このスライド動作は、フック調整用ボルト17が貫通し、ナット27とアーム部材11の間に介装される角座金28をスライドさせることによって行うことができる。
【0027】
アーム部材11の下面にはステー20が溶着固定される。ステー20の他方の端部は、コ字状部材10の両側板10bの外縁に当接し、コ字状部材10に沿って摺動可能である。したがって、アーム部材調整用ボルト14の回転動作に伴うアーム部材11の上下移動に伴い、ステー20も上下移動する。このステー20により、変圧器支持手段3により吊り上げた柱上変圧器の荷重を分散させることができる。すなわち、アーム部材11がステー20により補強されるため、柱上変圧器を吊り上げた際にも、その荷重でアーム部材調整用ボルト14にインサートナットの荷重がかからず、当該ボルト14のネジ山を傷めない。
【0028】
図4はこの発明に係る柱上変圧器支持具の適用例を示す概略図である。
【0029】
図示したように、電柱Pには、腕金22が突設される。この腕金22は、電柱Pを挟んで2本形成され、その上に板状の板割4が載置される。柱上変圧器Tは、電柱Pに備わる各種ケーブル等に接続され、この板割4上に載置される。このとき、柱上変圧器Tは、捕縛バンド23により電柱Pに固定される。
【0030】
柱上変圧器支持具1は、取付バンド5及び振止めバンド6で電柱Pに固定される。アーム部材11の先端に備わるフック18は、スリングベルト21を柱上変圧器Tの側面に備わる係止具26に引っ掛けることにより、柱上変圧器Tと連結される。この状態で、アーム部材調整用ボルト14のナット15(図1参照)又はフック調整用ボルト17のナット27(図1参照)をスパナ等の手動工具を用いて回転させることにより、柱上変圧器Tを上下移動させることができる。
【0031】
この発明に係る柱上変圧器支持具1を用いて、このような柱状変圧器Tの底面における漏油等を点検する場合、以下の手順で行う。
【0032】
まず、アーム部材11をコ字状部材10の最下端に、及びフック18をアーム部材11に対して最下方に位置するように、アーム部材調整用ボルト14及びフック調整用ボルト17を回転させる。次に、前バンド5aに溶着された調節ボルト7のナットを緩める。次に、紐やベルト等の仮止めバンドの一端(図示省略)を上側の板状体13に形成された環状部材29に係止して、当該柱上変圧器支持具1を電柱Pの変圧器Tの上方へ持ち上げ、前記バンドの他端を電柱Pの例えば作業足場ボルト等に係止して、当該柱上変圧器支持具1を電柱P上に仮止めする。この後、取付バンド5を電柱に巻きつけ、調節ボルト7及び締付けボルト9を締め付けるとともに、振止めバンド6も締め付ける。
【0033】
次に、スリングベルト21をフック18に通し、柱上変圧器Tの両側面に備わる係止具26にその両端を引っ掛ける。このとき、スリングベルト21が係止具26に対応する位置になるように、フック調整用ボルト17を長孔30に沿って移動させることができる。
【0034】
次に、アーム部材調整用ボルト14をナット15により回転させて、アーム部材11を上昇させ、スリングベルト21のたるみを取り除く。次に、フック調整用ボルト17のナット27を回転させて上昇させ、柱上変圧器Tを吊り上げ、板割4を引き抜く。この柱上変圧器Tの吊り上げは、アーム部材調整用ボルト14を回転させてアーム部材11を上昇させることによっても、行うことができる。このとき、柱上変圧器Tを数mm吊り上げれば、板割4を取り除くことができる。この吊り上げ距離の調整は、上述したように、アーム部材調整用ボルト14のナット15又はフック調整用ボルト17のナット27を手動工具で回して行うため、微調整が可能である。なお、アーム部材調整用ボルト自体の端部を多角形状に形成し、これをスパナ等の工具で回すようにしてもよい。したがって、吊り上げに際して、柱上変圧器Tに接続されている各種ケーブル等や捕縛バンド23を取り外す必要がない。
【0035】
板割4を取り除いた後、柱上変圧器Tの下面を視認して漏油や錆等の点検をする。点検後、上記逆操作により、元に戻す。なお、アーム部材調整用ボルト14又はフック調整用ボルト17によるアーム部材11又はフック18の上下移動長さにある程度の余裕を設けておけば、各装柱部材を避けた位置に柱上変圧器支持具1を取り付けて、柱上変圧器Tを吊り上げることができる。
【0036】
このように、この発明に係る柱上変圧器支持具1を用いれば、各種ケーブルや捕縛バンド23等を取り外さずに、柱上変圧器Tをそのままの状態で微量だけ吊り上げて、板割4を取り除いて点検を行うことができるので、簡易かつ迅速に点検作業を行うことができる。すなわち、柱上変圧器Tの上下移動は、アーム部材調整用ボルト14又はフック調整用ボルト17に備わるナット15,27を軸廻りに回転させることにより行うので、作業者が手持ちの手動工具により手元で行うことができ、柱上変圧器Tの吊り上げ距離を微調整することができる。したがって、柱上変圧器Tを停止させることなく、また、柱上変圧器Tに接続されているケーブル等を取り外すことなく柱上変圧器Tをわずかに吊り上げて板割4を取り外すことができる。これにより、停電にすることなく柱上変圧器Tを吊り上げてその下面を視認して点検作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】この発明に係る柱上変圧器支持具の側面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】アーム部材先端部分を示す正面図である。
【図4】この発明に係る柱上変圧器支持具の適用例を示す概略図である。
【符号の説明】
【0038】
1:柱上変圧器支持具、2:支持具本体、3:柱上変圧器支持手段、4:板割、5:取付バンド、5a:前バンド、5b:後バンド、6:振止めバンド、7:調節ボルト、8:貫通孔、9:締付けボルト、10:コ字状部材、10a:背板、10b:側板、11:アーム部材、12:取付マウント、13:板状体、14:アーム部材調整用ボルト、15:ナット、16:ボルト、17:フック調整用ボルト、18:フック、19:カラー、20:ステー、21:スリングベルト、22:腕金、23:捕縛バンド、24:長孔、25:板状体、26:係止具、27:ナット、28:角座金、29:環状部材、30:長孔、P:電柱、T:柱上変圧器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
背板を柱状部材側にして柱状部材の上下方向に固定される断面コ字状のコ字状部材と、
当該コ字状部材から突出して設けられ、一方の端部が前記コ字状部材内を上下方向に移動可能なアーム部材とを有する支持具本体を備え、
前記アーム部材の他方の端部に、柱上変圧器を支持するための柱上変圧器支持手段が備わった柱上変圧器支持具であって、
前記コ字状部材の上下の両端面には板状体がそれぞれ取り付けられ、前記コ字状部材内には、その長手方向に沿って前記上下の板状体を挿通して両端の位置が保持されたまま自由回転可能なアーム部材調整用ボルトが備わり、前記アーム部材は前記アーム部材調整用ボルトに対して螺着され、前記アーム調整用ボルトを軸廻りに回転させることにより前記コ字状部材内を上下方向に摺動可能であり、
前記柱上変圧器支持手段は、前記アーム部材を上下方向に貫通して備わるフック調整用ボルトの下端に備わるフックと、当該フックに取り付けられて前記柱上変圧器に係止するベルト部材とを有することを特徴とする柱上変圧器支持具。
【請求項2】
前記フック調整用ボルトの上端部にはナットが備わることを特徴とする請求項1に記載の柱上変圧器支持具。
【請求項3】
前記アーム部材には、一方の端部が当該アーム部材の下側に固定され、他方の端部が前記コ字状部材に当接して摺動可能に配設されたステーが備わることを特徴とする請求項1又は2に記載の柱上変圧器支持具。
【請求項4】
前記アーム部材の上下面には、長手方向に沿って長孔がそれぞれ形成され、前記フック調整用ボルトは前記上下の長孔をスライド可能に貫通して備わることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の柱上変圧器支持具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−130881(P2008−130881A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−315348(P2006−315348)
【出願日】平成18年11月22日(2006.11.22)
【出願人】(000003687)東京電力株式会社 (2,580)
【出願人】(000139702)株式会社安田製作所 (16)
【Fターム(参考)】