説明

植物の二酸化炭素吸収実験装置

【課題】 実験者に対し、簡単な操作で、植物の光合成の作用を正確に且つ分かり易く把握させる実験装置を提供すること。
【解決手段】 外側に配置された受話器13と、鉢に保持された植物Pの葉部分が収容される密閉空間Sを有する筐体20と、密閉空間S内に設置され、当該密閉空間S内の二酸化炭素の濃度を検出する二酸化炭素濃度センサ21と、密閉空間S内に設置され、当該密閉空間S内の温度及び湿度をそれぞれ検出する温度湿度センサ22と、密閉空間Sの外側複数箇所に配置された照明装置24と、二酸化炭素濃度センサ21による検出値を基に、植物Pによる二酸化炭素の吸収状態に関するデータを求めるデータ検出部50と、このデータ検出部50で求めたデータを表示するディスプレイ51とを備えて二酸化炭素吸収実験装置10が構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物の二酸化炭素吸収実験装置に係り、更に詳しくは、植物の種類若しくはその周囲の環境を変化させることで、植物の二酸化炭素の吸収量や吸収速度の変化を正確に把握することができ、光合成の学習に好適となる植物の二酸化炭素吸収実験装置に関する。
【背景技術】
【0002】
小学生等の子供に植物の光合成を学習させるための実験装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この実験装置は、植物の葉が内部に収容される密閉容器と、この密閉容器内に収容されるとともに、ロウソクが取り付けられたロウソク固定具とを備えており、次の手順で光合成の実験が行われる。先ず、点火されたロウソクを密閉容器内に収容した上で、容器内を密閉状態とし、ロウソクの炎が消えてから、すなわち、無酸素状態になってから、一定時間照明を行った後で、ロウソク固定具を外に出して新たに点火されたロウソクを密閉容器内に入れて燃焼させる。そして、その燃焼時間を測定することで、光合成によって生成された酸素量の見当が付き、植物の葉から酸素が生成される光合成の様子を実験者に示すことができる。
【特許文献1】特開平6−35399号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前記実験装置にあっては、光の具合の相違、植物の種類や状態の相違等による比較実験を行う際に、光合成による作用の差を正確に把握できないという不都合がある。すなわち、前記実験装置では、実験過程で容器内の栓を外してロウソク固定具の出し入れが必要であり、その際、容器内に空気中の酸素が混入する虞がある。このため、折角、容器内を無酸素状態にしても、その後のロウソク固定具の出し入れにより容器内に酸素が混入し、当該容器内は、光合成により生成された酸素のみで無くなってしまう。従って、前述のような比較実験を行う際には、ロウソク固定具の出し入れ作業を常に一定の状態で行わなければ正確な対比ができず、その出し入れ作業は人為的に行われることから、比較実験を正確に行うのは困難である。
【0004】
また、一回の実験の中で、ロウソクへの点火作業やロウソク固定具の出し入れ作業等、ある程度の人為的な作業が必要となることから、その作業が面倒になるばかりか、展示会等で参加者に実験を体験させるような場合に、一参加者当たりに要する時間が長くなり、多くの参加者に効率良く実験をさせることができない。
【0005】
更に、前記実験装置にあっては、ロウソクの炎の燃焼時間を測定することで、光合成による植物の二酸化炭素の吸収量についてはある程度見当が付くものの、二酸化炭素の吸収速度を測定することはできない。
【0006】
本発明は、このような不都合に着目して案出されたものであり、その目的は、実験者に対し、簡単な操作で、植物の光合成の作用を正確に且つ分かり易く把握させることに寄与する植物の二酸化炭素吸収実験装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)前記目的を達成するため、本発明は、植物の少なくとも一部が収容される密閉空間と、この密閉空間内の環境を変える環境変化手段と、前記密閉空間内の二酸化炭素の濃度を検出する二酸化炭素濃度センサと、この二酸化炭素濃度センサの検出値に基づくデータを表示する表示手段とを備える、という構成を採っている。
【0008】
(2)また、前記二酸化炭素濃度センサの検出値から、前記植物による二酸化炭素の吸収状態に関するデータを求めるデータ検出部を更に備える、という構成を併せて採ることができる。
【0009】
(3)更に、前記環境変化手段は、前記密閉空間内に二酸化炭素を任意に供給可能な二酸化炭素供給手段を含む、という構成を採用することが好ましい。
【0010】
(4)ここで、前記二酸化炭素供給手段は、前記密閉空間の外側に配置されて実験者の息が吹き込まれる吹込手段と、当該吹込手段に吹き込まれた息を前記密閉空間内に導く供給ポンプとを備え、実験者が吐き出す二酸化炭素を前記密閉空間内に任意に供給する、という構成を採用することができる。
【0011】
(5)また、前記環境変化手段は、前記密閉空間内の明るさを調節可能な光調節手段を含む、という構成を併せて採用することができる。
【0012】
(6)更に、前記環境変化手段は、前記密閉空間内の温度及び湿度を制御可能な温度湿度制御手段を含む、という構成を採用することが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
前記(1)の構成によれば、密閉空間内の環境を変えることで、当該密閉空間内の二酸化炭素の濃度の変化が簡単に分かり、しかも、実験中には、密閉空間に対する酸素の出入りを無くすことができるため、簡単な操作で、植物の光合成の作用を正確に且つ分かり易く実験者に把握させることができ、展示会等の公開実験に好適となる。
【0014】
前記(2)のように構成することで、植物における二酸化炭素の吸収量や吸収速度等のデータを実験者に示すことができ、実験者に光合成の作用をより分かり易く理解させることができる。
【0015】
前記(3)の構成によれば、植物に対する二酸化炭素の供給量を相違させて実験することが可能になり、その相違に伴う光合成の作用の相違を明確に示すことができる。
【0016】
前記(4)の構成によれば、実験者が吐き出す二酸化炭素を植物に直接供給し、当該二酸化炭素が植物に消費される様子を実験者に明確に示すことができ、生態系における人間と植物の関係をより具体的に実験者に理解させることができる。
【0017】
前記(5)の構成によれば、植物が受ける光の明るさを相違させて実験することが可能になり、その相違に伴う光合成の作用の相違を明確に示すことができる。
【0018】
前記(6)の構成によれば、植物の周囲の温度や湿度を相違させて実験することが可能になり、その相違に伴う光合成の作用の相違を明確に示すことができる。また、密閉空間内の温度や湿度をコントロールすることで、植物の蒸散により当該密閉空間を仕切るカバー等が曇ることを防ぐことができ、実験者は、密閉空間内の植物を外側から確実に視認可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【実施例】
【0020】
図1には、本実施例に係る植物の二酸化炭素吸収実験装置の概略システム構成図が示されている。この図において、二酸化炭素吸収実験装置10は、実験対象となる植物Pが保持される装置本体11と、この装置本体11に併設された付帯システム12とを備えて構成されている。なお、図1中、所定の部材間において結ばれた実線の矢印は、当該部材間を電気信号が矢印方向に流れることを意味し、同破線の矢印は、当該部材間を空気が矢印方向に流れることを意味する。
【0021】
前記装置本体11は、その外側に配置された受話器13と、鉢に保持された植物Pの葉部分が収容される密閉空間Sを有する筐体20と、密閉空間S内に設置され、当該密閉空間S内の二酸化炭素の濃度を検出する二酸化炭素濃度センサ21と、密閉空間S内に設置され、当該密閉空間S内の温度及び湿度をそれぞれ検出する温度湿度センサ22と、筐体20の内部に設けられた加熱器23と、密閉空間Sの外側複数箇所に配置された照明装置24とを備えて構成されている。
【0022】
前記受話器13は、実験者の息を吹き込む吹き込み口が形成されており、当該受話器に吹き込まれた息は、一旦、付帯システム12内に送られてから密閉空間S内に供給されるようになっている。つまり、本実験装置10では、実験者の息を使って任意の量の二酸化炭素が密閉空間S内に供給されるようになっている。また、受話器13には、図示省略しているが、音声供給用の機器から所定の音声案内が供給されるようになっており、実験者は、その音声案内を耳で聴きながら、息を前記吹き込み口に吹き込むようになっている。なお、本実施例では、前記受話器13が実験者の息を吹き込み可能な吹込手段となっているが、当該吹込手段としては、実験者の息を吹き込むことができる限り種々の構造のものを採用することができる。
【0023】
前記筐体20は、図2及び図3に示されるように、正面に扉Dが形成された中空の本体箱25と、この本体箱25の頂壁25Aに載る上部カバー26と、本体箱25の内部空間Aを上下に仕切る仕切り板27と、この仕切り板27の下方に形成された空間に対して出し入れ可能に設けられ、植物Pが載せられるラボジャッキ28とを備えて構成されている。
【0024】
前記本体箱25の頂壁25Aには、図1に示されるように、第1及び第2の空気供給部30,31が設けられているとともに、第1の空気吸込部32が設けられている。第1の空気供給部30は、受話器13に吹き込まれて付帯システム12を通った実験者の息を密閉空間S内に供給するようになっている。また、第2の空気供給部31は、前記加熱器23を通った空気を密閉空間S内に供給するようになっている。更に、第1の空気吸込部32は、密閉空間S内の空気を付帯システム12側に排出するようになっている。
【0025】
図3に示されるように、前記頂壁25Aには、前端側ほぼ中央から中心部分に向って延びる第1の切り欠き部35が形成されている。この第1の切り欠き部35は、前端側に開放して平面視ほぼ方形状に切り欠かれた方形切り欠き部35Aと、この方形切り欠き部35Aの後端側に連なってほぼ半円状に切り欠かれた半円切り欠き部35Bとからなる。
【0026】
前記第1の切り欠き部35には、第1及び第2のスペーサS1,S2が着脱自在に装着される。第1のスペーサS1は、円盤状の弾性体からなり、その中央に植物Pの幹を挿通可能な穴が形成されるとともに、当該穴から外周側に向って延びる螺旋状の切り込みが形成されている。このため、種々の径の幹を持つ植物Pに対し、第1のスペーサS1を隙間なく挿通させることができる。前記第2のスペーサS2は、方形切り欠き部35Aの左右方向においてほぼ隙間なく装着可能な形状をなし、後側が手前側に向って湾曲する半円弧状に切り込まれている。この第2のスペーサS2の後端縁側の部分と、頂壁25Aにおける半円切り欠き部35Aの周囲の部分との間に、第1のスペーサS1が掛け渡されるように載せられ、これによって、第1の切り欠き部35がほぼ閉塞状態となる。なお、第2のスペーサS2と方形切り欠き部35Aとは、それら各周縁側に形成された図示しない凹凸を介して相互に着脱自在に係合するようになっている。また、頂壁25Aの上面には、ゲルパッキン37が円弧状に配置されている。
【0027】
前記上部カバー26は、前記ゲルパッキン37よりもやや小径となる半球状に設けられて透光性を有するドーム部44と、当該ドーム部44の下端外周縁側に連なるフランジ部45とからなる。このフランジ部45は、本体箱25の頂壁25Aの後端側にヒンジ連結され、当該後端側を支点として上下方向に回転可能に設けられている。そして、フランジ部45のほぼ全域が頂壁25Aの上面に重なった図2の閉塞状態では、ドーム部44の内側に前記密閉空間Sが形成されることになる。この密閉空間Sには、植物Pの葉部分が密閉状態で収容されるとともに、図1に示されるように、二酸化炭素濃度センサ21、温度湿度センサ22、第1及び第2の空気供給部30,31、並びに第1の空気吸込部32がそれぞれ配置されるようになっている。
【0028】
前記仕切り板27は、正面ほぼ中央から中心部分に向って延びる第2の切り欠き部47が形成されている。この第2の切り欠き部47は、前記第1の切り欠き部35の真下に形成されており、前端側から平面視ほぼ方形状に切り欠かれた方形切り欠き部47Aと、この方形切り欠き部47Aの後端側に連なってほぼ半円状に切り欠かれた半円切り欠き部47Bとからなる。方形切り欠き部47Aには、第3のスペーサS3が装着されるようになっている。第3のスペーサS3は、平面視ほぼ長方形状の後端縁を円弧状に切り欠いた形状に設けられ、方形切り欠き部47Aに対し、それら周縁側に設けられた図示しない凹凸を介して相互に係合するようになっている。また、第3のスペーサS3を装着した状態では、その円弧状後端縁と半円切り欠き部との間に形成された貫通穴に植物Pの幹が挿通される。
【0029】
前記ラボジャッキ28は、植物Pを載せた状態で高さを可変できる公知の構造のものが採用されており、ここでは、本発明の要旨ではないため、説明を省略する。このラボジャッキ28は、扉Dを開放した状態で、本体箱25の内部空間Aに対して出し入れされる。なお、図示省略しているが、内部空間Aの底部には、ラボジャッキ28の前後方向の移動をスムーズにするガイドレールが設けられている。
【0030】
前記照明装置24は、図1に示されるように、上部カバー26の閉塞状態でドーム部44の外側数箇所に配置されており、その明るさが調整可能となっている。照明装置24からの光は、透光性を有するドーム部44を透過し、その内部の植物Pの葉部分に照射される。
【0031】
前記付帯システム12は、二酸化炭素濃度センサ21による検出値を基に、植物Pによる二酸化炭素の吸収状態に関するデータを求めるデータ検出部50と、このデータ検出部50で求めたデータを表示する表示手段としてのディスプレイ51と、密閉空間S内の空気を第1の空気吸込部32から吸引する循環ポンプ52と、循環ポンプ52で吸引された空気を除湿する除湿器53と、温度湿度センサ22で検出された密閉空間S内の湿度に応じて除湿器53を制御する湿度調節器54と、除湿器53で除湿された空気を加熱する前記加熱器23に対し、温度湿度センサ22で検出された密閉空間S内の温度に応じて制御する温度調節器55と、受話器13に吹き込まれた息を密閉空間S内に導く供給ポンプ56とを備えて構成されている。
【0032】
前記データ検出部50は、複数のプログラムモジュール及び処理回路により構成されており、二酸化炭素濃度センサ21からの検出信号から、密閉空間S内の二酸化炭素の量や濃度を求め、当該量や濃度を時系列的に記憶し、植物Pの二酸化炭素の吸収量や吸収速度等の各種データを求めるようにプログラミングされている。
【0033】
前記湿度調節器54は、温度湿度センサ22で検出された密閉空間S内の湿度が所定の設定値を超えると、当該設定値以下にするように除湿器53を制御するようになっている。
【0034】
前記温度調節器55は、温度湿度センサ22で検出された密閉空間S内の温度が所定の設定値以下になると、当該設定値以上にするように加熱器23を制御するようになっている。
【0035】
以上の構成により、密閉空間S内の環境を変える環境変化手段は、密閉空間S内の二酸化炭素を任意に供給可能な二酸化炭素供給手段である受話器13及び供給ポンプ56と、密閉空間S内の明るさを調節する光調節手段である照明装置24と、密閉空間S内の温度及び湿度を制御可能な温度湿度制御手段である温度湿度センサ22、加熱器23、除湿器53、湿度調節器54及び温度調整器55により構成されることになる。なお、前記二酸化炭素供給手段、前記光調整手段、及び前記温度湿度制御手段を選択的に適用することも可能である。
【0036】
次に、前記二酸化炭素吸収実験装置10に対する植物Pのセット方法とその実験の方法につき説明する。
【0037】
先ず、装置本体11の扉Dと上部カバー26とを開放した状態で、本体箱25の内部空間Aにラボジャッキ28に乗せた植物Pの鉢を収容させる。この際、ラボジャッキ28の高さを調節して、植物Pの葉部分が頂壁25Aの上方に位置するようにセットする。そして、第1〜第3のスペーサS1〜S3を所定の位置に装着し、上部カバー26を閉塞して図2の状態とし、植物Pのセットが完了する。
【0038】
図2の状態で、受話器13から息を吹き込んで密閉空間S内に供給される二酸化炭素の量を調整したり、植物Pに照射される照明装置24からの光の明るさを変える等、密閉空間S内の環境を変えることにより、データ検出部50では、密閉空間S内の二酸化炭素の濃度が時系列的に計測され、これによって求められた植物Pの二酸化炭素の吸収量及び吸収速度がディスプレイ51に表示される。
【0039】
従って、このような実施例によれば、密閉空間S内の二酸化炭素の濃度や植物Pに照射される光の明るさを自由に変えながら、簡単な操作で、植物Pの二酸化炭素の吸収量と吸収速度を正確に把握することができ、実験者に対し植物の光合成の働きを視覚的に学習させることができる。
【0040】
なお、前記実施例における第1のスペーサS1は、頂壁25Aを貫通する植物Pの幹の周囲をシールできる限りにおいて、種々の形状、材質のものを適用することができる。
【0041】
また、前記温度湿度制御手段は、密閉空間S内の湿度及び/又は温度を所望の値に保持する限り、種々の構成を採用することができる。
【0042】
更に、前記実施例では、前記装置本体11と付帯システム12が別体となっているが、本発明はこれに限らず、それらを一体的に構成してもよい。
【0043】
また、前記受話器13による密閉空間Sへの二酸化炭素の供給に代えて、若しくは、それに加え、実験者のボタン操作等により、二酸化炭素を機械的に密閉空間S内に供給する構成にしてもよい。
【0044】
更に、前記実施例では、密閉空間内に収容される植物の部分を葉部分としているが、本発明によれば、例えば、植物全体、若しくは、枝や木の一部分等の植物の他の部分を密閉空間内に収容することもでき、従来では教育用等として実験しにくかった光合成の実験も可能になる。
【0045】
その他、本発明における装置各部の構成は図示構成例に限定されるものではなく、実質的に同様の作用を奏する限りにおいて、種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本実施例に係る二酸化炭素吸収実験装置に係る概略システム構成図。
【図2】植物がセットされた状態における装置本体の概略斜視図。
【図3】前記装置本体の一部を分解した分解斜視図。
【符号の説明】
【0047】
10 二酸化炭素吸収実験装置
11 装置本体
13 受話器(環境変化手段、吹込手段)
21 二酸化炭素濃度センサ
22 温度湿度センサ(環境変化手段)
23 加熱器(環境変化手段)
24 照明装置(環境変化手段)
50 データ検出部
51 ディスプレイ(表示手段)
53 除湿器(環境変化手段)
54 湿度調節器(環境変化手段)
55 温度調整器(環境変化手段)
56 供給ポンプ(環境変化手段)
P 植物
S 密閉空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物の少なくとも一部が収容される密閉空間と、この密閉空間内の環境を変える環境変化手段と、前記密閉空間内の二酸化炭素の濃度を検出する二酸化炭素濃度センサと、この二酸化炭素濃度センサの検出値に基づくデータを表示する表示手段とを備えたことを特徴とする植物の二酸化炭素吸収実験装置。
【請求項2】
前記二酸化炭素濃度センサの検出値から、前記植物による二酸化炭素の吸収状態に関するデータを求めるデータ検出部を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の植物の二酸化炭素吸収実験装置。
【請求項3】
前記環境変化手段は、前記密閉空間内に二酸化炭素を任意に供給可能な二酸化炭素供給手段を含むことを特徴とする請求項1又は2記載の植物の二酸化炭素吸収実験装置。
【請求項4】
前記二酸化炭素供給手段は、前記密閉空間の外側に配置されて実験者の息が吹き込まれる吹込手段と、当該吹込手段に吹き込まれた息を前記密閉空間内に導く供給ポンプとを備え、実験者が吐き出す二酸化炭素を前記密閉空間内に任意に供給することを特徴とする請求項3記載の植物の二酸化炭素吸収実験装置。
【請求項5】
前記環境変化手段は、前記密閉空間内の明るさを調節可能な光調節手段を含むことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の植物の二酸化炭素吸収実験装置。
【請求項6】
前記環境変化手段は、前記密閉空間内の温度及び湿度を制御可能な温度湿度制御手段を含むことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の植物の二酸化炭素吸収実験装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−79320(P2007−79320A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−269293(P2005−269293)
【出願日】平成17年9月15日(2005.9.15)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第3項適用申請有り 平成17年3月25日から9月25日 財団法人2005年日本国際博覧会協会開催の「2005年日本国際博覧会『地球市民村 コスモ石油ブース』」に出品
【出願人】(899000068)学校法人早稲田大学 (602)
【Fターム(参考)】