説明

業務分担評価装置及び業務分担評価プログラム

【課題】委託元企業において外部に委託する業務の選定を支援する技術を提供すること。
【解決手段】ユーザが端末150を介して入力した業務に関する情報を含む業務データと、組織に関する情報を含む組織データと、を送受信部126で受信し、これらのデータに基づいて、業務を社外に委託することによる経営上の影響を評価する評価項目毎の評価値を評価部125において算出して、算出された評価値を整形して評価結果として端末150に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部に委託する業務の選定を支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
アウトソーシング計画の支援技術として、例えば、特許文献1に記載された技術がある。
【0003】
特許文献1に記載された技術は、ネットワークを介して委託先企業を評価するための評価シートを複数の評価者に提供し、その複数の評価者により入力された評価シートから総合的な評価結果を作成する。そして、その評価結果を委託元企業に提供することで、委託元企業は委託先企業の評価を参考にして業務を委託するか否かを判断することができる。
【0004】
【特許文献1】特開2002−334202号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述のように、従来技術は、委託先企業に関する情報を提供することでアウトソーシング計画を支援するものであり、委託元企業において委託する業務の選定を支援する技術ではなかった。
【0006】
そこで、本発明は、委託元企業において外部に委託する業務の選定を支援する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の課題を解決するために、本発明は、業務及び組織の特徴から、社内と社外で業務の分担を行った際の経営上の影響を評価するための評価値を求めることができる技術を提供する。
【0008】
例えば、本発明は、業務を社外に委託することによる経営上の影響を評価する業務分担評価装置であって、記憶手段と、入出力手段と、演算手段と、を有し、前記記憶手段には、業務に関する情報を含む業務データと、組織に関する情報を含む組織データと、業務を社外に委託することによる経営上の影響を評価する評価項目毎の評価値を算出する情報を含む評価データと、業務毎に社内で行うか社外で行うかを示す情報を含む業務分担設定データと、が記憶されており、前記演算手段は、前記記憶手段に記憶されている業務データ、組織データ、業務分担設定データ及び評価データを用いて、業務を社外に委託することによる経営上の影響を評価する評価項目毎の評価値を算出する評価値算出処理と、前記算出した評価値を前記入出力手段から出力する評価値出力処理と、を実行すること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
以上のように、本発明によれば、業務及び組織の特徴から、社内と社外で業務の分担を行った際の経営上の影響を評価する評価値を求めることで、委託元企業において外部に委託する業務の選定を支援することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1は、本発明の第一の実施形態であるサーバ装置100の概略図である。
【0011】
本実施形態に係るサーバ装置100は、図示するように、記憶部110と、入力項目選択部120と、評価項目設定部121と、業務モデル設定部122と、組織モデル設定部123と、業務分担設定部124と、評価部125と、送受信部126と、を備えている。そして、サーバ装置100は、ネットワーク140を介して端末150に接続されている。
【0012】
記憶部110には、図示するように、入力項目選択データ記憶領域111と、業務データ記憶領域112と、組織データ記憶領域113と、評価項目データ記憶領域114と、一時記憶領域115と、を有している。
【0013】
入力項目選択データ記憶領域111には、図示してはいないが、後述する端末150において、評価項目設定データ、業務データ、組織データ及び業務分担設定データの各入力フォームの表示を選択するとともに、入力したデータを元に評価値を算出するための評価指示領域を備えた選択表示フォーム120a(図7参照)を生成するためのデータがテーブル形式で記憶されている。
【0014】
業務データ記憶領域112には、企業において委託対象となる業務を示すためのデータをまとめた業務リストテーブル112a(図2参照)と、業務の特徴を定義するパラメータを入力するためのデータをまとめた業務パラメータテーブル112g(図3参照)と、が記憶されている。
【0015】
図2に示すように、業務リストテーブル112aは、大分類入力欄112bと、小分類入力欄112cと、名称入力欄112dと、ID入力欄112eと、内容入力欄112fと、を有している。
【0016】
大分類入力欄112bには、業務を分類する際に最上位となる分類名を入力する。本実施形態では、システム化のプロセスの観点から、企画、開発、運用、保守及び管理の五つの分類を設けている。
【0017】
小分類入力欄112cには、大分類を細分化した分類名が入力されている。例えば、本実施形態では、企画の大分類に対して、図示するようにIT戦略策定の小分類を設けるほか、情報戦略策定や人材育成計画策定といった小分類を設ける。
【0018】
名称入力欄112dには、企業において委託対象となる業務名が入力されている。例えば、本実施形態では、技術動向調査や戦略立案といった業務を入力している。
【0019】
ID入力欄112eには、名称入力欄112dに入力した業務を一意に識別するための識別情報が入力されている。
【0020】
内容入力欄112fには、名称入力欄112dに入力した業務の内容が入力されている。
【0021】
図3に示されているように、業務パラメータテーブル112gは、分類入力欄112hと、名称入力欄112iと、ID入力欄112jと、単位入力欄112kと、選択肢入力欄112lと、を有している。
【0022】
分類入力欄112hには、業務を特徴付けるためのパラメータを分類する分類名が入力されている。例えば、本実施形態では、作業負荷、機密性及び他業務との関連性の三つに分類している。即ち、本実施形態では、委託対象となっている業務を行う際の作業がどの程度の負荷となっているか(作業負荷)、その業務を行う際の情報にどの程度の機密性があるか(機密性)、その業務がどの程度他の業務と関連しているか(他業務との関連性)、といった観点から業務の特徴を把握している。
【0023】
名称入力欄112iには、業務の特徴を表す名称を入力する。例えば、本実施形態では、作業負荷の分類に、「作業規模」、「作業頻度」及び「平均作業日数」の特徴があるとしている。また、機密性の分類には、「機密レベル」の特徴があり、他業務との関連性の分類には、「入出力数」、「入力元」、「出力先」、「やりとりの回数」及び「やりとりの頻度」といった特徴があるとしている。
【0024】
ID入力欄112jには、名称入力欄112iに入力された特徴名を一意に識別するための識別情報が入力されている。
【0025】
単位入力欄112kには、名称入力欄112iに入力された特徴名によって特定される特徴を定義するためのパラメータの単位が入力されている。
【0026】
ここで、本実施形態では、「作業規模」は、その作業を行う際ののべ人数を特定するため、単位として「人・日」が入力されている。
【0027】
「作業頻度」については、一年間にその作業を何回行うかを特定するため、単位として「回/年」が入力されている。
【0028】
「平均作業日数」については、作業を行う日数を特定するため、単位として「日」が入力されている。
【0029】
「機密レベル」については、後述するように選択肢として「低・中・高」を特定するため、特に単位は必要なく「−」が入力されている。
【0030】
「入出力数」については、その作業を行う際に他の業務とやりとりする情報や物の個数を特定するため、単位として「個」が入力されている。
【0031】
「入力元」及び「出力先」については、選択肢として、図2に示された業務リストテーブル112aの名称入力欄112dに入力された業務の名称から選択するようにしているため、特に単位は必要なく「−」が入力されている。
【0032】
「やりとりの回数」については、他の業務とのやりとりを行う回数を特定するため、単位として「回」が入力されている。
【0033】
「やりとりの頻度」については、他の業務とのやりとりを行うための頻度を特定するため、単位として「回/年」が入力されている。
【0034】
選択肢入力欄112lには、名称入力欄112iに入力された特徴名に対応するパラメータを入力するための情報が入力されている。
【0035】
本実施形態では、空欄は、ユーザの直接入力を示し、「低・中・高」は、ユーザにこれらから選択を要求することを示し、「業務リスト」は、選択肢として、図2に示された業務リストテーブル112aの名称入力欄112dに入力された業務の名称からユーザが選択することを示している。
【0036】
組織データ記憶領域113には、委託元(社内)の部署及び委託先(社外)の部署の一覧データである組織リストテーブル113a(図4参照)と、組織の特徴を定義するパラメータを入力するためのデータをまとめた組織パラメータテーブル113f(図5参照)と、が記憶されている。
【0037】
図4に示されているように、組織リストテーブル113aは、大分類入力欄113bと、中分類入力欄113cと、小分類入力欄113dと、ID入力欄113eと、を有している。
【0038】
大分類入力欄113bには、委託元(社内)の部署及び委託先(社外)の部署を分類する最も大きな分類が入力されている。ここで、本実施形態では、社内の部署であるか、社外の部署であるか、といった企業レベルでの分類を行うため、「社内」又は「社外」という情報が入力されている。
【0039】
中分類入力欄113cには、大分類を細分化した部署名が入力されている。本実施形態では、本欄において部レベルでの分類を行うようにしているため、例えば、「情報システム部」のように部の名称が入力されている。
【0040】
小分類入力欄113dには、中分類を細分化した部署名が入力されている。本実施形態では、本欄において課レベルでの分類を行うようにしているため、例えば、「企画課」のように課の名称が入力されている。
【0041】
ID入力欄113eには、小分類入力欄113dに入力した部署名を一意に識別するための識別情報が入力されている。
【0042】
図5に示されているように、組織パラメータテーブル113fは、分類入力欄113gと、名称入力欄113hと、ID入力欄113iと、単位入力欄113jと、選択肢入力欄113kと、を有している。
【0043】
分類入力欄113gには、組織の特徴を定義するためのパラメータの分類を示す分類名が入力されている。本実施形態では、組織の特徴を人材で特定するようにしているため、本欄には「人材」が入力されている。
【0044】
名称入力欄113hには、組織の特徴を示す名称が入力されている。本実施形態では、組織の特徴を特定する人材を人員(数)と人件費(費用)で定義するようにしているため、本欄には「人員」又は「人件費」が入力されている。
【0045】
ID入力欄113iには、名称入力欄113hに入力された組織の特徴名を一意に識別するための識別情報が入力されている。
【0046】
単位入力欄113jには、名称入力欄113hに入力された組織の特徴名に対応するパラメータの単位が入力されている。
【0047】
選択肢入力欄113kには、名称入力欄113hに入力された組織の特徴名に対応するパラメータが入力されている。本実施形態では、本欄を空欄とすることで、ユーザがパラメータを直接入力するようにしている。
【0048】
評価項目データ記憶領域114には、業務の分担を選択した際に評価を行う評価項目の一覧を示す評価項目データテーブル114a(図6参照)と、評価項目データテーブル114aの各評価項目における評価に対応する評価式を含む評価データ(図示せず)と、が記憶されている。
【0049】
図6に示すように、評価項目データテーブル114aは、分類入力欄114bと、名称入力欄114cと、ID入力欄114dと、評価内容入力欄114eと、を有している。
【0050】
分類入力欄114bには、業務の分担を行う際の指針となる分類名が入力されている。本実施形態では、業務分担の指針として「経営戦略」及び「経営効率」の二つの分類が入力されている。
【0051】
名称入力欄114cには、業務分担の評価項目の名称が入力されている。本実施形態では、「経営資源の集中度合」、「新事業創造の可能性」、「社内スキルの減少度合」、「情報漏洩の危険度合」、「経営資源の補充度合」、「業務品質向上の可能性」、「業務の非効率化の度合」及び「コスト」といった項目で評価を行うことができるようにしている。
【0052】
ここで、図示してはいないが、後述のように、名称入力欄114cに入力されている各評価項目には、各評価項目における評価に対応する評価式を含む評価データが記憶部110の評価項目データ記憶領域114に記憶されている。
【0053】
ID入力欄114dには、名称入力欄114cに入力される評価項目を一意に識別するための識別情報を入力する。
【0054】
評価内容入力欄114eには、名称入力欄114cに入力される評価項目によって評価される評価の具体的な内容を入力する。
【0055】
ここで、図1に戻り説明を続ける。
【0056】
一時記憶領域115には、後述するように、評価項目設定データ入力フォーム121aを介して入力され評価項目設定データ、業務データ入力フォーム122aを介して入力された業務データ、組織データ入力フォーム123aを介して入力された組織データ及び業務分担設定データ入力フォーム124aを介して入力された業務分担設定データを記憶するほか、評価結果等のデータを記憶する。
【0057】
入力項目選択部120は、記憶部110の入力項目選択データ記憶領域111に記憶されている入力項目選択テーブル(図示せず)から、入力項目選択フォーム120a(図7参照)を生成し、後述する送受信部126を介して後述する端末150に送信する。
【0058】
図7に示すように、入力項目選択フォーム120aは、評価項目設定データ入力フォーム選択領域120bと、業務データ入力フォーム選択領域120cと、組織データ入力フォーム選択領域120dと、業務分担設定データ入力フォーム選択領域120eと、評価指示入力領域120fと、を有している。
【0059】
ここで、後述する端末150において、評価項目設定データ入力フォーム選択領域120bを指定した実行指示があると、後述のように、評価項目設定部121において図8に示すような評価項目設定データ入力フォーム121aが生成され、その端末150に送信される。
【0060】
また、後述する端末150において、業務データ入力フォーム選択領域120cを指定した実行指示があると、後述のように、業務モデル設置部122において図9に示すような業務データ入力フォーム122aが生成され、その端末150に送信される。
【0061】
また、後述する端末150において、組織データ入力フォーム選択領域120dを指定した実行指示があると、後述のように、組織モデル設定部123において図10に示すような組織データ入力フォーム123aが生成され、その端末150に送信される。
【0062】
また、後述する端末150において、業務分担設定データ入力フォーム選択領域120eを指定した実行指示があると、後述のように、業務分担設定部124において図11に示すような業務分担設定データ入力フォーム124aが生成され、その端末150に送信される。
【0063】
また、後述する端末150において、評価入力指示選択領域120fを指定した実行指示があると、後述のように、各入力フォームで入力されたデータに基づいて評価部125において評価値が算出され、所定の整形が施されて評価結果としてその端末150に送信される。
【0064】
図1に戻り、評価項目設定部121は、記憶部110の評価項目データ記憶領域114に記憶されている評価項目データテーブル114a(図6参照)から図8に示すような評価項目設定データ入力フォーム121aを生成して、後述する端末150に送信する。
【0065】
図8に示すように、評価項目設定データ入力フォーム121aは、分類欄121bと、名称欄121cと、評価内容欄121dと、選択入力欄121eと、設定指示入力欄121fと、キャンセル指示入力欄121gと、を有している。
【0066】
分類欄121bには、図6に示す評価項目データテーブル114aにおける分類入力欄114bに入力されている分類名を表示する。
【0067】
名称欄121cには、図6に示す評価項目データテーブル114aにおける名称入力欄114cに入力されている名称を表示する。
【0068】
評価内容欄121dには、図6に示す評価項目データテーブル114aにおける評価内容入力欄114eに入力されている評価内容を表示する。
【0069】
選択入力欄121eは、各行の名称欄121cに表示される評価項目による評価を行うか否かを選択する欄である。ここで、本実施形態では、後述する端末150の入力部152を介して本欄にチェックを入れる指示を入力することで、チェックの入れられた行で特定される評価が実行される。
【0070】
設定指示入力欄121fは、後述する端末150の入力部152を介して本欄を指定して実行指示を出すことにより、評価項目設定データ入力フォーム121aで入力された評価項目設定データが端末150からサーバ装置100に送信され、サーバ装置100の評価部125において選択入力欄121eにチェックの入れられた行で特定される評価が実行される。
【0071】
なお、評価項目設定データ入力フォーム121aで入力された評価項目設定データは、サーバ装置100の一時記憶領域115に記憶される。
【0072】
キャンセル指示入力欄121gは、後述する端末150の入力部152を介して本欄を指定して実行指示を出すことにより、選択入力欄121eに入れられたチェックを外すことができるようにされている。
【0073】
図1に戻り、業務モデル設定部122は、記憶部110の業務データ記憶領域112に記憶されている業務リストテーブル112a(図2参照)及び業務パラメータテーブル112g(図3参照)から、図9に示すような業務データ入力フォーム122aを生成して、後述する端末150に送信する。
【0074】
図9に示すように、業務データ入力フォーム122aは、業務リスト選択欄122bと、パラメータ入力欄122cと、を備えている。
【0075】
業務リスト選択欄122bは、パラメータを入力する業務を選択するための選択欄であり、業務リストテーブル112a(図2参照)の名称入力欄112dに入力されている業務名を大分類及び小分類に分けて列挙している。そして、列挙されている業務名を後述する端末150の入力部152で選択し、パラメータ入力欄122cに設けられている値入力欄122fに必要なパラメータを入力することで、業務毎のパラメータを特定することができるようにされている。
【0076】
パラメータ入力欄122cには、分類欄122dと、名称欄122eと、値入力欄122fと、単位欄122gと、設定指示入力欄122hと、キャンセル指示入力欄122iと、が設けられている。
【0077】
分類欄122dには、図3に示されている業務パラメータテーブル112gの分類入力欄112hに入力されている分類名を表示する。
【0078】
名称欄122eには、図3に示されている業務パラメータテーブル112gの名称入力欄112iに入力されている名称を表示する。
【0079】
値入力欄122fは、業務の特徴を示すパラメータを入力する欄であり、図3に示されている業務パラメータテーブル112gの選択肢入力欄112lに応じて、必要なデータの入力を求める。
【0080】
本実施形態においては、図3に示されている業務パラメータテーブル112gの選択肢入力欄112lが空欄となっている項目については、ユーザが必要な値を直接入力するようにされており、この選択肢入力欄112lに「低・中・高」と選択肢が入力されている場合には、この選択肢からユーザが選択するようにされており、この選択肢入力欄112lに「業務リスト」と入力されている場合には、図2に示されている業務リストテーブル112aの名称入力欄112dに入力されている業務名の一覧からユーザが選択するようにされている。
【0081】
単位欄122gには、図3に示されている業務パラメータテーブル112gの単位入力欄112kに入力されている単位を表示する。
【0082】
そして、業務リスト選択欄122bに列挙されている全ての業務について、必要なパラメータを入力して、端末150の入力部152を介して設定指示入力欄122hを指定した実行指示を出すことにより、入力されたパラメータが業務データとして業務毎にサーバ装置100の一時記憶領域115に記憶される。
【0083】
また、端末150の入力部152を介してキャンセル指示入力欄122iを指定して実行指示を出すことにより、入力されたパラメータがキャンセルされ、値入力欄122fが空欄に戻る。
【0084】
なお、必要なパラメータの入力は、業務リスト選択欄122bに表示される全ての業務について行う。
【0085】
図1に戻り、組織モデル設定部123は、記憶部110の組織データ記憶領域113に記憶されている組織リストテーブル113a(図4参照)及び組織パラメータテーブル113f(図5参照)から、図10に示すような組織データ入力フォーム123aを生成して、後述する端末150に送信する。
【0086】
図10に示すように、組織データ入力フォーム123aは、組織リスト選択欄123bと、パラメータ入力欄123cと、を備えている。
【0087】
組織リスト選択欄123bは、パラメータを入力する組織を選択するための選択欄であり、組織リストテーブル113a(図4参照)の小分類入力欄113dに入力されている部署(課)の名称を大分類及び中分類に分けて列挙している。そして、列挙されている部署(課)の名称を後述する端末150の入力部152で選択して、パラメータ入力欄123cに設けられている値入力欄123fに必要なパラメータを入力することで、この部署毎のパラメータを特定することができるようにされている。
【0088】
パラメータ入力欄123cには、分類欄123dと、名称欄123eと、値入力欄123fと、単位欄123gと、設定指示入力欄123hと、キャンセル指示入力欄123iと、が設けられている。
【0089】
分類欄123dには、図5に示されている組織パラメータテーブル113fの分類入力欄113gに入力されている分類名を表示する。
【0090】
名称欄123eには、図5に示されている組織パラメータテーブル113fの名称入力欄113hに入力されている名称を表示する。
【0091】
値入力欄123fは、組織の特徴を示すパラメータを入力する欄である。
【0092】
本実施形態では、各々の部署(課)毎に、人員の数と、一人当たりの日給と、をユーザが端末150の入力部152を介して直接入力するようにされている。
【0093】
単位欄123gには、図5に示されている組織パラメータテーブル113fの単位入力欄113jに入力されている単位を表示する。
【0094】
そして、組織リスト選択欄123bに示されている全ての部署毎に必要なパラメータを入力して、端末150の入力部152を介して設定指示入力欄123hを指定して実行指示を出すことにより、入力されたデータがサーバ装置100に送信され、サーバ装置100では、これらのデータを組織データとして部署毎に一時記憶領域115に記憶する。
【0095】
また、端末150の入力部152を介してキャンセル指示入力欄123iを指定して実行指示を出すことにより、入力されたパラメータがキャンセルされ、値入力欄123fが空欄に戻る。
【0096】
なお、必要なパラメータの入力は、組織リスト選択欄123bに表示される全ての部署(課)について行う。
【0097】
図1に戻り、業務分担設定部124は、記憶部110の業務データ記憶領域112に記憶されている業務リストテーブル112a(図2参照)から、図11に示すような業務分担設定データ入力フォーム124aを生成して、後述する端末150に送信する。
【0098】
図11に示すように、業務分担設定データ入力フォーム124aには、大分類欄124bと、小分類欄124cと、名称欄124dと、内容欄124eと、社内選択入力欄124fと、社外選択入力欄124gと、設定指示入力欄124hと、キャンセル指示入力欄124iと、が設けられている。
【0099】
大分類欄124bには、図2に示されている業務リストテーブル112aの大分類入力欄112bに入力されている分類名を表示する。
【0100】
小分類欄124cには、図2に示されている業務リストテーブル112aの小分類入力欄112cに入力されている分類名を表示する。
【0101】
名称欄124dには、図2に示されている業務リストテーブル112aの名称入力欄112dに入力されている業務名を表示する。
【0102】
内容欄124eには、図2に示されている業務リストテーブル112aの内容入力欄112fに入力されている業務の内容を表示する。
【0103】
社内選択入力欄124fには、名称欄124dで特定される業務を社内で行う場合に、その業務を社内で行う人数を入力する。
【0104】
社外選択入力欄124gには、名称欄124dで特定される業務を社外で行う場合に、その業務を社外で行う人数を入力する。
【0105】
そして、全ての業務について、社内で行うか社外で行うかを社内選択入力欄124f又は社外選択入力欄124gで特定して、端末150の入力部152を介して設定指示入力欄124hを指定して実行指示を出すことにより、入力された業務分担設定データがサーバ装置100に送られ、サーバ装置100では、この業務分担設定データを一時記憶領域115に記憶して、この業務分担による評価値が後述する評価部125で算出する。
【0106】
なお、端末150の入力部152を介してキャンセル指示入力欄124iを指定して実行指示を出すことにより、社内選択入力欄124f又は社外選択入力欄124gに入力された値がキャンセルされ、これらの欄が空欄に戻る。
【0107】
図1に戻り、評価部125は、業務データ入力フォーム122a、組織データ入力フォーム123a及び業務分担設定データ入力フォーム124aを介してユーザが入力したデータを用いて、評価項目設定データ入力フォーム121aを介して選択された評価項目に対応した評価値を評価データとして記憶されている評価式を用いて算出する。
【0108】
なお、評価項目毎の評価式は下記の通りである。
【0109】
評価項目設定データ入力フォーム121aで、経営資源の集中度合が選択された場合には、企画業務や管理業務に割り当てられた社内の人材の数に対する増加関数(Fs1)に基づいて評価値を算出する。ここで、この増加関数(Fs1)の一例としては、下記の(1)式がある。
【0110】
【数1】

【0111】
(1)式は、企画業務を担当する社内の人材の数と管理業務を担当する社内の人材の数を加算したものと、社内の全人材数と、の割合である。
【0112】
ここで、Npは、企画業務を担当する社内の人材の数で、業務分担入力フォーム124aの大分類欄124bにおいて企画に含まれる業務のうち、社内で行うことを選択した業務の社内選択入力欄124fに入力した人数の合計である。
【0113】
Nqは、管理業務を担当する社内の人材の数で、業務分担入力フォーム124aの大分類欄124bにおいて管理に含まれる業務のうち、社内で行うことを選択した業務の社内選択入力欄124fに入力した人数の合計である。
【0114】
Nは、社内の全人材数で、組織データ入力フォーム123aの値入力欄123fにおいて社内の人員として入力された値を合計したものである。
【0115】
評価項目設定データ入力フォーム121aで、新事業創造の可能性が選択された場合には、企画業務に割り当てられた社外の人材の数に対する増加関数(Fs2)に基づいて評価値を算出する。ここで、この増加関数(Fs2)の一例としては、下記の(2)式がある。
【0116】
【数2】

【0117】
(2)式は、企画業務を担当する社外の人材の数と、企画業務を担当する社外の人材の数に企画業務を担当する社内の人材の数を加算したもの(全ての業務の数)と、の割合である。
【0118】
ここで、Mpは、企画業務を担当する社外の人材の数で、業務分担入力フォーム124aの大分類欄124bにおいて企画に含まれる業務のうち、社外で行うことを選択した業務の社外選択入力欄124gに入力した人数の合計である。
【0119】
なお、Npは、上記同様、企画業務を担当する社内の人材の数である。
【0120】
評価項目設定データ入力フォーム121aで、社内スキルの減少度合が選択された場合には、外部に委託する業務の数に対する減少関数(Fs3)に基づいて評価値を算出する。ここで、この減少関数(Fs3)の一例としては、下記の(3)式がある。
【0121】
【数3】

【0122】
(3)式は、「1」から社外に委託する業務の数を減算したものと、社外に委託する業務の数に社内で実施する業務の数を加算したもの(全ての業務の数)と、の割合である。
【0123】
ここで、Kは、社外に委託する業務の数で、業務分担入力フォーム124aの社外選択入力欄124gに数値を入力した業務の数の合計である。
【0124】
また、Lは、社内で実施する業務の数で、業務分担入力フォーム124aの社内選択入力欄124fに数値を入力した業務の数の合計である。
【0125】
評価項目設定データ入力フォーム121aで、情報漏洩の危険度合が選択された場合には、社外に委託する機密レベルの高い業務の数に対する減少関数(Fs4)に基づいて評価値を算出する。ここで、この減少関数(Fs4)の一例としては、下記の(4)式がある。
【0126】
【数4】

【0127】
(4)式は、「1」から社外に委託する業務であって機密レベルの高いものの数を減算したものと、社外に委託する業務であって機密レベルの高いものの数に社内で実施する業務であって機密レベルの高いものの数を加算したものと、の割合である。
【0128】
ここで、Kcは、社外に委託する業務のうち、機密レベルの高いものの数で、業務分担入力フォーム124aの社外選択入力欄124gに数値を入力した業務のうち、業務データ入力フォーム122aの値入力欄122fにおいて機密レベルが「高」にされた業務の数の合計である。
【0129】
また、Lcは、社内で実施する業務のうち、機密レベルの高いものの数で、業務分担入力フォーム124aの社内選択入力欄124fに数値を入力した業務のうち、業務データ入力フォーム122aの値入力欄122fにおいて機密レベルが「高」にされた業務の数の合計である。
【0130】
評価項目設定データ入力フォーム121aで、経営資源の補充度合が選択された場合には、各業務で必要とされる人材に対してその業務を担当する人材の数に対する増加関数(Fs5)に基づいて評価値を算出する。ここで、この増加関数(Fs5)の一例としては、下記の(5)式がある。
【0131】
【数5】

【0132】
(5)式は、各業務を担当する人材の数にその業務の平均作業日数を乗算したものと、その業務に必要とされる人数と、の割合を全ての業務で算出して加算するものであり、(5)式では、このようにして加算したものを全ての業務数で除算している。
【0133】
ここで、jは、各業務に一意となるように割り振られたインデックスである。
【0134】
Ne(j)は、業務jを担当する人材の数で、各々の業務j毎に業務分担設定データ入力フォーム124aの社内選択入力欄124f又は社外選択入力欄124gに入力された人数である。
【0135】
wd(j)は、業務jの平均作業日数で、業務jの業務データ入力フォーム122aにおいて、平均作業日数の名称欄122eに対応する値入力欄122fに入力された値を用いる。
【0136】
ws(j)は、業務jの作業規模で、業務jの業務データ入力フォーム122aにおいて、作業規模の名称欄122eに対応する値入力欄122fに入力された値を用いる。
【0137】
Σjは、各業務において[]内の式を算出し、算出した値を全て加算することを意味している。
【0138】
なお、前記同様に、Kは社外に委託する業務の数で、Lは社内で実施する業務の数である。
【0139】
評価項目設定データ入力フォーム121aで、業務品質向上の可能性が選択された場合には、各業務に割り当てられた社外の人材の数に対する増加関数(Fs6)に基づいて評価値を算出する。ここで、この増加関数(Fs6)の一例としては、下記の(6)式がある。
【0140】
【数6】

【0141】
(6)式は、各業務を担当する社外の人材の数と、その業務を担当する社外の人材の数にその業務を担当する社内の人材の数を加算したものと、の割合を全ての業務で算出して加算するものであり、(6)式では、このようにして加算したものを全ての業務の数で除算している。
【0142】
ここで、jは、各業務に一意となるように割り振られたインデックスである。
【0143】
Mjは、業務jを担当する社外の人材の数で、各業務jにおいて、業務分担設定データ入力フォーム124aの社外選択入力欄124gに入力された人数である。
【0144】
Njは、業務jを担当する社内の人材の数で、各業務jにおいて、業務分担設定データ入力フォーム124aの社内選択入力欄124fに入力された人数である。
【0145】
Σjは、各業務において[]内の式を算出し、算出した値を全て加算することを意味している。
【0146】
なお、前記同様に、Kは社外に委託する業務の数で、Lは社内で実施する業務の数である。
【0147】
評価項目設定データ入力フォーム121aで、業務の非効率化の度合が選択された場合には、社内外の業務間のやりとりの回数及び社内外の業務間のやりとりの頻度に対する増加関数(Fs7)に基づいて評価値を算出する。ここで、この増加関数(Fs7)の一例としては、下記の(7)式がある。
【0148】
【数7】

【0149】
(7)式は、社内で実施する業務と社外で実施する業務との間でのやりとりの回数に社内で実施する業務と社外で実施する業務との間でのやりとりの頻度を乗算したものを全ての業務で算出して加算するものであり、(7)式では、このようにして加算したものに、社内で実施する業務であって社外で実施する業務との間でのやりとりを行うものの数と、社外で実施する業務であって社内で実施する業務との間でのやりとりを行うものの数と、を乗算している。
【0150】
ここで、mは、社内で実施する各業務に一意となるように割り振られたインデックスであり、nは、社外で実施する各業務に一意となるように割り振られたインデックスである。
【0151】
C(m、n)は、業務m及び業務nでのやりとりの回数で、業務データ入力フォーム122aにおいて、やりとりの回数に対応する値入力欄122fに入力された値を用いる。
【0152】
F(m、n)は、業務m及び業務nでのやりとりの頻度で、業務データ入力フォーム122aにおいて、やりとりの頻度に対応する値入力欄122fに入力された値を用いる。
【0153】
Σmnは、社内で実施する業務mと社外で実施する業務nの全ての組合せについて、[]内の式を算出し、算出した値を全て加算することを意味している。
【0154】
評価項目設定データ入力フォーム121aで、コストが選択された場合には、社外に委託する業務の作業規模及び作業頻度に対する増加関数(Fs8)に基づいて評価値を算出する。ここで、この増加関数(Fs8)の一例としては、下記の(8)式がある。
【0155】
【数8】

【0156】
(8)式は、社外に委託する各業務の作業規模と、その業務の作業頻度と、社外の人材の人件費と、を乗算したものを社外に委託する全ての業務で算出して加算するものであり、(8)式では、このようにして加算したものに社外に委託する全ての業務の数を乗算している。
【0157】
ここで、nは、社外で実施する各業務に一意となるように割り振られたインデックスである。
【0158】
ws(n)は、社外で実施する業務nの作業規模で、業務nの業務データ入力フォーム122aにおいて、作業規模に対応する値入力欄122fに入力された値を用いる。
【0159】
wf(n)は、社外で実施する業務nの作業頻度で、業務nの業務データ入力フォーム122aにおいて、作業頻度に対応する値入力欄122fに入力された値を用いる。
【0160】
pは、社外の組織の人件費の単価で、社外の組織データ入力フォーム123aにおいて、人件費に対応する値入力欄123fに入力された値を用いる。
【0161】
Σnは、社外で実施する業務nの全てについて、[]内の式を算出し、算出した値を全て加算することを意味している。
【0162】
また、評価部125は、算出した評価値をグラフ等に整形して、後述する送受信部126を介して端末150に送信する。
【0163】
送受信部126は、ネットワーク140を介してデータの送受信を行う。
【0164】
以上のように構成されるサーバ装置100は、いわゆるコンピュータにより実現可能である。例えば、記憶部110はハードディスク等の補助記憶装置に必要なデータを記憶することにより実現可能であり、入力項目選択部120、評価項目設定部121、業務モデル設定部122、組織モデル設定部123、業務分担設定部124及び評価部125は、ハードディスク等の補助記憶装置に記憶されているプログラムをCPU(Central Processing Unit)に読み込むことにより実現可能であり、送受信部126は、NIC(Network Interface Card)により実現可能である。
【0165】
端末150は、制御部151と、入力部152と、表示部153と、送受信部154と、を備えており、サーバ装置100から送られてきたデータを表示部153において表示し、入力部152を介して必要なデータを入力して、サーバ装置100に返信することができるようにされている。
【0166】
なお、端末150についてもいわゆるコンピュータにより実現可能である。
【0167】
以上のように構成されるサーバ装置100における処理の流れを図12に示すフローチャートを用いて説明する。
【0168】
まず、サーバ装置100は、端末150からのアクセス要求の受信を待機している(S160)。
【0169】
そして、端末150からのアクセス要求を受信すると(S161)、サーバ装置100は、入力項目選択フォーム120aを作成し、ウェブページデータとともに端末150に送信する(S162)。
【0170】
ここで、端末150の表示部153に表示されるウェブページ153aの表示例を図13に示す。
【0171】
ウェブページ153aは、選択領域153bと、作業領域153cと、結果表示領域153dと、に分割されており、入力項目選択フォーム120aは選択領域153bに表示され、評価項目設定データ入力フォーム121a、業務データ入力フォーム122a、組織データ入力フォーム123a又は業務分担設定データ入力フォーム124aは作業領域153cに表示され、サーバ装置100で算出された評価結果は結果表示領域153dに表示されるようになっている。
【0172】
図12のフローチャートに戻り、ユーザが端末150の入力部152を介してウェブページ153aの選択領域153bに表示されている入力項目選択フォーム120aから入力項目を選択すると、端末150は、選択された入力項目に関する情報をサーバ装置100に送信し、サーバ装置100ではこの選択された入力項目に関する情報を受信する(S163)。
【0173】
選択された入力項目に関する情報を受信したサーバ装置100では、記憶部110から、選択された入力項目に対応するデータを読み出して、評価項目設定データ入力フォーム121a、業務データ入力フォーム122a、組織データ入力フォーム123a又は業務分担設定データ入力フォーム124aを作成し、入力用フォームとして端末150に送信する(S164)。
【0174】
端末150では、ウェブページ153aの作業領域153cに受信した入力用フォームを表示し、ユーザが入力部152を介して必要なデータを入力して、各入力用フォームに設けられている設定指示入力領域121f、122h、123h、124hを入力部152で選択して設定指示を出すと、端末150は、設定指示に関する情報と入力されたデータとをサーバ装置100に送信し、サーバ装置100では、設定指示に関する情報及び入力されたデータを受信する(S165)。
【0175】
そして、サーバ装置100の評価部125では、受信したデータが全ての入力欄に必要なデータが入力されたものであるかを確認し、全ての入力欄に必要なデータが入力されていない場合には(S166)、データの入力要求を端末150に送信し(S167)、ステップS165に戻る。
【0176】
一方、全ての入力欄に必要なデータが入力されている場合には(S166)、サーバ装置100の評価部125は、受信したデータを一時記憶領域115に記憶する(S168)。
【0177】
そして、ユーザが端末150の入力部152を介してウェブページ153aの選択領域153bに表示されている入力項目選択フォーム120aの評価指示入力領域120fを入力部152で選択して評価指示を出すと、端末150は、評価指示に関する情報をサーバ装置100に送信し、サーバ装置100では、評価指示に関する情報を受信する(S169)。
【0178】
評価指示に関する情報を受信したサーバ装置100では、全ての項目でデータが入力されているか否かを確認し、全ての項目でデータが入力されていない場合には(S170)、入力されていない入力項目の入力要求を端末150に送信して(S171)、ステップS163に戻る。
【0179】
一方、全ての項目でデータが入力されている場合には(S170)、サーバ装置100の評価部125において、一時記憶領域115に記憶されているデータに基づいて評価値を算出する(S172)。
【0180】
そして、算出した評価値を所定のグラフや表等に整形し、評価結果として端末150に送信する(S173)。
【0181】
なお、評価結果を受信した端末150では、ウェブページ153aの結果表示領域153dに評価結果を表示する。このような評価結果を得た端末150のユーザは、業務分担を変更して再び評価結果を得たい場合には、ステップS163に戻って、改めて業務分担設定データ入力フォーム124aをウェブページ153aの作業領域153cに表示して業務分担を変更すればよい。
【0182】
以上のように、本発明によれば、業務毎に社内で実施するか、社外で実施するかを選択して評価値を得ることができるため、どのような業務を社内に残し、どのような業務を社外に委託するかという選択を容易に行うことができる。
【0183】
以上に記載された評価項目データテーブル114a(図6参照)では、評価項目の大分類として経営戦略と経営効率をあげているが、このような態様に限定されず、例えば、委託する業務の移行を容易に行えるか否か(移行効率)といった指針から評価することもできる。
【0184】
このような移行効率を評価する場合、例えば、図14に示されているように、業務パラメータテーブル212gの分類入力欄212hに「移行効率」の行を追加して、名称入力欄212iには、「業務手順の有無」、「業務手続書の有無」及び「書類テンプレートの有無」の行を追加して、これらの行に対応する選択肢入力欄212lにそれぞれ「有・無」を入力しておく。このような業務パラメータテーブル212gを作成しておくことで、業務データ入力フォーム122aの値入力欄122fに「業務手順の有無」、「業務手続書の有無」及び「書類テンプレートの有無」を選択する欄が形成される。
【0185】
また、図15に示されているように、組織パラメータテーブル213fの分類入力欄213gに「契約・管理」の行を追加して、名称入力欄213hに「方針」、「基準」及び「体制」の行を追加して、これらの行に対応する選択肢入力欄213kにそれぞれ「有・無」を入力する。このような組織パラメータテーブル213fを作成することで、組織データ入力フォーム123aの値入力欄123fに「方針の有無」、「基準の有無」及び「体制の有無」を選択する欄が形成される。なお、本実施形態においては、このような「契約・管理」に関するデータは、「社外」についてのみ入力すればよい。
【0186】
そして、これらの有無をユーザが選択することで、例えば、下記の(9)式のように、業務手順、手順書、関連する書類テンプレートの整備度合、社外に業務を委託する際の契約・管理に関する方針・基準・体制の整備度合に対する増加関数(Fs9)により、移行効率の評価値を算出することができる。
【0187】
【数9】

【0188】
(9)式は、社外に委託する各業務の業務手順がある場合の所定の数値と、その業務の業務手順書がある場合の所定の数値と、その業務に関連する書類テンプレートがある場合の所定の数値と、を加算したものを社外に委託する全ての業務で算出して加算するものであり、(9)式では、このようにして加算したものに社外に委託する業務の数で除算し、さらに、社外に業務を委託する際の契約や管理に関する方針がある場合の所定の数値と、社外に業務を委託する際の契約や管理に関する基準がある場合の所定の数値と、社外に業務を委託する際の契約や管理に関する体制がある場合の所定の数値と、をそれぞれ加算している。
【0189】
nは、社外で実施する各業務に一意となるように割り振られたインデックスである。
【0190】
wp(n)は、社外で実施する業務nの業務手順の有無で、業務データ入力フォームにおいて業務手順の有無に対応する値入力欄122fで「有」を選択した場合には「1」、「無」を選択した場合には「0」とする。
【0191】
wm(n)は、社外で実施する業務nの業務手順書の有無で、業務データ入力フォームにおいて業務手順書の有無に対応する値入力欄122fで「有」を選択した場合には「1」、「無」を選択した場合には「0」とする。
【0192】
wg(n)は、社外で実施する業務nに関連する書類テンプレートの有無で、業務データ入力フォームにおいて書類テンプレートの有無に対応する値入力欄122fで「有」を選択した場合には「1」、「無」を選択した場合には「0」とする。
【0193】
opは、社外に業務を委託する際の契約や管理に関する方針の有無で、組織データ入力フォームにおいて方針の有無に対応する値入力欄123fで「有」を選択した場合には「1」、「無」を選択した場合には「0」とする。
【0194】
ocは、社外に業務を委託する際の契約や管理に関する基準の有無で、組織データ入力フォームにおいて基準の有無に対応する値入力欄123fで「有」を選択した場合には「1」、「無」を選択した場合には「0」とする。
【0195】
osは、社外に業務を委託する際の契約や管理に関する体制の有無で、組織データ入力フォームにおいて体制の有無に対応する値入力欄123fで「有」を選択した場合には「1」、「無」を選択した場合には「0」とする。
【0196】
Σnは、社外で実施する業務nの全てについて、[]内の式を算出し、算出した値を全て加算することを意味している。
【0197】
なお、前記同様に、Kは社外に委託する業務の数である。
【0198】
また、図14に示されているように、業務パラメータテーブル212gの分類入力欄212hに「重要性」の行を追加して、対応する名称入力欄212iに「重要度」、選択肢入力欄212lに「低・中・高」を入力する。このような業務パラメータテーブル212gを作成することで、業務データ入力フォーム122aに各業務の「重要度」を「低・中・高」から選択する欄が形成される。
【0199】
このような業務の重要度を業務データ入力フォームにおいてユーザが選択することで、例えば、社外に委託する重要度の高い業務に対する減少関数(Fs10)に基づいて社内スキルの減少度合に関する評価値を算出することも可能である。ここで、この減少関数(Fs10)の一例としては、下記の(10)式がある。
【0200】
【数10】

【0201】
(10)式は、「1」から社外に委託する業務であって重要度の高いものの数を減算したものと、社外に委託する業務であって重要度の高いものの数に社内で実施する業務であって重要度の高いものの数を加算したものと、の割合である。
【0202】
ここで、Kiは、社外に委託する業務のうち、重要度の高い業務の数で、業務分担入力フォーム124aにおいて、社外選択入力欄124gに数値を入力した業務の内、業務データ入力フォーム122aにおいて「重要度」を「高」とした業務の数の合計である。
【0203】
また、Liは、社内で実施する業務のうち、重要度の高い業務の数で、業務分担入力フォーム124aにおいて、社内選択入力欄124fに数値を入力した業務の内、業務データ入力フォーム122aにおいて「重要度」を「高」とした業務の数の合計である。
【0204】
図16は、本発明の第二の実施形態であるサーバ装置200の概略図である。
【0205】
本実施形態に係るサーバ装置200は、図示するように、記憶部210と、入力項目選択部220と、評価項目設定部121と、業務モデル設定部222と、組織モデル設定部123と、業務分担設定部224と、評価部225と、人材モデル設定部227と、送受信部126と、を備えており、第一の実施形態と比較して、記憶部210、入力項目選択部220、業務モデル設定部222、業務分担設定部224、評価部225及び人材モデル設定部227が異なっているため、以下、この異なっている部分に関連する事項について説明する。
【0206】
記憶部210には、図示するように、入力項目選択データ記憶領域111と、業務データ記憶領域112と、組織データ記憶領域113と、能力定義データ記憶領域216と、人材データ記憶領域217と、評価項目データ記憶領域114と、一時記憶領域115と、を有しており、第一の実施形態と異なり、能力定義データ記憶領域216及び人材データ記憶領域217が異なっているため、以下、この異なっている部分に関連する事項について説明する。
【0207】
能力定義データ記憶領域216には、各業務に必要とされる能力に関するデータの一覧である能力定義データテーブル216a(図17参照)が記憶されている。
【0208】
図17に示すように、能力定義データテーブル216aには、大分類入力欄216bと、小分類入力欄216cと、ID入力欄216dと、内容入力欄216eと、が設けられている。
【0209】
大分類入力欄216bには、業務で必要とされる能力を分類するための最も大きな分類名が入力されている。ここで、本実施形態では、経済産業省のITスキル標準Ver1.1(2003年)の分類に沿って、「プロジェクトマネジメント」、「ITアーキテクト」等の分類名が入力されている。
【0210】
小分類入力欄216cには、大分類入力欄216cに入力されている分類名を細分類する分類名が入力されている。本実施形態では、例えば、「プロジェクトマネジメント」の大分類に関して、プロジェクトの計画立案等を行う「総合マネジメント」、作業の定義やその進捗の管理等を行う「タイムマネジメント」、といった小分類が入力されている。
【0211】
ID入力欄216dには、後述する内容入力欄216eに入力される能力を一意に識別するための識別情報が入力されている。
【0212】
内容入力欄216eには、業務に必要な能力の具体的な内容が入力されている。
【0213】
図16に戻り、人材データ記憶領域217には、各組織(部署)に属する人材を特定するデータをまとめた人材リストテーブル217a(図18参照)と、各人材の能力の特徴を定義するパラメータを入力するためのデータをまとめた能力パラメータテーブル217e(図19参照)と、を記憶している。
【0214】
図18に示すように、人材リストテーブル217aは、ID入力欄217bと、氏名入力欄217cと、所属入力欄217dと、を備えている。
【0215】
ID入力欄217bには、社内及び社外の人材を一意に識別するための識別情報が入力されている。
【0216】
氏名入力欄217cには、社内及び社外の人材の氏名が入力されている。
【0217】
所属入力欄217dには、社内及び社外の人材が所属する部署を特定するための識別情報を入力するが、本実施形態では、図4に示されている組織リストテーブル113aのID入力欄113eに入力されている識別情報を用いて部署を特定するようにしている。
【0218】
図19に示すように、能力パラメータテーブル217eは、分類入力欄217fと、名称入力欄217gと、ID入力欄217hと、単位入力欄217iと、選択肢入力欄217jと、を備えている。
【0219】
分類入力欄217fには、人材の能力を分類するための分類名が入力されている。本実施形態では、IT関連の能力を定義しているため、本分類名を「技術」にしているがこのような態様に限定されるわけではない。
【0220】
名称入力欄217gには、人材の有する能力の名称が入力されているが、本実施形態では単に「能力」と入力されている。
【0221】
ID入力欄217hには、名称入力欄217gに入力される能力を識別するための識別情報が入力されている。
【0222】
単位入力欄217iには、名称入力欄217gに入力される能力を識別するための識別情報が入力されているが、単位がない場合には、「−」が入力されている。
【0223】
選択肢入力欄217jには、名称入力欄217gに入力される能力の特徴を定義するためのパラメータを入力するための情報が入力されている。ここで、本実施形態では、「能力定義リスト」と入力されていることで、図17に示されている能力定義データテーブル216aの内容入力欄216eに入力されている能力から必要な能力を選択するようにされている。
【0224】
図16に戻り、本実施形態における入力項目選択部220では、図7に示す入力項目選択フォーム120aに形成されている評価項目設定データ入力フォーム選択領域120b、業務データ入力フォーム選択領域120c、組織データ入力フォーム選択領域120d、業務分担設定データ入力フォーム選択領域120e及び評価指示入力領域120fに追加して、後述する人材データ入力フォーム227aを選択するための人材データ入力フォーム選択領域(図示せず)が形成されている。
【0225】
業務モデル設定部222は、記憶部210の業務データ記憶領域112に記憶されている業務リストテーブル112a(図2参照)、業務パラメータテーブル112g(図3参照)及び能力パラメータテーブル217e(図19参照)から、図20に示すような業務データ入力フォーム222aを生成して、後述する端末150に送信する。
【0226】
ここで、本実施形態における業務データ入力フォーム222aは、第一の実施形態と同様に、業務リスト選択欄222bと、パラメータ入力欄222cと、を備えているが、第一の実施形態と異なり、パラメータ入力欄222cで業務に必要な能力を特定することができるようになっている点で異なっている。以下、この異なっている点に関連する事項について説明する。
【0227】
本実施形態におけるパラメータ入力欄222cでは、能力パラメータテーブル217e(図19参照)に基づいて、分類欄222dに「技術」の行が追加されており、この「技術」の行に対応した名称欄222eに「能力」と表示され、これに対応する値入力欄222fでは、能力定義データテーブル216a(図17参照)の内容入力欄216eに入力されている能力の一覧から必要な能力を選択することができるようにされている。
【0228】
ここで、本実施形態においても、必要なパラメータの入力は、業務リスト選択欄222bに表示される全ての業務について行う。
【0229】
図16に戻り、人材モデル設定部227は、記憶部210の組織データ記憶領域113に記憶されている組織リストテーブル113a(図4参照)、人材データ記憶領域217に記憶されている人材リストテーブル217a(図18参照)及び能力定義データ記憶領域216に記憶されている能力定義データテーブル216a(図17参照)から、図21に示すような人材データ入力フォーム227aを生成して、送受信部126を介して端末150に送信する。
【0230】
図21に示すように、人材データ入力フォーム227aは、人材リスト選択欄227bと、パラメータ入力欄227cと、を備えている。
【0231】
人材リスト選択欄227bは、パラメータを入力する人材を選択するための選択欄であり、組織リストテーブル113a(図4参照)に入力されている大分類及び中分類に分けて、この組織リストテーブル113aの小分類入力欄113dに入力されている部署(課)に属する人材の氏名を人材リストテーブル217aから読み出して列挙している。
【0232】
そして、列挙されている人材の氏名を端末150の入力部152で選択して、パラメータ入力欄227cに設けられている選択入力欄227gで人材の有する能力を特定することで、人材毎に有する能力を特定することできるようにされている。
【0233】
ここで、パラメータ入力欄227cは、大分類欄227dと、小分類欄227eと、内容欄227fと、選択欄227gと、が設けられている。
【0234】
大分類欄227dには、図17に示されている能力定義データテーブル216aの大分類入力欄216bに入力されている分類名を表示する。
【0235】
小分類欄227eには、図17に示されている能力定義データテーブル216aの小分類入力欄216cに入力されている分類名を表示する。
【0236】
内容欄227fには、図17に示されている能力定義データテーブル216aの内容入力欄216eに入力された内容を表示する。
【0237】
そして、内容欄227fに表示される内容毎に、選択欄227gを設け、その人材が内容入力欄227fに表示される内容の能力を有する場合には、この選択欄227gに端末150の入力部152で選択する旨の表示(チェック)を入力することができるようにされている。
【0238】
なお、必要なパラメータの入力は、人材リスト選択欄223bに表示される全ての人材について行う。
【0239】
図16に戻り、本実施形態における業務分担設定部224は、記憶部210の業務データ記憶領域112に記憶されている業務リストテーブル112a(図2参照)及び組織データ記憶領域113に記憶されている組織リストテーブル113a(図4参照)から、図22に示すような業務分担設定データ入力フォーム224aを生成して、送受信部126を介して端末150に送信する。
【0240】
図22に示すように、業務分担設定データ入力フォーム224aは、大分類欄224bと、小分類欄224cと、名称欄224dと、内容欄224eと、社内選択入力欄224fと、社外選択入力欄224gと、設定指示入力欄224hと、キャンセル指示入力欄224iと、を有している。
【0241】
ここで、大分類欄224b、小分類欄224c、名称欄224d、内容欄224e、社外選択入力欄224g、設定指示入力欄224h及びキャンセル指示入力欄224iについては、第一の実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0242】
本実施形態における社内選択入力欄224fは、組織リストテーブル113a(図4参照)の小分類入力欄113dに基づいて、社内に設けられている全ての部署(課)が列挙されており、名称欄224dで特定される各業務を社内のどの部署(課)で担当するかを、ユーザが端末150の入力部152を介して担当する部署(課)の列にチェックを入れることにより特定することができるようにされている。
【0243】
社外選択入力欄224gは、第一の実施形態と同様に、名称欄224dで特定される業務を社外で行うと判断する際に、その業務を社外で行う人数を入力する。
【0244】
本実施形態における評価部225は、第一の実施形態と同様に、評価項目設定データ入力フォーム121aで特定された評価項目毎に評価値を算出するが、本実施形態では、人材データ入力フォーム227aが設けられており、また、業務データ入力フォーム222a及び業務分担設定データ入力フォーム224aが第一の実施形態と異なるため、経営資源の集中度合、新事業創造の可能性、経営資源の補充度合、業務品質向上の可能性における評価値の算出方法が異なっている。以下、これらの評価値の算出方法について説明する。
【0245】
本実施形態における経営資源の集中度合は、企画業務や管理業務に要求される能力と、これらの業務に割り当てられた社内の人材の能力との適合度合に対する増加関数(Fs11)に基づいて評価値を算出する。ここで、この増加関数(Fs11)の一例としては、下記の(11)式がある。
【0246】
【数11】

【0247】
(11)式は、社内で行う企画業務又は管理業務の各業務に必要とされる能力と、その業務の担当になった人材が有する能力と、が一致した数と、その業務で必要とされる能力の数と、の割合を企画業務又は管理業務に属する全ての人及び業務について算出して加算したものであり、(11)式では、このようにして加算したものを、社内で実施する企画業務の数に社内で行うと判断した企画業務の数を加算したもので除算している。
【0248】
ここで、sは、企画業務及び管理業務に割り当てられた社内の人材に一意となるように割り振られたインデックスである。
【0249】
tは、社内で行う企画業務及び管理業務に一意となるように割り振られたインデックスである。
【0250】
G(s、t)は、業務tで必要とされる能力の中で人材sが有する能力の数である。本実施形態では、業務分担入力フォーム224aにおいて、社内で実施すると判断された企画業務及び管理業務で必要とされる能力(業務データ入力フォーム222aで特定)の内、業務分担入力フォーム224aで担当することを選択した社内の部署(課)に所属する人材が有する能力(人材データ入力フォーム227aで特定)と一致する数である。
【0251】
wa(t)は、業務tで必要とされる能力の数で、業務分担入力フォーム224aにおいて社内で行うと判断した企画業務及び管理業務で必要とされる能力(業務データ入力フォーム222aで特定)の数である。
【0252】
Lpは、社内で実施する企画業務の数で、業務分担入力フォーム224aにおいて社内で行うと判断した企画業務の数である。
【0253】
Lqは、社内で実施する管理業務の数で、業務分担入力フォーム224aにおいて社内で行うと判断した管理業務の数である。
【0254】
Σstは、企画業務及び管理業務に割り当てられた社内の人材sと社内で実施する企画及び管理業務tとについて、[]内の式を算出し、算出した値を全て加算することを意味している。
【0255】
本実施形態における新事業創造の可能性は、企画業務に要求される能力と、企画業務に割り当てられた社外の人材の能力と、の適合度合に対する増加関数(Fs12)に基づいて評価値を算出する。この増加関数(Fs12)の一例としては、下記の(12)式がある。
【0256】
【数12】

【0257】
(12)式は、社外に委託する各企画業務で必要とされる能力と、その業務を担当する社外の人材が有する能力と、が一致した数と、社外に委託する企画業務で必要とされる能力の数と、の割合を社外に委託する全ての企画業務に属する人材と業務で算出して加算したものであり、(12)式では、このようにして加算したものを社外に委託する企画業務の数で除算している。
【0258】
ここで、uは、企画業務に割り当てられた社外の人材に一意となるように割り振られたインデックスである。
【0259】
vは、社外に委託する企画業務に一意となるように割り振られたインデックスである。
【0260】
G(u、v)は、業務vで必要とされる能力の中で人材uが有する能力の数である。本実施形態では、業務分担入力フォーム224aにおいて、社外で実施すると判断された企画業務で必要とされる能力(業務データ入力フォーム222aで特定)の内、業務分担入力フォーム224aで委託することを選択した社外の人材が有する能力(人材データ入力フォーム227aで特定)と一致する数を社外の人材の数で除算したものを用いている。
【0261】
Ne(v)は、業務vを担当する人材の数で、業務分担入力フォーム224aにおいて社外で担当することを選択した企画業務に対応する社外選択入力欄224gに入力した人数である。
【0262】
wa(v)は、業務vで必要とされる能力の数で、業務分担入力フォーム224aにおいて社外で行うと判断した企画業務で必要とされる能力(業務データ入力フォーム222aで特定)の数である。
【0263】
Kpは、社外に委託する企画業務の数で、業務分担入力フォーム224aにおいて社外で行うと判断した企画業務の数である。
【0264】
Σuvは、企画業務に割り当てられた社外の人材uと社外で実施する企画業務vとについて、[]内の式を算出し、算出した値を全て加算することを意味している。
【0265】
本実施形態における経営資源の補充度合は、各業務に要求される能力と各業務に割り当てられた人材の能力の適合度合いに対する増加関数(Fs13)に基づいて評価値を算出する。ここで、この増加関数(Fs13)の一例としては、下記の(13)式がある。
【0266】
【数13】

【0267】
(13)式は、各業務で必要とされる能力のうち社内及び社外の人材が有する能力の数と、その業務で必要とされる能力の数と、の割合を全ての人材と業務で算出して加算したものであり、(13)式では、このようにして加算したものを、全ての業務の数で除算している。
【0268】
ここで、xは、社内及び社外の全ての人材に一意となるように割り振られたインデックスである。
【0269】
jは、全ての業務に一意となるように割り振られたインデックスである。
【0270】
G(x、j)は、業務jで必要とされる能力の中で人材xが有する能力の数である。本実施形態では、業務データ入力フォーム222aで特定された各業務で必要とされる能力と、人材データ入力フォーム227aで特定された人材が有する能力と、の一致する数を社内又は社外の全ての人材の数で除算したものを用いている。
【0271】
Ne(j)は、全ての業務jを担当する人材の数で、業務分担入力フォーム224aにおいて社内で担当することを選択した部署(課)に所属する人数及び社外で担当することを選択した際に社外選択入力欄224gに入力した人数を集計したものである。
【0272】
wa(j)は、全ての業務jで必要とされる能力の数で、業務データ入力フォーム222aで特定された各業務で必要とされる能力の数を集計したものである。
【0273】
ここで、Kは、社外に委託する業務の数で、業務分担入力フォーム224aにおいて、社外選択入力欄224gに数値を入力した業務の数の合計である。
【0274】
また、Lは、社内で実施する業務の数で、業務分担入力フォーム224aにおいて、社内課選択入力欄224fにチェックを入力した業務の数の合計である。
【0275】
Σxjは、全ての業務jに割り当てられた人材xについて、[]内の式を算出し、算出した値を全て加算することを意味している。
【0276】
本実施形態における業務品質向上の可能性は、各業務に要求される能力と各業務に割り当てられた社外の人材の能力の適合度合に対する増加関数(Fs14)に基づいて評価値が算出される。ここで、この増加関数(Fs14)の一例としては、下記の(14)式がある。
【0277】
【数14】

【0278】
(14)式は、社外に委託する各業務に必要とされる能力のうち社外の人材が有する能力の数と、社外に委託する全ての業務の数と、の割合を全ての人材と業務で算出して加算したものであり、(14)式は、このようにして加算されたものを社外に委託する業務の数で除算している。
【0279】
ここで、yは、社外の全ての人材に一意となるように割り振られたインデックスである。
【0280】
nは、社外に委託する全ての業務に一意となるように割り振られたインデックスである。
【0281】
G(y、n)は、業務nで必要とされる能力の中で人材yが有する能力の数である。本実施形態では、業務分担入力フォーム224aにおいて社外で実施すると選択された各業務で必要とされる能力(業務データ入力フォーム222aで特定)と、人材データ入力フォーム227aで特定された社外の人材が有する能力と、の一致する数を社外の全ての人材の数で除算したものを用いている。
【0282】
Ne(n)は、業務nを担当する社外の人材の数で、業務分担入力フォーム224aにおいて社外で担当することを選択する際に指定する人数を集計したものである。
【0283】
wa(n)は、業務nで必要とされる能力の数で、業務分担入力フォーム224aにおいて社外で担当することを選択した業務に必要とされる能力(業務データ入力フォーム222aで特定)を集計したものである。
【0284】
ここで、Kは、社外に委託する業務の数で、業務分担入力フォーム224aにおいて、社外選択入力欄224gに数値を入力した業務の数の合計である。
【0285】
Σynは、社外で行うことを選択した業務nに割り当てられた人材yについて、[]内の式を算出し、算出した値を全て加算することを意味している。
【0286】
以上のように、本実施形態によれば、業務分担の評価に、人材の持つ能力と業務の実施に必要とされる能力との適合度合を用いることで、評価精度を向上し、ユーザによる業務分担の検討の精度を向上することができる。
【0287】
なお、本実施形態における経営資源の集中度合は、企画業務や管理業務に要求される能力と、これらの業務に割り当てられた社内の人材の能力との適合度合に対する増加関数(Fs11)に基づいて評価値を算出しているが、この点、第一の実施形態のように、各業務の分担を社内と社外の二つで分類する場合には、下記のような増加関数(Fs15)に基づいて評価値を算出する。
【0288】
【数15】

【0289】
(15)式は、社内で行う企画業務又は管理業務の各業務に必要とされる能力と、その業務の担当になった人材が有する能力と、が一致した数と、その業務で必要とされる能力の数と、の割合を企画業務又は管理業務に属する全ての人及び業務について算出して加算したものであり、(15)式では、加算したものを社内で実施する企画業務の数に社内で行うと判断した企画業務の数を加算したもので除算している。
【0290】
ここで、s’は、社内の人材に一意となるように割り振られたインデックスである。
【0291】
tは、社内で行う企画業務及び管理業務に一意となるように割り振られたインデックスである。
【0292】
G(t)は、業務tで必要とされる能力の中で社内の人材が有する能力の数である。本実施形態では、業務分担入力フォーム224aにおいて、社内で実施すると判断された企画業務及び管理業務で必要とされる能力(業務データ入力フォーム222aで特定)の内、社内の人材が有する能力(人材データ入力フォーム227aで特定)と一致する数を所内の全ての人材の数で除算したものである。
【0293】
Ne(t)は、業務tを担当する人材の数で、業務分担入力フォーム124aにおいて企画業務及び管理業務を担当することにした社内の人材の数である。
【0294】
wa(t)は、業務tで必要とされる能力の数で、業務分担入力フォーム224aにおいて社内で行うと判断した企画業務及び管理業務で必要とされる能力(業務データ入力フォーム222aで特定)の数である。
【0295】
Lpは、社内で実施する企画業務の数で、業務分担入力フォーム224aにおいて社内で行うと判断した企画業務の数である。
【0296】
Lqは、社内で実施する管理業務の数で、業務分担入力フォーム224aにおいて社内で行うと判断した管理業務の数である。
【0297】
Σs’tは、企画業務及び管理業務に割り当てられた社内の人材s’と社内で実施する企画及び管理業務tとについて、[]内の式を算出し、算出した値を全て加算することを意味している。
【0298】
図23は、本発明の第三の実施形態であるサーバ装置300の概略図である。
【0299】
本実施形態に係るサーバ装置300は、図示するように、記憶部110と、入力項目選択部120と、評価項目設定部121と、業務モデル設定部122と、組織モデル設定部123と、業務分担設定部124と、評価部125と、最適化部328と、送受信部126と、を備えており、第一の実施形態と比較して、最適化部328が設けられている点で異なっているため、以下、この異なっている点に関連する事項について説明する。
【0300】
本実施形態における最適化部328は、業務の分担を適宜決定して、ユーザが評価項目設定データ入力フォーム121a、業務データ入力フォーム122a及び組織データ入力フォーム123aで入力したデータを用いて、評価値を算出して評価結果を生成し、この評価結果とともに評価値を算出した際の業務分担を端末150に送受信部126を介して送信する。
【0301】
ここで、本実施形態における最適化部328では、各業務の分担を社内又は社外にランダムに割り当てて評価値を算出し、次に、ランダムに割り当てた業務の分担をランダムに変更して評価値を算出し、変更前の評価値と、変更後の評価値と、の差が所定の閾値よりも大きい場合には、評価値は収束していないものとして、再び業務の分担をランダムに変更して評価値を算出する。一方、変更前の評価値と、変更後の評価値と、の差が所定の閾値よりも小さい場合には、評価値が収束しているものとして、処理を終了し、収束した際の評価値と、この評価値を算出した際の業務分担と、を端末150に送信する。
【0302】
なお、ランダムに業務の分担を設定し、また、ランダムに業務の分担を変更する際には、例えば、乱数を用いて行うことが可能である。例えば、乱数で出てきた数値が偶数の場合には「社内」で、また、乱数で出てきた数値が奇数の場合には「社外」で行うようにしたり、乱数で出てきた数値が偶数の場合には「変更を行い」、また、乱数で出てきた数値が奇数の場合には「変更を行わない」ようにしたり、というようにすることができる。
【0303】
また、最適化部328における処理は、多変数の最適化処理であり、前述の処理の他、既知の最適化処理を利用することができる。
【0304】
また、第一の実施形態と同様に、業務分担設定データ入力フォーム124aにおいて、業務分担を設定した場合には、設定された業務分担に基づく評価値が算出される。
【0305】
以上のように構成されるサーバ装置300における処理の流れを図23に示すフローチャートを用いて説明する。
【0306】
まず、サーバ装置300は、端末150からのアクセス要求の受信を待機している(S360)。
【0307】
そして、端末150からのアクセス要求を受信すると(S361)、サーバ装置300は、入力項目選択フォーム120aを作成し、ウェブページデータとともに端末150に送信する(S362)。端末150の表示部153に表示されるウェブページ153aの表示例は、図13と同様である。
【0308】
そして、ユーザが端末150の入力部152を介してウェブページ153aの選択領域153bに表示されている入力項目選択フォーム120aから入力項目を選択すると、端末150は選択した入力項目に関する情報をサーバ装置100に送信し、サーバ装置100では選択された入力項目に関する情報を受信する(S363)。
【0309】
選択された入力項目に関する情報を受信したサーバ装置300では、記憶部110から、選択された入力項目に対応するデータを読み出して、評価項目設定データ入力フォーム121a、業務データ入力フォーム122a、組織データ入力フォーム123a又は業務分担設定データ入力フォーム124aを作成し、端末150に送信する(S364)。
【0310】
入力用フォームを受信した端末150では、ウェブページ153aの作業領域153cに受信した入力用フォームを表示し、ユーザが入力部152を介して必要なデータを入力して、各入力用フォームに設けられている設定指示入力領域121f、122h、123h、124hを入力部152で選択して設定指示を出すと、端末150は設定指示に関する情報と入力されたデータとをサーバ装置100に送信し、サーバ装置100では、設定指示に関する情報及び入力されたデータを受信する(S365)。
【0311】
そして、サーバ装置300では、受信したデータが全ての入力欄に必要なデータが入力されたものであるかを確認し、全ての入力欄に必要なデータが入力されていない場合には(S366)、データの入力要求を端末150に送信し(S367)、ステップS365に戻る。
【0312】
一方、全ての入力欄に必要なデータが入力されている場合には(S366)、受信したデータを一時記憶領域115に記憶する(S368)。
【0313】
そして、ユーザが端末150の入力部152を介してウェブページ153aの選択領域153bに表示されている入力項目選択フォーム120aの評価指示入力領域120fを入力部152で選択して評価指示を出すと、端末150は、評価指示に関する情報をサーバ装置300に送信し、サーバ装置300では、この評価指示に関する情報を受信する(S369)。
【0314】
評価指示に関する情報を受信したサーバ装置300では、業務分担設定データ入力フォーム124aで入力する業務分担以外の全ての項目でデータが入力されているか否かを確認し、業務分担以外の項目でデータが入力されていない項目がある場合には(S370)、入力されていない入力項目の入力要求を端末150に送信して(S371)、ステップS363に戻る。
【0315】
一方、業務分担以外の全ての項目でデータが入力されている場合には(S370)、サーバ装置300において、業務分担設定データ入力フォーム124aで入力された業務分担に関するデータが一時記憶領域115に記憶されているか否かを確認し、業務分担に関するデータが一時記憶領域115に記憶されていない場合には(S372)、サーバ装置300において各業務に社内又は社外の業務分担をランダムに設定し(S373)、第Nの評価値を算出する(S374)。
【0316】
また、第Nの評価値を算出した際の業務分担をランダムに変更して(S375)、第N+1の評価値を算出する(S376)。
【0317】
そして、第Nの評価値と、第N+1の評価値と、の差が所定の閾値よりも大きい場合には、収束していないものとして(S377)、Nから「1」を減算して(S378)、ステップS375〜ステップS377の処理を繰り返す。
【0318】
一方、第Nの評価値と、第N+1の評価値と、の差が所定の閾値よりも小さい場合には、収束しているものとして(S377)、第N+1の評価値に基づいて評価結果を整形し、端末150に送信する(S380)。
【0319】
また、業務分担設定データが一時記憶領域115に記憶されている場合には(S372)、記憶されている業務分担設定データに基づいて評価値を算出し(S379)、算出した評価値を所定のグラフや表等に整形し、評価結果として端末150に送信する(S380)。
【0320】
なお、評価結果を受信した端末150では、ウェブページ153aの結果表示領域153dに評価結果を表示する。このような評価結果を得た端末150のユーザは、業務分担を変更して再び評価をみたい場合には、ステップS363に戻って、改めて業務分担設定データ入力フォーム124aをウェブページ153aの作業領域153cに表示して業務分担を変更して、評価値の算出をすればよい。
【0321】
以上のように、本実施形態によれば、最適と思われる業務分担をサーバ装置300において設定し、評価値を算出することができるため、このような業務分担を参考にして、業務分担を適宜変更することができる。
【0322】
以上に記載した実施形態においては、一つのサーバ装置100、200、300において処理を行っていたが、複数のサーバに処理を分散して行うことも可能である。特に、記憶部110、210に記憶するデータについては、データベースサーバに記憶して処理を行うことができる。
【0323】
また、以上に記載した実施形態では、サーバ装置100、200、300で入力用フォームを生成して、ネットワーク140を介して、端末150に送信し、端末150において必要なデータを入力するようにしているが、このような態様に限定されず、例えば、サーバ装置100、200、300に表示部と入力部とを備えておき、表示部に入力用フォームを表示して、入力部で必要なデータを入力するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0324】
【図1】第一の実施形態であるサーバ装置100の概略図。
【図2】業務リストテーブル112aの概略図。
【図3】業務パラメータテーブル121gの概略図。
【図4】組織リストテーブル113aの概略図。
【図5】組織パラメータテーブル113fの概略図。
【図6】評価項目データテーブル114aの概略図。
【図7】入力項目選択フォーム120aの概略図。
【図8】評価項目設定データ入力フォーム121aの概略図。
【図9】業務データ入力フォーム122aの概略図。
【図10】組織データ入力フォーム123aの概略図。
【図11】業務分担設定データ入力フォーム124aの概略図。
【図12】サーバ装置100における処理の流れを示すフローチャート。
【図13】ウェブページ153aの表示例を示す概略図。
【図14】業務パラメータテーブル221gの概略図。
【図15】組織パラメータテーブル213fの概略図。
【図16】第二の実施形態であるサーバ装置200の概略図。
【図17】能力定義データテーブル216aの概略図。
【図18】人材リストテーブル217aの概略図。
【図19】能力パラメータテーブル217eの概略図。
【図20】業務データ入力フォーム222aの概略図。
【図21】人材データ入力フォーム227aの概略図。
【図22】業務分担設定データ入力フォーム224aの概略図。
【図23】第三の実施形態であるサーバ装置300の概略図。
【図24】サーバ装置300における処理の流れを示すフローチャート。
【符号の説明】
【0325】
100、200、300 サーバ装置
110 記憶部
111 入力項目選択データ記憶領域
112 業務データ記憶領域
113 組織データ記憶領域
114 評価項目データ記憶領域
216 能力定義データ記憶領域
217 人材データ記憶領域
120 入力項目選択部
121 評価項目設定部
122、222 業務モデル設定部
123 組織モデル設定部
124、224 業務分担設定部
125 評価部
126 送受信部
227 人材モデル設定部
328 最適化部
150 端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
業務を社外に委託することによる経営上の影響を評価する業務分担評価装置であって、
記憶手段と、入出力手段と、演算手段と、を有し、
前記記憶手段には、
業務に関する情報を含む業務データと、組織に関する情報を含む組織データと、業務を社外に委託することによる経営上の影響を評価する評価項目毎の評価値を算出する情報を含む評価データと、業務毎に社内で行うか社外で行うかを示す情報を含む業務分担設定データと、が記憶されており、
前記演算手段は、
前記記憶手段に記憶されている業務データ、組織データ、業務分担設定データ及び評価データを用いて、業務を社外に委託することによる経営上の影響を評価する評価項目毎の評価値を算出する評価値算出処理と、
前記算出した評価値を前記入出力手段から出力する評価値出力処理と、を実行すること、
を特徴とする業務分担評価装置。
【請求項2】
請求項1に記載の業務分担評価装置であって、
前記業務データには、企画又は管理に属する業務を特定する情報が含まれており、
前記業務分担設定データには、社内で業務を行う場合には、業務を行う人員の数を特定する情報が含まれており、
前記評価データは、経営資源の集中度合の評価項目に対応する評価データとして、企画又は管理に属する業務を担当する社内の人員の数に対する増加関数を有し、
前記演算手段は、前記業務データ及び前記業務分担設定データから、社内で行うこととした企画又は管理に属する業務を担当する人員の数を特定して、前記増加関数から経営資源の集中度合の評価項目に対応する評価値を算出すること、
を特徴とする業務分担評価装置。
【請求項3】
請求項1に記載の業務分担評価装置であって、
前記業務データには、企画又は管理に属する業務を特定する情報が含まれており、
前記組織データには、社内の各部署に属する人員の数に関する情報が含まれており、
前記業務分担設定データには、社内で業務を行う場合には、業務を行う部署を特定する情報が含まれており、
前記評価データは、経営資源の集中度合の評価項目に対応する評価データとして、企画又は管理に属する業務を担当する社内の部署に属する人員の数に対する増加関数を有し、
前記演算手段は、前記業務データ、前記組織データ及び前記業務分担設定データから、企画又は管理に属する業務を担当する社内の部署に属する人員の数を特定して、前記増加関数から経営資源の集中度合の評価項目に対応する評価値を算出すること、
を特徴とする業務分担評価装置。
【請求項4】
請求項1に記載の業務分担評価装置であって、
前記業務データには、企画又は管理に属する業務を特定する情報と、企画又は管理に属する業務に必要とされる能力を特定する情報と、が含まれており、
前記組織データには、社内の各部署に属する人員の数に関する情報と、社内の各部署に属する各人員の能力を特定する情報と、が含まれており、
前記業務分担設定データには、社内で業務を行う場合には、業務を行う部署を特定する情報が含まれており、
前記評価データは、経営資源の集中度合の評価項目に対応する評価データとして、社内で行うこととした企画又は管理に属する業務に必要とされる能力と、企画又は管理に属する業務を担当する社内の部署に属する人員が有する能力と、が一致した数に対する増加関数を有し、
前記演算処理手段は、前記業務データ、前記組織データ及び前記業務分担設定データから、社内で行うこととした企画又は管理に属する業務に必要とされる能力と、企画又は管理に属する業務を担当する社内の部署に属する人員が有する能力と、の一致数を特定し、前記増加関数から、経営資源の集中度合の評価項目に対応する評価値を算出すること、
を特徴とする業務分担評価装置。
【請求項5】
請求項1に記載の業務分担評価装置であって、
前記業務データには、企画に属する業務を特定する情報が含まれており、
前記業務分担設定データには、社外で業務を行う場合には、業務を行う人員の数を特定する情報が含まれており、
前記評価データは、新事業創造の可能性の評価項目に対応する評価データとして、企画に属する業務を担当する社外の人員の数に対する増加関数を有し、
前記演算手段は、前記業務データ及び前記業務分担設定データから、企画に属する業務を担当する社外の人員の数を特定し、前記増加関数から新事業創造の可能性の評価項目に対応する評価値を算出すること、
を特徴とする業務分担評価装置。
【請求項6】
請求項1に記載の業務分担評価装置であって、
前記業務データには、企画に属する業務を特定する情報と、企画に属する業務に必要とされる能力を特定する情報と、が含まれており、
前記組織データには、社外の各人員の能力を特定する情報と、が含まれており、
前記評価データは、新事業創造の可能性の評価項目に対応する評価データとして、社外で行うこととした企画に属する業務に必要とされる能力と、該業務を担当する社外の人員が有する能力と、が一致した数に対する増加関数を有し、
前記演算手段は、前記業務データ、前記組織データ及び前記業務分担設定データから、社外で行うこととした企画に属する業務に必要とされる能力と、該業務を担当する社外の人員が有する能力と、の一致数を特定し、前記増加関数から新事業創造の可能性の評価項目に対応する評価値を算出すること、
を特徴とする業務分担評価装置。
【請求項7】
請求項1に記載の業務分担評価装置であって、
前記評価データは、社内スキルの減少度合の評価項目に対応する評価データとして、社外で行うこととした業務の数に対する減少関数を有し、
前記演算手段は、前記業務分担設定データから、社外で行うこととした業務の数を特定し、前記減少関数から社内スキルの減少度合の評価項目に対応する評価値を算出すること、
を特徴とする業務分担評価装置。
【請求項8】
請求項1に記載の業務分担評価装置であって、
前記業務データには、重量度の高い業務を特定する情報が含まれており、
前記評価データは、社内スキルの減少度合の評価項目に対応する評価データとして、社外で行うこととした重要度の高い業務の数に対する減少関数を有し、
前記演算手段は、前記業務データ及び前記業務分担設定データから、社外で行うこととした重要度の高い業務の数と特定し、前記減少関数から社内スキルの減少度合の評価項目に対応する評価値を算出すること、
を特徴とする業務分担評価装置。
【請求項9】
請求項1に記載の業務分担評価装置であって、
前記業務データには、機密レベルの高い業務を特定する情報が含まれており、
前記評価データは、情報漏洩の危険度合の評価項目に対応する評価データとして、社外で行うこととした機密レベルの高い業務の数に対する減少関数を有し、
前記演算手段は、前記業務データ及び前記業務分担設定データから、社外に委託する機密レベルの高い業務の数を特定し、前記減少関数から情報漏洩の危険度合の評価項目に対応する評価値を算出すること、
を特徴とする業務分担評価装置。
【請求項10】
請求項1に記載の業務分担評価装置であって、
前記業務データには、各業務に必要とされる人員の数を特定する情報が含まれており、
前記業務分担設定データには、各業務を担当する人員を特定する情報が含まれており、
前記評価データは、経営資源の補充度合の評価項目に対応する評価データとして、各業務で必要とされる人員の数に対する各業務を担当する人員の数の割合に対する増加関数を有し、
前記演算手段は、前記業務データ及び前記業務分担設定データから、各業務で必要とされる人員の数に対する各業務を担当する人員の数の割合を特定し、前記増加関数から経営資源の補充度合の評価項目に対応する評価値を算出すること、
を特徴とする業務分担評価装置。
【請求項11】
請求項1に記載の業務分担評価装置であって、
前記業務データには、各業務に必要とされる能力を特定する情報と、が含まれており、
前記組織データには、各人員の能力を特定する情報と、が含まれており、
前記業務分担設定データには、各業務を担当する人員の数を特定する情報が含まれており、
前記評価データは、経営資源の補充度合の評価項目に対応する評価データとして、各業務で必要とされる人員の能力と、各業務を担当する各人員の有する能力と、が一致した数に対する増加関数を有し、
前記演算手段は、前記業務データ、前記組織データ及び前記業務分担設定データから、各業務で必要とされる人員の能力と、各業務を担当する各人員の有する能力と、の一致数を特定し、前記増加関数から経営資源の補充度合の評価項目に対応する評価値を算出すること、
を特徴とする業務分担評価装置。
【請求項12】
請求項1に記載の業務分担評価装置であって、
前記業務分担設定データには、社外で業務を行う場合には、業務を行う人員の数を特定する情報が含まれており、
前記評価データは、業務品質向上の可能性の評価項目に対応する評価データとして、社外で行うこととした各業務に割り当てられた社外の人員の数に対する増加関数を有し、
前記演算手段は、前記業務分担設定データから、社外で行うこととした各業務に割り当てられた社外の人員の数を特定し、前記増加関数から業務品質向上の可能性の評価項目に対応する評価値を算出すること、
を特徴とする業務分担評価装置。
【請求項13】
請求項1に記載の業務分担評価装置であって、
前記業務データには、各業務に必要とされる能力を特定する情報と、が含まれており、
前記組織データには、社外の各人員の能力を特定する情報と、が含まれており、
前記業務分担設定データには、各業務を担当する人員の数を特定する情報が含まれており、
前記評価データは、業務品質向上の可能性の評価項目に対応する評価データとして、社外で行うこととした各業務で必要とされる能力と、該業務を担当する社外の各人員の有する能力と、が一致した数に対する増加関数を有し、
前記演算手段は、前記業務データ、前記組織データ及び前記業務分担設定データから、社外で行うこととした各業務で必要とされる能力と、該業務を担当する社外の各人員の有する能力と、の一致数を特定し、前記増加関数から業務品質向上の可能性の評価項目に対応する評価値を算出すること、
を特徴とする業務分担評価装置。
【請求項14】
請求項1に記載の業務分担評価装置であって、
前記業務分担設定データには、業務毎にやりとりを行う他の業務と、他の業務との間でやりとりする回数と、他の業務との間でやりとりする頻度と、に関する情報が含まれており、
前記評価データは、業務の非効率化の度合の評価項目に対応する評価データとして、社外に委託する業務のうち、社内で行う業務との間でやりとりする回数及び社内で行う業務との間でやりとりする頻度に対する増加関数を有し、
前記演算手段は、前記業務分担設定データから、社外に委託する業務のうち、社内で行う業務との間でやりとりする回数及び社内で行う業務との間でやりとりする頻度を特定し、前記増加関数から業務の非効率化の度合の評価項目に対応する評価値を算出すること、
を特徴とする業務分担評価装置。
【請求項15】
請求項1に記載の業務分担評価装置であって、
前記業務データには、各業務の作業規模及び作業頻度に関する情報が含まれており、
前記評価データは、コストの評価項目に対応する評価データとして、社外で行うこととした業務の作業規模及び社外で行うこととした業務の作業頻度に対する増加関数を有し、
前記演算手段は、前記業務データ及び前記業務分担設定データから、社外で行うこととした業務の作業規模及び社外で行うこととした業務の作業頻度を特定し、前記増加関数からコストの評価項目に対応する評価値を算出すること、
を特徴とする業務分担評価装置。
【請求項16】
請求項1に記載の業務分担評価装置であって、
前記業務データには、各業務の業務手順の有無、業務手続書の有無及び書類テンプレートの有無を特定する情報が含まれており、
前記評価データは、移行効率の評価項目に対応する評価データとして、社外で行うこととした業務のうち、業務手順、業務手続書又は書類テンプレートがあるものの数に対する増加関数を有し、
前記演算手段は、前記業務データ及び前記業務分担設定データから、社外に委託する業務のうち、業務手順、業務手続書又は書類テンプレートがあるものの数を特定し、前記増加関数から移行効率の評価項目に対応する評価値を算出すること、
を特徴とする業務分担評価装置。
【請求項17】
請求項16に記載の業務分担評価装置であって、
前記組織データには、社外に委託する業務に関する契約や管理に関する方針の有無、社外に委託する業務に関する契約や管理に関する基準の有無及び社外に委託する業務に関する契約や管理に関する体制の有無を特定する情報が含まれており、
前記評価データは、移行効率の評価項目に対応する評価データとして、社外に委託する業務に関する契約や管理に関する方針がある場合、社外に委託する業務に関する契約や管理に関する基準がある場合、または、社外に委託する業務に関する契約や管理に関する体制がある場合には、前記増加関数に所定の数値を加算するものを有し、
前記演算手段は、前記組織データから業務データ及び前記業務分担設定データから、社外に委託する業務に関する契約や管理に関する方針の有無、社外に委託する業務に関する契約や管理に関する基準の有無及び社外に委託する業務に関する契約や管理に関する体制の有無を特定し、前記増加関数に所定の数値を加算することにより移行効率の評価項目に対応する評価値を算出すること、
を特徴とする業務分担評価装置。
【請求項18】
請求項1に記載の業務分担評価装置であって、
前記演算手段は、業務分担設定データにおける業務毎に社内で行うか社外で行うかの業務分担の最適化処理を行うこと、
を特徴とする業務分担評価装置。
【請求項19】
業務を社外に委託することによる経営上の影響を評価するための業務分担評価プログラムであって、
コンピュータを
業務に関する情報を含む業務データ、組織に関する情報を含む組織データ、業務を社外に委託することによる経営上の影響を評価する各評価項目の評価値を算出する評価データ、および、業務毎に社内で行うか社外で行うかを示す業務分担設定データ、を記憶する記憶手段、
前記記憶手段に記憶されている業務分担設定データ、業務データ、組織データ及び評価データを用いて、業務を社外に委託することによる経営上の影響を対する各評価項目の評価値を算出する評価値算出処理と、
前記算出した評価値を前記入出力手段から出力する評価値出力処理と、を実行する演算手段、
として機能させることを特徴とする業務分担評価プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2007−156617(P2007−156617A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−347929(P2005−347929)
【出願日】平成17年12月1日(2005.12.1)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)