説明

歩数計測装置及び歩数目標値設定方法

【課題】各個人に最適な歩数の目標値を設定すること。
【解決手段】天気情報解析部103は、復調信号に含まれる本日の天気情報を抽出する。歩数検出部106は、歩数を検出する。歩数履歴記憶部105は、天気情報記憶部104より取得した天気情報と歩数検出部106により検出した1日の歩数とを対応付けた歩数履歴情報を順次記憶する。制御部110は、天気情報記憶部104より取得した天気情報と、歩数履歴記憶部105に記憶した歩数履歴情報とに基づいて歩数の目標値を設定する。表示出力部109は、制御部110により設定した歩数の目標値を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に各個人に最適な歩数目標値を設定する歩数計測装置及び歩数目標値設定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、健康維持のために歩数の目標値を設定し、設定した目標値に到達するための種々の取り組みが行われている。このような取り組みとしては、例えば、バス停または電車の駅の1区間分先まで歩く方法、少し遠回りをして通勤する方法、または自転車から徒歩に代えて通勤する方法等が考えられる。
【0003】
しかしながら、休日と平日とでは生活スタイルが異なるとともに、生活パターンも人によって異なるので、毎日上記の取り組みを行うことは困難である。そこで、ユーザの歩行パターンを反映した目標歩数に対する目標達成度合いを表示する歩数計が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1によれば、目標達成度合いを見ながら自分の生活パターンに適した上記の取り組みを行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−117174号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1においては、天気を考慮せずに目標歩数を設定するので、適切な目標歩数を設定することができないという問題がある。例えば、晴れ等の歩くために適した環境においては上記の取り組みを行うが、雨等の天候不順な日には利便性を優先して歩かない傾向にある。即ち、一般に、晴れの日は歩数が多くなるが、雨の日は歩数が減る傾向にあり、歩数が天候に左右される。従って、特許文献1においては、生活パターンは同じでも、天候により上記の取り組み方が異なるため、最適な目標歩数を設定することができないという問題がある。
【0006】
本発明の目的は、各個人に最適な歩数の目標値を設定することができる歩数計測装置及び歩数目標値設定方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の歩数計測装置は、天気情報を取得する取得手段と、歩数を検出する検出手段と、前記取得手段により取得した前記天気情報と前記検出手段により検出した1日の歩数とを対応付けた歩数履歴情報を順次記憶する記憶手段と、前記取得手段により取得した前記天気情報と前記記憶手段に記憶した前記歩数履歴情報とに基づいて歩数目標値を設定する設定手段と、前記設定手段により設定した前記歩数目標値を提示する提示手段と、を具備する構成を採る。
【0008】
本発明の歩数目標値設定方法は、歩数を計測する歩数計測装置における歩数目標値設定方法であって、天気情報を取得するステップと、歩数を検出するステップと、取得した前記天気情報と検出した1日の前記歩数とを対応付けた歩数履歴情報を順次記憶するステップと、取得した前記天気情報と記憶した前記歩数履歴情報とに基づいて歩数目標値を設定するステップと、を具備するようにした。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、各個人に最適な歩数の目標値を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施の形態に係る歩数計測装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態に係る歩数の目標値の設定方法を示すフロー図
【図3】本発明の実施の形態における不足歩数Aが0より大きい場合の歩数履歴情報を示す図
【図4】本発明の実施の形態における不足歩数Aが0以下の場合の歩数履歴情報を示す図
【図5】本発明の実施の形態における歩数履歴情報の更新方法を示すフロー図
【図6】本発明の実施の形態における天気情報提供サーバから取得する天気情報を示す図
【図7】本発明の実施の形態における歩数の目標値を各時間帯に分散する際に、特定の時間帯に多く振り分ける場合を示す図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係る歩数計測装置100の構成を示すブロック図である。歩数計測装置100は、例えば携帯電話等の携帯端末装置である。
【0013】
歩数計測装置100は、アンテナ101と、無線制御部102と、天気情報解析部103と、天気情報記憶部104と、歩数履歴記憶部105と、歩数検出部106と、音出力部107と、入力部108と、表示出力部109と、制御部110とから主に構成される。以下に、各構成について詳細に説明する。
【0014】
アンテナ101は、無線制御部102から入力した天気情報を要求するための要求信号を天気情報提供サーバ150に送信する。また、アンテナ101は、天気情報提供サーバ150からの天気情報を含む受信信号を受信して無線制御部102へ出力する。
【0015】
無線制御部102は、制御部110から入力した、天気情報の取得を要求するための要求信号を変調してアンテナ101へ出力する。また、無線制御部102は、制御部110の制御に従って、アンテナ101から入力した受信信号を復調し、復調後の復調信号を制御部110へ出力する。
【0016】
天気情報解析部103は、制御部110の制御に従って、制御部110から復調信号を取得し、取得した復調信号に含まれる本日の天気情報を抽出する。また、天気情報解析部103は、抽出した本日の天気情報を解析して解析結果を天気情報記憶部104に記憶させる。
【0017】
天気情報記憶部104は、天気情報解析部103から入力した天気情報の解析結果を記憶する。
【0018】
歩数履歴記憶部105は、歩数検出部106により検出した歩数から、制御部110の制御に従って制御部110において作成した1日の歩数の積算結果と、日付と、曜日と、天気情報とを対応付けた歩数履歴情報を記憶する。
【0019】
歩数検出部106は、歩数計測装置100を携帯している人の歩数を検出し、検出結果を制御部110へ出力する。
【0020】
音出力部107は、制御部110の制御に従って、一定の歩数間隔毎に鳴動して、所定の歩数に到達したことを報知する。
【0021】
入力部108は、歩数の目標値の入力を外部から受け付け、受け付けた歩数の目標値を制御部110へ出力する。
【0022】
表示出力部109は、制御部110の制御に従って、現在の歩数、歩数の目標値、または推奨目標値等を表示する。ここで、推奨目標値とは、一定期間内に平均歩数目標を達成するために、歩行当日の1日に推奨する歩数である。また、平均歩数目標とは、一定期間内で歩行する総歩数から1日あたりに平均した歩数の目標歩数である。例えば、1日10000歩を目標にしていれば平均歩数目標は10000歩であり、1週間で70000歩を目標にしていれば平均歩数目標は10000歩である。
【0023】
制御部110は、図示しないタイマにより天気情報更新時刻を監視する。また、制御部110は、天気情報更新時刻になった場合に、天気情報提供サーバ150に対する天気情報取得の要求のための要求信号を生成し、生成した要求信号を無線制御部102へ出力する。また、制御部110は、歩数検出部106により検出した歩数の検出結果より1日の歩数を積算し、1日の歩数を積算する毎に、積算した歩数と、日付と、曜日と、天気情報記憶部104から取得したその日の天気情報とを対応付ける対応付け処理を行う。また、制御部110は、対応付け処理後の情報を歩数履歴記憶部105に記憶させることにより、歩数履歴記憶部105に記憶する歩数履歴情報を更新する。また、制御部110は、天気情報記憶部104から天気情報を取得するとともに、歩数履歴記憶部105から歩数履歴情報を取得して、歩数の目標値、歩数の目標値の達成時刻または推奨目標値を算出して設定する。また、制御部110は、現在の歩数、設定した歩数の目標値または推奨目標値等を表示出力部109に表示させる。
【0024】
以上で歩数計測装置100の構成の説明を終える。
【0025】
次に、歩数の目標値の設定方法について、図2を用いて説明する。図2は、歩数の目標値の設定方法を示すフロー図である。
【0026】
最初に、制御部110は、所定期間の歩数の目標値に対する不足歩数を算出する(ステップST201)。具体的には、制御部110は、1日の平均歩数目標から1週間分の積算値を求める。
【0027】
また、制御部110は、歩数履歴記憶部105から歩数履歴情報を取得し、本日の6日前から昨日までの歩数履歴の実際の歩数を加算した積算値を求める。また、制御部110は、1日の平均歩数目標より1週間分の積算値から、本日の6日前から昨日までの歩数履歴から実際の歩数の積算値を減算することにより、不足歩数1を求める。また、制御部110は、天気情報記憶部104から本日の天気情報を取得し、取得した本日の天気情報を用いて歩数履歴情報を参照することにより、本日と同一曜日かつ本日の天気と同一天気の直近の歩数Bを選択する。また、制御部110は、上記で求めた不足歩数1から歩数Bを減算することにより、本日の天気に合致した本日の不足歩数Aを算出する。
【0028】
次に、制御部110は、算出した不足歩数Aが0より大きいか否かを判定する(ステップST202)。
【0029】
不足歩数Aが0以下の場合には(ステップST202:No)、制御部110は、本日の推奨目標値として歩数Bを表示出力部109に表示させる(ステップST203)。
【0030】
一方、不足歩数Aが0より大きい場合には(ステップST202:Yes)、制御部110は、天気情報記憶部104から取得した本日の天気情報を参照して、本日の天気が晴れであるか否かを判定する(ステップST204)。
【0031】
本日の天気が晴れである場合には(ステップST204:Yes)、制御部110は、本日の推奨目標値として不足歩数1を表示出力部109に表示させる(ステップST205)。
【0032】
一方、本日の天気が雨の場合には(ステップST204:No)、制御部110は、本日の推奨目標値として歩数Bを表示出力部109に表示させる(ステップST203)。
【0033】
次に、制御部110は、表示出力部109に表示させた本日の推奨目標値に変更する承諾を入力部108が受け付けたか否かを判定する(ステップST206)。
【0034】
表示出力部109に表示させた本日の推奨目標値に変更する承諾を受け付けた場合には(ステップST206:Yes)、制御部110は、表示出力部109に表示させた本日の推奨目標値を本日の歩数の目標値として設定する(ステップST207)。
【0035】
一方、表示出力部109に表示させた本日の推奨目標値に変更する承諾を受け付けない場合には(ステップST206:No)、制御部110は、平均歩数目標を本日の推奨目標値として設定する(ステップST208)。
【0036】
次に、制御部110は、歩数履歴記憶部105に記憶する歩数履歴情報と、前記ステップST207またはステップST208で設定した本日の歩数目標値より単位時間あたりの歩数予測値を算出し、推測用歩数テーブルを設定する(ステップST209)。
【0037】
次に、歩数の目標値の設定方法について、具体例を用いてさらに詳細に説明する。図3は、歩数の目標値を設定する際に用いる歩数履歴情報の一例を示す図である。また、図3において、各日付の○印の欄がその日の天気と歩数の履歴を表す。たとえば、図3より3/22(月)の天気は晴れ、歩数履歴は9236歩となる。
【0038】
最初に、図2のステップST202において不足歩数Aが0より大きい場合(A>0の場合)の歩数の目標値の設定方法について、図3を用いて説明する。図3は、不足歩数Aが0より大きい場合の歩数履歴情報を示す図である。即ち、図3の歩数履歴情報を用いることにより、不足歩数が有る場合の歩数の目標値を設定することができる。
【0039】
図3より、1日の平均歩数目標を10000歩とすると、1日の平均歩数目標から1週間分の積算値は「10000*7=70000歩」になる。
【0040】
また、本日の6日前から昨日までの歩数履歴から実際の歩数の積算値は、各歩数値#301〜#306を積算した値になる。即ち、「本日の6日前から昨日までの歩数履歴から実際の歩数の積算値=8404+11647+9236+8645+12050+9500=59482歩」になる。
【0041】
これより、「不足歩数1=70000−59482=10518歩」になる。
【0042】
また、本日が晴れの場合、本日3月25日の木曜日と同一曜日かつ同一天気の直近の歩数Bは、3月11日の木曜日の歩数値#307であり、10088歩である。
【0043】
これより、本日の天気に合致した本日の不足歩数Aは、不足歩数A=不足歩数1−B=10518−10088=430歩になる。
【0044】
一方、本日が雨の場合、本日3月25日の木曜日と同一曜日かつ同一天気の直近の歩数Bは、3月18日の木曜日の歩数値#308であり、9253歩である。
【0045】
これより、本日の天気に合致した本日の不足歩数Aは、「不足歩数A=不足歩数1−B=10518−9253=1265歩」になる。
【0046】
従って、表示出力部109は、不足歩数A>0かつ本日の天気が晴れの場合には、たくさん歩けるものと推定し、不足歩数を挽回するために、10518歩を本日の推奨目標値として表示する。また、表示出力部109は、不足歩数A>0かつ本日の天気が雨の場合には、不足歩数は有るものの天候不順によりあまり歩けないものと推定し、過去の天気が雨の日の歩数を考慮して、晴れの日より少ない9253歩を本日の推奨目標値として表示する。
【0047】
次に、図2のステップST202において不足歩数Aが0以下の場合(A≦0の場合)の歩数の目標値の設定方法について、図4を用いて説明する。図4は、不足歩数Aが0以下の場合の歩数履歴情報を示す図である。即ち、図4の歩数履歴情報を用いることにより、不足歩数が無い場合の歩数の目標値を設定することができる。また、図4において、各日付の○印の欄がその日の天気と歩数の履歴を表す。たとえば、図4より3/22(月)の天気は晴れ、歩数履歴は9236歩となる。
【0048】
図4において、不足歩数1を求める方法及び不足歩数1の値は図3と同一であるので、その説明を省略する。
【0049】
図4より、本日が晴れの場合、本日3月25日の木曜日と同一曜日かつ同一天気の直近の歩数Bは、3月11日の木曜日の歩数値#401であり、13492歩である。
【0050】
これより、本日の天気に合致した本日の不足歩数Aは、不足歩数A=不足歩数1−B=10518−13492=−2974歩になる。
【0051】
一方、本日が雨の場合、本日3月25日の木曜日と同一曜日かつ同一天気の直近の歩数Bは、3月18日の木曜日の歩数値#402であり、11234歩である。
【0052】
これより、本日の天気に合致した本日の不足歩数Aは、不足歩数A=不足歩数1−B=10518−11234=−716歩になる。
【0053】
従って、表示出力部109は、不足歩数A≦0かつ本日の天気が晴れの場合には、不足歩数が無いことより歩数を挽回する必要はないので、過去の天気が晴れの日の歩数を考慮して、13492歩を本日の推奨目標値として表示する。また、表示出力部109は、不足歩数A≦0かつ本日の天気が雨の場合には、不足歩数が無いことより歩数を挽回する必要はないので、過去の天気が雨の日の歩数を考慮して、11234歩を本日の推奨目標値として表示する。
【0054】
以上で、歩数の目標値の設定方法についての説明を終える。
【0055】
図3及び図4では、過去の天気に応じた実際の歩数を記憶した歩数履歴情報から、本日の推奨目標値を算出した。一方、歩数の検出を開始した直後で、実際の歩数の履歴が蓄積していない場合には、あらかじめ決めておいた固定値(プリセット値)の歩数を歩数履歴情報に設定しておく。例えば、晴れの日の固定値を10000歩とし、雨の日の固定値を9100歩にする。また、固定値の歩数が設定された状態で、かつ、実際の歩数が記憶されていないときに、上記の本日の推奨目標値を設定する際には、固定値の歩数を用いて各値(不足歩数1、不足歩数A及び同一曜日かつ同一天気の直近の歩数B)を求める。
【0056】
次に、歩数履歴情報の更新方法について、図5を用いて説明する。図5は、歩数履歴情報の更新方法を示すフロー図である。
【0057】
最初に、歩数検出部106は、歩数を検出するか否かを判定する(ステップST501)。
【0058】
歩数を検出する場合には(ステップST501:Yes)、制御部110は、歩数履歴記憶部105に記憶している歩数履歴情報において、現在時刻に対応する時間帯の歩数値に、検出した歩数を順次加算する(ステップST502)。
【0059】
一方、歩数を検出しない場合には(ステップST501:No)、ステップST502をスキップする。
【0060】
また、制御部110は、1日が経過したか否かを判定する(ステップST503)。
【0061】
1日が経過していない場合には(ステップST503:No)、歩数検出部106及び制御部110は、ステップST501〜ステップST503の処理を繰り返す。
【0062】
一方、1日が経過した場合には(ステップST503:Yes)、制御部110は、歩数履歴記憶部105に記憶する歩数履歴情報を更新する(ステップST504)。
【0063】
次に、制御部110は、歩数履歴記憶部105の本日の歩数履歴テーブルを初期化し(ステップST505)、処理をステップST501に戻す。
【0064】
以上で、歩数履歴情報の更新方法の説明を終える。
【0065】
図6は、天気情報提供サーバ150から取得する天気情報を示す図である。
【0066】
図6に示すように、天気情報は、天気画像とアイコン番号とが対応付けられた情報であり、アイコン番号を参照することにより、天気を判定することもできる。即ち、天気情報は天気情報提供サーバ150から直接天気情報として取得することも可能であるが、天気表示のみを行うアプリケーションの表示情報(アイコン番号)から天気情報を取得することも可能である。
【0067】
また、制御部110は、1日の歩数の目標値を各時間帯に分散して設定する場合において、一定比率で分散することも可能であるが、特定の時間帯に多くなるように歩数を分散してもよい。図7は、歩数の目標値を各時間帯に分散する際に、特定の時間帯に多く振り分ける場合を示す図である。不足歩数A>0かつ本日の天気が晴れの場合、図7によれば、制御部110は、歩数履歴記憶部から取得した歩数履歴より、通勤時間帯である9時と17時〜18時とに歩数が多くなる。従って、9時と17時〜18時とに歩数が多くなるように不足歩数Aを振り分ける。
【0068】
また、制御部110は、本日の天気情報に応じて、ユーザを励ます文書を表示出力部109に表示させるようにしてもよい。例えば、本日の天気情報が晴れで不足歩数が有る場合には、「目標達成のため今日はがんばりましょう」と表示する。また、本日の天気情報が雨で不足歩数が有るものの平均歩数目標以上の推奨目標値を設定できる場合には、「天候不順ですがいつもどおりにいきましょう」と表示する。この表示により、歩数履歴のみを考慮して歩数の目標値を設定する従来に比べて、天候不順でも多く歩けるユーザに対する心理的な負担を軽減することができる。また、本日の天気情報が雨で不足歩数が有る場合には、「晴れの日に挽回しましょう」と表示する。この表示により、歩数履歴のみを考慮して歩数の目標値を設定する従来に比べて、天候不順に多く歩けないユーザに対する心理的な負担を軽減することができる。また、本日の天気情報が晴れで不足歩数が無い場合には、「いつもどおりでいきましょう」と表示する。また、本日の天気情報が雨で不足歩数が無い場合には、「天候不順ですがいつもどおりにいきましょう」または「天候不順なので今日は抑えておきましょう」と表示する。「天候不順なので今日は抑えておきましょう」と表示する場合には、無理しなくても目標達成可能なユーザの心理的な負担を軽減することができる。
【0069】
このように、本実施の形態によれば、天気を考慮し、過去の歩数履歴情報を用いて歩数の目標値を設定するので、各個人に最適な歩数の目標値を設定することができる。
【0070】
なお、上記の実施の形態において、1日毎の天気情報を取得したが、本発明はこれに限らず、週間天気予報情報を取得して、1週間先までの推奨目標値を提示するようにしてもよい。また、上記の実施の形態において、所定の時刻に歩数計測装置からの要求により天気情報提供サーバから天気情報を取得したが、本発明はこれに限らず、天気情報が更新される毎に天気情報提供サーバから通知を受けた歩数計測装置が、天気情報を取得してもよい。また、歩数計測装置のユーザが、天気情報を手動入力してもよい。また、上記の実施の形態において、設定した歩数の目標値を達成する時間を推定して表示するようにしてもよい。この場合には、各時間帯の推定歩数(ステップST209において設定した推測用歩数テーブル)を記憶し、現在時刻までの歩数と、残りの時間帯における記憶した各時間帯の推定歩数とを加算し、歩数の目標値から前記の加算結果を減算した値が0以下になる時間帯を、歩数の目標値が達成できる時間として表示する。
【0071】
また、上記の実施の形態において、歩数履歴情報における本日と同一曜日かつ同一天気の直近の歩数を用いて推奨目標値を設定したが、本発明はこれに限らず、歩数履歴情報における本日と同一天気となる任意の日付の歩数を用いて推奨目標値を設定してもよい。また、上記の実施の形態において、天気情報が晴れと雨の場合とで異なる歩数の目標値及び推奨目標値を設定したが、本発明はこれに限らず、晴れと曇り、曇りと雨の場合にも異なる歩数の目標値及び推奨目標値を設定するようにしてもよい。この場合、晴れよりは曇り、または曇りよりは雨の方が歩数は少なくなるように固定値(プリセット値)を設定する。また、上記の実施の形態において、歩数の目標値及び推奨目標値を表示出力部109で表示したが、本発明はこれに限らず、音出力部から音声により歩数の目標値及び推奨目標値を読み上げるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明にかかる歩数計測装置及び歩数目標値設定方法は、特に各個人に最適な歩数目標値を設定するのに好適である。
【符号の説明】
【0073】
100 歩数計測装置
101 アンテナ
102 無線制御部
103 天気情報解析部
104 天気情報記憶部
105 歩数履歴記憶部
106 歩数検出部
107 音出力部
108 入力部
109 表示出力部
110 制御部
150 天気情報提供サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
天気情報を取得する取得手段と、
歩数を検出する検出手段と、
前記取得手段により取得した前記天気情報と前記検出手段により検出した1日の歩数とを対応付けた歩数履歴情報を順次記憶する記憶手段と、
前記取得手段により取得した前記天気情報と前記記憶手段に記憶した前記歩数履歴情報とに基づいて歩数目標値を設定する設定手段と、
前記設定手段により設定した前記歩数目標値を提示する提示手段と、
を具備する歩数計測装置。
【請求項2】
前記設定手段は、前記歩数目標値に加えて、所定期間の歩数目標値に対する不足歩数を前記歩数履歴情報より求め、前記不足歩数と、前記取得手段により取得した本日の前記天気情報と、前記歩数履歴情報とに基づいて本日の歩数の推奨目標値を設定し、
前記提示手段は、前記歩数目標値に加えて、前記推奨目標値を提示する請求項1記載の歩数計測装置。
【請求項3】
前記設定手段は、前記取得手段により取得した本日の前記天気情報が晴れの場合には、前記不足歩数を前記推奨目標値として設定し、前記取得手段により取得した本日の前記天気情報が雨の場合には、前記歩数履歴情報の前記天気情報が雨の日の歩数を前記推奨目標値として設定する請求項2記載の歩数計測装置。
【請求項4】
前記設定手段は、前記取得手段により取得した本日の前記天気情報が雨の場合には、前記歩数履歴情報における本日と同一曜日の直近の雨の日の歩数を前記推奨目標値として設定する請求項3記載の歩数計測装置。
【請求項5】
前記設定手段は、前記不足歩数が無い場合には、前記歩数履歴情報において前記取得手段により取得した本日の前記天気情報と同一の天気情報と対応付けられている歩数を前記推奨目標値として設定する請求項2記載の歩数計測装置。
【請求項6】
前記設定手段は、前記取得手段により取得した本日の前記天気情報と同一の天気情報と対応付けられていることに加えて、前記歩数履歴情報における本日と同一曜日の直近の歩数を前記推奨目標値として設定する請求項5記載の歩数計測装置。
【請求項7】
前記設定手段は、前記提示手段により提示した前記推奨目標値を新たな前記歩数目標値として設定する請求項2記載の歩数計測装置。
【請求項8】
歩数を計測する歩数計測装置における歩数目標値設定方法であって、
天気情報を取得するステップと、
歩数を検出するステップと、
取得した前記天気情報と検出した1日の前記歩数とを対応付けた歩数履歴情報を順次記憶するステップと、
取得した前記天気情報と記憶した前記歩数履歴情報とに基づいて歩数目標値を設定するステップと、
を具備する歩数目標値設定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−242858(P2011−242858A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−112142(P2010−112142)
【出願日】平成22年5月14日(2010.5.14)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】