説明

案内情報印刷物製造方法、案内情報印刷物及び案内情報印刷物付印刷物

【課題】カラフルで印象深い会社案内情報を名刺に準じた情報として提供する印刷物が実現できる案内情報印刷物製造方法、案内情報印刷物及び案内情報印刷物付印刷物を提供する。
【解決手段】案内情報印刷物製造方法は、案内情報を所定寸法のシート媒体に印刷するステップと、媒体を折り畳むステップと、媒体を名刺裏面に貼付するステップとを具備する。また、案内情報印刷物は、案内情報が印字されたシート媒体が折り畳まれ、該折り畳まれたシート媒体の一部もしくは全面に接着剤もしくは両面テープにより別の媒体に貼付可能であることを特徴とする。この場合、前記印字済みシート媒体は屏風状に折り畳まれるように構成しても良い。また、前記シート媒体は、名刺サイズと同等もしくはこれより小さく折りたたむことができるように構成してもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は案内情報印刷物製造方法、案内情報印刷物及び案内情報印刷物付印刷物に係り、より具体的には、会社案内・カタログもしくはパンフレットを名刺サイズに折りたたみ、名刺の裏に貼り付けることができる案内情報印刷物製造方法、案内情報印刷物及び案内情報印刷物付印刷物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の会社案内カタログは、印字内容はビジュアル化したりコピー文句を工夫したりしてこの面では発展してきたが、印刷媒体の面で見ると、ほぼA4サイズの小冊子やパンフの形式が踏襲されている。これらの印刷物は、単位あたりのコストを下げるために大量印刷するのが必然的であり、大量印刷したにしても、かなりのコストがかかるのが不可避であり、中小企業で予算枠をあまり持たない企業にとっては、実際上会社案内を大量に印刷して用意することはできず、悩みの種でもあった。
一方、ビジネスの場では名刺交換を行うのが常識であるが、名刺は、特に大人数の場で交換されたものでは、1枚1枚について印象が薄れてしまい、自社を売り込むという目的には必ずしも資するものではない。そこで、大体の場面においては、名刺を渡すとともに、別途会社案内の小冊子もしくはパンフレットを渡すことで、自社を印象付けたり、営業行為をしたりということがなされている。
【特許文献1】特開平07-237379号公報
【特許文献2】特開2006-155355号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、名刺と会社案内カタログを受け取った場合、名刺を即座に捨てるということはないが、会社案内カタログは、上記の大きさゆえにかさばり保管しにくかったりすることから、容易にゴミとして捨てられがちであった。
また、会社案内カタログを制作するためには、上述の通り、高額の費用がかかるので、中小企業では大量の会社案内を作ることは厳しかった。
そこで、会社案内の代わりに、名刺の中に、デザインを工夫したり、写真を(顔写真を含む)載せたりして、自社や自分を印象付け、会社案内の機能を持たせるよう工夫がなされることもある。しかし、名刺のサイズから必然的に大きさ、それに搭載できる情報量が限定されてしまっていた。
本発明は、上記の従来の問題点を解決するためになされたもので、カラフルで印象深い会社案内情報を名刺に準じた情報として提供する印刷物が実現できる案内情報印刷物製造方法、案内情報印刷物及び案内情報印刷物付印刷物を提供することを目的とする。
また本発明には、名刺とともに保管されることができ、必要に応じてクライアント企業・担当者が検討・照覧することに堪えうる案内情報印刷物製造方法、案内情報印刷物及び案内情報印刷物付印刷物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の課題を解決するために、本発明にかかる案内情報印刷物製造方法は、所望の案内情報を所定寸法のシート媒体に印刷するステップと、前記印刷された紙媒体を折り畳むステップと、前記折り畳まれた紙媒体を名刺裏面に貼付するステップとを具備することを特徴とする。
【0005】
また、本発明にかかる案内情報印刷物は、所望の案内情報が印字されたシート媒体が折り畳まれ、該折り畳まれたシート媒体の一部もしくは全面に接着剤もしくは両面テープにより別の媒体に貼付可能であることを特徴とする。この場合、前記印字済みシート媒体は屏風状に折り畳まれるように構成しても良い。また、前記シート媒体は、名刺サイズと同等もしくはこれより小さく折りたたむことができるように構成してもよい。
【0006】
さらに、本発明に係る案内情報印刷物付印刷物は、所望の案内情報が印字されたシート媒体が折り畳まれ、該折り畳まれたシート媒体の一部もしくは全面に接着剤もしくは両面テープにより別の媒体に貼付されたことを特徴とする。この場合、前記印字済みシート媒体は屏風状に折り畳まれるように構成してもよい。また、前記別の媒体は名刺であるように構成してもよい。
こうした構成により、会社案内カタログを、名刺サイズに折り畳めるようにでき、さらに、名刺サイズに折り畳んだ会社案内カタログの裏に両面テープもしくは接着剤等により、名刺裏面に容易に貼り付けられる。これにより、たとえ通常の会社案内パンフが破棄されるような場合にあっても、通常は名刺は破棄されずに保存されるから、名刺と共に保存され、必要に応じて何回でも照覧の対象となることができる。
【発明の効果】
【0007】
折り畳んだ形態が名刺サイズなので、名刺の裏に貼り付け、名刺と一体化した会社案内カタログになるため、受け取った側は、名刺を見るだけで、その会社がどのような会社かを把握することができる。また、名刺は保管されることが多いので、会社案内カタログが捨てられる可能性は低くなる。名刺を受け取った側は、名刺の裏に会社案内が付いているので、印象深いものとなり、営業活動をしている人にとって、アピール度が高まる。また、小さなサイズの会社案内カタログとなり、これまでの大仰な製本による会社案内とは異なる印象を看者に与えることができる。
より具体的には、通常名刺に新たな機能を付加しようとする場合、名刺そのものを新たに作る必要があるが、本願によれば、現在手持ちの名刺をそのまま流用することができ、コスト、利便性において効果がある。
この効果は特に、作り置きの名刺が大量にあって作り替えるのが不経済な場合や、貼り付けるカタログの内容が期間限定のもので、作り置きの名刺はその先もずっと使う場合や、さらに、ブランドイメージ管理に厳しい企業など名刺の変更が許されない環境で独自セールスを展開する場合等により高い有用性を発揮する。
さらに、本願によれば、名刺の記述内容に手を加えることなく、付加する機能を、顧客・用途に応じて選択できるという効果も奏することができる。つまり、たとえば、「名刺 + カタログA」、「名刺 + カタログB」、「名刺 + 何も貼らない」といった形式を、顧客や用途に合わせて柔軟に対応して製作することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0009】
図1は、本発明の一実施形態に係る案内情報印刷物(以下、「会社案内カタログ」もしくは「会社案内パンフレット」ともいう。)の表面の全体を示す平面略図である。
同図に示されるように、本発明に係る会社案内カタログ100の全体は用紙であり、折り畳む際の折り目102が折られると共に、切り込み101が設けられて構成される。より具体的には、たとえば102Aは谷折、102Bは谷折、102Cは谷折、102Dは山折で折られている。これらの折り目線102は、折り畳んだ際、この切り込みがあることによりきれいにとじることが可能となるために設けられるものである。より具体的には、カタログ100の切り込み101とは反対側の自由端の縁部線、すなわち会社案内カタログの端(以下、「自由端部」ともいう。)と102Dとの間、102Dと102Cとの間、102Cと102Bとの間の各距離を略等しくなるようにしつつ、これらの各長さが102Bと102Aとの間の長さよりも短くかつ102Aで折り返された切り込み101にかかる程度の適度な長さにする。カタログ100の表面及び(同図には図示されていない)裏面には、(図示しない)さまざまな会社案内情報が、文字データ、イメージデータ、写真データを交えて表現されたものが印刷されている。
図2は、図1の会社案内カタログを折りたたむ状態を示す図である。同図に示すように、折り目102に沿って、折りたたむことによって、きれいに名刺サイズに折りたたむことができる。
図3は、会社案内カタログを折りたたみ終わった状態を示す図である。101の切り込みに、折り畳み終わったカタログ100の端部、すなわち102C、或いは102C及び自由端部、を差し込むようにする。より具体的には、まず図2に示されるように各折り目を谷もしくは山折りで折り込んだ上で、一旦広げた上で102Cを折ることで自由端部は図1の102Aより向かって左側に所在する。この状態では、図示しないが、102Cが仮の端部になっている。また、このときには102Bに102Dが略重なっている。次にこの状態で102Aより右の切片を谷折で折り込む。これにより自由端部は切り込み101側の切片により覆われた状態になる。次に102Bと(それに略重なる)102Dを谷折で折り込む。すると仮の端部となっていた102Cが先に折り畳み済みの自由端部と切り込み101側の切片を挟んで略重なるようになる。次にこの仮の端部102Cを切り込み101に挟み込む。こうすることにより、カタログがパラパラと開いてしまうことがなく、きれいに収めることができる。なお、切り込み101に挟み込むのは、上記仮の端部102Cに限定されず、当該102C及び自由端部を併せて挟み込むようにしてもよい。
図4は、折りたたんだ会社案内カタログを名刺104の裏部分103に貼り付ける状態を示す図である。会社案内カタログは折りたたむことにより名刺サイズになっているので、それを両面テープで貼り付けることにより名刺と一体化することができる。この会社案内カタログを名刺104の裏部分103に貼り付けるにあたっては、たとえば接着剤によってもよく、また103の必ずしも全面を貼付する必要はなく、その一部を貼付するようにしてもよい。
図5は、実際の会社案内を印刷した場合の表面の一例である(ただし、色の着色はここでは省略している)。裏面については言及を省略するが、同様に、絵柄、写真、文言等を組み合わせて印象深い会社案内情報を展開することが可能である。同図に示されるように、自由で斬新なデザインを展開した会社イメージを名刺と組み合わせて提供できるカラフルで印象深い会社案内が実現され、しかも、これが名刺に準じた情報として提供されることが実現できることから、予算枠のあまりない中小企業でも大いに活用することができる。したがって、これまでの大仰な製本による会社案内とは異なる印象を看者に与えることができる。
より具体的には、通常名刺に新たな機能を付加しようとする場合、名刺そのものを新たに作る必要があるが、本願によれば、現在手持ちの名刺をそのまま流用することができ、コスト、利便性において効果がある。
この効果は特に、作り置きの名刺が大量にあって作り替えるのが不経済な場合や、貼り付けるカタログの内容が期間限定のもので、作り置きの名刺はその先もずっと使う場合や、さらに、ブランドイメージ管理に厳しい企業など名刺の変更が許されない環境で独自セールスを展開する場合等により高い有用性を発揮する。
さらに、本願によれば、名刺の記述内容に手を加えることなく、付加する機能を、顧客・用途に応じて選択できるという効果も奏することができる。つまり、たとえば、「名刺 + カタログA」、「名刺 + カタログB」、「名刺 + 何も貼らない」といった形式を、顧客や用途に合わせて柔軟に対応して製作することができる。
また、それに効果はとどまることなく、会社案内のかさばる印刷物では従来あまり検討されることなく廃棄されていたものでも、本願によれば、名刺とともに保管されうるので、必要に応じてクライアント企業・担当者が検討・照覧することに堪えうる。したがって、営業の強力なツールとなりうる。
【0010】
なお、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものでなく、その技術思想の同一及び等価に及ぶ範囲において上述した実施形態への様々な変形、追加、置換、拡大、縮小等を許容するものである。
【産業上の利用可能性】
【0011】
本願は、こうした自由で斬新なデザインを展開した会社イメージを名刺と組み合わせて提供できる企業案内パンフレットを実現し、名刺とともに保管されうる会社案内を実現するので、あらゆる産業の、特に営業や展示等の人間(担当者)と人間(顧客企業、顧客人)との接点において、最も有用である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態に係る案内情報印刷物の表面の全体を示す平面略図である。
【図2】図1の会社案内カタログを折りたたむ状態を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る会社案内カタログを折りたたみ終わった状態を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る折りたたんだ会社案内カタログを名刺の裏に貼り付ける状態を示した斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る実際の会社案内を印刷した場合の表面の一例である。
【符号の説明】
【0013】
100 会社案内カタログ本体
101 切り込み
102 折りたたみ線
103 名刺
103 名刺裏部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所望の案内情報を所定寸法のシート媒体に印刷するステップと、
前記印刷された紙媒体を折り畳むステップと、
前記折り畳まれた紙媒体を名刺裏面に貼付するステップと
を具備することを特徴とする案内情報印刷物製造方法。
【請求項2】
所望の案内情報が印字されたシート媒体が折り畳まれ、該折り畳まれたシート媒体の一部もしくは全面に接着剤もしくは両面テープにより別の媒体に貼付可能であることを特徴とする案内情報印刷物。
【請求項3】
前記印字済みシート媒体は屏風状に折り畳まれることを特徴とする請求項2記載の案内情報印刷物。
【請求項4】
前記シート媒体は、名刺サイズと同等もしくはこれより小さく折りたたむことができることを特徴とする請求項2記載の案内情報印刷物。
【請求項5】
所望の案内情報が印字されたシート媒体が折り畳まれ、該折り畳まれたシート媒体の一部もしくは全面に接着剤もしくは両面テープにより別の媒体に貼付されたことを特徴とする案内情報印刷物付印刷物。
【請求項6】
前記印字済みシート媒体は屏風状に折り畳まれることを特徴とする請求項5記載の案内情報印刷物付印刷物。
【請求項7】
前記別の媒体は名刺であることを特徴とする請求項5記載の案内情報印刷物付印刷物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−155502(P2008−155502A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−347517(P2006−347517)
【出願日】平成18年12月25日(2006.12.25)
【出願人】(506235568)株式会社そら (2)
【Fターム(参考)】