説明

棚装置及びそれを備えたインキュベータ

【課題】棚支柱からの受け部材の脱落を防止することができる棚装置及びそれを備えたインキュベータを提供する。
【解決手段】 棚装置1は、一対の棚支柱8、9間に渡って受け部材11を架設し、この受け部材11に棚を保持させて成るものであって、受け部材に形成された一対の係合爪11C、11Dと、両棚支柱にそれぞれ複数形成され、受け部材の両係合爪がそれぞれ係脱可能に係合する係合孔14、18とを備え、棚支柱は、相互の間隔を変更可能とされており、両棚支柱間の間隔を変更することにより、係合爪を係合孔に係脱可能な第1の状態と、係合爪が係合孔に係合した状態で受け部材の移動が規制される第2の状態とを選択可能とされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一対の棚支柱間に渡って受け部材を架設し、この受け部材に棚を保持させて成る棚装置及びそれを備えたインキュベータに関するものである。
【背景技術】
【0002】
細胞や微生物(培養物)の培養を行うインキュベータは、培養室内をこれら培養物の培養に適した温度・湿度・ガス環境とするものであるが、前方に開口するこの培養室内には、培養物を収容した複数の容器(シャーレ等)を載置するために棚装置が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この場合棚装置は、培養室の左右側壁にそれぞれ取り付けられた前後一対ずつの棚支柱と、両側壁前後の各棚支柱間に渡ってそれぞれ架設された左右一対の受け部材と、両受け部材間に渡って保持された棚とから構成されている。この場合、受け部材には下壁とその上方に間隔を存して設けられた上壁とが形成されており、棚の左右両端部は両受け部材の下壁と上壁間に前方から挿入されて安定的に保持される構成とされていた。
【特許文献1】特開2000−166536号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、各受け部材は棚の高さを変更可能としなければならない関係上、それに形成された前後の係合爪を前後の棚支柱に上下に渡って複数形成された係合孔に係合させることで取り付けられているため、棚を培養室から取り出す際等に、例えば手前側を高く少許傾けてしまうだけで係合爪が係合孔から外れ、受け部材が脱落してしまう事故が多発していた。
【0005】
本発明は、係る従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、棚支柱からの受け部材の脱落を防止することができる棚装置及びそれを備えたインキュベータを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の棚装置は、一対の棚支柱間に渡って受け部材を架設し、この受け部材に棚を保持させて成るものであって、受け部材に形成された一対の係合爪と、両棚支柱にそれぞれ複数形成され、受け部材の両係合爪がそれぞれ係脱可能に係合する係合孔とを備え、棚支柱は、相互の間隔を変更可能とされており、両棚支柱間の間隔を変更することにより、係合爪を係合孔に係脱可能な第1の状態と、係合爪が係合孔に係合した状態で受け部材の移動が規制される第2の状態とを選択可能とされていることを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明の棚装置は、上記において受け部材は、上下に対向する下壁と上壁とを備え、棚はこれら下壁及び上壁間に挿入されて保持されることを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明の棚装置は、上記各発明において第2の状態で両棚支柱間の間隔変更を禁止するためのストッパを備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項4の発明のインキュベータは、培養室を備え、この培養室内において培養物の培養に適した環境を構成するものであって、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の棚装置を培養室内に備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、一対の棚支柱間に渡って受け部材を架設し、この受け部材に棚を保持させて成る棚装置において、受け部材に形成された一対の係合爪と、両棚支柱にそれぞれ複数形成され、受け部材の両係合爪がそれぞれ係脱可能に係合する係合孔とを備え、棚支柱は、相互の間隔を変更可能とされており、両棚支柱間の間隔を変更することにより、係合爪を係合孔に係脱可能な第1の状態と、係合爪が係合孔に係合した状態で受け部材の移動が規制される第2の状態とを選択可能とされているので、棚の高さを変更する際には、棚支柱を第1の状態とすることで、受け部材の係合爪を棚支柱の係合孔に係脱可能とし、棚支柱に対する受け部材の位置を変更して棚の高さを任意に変更することができる。
【0011】
そして、受け部材の係合爪を棚支柱の何れかの係合孔に係合させ、その状態で位置を確定する場合には、棚支柱相互の間隔を変更して第2の状態とするだけで、受け部材はその係合爪と棚支柱の係合孔とが係合した状態で移動が規制されるようになる。これにより、棚を受け部材に保持させる際や受け部材から取り外す際などに、係合爪と係合孔との係合が解除されて受け部材が脱落してしまう不都合を防止することができるようになるものである。
【0012】
特に、請求項2の発明のように受け部材が上下に対向する下壁と上壁とを備えた構造で、棚がこれら下壁及び上壁間に挿入されて保持される場合には、棚を操作する際の力が受け部材に加わり易く、本発明は極めて有効となる。
【0013】
また、請求項3の発明のように前記第2の状態で両棚支柱間の間隔変更を禁止するためのストッパを設ければ、誤って棚支柱間の間隔が変更されてしまう不都合も未然に回避できるようになる。
【0014】
そして、係る棚装置を培養室内において培養物の培養に適した環境を構成するインキュベータの培養室内に用いれば、受け部材の脱落で貴重な培養物が損傷を受けたり、容器が破損して培養室内が汚染される不都合を防止することができるようになり、安定且つ安全な培養作業に極めて効果的なものとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次に、図面に基づき本発明の実施形態を詳述する。図1は本発明の棚装置1を適用した実施例のインキュベータ2の概略縦断側面図、図2は本発明の棚装置1を分解したインキュベータ2の培養室3内の透視斜視図、図3は本発明の棚装置1を説明する拡大図である。
【0016】
本発明を適用した実施例のインキュベータ2は、断熱箱体4とこの断熱箱体4内に構成された前面が開口する培養室3と、この培養室3の前面開口を開閉自在に閉塞する内扉6及び外扉7とから構成されている。そして、この培養室3内は図示しないヒータと加湿装置により、細胞や微生物等の培養物の培養に適した所定の温度(+37℃程度)/湿度(90%以上の高湿度)とされると共に、培養室3内に供給される窒素、酸素、二酸化炭素等のガス量を調整することで、培養物の培養に適した所定のガス濃度とされる。
【0017】
この培養室3の左右両側壁3A、3B(被取付壁)の内面には、前後に棚支柱8、9がそれぞれ一対ずつ上下方向に延在して取り付けられている。各棚支柱8、9は平断面が略コ字状を呈している。また、左右前側の棚支柱8、8は相互に対向する位置にあって培養室3の左右方向の中央の面に対して対称形状を呈しており、左右後側の棚支柱9、9も相互に対向する位置にあって同様に培養室3の左右方向の中央の面に対して対称形状を呈している。従って、図2以外の説明では培養室3の左側壁3Aの棚支柱8、9を用いて説明する。
【0018】
両側壁3A、3Bの各棚支柱8、9にはそれらに渡って受け部材11が前後に延在してそれぞれ取り付けられており、左右の受け部材11、11に棚12の左右縁部が保持される。これら棚12、受け部材11、11及び棚支柱8、9、及び、棚支柱8、9は何れのステンレス等の金属によって形成されており、これらによって本発明の棚装置1が構成される。
【0019】
この場合、左右の受け部材11も培養室3の左右方向の中央の面に対して対称形状を呈しているので、以後の説明では培養室3の左側壁3Aの棚支柱8、9に架設された受け部材11を用いて説明する。受け部材11にはレール状の下壁11A及び上壁11Bが形成されており、それらの間の空間は前後及び培養室3の内方に向けて開放されている。棚12の左右縁部はこれら受け部材11、11の下壁11A及び上壁11B間に前方から挿入され、下壁11Aに摺動自在に載置されると共に、上壁11Bは棚12の上面に摺動自在に当接するか、或いは、近接する。これにより、棚12は受け部材11、11の下壁11Aと上壁11B間に安定的に保持されることになる。従って、棚12を取り付け、或いは、取り外す際には前方から受け部材11の下壁11A、上壁11B間に抜き差しすることになる。
【0020】
受け部材11の側壁3A側の面(向かって右側の受け部材11の場合には側壁3B側の面)の前後には、係合爪11C、11Dが切り起こし形成されている。両係合爪11C、11Dは側壁3A側に所定寸法(棚支柱8、9の厚さ寸法+クリアランス分)突出した後、下方に屈曲して降下する形状とされている。
【0021】
一方、前側の棚支柱8の側壁3Aと離間した面(対向する棚支柱8側の面)には上下方向に渡って複数の係合孔14・・・が形成されており、更に、上下端部には取付孔16、16が形成されている。係合孔14は図2、図3に示されるように全体としては係合爪11C(一方の係合爪)より少許幅の大なる長方形状を呈しており、その底辺からは更に前方(後側の(他方の)棚支柱9より離間する方向)に所定寸法で延在した切込14A(係合溝)が形成されている。
【0022】
また、上下の取付孔16、16は、側壁3A(向かって右側の棚支柱8では側壁3B)前部の上下に取り付けられた取付ビス(取付部)17の頭部が通過可能な大径部16Aと、この大径部16Aから上方に連続して延在し、取付ビス17の頭部が通過不可能な第1の係合部16Bと、大径部16Aから前方(後側の(他方の)棚支柱9より離間する方向)に連続して所定距離延在した後、上方に屈曲し、取付ビス17の頭部が通過不可能な第2の係合部16Cから成る。
【0023】
他方、後側の棚支柱9の側壁3Aと離間した面(対向する棚支柱9側の面)にも上下方向に渡って複数の係合孔18・・・が形成されており、更に、上下端部には取付孔19、19が形成されている。係合孔18は図2、図3に示されるように全体としては係合爪11D(他方の係合爪)より少許幅の大なる長方形状を呈しており、その底辺からは更に後方(前側の(一方の)棚支柱8より離間する方向)に所定寸法で延在した切込18A(係合溝)が形成されている。
【0024】
また、上下の取付孔19、19は、側壁3A(向かって右側の棚支柱8では側壁3B)後部の上下に取り付けられた取付ビス(取付部)21の頭部が通過可能な大径部19Aと、この大径部19Aから上方に連続して延在し、取付ビス21の頭部が通過不可能な係合部19Bから成る。
【0025】
各図中23は矩形ステンレス板から成るストッパであり、取付ビス17、21の頭部が通過可能な大径の位置決め孔23Aと、その下方に形成されて化粧ビス(手指にて操作できるビス)24が差し込まれるビス孔23Bとを有している。また、棚支柱8の上端の取付孔16の第2の係合部16Cの下方及び棚支柱9の上端の取付孔19の大径部19Aの下側には化粧ビス24が螺合するビス孔26、27がそれぞれ形成されている。
【0026】
以上の構成で、次に図4乃至図9を参照しながら本発明の棚装置1の組立手順を説明する。最初に後側の棚支柱9、9を培養室3内に取り付ける。その場合は先ず棚支柱9の上下の取付孔19、19の大径部19Aに上下の取付ビス21、21の頭部を通過させ、その後引き下ろして(自重で降下する)取付ビス21、21を上下の取付孔19、19の係合部19Bに係合させる。次に、ストッパ23を上側の取付孔19に宛がってその位置決め孔23Aに上側の取付ビス21の頭部を通過させる。その状態でビス孔23Bはビス孔27に合致する。そして、最後に化粧ビス24をビス孔23Bに差し込み、ビス孔27に螺合させることでストッパ23を棚支柱9に固定する。
【0027】
この状態では棚支柱9を上方に移動させようとしても、上側の取付ビス21がストッパ23の位置決め孔23Aの縁部に引っ掛かって移動できなくなるので、取付ビス21、21が棚支柱9の取付孔19、19の係合部19Bから外れることはない。これにより、棚支柱9は安定的に側壁3A、3Bの内面に取り付けられる。
【0028】
次に、前側の棚支柱8、8を培養室3内に取り付ける。その場合は先ず棚支柱8の上下の取付孔16、16の大径部16Aに上下の取付ビス17、17の頭部を通過させ、その後引き下ろして(自重で降下する)取付ビス17、17を上下の取付孔16、16の第1の係合部16Bに係合させる。この状態が図4の左、図5、図6の状態である(第1の状態)。
【0029】
取付ビス17が取付孔16の第1の係合部16Bに係合しているこの第1の状態では、前側の棚支柱8は後側の棚支柱9から離間し、両棚支柱8、9間の間隔は広くなっており、実施例では棚支柱8の係合孔14の切込14Aの入口(後端)と棚支柱9の係合孔18の切込18Aの入口(前端)間の寸法が、受け部材11の前側の係合爪11C前端から後側の係合爪11D後端までの寸法より大きくなるように設定されている。
【0030】
この状態で棚12の高さ位置を確定し、その高さの係合孔14、18を選択して受け部材11を前後の棚支柱8、9に渡って架設する。この第1の状態では受け部材11の後の係合爪11Dを切込18A前側の係合孔18の広い箇所に対応させたときに、前側の係合爪11Cは切込14A後側の係合孔14の広い箇所に対応するので、両係合爪11C、11Dは各棚支柱8、9の係合孔14、18に係脱可能に係合できる(図5、図6)。
【0031】
次に、受け部材11を後方(他方の棚支柱9方向)に移動させると、後側の係合爪11Dが棚支柱9の係合孔18の切込18A内に進入して係合する。この状態で、係合爪11Dは上下及び後方への移動が阻止される(図4中央、図7、図8)。
【0032】
次に、前側の棚支柱8を持ち上げて第1の係合部16Bから取付ビス17を外し、その状態で、棚支柱8を奥側(棚支柱9に接近する方向)に移動させる。この動作で取付ビス17は取付孔16の大径部16Aを経て前方に移動し、最終的に第2の係合部16Cの下まで至る。そして、引き下ろせば(自重で降下する)取付ビス17は取付孔16の第2の係合部16Cに進入して係合する(第2の状態)。本発明の棚装置1は、係る棚支柱8の簡単な操作で、棚支柱8、9の第1の状態と第2の状態とを選択できる。
【0033】
この第2の状態では、両棚支柱8、9間の間隔は図5、図6の状態よりも狭くなる。
実施例ではこの第2の状態で、棚支柱8の係合孔14の切込14Aの奥端(前端)と棚支柱9の係合孔18の切込18Aの奥端(後端)間の寸法が、受け部材11の前側の係合爪11C前端から後側の係合爪11D後端までの寸法に略合致するように設定されている。これにより、受け部材11の前側の係合爪11Cは棚支柱8の係合孔14の切込14A内に進入して係合するので、係合爪11Cは上下及び前方への移動が阻止される(図4右側、図1、図3、図9)。また、後側の係合爪11Dも同時に切込18A内に進入しているので、受け部材11は上下、前後左右方向の何れの方向にも移動が規制(阻止)される。従って、係合爪11C、11Dが係合孔14、18から外れることは無くなる。
【0034】
最後に、ストッパ23を上側の取付孔16に宛がってその位置決め孔23Aに上側の取付ビス17の頭部を通過させる。その状態でビス孔23Bはビス孔26に合致する。そして、最後に化粧ビス24をビス孔23Bに差し込み、ビス孔26に螺合させることでストッパ23を棚支柱8に固定する。
【0035】
この状態では棚支柱8を上方に移動させようとしても、上側の取付ビス17がストッパ23の位置決め孔23Aの縁部に引っ掛かって移動できなくなるので、取付ビス17、17が棚支柱8の取付孔16、16の第2の係合部16Cから外れることはない。これにより、棚支柱8は安定的に側壁3A、3Bの内面に取り付けられる。
【0036】
このように棚支柱8、9を取り付け、受け部材11を架設した後、棚12の左右縁部を左右の受け部材11、11の下壁11A、上壁11B間に前方から差し込み、棚12を保持させる。これによって棚装置1は完成する。
【0037】
ここで、棚12を培養室3内から引き出そうとして、例えば手前側が上になるように傾ける力が加わった場合、棚12は受け部材11の下壁11A、上壁11B間に保持されているので、受け部材11にも前側が引き上げられる方向の力が加わる。しかしながら、本発明では受け部材11はその前後の係合爪11C、11Dが棚支柱8、9の係合孔14、18に安定的に係合しており、何れの方向にも移動できないように規制されているので、係る場合にも係合爪11Cや11Dが係合孔14、18から外れて受け部材11が脱落することは無い。従って、下方の棚12に上に載置された培養容器(シャーレ)に落下した受け部材11が当たり、破損して貴重な試料が損傷を受けたり、培養室3内が汚染される不都合も未然に回避される。
【0038】
また、ストッパ23によって棚支柱8、9の移動も阻止されているので、前記第2の状態で両棚支柱8、9間の間隔変更を禁止され、誤って棚支柱8、9間の間隔が変更されてしまう不都合も未然に回避できる。
【0039】
ここで、棚12の高さを変更する際には、化粧ビス24を緩めて前側の棚支柱8のストッパ23を外し、棚支柱8を引き上げて取付ビス17を取付孔16の第2の係合部16Cから離脱させて、棚支柱8を前方(棚支柱9から離間する方向)に移動させ、取付ビス17を第1の係合部16Bに係合させることで前述した第1の状態とする。この状態では受け部材11の係合爪11C、11Dは棚支柱8、9の係合孔14、18に係脱可能であるので、受け部材11を外して異なる高さの係合孔14、18に係合させ、前述同様に棚支柱8、9の間隔を狭めて第2の状態とすればよい。このように、棚12の高さも任意且つ容易に変更することができる。
【0040】
尚、実施例ではインキュベータに本発明の棚装置を適用したが、請求項4以外はそれに限らず、冷蔵庫や貯蔵庫、通常のキャビネット等にも本発明は有効である。また、実施例では棚支柱8、9間の間隔を狭めることで第2の状態としたが、それに限らず、広げることで第2の状態としてもよい。その場合は係合孔14、18の切込14A、18Aがそれぞれ実施例とは逆方向に延在するかたちとなる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の棚装置を適用した実施例のインキュベータの概略縦断側面図である。
【図2】本発明の棚装置を分解したインキュベータの培養室内の透視斜視図である。
【図3】本発明の棚装置(第2の状態)を説明する拡大図である。
【図4】本発明の棚装置の棚支柱間の間隔変更手順を説明する図である。
【図5】本発明の棚装置の棚支柱が第1の状態であるときの拡大図である。
【図6】本発明の棚装置が図5の状態であるときのインキュベータの概略縦断側面図である。
【図7】本発明の棚装置の棚支柱が第1の状態であるときのもう一つの拡大図である。
【図8】本発明の棚装置が図7の状態であるときのインキュベータの概略縦断側面図である。
【図9】本発明の棚装置が図3の状態であるときのインキュベータの概略縦断側面図である。
【符号の説明】
【0042】
1 棚装置
2 インキュベータ
3 培養室
8、9 棚支柱
11 受け部材
11A 下壁
11B 上壁
11C、11D 係合爪
12 棚
14、18 係合孔
14A、18A 切込
16、19 取付孔
16A、19A 大径部
16B 第1の係合部
16C 第2の係合部
17、21 取付ビス
23 ストッパ
24 化粧ビス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の棚支柱間に渡って受け部材を架設し、該受け部材に棚を保持させて成る棚装置であって、
前記受け部材に形成された一対の係合爪と、前記両棚支柱にそれぞれ複数形成され、前記受け部材の両係合爪がそれぞれ係脱可能に係合する係合孔とを備え、
前記棚支柱は、相互の間隔を変更可能とされており、両棚支柱間の間隔を変更することにより、前記係合爪を前記係合孔に係脱可能な第1の状態と、前記係合爪が前記係合孔に係合した状態で前記受け部材の移動が規制される第2の状態とを選択可能とされていることを特徴とする棚装置。
【請求項2】
前記受け部材は、上下に対向する下壁と上壁とを備え、前記棚は該下壁及び上壁間に挿入されて保持されることを特徴とする請求項1に記載の棚装置。
【請求項3】
前記第2の状態で前記両棚支柱間の間隔変更を禁止するためのストッパを備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の棚装置。
【請求項4】
培養室を備え、該培養室内において培養物の培養に適した環境を構成するインキュベータであって、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の棚装置を前記培養室内に備えたことを特徴とするインキュベータ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2008−12014(P2008−12014A)
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−185265(P2006−185265)
【出願日】平成18年7月5日(2006.7.5)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】