説明

業務委託管理システム

【課題】 依頼業務管理を自動化すること。
【解決手段】 リストの中で最も優先順位の高い携帯通信端末(C1)に向けて管理サーバ(201)から質問を送信し、所定の時間内に携帯通信端末(C1)から否定回答を受信した場合又は所定の時間内に携帯通信端末(C1)から肯定回答と否定回答とのいずれも受信しない場合には、リストの中で次に優先順位の高い携帯通信端末(C2)に向けて管理サーバ(201)から同じ質問を送信する。この質問の送信は、添削業務依頼が成立するまで反復される。添削者が決定すると、添削すべき答案へのアクセス権を、決定された添削者に付与することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広くは、通信添削に関し、より詳しくは、通信添削における添削者への業務依頼管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
通信教育の中に、通信添削と称される形態が存在する。通信添削事業の運営において、受講者が増加すると、通信添削を管理運営する側も、組織化される必要がある。問題の郵送、答案の受け取り、添削者への答案の振り分け、添削者からの答案の回収、受講者への答案の返却、という一連の過程は、問題用紙や答案という有体物である紙の束を物理的に移動させる作業を伴い、そのための人員や場所を確保しなければならない。また、答案は、個人情報を含むため、取り扱いには高度の注意が要求されるという問題もある。
【0003】
ここで、紙教材を用いる従来型の通信添削が現実にどのように運営されるかを概観したい。図1には、通信添削に関係する当事者が示されている。通信添削の受講者をA、運営する会社をB社、添削者をCとする。図2には、従来型の紙ベースの通信添削が運営される流れが示されている。まず、通信添削運営会社であるB社は、受講者Aから特定のコースの受講を希望するという申込みを受けると、受講者Aに対して出題されるべき問題を選択する(ステップ201)。ステップ201で選択される問題は、受講者Aが希望しているコースにおいて予定されている問題があるのが一般的である。ただし、受講者Aが希望するのであれば、受講者Aに予備的なテストを受けてもらい、その結果によって受講コースを、従って、出題すべき問題を決めるのも可能であろう。選択された問題は、受講者Aに郵送される(ステップ202)。受講者Aは、郵送されてきた問題に解答し(ステップ203)、解答を終了した答案を郵送によってB社に提出する(ステップ204)。B社は、受講者Aから答案を受領すると、その答案の採点を担当する添削者を選択して、選択された添削者の都合を確認し、受諾の返事を受けた場合には、そのようにして決定された添削者Cに宛てて答案を郵送する(ステップ205)。郵送されてきた答案を受け取った添削者Cは、答案を採点し、答案上に現れた受講者Aの理解のレベルを十分に考慮したコメントを付し、B社に郵送する(ステップ206)。B社は、採点済みの答案を受領すると、その答案における受講者Aの成績を記録した後で、問題解説や模範答案を同封し、必要であれば、次回の問題も同封して、答案を受講者Aに郵送によって返却する(ステップ207)。答案を受領した受講者Aは、採点やコメントに関して質問がある場合には、答案用紙自体に付箋を付けて同封するなどして、質問用紙を用いて質問の内容を明確にした上で、B社に対して書面をもって質問することができる(ステップ208)。運営機関は、必要であれば、その答案を採点した添削者Cに質問を郵送して回答を求める(ステップ209)。C以外の者が回答できる質問であれば、C以外の者が回答する場合もある。最後に、受講者Aは、添削者Cから又はC以外の回答担当者から戻された回答をB社経由で受領し、必要であれば、科目ごとのファイルなどに、復習のために綴じておく(ステップ210)。
【0004】
図2に示した現実の通信添削運営における個々のステップの中で、特に、ステップ205に着目すると、限られた時間内に、予め用意されている添削者リストに基づき、それぞれの添削者の空き状況や添削可能な答案枚数を確認した上で、各添削者に適切な枚数を配分しなければならない。受講者から提出される答案の数が予測を超える場合には、電話などで個別に連絡をとり、いずれかの添削者に追加的な枚数の添削を依頼する必要がある。これは、非常な人手を要する大変な作業であって、要する事務コストは膨大である。例えば、1人の添削者が毎月100枚の答案を添削すると考えると、受講者が100万人いる場合には、1万人の添削者が必要となる。添削者候補のリストを用いて、担当科目や過去の添削実績などの特定の答案との適合性を考慮しながら、1枚1枚の答案を添削員に配分しなければならない。たしかに、特定の受講者又は受講者グループを担当する添削者がある程度の時間的な幅、例えば1年単位の契約で予め決まっている場合であれば、このような作業が毎日必要になることはない。しかし、現実には、答案の添削作業は、通信添削運営会社の外部の人間が、非常勤という形態で引き受けるのが一般的である。従って、依頼可能な科目、数量、期限など、個々の添削者の作業条件は多種多様であり、上述した依頼作業には膨大な事務コストが常に発生している。
【発明の開示】
【0005】
図1及び図2に示されている郵便を用いた従来型の通信教育の運営は、パーソナル・コンピュータや携帯電話を用いたインターネット経由の電子メールが普及した今日の目から見ると、あまりにゆったりしているように見える。図2のステップ205との関係で説明したように、受講者の数が増大すると、管理のための事務コストは膨大になる。受講者の側でも、大量の紙の答案の管理は容易ではない。質問をするのは面倒だし、回答にも時間がかかる。そこで、このような従来型の通信教育の運営にインターネット経由の通信を用いることにより、従来の通信教育では受講者側、添削者側、運営側のいずれかにおいて不便に感じられていた点を改善することを目的としている。
【0006】
本発明は、特に、添削者への依頼業務を自動化するためのシステムに関する。本発明によると、ディスプレイを備えた複数の携帯通信端末と、前記複数の携帯通信端末の識別子が記憶されたデータベースに接続されており前記複数の携帯通信端末とインターネットを含む通信回線を介して接続された管理サーバとを含む通信システムが提供される。携帯通信端末とは、最も一般的にはインターネット接続環境を有する携帯電話である。管理サーバとは、通信添削管理会社側にあって、添削者への添削業務依頼を自動的に処理するための装置である。本発明による通信システムは、(a)所定のキーワードを用いて前記データベースを検索し、前記複数の携帯通信端末の中から、優先順位を付した携帯通信端末のリストを作成する手段と、(b)前記作成されたリストの中で最も優先順位の高い携帯通信端末に向けて前記管理サーバから前記通信回線を介して質問を送信する手段と、(c)前記管理サーバからの質問を受信し、前記受信された質問と、前記質問に対して肯定的に回答する場合に選択すべき肯定回答アイコンと、前記質問に対して否定的に回答する場合に選択すべき否定回答アイコンとを前記携帯通信端末のディスプレイに表示し、前記肯定回答アイコンが選択された場合には前記携帯通信端末から前記通信回線を介して前記管理サーバに肯定回答を返信し、前記否定回答アイコンが選択された場合には前記携帯通信端末から前記通信回線を介して前記管理サーバに否定回答を返信する手段と、(d)所定の時間内に前記携帯通信端末から否定回答を受信した場合又は前記所定の時間内に前記携帯通信端末から肯定回答と否定回答とのいずれも受信しない場合には、前記リストの中で次に優先順位の高い携帯通信端末に向けて前記管理サーバから前記通信回線を介して前記質問を送信する手段であって、前記所定の時間内にいずれかの携帯通信端末から肯定回答を受信するまで、前記リストの中の携帯通信端末に向けて優先順位に従い前記管理サーバから前記通信回線を介して前記質問を送信する動作を反復する手段と、(e)前記所定の時間内に前記携帯通信端末から肯定回答を受信した場合には、前記肯定回答を送信した携帯通信端末に肯定回答の受信を告知する手段と、を備えている。
【0007】
本発明による通信システムは、更に、(f)前記肯定回答を送信した携帯通信端末と関連付けられた通信端末に対して、前記データベースに記憶されている所定のデータへのアクセス権を付与する手段を更に備えていることもありうる。構成要素(f)は、本発明による通信システムの動作によって、添削者が自動的に決定された場合に、決定された添削者に対して、管理サーバに接続されたデータベースの中に記憶されている通信添削の受講者による答案へのアクセス権を付与する。「前記肯定回答を送信した携帯通信端末と関連付けられた通信端末」とは、添削を引き受けた添削者が実際の添削作業を行う際に用いる自宅のパーソナル・コンピュータなどである。
【0008】
本発明は、通信システムを制御する方法として定義することもできる。また、そのような方法を構成している各ステップをコンピュータに実行させるコンピュータ・プログラムが記憶されている記憶媒体、又は、コンピュータ・プログラム自体としても定義することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、以上で説明されたオンライン型の通信添削システムにおいて、添削者リストの中の添削者に添削業務を依頼し、自動的に添削者を確定させる業務依頼管理のための通信システムである。本発明による通信システムは、この明細書では、通信添削における答案添削者への添削依頼業務の管理に即して、説明されている。しかし、本発明による通信システムは、通信添削における答案添削者への添削依頼業務管理以外の分野にも応用可能である。作業を依頼する可能性がある人間の数が膨大であり、それぞれの人間の都合により引き受けてもらえるかどうかが不確定であるような業務依頼であれば、本発明による通信システムは、その威力を発揮する。しかし、以下の説明では、本発明の特徴のために従来技術における問題点が劇的に解決される典型的な例として、通信添削の場合を想定している。
【0010】
図3には、本発明による通信システム300の概要が示されている。管理サーバ301と添削者側の端末303とは、共に、インターネット接続環境を有している。添削者側の端末303は、インターネット接続環境を有する携帯電話であるのが最も典型的である。本発明による通信システムでは、いったん業務依頼を行うと、例えば1時間以内に承諾の返答がなければ、拒否と見なして次の候補者に業務依頼を行う。従って、24時間常に携行しており常時着信をチェックすることができる携帯電話が、添削者側の通信端末としては、最も適切である。換言すると、添削者候補として登録され、いったん添削者リストに掲載された者は、管理サーバ301からの業務依頼メールを常に受信可能であることが必要である。この理由から、常に電源がオンであるとは限らないパーソナル・コンピュータなどよりも、日常的に携行され常に受信可能状態にある携帯電話が好ましい。
【0011】
管理サーバ301には、添削者リストが記憶されているデータベース302が接続されている。添削者リストに含まれている添削者の属性データとしては、担当する科目、添削者としての過去の成績、添削可能枚数などがありうる。担当する科目というのは、例えば、小学生算数、小学生理科、中学生国語、中学生社会、高校生英語、高校生物理など、それぞれの添削者が専門知識を有し担当可能な科目である。科目の性質から、複数の科目を担当可能な場合もある。例えば、高校数学と高校物理との両方について添削に必要十分な専門知識を有する添削者や、中学国語と中学英語との両方について添削に必要十分な専門知識を有する添削者などが、存在すると考えられる。添削者としての過去の成績とは、例えば、添削を依頼する側の通信添削運営機関からの評価、答案の添削を受ける受講者からの評価、受講者からの苦情、答案納期の遵守状態、所定の期間内に処理可能な答案枚数などを総合的に勘案して決められる。これらを過去の成績を算定するために利用せず、それぞれの個別の属性としておくことも可能である。過去の成績は、AからEまでの5段階評価、プラス評価がある度に数値を加算しマイナス評価がある度に数値を減算する総合点方式の数値化など、様々な評価がありうる。なお、上述した複数の科目についてリストに掲載されているような添削者については、容易に理解できるように、高校数学についてはAランクであるが、高校物理についてはBランクであるなど、担当する科目について添削者としての評価が異なる場合がありうる。いずれにしても、仮に、中学生3年生の英語を1週間以内に100枚というような条件が与えられたときに、添削者の候補が、順位を付したリストとして決めることができる属性であれば、どのような属性を付してデータベース302に格納するかは通信添削運営会社の裁量に任されている。
【0012】
図4には、本発明による通信システムによって、添削者が自動的に決定されるまでの流れが示されている。最初に、受講生が解答を与えた答案データから、答案の属性が抽出される(401)。オンライン型の通信添削であれば、答案はインターネット経由で管理サーバ宛に送信される。従来の紙ベースの答案である場合には、スキャナで読み取る作業などによって、コンピュータ上のファイルにした上で、自動的に属性が抽出される。ここで抽出される答案の属性は、科目、添削すべき問題のレベル、添削期限などがある。ステップ401における答案属性の抽出の際には、受講者のこれまでの利用履歴データベースや受講者に関する利用者データベースなども参照され、外部添削者への答案割り当てに必要な情報が集約される。ステップ401において抽出された答案属性と、外部添削者に関するデータが格納されているスタッフ・データベースを参照して得られるデータから、添削業務を依頼可能な添削者のリストが作成される。
【0013】
作成された添削者のリストには、添削すべき答案との適合性に基づいて、優先順位が付されている。この答案を添削するにはどの添削者が最も好ましいか、という適合性に基づく順位である。以下の説明のために、リストには、C1、C2、C3、…という順に、添削者の候補が掲載されていると仮定する。このリストを用いて、添削者への添削業務依頼(402)が自動的になされる。具体的には、管理サーバは、リストの中の最も優先順位の高い添削候補者C1の携帯電話に宛てて、添削依頼のメールを自動的に送信する。このメールは、例えば、「算数の問題に対する受講者の答案の添削作業を引き受けていただけますか。添削の締め切りは、2006年6月30日午後6時です。」という内容を有している。ただし、ここで重要なことであるが、このメールに対する回答は1時間以内にしなければならない、ということが予め契約等で定められているのがポイントである。候補者C1から1時間以内に承諾の応答がない場合、又は、候補者C1から1時間以内に拒否の応答を受信した場合には、管理サーバは、リストの中の次の優先順位の候補者C2に宛てて、同様のメールを送信するからである。拒否の応答があれば、管理サーバは、1時間経過していなくても、自動的に、次の候補者へのメールを送信する。民法の言葉で言えば、管理サーバから添削者候補への添削業務依頼のメールは、「メールの送信から1時間以内に承諾があれば、添削を依頼します」という停止条件付きの申込みである。もちろん、承諾の期限は、1時間とは限らない。30分の場合もあるだろうし、2時間の場合もあるだろう。この時間は、この通信添削の運営方針によって自由に決定することができる。
【0014】
このメールを受けた側の携帯電話のディスプレイに表示される内容が、図5に示されている。上3分の1には、上述した依頼内容が簡潔に表示されている。下3分の2には、この依頼を引き受けるときにクリックすべきURLと、引き受けないときにクリックすべきURLとが示されている。図5では、具体的なURLが示されているが、グラフィカルにボタン状の表示にしてももちろんかまわない。
【0015】
このメールを受信した候補者C1が、図5の真ん中にある「受託了承」にカーソルを移動させてクリックすることにより依頼を承諾する場合には、管理サーバは、候補者C1を当該答案の添削者と決定する。このメールを受信した候補者C1が、図5の下側にある「受託拒否」にカーソルを移動させてクリックすることにより依頼を拒否する場合、又は、例えば1時間などの所定の時間内に応答しない場合には、管理サーバは、リストの中の次の優先順位の候補者C2に同様の依頼を行う。このような依頼メールの送信は、添削者が確定されるまで反復される。本発明による通信システムでは、依頼メールの送信は、管理サーバが自動的に行う。リストの中に十分に多くの候補者が掲載されていれば、依頼を承諾する者がいつかは存在し、添削者を自動的に決定することができる。これは、従来、通信添削運営会社の担当者が膨大な数の添削者に個別的な確認や添削量の調整を行っていたのと比較すると、著しい事務量の削減である。添削候補者の側でも、例えば、他の仕事をしている際に電話に出る手間などを省略することができ、しかも、契約成立に必要十分な意思表示をすることができて、非常に便利である。
【0016】
なお、以上の本発明による通信システムを用いた添削依頼は、必ずしもオンライン化されていない従来型の紙ベースの通信添削においても利用可能である。しかし、オンライン型の通信添削において本発明による通信システムを用いると、依頼を引き受けた添削者に対して、管理サーバに接続されたデータベースの中に記憶されている添削すべき答案へのアクセス権を自動的に付与するように構成することもできる。特許請求の範囲の請求項2及び請求項4における「前記肯定回答を送信した携帯通信端末と関連付けられた通信端末」という記載は、添削を引き受けた添削者が使用するパーソナル・コンピュータなどを意味する。管理サーバが添削業務を依頼するメールを送信する基礎となる添削者リストには、添削者の個人データとして、依頼メールの宛先となるメールアドレスに加え、管理サーバへのログインに用いるID及びパスワードが含まれている。従って、ある添削者が携帯電話で受信した依頼メールに対して承諾の応答を行い添削を引き受けた場合には、その添削者が自宅のパーソナル・コンピュータなどからインターネットを経由して通信添削運営会社の管理サーバにログインすると、管理サーバ側では、ログインの際に用いられたID及びパスワードによって、ログインした者が特定の答案の添削を引き受けた者であることを認識し、データベース内の特定の答案へのアクセスを自動的に許諾するのである。こうして、この添削者は、添削を引き受けた答案をオンラインで添削することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】通信添削に関係する当事者として、受講者A、通信添削運営会社B社、添削者Cが示されている。
【図2】従来型の紙ベースの通信添削が運営される流れの概略が示されている。
【図3】本発明による通信システムの概要が示されている。
【図4】本発明による通信システムによって、添削者が自動的に決定されるまでの流れが示されている。
【図5】添削業務の依頼メールを受けた添削者候補側の携帯電話のディスプレイに表示される内容が示されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイを備えた複数の携帯通信端末と、前記複数の携帯通信端末の識別子が記憶されたデータベースに接続されており前記複数の携帯通信端末とインターネットを含む通信回線を介して接続された管理サーバとを含む通信システムであって、
(a)所定のキーワードを用いて前記データベースを検索し、前記複数の携帯通信端末の中から、優先順位を付した携帯通信端末のリストを作成する手段と、
(b)前記作成されたリストの中で最も優先順位の高い携帯通信端末に向けて前記管理サーバから前記通信回線を介して質問を送信する手段と、
(c)前記管理サーバからの質問を受信し、前記受信された質問と、前記質問に対して肯定的に回答する場合に選択すべき肯定回答アイコンと、前記質問に対して否定的に回答する場合に選択すべき否定回答アイコンとを前記携帯通信端末のディスプレイに表示し、前記肯定回答アイコンが選択された場合には前記携帯通信端末から前記通信回線を介して前記管理サーバに肯定回答を返信し、前記否定回答アイコンが選択された場合には前記携帯通信端末から前記通信回線を介して前記管理サーバに否定回答を返信する手段と、
(d)所定の時間内に前記携帯通信端末から否定回答を受信した場合又は前記所定の時間内に前記携帯通信端末から肯定回答と否定回答とのいずれも受信しない場合には、前記リストの中で次に優先順位の高い携帯通信端末に向けて前記管理サーバから前記通信回線を介して前記質問を送信する手段であって、前記所定の時間内にいずれかの携帯通信端末から肯定回答を受信するまで、前記リストの中の携帯通信端末に向けて優先順位に従い前記管理サーバから前記通信回線を介して前記質問を送信する動作を反復する手段と、
(e)前記所定の時間内に前記携帯通信端末から肯定回答を受信した場合には、前記肯定回答を送信した携帯通信端末に肯定回答の受信を告知する手段と、
を備えていることを特徴とする通信システム。
【請求項2】
請求項1記載の通信システムにおいて、
(f)前記肯定回答を送信した携帯通信端末と関連付けられた通信端末に対して、前記データベースに記憶されている所定のデータへのアクセス権を付与する手段を更に備えていることを特徴とする通信システム。
【請求項3】
ディスプレイを備えた複数の携帯通信端末と、前記複数の携帯通信端末の識別子が記憶されたデータベースに接続されており前記複数の携帯通信端末とインターネットを含む通信回線を介して接続された管理サーバとを含む通信システムを制御する方法であって、
(a)所定のキーワードを用いて前記データベースを検索し、前記複数の携帯通信端末の中から、優先順位を付した携帯通信端末のリストを作成するステップと、
(b)前記作成されたリストの中で最も優先順位の高い携帯通信端末に向けて前記管理サーバから前記通信回線を介して質問を送信するステップと、
(c)前記管理サーバからの質問を受信し、前記受信された質問と、前記質問に対して肯定的に回答する場合に選択すべき肯定回答アイコンと、前記質問に対して否定的に回答する場合に選択すべき否定回答アイコンとを前記携帯通信端末のディスプレイに表示し、前記肯定回答アイコンが選択された場合には前記携帯通信端末から前記通信回線を介して前記管理サーバに肯定回答を返信し、前記否定回答アイコンが選択された場合には前記携帯通信端末から前記通信回線を介して前記管理サーバに否定回答を返信するステップと、
(d)所定の時間内に前記携帯通信端末から否定回答を受信した場合又は前記所定の時間内に前記携帯通信端末から肯定回答と否定回答とのいずれも受信しない場合には、前記リストの中で次に優先順位の高い携帯通信端末に向けて前記管理サーバから前記通信回線を介して前記質問を送信するステップであって、前記所定の時間内にいずれかの携帯通信端末から肯定回答を受信するまで、前記リストの中の携帯通信端末に向けて優先順位に従い前記管理サーバから前記通信回線を介して前記質問を送信する動作を反復するステップと、
(e)前記所定の時間内に前記携帯通信端末から肯定回答を受信した場合には、前記肯定回答を送信した携帯通信端末に肯定回答の受信を告知するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項3記載の方法において、
(f)前記肯定回答を送信した携帯通信端末と関連付けられた通信端末に対して、前記データベースに記憶されている所定のデータへのアクセス権を付与するステップを更に備えていることを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項3又は請求項4記載の方法を構成する各ステップをコンピュータに実行させるコンピュータ・プログラムが記憶されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項6】
請求項3又は請求項4記載の方法を構成する各ステップをコンピュータに実行させるコンピュータ・プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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