梱包ロール用の当て板部材
【課題】ロール状物を傾けながら回転させて移動させる場合にロール状物の端部にシワが発生することを抑制することができる梱包ロール用の当て板部材を提供する。
【解決手段】巻芯にフィルム又はシートを巻き付けたロール状物Rの端部R1に配置される円形の当て板部材10であって、前記当て板部材10は一つの面側のフィルム端部R1の接面部11と接地部12とを有するとともに、前記ロール状物Rの端部R1と前記接地部12との間に前記接地部12の外周部13の変形を吸収する吸収部15が形成されていることを特徴とする。
【解決手段】巻芯にフィルム又はシートを巻き付けたロール状物Rの端部R1に配置される円形の当て板部材10であって、前記当て板部材10は一つの面側のフィルム端部R1の接面部11と接地部12とを有するとともに、前記ロール状物Rの端部R1と前記接地部12との間に前記接地部12の外周部13の変形を吸収する吸収部15が形成されていることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、巻芯にフィルム又はシートを巻き付けたロール状物の端部に配置される梱包ロール用の当て板部材に関する。
【背景技術】
【0002】
合成樹脂等の材料からなるフィルム、紙や布等のシートは、数百〜数万メートルの長尺な帯状に製造され、巻芯に巻き付けてロール状物として保管される。このようなロール状物では、ロール状物の両端部に木製あるいは熱可塑性樹脂製の当て板部材が配置され、段ボール等により適宜梱包されて保管される。
【0003】
上記梱包ロール用の当て板部材としては、例えば、ロール径より大きい略正方形状の板材からなり、板材の略中央部分に形成された開口部にロール状物の巻芯を嵌挿させ、ロール状物を倒して宙吊りで支持するものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、この略正方形状の当て板部材では、出荷等によりロール状物を保管場所から短い距離を移動させる場合であってもフォークリフト等の運搬手段を用いる必要があり、作業が繁雑となっていた。
【0004】
これに対し、ロール状物の両端部にロール径とほぼ等しい円形の当て板部材を配置して、ロール状物を直立させて保管する方式がある。この方式では、図11に示すように、ロール状物Rを短い距離移動させる場合に、ロール状物Rを直立状態から適宜傾けて当て板部材50の端部53のみが接地する状態としながらロール状物Rを回転させることにより、運搬手段を用いなくても人力で容易に移動させることができる。なお、図11において、符号60は当て板部材50と反対側のロール状物Rの端部に配置されたロール径と略等しい円形の当て板部材である。
【0005】
しかしながら、ロール状物Rを傾斜させながら回転させて移動させる場合、図12に示すように、ロール状物Rの重量が当て板部材50に集中するため、当て板部材50の接地部分の外周部53がわずかに変形し、該当て板部材50を介して重量の応力がロール状物Rの端部R1にかかってしまう。これにより、図12,13に示すように、ロール状物Rの端部R1付近に象足と呼ばれるシワWが発生して、商品価値が低下もしくは商品として出荷することができなくなる問題があった。また、当て板部材の変形を抑制するために当て板部材を金属やコンクリート等で形成することも考えられるが、当て板部材の重量やコストの観点から実用性に乏しい問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−83484号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は前記の点に鑑みなされたものであり、ロール状物を傾けながら回転させて移動させる場合にロール状物の端部にシワが発生することを抑制することができる梱包ロール用の当て板部材を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、請求項1の発明は、巻芯にフィルム又はシートを巻き付けたロール状物の端部に配置される円形の当て板部材であって、前記当て板部材は一つの面側のフィルム端部の接面部と接地部とを有するとともに、前記ロール状物の端部と前記接地部との間に前記接地部外周部の変形を吸収する吸収部が形成されていることを特徴とする梱包ロール用の当て板部材に係る。
【0009】
請求項2の発明は、前記吸収部が空間部である請求項1に記載の梱包ロール用の当て板部材に係る。
【0010】
請求項3の発明は、前記吸収部が変形を吸収する弾性部である請求項1に記載の梱包ロール用の当て板部材に係る。
【0011】
請求項4の発明は、前記接面部が小径板面部材よりなり、前記接地部が前記小径板面部材と同心状に配置された大径板面部材からなる請求項1又は2に記載の梱包ロール用の当て板部材に係る。
【0012】
請求項5の発明は、前記当て板部材が接面部が小径部で前記接地部が大径部である円錐台形状である請求項1又は2に記載の梱包ロール用の当て板部材に係る。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明に係る梱包ロール用の当て板部材は、巻芯にフィルム又はシートを巻き付けたロール状物の端部に配置される円形の当て板部材であって、前記当て板部材は一つの面側のフィルム端部の接面部と接地部とを有するとともに、前記ロール状物の端部と前記接地部との間に前記接地部外周部の変形を吸収する吸収部が形成されているため、ロール状物を傾斜させながら回転させて移動させる場合にロール状物の重量の応力が吸収部で吸収されて、ロール状物の端部にシワが発生することを抑制することができる。
【0014】
請求項2の発明は、請求項1において、前記吸収部が空間部であるため、簡易な構成でシワの発生を効果的に抑制することができる。
【0015】
請求項3の発明は、請求項1において、前記吸収部が変形を吸収する弾性部であるため、シワの発生を効果的に抑制することができるとともに、ロール状物の端部を弾性支持することができる。
【0016】
請求項4の発明は、請求項1又は2において、前記接面部が小径板面部材よりなり、前記接地部が前記小径板面部材と同心状に配置された大径板面部材からなるため、当て板部材を極めて簡易な部材で構成することができる。
【0017】
請求項5の発明は、請求項1又は2において、前記当て板部材が接面部が小径部で前記接地部が大径部である円錐台形状であるため、当て板部材を一体成形により容易に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1実施例に係る梱包ロール用の当て板部材が配置されたロール状物の分解斜視図である。
【図2】図1のロール状物の概略側面図である。
【図3】図1の当て板部材の斜視図である。
【図4】ロール状物の傾斜時における図1の当て板部材の状態を表した要部拡大図である。
【図5】第2実施例に係る梱包ロール用の当て板部材が配置されたロール状物の要部の概略側面図である。
【図6】図5の当て板部材の斜視図である。
【図7】ロール状物の傾斜時における図5の当て板部材の状態を表した要部拡大図である。
【図8】第3実施例に係る梱包ロール用の当て板部材が配置されたロール状物の要部の部分断面図である。
【図9】図8の当て板部材の斜視図である。
【図10】ロール状物の傾斜時における図6の当て板部材の状態を表した要部の部分断面図である。
【図11】従来の当て板材が配置されたロール状物を傾斜させた状態を表す概略図である。
【図12】ロール状物の傾斜時における従来の当て板部材の状態を表した要部の部分断面図である。
【図13】ロール状物の端部にシワが発生した状態を表した部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1〜3に示すように、この発明の梱包ロール用の当て板部材10は、巻芯R2にフィルム又はシートを巻着したロール状物Rの端部R1に配置される円形の当て板部材である。この当て板部材10は、一つの面側のフィルム端部R1に当接して該フィルム端部R1を支持する接面部11と、ロール状物Rの立設時に接地される接地部12とを有するとともに、ロール状物Rの端部R1と接地部12との間に接地部12の外周部13の変形を吸収する吸収部15が形成されている。
【0020】
図において、符号14はロール状物Rの巻芯R2を固定するための開口穴部、20は当て板部材10と反対側のロール状物Rの端部R1に配置されたロール径と略等しい円形の当て板部材、R3はロール状物Rの巻芯R2に開口穴部14を介して嵌挿されて当て板部材10,20をロール状物Rに固定するための固定部材、R4はロール状物Rを梱包するためにその外周に巻き付けられる段ボール等からなる保護シートである。
【0021】
この当て板部材10は、ポリプロピレン(PP)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)等の熱可塑性樹脂製、あるいは、木製等の安価で成形性に優れるとともに、軽量で耐久性にも優れた適宜の材料で形成される。
【0022】
図1〜図4に示す第1実施例の当て板部材10Aは、接面部11がロール状物Rのロール径より小径な小径板面部材11Aよりなり、接地部12が小径板面部材11Aと同心状に配置された大径板面部材12Aからなる。この当て板部材10Aは、小径板面部材11Aと大径板面部材12Aとを重ね合わせたり、あるいは、一体成形で製作することにより簡易に構成することができる。また、当て板部材10Aは、ロール状物Rの巻芯に開口穴部14を介して適宜の固定部材により固定される。この当て板部材10Aでは、吸収部15が空間部15Aとして構成される。
【0023】
小径板面部材11A及び大径板面部材12Aの厚みとしては、吸収部15(空間部15A)の高さを十分に確保できるとともに、ロール状物Rの傾斜時に破損しない程度の強度があればよく、例えばそれぞれ5mm〜40mmである。小径板面部材11Aの厚みが5mmより薄い場合、吸収部15の高さを十分に確保することが困難であり、ロール状物Rの傾斜時にロール状物Rの端部R1が大径板面部材12Aに接触する恐れがある。一方、大径板面部材12Aの厚みが5mmより薄い場合、ロール状物Rの傾斜時に破損する恐れがある。また、小径板面部材11Aの厚みが40mmより厚い場合、製造コストがかさんで経済的に不利となる。大径板面部材12Aの厚みが40mmより厚い場合も同様に製造コストがかさんで経済的に不利となる。
【0024】
小径板面部材11Aの直径は、吸収部15(空間部15A)の幅を十分に確保できるとともに、ロール状物Rの端部R1を支持することが可能であればよい。例えば、(ロール状物Rの直径の1/3)〜(ロール状物Rの直径−20mm)である。小径板面部材11Aの直径がロール状物Rの直径の1/3mmより小さい場合、ロール状物Rの直立時にロール状物Rの端部R1を支持することが不十分となり、直立時の安定性が確保できなくなる。また、小径板面部材11Aの直径がロール状物Rの直径−20mmより大きい場合、吸収部15の幅を十分に確保することが困難であり、ロール状物Rの傾斜時に良好な吸収効果を得ることができない恐れがある。
【0025】
大径板面部材12Aの直径は、ロール状物Rの直立時の安定性を確保するとともに、ロール状物Rの保管時に必要なスペースが広くなりすぎることを防止することが可能であればよい。例えば、(ロール状物Rの直径−10mm)〜(ロール状物Rの直径+40mm)である。大径板面部材12Aの直径がロール状物Rの直径−10mmより小さい場合、ロール状物Rの下側の端部R1部分の保護部がなくなり、保管や移動時に他の物との接触等で損傷を受ける恐れがある。また、大径板面部材12Aの直径がロール状物Rの直径+40mmより大きい場合、ロール状物Rの外周部分から大径板面部材12Aが必要以上に突出して保管時に必要なスペースが広くなりすぎる恐れがある。
【0026】
第1実施例の当て板部材10Aでは、図4に示すように、ロール状物Rを傾斜させた場合、ロール状物Rの重量の応力が大径板面部材12Aにかかるため、外周部13がロール状物R側へわずかに変形する。その際、ロール状物Rの端部R1と大径板面部材12Aとの間に吸収部15である空間部15Aが形成されていることにより、外周部13が変形してもロール状物Rの端部R1に接することがないため、ロール状物Rの端部R1が重量の応力の影響を受けることがない。従って、ロール状物Rを傾斜させながら回転させて移動させた場合にロール状物Rにシワが発生することを効果的に抑制することができる。
【0027】
図5〜図7に示す第2実施例の当て板部材10Bは、接面部11が小径部11Bで接地部12が大径部12Bである円錐台形状に構成される。この当て板部材10Bは、小径部11Bと大径部12Bとを一体成形により容易に構成することができる。また、この当て板部材10Bでは、吸収部15が空間部15Bとして構成される。なお、以下の実施例において、第1実施例と同一の符号は同一の構成を表すものとして、その説明を省略する。
【0028】
小径部11Bの直径は、前記小径板面部材11Aと同様に、吸収部15(空間部15A)の幅を十分に確保できるとともに、ロール状物Rの端部R1を支持することが可能であればよく、例えば、(ロール状物Rの直径の1/3)〜(ロール状物Rの直径−20mm)である。また、大径部12Bの直径も、前記大径板面部材12Aと同様に、ロール状物Rの直立時の安定性を確保するとともに、ロール状物Rの保管時に必要なスペースが広くなりすぎることを防止することが可能であればよく、例えば、(ロール状物Rの直径−10mm)〜(ロール状物Rの直径+40mm)である。
【0029】
小径部11Bと大径部12Bとの間隔、すなわち、吸収部15の高さは、ロール状物Rの傾斜時にロール状物Rの端部R1が大径部12Bと接触しない程度であればよく、例えば、5〜40mmである。吸収部15の高さが5mmより低い場合、吸収部15の高さが不十分で、ロール状物Rの傾斜時にロール状物Rの端部R1が大径部12Bに接触する恐れがある。吸収部15の高さが40mmより高い場合、当て板部材10Bが必要以上に大きくなり、製造コストがかさんで経済的に不利となる。
【0030】
第2実施例の当て板部材10Bでは、図7に示すように、ロール状物Rを傾斜させた場合、ロール状物Rの重量の応力が大径部12Bにかかるため、外周部13がロール状物R側へわずかに変形する。その際、ロール状物Rの端部R1と大径部12Bとの間に吸収部15である空間部15Bが形成されていることにより、第1実施例と同様に外周部13が変形してもロール状物Rの端部R1に接することがない。従って、ロール状物Rの端部R1が重量の応力の影響を受けることがなく、ロール状物Rを傾斜させながら回転させて移動させた場合にロール状物Rにシワが発生することを効果的に抑制することができる。
【0031】
図8〜図10に示す第3実施例の当て板部材10Cは、接面部11が小径板面部材11Aであるとともに、接地部12が大径板面部材12Aであり、吸収部15が弾性部15Cとして構成される。弾性部15Cは、吸収部15として外周部13の変形を吸収することに加え、ロール状物Rの直立時に端部R1を弾性支持することができる。弾性部15Cとしては、当て板部材10Cよりも軟性な適宜の材料であればよく、例えば多孔質ウレタンフォーム等が好適に用いられる。
【0032】
この弾性部15Cでは、厚みが小径板面部材11Aの厚みと等しく構成され、例えば、5〜40mmである。弾性部15Cの厚みが5mmより薄い場合、厚みが不十分でロール状物Rの傾斜時に良好な吸収効果を得ることが困難となる。40mmより厚い場合、製造コストがかさんで経済的に不利となる。また、弾性部15Cでは、外径がロール状物Rの直径あるいは大径板面部材12Aの直径と同径に構成される。
【0033】
第3実施例の当て板部材10Cでは、図8に示すように、ロール状物Rの直立時に端部R1を弾性支持することができるため、ロール状物Rの外周端部がたわむ等してシワが発生することを効果的に抑制することができる。また、図10に示すように、ロール状物Rを傾斜させた場合には、ロール状物Rの重量の応力が大径板面部材12Aにかかるため、外周部13がロール状物R側へわずかに変形する。その際、ロール状物Rの端部R1と大径板面部材12Aとの間に吸収部15である弾性部15Cが形成されていることにより、外周部13の変形が弾性的に吸収されてロール状物Rの端部R1が重量の応力の影響を受けることがない。従って、ロール状物Rを傾斜させながら回転させて移動させた場合にロール状物Rにシワが発生することを効果的に抑制することができる。
【0034】
次に、以下の試作例1〜7が端部に配置されたロール状物をそれぞれ10本ずつ用意し、直立状態から約30°傾斜させて、ロール状物を回転させながら直線方向に5m移動させた後、端部付近にシワが発生したロール状物の本数を比較した。なお、ロール状物は、厚み12μm、長さ12000m、幅1000mmの二軸延伸PETフィルムで、外径が448mmであった。
【0035】
試作例1の当て板部材は、直径450mm、厚さ10mmに構成された従来の当て板部材である。
【0036】
試作例2の当て板部材は、直径410mm、厚さ10mmの小径板面部材と、直径450mm、厚さ10mmの大径板面部材とを同心状に重ね合わせて空間部を形成した当て板部材である。
【0037】
試作例3の当て板部材は、直径430mm、厚さ10mmの小径板面部材と、直径450mm、厚さ10mmの大径板面部材とを同心状に重ね合わせて空間部を形成した当て板部材である。
【0038】
試作例4の当て板部材は、直径440mm、厚さ10mmの小径板面部材と、直径450mm、厚さ10mmの大径板面部材とを同心状に重ね合わせて空間部を形成した当て板部材である。
【0039】
試作例5の当て板部材は、直径450mm、厚さ10mmの当て板部材を同心状に2枚重ね合わせた当て板部材である。
【0040】
試作例6の当て板部材は、小径部が直径410mm、大径部が直径450mm、空間部が高さ10mmに構成された円錐台形状の当て板部材である。
【0041】
試作例7の当て板部材は、直径410mm、厚さ10mmの小径板面部材と、直径450mm、厚さ10mmの大径板面部材とを同心状に重ね合わせ、外径450mm、厚さ10mmの多孔質ウレタンフォームからなる弾性部を設けた当て板部材である。
【0042】
【表1】
【0043】
試作例1では、10本中10本全てにシワの発生が確認された。試作例2,3では、10本中10本全てでシワの発生が確認されなかった。試作例4では、10本中3本にシワの発生が確認された。試作例5では、10本中5本にシワの発生が確認された。試作例6,7では、10本中10本全てでシワの発生が確認されなかった。
【0044】
表1の評価結果から理解されるように、試作例1(従来品)では10本全てでシワが発生した。一方、試作例4,5で一部にシワが発生したのに対し、試作例2,3では全くシワが発生しておらず、試作例2,3において良好なシワの抑制効果が得られることがわかった。また、試作例2,3と同様に、試作例6,7,においても良好なシワの抑制効果が得られることがわかった。
【0045】
なお、本発明の梱包ロール用の当て板部材は、前述の実施例のみに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成の一部を適宜に変更して実施することができる。例えば、空間部の形状は、前述の実施例のみに限定されるものではなく、ロール状物の端部と接地部との間に接地部外周部の変形を吸収してロール状物端部のシワの発生を抑制することが可能な空間が形成されれば、どのような形状であっても構わない。
【0046】
また、図示しないが、接面部側が小径部で接地部が大径部である円錐台形状に構成された当て板部材の吸収部を弾性部としてもよい。
【0047】
さらに、実施例では、当て板部材をロール状物の端部に直接配置する構成としたが、当て板部材とロール状物との間に、ロール状物の端面の傷付きを防止するための段ボールや発泡シート等のシート材を設けてもよい。
【符号の説明】
【0048】
10 梱包ロール用の当て板部材
11 接面部
12 接地部
13 外周部
15 吸収部
R ロール状物
【技術分野】
【0001】
本発明は、巻芯にフィルム又はシートを巻き付けたロール状物の端部に配置される梱包ロール用の当て板部材に関する。
【背景技術】
【0002】
合成樹脂等の材料からなるフィルム、紙や布等のシートは、数百〜数万メートルの長尺な帯状に製造され、巻芯に巻き付けてロール状物として保管される。このようなロール状物では、ロール状物の両端部に木製あるいは熱可塑性樹脂製の当て板部材が配置され、段ボール等により適宜梱包されて保管される。
【0003】
上記梱包ロール用の当て板部材としては、例えば、ロール径より大きい略正方形状の板材からなり、板材の略中央部分に形成された開口部にロール状物の巻芯を嵌挿させ、ロール状物を倒して宙吊りで支持するものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、この略正方形状の当て板部材では、出荷等によりロール状物を保管場所から短い距離を移動させる場合であってもフォークリフト等の運搬手段を用いる必要があり、作業が繁雑となっていた。
【0004】
これに対し、ロール状物の両端部にロール径とほぼ等しい円形の当て板部材を配置して、ロール状物を直立させて保管する方式がある。この方式では、図11に示すように、ロール状物Rを短い距離移動させる場合に、ロール状物Rを直立状態から適宜傾けて当て板部材50の端部53のみが接地する状態としながらロール状物Rを回転させることにより、運搬手段を用いなくても人力で容易に移動させることができる。なお、図11において、符号60は当て板部材50と反対側のロール状物Rの端部に配置されたロール径と略等しい円形の当て板部材である。
【0005】
しかしながら、ロール状物Rを傾斜させながら回転させて移動させる場合、図12に示すように、ロール状物Rの重量が当て板部材50に集中するため、当て板部材50の接地部分の外周部53がわずかに変形し、該当て板部材50を介して重量の応力がロール状物Rの端部R1にかかってしまう。これにより、図12,13に示すように、ロール状物Rの端部R1付近に象足と呼ばれるシワWが発生して、商品価値が低下もしくは商品として出荷することができなくなる問題があった。また、当て板部材の変形を抑制するために当て板部材を金属やコンクリート等で形成することも考えられるが、当て板部材の重量やコストの観点から実用性に乏しい問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−83484号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は前記の点に鑑みなされたものであり、ロール状物を傾けながら回転させて移動させる場合にロール状物の端部にシワが発生することを抑制することができる梱包ロール用の当て板部材を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、請求項1の発明は、巻芯にフィルム又はシートを巻き付けたロール状物の端部に配置される円形の当て板部材であって、前記当て板部材は一つの面側のフィルム端部の接面部と接地部とを有するとともに、前記ロール状物の端部と前記接地部との間に前記接地部外周部の変形を吸収する吸収部が形成されていることを特徴とする梱包ロール用の当て板部材に係る。
【0009】
請求項2の発明は、前記吸収部が空間部である請求項1に記載の梱包ロール用の当て板部材に係る。
【0010】
請求項3の発明は、前記吸収部が変形を吸収する弾性部である請求項1に記載の梱包ロール用の当て板部材に係る。
【0011】
請求項4の発明は、前記接面部が小径板面部材よりなり、前記接地部が前記小径板面部材と同心状に配置された大径板面部材からなる請求項1又は2に記載の梱包ロール用の当て板部材に係る。
【0012】
請求項5の発明は、前記当て板部材が接面部が小径部で前記接地部が大径部である円錐台形状である請求項1又は2に記載の梱包ロール用の当て板部材に係る。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明に係る梱包ロール用の当て板部材は、巻芯にフィルム又はシートを巻き付けたロール状物の端部に配置される円形の当て板部材であって、前記当て板部材は一つの面側のフィルム端部の接面部と接地部とを有するとともに、前記ロール状物の端部と前記接地部との間に前記接地部外周部の変形を吸収する吸収部が形成されているため、ロール状物を傾斜させながら回転させて移動させる場合にロール状物の重量の応力が吸収部で吸収されて、ロール状物の端部にシワが発生することを抑制することができる。
【0014】
請求項2の発明は、請求項1において、前記吸収部が空間部であるため、簡易な構成でシワの発生を効果的に抑制することができる。
【0015】
請求項3の発明は、請求項1において、前記吸収部が変形を吸収する弾性部であるため、シワの発生を効果的に抑制することができるとともに、ロール状物の端部を弾性支持することができる。
【0016】
請求項4の発明は、請求項1又は2において、前記接面部が小径板面部材よりなり、前記接地部が前記小径板面部材と同心状に配置された大径板面部材からなるため、当て板部材を極めて簡易な部材で構成することができる。
【0017】
請求項5の発明は、請求項1又は2において、前記当て板部材が接面部が小径部で前記接地部が大径部である円錐台形状であるため、当て板部材を一体成形により容易に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1実施例に係る梱包ロール用の当て板部材が配置されたロール状物の分解斜視図である。
【図2】図1のロール状物の概略側面図である。
【図3】図1の当て板部材の斜視図である。
【図4】ロール状物の傾斜時における図1の当て板部材の状態を表した要部拡大図である。
【図5】第2実施例に係る梱包ロール用の当て板部材が配置されたロール状物の要部の概略側面図である。
【図6】図5の当て板部材の斜視図である。
【図7】ロール状物の傾斜時における図5の当て板部材の状態を表した要部拡大図である。
【図8】第3実施例に係る梱包ロール用の当て板部材が配置されたロール状物の要部の部分断面図である。
【図9】図8の当て板部材の斜視図である。
【図10】ロール状物の傾斜時における図6の当て板部材の状態を表した要部の部分断面図である。
【図11】従来の当て板材が配置されたロール状物を傾斜させた状態を表す概略図である。
【図12】ロール状物の傾斜時における従来の当て板部材の状態を表した要部の部分断面図である。
【図13】ロール状物の端部にシワが発生した状態を表した部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1〜3に示すように、この発明の梱包ロール用の当て板部材10は、巻芯R2にフィルム又はシートを巻着したロール状物Rの端部R1に配置される円形の当て板部材である。この当て板部材10は、一つの面側のフィルム端部R1に当接して該フィルム端部R1を支持する接面部11と、ロール状物Rの立設時に接地される接地部12とを有するとともに、ロール状物Rの端部R1と接地部12との間に接地部12の外周部13の変形を吸収する吸収部15が形成されている。
【0020】
図において、符号14はロール状物Rの巻芯R2を固定するための開口穴部、20は当て板部材10と反対側のロール状物Rの端部R1に配置されたロール径と略等しい円形の当て板部材、R3はロール状物Rの巻芯R2に開口穴部14を介して嵌挿されて当て板部材10,20をロール状物Rに固定するための固定部材、R4はロール状物Rを梱包するためにその外周に巻き付けられる段ボール等からなる保護シートである。
【0021】
この当て板部材10は、ポリプロピレン(PP)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)等の熱可塑性樹脂製、あるいは、木製等の安価で成形性に優れるとともに、軽量で耐久性にも優れた適宜の材料で形成される。
【0022】
図1〜図4に示す第1実施例の当て板部材10Aは、接面部11がロール状物Rのロール径より小径な小径板面部材11Aよりなり、接地部12が小径板面部材11Aと同心状に配置された大径板面部材12Aからなる。この当て板部材10Aは、小径板面部材11Aと大径板面部材12Aとを重ね合わせたり、あるいは、一体成形で製作することにより簡易に構成することができる。また、当て板部材10Aは、ロール状物Rの巻芯に開口穴部14を介して適宜の固定部材により固定される。この当て板部材10Aでは、吸収部15が空間部15Aとして構成される。
【0023】
小径板面部材11A及び大径板面部材12Aの厚みとしては、吸収部15(空間部15A)の高さを十分に確保できるとともに、ロール状物Rの傾斜時に破損しない程度の強度があればよく、例えばそれぞれ5mm〜40mmである。小径板面部材11Aの厚みが5mmより薄い場合、吸収部15の高さを十分に確保することが困難であり、ロール状物Rの傾斜時にロール状物Rの端部R1が大径板面部材12Aに接触する恐れがある。一方、大径板面部材12Aの厚みが5mmより薄い場合、ロール状物Rの傾斜時に破損する恐れがある。また、小径板面部材11Aの厚みが40mmより厚い場合、製造コストがかさんで経済的に不利となる。大径板面部材12Aの厚みが40mmより厚い場合も同様に製造コストがかさんで経済的に不利となる。
【0024】
小径板面部材11Aの直径は、吸収部15(空間部15A)の幅を十分に確保できるとともに、ロール状物Rの端部R1を支持することが可能であればよい。例えば、(ロール状物Rの直径の1/3)〜(ロール状物Rの直径−20mm)である。小径板面部材11Aの直径がロール状物Rの直径の1/3mmより小さい場合、ロール状物Rの直立時にロール状物Rの端部R1を支持することが不十分となり、直立時の安定性が確保できなくなる。また、小径板面部材11Aの直径がロール状物Rの直径−20mmより大きい場合、吸収部15の幅を十分に確保することが困難であり、ロール状物Rの傾斜時に良好な吸収効果を得ることができない恐れがある。
【0025】
大径板面部材12Aの直径は、ロール状物Rの直立時の安定性を確保するとともに、ロール状物Rの保管時に必要なスペースが広くなりすぎることを防止することが可能であればよい。例えば、(ロール状物Rの直径−10mm)〜(ロール状物Rの直径+40mm)である。大径板面部材12Aの直径がロール状物Rの直径−10mmより小さい場合、ロール状物Rの下側の端部R1部分の保護部がなくなり、保管や移動時に他の物との接触等で損傷を受ける恐れがある。また、大径板面部材12Aの直径がロール状物Rの直径+40mmより大きい場合、ロール状物Rの外周部分から大径板面部材12Aが必要以上に突出して保管時に必要なスペースが広くなりすぎる恐れがある。
【0026】
第1実施例の当て板部材10Aでは、図4に示すように、ロール状物Rを傾斜させた場合、ロール状物Rの重量の応力が大径板面部材12Aにかかるため、外周部13がロール状物R側へわずかに変形する。その際、ロール状物Rの端部R1と大径板面部材12Aとの間に吸収部15である空間部15Aが形成されていることにより、外周部13が変形してもロール状物Rの端部R1に接することがないため、ロール状物Rの端部R1が重量の応力の影響を受けることがない。従って、ロール状物Rを傾斜させながら回転させて移動させた場合にロール状物Rにシワが発生することを効果的に抑制することができる。
【0027】
図5〜図7に示す第2実施例の当て板部材10Bは、接面部11が小径部11Bで接地部12が大径部12Bである円錐台形状に構成される。この当て板部材10Bは、小径部11Bと大径部12Bとを一体成形により容易に構成することができる。また、この当て板部材10Bでは、吸収部15が空間部15Bとして構成される。なお、以下の実施例において、第1実施例と同一の符号は同一の構成を表すものとして、その説明を省略する。
【0028】
小径部11Bの直径は、前記小径板面部材11Aと同様に、吸収部15(空間部15A)の幅を十分に確保できるとともに、ロール状物Rの端部R1を支持することが可能であればよく、例えば、(ロール状物Rの直径の1/3)〜(ロール状物Rの直径−20mm)である。また、大径部12Bの直径も、前記大径板面部材12Aと同様に、ロール状物Rの直立時の安定性を確保するとともに、ロール状物Rの保管時に必要なスペースが広くなりすぎることを防止することが可能であればよく、例えば、(ロール状物Rの直径−10mm)〜(ロール状物Rの直径+40mm)である。
【0029】
小径部11Bと大径部12Bとの間隔、すなわち、吸収部15の高さは、ロール状物Rの傾斜時にロール状物Rの端部R1が大径部12Bと接触しない程度であればよく、例えば、5〜40mmである。吸収部15の高さが5mmより低い場合、吸収部15の高さが不十分で、ロール状物Rの傾斜時にロール状物Rの端部R1が大径部12Bに接触する恐れがある。吸収部15の高さが40mmより高い場合、当て板部材10Bが必要以上に大きくなり、製造コストがかさんで経済的に不利となる。
【0030】
第2実施例の当て板部材10Bでは、図7に示すように、ロール状物Rを傾斜させた場合、ロール状物Rの重量の応力が大径部12Bにかかるため、外周部13がロール状物R側へわずかに変形する。その際、ロール状物Rの端部R1と大径部12Bとの間に吸収部15である空間部15Bが形成されていることにより、第1実施例と同様に外周部13が変形してもロール状物Rの端部R1に接することがない。従って、ロール状物Rの端部R1が重量の応力の影響を受けることがなく、ロール状物Rを傾斜させながら回転させて移動させた場合にロール状物Rにシワが発生することを効果的に抑制することができる。
【0031】
図8〜図10に示す第3実施例の当て板部材10Cは、接面部11が小径板面部材11Aであるとともに、接地部12が大径板面部材12Aであり、吸収部15が弾性部15Cとして構成される。弾性部15Cは、吸収部15として外周部13の変形を吸収することに加え、ロール状物Rの直立時に端部R1を弾性支持することができる。弾性部15Cとしては、当て板部材10Cよりも軟性な適宜の材料であればよく、例えば多孔質ウレタンフォーム等が好適に用いられる。
【0032】
この弾性部15Cでは、厚みが小径板面部材11Aの厚みと等しく構成され、例えば、5〜40mmである。弾性部15Cの厚みが5mmより薄い場合、厚みが不十分でロール状物Rの傾斜時に良好な吸収効果を得ることが困難となる。40mmより厚い場合、製造コストがかさんで経済的に不利となる。また、弾性部15Cでは、外径がロール状物Rの直径あるいは大径板面部材12Aの直径と同径に構成される。
【0033】
第3実施例の当て板部材10Cでは、図8に示すように、ロール状物Rの直立時に端部R1を弾性支持することができるため、ロール状物Rの外周端部がたわむ等してシワが発生することを効果的に抑制することができる。また、図10に示すように、ロール状物Rを傾斜させた場合には、ロール状物Rの重量の応力が大径板面部材12Aにかかるため、外周部13がロール状物R側へわずかに変形する。その際、ロール状物Rの端部R1と大径板面部材12Aとの間に吸収部15である弾性部15Cが形成されていることにより、外周部13の変形が弾性的に吸収されてロール状物Rの端部R1が重量の応力の影響を受けることがない。従って、ロール状物Rを傾斜させながら回転させて移動させた場合にロール状物Rにシワが発生することを効果的に抑制することができる。
【0034】
次に、以下の試作例1〜7が端部に配置されたロール状物をそれぞれ10本ずつ用意し、直立状態から約30°傾斜させて、ロール状物を回転させながら直線方向に5m移動させた後、端部付近にシワが発生したロール状物の本数を比較した。なお、ロール状物は、厚み12μm、長さ12000m、幅1000mmの二軸延伸PETフィルムで、外径が448mmであった。
【0035】
試作例1の当て板部材は、直径450mm、厚さ10mmに構成された従来の当て板部材である。
【0036】
試作例2の当て板部材は、直径410mm、厚さ10mmの小径板面部材と、直径450mm、厚さ10mmの大径板面部材とを同心状に重ね合わせて空間部を形成した当て板部材である。
【0037】
試作例3の当て板部材は、直径430mm、厚さ10mmの小径板面部材と、直径450mm、厚さ10mmの大径板面部材とを同心状に重ね合わせて空間部を形成した当て板部材である。
【0038】
試作例4の当て板部材は、直径440mm、厚さ10mmの小径板面部材と、直径450mm、厚さ10mmの大径板面部材とを同心状に重ね合わせて空間部を形成した当て板部材である。
【0039】
試作例5の当て板部材は、直径450mm、厚さ10mmの当て板部材を同心状に2枚重ね合わせた当て板部材である。
【0040】
試作例6の当て板部材は、小径部が直径410mm、大径部が直径450mm、空間部が高さ10mmに構成された円錐台形状の当て板部材である。
【0041】
試作例7の当て板部材は、直径410mm、厚さ10mmの小径板面部材と、直径450mm、厚さ10mmの大径板面部材とを同心状に重ね合わせ、外径450mm、厚さ10mmの多孔質ウレタンフォームからなる弾性部を設けた当て板部材である。
【0042】
【表1】
【0043】
試作例1では、10本中10本全てにシワの発生が確認された。試作例2,3では、10本中10本全てでシワの発生が確認されなかった。試作例4では、10本中3本にシワの発生が確認された。試作例5では、10本中5本にシワの発生が確認された。試作例6,7では、10本中10本全てでシワの発生が確認されなかった。
【0044】
表1の評価結果から理解されるように、試作例1(従来品)では10本全てでシワが発生した。一方、試作例4,5で一部にシワが発生したのに対し、試作例2,3では全くシワが発生しておらず、試作例2,3において良好なシワの抑制効果が得られることがわかった。また、試作例2,3と同様に、試作例6,7,においても良好なシワの抑制効果が得られることがわかった。
【0045】
なお、本発明の梱包ロール用の当て板部材は、前述の実施例のみに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成の一部を適宜に変更して実施することができる。例えば、空間部の形状は、前述の実施例のみに限定されるものではなく、ロール状物の端部と接地部との間に接地部外周部の変形を吸収してロール状物端部のシワの発生を抑制することが可能な空間が形成されれば、どのような形状であっても構わない。
【0046】
また、図示しないが、接面部側が小径部で接地部が大径部である円錐台形状に構成された当て板部材の吸収部を弾性部としてもよい。
【0047】
さらに、実施例では、当て板部材をロール状物の端部に直接配置する構成としたが、当て板部材とロール状物との間に、ロール状物の端面の傷付きを防止するための段ボールや発泡シート等のシート材を設けてもよい。
【符号の説明】
【0048】
10 梱包ロール用の当て板部材
11 接面部
12 接地部
13 外周部
15 吸収部
R ロール状物
【特許請求の範囲】
【請求項1】
巻芯にフィルム又はシートを巻き付けたロール状物の端部に配置される円形の当て板部材であって、前記当て板部材は一つの面側のフィルム端部の接面部と接地部とを有するとともに、前記ロール状物の端部と前記接地部との間に前記接地部外周部の変形を吸収する吸収部が形成されていることを特徴とする梱包ロール用の当て板部材。
【請求項2】
前記吸収部が空間部である請求項1に記載の梱包ロール用の当て板部材。
【請求項3】
前記吸収部が変形を吸収する弾性部である請求項1に記載の梱包ロール用の当て板部材。
【請求項4】
前記接面部が小径板面部材よりなり、前記接地部が前記小径板面部材と同心状に配置された大径板面部材からなる請求項1又は2に記載の梱包ロール用の当て板部材。
【請求項5】
前記当て板部材が接面部が小径部で前記接地部が大径部である円錐台形状である請求項1又は2に記載の梱包ロール用の当て板部材。
【請求項1】
巻芯にフィルム又はシートを巻き付けたロール状物の端部に配置される円形の当て板部材であって、前記当て板部材は一つの面側のフィルム端部の接面部と接地部とを有するとともに、前記ロール状物の端部と前記接地部との間に前記接地部外周部の変形を吸収する吸収部が形成されていることを特徴とする梱包ロール用の当て板部材。
【請求項2】
前記吸収部が空間部である請求項1に記載の梱包ロール用の当て板部材。
【請求項3】
前記吸収部が変形を吸収する弾性部である請求項1に記載の梱包ロール用の当て板部材。
【請求項4】
前記接面部が小径板面部材よりなり、前記接地部が前記小径板面部材と同心状に配置された大径板面部材からなる請求項1又は2に記載の梱包ロール用の当て板部材。
【請求項5】
前記当て板部材が接面部が小径部で前記接地部が大径部である円錐台形状である請求項1又は2に記載の梱包ロール用の当て板部材。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−86889(P2012−86889A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−237792(P2010−237792)
【出願日】平成22年10月22日(2010.10.22)
【出願人】(592184876)フタムラ化学株式会社 (60)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月22日(2010.10.22)
【出願人】(592184876)フタムラ化学株式会社 (60)
【Fターム(参考)】
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