正の気圧隔離システム
【課題】正の気圧隔離システムを提供すること。
【解決手段】気圧制御システム(110)であって、該システムは、システム入口と、システム出口と、ある速度で動作するように構成される可変速度ファン(130)とを備えている。ファンと連絡するモータコントローラは、ファンの速度を制御するように構成される。差動気圧トランスデューサ(150)は、システム入口における気圧およびシステム出口における気圧を監視するように構成される。閉ループ圧力コントローラは、モータコントローラおよび差動圧力トランスデューサ(150)と連絡し、該圧力コントローラは、システムの入口と出口との間の圧力差に基づきファン(130)の速度を変動させ、それによって空間内の圧力を制御するように構成される。紫外線殺菌チャンバ(140)は、入口と出口との間に配置され得、空気で運ばれる微粒子をUV放射に曝し得る。
【解決手段】気圧制御システム(110)であって、該システムは、システム入口と、システム出口と、ある速度で動作するように構成される可変速度ファン(130)とを備えている。ファンと連絡するモータコントローラは、ファンの速度を制御するように構成される。差動気圧トランスデューサ(150)は、システム入口における気圧およびシステム出口における気圧を監視するように構成される。閉ループ圧力コントローラは、モータコントローラおよび差動圧力トランスデューサ(150)と連絡し、該圧力コントローラは、システムの入口と出口との間の圧力差に基づきファン(130)の速度を変動させ、それによって空間内の圧力を制御するように構成される。紫外線殺菌チャンバ(140)は、入口と出口との間に配置され得、空気で運ばれる微粒子をUV放射に曝し得る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権)
本国際出願は、2006年5月24日に出願され、名称「Positive Air Pressure Isolation System」であり、譲渡された代理人整理番号3116/101であり、David W.Palmerを発明者として指名の米国仮特許出願第60/802,977号に対する優先権を主張し、該出願の開示は、その全体が本明細書に参考として援用される。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、概して正の気圧隔離システムに関する。より詳細には、本発明は、密閉空間への空気の流入またはそこからの空気の流出を管理および清浄化し、一定の正(+)または負(−)の室内気圧を生成することに関する。
【背景技術】
【0003】
気圧制御システムは、多くの病室および半導体クリーンルームの用途において、隔離領域および封じ込め領域を作るために用いられる。隔離技術および封じ込め技術は、空気で運ばれるミクロンサイズの粒子、ならびにウィルスなどの微生物、バクテリア、菌類、かび、胞子、およびほこりを管理する。そのような技術は、空間を清浄な空気で満たし、汚染された空気を除去することによって、加圧された部屋において生活しかつ働く人々の健康の利益を増加させる。密閉空間の加圧はさらに、汚染された空気が部屋の中に漏れるのを防ぐ。その結果、世界保健機関(WHO)は、空気で運ばれるウィルスの蔓延を遅らせる実行可能な方法として隔離室および封じ込め室を使用することを推奨する。
【0004】
多くの先行技術の制御システムの負の気圧設計基準は、微生物を含む空気を捕捉し、その中に含め、次いで、周囲に空気を放出して戻す前に、空気で運ばれた汚染物を無力化または撲滅する。室内から空気を出すことによって、空気が室内に漏入し、汚染物が外に出ること(escape)を防ぐ。
【0005】
既存の気圧制御システムは、結核(TB)および他の空気感染の病気の治療を専門にする病院における封じ込め室内に設置された。そのような室の数は、今日の医療要求に対して適切であるが、高病原性鳥インフルエンザ(avian influenza)(すなわち、Bird Flu)のヒト対ヒト型または類似の空気感染の病気の急激な発生に対するニーズを満たさない。都市地域において急激な発生が起った場合、封じ込め室の数は、患者の数を収容するのに適切でない。さらに、急激な発生が田舎の地域において起った場合、封じ込め室を有する病院は妥当な距離内に位置し得ない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、課題は、インフルエンザの急激な発生の現場において標準の室を転換する、正および負の気圧制御システムを利用可能にする方法を見出すことである。制御システムは、容易に取り付けられ、第1の応答者を隔離しかつ保護し、また症状のある患者によって使用された汚染空気を中に含め、捕捉し、かつ撲滅するのに十分な量で利用可能でなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(発明の概要)
本発明の実施形態に従って、システムが、密閉空間における気圧の制御のために提供される。システムは、窓を介して取り付けられ得、システム入口およびシステム出口を含む。システムはまた、可変速度ファンと該ファンの速度を制御するモータコントローラとを含み得る。可変速度ファンは、密閉空間においてシステムが正の圧力または負の圧力を提供することを可能にするように可逆性であり得る。
【0008】
システムは、差動気圧トランスデューサを含み得る。差動気圧トランスデューサは、システム入口およびシステム出口における気圧を監視する。一部の実施形態において、差動気圧トランスデューサは、熱線風速計または固体風速計であり得る。モータコントローラおよび差動圧力トランスデューサと連絡する閉ループコントローラは、システムの入口と出口との間の圧力差に基づきファンの速度を変動させ、それによって空間内の圧力を制御し得る。
【0009】
さらに、気圧制御システムはまた、閉ループコントローラと連絡する制御パネルを含み得る。制御パネルは、セットポイント値を受信する能力があり得る。受信されたセットポイント値に基づき、制御パネルは、ファンの速度または方向を変化させ得る。制御パネルは、ユーザが正の室内気圧と負の室内気圧とを選択することを可能にするスイッチをさらに含み得る。
【0010】
本発明のさらなる実施形態に従って、閉ループコントローラは、マイクロプロセッサを含み得る。マイクロプロセッサは、差動圧力トランスデューサからの出力とセットポイント値とを比較し、差動気圧トランスデューサ出力とセットポイント値との差に基づき、ファンの速度または方向を調整し得る。
【0011】
気圧制御システムはまた、マイクロプロセッサと連絡する安全センサを含み得る。安全センサは、気圧制御システムがセットポイント値において動作していないとき、警報を発するように構成され得る。
【0012】
さらなる実施形態に従って、気圧制御システムはまた、殺菌放射チャンバを含み得る。殺菌放射チャンバは、気圧制御システム内の気流経路内に位置し得、少なくとも1つのUV光源を含み得る。殺菌放射チャンバはまた、UV光源によって生成されるUV光を反射する反射内部表面をさらに含み得る。バフルは、殺菌放射チャンバの一方の端部または両方の端部に位置し、UV光が殺菌放射チャンバから出ることを防ぎ得る。殺菌放射チャンバを含む気流経路は、システム入口およびシステム出口を介したUV反射を防ぐために黒くされ得る。UV光の波長は、253.7ナノメートルであり得るが、これに限定されない。UV光は、気流経路の部分を完全に横切って通過し得る。
【0013】
本発明のさらなる実施形態において、気圧制御システムはフィルタを含まない。
【0014】
一部の実施形態において、気圧制御システムは、第2の気流経路を含み得る。差動気圧トランスデューサは、第2の気流経路内に位置し得る。
【0015】
他の実施形態に従って、フィルタを有する気圧制御システムは、囲まれた空間内の気圧を制御し得る。システムは、システム入口と、システム出口と、システム入口とシステム出口との間の気流経路内に位置する第1のフィルタとを含む。システムはまた、ある速度で動作するように構成される可変速度ファンと、ファンと連絡し、ファンの速度を制御するように構成されるモータコントローラと、システム入口における気圧およびシステム出口における気圧を監視するように構成される差動気圧トランスデューサとを有し得る。差動圧力トランスデューサは、熱線風速計または固体風速計であり得る。モータコントローラおよび差動圧力トランスデューサと連絡する閉ループコントローラは、システムの入口と出口との間の圧力差に基づきファンの速度を変動させ得る。入口と出口との間の圧力差を制御することによって、システムは空間内の圧力を制御する能力がある。
【0016】
ファンは可逆性であり得、システムは閉ループコントローラと連絡する制御パネルを含み得る。制御パネルは、セットポイント値を受信し、セットポイント値に基づきファンの速度または方向を変化させ得る。制御パネルは、ユーザが正の室内気圧と負の室内気圧とを選択することを可能にするスイッチを含み得る。システムはまた、差動圧力トランスデューサからの出力とセットポイント値とを比較し、値の差に基づき、ファンの速度または方向を調整するマイクロプロセッサを含み得る。マイクロプロセッサと連絡する安全センサは、気圧制御システムがセットポイント値において動作していないとき、警報を発し得る。
【0017】
一部の実施形態において、システムはまた、気流経路内に位置する殺菌放射チャンバを含み得る。殺菌放射チャンバは、少なくとも1つのUV光源を含み得、UV光源によって生成されるUV光を反射する反射内部表面を有し得る。殺菌放射チャンバはまた、フィルタへのアクセスを提供する少なくとも1つのスロットを有し得る。第1のフィルタは、殺菌放射チャンバの第1の端部に位置し得る。システムはまた、殺菌放射チャンバの第2の端部に位置する第2のフィルタを含み得る。
【0018】
気流経路は、システム入口およびシステム出口を介したUV反射を防ぐために黒くされ得る。さらに(または、代わりに)、システムは、殺菌放射チャンバの少なくとも一つの端部に位置するバフルを有し、UV光が殺菌放射チャンバから出ることを防ぎ得る。一部の実施形態において、UV光は、約253.7ナノメートルの波長を有する。
【0019】
一部の実施形態において、気圧制御システムは、ウィンドゥスルー取付け用(for through−window installation)に構成される。第1のフィルタは、半透明のグラスファイバフィルタであり得、金属フレームを有し得る。フィルタはまた、プリーツ加工され得、垂直であるように向けられ得る。UVランプは、第1のフィルタのプリーツに対して横切るように向けられ得る。
【0020】
システムはまた、殺菌放射チャンバ内に位置する気流センサをさらに含み得る。気流センサは、殺菌放射チャンバの内壁に取り付けられ得る。気流センサは、システムを通る空気の流れと共線的であるように向けられ得る。一部の実施形態において、気流センサは、固体センサであり、UV光源から遮蔽される。気流センサはまた、マイクロプロセッサが気流センサによって送信される信号に基づいてファン速度を制御し得るように、マイクロプロセッサと連絡し得る。
【0021】
一部の実施形態において、システムは、殺菌放射チャンバ内に位置し、UV放射の量を測定するように構成されるUVセンサを含み得る。UVセンサは、気流経路に位置し得る。さらにUVセンサは、マイクロプロセッサがUVセンサによって送信される信号に基づいてファン速度を制御し得るように、マイクロプロセッサと連絡し得る。
【0022】
システムは、システムを通る気流を防ぐために、密閉位置および開放位置を有するカバーを含み得る。密閉位置において、カバーは、システムが使用されないときシステム入口を閉じる。カバーは、絶縁材料から作られ得る。カバーは、カバーの位置を感知しかつカバーが密閉位置にある場合システムの動作を妨げるインタロックスイッチに接続され得る。インタロックスイッチは、マイクロプロセッサに接続され得る。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
気圧制御システムであって、該システムは、
システム入口と、
システム出口と、
該システム入口とシステム出口との間の気流経路内に位置する第1のフィルタと、
ある速度で動作するように構成される可変速度ファンと、
該ファンと連絡し、該ファンの速度を制御するように構成される、モータコントローラと、
該システム入口と該システム出口との間の気圧差を監視するように構成される差動気圧トランスデューサと、
該モータコントローラおよび該差動圧力トランスデューサと連絡する閉ループコントローラであって、圧力コントローラは、該システムの入口と出口との間の圧力差に基づき該ファンの速度を変動させ、それによって空間内の圧力を制御するように構成される、閉ループコントローラと
を備えている、システム。
(項目2)
上記ファンは可逆性である、項目1に記載の気圧制御システム。
(項目3)
上記閉ループコントローラと連絡し、セットポイント値を受信しかつ該セットポイント値に基づき上記ファンの速度または方向を変化させるように構成される制御パネルをさらに備えている、項目1に記載の気圧制御システム。
(項目4)
上記制御パネルは、正の室内気圧と負の室内気圧とを選択するように構成されるスイッチを含む、項目3に記載の気圧制御システム。
(項目5)
上記閉ループコントローラは、
上記差動圧力トランスデューサからの出力と上記セットポイント値とを比較し、該差動気圧トランスデューサ出力と該セットポイント値との差に基づき、上記ファンの速度または方向を調整するように構成されるマイクロプロセッサを含む、項目3に記載の気圧制御システム。
(項目6)
上記マイクロプロセッサと連絡し、上記気圧制御システムが上記セットポイント値において動作していないとき、警報を発するように構成される安全センサをさらに備えている、項目5に記載の気圧制御システム。
(項目7)
上記気圧制御システムにおける上記気流経路内に位置する殺菌放射チャンバをさらに備え、該殺菌放射チャンバは、少なくとも1つのUV光源を含む、項目5に記載の気圧制御システム。
(項目8)
上記殺菌放射チャンバは、上記UV光源によって生成されるUV光を反射するように構成される反射内部表面をさらに含む、項目7に記載の気圧制御システム。
(項目9)
上記殺菌放射チャンバは、上記フィルタへのアクセスを提供する少なくとも1つのスロットを有する、項目7に記載の気圧制御システム。
(項目10)
上記第1のフィルタは、上記殺菌放射チャンバの第1の端部に位置する、項目7に記載の気圧制御システム。
(項目11)
上記システムは、上記殺菌放射チャンバの第2の端部に位置する第2のフィルタを含む、項目10に記載の気圧制御システム。
(項目12)
上記気流経路は、上記システム入口およびシステム出口を介したUV反射を防ぐために黒くされる、項目7に記載の気圧制御システム。
(項目13)
上記殺菌放射チャンバの少なくとも一つの端部に位置するバフルをさらに備え、該バフルは、UVが該殺菌放射チャンバから出ることを防ぐように構成される、項目7に記載の気圧制御システム。
(項目14)
上記UV光は、約253.7ナノメートルの波長を有する、項目7に記載の気圧制御システム。
(項目15)
上記差動気圧トランスデューサは、熱線風速計または固体風速計である、項目1に記載の気圧制御システム。
(項目16)
上記気圧制御システムは、ウィンドゥスルー取付け用に構成される、項目1に記載の気圧制御システム。
(項目17)
上記第1のフィルタは、半透明のグラスファイバフィルタである、項目1に記載の気圧制御システム。
(項目18)
上記第1のフィルタは、金属フレームを有する、項目17に記載の気圧制御システム。
(項目19)
上記第1のフィルタは、プリーツ加工される、項目1に記載の気圧制御システム。
(項目20)
上記第1のフィルタは、上記プリーツが垂直の方向に向けられるように向けられる、項目19に記載の気圧制御システム。
(項目21)
上記UVランプは、上記第1のフィルタのプリーツに対して横切るように向けられる、項目20に記載の気圧制御システム。
(項目22)
上記システムは、上記殺菌放射チャンバ内に位置する気流センサをさらに含む、項目7に記載の気圧制御システム。
(項目23)
上記気流センサは、上記殺菌放射チャンバの内壁に取り付けられる、項目22に記載の気圧制御システム。
(項目24)
上記気流センサは、上記システムを通る空気の流れと共線的であるように向けられる、項目22に記載の気圧制御システム。
(項目25)
上記気流センサは、固体センサである、項目22に記載の気圧制御システム。
(項目26)
上記気流センサは、上記少なくとも1つのUV光源から遮蔽される、項目22に記載の気圧制御システム。
(項目27)
上記気流センサは、上記マイクロプロセッサが該気流センサによって送信される信号に基づいて上記ファン速度を制御し得るように、該マイクロプロセッサと連絡する、項目22に記載の気圧制御システム。
(項目28)
上記システムは、上記殺菌放射チャンバ内に位置し、UV放射の量を測定するように構成されるUVセンサをさらに備えている、項目7に記載の気圧制御システム。
(項目29)
上記UVセンサは、上記気流経路に位置する、項目28に記載の気圧制御システム。
(項目30)
上記UVセンサは、上記マイクロプロセッサが該UVセンサによって送信される信号に基づいて上記ファン速度を制御し得るように、該マイクロプロセッサと連絡する、項目28に記載の気圧制御システム。
(項目31)
上記システムは、該システムが使用されないとき上記システム入口を閉じるように構成される密閉および開放位置を有し、それによって該システムを通る気流を防ぐカバーをさらに備えている、項目1に記載の気圧制御システム。
(項目32)
上記カバーは、絶縁材料から作られる、項目31に記載の気圧制御システム。
(項目33)
上記システムは、上記カバーに接続され、該カバーの位置を感知しかつ該カバーが上記密閉位置にある場合システムの動作を妨げるように構成されるインタロックスイッチをさらに備えている、項目31に記載の気圧制御システム。
(項目34)
上記インタロックスイッチは、上記マイクロプロセッサに接続される、項目33に記載の気圧制御システム。
(項目35)
気圧制御システムであって、該システムは、
システム入口と、
システム出口と、
ある速度で動作するように構成される可変速度ファンと、
該ファンと連絡し、該ファンの速度を制御するように構成される、モータコントローラと、
該システム入口と該システム出口との間の気圧差を監視するように構成される差動気圧トランスデューサと、
該モータコントローラおよび該差動圧力トランスデューサと連絡する閉ループコントローラであって、圧力コントローラは、該システムの入口と出口との間の圧力差に基づき該ファンの速度を変動させ、それによって空間内の圧力を制御するように構成される、閉ループコントローラと
を備えている、システム。
(項目36)
上記ファンは可逆性である、項目35に記載の気圧制御システム。
(項目37)
上記閉ループコントローラと連絡し、セットポイント値を受信しかつ該セットポイント値に基づき上記ファンの速度または方向を変化させるように構成される制御パネルをさらに備えている、項目35に記載の気圧制御システム。
(項目38)
上記制御パネルは、正の室内気圧と負の室内気圧とを選択するように構成されるスイッチを含む、項目37に記載の気圧制御システム。
(項目39)
上記閉ループコントローラは、
上記差動圧力トランスデューサからの出力と上記セットポイント値とを比較し、該差動気圧トランスデューサ出力と該セットポイント値との差に基づき、上記ファンの速度または方向を調整するように構成されるマイクロプロセッサを含む、項目37に記載の気圧制御システム。
(項目40)
上記マイクロプロセッサと連絡し、上記気圧制御システムが上記セットポイント値において動作していないとき、警報を発するように構成される安全センサをさらに備えている、項目39に記載の気圧制御システム。
(項目41)
上記気圧制御システムにおける上記気流経路内に位置する殺菌放射チャンバをさらに備え、該殺菌放射チャンバは、少なくとも1つのUV光源を含む、項目35に記載の気圧制御システム。
(項目42)
上記殺菌放射チャンバは、上記UV光源によって生成されるUV光を反射するように構成される反射内部表面をさらに含む、項目41に記載の気圧制御システム。
(項目43)
上記気流経路は、上記システム入口およびシステム出口を介したUV反射を防ぐために黒くされる、項目41に記載の気圧制御システム。
(項目44)
上記殺菌放射チャンバの少なくとも一つの端部に位置するバフルをさらに備え、該バフルは、UVが該殺菌放射チャンバから出ることを防ぐように構成される、項目41に記載の気圧制御システム。
(項目45)
上記UV光は、約253.7ナノメートルの波長を有する、項目41に記載の気圧制御システム。
(項目46)
上記差動気圧トランスデューサは、熱線風速計である、項目35に記載の気圧制御システム。
(項目47)
上記気圧制御システムは、ウィンドゥスルー取付け用に構成される、項目35に記載の気圧制御システム。
(項目48)
気圧制御システムであって、該システムは、
システム入口と、
システム出口と、
ある速度で動作するように構成される可変速度ファンと、
該ファンと連絡し、該ファンの速度を制御するように構成される、モータコントローラと、
該気圧制御システムにおける気流経路内に位置する殺菌放射チャンバであって、該殺菌放射チャンバは、少なくとも1つのUV光源を含み、該殺菌放射チャンバは、該UV光源によって生成されるUV光を反射し、その結果、UV光がフィルタを欠いている該気流経路の一部分を完全に横切って通過するように構成される反射内部表面を含む、殺菌放射チャンバと
を備えている、システム。
(項目49)
上記ファンは可逆性である、項目48に記載の気圧制御システム。
(項目50)
上記システム入口における気圧および上記システム出口における気圧を監視するように構成される差動気圧トランスデューサをさらに備えている、項目48に記載の気圧制御システム。
(項目51)
閉ループコントローラと連絡し、セットポイント値を受信しかつ該セットポイント値に基づき上記ファンの速度または方向を変化させるように構成される制御パネルをさらに備えている、項目48に記載の気圧制御システム。
(項目52)
上記制御パネルは、正の室内気圧と負の室内気圧とを選択するように構成されるスイッチを含む、項目51に記載の気圧制御システム。
(項目53)
上記閉ループコントローラは、
上記差動圧力トランスデューサからの出力と上記セットポイント値とを比較し、該差動気圧トランスデューサ出力と該セットポイント値との差に基づき、上記ファンの速度または方向を調整するように構成されるマイクロプロセッサを含む、項目51に記載の気圧制御システム。
(項目54)
上記マイクロプロセッサと連絡し、上記気圧制御システムが上記セットポイント値において動作していないとき、警報を発するように構成される安全センサをさらに備えている、項目53に記載の気圧制御システム。
(項目55)
上記気流経路は、上記システム入口およびシステム出口を介したUV反射を防ぐために黒くされる、項目48に記載の気圧制御システム。
(項目56)
上記殺菌放射チャンバの少なくとも一つの端部に位置するバフルをさらに備え、該バフルは、UVが該殺菌放射チャンバから出ることを防ぐように構成される、項目48に記載の気圧制御システム。
(項目57)
上記UV光は、約253.7ナノメートルの波長を有する、項目48に記載の気圧制御システム。
(項目58)
上記差動気圧トランスデューサは、熱線風速計である、項目48に記載の気圧制御システム。
(項目59)
上記気圧制御システムは、ウィンドゥスルー取付け用に構成される、項目48に記載の気圧制御システム。
(項目60)
気圧制御システムであって、該システムは、
システム入口と、
システム出口と、
外部と密閉空間との間で空気を移動させる手段と、
該システム入口と該システム出口との間の気圧差を監視するように構成される差動気圧トランスデューサと、
該空気を移動させる手段および該差動気圧トランスデューサと連絡する閉ループコントローラであって、該閉ループコントローラは、該システムの入口と出口との間の圧力差に基づき該空気が移動させられる速度を変動させ、それによって該密閉空間内の圧力を制御するように構成される、閉ループコントローラと
を備えている、システム。
(項目61)
上記空気を移動させる手段は可逆性である、項目60に記載の気圧制御システム。
(項目62)
上記閉ループコントローラと連絡し、セットポイント値を受信しかつ該セットポイント値に基づき上記空気を移動させる手段の速度または方向を変化させるように構成される制御パネルをさらに備えている、項目60に記載の気圧制御システム。
(項目63)
上記制御パネルは、正の密閉空間気圧と負の密閉空間気圧とを選択するように構成されるスイッチを含む、項目62に記載の気圧制御システム。
(項目64)
上記閉ループコントローラは、
上記差動気圧トランスデューサからの出力と上記セットポイント値とを比較し、該差動気圧トランスデューサ出力と該セットポイント値との差に基づき、上記空気を移動させる手段の速度または方向を調整するように構成されるマイクロプロセッサを含む、項目62に記載の気圧制御システム。
(項目65)
上記マイクロプロセッサと連絡し、上記気圧制御システムが上記セットポイント値において動作していないとき、警報を発するように構成される安全センサをさらに備えている、項目64に記載の気圧制御システム。
(項目66)
上記気圧制御システムにおける上記気流経路内に位置する殺菌放射チャンバをさらに備え、該殺菌放射チャンバは、少なくとも1つのUV光源を含む、項目62に記載の気圧制御システム。
(項目67)
上記殺菌放射チャンバは、上記UV光源によって生成されるUV光を反射するように構成される反射内部表面をさらに含む、項目66に記載の気圧制御システム。
(項目68)
上記気流経路は、上記システム入口およびシステム出口を介したUV反射を防ぐために黒くされる、項目66に記載の気圧制御システム。
(項目69)
上記殺菌放射チャンバの少なくとも一つの端部に位置するバフルをさらに備え、該バフルは、UVが該殺菌放射チャンバから出ることを防ぐように構成される、項目66に記載の気圧制御システム。
(項目70)
上記UV光は、約253.7ナノメートルの波長を有する、項目66に記載の気圧制御システム。
(項目71)
上記差動気圧トランスデューサは、熱線風速計である、項目60に記載の気圧制御システム。
(項目72)
上記気圧制御システムは、ウィンドゥスルー取付け用に構成される、項目60に記載の気圧制御システム。
(項目73)
気圧制御システムであって、該システムは、
第1の空気経路入口および第1の空気経路出口を含む第1の一定方向の空気経路と、
第2の空気経路入口および第2の空気経路出口を含む第2の一定方向の空気経路と、
該第1の一定方向の空気経路内に位置し、ある速度で動作するように構成される、可変速度ファンと、
該可変速度ファンと連絡し、該可変速度ファンの速度を制御するように構成される、モータコントローラと、
該第2の一定方向の空気経路内に位置し、該第2の空気経路入口と該第2の空気経路出口との間の気圧差を監視するように構成される、差動気圧トランスデューサと、
該モータコントローラおよび該差動気圧トランスデューサと連絡する閉ループコントローラであって、該閉ループコントローラは、該第2の空気経路入口における気圧と該第2の空気経路出口における気圧との間の圧力差に基づき該ファンの速度を変動させことによって、空間における圧力を維持するように構成される、閉ループコントローラと
を備えている、システム。
(項目74)
上記ファンは可逆性である、項目73に記載の気圧制御システム。
(項目75)
上記閉ループコントローラと連絡し、セットポイント値を受信しかつ該セットポイント値に基づき上記ファンの速度または方向を変化させるように構成される制御パネルをさらに備えている、項目73に記載の気圧制御システム。
(項目76)
上記制御パネルは、正の密閉空間気圧と負の密閉空間気圧とを選択するように構成されるスイッチを含む、項目75に記載の気圧制御システム。
(項目77)
上記閉ループコントローラは、
上記差動気圧トランスデューサからの出力と上記セットポイント値とを比較し、該差動気圧トランスデューサ出力と該セットポイント値との差に基づき、上記ファンの速度または方向を調整するように構成されるマイクロプロセッサを含む、項目75に記載の気圧制御システム。
(項目78)
上記マイクロプロセッサと連絡し、上記気圧制御システムが上記セットポイント値において動作していないとき、警報を発するように構成される安全センサをさらに備えている、項目77に記載の気圧制御システム。
(項目79)
上記気圧制御システムにおける上記第1の気流経路内に位置する殺菌放射チャンバをさらに備え、該殺菌放射チャンバは、少なくとも1つのUV光源を含む、項目73に記載の気圧制御システム。
(項目80)
上記殺菌放射チャンバは、上記UV光源によって生成されるUV光を反射するように構成される反射内部表面をさらに含む、項目79に記載の気圧制御システム。
(項目81)
上記第1の気流経路は、上記システム入口およびシステム出口を介したUV反射を防ぐために黒くされる、項目79に記載の気圧制御システム。
(項目82)
上記殺菌放射チャンバの少なくとも一つの端部に位置するバフルをさらに備え、該バフルは、UVが該殺菌放射チャンバから出ることを防ぐように構成される、項目79に記載の気圧制御システム。
(項目83)
上記UV光は、約253.7ナノメートルの波長を有する、項目79に記載の気圧制御システム。
(項目84)
上記差動気圧トランスデューサは、熱線風速計である、項目73に記載の気圧制御システム。
(項目85)
上記気圧制御システムは、ウィンドゥスルー取付け用に構成される、項目73に記載の気圧制御システム。
(項目86)
上記第1の一定方向の空気経路および上記第2の一定方向の空気経路は、可逆性である、項目73に記載の気圧制御システム。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、本発明の実施形態に従った気圧制御システムを示す。
【図2】図2は、図1に示されるシステムの気流図を示す。
【図3】図3は、図1に示されるシステムの論理図を示す
【図4】図4は、本発明の実施形態に従った、例示的殺菌放射チャンバおよび電気シャシーを示す。
【図5】図5は、本発明の実施形態に従った、図4の例示的殺菌放射チャンバを示す。
【図6】図6は、本発明の実施形態に従った、チャンバカバーおよびUVCセンサを有する図4の殺菌放射チャンバを示す。
【図7】図7は、本発明の実施形態に従った、図4の殺菌放射チャンバの内部を示す。
【図8】図8は、本発明の実施形態に従った、図4の電気シャシーの内部を示す。
【図9】図9は、本発明の実施形態に従った、図4に示される例示的電気シャシーの内部の別の図を示す。
【図10】図10は、気圧制御システムの実施形態に従った、プレフィルタを有するファンアセンブリを示す。
【図11】図11は、本発明の実施形態に従った、例示的制御パネルを示す。
【図12】図12は、本発明の実施形態に従った、露出した要素に対する絶縁を有する例示的な外板を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
(特定の実施形態の詳細な説明)
図1は、本発明の実施形態に従った気圧隔離システム110を示す。システム110は、ウィンドゥスルーの「プラグアンドプレイ」タイプのシステムであり得る。そういうものとして、システム110は、システム110を窓120の中に設置し、電源コード160を標準の壁コンセントに差し込むことによって、密閉空間180を隔離室または封じ込め室に変え得る。システム110の内部に面する側は、それが密閉空間180の美的感覚に否定的に影響を与えないように、スタイリッシュなデザインを有し得る。システム110の外部に面する側は、環境に曝されるのに適したデザインを有し得る。
【0025】
隔離構成において、可変速度ファン130は、密閉空間180の中に清浄な空気を強制的に入れ、結果として密閉空間180内に正の圧力が生ずる。手術場所およびクリーンルームに調和する一定の正の圧力を生成するために、システム110は、窓および扉の周りの隙間を通って室から出る気流と調和させるために、ファンの速度を変動させることによって、室内への気流を制御し得る。封じ込め構成において、可変速度ファン130は密閉空間180から空気を強制的に出し、結果として負の室圧が生じる。どちらの方向においても、密閉気流経路内に位置する殺菌放射チャンバ140は、空気がシステム110を通過するときに、空気を清浄化する。システム110が窓に取り付けられない場合、ユーザは、殺菌放射チャンバ140からの空気経路に延長部を追加し、外部の環境に達するようにする。
【0026】
一部の実施形態において、システム110は複数の可変速度ファンを含み得る。2つ以上の可変速度ファンが存在する場合は、ファンは、複数の方向に空気を押し進めるように動作し得る。
【0027】
図2に示されるように、殺菌放射チャンバ140は紫外線ランプ210を含み得る。紫外線ランプ210は、約253.7ナノメートルの波長で放射し得る。253.7ナノメートルの波長での放射は、生きていてかつ休眠の微生物に対して最大量の損傷を与えることが証明されている。例えば、253.7ナノメートルの波長における、インフルエンザに対するUVテストは、90%の殺菌率で、残りの10%に対して(無力化するほど十分な)厳しい損傷を与えたことを示す。殺菌放射チャンバ140の標的は、ウィルス、バクテリア、菌類、かび、および胞子を含むがこれらに限定されない。例示として253.7ナノメートルの波長が用いられるが、UV波長は、任意の種の微生物に対する損傷を最大にするように調整され得る。
【0028】
放射チャンバ140はまた、UVランプ210へのアクセスを提供し得、その結果、必要に応じてユーザがUVランプ210を交換し得る。ユーザは、殺菌放射チャンバ140の外部からUVランプ210を取り付け得、その結果、ユーザはチャンバ140を分解する必要がない。UVランプ210へのアクセスは、動作時ユーザがUVランプ210へのアクセスすることを防ぐためにシステム110を止めるキルスイッチ(kill switch)を含み得る。あるいは、殺菌放射チャンバ140は、ユーザが離れた場所において完全に取り外しかつ交換し得るカートリッジ設計であり得る。UVランプ210は、様々な波長を有し、空気で運ばれる粒子または微生物の種々のタイプを標的にする複数のランプを含み得る。
【0029】
上記のように、殺菌放射チャンバ140は取り外し可能であり得る。取り外し可能な放射チャンバ140を含む実施形態において、システムはまた、放射チャンバ140に電気的に接続されたインタロックスイッチを含み得る。インタロックスイッチは、放射チャンバ140が正しく取付けられたことを検証し、間違った取り付けの場合、システム110への主電源を遮断し得る。
【0030】
UV光を用いて微生物を破滅および無力化することは、微生物が曝されるUV光量および露出時間に依存する。露出量を増加させるために、殺菌放射チャンバ140の内側面は、反射コーティング230を含み得る。反射コーティング230は、チャンバ内でUV光を反射し、より多くの量のUV光に微生物を曝し、従って微生物の殺菌および無力化率を増加させる。露出時間は、殺菌放射チャンバ140内で気流を遅くすることによって増加され得る。チャンバ140を通る層状の気流は、滞留時間および露出がチャンバ140全体にわたって均一でありかつ等しいことを確実にし得る。露出時間および滞留時間をさらに増加させるために、チャンバ140は、システム110の全体サイズの制限内でできるだけ大きくあるべきである。気流におけるデッドスポットは最小限にされるべきである。
【0031】
UV光は、危険であり、殺菌放射チャンバ140およびシステム110内に含められるべきである。UV光がもれるのを防ぐために、殺菌放射チャンバ140は一方の端部または両方の端部にバフル220を含み得る。システム110の気流経路は、システム入口またはシステム出口を介するUV反射を防ぐために、黒くされ得る。
【0032】
差動気圧トランスデューサ150は、システム110の入口および出口における気圧を測定し得る。差動気圧トランスデューサ150は、密閉空間空気ポート270を介して内部空気の気圧をサンプリングしかつ測定し得、外部空気ポート280を介して外部気圧を測定し得る。システム110は、差動気圧トランスデューサ150と空気ポート270、280との間の圧力漏れのない接続を含み得る。外部空気ポート280は、酷寒の天候および虫などの他の変化要素による封鎖を防ぐための設備を含み得る。システム110が窓に取り付けられない場合、外部空気ポート280は、外部環境に達するための延長部を含み得る。一部の実施形態において、差動気圧センサ150は、熱線風速計または固体風速計であり得る。他の実施形態において、トランスデューサ150は、第2の気流経路260に位置され得る。第2の気流経路260は第1の気流経路250から離れかつ別個であり得、第1の気流経路250は殺菌放射チャンバ140を含む。
【0033】
図3に示されるように、システム110は閉ループコントローラ320を含み得る。閉ループコントローラ320は、差動気圧トランスデューサ150およびモータコントローラ310に接続され得る。閉ループコントローラ320は、システム入口とシステム出口との間の圧力差を監視し、該圧力差に基づきモータコントローラ310によってファン130の速度を調整し得る。モータコントローラ310によってファン130の速度を制御することによって、閉ループコントローラ320は密閉空間180内の圧力を制御することが可能である。モータコントローラ310は、すべての電圧および周期において動作し、電圧選択可能スイッチを有し得る。複数のファンを含む実施形態において、モータコントローラ310は、各ユニットに対する異なるコントローラ電力状態を有し得る。
【0034】
起動時、閉ループコントローラ320は、最悪の事態を予期し、ファン130を全速力にさせるように構成され得る。システム110への電力中断に応答して、閉ループコントローラ320は、規定の遮断および起動のプロセスを提供し得る。
【0035】
閉ループコントローラ320は、マイクロプロセッサ360を含み得る。マイクロプロセッサ360は、差動気圧トランスデューサ150の出力と(以下で論議される)制御パネル330によりユーザによって入力されたセットポイントとを比較し得る。マイクロプロセッサ360は次いで、ファン130の速度を調整し、密閉空間180内の圧力をセットポイント値に維持し得る。システム110がセットポイント条件からはずれて動作しているとき、閉ループコントローラ320は警報をトリガし得る。
【0036】
閉ループコントローラ320はまた、ドア170(図1)が開いたときを認識する能力のある第2の制御帯を含み得る。制御ループコントローラ320は次いで、ファン130を全速力にさせ、次いでセットポイントにおいて密閉させることによって、そのような状態に応答し得る。密閉ループコントローラ320はまた、不感帯を設定し、ファン130がハンチングするのを防ぎ得る。
【0037】
他の実施形態において、閉ループコントローラ320は、UV光の存在を確認し、システム110を介する気流に基づき、UV放射の強度を制御し得る。閉ループコントローラ320は、最大放射にするためにすべてのUVランプ210をオンにするか、または1度に1つのUVランプをオンにし放射レベルの階段関数を実行することによって、UV放射の強度を制御し得る。閉ループコントローラ320はまた、UVランプが故障しているかどうかを認識し、機能するランプに電力を切り替え得る。
【0038】
本発明の一部の実施形態において、閉ループコントローラは、ソフトウェアポート(図示されていない)を含み得る。ソフトウェアポートは、ユーザが新しいソフトウェアの改訂版をダウンロードし、システム110の個々の機能を試験することを可能にする。
【0039】
さらなる実施形態において、システム110は制御パネル330を含み得る。ユーザは、セットポイント値を制御パネル330に入力し得る。制御パネル330はまた、スイッチ(図示されていない)を含み、ユーザが正の室内圧力または負の室内圧力のいずれかを選ぶことを可能にし得る。スイッチは、機械的スイッチ、キーパッド、またはキーパッドマルチプルディジタルコード(key pad multiple digital code)のいずれかであり得る。複数のファンを含む実施形態において、制御パネル330は、ユーザがファンのうちの1つを選択し、異なる方向に動かすことを可能にし得る。制御パネル330の他の機能は、制御システムの1つまたはすべての機能を診断すること、およびUVランプ210の交換などのルーチンサービスが必要であるときを表示することを含むが、これらに限定されない。制御パネル330は、複数の言語で利用可能であり得る。
【0040】
本発明の他の実施形態に従って、システム110はまた、安全センサ340を含み得る。安全センサ340は、可聴警報または可視警報を含み得る。安全センサ340および関係する警報は、マイクロプロセッサ360および閉ループコントローラ320と連絡し得る。閉ループコントローラ320から信号を受信後、安全センサ340は、システム110がセットポイント値において動作していない場合またはシステム構成要素が機能していないとき、警報をトリガし得る。
【0041】
汎用電源350は、システム110に電力を供給する。電源350は、GSIおよびブレーカリセットを含み得、標準の壁のソケットに差し込まれ得る。
【0042】
本発明の別の実施形態において、システム110は、フィルタレスのシステムである。フィルタレスの実施形態において、UV光は、微生物が殺菌放射チャンバ140を通過すると、それら微生物を殺菌または無力化する。
【0043】
図4に示されるように、殺菌放射チャンバ140は、電気シャシー405内に含められ得る。そのような実施形態において、ユーザは基本的に、殺菌放射チャンバ140を電気シャシー405の中に滑り込ませ、完成したシステム110を作る。より詳細に以下で論議されるように、電気シャシー405は、システム110の電気的および機械的な構成要素のうちの多くのものを収納する。
【0044】
なおも他の実施形態においてかつ図4および図5に示されるように、システム110は、殺菌放射チャンバ140の一方の端部または両方の端部に位置するHEPAフィルタ410を含み得る。一部の実施形態において、フィルタ410は、ファン910に対して殺菌放射チャンバ140の反対の端部に位置し得る(図9を参照されたい)。フィルタ取り付けおよび交換を容易にするため、殺菌放射チャンバ140は、フィルタ410にアクセスすることを可能にするスロットを含み得る。フィルタ410およびさらに2つのセンサ(より詳細に以下で論議されるように、UVCチャンバにおける気流センサおよびUVCチャンバにおけるUVCレベルセンサ)により、システム110は、ポータブルの空気清浄機および空気殺菌装置ならびに室隔離コントローラおよび室封じ込めコントローラとなる。
【0045】
好ましい実施形態において、フィルタ410は、半透明のファイバグラスHEPAフィルタであるべきである。半透明のフィルタは、UV放射がフィルタを通過することを可能にし、ウィルスが殺菌放射チャンバ140を通って移動しかつフィルタ410を通過すると、UVC放射がウィルスを殺菌することを可能にする。一部の実施形態において、フィルタは、フィルタの有効表面積を増加させるために、プリーツ加工され得る。プリーツが垂直であり、UVランプ210の軸がフィルタプリーツ軸に対して横断するように、プリーツ加工されたフィルタは向けられ得る。好ましい実施形態において、UVランプ210は共面(co−planar)である。
【0046】
HEPAフィルタ410は、より大きな汚染物を高強度のUVCランプ210による連続的放射に曝し、より大きな汚染物を捕捉する。そのようにすることによって、フィルタ410は、室隔離および封じ込めに必要である管理可能なシステムサイズおよび流量を維持しながら、(殺菌のためにより多い量または放射を必要とする)より大きな微粒子の破滅を可能にする。UVC放射は、ほとんどの有機微粒子をHEPAフィルタ410から分離し、自己洗浄性フィルタを作る。
【0047】
フィルタ410およびフィルタフレーム415(図7)は、耐UVC放射の材料から構成されるべきである。例えば、フィルタ410は半透明のファイバグラスであり得、フィルタフレーム415は金属であり得る。
【0048】
殺菌放射チャンバ140への入口はまた、UVC光バフルおよびフローストレイテナー(flow straightener)420を含み得る。上記されるように、UVC光バフルは、UV光が殺菌放射チャンバ140から出ることを防ぐ。名前が示唆するように、フローストレイテナーは、システムを通る気流をまっすぐにし、殺菌放射チャンバ140内の乱れを減少させるために用いられ得る。
【0049】
図6に示されるように、殺菌放射チャンバ140は、殺菌放射チャンバ140を入れるカバー620を有し得る。さらに本発明の一部の実施形態はまた、殺菌放射チャンバ140内に位置するUVレベルセンサ610を有し得る。UVレベルセンサ610は、気流の中または気流の端にあり得る。UVレベルセンサ610は、マイクロプロセッサに信号を送信し得、該マイクロプロセッサは、UVレベルセンサ信号に基づき、ファン速度またはインジケータの光を制御し得る。
【0050】
図7に示されるように、システム110はまた、殺菌放射チャンバ140内に位置し(例えば、チャンバの内壁に取り付けられる)、マイクロプロセッサに接続される気流センサ710を含み得る。好ましい実施形態において、気流センサ710は、固体センサでありかつ気流と共面であるべきである。さらに、気流センサ710は、UV放射から遮蔽され、気流センサ710に対する損傷を防ぐべきである。気流センサ710は、システムを通る気流を示す信号をマイクロプロセッサに送信し得る。マイクロプロセッサは次いで、この信号を用いてファン速度を修正するかまたはインジケータの光(例えば、警報)を制御し得る。一部の実施形態において、気流センサ710は、温度補償され得る。
【0051】
上記のコンポーネントに加えて、電気シャシー405はまた、UVC電源810およびファン電源820を収容し得る。電気シャシー405はまた、差動気圧センサ150を収容し得る。気流センサ710と同様な方法で、差動気圧センサ150は、温度補償され得る。
【0052】
図9に示されるように、システムの保管ならびに、ごみ、ほこり、および他の物体がシステム110内にたまるのを防ぐために、システム110はまた、システムが使用されないとき、気流を密閉するカバー1010を有し得る。カバー1010は、例えば、絶縁材料から作られるスライド(slide)またはフラップ(flap)であり得る。一部の実施形態において、システムは、カバー1010に電気的に接続されカバー1010の位置(例えば、カバーが開いているかまたは閉じているか)を感知するカバーインタロックスイッチ1020を含む。カバーインタロックスイッチ1020はまた、マイクロプロセッサに電気的に接続され得、その結果、マイクロプロセッサは、カバー1010が閉じているときシステムの動作を妨げる。
【0053】
一部の実施形態において、ケーブル1030は、カバー1010を起動させる(例えば、開閉する)ために用いられ得る。ケーブル1030の位置は、システムに対するオン−オフスイッチとして働き得る。例えば、ケーブル位置が開いたカバーに対応するとき、システムはオンである。逆に、ケーブル位置が閉じたカバーに対応するとき、システムはオフである。カバー1010自体のように、ケーブル1030は、ケーブルインタロックスイッチ1050(図10)に電気的に接続され、ケーブル1030の位置を感知し得る。ユーザは、システム制御パネル330(図11)に位置するノブ1040を用いてケーブル1030の位置(例えば、開放および密閉)を調整し得る。
【0054】
図10に示されるように、システムは、電気シャシー405に取り付けられたファンアセンブリ1025を有し得る。ファンアセンブリは、システムを通る気流を作る任意の数のファン(図10は3つのファンを示す)を有し得る。上記のように、ファン速度は、多数の基準(圧力差、セットポイント、およびUV光量を含むが、これらに限定されない)に基づき制御され得る。ファンアセンブリ1025は、ファンの各々をカバーするプレフィルタアセンブリ1027を有し得る。プレフィルタアセンブリ1027は、より大きな物体、ごみ、または小さな動物がシステム110に入るのを防ぐ。
【0055】
一部の実施形態において、外部要素に曝されるシステム110の部分は、絶縁体1205を有し得る(図12)。さらに、外板1210は、ウィンドゥスルー取り付けにおいてより良い適合を提供する拡張可能なフレーム(図示されていない)を受け得る。拡張可能なフレームは、システムが取り付けられる窓のサイズに拡張し得る。拡張可能なフレームは、窓敷居、窓フレームおよびシステム外板に対して密閉するための柔らかいガスケットを含み得る。
【0056】
本発明の様々な例示的実施形態が開示されたが、本発明の真の範囲から逸脱することなく、本発明の利点の一部を達成する様々な変更および修正がなされ得ることは当業者に明らかである。これらおよび他の明白な修正は、添付の特許請求の範囲によってカバーされることが意図される。
【技術分野】
【0001】
(優先権)
本国際出願は、2006年5月24日に出願され、名称「Positive Air Pressure Isolation System」であり、譲渡された代理人整理番号3116/101であり、David W.Palmerを発明者として指名の米国仮特許出願第60/802,977号に対する優先権を主張し、該出願の開示は、その全体が本明細書に参考として援用される。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、概して正の気圧隔離システムに関する。より詳細には、本発明は、密閉空間への空気の流入またはそこからの空気の流出を管理および清浄化し、一定の正(+)または負(−)の室内気圧を生成することに関する。
【背景技術】
【0003】
気圧制御システムは、多くの病室および半導体クリーンルームの用途において、隔離領域および封じ込め領域を作るために用いられる。隔離技術および封じ込め技術は、空気で運ばれるミクロンサイズの粒子、ならびにウィルスなどの微生物、バクテリア、菌類、かび、胞子、およびほこりを管理する。そのような技術は、空間を清浄な空気で満たし、汚染された空気を除去することによって、加圧された部屋において生活しかつ働く人々の健康の利益を増加させる。密閉空間の加圧はさらに、汚染された空気が部屋の中に漏れるのを防ぐ。その結果、世界保健機関(WHO)は、空気で運ばれるウィルスの蔓延を遅らせる実行可能な方法として隔離室および封じ込め室を使用することを推奨する。
【0004】
多くの先行技術の制御システムの負の気圧設計基準は、微生物を含む空気を捕捉し、その中に含め、次いで、周囲に空気を放出して戻す前に、空気で運ばれた汚染物を無力化または撲滅する。室内から空気を出すことによって、空気が室内に漏入し、汚染物が外に出ること(escape)を防ぐ。
【0005】
既存の気圧制御システムは、結核(TB)および他の空気感染の病気の治療を専門にする病院における封じ込め室内に設置された。そのような室の数は、今日の医療要求に対して適切であるが、高病原性鳥インフルエンザ(avian influenza)(すなわち、Bird Flu)のヒト対ヒト型または類似の空気感染の病気の急激な発生に対するニーズを満たさない。都市地域において急激な発生が起った場合、封じ込め室の数は、患者の数を収容するのに適切でない。さらに、急激な発生が田舎の地域において起った場合、封じ込め室を有する病院は妥当な距離内に位置し得ない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、課題は、インフルエンザの急激な発生の現場において標準の室を転換する、正および負の気圧制御システムを利用可能にする方法を見出すことである。制御システムは、容易に取り付けられ、第1の応答者を隔離しかつ保護し、また症状のある患者によって使用された汚染空気を中に含め、捕捉し、かつ撲滅するのに十分な量で利用可能でなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(発明の概要)
本発明の実施形態に従って、システムが、密閉空間における気圧の制御のために提供される。システムは、窓を介して取り付けられ得、システム入口およびシステム出口を含む。システムはまた、可変速度ファンと該ファンの速度を制御するモータコントローラとを含み得る。可変速度ファンは、密閉空間においてシステムが正の圧力または負の圧力を提供することを可能にするように可逆性であり得る。
【0008】
システムは、差動気圧トランスデューサを含み得る。差動気圧トランスデューサは、システム入口およびシステム出口における気圧を監視する。一部の実施形態において、差動気圧トランスデューサは、熱線風速計または固体風速計であり得る。モータコントローラおよび差動圧力トランスデューサと連絡する閉ループコントローラは、システムの入口と出口との間の圧力差に基づきファンの速度を変動させ、それによって空間内の圧力を制御し得る。
【0009】
さらに、気圧制御システムはまた、閉ループコントローラと連絡する制御パネルを含み得る。制御パネルは、セットポイント値を受信する能力があり得る。受信されたセットポイント値に基づき、制御パネルは、ファンの速度または方向を変化させ得る。制御パネルは、ユーザが正の室内気圧と負の室内気圧とを選択することを可能にするスイッチをさらに含み得る。
【0010】
本発明のさらなる実施形態に従って、閉ループコントローラは、マイクロプロセッサを含み得る。マイクロプロセッサは、差動圧力トランスデューサからの出力とセットポイント値とを比較し、差動気圧トランスデューサ出力とセットポイント値との差に基づき、ファンの速度または方向を調整し得る。
【0011】
気圧制御システムはまた、マイクロプロセッサと連絡する安全センサを含み得る。安全センサは、気圧制御システムがセットポイント値において動作していないとき、警報を発するように構成され得る。
【0012】
さらなる実施形態に従って、気圧制御システムはまた、殺菌放射チャンバを含み得る。殺菌放射チャンバは、気圧制御システム内の気流経路内に位置し得、少なくとも1つのUV光源を含み得る。殺菌放射チャンバはまた、UV光源によって生成されるUV光を反射する反射内部表面をさらに含み得る。バフルは、殺菌放射チャンバの一方の端部または両方の端部に位置し、UV光が殺菌放射チャンバから出ることを防ぎ得る。殺菌放射チャンバを含む気流経路は、システム入口およびシステム出口を介したUV反射を防ぐために黒くされ得る。UV光の波長は、253.7ナノメートルであり得るが、これに限定されない。UV光は、気流経路の部分を完全に横切って通過し得る。
【0013】
本発明のさらなる実施形態において、気圧制御システムはフィルタを含まない。
【0014】
一部の実施形態において、気圧制御システムは、第2の気流経路を含み得る。差動気圧トランスデューサは、第2の気流経路内に位置し得る。
【0015】
他の実施形態に従って、フィルタを有する気圧制御システムは、囲まれた空間内の気圧を制御し得る。システムは、システム入口と、システム出口と、システム入口とシステム出口との間の気流経路内に位置する第1のフィルタとを含む。システムはまた、ある速度で動作するように構成される可変速度ファンと、ファンと連絡し、ファンの速度を制御するように構成されるモータコントローラと、システム入口における気圧およびシステム出口における気圧を監視するように構成される差動気圧トランスデューサとを有し得る。差動圧力トランスデューサは、熱線風速計または固体風速計であり得る。モータコントローラおよび差動圧力トランスデューサと連絡する閉ループコントローラは、システムの入口と出口との間の圧力差に基づきファンの速度を変動させ得る。入口と出口との間の圧力差を制御することによって、システムは空間内の圧力を制御する能力がある。
【0016】
ファンは可逆性であり得、システムは閉ループコントローラと連絡する制御パネルを含み得る。制御パネルは、セットポイント値を受信し、セットポイント値に基づきファンの速度または方向を変化させ得る。制御パネルは、ユーザが正の室内気圧と負の室内気圧とを選択することを可能にするスイッチを含み得る。システムはまた、差動圧力トランスデューサからの出力とセットポイント値とを比較し、値の差に基づき、ファンの速度または方向を調整するマイクロプロセッサを含み得る。マイクロプロセッサと連絡する安全センサは、気圧制御システムがセットポイント値において動作していないとき、警報を発し得る。
【0017】
一部の実施形態において、システムはまた、気流経路内に位置する殺菌放射チャンバを含み得る。殺菌放射チャンバは、少なくとも1つのUV光源を含み得、UV光源によって生成されるUV光を反射する反射内部表面を有し得る。殺菌放射チャンバはまた、フィルタへのアクセスを提供する少なくとも1つのスロットを有し得る。第1のフィルタは、殺菌放射チャンバの第1の端部に位置し得る。システムはまた、殺菌放射チャンバの第2の端部に位置する第2のフィルタを含み得る。
【0018】
気流経路は、システム入口およびシステム出口を介したUV反射を防ぐために黒くされ得る。さらに(または、代わりに)、システムは、殺菌放射チャンバの少なくとも一つの端部に位置するバフルを有し、UV光が殺菌放射チャンバから出ることを防ぎ得る。一部の実施形態において、UV光は、約253.7ナノメートルの波長を有する。
【0019】
一部の実施形態において、気圧制御システムは、ウィンドゥスルー取付け用(for through−window installation)に構成される。第1のフィルタは、半透明のグラスファイバフィルタであり得、金属フレームを有し得る。フィルタはまた、プリーツ加工され得、垂直であるように向けられ得る。UVランプは、第1のフィルタのプリーツに対して横切るように向けられ得る。
【0020】
システムはまた、殺菌放射チャンバ内に位置する気流センサをさらに含み得る。気流センサは、殺菌放射チャンバの内壁に取り付けられ得る。気流センサは、システムを通る空気の流れと共線的であるように向けられ得る。一部の実施形態において、気流センサは、固体センサであり、UV光源から遮蔽される。気流センサはまた、マイクロプロセッサが気流センサによって送信される信号に基づいてファン速度を制御し得るように、マイクロプロセッサと連絡し得る。
【0021】
一部の実施形態において、システムは、殺菌放射チャンバ内に位置し、UV放射の量を測定するように構成されるUVセンサを含み得る。UVセンサは、気流経路に位置し得る。さらにUVセンサは、マイクロプロセッサがUVセンサによって送信される信号に基づいてファン速度を制御し得るように、マイクロプロセッサと連絡し得る。
【0022】
システムは、システムを通る気流を防ぐために、密閉位置および開放位置を有するカバーを含み得る。密閉位置において、カバーは、システムが使用されないときシステム入口を閉じる。カバーは、絶縁材料から作られ得る。カバーは、カバーの位置を感知しかつカバーが密閉位置にある場合システムの動作を妨げるインタロックスイッチに接続され得る。インタロックスイッチは、マイクロプロセッサに接続され得る。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
気圧制御システムであって、該システムは、
システム入口と、
システム出口と、
該システム入口とシステム出口との間の気流経路内に位置する第1のフィルタと、
ある速度で動作するように構成される可変速度ファンと、
該ファンと連絡し、該ファンの速度を制御するように構成される、モータコントローラと、
該システム入口と該システム出口との間の気圧差を監視するように構成される差動気圧トランスデューサと、
該モータコントローラおよび該差動圧力トランスデューサと連絡する閉ループコントローラであって、圧力コントローラは、該システムの入口と出口との間の圧力差に基づき該ファンの速度を変動させ、それによって空間内の圧力を制御するように構成される、閉ループコントローラと
を備えている、システム。
(項目2)
上記ファンは可逆性である、項目1に記載の気圧制御システム。
(項目3)
上記閉ループコントローラと連絡し、セットポイント値を受信しかつ該セットポイント値に基づき上記ファンの速度または方向を変化させるように構成される制御パネルをさらに備えている、項目1に記載の気圧制御システム。
(項目4)
上記制御パネルは、正の室内気圧と負の室内気圧とを選択するように構成されるスイッチを含む、項目3に記載の気圧制御システム。
(項目5)
上記閉ループコントローラは、
上記差動圧力トランスデューサからの出力と上記セットポイント値とを比較し、該差動気圧トランスデューサ出力と該セットポイント値との差に基づき、上記ファンの速度または方向を調整するように構成されるマイクロプロセッサを含む、項目3に記載の気圧制御システム。
(項目6)
上記マイクロプロセッサと連絡し、上記気圧制御システムが上記セットポイント値において動作していないとき、警報を発するように構成される安全センサをさらに備えている、項目5に記載の気圧制御システム。
(項目7)
上記気圧制御システムにおける上記気流経路内に位置する殺菌放射チャンバをさらに備え、該殺菌放射チャンバは、少なくとも1つのUV光源を含む、項目5に記載の気圧制御システム。
(項目8)
上記殺菌放射チャンバは、上記UV光源によって生成されるUV光を反射するように構成される反射内部表面をさらに含む、項目7に記載の気圧制御システム。
(項目9)
上記殺菌放射チャンバは、上記フィルタへのアクセスを提供する少なくとも1つのスロットを有する、項目7に記載の気圧制御システム。
(項目10)
上記第1のフィルタは、上記殺菌放射チャンバの第1の端部に位置する、項目7に記載の気圧制御システム。
(項目11)
上記システムは、上記殺菌放射チャンバの第2の端部に位置する第2のフィルタを含む、項目10に記載の気圧制御システム。
(項目12)
上記気流経路は、上記システム入口およびシステム出口を介したUV反射を防ぐために黒くされる、項目7に記載の気圧制御システム。
(項目13)
上記殺菌放射チャンバの少なくとも一つの端部に位置するバフルをさらに備え、該バフルは、UVが該殺菌放射チャンバから出ることを防ぐように構成される、項目7に記載の気圧制御システム。
(項目14)
上記UV光は、約253.7ナノメートルの波長を有する、項目7に記載の気圧制御システム。
(項目15)
上記差動気圧トランスデューサは、熱線風速計または固体風速計である、項目1に記載の気圧制御システム。
(項目16)
上記気圧制御システムは、ウィンドゥスルー取付け用に構成される、項目1に記載の気圧制御システム。
(項目17)
上記第1のフィルタは、半透明のグラスファイバフィルタである、項目1に記載の気圧制御システム。
(項目18)
上記第1のフィルタは、金属フレームを有する、項目17に記載の気圧制御システム。
(項目19)
上記第1のフィルタは、プリーツ加工される、項目1に記載の気圧制御システム。
(項目20)
上記第1のフィルタは、上記プリーツが垂直の方向に向けられるように向けられる、項目19に記載の気圧制御システム。
(項目21)
上記UVランプは、上記第1のフィルタのプリーツに対して横切るように向けられる、項目20に記載の気圧制御システム。
(項目22)
上記システムは、上記殺菌放射チャンバ内に位置する気流センサをさらに含む、項目7に記載の気圧制御システム。
(項目23)
上記気流センサは、上記殺菌放射チャンバの内壁に取り付けられる、項目22に記載の気圧制御システム。
(項目24)
上記気流センサは、上記システムを通る空気の流れと共線的であるように向けられる、項目22に記載の気圧制御システム。
(項目25)
上記気流センサは、固体センサである、項目22に記載の気圧制御システム。
(項目26)
上記気流センサは、上記少なくとも1つのUV光源から遮蔽される、項目22に記載の気圧制御システム。
(項目27)
上記気流センサは、上記マイクロプロセッサが該気流センサによって送信される信号に基づいて上記ファン速度を制御し得るように、該マイクロプロセッサと連絡する、項目22に記載の気圧制御システム。
(項目28)
上記システムは、上記殺菌放射チャンバ内に位置し、UV放射の量を測定するように構成されるUVセンサをさらに備えている、項目7に記載の気圧制御システム。
(項目29)
上記UVセンサは、上記気流経路に位置する、項目28に記載の気圧制御システム。
(項目30)
上記UVセンサは、上記マイクロプロセッサが該UVセンサによって送信される信号に基づいて上記ファン速度を制御し得るように、該マイクロプロセッサと連絡する、項目28に記載の気圧制御システム。
(項目31)
上記システムは、該システムが使用されないとき上記システム入口を閉じるように構成される密閉および開放位置を有し、それによって該システムを通る気流を防ぐカバーをさらに備えている、項目1に記載の気圧制御システム。
(項目32)
上記カバーは、絶縁材料から作られる、項目31に記載の気圧制御システム。
(項目33)
上記システムは、上記カバーに接続され、該カバーの位置を感知しかつ該カバーが上記密閉位置にある場合システムの動作を妨げるように構成されるインタロックスイッチをさらに備えている、項目31に記載の気圧制御システム。
(項目34)
上記インタロックスイッチは、上記マイクロプロセッサに接続される、項目33に記載の気圧制御システム。
(項目35)
気圧制御システムであって、該システムは、
システム入口と、
システム出口と、
ある速度で動作するように構成される可変速度ファンと、
該ファンと連絡し、該ファンの速度を制御するように構成される、モータコントローラと、
該システム入口と該システム出口との間の気圧差を監視するように構成される差動気圧トランスデューサと、
該モータコントローラおよび該差動圧力トランスデューサと連絡する閉ループコントローラであって、圧力コントローラは、該システムの入口と出口との間の圧力差に基づき該ファンの速度を変動させ、それによって空間内の圧力を制御するように構成される、閉ループコントローラと
を備えている、システム。
(項目36)
上記ファンは可逆性である、項目35に記載の気圧制御システム。
(項目37)
上記閉ループコントローラと連絡し、セットポイント値を受信しかつ該セットポイント値に基づき上記ファンの速度または方向を変化させるように構成される制御パネルをさらに備えている、項目35に記載の気圧制御システム。
(項目38)
上記制御パネルは、正の室内気圧と負の室内気圧とを選択するように構成されるスイッチを含む、項目37に記載の気圧制御システム。
(項目39)
上記閉ループコントローラは、
上記差動圧力トランスデューサからの出力と上記セットポイント値とを比較し、該差動気圧トランスデューサ出力と該セットポイント値との差に基づき、上記ファンの速度または方向を調整するように構成されるマイクロプロセッサを含む、項目37に記載の気圧制御システム。
(項目40)
上記マイクロプロセッサと連絡し、上記気圧制御システムが上記セットポイント値において動作していないとき、警報を発するように構成される安全センサをさらに備えている、項目39に記載の気圧制御システム。
(項目41)
上記気圧制御システムにおける上記気流経路内に位置する殺菌放射チャンバをさらに備え、該殺菌放射チャンバは、少なくとも1つのUV光源を含む、項目35に記載の気圧制御システム。
(項目42)
上記殺菌放射チャンバは、上記UV光源によって生成されるUV光を反射するように構成される反射内部表面をさらに含む、項目41に記載の気圧制御システム。
(項目43)
上記気流経路は、上記システム入口およびシステム出口を介したUV反射を防ぐために黒くされる、項目41に記載の気圧制御システム。
(項目44)
上記殺菌放射チャンバの少なくとも一つの端部に位置するバフルをさらに備え、該バフルは、UVが該殺菌放射チャンバから出ることを防ぐように構成される、項目41に記載の気圧制御システム。
(項目45)
上記UV光は、約253.7ナノメートルの波長を有する、項目41に記載の気圧制御システム。
(項目46)
上記差動気圧トランスデューサは、熱線風速計である、項目35に記載の気圧制御システム。
(項目47)
上記気圧制御システムは、ウィンドゥスルー取付け用に構成される、項目35に記載の気圧制御システム。
(項目48)
気圧制御システムであって、該システムは、
システム入口と、
システム出口と、
ある速度で動作するように構成される可変速度ファンと、
該ファンと連絡し、該ファンの速度を制御するように構成される、モータコントローラと、
該気圧制御システムにおける気流経路内に位置する殺菌放射チャンバであって、該殺菌放射チャンバは、少なくとも1つのUV光源を含み、該殺菌放射チャンバは、該UV光源によって生成されるUV光を反射し、その結果、UV光がフィルタを欠いている該気流経路の一部分を完全に横切って通過するように構成される反射内部表面を含む、殺菌放射チャンバと
を備えている、システム。
(項目49)
上記ファンは可逆性である、項目48に記載の気圧制御システム。
(項目50)
上記システム入口における気圧および上記システム出口における気圧を監視するように構成される差動気圧トランスデューサをさらに備えている、項目48に記載の気圧制御システム。
(項目51)
閉ループコントローラと連絡し、セットポイント値を受信しかつ該セットポイント値に基づき上記ファンの速度または方向を変化させるように構成される制御パネルをさらに備えている、項目48に記載の気圧制御システム。
(項目52)
上記制御パネルは、正の室内気圧と負の室内気圧とを選択するように構成されるスイッチを含む、項目51に記載の気圧制御システム。
(項目53)
上記閉ループコントローラは、
上記差動圧力トランスデューサからの出力と上記セットポイント値とを比較し、該差動気圧トランスデューサ出力と該セットポイント値との差に基づき、上記ファンの速度または方向を調整するように構成されるマイクロプロセッサを含む、項目51に記載の気圧制御システム。
(項目54)
上記マイクロプロセッサと連絡し、上記気圧制御システムが上記セットポイント値において動作していないとき、警報を発するように構成される安全センサをさらに備えている、項目53に記載の気圧制御システム。
(項目55)
上記気流経路は、上記システム入口およびシステム出口を介したUV反射を防ぐために黒くされる、項目48に記載の気圧制御システム。
(項目56)
上記殺菌放射チャンバの少なくとも一つの端部に位置するバフルをさらに備え、該バフルは、UVが該殺菌放射チャンバから出ることを防ぐように構成される、項目48に記載の気圧制御システム。
(項目57)
上記UV光は、約253.7ナノメートルの波長を有する、項目48に記載の気圧制御システム。
(項目58)
上記差動気圧トランスデューサは、熱線風速計である、項目48に記載の気圧制御システム。
(項目59)
上記気圧制御システムは、ウィンドゥスルー取付け用に構成される、項目48に記載の気圧制御システム。
(項目60)
気圧制御システムであって、該システムは、
システム入口と、
システム出口と、
外部と密閉空間との間で空気を移動させる手段と、
該システム入口と該システム出口との間の気圧差を監視するように構成される差動気圧トランスデューサと、
該空気を移動させる手段および該差動気圧トランスデューサと連絡する閉ループコントローラであって、該閉ループコントローラは、該システムの入口と出口との間の圧力差に基づき該空気が移動させられる速度を変動させ、それによって該密閉空間内の圧力を制御するように構成される、閉ループコントローラと
を備えている、システム。
(項目61)
上記空気を移動させる手段は可逆性である、項目60に記載の気圧制御システム。
(項目62)
上記閉ループコントローラと連絡し、セットポイント値を受信しかつ該セットポイント値に基づき上記空気を移動させる手段の速度または方向を変化させるように構成される制御パネルをさらに備えている、項目60に記載の気圧制御システム。
(項目63)
上記制御パネルは、正の密閉空間気圧と負の密閉空間気圧とを選択するように構成されるスイッチを含む、項目62に記載の気圧制御システム。
(項目64)
上記閉ループコントローラは、
上記差動気圧トランスデューサからの出力と上記セットポイント値とを比較し、該差動気圧トランスデューサ出力と該セットポイント値との差に基づき、上記空気を移動させる手段の速度または方向を調整するように構成されるマイクロプロセッサを含む、項目62に記載の気圧制御システム。
(項目65)
上記マイクロプロセッサと連絡し、上記気圧制御システムが上記セットポイント値において動作していないとき、警報を発するように構成される安全センサをさらに備えている、項目64に記載の気圧制御システム。
(項目66)
上記気圧制御システムにおける上記気流経路内に位置する殺菌放射チャンバをさらに備え、該殺菌放射チャンバは、少なくとも1つのUV光源を含む、項目62に記載の気圧制御システム。
(項目67)
上記殺菌放射チャンバは、上記UV光源によって生成されるUV光を反射するように構成される反射内部表面をさらに含む、項目66に記載の気圧制御システム。
(項目68)
上記気流経路は、上記システム入口およびシステム出口を介したUV反射を防ぐために黒くされる、項目66に記載の気圧制御システム。
(項目69)
上記殺菌放射チャンバの少なくとも一つの端部に位置するバフルをさらに備え、該バフルは、UVが該殺菌放射チャンバから出ることを防ぐように構成される、項目66に記載の気圧制御システム。
(項目70)
上記UV光は、約253.7ナノメートルの波長を有する、項目66に記載の気圧制御システム。
(項目71)
上記差動気圧トランスデューサは、熱線風速計である、項目60に記載の気圧制御システム。
(項目72)
上記気圧制御システムは、ウィンドゥスルー取付け用に構成される、項目60に記載の気圧制御システム。
(項目73)
気圧制御システムであって、該システムは、
第1の空気経路入口および第1の空気経路出口を含む第1の一定方向の空気経路と、
第2の空気経路入口および第2の空気経路出口を含む第2の一定方向の空気経路と、
該第1の一定方向の空気経路内に位置し、ある速度で動作するように構成される、可変速度ファンと、
該可変速度ファンと連絡し、該可変速度ファンの速度を制御するように構成される、モータコントローラと、
該第2の一定方向の空気経路内に位置し、該第2の空気経路入口と該第2の空気経路出口との間の気圧差を監視するように構成される、差動気圧トランスデューサと、
該モータコントローラおよび該差動気圧トランスデューサと連絡する閉ループコントローラであって、該閉ループコントローラは、該第2の空気経路入口における気圧と該第2の空気経路出口における気圧との間の圧力差に基づき該ファンの速度を変動させことによって、空間における圧力を維持するように構成される、閉ループコントローラと
を備えている、システム。
(項目74)
上記ファンは可逆性である、項目73に記載の気圧制御システム。
(項目75)
上記閉ループコントローラと連絡し、セットポイント値を受信しかつ該セットポイント値に基づき上記ファンの速度または方向を変化させるように構成される制御パネルをさらに備えている、項目73に記載の気圧制御システム。
(項目76)
上記制御パネルは、正の密閉空間気圧と負の密閉空間気圧とを選択するように構成されるスイッチを含む、項目75に記載の気圧制御システム。
(項目77)
上記閉ループコントローラは、
上記差動気圧トランスデューサからの出力と上記セットポイント値とを比較し、該差動気圧トランスデューサ出力と該セットポイント値との差に基づき、上記ファンの速度または方向を調整するように構成されるマイクロプロセッサを含む、項目75に記載の気圧制御システム。
(項目78)
上記マイクロプロセッサと連絡し、上記気圧制御システムが上記セットポイント値において動作していないとき、警報を発するように構成される安全センサをさらに備えている、項目77に記載の気圧制御システム。
(項目79)
上記気圧制御システムにおける上記第1の気流経路内に位置する殺菌放射チャンバをさらに備え、該殺菌放射チャンバは、少なくとも1つのUV光源を含む、項目73に記載の気圧制御システム。
(項目80)
上記殺菌放射チャンバは、上記UV光源によって生成されるUV光を反射するように構成される反射内部表面をさらに含む、項目79に記載の気圧制御システム。
(項目81)
上記第1の気流経路は、上記システム入口およびシステム出口を介したUV反射を防ぐために黒くされる、項目79に記載の気圧制御システム。
(項目82)
上記殺菌放射チャンバの少なくとも一つの端部に位置するバフルをさらに備え、該バフルは、UVが該殺菌放射チャンバから出ることを防ぐように構成される、項目79に記載の気圧制御システム。
(項目83)
上記UV光は、約253.7ナノメートルの波長を有する、項目79に記載の気圧制御システム。
(項目84)
上記差動気圧トランスデューサは、熱線風速計である、項目73に記載の気圧制御システム。
(項目85)
上記気圧制御システムは、ウィンドゥスルー取付け用に構成される、項目73に記載の気圧制御システム。
(項目86)
上記第1の一定方向の空気経路および上記第2の一定方向の空気経路は、可逆性である、項目73に記載の気圧制御システム。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、本発明の実施形態に従った気圧制御システムを示す。
【図2】図2は、図1に示されるシステムの気流図を示す。
【図3】図3は、図1に示されるシステムの論理図を示す
【図4】図4は、本発明の実施形態に従った、例示的殺菌放射チャンバおよび電気シャシーを示す。
【図5】図5は、本発明の実施形態に従った、図4の例示的殺菌放射チャンバを示す。
【図6】図6は、本発明の実施形態に従った、チャンバカバーおよびUVCセンサを有する図4の殺菌放射チャンバを示す。
【図7】図7は、本発明の実施形態に従った、図4の殺菌放射チャンバの内部を示す。
【図8】図8は、本発明の実施形態に従った、図4の電気シャシーの内部を示す。
【図9】図9は、本発明の実施形態に従った、図4に示される例示的電気シャシーの内部の別の図を示す。
【図10】図10は、気圧制御システムの実施形態に従った、プレフィルタを有するファンアセンブリを示す。
【図11】図11は、本発明の実施形態に従った、例示的制御パネルを示す。
【図12】図12は、本発明の実施形態に従った、露出した要素に対する絶縁を有する例示的な外板を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
(特定の実施形態の詳細な説明)
図1は、本発明の実施形態に従った気圧隔離システム110を示す。システム110は、ウィンドゥスルーの「プラグアンドプレイ」タイプのシステムであり得る。そういうものとして、システム110は、システム110を窓120の中に設置し、電源コード160を標準の壁コンセントに差し込むことによって、密閉空間180を隔離室または封じ込め室に変え得る。システム110の内部に面する側は、それが密閉空間180の美的感覚に否定的に影響を与えないように、スタイリッシュなデザインを有し得る。システム110の外部に面する側は、環境に曝されるのに適したデザインを有し得る。
【0025】
隔離構成において、可変速度ファン130は、密閉空間180の中に清浄な空気を強制的に入れ、結果として密閉空間180内に正の圧力が生ずる。手術場所およびクリーンルームに調和する一定の正の圧力を生成するために、システム110は、窓および扉の周りの隙間を通って室から出る気流と調和させるために、ファンの速度を変動させることによって、室内への気流を制御し得る。封じ込め構成において、可変速度ファン130は密閉空間180から空気を強制的に出し、結果として負の室圧が生じる。どちらの方向においても、密閉気流経路内に位置する殺菌放射チャンバ140は、空気がシステム110を通過するときに、空気を清浄化する。システム110が窓に取り付けられない場合、ユーザは、殺菌放射チャンバ140からの空気経路に延長部を追加し、外部の環境に達するようにする。
【0026】
一部の実施形態において、システム110は複数の可変速度ファンを含み得る。2つ以上の可変速度ファンが存在する場合は、ファンは、複数の方向に空気を押し進めるように動作し得る。
【0027】
図2に示されるように、殺菌放射チャンバ140は紫外線ランプ210を含み得る。紫外線ランプ210は、約253.7ナノメートルの波長で放射し得る。253.7ナノメートルの波長での放射は、生きていてかつ休眠の微生物に対して最大量の損傷を与えることが証明されている。例えば、253.7ナノメートルの波長における、インフルエンザに対するUVテストは、90%の殺菌率で、残りの10%に対して(無力化するほど十分な)厳しい損傷を与えたことを示す。殺菌放射チャンバ140の標的は、ウィルス、バクテリア、菌類、かび、および胞子を含むがこれらに限定されない。例示として253.7ナノメートルの波長が用いられるが、UV波長は、任意の種の微生物に対する損傷を最大にするように調整され得る。
【0028】
放射チャンバ140はまた、UVランプ210へのアクセスを提供し得、その結果、必要に応じてユーザがUVランプ210を交換し得る。ユーザは、殺菌放射チャンバ140の外部からUVランプ210を取り付け得、その結果、ユーザはチャンバ140を分解する必要がない。UVランプ210へのアクセスは、動作時ユーザがUVランプ210へのアクセスすることを防ぐためにシステム110を止めるキルスイッチ(kill switch)を含み得る。あるいは、殺菌放射チャンバ140は、ユーザが離れた場所において完全に取り外しかつ交換し得るカートリッジ設計であり得る。UVランプ210は、様々な波長を有し、空気で運ばれる粒子または微生物の種々のタイプを標的にする複数のランプを含み得る。
【0029】
上記のように、殺菌放射チャンバ140は取り外し可能であり得る。取り外し可能な放射チャンバ140を含む実施形態において、システムはまた、放射チャンバ140に電気的に接続されたインタロックスイッチを含み得る。インタロックスイッチは、放射チャンバ140が正しく取付けられたことを検証し、間違った取り付けの場合、システム110への主電源を遮断し得る。
【0030】
UV光を用いて微生物を破滅および無力化することは、微生物が曝されるUV光量および露出時間に依存する。露出量を増加させるために、殺菌放射チャンバ140の内側面は、反射コーティング230を含み得る。反射コーティング230は、チャンバ内でUV光を反射し、より多くの量のUV光に微生物を曝し、従って微生物の殺菌および無力化率を増加させる。露出時間は、殺菌放射チャンバ140内で気流を遅くすることによって増加され得る。チャンバ140を通る層状の気流は、滞留時間および露出がチャンバ140全体にわたって均一でありかつ等しいことを確実にし得る。露出時間および滞留時間をさらに増加させるために、チャンバ140は、システム110の全体サイズの制限内でできるだけ大きくあるべきである。気流におけるデッドスポットは最小限にされるべきである。
【0031】
UV光は、危険であり、殺菌放射チャンバ140およびシステム110内に含められるべきである。UV光がもれるのを防ぐために、殺菌放射チャンバ140は一方の端部または両方の端部にバフル220を含み得る。システム110の気流経路は、システム入口またはシステム出口を介するUV反射を防ぐために、黒くされ得る。
【0032】
差動気圧トランスデューサ150は、システム110の入口および出口における気圧を測定し得る。差動気圧トランスデューサ150は、密閉空間空気ポート270を介して内部空気の気圧をサンプリングしかつ測定し得、外部空気ポート280を介して外部気圧を測定し得る。システム110は、差動気圧トランスデューサ150と空気ポート270、280との間の圧力漏れのない接続を含み得る。外部空気ポート280は、酷寒の天候および虫などの他の変化要素による封鎖を防ぐための設備を含み得る。システム110が窓に取り付けられない場合、外部空気ポート280は、外部環境に達するための延長部を含み得る。一部の実施形態において、差動気圧センサ150は、熱線風速計または固体風速計であり得る。他の実施形態において、トランスデューサ150は、第2の気流経路260に位置され得る。第2の気流経路260は第1の気流経路250から離れかつ別個であり得、第1の気流経路250は殺菌放射チャンバ140を含む。
【0033】
図3に示されるように、システム110は閉ループコントローラ320を含み得る。閉ループコントローラ320は、差動気圧トランスデューサ150およびモータコントローラ310に接続され得る。閉ループコントローラ320は、システム入口とシステム出口との間の圧力差を監視し、該圧力差に基づきモータコントローラ310によってファン130の速度を調整し得る。モータコントローラ310によってファン130の速度を制御することによって、閉ループコントローラ320は密閉空間180内の圧力を制御することが可能である。モータコントローラ310は、すべての電圧および周期において動作し、電圧選択可能スイッチを有し得る。複数のファンを含む実施形態において、モータコントローラ310は、各ユニットに対する異なるコントローラ電力状態を有し得る。
【0034】
起動時、閉ループコントローラ320は、最悪の事態を予期し、ファン130を全速力にさせるように構成され得る。システム110への電力中断に応答して、閉ループコントローラ320は、規定の遮断および起動のプロセスを提供し得る。
【0035】
閉ループコントローラ320は、マイクロプロセッサ360を含み得る。マイクロプロセッサ360は、差動気圧トランスデューサ150の出力と(以下で論議される)制御パネル330によりユーザによって入力されたセットポイントとを比較し得る。マイクロプロセッサ360は次いで、ファン130の速度を調整し、密閉空間180内の圧力をセットポイント値に維持し得る。システム110がセットポイント条件からはずれて動作しているとき、閉ループコントローラ320は警報をトリガし得る。
【0036】
閉ループコントローラ320はまた、ドア170(図1)が開いたときを認識する能力のある第2の制御帯を含み得る。制御ループコントローラ320は次いで、ファン130を全速力にさせ、次いでセットポイントにおいて密閉させることによって、そのような状態に応答し得る。密閉ループコントローラ320はまた、不感帯を設定し、ファン130がハンチングするのを防ぎ得る。
【0037】
他の実施形態において、閉ループコントローラ320は、UV光の存在を確認し、システム110を介する気流に基づき、UV放射の強度を制御し得る。閉ループコントローラ320は、最大放射にするためにすべてのUVランプ210をオンにするか、または1度に1つのUVランプをオンにし放射レベルの階段関数を実行することによって、UV放射の強度を制御し得る。閉ループコントローラ320はまた、UVランプが故障しているかどうかを認識し、機能するランプに電力を切り替え得る。
【0038】
本発明の一部の実施形態において、閉ループコントローラは、ソフトウェアポート(図示されていない)を含み得る。ソフトウェアポートは、ユーザが新しいソフトウェアの改訂版をダウンロードし、システム110の個々の機能を試験することを可能にする。
【0039】
さらなる実施形態において、システム110は制御パネル330を含み得る。ユーザは、セットポイント値を制御パネル330に入力し得る。制御パネル330はまた、スイッチ(図示されていない)を含み、ユーザが正の室内圧力または負の室内圧力のいずれかを選ぶことを可能にし得る。スイッチは、機械的スイッチ、キーパッド、またはキーパッドマルチプルディジタルコード(key pad multiple digital code)のいずれかであり得る。複数のファンを含む実施形態において、制御パネル330は、ユーザがファンのうちの1つを選択し、異なる方向に動かすことを可能にし得る。制御パネル330の他の機能は、制御システムの1つまたはすべての機能を診断すること、およびUVランプ210の交換などのルーチンサービスが必要であるときを表示することを含むが、これらに限定されない。制御パネル330は、複数の言語で利用可能であり得る。
【0040】
本発明の他の実施形態に従って、システム110はまた、安全センサ340を含み得る。安全センサ340は、可聴警報または可視警報を含み得る。安全センサ340および関係する警報は、マイクロプロセッサ360および閉ループコントローラ320と連絡し得る。閉ループコントローラ320から信号を受信後、安全センサ340は、システム110がセットポイント値において動作していない場合またはシステム構成要素が機能していないとき、警報をトリガし得る。
【0041】
汎用電源350は、システム110に電力を供給する。電源350は、GSIおよびブレーカリセットを含み得、標準の壁のソケットに差し込まれ得る。
【0042】
本発明の別の実施形態において、システム110は、フィルタレスのシステムである。フィルタレスの実施形態において、UV光は、微生物が殺菌放射チャンバ140を通過すると、それら微生物を殺菌または無力化する。
【0043】
図4に示されるように、殺菌放射チャンバ140は、電気シャシー405内に含められ得る。そのような実施形態において、ユーザは基本的に、殺菌放射チャンバ140を電気シャシー405の中に滑り込ませ、完成したシステム110を作る。より詳細に以下で論議されるように、電気シャシー405は、システム110の電気的および機械的な構成要素のうちの多くのものを収納する。
【0044】
なおも他の実施形態においてかつ図4および図5に示されるように、システム110は、殺菌放射チャンバ140の一方の端部または両方の端部に位置するHEPAフィルタ410を含み得る。一部の実施形態において、フィルタ410は、ファン910に対して殺菌放射チャンバ140の反対の端部に位置し得る(図9を参照されたい)。フィルタ取り付けおよび交換を容易にするため、殺菌放射チャンバ140は、フィルタ410にアクセスすることを可能にするスロットを含み得る。フィルタ410およびさらに2つのセンサ(より詳細に以下で論議されるように、UVCチャンバにおける気流センサおよびUVCチャンバにおけるUVCレベルセンサ)により、システム110は、ポータブルの空気清浄機および空気殺菌装置ならびに室隔離コントローラおよび室封じ込めコントローラとなる。
【0045】
好ましい実施形態において、フィルタ410は、半透明のファイバグラスHEPAフィルタであるべきである。半透明のフィルタは、UV放射がフィルタを通過することを可能にし、ウィルスが殺菌放射チャンバ140を通って移動しかつフィルタ410を通過すると、UVC放射がウィルスを殺菌することを可能にする。一部の実施形態において、フィルタは、フィルタの有効表面積を増加させるために、プリーツ加工され得る。プリーツが垂直であり、UVランプ210の軸がフィルタプリーツ軸に対して横断するように、プリーツ加工されたフィルタは向けられ得る。好ましい実施形態において、UVランプ210は共面(co−planar)である。
【0046】
HEPAフィルタ410は、より大きな汚染物を高強度のUVCランプ210による連続的放射に曝し、より大きな汚染物を捕捉する。そのようにすることによって、フィルタ410は、室隔離および封じ込めに必要である管理可能なシステムサイズおよび流量を維持しながら、(殺菌のためにより多い量または放射を必要とする)より大きな微粒子の破滅を可能にする。UVC放射は、ほとんどの有機微粒子をHEPAフィルタ410から分離し、自己洗浄性フィルタを作る。
【0047】
フィルタ410およびフィルタフレーム415(図7)は、耐UVC放射の材料から構成されるべきである。例えば、フィルタ410は半透明のファイバグラスであり得、フィルタフレーム415は金属であり得る。
【0048】
殺菌放射チャンバ140への入口はまた、UVC光バフルおよびフローストレイテナー(flow straightener)420を含み得る。上記されるように、UVC光バフルは、UV光が殺菌放射チャンバ140から出ることを防ぐ。名前が示唆するように、フローストレイテナーは、システムを通る気流をまっすぐにし、殺菌放射チャンバ140内の乱れを減少させるために用いられ得る。
【0049】
図6に示されるように、殺菌放射チャンバ140は、殺菌放射チャンバ140を入れるカバー620を有し得る。さらに本発明の一部の実施形態はまた、殺菌放射チャンバ140内に位置するUVレベルセンサ610を有し得る。UVレベルセンサ610は、気流の中または気流の端にあり得る。UVレベルセンサ610は、マイクロプロセッサに信号を送信し得、該マイクロプロセッサは、UVレベルセンサ信号に基づき、ファン速度またはインジケータの光を制御し得る。
【0050】
図7に示されるように、システム110はまた、殺菌放射チャンバ140内に位置し(例えば、チャンバの内壁に取り付けられる)、マイクロプロセッサに接続される気流センサ710を含み得る。好ましい実施形態において、気流センサ710は、固体センサでありかつ気流と共面であるべきである。さらに、気流センサ710は、UV放射から遮蔽され、気流センサ710に対する損傷を防ぐべきである。気流センサ710は、システムを通る気流を示す信号をマイクロプロセッサに送信し得る。マイクロプロセッサは次いで、この信号を用いてファン速度を修正するかまたはインジケータの光(例えば、警報)を制御し得る。一部の実施形態において、気流センサ710は、温度補償され得る。
【0051】
上記のコンポーネントに加えて、電気シャシー405はまた、UVC電源810およびファン電源820を収容し得る。電気シャシー405はまた、差動気圧センサ150を収容し得る。気流センサ710と同様な方法で、差動気圧センサ150は、温度補償され得る。
【0052】
図9に示されるように、システムの保管ならびに、ごみ、ほこり、および他の物体がシステム110内にたまるのを防ぐために、システム110はまた、システムが使用されないとき、気流を密閉するカバー1010を有し得る。カバー1010は、例えば、絶縁材料から作られるスライド(slide)またはフラップ(flap)であり得る。一部の実施形態において、システムは、カバー1010に電気的に接続されカバー1010の位置(例えば、カバーが開いているかまたは閉じているか)を感知するカバーインタロックスイッチ1020を含む。カバーインタロックスイッチ1020はまた、マイクロプロセッサに電気的に接続され得、その結果、マイクロプロセッサは、カバー1010が閉じているときシステムの動作を妨げる。
【0053】
一部の実施形態において、ケーブル1030は、カバー1010を起動させる(例えば、開閉する)ために用いられ得る。ケーブル1030の位置は、システムに対するオン−オフスイッチとして働き得る。例えば、ケーブル位置が開いたカバーに対応するとき、システムはオンである。逆に、ケーブル位置が閉じたカバーに対応するとき、システムはオフである。カバー1010自体のように、ケーブル1030は、ケーブルインタロックスイッチ1050(図10)に電気的に接続され、ケーブル1030の位置を感知し得る。ユーザは、システム制御パネル330(図11)に位置するノブ1040を用いてケーブル1030の位置(例えば、開放および密閉)を調整し得る。
【0054】
図10に示されるように、システムは、電気シャシー405に取り付けられたファンアセンブリ1025を有し得る。ファンアセンブリは、システムを通る気流を作る任意の数のファン(図10は3つのファンを示す)を有し得る。上記のように、ファン速度は、多数の基準(圧力差、セットポイント、およびUV光量を含むが、これらに限定されない)に基づき制御され得る。ファンアセンブリ1025は、ファンの各々をカバーするプレフィルタアセンブリ1027を有し得る。プレフィルタアセンブリ1027は、より大きな物体、ごみ、または小さな動物がシステム110に入るのを防ぐ。
【0055】
一部の実施形態において、外部要素に曝されるシステム110の部分は、絶縁体1205を有し得る(図12)。さらに、外板1210は、ウィンドゥスルー取り付けにおいてより良い適合を提供する拡張可能なフレーム(図示されていない)を受け得る。拡張可能なフレームは、システムが取り付けられる窓のサイズに拡張し得る。拡張可能なフレームは、窓敷居、窓フレームおよびシステム外板に対して密閉するための柔らかいガスケットを含み得る。
【0056】
本発明の様々な例示的実施形態が開示されたが、本発明の真の範囲から逸脱することなく、本発明の利点の一部を達成する様々な変更および修正がなされ得ることは当業者に明らかである。これらおよび他の明白な修正は、添付の特許請求の範囲によってカバーされることが意図される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
気圧制御システムであって、該システムは、
システム入口と、
システム出口と、
ある速度で動作するように構成されている可変速度ファンと、
該ファンと連絡し、該ファンの速度を制御するように構成されているモータコントローラと、
該システム入口と該システム出口との間の気圧差を監視するように構成されている差動気圧トランスデューサと、
該モータコントローラおよび該差動気圧トランスデューサと連絡する閉ループコントローラであって、該閉ループコントローラは、該システムの入口と出口との間の圧力差に基づいて該ファンの速度を変動させ、これにより、空間内の圧力を制御するように構成されており、該閉ループコントローラは、該差動気圧トランスデューサからの出力とセットポイント値とを比較し、該差動気圧トランスデューサの出力と該セットポイント値との間の差に基づいて、該ファンの速度を調整するように構成されているマイクロプロセッサを含む、閉ループコントローラと、
該気圧制御システムにおいて気流経路内に位置する殺菌放射チャンバであって、該殺菌放射チャンバは、少なくとも1つのUV光源を含み、該マイクロプロセッサは、該少なくとも1つのUV光源の動作を制御する、殺菌放射チャンバと
を含む、気圧制御システム。
【請求項2】
前記閉ループコントローラは、前記空間内の状態の変化の際に前記ファンを全速力にさせ、次いで、該閉ループコントローラは、該ファンの速度を低減して、前記セットポイント値を達成する、請求項1に記載の気圧制御システム。
【請求項3】
制御パネルをさらに含み、該制御パネルは、正の室内気圧または負の室内気圧のいずれかを選択するように構成されているスイッチを含む、請求項1に記載の気圧制御システム。
【請求項4】
前記マイクロプロセッサと連絡し、前記気圧制御システムが前記セットポイント値において動作していないとき、警報を発するように構成されている安全センサをさらに含む、請求項1に記載の気圧制御システム。
【請求項5】
前記マイクロプロセッサは、前記少なくとも1つのUV光源の動作を制御する、請求項1に記載の気圧制御システム。
【請求項6】
前記殺菌放射チャンバの少なくとも1つの端部に位置する少なくとも1つのバフルをさらに含み、該少なくとも1つのバフルは、UV光が該殺菌放射チャンバから出ることを防ぐように構成されている、請求項1に記載の気圧制御システム。
【請求項7】
前記少なくとも1つのバフルのエッジの少なくとも一部分は、前記殺菌放射チャンバと接触する、請求項6に記載の気圧制御システム。
【請求項8】
前記システムは、前記殺菌放射チャンバ内に位置する気流センサをさらに含む、請求項1に記載の気圧制御システム。
【請求項9】
前記気流センサは、前記マイクロプロセッサが該気流センサによって送信される信号に基づいてファン速度を制御し得るように、該マイクロプロセッサと連絡する、請求項8に記載の気圧制御システム。
【請求項10】
前記システムは、前記殺菌放射チャンバ内に位置し、UV放射の量を測定するように構成されているUVセンサをさらに含む、請求項1に記載の気圧制御システム。
【請求項11】
前記UVセンサは、前記マイクロプロセッサが該UVセンサによって送信される信号に基づいてファン速度を制御し得るように、該マイクロプロセッサと連絡する、請求項10に記載の気圧制御システム。
【請求項12】
前記空気経路内に位置する第1のフィルタをさらに含む、請求項1に記載の気圧制御システム。
【請求項13】
前記システムは、前記殺菌放射チャンバの第2の端部に位置する第2のフィルタを含む、請求項12に記載の気圧制御システム。
【請求項14】
前記システムは、密閉位置および開放位置を有するカバーをさらに含み、該カバーは、該システムが使用されないときに前記システム入口を閉じ、これにより、気流が該システムを通ることを防ぐように構成されている、請求項1に記載の気圧制御システム。
【請求項15】
前記システムは、前記カバーに接続され、該カバーの位置を感知しかつ該カバーが前記密閉位置にある場合にシステムの動作を妨げるように構成されているインタロックスイッチをさらに含む、請求項14に記載の気圧制御システム。
【請求項16】
気圧制御システムであって、該システムは、
第1の空気経路入口および第1の空気経路出口を含む第1の空気経路と、
第2の空気経路入口および第2の空気経路出口を含む第2の空気経路と、
該第1の空気経路内に位置し、ある速度で動作するように構成されている可変速度ファンと、
該可変速度ファンと連絡し、該可変速度ファンの速度を制御するように構成されているモータコントローラと、
該第2の空気経路内に位置し、該第2の空気経路入口と該第2の空気経路出口との間の気圧差を監視するように構成されている差動気圧トランスデューサと、
該モータコントローラおよび該差動気圧トランスデューサと連絡する閉ループコントローラであって、該閉ループコントローラは、該第2の空気経路入口における気圧と該第2の空気経路出口における気圧との間の圧力差に基づいて該ファンの速度を変動させることによって空間内の圧力を維持するように構成されている、閉ループコントローラと、
該気圧制御システムにおいて第1の気流経路内に位置する殺菌放射チャンバであって、該殺菌放射チャンバは、少なくとも1つのUV光源を含み、該第1の空気経路は、システム入口およびシステム出口を介したUV反射を防ぐために黒くされている、殺菌放射チャンバと
を含む、気圧制御システム。
【請求項17】
前記閉ループコントローラと連絡する制御パネルをさらに含み、該制御パネルは、セットポイント値を受信し、該セットポイント値に基づいて、前記ファンの速度を変更するように構成されている、請求項16に記載の気圧制御システム。
【請求項18】
前記閉ループコントローラは、
前記差動気圧トランスデューサからの出力と前記セットポイント値とを比較し、該差動気圧トランスデューサ出力と該セットポイント値との差に基づいて、前記ファンの速度を調整するように構成されているマイクロプロセッサを含む、請求項17に記載の気圧制御システム。
【請求項19】
前記マイクロプロセッサと連絡し、前記気圧制御システムが前記セットポイント値において動作していないとき、警報を発するように構成されている安全センサをさらに含む、請求項18に記載の気圧制御システム。
【請求項20】
前記殺菌放射チャンバの少なくとも1つの端部に位置するバフルをさらに含み、該バフルは、UVが該殺菌放射チャンバから出ることを防ぐように構成されている、請求項16に記載の気圧制御システム。
【請求項21】
前記差動気圧トランスデューサは、風速計である、請求項16に記載の気圧制御システム。
【請求項22】
前記第1の空気経路および第2の空気経路は、可逆性である、請求項16に記載の気圧制御システム。
【請求項23】
前記第1の気流経路内に位置する第1のフィルタをさらに含む、請求項16に記載の気圧制御システム。
【請求項24】
前記第1のフィルタは、半透明である、請求項23に記載の気圧制御システム。
【請求項25】
前記システムは、密閉位置および開放位置を有するカバーをさらに含み、該カバーは、該システムが使用されていないときに前記システム出口を閉じ、これにより、気流が該システムを通ることを防ぐように構成されている、請求項1に記載の気圧制御システム。
【請求項26】
前記差動気圧トランスデューサは、熱せられる、請求項16に記載の気圧制御システム。
【請求項27】
第2の気流経路内に少なくとも1つのフィルタをさらに含む、請求項16に記載の気圧制御システム。
【請求項1】
気圧制御システムであって、該システムは、
システム入口と、
システム出口と、
ある速度で動作するように構成されている可変速度ファンと、
該ファンと連絡し、該ファンの速度を制御するように構成されているモータコントローラと、
該システム入口と該システム出口との間の気圧差を監視するように構成されている差動気圧トランスデューサと、
該モータコントローラおよび該差動気圧トランスデューサと連絡する閉ループコントローラであって、該閉ループコントローラは、該システムの入口と出口との間の圧力差に基づいて該ファンの速度を変動させ、これにより、空間内の圧力を制御するように構成されており、該閉ループコントローラは、該差動気圧トランスデューサからの出力とセットポイント値とを比較し、該差動気圧トランスデューサの出力と該セットポイント値との間の差に基づいて、該ファンの速度を調整するように構成されているマイクロプロセッサを含む、閉ループコントローラと、
該気圧制御システムにおいて気流経路内に位置する殺菌放射チャンバであって、該殺菌放射チャンバは、少なくとも1つのUV光源を含み、該マイクロプロセッサは、該少なくとも1つのUV光源の動作を制御する、殺菌放射チャンバと
を含む、気圧制御システム。
【請求項2】
前記閉ループコントローラは、前記空間内の状態の変化の際に前記ファンを全速力にさせ、次いで、該閉ループコントローラは、該ファンの速度を低減して、前記セットポイント値を達成する、請求項1に記載の気圧制御システム。
【請求項3】
制御パネルをさらに含み、該制御パネルは、正の室内気圧または負の室内気圧のいずれかを選択するように構成されているスイッチを含む、請求項1に記載の気圧制御システム。
【請求項4】
前記マイクロプロセッサと連絡し、前記気圧制御システムが前記セットポイント値において動作していないとき、警報を発するように構成されている安全センサをさらに含む、請求項1に記載の気圧制御システム。
【請求項5】
前記マイクロプロセッサは、前記少なくとも1つのUV光源の動作を制御する、請求項1に記載の気圧制御システム。
【請求項6】
前記殺菌放射チャンバの少なくとも1つの端部に位置する少なくとも1つのバフルをさらに含み、該少なくとも1つのバフルは、UV光が該殺菌放射チャンバから出ることを防ぐように構成されている、請求項1に記載の気圧制御システム。
【請求項7】
前記少なくとも1つのバフルのエッジの少なくとも一部分は、前記殺菌放射チャンバと接触する、請求項6に記載の気圧制御システム。
【請求項8】
前記システムは、前記殺菌放射チャンバ内に位置する気流センサをさらに含む、請求項1に記載の気圧制御システム。
【請求項9】
前記気流センサは、前記マイクロプロセッサが該気流センサによって送信される信号に基づいてファン速度を制御し得るように、該マイクロプロセッサと連絡する、請求項8に記載の気圧制御システム。
【請求項10】
前記システムは、前記殺菌放射チャンバ内に位置し、UV放射の量を測定するように構成されているUVセンサをさらに含む、請求項1に記載の気圧制御システム。
【請求項11】
前記UVセンサは、前記マイクロプロセッサが該UVセンサによって送信される信号に基づいてファン速度を制御し得るように、該マイクロプロセッサと連絡する、請求項10に記載の気圧制御システム。
【請求項12】
前記空気経路内に位置する第1のフィルタをさらに含む、請求項1に記載の気圧制御システム。
【請求項13】
前記システムは、前記殺菌放射チャンバの第2の端部に位置する第2のフィルタを含む、請求項12に記載の気圧制御システム。
【請求項14】
前記システムは、密閉位置および開放位置を有するカバーをさらに含み、該カバーは、該システムが使用されないときに前記システム入口を閉じ、これにより、気流が該システムを通ることを防ぐように構成されている、請求項1に記載の気圧制御システム。
【請求項15】
前記システムは、前記カバーに接続され、該カバーの位置を感知しかつ該カバーが前記密閉位置にある場合にシステムの動作を妨げるように構成されているインタロックスイッチをさらに含む、請求項14に記載の気圧制御システム。
【請求項16】
気圧制御システムであって、該システムは、
第1の空気経路入口および第1の空気経路出口を含む第1の空気経路と、
第2の空気経路入口および第2の空気経路出口を含む第2の空気経路と、
該第1の空気経路内に位置し、ある速度で動作するように構成されている可変速度ファンと、
該可変速度ファンと連絡し、該可変速度ファンの速度を制御するように構成されているモータコントローラと、
該第2の空気経路内に位置し、該第2の空気経路入口と該第2の空気経路出口との間の気圧差を監視するように構成されている差動気圧トランスデューサと、
該モータコントローラおよび該差動気圧トランスデューサと連絡する閉ループコントローラであって、該閉ループコントローラは、該第2の空気経路入口における気圧と該第2の空気経路出口における気圧との間の圧力差に基づいて該ファンの速度を変動させることによって空間内の圧力を維持するように構成されている、閉ループコントローラと、
該気圧制御システムにおいて第1の気流経路内に位置する殺菌放射チャンバであって、該殺菌放射チャンバは、少なくとも1つのUV光源を含み、該第1の空気経路は、システム入口およびシステム出口を介したUV反射を防ぐために黒くされている、殺菌放射チャンバと
を含む、気圧制御システム。
【請求項17】
前記閉ループコントローラと連絡する制御パネルをさらに含み、該制御パネルは、セットポイント値を受信し、該セットポイント値に基づいて、前記ファンの速度を変更するように構成されている、請求項16に記載の気圧制御システム。
【請求項18】
前記閉ループコントローラは、
前記差動気圧トランスデューサからの出力と前記セットポイント値とを比較し、該差動気圧トランスデューサ出力と該セットポイント値との差に基づいて、前記ファンの速度を調整するように構成されているマイクロプロセッサを含む、請求項17に記載の気圧制御システム。
【請求項19】
前記マイクロプロセッサと連絡し、前記気圧制御システムが前記セットポイント値において動作していないとき、警報を発するように構成されている安全センサをさらに含む、請求項18に記載の気圧制御システム。
【請求項20】
前記殺菌放射チャンバの少なくとも1つの端部に位置するバフルをさらに含み、該バフルは、UVが該殺菌放射チャンバから出ることを防ぐように構成されている、請求項16に記載の気圧制御システム。
【請求項21】
前記差動気圧トランスデューサは、風速計である、請求項16に記載の気圧制御システム。
【請求項22】
前記第1の空気経路および第2の空気経路は、可逆性である、請求項16に記載の気圧制御システム。
【請求項23】
前記第1の気流経路内に位置する第1のフィルタをさらに含む、請求項16に記載の気圧制御システム。
【請求項24】
前記第1のフィルタは、半透明である、請求項23に記載の気圧制御システム。
【請求項25】
前記システムは、密閉位置および開放位置を有するカバーをさらに含み、該カバーは、該システムが使用されていないときに前記システム出口を閉じ、これにより、気流が該システムを通ることを防ぐように構成されている、請求項1に記載の気圧制御システム。
【請求項26】
前記差動気圧トランスデューサは、熱せられる、請求項16に記載の気圧制御システム。
【請求項27】
第2の気流経路内に少なくとも1つのフィルタをさらに含む、請求項16に記載の気圧制御システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図5】
【図2】
【図3】
【図4】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図5】
【公開番号】特開2012−179428(P2012−179428A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−123420(P2012−123420)
【出願日】平成24年5月30日(2012.5.30)
【分割の表示】特願2009−512174(P2009−512174)の分割
【原出願日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【出願人】(508344659)アメリカン イノベーティブ リサーチ コーポレイション (2)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−123420(P2012−123420)
【出願日】平成24年5月30日(2012.5.30)
【分割の表示】特願2009−512174(P2009−512174)の分割
【原出願日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【出願人】(508344659)アメリカン イノベーティブ リサーチ コーポレイション (2)
【Fターム(参考)】
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