説明

検索スコア演算装置及び方法

【課題】商品によって店舗を検索するときの優先度において、特定商品を取り扱う店舗の優先度を変化させる検索スコア演算装置及び方法を提供すること。
【解決手段】検索スコア演算装置10は、商品を識別する商品識別情報と、検索スコアとを対応付けて記憶する商品DB31と、店舗を識別する店舗識別情報と、店舗が取り扱う取扱商品とを対応付けて記憶する取扱商品DB32と、検索スコアを加減算する対象である対象店舗の店舗識別情報を記憶する対象店舗DB33とを備える。そして、検索スコア演算装置10は、対象店舗を受け付け、受け付けた対象店舗の店舗識別情報を、対象店舗DB33に記憶させ、記憶させた店舗識別情報に、取扱商品DB32によって対応付けられた全ての取扱商品の、商品DB31によって対応付けられた検索スコアから所定値を加減算する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検索スコア演算装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネット等の普及により、ユーザは、検索語によって容易に情報を検索することができる。例えば、ユーザがウェブページに商品名を入力すると、ウェブページでは、その商品についての情報や、その商品を取り扱う店舗等についての情報が表示される。
【0003】
このような検索について、利用者によって指定された検索語(例えば、商品名等)に関連する評判情報を自動的に検索し、評判情報のスコアの順に利用者に検索結果を提示する装置を開示する特許文献1が知られている。
【0004】
特許文献1に開示された装置は、利用者によって検索語が入力されると、ウェブページ等の文書中に存在する、検索語に関する評判情報を、文書中における検索語の出現位置と、物事に対する価値を定める評価表現の出現位置とに基づいて抽出する。そして、特許文献1に開示された装置は、抽出した評判情報を、評判情報のスコアの順に利用者に提示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−175330号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示された装置は、検索語と共に文書中に出現した評判情報に基づいて、検索された情報の優先順位を決定する。例えば、検索語が商品である場合に、その商品によって検索された取り扱い店舗情報は、その商品の評判情報の優先順位によって表示される。すなわち、特許文献1に開示された装置は、商品の評判情報が高いと、その商品を取り扱う店舗がその商品以外に粗悪品や有害商品等を取り扱っていても、その店舗を高い優先度で表示するので、利用者に誤解を招きやすい情報を提供する恐れがある。
【0007】
そこで、商品によって店舗を検索するときの優先度において、有害商品や優良商品等である特定商品を取り扱う店舗の優先度を変化させる装置が求められている。
【0008】
本発明は、商品によって店舗を検索するときの優先度において、特定商品を取り扱う店舗の優先度を変化させる検索スコア演算装置及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明では、以下のような解決手段を提供する。
【0010】
(1) 商品を検索するときの優先度を示す検索スコアを演算する検索スコア演算装置であって、商品を識別する商品識別情報と、前記検索スコアとを対応付けて記憶する商品記憶手段と、店舗を識別する店舗識別情報と、前記店舗が取り扱う取扱商品とを対応付けて記憶する取扱商品記憶手段と、前記検索スコアを加減算する対象である対象店舗の前記店舗識別情報を記憶する対象店舗記憶手段と、前記対象店舗を受け付ける対象店舗受付手段と、前記対象店舗受付手段によって受け付けられた前記対象店舗の前記店舗識別情報を、前記対象店舗記憶手段に記憶させる対象店舗更新手段と、前記対象店舗記憶手段に記憶された前記店舗識別情報に、前記取扱商品記憶手段によって対応付けられた全ての前記取扱商品の、前記商品記憶手段によって対応付けられた前記検索スコアから所定値を加減算する検索スコア加減算手段と、を備える検索スコア演算装置。
【0011】
(1)の構成によれば、本発明に係る検索スコア演算装置は、商品を検索するときの優先度を示す検索スコアを演算する装置であって、商品を識別する商品識別情報と、検索スコアとを対応付けて記憶する商品記憶手段と、店舗を識別する店舗識別情報と、店舗が取り扱う取扱商品とを対応付けて記憶する取扱商品記憶手段と、検索スコアを加減算する対象である対象店舗の店舗識別情報を記憶する対象店舗記憶手段とを備える。そして、本発明に係る検索スコア演算装置は、対象店舗を受け付け、受け付けた対象店舗の店舗識別情報を、対象店舗記憶手段に記憶させ、記憶させた店舗識別情報に、取扱商品記憶手段によって対応付けられた全ての取扱商品の、商品記憶手段によって対応付けられた検索スコアから所定値を加減算する。
【0012】
すなわち、本発明に係る検索スコア演算装置は、対象店舗(例えば、有害商品や優良商品等である特定商品を取り扱う店舗)に対応付けて記憶された全ての取扱商品の検索スコアから所定値を加減算する。したがって、本発明に係る検索スコア演算装置は、商品によって店舗を検索するときの優先度において、対象店舗の優先度を変化させることができる。
【0013】
(2) 特定の商品である特定商品を記憶する特定商品記憶手段と、前記店舗と、前記取扱商品とを受け付ける取扱商品受付手段と、前記取扱商品受付手段によって受け付けられた前記店舗の前記店舗識別情報と前記取扱商品とによって、前記取扱商品記憶手段に記憶された前記取扱商品を更新する取扱商品更新手段と、前記対象店舗の全ての前記取扱商品のうち、前記特定商品記憶手段に記憶された前記特定商品の割合を算出する特定商品割合算出手段と、をさらに備え、前記検索スコア加減算手段は、前記特定商品割合算出手段によって算出された前記割合に応じて、前記検索スコアから加減算する前記所定値を決定する(1)に記載の検索スコア演算装置。
【0014】
(2)の構成によれば、本発明に係る検索スコア演算装置は、(1)の検索スコア演算装置において、特定の商品である特定商品を記憶する特定商品記憶手段をさらに備え、店舗と、取扱商品とを受け付け、受け付けた店舗の店舗識別情報と取扱商品とによって、取扱商品記憶手段に記憶された取扱商品を更新する。そして、本発明に係る検索スコア演算装置は、対象店舗の全ての取扱商品のうち、特定商品記憶手段に記憶された特定商品の割合を算出し、算出した割合に応じて、検索スコアから加減算する所定値を決定する。
【0015】
すなわち、(2)に記載の検索スコア演算装置は、対象店舗の取扱商品のうち特定商品(例えば、有害商品や優良商品等)の割合を算出し、算出した割合に応じて決定した所定値によって、対象店舗の全ての取扱商品の検索スコアから加減算する。したがって、(2)に記載の検索スコア演算装置は、商品によって店舗を検索するときの優先度において、対象店舗の優先度を特定商品の割合に応じて変化させることができる。
【0016】
(3) 前記特定商品割合算出手段は、定期的に前記割合を算出し、前記検索スコア加減算手段は、前記特定商品割合算出手段によって前記割合が算出されたことに応じて、前記所定値を決定し、決定した前記所定値によって前記検索スコアを加減算する(2)に記載の検索スコア演算装置。
【0017】
(3)の構成によれば、本発明に係る検索スコア演算装置は、(2)の検索スコア演算装置において、定期的に特定商品の割合を算出し、割合が算出されたことに応じて決定した所定値によって検索スコアを加減算する。したがって、(3)に記載の検索スコア演算装置は、対象店舗における取扱商品のうち特定商品の割合が更新されたことに応じて全ての取扱商品の検索スコアを加減算することができる。
【0018】
(4) 商品を識別する商品識別情報と検索スコアとを対応付けて記憶する商品記憶手段と、店舗を識別する店舗識別情報と前記店舗が取り扱う取扱商品とを対応付けて記憶する取扱商品記憶手段と、検索スコアを加減算する対象である対象店舗の前記店舗識別情報を記憶する対象店舗記憶手段とを有する検索スコア演算装置が、商品を検索するときの優先度を示す検索スコアを演算する方法であって、前記対象店舗を受け付けるステップと、受け付けられた前記対象店舗の前記店舗識別情報を、前記対象店舗記憶手段に記憶させるステップと、前記対象店舗記憶手段に記憶された前記店舗識別情報に、前記取扱商品記憶手段によって対応付けられた全ての前記取扱商品の、前記商品記憶手段によって対応付けられた前記検索スコアから所定値を加減算するステップと、を備える方法。
【0019】
すなわち、本発明に係る方法は、対象店舗における全ての取扱商品の検索スコアから所定値を加減算する。したがって、本発明に係る方法は、商品によって店舗を検索するときの優先度において、対象店舗の優先度を変化させることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、検索スコア演算装置は、特定商品を取り扱う対象店舗における全ての取扱商品の検索スコアを加減算する。その結果、検索スコア演算装置は、商品によって店舗を検索するときの優先度において、対象店舗の優先度を変化させることができる。
【0021】
さらに、検索スコア演算装置は、対象店舗における取扱商品のうち特定商品の割合に応じて全ての取扱商品の検索スコアを加減算する。その結果、検索スコア演算装置は、商品によって店舗を検索するときの優先度において、対象店舗の特定商品の割合に応じて優先度を変化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の一実施形態に係る検索スコア演算装置の特徴を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る検索スコア演算装置の機能構成を示す機能ブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る検索スコア演算装置の商品DBを示す図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る検索スコア演算装置の取扱商品DBを示す図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る検索スコア演算装置の対象店舗DBを示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る検索スコア演算装置のメイン処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施形態に係る検索スコア演算装置の定期処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。
【0024】
本実施形態は、コンピュータ及びその周辺装置に適用される。本実施形態における各部は、コンピュータ及びその周辺装置が備えるハードウェア並びに該ハードウェアを制御するソフトウェアによって構成される。
【0025】
上記ハードウェアには、制御部としてのCPU(Central Processing Unit)の他、記憶部、通信装置、表示装置及び入力装置が含まれる。記憶部としては、例えば、メモリ(RAM:Random Access Memory、ROM:Read Only Memory等)、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)及び光ディスク(CD:Compact Disk、DVD:Digital Versatile Disk等)ドライブが挙げられる。通信装置としては、例えば、各種有線及び無線インターフェース装置が挙げられる。表示装置としては、例えば、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の各種ディスプレイが挙げられる。入力装置としては、例えば、キーボード及びポインティング・デバイス(マウス、トラッキングボール等)が挙げられる。
【0026】
上記ソフトウェアには、上記ハードウェアを制御するコンピュータ・プログラムやデータが含まれる。コンピュータ・プログラムやデータは、記憶部により記憶され、制御部により適宜実行、参照される。また、コンピュータ・プログラムやデータは、通信回線を介して配布されることも可能であり、CD−ROM等のコンピュータ可読媒体に記録して配布されることも可能である。
【0027】
図1は、本発明の一実施形態に係る検索スコア演算装置10の特徴を示すブロック図である。検索スコア演算装置10は、商品を検索するときの優先度を示す検索スコアを演算する装置であって、記憶部において、商品記憶手段として商品DB31と、取扱商品記憶手段として取扱商品DB32と、対象店舗記憶手段として対象店舗DB33と、を備え、制御部において、対象店舗受付手段として対象店舗受付部11と、対象店舗更新手段として対象店舗更新部12と、検索スコア加減算手段として検索スコア加減算部13とを備えている。そして、検索スコア演算装置10は、対象店舗における全ての取扱商品の検索スコアから所定値を加減算する。このような検索スコア演算装置10の特徴について、各部ごとに詳述する。
【0028】
商品DB31は、商品を識別する商品識別情報である商品IDと、検索スコアとを対応付けて記憶する。例えば、商品DB31は、商品ABC1からABC4がある場合に、それぞれに検索スコアを対応付けている(図3参照)。ここで、検索スコアは、キーワードに基づいて情報を検索する検索エンジン等によって利用されるスコアである。例えば、検索エンジン等は、検索した商品を、その商品の検索スコアを利用して、検索スコアの高い順に表示する。商品DB31が記憶する検索スコアは、このような検索スコアであって、例えば、商品ABC1についての評価(使いやすさや、価格等についての評価等)を数値化したスコアである。
【0029】
取扱商品DB32は、店舗を識別する店舗識別情報である店舗IDと、その店舗が取り扱う取扱商品とを対応付けて記憶する。例えば、取扱商品DB32は、店舗AAAAについて、店舗AAAAが取り扱う取扱商品(例えば、商品IDのK0101からK0104)を対応付けて記憶する。さらに、取扱商品DB32は、取扱商品ごとに検索スコア加減算部13が加減算した店舗別商品検索スコアを記憶してもよい(図4参照)。
【0030】
対象店舗DB33は、検索スコアを加減算する対象である対象店舗の店舗IDを記憶する。対象店舗は、例えば、有害商品や優良商品等の特定商品を取扱商品としている店舗である。さらに、対象店舗DB33は、店舗IDに対応付けて、検索スコア加減算部13が検索スコアから加減算する所定値である加減算値を記憶してもよい(図5参照)。
【0031】
対象店舗受付部11は、対象店舗を受け付ける。例えば、対象店舗受付部11は、入力装置から、対象店舗の店舗IDや店舗名等を指示情報(例えば、追加や削除指示等)と共に受け付ける。なお、対象店舗受付部11は、商品を管理するサーバから対象店舗のリスト(店舗IDや店舗名等を含む)をダウンロードして受け付けてもよい。
【0032】
対象店舗更新部12は、対象店舗受付部11によって受け付けられた対象店舗の店舗識別情報を、対象店舗DB33に記憶させる。例えば、対象店舗更新部12は、受け付けられた対象店舗の店舗IDを上述の追加指示によって対象店舗DB33に追加して記憶させる。また、対象店舗更新部12は、受け付けられた対象店舗の店舗IDを上述の削除指示によって対象店舗DB33から削除する。
【0033】
検索スコア加減算部13は、対象店舗DB33に記憶された店舗IDに、取扱商品DB32によって対応付けられた全ての取扱商品の、商品DB31によって対応付けられた検索スコアから所定値を加減算する。例えば、検索スコア加減算部13は、対象店舗DB33に記憶された店舗IDによって取扱商品DB32を検索し、検索した店舗IDに対応付けられた全ての取扱商品を取得する。そして、検索スコア加減算部13は、取得した取扱商品の商品IDによって商品DB31を検索し、検索した商品IDに対応付けられた検索スコアを取得し、取得した検索スコアから所定値(対象店舗DB33の加減算値)を加減算し、加減算後の検索スコアを取扱商品DB32に記憶させる(図4参照)。
【0034】
図2は、本発明の一実施形態に係る検索スコア演算装置10の機能構成を示す機能ブロック図である。検索スコア演算装置10は、図1の特徴に加えて、特定商品記憶手段として、商品DB31において特定商品であるか否かを示す特定商品情報を備える。そして、検索スコア演算装置10は、制御部において、取扱商品受付手段として取扱商品受付部14と、取扱商品更新手段として取扱商品更新部15と、特定商品割合算出手段として特定商品割合算出部16と、をさらに備えている。このような検索スコア演算装置10の機能について、各部ごとに詳述する。
【0035】
商品DB31は、商品IDに対応付けた検索スコアに加えて、特定の商品である特定商品であるか否かを示す特定商品情報を記憶する。例えば、商品DB31は、商品IDに対応付けて、通常商品である場合に0、有害商品である場合に1、優良商品である場合に2を記憶している(図3参照)。
【0036】
取扱商品受付部14は、店舗と、取扱商品とを受け付ける。例えば、取扱商品受付部14は、店舗の端末60から店舗IDと、商品IDとを受信して受け付けてもよいし、店舗を管理するサーバから店舗の取扱商品のリストをダウンロードして受け付けてもよい。
【0037】
取扱商品更新部15は、取扱商品受付部14によって受け付けられた店舗の店舗識別情報と取扱商品とによって、取扱商品DB32に記憶された取扱商品を更新する。すなわち、取扱商品更新部15は、取扱商品受付部14によって受け付けられた店舗IDによって取扱商品DB32を検索し、検索した店舗IDに対応付けられた取扱商品を、取扱商品受付部14によって受け付けられた取扱商品によって更新して、取扱商品DB32に記憶させる。例えば、取扱商品更新部15は、受け付けられた店舗に受け付けられた取扱商品を追加したり、受け付けられた情報によって、受け付けられた店舗から受け付けられた取扱商品を削除したりする。
【0038】
特定商品割合算出部16は、対象店舗の全ての取扱商品のうち、商品DB31の特定商品情報によって記憶された特定商品の割合を算出する。すなわち、特定商品割合算出部16は、対象店舗に取扱商品DB32によって対応付けられた全ての取扱商品について、商品DB31の特定商品情報によって特定商品(有害商品又は優良商品)であるか否かを判断し、全ての取扱商品のうち特定商品であると判断した取扱商品の割合を算出する。
【0039】
検索スコア加減算部13は、特定商品割合算出部16によって算出された割合に応じて、検索スコアから加減算する所定値を決定する。例えば、全ての取扱商品のうち有害商品について算出された割合が50パーセントの場合、検索スコア加減算部13は、算出された割り合いに応じて、加減算する所定値を−50に決定して対象店舗DB33に加減算値として記憶させる。また、全ての取扱商品のうち優良商品について算出された割合が100パーセントの場合、検索スコア加減算部13は、算出された割り合いに応じて、加減算する所定値を100に決定して対象店舗DB33に加減算値として記憶させる。検索スコア加減算部13は、商品DB31の検索スコアから、決定した加減算値を加減算し、加減算後の検索スコアを取扱商品DB32に記憶させる(図4参照)。
【0040】
さらに、特定商品割合算出部16は、定期的に特定商品の割合を算出し、検索スコア加減算部13は、特定商品割合算出部16によって割合が算出されたことに応じて、所定値を決定し、決定した所定値によって検索スコアを加減算する。例えば、特定商品割合算出部16は、1週間ごとに特定商品の割合を算出し、検索スコア加減算部13は、特定商品割合算出部16によって算出された割合に応じて所定値を決定して対象店舗DB33に加減算値として記憶させ、商品DB31の検索スコアから、決定した加減算値を加減算し、加減算後の検索スコアを取扱商品DB32に記憶させる(図4参照)。
【0041】
図3は、本発明の一実施形態に係る検索スコア演算装置10の商品DB31を示す図である。商品DB31は、商品IDに対応付けて、商品名と、商品を検索するときの優先度を示す検索スコアと、特定商品を示す特定商品情報とを記憶する。
【0042】
図4は、本発明の一実施形態に係る検索スコア演算装置10の取扱商品DB32を示す図である。取扱商品DB32は、店舗IDに対応付けて、取扱商品の商品IDと、店舗別商品検索スコアとを記憶する。店舗別商品検索スコアは、店舗の取扱商品ごとの検索スコアである。そして、対象店舗において、店舗別商品検索スコアは、商品IDに商品DB31によって対応付けられた検索スコアから、所定値が加減算された加減算後の検索スコアである。
【0043】
図5は、本発明の一実施形態に係る検索スコア演算装置10の対象店舗DB33を示す図である。対象店舗DB33は、店舗IDに対応付けて、店舗名と、加減算値とを記憶している。加減算値は、検索スコアから加減算する所定値であり、特定商品の割合に応じて決定された所定値である。
【0044】
図6は、本発明の一実施形態に係る検索スコア演算装置10のメイン処理を示すフローチャートである。本処理は、プログラム開始指令により処理を開始し、プログラムの終了により処理を終了する。
【0045】
ステップS111において、CPUは、対象店舗を受け付ける。より具体的には、CPUは、入力装置から対象店舗の店舗IDを受け付ける。その後、CPUは、処理をステップS112に移す。
【0046】
ステップS112において、CPUは、受け付けた対象店舗により対象店舗DB33を更新する。より具体的には、CPUは、受け付けた対象店舗の店舗IDを対象店舗DB33に記憶させる。その後、CPUは、処理をステップS113に移す。
【0047】
ステップS113において、CPUは、店舗の取扱商品を受け付ける。より具体的には、CPUは、店舗の端末60から店舗IDと、商品IDとを受け付ける。その後、CPUは、処理をステップS114に移す。
【0048】
ステップS114において、CPUは、受け付けた取扱商品により取扱商品DB32を更新する。より具体的には、CPUは、受け付けた店舗IDによって取扱商品DB32を検索し、検索した店舗IDに対応付けられた取扱商品について、受け付けた取扱商品を追加したり、削除したりして、取扱商品を更新する。その後、CPUは、処理をステップS115に移す。
【0049】
ステップS115において、CPUは、対象店舗の特定商品の割合を算出し、算出した割合に応じて所定値を決定する。より具体的には、CPUは、ステップS114において更新された店舗の取扱商品を取得し、取得した取扱商品の商品IDによって商品DB31を検索し、検索した商品IDに対応付けられた特定商品情報によって取扱商品が通常商品か有害商品か優良商品かを判断する。そして、CPUは、取扱商品のうち有害商品又は優良商品の割合を算出し、算出した割合に応じて、検索スコアから加減算する所定値(有害商品の割合は負の値、優良商品の場合は正の値)を決定し、対象店舗DB33の加減算値に記憶させる。取扱商品に有害商品と優良商品とが存在する場合、CPUは、算出したそれぞれの割合の差を求め、求めた割合に応じて所定値を決定する。例えば、CPUは、算出した有害商品の割合が20パーセント、優良商品の割合が30パーセントの場合、それぞれの割合の差として優良商品の割合が10パーセントを求め、求めた割合に応じて所定値を決定する。その後、CPUは、処理をステップS116に移す。
【0050】
ステップS116において、CPUは、対象店舗の全ての取扱商品の検索スコアから、決定した所定値を加減算する。より具体的には、CPUは、特定商品の割合を算出した対象店舗に、取扱商品DB32によって対応付けられた全ての取扱商品を取得する。次に、CPUは、取得した取扱商品ごとに、商品DB31によって対応付けられた検索スコアから、対象店舗DB33の対象店舗の加減算値を加減算し、取扱商品DB32の対象店舗の取扱商品の店舗別商品検索スコアに記憶させる。その後、CPUは、処理を終了する。
【0051】
図7は、本発明の一実施形態に係る検索スコア演算装置10の定期処理を示すフローチャートである。本処理は、定期的(例えば、1週間ごと)に処理を開始し、プログラムの終了により処理を終了する。
【0052】
ステップS121において、CPUは、対象店舗の特定商品の割合を算出する。より具体的には、CPUは、対象店舗における取扱商品のうち特定商品の割合を、図6のステップS115と同様にして算出する。その後、CPUは、処理をステップS122に移す。
【0053】
ステップS122において、CPUは、対象店舗の全ての取扱商品の検索スコアから所定値を加減算する。より具体的には、CPUは、図6のステップS116と同様に、対象店舗の取扱商品の検索スコアから所定値を加減算し、取扱商品DB32に記憶させる。その後、CPUは、処理をステップS123に移す。
【0054】
ステップS123において、CPUは、対象店舗の全てについて処理をしたか否かを判断する。この判断がYESの場合、CPUは処理を終了し、NOの場合、CPUは処理をステップS121に移す。
【0055】
本実施形態によれば、検索スコア演算装置10は、商品を識別する商品識別情報と、検索スコアとを対応付けて記憶する商品DB31と、店舗を識別する店舗識別情報と、店舗が取り扱う取扱商品とを対応付けて記憶する取扱商品DB32と、検索スコアを加減算する対象である対象店舗の店舗識別情報を記憶する対象店舗DB33とを備える。そして、検索スコア演算装置10は、対象店舗を受け付け、受け付けた対象店舗の店舗識別情報を、対象店舗DB33に記憶させ、記憶させた店舗識別情報に、取扱商品DB32によって対応付けられた全ての取扱商品の、商品DB31によって対応付けられた検索スコアから所定値を加減算する。
【0056】
さらに、検索スコア演算装置10は、商品DB31が特定商品情報を記憶し、店舗と、取扱商品とを受け付け、受け付けた店舗の店舗識別情報と取扱商品とによって、取扱商品DB32に記憶された取扱商品を更新する。そして、検索スコア演算装置10は、対象店舗の全ての取扱商品のうち、商品DB31の特定商品情報に記憶された特定商品(有害商品又は優良商品)の割合を算出し、算出した割合に応じて、検索スコアから加減算する所定値を決定する。そして、検索スコア演算装置10は、定期的に特定商品の割合を算出し、算出した割合に応じて決定した所定値によって検索スコアを加減算する。このようにして、検索スコア演算装置10は、対象店舗(例えば、有害商品や優良商品等を取り扱う店舗)における全ての取扱商品の検索スコアを加減算し、例えば、コンピュータネットワークを介して、加減算後の検索スコアをアップロードしたり、検索エンジン等に参照させたりすることにより、商品によって店舗を検索するときの優先度において、優良商品を取り扱う店舗の優先度を上げ、有害商品を取り扱う店舗の優先度を下げることができる。
【0057】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0058】
10 検索スコア演算装置
11 対象店舗受付部
12 対象店舗更新部
13 検索スコア加減算部
14 取扱商品受付部
15 取扱商品更新部
16 特定商品割合算出部
31 商品DB
32 取扱商品DB
33 対象店舗DB



【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品を検索するときの優先度を示す検索スコアを演算する検索スコア演算装置であって、
商品を識別する商品識別情報と、前記検索スコアとを対応付けて記憶する商品記憶手段と、
店舗を識別する店舗識別情報と、前記店舗が取り扱う取扱商品とを対応付けて記憶する取扱商品記憶手段と、
前記検索スコアを加減算する対象である対象店舗の前記店舗識別情報を記憶する対象店舗記憶手段と、
前記対象店舗を受け付ける対象店舗受付手段と、
前記対象店舗受付手段によって受け付けられた前記対象店舗の前記店舗識別情報を、前記対象店舗記憶手段に記憶させる対象店舗更新手段と、
前記対象店舗記憶手段に記憶された前記店舗識別情報に、前記取扱商品記憶手段によって対応付けられた全ての前記取扱商品の、前記商品記憶手段によって対応付けられた前記検索スコアから所定値を加減算する検索スコア加減算手段と、
を備える検索スコア演算装置。
【請求項2】
特定の商品である特定商品を記憶する特定商品記憶手段と、
前記店舗と、前記取扱商品とを受け付ける取扱商品受付手段と、
前記取扱商品受付手段によって受け付けられた前記店舗の前記店舗識別情報と前記取扱商品とによって、前記取扱商品記憶手段に記憶された前記取扱商品を更新する取扱商品更新手段と、
前記対象店舗の全ての前記取扱商品のうち、前記特定商品記憶手段に記憶された前記特定商品の割合を算出する特定商品割合算出手段と、をさらに備え、
前記検索スコア加減算手段は、前記特定商品割合算出手段によって算出された前記割合に応じて、前記検索スコアから加減算する前記所定値を決定する請求項1に記載の検索スコア演算装置。
【請求項3】
前記特定商品割合算出手段は、定期的に前記割合を算出し、
前記検索スコア加減算手段は、前記特定商品割合算出手段によって前記割合が算出されたことに応じて、前記所定値を決定し、決定した前記所定値によって前記検索スコアを加減算する請求項2に記載の検索スコア演算装置。
【請求項4】
商品を識別する商品識別情報と検索スコアとを対応付けて記憶する商品記憶手段と、店舗を識別する店舗識別情報と前記店舗が取り扱う取扱商品とを対応付けて記憶する取扱商品記憶手段と、検索スコアを加減算する対象である対象店舗の前記店舗識別情報を記憶する対象店舗記憶手段とを有する検索スコア演算装置が、商品を検索するときの優先度を示す検索スコアを演算する方法であって、
前記対象店舗を受け付けるステップと、
受け付けられた前記対象店舗の前記店舗識別情報を、前記対象店舗記憶手段に記憶させるステップと、
前記対象店舗記憶手段に記憶された前記店舗識別情報に、前記取扱商品記憶手段によって対応付けられた全ての前記取扱商品の、前記商品記憶手段によって対応付けられた前記検索スコアから所定値を加減算するステップと、
を備える方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−138400(P2011−138400A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−298846(P2009−298846)
【出願日】平成21年12月28日(2009.12.28)
【出願人】(500257300)ヤフー株式会社 (1,128)
【Fターム(参考)】