説明

楔形引留クランプの抜楔装置

【課題】簡易な抜楔プレートにより容易に引留クランプの楔を抜き取ることができる楔形引留クランプの抜楔装置を提供する。
【解決手段】一対の抜楔プレート10と、一対の抜楔プレート10を取付けるネジブロック20と、ネジブロック20に捩じ込まれ、楔を抜き取るための抜力を一対の抜楔プレート10に加える抜力印加ネジ30とを有し、ネジブロックは、一対の抜楔プレート10が取付けられるための一対の抜楔プレート取付けネジ24と、抜力印加ネジ30が捩じ込まれるための抜力印加ネジ穴22を有し、一対の抜楔プレート10は、複数の取付けネジ貫通穴13を有し、且つ、一対の抜楔プレートの下面11は、上面12より長く、該プレートの両側面の一部14は、下面11に向けて広がる傾斜面を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、架空送電線を鉄塔へ牽引するための楔形引留クランプの楔を抜き取る抜楔装置に係り、詳しくは、簡易な抜楔プレートにより容易に引留クランプの楔を抜き取ることができる楔形引留クランプの抜楔装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、楔形引留クランプの楔を抜く場合は、楔をクランプ本体に挿入する場合に用いられる油圧シリンダーからなる押込機を用いて行われていた。図8は、従来の楔形引留クランプの押込機により楔を抜き取る説明図である。図8において、押込機400の引掛用ツメ410を、矢印方向からMAT型クランプ本体200のクランプ添板210の間隙に差し込み、挿入時の反対側から楔300を押すことにより、楔300を抜いていた。
【0003】
この方法は、押込機400の油圧シリンダーと楔300との間に特殊なスペーサを入れて、油圧で楔300を抜くため、重量が15kg程度ある押込機400を送電鉄塔にぶら下げた状態で行う必要があり、油圧ポンプ部(図示せず)もクランプ本体200から離れた場所に設置して操作するため、安全に安定して作業するには、高度の技術と経験を必要とした。また、MBT型クランプの場合も同様に、重量が10kgの押込機が用いられていた。
【0004】
特許文献1には、クランプ本体の両側に設けられた一対のストラップに着脱自在に取付けられるブロックと、駆動軸の軸心方向が電線を把持した楔体の軸心方向と一致するようにブロックに設けられた油圧シリンダーと、一端が油圧シリンダーの駆動軸の先端部に設けられ、他端が電線を把持した楔体に当接し、かつ電線が挿入される溝条を有する押圧部とからなる旨の記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平6−189433号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的は、簡易な抜楔プレートにより容易に引留クランプの楔を抜き取ることができる楔形引留クランプの抜楔装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の楔形引留クランプの抜楔装置は、架空送電線を鉄塔へ牽引するための楔形引留クランプの楔を抜き取る抜楔装置であって、一対の抜楔プレートと、一対の抜楔プレートを取付けるネジブロックと、ネジブロックに捩じ込まれ、楔を抜き取るための抜力を一対の抜楔プレートに加える抜力印加ネジとを有し、ネジブロックは、両側面に、一対の抜楔プレートが取付けられるための一対の抜楔プレート取付けネジとそのナットとを有し、且つ、中心部に、抜力印加ネジが捩じ込まれるための貫通した抜力印加ネジ穴を有し、一対の抜楔プレートは、抜楔プレート取付けネジが挿入され、ナットにより固定されて取付けられるための複数の取付けネジ貫通穴を有し、且つ、一対の抜楔プレートの下面の横幅は、上面の横幅より長く、該プレートの両側面の一部は、前記下面に向けて広がる傾斜面を有することを特徴とする。
【0008】
本発明の楔形引留クランプの抜楔装置のネジブロックに一対の抜楔プレートが取付けられて成す一対の抜楔プレートの内側面の横方向の長さは、外側面の横方向の長さより長く、且つ、前記上面及び下面の形状は台形を成し、抜力印加ネジの先端は、突起部を有し、ネジブロックの抜楔プレート取付けネジは、二対により構成されることを特徴とする。
【0009】
本発明の楔形引留クランプの抜楔装置は、架空送電線を鉄塔へ牽引するための楔形引留クランプの楔を抜き取る抜楔装置であって、一対の抜楔プレートと、一対の抜楔プレートを取付けるネジブロックと、ネジブロックに捩じ込まれ、楔を抜き取るための抜力を一対の抜楔プレートに加える抜力印加ネジと、一対の抜楔プレートを把持する一対のアダプタとを有し、ネジブロックは、両側面に、一対の抜楔プレートが取付けられるための一対の抜楔プレート取付けアームと一対の抜楔プレート止めとを有し、且つ、中心部に、抜力印加ネジが捩じ込まれるための貫通した抜力印加ネジ穴を有し、一対の抜楔プレートは、抜楔プレート取付けアームが挿入される角穴を有し、且つ、一対の抜楔プレートの下面の横幅は、上面の横幅より長く、該プレートの両側面の一部は、下面に向けて広がる傾斜面を有し、一対のアダプタは、一対の抜楔プレートを把持する抜楔プレート把持溝を有することを特徴とする。
【0010】
本発明の楔形引留クランプの抜楔装置のネジブロックに一対の抜楔プレートが取付けられて成す一対の抜楔プレートの内側面の横方向の長さは、外側面の横方向の長さより長く、且つ、上面及び下面の形状は台形を成し、角穴の上面は、複数の山型の溝を有し、ネジブロックの抜楔プレート取付けアームは、当該角穴に挿入される角型形状を成し、角型形状の上面は、前記複数の山型の溝と同様の溝を有し、抜力印加ネジの先端は、突起部を有し、一対のアダプタの抜楔プレート把持溝は、把持する抜楔プレートの内側面側が開口したC型の把持溝を有し、且つ、一対のアダプタの両側面は、厚さ方向に傾斜のない方形形状の側面を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、簡易で軽量な抜楔プレートにより安定して容易に引留クランプの楔を抜き取ることができる楔形引留クランプの抜楔装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1の実施例による楔形引留クランプの抜楔装置の構成図。
【図2】本発明の第1の実施例による楔形引留クランプの抜楔装置の構造要素詳細図。
【図3】本発明の第1の実施例の楔形引留クランプの抜楔装置による抜楔図。
【図4】本発明の第2の実施例による楔形引留クランプの抜楔装置の構成図。
【図5】本発明の第2の実施例によるネジブロックと抜楔プレートとの接続構造図。
【図6】本発明の第2の実施例によるアダプタの構造図。
【図7】本発明の第2の実施例の楔形引留クランプの抜楔装置による抜楔図。
【図8】従来の楔形引留クランプの押込機により楔を抜き取る抜楔図。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0013】
本発明の第1の実施例の形態について、図を用いて説明する。図1は、本発明の第1の実施例による楔形引留クランプの抜楔装置の構成図である。図1において、本発明の第1の実施例による楔形引留クランプの抜楔装置100は、一対の抜楔プレート10と、一対の抜楔プレート10を取付けるネジブロック20と、ネジブロック20に捩じ込まれ、楔300(図3を参照)を抜き取るための抜力を一対の抜楔プレート10に加える抜力印加ネジ30とを有している。
【0014】
図2は、本発明第1の実施例によるによる楔形引留クランプの抜楔装置の構造要素詳細図である。図2aにおいて、一対の抜楔プレート10は、抜楔プレート取付けネジ24が挿入され、ナット26により固定されて取付けられるための複数の取付けネジ貫通穴13を有している。この複数の取付けネジ貫通穴13により、楔形引留クランプ本体200と楔300との間隔に対応した抜楔プレート10の固定位置を設定することができる。
【0015】
また、一対の抜楔プレート10の下面11の横幅は、上面12の横幅より長く、該プレート10の両側面の一部14は、下面11に向けて広がる傾斜面を有している。楔300を抜き取るための抜力が、抜力印加ネジ30により一対の抜楔プレート10に加えられると、一対の抜楔プレート10の当該傾斜面は、楔形引留クランプ本体200と楔300との間隔を押し広げるように働く(図3において詳しく説明する)。
【0016】
さらに、ネジブロック20に一対の抜楔プレート10が取付けられて成す一対の抜楔プレート10の内側面の横方向の長さ16は、外側面の横方向の長さ15より長く、上面12及び下面11の形状は、台形を成している。これにより、一対の抜楔プレート10の台形のエッジ部分が楔形引留クランプ本体200と楔300とに食い込むため、該プレートが該クランプから外れるという不具合を解消することができる。
【0017】
図2bにおいて、ネジブロック20は、ネジブロック本体21の両側面に、一対の抜楔プレート10が取付けられるための一対の抜楔プレート取付けネジ24とそのナット26とを有している。そして、中心部に、抜力印加ネジ30が捩じ込まれるための貫通した抜力印加ネジ穴22を有している。また、抜楔プレート取付けネジ24は、二対により構成されてもよい。これにより、一対の抜楔プレート10はネジブロック本体21に4箇所で取付けられるため、より安定した取付けが可能となる。
【0018】
図2cにおいて、抜力印加ネジ30は、ネジ山を有するネジ本体34と、6角形のネジ頭32と、ネジ本体34の先端の中心部に突起部36とを有している。この突起部36が楔300に若干食い込むことにより、抜力印加ネジ30と楔300との位置関係を安定させ、より容易に抜楔することが可能となる。
【0019】
図3は、本発明の第1の実施例による楔形引留クランプの抜楔装置による抜楔図である。図3において、MAT型楔形引留クランプを構成する楔形引留クランプ本体200と楔300との間隔に応じて、楔形引留クランプの抜楔装置100の一対の抜楔プレート10が差し込まれ、その間にネジブロック20が仮置きされる。これにより決まった取付けネジ貫通穴13に対し、抜楔プレート取付けネジ24が挿入され、ナット26により固定される。
【0020】
つぎに、6角形のネジ頭32を6角レンチ、インパクトレンチ等により回転させことにより、抜力印加ネジ30が抜力印加ネジ穴22に捩じ込まれる。抜力印加ネジ30の突起部36が楔300に到達した時点で、6角形のネジ頭32をさらに強く回転させる。この時、突起部36は楔300若干食い込み、抜力印加ネジ30と楔300との位置関係が安定する。
【0021】
さらに強く回転を続けることにより、台形のエッジ部分が楔形引留クランプ本体200と楔300とに食い込むため、該プレートが該クランプから外れることはない。また、一対の抜楔プレート10が上方に押し上げられにつれて、楔形引留クランプ本体200と楔300との間隔が次第に広がり、楔300が抜き取られる。楔形引留クランプの抜楔装置100の重量は2.5kg程度であり、従来の15kgに比べ6倍の違いがある。
【0022】
図4は、本発明の第2の実施例による楔形引留クランプの抜楔装置の構成図である。図4において、本発明の第2の実施例による楔形引留クランプの抜楔装置500は、一対の抜楔プレート40と、一対の抜楔プレート40を取付けるネジブロック50と、ネジブロック50に捩じ込まれ、楔を抜き取るための抜力を一対の抜楔プレート40に加える抜力印加ネジ30と、一対の抜楔プレート40を把持する一対のアダプタ60とを有している。抜力印加ネジ30の先端は、図2cの場合と同様に、突起部36を有している。
【0023】
また、図2aの場合と同様に、一対の抜楔プレートの下面41の横幅は、上面44の横幅より長く、該プレートの両側面の一部は、下面に向けて広がる傾斜面を有し、且つ、ネジブロック50に一対の抜楔プレート40が取付けられて成す一対の抜楔プレート40の内側面の横方向の長さ43は、外側面の横方向の長さ42より長く、台形を成している。
【0024】
図5は、本発明の第2の実施例によるネジブロックと抜楔プレートとの接続構造図である。図5aにおいて、ネジブロック50の本体52は、両側面に、一対の抜楔プレート40が取付けられるための一対の抜楔プレート取付けアーム54を有している。この抜楔プレート取付けアーム54は、抜楔プレート40の角穴45に挿入される角型形状を成し、角型形状の上面は、複数の山型の溝56を有し、端部には、抜楔プレート止め58が捩じ込まれている。また、中心部に、抜力印加ネジ30が捩じ込まれるための貫通した抜力印加ネジ穴22を有している。
【0025】
図5bにおいて、抜楔プレート40は、抜楔プレート取付けアーム54が挿入される角穴45を有し、該角穴45の上面は、複数の山型の溝47を有している。そして、図5aにおいて、一対の抜楔プレート取付けアーム54から一対の抜楔プレート止め58が外され、一対の抜楔プレート40が挿入され、再び一対の抜楔プレート止め58が取付けられて、図1における楔形引留クランプの抜楔装置100と同様の働きをする楔形クランプの抜楔装置が構成される。
【0026】
再び図3において、MAT型楔形引留クランプを構成する楔形引留クランプ本体200と楔300との間隔に応じて、アダプタ60を装着しない楔形引留クランプの抜楔装置500の一対の抜楔プレート10が差し込まれると、抜楔プレート取付けアーム54の複数の山型の溝47と抜楔プレート40の角穴45の複数の山型の溝56とが、楔300のサイズに合わせ所定の位置関係を保って噛み合い、横ズレが生じることを防止することができる。
【0027】
次に続く楔300の抜き取られる手順は、図3において説明したとおりであるため、省略する。抜楔プレート40は、抜楔プレート止め58により、抜楔プレート取付けアーム54から外れない非分離構造となるため、一対の抜楔プレート取付けアーム54の両端の長さを適用楔300の最大幅とし、ネジブロックの本体52の幅を適用楔300の最小サイズとすることにより、組立、分解の必要が無く、適用楔300の全てに、直ちに使用することができる。
【0028】
図6は、本発明の第2の実施例によるアダプタの構造図である。図6において、一対のアダプタ60は、一対の抜楔プレート40を把持するため、抜楔プレート把持溝65を有している。一対のアダプタ60の抜楔プレート把持溝65は、把持する抜楔プレート40の内側面側が開口したC型の把持溝を有している。アダプタ60の側面67は、抜楔プレート40のような台形形状の側面ではなく、厚さ方向に傾斜のない方形形状の側面を有している。
【0029】
図7は、本発明の第2の実施例の楔形引留クランプの抜楔装置による抜楔図である。図7において、MBT型クランプ600と楔300との間に、図3の場合と同様に、一対のアダプタ60を装着した楔形引留クランプの抜楔装置500を取付け、段落[0026]、[0027]と同様の操作により、楔300を抜き取る。MBT型クランプ600の場合は、プレートが接触する部分が平滑であり外れる恐れがないことから、側面67が矩形形状をしたアダプタ60を抜楔プレート40に装着している。これにより、楔300、クランプ600への痕跡を極力押えることができ、楔クランプの再利用が可能となる。楔形引留クランプの抜楔装置500の重量は4kg程度であり、従来の15kgに比べ約4倍の違いがある。
【0030】
以上説明したように本発明によれば、重量が従来に比べ、の1/4〜1/6であるため、高所鉄塔上における作業性、安全性に優れ、簡易な抜楔プレートにより容易に引留クランプの楔を抜き取ることができる楔形引留クランプの抜楔装置を提供することができる。また、アダプタを追加することにより、両楔型引留クランプ(MBTや新型クランプ)にも対応することが可能となり、当該楔クランプの再利用も可能となる。
【符号の説明】
【0031】
10 一対の抜楔プレート
11 下面
12 上面
13 複数の取付けネジ貫通穴
14 側面の一部
15 外側面の横方向の長さ
16 内側面の横方向の長さ
20 ネジブロック
21 ネジブロック本体
22 抜力印加ネジ穴
24 抜楔プレート取付けネジ
26 ナット
30 抜力印加ネジ
32 6角形のネジ頭
34 ネジ本体
36 突起部
40 一対の抜楔プレート
41 下面
42 外側面の横方向の長さ
43 内側面の横方向の長さ
44 上面
45 角穴
47 突起部
50 ネジブロック
52 ネジブロック本体
54 抜楔プレート取付けアーム
56 突起部
58 抜楔プレート止め
60 アダプタ
65 抜楔プレート把持溝
67 アダプタの側面
100 本発明の第1の実施例による楔形引留クランプの抜楔装置
200 MAT型クランプ本体
210 クランプ添板
300 楔
400 押込機
410 引掛用ツメ
500 本発明の第2の実施例による楔形引留クランプの抜楔装置
600 MBT型クランプ本体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
架空送電線を鉄塔へ牽引するための楔形引留クランプの楔を抜き取る抜楔装置であって、
一対の抜楔プレートと、前記一対の抜楔プレートを取付けるネジブロックと、前記ネジブロックに捩じ込まれ、前記楔を抜き取るための抜力を前記一対の抜楔プレートに加える抜力印加ネジとを有し、
前記ネジブロックは、両側面に、前記一対の抜楔プレートが取付けられるための一対の抜楔プレート取付けネジとそのナットとを有し、且つ、中心部に、前記抜力印加ネジが捩じ込まれるための貫通した抜力印加ネジ穴を有し、
前記一対の抜楔プレートは、前記抜楔プレート取付けネジが挿入され、前記ナットにより固定されて取付けられるための複数の取付けネジ貫通穴を有し、且つ、前記一対の抜楔プレートの下面の横幅は、上面の横幅より長く、該プレートの両側面の一部は、前記下面に向けて広がる傾斜面を有することを特徴とする楔形引留クランプの抜楔装置。
【請求項2】
前記ネジブロックに前記一対の抜楔プレートが取付けられて成す前記一対の抜楔プレートの内側面の横方向の長さは、外側面の横方向の長さより長く、且つ、前記上面及び下面の形状は台形を成し、
前記抜力印加ネジの先端は、突起部を有し、
前記ネジブロックの前記抜楔プレート取付けネジは、二対により構成されることを特徴とする請求項1に記載の楔形引留クランプの抜楔装置。
【請求項3】
架空送電線を鉄塔へ牽引するための楔形引留クランプの楔を抜き取る抜楔装置であって、
一対の抜楔プレートと、前記一対の抜楔プレートを取付けるネジブロックと、前記ネジブロックに捩じ込まれ、前記楔を抜き取るための抜力を前記一対の抜楔プレートに加える抜力印加ネジと、前記一対の抜楔プレートを把持する一対のアダプタとを有し、
前記ネジブロックは、両側面に、前記一対の抜楔プレートが取付けられるための一対の抜楔プレート取付けアームと一対の抜楔プレート止めとを有し、且つ、中心部に、前記抜力印加ネジが捩じ込まれるための貫通した抜力印加ネジ穴を有し、
前記一対の抜楔プレートは、前記抜楔プレート取付けアームが挿入される角穴を有し、且つ、前記一対の抜楔プレートの下面の横幅は、上面の横幅より長く、該プレートの両側面の一部は、前記下面に向けて広がる傾斜面を有し、
前記一対のアダプタは、前記一対の抜楔プレートを把持する抜楔プレート把持溝を有することを特徴とする楔形引留クランプの抜楔装置。
【請求項4】
前記ネジブロックに前記一対の抜楔プレートが取付けられて成す前記一対の抜楔プレートの内側面の横方向の長さは、外側面の横方向の長さより長く、且つ、前記上面及び下面の形状は台形を成し、前記角穴の上面は、複数の山型の溝を有し、
前記ネジブロックの前記抜楔プレート取付けアームは、前記角穴に挿入される角型形状を成し、前記角型形状の上面は、前記複数の山型の溝と同様の溝を有し、
前記抜力印加ネジの先端は、突起部を有し、
前記一対のアダプタの抜楔プレート把持溝は、把持する前記抜楔プレートの前記内側面側が開口したC型の把持溝を有し、且つ、前記一対のアダプタの両側面は、厚さ方向に傾斜のない方形形状の側面を有することを特徴とする請求項3に記載の楔形引留クランプの抜楔装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−115902(P2013−115902A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−259214(P2011−259214)
【出願日】平成23年11月28日(2011.11.28)
【出願人】(000117010)古河電工パワーシステムズ株式会社 (127)
【Fターム(参考)】