説明

機器管理システム、機器管理方法、および通信機器

【課題】同じ機種が別々の部屋に設置されると間違って選択してしまうという課題があった。
【解決手段】機器管理システムにおいて、VTR120は、VTR120に電力を供給するAC電源の周波数より高い周波数の照度変化が所定時間以上継続する光が検出された場合に、光を検出したことをTV110に通知する。TV110は、TV110に電力を供給するAC電源の周波数より高い周波数の照度変化が所定時間以上継続する光が検出され、且つその光の検出時から所定時間以内にVTR120から光を検出したことが通知された場合に、VTR120が同じグループに属すると判定する。TV110は、VTR120が同じグループに属すると判定された場合、TV110の機器名をVTR120に通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家庭内で複数の機器をネットワークで接続し、映像、音声やデータを送受信するホームネットワークシステムに関するものであり、特に機器の選択に関するものである。
【背景技術】
【0002】
家庭内でAV機器をネットワークに接続し、異なる部屋の録画機器の映像を自分の部屋で見るという使い方が増えてきた。ネットワークに接続する機器が少ないうちは、機器を選択する際に、どこの部屋に設置した機器か容易に把握することが出来る。しかし、ネットワークに接続する機器が増えてくると、どの部屋に設置した機器か把握するのが困難になってくる。特に同じ機器を1Fの居間と2階の子供部屋に設置したような場合、機器の名前だけでは判断できない。このため、映像や音声を出力する機器(TVやスピーカなど)を指定する場合、今いる部屋の機器がどれかをきちんと把握出来ないので、間違って別の部屋のスピーカから音を出してしまったりする場合がある。従来は、機器の名前のあとに番号を付与して区別したり、部屋の中からアクセスできる機器の一覧を表示して、間違えないようにしている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−309457号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、機器名のあとに番号を付与する方法では、家庭内に接続する機器が増えてくるに従い、把握しづらくなってくる。
【0005】
上述の特許文献1に記載される技術では、サーバのようにどの部屋からでもアクセス可能なグローバル機器も表示されるため、やはり、同じ機種が別々の部屋に設置されると間違って選択してしまうという課題があった。
【0006】
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ネットワークに接続された機器は常に光の照度変化を監視しており、家庭内のどこでも照度変化が検出できるような自然光の照度変化ではなく、その部屋に設置された機器のみが検出できるような照明の照度変化を検出し、ほぼ同時期に照度変化を検出した機器に、同じグループ名を機器名に付加することで、同一部屋内の機器であることを区別できるようにし、ユーザの機器選択における誤選択をなくすことにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の機器管理システムは、第1の機器と、第1の機器とネットワークを介して接続された第2の機器と、を備える。第1の機器は、光の明滅を検出する第1光検出部と、第2の機器への通知を行う第1通知部と、を有する。第2の機器は、光の明滅を検出する第2光検出部と、第1の機器への通知を行う第2通知部と、第2の機器と同じ光源によって照らされる機器が属するグループ内の機器であるか否かを判定する同一判定部と、を有する。第1通知部は、第1の機器に電力を供給するAC電源の周波数より高い周波数の照度変化が所定時間以上継続する光が第1光検出部によって検出された場合に、光を検出したことを第2の機器に通知し、同一判定部は、第2の機器に電力を供給するAC電源の周波数より高い周波数の照度変化が所定時間以上継続する光が第2光検出部によって検出され、且つその光の検出時から所定時間以内に第1の機器から光を検出したことが通知された場合に、第1の機器がグループに属すると判定し、第2通知部は、第1の機器がグループに属すると判定された場合、グループの識別情報を第1の機器に通知する。
【0008】
本発明の別の態様もまた、機器管理システムである。この機器管理システムは、第1の機器と、第1の機器とネットワークを介して接続された第2の機器と、を備える。第1の機器は、光の明滅を検出する第1光検出部と、第2の機器への通知を行う第1通知部と、を有する。第2の機器は、光の明滅を検出する第2光検出部と、第1の機器への通知を行う第2通知部と、同じ光源によって照らされる機器が属するグループ内の機器であるか否かを判定する同一判定部と、を有する。第1の機器および第2の機器の各々は、光の照度変化のパターンとグループの識別情報との対応関係が定められたテーブルを保持し、第1通知部は、テーブルに定められた光の照度変化が第1光検出部によって検出された場合に、光を検出したことを第2の機器に通知し、同一判定部は、テーブルに定められた光の照度変化が第2光検出部によって検出され、且つその光の検出時から所定時間以内に第1の機器から光を検出したことが通知された場合に、検出された光の照度変化にテーブルにおいて対応付けられたグループに第1の機器および第2の機器が属すると判定し、第2通知部は、第1の機器および第2の機器が属すると判定されたグループの識別情報を第1の機器に通知する。
【0009】
本発明のさらに別の態様は、機器管理方法である。この方法は、第1の機器において、第1の機器に電力を供給するAC電源の周波数より高い周波数の照度変化が所定時間以上継続する光が検出された場合に、第1の機器とネットワークを介して接続された第2の機器に、光を検出したことを通知するステップと、第2の機器において、第2の機器に電力を供給するAC電源の周波数より高い周波数の照度変化が所定時間以上継続する光が検出され、且つその光の検出時から所定時間以内に第1の機器から光を検出したことが通知された場合に、第1の機器が、第2の機器と同じ光源によって照らされる機器が属すべきグループに属すると判定するステップと、第1の機器がグループに属すると判定された場合、グループの識別情報を第1の機器に通知するステップと、を備える。
【0010】
本発明のさらに別の態様もまた、機器管理方法である。この方法は、光の照度変化のパターンと、同じ光源によって照らされる機器が属するグループの識別情報との対応関係が定められたテーブルを保持する第1の機器において、テーブルに定められた光の照度変化が検出された場合に、第1の機器とネットワークを介して接続され且つテーブルを保持する第2の機器に、光を検出したことを通知するステップと、第2の機器において、テーブルに定められた光の照度変化が検出され、且つその光の検出時から所定時間以内に第1の機器から光を検出したことが通知された場合に、検出された光の照度変化にテーブルにおいて対応付けられたグループに第1の機器および第2の機器が属すると判定するステップと、第1の機器および第2の機器が属すると判定されたグループの識別情報を第1の機器に通知するステップと、を備える。
【0011】
本発明のさらに別の態様は、通信機器である。この通信機器は、ネットワークに接続された通信機器において、光の明滅を検出する光検出部と、ネットワークを介して他の機器に通知を行う通知部と、通信機器と同じ光源によって照らされる機器が属するグループ内の機器であるか否かを判定する同一判定部と、を備える。同一判定部は、通信機器に電力を供給するAC電源の周波数より高い周波数の照度変化が所定時間以上継続する光が光検出部によって検出され、且つその光の検出時から所定時間以内に、ネットワークに接続された第1の機器から、第1の機器に電力を供給するAC電源の周波数より高い周波数の照度変化が所定時間以上継続する光が検出されたことが通知された場合に、第1の機器がグループに属すると判定し、通知部は、第1の機器がグループに属すると判定された場合、グループの識別情報を第1の機器に通知する。
【0012】
本発明のさらに別の態様は、機器管理システムである。この機器管理システムは、第1の機器と、第1の機器とネットワークを介して接続された第2の機器と、を備える。第1の機器は、光の明滅を検出する第1光検出部と、第2の機器への通知を行う第1通知部と、第1の機器と同じ光源によって照らされる機器が属するグループの識別情報が格納された第1記憶部と、を有する。第2の機器は、光の明滅を検出する第2光検出部と、第1の機器への通知を行う第2通知部と、第2の機器と同じグループ内の機器であるか否かを判定する同一判定部と、第2の機器の識別情報を生成する識別情報生成部と、第2の機器の識別情報が格納されるべき第2記憶部と、を有する。第1通知部は、第1の機器に電力を供給するAC電源の周波数より高い周波数の照度変化が所定時間以上継続する光が第1光検出部によって検出された場合に、光を検出したこと、およびグループの識別情報を第2の機器に通知し、同一判定部は、第2の機器に電力を供給するAC電源の周波数より高い周波数の照度変化が所定時間以上継続する光が第2光検出部によって検出され、且つその光の検出時から所定時間以内に第1の機器から光を検出したことが通知された場合に、第2の機器がグループに属すると判定し、識別情報生成部は、第2の機器がグループに属すると判定された場合、通知されたグループの識別情報を利用して第2の機器の識別情報を生成し、第2記憶部は、生成された第2の機器の識別情報を格納し、第2通知部は、生成された第2の機器の識別情報を第1の機器に通知し、第1記憶部は、通知された第2の機器の識別情報を格納する。
【0013】
本発明のさらに別の態様もまた、機器管理システムである。この機器管理システムは、第1の機器と、第1の機器とネットワークを介して接続された第2の機器と、を備える。第1の機器は、光の明滅を検出する第1光検出部と、第2の機器への通知を行う第1通知部と、第1の機器と同じ光源によって照らされる機器が属するグループの識別情報との対応関係が定められたテーブルが格納された第1記憶部と、を有する。第2の機器は、光の明滅を検出する第2光検出部と、第1の機器への通知を行う第2通知部と、同じ光源によって照らされる機器が属するグループ内の機器であるか否かを判定する同一判定部と、テーブルが格納された第2記憶部と、第2の機器の識別情報を生成する識別情報生成部と、を有する。第1通知部は、テーブルに定められた光の照度変化が第1光検出部によって検出された場合に、光を検出したこと、および検出された光の照度変化にテーブルにおいて対応付けられたグループの識別情報を第2の機器に通知し、同一判定部は、テーブルに定められた光の照度変化が第2光検出部によって検出され、且つその光の検出時から所定時間以内に第1の機器から光を検出したことが通知された場合に、通知されたグループの識別情報によって特定されるグループに第1の機器および第2の機器が属すると判定し、識別情報生成部は、通知されたグループの識別情報によって特定されるグループに第1の機器および第2の機器が属すると判定された場合、通知されたグループの識別情報を利用して第2の機器の識別情報を生成し、第2記憶部は、生成された第2の機器の識別情報を格納し、第2通知部は、生成された第2の機器の識別情報を第1の機器に通知し、第1記憶部は、通知された第2の機器の識別情報を格納する。
【0014】
本発明のさらに別の態様は、機器管理方法である。この方法は、第1の機器において、第1の機器に電力を供給するAC電源の周波数より高い周波数の照度変化が所定時間以上継続する光が検出された場合に、第1の機器とネットワークを介して接続された第2の機器に、光を検出したこと、および第1の機器と同じ光源によって照らされる機器が属するグループの識別情報を通知するステップと、第2の機器において、第2の機器に電力を供給するAC電源の周波数より高い周波数の照度変化が所定時間以上継続する光が検出され、且つその光の検出時から所定時間以内に第1の機器から光を検出したことが通知された場合に、第2の機器がグループに属すると判定するステップと、第2の機器がグループに属すると判定された場合、第2の機器において、通知されたグループの識別情報を利用して第2の機器の識別情報を生成し格納するステップと、生成された第2の機器の識別情報を第1の機器に通知するステップと、通知された第2の機器の識別情報を第1の機器において格納するステップと、を備える。
【0015】
本発明のさらに別の態様もまた、機器管理方法である。この方法は、光の照度変化のパターンと、同じ光源によって照らされる機器が属するグループの識別情報との対応関係が定められたテーブルを保持する第1の機器において、テーブルに定められた光の照度変化が検出された場合に、第1の機器とネットワークを介して接続され且つテーブルを保持する第2の機器に、光を検出したこと、および検出された光の照度変化にテーブルにおいて対応付けられたグループの識別情報を第2の機器に通知するステップと、第2の機器において、テーブルに定められた光の照度変化が検出され、且つその光の検出時から所定時間以内に第1の機器から光を検出したことが通知された場合に、通知されたグループの識別情報によって特定されるグループに第1の機器および第2の機器が属すると判定するステップと、通知されたグループの識別情報によって特定されるグループに第1の機器および第2の機器が属すると判定された場合、第2の機器において、通知されたグループの識別情報を利用して第2の機器の識別情報を生成し格納するステップと、生成された第2の機器の識別情報を第1の機器に通知するステップと、第1の機器において、通知された第2の機器の識別情報を格納するステップと、を備える。
【0016】
本発明のさらに別の態様は、通信機器である。この通信機器は、ネットワークに接続された通信機器において、光の明滅を検出する光検出部と、ネットワークを介して他の機器に通知を行う通知部と、同じ光源によって照らされる機器が属するグループ内の機器であるか否かを判定する同一判定部と、通信機器の識別情報を生成する識別情報生成部と、通信機器の識別情報が格納されるべき記憶部と、を備える。同一判定部は、通信機器に電力を供給するAC電源の周波数より高い周波数の照度変化が所定時間以上継続する光が光検出部によって検出され、且つその光の検出時から所定時間以内に、ネットワークに接続された第1の機器から、第1の機器に電力を供給するAC電源の周波数より高い周波数の照度変化が所定時間以上継続する光が検出されたことが通知された場合に、第1の機器が属するグループに通信機器が属すると判定し、識別情報生成部は、第1の機器が属するグループに通信機器が属すると判定された場合、光が検出されたことと共に第1の機器から通知された第1の機器が属するグループの識別情報を利用して通信機器の識別情報を生成し、記憶部は、生成された通信機器の識別情報を格納し、通知部は、生成された通信機器の識別情報を第1の機器に通知する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、部屋を識別する情報を機器名に付与することで、同一機種が別々の部屋に設置されても間違って選択することを防ぐという効果を得ることが出来る。また、照明の照度変化のパターンと部屋名をあらかじめ対応させておき、ユーザは照明をON/OFFするだけで、部屋名を容易に設定することが出来るという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施例を示すシステム構成の一例を示す図である。
【図2】実施例1に係るTVの機能ブロック図である。
【図3】実施例1に係るVTRの機能ブロック図である。
【図4】実施例1に係るSPKの機能ブロック図である。
【図5】同一の部屋であることを判断するフローチャートである。
【図6】実施例1の通常動作を示すシーケンス図である。
【図7】実施例1の光検出通知の衝突動作を示すシーケンス図である。
【図8】実施例2に係るTVの機能ブロック図である。
【図9】実施例2に係るVTRの機能ブロック図である。
【図10】実施例2に係るSPKの機能ブロック図である。
【図11】実施例2の動作を示すシーケンス図である。
【図12】実施例3に係るTVの機能ブロック図である。
【図13】実施例3に係るVTRの機能ブロック図である。
【図14】実施例3に係るSPKの機能ブロック図である。
【図15】実施例3の動作を示すシーケンス図である。
【図16】実施例3の代表機器の動作を示すフローチャートである。
【図17】実施例3の機器動作を示すフローチャートである。
【図18】実施例4の動作を示すシーケンス図である。
【図19】実施例4の動作を示すフローチャートである。
【図20】照明の照度変化のパターンと部屋識別情報の対応テーブルの一例を示す図である。
【図21】モールス信号と部屋識別情報の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(実施例1)
[機器名+機器名でグルーピング]
まず、グルーピングの方法について、説明する。部屋の照明の光を検出すると、検出したことを自機器の機器名と一緒にブロードキャストする。他の機器は、部屋の照明を検出してから所定時間以内に通知を受けると、同じ部屋の照明を検出した同じ部屋の機器であると判定する。そして、最初に受信した光検出通知に含まれる機器名をグルーピング名とし、機器の名前をグルーピング名+機器名に更新する。この時、自然光の変化などを照明と誤認識すると、他の部屋の機器も一緒にグルーピングしてしまうため、検出した照度変化の周波数とAC電源の周波数と比較することで、部屋の照明と判定する。
【0020】
図1は、本発明の実施例を示すシステム構成の一例を示す図である。図1では、家庭内のAV機器をネットワークに接続したシステム例を示している。1Fの居間には、TV(television)110、VTR(video tape recorder)120、スピーカ(以下、「SPK」という)130、131がネットワークに接続されている。玄関には、VTR220が接続されている。2Fの子供部屋には、TV310、VTR320、SPK330、331が接続されている。
【0021】
図2は、実施例1に係るTV110の機能ブロック図である。TV110は、光検出部1111、同一判定部1112、光検出受信部1113、名前生成部1114、機器名記憶部1115、受信部1116、送信部1117、光検出通知部1118、およびグルーピングテーブル1119を有する。
【0022】
図3は、実施例1に係るVTR120の機能ブロック図である。VTR120は、光検出部1211、同一判定部1212、光検出受信部1213、名前生成部1214、機器名記憶部1215、受信部1216、送信部1217、光検出通知部1218、およびグルーピングテーブル1219を有する。
【0023】
図4は、実施例1に係るSPK130の機能ブロック図である。SPK130は、光検出部1311、同一判定部1312、光検出受信部1313、名前生成部1314、機器名記憶部1315、受信部1316、送信部1317、光検出通知部1318、およびグルーピングテーブル1319を有する。
【0024】
図5は、同一の部屋であることを判定するフローチャートである。図6は、実施例1の通常動作を示すシーケンス図である。また、図7は、実施例1の光検出通知の衝突動作を示すシーケンス図である。以下、図5〜図7に関連して同一の部屋であることを判定する処理について説明する。
【0025】
部屋の照明が点灯されると、TV110の光検出部1111は、照度変化を検出し、その照度変化の周波数とAC電源の周波数の比較を開始する。AC電源の周波数より低ければ自然光の変化や家庭内での懐中電灯の検出等と判定し、検出を無視する。
【0026】
所定時間(例えば5秒)以上AC電源の周波数より高い周波数の照度変化が継続した場合は、部屋内の光を検出したと判定し(S1)、同一判定部1112に通知する。同一判定部1112は、光の検出を通知された時刻を記憶し、他の機器から光検出通知を既に受信しているかどうか光検出部1111に返答する。
【0027】
光検出部1111は、他の機器から光検出通知を受信していなければ、光検出通知部1118に光を検出したことを通知する(S2)。光検出通知部1118は、光検出部1111から通知を受けると、機器名記憶部1115に機器名(例えば1FTVとする)を問い合わせ、返答された機器名と共に光検出通知を生成し、送信部1117を介してネットワーク上にブロードキャストする(S9)。
【0028】
光検出通知を受信したときの処理についてSPK130を例に説明する。光検出受信部1313は、受信部1316を介して光検出通知を受信すると(S2)、受信した機器名と共に同一判定部1312に通知する。同一判定部1312は、光検出通知部1318から通知されると、光を検出済みかどうか調べ、検出後、所定時間(T2:例えば500ms)以内であれば、受信した機器名(1FTV)を名前生成部1314に通知し(S3)、所定時間を超えていればその通知を無視する(S16)。
【0029】
名前生成部1314は、機器名記憶部1315に自機器の機器名(SPK)を問い合わせ、受信した機器名(1FTV)をグルーピング名とし、送信部1317を介して光検出通知を送信してきた機器に対して新たな機器名(1FTV−SPK)を送信する(S5)。また、グルーピング名の記憶を機器名記憶部1315に依頼する(S4)。
【0030】
TV110の受信部1116は、各機器からグループ名の付加された機器名を受信すると(S13)、グルーピングテーブル1119に登録し(S14)、同じ部屋のグループとして管理する。他のSPK131やVTR120も動作は、同様のため、説明は省く。
【0031】
上記は、光検出通知を1台しか送出しない単純な例だが、タイミングによっては複数の機器が光検出通知を送出することがある。このような場合について説明する。
【0032】
部屋の照明が点灯されると、TV110の光検出部1111は、上記と同様の動作で光を検出し(S1)、同一判定部1112に通知する。同一判定部1112は、光検出を通知された時刻を記憶し、他の機器から光検出通知を既に受信しているかどうか光検出部1111に返答する(S2)。光検出部1111は、他の機器から光検出通知を受信していなければ、光検出通知部1118に光を検出したことを通知する。
【0033】
光検出通知部1118は、光検出部1111から通知を受けると、機器名記憶部1115に機器名(例えば1FTVとする)を問い合わせ、返答された機器名と共に光検出通知を生成し、送信部1117を介してネットワーク上にブロードキャストする(S9)。ここで、光検出受信部1113は、所定時間以内に受信部1116を介して他の機器から光検出通知を受信したとする(S10)。光検出受信部1113は、同一判定部1112に受信した機器名と共に光検出通知を受信したことを通知する。
【0034】
同一判定部1112は、光検出受信部1113から通知されると、自身の光検出後、所定時間以内の受信か、また、既に光検出通知を自身が送出済みかどうか確認する(S10)。この例では、既に、光検出通知を送出してるため、光検出の送出が衝突したと判定し、既に受信した他の機器名を登録したグルーピングテーブル1119をクリアし(S11)、光検出通知の送出済み状態をクリアし、ランダムに決定される再送待ち時間(T1―t1:例えば500ms)を経過した後(S12)、再度、光検出通知を、送信部1117を介してネットワーク上にブロードキャストする(S9)。
【0035】
そして、TV110の受信部1116は、今度は他の機器から光検出通知を受信せずに、受信部1116が各機器からグループ名が付加された機器名を受信すると(S13)、グルーピングテーブル1119に登録し(S14)、同じ部屋のグループとして管理する。
【0036】
さらに、光を検出してから所定時間(T2:例えば5秒)経過すると(S15)、グルーピング処理を終了する。そして、一旦照明が消灯したのち、次の点灯時にまたグルーピング処理の動作を再開する。
【0037】
同様に、SPK130の動作について説明する。部屋の照明が点灯されると、SPK130の光検出部1311は、TV110の光検出部1111と同様の動作で光を検出し(S1)、同一判定部1312に通知する。同一判定部1312は、光検出を通知された時刻を記憶し、他の機器から光検出通知を既に受信しているかどうか光検出部1311に返答する。光検出部1311は、他の機器から光検出通知を受信していなければ、光検出通知部1318に光を検出したことを通知する(S2)。
【0038】
光検出通知部1318は、光検出部1311から通知を受けると、機器名記憶部1315に機器名(例えばSPKとする)を問い合わせ、返答された機器名と共に光検出通知を生成し、送信部1317を介してネットワーク上にブロードキャストする(S9)。光検出受信部1313は、受信部1316を介して光検出通知を受信すると、受信した機器名と共に同一判定部1312に通知する。
【0039】
同一判定部1312は、光検出受信部1313から通知されると、自身の光検出後、所定時間以内の受信か、また、既に光検出通知を自身が送出済みかどうか確認する(S10)。この例では、既に、光検出通知を送出してるため、光検出の送出が衝突したと判定し、既に受信した他の機器名を登録したグルーピングテーブル1319をクリアし(S11)、光検出通知の送出済み状態をクリアし、ランダムに決定される再送待ち時間(T1―t2:例えば1s)経過するのを待つ(S12)。この例では、経過する前に、光検出受信部1313は、所定時間(T2)以内に受信部1316を介してTV110からの光検出通知を受信し、受信した機器名と共に同一判定部1312に通知する。再送待ち時間(T1−t2)が経過してしまった場合は、機器名と共に光検出通知を送信部1317を介してネットワーク上にブロードキャストする。
【0040】
同一判定部1312は、光検出通知部1318から通知されると、部屋の照明検出から所定時間以内であることを確認し(S3)、受信した機器名(1FTV)を名前生成部1314に通知する。名前生成部1314は、機器名記憶部1315に自機器の機器名(SPK)を問い合わせ、受信した機器名(1FTV)をグルーピング名とし、送信部1317を介して光検出通知を送信してきたTV110に対して新たな機器名(1FTV−SPK)を送信する(S4)。また、グルーピング名の記憶を機器名記憶部1315に依頼する(S5)。他のSPK131やVTR120も同様の動作になるため、説明は省く。
【0041】
また、別の部屋の照明が点灯された場合について説明する。2Fの子供部屋の照明が点灯すると、例えばTV310から光検出通知をネットワークを介してブロードキャストする。1Fの居間にあるVTR120の光検出受信部1213は、受信部1216を介して光検出通知を受信すると(S6)、同一判定部1212に通知する。
【0042】
同一判定部1212は、所定時間以内に光を検出したかどうか確認し(S7)、光を検出してなければ、受信した光検出通知を無視する(S8)。ここで、タイムラグを考慮し、光検出通知を受信してから所定時間(例えば1秒)待ってから光を検出したかどうか判定してもよい。
【0043】
ここでは、照明の光であることを識別するために、照明の発信周波数とAC電源の周波数を比較し、蛍光灯やLED照明の光であると判定したが、自然光の照度変化はなめらかなため、単純に照度変化が所定時間(例えば5秒)継続することで、部屋の照明が点灯されたと判定してもよい。
【0044】
(実施例2)
[部屋名+機器名でグルーピング]
実施例1ではグループ名を光検出通知を送信した機器の機器名をグループ名としたが、ここでは、よりわかりやすい識別方法として、部屋名をグループ名とする例について説明する。
【0045】
まず、各機器の部屋識別情報記憶部には、あらかじめ部屋名が設定されているとする。設定方法は各機器の一般的な設定方法とし、ここでは詳細を省く。例えば、TVならば設定メニューに入って、リモコンで文字を選択することで部屋名を設定してもよい。VTRやSPKならば、PCのブラウザで設定画面にアクセスして、入力してもよい。
【0046】
図8は、実施例2に係るTV310の機能ブロック図である。TV310は、光検出部3111、同一判定部3112、光検出受信部3113、名前生成部3114、部屋識別情報記憶部3115、受信部3116、送信部3117、光検出通知部3118、およびグルーピングテーブル3119を有する。
【0047】
図9は、実施例2に係るVTR320の機能ブロック図である。VTR320は、光検出部3231、同一判定部3212、光検出受信部3213、名前生成部3214、部屋識別情報記憶部3215、受信部3216、送信部3217、光検出通知部3218、およびグルーピングテーブル3219を有する。
【0048】
図10は、実施例2に係るSPK330の機能ブロック図である。SPK330は、光検出部3311、同一判定部3312、光検出受信部3313、名前生成部3314、部屋識別情報記憶部3315、受信部3316、送信部3317、光検出通知部3318、およびグルーピングテーブル3319を有する。
【0049】
図11は、実施例2の動作を示すシーケンス図である。部屋の照明が点灯され、TV310の光検出部3111が照度変化を検出すると、その照度変化の周波数とAC電源の周波数の比較を開始する。AC電源の周波数より低ければ自然光の変化や家庭内での懐中電灯の検出等と判定し、検出を無視する。所定時間以上(例えば5秒)AC電源の周波数より高い周波数で照明の照度変化が継続した場合は、光検出したと判定し、同一判定部3112に通知する。
【0050】
同一判定部3112は、光検出を通知された時刻を記憶し、他の機器から光検出通知を既に受信しているかどうか光検出部3111に返答する。光検出部3111は、他の機器から光検出通知を受信していなければ、光検出通知部3118に光を検出したことを通知する。
【0051】
光検出通知部3118は、光検出部3111から通知を受けると、部屋識別情報記憶部3115に部屋名(例えば2F子供部屋)を問い合わせ、返答された部屋識別情報と共に光検出通知を生成し、送信部3117を介してネットワーク上にブロードキャストする。
【0052】
ここで、光検出受信部3113は、所定時間以内に受信部3116を介して光検出通知を受信したとする。光検出受信部3113は、同一判定部3112に受信した部屋識別情報と共に光検出通知を受信したことを通知する。
【0053】
同一判定部3112は、光検出受信部3113から通知されると、所定時間以内に光を検出しているかどうか、既に光検出通知を自身が送出済みかどうか確認する。この例では、既に、光検出通知を送出しているため、光検出の送出が衝突したと判定し、光検出通知の送出済み状態をクリアし、ランダムに決定される再送待ち時間(例えば500ms)経過した後、再度、光検出通知を、送信部3117を介してネットワーク上にブロードキャストする。そして、TV310は、受信部3116が各機器から機器名を受信すると、グルーピングテーブル3119に登録し、同じ部屋のグループとして管理する。
【0054】
同様に、SPK330の動作について説明する。部屋の照明が点灯されると、SPK330の光検出部3311は、照度変化を検出し、その照度変化の周波数とAC電源の周波数の比較を開始する。AC電源の周波数より低ければ自然光の変化や家庭内での懐中電灯の検出等と判定し、検出を無視する。所定時間以上AC電源の周波数より高い周波数で照明の照度変化が継続した場合は、光検出したと判定し、同一判定部3312に通知する。
【0055】
同一判定部3312は、光検出を通知された時刻を記憶し、他の機器から光検出通知を既に受信しているかどうか光検出部3311に返答する。光検出部3311は、他の機器から光検出通知を受信していなければ、光検出通知部3318に光を検出したことを通知する。
【0056】
光検出通知部3318は、光検出部3311から通知を受けると、部屋識別情報記憶部3315に部屋識別情報(例えば2F子供部屋とする)を問い合わせ、返答された部屋識別情報と共に光検出通知を生成し、送信部3317を介してネットワーク上にブロードキャストする。光検出受信部3313は、受信部3316を介して光検出通知を受信すると、受信した部屋識別情報と共に同一判定部3312に通知する。
【0057】
同一判定部3312は、光検出受信部3313から通知されると、所定時間以内に光を検出しているかどうか、既に光検出通知を自身が送出済みかどうか確認する。この例では、既に、光検出通知を送出しているため、光検出の送出が衝突したと判定し、光検出通知の送出済み状態をクリアし、ランダムに決定される再送待ち時間(例えば1s)経過するのを待つ。経過する前に、光検出受信部3313は、所定時間以内に受信部3316を介してTV310からの光検出通知を受信し、受信した部屋識別情報と共に同一判定部3312に通知する。再送待ち時間が経過してしまった場合は、部屋識別情報と共に光検出通知を、送信部3317を介してネットワーク上にブロードキャストする。
【0058】
同一判定部3312は、光検出受信部3313から通知されると、部屋の照明検出から所定時間以内であることを確認し、受信した部屋識別情報(2F子供部屋)を名前生成部3314に通知する。名前生成部3314は、部屋識別情報記憶部3315に自機器の機器名(SPK)を問い合わせ、受信した部屋識別情報(2F子供部屋)をグループ名とし、送信部3317を介して光検出通知を送信してきたTV310に対して新たな機器名(2F子供部屋−SPK)を送信する。また、グルーピング名の記憶を部屋識別情報記憶部3315に依頼する。
【0059】
他のSPK331やVTR320も同様の動作になるため、説明は省く。また、光検出通知が衝突しない場合の動作例は、機器名を送信する代わりに部屋識別情報を送信する点と、機器名記憶部が部屋識別情報記憶部に変わる点以外は実施例1と同様のため、説明を省く。
【0060】
ここでは、照明の光であることを識別するために、照明の発信周波数とAC電源の周波数を比較し、蛍光灯やLED照明の光であると判定したが、自然光の照度変化はなめらかなため、照度変化が所定時間(例えば5秒)継続することで、部屋の照明が点灯されたと判定してもよい。
【0061】
(実施例3)
[部屋名+機器名(代表)]
ここでは、1台の代表機器が光検出通知を送出する例について説明する。なお、送信する部屋識別情報は、実施例2のように、あらかじめ設定されているとする。
【0062】
図12は、実施例3に係るTV110の機能ブロック図である。実施例3に係るTV110の構成は、機器名記憶部1115に代えて部屋識別情報記憶部1120が設けられている点以外は、実施例1に係るTV110と同様である。
【0063】
図13は、実施例3に係るVTR120の機能ブロック図である。実施例3に係るVTR120の構成は、機器名記憶部1215の代えて部屋識別情報記憶部1220が設けられており、またグルーピングテーブル1219が設けられていない点以外は、実施例1に係るVTR120と同様である。
【0064】
図14は、実施例3に係るSPK130の機能ブロック図である。実施例3に係るSPK130の構成は、機器名記憶部1315に代えて部屋識別情報記憶部1320が設けられており、またグルーピングテーブル1319が設けられていない点以外は、実施例1に係るSPK130と同様である。
【0065】
図15は、実施例3の動作を示すシーケンス図である。図16は、実施例3の代表機器の動作を示すフローチャートである。図17は、実施例3の機器動作を示すフローチャートである。以下、図15〜図17に関連して実施例3のシステムの動作について説明する。
【0066】
部屋の照明が点灯され、TV110の光検出部1111は、実施例1と同様の動作により光検出したと判定し(S101)、同一判定部1112に通知すると共に、光検出通知部1118に光を検出したことを通知する。同一判定部1112は、光検出を通知された時刻を記憶する。
【0067】
光検出通知部1118は、光検出部1111から通知を受けると、部屋識別情報記憶部1120に部屋名(例えば1F居間とする)を問い合わせ、返答された部屋識別情報と共に光検出通知を生成し、送信部1117を介してネットワーク上にブロードキャストする(S102)。
【0068】
次に、光検出通知を受信したときの処理についてSPK130を例に説明する。TV110と同様に、SPK130も部屋の照明が点灯されると、光検出部1311は、光検出したと判定し(S106)、同一判定部1312に通知する。同一判定部1312は、光が検出されたことを通知されると、通知した時刻を記憶する。光検出受信部1313は、時間T2を経過前に、受信部1316を介して光検出通知を受信すると(S107、S111)、受信した部屋識別情報と一緒に同一判定部1312に通知する。
【0069】
同一判定部1312は、光検出通知部1318から通知されると、光を検出した時刻から所定時間(T3:例えば500ms)以内かどうか判定し(S108)、所定時間以内であれば、受信した部屋識別情報(1F居間)を名前生成部1314に通知する。
【0070】
名前生成部1314は、機器名記憶部1315に自機器の機器名(SPK)を問い合わせ、受信した部屋識別情報(1F居間)をグループ名とし、送信部1317を介してTV110に対して新たな機器名(1F居間−SPK)を送信する(S110)。また、グループ名の記憶を機器名記憶部1315に依頼する(S109)。
【0071】
TV110は、受信部1116が各機器から機器名を受信すると(S103)、グルーピングテーブル1119に登録し(S104)、同じ部屋のグループとして管理する。さらに、光を検出してから所定時間(T1:例えば5秒)経過すると(S105)、グルーピング処理を終了する。そして、一旦照明が消灯したのち、次の点灯時にまたグルーピング処理の動作を再開する。他のSPK131やVTR120も動作は同様のため、説明は省く。
【0072】
また、別の部屋の照明が点灯された場合について説明する。2Fの子供部屋の照明が点灯すると、例えばTV310から光検出通知を、ネットワークを介してブロードキャストする。1Fの居間にあるVTR120の光検出受信部1213は、受信部1216を介して光検出通知を受信すると(S112)、同一判定部1212に通知する。同一判定部1212は、光を検出せずに受信したので、この光検出通知を無視する(S113)。ここで、タイムラグを考慮し、光検出通知を受信してから所定時間(例えば1秒)待ってから光を検出したかどうか判定してもよい。
【0073】
ここでは、照明の光であることを識別するために、照明の発信周波数とAC電源の周波数を比較し、蛍光灯やLED照明の光であると判定したが、自然光の照度変化はなめらかなため、照度変化が所定時間(例えば5秒)継続することで、部屋の照明が点灯されたと判定してもよい。
【0074】
(実施例4)
[電源が入ってないとき]
部屋の照明が点灯されたときに、節電のために必ずしも代表機器の電源が入っていない場合もある。そこで、実施例3において代表機器(TV310)の電源が入っていなかった場合の動作について説明する。
【0075】
部屋の照明が点灯されたときに、代表機器から光検出通知が来なければ、別の機器が光検出通知をブロードキャストする。タイムアウト時間はランダムとする。機器の優先順位を機種毎に決めておいてもよい。部屋識別情報は、受信済みのグループ名か、機器名か、一時グループとする。
【0076】
実施例4に係るシステムの構成は、実施例2と同様である。以下、上述の実施例と同様の個所については同一の符号を付して説明を省略する。図18は、実施例4の動作を示すシーケンス図である。図19は、実施例4の動作を示すフローチャートである。以下、実施例4のシステムの動作について、図18および図19の双方に関連して説明する。
【0077】
部屋の照明が点灯されると、VTR320の光検出部3211は、上述された動作と同様に光検出したと判定し(S201)、同一判定部3212に通知する。同一判定部3212は、光検出を通知された時刻を記憶し、他の機器の光検出通知の受信を待つ(S202)。この例では、TV310の電源が入っておらず、光検出通知がブロードキャストされないため、同一判定部3212は、所定時間T1(たとえば500msとする)の経過を検出し(S208)、光検出部3211に通知する。光検出部3211は、所定時間の経過を通知されると、光検出通知部3218に光を検出したことを通知する。
【0078】
光検出通知部3218は、光検出部3211から通知を受けると、部屋識別情報記憶部3215に部屋識別情報(例えば2F子供部屋とする)を問い合わせる。実施例3のように、通常の動作がなされていると、部屋識別情報記憶部には、「2F子供部屋」が記憶されているので、部屋識別情報記憶部3215は、記憶してある部屋識別情報を返答する。光検出通知部3218は、返答された部屋識別情報と共に光検出通知を生成し、送信部3217を介してネットワーク上にブロードキャストする(S209)。ここで、一度も実施例3のような通常の動作がなされていないと、部屋識別情報記憶部3215には、部屋識別情報が記憶されていない。そこで、この場合は、光検出通知部3218は、自機器の機器名を部屋識別情報記憶部3215に問い合わせ、返答された機器名をグループ名として光り検出通知を生成し、送信部3217を介してネットワーク上にブロードキャストする(S209)。
【0079】
光検出通知を受信したときの動作についてSPK330を例に説明する。光検出部3311は、VTR320と同様に部屋の照明の点灯を検出すると(S201)、同一判定部3312に通知する。同一判定部3312は、通知された時刻を記憶し、光検出通知の受信を待つ(S202)。光検出受信部3313は、受信部3316を介して光検出通知を受信すると、受信した機器名と共に同一判定部3312に通知する。同一判定部3312は、光検出通知部3318から通知されると、所定時間(T2:例えば1秒)以内の受信であることを確認し(S203)、所定時間以内であれば受信したグループ名(2F子供部屋)を名前生成部3314に通知する。
【0080】
名前生成部3314は、部屋識別情報記憶部3315に自機器の機器名(SPK)を問い合わせ、受信したグループ名(2F子供部屋)を付加し、送信部3317を介して光検出通知を送信してきた機器に対して新たな機器名(2F子供部屋−SPK)を送信する(S205)。また、グループ名の記憶を機器名記憶部1315に依頼する(S204)。
【0081】
VTR320は、受信部3216が各機器から機器名を受信すると(S210)、グルーピングテーブル3219に登録し(S211)、同じ部屋のグループとして管理する。さらに、光を検出してから所定時間(T3:例えば5秒)経過すると(S212)、グルーピング処理を終了する。そして、一旦照明が消灯したのち、次の点灯時にまたグルーピング処理の動作を再開する。他のSPK131も動作は同様のため、説明は省く。
【0082】
以上、説明したように、代替え機が受信済みのグループ名を代表の代わりに送信することで、たまたま代表機(TV310)に電源が入っていない場合でも、普段と同様に使用することが可能となる。
【0083】
グループ名を受信してなければ、一時的に代替え機の機器名でグルーピングされるが、次に代表機(TV310)の電源が入ったときに、通常のグルーピングがなされるので、それまで一時的に同じ部屋の機器を識別することが可能となる。また、ここでは代替え機の機器名を送信する例を示したが、「一時グループ」など、一時的なグループ名ということがわかるようにしてもよい。このことで、代表機の電源が入っていないことが認識できるようになる。
【0084】
光検出通知の受信待ちの時間であるが、SPK330、331のタイムアウト時間(t3)をVTR320のタイムアウト時間(t4)よりも長くしておく。このように、機器の種別によりタイムアウト時間を変更させることで、代替え機の決定方法を単純化したが、実施例1のように、所定時間T3をランダムにしてもよい。この場合は、実施例1のように、グループ名の送信が衝突した場合は、さらに、所定時間経過するまで待ち、グループ名の再送処理を行うことになる。
【0085】
また、実施例3と同様に、光を検出せずに光検出通知を受信した場合は無視する(S206、S207)。ここでは、照明の光であることを識別するために、照明の発信周波数とAC電源の周波数を比較し、蛍光灯やLED照明の光であると判定したが、自然光の照度変化はなめらかなため、照度変化が所定時間(例えば5秒)継続することで、部屋の照明が点灯されたと判定してもよい。
【0086】
(実施例5)
[機器名かんたん設定法]
ここでは、部屋の識別子の設定について説明する。図20は、照明の照度変化のパターンと部屋識別情報の対応テーブルの一例を示す図である。図20のような部屋コード表をあらかじめ持っている。上記の実施例では、光検出部3111は、照明の照度変化を検出し、その照度変化の周波数がAC電源周波数より、高いか、低いかで部屋の照明の点灯と判定していたが、ここでは、さらに、AC電源周波数より低い周波数での照度変化のパターンを検出する。
【0087】
例えば、2秒間の間に照度変化をAC電源周波数より高ければ1、低ければ0とする。そして、そのパターンを検出すると、部屋コード表で対応された部屋の場所を部屋識別情報とする。部屋コード表の例を表1に示す。表1の例では、10秒のうち、2秒ごとに照明を点灯させたり、消灯させることでパターンコードを指定できる。ユーザは、TV画面に表示した文字をリモコンでカーソルを移動させながら選択させることなく、2秒ごとに照明を点灯、消灯させるだけで部屋識別情報を設定することが可能となる。
【0088】
指定したい部屋情報があらかじめ決められた部屋情報にあれば上記の方法で問題ないが、ユーザによっては、独自の部屋情報を指定したい場合がある。図21は、モールス信号と部屋識別情報の例を示す図である。この場合は、図21のように、モールス信号の点灯パターンをユーザがON/OFFすることで、ユーザの好きな部屋情報を設定することができる。
【0089】
ここでは、2秒間でAC電源周波数より低い場合を0、高い場合を1としたが、LED照明のように高速に発信できるような場合は、逆に、通常照明時よりも高い周波数のON/OFFをコードとして検出してもよい。
【0090】
以上のように設定された部屋識別情報をグループ名として実施例1〜実施例4と同様の動作を行なう。また、パターンを検出した時点で、検出した部屋識別情報を自身の機器名に付加してもよい。
【0091】
本発明は上述の各実施例に限定されるものではなく、各実施例の各要素を適宜組み合わせたものも、本発明の実施例として有効である。また、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を各実施例に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施例も本発明の範囲に含まれうる。
【符号の説明】
【0092】
110 TV、 120 VTR、 130,131 SPK、 220 VTR、 310 TV、 320 VTR、 330,331 SPK。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の機器と、
前記第1の機器とネットワークを介して接続された第2の機器と、
を備え、
前記第1の機器は、光の明滅を検出する第1光検出部と、前記第2の機器への通知を行う第1通知部と、を有し、
前記第2の機器は、光の明滅を検出する第2光検出部と、前記第1の機器への通知を行う第2通知部と、前記第2の機器と同じ光源によって照らされる機器が属するグループ内の機器であるか否かを判定する同一判定部と、を有し、
前記第1通知部は、前記第1の機器に電力を供給するAC電源の周波数より高い周波数の照度変化が所定時間以上継続する光が前記第1光検出部によって検出された場合に、光を検出したことを第2の機器に通知し、
前記同一判定部は、前記第2の機器に電力を供給するAC電源の周波数より高い周波数の照度変化が所定時間以上継続する光が前記第2光検出部によって検出され、且つその光の検出時から所定時間以内に前記第1の機器から光を検出したことが通知された場合に、前記第1の機器が前記グループに属すると判定し、
前記第2通知部は、前記第1の機器が前記グループに属すると判定された場合、前記グループの識別情報を前記第1の機器に通知することを特徴とする機器管理システム。
【請求項2】
第1の機器と、
前記第1の機器とネットワークを介して接続された第2の機器と、
を備え、
前記第1の機器は、光の明滅を検出する第1光検出部と、前記第2の機器への通知を行う第1通知部と、を有し、
前記第2の機器は、光の明滅を検出する第2光検出部と、前記第1の機器への通知を行う第2通知部と、同じ光源によって照らされる機器が属するグループ内の機器であるか否かを判定する同一判定部と、を有し、
前記第1の機器および前記第2の機器の各々は、光の照度変化のパターンと前記グループの識別情報との対応関係が定められたテーブルを保持し、
前記第1通知部は、前記テーブルに定められた光の照度変化が前記第1光検出部によって検出された場合に、光を検出したことを第2の機器に通知し、
前記同一判定部は、前記テーブルに定められた光の照度変化が前記第2光検出部によって検出され、且つその光の検出時から所定時間以内に前記第1の機器から光を検出したことが通知された場合に、検出された光の照度変化に前記テーブルにおいて対応付けられたグループに前記第1の機器および前記第2の機器が属すると判定し、
前記第2通知部は、前記第1の機器および前記第2の機器が属すると判定されたグループの識別情報を前記第1の機器に通知することを特徴とする機器管理システム。
【請求項3】
第1の機器において、前記第1の機器に電力を供給するAC電源の周波数より高い周波数の照度変化が所定時間以上継続する光が検出された場合に、前記第1の機器とネットワークを介して接続された第2の機器に、光を検出したことを通知するステップと、
前記第2の機器において、前記第2の機器に電力を供給するAC電源の周波数より高い周波数の照度変化が所定時間以上継続する光が検出され、且つその光の検出時から所定時間以内に前記第1の機器から光を検出したことが通知された場合に、前記第1の機器が、前記第2の機器と同じ光源によって照らされる機器が属すべきグループに属すると判定するステップと、
前記第1の機器が前記グループに属すると判定された場合、前記グループの識別情報を前記第1の機器に通知するステップと、
を備えることを特徴とする機器管理方法。
【請求項4】
光の照度変化のパターンと、同じ光源によって照らされる機器が属するグループの識別情報との対応関係が定められたテーブルを保持する第1の機器において、前記テーブルに定められた光の照度変化が検出された場合に、前記第1の機器とネットワークを介して接続され且つ前記テーブルを保持する第2の機器に、光を検出したことを通知するステップと、
前記第2の機器において、前記テーブルに定められた光の照度変化が検出され、且つその光の検出時から所定時間以内に前記第1の機器から光を検出したことが通知された場合に、検出された光の照度変化に前記テーブルにおいて対応付けられたグループに前記第1の機器および前記第2の機器が属すると判定するステップと、
前記第1の機器および前記第2の機器が属すると判定されたグループの識別情報を前記第1の機器に通知するステップと、
を備えることを特徴とする機器管理方法。
【請求項5】
ネットワークに接続された通信機器において、
光の明滅を検出する光検出部と、
ネットワークを介して他の機器に通知を行う通知部と、
前記通信機器と同じ光源によって照らされる機器が属するグループ内の機器であるか否かを判定する同一判定部と、
を備え、
前記同一判定部は、前記通信機器に電力を供給するAC電源の周波数より高い周波数の照度変化が所定時間以上継続する光が前記光検出部によって検出され、且つその光の検出時から所定時間以内に、ネットワークに接続された第1の機器から、前記第1の機器に電力を供給するAC電源の周波数より高い周波数の照度変化が所定時間以上継続する光が検出されたことが通知された場合に、前記第1の機器が前記グループに属すると判定し、
前記通知部は、前記第1の機器が前記グループに属すると判定された場合、前記グループの識別情報を前記第1の機器に通知することを特徴とする通信機器。
【請求項6】
第1の機器と、
前記第1の機器とネットワークを介して接続された第2の機器と、
を備え、
前記第1の機器は、光の明滅を検出する第1光検出部と、前記第2の機器への通知を行う第1通知部と、前記第1の機器と同じ光源によって照らされる機器が属するグループの識別情報が格納された第1記憶部と、を有し、
前記第2の機器は、光の明滅を検出する第2光検出部と、前記第1の機器への通知を行う第2通知部と、前記第2の機器と同じグループ内の機器であるか否かを判定する同一判定部と、前記第2の機器の識別情報を生成する識別情報生成部と、前記第2の機器の識別情報が格納されるべき第2記憶部と、を有し、
前記第1通知部は、前記第1の機器に電力を供給するAC電源の周波数より高い周波数の照度変化が所定時間以上継続する光が前記第1光検出部によって検出された場合に、光を検出したこと、および前記グループの識別情報を第2の機器に通知し、
前記同一判定部は、前記第2の機器に電力を供給するAC電源の周波数より高い周波数の照度変化が所定時間以上継続する光が前記第2光検出部によって検出され、且つその光の検出時から所定時間以内に前記第1の機器から光を検出したことが通知された場合に、前記第2の機器が前記グループに属すると判定し、
前記識別情報生成部は、前記第2の機器が前記グループに属すると判定された場合、通知された前記グループの識別情報を利用して前記第2の機器の識別情報を生成し、
前記第2記憶部は、生成された前記第2の機器の識別情報を格納し、
前記第2通知部は、生成された前記第2の機器の識別情報を前記第1の機器に通知し、
前記第1記憶部は、通知された前記第2の機器の識別情報を格納することを特徴とする機器管理システム。
【請求項7】
第1の機器と、
前記第1の機器とネットワークを介して接続された第2の機器と、
を備え、
前記第1の機器は、光の明滅を検出する第1光検出部と、前記第2の機器への通知を行う第1通知部と、前記第1の機器と同じ光源によって照らされる機器が属するグループの識別情報との対応関係が定められたテーブルが格納された第1記憶部と、を有し、
前記第2の機器は、光の明滅を検出する第2光検出部と、前記第1の機器への通知を行う第2通知部と、同じ光源によって照らされる機器が属するグループ内の機器であるか否かを判定する同一判定部と、前記テーブルが格納された第2記憶部と、前記第2の機器の識別情報を生成する識別情報生成部と、を有し、
前記第1通知部は、前記テーブルに定められた光の照度変化が前記第1光検出部によって検出された場合に、光を検出したこと、および検出された光の照度変化に前記テーブルにおいて対応付けられた前記グループの識別情報を第2の機器に通知し、
前記同一判定部は、前記テーブルに定められた光の照度変化が前記第2光検出部によって検出され、且つその光の検出時から所定時間以内に前記第1の機器から光を検出したことが通知された場合に、通知された前記グループの識別情報によって特定されるグループに前記第1の機器および前記第2の機器が属すると判定し、
前記識別情報生成部は、通知された前記グループの識別情報によって特定されるグループに前記第1の機器および前記第2の機器が属すると判定された場合、通知された前記グループの識別情報を利用して前記第2の機器の識別情報を生成し、
前記第2記憶部は、生成された前記第2の機器の識別情報を格納し、
前記第2通知部は、生成された前記第2の機器の識別情報を前記第1の機器に通知し、
前記第1記憶部は、通知された前記第2の機器の識別情報を格納することを特徴とする機器管理システム。
【請求項8】
第1の機器において、前記第1の機器に電力を供給するAC電源の周波数より高い周波数の照度変化が所定時間以上継続する光が検出された場合に、前記第1の機器とネットワークを介して接続された第2の機器に、光を検出したこと、および前記第1の機器と同じ光源によって照らされる機器が属するグループの識別情報を通知するステップと、
前記第2の機器において、前記第2の機器に電力を供給するAC電源の周波数より高い周波数の照度変化が所定時間以上継続する光が検出され、且つその光の検出時から所定時間以内に前記第1の機器から光を検出したことが通知された場合に、前記第2の機器が前記グループに属すると判定するステップと、
前記第2の機器が前記グループに属すると判定された場合、前記第2の機器において、通知された前記グループの識別情報を利用して前記第2の機器の識別情報を生成し格納するステップと、
生成された前記第2の機器の識別情報を前記第1の機器に通知するステップと、
通知された前記第2の機器の識別情報を前記第1の機器において格納するステップと、
を備えることを特徴とする機器管理方法。
【請求項9】
光の照度変化のパターンと、同じ光源によって照らされる機器が属するグループの識別情報との対応関係が定められたテーブルを保持する第1の機器において、前記テーブルに定められた光の照度変化が検出された場合に、前記第1の機器とネットワークを介して接続され且つ前記テーブルを保持する第2の機器に、光を検出したこと、および検出された光の照度変化に前記テーブルにおいて対応付けられた前記グループの識別情報を第2の機器に通知するステップと、
前記第2の機器において、前記テーブルに定められた光の照度変化が検出され、且つその光の検出時から所定時間以内に前記第1の機器から光を検出したことが通知された場合に、通知された前記グループの識別情報によって特定されるグループに前記第1の機器および前記第2の機器が属すると判定するステップと、
通知された前記グループの識別情報によって特定されるグループに前記第1の機器および前記第2の機器が属すると判定された場合、前記第2の機器において、通知された前記グループの識別情報を利用して前記第2の機器の識別情報を生成し格納するステップと、
生成された前記第2の機器の識別情報を前記第1の機器に通知するステップと、
前記第1の機器において、通知された前記第2の機器の識別情報を格納するステップと、
を備えることを特徴とする機器管理方法。
【請求項10】
ネットワークに接続された通信機器において、
光の明滅を検出する光検出部と、
ネットワークを介して他の機器に通知を行う通知部と、
同じ光源によって照らされる機器が属するグループ内の機器であるか否かを判定する同一判定部と、
前記通信機器の識別情報を生成する識別情報生成部と、
前記通信機器の識別情報が格納されるべき記憶部と、
を備え、
前記同一判定部は、前記通信機器に電力を供給するAC電源の周波数より高い周波数の照度変化が所定時間以上継続する光が前記光検出部によって検出され、且つその光の検出時から所定時間以内に、ネットワークに接続された第1の機器から、前記第1の機器に電力を供給するAC電源の周波数より高い周波数の照度変化が所定時間以上継続する光が検出されたことが通知された場合に、前記第1の機器が属するグループに前記通信機器が属すると判定し、
前記識別情報生成部は、前記第1の機器が属するグループに前記通信機器が属すると判定された場合、前記光が検出されたことと共に前記第1の機器から通知された前記第1の機器が属するグループの識別情報を利用して前記通信機器の識別情報を生成し、
前記記憶部は、生成された前記通信機器の識別情報を格納し、
前記通知部は、生成された前記通信機器の識別情報を前記第1の機器に通知することを特徴とする通信機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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