説明

根菜類の保存方法

【課題】自然芋や大根などの根菜類の変質を防いで鮮度を維持したまま長期間保存することができる根菜類の保存方法を提供すること。
【解決手段】収穫した大根や自然芋などの根菜類1を、この収穫時の土3が付着したままの状態で透明容体2内に収納し、収納後この透明容体2を閉塞して透明容体2内を外気と遮断し、この閉塞した透明容体2を、地面に直接載置することなく、直射日光を避けた場所に設けた載置部4上に載置保存し、この保存場所の気温を3℃以上12℃以下に管理する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自然芋や大根などの根菜類の変質を防いで鮮度を維持したまま長期間保存することができる根菜類の保存方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、自然芋や大根などの根菜類は、収穫後水洗いし、庫内温度を11℃位に設定した野菜用保冷庫(冷蔵庫など)にて冷蔵しながら保存する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
根菜類は、収穫後も呼吸し成長を続けようとするため、栄養分が失われて老化する(品種によってはこの際発生するエチレンガスによって老化が加速する。)。特に、発芽すると老化現象が著しく、鮮度を維持したままの長期保存は非常に難しい。
【0004】
本発明は、このような現状に鑑み、これを解決しようとするもので、根菜類の呼吸活動を最低限に抑えて休眠状態で保存することで、腐食することなく鮮度を維持したままでの長期間保存が可能となる画期的な根菜類の保存方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0006】
収穫した大根や自然芋などの根菜類1を、この収穫時の土3が付着したままの状態で透明容体2内に収納し、収納後この透明容体2を閉塞して透明容体2内を外気と遮断し、この閉塞した透明容体2を、地面に直接載置することなく、直射日光を避けた場所に設けた載置部4上に載置保存し、この保存場所の気温を3℃以上12℃以下に管理することを特徴とする根菜類の保存方法に係るものである。
【0007】
また、外気温が12℃以下となる時期に、前記根菜類1を収納して閉塞した前記透明容体2を、地面に直接載置することなく、屋外であって直射日光を避けた風通しの良い場所に設けた載置部4上に載置保存し、この屋外の保存場所の外気温が12℃以上となる時期まで保存することを特徴とする請求項1記載の根菜類の保存方法に係るものである。
【0008】
また、前記屋外の保存場所の外気温が12℃以上となった際には、庫内を12℃以下に保持した保冷庫6内に前記閉塞した透明容体2を収納保存し、外気温が12℃以下となったら閉塞した透明容体2を保冷庫6内から取り出して再び屋外の保存場所に載置保存することを特徴とする請求項2記載の根菜類の保存方法に係るものである。
【0009】
また、前記保存場所の気温を4℃以上11℃以下に管理することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の根菜類の保存方法に係るものである。
【0010】
また、外壁のない屋根5A付の保存庫5を屋外に形成し、この保存庫5を前記保存場所としてこの保存庫5内に載置部4を設置し、この載置部4上に、前記根菜類1を収納して閉塞した透明容体2を載置保存することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の根菜類の保存方法に係るものである。
【0011】
また、透明度98%以上の前記透明容体2を採用することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の根菜類の保存方法に係るものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明は上述のように、収穫した根菜類を、収穫時の土が付着したままの状態で透明容体内に収納するから腐食しにくく、しかも、この透明容体を閉塞して透明容体内を外気と遮断し、この閉塞した透明容体を、地面に直接載置することなく、直射日光を避けた場所に設けた載置部上に載置保存し、この保存場所の気温を3〜12℃に管理するから、根菜類は休眠状態となって成長・発芽活動が抑制され、腐食や変質が防止されて鮮度を維持したまま長期間保存が可能となる極めて実用性に秀れた画期的な根菜類の保存方法となる。
【0013】
また、例えば、透明容体として樹脂製の箱や袋を採用すれば、この透明容体を使用後、洗浄して何度も繰り返し本発明の保存方法に使用でき、実用的となる。
【0014】
また、請求項2記載の発明においては、電気などの人工的なエネルギーを必要とすることなく、低温度時期を利用して外気温が12℃以上となる時期まで根菜類を良好に保存することができる保存コスト安で環境に適した一層有用な根菜類の保存方法となる。
【0015】
また、請求項3記載の発明においては、急激な気温上昇により保存場所の外気温が一時的に12℃以上になった場合においても、この温度上昇による根菜類の腐敗を防止できると共に、人工的なエネルギーの消費量も最小限にとどめることができる一層実用性に秀れた根菜類の保存方法となる。
【0016】
また、請求項4記載の発明においては、確実に根菜類の休眠状態を維持して腐食や変質を防止したまま長期間保存が可能となる極めて実用性に秀れた画期的な根菜類の保存方法となる。
【0017】
また、請求項5記載の発明においては、直射日光を避けた風通しの良い屋外の保存場所を簡易に設計実現可能となる一層実用性に秀れた根菜類の保存方法となる。
【0018】
また、請求項6記載の発明においては、透明容体内に収納した根菜類の極めて良好な休眠状態を実現できることになる一層実用性に秀れた構成の根菜類の保存方法となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
好適と考える本発明の実施形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0020】
大根や自然芋などの根菜類1を収穫し、この収穫した根菜類1を、収穫時の土3が付着したままの状態で透明容体2内に収納し、この透明容体2を閉塞して透明容体2内を外気と遮断する。根菜類1に土3を付けたままにしておくと、腐食しにくくなる。また、透明容体2を閉塞して透明容体2内を外気と遮断したことで、根菜類1への雑菌などの感染を防ぎ、雑菌などによる腐食も防止される。
【0021】
次いで、この閉塞した透明容体2を、地面に直接載置することなく、直射日光を避けた場所に設けた載置部4上に載置保存し、この保存場所の気温を3〜12℃に管理する。
【0022】
すると、根菜類1が収納される透明容体2内は、上記保存場所の温度管理により3〜12℃の低温度に維持され、更に、地面からの地熱の影響もない上、直射日光も避けるために温度上昇しにくい。即ち、根菜類1が枯死しない程度であって細胞が活性化しない程度の低温状態が維持されるため、根菜類1の成長が抑制される。
【0023】
しかし、このように成長が抑制されても、透明容体2内の根菜類1は成長を続けようとするため、透明容体2内の酸素を吸収して二酸化炭素を吐き出し、この透明容体2内は低酸素・高二酸化炭素状態になっていき、尚且つ根菜類1から蒸散した水分で高湿度状態となる。尚、透明容体2内の水分は、根菜類1へ吸収され、蒸散することを繰り返すため、根菜類1の重量はほとんど変化しない。
【0024】
従って、根菜類1は上記温度管理による成長抑制作用に加え、透明容体2内が低酸素状態となることによって根菜類1の呼吸が最低限に抑えられて仮死状態(休眠状態)となり、成長活動が大幅に抑制される。
【0025】
即ち、この種根菜類1は、成長により栄養分が失われて老化(品種によってはこの際発生したエチレンガスによって老化が加速)し、特に発芽後は老化が著しく進むが、この休眠状態となることによって成長・発芽活動が抑制されてエチレンガスも発生しなくなるため、根菜類1の鮮度の低下を遅らせることができ、鮮度を保ったまま長期保存が可能となる。
【0026】
よって、このように、収穫した大根や自然芋などの根菜類1を、この収穫時の土3が付着したままの状態で透明容体2内に収納し、収納後この透明容体2を閉塞して透明容体2内を外気と遮断し、この閉塞した透明容体2を、地面に直接載置することなく、直射日光を避けた場所に設けた載置部4上に載置保存し、この保存場所の気温を3℃以上12℃以下に管理することで、根菜類1の重量,品質の変化を防いで、収穫時の状態を保ったまま長期保存することができた。
【0027】
また、温度管理について具体的に更に説明すると、例えば、冷蔵庫などの保冷庫6に収納して保冷保存する(この場合、保冷庫6内の物載せ部位が載置部4となる。)こととしても良いし、外気温が12℃以下となる時期に、前記根菜類1を収納して閉塞した前記透明容体2を、地面に直接載置することなく、屋外であって直射日光を避けた風通しの良い場所に設けた載置部4上に載置保存し、この屋外の保存場所の外気温が12℃以上となる時期まで保冷保存することとしても良い。
【0028】
特に、後者の場合、前記したような屋外の保存場所は、風通しが良いために外気温と同等の12℃以下の低温に維持されると共に、透明容体2を閉塞して透明容体2内を外気と遮断(断熱)していることで外気温が0℃前後となった場合でも透明容体2内の気温は3℃以上に保たれることとなる。
【0029】
このようにして屋外に載置保存された透明容体2内は、自然の土の中に非常に近い状態であり、この透明容体2内の根菜類1は良好な前記休眠状態となって、鮮度を維持できることになる。
【0030】
また、この場合、自然界の低温度時期を利用して保冷するので、電気などの人工的なエネルギーを必要とすることなく、外気温が12℃以上となるまで根菜類を良好に保存することができるので、保存コスト安で環境にも適する秀れた保存方法となる。実際に出願人の所在地域で保存実験を行ったところ、例えば自然芋や大根の場合、収穫時期の11月から翌年の3月までの約5ヶ月間に渡り、鮮度を保ったまま保存することができた。
【0031】
尚、特に、晩秋から初冬にかけて或いはや晩冬から初春にかけての時期には、急激な気温上昇により一時的に外気温が12℃以上になる可能性があるが、このような場合には、庫内を12℃以下に保持した保冷庫6内に前記閉塞した透明容体2を一時収納保存しておき、外気温が12℃以下となったら閉塞した透明容体2を保冷庫6内から取り出して再び屋外の保存場所に載置保存するようにすれば、この温度上昇による根菜類1の腐敗を防止できると共に、人工的なエネルギーの消費量も最小限にとどめることができる。
【0032】
また、例えば、外壁のない屋根5A付の保存庫5を屋外に形成し、この保存庫5を前記屋外の保存場所としてこの保存庫5内に載置部4を設置すれば、この屋根5A付の保存庫5内は、直射日光を避けた風通しの良い場所となり、且つ根菜類1を収納して閉塞した透明容体2を載置部4上に載置することで地熱の影響も受けないので、前記作用・効果を確実に発揮する保存場所を簡易に設計実現可能となる。
【実施例】
【0033】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0034】
本実施例は、根菜類1の保存方法に係るもので、根菜類1として自然芋(以下、自然芋1と称す。)を採用した場合を示している。尚、大根やその他の根菜類1も以下に説明する方法と同様の方法により保存可能である。
【0035】
具体的には、先ず、収穫した自然芋1を、水洗いせずに、この収穫時の土3が付着したままの状態(図1の(a)参照。)で透明容体2内に収納し、収納後この透明容体2を閉塞して透明容体2内を外気と遮断する。自然芋1に土3を付けたままにしておくのは、自然芋1を腐食しにくくするためである。
【0036】
また、透明容体2を閉塞して透明容体2内を外気と遮断することで、根菜類1への雑菌などの感染を防ぎ、雑菌などによる腐食も防止すると共に、自然の雨風に影響を受けないようにする。
【0037】
更に詳しくは、図1の(b)に示すように、土3付の自然芋1に、食品衛生法に基づき、200倍に希釈した次亜塩素酸消毒液7(例えば次亜塩素酸ナトリウム)を霧吹き器8で散布付与し、この消毒済の自然芋1を透明容体2内に収納する。この消毒液7は付与しなくとも良いが、付与した方が、自然芋1や土3に付着している雑菌等を殺菌できるために、より衛生的に保存できる。
【0038】
また、透明容体2は、例えば、温度変化に強く、柔軟性のある材質のものを採用している。
【0039】
本実施例では、塩化ビニールとポリエチレンの混合樹脂材で構成した透明度98%以上の袋状の透明容体2を採用している。この透明容体2は、水分の透過性が小さく、ガス(エチレンガスなど)を比較的良く通す性質を有する。透明度98%以上の透明容体2を採用することにより、根菜類1を長期間良好に保存できることになる。尚、透明度98%以下の透明容体2を採用しても良いが、約一ヶ月経過すると収納した根菜類1の腐食が始まってしまうことが出願人の実験により確認されている。
【0040】
また、この透明容体2は、図1の(c)に示すように、自然芋1を四本並べた状態で余裕をもって収納し得る大きさのものを採用している。尚、透明容体2内に隙間なく自然芋1などの根菜類1を詰めて収納すると、根菜類1同士の重さで根菜類1や透明容体2に破損が生じるおそれがあるため、本実施例のように、透明容体2へは余裕のある収納状態で保存を行うことが望ましい。
【0041】
また、この袋状の透明容体2の閉塞方法は、本実施例では単に入口2Aを折り返し、輪ゴムなどの止具9をかけることで閉塞した場合を示している。この際、特に透明容体2内の空気を排出する必要はない。
【0042】
次いで、この自然芋1を収納して閉塞した透明容体2を、地面に直接載置することなく、直射日光を避けた場所に設けた載置部4上に載置保存し、この保存場所の気温を3℃以上12℃以下に管理する。
【0043】
更に詳しくは、本実施例では、屋外であって直射日光を避けた風通しの良い場所に設けた載置部4上に載置保存する。
【0044】
また、保存場所の気温は、11.5℃以下が望ましく、本実施例では、4℃以上11℃以下に管理することとしている。尚、出願人の保存実験では、4℃以上11℃以下に管理すると良好に長期保存が行われることが確認されている。また、保存場所の気温が13℃以上になると、自然芋1などの根菜類1の成長が抑制されず、長期保存できないことが確認されており、2℃以下になると、根菜類1が枯死してしまう可能性がある。
【0045】
自然芋1は、収穫時が11月であるので、地域によっては日中の気温が11℃程度となっている。即ち、本実施例では、収穫後、そのまま自然の外気温を利用して保冷する。そして、気温が上昇して11℃以上となる時期(春先)まで屋外で保存する。
【0046】
また、本実施例の保存場所は、図1の(d)に示すように、隅部に柱材5Bを有するのみで外壁のない屋根5A付の保存庫5を屋外の適所に形成し、この保存庫5内に高床の載置部4(載置台)を設置してなり、この載置部4上に透明容体2を載置保存する構成としている(図面では、載置部4上に透明容体2を三体並べて載置保存した場合を示している。)。
【0047】
この保存中は、根菜類1が収納される透明容体2内は、保存場所の温度管理により4〜11℃の低温度に維持され、更に、地面に直接載置せず、載置部4を介して載置するために地熱(図1の(d)中に示した破線の矢印)の影響がない上、直射日光も避けるために温度上昇しにくく、外気温以上の温度とはならない(この屋外の保存場所は、風通しが良いために外気温と同等の11℃以下の低温に維持される)。
【0048】
また、透明容体2を閉塞して透明容体2内を外気と遮断していることで外気温が0℃前後となっても透明容体2内の気温は4℃以上に保たれることとなる。
【0049】
このような透明容体2内の状態は、自然の土の中に非常に近い状態である。
【0050】
即ち、透明容体2内は、根菜類1が枯死しない程度であって細胞が活性化しない程度の低温状態が維持されるため、根菜類1の成長が抑制される。
【0051】
しかして、成長が抑制されても、透明容体2内の根菜類1は成長を続けようとするため、透明容体2内の酸素を吸収して二酸化炭素を吐き出し、この透明容体2内は低酸素・高二酸化炭素状態になっていき、尚且つ根菜類1から蒸散した水分で高湿度状態となる。尚、外部の酸素が少しずつ透明容体2内に入るため、透明容体2内が無酸素状態となって自然芋1が枯死することはない。また、エチレンガスが発生しても、本実施例の透明容体2は前記したようにガスを通し易いため透明容体2外へと自然に排出される。また、透明容体2内の水分は、根菜類1へ吸収されて蒸散することを繰り返すため、根菜類1の重量はほとんど変化しない。
【0052】
そして、上記した低温度管理による成長抑制作用に加えて、透明容体2内が低酸素状態となることにより根菜類1の呼吸が最低限に抑えられて根菜類1は仮死状態(休眠状態)となり、成長・発芽活動が大幅に抑制される。
【0053】
根菜類1は、成長により栄養分が失われて老化が進む(品種によってはこの際発生したエチレンガスによって老化が加速する。)。特に発芽すると老化が著しく進むが、この休眠状態となることによってエチレンガスも発生しなくなり、根菜類1の鮮度の低下を遅らせることができ、鮮度を保ったまま長期保存が可能となる。
【0054】
尚、降雪地では、透明容体2上に直接雪が積もらないようにし、極端な温度低下による根菜類1の枯死を防止する。
【0055】
従って、本実施例によれば、自然界の低温度時期を利用して保冷するので、電気などの人工的なエネルギーを必要とすることなく、外気温が11℃以上となるまで根菜類を良好に保存することができる。実際に出願人の所在地域で保存実験を行ったところ、例えば自然芋1や大根の場合、収穫時期の11月から翌年の3月までの約5ヶ月間に渡り、鮮度を保ったまま保存することができた。
【0056】
また、透明容体2のため、自然芋1の保存状況を確かめることも容易に行われるし、透明容体2内から自然芋1を取り出して確認することもできる。尚、透明容体2から収納した根菜類1を出し入れすることは、一日に1,2回程度にとどめておく。
【0057】
また、庫内を11℃以下に保持した保冷庫6を用意しておき、図1の(d)に示すように、万一保存期間中に気温が上昇して11℃以上になった場合には、この保冷庫6に屋外に保存してあった前記透明容体2を移し変えて収納保存する。そして、外気温が11℃以下となったら閉塞した透明容体2をこの保冷庫6内から取り出して再び屋外の保存場所に載置保存する。これにより、この温度上昇による根菜類1の腐敗を防止できると共に、人工的なエネルギーの消費量も最小限にとどめることができる。
【0058】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【0059】
例えば、本実施例では、自然の気温を利用して屋外で保冷保存する場合を示したが、庫内を11℃以下に保持した保冷庫6内で保存するようにしても良い。この場合、保冷庫6内の物載せ部位を載置部4とする。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本実施例の保存方法を示す説明図である。
【符号の説明】
【0061】
1 根菜類
2 透明容体
3 土
4 載置部
5 保存庫
5A 屋根
6 保冷庫

【特許請求の範囲】
【請求項1】
収穫した大根や自然芋などの根菜類を、この収穫時の土が付着したままの状態で透明容体内に収納し、収納後この透明容体を閉塞して透明容体内を外気と遮断し、この閉塞した透明容体を、地面に直接載置することなく、直射日光を避けた場所に設けた載置部上に載置保存し、この保存場所の気温を3℃以上12℃以下に管理することを特徴とする根菜類の保存方法。
【請求項2】
外気温が12℃以下となる時期に、前記根菜類を収納して閉塞した前記透明容体を、地面に直接載置することなく、屋外であって直射日光を避けた風通しの良い場所に設けた載置部上に載置保存し、この屋外の保存場所の外気温が12℃以上となる時期まで保存することを特徴とする請求項1記載の根菜類の保存方法。
【請求項3】
前記屋外の保存場所の外気温が12℃以上となった際には、庫内を12℃以下に保持した保冷庫内に前記閉塞した透明容体を収納保存し、外気温が12℃以下となったら閉塞した透明容体を保冷庫内から取り出して再び屋外の保存場所に載置保存することを特徴とする請求項2記載の根菜類の保存方法。
【請求項4】
前記保存場所の気温を4℃以上11℃以下に管理することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の根菜類の保存方法。
【請求項5】
外壁のない屋根付の保存庫を屋外に形成し、この保存庫を前記保存場所としてこの保存庫内に載置部を設置し、この載置部上に、前記根菜類を収納して閉塞した透明容体を載置保存することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の根菜類の保存方法。
【請求項6】
透明度98%以上の前記透明容体を採用することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の根菜類の保存方法。

【図1】
image rotate


【公開番号】特開2007−135414(P2007−135414A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−330116(P2005−330116)
【出願日】平成17年11月15日(2005.11.15)
【出願人】(391005134)オギハラ工業株式会社 (4)
【Fターム(参考)】