説明

根菜類収穫機

【課題】圃場条件などにより機体の左右の高さが、どのように異なっていても、機体を略水平に保つことができ、畦溝や傾斜地のある畑等で使用できる走行装置を備えた根菜類収穫機を提供すること。
【解決手段】シリンダ24で連結アーム47を回動させることで前後リンクアーム49,51の上端部側同士を連結して伸縮する連結ロッド52の一側を前進又は後退させ、連結ロッド52の他側をそのままの状態又は後退又は前進させることで、前進させた側の連結ロッド52に連結した前後リンクアーム49,51を上昇させ、そのままの状態又は後退又は前進させた側の連結ロッド52に連結した前後リンクアーム49,51を下降させることで左右方向に機体を傾斜させることができので、機体を水平状態にすることができるので、走行姿勢や引抜搬送装置の作業姿勢が安定するので、作業能率が向上する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、根菜類収穫機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、下記特許文献1に記載されているように、機体を自走させる走行装置と、搭乗した操縦者によって操作される操作具を配置した操縦部と、圃場に植生する根菜類の茎葉部を挟持して後側斜め上方に搬送して引抜き収穫する収穫部と、収穫物を収容するコンテナを設置可能とする収容部と、前記収穫部から収穫物を受け取って前記収容部に搬送する搬送部と、収穫物を収容したコンテナを複数体載置可能とする収穫物載置部とを設けた根菜類収穫機がある。
【0003】
この根菜類収穫機は、前記走行装置は駆動回転する左右一対のクローラを備え、前記収穫部は機体の左右一方側に配置し、前記収穫物載置部は機体の左右他方側に配置し且つ該収穫物載置部を配置した側のクローラの左右外端部より収穫物載置部の左右外端部が左右方向外側に位置する状態に配置した構成としている。
また、下記特許文献2にはコンバインや運搬車などの作業車の左右のクローラ走行装置を昇降させる構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−192426号公報
【特許文献2】特許第3468379号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1記載の根菜類収穫機では、走行装置の左右一側のみが昇降する構成であったため、走行装置が昇降する側に畦溝がある、あるいは走行装置が昇降する側の圃場の高さが昇降しない側の圃場より低い、という場合には機体を水平にでき、作業姿勢を安定させることができるものの、走行装置が昇降しない側に畦溝がある場合や、走行装置が昇降しない側の圃場の高さが昇降する側の圃場より低い場合、機体を水平に保てず、走行姿勢を安定させるために操縦者が集中して操作をせねばならず、作業者に負担をかけるという欠点があり、また、山間部などの傾斜地では、あらかじめ走行装置を昇降させて水平状態を保つ必要があるので、往復して収穫作業を行うことができないので、作業能率が低下するという欠点がある。
さらに上記特許文献1記載の発明では引抜搬送装置が根菜の茎葉部を上手く掴めず、根菜を抜き損なったり不安定な姿勢で引き抜いてしまい、後方に搬送中に落下させてしまうという欠点がある。
【0006】
また、上記特許文献2記載の発明では、左右の走行装置を昇降させることができるものの、平坦な水田圃場で作業を行うためのものであり、昇降動作は圃場の状態(乾田、湿田等)に合わせて車高を調節するものであるので、畦溝や傾斜地での作業に対応することができないという欠点がある。
【0007】
本発明の課題は、圃場条件などにより機体の左右の高さが、どのように異なっていても、機体を略水平に保つことができ、畦溝や傾斜地のある畑等で使用できる走行装置を備えた根菜類収穫機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記の課題を解決するために次の構成を有する。
請求項1記載の発明は、機体フレーム(17)の下部に左右のクローラ用転輪支持部材であるトラックフレーム(48,48)に支持される走行装置(2)を設け、機体フレーム(17)の上部で且つ機体の左右一側に圃場から根菜を引き抜いて機体後上方に搬送する引抜搬送装置(9)を設け、機体の左右他側に操縦者が搭乗する操縦部(3)を設け、該引抜搬送装置(9)から引き継がれた根菜の茎葉部を切除する茎葉切断装置(31)を設け、該茎葉切断装置(31)に茎葉を切除されて落下する根菜を受ける根菜受部(78)を設け、該根菜受部(78)から機体の左右他側に向かって根菜を移送する汲上搬送部(6)を設け、機体の左右他側に搬送部(6)から排出される根菜を回収する収容容器(47)を載置する収穫物載置部(7)を設けた根菜類収穫機において、
機体フレーム(17)に左右のスイング支持フレーム(45,45)を設け、
該スイング支持フレーム(45,45)の後側の左右の間の空間部に連結フレーム(46,46)を設け、
連結フレーム(46,46)の一端に回動自在に連結し、中央部に回動中心を有する連結アーム(47)に設け、
連結アーム(47)の機体左右どちらか一端と機体フレーム(17)の間に連結アーム(47)を前後方向に回動させるシリンダ(24)を設け、
スイング支持フレーム(45,45)とトラックフレーム(48,48)との間に前部リンクアーム(49,49)と後部リンクアーム(51,51)を前後一対設け、
後部リンクアーム(51,51)には連結フレーム(46,46)の他端を接続し、
前部リンクアーム(49,49)と後部リンクアーム(51,51)の上端部側同士を連結する連結ロッド(52,52)を設け、
連結ロッド(52,52)の左右一側を前進又は後退させ、左右他側をそのままの状態又は後退又は前進させることで、前進させた側の連結ロッド(52)に連結した前部リンクアーム(49)と後部リンクアーム(51)を上昇させ、そのままの状態又は後退又は前進させた側の連結ロッド(52)に連結した前部リンクアーム(49)と後部リンクアーム(51)を下降させる根菜類収穫機である。
【0009】
請求項2記載の発明は、スイング支持フレーム(45,45)とトラックフレーム(48,48)との間に、走行装置(2,2)の上昇を規制する左右の位置規制部材(53)を設けた請求項1記載の根菜類収穫機である。
【0010】
請求項3記載の発明は、連結アーム(47)の後端部と左右一側のスイング支持アーム(45)との間に、連結アーム(47)の回動を規制する規制部材(54)をスイング支持アーム(45)側を回動支点として回動自在に設けた請求項1記載の根菜類収穫機である。
【0011】
請求項4記載の発明は、連結フレーム(46,46)から機体前側に左右の昇降規制アーム(55,55)を設け、昇降規制アーム(55,55)と後部リンクアーム(51,51)とを固定部材(81,81)で連結する構成とした請求項1記載の根菜類収穫機である。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の発明によれば、シリンダ24が伸縮して連結アーム47を回動させ、走行装置2の左右一側が上昇すると左右他側が下降する(左右一側が下降すると左右他側が上昇する)構成としたことによって、圃場条件等により機体の左右の高さが異なる際、左右の走行装置2をそれぞれ昇降させて機体を水平状態にすることができるので、走行姿勢や引抜搬送装置9の作業姿勢が安定するので、作業能率が向上する。
また、左右一側の走行装置2が上昇すると左右他側の走行装置2が下降する構成としたことにより、走行装置2,2の昇降幅が小さくなるので、操縦者は昇降の際に生じる振動等の影響を受けにくくなり作業性が向上するとともに、左右の走行装置2,2が同時に移動するので、機体を迅速に水平姿勢にすることができるので、作業能率がいっそう向上する。
そして、左右の走行装置2,2が昇降することにより、傾斜地で作業する場合でも、進行方向に合わせて走行装置2,2を昇降させ、往路・復路ともに機体の水平姿勢を保つことができるので、作業能率がいっそう向上する。
さらに、連結フレーム46の左右一側と機体フレーム17との間に設けたシリンダ24の伸縮によって左右の走行装置2を昇降させることができるので、構成が簡単になると共に、部品点数が削減される。
【0013】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、左右のスイング支持フレーム45,45とトラックフレーム48,48との間に、走行装置2,2の上昇を規制する左右の位置規制部材53を設けたことによって、走行装置2,2を上昇させ過ぎて機体底部が圃場面に接触することを防止できるので、機体や根菜が傷付くことを防止できる。
【0014】
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、連結アーム47の後端部とスイング支持アーム45,45の左右一側との間に、連結アーム47の回動を規制する規制部材54を設けたことによって、機体の搬送作業(格納場所から圃場へ運ぶとき)中やメンテナンス作業中に、シリンダ24や連結アーム47が誤って動き、走行装置2,2が昇降してしまうことを防止できるので、搬送作業やメンテナンス時の作業者の安全性が向上するとともに、搬送作業やメンテナンスの作業能率が向上する。
【0015】
請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、連結フレーム46に左右の昇降規制アーム55,55を設け、昇降規制アーム55,55と後部リンクアーム51,51とを固定部材(ボルト等)81で連結することによって、機体の搬送作業中やメンテナンス作業中に後部リンクアーム51,51が動いてしまい、走行装置2,2が昇降してしまうことを防止できるので、搬送作業やメンテナンス時の作業者の安全性が向上するとともに、搬送作業やメンテナンスの作業能率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明を実施例の根菜類収穫機の左側面図である。
【図2】図1の根菜類収穫機の平面図である。
【図3】図1の根菜類収穫機の背面図である。
【図4】図1の根菜類収穫機の走行装置の一実施例の側面図である。
【図5】図1の根菜類収穫機の走行装置の一実施例の平面図である。
【図6】図1の根菜類収穫機の走行装置の一実施例の側面図である。
【図7】図1の根菜類収穫機の走行装置の一実施例の面図である。
【図8】図1の根菜類収穫機の走行装置の一実施例の平面図である。
【図9】図4の走行装置のクローラが上昇した場合の側面図である。
【図10】図4の走行装置のクローラが下降した場合の側面図である。
【図11】図1の根菜類収穫機の走行装置の一実施例の平面図である。
【図12】本発明の別実施例の根菜類収穫機の全体左側面図である。
【図13】図12の根菜類収穫機のソイラ部分の斜視図である。
【図14】図12の根菜類収穫機のソイラ先端部の側面図である。
【図15】図12の根菜類収穫機のソイラ先端部の別実施例の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明を実施するための形態の一つとして、人参等の根菜類を圃場から収穫する根菜類収穫機がある。以下に、本実施例の根菜類収穫機について詳細に説明する。
図1に示すように根菜類収穫機1には、機体を自走させる左右の走行装置2と、搭乗した操縦者によって操作される操作具を配置した操縦部3と、圃場に植生する根菜類の茎葉部を挟持して後側斜め上方に搬送して引抜き収穫する収穫部4と、収穫物を収容するコンテナ等の収容容器Cを設置可能とする収容部5と、前記収穫部4から収穫物を受け取って前記収容部5に搬送する汲上搬送部6と、収穫物を収容した収容容器C(図3)を複数体載置可能とする収穫物載置部7とを設けた構成としている。
【0018】
また、前記左右の走行装置2,2は駆動回転する左右一対のクローラ8L,8Rを備え、前記収穫部4は機体の左右一方側に配置し、クローラ8R,8Lのトラックフレーム48に連結した機体フレーム17上には収穫物載置部7を機体の左右他方側に配置し、且つ該収穫物載置部7を配置した側のクローラ8Rの左右外端部より収穫物載置部7の左右外端部が左右方向外側に位置する状態に配置している。後ほど詳細に説明するが、左右の走行装置2,2の一方が上昇すると、他方が下降して機体フレーム17を左右方向に傾斜させることができる構成になっている。
【0019】
また、この根菜類収穫機1は、収穫部4に根菜類の茎葉部を挟持して搬送する挟持搬送装置9である挟持搬送ベルト9L,9Rを左右に設け、該挟持搬送ベルト9L,9Rによって茎葉部が挟持されて根菜類の根部が吊下げ状態で搬送される途中で根部下端のひげ根に作用してひげ根を根部から除去するひげ根除去装置10を設けている。
【0020】
根菜類収穫機1は、圃場に成育する根菜類の周囲の土を掘起す掘起し体11を収穫部4に設けて、収穫作業走行時に該掘起し体11を土中を進行させて根菜類の抜取りが容易に行えるようにしている。
【0021】
以下に、根菜類収穫機1の各部の具体的な構成を説明する。
左右の走行装置2,2は、それぞれ駆動回転する左右一対のクローラ8L,8Rを備えており、このクローラ8L,8Rの駆動機構は、まず、操縦部3の操縦座席12の下側に配置したエンジンの動力が、機体前部の低位置に設けたミッション13に伝動し、該ミッション13から左右両側に延出させた走行駆動軸が駆動回転し、この走行駆動軸の左右両外端部に取り付けた駆動スプロケット14,14が駆動回転して左右のクローラ8L,8Rが駆動される構成となっている。クローラ8L,8Rは、駆動スプロケット14,14と機体後部側の転動輪15,15、そして、その転動輪15,15と駆動スプロケット14,14との間に取り付けた転輪16,16,16;16,16,16の周りに巻き掛けて取り付けている。
【0022】
また、クローラ8L,8Rの突起26,26・・・の間に入り込んでクローラ8L,8Rを案内する棒状のガイド部材27,27;27,27がクローラ下側の内面側に接するようにトラックフレーム48,48に取付けている。このガイド部材27,27の転動輪15,15に近接する後端部の上側は、後下がり傾斜面を形成して転動輪15,15とクローラ8L,8Rの間にできるだけ入り込むように設けていて、ガイド部材27,27の下面側ガイド作用部ができるだけ長く形成されるようにし、クローラ8L,8Rの外れ防止効果を向上させている。
【0023】
収穫部4は、根菜類の茎葉部を挟持して搬送する搬送作用部として左右挟持搬送ベルト9L,9Rを備える。この左右挟持搬送ベルト9L,9Rは、機体前部側の左右に軸架した左右遊動プーリ19,19と、機体後部側の左右に設けた左右駆動プーリ18,18と、両プーリ18,19の前後間に適宜設けたローラ20,・・・・とに巻き掛け、且つ、当該左右挟持搬送ベルト9L,9Rの互いに左右対向する周側面が互いに圧接する状態で回転するように構成している。
【0024】
左右駆動プーリ18,18がエンジンからの動力を受けて駆動回転すると左右挟持搬送ベルト9L,9Rが互いに圧接するベルト面が後方に移動するよう互い反対方向に回転して、左右のベルト9L,9Rの互いに圧接するベルト面の間に、根菜の茎葉部の基部(根部の肩に近い部分)を挟持して吊り下げ状態で搬送するものとなる。この収穫部4の後部は機体後部側に設けた左右横軸29回りに回動自在に取り付け、そして、油圧シリンダ30(図1)によって左右挟持搬送ベルト9L,9Rの前部を上下動できる構成としている。従って、左右挟持搬送ベルト9L,9Rの搬送作用部の搬送始端部を地面の高さ変動、搬送作用部が保持しようとする根菜類の茎葉部の状態に合わせて、容易に上下調節できる。
【0025】
走行装置2の上下動自在な構成に構成について図4の側面図と図5の平面図により詳細に説明する。
一対の走行装置2,2は、駆動回転する左右一対のクローラ8L,8Rと該クローラ8L,8Rを支持するトラックフレーム48,48と該トラックフレーム48,48と機体フレーム17に固定支持される左右のスイング支持フレーム45,45と該スイング支持フレーム45,45とトラックフレーム48,48を前後で支持する前部リンクアーム49,49と後部リンクアーム51,51などからなる上下動可能な構成になっている。
【0026】
機体フレーム17には左右のスイング支持フレーム45,45を設け、左右のスイング支持フレーム45,45の間には連結フレーム46,46とシリンダ24(電動式または油圧式)が配置されている。シリンダ24の基部は機体フレーム17に支持固定させる。
【0027】
なお、図6、図9では前部リンクアーム49、後部リンクアーム51、連結ロッド52をスイング支持フレーム45の手前に実線で示しているが、理解しやすくするためであり、実際は前部リンクアーム49、後部リンクアーム51、連結ロッド52をスイング支持フレーム45の奧前にある部材である。
【0028】
該連結フレーム46,46の後側端部を、回動軸47aを回動中心として支持プレート50に取り付けた上下連結アーム47,47の上下間に連結し、連結フレーム46,46の前側端部を、左右一対の後部リンクアーム51,51の回動自在な上部側に連結する。そして、該後部リンクアーム51,51の上端部に左右一対の連結ロッド52,52の後端部を取り付け、該連結ロッド52,52の前端部を、左右一対の前部リンクアーム49,49の回動自在な上端部に取り付ける。なお、支持プレート50の一端部は支持第2フレーム21に固定支持されている。
【0029】
各前部リンクアーム49と各後部リンクアーム51は複数のアームが互いに回動自在に連結した構成からなり、各連結ロッド52を端部に連結したリンクアーム49,51の縦(鉛直)アーム部分49a,51aの他端は、左右のスイング支持フレーム45を貫通する第一横(水平)アーム49b,51bの一端に連結し、横(水平))アーム49b,51bの他端部には傾斜アーム49c,51cの先端部が回動自在に連結し、傾斜アーム49c,51cの基部に回動自在に連結した水平方向に伸びる第一横(水平)アーム49d,51dがクローラ8L,8Rの転輪を支持するトラックフレーム48,48に回動自在にそれぞれ連結している。
従って、各前部リンクアーム49と各後部リンクアーム51は各アーム49a,51a〜49d,51dがクランク状に連結された部材である。
【0030】
上記構成からなる走行装置2,2を左右方向に傾斜させる際には、次のような作用効果がある。
連結アーム47が図4の側面図の状態(標準位置)にあるとき、左右クローラ8L,8Rは同じ高さ(この高さ位置を「中位置」とする。)にあるが、シリンダ24のシリンダロッドを伸ばすと、図9に示すように連結アーム47の左右一側が機体前側に移動し、連結アーム47の左右他側が機体後側に移動する。これに伴い連結ロッド52で連結された左右一側の前側リンクアーム49の縦(鉛直)アーム49aと後側リンクアーム51の縦(鉛直)アーム51aが機体前側に傾斜し、これに連動して傾斜アーム49c,51cがトラックフレーム48,48側に動くため左右一側のクローラ8は中位置から上位置に移動する(図9、図10にはシリンダ24と連結アーム47との間の構成を簡略図で示している)。
【0031】
また、左右他側の前側リンクアーム49の縦(鉛直)アーム49aと後側リンクアーム51の縦(鉛直)アーム51aが機体後側に傾斜し、これに連動して傾斜アーム49c,51cがトラックフレーム48,48側から離れる方向に動くため左右一側のクローラ8は中位置から下位置に移動する(図10に示す状態)。
【0032】
これらにトラックフレーム48,48の上下動はあまり大きくないが、左右一側(一方)が上がり、左右他側(他方)が下がることで、左右のトラックフレーム48,48の上下移動の差が大きくなり、最高100〜200mmの左右のトラックフレーム48,48の高さの差分だけ機体が左右方向に傾斜することになる。
【0033】
このようにシリンダ24が伸縮して連結アーム47を回動させ、クローラ8L,8Rの左右一側(一方)が上昇すると左右他側(他方)が下降し、左右一側(一方)が下降すると左右他側(他方)が上昇する構成としたことによって、圃場条件等により機体の左右の高さが異なる際、左右のクローラ8L,8Rをそれぞれ昇降させて機体を水平状態にすることができるので、根菜類収穫機1の走行姿勢や引抜搬送装置(縦引起し装置34、横引起し装置35)の作業姿勢が安定するので、作業能率が向上する。
【0034】
また、左右一側(一方)のクローラ8が上昇すると左右他側(他方)のクローラ8が下降する構成としたことにより、左右のクローラ8L,8Rの昇降幅が小さくなるので、操縦者は前記昇降の際に生じる振動等の影響を受けにくくなり作業性が向上するとともに、左右のクローラ8L,8Rが同時に移動するので、機体を迅速に水平姿勢にすることができるので、作業能率が一層、向上する。
【0035】
そして、左右のクローラ8L,8Rが昇降することにより、傾斜地で作業する場合でも、進行方向に合わせてクローラ8L,8Rを昇降させ、往路・復路ともに機体の水平姿勢を保つことができるので、作業能率が一層向上する。
【0036】
さらに、連結アーム47の左右一側と機体フレーム17の後部との間に設けたシリンダ24の伸縮によって左右のクローラ8L,8Rを昇降させることができるので、構成が簡単になると共に、部品点数が削減される。
【0037】
また左右のスイング支持フレーム45,45とトラックフレーム48,48との間に、走行装置2,2又はクローラ8L,8Rの上昇を規制する左右の位置規制部材53,53を設けた。該位置規制部材53,53はトラックフレーム48,48からスイング支持フレーム45,45に向けて設け、下端側に螺子溝を刻んだロックボルト53b,53bをナット53c,53cに捻じ込んでいる。このロックボルト53b,53bを外すと、ロック状態が解除できる。位置規制部材53,53を設けているので、走行装置2,2(クローラ8,8)の一方を上昇させ過ぎて機体底部が圃場面に接触することを防止でき、機体や根菜が傷付くことがない。
【0038】
さらに、連結アーム47の後端部とスイング支持アーム45,45の左右一側との間に、連結アーム47の回動を規制する規制部材54をスイング支持アーム45,45側を回動支点として回動自在に設けている。
【0039】
規制部材54は図5,図7の平面図に実線で示す位置にあるときは根菜収穫の非作業状態であり、破線で示す位置にあるときは根菜収穫の作業状態に切り替えられるので、機体の搬送作業(格納場所から圃場へ運ぶとき)中やメンテナンス作業中に、シリンダ24や連結アーム47が誤って動き、走行装置2,2(左右のクローラ8L,8R)のいずれかが昇降してしまうことを防止できるので、搬送作業やメンテナンス時の作業者の安全性が向上するとともに、搬送作業やメンテナンスの作業能率が向上する。
規制部材54を連結アーム47の前側に配置しても良い。この場合は図5の平面図に示す場合に比べて機体後部側に泥落としの空間ができる。
【0040】
また、1本のシリンダ24で前記連結アーム47を左右方向に回動させることによって、左右のクローラ8L,8Rを上下動可能に構成したので、2本のシリンダを用いて左右のクローラをそれぞれ昇降させる構成に比べてコストが削減できる。そして、機体フレーム17と連結アーム47とを繋ぎ、連結アーム47の左右方向への回動を規制する規制部材54を設けたことによって、機体の搬送作業中やシリンダ24を連結アーム47から外してメンテナンス作業を行うときなどに、連結アーム47が左右方向に回動して左右のクローラ8L,8Rが昇降することを防止できるので、メンテナンス性や安全性が向上する。
【0041】
また、シリンダ24で左右のクローラ8L,8Rを任意の高さに上げた後、規制部材54で連結アーム47と機体フレーム17とを連結することによって、任意の高さに左右のクローラ8L,8Rを位置規制できるので、作業者は左右のクローラ8L,8Rの高さをメンテナンス作業を行いやすい高さに調節でき、メンテナンス性が向上する。
【0042】
また図6の側面図と図7の側面図に示すよう一対のスイング支持フレーム45,45の間に該スイング支持フレーム45,45の間隔を保持するための一対の支持第2フレーム21,21を設けているが、前側の支持第2フレーム21の中央部に後端部が支持され、機体前側に向けて伸びた平板部55aと、該平板部55aから下方に向かって屈曲させて設けた屈曲平板部55bと、該屈曲平板部55bの下端部から左右方向に伸ばして設けた矩形部55cからなる平面視T字形状とした昇降規制アーム55を設け、該昇降規制アーム55の矩形部55cの左右端部付近に設けたねじ孔にストッパボルト81,81を貫通させて取り付け、該ストッパボルト81,81に設けたナットで前記矩形部55cでストッパボルトの前後方向の位置調節を行う。
【0043】
ストッパボルト81,81の後端部により、後部リンクアーム51,51が機体前方に向かって動くことを防止するので、機体の搬送作業中やメンテナンス作業中に走行装置2(クローラ8Lまたは8R)が昇降してしまうことを防止できるので、搬送作業やメンテナンス時の作業者の安全性が向上するとともに、搬送作業やメンテナンスの作業能率が向上する。また、ストッパボルト81,81の作用位置を調節できるので、作業者は左右のクローラ8L,8Rの高さをメンテナンス作業を行いやすい高さに調節でき、メンテナンス性が向上する。
【0044】
昇降規制アーム55でトランクフレーム48にロックを掛けた時には、図示しないリミットスイッチ等でシリンダ24を動かないようにして安全を図ることもできる。
また、図8の平面図に示すように、図5に示す規制部材54に代えて、ターンバックル82としてもよい。ターンバックル82の長さを変更することによって、搬送作業時やメンテナンス時に連結アーム47が左右方向に回動して左右のクローラ8L,8Rが昇降することを防止できるので、メンテナンス性や安全性が向上するとともに、左右のクローラ8L,8Rの上下位置を任意に変更できるので、メンテナンス作業が行いやすくなり、メンテナンス性が向上する。また、ターンバックル82の前側端部は連結アーム47のシリンダ24を設けた側とは反対側に接続し、後側端部は機体フレーム17の後端部に取り付けると、一層、連結アーム47の動作を規制することができる。
なお、連結アーム47や機体フレーム17に規制部材54やターンバックル82を固定する場合、ピン(図示せず)を差し込んで固定する方式とすると、規制部材54やターンバックル82の着脱や長さ調節が容易になるとともに、コストダウンを図ることができる。
【0045】
また、シリンダ24の機体前側端部、連結アーム47あるいはシリンダ24と連結アーム47との間に、機体前後方向に長さ調節可能な連結部83を構成してもよい(図5、図8、図9参照)。なお、図4、図8、図9等では一例として、シリンダ24の前側端部に螺子溝を切り込み、ナットを回して伸縮幅を調節する連結部83を示している。
【0046】
図11で示すように、シリンダ24の後端部と機体フレーム17との間にターンバックルやシリンダなどの長さ調節可能な連結部材79を設けてもよい。
上記構成により、規制部材54や連結部材79などによって連結アーム47が回動しないようロックしたあと、連結部材79を長くなる方向に調節すると、シリンダ24がフリーで伸縮できる距離が長くなるので、作業者は容易にシリンダ24を外すことができる。
【0047】
また、作業時には連結部材79を長くする、あるいは短くすることによって、シリンダ24が伸縮可能な距離を調節することができるので、圃場条件に応じて左右のクローラ8L,8Rの上下移動可能幅を調節することができ(あるいは昇降機構を作動しなくすることも可能)、作業能率が向上する。
【0048】
図1、図2に示すように、収穫部4には、根菜類の茎葉部を切断して根部から取り除くために切断する切断装置31も設けている。左右挟持搬送ベルト9L,9Rで根菜類を搬送する途中で根菜類の茎葉部を引継いで挟持して機体後方水平状に搬送する排葉ベルト32,32を、左右挟持搬送ベルト9L,9Rの終端部分の下方に略水平姿勢で左右一対に設けている。また、この排葉ベルト32,32に茎葉部を引継ぎ搬送するときに、根菜類の根部の上端部に係合して根菜類の上昇を規制し根菜類の高さを切断装置31に対して設定高さに揃えるための位置揃えベルト33,33を設けている。
【0049】
この位置揃えベルト33,33の後端部後方に、切断装置31の左右一対の円板状の切断刃を配置し、搬送されてきた根菜の茎葉部の基部を切断する。切断された根菜類の根部は下方の水槽78に落下し、茎葉部は排葉ベルト32,32で機体後方に搬送され、機体後部に設けた排葉シュータ25を滑り落ちて機体後部に排出される。左右挟持搬送ベルト9L,9Rの前側には、該ベルト9L,9Rによる茎葉部の挟持が適確に行われるように前後方向と左右方向に突出するラグを周回させて茎葉部を引起す縦引起し装置34と横引起し装置35とを設けている。
【0050】
該水槽78はその中央部より前側の最下位置に平坦な底部を形成し、前後に向けて緩やかな傾斜面を有する。水槽78は傾斜面と平坦な底部を形成したことによって、根菜類から剥がれ落ちる泥土等は傾斜面を流下して底部に溜まるので、泥土が集まった状態で除去作業を行うことができ、メンテナンス作業の能率が向上する。
【0051】
収穫部4により機体上に搬送された根菜類は、水槽78から汲上搬送部6によって収穫部4が配置されている側とは左右反対側に向って(機体前進方向に向かって左側から右側に)搬送され、収容部5に置かれた箱型のコンテナや袋状のフレキシブルコンテナである収容容器C内に収容される。なお、収容容器47は上記以外の構成のものを用いてもよい。
【0052】
水槽78を設けたことによって、茎葉部を切断されて落下する根菜類は水面に落下するので、従来の収穫期にあった薄手の弾性体ベルト上へ落下する場合よりも落下の衝撃が弱くなり、根菜類が傷付くことが防止されるため、根菜類の商品価値が向上する。
【0053】
また、水槽78に落下した根菜類は水に浸かるため、根菜類に付着した泥土は水の作用によって落ちやすくなるので、根菜類の表面が泥土に隠されなくなり、選別作業者は傷物や奇形などの排除する対象を判別しやすく、選別精度が向上する。
そして、茎葉部を切除されて乾燥し始めている根菜類が水に浸ることにより、根菜類の乾燥が抑制されるので、根菜類の品質が向上する。
【0054】
図3に示すように前記水槽78内に機体進行方向に向かって左側から右側に向かうほど下方傾斜した、ナイロンやポリエチレン等の合成樹脂材や麻等の繊維材で構成する網状のシュータ76を設け、該シュータ76の端部近傍に図2、図3に示すように前後汲上搬送フレーム75,75をシュータ76の前後長さと略同じ間隔で配置する。また、該前後汲上搬送フレーム75,75のうち、水槽78内の左側端部に防水処理を施した前後汲上従動スプロケット73,73を回転自在に設け、図1、図3に示すように水槽78外の右側端部に前後汲上駆動スプロケット72,72を回転軸71に軸着して取り付ける。そして、該前後汲上駆動スプロケット72,72の駆動軸71の前後どちらか一端に駆動モータ70を取り付け、前後汲上駆動スプロケット72,72と前後汲上従動スプロケット73,73とに前後汲上チェーン59,59を無端状に巻回し、前後汲上駆動スプロケット72,72と前後汲上従動スプロケット73,73の左右間に前後搬送チェーン59,59に張力を与える前後テンションスプロケット43,43を回転自在に取り付ける。
【0055】
シュータ76を網状に構成したことによって、落下してきた根菜類の落下の衝撃を分散させることができるので、根菜類が落下の衝撃で傷付くことが防止され、根菜類の商品価値が向上する。特に、ナイロンやポリエチレン等の合成樹脂材で構成すると、シュータ76を水に長時間浸けても劣化しないので、耐久性が向上する。
【0056】
さらに、前記前後搬送チェーン59,59の前後間に、根菜類を載せて搬送する円柱形の複数の搬送ローラ58を機体左右方向に間隔(この間隔は小径の人参が落ちない程度の間隔である、15mm〜20mm程度とする)を空けて設け、無端状に巻回した前後搬送チェーン59,59の下方で且つ前後汲上搬送フレーム75,75の前後間にプレート57を設けて選別搬送コンベア37を構成し、該プレート57の底部と機体フレーム17との間に選別搬送コンベア37の搬送終端部側を昇降させる昇降シリンダ44を配置する。そして、選別搬送コンベア37の搬送終端部の下方に、収容容器Cを載置する載置台85を機体フレーム17に向かって回動自在に取り付ける。なお、収容容器Cにフレキシブルコンテナ等の袋体を用いる場合、選別搬送コンベアの前後汲上搬送フレーム75,75の搬送終端部側に、収容容器C上部開口部を広げた状態で吊り下げる、機体左右方向に回動自在なハンガー等の前後吊下げ部材86,86を用いてもよい。
上記構成とすることにより、汲上搬送部6と収穫物載置部7とが構成される。
【0057】
選別搬送コンベア37は、前後選別搬送チェーン59,59間に複数の搬送ローラ58を等間隔に取り付けたスラットコンベア(バーコンベア)としたことによって、搬送中に根菜類に付着した水気や、根菜類と共に落下した茎葉等の夾雑物を下方に落下させながら搬送することができるので、収容容器Cに水や夾雑物が入り込むことが防止され、収穫後の洗浄作業や選別作業が効率よく行われる。また、搬送ローラ58の間隔部よりも小径の人参(生育不良の人参や折れた人参の切れ端等)を搬送途中に落下させることができるので、選別作業者はその分他の選別対象を見極めることに注力できるので、根菜類の選別精度が向上する。
【0058】
切断装置13によって茎葉部を切除された根菜類は水槽78に落下し、シュータ76を転がって、あるいは水面を漂って選別搬送コンベア37に引き継がれて機体左側から右側に向かって搬送される。そして、根菜類は選別搬送コンベア37上で選別作業者によって収穫に適さないもの(割れ・折れ等の傷物、二又・捻れ等の奇形、極小・極大等の規格外品など)を取り除かれたあと、選別搬送コンベア37の搬送終端部から載置台85上に載置したコンテナやフレキシブルコンテナ等の収容容器Cに落下して回収される。
【0059】
収容容器Cにコンテナを使用する際は、昇降シリンダ44は操作せず、選別搬送コンベア37の姿勢を機体フレーム17と略平行状態としておくと、根菜類の落下距離が小さく、落下の衝撃で根菜類が傷付くことが防止されて根菜類の商品価値が向上する。
【0060】
また、収容容器Cにフレキシブルコンテナを使用する際は、フレキシブルコンテナの上部数ヶ所(例えば四隅)を吊下げ部材86,86で支持し、収容容器Cに根菜類が投入されるにつれて昇降シリンダ44を伸ばし、選別搬送コンベア44の搬送終端部を上方移動させることができるので、フレキシブルコンテナ内の根菜類の収容量が増加しても、選別搬送コンベア37の終端部から落下する根菜類の落下距離を略一定に保つことができるので、落下の衝撃で根菜類が傷付くことが防止され、根菜類の商品価値が向上する。
【0061】
また、図3に示すように、水槽78の傾斜面の最下位置の下方で且つ底部の機体左側(進行方向に向かって)に、水槽78の水を機外に排出する排水ドレイン87を設け、該排水ドレイン87の機体外側に排水と止水を切り替える開閉コック88を設けることによって、水槽78の水を容易に排出することができる。なお、水槽78への水の供給は、外部からホース等を用いて行うものとする。
【0062】
また、収容部5のコンテナ交換作業と搬送される根菜類から不良品を取り除く選別作業を行う作業者が機体上に搭乗するための搭乗部40を収穫物載置部7の近傍に設けている。
搭乗部40には、作業者が機体上に搭乗して作業を行うためのステップ41とシート42を設けているので、作業者はステップ41に立って選別作業を行うことができるとともに、シート42に着座しても選別作業を行うことができるので、長時間の選別作業を行う際に作業者の労力が軽減される。
【0063】
ソイラ11の先端形状を槍型にしたコーン部60を回転振動させる回転振動部を設けた実施例の構成について図12〜図15に示す。図12は根菜類収穫機の全体左側面図、図14は図12の根菜類収穫機のソイラ先端部の斜視図、図15は図12の根菜類収穫機のソイラ先端部の別実施例の側面図である。
【0064】
ソイラ11の先端のコーン部60は固定とし、一番硬い部分であるコーン部60を無理に振動させないようにして機体に無理な振動が伝わらないようにした。回転振動体61を先端のコーン部60の直後に設ける。
回転振動体61は進行方向に対して直交する方向に回転させる。回転振動体61を回転軸62に対して偏心して取り付けると、振動が容易に行える。また、回転振動体61の回転方向(矢印S:図13)を回転によりほぐされて上昇した土が既掘側に向かい、未掘側に向かわないようにする。
【0065】
図15に示すように回転振動体61は、複数の回転振動体61を複数個直列状に回転軸62上に取付けた構成にしても良い。このとき複数の回転振動体61は先端部側から順次径を大きくして回転軸上に取り付けると解した土が抜け易く、またドリル形状となるので土を解しやすい。
【0066】
回転振動体61の先端のコーン部60では破砕した土をほぐすので収穫物の周囲の土がほぐれ易くなり、コーン部60先端が78字状に尖っているので、圃場内への貫入抵抗が小さくなり、また、収穫物が持ち上がって来るため、覆土してある冬場は特に有効である。さらにコーン部60の先端側に設ける回転軸(図示せず)を回転振動体61の回転軸62に先端側から挿入するように取り付けると、コーン部60の先端側の回転軸と回転振動体61の回転軸62の中心がずれることがない。
【0067】
回転振動体61の回転軸62の入力軸65に駆動源から動力を入力するための入力チェーンケース64を既掘側に取付り、未掘側の作物を傷つけないにしている。回転振動体61の入力軸65は、その外周を覆うパイプ66保護しておき、該パイプ66にソイラ11の機体への取付けフレーム(図示せず)との結合体67を取り付ける。
またコーン部60の支持用の取付体69は前記パイプ66の先端部下方から伸びるようにして、回転振動体61の上部にはコーン部60の支持用取付体69がないようにする。
【符号の説明】
【0068】
1 根菜類収穫機 2 走行装置
3 操縦部 4 収穫部
5 収容部 6 汲上搬送部
7 収穫物載置部 8L,8R クローラ
9L,9R 挟持搬送ベルト 10 ひげ根除去装置
11 掘起し体 12 操縦座席
13 ミッション 14 駆動スプロケット
15 転動輪 16 転輪
17 機体フレーム 18 駆動プーリ
19 遊動プーリ 20 ローラ
21 支持第2フレーム 24 油圧シリンダ
25 排葉シュータ 26 突起
27 ガイド部材 28 ラグ
29 左右横軸 30 油圧シリンダ
31 切断装置 32 排葉ベルト
33 位置揃えベルト 34 縦引起し装置
35 横引起し装置 37 第二コンベア
38 第三コンベア 39 残葉処理ローラ
40 搭乗部 41 ステップ
42 シート
43 前後テンションスプロケット
44 昇降シリンダ
45 スイング支持フレーム 46 連結フレーム
47 連結アーム 48 トラックフレーム
49 前部リンクアーム 50 支持プレート
51 後部リンクアーム 52 連結ロッド
53 位置規制部材 54 規制部材
55 昇降規制アーム 57 プレート
58 搬送ローラ 59 前後汲上チェーン
60 コーン部 61 回転振動体
62 回転軸 64 入力チェーンケース
65 入力軸 66 パイプ
67 結合体 69 取付体
70 駆動モータ 71 駆動軸
72 前後汲上駆動スプロケット
73 前後汲上従動スプロケット
75 前後汲上搬送フレーム
76 網状シュータ 78 水槽
81 ストッパボルト 82 ターンバックル
83 連結部 85 載置台
86 吊下げ部材 87 排水ドレイン
C 収容容器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体フレーム(17)の下部に左右のクローラ用転輪支持部材であるトラックフレーム(48,48)に支持される走行装置(2)を設け、機体フレーム(17)の上部で且つ機体の左右一側に圃場から根菜を引き抜いて機体後上方に搬送する引抜搬送装置(9)を設け、機体の左右他側に操縦者が搭乗する操縦部(3)を設け、該引抜搬送装置(9)から引き継がれた根菜の茎葉部を切除する茎葉切断装置(31)を設け、該茎葉切断装置(31)に茎葉を切除されて落下する根菜を受ける根菜受部(78)を設け、該根菜受部(78)から機体の左右他側に向かって根菜を移送する汲上搬送部(6)を設け、機体の左右他側に搬送部(6)から排出される根菜を回収する収容容器(47)を載置する収穫物載置部(7)を設けた根菜類収穫機において、
機体フレーム(17)に左右のスイング支持フレーム(45,45)を設け、
該スイング支持フレーム(45,45)の後側の左右の間の空間部に連結フレーム(46,46)を設け、
連結フレーム(46,46)の一端に回動自在に連結し、中央部に回動中心を有する連結アーム(47)に設け、
連結アーム(47)の機体左右どちらか一端と機体フレーム(17)の間に連結アーム(47)を前後方向に回動させるシリンダ(24)を設け、
スイング支持フレーム(45,45)とトラックフレーム(48,48)との間に前部リンクアーム(49,49)と後部リンクアーム(51,51)を前後一対設け、
後部リンクアーム(51,51)には連結フレーム(46,46)の他端を接続し、
前部リンクアーム(49,49)と後部リンクアーム(51,51)の上端部側同士を連結する連結ロッド(52,52)を設け、
連結ロッド(52,52)の左右一側を前進又は後退させ、左右他側をそのままの状態又は後退又は前進させることで、前進させた側の連結ロッド(52)に連結した前部リンクアーム(49)と後部リンクアーム(51)を上昇させ、そのままの状態又は後退又は前進させた側の連結ロッド(52)に連結した前部リンクアーム(49)と後部リンクアーム(51)を下降させることを特徴とする根菜類収穫機。
【請求項2】
スイング支持フレーム(45,45)とトラックフレーム(48,48)との間に、走行装置(2,2)の上昇を規制する左右の位置規制部材(53)を設けたことを特徴とする請求項1記載の根菜類収穫機。
【請求項3】
連結アーム(47)の後端部と左右一側のスイング支持アーム(45)との間に、連結アーム(47)の回動を規制する規制部材(54)をスイング支持アーム(45)側を回動支点として回動自在に設けたことを特徴とする請求項1記載の根菜類収穫機。
【請求項4】
連結フレーム(46,46)から機体前側に左右の昇降規制アーム(55,55)を設け、
昇降規制アーム(55,55)と後部リンクアーム(51,51)とを固定部材(81,81)で連結する構成としたことを特徴とする請求項1記載の根菜類収穫機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−227017(P2010−227017A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−78545(P2009−78545)
【出願日】平成21年3月27日(2009.3.27)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】