説明

様々な外部メモリサイズとエンディアンネスに対して適応できるデータ処理装置

データ処理装置(D)は、エンディアン方式でプログラムの少なくとも一部を画定するデータを記憶する外部メモリ(EM)と、Nビット幅を有するメモリバス(MB)を介して外部メモリ(EM)に接続され、i)プログラムで起動するように適応された組込プロセッサ(EP)、ii)プログラムの少なくともブートストラップコードを記憶する内部メモリ(IM)、iii)メモリバス(MB)に接続された外部メモリインタフェース(EMI)、並びに iv)内部メモリ(IM)及び外部メモリインタフェース(EMI)を組込プロセッサ(EP)に接続するプロセッサバス(PB)を含む集積回路(IC)とを含む。外部メモリ(EM)は、また、それのサイズ(N/8ビットに等しい)及び記憶されたプログラムデータのエンディアン方式を表現する値を有するNビットデータワードを選択されたアドレスで記憶もする。データ処理装置(D)は、また、組込プロセッサ(EP)及び外部メモリインタフェース(EMI)と結合され、外部メモリの選択されたアドレスで外部メモリインタフェース(EMI)によって読み込まれたNビットデータワードの8ビットの少なくとも一部から外部メモリ(EM)のストレージのサイズ及びエンディアン方式を推定し、推定された外部メモリサイズに従って外部メモリインタフェース(EMI)の幅を設定し、ストレージの推定されたエンディアン方式に従って組込プロセッサ(EP)のデータ処理モードを設定するように構成された設定手段(CM)も含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メモリバスを介して外部メモリに接続される集積回路を含むデータ処理装置に関する。
【0002】
あるデータ処理装置は、エンディアン方式でプログラムの少なくとも一部を画定するデータを記憶する外部メモリと、Nビット幅を有するメモリバスを介してこの外部メモリに接続され、この記憶されたプログラムを起動する組込プロセッサ、プログラムの少なくともブートストラップコードを記憶する内部メモリ、メモリバスに接続された外部メモリインタフェース、並びに内部メモリ及び外部メモリインタフェースを組込プロセッサに接続するプロセッサバスを含む集積回路とを含む。
【背景技術】
【0003】
「エンディアン方式」は、各マルチバイト数(又はデータ)が最も低いアドレスでの最小の有効バイト及び増加するアドレスでの次のバイトとともに記憶されることに従う「リトルエンディアン方式」と、各マルチバイト数(又はデータ)が最も低いアドレスで最大の有効バイト及び増加するアドレスで次のバイトとともに記憶されることに従う「ビッグエンディアン方式」とを含むよく知られているアドレッシング仕様であることが思い起こされる。
【0004】
当業者によって知られているように、組込プロセッサを含む多くの集積回路では、プログラムメモリは、フレキシビリティー(例えば、サイズ、及び/又は性能、及び/又はバス幅に関して)及び/又は技術的な制約(例えば、制約された領域が要求されたメモリサイズと互換性がないこと、及び/又は使用可能なプログラマブルメモリがないこと、及び/又は組込プログラマブルメモリの歩留りが低過ぎること、及び/又はこのことが制御するための外部装置よりも大きなシリコン領域を必要とすること)が原因で十分に組み込まれていない。だから、ブートストラップコードだけは、一般的には、不揮発性の内部メモリ(例えば、ROM)に記憶される(又は組み込まれる)。外部メモリは、一般的には、プログラム可能である(例えば、フラッシュメモリ)。
【0005】
外部メモリ技術は継続的に進化するので、ある製造業者は、異なる応用に対処するために(例えば、高性能が要求されていないときにコストを下げるために)、異なる外部メモリ幅を使用しなければならない可能性がある。
【0006】
さらに、事情に応じて、顧客は、顧客のプログラムが外部メモリに「リトルエンディアン又はビッグエンディアン方式」で記憶されることを好む可能性もある。
【0007】
組込プロセッサの動作モードの選択を可能にするために、多くのデータ処理装置は、アース、又は集積回路の組込ロジックに外部メモリの構造を指し示すためのサプライのどちらかに接続された選択ピンを含む。しかし、全体のコストを削減することは選択ピンの数を増やすことを暗示するのに対して、データ処理装置のパッケージサイズを低減することはより少ない選択ピンが使用可能であることを暗示する。それゆえに、もっぱら静的な動作モードの設定に専念する選択ピンの使用は欠点となる可能性がある。
【0008】
選択ピンを再使用するために、動作モードは、位相の立ち上げ(又はリセット)の間にそれらの電圧(又は電流)レベルをサンプリングすることによって決められても良い。そのようなピンを共用するので、選択ピンは、外部メモリサイズ及び/又はエンディアン方式の指定よりも他のタスクのために使用可能となる。しかし、内部ロジックと外部部品の両方は、立ち上げ位相の間にピンの状態を押し進め、リセットが稼働していないときにレベルをラッチし、そして、通常の動作のレベルを開放するために必要とされる。引き上げレジスタ又は引き下げレジスタはこの目的のために使用されても良いが、装置の動作の間に、それらが組み込まれた電池式装置の要求と一般的に互換性がないリーク電流を作り出す可能性がある。
【0009】
他のより複雑な共有解決法が提案されてきたが、それらはより多くの実現課題をもたらす。
【発明の概要】
【0010】
よって、本発明の目的は、その状況を改善することであって、外部メモリサイズ(又は幅)及びエンディアンネスの指定のために専用選択ピンの使用をより正確に避けることである。
【0011】
この目的のために、エンディアン方式でプログラムの少なくとも一部を画定するデータを記憶する外部メモリと、Nビット幅を有するメモリバスを介して外部メモリに接続され、i)プログラムで起動するように適応された組込プロセッサ、ii)このプログラムの少なくともブートストラップコードを記憶する内部メモリ、iii)メモリバスに接続されたメモリインタフェース、並びにiv)内部メモリ及び外部メモリインタフェースを組込プロセッサに接続するプロセッサバスを含む集積回路とを含むデータ処理装置を提供する。
【0012】
このデータ処理装置は、それの外部メモリが選択されたアドレスでそのサイズ(N/8ビットに等しい)及び記憶されたプログラムデータのエンディアン方式を表現する値を有するNビットデータワードを記憶するように構成されていることと、組込プロセッサ及び外部メモリインタフェースと結合し、そして、このNビットデータワードの8ビットの少なくとも一部から外部メモリのストレージのサイズ及びエンディアン方式を推定し、推定された外部メモリサイズに従って外部メモリインタフェースの幅を設定し、推定されたストレージのエンディアン方式に従って組込プロセッサのデータ処理モードを設定するように構成された設定手段を含むこともまた特徴である。
【0013】
本発明に係るデータ処理装置は、さらに、別々に又は組合せにみなされる追加の特徴を含んでも良く、とりわけ、
−その設定手段は、インタフェースがNビットデータワードの8ビットの一部を読み込むために選択されたアドレスで外部メモリにアクセスするために、8ビット幅にプリセットするように外部メモリインタフェースを制御するように構成されても良い。
−その設定手段は、外部メモリのNビットデータワードを読み込む前に、組込プロセッサのデータ処理モードをリトルエンディアン方式でプリセットするように構成されても良い。この場合には、設定手段は、好ましくは、ストレージの推定されたエンディアン方式がリトルエンディアンであるときに、組込プロセッサのデータ処理モードのリトルエンディアン方式のプリセッティングを確認するか、ストレージの推定されたエンディアン方式がビッグエンディアンであるときに、組込プロセッサのデータ処理モードをビッグエンディアン方式で設定するかのどちらかを行うように構成される。
−その設定手段は、外部メモリのNビットデータワードの読み込み前に、組込プロセッサのデータ処理モードをビッグエンディアン方式でプリセットするように構成されても良い。この場合には、設定手段は、好ましくは、ストレージの推定されたエンディアン方式がビッグエンディアンであるときに、組込プロセッサのデータ処理モードのビッグエンディアン方式のプリセッティングを確認するか、ストレージの推定されたエンディアン方式がリトルエンディアンであるときに、組込プロセッサのデータ処理モードをリトルエンディアン方式で設定するかのどちらかを行うように構成される。
−その設定手段は、Nビットデータワードの少なくとも一部を読み込むために選択されたアドレスから始まる連続したアドレスで外部メモリへのN/8個の8ビットアクセスを生成するように構成されても良く、組込プロセッサは、Nに等しいサイズを有し、N/8の連続したアドレスでNビットデータワードの各読込部分を記憶するように構成された専用メモリを含んでも良い。
>Nが32に等しく、外部メモリサイズが32に等しいときには、設定手段は、好ましくは、Nビットデータワードの第1の部分を4回読み込むために選択されたアドレスから始まる4個の連続したアドレスで外部メモリへの4個の8ビットアクセスを生成するように構成され、専用メモリは、どんな推定されたエンディアン方式でも、専用メモリの第1、第2、第3、及び第4の連続したアドレスでNビットデータワードの第1の読込部分を記憶するように構成される。
>Nが32に等しく、外部メモリサイズが16に等しいときには、設定手段は、好ましくは、Nビットデータワードの第1の部分及び第3の部分を2回読み込むために選択されたアドレスから始まる4個の連続したアドレスで外部メモリへの4個の8ビットアクセスを生成するように構成され、専用メモリは、好ましくは、ストレージの推定されたエンディアン方式がリトルエンディアンであるときに、専用メモリの第1及び第2の連続したアドレスで第1の読込部分を記憶し、専用メモリの第3及び第4の連続したアドレスで第3の読込部分を記憶するか、ストレージの推定されたエンディアン方式がビッグエンディアンであるときに、専用メモリの第1及び第2の連続したアドレスで第3の読込部分を記憶し、専用メモリの第3及び第4の連続したアドレスで第1の読込部分を記憶するかのどちらかとなるように構成される。
>Nが32に等しく、外部メモリサイズが8に等しいときには、設定手段は、好ましくは、Nビットデータワードの第1、第2、第3、及び第4の連続した部分を読み込むために選択されたアドレスから始まる4個の連続したアドレスで外部メモリへの4個の8ビットアクセスを生成するように構成され、専用メモリは、好ましくは、ストレージの推定されたエンディアン方式がリトルエンディアンであるときに、専用メモリの第1、第2、第3、及び第4の連続したアドレスで第1、第2、第3、及び第4の部分をそれぞれ記憶するか、ストレージの推定されたエンディアン方式がビッグエンディアンであるときに、専用メモリの第4、第3、第2、及び第1のアドレスで第1、第2、第3、及び第4の部分をそれぞれ記憶するかのどちらかとなるように構成される。
【0014】
本発明は、また、上記に示されたうちの1つのようなデータ処理装置を含む携帯電話を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明と添付図面を審査することで明らかになるであろう。
【0016】
添付の図面は、本発明を完成するために役立つだけでなく、必要な場合には、それの画定に貢献もする。
【0017】
はじめに、本発明に係るデータ処理装置Dの実施態様の非限定的な例を説明する図1について述べる。
【0018】
以下の説明では、図示されたデータ処理装置Dは携帯電話に組み込まれる。しかし、いかなるオープンな装置(又はシステム)、とりわけ、マイクロコントローラ、PDA(「Personal Digital Assistant」)、テレビのセットトップボックス、又はパーソナルコンピュータの周辺機器に組み込まれても良い。
【0019】
さらに、以下の説明では、図示されたデータ処理装置Dは、少なくとも携帯電話アプリケーション(X)を制御するように構成される。しかし、他のいかなるアプリケーションを制御するように構成されても良い。
【0020】
図1に図示されたように、本発明に係るデータ処理装置Dは、少なくとも、Nビットサイズを有する外部メモリEMと、Nビット幅を有するメモリバスMBを介して外部メモリEMに接続された集積回路ICとを含む。
【0021】
外部メモリEMは、アプリケーションXを画定するプログラム、並びに選択されたアドレスAで記憶され、N/8ビットに等しい外部メモリサイズ及び記憶されたプログラムデータのエンディアン方式を表現する値を有するNビットデータワードCの少なくとも一部を画定するデータ(又は多バイト数)をエンディアン方式で記憶するように構成される。例えば、Nは32に等しく、外部メモリEMのサイズは8ビットに等しい(しかし、16ビット又は32ビット、或いは64ビットに等しくても良く、一般的には、m≧1でm×8ビットより大きくても良い)。この外部メモリEMはプログラム可能である。例えば、フラッシュメモリであっても良い。
【0022】
集積回路ICは、上記のプログラムで起動するように適応された組込プロセッサEP、このプログラムの少なくともブートストラップコードを記憶するように構成された内部メモリIM、とりわけ、メモリバスMBに接続された外部メモリインタフェースEMI、並びに内部メモリ及び外部メモリインタフェースEMIを組込プロセッサEPに接続するプロセッサバスPBを含む。
【0023】
例えば、プロセッサバスPBの幅は32ビットに等しいが、他の値、とりわけ、16ビット又は64ビット、或いは128ビットが考察されても良い。
【0024】
ブートストラップコードは、集積回路ICの動作のモードを画定することを狙って、以下に説明される決定アルゴリズムを実行するために設けられる。
【0025】
例えば、内部メモリIMはロム(ROM)であるが、他のタイプの不揮発性メモリ、とりわけ、組込フラッシュメモリ又は磁気メモリが考察されても良い。
【0026】
データ処理装置Dは、また、組込プロセッサEP及び外部メモリインタフェースEMIと結合された設定モジュールDMも含む。
【0027】
この設定モジュールCMは、とりわけ、外部メモリEMの選択されたアドレスAで外部メモリインタフェースEMIによって読み込まれ得るNビットデータワードCの8ビットの少なくとも一部から外部メモリEMのストレージのサイズ及びエンディアン方式を推定するように構成される。
【0028】
より正確には、ブートストラップコードが稼働するときに、設定モジュールCMは、記憶されたワードCの1個以上の8ビット部分を読み込むために、メモリバスMBを介して選択されたアドレスAで外部メモリEMにアクセスする外部メモリインタフェースEMIに命令する。この目的のために、設定モジュールCMは、選択されたアドレスAから始まる連続したアドレス、すなわち、A、A+1、A+2、・・・、A+N/8で外部メモリEMへのN/8個の8ビットアクセスを生成する。読み込まれる8ビット部分の数(N/8)は、Nの値及び外部メモリサイズ(N/8ビットに等しい)に依存する。従って、1、2、或いは4、ましてやそれ以上に等しくても良い。
【0029】
設定モジュールCMは、記憶されたワードCの8ビットの読込部分から外部メモリEMのストレージのサイズ及びエンディアン方式を推定したときには、この推定された外部メモリサイズに従って外部メモリインタフェースEMIの幅を設定し、そして、その後に、ストレージの推定されたエンディアン方式に従って組込プロセッサEPのデータ処理モードを設定しても良い。
【0030】
組込プロセッサEPは、好ましくは、N/8個の連続したアドレスでNビットデータワードCの各読込部分を記憶するために、Nに等しいサイズを有する専用メモリDMを含む。
【0031】
例えば、Nが32に等しく、外部メモリサイズが32に等しい場合には、設定モジュールCMは、4個の連続したアドレスA、A+1、A+2、A+3で外部メモリEMへの4個の8ビットアクセスを生成する。Nが32に等しいので、ワードCは、第1のB0、第2のB1、第3のB2、及び第4のB3部分で外部メモリEMに記憶される。しかし、Nは外部メモリサイズにも等しいので、全てのアドレスA、A+1、A+2、A+3は均等である。それ故に、ワードCの第1の部分B0だけが読み込まれ得る。だから、専用メモリDMは、どんな推定されたエンディアン方式でも、第1、第2、第3、及び第4の連続したアドレスでワードCの第1の読込部分B0を記憶する。この例は、図2Aに模式的に図示されている。
【0032】
ところで、Nが32に等しく、外部メモリサイズが16に等しい場合には、設定モジュールCMは、それでもやはり、4個の連続したアドレスA、A+1、A+2、A+3で外部メモリEMへの4個の8ビットアクセスを生成する。外部メモリサイズが16に等しいので、アドレスA+2(ワードCの第3の部分B2に対応する)はアドレスA(ワードCの第1の部分B0に対応する)に等しく、一方、アドレスA+1(ワードCの第2の部分B1に対応する)はアドレスA+3(ワードCの第4の部分B3に対応する)に等しい。それ故に、ワードCの第1の部分B0及び第3の部分B2が、それぞれ、2回読み込まれる。だから、専用メモリDMは、好ましくは、ストレージの推定されたエンディアン方式がリトルエンディアンであるときに、それの第1及び第2の連続したアドレスでワードCの第1の読込部分B0を記憶し、それの第3及び第4の連続したアドレスで第3の読込部分B2を記憶するか、ストレージの推定されたエンディアン方式がビッグエンディアンであるときに、それの第1及び第2の連続したアドレスで第3の読込部分B2を記憶し、第3及び第4の連続したアドレスで第3の読込部分B2を記憶するかのどちらかである。この例は、図2Bに模式的に図示されている。
【0033】
Nが32に等しく、外部メモリサイズが8に等しい場合には、設定モジュールCMは、それでもやはり、4個の連続したアドレスA、A+1、A+2、A+3で外部メモリEMへの4個の8ビットアクセスを生成する。次に、専用メモリDMは、ストレージの推定されたエンディアン方式がリトルエンディアンであるときに、それの第1、第2、第3、及び第4の連続したアドレスで第1の部分B0、第2の部分B1、第3の部分B2、及び第4の部分B3のそれぞれを記憶するか、ストレージの推定されたエンディアン方式がビッグエンディアンであるときに、それの第4、第3、第2、及び第1の連続したアドレスで第1の部分B0、第2の部分B1、第3の部分B2、及び第4の部分B3のそれぞれを記憶するかのどちらかである。この例は、図2Cに模式的に図示されている。
【0034】
設定モジュールCMは、組込プロセッサEPの専用メモリDMにアクセスするときに、その内容を読み込み、外部メモリEMのサイズ及びエンディアン方式をそれから推定しても良い。そのような推定を可能にするために、設定モジュールCMは、値(専用メモリDMに記憶されている)とサイズ及びエンディアン方式の組合せとの間の対応を成立させるテーブルを備えても良い。
【0035】
ここで、データ処理装置Dのための決定アルゴリズムの例を説明する図3について述べる。この例では、相変わらずNは32に等しいと考えるが、これは強制的ではなく、前に説明したとおりである。
【0036】
このアルゴリズムは、内部メモリIMに記憶されたブートストラップコードが専用コマンドによって稼働するときに始まる。
【0037】
ステップ10では、少なくとも外部メモリインタフェースEMI及び専用メモリDMの内容がリセットされる。
【0038】
ステップ20では、設定モジュールCMは、好ましくは、外部メモリEMのNビットデータワードCの読み込みを(外部メモリEMIに)命令する前に、組込プロセッサEPのエンディアンネス(又は動作モード)をリトルエンディアンにプリセットする。
【0039】
ステップ30では、設定モジュールCMは、好ましくは、記憶されたNビットデータワードCの8ビットの読込部分に対して選択されたアドレスAで外部メモリEMにアクセスするために、外部メモリインタフェースEMIの幅を8ビットに設定する。
【0040】
ステップ40では、外部メモリインタフェースEMIは、記憶されたNビットデータワードCの8ビットの部分を読み込むために、メモリバスMBを介して外部メモリEMにアクセスする。外部メモリインタフェースEMIは、専用メモリDMに読込部分を記憶するために、プロセッサバスBPを介して組込プロセッサEPに読込部分を送信する。次に、設定モジュールCMは、その内容を読み込むために専用メモリDMにアクセスし、外部メモリEMのサイズ及びエンディアン方式を推定する。
【0041】
ステップ50では、設定モジュールCMは、推定されたサイズと32ビットを比較する。
【0042】
推定されたサイズが32ビットに等しい場合には、設定モジュールCMは、ステップ60において外部メモリインタフェースEMIの幅を32ビットに設定し、次に、ステップ90に進む。
【0043】
推定されたサイズが32ビットに等しくない場合には、設定モジュールCMは、ステップ70においてそれと16ビットを比較する。推定されたサイズが16ビットに等しい場合には、設定モジュールCMは、ステップ80において外部メモリインタフェースEMIの幅を16ビットに設定し、次に、ステップ90に進む。推定されたサイズが16ビットに等しくない場合には、設定モジュールCMは、8ビットに等しいと推定する。それ故に、外部メモリインタフェースEMIの幅を変える必要はなく(ステップ20において行われたエンディアンネスのプリセッティングを確認することと均等である)、ステップ90に進む。
【0044】
ステップ90では、設定モジュールCMは、推定されたエンディアン方式とビッグエンディアン方式を比較する。
【0045】
推定されたエンディアン方式がビッグエンディアン方式でない場合には、設定モジュールは、外部メモリEMのエンディアン方式はリトルエンディアンであると推定する。それ故に、(ステップ20においてプリセットされた)組込プロセッサEPの動作モード(又はエンディアンネス)を変える必要はなく、ステップ110に進む。
【0046】
推定されたエンディアン方式がビッグエンディアン方式である場合には、設定モジュールは、ステップ100において組込プロセッサEPの動作モード(又はエンディアンネス)をビッグエンディアンに設定し、ステップ110に進む。
【0047】
最後に、ステップ110では、組込プロセッサEPは、それを起動するために、プロセッサバスBP、外部メモリインタフェースEMI、及びメモリバスMBを介してアプリケーションXのプログラムにアクセスする。
【0048】
このアルゴリズムのステップ20では、組込プロセッサEPのエンディアンネスはリトルエンディアンにプリセットされる。しかし、変形例では、組込プロセッサEPのエンディアンネスをビッグエンディアンにプリセットしても良い。この場合には、ステップ90では、設定モジュールCMは、推定されたエンディアン方式とリトルエンディアンを比較し、ステップ100では、組込プロセッサEPのエンディアンネス(又は動作モード)をリトルエンディアンに設定する。
【0049】
データ処理装置Dは、典型的には、ハードウェアとソフトウェアの組合せで実現される。
【0050】
本発明は、データ処理装置及び上記の携帯電話の実施態様に限定されるものではなく、一例に過ぎないが、以下の特許請求の範囲内において当業者によって考慮される可能性のある全ての代替的な実施態様を包含する。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】図1は、本発明に係るデータ処理装置の一例を模式的に図示する。
【図2】図2のA〜Cは、外部メモリサイズがそれぞれ32ビット、16ビット、及び8ビットに等しいときの本発明に係るデータ処理装置の専用メモリ(DM)と外部メモリ(EM)の3つの例を模式的に図示する。
【図3】図3は、本発明に係るデータ処理装置のための決定アルゴリズムの例を模式的に図示する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンディアン方式でプログラムの少なくとも一部を画定するデータを記憶する外部メモリ(EM)と、
Nビット幅を有するメモリバス(MB)を介して前記外部メモリ(EM)に接続され、i)前記プログラムで起動するように適応された組込プロセッサ(EP)、ii)前記プログラムの少なくともブートストラップコードを記憶する内部メモリ(IM)、iii)前記メモリバス(MB)に接続された外部メモリインタフェース(EMI)、並びに iv)前記内部メモリ(IM)及び前記外部メモリインタフェース(EMI)を前記組込プロセッサ(EP)に接続するプロセッサバス(PB)を含む集積回路(IC)と、を含み、
前記外部メモリ(EM)は、N/8ビットに等しいサイズ及び前記記憶されたプログラムデータの前記エンディアン方式を表現する値を有するNビットデータワードを選択されたアドレスで記憶するように構成され、かつ、前記組込プロセッサ(EP)及び前記外部メモリインタフェース(EMI)と結合され、前記外部メモリの選択されたアドレスで前記外部メモリインタフェース(EMI)によって読み込まれた前記Nビットデータワードの8ビットの少なくとも一部から前記外部メモリ(EM)のストレージのサイズ及びエンディアン方式を推定し、前記推定された外部メモリサイズに従って前記外部メモリインタフェース(EMI)の幅を設定し、ストレージの前記推定されたエンディアン方式に従って前記組込プロセッサ(EP)のデータ処理モードを設定するように構成された設定手段(CM)も含むデータ処理装置(D)。
【請求項2】
前記設定手段(CM)は、前記記憶されたNビットデータワードの8ビットの前記一部を読み込むための前記選択されたアドレスで前記外部メモリ(EM)にアクセスするインタフェースのために、8ビット幅にプリセットするように前記外部メモリインタフェース(EMI)を制御するように構成されることを特徴とする請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項3】
前記設定手段は、前記外部メモリ(EM)の前記Nビットデータワードの読み込み前に、前記組込プロセッサ(EP)のデータ処理モードをリトルエンディアン方式でプリセットするように構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のデータ処理装置。
【請求項4】
前記設定手段(CM)は、ストレージの前記推定されたエンディアン方式がリトルエンディアン方式であるときに、前記組込プロセッサ(EP)のデータ処理モードのリトルエンディアン方式の前記プリセッティングを確認するか、ストレージの前記推定されたエンディアン方式がビッグエンディアンであるときに、前記組込プロセッサ(EP)のデータ処理モードをビッグエンディアン方式で設定するかのどちらかであることを特徴とする請求項3に記載のデータ処理装置。
【請求項5】
前記設定手段(CM)は、前記外部メモリ(EM)の前記Nビットデータワードの読み込み前に、前記組込プロセッサ(EP)のデータ処理モードをビッグエンディアン方式でプリセットするように構成される請求項1又は2に記載のデータ処理装置。
【請求項6】
前記設定手段(CM)は、ストレージの前記推定されたエンディアン方式がビッグエンディアンであるときに、ビッグエンディアン方式の前記組込プロセッサ(EP)のデータ処理モードのプリセッティングを確認するか、前記推定されたエンディアン方式がリトルエンディアンであるときに、前記組込プロセッサ(EP)のデータ処理モードをリトルエンディアン方式で設定するかのどちらかであることを特徴とする請求項5に記載のデータ処理装置。
【請求項7】
前記設定手段(CM)は、前記Nビットデータワードの少なくとも前記一部を読み込むために選択されたアドレスから始まる連続したアドレスで前記外部メモリ(EM)へのN/8個の8ビットアクセスを生成するように構成され、
前記組込プロセッサ(EP)は、Nに等しいサイズを有し、N/8個の連続したアドレスで前記Nビットデータワードの各読込部分を記憶するように構成された専用メモリ(DM)を含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のデータ処理装置。
【請求項8】
前記設定手段(CM)は、Nが32に等しく、前記外部メモリサイズが32に等しいときに、前記Nビットデータワードの第1の部分を4回読み込むための前記選択されたアドレスから始まる4個の連続したアドレスで前記外部メモリ(EM)への4個の8ビットアクセスを生成するように構成され、
前記専用メモリ(DM)は、推定されたエンディアン方式がどんなものであっても、第1、第2、第3、及び第4の連続したアドレスに前記Nビットデータワードの前記第1の読込部分を記憶するように構成されることを特徴とする請求項7に記載のデータ処理装置。
【請求項9】
前記設定手段(CM)は、Nが32に等しく、前記外部メモリサイズが16に等しいときに、前記Nビットデータワードの第1の部分及び第3の部分を2回読み込むための前記選択されたアドレスから始まる4個の連続したアドレスで前記外部メモリ(EM)への4個の8ビットアクセスを生成するように構成され、
前記専用メモリ(DM)は、ストレージの前記推定されたエンディアン方式がリトルエンディアンであるときに、専用メモリの連続した第1及び第2のアドレスで第1の読込部分を記憶し、第3及び第4の連続したアドレスで第3の読込部分を記憶するか、前記推定されたエンディアン方式がビッグエンディアンであるときに、第1及び第2の連続したアドレスで第3の読込部分を記憶し、第3及び第4の連続したアドレスで第1の読込部分を記憶するかのどちらかを行うように構成されることを特徴とする請求項7に記載のデータ処理装置。
【請求項10】
前記設定手段(CM)は、Nが32に等しく、前記外部メモリサイズが8に等しいときに、前記Nビットデータワードの第1、第2、第3、及び第4の連続した部分を読み込むために前記選択されたアドレスから始まる4個の連続したアドレスで前記外部メモリ(EM)への4個の8ビットアクセスを生成するように構成され、
前記専用メモリ(DM)は、ストレージの前記推定されたエンディアン方式がリトルエンディアンであるときに、専用メモリの第1、第2、第3、及び第4の連続したアドレスで前記第1、第2、第3、及び第4の部分をそれぞれ記憶するか、ストレージの前記推定されたエンディアン方式がビッグエンディアンであるときに、前記第4、第3、第2、及び第1のアドレスで前記第1、第2、第3、及び第4の部分をそれぞれ記憶するかのどちらかを行うように構成されることを特徴とする請求項7に記載のデータ処理装置。
【請求項11】
請求項1乃至10の何れか1項に記載のデータ処理装置(D)を含むことを特徴とする携帯電話。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2008−508588(P2008−508588A)
【公表日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−523199(P2007−523199)
【出願日】平成17年7月19日(2005.7.19)
【国際出願番号】PCT/IB2005/052402
【国際公開番号】WO2006/013498
【国際公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】