止血パッチ
【課題】外科手術止血パッチと、外科手術止血パッチの形状をカスタマイズするために適切な切断テンプレートと、外科手術止血パッチをこれらのテンプレートによって形成する方法とを提供すること。
【解決手段】止血パッチを形成する切断テンプレートであって、切断テンプレートの上面部分200は、少なくとも1つのスリット220を有し、少なくとも1つのスリット220は、所望のパターンを形成する。切断テンプレートの底面部分は開口部を有し、該開口部は、上面部分200におけるパターンに対応し、底面部分は凹所領域をさらに含み、該凹所領域は、該凹所領域の中に止血パッチを保つ能力を有する底面部分と上面部分200を底面部分に接続する手段とを含む。
【解決手段】止血パッチを形成する切断テンプレートであって、切断テンプレートの上面部分200は、少なくとも1つのスリット220を有し、少なくとも1つのスリット220は、所望のパターンを形成する。切断テンプレートの底面部分は開口部を有し、該開口部は、上面部分200におけるパターンに対応し、底面部分は凹所領域をさらに含み、該凹所領域は、該凹所領域の中に止血パッチを保つ能力を有する底面部分と上面部分200を底面部分に接続する手段とを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2010年6月21日に出願された同時係属中の米国特許出願第12/819,323号の一部継続出願であり、その全開示は、これによって参照することで全体が援用される。
【0002】
(背景)
本開示は、インプラントに関し、より具体的には、止血を達成するために適切なパッチに関する。
【背景技術】
【0003】
インサイチュの止血療法は、患者の身体内における前駆体溶液の固体への変態に主に焦点を当てている。これらの前駆体の変態は、さまざまな方法で達成され得、析出、重合、架橋および脱溶媒和を含む。しかし、溶液をインサイチュの止血療法に対して用いた場合、限界が存在する。例えば、低い粘度の溶液は、変態および固体化が生じる前に、適用部位から流出し得、除去され得る。さらに、溶液の製調は、前駆体の再形成を要求し得るか、または溶液が冷凍され保管される場合、解凍されることを要求し得るので、溶液の製法は複雑であり得る。さらに、身体における管状構造の接合を扱う(例えば、吻合)外科手術を含むある種の外科手術は、液体止血療法の使用には向いていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、止血療法を、固体デバイスが容易には付着しない場合がある生理的構造に、付着および提供する能力を有する移植可能デバイスを提供することが有益である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(概要)
本開示は、外科手術パッチと、外科手術パッチの形状をカスタマイズするために適切な切断テンプレートと、外科手術パッチをこれらのテンプレートによって形成する方法とに関する。
【0006】
実施形態において、本開示の切断テンプレートは、所望のパターンを形成する少なくとも1つのスリットを有する上面部分と、上面部分におけるパターンに対応する開口部を有する底面部分(底面部分は、凹所領域の中に外科手術パッチを保つ能力を有する凹所領域をさらに含む)と、上面部分を底面部分に接続する手段とを含み得る。
【0007】
他の実施形態において、本開示の切断テンプレートは、スターパターンを形成するスリットを有する上面部分と、上面部分において存在するスターパターンに対応する開口部を有する底面部分(底面部分は、凹所領域の中に外科手術パッチを保つ能力を有する凹所領域をさらに含む)と、上面部分を底面部分に接続する手段とを含み得る。
【0008】
上で注意したように、外科手術パッチを形成するために切断テンプレートを用いる方法も提供される。実施形態において、本開示の方法は、所望のパターンを形成する少なくとも1つのスリットを有する上面部分を含む切断テンプレートと、上面部分において存在する少なくとも1つのスリットに対応する開口部を有する底面部分(底面部分は、凹所領域の中に外科手術パッチを保つ能力を有する凹所領域をさらに含む)と、上面部分を底面部分に接続する手段とを提供することと、外科手術パッチを底面部分における凹所領域の中へ導入することと、切断デバイスを上面部分における少なくとも1つのスリット、外科手術パッチおよび底面部分における開口部に通すこととを含み、それによって、外科手術パッチを少なくとも1つのスリットおよび開口部のパターンに切断することと、テンプレートの上面部分をテンプレートの底面部分から取り外すことと、パターンを有する外科手術パッチを切断テンプレートから取り外すこととを含む。
【0009】
例えば、本発明は、以下の項目を提供する。
(項目1)
切断テンプレートであって、
該切断テンプレートは、
上面部分であって、該上面部分は、少なくとも1つのスリットを有し、該少なくとも1つのスリットは、所望のパターンを形成する、上面部分と、
底面部分であって、該底面部分は、開口部を有し、該開口部は、該上面部分のパターンに対応し、該底面部分は、凹所領域をさらに含み、該凹所領域は、該凹所領域内に外科手術パッチを保つことが可能である、底面部分と、
該上面部分を該底面部分に接続する手段と
を含む、切断テンプレート。
(項目2)
上記上面部分を上記底面部分に接続する手段は、留め金、スナップ、ちょうつがい、締まりばめ、ヒンジ、磁石およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、上記項目のいずれかに記載の切断テンプレート。
(項目3)
上記上面部分および上記底面部分は、互いにちょうつがいによって接続される、上記項目のいずれかに記載の切断テンプレート。
(項目4)
上記底面部分における開口部は、上記上面部分における上記少なくとも1つのスリットよりも広い、上記項目のいずれかに記載の切断テンプレート。
(項目5)
上記上面部分における上記少なくとも1つのスリットおよび上記底面部分における上記開口部は、止血パッチを形成する能力を有するパターンにあり、該止血パッチは、スターを含む形状を有する、上記項目のいずれかに記載の切断テンプレート。
(項目6)
上記上面部分における上記少なくとも1つのスリットおよび上記底面部分における上記開口部は、止血パッチを形成する能力を有するパターンにあり、該止血パッチは、長方形パッチを含む形状を有し、該長方形パッチは、細長い長手方向スリットを有し、該細長い長手方向スリットは、該パッチの縁から延在し、少なくとも部分的に該パッチを分割する、上記項目のいずれかに記載の切断テンプレート。
(項目7)
上記上面部分における上記少なくとも1つのスリットおよび上記底面部分における上記開口部は、止血パッチを形成する能力を有するパターンにあり、該止血パッチは、長方形パッチを含む形状を有し、該長方形パッチは、細長い長手方向スリットを有し、該細長い長手方向スリットは、該パッチの縁から延在し、該パッチ内の円形開口部において終わる、上記項目のいずれかに記載の切断テンプレート。
(項目8)
ハンドルをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の切断テンプレート。
(項目9)
切断テンプレートであって、
該切断テンプレートは、
上面部分であって、該上面部分は、スターパターンを形成するスリットを有する、上面部分と、
底面部分であって、該底面部分は、開口部を有し、該開口部は、該上面部分内に存在する該スターパターンに対応し、該底面部分は、凹所領域をさらに含み、該凹所領域は、該凹所領域の中に外科手術パッチを保つことが可能である、底面部分と、
該上面部分を該底面部分に接続する手段と
を含む、切断テンプレート。
(項目10)
上記上面部分を上記底面部分に接続する手段は、留め金、スナップ、ちょうつがい、締まりばめ、ヒンジ、磁石およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、上記項目のいずれかに記載の切断テンプレート。
(項目11)
上記上面部分および上記底面部分は、互いにちょうつがいによって接続される、上記項目のいずれかに記載の切断テンプレート。
(項目12)
上記底面部分における上記開口部は、上記上面部分における上記スリットよりも広い、上記項目のいずれかに記載の切断テンプレート。
(項目13)
ハンドルをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の切断テンプレート。
(項目14)
切断テンプレート、底面部分および手段を提供することであって、該切断テンプレートは、上面部分を含み、該上面部分は、所望のパターンを形成する少なくとも1つのスリットを有し、該底面部分は、開口部を有し、該開口部は、該上面部分に存在する該少なくとも1つのスリットに対応し、該手段は、該上面部分を該底面部分に接続し、該底面部分は、凹所領域をさらに含み、該凹所領域は、該凹所領域の中に外科手術パッチを保つ能力を有する、ことと、
外科手術パッチを該底面部分における該凹所領域の中へ導入することと、
切断デバイスを該上面部分における該少なくとも1つのスリット、該外科手術パッチおよび該底面部分における該開口部へ通すことによって、該外科手術パッチを該少なくとも1つのスリットおよび開口部のパターンに切断する、ことと、
該テンプレートの該上面部分を該テンプレートの該底面部分から取り外すことと、
該パターンを有する該外科手術パッチを該切断テンプレートから取り外すことと
を含む、方法。
(項目15)
上記上面部分を上記底面部分に接続する手段は、留め金、スナップ、ちょうつがい、締まりばめ、ヒンジ、磁石およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目16)
上記上面部分および上記底面部分は、互いにちょうつがいによって接続される、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目17)
上記底面部分における開口部は、上記上面部分における上記少なくとも1つのスリットより広い、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目18)
上記上面部分における上記少なくとも1つのスリットおよび上記底面部分における上記開口部は、止血パッチを形成する能力を有するパターンにあり、該止血パッチは、スターを含む形状を有する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目19)
上記上面部分における上記少なくとも1つのスリットおよび上記底面部分における上記開口部は、止血パッチを形成する能力を有するパターンにあり、該止血パッチは、長方形パッチを含む形状を有し、該長方形パッチは、細長い長手方向スリットを有し、該細長い長手方向スリットは、該パッチの縁から延在し、少なくとも部分的に該パッチを分割する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目20)
上記上面部分における上記少なくとも1つのスリットおよび上記底面部分における上記開口部は、止血パッチを形成する能力を有するパターンにあり、該止血パッチは、長方形パッチを含む形状を有し、該長方形パッチは、細長い長手方向スリットを有し、該細長い長手方向スリットは、該パッチの縁から延在し、該パッチ内の円形開口部において終わる、上記項目のいずれかに記載の方法。
【0010】
(摘要)
本開示は、外科手術パッチおよび外科手術パッチを用いる方法に関する。外科手術パッチは、本体を含み、本体は、基材、長手方向スリットおよび少なくとも1つの追加スリットを有する。長手方向スリットは、本体の少なくとも一部を二分する。少なくとも1つの追加スリットは、引っ込み可能セクションを規定する長手方向スリットから延在する。開示の外科手術パッチは、例えば、吻合の部位において止血を提供するために用いられ得る。本開示は、また、それらの外科手術パッチおよびテンプレートを含むキットを提供する。テンプレートは、パッチを所望のサイズおよび/または形状へ切断することを可能にする。
【0011】
本明細書の一部に組み込まれ、一部を成す添付の図面は、開示の実施形態を例示し、上に与えられた開示の全体的な説明および下に与えられる実施形態の詳細な説明と共に、開示の原理を説明する役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、フラップを有する本開示の止血パッチの実施形態の例示である。
【図2】図2は、いくつかのフラップが引っ込められた図1の止血パッチの例示である。
【図3】図3は、長手方向フラップが引っ込められた図1の止血パッチの例示である。
【図4】図4は、追加フラップおよび長手方向フラップが引っ込められた図1の止血パッチの例示である。
【図5A】図5Aは、図1の止血パッチの側面図であり、折られ、フラップが外科手術吻合に対して位置決めするために引っ込められている。
【図5B】図5Bは、外科手術吻合に対して位置決めされた図1の止血パッチを有する外科手術吻合の側面図である。
【図6】図6は、本開示に従った止血パッチのさらに別の実施形態の例示である。
【図7】図7は、外科手術吻合へ適用された2つの図6の止血パッチを有する外科手術吻合の例示である。
【図8】図8は、1つの図6の止血パッチを有する外科手術吻合の例示である。
【図9】図9は、本開示に従った止血パッチの一部の拡大例示である。
【図10】図10は、本開示に従った外科手術吻合および止血パッチの拡大例示である。
【図11】図11は、本開示に従った外科手術吻合および架橋止血パッチの拡大例示である。
【図12A】図12Aは、本開示に従った止血パッチを切断するためのテンプレートの例示である。
【図12B】図12Bは、本開示に従った止血パッチを切断するためのテンプレートの例示である。
【図12C】図12Cは、本開示に従った止血パッチを切断するためのテンプレートの例示である。
【図13A】図13Aは、本開示に従った止血パッチを切断するためのテンプレートの例示である。
【図13B】図13Bは、本開示に従った止血パッチを切断するためのテンプレートの例示である。
【図14A】図14Aは、フラップを形成する能力を有する長手方向スリットを有する本開示の止血パッチの実施形態の例示である。
【図14B】図14Bは、フラップを形成する能力を有する長手方向スリットを有する本開示の止血パッチの実施形態の例示である。
【図15A】図15Aは、キーホール構成を有する本開示の止血パッチの実施形態の例示であり、フラップを形成する能力を有する長手方向スリットを含む。
【図15B】図15Bは、キーホール構成を有する本開示の止血パッチの実施形態の例示であり、フラップを形成する能力を有する長手方向スリットを含む。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(詳細な説明)
本開示は、実施形態において止血を促進させるために適切であり得る外科手術インプラントを提供する。実施形態において、本開示は、インサイチュ止血療法を提供し、それは、水性の生理的流体が存在することによって作動される乾燥した材料と組み合わせられる移植可能デバイスを含む。移植可能デバイスの乾燥した材料との組み合わせは、インサイチュ止血療法が移植の部位において生じることを確実にし得る。
【0014】
実施形態において、本開示に従ったインプラントは、外科手術パッチであり得る。インサイチュでさまざまなサイズの管状構造を囲む能力を有するように外科手術パッチは構成されている。実施形態において、外科手術パッチは、長手方向スリットを含み得る。追加スリットは、長手方向スリットから延在し得る。これらのスリットは、インサイチュの設置および、例えば、出血区域の場所に対する折り返しのために引っ込められ得る引っ込み可能フラップを形成し得る。他の実施形態において、外科手術パッチは、パッチをさまざまな組織の周りにインサイチュで設置するための1つ以上のスルーホールまたはカットアウトを含み得る。さらに、パッチは、ヒドロゲルをインサイチュで形成する前駆体のような材料でコーティングおよび/または浸透され得る。これらのヒドロゲルは、止血をさらに促進させ得るか、および/またはパッチを組織に付着させるのを助け得る。
【0015】
以下の説明は、止血パッチに関するが、本明細書において説明されるパッチは、任意の外科手術パッチであり得、止血を付与する能力を有するパッチに限定されない。
【0016】
ここで、詳細に図面(類似の参照数字は、さまざまな図面における類似の要素に適用される)を参照すると、図1は、本体11と、本体11の一部を二分する長手方向スリット12と、長手方向スリット12から延在し、スターパターン14を形成する追加スリットとを含む止血パッチ10を描写する。スターパターン14は、引っ込み可能セクション16、18、20、22、24、26、28および30を規定する。図1から明らかなように、長手方向スリットから延在する追加スリットは、引っ込み可能セクションの数を規定し得る。
【0017】
長手方向スリット12およびスターパターン14を形成する追加スリットは、止血パッチ10の本体11の切り開きである。これらのスリットは、止血パッチ10の本体11のいずれの一部も取り外すことなく形成され得る(つまり、本体11は、連続であり得る)。実施形態において、スリットは、あるセクションが引っ込められ得、他のセクションがよりしっかり元の位置に維持されるように、切り開かれるよりも、むしろ穿孔があけられ得る。長手方向スリット12は、本体11の縁から延在し、本体11の長さの約1%から約99%まで二分し得、実施形態においては、本体11の長さの約25%から約75%である。実施形態において、追加スリットは、長手方向スリットの長さの約10%から約75%であり得、実施形態においては、長手方向スリットの長さの約25%から約50%である。
【0018】
任意の数の追加スリットが長手方向スリットから延在し得る。例えば、実施形態において、インプラントは、1つの追加スリットを含み得る。他の実施形態において、インプラントは、例えば、20以上の追加スリットを含み得る。ある場合において、約2つから約10の追加スリットがあり得る。追加スリットは、長手方向スリットから任意の角度で延在し得る。例えば、追加スリットは、約1°から約179°の角度で長手方向スリットから延在し得る。2つ以上の追加スリットがある場合、追加スリットは、長手方向スリットから同じ角度(つまり、各追加スリットは、追加スリットから等しく長手方向スリットの片側の角度が付けられ得る)または異なる角度の角度で延在し得る。
【0019】
上で注意されるように、スリットは、引っ込み可能セクションまたはフラップを形成する。図2において示されるように、セクション16、18、20、22、24、26、28および30は、開かれ得る(つまり、引っ込められ得る)ことによって引っ込み可能フラップ16’、18’、20’、22’、24’、26’、28’および30’ならびにスルーホール31を形成する。本開示に従って、「スルーホール」は、止血パッチを完全に通り抜け、それによって開口部を作る。実施形態において、本体11の一部は、スルーホール31を作るために取り外されない。むしろ、スルーホール31は、引っ込み可能フラップ16’、18’、20’、22’、24’、26’、28’および30’を引っ込めることによって形成される。8つの引っ込み可能セクションと共に描写されるが、任意の数の引っ込み可能セクションが止血パッチ10に含まれ得る。
【0020】
図3は、長手方向スリット12が引っ込められるか、または折り返されることによって引っ込み可能フラップ32および34を形成する止血パッチ10を描写する。引っ込み可能フラップは、止血パッチ10が組織に接触する前に組織を囲むことを可能にする。図4は、止血パッチ10の本体11において大きな開口部を作るために引っ込められたフラップ32、34、16’、18’、20’、22’、24’、26’、28’および30’の全てを描写する。
【0021】
折り返された場合、フラップは、パッチ上のヒドロゲル前駆体が湿った組織表面に接触するのを外科手術パッチが適所になるまで妨げ得る。次いで、フラップは、組織上へ折り返され得、さらなる出血を妨げるために管状組織を囲み、密閉する。カットアウトおよびスルーホールは、固有の形状とされた組織の周りの止血をインサイチュで可能にする。この機能は、例えば、吻合処置のような外科手術処置中に有用であり得る。外科手術吻合中、2つの管状構造または空洞組織がインサイチュで接合される。例えば、外科手術吻合は、以下を含み得る:冠状動脈バイパス移植として公知の処置を含むバイパス外科手術中の2つの血管の接合;腸管分節の取り除きが続く腸管の一部の切除;卵管結紮または精管切除処置の反転;嚢の連続性の修復など。
【0022】
スターパターンを有する止血パッチは、実施形態において端側脈管吻合で有用であり得る。例えば、シート形態の止血パッチは、吻合部位において関わる複雑な形状に起因して端側脈管吻合に容易に適用されない場合がある。さらに、止血パッチを形成するために使用された材料が十分な伸展性を有さない場合、材料は吻合縫合線の周りに伸ばされ得るが、圧搾および/または狭窄のリスクが生じる。小さなストリップが切断され得、縫合線上に設置され得るが、これは、非常に時間集中的であり得、オーバーラップしたストリップは、ギャップにつながり得、ギャップは、出血が継続することを可能にする。
【0023】
脈管吻合100の例が図5Aにおいて示される。血管52は、血管54へ縫合またはステープル56を用いて接合される。止血パッチ10の本体11のフラップ32、18’、16’、30’、28’(示されている)および34、20’、22’、24’、26’(示されていない)は、管52および54との接触を妨げるために、止血パッチ10を管52および54の交差の周りに配置する前に引っ込められる。図5Bにおいて示されるように、吻合100の周りに設置された場合、本体11は、管52および54(示されている)ならびに28’、20’、22’、24’および26’(示されていない)の交差を囲む。止血パッチ10の本体11は、管54と同一平面上である。フラップ16’、18’および30’(示されている)ならびに28’、20’、22’、24’および26’(示されていない)は、本体11の面から引っ込められ、管52に隣接する。
【0024】
図6は、本開示のインプラントのさらに別の実施形態を描写する。止血パッチ80は、本体82および弓形カットアウト84、86、88および90を含み得る。弓形カットアウト84、86、88および90の各々は、それぞれ、深さA、B、CおよびDを有する。深さA、B、C、Dは、止血パッチの本体82の縁と、それぞれ弓形カットアウト84、86、88および90の内奥部分との間の距離であり、各弓形カットアウト84、86、88および90に対して同じであり得るか、または異なり得る。例えば、深さが異なる場合、実施形態において深さAは約2mm、深さBは約3mm、深さCは約4mmおよび深さDは約5mmであり得る。他の実施形態において、例えば、カットアウト84および90または88および86の深さは、同じであり得る。
【0025】
図7において示されるように、脈管吻合100は、組織102および104から形成され得る。図6の2つの止血パッチ80および80’は、弓形カットアウト90および90’(示されていない)が組織102を取り囲み、本体82および82’が組織102に沿って横になり、付着し、組織104と同一平面上になるように整列され得る。図8は、弓形カットアウト84および90の深さAおよびDが、それぞれ同じである場合の実施形態を描写する。止血パッチ80の本体82は、組織108を囲み得、弓形カットアウト84および90は、組織106を取り囲み得る。
【0026】
図9は、開示の止血パッチ110の本体111を描写する。本体111は、多孔性または織物のような材料または基材116から作られる。多孔性基材116は、第一の部分に適用される第一のヒドロゲル前駆体112と、第二の部分に適用される第二のヒドロゲル前駆体120とを有する。そのような止血パッチ110は、2009年10月5日に出願された米国特許出願第12/573,176号において開示され、その全開示は、参照することによって本明細書において援用される。図9の本体111は、多孔性基材または織物のような材料116の第一の部分に適用される粒子の形態の第一のヒドロゲル前駆体112と、多孔性基材116の第二の部分に適用されるフィルムの形態の第二のヒドロゲル前駆体120とを有して示される。
【0027】
使用中、止血パッチ110は、第二のヒドロゲル前駆体120が適用され、組織130により近い本体111の第二の部分と、そこに適用され、組織130からより遠い第一のヒドロゲル前駆体112を有する第一の部分とに配向される。実施形態において、第一および第二の部分は、コントラスト染料、表面テクスチャリング、着色または他の視覚的指示の追加によって互いから区別可能であり得る。例えば、負傷した組織130のような組織との接触の際に、止血パッチ110は生理的流体に浸り、第二のヒドロゲル前駆体120は、流体によって溶解され得る。流体は毛管作用で止血パッチ110の本体111の中へ運ばれるか、またはわたって移動するので、流体は、溶解された第二のヒドロゲル前駆体120を止血パッチ110に沿って搬送する。最終的に、流体は、第一のヒドロゲル前駆体112が適用される第一の部分に到達するのに十分に本体111を通り移動し、それによって、第一のヒドロゲル前駆体112に接触する。次いで、第一および第二のヒドロゲル前駆体112、120は、生体親和性架橋材料を形成するために反応し、それによって、負傷部位において止血を作る。いくつかの実施形態において、第一および第二のヒドロゲル前駆体112、120の反応によって発生された生体親和性架橋材料は、止血特質を提供するだけでなく、止血パッチ110の一部に付着特質も提供する。
【0028】
止血パッチ110の本体111の多孔性基板116は、少なくともその表面の一部にわたり、開口部または孔を有する。孔は、基板において移植の前または後のどちらかに形成され得る。より詳細に下で説明されるが、多孔性基板を形成するために適切な材料は、繊維構造体(例えば、編成構造体、製織構造体、不織構造体など)および/または気泡体(例えば、連続気泡フォームまたは独立気泡フォーム)を含むが、それらに限定されない。実施形態において、孔は、相互接続し、したがって、多孔性基材の全厚さにわたって及ぶように十分な数およびサイズであり得る。織物、編物および連続気泡フォームは、孔が多孔性基材の全厚さにわたって相互接続するように十分な数およびサイズであり得る構造の例示的例である。実施形態において、孔は、多孔性基材の全厚さにわたって相互接続しない。独立気泡フォームまたは融着不織材料は、孔が多孔性基材の全厚さにわたって相互接続しない場合がある構造の例示的例である。他の実施形態において、多孔性基材の孔は、多孔性基材の全厚さにわたって及び得る。さらに別の実施形態において、孔は、多孔性基材の全厚さにわたって延在せず、むしろ、その長さの一部に存在する。実施形態において、開口部または孔は、多孔性基材の表面の一部上に配置され、多孔性基材の他の一部は、非多孔性テクスチャを有する。
【0029】
他の実施形態において、孔は、インサイチュでの移植の後に形成され得る。インサイチュの孔形成は、任意の適切な方法を用いて実行され得る。いくつかの非限定的例は、接触リソグラフィー、リビングラジカル感光性樹脂(LRPP)システム、塩浸出、それらの組み合わせなどの使用を含む。本開示を読む当業者は、多孔性基材に対して他の孔分布パターンおよび構成を予測する。
【0030】
多孔性基材が繊維質である場合、繊維は、編成または製織に適切なフィラメントまたは糸を含み得るか、または不織材料を製調するために頻繁に用いられるようなステープル繊維であり得る。繊維は、任意の生体親和性材料から作られ得る。したがって、繊維は、天然材料または合成材料から形成され得る。繊維が形成される材料は、生体吸収可能または生体吸収不可能であり得る。天然、合成、生体吸収可能および生体吸収不可能材料の任意の組み合わせが繊維を形成するために用いられ得ることは理解されるべきである。
【0031】
繊維を作製し得る材料のいくつかの非限定的な例としては、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(トリメチレンカーボネート)、ポリ(ジオキサノン)、ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリ(ホスファジン)、ポリエチレンテレフタレート、超高分子量ポリエチレン、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミド、ポリヒドロキシエチルメチルアクリレート(pHEMA)、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアセテート、ポリカプロラクトン、ポリプロピレン、脂肪族ポリエステル、グリセロール、ポリ(アミノ酸)、コポリ(エーテル−エステル)、ポリアルキレンオキサレート、ポリ(サッカリド)、ポリアミド、ポリ(イミノカーボネート)、ポリアルキレンオキサレート、ポリオキサエステル、ポリオルトエステル、ポリホスファゼン、バイオポリマー、ポリマー薬物、およびこれらのコポリマー、ブロックコポリマー、ホモポリマー、ブレンドならびにこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0032】
多孔性基材が繊維質である場合、多孔性基材は、編成技術、製織技術、不織技術、潤紡、エレクトロスピニング、押出、同時押出などを含む繊維質構造体を形成するのに適切な任意の方法を用いて形成され得るが、それらに限定されない。繊維質構造体を作るために適切な技術は、当業者の理解の範囲内である。実施形態において、布地は、米国特許第7,021,086号および第6,443,964号において説明される布地のように、3次元構造を有する。それらの各々の全開示は、参照することによって本明細書において援用される。
【0033】
いくつかの実施形態において、多孔性基材は、酸化セルロースの繊維から作られる。そのような材料は公知であり、商品名SURGICEL(登録商標)の下、市販されている酸化セルロース止血物質材料を含む。酸化セルロース止血物質材料を製調する方法は、当業者の理解の範囲内であり、例えば、米国特許第3,364,200号、第4,626,253号、第5,484,913号および第6,500,777号において開示され、それらの各々の全開示は、参照することによって本明細書において援用される。
【0034】
多孔性基材が発泡体である場合、多孔性基材は、凍結乾燥、つまり組成物を凍らせて乾燥させることを含む、発泡体またはスポンジを形成するのに適切な任意の方法を用いて形成され得るが、それに限定されない。発泡体は、架橋され得るか、非架橋され得、共有結合またはイオン結合を含み得る。発泡体を作るために適切な技術は、当業者の理解の範囲内である。
【0035】
上で言及したが、多孔性基材116は、多孔性基材116に適用される第一のヒドロゲル前駆体112および第二のヒドロゲル前駆体120を有する。用語「第一のヒドロゲル前駆体」および「第二のヒドロゲル前駆体」は、各々、ポリマー、機能性ポリマー、高分子、低分子、または架橋分子(例えば、ヒドロゲル)のネットワークを形成する反応に参加し得る架橋剤を意味する。
【0036】
ある実施形態において、第一のヒドロゲル前駆体112および第二のヒドロゲル前駆体120の各々は、求核性前駆体と求電子性前駆体の両方が架橋反応において使用される限り、官能基の1つのカテゴリーのみ(例えば、求核性基のみまたは求電子性官能基のみのいずれか)を含む。従って、例えば、第一のヒドロゲル前駆体112が求核性官能基(例えば、アミン)を有する場合、第二のヒドロゲル前駆体120は、求電子性官能基(例えば、N−ヒドロキシスクシンイミド)を有し得る。他方で、第一のヒドロゲル前駆体112が求電子性官能基(例えば、スルホスクシンイミド)を有する場合、第二のヒドロゲル前駆体120は、求核性官能基(例えば、アミンまたはチオール)を有し得る。従って、機能性ポリマー(例えば、タンパク質、ポリ(アリルアミン)、スチレンスルホン酸、またはアミン末端を有する二官能性もしくは多官能性のポリ(エチレングリコール)(「PEG」))が使用され得る。
【0037】
第一のヒドロゲル前駆体112および第二のヒドロゲル前駆体120は、生物学的に不活性な水溶性コアを有し得る。このコアが水溶性であるポリマー領域である場合、使用され得る適したポリマーとしては、ポリエーテル(例えば、ポリアルキレンオキシド(例えば、ポリエチレングリコール(「PEG」)、ポリエチレンオキシド(「PEO」)、ポリエチレンオキシド−co−ポリプロピレンオキシド(「PPO」)、co−ポリエチレンオキシドのブロックコポリマーもしくはランダムコポリマー))、およびポリビニルアルコール(「PVA」);ポリ(ビニルピロリジノン)(「PVP」);ポリ(アミノ酸);ポリ(サッカリド)(例えば、デキストラン、キトサン、アルギネート、カルボキシメチルセルロース、酸化されたセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒアルロン酸)、ならびにタンパク質(例えば、アルブミン、コラーゲン、カゼイン、およびゼラチン)が挙げられる。ポリエーテル、より特定すると、ポリ(オキシアルキレン)またはポリ(エチレングリコール)すなわちポリエチレングリコールが、特に有用である。分子の性質としてコアが小さい場合、種々の親水性官能基のうちの任意のものが、第一のヒドロゲル前駆体112および第二のヒドロゲル前駆体120を水溶性にするために使用され得る。例えば、ヒドロキシル、アミン、スルホネートおよび/またはカルボキシレートなどの官能基(これらは、水溶性である)が、前駆体を水溶性にするために使用され得る。さらなる例としては、スベリン酸(subaric acid)のN−ヒドロキシスクシンイミド(「NHS」)エステルは、水に不溶性であるが、そのスクシンイミド環にスルホネート基を付加させことによって、スベリン酸のNHSエステルは、アミン基に対する反応性に影響を与えることなく、水溶性にされ得る。
【0038】
第一および第二のヒドロゲル前駆体112、120は、多孔性基材116に当業者の理解の範囲内の任意の適切な方法を用いて適用され得る。例えば、第一および第二のヒドロゲル前駆体112、120は、多孔性基材116を形成する前に多孔性基材116に組み込まれ得る。別の非限定的例において、第一または第二のヒドロゲル前駆体112、120は、多孔性基材116の孔において位置決めされ得るか、または多孔性基材116の表面上へ位置決めされ得、基材の形成が続く。さらなる実施形態において、多孔性基材116は、第一のヒドロゲル前駆体112の適用の前につや出しされ得、それによって、第一または第二のヒドロゲル前駆体112、120がつや出し処理によって作られた基材上の開口部の中へ貫通することを可能にする。
【0039】
他の実施形態において、第一または第二のヒドロゲル前駆体は、止血パッチを形成する能力を有する任意の濃度、寸法および構成で基材に適用されるコーティングの形態であり得る。コーティングは、非多孔性層または多孔性層を形成し得る。実施形態において、第一および第二のヒドロゲル前駆体のうちの少なくとも1つは、架橋剤である。実施形態において、第一および第二のヒドロゲル前駆体のうちの少なくとも1つは、高分子であり、本明細書において「機能性ポリマー」と呼ばれ得る。
【0040】
第一および第二のヒドロゲル前駆体の各々は、多機能であり、これは、2つ以上の求電子性または求核性官能基を含むことによって、例えば、第一のヒドロゲル前駆体上の求核性官能基が共有結合を形成するために第二のヒドロゲル前駆体上の求電子性官能基と反応し得ることを意味している。第一または第二のヒドロゲル前駆体のうちの少なくとも1つは、3つ以上の官能基を有しており、求電子性−求核性反応の結果として、前駆体が結合することによって架橋ポリマー生成物を形成する。
【0041】
実施形態において、トリリジンのような多機能求核性ポリマーが第一のヒドロゲル前駆体として用いられ得、複数のNHS基によって官能化された多腕PEGのような多機能求電子性ポリマーは、第二のヒドロゲル前駆体として用いられ得る。複数のNHS基によって官能化された多腕PEGは、例えば、4つ、6つまたは8つの腕を有し得、約5,000から約25,000の分子量を有し得る。適切な第一および第二のヒドロゲル前駆体の他の例は、米国特許第6,152,943号;第6,165,201号;第6,179,862号;第6,514,534号;第6,566,406号;第6,605,294号;第6,673,093号;第6,703,047号;第6,818,018号;第7,009,034号;および第7,347,850号において開示され、それらの各々の全開示は、参照することによって本明細書において援用される。
【0042】
本開示は、止血パッチに関し得るが、任意の外科手術パッチが用いられ得る。止血パッチは、任意のサイズおよび寸法であり得る。実施形態において、パッチは、腹腔鏡配備デバイスにおいて移送される能力を有し得るか、または開放外科手術において導入される能力を有し得る。実施形態において、パッチは、さまざまな形状およびサイズであり得ることが予測されるが、実施形態において、止血パッチは約2平方インチであり得る。さらに、パッチを形成する際に用いられる基材は、「多孔性」として説明されるが、基材は、さまざまな実施形態において多孔性または非多孔性であり得る。
【0043】
出血している組織の部位へ適用すると、止血パッチは該組織の止血に影響し得る。本明細書において用いられた場合、用語「止血」は、出血の停止を意味する。いずれの理論に限定されることなく、止血パッチの止血効果は、内因子と外因子との両方に起因する。実施形態において、基材は、内在性止血効果を提供する止血物質を含み得る。他の実施形態において、ヒドロゲル前駆体間の架橋は、物理的な関門を作り、それによって、外在的止血効果を提供する。
【0044】
止血パッチが適用された部位において、約2分未満で止血が生じ得る。上で述べたように、例えば、負傷した組織または出血している組織のような組織に接触すると、止血パッチは、間質液および生理的流体(例えば、血液、リンパ液など)に浸り、第一および第二のヒドロゲル前駆体が流体によって混合される。止血パッチが止血が必要な場所における使用の前に流体を吸収するのを妨げるために、止血パッチは、適用が必要とされるときまで包装の中に保持または密閉される。
【0045】
図10において見られるように、使用中、止血パッチ110は、第二のヒドロゲル前駆体120が適用され、組織130により近い本体111の第二の位置と、第一のヒドロゲル前駆体112が適用され、組織130からより遠くに配置される第一の位置とに配向される。出血している組織130に接触すると、止血パッチ110は、生理的流体または血液132に浸り、第二のヒドロゲル前駆体120を有する第二の部分は、流体または血液132によって溶解される。流体または血液132は、毛管作用で止血パッチ110の本体111の中へ運ばれるか、またはわたって移動するので、流体または血液は、第一のヒドロゲル前駆体112が適用される第一の部分へ到達するのに十分に、溶解された第二のヒドロゲル前駆体120を本体111を沿って搬送し、それによって、第一および第二のヒドロゲル前駆体112、120の間の架橋反応を始める。この点において、図11において見られるように、次いで、第一および第二のヒドロゲル前駆体112、120は、生体親和性架橋材料134を形成するように反応し、それによって、組織130の止血を助ける。
【0046】
使用において、本開示の止血パッチを用いる看護士または外科医のような個人は、パッチを所望のサイズおよび形状に切断することを望み得る。ある形状に対して、これは難しく、時間がかかることが分かり得、不完全な切断は、過剰な材料が切断され、そのため止血物質と組織表面との間に不十分な接触があるという継続した出血、過少な材料が取り除かれる脈管狭窄、または放棄されなければならない損傷を受けたパッチにつながり得る。
【0047】
したがって、実施形態において、本開示の止血パッチは、脈管吻合への適用のために、実施形態におけるスターパターンのような適切なパターンを形成するように、止血パッチを切断することを可能にし得る切断装置(本明細書における実施形態において切断テンプレートと時に呼ばれる)と共に提供され得る。例えば、図12A〜図12Cにおいて明記されるように、上面200および底面210部分を有するテンプレートが提供される。使用において、テンプレートは、上面200を物理的に底面210から分離することによって開かれる。止血パッチ(示されていない)は、底面210に設置され、次いで、上面200が底面210に留め金、スナップ、(ツイストのような)締まりばめおよび/またはちょうつがいのような物理的手段、または磁石を含む他の手段、それらの組み合わせなどを含むいくつかの手段によって取り付けられる。図12Aにおいて見られるように、上面200は、スターパターンの形状に切断された狭いスリット220を有し、上面200は、図12Bにおいて明記される上面200の側面図において描写されるように、細くあり得る。スリット220は、メスの刃あるいはいくつかの類似するナイフまたは切断デバイスが開口部を通過することを可能にするためにちょうど十分に広く、それによって、メスの刃が止血パッチを切断することを可能にする。図12Cにおいて見られるように、テンプレートの底面210は、止血パッチを適所に保ち、止血パッチをテンプレートの上面200の下に中央に置く凹所領域230を有する。さらに、テンプレートの底面210は、上面200におけるスターパターンに対応するスターンパターンを有し、テンプレートの上面200に含まれるスリット220よりも広い開口部240を有する。テンプレートの底面210における開口部240は、メスの刃が止血パッチおよびテンプレートを完全に貫通することを可能にし、さらに、止血パッチに十分な支持を提供する。パターンが止血パッチにおいて切断されると、上面200は底面210から再び取り外され、その時点でスターパターンを有している切断されたパッチがそこかれ取り外される。
【0048】
他の実施形態において、図13Aおよび図13Bにおいて描写されるように、上面300は、ちょうつがい350によって底面310に接続され得る。上面300は、スリット320を有し、底面310は、開口部340を有する。止血パッチ(示されていない)は、底面310の凹所部分330に設置され得ることによって、パッチをその中において中央に置く。止血パッチを底面310の凹所部分330に設置した後に、次いで、上面300が閉じられ、それによって、止血パッチを適所に堅く保つ。次いで、看護士または外科医のような個人がメスあるいはいくつかの類似するナイフまたは切断デバイスを含む刃を上面300におけるスリット320に通し得、底面310における開口部340を通過し、それによって、止血パッチにおけるスターパターンを切断する。次いで、上面300が開かれ、その時点でスターパターンを有している切断された止血パッチがテンプレートから取り外される。
【0049】
実施形態において、個人の指を切断ゾーンから離しておく間に個人がテンプレートを保つことを可能にするハンドルまたは他の類似領域(示されていない)をテンプレートは有し得る。
【0050】
本開示のテンプレートは、手術室における看護士または外科医を含む個人が必要に応じて、本開示の止血パッチにおけるスターパターンを切断することを可能にする。テンプレートは小さく、費用が安く、使用が容易である。
【0051】
上の説明は、スターパターンを有するテンプレートに関し、したがって、同じスターパターンを有する止血パッチの形成を可能にするが、本開示に従った使用に対するテンプレートは、任意の他の所望のパターン(示されていない)を上面200および/または300(底面210および/または310における対応するパターンと共に)を有し、それによって、個人が本開示の止血パッチを所望のパターンに切断することを可能にする。適切なパターンは、例えば、少なくとも部分的に長方形パッチを分割する細長い長手方向スリットまたはスリットがパッチの本体内で終わる円形開口部と共に上で説明されたような細長いスリットを含む、改変された鍵穴のようなパターンを含む。
【0052】
図14Aおよび図14Bは、少なくとも部分的にパッチ410を分割する細長い長手方向スリット412を有する本開示の止血パッチ410を描写する。長手方向スリットは、止血パッチ10に関して上で説明された長手方向スリット12と同じであり得る。図14Aにおいて見られるように、実施形態において、長手方向スリット412は、止血パッチ410の縁から止血パッチ410の本体内の点まで延在し得る。図14Bは、止血パッチ410を描写し、長手方向スリット412は、引っ込められるか、または折り返されることによって引っ込み可能フラップ432または434を形成する。
【0053】
図15Aおよび図15Bは、少なくとも部分的にパッチ510を分割する細長い長手方向スリット512を有する本開示の止血パッチ510を描写する。長手方向スリットは、止血パッチ10に関して上で説明された長手方向スリット12と同じであり得る。図15Aにおいて見られるように、長手方向スリット512は、パッチ510の縁からパッチ510の本体の中へ延在し、円形開口部560において終わる。したがって、止血パッチ510は、実施形態において、鍵穴構成を有しているといえ得る。図15Bは、止血パッチ510を描写し、長手方向スリット512は、引っ込められるか、または折り返されることによって引っ込み可能フラップ532および534を形成する。
【0054】
さらに、止血パッチは、フィラメントまたは繊維上にコーティングされ得るか、または本開示の止血パッチを形成するために(例えば、合成または押出中に)用いられる繊維またはフィラメントの中に浸透され得る可塑剤、酸化防止剤、染料、賦形剤、治療薬など、およびそれらの組み合わせのような生物学的に容認可能な添加剤を含み得る。
【0055】
治療剤としては、薬物、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、多糖類、ムテイン、免疫グロブリン、抗体、サイトカイン(例えば、リンフォカイン、モノカイン、ケモカイン)、血液凝固因子(blood clotting factor)、造血因子、インターロイキン(1〜18)、インターフェロン(β−IFN、α−IFNおよびγ−IFN)、エリトロポイエチン、ヌクレアーゼ、腫瘍壊死因子、コロニー刺激因子(例えば、GCSF、GM−CSF、MCSF)、インスリン、抗腫瘍薬および腫瘍抑制薬、血液タンパク質、フィブリン、トロンビン、フィブリノゲン、合成トロンビン、合成フィブリン、合成フィブリノゲン、ゴナドトロピン(例えば、FSH、LH、CGなど)、ホルモンおよびホルモンアナログ(例えば、成長ホルモン、黄体形成ホルモン放出因子)、ワクチン(例えば、腫瘍性抗原、細菌性抗原およびウィルス性抗原);ソマトスタチン;抗原;血液凝固因子(blood coagulation factor);成長因子、増殖因子(例えば、神経成長因子、インスリン様増殖因子);骨形成タンパク質(bone morphogenic protein)、TGF−β、タンパク質阻害剤、タンパク質アンタゴニスト、およびタンパク質アゴニスト;核酸、例えばアンチセンス分子、DNA、RNA、RNAi;オリゴヌクレオチド;ポリヌクレオチド;細胞、ウィルス、およびリボザイムが挙げられるが、これらに限定されない。
【0056】
ある実施形態において、治療剤は、以下の薬物(薬物の組み合わせおよび薬物の代替的な形態(例えば、代替的な塩形態、遊離酸形態、遊離塩基形態、プロドラッグおよび水和物)を含む)のうちの少なくとも1つを含有し得る:鎮痛薬/解熱薬(例えば、アスピリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、ナプロキセンナトリウム、ブプレノルフィン、塩酸プロポキシフェン、プロポキシフェンナプシレート、塩酸メペリジン、塩酸ヒドロモルホン、モルヒネ、オキシコドン、コデイン、酒石酸水素ジヒドロコデイン、ペンタゾシン、酒石酸水素ヒドロコドン、レボルファノール、ジフルニサル、サリチル酸トロラミン、塩酸ナルブフィン、メフェナム酸、ブトルファノール、サリチル酸コリン、ブタルビタール、クエン酸フェニルトロキサミン、クエン酸ジフェンヒドラミン、メトトリメプラジン、塩酸シンナメドリン、およびメプロバメート);ぜん息治療薬(例えば、ケトチフェンおよびトラキサノクス);抗生物質(例えば、ネオマイシン、ストレプトマイシン、クロラムフェニコール、セファロスポリン、アンピシリン、ペニシリン、テトラサイクリン、およびシプロフロキサシン);抗うつ薬(例えば、ネオパム、オキシペルチン、アモキサピン、トラゾドン、アミトリプチリン、マプロチリン、フェネルジン、デシプラミン、ノルトリプチリン、トラニルシプロミン、フルオキセチン、ドキセピン、イミプラミン、イミプラミンパモエート、イソカルボキサジド、トリミプラミン、およびプロトリプチリン);抗糖尿病薬(例えば、ビグアナイド類およびスルホニル尿素誘導体類);抗真菌薬(例えば、グリセオフルビン、ケトコナゾール、イトラコナゾール(itraconizole)、アンホテリシンB、ナイスタチン、およびカンジシジン);抗高血圧薬(例えば、プロプラノロール(propanolol)、プロパフェノン、オキシプレノロール(oxyprenolol)、ニフェジピン、レセルピン、トリメタファン、フェノキシベンザミン、塩酸パルジリン、デセルピジン、ジアゾキシド、硫酸グアネチジン(guanethidine monosulfate)、ミノキシジル、レシンナミン、ニトロプルシドナトリウム、インドジャボク(rauwolfia serpentina)、アルセロキシロン、およびフェントラミン);抗炎症薬(例えば、(非ステロイド性)インドメタシン、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、ナプロキセン、イブプロフェン、ラミフェナゾン、ピロキシカム、(ステロイド性)コルチゾン、デキサメタゾン、フルアザコート、セレコキシブ、ロフェコキシブ、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、およびプレドニゾン);抗新生物薬(例えば、シクロホスファミド、アクチノマイシン、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、マイトマイシン、メトトレキサート、フルオロウラシル、ゲムシタビン、カルボプラチン、カルムスチン(BCNU)、メチル−CCNU、シスプラチン、エトポシド、カンプトテシンおよびその誘導体、フェネステリン、パクリタキセルおよびその誘導体、ドセタキセルおよびその誘導体、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ゴセレリン、ロイプロリド、タモキシフェン、インターフェロンα、レチノイン酸(ATRA)、ナイトロジェンマスタードアルキル化剤、ならびにピポスルファン);抗不安薬(例えば、ロラゼパム、ブスピロン、プラゼパム、クロルジアゼポキシド、オキサゼパム、クロラゼペート二カリウム塩、ジアゼパム、ヒドロキシジンパモエート、塩酸ヒドロキシジン、アルプラゾラム、ドロペリドール、ハラゼパム、クロルメザノン、およびダントロレン);免疫抑制薬(例えば、シクロスポリン、アザチオプリン、ミゾリビン、およびFK506(タクロリムス));抗片頭痛薬(例えば、エルゴタミン、プロプラノロール(propanolol)、ムチン酸イソメテプテン(isometheptene mucate)、およびジクロラルフェナゾン);鎮静薬/催眠薬(例えば、バルビツール酸類(例えば、ペントバルビタール、ペントバルビタールおよびセコバルビタール);およびベンゾジアゼピン(benzodiazapine)類(例えば、塩酸フルラゼパム、トリアゾラムおよびミダゾラム));抗狭心症薬(例えば、β−アドレナリン遮断薬;カルシウムチャネル遮断薬(例えば、ニフェジピン、およびジルチアゼム);およびニトレート類(例えば、ニトログリセリン、イソソルビドジニトレート、ペンタエリスリトールテトラニトレート(pentearythritol tetranitrate)、およびエリトリチルテトラニトレート);抗精神病薬(例えば、ハロペリドール、コハク酸ロクサピン、塩酸ロクサピン、チオリダジン、塩酸チオリダジン、チオチキセン、フルフェナジン、デカン酸フルフェナジン、エナント酸フルフェナジン、トリフルオペラジン、クロルプロマジン、パーフェナジン、クエン酸リチウム、およびプロクロルペラジン);抗躁病薬(例えば、炭酸リチウム);抗不整脈薬(例えば、ブレチリウムトシレート、エスモロール、ベラパミル、アミオダロン、エンカイニド、ジゴキシン、ジギトキシン、メキシレチン、リン酸ジソピラミド、プロカインアミド、硫酸キニジン、グルコン酸キニジン、ポリガラクツロン酸キニジン、酢酸フレカイニド、トカイニド、およびリドカイン);抗関節炎薬(例えば、フェニルブタゾン、スリンダク、ペニシラミン(penicillanine)、サルサラート、ピロキシカム、アザチオプリン、インドメタシン、メクロフェナメート(meclofenamate)、金チオリンゴ酸ナトリウム、ケトプロフェン、オーラノフィン、金チオグルコース、およびトルメチンナトリウム);抗痛風薬(例えば、コルヒチン、およびアロプリノール);抗血液凝固薬(例えば、ヘパリン、ヘパリンナトリウム、およびワルファリンナトリウム);血栓溶解薬(例えば、ウロキナーゼ、ストレプトキナーゼ、およびアルテプラーゼ);抗線維素溶解薬(例えば、アミノカプロン酸);血液レオロジー剤(例えば、ペントキシフィリン);抗血小板薬(例えば、アスピリン);抗痙攣薬(例えば、バルプロ酸、ジバルプロックスナトリウム、フェニトイン、フェニトインナトリウム、クロナゼパム、プリミドン、フェノバルビタール(phenobarbitol)、カルバマゼピン、アモバルビタールナトリウム、メトスクシミド、メタルビタール、メフォバルビタール、メフェニトイン、フェンスクシミド、パラメタジオン、エトトイン、フェナセミド、セコバルビタールナトリウム(secobarbitol sodium)、クロラゼペート二カリウム塩、およびトリメタジオン);抗パーキンソン病薬(例えば、エトスクシミド);抗ヒスタミン薬/かゆみ止め薬(例えば、ヒドロキシジン、ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、マレイン酸ブロムフェニルアミン、塩酸シプロヘプタジン、テルフェナジン、フマル酸クレマスチン、トリプロリジン、カルビノキサミン、ジフェニルピラリン、フェニンダミン、アザタジン、トリペレナミン、マレイン酸d−クロルフェニラミン、およびメトジラジン);カルシウム調節に有用な薬剤(例えば、カルシトニン、および副甲状腺ホルモン);抗菌薬(例えば、硫酸アミカシン、アズトレオナム、クロラムフェニコール、パルミチン酸クロラムフェニコール(chloramphenicol palirtate)、シプロフロキサシン、クリンダマイシン、パルミチン酸クリンダマイシン、リン酸クリンダマイシン、メトロニダゾール、塩酸メトロニダゾール、硫酸ゲンタマイシン、塩酸リンコマイシン、硫酸トブラマイシン、塩酸バンコマイシン、硫酸ポリミキシンB、コリスチンメタナトリウム、および硫酸コリスチン);抗ウィルス薬(例えば、インターフェロンα、βまたはγ、ジドブジン、塩酸アマンタジン、リバビリン、およびアシクロビル);抗微生物薬(例えば、セファロスポリン類(例えば、セファゾリンナトリウム、セフラジン、セファクロル、セファピリンナトリウム、セフチゾキシムナトリウム、セフォペラゾンナトリウム、セフォテタン二ナトリウム、セフロキシム アキセチル(cefuroxime e azotil)、セフォタキシムナトリウム、セファドロキシル一水和物、セファレキシン、セファロチンナトリウム、塩酸セファレキシン一水和物、セファマンドールナフテート(nafate)、セフォキシチンナトリウム、セフォニシドナトリウム、セフォラニド、セフトリアキソンナトリウム、セフタジジム、セファドロキシル、セフラジンおよびセフロキシムナトリウム);ペニシリン類(例えば、アンピシリン、アモキシシリン、ベンザチンペニシリンG、シクラシリン、アンピシリンナトリウム、ペニシリンGカリウム、ペニシリンVカリウム、ピペラシリンナトリウム、オキサシリンナトリウム、塩酸バカンピシリン、クロキサシリンナトリウム、チカルシリン二ナトリウム、アゾロシリンナトリウム、カルベニシリンインダニルナトリウム、ペニシリンGプロカイン、メチシリンナトリウムおよびナフシリンナトリウム);エリスロマイシン類(例えば、エチルコハク酸エリスロマイシン、エリスロマイシン、エリスロマイシンエストレート、ラクトビオン酸エリスロマイシン、ステアリン酸エリスロマイシンおよびエチルコハク酸エリスロマイシン);およびテトラサイクリン類(例えば、塩酸テトラサイクリン、ドキシサイクリンハイクラート(doxycycline hyclate)および塩酸ミノサイクリン、アジスロマイシン、クラリスロマイシン));抗感染症薬(例えば、GM−CSF);気管支拡張薬(例えば、交感神経作用薬(例えば、塩酸エピネフリン、硫酸メタプロテレノール、硫酸テルブタリン、イソエタリン、メシル酸イソエタリン、塩酸イソエタリン、硫酸アルブテロール、アルブテロール、ビトルテロルメシレート、塩酸イソプレテレノール、硫酸テルブタリン、酒石酸水素エピネフリン、硫酸メタプロテレノール、およびエピネフリン);抗コリン作用薬(例えば、臭化イプラトロピウム);キサンチン類(例えば、アミノフィリン、ジフィリン、硫酸メタプロテレノール、およびアミノフィリン);肥満細胞安定化剤(例えば、クロモリンナトリウム);吸入用コルチコステロイド(例えば、二プロピオン酸ベクロメタゾン(BDP)および二プロピオン酸ベクロメタゾン一水和物);サルブタモール;臭化イプラトロピウム;ブデソニド;ケトチフェン;サルメテロール;キシナホエート;硫酸テルブタリン;トリアムシノロン;テオフィリン;ネドクロミルナトリウム;硫酸メタプロテレノール;アルブテロール;フルニソリド;プロピオン酸フルチカゾン);ステロイド化合物およびホルモン(例えば、アンドロゲン類(例えば、ダナゾール、テストステロンシピオネート、フルオキシメステロン、エチルテストステロン、エナント酸テストステロン、メチルテストステロン);エストロゲン類(例えば、エストラジオール、エストロピペート(estropipate)、および抱合卵胞ホルモン);プロゲスチン類(例えば、酢酸メトキシプロゲステロン、および酢酸ノルエチンドロン);コルチコステロイド類(例えば、トリアムシノロン、ベタメタゾン、リン酸ベタメタゾンナトリウム、デキサメタゾン、リン酸デキサメタゾンナトリウム、酢酸デキサメタゾン、プレドニゾン、酢酸メチルプレドニゾロン懸濁物、トリアムシノロンアセトニド、メチルプレドニゾロン、リン酸プレドニゾロンナトリウム、コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム、コハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム、トリアムシノロンヘキサセトニド、ヒドロコルチゾン、ヒドロコルチゾンシピオネート、プレドニゾロン、酢酸フルドロコルチゾン、酢酸パラメタゾン、プレドニゾロンテブテート、酢酸プレドニゾロン、リン酸プレドニゾロンナトリウム、およびコハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム;および甲状腺ホルモン(例えば、レボチロキシンナトリウム);
血糖降下薬(例えば、ヒトインスリン、精製ウシインスリン、精製ブタインスリン、グリブリド、クロルプロパミド、グリピジド、トルブタミド(tolbutarnide)、およびトラザミド);高脂質血症治療薬(例えば、クロフィブレート、デキストロサイロキシンナトリウム、プロブコール、プラバスタチン(pravastitin)、アトルバスタチン、ロバスタチン、およびナイアシン);タンパク質(例えば、DNase、アルギナーゼ、スーパーオキシドジスムターゼ、およびリパーゼ);核酸(例えば、治療に有用な任意のタンパク質(例えば、本明細書に記載される任意のタンパク質が挙げられる)をコードするセンスまたはアンチセンス核酸);赤血球生成刺激に有用な薬剤(例えば、エリトロポイエチン);抗潰瘍/抗逆流剤(例えば、ファモチジン、シメチジン、および塩酸ラニチジン);制吐剤/鎮吐剤(例えば、塩酸メクリジン、ナビロン、プロクロルペラジン、ジメンヒドリネート、塩酸プロメタジン、チエチルペラジン、およびスコポラミン)。ならびに本明細書中に記載される組成物および方法において有用な他の薬物としては、ミトーテン、ハロニトロソ尿素、アントラサイクリン(anthrocyclines)、エリプチシン(ellipticine)、セフトリアキソン、ケトコナゾール、セフタジジム、オキサプロジン、アルブテロール、バラシクロビル、尿性卵胞性刺激ホルモン、ファムシクロビル、フルタミド、エナラプリル、メトホルミン(mefformin)、イトラコナゾール、ブスピロン、ガバペンチン、ホシノプリル、トラマドール、アカルボース、ロラゼパム、ホリトロピン、グリピジド、オメプラゾール、フルオキセチン、リシノプリル、トラマドール(tramsdol)、レボフロキサシン、ザフィルルーカスト、インターフェロン、成長ホルモン、インターロイキン、エリトロポイエチン、顆粒球刺激因子、ニザチジン、ブプロピオン、ペリンドプリル、エルブミン(erbumine)、アデノシン、アレンドロネート、アルプロスタジル、ベナゼプリル、ベタキソロール、硫酸ブレオマイシン、デキスフェンフルラミン、ジルチアゼム、フェンタニル、フレカイニド、ゲムシタビン、酢酸グラチラマー(glatiramer acetate)、グラニセトロン、ラミブジン、マンガフォジピール三ナトリウム(mangafodipir trisodium)、メサラミン、フマル酸メトプロロール、メトロニダゾール、ミグリトール、モエキシプリル(moexiprill)、モンテルカスト、酢酸オクトレオチド、オロパタジン、パリカルシトール(paricalcitol)、ソマトロピン、コハク酸スマトリプタン(sumatriptan succinate)、タクリン、ベラパミル、ナブメトン、トロバフロキサシン(trovafloxacin)、ドラセトロン(dolasetron)、ジドブジン、フィナステリド、トブラマイシン、イスラジピン、トルカポン(tolcapone)、エノキサパリン、フルコナゾール、ランソプラゾール、テルビナフィン、パミドロネート、ジダノシン、ジクロフェナク、シサプリド、ベンラファキシン、トログリタゾン、フルバスタチン、ロサルタン、イミグルセラーゼ、ドネペジル、オランザピン、バルサルタン、フェキソフェナジン、カルシトニン、および臭化イプラトロピウムが挙げられる。いくつかの実施形態において、治療剤は水溶性であり得る。いくつかの実施形態において、治療剤は水溶性でなくともよい。
【0057】
ある実施形態において、上記治療剤は、ある溶液中の本開示の止血用パッチに利用され得る。治療剤が水溶性である場合、水は当該溶液を形成するための溶媒として使用され得る。使用され得る他の溶媒としては、極性溶媒および非極性溶媒が挙げられ、この極性溶媒および非極性溶媒としては、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール)、塩素化炭化水素(例えば、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン)、および脂肪族炭化水素(例えば、ヘキサン、ヘプタン、酢酸エチル)など、ならびにこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0058】
さまざまな改変が本明細書において開示された実施形態になされ得ることが理解される。そのため、上の説明は、限定的と解釈されるべきではなく、好ましい実施形態の例示に過ぎないと解釈されるべきである。当業者は、本開示の範囲および精神内で他の改変を予測する。そのような改変およびバリエーションは、以下の請求項の範囲内にあることが意図される。
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2010年6月21日に出願された同時係属中の米国特許出願第12/819,323号の一部継続出願であり、その全開示は、これによって参照することで全体が援用される。
【0002】
(背景)
本開示は、インプラントに関し、より具体的には、止血を達成するために適切なパッチに関する。
【背景技術】
【0003】
インサイチュの止血療法は、患者の身体内における前駆体溶液の固体への変態に主に焦点を当てている。これらの前駆体の変態は、さまざまな方法で達成され得、析出、重合、架橋および脱溶媒和を含む。しかし、溶液をインサイチュの止血療法に対して用いた場合、限界が存在する。例えば、低い粘度の溶液は、変態および固体化が生じる前に、適用部位から流出し得、除去され得る。さらに、溶液の製調は、前駆体の再形成を要求し得るか、または溶液が冷凍され保管される場合、解凍されることを要求し得るので、溶液の製法は複雑であり得る。さらに、身体における管状構造の接合を扱う(例えば、吻合)外科手術を含むある種の外科手術は、液体止血療法の使用には向いていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、止血療法を、固体デバイスが容易には付着しない場合がある生理的構造に、付着および提供する能力を有する移植可能デバイスを提供することが有益である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(概要)
本開示は、外科手術パッチと、外科手術パッチの形状をカスタマイズするために適切な切断テンプレートと、外科手術パッチをこれらのテンプレートによって形成する方法とに関する。
【0006】
実施形態において、本開示の切断テンプレートは、所望のパターンを形成する少なくとも1つのスリットを有する上面部分と、上面部分におけるパターンに対応する開口部を有する底面部分(底面部分は、凹所領域の中に外科手術パッチを保つ能力を有する凹所領域をさらに含む)と、上面部分を底面部分に接続する手段とを含み得る。
【0007】
他の実施形態において、本開示の切断テンプレートは、スターパターンを形成するスリットを有する上面部分と、上面部分において存在するスターパターンに対応する開口部を有する底面部分(底面部分は、凹所領域の中に外科手術パッチを保つ能力を有する凹所領域をさらに含む)と、上面部分を底面部分に接続する手段とを含み得る。
【0008】
上で注意したように、外科手術パッチを形成するために切断テンプレートを用いる方法も提供される。実施形態において、本開示の方法は、所望のパターンを形成する少なくとも1つのスリットを有する上面部分を含む切断テンプレートと、上面部分において存在する少なくとも1つのスリットに対応する開口部を有する底面部分(底面部分は、凹所領域の中に外科手術パッチを保つ能力を有する凹所領域をさらに含む)と、上面部分を底面部分に接続する手段とを提供することと、外科手術パッチを底面部分における凹所領域の中へ導入することと、切断デバイスを上面部分における少なくとも1つのスリット、外科手術パッチおよび底面部分における開口部に通すこととを含み、それによって、外科手術パッチを少なくとも1つのスリットおよび開口部のパターンに切断することと、テンプレートの上面部分をテンプレートの底面部分から取り外すことと、パターンを有する外科手術パッチを切断テンプレートから取り外すこととを含む。
【0009】
例えば、本発明は、以下の項目を提供する。
(項目1)
切断テンプレートであって、
該切断テンプレートは、
上面部分であって、該上面部分は、少なくとも1つのスリットを有し、該少なくとも1つのスリットは、所望のパターンを形成する、上面部分と、
底面部分であって、該底面部分は、開口部を有し、該開口部は、該上面部分のパターンに対応し、該底面部分は、凹所領域をさらに含み、該凹所領域は、該凹所領域内に外科手術パッチを保つことが可能である、底面部分と、
該上面部分を該底面部分に接続する手段と
を含む、切断テンプレート。
(項目2)
上記上面部分を上記底面部分に接続する手段は、留め金、スナップ、ちょうつがい、締まりばめ、ヒンジ、磁石およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、上記項目のいずれかに記載の切断テンプレート。
(項目3)
上記上面部分および上記底面部分は、互いにちょうつがいによって接続される、上記項目のいずれかに記載の切断テンプレート。
(項目4)
上記底面部分における開口部は、上記上面部分における上記少なくとも1つのスリットよりも広い、上記項目のいずれかに記載の切断テンプレート。
(項目5)
上記上面部分における上記少なくとも1つのスリットおよび上記底面部分における上記開口部は、止血パッチを形成する能力を有するパターンにあり、該止血パッチは、スターを含む形状を有する、上記項目のいずれかに記載の切断テンプレート。
(項目6)
上記上面部分における上記少なくとも1つのスリットおよび上記底面部分における上記開口部は、止血パッチを形成する能力を有するパターンにあり、該止血パッチは、長方形パッチを含む形状を有し、該長方形パッチは、細長い長手方向スリットを有し、該細長い長手方向スリットは、該パッチの縁から延在し、少なくとも部分的に該パッチを分割する、上記項目のいずれかに記載の切断テンプレート。
(項目7)
上記上面部分における上記少なくとも1つのスリットおよび上記底面部分における上記開口部は、止血パッチを形成する能力を有するパターンにあり、該止血パッチは、長方形パッチを含む形状を有し、該長方形パッチは、細長い長手方向スリットを有し、該細長い長手方向スリットは、該パッチの縁から延在し、該パッチ内の円形開口部において終わる、上記項目のいずれかに記載の切断テンプレート。
(項目8)
ハンドルをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の切断テンプレート。
(項目9)
切断テンプレートであって、
該切断テンプレートは、
上面部分であって、該上面部分は、スターパターンを形成するスリットを有する、上面部分と、
底面部分であって、該底面部分は、開口部を有し、該開口部は、該上面部分内に存在する該スターパターンに対応し、該底面部分は、凹所領域をさらに含み、該凹所領域は、該凹所領域の中に外科手術パッチを保つことが可能である、底面部分と、
該上面部分を該底面部分に接続する手段と
を含む、切断テンプレート。
(項目10)
上記上面部分を上記底面部分に接続する手段は、留め金、スナップ、ちょうつがい、締まりばめ、ヒンジ、磁石およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、上記項目のいずれかに記載の切断テンプレート。
(項目11)
上記上面部分および上記底面部分は、互いにちょうつがいによって接続される、上記項目のいずれかに記載の切断テンプレート。
(項目12)
上記底面部分における上記開口部は、上記上面部分における上記スリットよりも広い、上記項目のいずれかに記載の切断テンプレート。
(項目13)
ハンドルをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の切断テンプレート。
(項目14)
切断テンプレート、底面部分および手段を提供することであって、該切断テンプレートは、上面部分を含み、該上面部分は、所望のパターンを形成する少なくとも1つのスリットを有し、該底面部分は、開口部を有し、該開口部は、該上面部分に存在する該少なくとも1つのスリットに対応し、該手段は、該上面部分を該底面部分に接続し、該底面部分は、凹所領域をさらに含み、該凹所領域は、該凹所領域の中に外科手術パッチを保つ能力を有する、ことと、
外科手術パッチを該底面部分における該凹所領域の中へ導入することと、
切断デバイスを該上面部分における該少なくとも1つのスリット、該外科手術パッチおよび該底面部分における該開口部へ通すことによって、該外科手術パッチを該少なくとも1つのスリットおよび開口部のパターンに切断する、ことと、
該テンプレートの該上面部分を該テンプレートの該底面部分から取り外すことと、
該パターンを有する該外科手術パッチを該切断テンプレートから取り外すことと
を含む、方法。
(項目15)
上記上面部分を上記底面部分に接続する手段は、留め金、スナップ、ちょうつがい、締まりばめ、ヒンジ、磁石およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目16)
上記上面部分および上記底面部分は、互いにちょうつがいによって接続される、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目17)
上記底面部分における開口部は、上記上面部分における上記少なくとも1つのスリットより広い、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目18)
上記上面部分における上記少なくとも1つのスリットおよび上記底面部分における上記開口部は、止血パッチを形成する能力を有するパターンにあり、該止血パッチは、スターを含む形状を有する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目19)
上記上面部分における上記少なくとも1つのスリットおよび上記底面部分における上記開口部は、止血パッチを形成する能力を有するパターンにあり、該止血パッチは、長方形パッチを含む形状を有し、該長方形パッチは、細長い長手方向スリットを有し、該細長い長手方向スリットは、該パッチの縁から延在し、少なくとも部分的に該パッチを分割する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目20)
上記上面部分における上記少なくとも1つのスリットおよび上記底面部分における上記開口部は、止血パッチを形成する能力を有するパターンにあり、該止血パッチは、長方形パッチを含む形状を有し、該長方形パッチは、細長い長手方向スリットを有し、該細長い長手方向スリットは、該パッチの縁から延在し、該パッチ内の円形開口部において終わる、上記項目のいずれかに記載の方法。
【0010】
(摘要)
本開示は、外科手術パッチおよび外科手術パッチを用いる方法に関する。外科手術パッチは、本体を含み、本体は、基材、長手方向スリットおよび少なくとも1つの追加スリットを有する。長手方向スリットは、本体の少なくとも一部を二分する。少なくとも1つの追加スリットは、引っ込み可能セクションを規定する長手方向スリットから延在する。開示の外科手術パッチは、例えば、吻合の部位において止血を提供するために用いられ得る。本開示は、また、それらの外科手術パッチおよびテンプレートを含むキットを提供する。テンプレートは、パッチを所望のサイズおよび/または形状へ切断することを可能にする。
【0011】
本明細書の一部に組み込まれ、一部を成す添付の図面は、開示の実施形態を例示し、上に与えられた開示の全体的な説明および下に与えられる実施形態の詳細な説明と共に、開示の原理を説明する役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、フラップを有する本開示の止血パッチの実施形態の例示である。
【図2】図2は、いくつかのフラップが引っ込められた図1の止血パッチの例示である。
【図3】図3は、長手方向フラップが引っ込められた図1の止血パッチの例示である。
【図4】図4は、追加フラップおよび長手方向フラップが引っ込められた図1の止血パッチの例示である。
【図5A】図5Aは、図1の止血パッチの側面図であり、折られ、フラップが外科手術吻合に対して位置決めするために引っ込められている。
【図5B】図5Bは、外科手術吻合に対して位置決めされた図1の止血パッチを有する外科手術吻合の側面図である。
【図6】図6は、本開示に従った止血パッチのさらに別の実施形態の例示である。
【図7】図7は、外科手術吻合へ適用された2つの図6の止血パッチを有する外科手術吻合の例示である。
【図8】図8は、1つの図6の止血パッチを有する外科手術吻合の例示である。
【図9】図9は、本開示に従った止血パッチの一部の拡大例示である。
【図10】図10は、本開示に従った外科手術吻合および止血パッチの拡大例示である。
【図11】図11は、本開示に従った外科手術吻合および架橋止血パッチの拡大例示である。
【図12A】図12Aは、本開示に従った止血パッチを切断するためのテンプレートの例示である。
【図12B】図12Bは、本開示に従った止血パッチを切断するためのテンプレートの例示である。
【図12C】図12Cは、本開示に従った止血パッチを切断するためのテンプレートの例示である。
【図13A】図13Aは、本開示に従った止血パッチを切断するためのテンプレートの例示である。
【図13B】図13Bは、本開示に従った止血パッチを切断するためのテンプレートの例示である。
【図14A】図14Aは、フラップを形成する能力を有する長手方向スリットを有する本開示の止血パッチの実施形態の例示である。
【図14B】図14Bは、フラップを形成する能力を有する長手方向スリットを有する本開示の止血パッチの実施形態の例示である。
【図15A】図15Aは、キーホール構成を有する本開示の止血パッチの実施形態の例示であり、フラップを形成する能力を有する長手方向スリットを含む。
【図15B】図15Bは、キーホール構成を有する本開示の止血パッチの実施形態の例示であり、フラップを形成する能力を有する長手方向スリットを含む。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(詳細な説明)
本開示は、実施形態において止血を促進させるために適切であり得る外科手術インプラントを提供する。実施形態において、本開示は、インサイチュ止血療法を提供し、それは、水性の生理的流体が存在することによって作動される乾燥した材料と組み合わせられる移植可能デバイスを含む。移植可能デバイスの乾燥した材料との組み合わせは、インサイチュ止血療法が移植の部位において生じることを確実にし得る。
【0014】
実施形態において、本開示に従ったインプラントは、外科手術パッチであり得る。インサイチュでさまざまなサイズの管状構造を囲む能力を有するように外科手術パッチは構成されている。実施形態において、外科手術パッチは、長手方向スリットを含み得る。追加スリットは、長手方向スリットから延在し得る。これらのスリットは、インサイチュの設置および、例えば、出血区域の場所に対する折り返しのために引っ込められ得る引っ込み可能フラップを形成し得る。他の実施形態において、外科手術パッチは、パッチをさまざまな組織の周りにインサイチュで設置するための1つ以上のスルーホールまたはカットアウトを含み得る。さらに、パッチは、ヒドロゲルをインサイチュで形成する前駆体のような材料でコーティングおよび/または浸透され得る。これらのヒドロゲルは、止血をさらに促進させ得るか、および/またはパッチを組織に付着させるのを助け得る。
【0015】
以下の説明は、止血パッチに関するが、本明細書において説明されるパッチは、任意の外科手術パッチであり得、止血を付与する能力を有するパッチに限定されない。
【0016】
ここで、詳細に図面(類似の参照数字は、さまざまな図面における類似の要素に適用される)を参照すると、図1は、本体11と、本体11の一部を二分する長手方向スリット12と、長手方向スリット12から延在し、スターパターン14を形成する追加スリットとを含む止血パッチ10を描写する。スターパターン14は、引っ込み可能セクション16、18、20、22、24、26、28および30を規定する。図1から明らかなように、長手方向スリットから延在する追加スリットは、引っ込み可能セクションの数を規定し得る。
【0017】
長手方向スリット12およびスターパターン14を形成する追加スリットは、止血パッチ10の本体11の切り開きである。これらのスリットは、止血パッチ10の本体11のいずれの一部も取り外すことなく形成され得る(つまり、本体11は、連続であり得る)。実施形態において、スリットは、あるセクションが引っ込められ得、他のセクションがよりしっかり元の位置に維持されるように、切り開かれるよりも、むしろ穿孔があけられ得る。長手方向スリット12は、本体11の縁から延在し、本体11の長さの約1%から約99%まで二分し得、実施形態においては、本体11の長さの約25%から約75%である。実施形態において、追加スリットは、長手方向スリットの長さの約10%から約75%であり得、実施形態においては、長手方向スリットの長さの約25%から約50%である。
【0018】
任意の数の追加スリットが長手方向スリットから延在し得る。例えば、実施形態において、インプラントは、1つの追加スリットを含み得る。他の実施形態において、インプラントは、例えば、20以上の追加スリットを含み得る。ある場合において、約2つから約10の追加スリットがあり得る。追加スリットは、長手方向スリットから任意の角度で延在し得る。例えば、追加スリットは、約1°から約179°の角度で長手方向スリットから延在し得る。2つ以上の追加スリットがある場合、追加スリットは、長手方向スリットから同じ角度(つまり、各追加スリットは、追加スリットから等しく長手方向スリットの片側の角度が付けられ得る)または異なる角度の角度で延在し得る。
【0019】
上で注意されるように、スリットは、引っ込み可能セクションまたはフラップを形成する。図2において示されるように、セクション16、18、20、22、24、26、28および30は、開かれ得る(つまり、引っ込められ得る)ことによって引っ込み可能フラップ16’、18’、20’、22’、24’、26’、28’および30’ならびにスルーホール31を形成する。本開示に従って、「スルーホール」は、止血パッチを完全に通り抜け、それによって開口部を作る。実施形態において、本体11の一部は、スルーホール31を作るために取り外されない。むしろ、スルーホール31は、引っ込み可能フラップ16’、18’、20’、22’、24’、26’、28’および30’を引っ込めることによって形成される。8つの引っ込み可能セクションと共に描写されるが、任意の数の引っ込み可能セクションが止血パッチ10に含まれ得る。
【0020】
図3は、長手方向スリット12が引っ込められるか、または折り返されることによって引っ込み可能フラップ32および34を形成する止血パッチ10を描写する。引っ込み可能フラップは、止血パッチ10が組織に接触する前に組織を囲むことを可能にする。図4は、止血パッチ10の本体11において大きな開口部を作るために引っ込められたフラップ32、34、16’、18’、20’、22’、24’、26’、28’および30’の全てを描写する。
【0021】
折り返された場合、フラップは、パッチ上のヒドロゲル前駆体が湿った組織表面に接触するのを外科手術パッチが適所になるまで妨げ得る。次いで、フラップは、組織上へ折り返され得、さらなる出血を妨げるために管状組織を囲み、密閉する。カットアウトおよびスルーホールは、固有の形状とされた組織の周りの止血をインサイチュで可能にする。この機能は、例えば、吻合処置のような外科手術処置中に有用であり得る。外科手術吻合中、2つの管状構造または空洞組織がインサイチュで接合される。例えば、外科手術吻合は、以下を含み得る:冠状動脈バイパス移植として公知の処置を含むバイパス外科手術中の2つの血管の接合;腸管分節の取り除きが続く腸管の一部の切除;卵管結紮または精管切除処置の反転;嚢の連続性の修復など。
【0022】
スターパターンを有する止血パッチは、実施形態において端側脈管吻合で有用であり得る。例えば、シート形態の止血パッチは、吻合部位において関わる複雑な形状に起因して端側脈管吻合に容易に適用されない場合がある。さらに、止血パッチを形成するために使用された材料が十分な伸展性を有さない場合、材料は吻合縫合線の周りに伸ばされ得るが、圧搾および/または狭窄のリスクが生じる。小さなストリップが切断され得、縫合線上に設置され得るが、これは、非常に時間集中的であり得、オーバーラップしたストリップは、ギャップにつながり得、ギャップは、出血が継続することを可能にする。
【0023】
脈管吻合100の例が図5Aにおいて示される。血管52は、血管54へ縫合またはステープル56を用いて接合される。止血パッチ10の本体11のフラップ32、18’、16’、30’、28’(示されている)および34、20’、22’、24’、26’(示されていない)は、管52および54との接触を妨げるために、止血パッチ10を管52および54の交差の周りに配置する前に引っ込められる。図5Bにおいて示されるように、吻合100の周りに設置された場合、本体11は、管52および54(示されている)ならびに28’、20’、22’、24’および26’(示されていない)の交差を囲む。止血パッチ10の本体11は、管54と同一平面上である。フラップ16’、18’および30’(示されている)ならびに28’、20’、22’、24’および26’(示されていない)は、本体11の面から引っ込められ、管52に隣接する。
【0024】
図6は、本開示のインプラントのさらに別の実施形態を描写する。止血パッチ80は、本体82および弓形カットアウト84、86、88および90を含み得る。弓形カットアウト84、86、88および90の各々は、それぞれ、深さA、B、CおよびDを有する。深さA、B、C、Dは、止血パッチの本体82の縁と、それぞれ弓形カットアウト84、86、88および90の内奥部分との間の距離であり、各弓形カットアウト84、86、88および90に対して同じであり得るか、または異なり得る。例えば、深さが異なる場合、実施形態において深さAは約2mm、深さBは約3mm、深さCは約4mmおよび深さDは約5mmであり得る。他の実施形態において、例えば、カットアウト84および90または88および86の深さは、同じであり得る。
【0025】
図7において示されるように、脈管吻合100は、組織102および104から形成され得る。図6の2つの止血パッチ80および80’は、弓形カットアウト90および90’(示されていない)が組織102を取り囲み、本体82および82’が組織102に沿って横になり、付着し、組織104と同一平面上になるように整列され得る。図8は、弓形カットアウト84および90の深さAおよびDが、それぞれ同じである場合の実施形態を描写する。止血パッチ80の本体82は、組織108を囲み得、弓形カットアウト84および90は、組織106を取り囲み得る。
【0026】
図9は、開示の止血パッチ110の本体111を描写する。本体111は、多孔性または織物のような材料または基材116から作られる。多孔性基材116は、第一の部分に適用される第一のヒドロゲル前駆体112と、第二の部分に適用される第二のヒドロゲル前駆体120とを有する。そのような止血パッチ110は、2009年10月5日に出願された米国特許出願第12/573,176号において開示され、その全開示は、参照することによって本明細書において援用される。図9の本体111は、多孔性基材または織物のような材料116の第一の部分に適用される粒子の形態の第一のヒドロゲル前駆体112と、多孔性基材116の第二の部分に適用されるフィルムの形態の第二のヒドロゲル前駆体120とを有して示される。
【0027】
使用中、止血パッチ110は、第二のヒドロゲル前駆体120が適用され、組織130により近い本体111の第二の部分と、そこに適用され、組織130からより遠い第一のヒドロゲル前駆体112を有する第一の部分とに配向される。実施形態において、第一および第二の部分は、コントラスト染料、表面テクスチャリング、着色または他の視覚的指示の追加によって互いから区別可能であり得る。例えば、負傷した組織130のような組織との接触の際に、止血パッチ110は生理的流体に浸り、第二のヒドロゲル前駆体120は、流体によって溶解され得る。流体は毛管作用で止血パッチ110の本体111の中へ運ばれるか、またはわたって移動するので、流体は、溶解された第二のヒドロゲル前駆体120を止血パッチ110に沿って搬送する。最終的に、流体は、第一のヒドロゲル前駆体112が適用される第一の部分に到達するのに十分に本体111を通り移動し、それによって、第一のヒドロゲル前駆体112に接触する。次いで、第一および第二のヒドロゲル前駆体112、120は、生体親和性架橋材料を形成するために反応し、それによって、負傷部位において止血を作る。いくつかの実施形態において、第一および第二のヒドロゲル前駆体112、120の反応によって発生された生体親和性架橋材料は、止血特質を提供するだけでなく、止血パッチ110の一部に付着特質も提供する。
【0028】
止血パッチ110の本体111の多孔性基板116は、少なくともその表面の一部にわたり、開口部または孔を有する。孔は、基板において移植の前または後のどちらかに形成され得る。より詳細に下で説明されるが、多孔性基板を形成するために適切な材料は、繊維構造体(例えば、編成構造体、製織構造体、不織構造体など)および/または気泡体(例えば、連続気泡フォームまたは独立気泡フォーム)を含むが、それらに限定されない。実施形態において、孔は、相互接続し、したがって、多孔性基材の全厚さにわたって及ぶように十分な数およびサイズであり得る。織物、編物および連続気泡フォームは、孔が多孔性基材の全厚さにわたって相互接続するように十分な数およびサイズであり得る構造の例示的例である。実施形態において、孔は、多孔性基材の全厚さにわたって相互接続しない。独立気泡フォームまたは融着不織材料は、孔が多孔性基材の全厚さにわたって相互接続しない場合がある構造の例示的例である。他の実施形態において、多孔性基材の孔は、多孔性基材の全厚さにわたって及び得る。さらに別の実施形態において、孔は、多孔性基材の全厚さにわたって延在せず、むしろ、その長さの一部に存在する。実施形態において、開口部または孔は、多孔性基材の表面の一部上に配置され、多孔性基材の他の一部は、非多孔性テクスチャを有する。
【0029】
他の実施形態において、孔は、インサイチュでの移植の後に形成され得る。インサイチュの孔形成は、任意の適切な方法を用いて実行され得る。いくつかの非限定的例は、接触リソグラフィー、リビングラジカル感光性樹脂(LRPP)システム、塩浸出、それらの組み合わせなどの使用を含む。本開示を読む当業者は、多孔性基材に対して他の孔分布パターンおよび構成を予測する。
【0030】
多孔性基材が繊維質である場合、繊維は、編成または製織に適切なフィラメントまたは糸を含み得るか、または不織材料を製調するために頻繁に用いられるようなステープル繊維であり得る。繊維は、任意の生体親和性材料から作られ得る。したがって、繊維は、天然材料または合成材料から形成され得る。繊維が形成される材料は、生体吸収可能または生体吸収不可能であり得る。天然、合成、生体吸収可能および生体吸収不可能材料の任意の組み合わせが繊維を形成するために用いられ得ることは理解されるべきである。
【0031】
繊維を作製し得る材料のいくつかの非限定的な例としては、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(トリメチレンカーボネート)、ポリ(ジオキサノン)、ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリ(ホスファジン)、ポリエチレンテレフタレート、超高分子量ポリエチレン、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミド、ポリヒドロキシエチルメチルアクリレート(pHEMA)、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアセテート、ポリカプロラクトン、ポリプロピレン、脂肪族ポリエステル、グリセロール、ポリ(アミノ酸)、コポリ(エーテル−エステル)、ポリアルキレンオキサレート、ポリ(サッカリド)、ポリアミド、ポリ(イミノカーボネート)、ポリアルキレンオキサレート、ポリオキサエステル、ポリオルトエステル、ポリホスファゼン、バイオポリマー、ポリマー薬物、およびこれらのコポリマー、ブロックコポリマー、ホモポリマー、ブレンドならびにこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0032】
多孔性基材が繊維質である場合、多孔性基材は、編成技術、製織技術、不織技術、潤紡、エレクトロスピニング、押出、同時押出などを含む繊維質構造体を形成するのに適切な任意の方法を用いて形成され得るが、それらに限定されない。繊維質構造体を作るために適切な技術は、当業者の理解の範囲内である。実施形態において、布地は、米国特許第7,021,086号および第6,443,964号において説明される布地のように、3次元構造を有する。それらの各々の全開示は、参照することによって本明細書において援用される。
【0033】
いくつかの実施形態において、多孔性基材は、酸化セルロースの繊維から作られる。そのような材料は公知であり、商品名SURGICEL(登録商標)の下、市販されている酸化セルロース止血物質材料を含む。酸化セルロース止血物質材料を製調する方法は、当業者の理解の範囲内であり、例えば、米国特許第3,364,200号、第4,626,253号、第5,484,913号および第6,500,777号において開示され、それらの各々の全開示は、参照することによって本明細書において援用される。
【0034】
多孔性基材が発泡体である場合、多孔性基材は、凍結乾燥、つまり組成物を凍らせて乾燥させることを含む、発泡体またはスポンジを形成するのに適切な任意の方法を用いて形成され得るが、それに限定されない。発泡体は、架橋され得るか、非架橋され得、共有結合またはイオン結合を含み得る。発泡体を作るために適切な技術は、当業者の理解の範囲内である。
【0035】
上で言及したが、多孔性基材116は、多孔性基材116に適用される第一のヒドロゲル前駆体112および第二のヒドロゲル前駆体120を有する。用語「第一のヒドロゲル前駆体」および「第二のヒドロゲル前駆体」は、各々、ポリマー、機能性ポリマー、高分子、低分子、または架橋分子(例えば、ヒドロゲル)のネットワークを形成する反応に参加し得る架橋剤を意味する。
【0036】
ある実施形態において、第一のヒドロゲル前駆体112および第二のヒドロゲル前駆体120の各々は、求核性前駆体と求電子性前駆体の両方が架橋反応において使用される限り、官能基の1つのカテゴリーのみ(例えば、求核性基のみまたは求電子性官能基のみのいずれか)を含む。従って、例えば、第一のヒドロゲル前駆体112が求核性官能基(例えば、アミン)を有する場合、第二のヒドロゲル前駆体120は、求電子性官能基(例えば、N−ヒドロキシスクシンイミド)を有し得る。他方で、第一のヒドロゲル前駆体112が求電子性官能基(例えば、スルホスクシンイミド)を有する場合、第二のヒドロゲル前駆体120は、求核性官能基(例えば、アミンまたはチオール)を有し得る。従って、機能性ポリマー(例えば、タンパク質、ポリ(アリルアミン)、スチレンスルホン酸、またはアミン末端を有する二官能性もしくは多官能性のポリ(エチレングリコール)(「PEG」))が使用され得る。
【0037】
第一のヒドロゲル前駆体112および第二のヒドロゲル前駆体120は、生物学的に不活性な水溶性コアを有し得る。このコアが水溶性であるポリマー領域である場合、使用され得る適したポリマーとしては、ポリエーテル(例えば、ポリアルキレンオキシド(例えば、ポリエチレングリコール(「PEG」)、ポリエチレンオキシド(「PEO」)、ポリエチレンオキシド−co−ポリプロピレンオキシド(「PPO」)、co−ポリエチレンオキシドのブロックコポリマーもしくはランダムコポリマー))、およびポリビニルアルコール(「PVA」);ポリ(ビニルピロリジノン)(「PVP」);ポリ(アミノ酸);ポリ(サッカリド)(例えば、デキストラン、キトサン、アルギネート、カルボキシメチルセルロース、酸化されたセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒアルロン酸)、ならびにタンパク質(例えば、アルブミン、コラーゲン、カゼイン、およびゼラチン)が挙げられる。ポリエーテル、より特定すると、ポリ(オキシアルキレン)またはポリ(エチレングリコール)すなわちポリエチレングリコールが、特に有用である。分子の性質としてコアが小さい場合、種々の親水性官能基のうちの任意のものが、第一のヒドロゲル前駆体112および第二のヒドロゲル前駆体120を水溶性にするために使用され得る。例えば、ヒドロキシル、アミン、スルホネートおよび/またはカルボキシレートなどの官能基(これらは、水溶性である)が、前駆体を水溶性にするために使用され得る。さらなる例としては、スベリン酸(subaric acid)のN−ヒドロキシスクシンイミド(「NHS」)エステルは、水に不溶性であるが、そのスクシンイミド環にスルホネート基を付加させことによって、スベリン酸のNHSエステルは、アミン基に対する反応性に影響を与えることなく、水溶性にされ得る。
【0038】
第一および第二のヒドロゲル前駆体112、120は、多孔性基材116に当業者の理解の範囲内の任意の適切な方法を用いて適用され得る。例えば、第一および第二のヒドロゲル前駆体112、120は、多孔性基材116を形成する前に多孔性基材116に組み込まれ得る。別の非限定的例において、第一または第二のヒドロゲル前駆体112、120は、多孔性基材116の孔において位置決めされ得るか、または多孔性基材116の表面上へ位置決めされ得、基材の形成が続く。さらなる実施形態において、多孔性基材116は、第一のヒドロゲル前駆体112の適用の前につや出しされ得、それによって、第一または第二のヒドロゲル前駆体112、120がつや出し処理によって作られた基材上の開口部の中へ貫通することを可能にする。
【0039】
他の実施形態において、第一または第二のヒドロゲル前駆体は、止血パッチを形成する能力を有する任意の濃度、寸法および構成で基材に適用されるコーティングの形態であり得る。コーティングは、非多孔性層または多孔性層を形成し得る。実施形態において、第一および第二のヒドロゲル前駆体のうちの少なくとも1つは、架橋剤である。実施形態において、第一および第二のヒドロゲル前駆体のうちの少なくとも1つは、高分子であり、本明細書において「機能性ポリマー」と呼ばれ得る。
【0040】
第一および第二のヒドロゲル前駆体の各々は、多機能であり、これは、2つ以上の求電子性または求核性官能基を含むことによって、例えば、第一のヒドロゲル前駆体上の求核性官能基が共有結合を形成するために第二のヒドロゲル前駆体上の求電子性官能基と反応し得ることを意味している。第一または第二のヒドロゲル前駆体のうちの少なくとも1つは、3つ以上の官能基を有しており、求電子性−求核性反応の結果として、前駆体が結合することによって架橋ポリマー生成物を形成する。
【0041】
実施形態において、トリリジンのような多機能求核性ポリマーが第一のヒドロゲル前駆体として用いられ得、複数のNHS基によって官能化された多腕PEGのような多機能求電子性ポリマーは、第二のヒドロゲル前駆体として用いられ得る。複数のNHS基によって官能化された多腕PEGは、例えば、4つ、6つまたは8つの腕を有し得、約5,000から約25,000の分子量を有し得る。適切な第一および第二のヒドロゲル前駆体の他の例は、米国特許第6,152,943号;第6,165,201号;第6,179,862号;第6,514,534号;第6,566,406号;第6,605,294号;第6,673,093号;第6,703,047号;第6,818,018号;第7,009,034号;および第7,347,850号において開示され、それらの各々の全開示は、参照することによって本明細書において援用される。
【0042】
本開示は、止血パッチに関し得るが、任意の外科手術パッチが用いられ得る。止血パッチは、任意のサイズおよび寸法であり得る。実施形態において、パッチは、腹腔鏡配備デバイスにおいて移送される能力を有し得るか、または開放外科手術において導入される能力を有し得る。実施形態において、パッチは、さまざまな形状およびサイズであり得ることが予測されるが、実施形態において、止血パッチは約2平方インチであり得る。さらに、パッチを形成する際に用いられる基材は、「多孔性」として説明されるが、基材は、さまざまな実施形態において多孔性または非多孔性であり得る。
【0043】
出血している組織の部位へ適用すると、止血パッチは該組織の止血に影響し得る。本明細書において用いられた場合、用語「止血」は、出血の停止を意味する。いずれの理論に限定されることなく、止血パッチの止血効果は、内因子と外因子との両方に起因する。実施形態において、基材は、内在性止血効果を提供する止血物質を含み得る。他の実施形態において、ヒドロゲル前駆体間の架橋は、物理的な関門を作り、それによって、外在的止血効果を提供する。
【0044】
止血パッチが適用された部位において、約2分未満で止血が生じ得る。上で述べたように、例えば、負傷した組織または出血している組織のような組織に接触すると、止血パッチは、間質液および生理的流体(例えば、血液、リンパ液など)に浸り、第一および第二のヒドロゲル前駆体が流体によって混合される。止血パッチが止血が必要な場所における使用の前に流体を吸収するのを妨げるために、止血パッチは、適用が必要とされるときまで包装の中に保持または密閉される。
【0045】
図10において見られるように、使用中、止血パッチ110は、第二のヒドロゲル前駆体120が適用され、組織130により近い本体111の第二の位置と、第一のヒドロゲル前駆体112が適用され、組織130からより遠くに配置される第一の位置とに配向される。出血している組織130に接触すると、止血パッチ110は、生理的流体または血液132に浸り、第二のヒドロゲル前駆体120を有する第二の部分は、流体または血液132によって溶解される。流体または血液132は、毛管作用で止血パッチ110の本体111の中へ運ばれるか、またはわたって移動するので、流体または血液は、第一のヒドロゲル前駆体112が適用される第一の部分へ到達するのに十分に、溶解された第二のヒドロゲル前駆体120を本体111を沿って搬送し、それによって、第一および第二のヒドロゲル前駆体112、120の間の架橋反応を始める。この点において、図11において見られるように、次いで、第一および第二のヒドロゲル前駆体112、120は、生体親和性架橋材料134を形成するように反応し、それによって、組織130の止血を助ける。
【0046】
使用において、本開示の止血パッチを用いる看護士または外科医のような個人は、パッチを所望のサイズおよび形状に切断することを望み得る。ある形状に対して、これは難しく、時間がかかることが分かり得、不完全な切断は、過剰な材料が切断され、そのため止血物質と組織表面との間に不十分な接触があるという継続した出血、過少な材料が取り除かれる脈管狭窄、または放棄されなければならない損傷を受けたパッチにつながり得る。
【0047】
したがって、実施形態において、本開示の止血パッチは、脈管吻合への適用のために、実施形態におけるスターパターンのような適切なパターンを形成するように、止血パッチを切断することを可能にし得る切断装置(本明細書における実施形態において切断テンプレートと時に呼ばれる)と共に提供され得る。例えば、図12A〜図12Cにおいて明記されるように、上面200および底面210部分を有するテンプレートが提供される。使用において、テンプレートは、上面200を物理的に底面210から分離することによって開かれる。止血パッチ(示されていない)は、底面210に設置され、次いで、上面200が底面210に留め金、スナップ、(ツイストのような)締まりばめおよび/またはちょうつがいのような物理的手段、または磁石を含む他の手段、それらの組み合わせなどを含むいくつかの手段によって取り付けられる。図12Aにおいて見られるように、上面200は、スターパターンの形状に切断された狭いスリット220を有し、上面200は、図12Bにおいて明記される上面200の側面図において描写されるように、細くあり得る。スリット220は、メスの刃あるいはいくつかの類似するナイフまたは切断デバイスが開口部を通過することを可能にするためにちょうど十分に広く、それによって、メスの刃が止血パッチを切断することを可能にする。図12Cにおいて見られるように、テンプレートの底面210は、止血パッチを適所に保ち、止血パッチをテンプレートの上面200の下に中央に置く凹所領域230を有する。さらに、テンプレートの底面210は、上面200におけるスターパターンに対応するスターンパターンを有し、テンプレートの上面200に含まれるスリット220よりも広い開口部240を有する。テンプレートの底面210における開口部240は、メスの刃が止血パッチおよびテンプレートを完全に貫通することを可能にし、さらに、止血パッチに十分な支持を提供する。パターンが止血パッチにおいて切断されると、上面200は底面210から再び取り外され、その時点でスターパターンを有している切断されたパッチがそこかれ取り外される。
【0048】
他の実施形態において、図13Aおよび図13Bにおいて描写されるように、上面300は、ちょうつがい350によって底面310に接続され得る。上面300は、スリット320を有し、底面310は、開口部340を有する。止血パッチ(示されていない)は、底面310の凹所部分330に設置され得ることによって、パッチをその中において中央に置く。止血パッチを底面310の凹所部分330に設置した後に、次いで、上面300が閉じられ、それによって、止血パッチを適所に堅く保つ。次いで、看護士または外科医のような個人がメスあるいはいくつかの類似するナイフまたは切断デバイスを含む刃を上面300におけるスリット320に通し得、底面310における開口部340を通過し、それによって、止血パッチにおけるスターパターンを切断する。次いで、上面300が開かれ、その時点でスターパターンを有している切断された止血パッチがテンプレートから取り外される。
【0049】
実施形態において、個人の指を切断ゾーンから離しておく間に個人がテンプレートを保つことを可能にするハンドルまたは他の類似領域(示されていない)をテンプレートは有し得る。
【0050】
本開示のテンプレートは、手術室における看護士または外科医を含む個人が必要に応じて、本開示の止血パッチにおけるスターパターンを切断することを可能にする。テンプレートは小さく、費用が安く、使用が容易である。
【0051】
上の説明は、スターパターンを有するテンプレートに関し、したがって、同じスターパターンを有する止血パッチの形成を可能にするが、本開示に従った使用に対するテンプレートは、任意の他の所望のパターン(示されていない)を上面200および/または300(底面210および/または310における対応するパターンと共に)を有し、それによって、個人が本開示の止血パッチを所望のパターンに切断することを可能にする。適切なパターンは、例えば、少なくとも部分的に長方形パッチを分割する細長い長手方向スリットまたはスリットがパッチの本体内で終わる円形開口部と共に上で説明されたような細長いスリットを含む、改変された鍵穴のようなパターンを含む。
【0052】
図14Aおよび図14Bは、少なくとも部分的にパッチ410を分割する細長い長手方向スリット412を有する本開示の止血パッチ410を描写する。長手方向スリットは、止血パッチ10に関して上で説明された長手方向スリット12と同じであり得る。図14Aにおいて見られるように、実施形態において、長手方向スリット412は、止血パッチ410の縁から止血パッチ410の本体内の点まで延在し得る。図14Bは、止血パッチ410を描写し、長手方向スリット412は、引っ込められるか、または折り返されることによって引っ込み可能フラップ432または434を形成する。
【0053】
図15Aおよび図15Bは、少なくとも部分的にパッチ510を分割する細長い長手方向スリット512を有する本開示の止血パッチ510を描写する。長手方向スリットは、止血パッチ10に関して上で説明された長手方向スリット12と同じであり得る。図15Aにおいて見られるように、長手方向スリット512は、パッチ510の縁からパッチ510の本体の中へ延在し、円形開口部560において終わる。したがって、止血パッチ510は、実施形態において、鍵穴構成を有しているといえ得る。図15Bは、止血パッチ510を描写し、長手方向スリット512は、引っ込められるか、または折り返されることによって引っ込み可能フラップ532および534を形成する。
【0054】
さらに、止血パッチは、フィラメントまたは繊維上にコーティングされ得るか、または本開示の止血パッチを形成するために(例えば、合成または押出中に)用いられる繊維またはフィラメントの中に浸透され得る可塑剤、酸化防止剤、染料、賦形剤、治療薬など、およびそれらの組み合わせのような生物学的に容認可能な添加剤を含み得る。
【0055】
治療剤としては、薬物、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、多糖類、ムテイン、免疫グロブリン、抗体、サイトカイン(例えば、リンフォカイン、モノカイン、ケモカイン)、血液凝固因子(blood clotting factor)、造血因子、インターロイキン(1〜18)、インターフェロン(β−IFN、α−IFNおよびγ−IFN)、エリトロポイエチン、ヌクレアーゼ、腫瘍壊死因子、コロニー刺激因子(例えば、GCSF、GM−CSF、MCSF)、インスリン、抗腫瘍薬および腫瘍抑制薬、血液タンパク質、フィブリン、トロンビン、フィブリノゲン、合成トロンビン、合成フィブリン、合成フィブリノゲン、ゴナドトロピン(例えば、FSH、LH、CGなど)、ホルモンおよびホルモンアナログ(例えば、成長ホルモン、黄体形成ホルモン放出因子)、ワクチン(例えば、腫瘍性抗原、細菌性抗原およびウィルス性抗原);ソマトスタチン;抗原;血液凝固因子(blood coagulation factor);成長因子、増殖因子(例えば、神経成長因子、インスリン様増殖因子);骨形成タンパク質(bone morphogenic protein)、TGF−β、タンパク質阻害剤、タンパク質アンタゴニスト、およびタンパク質アゴニスト;核酸、例えばアンチセンス分子、DNA、RNA、RNAi;オリゴヌクレオチド;ポリヌクレオチド;細胞、ウィルス、およびリボザイムが挙げられるが、これらに限定されない。
【0056】
ある実施形態において、治療剤は、以下の薬物(薬物の組み合わせおよび薬物の代替的な形態(例えば、代替的な塩形態、遊離酸形態、遊離塩基形態、プロドラッグおよび水和物)を含む)のうちの少なくとも1つを含有し得る:鎮痛薬/解熱薬(例えば、アスピリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、ナプロキセンナトリウム、ブプレノルフィン、塩酸プロポキシフェン、プロポキシフェンナプシレート、塩酸メペリジン、塩酸ヒドロモルホン、モルヒネ、オキシコドン、コデイン、酒石酸水素ジヒドロコデイン、ペンタゾシン、酒石酸水素ヒドロコドン、レボルファノール、ジフルニサル、サリチル酸トロラミン、塩酸ナルブフィン、メフェナム酸、ブトルファノール、サリチル酸コリン、ブタルビタール、クエン酸フェニルトロキサミン、クエン酸ジフェンヒドラミン、メトトリメプラジン、塩酸シンナメドリン、およびメプロバメート);ぜん息治療薬(例えば、ケトチフェンおよびトラキサノクス);抗生物質(例えば、ネオマイシン、ストレプトマイシン、クロラムフェニコール、セファロスポリン、アンピシリン、ペニシリン、テトラサイクリン、およびシプロフロキサシン);抗うつ薬(例えば、ネオパム、オキシペルチン、アモキサピン、トラゾドン、アミトリプチリン、マプロチリン、フェネルジン、デシプラミン、ノルトリプチリン、トラニルシプロミン、フルオキセチン、ドキセピン、イミプラミン、イミプラミンパモエート、イソカルボキサジド、トリミプラミン、およびプロトリプチリン);抗糖尿病薬(例えば、ビグアナイド類およびスルホニル尿素誘導体類);抗真菌薬(例えば、グリセオフルビン、ケトコナゾール、イトラコナゾール(itraconizole)、アンホテリシンB、ナイスタチン、およびカンジシジン);抗高血圧薬(例えば、プロプラノロール(propanolol)、プロパフェノン、オキシプレノロール(oxyprenolol)、ニフェジピン、レセルピン、トリメタファン、フェノキシベンザミン、塩酸パルジリン、デセルピジン、ジアゾキシド、硫酸グアネチジン(guanethidine monosulfate)、ミノキシジル、レシンナミン、ニトロプルシドナトリウム、インドジャボク(rauwolfia serpentina)、アルセロキシロン、およびフェントラミン);抗炎症薬(例えば、(非ステロイド性)インドメタシン、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、ナプロキセン、イブプロフェン、ラミフェナゾン、ピロキシカム、(ステロイド性)コルチゾン、デキサメタゾン、フルアザコート、セレコキシブ、ロフェコキシブ、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、およびプレドニゾン);抗新生物薬(例えば、シクロホスファミド、アクチノマイシン、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、マイトマイシン、メトトレキサート、フルオロウラシル、ゲムシタビン、カルボプラチン、カルムスチン(BCNU)、メチル−CCNU、シスプラチン、エトポシド、カンプトテシンおよびその誘導体、フェネステリン、パクリタキセルおよびその誘導体、ドセタキセルおよびその誘導体、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ゴセレリン、ロイプロリド、タモキシフェン、インターフェロンα、レチノイン酸(ATRA)、ナイトロジェンマスタードアルキル化剤、ならびにピポスルファン);抗不安薬(例えば、ロラゼパム、ブスピロン、プラゼパム、クロルジアゼポキシド、オキサゼパム、クロラゼペート二カリウム塩、ジアゼパム、ヒドロキシジンパモエート、塩酸ヒドロキシジン、アルプラゾラム、ドロペリドール、ハラゼパム、クロルメザノン、およびダントロレン);免疫抑制薬(例えば、シクロスポリン、アザチオプリン、ミゾリビン、およびFK506(タクロリムス));抗片頭痛薬(例えば、エルゴタミン、プロプラノロール(propanolol)、ムチン酸イソメテプテン(isometheptene mucate)、およびジクロラルフェナゾン);鎮静薬/催眠薬(例えば、バルビツール酸類(例えば、ペントバルビタール、ペントバルビタールおよびセコバルビタール);およびベンゾジアゼピン(benzodiazapine)類(例えば、塩酸フルラゼパム、トリアゾラムおよびミダゾラム));抗狭心症薬(例えば、β−アドレナリン遮断薬;カルシウムチャネル遮断薬(例えば、ニフェジピン、およびジルチアゼム);およびニトレート類(例えば、ニトログリセリン、イソソルビドジニトレート、ペンタエリスリトールテトラニトレート(pentearythritol tetranitrate)、およびエリトリチルテトラニトレート);抗精神病薬(例えば、ハロペリドール、コハク酸ロクサピン、塩酸ロクサピン、チオリダジン、塩酸チオリダジン、チオチキセン、フルフェナジン、デカン酸フルフェナジン、エナント酸フルフェナジン、トリフルオペラジン、クロルプロマジン、パーフェナジン、クエン酸リチウム、およびプロクロルペラジン);抗躁病薬(例えば、炭酸リチウム);抗不整脈薬(例えば、ブレチリウムトシレート、エスモロール、ベラパミル、アミオダロン、エンカイニド、ジゴキシン、ジギトキシン、メキシレチン、リン酸ジソピラミド、プロカインアミド、硫酸キニジン、グルコン酸キニジン、ポリガラクツロン酸キニジン、酢酸フレカイニド、トカイニド、およびリドカイン);抗関節炎薬(例えば、フェニルブタゾン、スリンダク、ペニシラミン(penicillanine)、サルサラート、ピロキシカム、アザチオプリン、インドメタシン、メクロフェナメート(meclofenamate)、金チオリンゴ酸ナトリウム、ケトプロフェン、オーラノフィン、金チオグルコース、およびトルメチンナトリウム);抗痛風薬(例えば、コルヒチン、およびアロプリノール);抗血液凝固薬(例えば、ヘパリン、ヘパリンナトリウム、およびワルファリンナトリウム);血栓溶解薬(例えば、ウロキナーゼ、ストレプトキナーゼ、およびアルテプラーゼ);抗線維素溶解薬(例えば、アミノカプロン酸);血液レオロジー剤(例えば、ペントキシフィリン);抗血小板薬(例えば、アスピリン);抗痙攣薬(例えば、バルプロ酸、ジバルプロックスナトリウム、フェニトイン、フェニトインナトリウム、クロナゼパム、プリミドン、フェノバルビタール(phenobarbitol)、カルバマゼピン、アモバルビタールナトリウム、メトスクシミド、メタルビタール、メフォバルビタール、メフェニトイン、フェンスクシミド、パラメタジオン、エトトイン、フェナセミド、セコバルビタールナトリウム(secobarbitol sodium)、クロラゼペート二カリウム塩、およびトリメタジオン);抗パーキンソン病薬(例えば、エトスクシミド);抗ヒスタミン薬/かゆみ止め薬(例えば、ヒドロキシジン、ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、マレイン酸ブロムフェニルアミン、塩酸シプロヘプタジン、テルフェナジン、フマル酸クレマスチン、トリプロリジン、カルビノキサミン、ジフェニルピラリン、フェニンダミン、アザタジン、トリペレナミン、マレイン酸d−クロルフェニラミン、およびメトジラジン);カルシウム調節に有用な薬剤(例えば、カルシトニン、および副甲状腺ホルモン);抗菌薬(例えば、硫酸アミカシン、アズトレオナム、クロラムフェニコール、パルミチン酸クロラムフェニコール(chloramphenicol palirtate)、シプロフロキサシン、クリンダマイシン、パルミチン酸クリンダマイシン、リン酸クリンダマイシン、メトロニダゾール、塩酸メトロニダゾール、硫酸ゲンタマイシン、塩酸リンコマイシン、硫酸トブラマイシン、塩酸バンコマイシン、硫酸ポリミキシンB、コリスチンメタナトリウム、および硫酸コリスチン);抗ウィルス薬(例えば、インターフェロンα、βまたはγ、ジドブジン、塩酸アマンタジン、リバビリン、およびアシクロビル);抗微生物薬(例えば、セファロスポリン類(例えば、セファゾリンナトリウム、セフラジン、セファクロル、セファピリンナトリウム、セフチゾキシムナトリウム、セフォペラゾンナトリウム、セフォテタン二ナトリウム、セフロキシム アキセチル(cefuroxime e azotil)、セフォタキシムナトリウム、セファドロキシル一水和物、セファレキシン、セファロチンナトリウム、塩酸セファレキシン一水和物、セファマンドールナフテート(nafate)、セフォキシチンナトリウム、セフォニシドナトリウム、セフォラニド、セフトリアキソンナトリウム、セフタジジム、セファドロキシル、セフラジンおよびセフロキシムナトリウム);ペニシリン類(例えば、アンピシリン、アモキシシリン、ベンザチンペニシリンG、シクラシリン、アンピシリンナトリウム、ペニシリンGカリウム、ペニシリンVカリウム、ピペラシリンナトリウム、オキサシリンナトリウム、塩酸バカンピシリン、クロキサシリンナトリウム、チカルシリン二ナトリウム、アゾロシリンナトリウム、カルベニシリンインダニルナトリウム、ペニシリンGプロカイン、メチシリンナトリウムおよびナフシリンナトリウム);エリスロマイシン類(例えば、エチルコハク酸エリスロマイシン、エリスロマイシン、エリスロマイシンエストレート、ラクトビオン酸エリスロマイシン、ステアリン酸エリスロマイシンおよびエチルコハク酸エリスロマイシン);およびテトラサイクリン類(例えば、塩酸テトラサイクリン、ドキシサイクリンハイクラート(doxycycline hyclate)および塩酸ミノサイクリン、アジスロマイシン、クラリスロマイシン));抗感染症薬(例えば、GM−CSF);気管支拡張薬(例えば、交感神経作用薬(例えば、塩酸エピネフリン、硫酸メタプロテレノール、硫酸テルブタリン、イソエタリン、メシル酸イソエタリン、塩酸イソエタリン、硫酸アルブテロール、アルブテロール、ビトルテロルメシレート、塩酸イソプレテレノール、硫酸テルブタリン、酒石酸水素エピネフリン、硫酸メタプロテレノール、およびエピネフリン);抗コリン作用薬(例えば、臭化イプラトロピウム);キサンチン類(例えば、アミノフィリン、ジフィリン、硫酸メタプロテレノール、およびアミノフィリン);肥満細胞安定化剤(例えば、クロモリンナトリウム);吸入用コルチコステロイド(例えば、二プロピオン酸ベクロメタゾン(BDP)および二プロピオン酸ベクロメタゾン一水和物);サルブタモール;臭化イプラトロピウム;ブデソニド;ケトチフェン;サルメテロール;キシナホエート;硫酸テルブタリン;トリアムシノロン;テオフィリン;ネドクロミルナトリウム;硫酸メタプロテレノール;アルブテロール;フルニソリド;プロピオン酸フルチカゾン);ステロイド化合物およびホルモン(例えば、アンドロゲン類(例えば、ダナゾール、テストステロンシピオネート、フルオキシメステロン、エチルテストステロン、エナント酸テストステロン、メチルテストステロン);エストロゲン類(例えば、エストラジオール、エストロピペート(estropipate)、および抱合卵胞ホルモン);プロゲスチン類(例えば、酢酸メトキシプロゲステロン、および酢酸ノルエチンドロン);コルチコステロイド類(例えば、トリアムシノロン、ベタメタゾン、リン酸ベタメタゾンナトリウム、デキサメタゾン、リン酸デキサメタゾンナトリウム、酢酸デキサメタゾン、プレドニゾン、酢酸メチルプレドニゾロン懸濁物、トリアムシノロンアセトニド、メチルプレドニゾロン、リン酸プレドニゾロンナトリウム、コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム、コハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム、トリアムシノロンヘキサセトニド、ヒドロコルチゾン、ヒドロコルチゾンシピオネート、プレドニゾロン、酢酸フルドロコルチゾン、酢酸パラメタゾン、プレドニゾロンテブテート、酢酸プレドニゾロン、リン酸プレドニゾロンナトリウム、およびコハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム;および甲状腺ホルモン(例えば、レボチロキシンナトリウム);
血糖降下薬(例えば、ヒトインスリン、精製ウシインスリン、精製ブタインスリン、グリブリド、クロルプロパミド、グリピジド、トルブタミド(tolbutarnide)、およびトラザミド);高脂質血症治療薬(例えば、クロフィブレート、デキストロサイロキシンナトリウム、プロブコール、プラバスタチン(pravastitin)、アトルバスタチン、ロバスタチン、およびナイアシン);タンパク質(例えば、DNase、アルギナーゼ、スーパーオキシドジスムターゼ、およびリパーゼ);核酸(例えば、治療に有用な任意のタンパク質(例えば、本明細書に記載される任意のタンパク質が挙げられる)をコードするセンスまたはアンチセンス核酸);赤血球生成刺激に有用な薬剤(例えば、エリトロポイエチン);抗潰瘍/抗逆流剤(例えば、ファモチジン、シメチジン、および塩酸ラニチジン);制吐剤/鎮吐剤(例えば、塩酸メクリジン、ナビロン、プロクロルペラジン、ジメンヒドリネート、塩酸プロメタジン、チエチルペラジン、およびスコポラミン)。ならびに本明細書中に記載される組成物および方法において有用な他の薬物としては、ミトーテン、ハロニトロソ尿素、アントラサイクリン(anthrocyclines)、エリプチシン(ellipticine)、セフトリアキソン、ケトコナゾール、セフタジジム、オキサプロジン、アルブテロール、バラシクロビル、尿性卵胞性刺激ホルモン、ファムシクロビル、フルタミド、エナラプリル、メトホルミン(mefformin)、イトラコナゾール、ブスピロン、ガバペンチン、ホシノプリル、トラマドール、アカルボース、ロラゼパム、ホリトロピン、グリピジド、オメプラゾール、フルオキセチン、リシノプリル、トラマドール(tramsdol)、レボフロキサシン、ザフィルルーカスト、インターフェロン、成長ホルモン、インターロイキン、エリトロポイエチン、顆粒球刺激因子、ニザチジン、ブプロピオン、ペリンドプリル、エルブミン(erbumine)、アデノシン、アレンドロネート、アルプロスタジル、ベナゼプリル、ベタキソロール、硫酸ブレオマイシン、デキスフェンフルラミン、ジルチアゼム、フェンタニル、フレカイニド、ゲムシタビン、酢酸グラチラマー(glatiramer acetate)、グラニセトロン、ラミブジン、マンガフォジピール三ナトリウム(mangafodipir trisodium)、メサラミン、フマル酸メトプロロール、メトロニダゾール、ミグリトール、モエキシプリル(moexiprill)、モンテルカスト、酢酸オクトレオチド、オロパタジン、パリカルシトール(paricalcitol)、ソマトロピン、コハク酸スマトリプタン(sumatriptan succinate)、タクリン、ベラパミル、ナブメトン、トロバフロキサシン(trovafloxacin)、ドラセトロン(dolasetron)、ジドブジン、フィナステリド、トブラマイシン、イスラジピン、トルカポン(tolcapone)、エノキサパリン、フルコナゾール、ランソプラゾール、テルビナフィン、パミドロネート、ジダノシン、ジクロフェナク、シサプリド、ベンラファキシン、トログリタゾン、フルバスタチン、ロサルタン、イミグルセラーゼ、ドネペジル、オランザピン、バルサルタン、フェキソフェナジン、カルシトニン、および臭化イプラトロピウムが挙げられる。いくつかの実施形態において、治療剤は水溶性であり得る。いくつかの実施形態において、治療剤は水溶性でなくともよい。
【0057】
ある実施形態において、上記治療剤は、ある溶液中の本開示の止血用パッチに利用され得る。治療剤が水溶性である場合、水は当該溶液を形成するための溶媒として使用され得る。使用され得る他の溶媒としては、極性溶媒および非極性溶媒が挙げられ、この極性溶媒および非極性溶媒としては、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール)、塩素化炭化水素(例えば、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン)、および脂肪族炭化水素(例えば、ヘキサン、ヘプタン、酢酸エチル)など、ならびにこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0058】
さまざまな改変が本明細書において開示された実施形態になされ得ることが理解される。そのため、上の説明は、限定的と解釈されるべきではなく、好ましい実施形態の例示に過ぎないと解釈されるべきである。当業者は、本開示の範囲および精神内で他の改変を予測する。そのような改変およびバリエーションは、以下の請求項の範囲内にあることが意図される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
切断テンプレートであって、
該切断テンプレートは、
上面部分であって、該上面部分は、少なくとも1つのスリットを有し、該少なくとも1つのスリットは、所望のパターンを形成する、上面部分と、
底面部分であって、該底面部分は、開口部を有し、該開口部は、該上面部分のパターンに対応し、該底面部分は、凹所領域をさらに含み、該凹所領域は、該凹所領域内に外科手術パッチを保つことが可能である、底面部分と、
該上面部分を該底面部分に接続する手段と
を含む、切断テンプレート。
【請求項2】
前記上面部分を前記底面部分に接続する手段は、留め金、スナップ、ちょうつがい、締まりばめ、ヒンジ、磁石およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項1に記載の切断テンプレート。
【請求項3】
前記上面部分および前記底面部分は、互いにちょうつがいによって接続される、請求項1に記載の切断テンプレート。
【請求項4】
前記底面部分における開口部は、前記上面部分における前記少なくとも1つのスリットよりも広い、請求項1に記載の切断テンプレート。
【請求項5】
前記上面部分における前記少なくとも1つのスリットおよび前記底面部分における前記開口部は、止血パッチを形成する能力を有するパターンにあり、該止血パッチは、スターを含む形状を有する、請求項1に記載の切断テンプレート。
【請求項6】
前記上面部分における前記少なくとも1つのスリットおよび前記底面部分における前記開口部は、止血パッチを形成する能力を有するパターンにあり、該止血パッチは、長方形パッチを含む形状を有し、該長方形パッチは、細長い長手方向スリットを有し、該細長い長手方向スリットは、該パッチの縁から延在し、少なくとも部分的に該パッチを分割する、請求項1に記載の切断テンプレート。
【請求項7】
前記上面部分における前記少なくとも1つのスリットおよび前記底面部分における前記開口部は、止血パッチを形成する能力を有するパターンにあり、該止血パッチは、長方形パッチを含む形状を有し、該長方形パッチは、細長い長手方向スリットを有し、該細長い長手方向スリットは、該パッチの縁から延在し、該パッチ内の円形開口部において終わる、請求項1に記載の切断テンプレート。
【請求項8】
ハンドルをさらに含む、請求項1に記載の切断テンプレート。
【請求項9】
切断テンプレートであって、
該切断テンプレートは、
上面部分であって、該上面部分は、スターパターンを形成するスリットを有する、上面部分と、
底面部分であって、該底面部分は、開口部を有し、該開口部は、該上面部分内に存在する該スターパターンに対応し、該底面部分は、凹所領域をさらに含み、該凹所領域は、該凹所領域の中に外科手術パッチを保つことが可能である、底面部分と、
該上面部分を該底面部分に接続する手段と
を含む、切断テンプレート。
【請求項10】
前記上面部分を前記底面部分に接続する手段は、留め金、スナップ、ちょうつがい、締まりばめ、ヒンジ、磁石およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項9に記載の切断テンプレート。
【請求項11】
前記上面部分および前記底面部分は、互いにちょうつがいによって接続される、請求項9に記載の切断テンプレート。
【請求項12】
前記底面部分における前記開口部は、前記上面部分における前記スリットよりも広い、請求項9に記載の切断テンプレート。
【請求項13】
ハンドルをさらに含む、請求項9に記載の切断テンプレート。
【請求項14】
切断テンプレート、底面部分および手段を提供することであって、該切断テンプレートは、上面部分を含み、該上面部分は、所望のパターンを形成する少なくとも1つのスリットを有し、該底面部分は、開口部を有し、該開口部は、該上面部分に存在する該少なくとも1つのスリットに対応し、該手段は、該上面部分を該底面部分に接続し、該底面部分は、凹所領域をさらに含み、該凹所領域は、該凹所領域の中に外科手術パッチを保つ能力を有する、ことと、
外科手術パッチを該底面部分における該凹所領域の中へ導入することと、
切断デバイスを該上面部分における該少なくとも1つのスリット、該外科手術パッチおよび該底面部分における該開口部へ通すことによって、該外科手術パッチを該少なくとも1つのスリットおよび開口部のパターンに切断する、ことと、
該テンプレートの該上面部分を該テンプレートの該底面部分から取り外すことと、
該パターンを有する該外科手術パッチを該切断テンプレートから取り外すことと
を含む、方法。
【請求項15】
前記上面部分を前記底面部分に接続する手段は、留め金、スナップ、ちょうつがい、締まりばめ、ヒンジ、磁石およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記上面部分および前記底面部分は、互いにちょうつがいによって接続される、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記底面部分における開口部は、前記上面部分における前記少なくとも1つのスリットより広い、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記上面部分における前記少なくとも1つのスリットおよび前記底面部分における前記開口部は、止血パッチを形成する能力を有するパターンにあり、該止血パッチは、スターを含む形状を有する、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記上面部分における前記少なくとも1つのスリットおよび前記底面部分における前記開口部は、止血パッチを形成する能力を有するパターンにあり、該止血パッチは、長方形パッチを含む形状を有し、該長方形パッチは、細長い長手方向スリットを有し、該細長い長手方向スリットは、該パッチの縁から延在し、少なくとも部分的に該パッチを分割する、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記上面部分における前記少なくとも1つのスリットおよび前記底面部分における前記開口部は、止血パッチを形成する能力を有するパターンにあり、該止血パッチは、長方形パッチを含む形状を有し、該長方形パッチは、細長い長手方向スリットを有し、該細長い長手方向スリットは、該パッチの縁から延在し、該パッチ内の円形開口部において終わる、請求項14に記載の方法。
【請求項1】
切断テンプレートであって、
該切断テンプレートは、
上面部分であって、該上面部分は、少なくとも1つのスリットを有し、該少なくとも1つのスリットは、所望のパターンを形成する、上面部分と、
底面部分であって、該底面部分は、開口部を有し、該開口部は、該上面部分のパターンに対応し、該底面部分は、凹所領域をさらに含み、該凹所領域は、該凹所領域内に外科手術パッチを保つことが可能である、底面部分と、
該上面部分を該底面部分に接続する手段と
を含む、切断テンプレート。
【請求項2】
前記上面部分を前記底面部分に接続する手段は、留め金、スナップ、ちょうつがい、締まりばめ、ヒンジ、磁石およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項1に記載の切断テンプレート。
【請求項3】
前記上面部分および前記底面部分は、互いにちょうつがいによって接続される、請求項1に記載の切断テンプレート。
【請求項4】
前記底面部分における開口部は、前記上面部分における前記少なくとも1つのスリットよりも広い、請求項1に記載の切断テンプレート。
【請求項5】
前記上面部分における前記少なくとも1つのスリットおよび前記底面部分における前記開口部は、止血パッチを形成する能力を有するパターンにあり、該止血パッチは、スターを含む形状を有する、請求項1に記載の切断テンプレート。
【請求項6】
前記上面部分における前記少なくとも1つのスリットおよび前記底面部分における前記開口部は、止血パッチを形成する能力を有するパターンにあり、該止血パッチは、長方形パッチを含む形状を有し、該長方形パッチは、細長い長手方向スリットを有し、該細長い長手方向スリットは、該パッチの縁から延在し、少なくとも部分的に該パッチを分割する、請求項1に記載の切断テンプレート。
【請求項7】
前記上面部分における前記少なくとも1つのスリットおよび前記底面部分における前記開口部は、止血パッチを形成する能力を有するパターンにあり、該止血パッチは、長方形パッチを含む形状を有し、該長方形パッチは、細長い長手方向スリットを有し、該細長い長手方向スリットは、該パッチの縁から延在し、該パッチ内の円形開口部において終わる、請求項1に記載の切断テンプレート。
【請求項8】
ハンドルをさらに含む、請求項1に記載の切断テンプレート。
【請求項9】
切断テンプレートであって、
該切断テンプレートは、
上面部分であって、該上面部分は、スターパターンを形成するスリットを有する、上面部分と、
底面部分であって、該底面部分は、開口部を有し、該開口部は、該上面部分内に存在する該スターパターンに対応し、該底面部分は、凹所領域をさらに含み、該凹所領域は、該凹所領域の中に外科手術パッチを保つことが可能である、底面部分と、
該上面部分を該底面部分に接続する手段と
を含む、切断テンプレート。
【請求項10】
前記上面部分を前記底面部分に接続する手段は、留め金、スナップ、ちょうつがい、締まりばめ、ヒンジ、磁石およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項9に記載の切断テンプレート。
【請求項11】
前記上面部分および前記底面部分は、互いにちょうつがいによって接続される、請求項9に記載の切断テンプレート。
【請求項12】
前記底面部分における前記開口部は、前記上面部分における前記スリットよりも広い、請求項9に記載の切断テンプレート。
【請求項13】
ハンドルをさらに含む、請求項9に記載の切断テンプレート。
【請求項14】
切断テンプレート、底面部分および手段を提供することであって、該切断テンプレートは、上面部分を含み、該上面部分は、所望のパターンを形成する少なくとも1つのスリットを有し、該底面部分は、開口部を有し、該開口部は、該上面部分に存在する該少なくとも1つのスリットに対応し、該手段は、該上面部分を該底面部分に接続し、該底面部分は、凹所領域をさらに含み、該凹所領域は、該凹所領域の中に外科手術パッチを保つ能力を有する、ことと、
外科手術パッチを該底面部分における該凹所領域の中へ導入することと、
切断デバイスを該上面部分における該少なくとも1つのスリット、該外科手術パッチおよび該底面部分における該開口部へ通すことによって、該外科手術パッチを該少なくとも1つのスリットおよび開口部のパターンに切断する、ことと、
該テンプレートの該上面部分を該テンプレートの該底面部分から取り外すことと、
該パターンを有する該外科手術パッチを該切断テンプレートから取り外すことと
を含む、方法。
【請求項15】
前記上面部分を前記底面部分に接続する手段は、留め金、スナップ、ちょうつがい、締まりばめ、ヒンジ、磁石およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記上面部分および前記底面部分は、互いにちょうつがいによって接続される、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記底面部分における開口部は、前記上面部分における前記少なくとも1つのスリットより広い、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記上面部分における前記少なくとも1つのスリットおよび前記底面部分における前記開口部は、止血パッチを形成する能力を有するパターンにあり、該止血パッチは、スターを含む形状を有する、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記上面部分における前記少なくとも1つのスリットおよび前記底面部分における前記開口部は、止血パッチを形成する能力を有するパターンにあり、該止血パッチは、長方形パッチを含む形状を有し、該長方形パッチは、細長い長手方向スリットを有し、該細長い長手方向スリットは、該パッチの縁から延在し、少なくとも部分的に該パッチを分割する、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記上面部分における前記少なくとも1つのスリットおよび前記底面部分における前記開口部は、止血パッチを形成する能力を有するパターンにあり、該止血パッチは、長方形パッチを含む形状を有し、該長方形パッチは、細長い長手方向スリットを有し、該細長い長手方向スリットは、該パッチの縁から延在し、該パッチ内の円形開口部において終わる、請求項14に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図13A】
【図13B】
【図14A】
【図14B】
【図15A】
【図15B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図13A】
【図13B】
【図14A】
【図14B】
【図15A】
【図15B】
【公開番号】特開2012−152549(P2012−152549A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−286368(P2011−286368)
【出願日】平成23年12月27日(2011.12.27)
【出願人】(507156015)コンフルエント サージカル, インコーポレイテッド (21)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年12月27日(2011.12.27)
【出願人】(507156015)コンフルエント サージカル, インコーポレイテッド (21)
【Fターム(参考)】
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