検査装置
【課題】操作性を向上させ作業効率を向上させる。
【解決手段】検査装置2は、ハウジング51と、基部4と、この基部4に収容されて伸縮し所望の長さでロックされる伸縮管5とを有する管体3を備えている。管体3の伸縮管5先端には、揺動可能に取り付けられ、ばね27により弾発復帰可能な検査場所を映し出すカメラ20が設けられる。ハウジングに51には、一端がカメラ20側に接続されたワイヤ30の他端を握り部4まで延長し、このワイヤ30の他端をばね27の弾発力より小さい張力を保持して巻き回し、管体3の伸縮に応じて繰り出し巻き取りを行うワイヤ伸縮機構50が設けられる。ハウジング51には、ワイヤ30の繰り出しをロックするロック機構58、60が設けられる。基部4には、内部にワイヤ30が挿通され、揺動操作によりカメラ20の角度を自在に調整する操作レバー70が揺動自在に取り付けられる。
【解決手段】検査装置2は、ハウジング51と、基部4と、この基部4に収容されて伸縮し所望の長さでロックされる伸縮管5とを有する管体3を備えている。管体3の伸縮管5先端には、揺動可能に取り付けられ、ばね27により弾発復帰可能な検査場所を映し出すカメラ20が設けられる。ハウジングに51には、一端がカメラ20側に接続されたワイヤ30の他端を握り部4まで延長し、このワイヤ30の他端をばね27の弾発力より小さい張力を保持して巻き回し、管体3の伸縮に応じて繰り出し巻き取りを行うワイヤ伸縮機構50が設けられる。ハウジング51には、ワイヤ30の繰り出しをロックするロック機構58、60が設けられる。基部4には、内部にワイヤ30が挿通され、揺動操作によりカメラ20の角度を自在に調整する操作レバー70が揺動自在に取り付けられる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駅舎等の施設において高い位置にある天井や構造物を視覚的に検査する検査装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、高い位置にある天井や構造物を視覚的に検査する場合、脚立やはしごを使用して、数人の作業員で検査作業を行っている。すなわち、ある者が高所に上り目視検査の作業を、他の者が脚立やはしごの回りで安全を確保する作業を行うようにしている。このため、作業に人手がかかりコストアップを招くという問題がある。このため、従来、高所の被検査物を見るため、把持部が形成されたアーム部材を伸縮自在に構成し、このアーム部材の先端に対物レンズを取り付け、この対物レンズに光ファイバーを光学的に接続し、光ファイバーの自由端に接眼レンズを設けた検査装置が提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】実開平登録実用新案第3028820号公報(第5頁、図8)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の検査装置では、対物レンズを首振り可能に設けているものの、角度を変えるには、その度に対物レンズを作業者の位置まで引き下ろして角度を調整しては持ち上げて検査する必要があり、作業効率が悪いという問題がある。また、対物レンズと接眼レンズとを接続する光ファイバーをつる巻き状(カールコード状)に成型し、アーム部材の伸縮に応じて引き延ばしたり自動的に螺旋状に巻かれるようにしているので、対物レンズを低位置で用いるときには、螺旋状に重なった光ファイバーの取り扱いに難渋し、作業の邪魔になるという問題がある。
【0004】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、被検査対象を映し出す角度を手元で自在に調整することができしかもコード長さを最短に保持して操作性の良好な検査装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る検査装置は、一端に握り部を有し、伸縮可能な長尺の管体と、この管体の他端に揺動可能に取り付けられ、第1のばねにより弾発復帰可能な検査場所を映し出す映し出し手段と、一端が映し出し手段に接続されたワイヤの他端を握り部まで延長し、このワイヤの他端を第1のばねの弾発力より小さい張力を保持して巻き回し、管体の伸縮に応じて繰り出し巻き取りを行うワイヤ伸縮手段と、ワイヤを所望の繰り出しまたは巻き取り位置でロックするロック手段と、管体に揺動可能に取り付けられるとともにワイヤが係止され、揺動操作により映し出し手段の映し出し角度を自在に調整する操作レバーとを備えたものである。
【0006】
本発明に係る検査装置では、一端に握り部を有し、伸縮可能な長尺の管体と、この管体の他端に揺動可能に取り付けられ、第1のばねにより弾発復帰可能な検査場所を映し出す映し出し手段と、一端が映し出し手段に接続されたワイヤの他端を握り部まで延長し、このワイヤの他端を第1のばねの弾発力より小さい張力を保持して巻き回し、管体の伸縮に応じて繰り出し巻き取りを行うワイヤ伸縮手段と、ワイヤを所望の繰り出しまたは巻き取り位置でロックするロック手段と、管体に揺動可能に取り付けられるとともにワイヤが係止され、揺動操作により映し出し手段の映し出し角度を自在に調整する操作レバーとを備えたことにより、被検査場所の高さに応じて管体の他端を延長すると、ワイヤ伸縮手段によりワイヤが映し出し手段に向けて繰り出され、管体の長さが決まると、ロック手段によりワイヤはその長さでロックされる。被検査場所に臨ませ、操作レバーを揺動させると、ワイヤは揺動量に応じて引っ張られ、映し出し手段は揺動量に応じて角度が変化する。このため、手元の操作レバーの操作で、被検査場所を自在な角度で映し出すことができ、作業効率が向上するとともに、きめ細かく検査することができる。
【0007】
また、請求項2に係る検査装置は、映し出し手段が、取り外し自在に設けられたカメラを備えて構成され、このカメラには、外部のモニター装置と接続される接続コードを接続し、この接続コードを管体に沿って取り付けるとともに、接続コードには、コードの一部を巻き取り、外部から引っ張り力が加えられると繰り出し、引っ張り力が失せると弾発付勢力によりコードの一部を巻き取り、管体の伸縮に応じてコードの一部を常時張力を維持して出し入れする巻き取り部を設けたものである。
【0008】
請求項2に係る検査装置では、映し出し手段は、取り外し自在に設けられたカメラを備えて構成され、このカメラには、外部のモニター装置と接続される接続コードを接続し、この接続コードを管体に沿って取り付けるとともに、接続コードには、コードの一部を巻き取り、外部から引っ張り力が加えられると繰り出し、引っ張り力が失せると弾発付勢力によりコードの一部を巻き取り、管体の伸縮に応じてコードの一部を常時張力を維持して出し入れする巻き取り部を設けたことにより、管体に沿って設けられた接続コードを、巻き取り部に管体の伸縮長さに応じて張力を維持して出し入れすることができるので、接続コードは常に弛みがなく一本状に管体回りに配置されるので、作業の邪魔になることがなく作業効率が向上する。
【0009】
さらに、請求項3に係る検査装置は、モニター装置を、外部に映像信号を送出するとともに記録可能なパーソナルコンピュータにより構成したものである。
【0010】
請求項3に係る検査装置では、モニター装置を、外部に映像信号を送出するとともに記録可能なパーソナルコンピュータにより構成したことにより、現場だけでなく、遠隔地でも映し出された映像をモニターしたり記録したりすることができる。
【0011】
請求項4に係る検査装置は、映し出し手段が、取り外し自在に設けられた鏡を備えて構成されるようにしたものである。
【0012】
請求項4に係る検査装置では、映し出し手段は、取り外し自在に設けられた鏡を備えて構成されるようにしたことにより、鏡を取り付けるだけで検査作業を行うことができるので、作業を迅速化し簡略化することができる。
【0013】
請求項5に係る検査装置は、映し出し手段が、検査場所を照らし出す照明装置を備えているようにしたものである。
【0014】
請求項5に係る検査装置では、映し出し手段は、検査場所を照らし出す照明装置を備えているようにしたことにより、被検査場所が暗くても、明るく照らして検査することができる。
【0015】
請求項6に係る検査装置は、管体には、管体を所定の長さでロックするロック機構を設けたものである。
【0016】
請求項6に係る検査装置では、管体には、管体を所定の長さでロックするロック機構を設けたことにより、作業の安全性が向上する。
【0017】
請求項7に係る検査装置は、ワイヤ伸縮手段を、管体内部に回動自在に設けられ、ワイヤの他端が接続されるとともに第2のばねにより常時巻き取り方向に付勢されたリールを備えて構成し、ロック手段を、管体に枢着され、リールの一側面に形成された爪車と接離可能に係止される爪と、管体に穿設された長孔に習動可能に係止されるとともに上記爪に当接し、長孔の一端部に位置すると爪を爪車に係止させ長孔の他端部に位置すると爪を爪車から離脱させるロック部材とを備えて構成したものである。
【0018】
請求項7に係る検査装置では、ワイヤ伸縮手段を、管体内部に回動自在に設けられ、ワイヤの他端が接続されるとともに第2のばねにより常時巻き取り方向に付勢されたリールを備えて構成し、ロック手段を、管体に枢着され、リールの一側面に形成された爪車と接離可能に係止される爪と、管体に穿設された長孔に習動可能に係止されるとともに上記爪に当接し、長孔の一端部に位置すると爪を爪車に係止させ長孔の他端部に位置すると爪を爪車から離脱させるロック部材とを備えて構成したことにより、管体の伸縮長さが決定した後、ロック部材を長孔の一端部に位置させると、爪は爪車に係止される。このためリールは繰り出しがロックされワイヤはリール側が固定される。この状態で操作レバーが第1のばねの付勢力に抗して操作されると、ワイヤはリール側に引っ張られ映し出し手段は引っ張り量に応じて揺動角度が変化する。ロック部材を長孔の他端部に位置させると、爪は爪車から離脱され、ワイヤはリールにより巻き取り方向に付勢される。このとき、操作レバーはワイヤと互いに擦れ合うだけで映し出し手段を操作することがない。管体が延長または縮小されると、管体の長さに応じて、ワイヤは第2のばねの付勢力によりリールに巻き取られる。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る検査装置は、一端に握り部を有し、伸縮可能な長尺の管体と、この管体の他端に揺動可能に取り付けられ、第1のばねにより弾発復帰可能な検査場所を映し出す映し出し手段と、一端が映し出し手段に接続されたワイヤの他端を握り部まで延長し、このワイヤの他端を第1のばねの弾発力より小さい張力を保持して巻き回し、管体の伸縮に応じて繰り出し巻き取りを行うワイヤ伸縮手段と、ワイヤを所望の繰り出しまたは巻き取り位置でロックするロック手段と、管体に揺動可能に取り付けられるとともにワイヤが係止され、揺動操作により映し出し手段の映し出し角度を自在に調整する操作レバーとを備えているので、操作性を向上させ作業効率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
操作性を向上させ作業効率を向上させるという目的を、一端に握り部を有し、伸縮可能な長尺の管体の他端に、検査場所を映し出す映し出し手段を揺動可能に取り付けるとともに、第1のばねにより弾発復帰可能とし、ワイヤの一端を映し出し手段に接続し、このワイヤの他端を管体下端まで延長し、このワイヤの他端にワイヤ伸縮手段を設け、このワイヤ伸縮手段によりワイヤの他端を第1のばねの弾発力より小さい張力を保持して巻き回し、管体の伸縮に応じて繰り出し巻き取りを行い、ロック手段によりワイヤを所望の繰り出しまたは巻き取り位置でロックし、操作レバーを管体に揺動自在に取り付けるとともに内部にワイヤを挿通させ、揺動操作により映し出し手段の映し出し角度を自在に調整することにより実現した。
【実施例1】
【0021】
以下、図面に示す実施例により本発明を説明する。図1は、本発明の第1の実施例に係る検査装置を示す一部省略正面図である。本実施例に係る検査装置2は、図1に示すように、管体3を備えている。管体3は、握り部である円管状基部4とこの基部4の一端に収納される小径の伸縮管5と基部4の他端に設けられた筒状ハウジング51とを備えている。伸縮管5の外周面には、軸方向に凹溝6(図2の(B)参照)が形成される。この凹溝6は、基部4の開口部近傍に設けられた突部(図示せず)に係止され、基部4と伸縮管5との回り止めが図られる。伸縮管5には、凹溝6とこの凹溝6の周方向反対側に、軸方向に所定の間隔を隔てて互いに向き合う位置に多数の位置決め孔7(図2の(B)参照)が穿設される。基部4の長さ寸法はおよそ150cmである。
【0022】
基部4の一端開口部には、ロック機構8が設けられる。ロック機構8は、図3に示すように、基部4の外面に揺動可能に枢支さればね10により弾発付勢された両ロックレバー11と、基部4に穿設された孔13を貫通しロックレバー11の一端にピン12を介して取り付けられたロックピン14とを備えている。ロック機構8は、ロックピン14が常時ばね10により基部4の内側に付勢されており、伸縮管5が基部4に差し入れられ位置決め孔7が合致する位置に達すると、位置決め孔7に弾発力により嵌入し、伸縮管5と基部4とがロックされるようになっている。ロック状態からロックレバー11の他端を基部4側に押圧するとロックピン14が外側に変位し位置決め孔7から離脱し、伸縮管5は基部4に対してロックが解除されるようになっている。
【0023】
伸縮管5の先端には、図1および図2の(A)、(B)に示すように、装着部24が取り付けられ、この装着部24には、カメラ(映し出し手段)20または鏡(映し出し手段)21(図4参照)のいずれか一方と、照明具(照明装置)23とが取り外し自在に装着されるようになっている。この装着部24は、伸縮管5に固定される固定部25とこの固定部25の突出端に揺動可能に枢着された揺動アーム26とを備えている。固定部25には、開口部25Aが形成され伸縮管5の内部が外部に覗くようになっている。揺動アーム26と固定部25との間には、ばね(第1のばね)27が設けられ、揺動アーム26は固定部25の突出端側の一部25Bに当接してそれ以上の回動が規制される規制位置(第1の規制位置)に常時付勢されるようになっている(図2の(A)参照)。このとき、揺動アーム26の軸は伸縮管5の軸方向に合致するようになつている。揺動アーム26には、図示しない孔に、カメラ20の下端に形成された装着ピン28または鏡21の下端に形成された装着ピン21A(図4参照)が挿着される。また、揺動アーム26には、カメラ20または鏡21と同じ方向を向き、カメラ20や鏡21により映し出される被検査体に対して光で照らし出す照明具23が取り外し自在に取り付けられる。揺動アーム26には、カメラ20や鏡21の挿着面26Aの反対側面26Bに、定滑車29が設けられる。この定滑車29のプーリ(図示せず)には、ワイヤ30の環状端30Aが掛けられるようになっている。このため、ワイヤ30がばね27の付勢力に抗して引っ張られると、揺動アーム26は揺動し、定滑車29が固定部25に当接するとそれ以上の変位が規制されるようになっている(第2の規制位置)。
【0024】
揺動アーム26は、ばね27の付勢力がワイヤ30の他端側方向(伸縮管5先端から基部4へ向かう方向)への引っ張り力より強いと、管体3の軸方向とほぼ同一方向で管体3と直線状に位置するように、つまり、第1の規制位置にあるようになっている。揺動アームは26は、ワイヤ30の他端側方向への引っ張り力がばね27の付勢力を上回るとその差に応じて、管体3の軸方向に対して傾斜し、さらに引っ張り力が強くなると、定滑車29が固定部25に当接する第2の規制位置でそれ以上の傾斜が規制されるようになっている。本実施例では、第1および第2の規制位置間の傾斜角度を120度に設定している。こうして、揺動アーム26は、ワイヤ30の引っ張りに応じてカメラ20と照明具23とを一体的に揺動させるようになっている。
【0025】
カメラ20には、USBコード(接続コード)31が接続され、このUSBコード31は外部のノート型パソコン(モニター装置)32(図5参照)と接続されるようになっている。カメラ20が撮影した映像をパソコン32に送出すると、パソコン32はその画像をモニターとして表示するようになっている。また、パソコン32は、カメラ20から送られてくる映像を記録したり外部に出力(送信)したりするようになっている。このため、遠隔地でも他のパソコンを通じてカメラ20の映像を見ることができるようになっている。
【0026】
USBコード31は、伸縮管5および基部4に沿って配置される。USBコード31は、図1に示すように、拘束具33により基部4に所定の間隔を隔てて固定される。USBコード31は、伸縮管5に移動自在に緩装された支持筒34に接続具35を介して支持される。接続具35間には、巻き取り器(巻き取り部)36(図6および図8参照)が設けられる。この巻き取り器36は、USBコード31を可撓性を有する柔軟質の平坦なコードに形成した軟質コード31Aを繰り出しまたは引き出し自在に巻き取るようになっている。
【0027】
巻き取り器36は、図8の(A)ないし(C)に示すように、軟質コード31Aが出し入れされる前後側各出入り口37A、37Bを左右の位置をずらせて形成し、軸40が設けられた枠体38と、この枠体38に納められ、軸40に回動自在に取り付けられるとともに、外周に軟質コード31Aが巻かれたローラ39とを備えている。ローラ39の内部には、枠体38に取り付けられた軸40とローラ39の内周面に形成されたストッパ41との間に渦巻きばね42が設けられ、ローラ39を巻き取り方向に常時付勢している。この巻き取り器36は、軟質コード31Aの一方が渦巻きばね42の付勢力に抗して引っ張り出されると、巻き付けられた軟質コード31Aをローラ39から外部に繰り出すようになっている。軟質コード31Aにかかる引っ張り力が失せると、ローラ39は渦巻きばね42の復帰力により巻き取り方向に回転し、自然に軟質コード31Aをローラ39に巻き取るようになっている。本実施例では、この巻き取り器36を、伸縮管5に2カ所と、USBコード31のパソコン32との接続側端部に1カ所設けるようにしている。USBコード31は、軟質コード31A部分が巻き取り器36に繰り出し自在に巻き取られるとともに、支持筒34が接続具35ごと伸縮管5の軸方向に沿って移動されるようになっているので、伸縮管5の伸縮に応じて軟質コード31Aの部分を常時張力を維持して管体3に支持するようになっている。このため、USBコード31は弛みの発生がなく、管体3の伸縮に応じて常に伸縮長さとほぼ同じ最短の長さとなっている。
【0028】
ところで、本実施例に係る検査装置2は、図1に示すように、ワイヤ伸縮機構(ワイヤ伸縮手段)50を備えている。ワイヤ伸縮機構50は、図2の(A)に示すように、一端の環状端30Aがカメラ20を一体に揺動させる揺動アーム26に接続されたワイヤ30の他端を、開口部25Aから伸縮管5内および基部4内を通して基部4の他端4Aまで延長し、図1に示すように、基部4の他端4Aに設けられたハウジング51に導き、このワイヤ30の他端をばね27の弾発力より小さい張力を保持して巻き回し、管体3の伸縮に応じて繰り出し巻き取りを行うようになっている。
【0029】
すなわち、ハウジング51には、図10の(A)ないし(C)に示すように、管体3の軸方向に対して直角に設けられた軸部52が形成される。この軸部52には、ワイヤ30の他端が接続されて巻き取られるリール53が回動自在に取り付けられる。このリール53の一側面には、爪車54が、他側面には、渦巻きばね(第2のばね)55が収容される収容筒部56がそれぞれ形成される。ハウジング51の側壁には、軸部52と向き合う位置に設けられ軸端52Aが挿入される支持部57が形成される。渦巻きばね55は、収容筒部56内に収容されてリール53を巻き取り方向に常時付勢するよう設けられ、付勢力がばね27より小さく設定される。渦巻きばね55は、一端が支持部57に係止され、他端が収容筒部56に係止されるようになっている。このように、ワイヤ伸縮機構50は、ハウジング51内に回動自在に設けられ、ワイヤ30の他端が接続されるとともに、渦巻きばね55により常時巻き取り方向に付勢されたリール53を備えている。リール53は、巻き取り溝53Aにワイヤ30の他端が接続されて巻き取られ、収容筒部56に渦巻きばね55の他端を係止して収容し、支持部57に渦巻きばね55の一端を係止させるようにしている。このため、管体3が伸びると、管体3の延長長さに応じてリール53からワイヤ30の一端30Aが渦巻きばね55により一定の張力を保持して繰り出されるようになっている。また、管体3が縮むと、巻き取り方向に付勢する渦巻きばね55により縮んだ長さ分ワイヤ30の他端がリール溝53Aに巻き取られるようになっている。このように、ワイヤ30は常に渦巻きばね55により一定の張力を保持して巻き取り繰り出しが行われるようになっている。
【0030】
ハウジング51には、図10の(A)に示すように、爪58が揺動可能に枢着される。この爪58は、リール53の爪車54に離脱可能に係止される。爪車54は爪58が係止されると、一方向のみ回転が許容され、他方向の回転が阻止されるようになっている。この爪58には、爪車54の鋸歯54Aに爪58を押し当てたり、離脱させたりするロック部材60が当接するようになっている。ロック部材60は、ハウジング51に軸方向に沿って穿設された長孔61に変位可能に係止され、外側操作面60Aが外部に露出される。ロック部材60は、長孔61の一端部61Aに位置すると(ロック位置)、爪58を鋸歯54Aに押し当ててリール53が巻き取り方向に回転するのを許容するものの繰り出し方向への回転を阻止するようになっている。また、ロック部材60は、長孔61の他端部61Bの解放位置に達すると、爪58を鋸歯54Aから離脱させ、リール53が巻き取り方向にも繰り出し方向にも回転するのを許容するようになっている。このように、ワイヤのロック機構(ロック手段)は、爪58とロック部材60とを備えている。このため、管体3がロック機構8により所定の長さでロックされた状態にあり、ロック部材60がロック位置にあるとき、ワイヤ30の一端30Aがばね27の付勢力に抗して引っ張られると、揺動アーム26と一体にカメラ20が傾斜するようになっている。また、管体3がロック機構8によるロックが解除されて伸縮可能な状態にあり、ロック部材60が解放位置にあるとき、管体3の伸縮に応じてワイヤ30の一端30Aが軸方向に変位すると、ワイヤ30は常に渦巻きばね55により一定の張力を保持してリール53に巻き取られたり、繰り出されたりするようになっている。
【0031】
また、本実施例に係る検査装置2は、図11に示すように、装着部24とリール53との間の基部4に操作レバー70を備えている。この操作レバー70は、内部にカメラ20側とワイヤ伸縮機構50とに接続されたワイヤ30が挿通され、揺動操作によりカメラ20の撮影角度を自在に調整するようになっている。操作レバー70は、折曲端部71が基部4に設けられた支持軸72に揺動自在に取り付けられ、操作部73が基部4に穿設された孔74から外部に突出するようになっている。操作レバー70の折曲端部71には、内部に貫通孔75がワイヤ30の延長方向に沿って形成される。この貫通孔75には、ワイヤ30が挿通される。貫通孔75は、非操作時には、ワイヤ30を内面に干渉させないでほぼ直線状とし、操作時には、ワイヤ30を貫通孔75の前後開口部75A、75Bに摺接させて外側に向けて引っ張り、このワイヤ30を折れ線状にさせるように形成される。操作レバー70は操作部73を非操作位置から操作方向に回すと、ワイヤ30が引っ張られ、回す量に応じて引っ張り長さも増大するようになっている。このため、ロック部材60がロック位置にあって、ワイヤ30がリール53から繰り出されるのを阻止された状態で、操作レバー70を操作すると、ワイヤ30は延びることがないので、ワイヤ30は貫通孔75に摺接したまま引っ張られ、この引っ張り力がばね27の付勢力に打ち勝つと、揺動アーム26は揺動し、揺動アーム26と一体にカメラ20が傾斜するようになっている。また、ロック部材60が解放位置にあって、ワイヤ30がリール53から繰り出しも巻き取りも許容された状態では、操作レバー70を操作しても、ワイヤ30は自在に長さが変わるので、ワイヤ30は貫通孔75に当たるものの引っ張り力が生じない。このため、揺動アーム26はばね27の付勢力を受けたままとなり、操作レバー70を操作しても揺動アーム26を操作することはできない。この状態で、管体3が伸縮されると、ワイヤ30は、渦巻きばね55により一定の張力を保持してリール53に巻き取られたり、繰り出されたりするようになっている。
【0032】
次に、上記実施例に係る検査装置2の作用について説明する。上記実施例に係る検査装置2では、被検査場所の高さに応じて管体3のカメラ装着側端部を伸ばすか縮めるかする場合、ロック部材60を解放位置である長孔61の他端部61Bに位置させる。すると、ワイヤ伸縮機構50の爪58が爪車54から離脱し、ワイヤ30は渦巻きばね55の付勢力により一定の張力を保持し、管体3が縮む場合、リール53に巻き取られ、管体3が伸びる場合、繰り出される。同時に、管体3が縮む場合、USBコード31は巻き取り器36により軟質コード31Aの部分が巻き取られ、管体3が伸びる場合、軟質コード31Aは巻き取り器36から繰り出され、USBコード31は管体3の伸縮に応じて常に伸縮長さとほぼ同じ長さで、管体3に支持される。管体3は、伸縮長さが決定され、ロック機構8により伸縮管5と基部4とをロックすると、次に、ロック部材60をロック位置である長孔61の一端部61Aに位置させる。すると、ワイヤ伸縮機構50の爪58は爪車54に係止され、リール53はワイヤ30の繰り出しを阻止するので、ワイヤ30はリール53側端部が固定され長さが一定となる。この状態で、操作レバー70を操作すると、ワイヤ30は、貫通孔75に摺接しながら外側に引っ張られ、揺動アーム26が揺動される。このため、操作レバー70の操作量に応じた角度で揺動アーム26と一体動するカメラ20と照明具23が傾斜される。このように、本実施例に係る検査装置2では、握り部である基部4の手元の操作レバー70の操作で、被検査場所を自在な角度で撮影することができ、作業効率が向上するとともに、きめ細かく検査することができる。また、カメラ20のUSBコード31も管体3の伸縮に応じて常に伸縮長さとほぼ同じ長さで、管体3に支持されるので、作業の邪魔になることがない。このため、作業性を向上させることができる。また、実施例に係る検査装置2では、カメラ20に代えて鏡21を揺動アーム26に装着することができるので、検査作業を迅速かつ簡略に行うことができる。
【0033】
なお、上記実施例では、カメラ20の揺動軌跡が管体3の軸を含む面上となるように構成しているがこれに限られるものではなく、軸に対して直角な面上となるよう構成してもよいし、軸に対して傾斜した面上となるように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の第1の実施例に係る検査装置を示す一部省略正面図である。(実施例1)
【図2】(A)および(B)はそれぞれ、カメラ装着部分を拡大して示す正面図および上面図である。
【図3】図1の検査装置のロック機構を示す断面図である。
【図4】図1の検査装置の鏡を示す正面図である。
【図5】図1の検査装置をパソコンと接続して使用する状態を示す説明図である。
【図6】(A)および(B)はそれぞれ、巻き取り器の取り付け状態を示す正面図および底面図である。
【図7】(A)ないし(C)はそれぞれ、基部におけるUSBコードの取り付け状態を示す正面図、基部と伸縮管との接続部を示す正面図およびロック機構の底面図である。
【図8】(A)ないし(C)はそれぞれ、巻き取り器を示す正面図、上面図およびローラの内部を示す説明図である。
【図9】(A)および(B)はそれぞれ、操作レバーとハウジングとを示す一部省略正面図および一部省略底面図である。
【図10】(A)ないし(C)はそれぞれ、ワイヤ伸縮機構を示す断面図、リールの組み付け状態を示す説明図およびリールと爪の係止状態を示す説明図である。
【図11】操作レバーを示す断面図である。
【符号の説明】
【0035】
2 検査装置
3 管体
4 基部(握り部)
20 カメラ(映し出し手段)
27 ばね(第1のばね)
30 ワイヤ
50 ワイヤ伸縮機構(ワイヤ伸縮手段)
58 爪(ロック手段)
60 ロック部材(ロック手段)
70 操作レバー
【技術分野】
【0001】
本発明は、駅舎等の施設において高い位置にある天井や構造物を視覚的に検査する検査装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、高い位置にある天井や構造物を視覚的に検査する場合、脚立やはしごを使用して、数人の作業員で検査作業を行っている。すなわち、ある者が高所に上り目視検査の作業を、他の者が脚立やはしごの回りで安全を確保する作業を行うようにしている。このため、作業に人手がかかりコストアップを招くという問題がある。このため、従来、高所の被検査物を見るため、把持部が形成されたアーム部材を伸縮自在に構成し、このアーム部材の先端に対物レンズを取り付け、この対物レンズに光ファイバーを光学的に接続し、光ファイバーの自由端に接眼レンズを設けた検査装置が提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】実開平登録実用新案第3028820号公報(第5頁、図8)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の検査装置では、対物レンズを首振り可能に設けているものの、角度を変えるには、その度に対物レンズを作業者の位置まで引き下ろして角度を調整しては持ち上げて検査する必要があり、作業効率が悪いという問題がある。また、対物レンズと接眼レンズとを接続する光ファイバーをつる巻き状(カールコード状)に成型し、アーム部材の伸縮に応じて引き延ばしたり自動的に螺旋状に巻かれるようにしているので、対物レンズを低位置で用いるときには、螺旋状に重なった光ファイバーの取り扱いに難渋し、作業の邪魔になるという問題がある。
【0004】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、被検査対象を映し出す角度を手元で自在に調整することができしかもコード長さを最短に保持して操作性の良好な検査装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る検査装置は、一端に握り部を有し、伸縮可能な長尺の管体と、この管体の他端に揺動可能に取り付けられ、第1のばねにより弾発復帰可能な検査場所を映し出す映し出し手段と、一端が映し出し手段に接続されたワイヤの他端を握り部まで延長し、このワイヤの他端を第1のばねの弾発力より小さい張力を保持して巻き回し、管体の伸縮に応じて繰り出し巻き取りを行うワイヤ伸縮手段と、ワイヤを所望の繰り出しまたは巻き取り位置でロックするロック手段と、管体に揺動可能に取り付けられるとともにワイヤが係止され、揺動操作により映し出し手段の映し出し角度を自在に調整する操作レバーとを備えたものである。
【0006】
本発明に係る検査装置では、一端に握り部を有し、伸縮可能な長尺の管体と、この管体の他端に揺動可能に取り付けられ、第1のばねにより弾発復帰可能な検査場所を映し出す映し出し手段と、一端が映し出し手段に接続されたワイヤの他端を握り部まで延長し、このワイヤの他端を第1のばねの弾発力より小さい張力を保持して巻き回し、管体の伸縮に応じて繰り出し巻き取りを行うワイヤ伸縮手段と、ワイヤを所望の繰り出しまたは巻き取り位置でロックするロック手段と、管体に揺動可能に取り付けられるとともにワイヤが係止され、揺動操作により映し出し手段の映し出し角度を自在に調整する操作レバーとを備えたことにより、被検査場所の高さに応じて管体の他端を延長すると、ワイヤ伸縮手段によりワイヤが映し出し手段に向けて繰り出され、管体の長さが決まると、ロック手段によりワイヤはその長さでロックされる。被検査場所に臨ませ、操作レバーを揺動させると、ワイヤは揺動量に応じて引っ張られ、映し出し手段は揺動量に応じて角度が変化する。このため、手元の操作レバーの操作で、被検査場所を自在な角度で映し出すことができ、作業効率が向上するとともに、きめ細かく検査することができる。
【0007】
また、請求項2に係る検査装置は、映し出し手段が、取り外し自在に設けられたカメラを備えて構成され、このカメラには、外部のモニター装置と接続される接続コードを接続し、この接続コードを管体に沿って取り付けるとともに、接続コードには、コードの一部を巻き取り、外部から引っ張り力が加えられると繰り出し、引っ張り力が失せると弾発付勢力によりコードの一部を巻き取り、管体の伸縮に応じてコードの一部を常時張力を維持して出し入れする巻き取り部を設けたものである。
【0008】
請求項2に係る検査装置では、映し出し手段は、取り外し自在に設けられたカメラを備えて構成され、このカメラには、外部のモニター装置と接続される接続コードを接続し、この接続コードを管体に沿って取り付けるとともに、接続コードには、コードの一部を巻き取り、外部から引っ張り力が加えられると繰り出し、引っ張り力が失せると弾発付勢力によりコードの一部を巻き取り、管体の伸縮に応じてコードの一部を常時張力を維持して出し入れする巻き取り部を設けたことにより、管体に沿って設けられた接続コードを、巻き取り部に管体の伸縮長さに応じて張力を維持して出し入れすることができるので、接続コードは常に弛みがなく一本状に管体回りに配置されるので、作業の邪魔になることがなく作業効率が向上する。
【0009】
さらに、請求項3に係る検査装置は、モニター装置を、外部に映像信号を送出するとともに記録可能なパーソナルコンピュータにより構成したものである。
【0010】
請求項3に係る検査装置では、モニター装置を、外部に映像信号を送出するとともに記録可能なパーソナルコンピュータにより構成したことにより、現場だけでなく、遠隔地でも映し出された映像をモニターしたり記録したりすることができる。
【0011】
請求項4に係る検査装置は、映し出し手段が、取り外し自在に設けられた鏡を備えて構成されるようにしたものである。
【0012】
請求項4に係る検査装置では、映し出し手段は、取り外し自在に設けられた鏡を備えて構成されるようにしたことにより、鏡を取り付けるだけで検査作業を行うことができるので、作業を迅速化し簡略化することができる。
【0013】
請求項5に係る検査装置は、映し出し手段が、検査場所を照らし出す照明装置を備えているようにしたものである。
【0014】
請求項5に係る検査装置では、映し出し手段は、検査場所を照らし出す照明装置を備えているようにしたことにより、被検査場所が暗くても、明るく照らして検査することができる。
【0015】
請求項6に係る検査装置は、管体には、管体を所定の長さでロックするロック機構を設けたものである。
【0016】
請求項6に係る検査装置では、管体には、管体を所定の長さでロックするロック機構を設けたことにより、作業の安全性が向上する。
【0017】
請求項7に係る検査装置は、ワイヤ伸縮手段を、管体内部に回動自在に設けられ、ワイヤの他端が接続されるとともに第2のばねにより常時巻き取り方向に付勢されたリールを備えて構成し、ロック手段を、管体に枢着され、リールの一側面に形成された爪車と接離可能に係止される爪と、管体に穿設された長孔に習動可能に係止されるとともに上記爪に当接し、長孔の一端部に位置すると爪を爪車に係止させ長孔の他端部に位置すると爪を爪車から離脱させるロック部材とを備えて構成したものである。
【0018】
請求項7に係る検査装置では、ワイヤ伸縮手段を、管体内部に回動自在に設けられ、ワイヤの他端が接続されるとともに第2のばねにより常時巻き取り方向に付勢されたリールを備えて構成し、ロック手段を、管体に枢着され、リールの一側面に形成された爪車と接離可能に係止される爪と、管体に穿設された長孔に習動可能に係止されるとともに上記爪に当接し、長孔の一端部に位置すると爪を爪車に係止させ長孔の他端部に位置すると爪を爪車から離脱させるロック部材とを備えて構成したことにより、管体の伸縮長さが決定した後、ロック部材を長孔の一端部に位置させると、爪は爪車に係止される。このためリールは繰り出しがロックされワイヤはリール側が固定される。この状態で操作レバーが第1のばねの付勢力に抗して操作されると、ワイヤはリール側に引っ張られ映し出し手段は引っ張り量に応じて揺動角度が変化する。ロック部材を長孔の他端部に位置させると、爪は爪車から離脱され、ワイヤはリールにより巻き取り方向に付勢される。このとき、操作レバーはワイヤと互いに擦れ合うだけで映し出し手段を操作することがない。管体が延長または縮小されると、管体の長さに応じて、ワイヤは第2のばねの付勢力によりリールに巻き取られる。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る検査装置は、一端に握り部を有し、伸縮可能な長尺の管体と、この管体の他端に揺動可能に取り付けられ、第1のばねにより弾発復帰可能な検査場所を映し出す映し出し手段と、一端が映し出し手段に接続されたワイヤの他端を握り部まで延長し、このワイヤの他端を第1のばねの弾発力より小さい張力を保持して巻き回し、管体の伸縮に応じて繰り出し巻き取りを行うワイヤ伸縮手段と、ワイヤを所望の繰り出しまたは巻き取り位置でロックするロック手段と、管体に揺動可能に取り付けられるとともにワイヤが係止され、揺動操作により映し出し手段の映し出し角度を自在に調整する操作レバーとを備えているので、操作性を向上させ作業効率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
操作性を向上させ作業効率を向上させるという目的を、一端に握り部を有し、伸縮可能な長尺の管体の他端に、検査場所を映し出す映し出し手段を揺動可能に取り付けるとともに、第1のばねにより弾発復帰可能とし、ワイヤの一端を映し出し手段に接続し、このワイヤの他端を管体下端まで延長し、このワイヤの他端にワイヤ伸縮手段を設け、このワイヤ伸縮手段によりワイヤの他端を第1のばねの弾発力より小さい張力を保持して巻き回し、管体の伸縮に応じて繰り出し巻き取りを行い、ロック手段によりワイヤを所望の繰り出しまたは巻き取り位置でロックし、操作レバーを管体に揺動自在に取り付けるとともに内部にワイヤを挿通させ、揺動操作により映し出し手段の映し出し角度を自在に調整することにより実現した。
【実施例1】
【0021】
以下、図面に示す実施例により本発明を説明する。図1は、本発明の第1の実施例に係る検査装置を示す一部省略正面図である。本実施例に係る検査装置2は、図1に示すように、管体3を備えている。管体3は、握り部である円管状基部4とこの基部4の一端に収納される小径の伸縮管5と基部4の他端に設けられた筒状ハウジング51とを備えている。伸縮管5の外周面には、軸方向に凹溝6(図2の(B)参照)が形成される。この凹溝6は、基部4の開口部近傍に設けられた突部(図示せず)に係止され、基部4と伸縮管5との回り止めが図られる。伸縮管5には、凹溝6とこの凹溝6の周方向反対側に、軸方向に所定の間隔を隔てて互いに向き合う位置に多数の位置決め孔7(図2の(B)参照)が穿設される。基部4の長さ寸法はおよそ150cmである。
【0022】
基部4の一端開口部には、ロック機構8が設けられる。ロック機構8は、図3に示すように、基部4の外面に揺動可能に枢支さればね10により弾発付勢された両ロックレバー11と、基部4に穿設された孔13を貫通しロックレバー11の一端にピン12を介して取り付けられたロックピン14とを備えている。ロック機構8は、ロックピン14が常時ばね10により基部4の内側に付勢されており、伸縮管5が基部4に差し入れられ位置決め孔7が合致する位置に達すると、位置決め孔7に弾発力により嵌入し、伸縮管5と基部4とがロックされるようになっている。ロック状態からロックレバー11の他端を基部4側に押圧するとロックピン14が外側に変位し位置決め孔7から離脱し、伸縮管5は基部4に対してロックが解除されるようになっている。
【0023】
伸縮管5の先端には、図1および図2の(A)、(B)に示すように、装着部24が取り付けられ、この装着部24には、カメラ(映し出し手段)20または鏡(映し出し手段)21(図4参照)のいずれか一方と、照明具(照明装置)23とが取り外し自在に装着されるようになっている。この装着部24は、伸縮管5に固定される固定部25とこの固定部25の突出端に揺動可能に枢着された揺動アーム26とを備えている。固定部25には、開口部25Aが形成され伸縮管5の内部が外部に覗くようになっている。揺動アーム26と固定部25との間には、ばね(第1のばね)27が設けられ、揺動アーム26は固定部25の突出端側の一部25Bに当接してそれ以上の回動が規制される規制位置(第1の規制位置)に常時付勢されるようになっている(図2の(A)参照)。このとき、揺動アーム26の軸は伸縮管5の軸方向に合致するようになつている。揺動アーム26には、図示しない孔に、カメラ20の下端に形成された装着ピン28または鏡21の下端に形成された装着ピン21A(図4参照)が挿着される。また、揺動アーム26には、カメラ20または鏡21と同じ方向を向き、カメラ20や鏡21により映し出される被検査体に対して光で照らし出す照明具23が取り外し自在に取り付けられる。揺動アーム26には、カメラ20や鏡21の挿着面26Aの反対側面26Bに、定滑車29が設けられる。この定滑車29のプーリ(図示せず)には、ワイヤ30の環状端30Aが掛けられるようになっている。このため、ワイヤ30がばね27の付勢力に抗して引っ張られると、揺動アーム26は揺動し、定滑車29が固定部25に当接するとそれ以上の変位が規制されるようになっている(第2の規制位置)。
【0024】
揺動アーム26は、ばね27の付勢力がワイヤ30の他端側方向(伸縮管5先端から基部4へ向かう方向)への引っ張り力より強いと、管体3の軸方向とほぼ同一方向で管体3と直線状に位置するように、つまり、第1の規制位置にあるようになっている。揺動アームは26は、ワイヤ30の他端側方向への引っ張り力がばね27の付勢力を上回るとその差に応じて、管体3の軸方向に対して傾斜し、さらに引っ張り力が強くなると、定滑車29が固定部25に当接する第2の規制位置でそれ以上の傾斜が規制されるようになっている。本実施例では、第1および第2の規制位置間の傾斜角度を120度に設定している。こうして、揺動アーム26は、ワイヤ30の引っ張りに応じてカメラ20と照明具23とを一体的に揺動させるようになっている。
【0025】
カメラ20には、USBコード(接続コード)31が接続され、このUSBコード31は外部のノート型パソコン(モニター装置)32(図5参照)と接続されるようになっている。カメラ20が撮影した映像をパソコン32に送出すると、パソコン32はその画像をモニターとして表示するようになっている。また、パソコン32は、カメラ20から送られてくる映像を記録したり外部に出力(送信)したりするようになっている。このため、遠隔地でも他のパソコンを通じてカメラ20の映像を見ることができるようになっている。
【0026】
USBコード31は、伸縮管5および基部4に沿って配置される。USBコード31は、図1に示すように、拘束具33により基部4に所定の間隔を隔てて固定される。USBコード31は、伸縮管5に移動自在に緩装された支持筒34に接続具35を介して支持される。接続具35間には、巻き取り器(巻き取り部)36(図6および図8参照)が設けられる。この巻き取り器36は、USBコード31を可撓性を有する柔軟質の平坦なコードに形成した軟質コード31Aを繰り出しまたは引き出し自在に巻き取るようになっている。
【0027】
巻き取り器36は、図8の(A)ないし(C)に示すように、軟質コード31Aが出し入れされる前後側各出入り口37A、37Bを左右の位置をずらせて形成し、軸40が設けられた枠体38と、この枠体38に納められ、軸40に回動自在に取り付けられるとともに、外周に軟質コード31Aが巻かれたローラ39とを備えている。ローラ39の内部には、枠体38に取り付けられた軸40とローラ39の内周面に形成されたストッパ41との間に渦巻きばね42が設けられ、ローラ39を巻き取り方向に常時付勢している。この巻き取り器36は、軟質コード31Aの一方が渦巻きばね42の付勢力に抗して引っ張り出されると、巻き付けられた軟質コード31Aをローラ39から外部に繰り出すようになっている。軟質コード31Aにかかる引っ張り力が失せると、ローラ39は渦巻きばね42の復帰力により巻き取り方向に回転し、自然に軟質コード31Aをローラ39に巻き取るようになっている。本実施例では、この巻き取り器36を、伸縮管5に2カ所と、USBコード31のパソコン32との接続側端部に1カ所設けるようにしている。USBコード31は、軟質コード31A部分が巻き取り器36に繰り出し自在に巻き取られるとともに、支持筒34が接続具35ごと伸縮管5の軸方向に沿って移動されるようになっているので、伸縮管5の伸縮に応じて軟質コード31Aの部分を常時張力を維持して管体3に支持するようになっている。このため、USBコード31は弛みの発生がなく、管体3の伸縮に応じて常に伸縮長さとほぼ同じ最短の長さとなっている。
【0028】
ところで、本実施例に係る検査装置2は、図1に示すように、ワイヤ伸縮機構(ワイヤ伸縮手段)50を備えている。ワイヤ伸縮機構50は、図2の(A)に示すように、一端の環状端30Aがカメラ20を一体に揺動させる揺動アーム26に接続されたワイヤ30の他端を、開口部25Aから伸縮管5内および基部4内を通して基部4の他端4Aまで延長し、図1に示すように、基部4の他端4Aに設けられたハウジング51に導き、このワイヤ30の他端をばね27の弾発力より小さい張力を保持して巻き回し、管体3の伸縮に応じて繰り出し巻き取りを行うようになっている。
【0029】
すなわち、ハウジング51には、図10の(A)ないし(C)に示すように、管体3の軸方向に対して直角に設けられた軸部52が形成される。この軸部52には、ワイヤ30の他端が接続されて巻き取られるリール53が回動自在に取り付けられる。このリール53の一側面には、爪車54が、他側面には、渦巻きばね(第2のばね)55が収容される収容筒部56がそれぞれ形成される。ハウジング51の側壁には、軸部52と向き合う位置に設けられ軸端52Aが挿入される支持部57が形成される。渦巻きばね55は、収容筒部56内に収容されてリール53を巻き取り方向に常時付勢するよう設けられ、付勢力がばね27より小さく設定される。渦巻きばね55は、一端が支持部57に係止され、他端が収容筒部56に係止されるようになっている。このように、ワイヤ伸縮機構50は、ハウジング51内に回動自在に設けられ、ワイヤ30の他端が接続されるとともに、渦巻きばね55により常時巻き取り方向に付勢されたリール53を備えている。リール53は、巻き取り溝53Aにワイヤ30の他端が接続されて巻き取られ、収容筒部56に渦巻きばね55の他端を係止して収容し、支持部57に渦巻きばね55の一端を係止させるようにしている。このため、管体3が伸びると、管体3の延長長さに応じてリール53からワイヤ30の一端30Aが渦巻きばね55により一定の張力を保持して繰り出されるようになっている。また、管体3が縮むと、巻き取り方向に付勢する渦巻きばね55により縮んだ長さ分ワイヤ30の他端がリール溝53Aに巻き取られるようになっている。このように、ワイヤ30は常に渦巻きばね55により一定の張力を保持して巻き取り繰り出しが行われるようになっている。
【0030】
ハウジング51には、図10の(A)に示すように、爪58が揺動可能に枢着される。この爪58は、リール53の爪車54に離脱可能に係止される。爪車54は爪58が係止されると、一方向のみ回転が許容され、他方向の回転が阻止されるようになっている。この爪58には、爪車54の鋸歯54Aに爪58を押し当てたり、離脱させたりするロック部材60が当接するようになっている。ロック部材60は、ハウジング51に軸方向に沿って穿設された長孔61に変位可能に係止され、外側操作面60Aが外部に露出される。ロック部材60は、長孔61の一端部61Aに位置すると(ロック位置)、爪58を鋸歯54Aに押し当ててリール53が巻き取り方向に回転するのを許容するものの繰り出し方向への回転を阻止するようになっている。また、ロック部材60は、長孔61の他端部61Bの解放位置に達すると、爪58を鋸歯54Aから離脱させ、リール53が巻き取り方向にも繰り出し方向にも回転するのを許容するようになっている。このように、ワイヤのロック機構(ロック手段)は、爪58とロック部材60とを備えている。このため、管体3がロック機構8により所定の長さでロックされた状態にあり、ロック部材60がロック位置にあるとき、ワイヤ30の一端30Aがばね27の付勢力に抗して引っ張られると、揺動アーム26と一体にカメラ20が傾斜するようになっている。また、管体3がロック機構8によるロックが解除されて伸縮可能な状態にあり、ロック部材60が解放位置にあるとき、管体3の伸縮に応じてワイヤ30の一端30Aが軸方向に変位すると、ワイヤ30は常に渦巻きばね55により一定の張力を保持してリール53に巻き取られたり、繰り出されたりするようになっている。
【0031】
また、本実施例に係る検査装置2は、図11に示すように、装着部24とリール53との間の基部4に操作レバー70を備えている。この操作レバー70は、内部にカメラ20側とワイヤ伸縮機構50とに接続されたワイヤ30が挿通され、揺動操作によりカメラ20の撮影角度を自在に調整するようになっている。操作レバー70は、折曲端部71が基部4に設けられた支持軸72に揺動自在に取り付けられ、操作部73が基部4に穿設された孔74から外部に突出するようになっている。操作レバー70の折曲端部71には、内部に貫通孔75がワイヤ30の延長方向に沿って形成される。この貫通孔75には、ワイヤ30が挿通される。貫通孔75は、非操作時には、ワイヤ30を内面に干渉させないでほぼ直線状とし、操作時には、ワイヤ30を貫通孔75の前後開口部75A、75Bに摺接させて外側に向けて引っ張り、このワイヤ30を折れ線状にさせるように形成される。操作レバー70は操作部73を非操作位置から操作方向に回すと、ワイヤ30が引っ張られ、回す量に応じて引っ張り長さも増大するようになっている。このため、ロック部材60がロック位置にあって、ワイヤ30がリール53から繰り出されるのを阻止された状態で、操作レバー70を操作すると、ワイヤ30は延びることがないので、ワイヤ30は貫通孔75に摺接したまま引っ張られ、この引っ張り力がばね27の付勢力に打ち勝つと、揺動アーム26は揺動し、揺動アーム26と一体にカメラ20が傾斜するようになっている。また、ロック部材60が解放位置にあって、ワイヤ30がリール53から繰り出しも巻き取りも許容された状態では、操作レバー70を操作しても、ワイヤ30は自在に長さが変わるので、ワイヤ30は貫通孔75に当たるものの引っ張り力が生じない。このため、揺動アーム26はばね27の付勢力を受けたままとなり、操作レバー70を操作しても揺動アーム26を操作することはできない。この状態で、管体3が伸縮されると、ワイヤ30は、渦巻きばね55により一定の張力を保持してリール53に巻き取られたり、繰り出されたりするようになっている。
【0032】
次に、上記実施例に係る検査装置2の作用について説明する。上記実施例に係る検査装置2では、被検査場所の高さに応じて管体3のカメラ装着側端部を伸ばすか縮めるかする場合、ロック部材60を解放位置である長孔61の他端部61Bに位置させる。すると、ワイヤ伸縮機構50の爪58が爪車54から離脱し、ワイヤ30は渦巻きばね55の付勢力により一定の張力を保持し、管体3が縮む場合、リール53に巻き取られ、管体3が伸びる場合、繰り出される。同時に、管体3が縮む場合、USBコード31は巻き取り器36により軟質コード31Aの部分が巻き取られ、管体3が伸びる場合、軟質コード31Aは巻き取り器36から繰り出され、USBコード31は管体3の伸縮に応じて常に伸縮長さとほぼ同じ長さで、管体3に支持される。管体3は、伸縮長さが決定され、ロック機構8により伸縮管5と基部4とをロックすると、次に、ロック部材60をロック位置である長孔61の一端部61Aに位置させる。すると、ワイヤ伸縮機構50の爪58は爪車54に係止され、リール53はワイヤ30の繰り出しを阻止するので、ワイヤ30はリール53側端部が固定され長さが一定となる。この状態で、操作レバー70を操作すると、ワイヤ30は、貫通孔75に摺接しながら外側に引っ張られ、揺動アーム26が揺動される。このため、操作レバー70の操作量に応じた角度で揺動アーム26と一体動するカメラ20と照明具23が傾斜される。このように、本実施例に係る検査装置2では、握り部である基部4の手元の操作レバー70の操作で、被検査場所を自在な角度で撮影することができ、作業効率が向上するとともに、きめ細かく検査することができる。また、カメラ20のUSBコード31も管体3の伸縮に応じて常に伸縮長さとほぼ同じ長さで、管体3に支持されるので、作業の邪魔になることがない。このため、作業性を向上させることができる。また、実施例に係る検査装置2では、カメラ20に代えて鏡21を揺動アーム26に装着することができるので、検査作業を迅速かつ簡略に行うことができる。
【0033】
なお、上記実施例では、カメラ20の揺動軌跡が管体3の軸を含む面上となるように構成しているがこれに限られるものではなく、軸に対して直角な面上となるよう構成してもよいし、軸に対して傾斜した面上となるように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の第1の実施例に係る検査装置を示す一部省略正面図である。(実施例1)
【図2】(A)および(B)はそれぞれ、カメラ装着部分を拡大して示す正面図および上面図である。
【図3】図1の検査装置のロック機構を示す断面図である。
【図4】図1の検査装置の鏡を示す正面図である。
【図5】図1の検査装置をパソコンと接続して使用する状態を示す説明図である。
【図6】(A)および(B)はそれぞれ、巻き取り器の取り付け状態を示す正面図および底面図である。
【図7】(A)ないし(C)はそれぞれ、基部におけるUSBコードの取り付け状態を示す正面図、基部と伸縮管との接続部を示す正面図およびロック機構の底面図である。
【図8】(A)ないし(C)はそれぞれ、巻き取り器を示す正面図、上面図およびローラの内部を示す説明図である。
【図9】(A)および(B)はそれぞれ、操作レバーとハウジングとを示す一部省略正面図および一部省略底面図である。
【図10】(A)ないし(C)はそれぞれ、ワイヤ伸縮機構を示す断面図、リールの組み付け状態を示す説明図およびリールと爪の係止状態を示す説明図である。
【図11】操作レバーを示す断面図である。
【符号の説明】
【0035】
2 検査装置
3 管体
4 基部(握り部)
20 カメラ(映し出し手段)
27 ばね(第1のばね)
30 ワイヤ
50 ワイヤ伸縮機構(ワイヤ伸縮手段)
58 爪(ロック手段)
60 ロック部材(ロック手段)
70 操作レバー
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端に握り部を有し、伸縮可能な長尺の管体と、
この管体の他端に揺動可能に取り付けられ、第1のばねにより弾発復帰可能な検査場所を映し出す映し出し手段と、
一端が映し出し手段に接続されたワイヤの他端を握り部まで延長し、このワイヤの他端を第1のばねの弾発力より小さい張力を保持して巻き回し、管体の伸縮に応じて繰り出し巻き取りを行うワイヤ伸縮手段と、
ワイヤを所望の繰り出しまたは巻き取り位置でロックするロック手段と、
管体に揺動可能に取り付けられるとともにワイヤが係止され、揺動操作により映し出し手段の映し出し角度を自在に調整する操作レバーとを備えたことを特徴とする検査装置。
【請求項2】
映し出し手段は、取り外し自在に設けられたカメラを備えて構成され、このカメラには、外部のモニター装置と接続される接続コードを接続し、この接続コードを管体に沿って取り付けるとともに、接続コードには、コードの一部を巻き取り、外部から引っ張り力が加えられると繰り出し、引っ張り力が失せると弾発付勢力によりコードの一部を巻き取り、管体の伸縮に応じてコードの一部を常時張力を維持して出し入れする巻き取り部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
【請求項3】
モニター装置を、外部に映像信号を送出するとともに記録可能なパーソナルコンピュータにより構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の検査装置。
【請求項4】
映し出し手段は、取り外し自在に設けられた鏡を備えて構成されることを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
【請求項5】
映し出し手段は、検査場所を照らし出す照明装置を備えていることを特徴とする請求項1、2および4のうちいずれか1に記載の検査装置。
【請求項6】
管体には、管体を所定の長さでロックするロック機構を設けたことを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
【請求項7】
ワイヤ伸縮手段を、管体内部に回動自在に設けられ、ワイヤの他端が接続されるとともに第2のばねにより常時巻き取り方向に付勢されたリールを備えて構成し、
ロック手段を、管体に枢着され、リールの一側面に形成された爪車と接離可能に係止される爪と、管体に穿設された長孔に習動可能に係止されるとともに上記爪に当接し、長孔の一端部に位置すると爪を爪車に係止させ長孔の他端部に位置すると爪を爪車から離脱させるロック部材とを備えて構成したことを特徴とする請求項1または6に記載の検査装置。
【請求項1】
一端に握り部を有し、伸縮可能な長尺の管体と、
この管体の他端に揺動可能に取り付けられ、第1のばねにより弾発復帰可能な検査場所を映し出す映し出し手段と、
一端が映し出し手段に接続されたワイヤの他端を握り部まで延長し、このワイヤの他端を第1のばねの弾発力より小さい張力を保持して巻き回し、管体の伸縮に応じて繰り出し巻き取りを行うワイヤ伸縮手段と、
ワイヤを所望の繰り出しまたは巻き取り位置でロックするロック手段と、
管体に揺動可能に取り付けられるとともにワイヤが係止され、揺動操作により映し出し手段の映し出し角度を自在に調整する操作レバーとを備えたことを特徴とする検査装置。
【請求項2】
映し出し手段は、取り外し自在に設けられたカメラを備えて構成され、このカメラには、外部のモニター装置と接続される接続コードを接続し、この接続コードを管体に沿って取り付けるとともに、接続コードには、コードの一部を巻き取り、外部から引っ張り力が加えられると繰り出し、引っ張り力が失せると弾発付勢力によりコードの一部を巻き取り、管体の伸縮に応じてコードの一部を常時張力を維持して出し入れする巻き取り部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
【請求項3】
モニター装置を、外部に映像信号を送出するとともに記録可能なパーソナルコンピュータにより構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の検査装置。
【請求項4】
映し出し手段は、取り外し自在に設けられた鏡を備えて構成されることを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
【請求項5】
映し出し手段は、検査場所を照らし出す照明装置を備えていることを特徴とする請求項1、2および4のうちいずれか1に記載の検査装置。
【請求項6】
管体には、管体を所定の長さでロックするロック機構を設けたことを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
【請求項7】
ワイヤ伸縮手段を、管体内部に回動自在に設けられ、ワイヤの他端が接続されるとともに第2のばねにより常時巻き取り方向に付勢されたリールを備えて構成し、
ロック手段を、管体に枢着され、リールの一側面に形成された爪車と接離可能に係止される爪と、管体に穿設された長孔に習動可能に係止されるとともに上記爪に当接し、長孔の一端部に位置すると爪を爪車に係止させ長孔の他端部に位置すると爪を爪車から離脱させるロック部材とを備えて構成したことを特徴とする請求項1または6に記載の検査装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−17238(P2007−17238A)
【公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−197969(P2005−197969)
【出願日】平成17年7月6日(2005.7.6)
【出願人】(500510261)ジェイアール東日本ビルテック株式会社 (11)
【公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年7月6日(2005.7.6)
【出願人】(500510261)ジェイアール東日本ビルテック株式会社 (11)
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