説明

機械的リフト設備の空中ロープウェイに沿った作業用の保守作業車

【課題】作業者の危険と労苦を削減すると同時に作業時間を低減する保守作業車を提供する。
【解決手段】機械的リフト設備の空中ロープウェイに沿って作業を実行するための保守作業車は、連結手段によりロープに懸架される車室(13)からなる。その連結手段は、ロープに固定される上部部分(14)と、車室(13)に固定される下部部分(15)と、下部部分(15)に対する上部部分(14)の関節手段と、下部部分(15)と上部部分(14)との間の角度を、垂直面に対する車室(13)の傾斜位置まで調節する手段(23,24,25,29)と、車室(13)を傾斜位置に固定するための手段と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機械的リフト設備の空中ロープウェイに沿って作業を実行し、連結手段によりロープに懸架される車室を備える保守作業車に関し、その連結手段は、
- ロープに固定される上部部分と、
- 車室に固定される下部部分と、
- ロープに平行な垂直面内で、上部と下部部分の相対的な旋回を、それらの間で様々な角度を形成して可能にする下部部分に対する上部部分の関節手段と、
を備えている。
【背景技術】
【0002】
作業が、機械的リフト設備の空中ロープウェイに沿って、詳細には設備の鉄塔上に位置する滑車組立体を押し且つ誘導するロープ上で実行される必要があるとき(不測の事故の場合、あるいは定期の保守作業の場合)、当該の作業者は、全ての不可欠な機材をモータ駆動保守作業車の内部に搭載し鉄塔に到達できなければならない。作業者はそのとき、彼らが割り当てられた任務を正確に実行する前に、鉄塔のキャットウォ−クまでこの機材を引き上げる必要がある。
【0003】
機材の継続的処理は、多くの時間浪費をもたらすことは明らかであるが、キャットウォークまで機材を引き上げることは、不必要に仕事に疲れさせるのみならず作業者及び/又は機材が落下する恐れがある。最終的に、設備の特定の鉄塔はモータ駆動保守作業車によりアクセスできない可能性があり、それは時間の浪費とさらなる労苦をもたらす。これらの様々な欠点は、設備の全ての滑車組立体を点検する保守作業の場合に一層重要になり、その結果作業者が巻き込まれ且つ一層疲れる危険が増大する。
【0004】
設備作業用に関し、欧州特許第0227540号明細書は、支持-運搬ロープに車室がハンガにより連結される設備を記載していて、そのハンガは各々、車室との可動性結合手段により車室に連結され、これらの可動性結合手段は、ハンガの位置を互いに対し及び/又はロープに対し変更可能にしている。可動性結合手段は水平方向、長手方向及び/又は横方向の軸と旋回する、摺動する又は回転するリンクを形成する関節手段である。ライン上で、車室に加わる重力効果のため、そのような関節手段は、水平面に対するロープの傾斜角に係らず、下部部分(従って車室)を自動的に確実に水平にする。そのような車室は、水平状態がいつも維持されるため、ライン上で作業を快適且つ完全に安全に実行することができない。
【発明の開示】
【0005】
本発明は、作業者の危険と労苦を削減すると同時に作業に必要な時間を低減する保守作業車を提供することを目的とする。
【0006】
本発明に記載の保守作業車は、連結手段が、一方では、下部部分と上部部分との間の角度を垂直面に対する車の傾斜位置まで調節するための手段を備え、また、他方では、車を傾斜位置に固定するための手段を備える。
【0007】
保守作業車が、(空中ロープウェイにより実行される支持と運搬によって)修理される又は点検される滑車組立体の近くに到達するとき、調節手段が作業者により作動されて、上部部分と下部部分との間の角度はほぼゼロに等しくなる。この場合、下部部分(従って車室)がロープにほぼ平行になっている状態となる。そのとき、垂直面に対し固定された車室のこの傾斜位置は、固定手段により固定され、ロープの傾斜に平行な方向に同様に傾斜される滑車組立体上で車室から作業者が容易に直接作業を実行できる。
【0008】
好適な実施形態によると、調節手段は、前記垂直面に平行な面内で上部部分に固定され且つ下部部分に取付けられて回転するウォームネジと協働する、はめば歯車を備えている。
【0009】
以下に示す他の技術的特徴は、単独又は組み合わせのどちらかで使用できる:
- ウォームネジが伝動シャフトの一端に固定され、その伝動シャフトは反対側の端部に前記車の内部に配置されるクランクを備えている。
- 係合解除手段が、関節手段と調節手段との間に挿入されている。
- 下部部分は関節式に連結された操作アームを備えている。
- 車室は、少なくとも一つのプラットホームを備えていて、そのプラットホームは前記車の内部に収納される格納位置とプラットホームが車の外部にある拡張位置との間を移動手段により移動できる。
- 移動手段は、ロープに垂直な軸を有するヒンジを備えている。
- 車室は、車室のフロアに対しヒンジの高さを調節するための手段を備えている。
- 車室は、拡張位置において、車室のフロアに対しプラットホームのフロアの傾斜を調節するための手段を備えている。
- 移動手段は、車室のフロアに垂直な面内にある方向に摺動するリンクを備えている。
- 車室は、発電セット及び/又は電力供給用電池及び/又は潤滑油ユニットを備えている。
【0010】
他の利点と特徴は、実施例のみに限定されない目的のために与えられ且つ添付の図面に提示される、本発明の具体的な実施形態の以下の記載からより明確に明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1〜図4に図示される保守作業車10は作業者用に設計され、二つの連続的に走行する平行な支持-運搬ロープ11,12を備える機械的リフト設備に沿ってアクセスを達成できる。同一水平面に配置された二つのロープを有するこのタイプの設備は、横方向の安定性と横風に対する抵抗の大幅な増大をもたらす。
【0012】
図において、二つのロープ11,12は、プーリを備えた二つのターミナル(図示せず)の間に平行状に延びている。二つのロープ11,12は、同一水平面に配置され且つライン上でロープ11,12に連結される車室(図示せず)を支持する二つの連続的に延びる継ぎ目無しループを形成し、二つのロープ・ループにより形成された上りラインと下りライン上の閉回路中を延びている。二つのロープ11,12は、適当なモータにより同期状態で駆動される。
【0013】
本発明によると、保守作業車10は、連結手段によりロープ11,12に懸架される車室13から成り、その連結手段は、ロープ11,12に固定される上部部分14と車室13の屋根に固定される下部部分15を備えている。車室13は、設備の作業に通常使用される車室と異なり、この車室13については以下詳述する。
【0014】
下部部分15は、ロープ11,12の垂直長手方向対称面に配置され且つ関節手段により上部部分14上に関節式に連結される懸架装置を備え、関節手段は、二対の着脱自在なグリップ16を支持する台車を備え、台車をライン上の二つのロープ11,12に固定し且つ作業車10をターミナルにおいて係合解除グリップ16により分離する。台車は、各ロープ11,12用の二つのグリップ16を支持し、またこれらのグリップ16は、台車の長手方向の移動において互いに対しオフセットされる。同一のロープ11,12に連結される二つのグリップ16は、台車の対称な横方向軸の各側に対称的に配置される。
【0015】
台車は、円形の外部断面を有する横方向の円筒管(チューブ)19により互いに結合される二つの平行な長手方向の梁18により形成される。同一のロープ11,12のグリップ16は、同一の梁18の端部近くに嵌合される。横方向のチューブ19は、長手方向の梁18に直交する。長手方向の梁18と横方向のチューブ19は、ほぼ同一平面上にある。長手方向の梁18を隔てている横方向の距離は、保守作業車10の幅よりも大きいロープ11,12間の距離に応じて調節される。
【0016】
最初に上部部分14に固定して取付けられる横方向のチューブ19を備える関節手段はまた、下部部分15に固定して取付けられ且つ中間に嵌合される軸受リングを有する横方向のチューブ19を封入するスリーブ20も備える。スリーブ20は、それによって、横方向のチューブ19の周囲に取付けられて回転する。分解可能な二重シェル組立体により形成されるスリーブ20は、前述の懸架装置の一体化部分を形成する。
【0017】
四つのグリップ16は、ロープ11、12間で剛連結四辺形を形成する。このことにより、車室13は回転と横揺れに対し極めて大きな安定性を有するが、関節手段は、スリーブ20が横方向チューブ19の周囲を旋回することにより、縦揺れに対して車室13は極めて大きな自由度をもって移動できる。言い換えると、下部部分15に対する上部部分14の関節手段は、ロープ11,12に平行な垂直面(即ち、ロープ11,12の対称な垂直面)内で、上部部分14と下部部分15が、それらの間で様々な角度を形成して相対的に旋回することを可能にする(図示せず)。関節手段は、他方では、横方向垂直面内では相対的な旋回の可能性を生じさせない。
【0018】
各グリップ16は、好適には、ダンパ・ユニット17を介して台車に取付けられる。このことによって一方のグリップ16は、同一のロープ11,12上の他方のグリップ16に対して僅かな回転が可能となり、また一方のグリップ16は他方のロープ11,12の複数のグリップ16に対して、僅かな回転が可能となり、台車の旋回を阻止している。
【0019】
懸架装置の一体化部分を形成する四つの支持アーム21は、スリーブ20と車室13の屋根に固定して取付けられる枠22との間に剛連結を提供する。枠22は、連結手段の下部部分15を構成し、また少なくとも二つの長手方向の梁と少なくとも一つの横方向の梁から成る組立体を構成する。
【0020】
本発明によると、保守作業車10は、さらに、垂直面に対する車室13の傾斜位置までの下部部分15と上部部分16との間の角度の調節手段を備えている。この調節の際に、車室13はロープ11,12の対称な垂直面内で旋回移動を行い、前記旋回移動は横方向チューブ19の周囲を旋回するスリーブ20により達成されている。示される別の実施形態では、調節手段は、ロープ11,12の対称な垂直面に平行な面内で上部部分14に固定される、はめば歯車23を備えている。はめば歯車23は、下部部分15に取付けられて回転するウォームネジ(endless screw)と協働する。正確に言うと、はめば歯車23は、横方向チューブ19の中央部分に固定して取付けられ、はめば歯車23の軸は横方向チューブ19の軸と一致している。はめば歯車23の公称直径は、スリーブ20の軸に垂直なスリーブ20の横断面内の、スリーブ20の厚みに配置された貫通スロットを通って、歯がスリーブ20から外向きに突出する程度の大きさとなっている。はめば歯車23は、その周縁の全体にわたって歯を有する完全な歯車により形成できるが、扇形領域のみによっても形成できることは明らかである。ウォームネジ(endless screw)24はさらに伝動シャフト25の一端に固定され、その伝動シャフトの他端は前記車室13の内部に配置されるクランク29を備えている。実際には、ウォームネジ24は、下部部分15にそれ自身取付けられて回転する伝動シャフト25の端部にウォームネジが固定して取付けられるように、下部部分15に取付けられて回転する。このために、伝動シャフト25は、その下部部分で、枠22に固定して取付けられる支持体27の端部に嵌合され且つ車室13のフロアの方向に延びている第一軸受26に案内されて回転し、またその上部部分で、スリーブ20に固定して取付けられる一対の第二軸受28に案内されて回転する。伝動シャフト25は、この具体的な別の実施形態では車室13のフロアに垂直である。
【0021】
車室13に乗り込んだ作業者によるクランク29の作動によって、伝動シャフト25が回動駆動されることは前述から明らかである。このことによってウォームネジ24が下部部分15に対して回転移動する。はめば歯車23の歯に係合されているウォームネジ24の歯により、ウォームネジ24が回転移動すると、横方向チューブ19の周囲でスリーブ20が相対的に旋回する。言い換えると、クランク29の手動により、上部部分15と下部部分14がそれらの間に形成する角度を所望に応じて調節できる。
【0022】
調節手段になんらの作用も働かないとき、車室13に加わる重力の効果のため、横方向チューブ19の周囲でスリーブ20が自由旋回するため、水平面に対するロープ11,12の傾斜角に係らず下部部分15(従って車室13全体)が自動的に確実に水平となる。この水平位置において、保守作業車10は、ロープ11,12により実行される支持と索引によりラインに沿って移動される。保守作業車10が修理され点検される滑車組立体の近くに到達するとき、作業者は、信頼できる遠隔操作により停止命令を発する停止ボタンを押し、ロープ11,12の走行を停止する。ロープ11,12が走行を停止した後、クランク29が作業者により作動され、上部部分15と下部部分14との間の角度をそれがほぼゼロに等しくなるように調節する。この調節後、下部部分15(従って車)はロープ11,12に対しほぼ平行にある。垂直面に対するこの傾斜した車室13の位置(図示されない位置)をとることによって、車室13からの直接的な作業者による滑車組立体上の整備作業が容易となる。その理由は、滑車組立体がロープ11,12の傾斜に平行に傾斜されるからである。
【0023】
車室13とロープ11,12との間の連結手段は、さらに、車室13を傾斜位置にブロックするための固定手段を備える。これらの固定手段は、前述の調節がなされた後に作業者により作動されることは明らかである。他の変形例では、車室13を傾斜位置へ調節した後に作業者がクランク29を放すとすぐに自動的にブロックできる。このような固定手段は、車室13を傾斜位置に確実に固定できる周知の機械的手段(例えばリターンチェック・ラチェット構造体)により達成できる。固定手段は、詳細にはライン上で作業車10の移動の際に、作業者の快適さが求められると直ちにラッチ解除できる。
【0024】
関節手段と調節手段との間に挿入される係合解除手段(図示せず)をさらに設けることができる。そのような係合解除手段は、作業車がライン上で且つ修理される又は点検される滑車組立体から一定距離にあれば、使用される。そのような係合解除手段は、いずれか適当な周知の機械的手段により達成できる。
【0025】
保守作業車10がロープ11,12によりこの滑車組立体へ運送された後に、また車室13が傾斜位置に調節され且つ固定された後に、設備の滑車組立体への容易なアクセスを可能にするために、車室13は少なくとも一つのプラットホームを備えている。そのプラットホームは、移動手段によりプラットホームが車室13の内部に収納される格納位置(図1)とプラットホームが車室13の外部にある拡張位置(図2)との間を移動できる。図1〜図4に図示される実施例は、二つの長手方向で向き合い、付番30,31で引用されるプラットホームを含み、そのプラットホームは拡張位置にあるとき(作業車10の移動の長手方向において)車室13から上流側と下流側に各々配置されている。車室13が傾斜位置にあり且つプラットホーム30,31が拡張位置にあるとき、プラットホーム30,31のフロア301、311は、ロープ11,12にほぼ平行である。しかしながら、傾斜位置の車の過剰な傾斜を補正するために、車室13は、各プラットホームが拡張位置にあるとき、車室13のフロアに対する各プラットホーム30,31のフロア301,311の傾斜を調節するための調節手段(図示せず)を備えている。プラットホーム30,31が格納位置にあるとき、そのフロア301,311は車室13の対応する壁の外側上に押圧される。図4では、プラットホーム30のみが拡張位置に示されている。梯子38は、車室13のフロアからプラットホーム30,31へのアクセスを提供する。
【0026】
図示される実施例では、プラットホーム30、31と結合される移動手段は、その軸が車室13のフロアに平行である付番302,312のヒンジを各々備えている。プラットホーム30,31は各々、車室13のフロアに平行な軸を有する旋回リンクにより車室13に取付けられる。車室13は、車室13のフロアに対しヒンジ302,312の高さを調節するための手段を備えている。移動手段は、しかしながら、車室13のフロアに垂直な面内にある方向に摺動する摺動リンクを備えることができる。
【0027】
プラットホーム30,31と結合される移動手段がヒンジか又は摺動リンクかを備えているに係らず、一方の位置から他方の位置へのプラットホーム30,31の移動は、手動又は電気的手段のどちらかにより開始できる。
【0028】
最高の安全を保証するために、プラットホーム30,31は各々、手すり303,313を備え、その手すりは、手すり303,313が、プラットホーム30,31が拡張位置へ移動するとき開き、また格納位置へ移動するとき折り返されるようにプラットホーム30,31のフロア301,311に嵌合される。手すり303,313は、しかしながら、本発明の精神から逸脱することなしにフロア301,311に固定して組立できる。チューブ状構造の各手すり303,313、さらには車室13へのアクセス用ゲートは、透明であるとよい被覆パネル37を用いて被覆できる。
【0029】
空中ロープ11,12に沿って実行される作業を容易にするために、下部部分15は、車室13の屋根に垂直な軸の周囲に関節式に連結され且つ入れ子式にできる操作アーム32を備えている。車室13はさらに、発電セット33及び/又は電力供給用電池34及び/又は潤滑油ユニット35及び/又は折り畳み式シート40の下に収納される一つ以上の工具箱39を備えている。
【0030】
最後に、本発明は、例えばゴンドラ又はスキー場のリフトなど、単一の空中ロープを有する機械的リフト設備に適合できることは明らかである。この場合、連結手段の上部部分は、ロープに固定するためのグリップによってのみ形成されるが、下部部分は作業車に固定して取付けられるハンガによって形成される。ハンガに対するグリップの関節手段は、ロープがある第一垂直面内のハンガとグリップの第一の相対的な旋回と、場合によっては前記第一面に垂直な第二垂直面内の第二の相対的な旋回を可能にする。本発明によって、連結手段は、第一面内のグリップとハンガとの間に形成される角度を、第一面内の垂直面に対する車の傾斜位置まで調節するための手段、並びに車を傾斜位置に固定するための手段を備えている。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】図1は、プラットホームが格納位置にある本発明に記載の保守作業車の実施例を、横断面図で示している。
【図2】図2は、プラットホームが拡張位置にある図1に示す保守作業車の横断面図である。
【図3】図3は、図1と2に示す保守作業車の縦断面図である。
【図4】図4は、図1〜3に示す保守作業車の上面図である。
【符号の説明】
【0032】
10 保守作業車
11 ロープ
12 ロープ
13 車室
14 上部部分
15 下部部分
19 関節手段
20 関節手段
23 はめば歯車
24 ウォームギア
30 プラットホーム
31 プラットホーム
302 ヒンジ
312 ヒンジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機械的リフト設備の空中ロープウェイ(11,12)に沿って作業を実行し、連結手段により前記ロープ(11,12)に懸架される車室(13)を備える保守作業車(10)であって、
前記連結手段は、
前記ロープ(11,12)に固定される上部部分(14)と、
前記車室(13)に固定される下部部分(15)と、
前記ロープ(11,12)に平行な垂直面内で、前記上部部分(14)と下部部分(15)の相対的な旋回をそれらの間で様々な角度を形成して可能にする、前記下部部分(15)に対する前記上部部分(14)の関節手段(19,20)を備え、
前記連結手段は、一方では、前記下部部分(15)と前記上部部分(14)との間の角度を前記垂直面に対する前記車室(13)の傾斜位置まで調節するための調節手段(23,24,25、29)を備え、また他方では、前記車室(13)を傾斜位置に固定するための手段を備えることを特徴とする、
保守作業車。
【請求項2】
前記調節手段(23,24,25,29)は、前記垂直面に平行な面内で、前記上部部分(14)に固定され且つ前記下部部分(15)に取付けられて回転するウォームネジ(24)と協働する、はめば歯車(23)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の保守作業車。
【請求項3】
前記ウォームネジ(24)は、伝動シャフト(25)の一端に固定され、前記シャフトは、その反対端に前記車室(13)の内部に配置されるクランク(29)を備えることを特徴とする、請求項2に記載の保守作業車。
【請求項4】
係合解除手段が、前記関節手段(19,20)と前記調節手段(23,24,25,29)との間に挿入されることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の保守作業車。
【請求項5】
前記下部部分(15)は、関節式に連結される操作アーム(32)を備えることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の保守作業車。
【請求項6】
前記車室(13)は、少なくとも一つのプラットホーム(30,31)を備え、前記プラットホームは、移動手段により前記プラットホーム(30,31)が前記車室(13)の内部に収納される格納位置と前記プラットホーム(30,31)が前記車室(13)の外部にある拡張位置との間を移動できることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の保守作業車。
【請求項7】
前記移動手段は、前記車室(13)のフロアに平行な軸を有するヒンジ(302,312)を備えることを特徴とする、請求項6に記載の保守作業車。
【請求項8】
前記車室(13)は、前記車室(13)のフロアに対する前記ヒンジ(302,312)の高さを調節するための手段を備えることを特徴とする、請求項7に記載の保守作業車。
【請求項9】
前記車室(13)は、拡張位置において、前記車室(13)のフロアに対する前記プラットホーム(30,31)のフロア(301,311)の傾斜を調節するための手段を備えることを特徴とする、請求項7乃至8のいずれか1項に記載の保守作業車。
【請求項10】
前記移動手段は、前記車室(13)のフロアに垂直な面内にある方向に摺動リンクを備えることを特徴とする、請求項6に記載の保守作業車。
【請求項11】
前記車室(13)は、発電セット(33)及び/又は電力供給用電池(34)及び/又は潤滑油ユニット(35)を備えることを特徴とする、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の保守作業車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−46120(P2009−46120A)
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−194886(P2008−194886)
【出願日】平成20年7月29日(2008.7.29)
【出願人】(591108444)ポマガルスキー (16)
【氏名又は名称原語表記】POMAGALSKI