歯科用集塵器
【課題】フィルタの清掃、交換が容易にできる歯科用集塵器を提供する。
【解決手段】
作業者の両手が載るベース4と、ベース4の前端部に設けられて外部から吸引される吸塵口8aを有する吸塵口ユニット8と、吸塵口8aを通る空気Aの除塵を行う着脱自在なフィルタユニット10と、作業位置とフィルタ交換位置とに回動自在に設けられたカバー6とを備え、カバー6は、前記作業位置でベース4の前部の上方を覆ってベース4との間に吸塵口8aへの空気流路を形成するとともにフィルタユニット10を離脱不能に保持し、前記フィルタ交換位置でフィルタユニット10の保持を解除してフィルタユニット10の着脱を可能にする。
【解決手段】
作業者の両手が載るベース4と、ベース4の前端部に設けられて外部から吸引される吸塵口8aを有する吸塵口ユニット8と、吸塵口8aを通る空気Aの除塵を行う着脱自在なフィルタユニット10と、作業位置とフィルタ交換位置とに回動自在に設けられたカバー6とを備え、カバー6は、前記作業位置でベース4の前部の上方を覆ってベース4との間に吸塵口8aへの空気流路を形成するとともにフィルタユニット10を離脱不能に保持し、前記フィルタ交換位置でフィルタユニット10の保持を解除してフィルタユニット10の着脱を可能にする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば義歯のようなワークの研磨や切削を手作業で行う際に、研磨粉や切削屑を飛散しないように集めて排出するのに用いられる歯科用集塵器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
歯科医師または歯科技工士は、歯形の模型または鋳造品などのワークをエアーグラインダ(ハンドピースと呼ばれる)のような工具を用いた手作業で研磨や切削を行うが、この作業時に研磨粉や切削屑が発生する。このような研磨粉や切削屑の飛散を防止しながら作業を行うために、吸込気流が発生している集塵口を供えた歯科用集塵器が用いられている。そのような歯科用集塵器として、台形ベースの前部上方のみをカバーで覆い、ベースの前端に設けた吸塵口パイプに接続された排気ホースを介して吸引する小形の第1の歯科用集塵器がある。このタイプは、主に歯科技工士により、義歯などの小物の作業に用いられていて、フィルタが吸塵口パイプ内に装着されている。他方、ベース全体の上方をカバーで覆い、カバーの両側方からカバー内に両手を差し込む大形の第2のタイプがある(特許文献1)。この第2のタイプは、作業台上で使用することを前提としているので、若干大形であり、カバーの内方空間の前部にフィルタが装着されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3958951号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記第1のタイプでは、吸塵口パイプ内に装備されたフィルタを清掃、交換する際、排気ホースを外し、さらに吸塵口パイプを取り外したうえで、フィルタを吸塵口パイプから手で押し出して外す必要があり、手間がかかる。第2のタイプにおいても、カバーの側方からカバー内に手を入れて、カバー内の狭い空間内でフィルタを取り外す必要があり、やはり、フィルタの清掃、交換に手間がかかる。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、フィルタの清掃、交換が容易にでき、小形で患者の横で容易に使用できる歯科用集塵器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る歯科用集塵器は、作業者の両手が載るベースと、前記ベースの前端部に設けられて外部から吸引される吸塵口を有する吸塵口ユニットと、前記吸塵口を通る空気の除塵を行う着脱自在なフィルタユニットと、作業位置とフィルタ交換位置とに回動自在に設けられたカバーとを備え、前記カバーは、前記作業位置で前記ベースの前部の上方を覆ってベースとの間に前記吸塵口への空気流路を形成するとともに前記フィルタユニットを離脱不能に保持し、前記フィルタ交換位置で前記フィルタユニットの保持を解除してフィルタユニットの着脱を可能にするように構成されている。
【0007】
この構成によれば、カバーを回動させてフィルタ交換位置に切り替えることで、フィルタユニットの着脱を行うことができるから、フィルタユニットの清掃、交換を容易に行うことができる。しかも、カバーはベースの前部の上方を覆うだけの小さなものであるから、集塵器全体が小形になる。
【0008】
本発明において、さらに、前記カバーを前記ベースに保持する保持手段を備えることが好ましい。この構成によれば、保持手段によりカバーがベースに安定して保持されるから、作業位置で円滑に切削作業を行うことができる。
【0009】
保持手段を備える場合、保持手段は、前記カバーの前端部と前記ベースの一方に設けられた保持突起と、他方に設けられたて前記保持突起が嵌合される保持孔とを有することが好ましい。この構成によれば、簡単な構造でカバーを作業台に保持することができる。
【0010】
本発明において、前記ベースに、前記吸塵口ユニットの後端縁に接して配置された前記フィルタユニットを係合させる係合溝が形成されていることが好ましい。この構成によれば、係合溝と吸塵口ユニットの後端縁とでフィルタユニットの位置が規制されることで、フィルタユニットが安定して支持される。
【0011】
係合溝が形成される場合、前記カバーの前端に、前記係合溝に係合された前記フィルタユニットを前記吸塵口ユニットに押し付けて前記ベースからの離脱を阻止する押圧部が設けられていることが好ましい。この構成によれば、簡単な構造でフィルタユニットの離脱が阻止され、フィルタユニットの安定支持が達成される。
【発明の効果】
【0012】
本発明の歯科用集塵器によれば、カバーを回動させてフィルタ交換位置に切り替えることで、フィルタユニットの着脱を行うことができるから、フィルタユニットの清掃、交換を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態に係る歯科用集塵器を示す側面図である。
【図2】同歯科用集塵器のベースを示す平面図である。
【図3】同歯科用集塵器のベースを示す縦断面図である。
【図4】同ベースを示す背面図である。
【図5】図2のV-V線断面図である。
【図6】図2のVI-VI線断面図である。
【図7】同歯科用集塵器のカバーを示す背面図である。
【図8】同歯科用集塵器のカバーを示す正面図である。
【図9】同歯科用集塵器のカバーを示す底面図である。
【図10】同歯科用集塵器のフィルタユニットを示す正面図である。
【図11】同歯科用集塵器においてカバーをフィルタ交換位置とした状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら詳述する。図1に示すように、本発明の一実施形態に係る歯科用集塵器2は、作業者の両手が載るベース4と、ベース4の前半部を覆い、ベース4に回動自在に支持されたカバー6とを備えている。このベース4およびカバー6は共に樹脂により形成されている。
【0015】
ベース4の前端部に、前方に突出する筒状の吸塵口ユニット8が設けられている。吸塵口ユニット8の前端の開口である吸塵口8aは、図示しない排気ホースを介して吸引ポンプのような排気装置(図示せず)に接続され、外部から吸引されている。この実施形態では、吸塵口ユニット8はベース4に一体形成されているが、別体であってもよい。吸塵口ユニット8の後方には着脱自在なフィルタユニット10が吸塵口ユニット8の後端縁に接して配置され、吸塵口8aを通る空気Aの除塵を行っている。
【0016】
ベース4は作業スペースSPの底壁を形成するもので、図2に示すように、平面視で前後に長く、後方に向かって幅広になる形状を有しており、前後方向の中心線Cに対して左右対称形状である。ベース4には、後部から吸塵口ユニット8に至る導入溝12が上面に形成されており、この導入溝12の両側端が二点鎖線で示されている。導入溝12の底面は、図3に示すように、前方に向かって滑らかに下方に傾斜する後部12aと、この後部12aの最下部から吸塵口ユニット8までほぼ水平、本実施形態では若干上方に傾斜して延びる主要部12bとを有している。導入溝12の主要部12bは、図2に示すように、前端部が吸塵口ユニット8の幅にほぼ合致するように、前方に向かって幅を狭めながら延びている。導入溝12の周囲を形成する棚部14における前後方向中央部と後端部との間に、図1に示すように、下方に滑らかに凹んだ凹入部14a,14bが形成されている。
【0017】
まず、導入溝12の構成を図4〜6を用いて詳細に説明する。図4はベース4の背面図で、図5は図2のV-V断面図で、図6は図2のVI-VI断面図である。図4に示すように、導入溝12の底面は、ベース4の後端で最も高い位置、具体的には、導入口8aの下端よりも高い位置に設定されている。この導入溝12の後端部が空気取入口13を構成する。
【0018】
図5は、凹入部14a,14bにおける最も下方へ凹んだ部分の断面図である。この導入溝12の後部12aでは、棚部14が低くなっている結果、導入溝12の深さは最も浅くなっている一方で、導入溝12の左右方向の幅Wは最も広くなっており、導入溝12における該部分近傍が作業スペースSPを形成している。
【0019】
図6は、導入溝12の主要部12b、具体的には、凹入部14a,14bよりも前方の部分の断面図である。この導入溝12の主要部12bでは、棚部14が高くなっており、導入溝12が最も深くなっている一方で、導入溝12の左右方向の幅Wは吸塵口ユニット8に向かうにつれて狭くなっていく。この導入溝12の主要部12bと、ベース4前部を覆う円弧状のカバー6とにより空気流路16(図1)を形成している。
【0020】
図2に示すように、ベース4の前後方向の中間部、具体的には、凹入部14a,14bの近傍で前方に、カバー6を回動自在に支持する左右一対の支持部18,18が一体形成されている。図6に示すように、各支持部18は、上方に突出した突部18aと、突部18aの内側に設けられた上下方向に長い支持溝18bとからなる。
【0021】
図2および図3に示すように、ベース4の前端部に、フィルタユニット10を係合させる係合溝20が形成されている。本実施形態の係合溝20は、ベース4の棚部14の内側に形成されており、中心線Cに直交する左右方向および上下方向に延びるスリットで構成されている。さらに、ベース4の棚部14における係合溝20の後方に、保持孔22が形成されている。
【0022】
カバー6の背面図である図7に示すように、カバー6は、上部を形成する上壁6aおよび左右の側部を形成する側壁6b,6bが一体形成された形状を有し、前部と後部が開放された半円弧状となっている。図1に示すように、上壁6aは前下がりに傾斜しており、左右の側壁6b,6bの後端24は、上方へいくほど後方にせり出すように進出して、上壁6aの後縁6aaに連なっている。これにより、作業時に生じる粉や屑が上方および側方に飛散するのを抑制している。カバー6の下縁6c、つまり側壁6bの下縁は水平な平面上にあり、図1のベース4の棚部14の上面に密着できるようになっている。
【0023】
図7の側壁6b,6bの下部の後端部に、外側方へ突出する突起からなる一対のピボット軸26,26が一体形成されている。このピボット軸26を、図6の支持部18の支持溝18bに係合することで、カバー6がベース4に回動自在に支持され、図1に示すように、ピボット軸26を中心にカバー6を上下方向に回動させることで、カバー6が作業位置(実線で示す位置)とフィルタ交換位置(二点鎖線で示す位置)とに切り替えられる。
【0024】
カバー6の正面図である図8に示すように、カバー6の下縁6cの前端部に、下方に突出する左右一対の保持突起28,28が形成されている。カバー6が閉じられた作業位置にある状態で、この保持突起28は、図3の保持孔22に密に嵌合され、カバー6がベース4に保持される。すなわち、図1のカバー6に設けられた保持突起28と、ベース4に設けられた保持孔22とにより、カバー6を歯科用集塵器2に保持する保持手段30を構成する。
【0025】
図1のカバー6の前端に、カバー6が作業位置にある状態で、係合溝20(図3)に係合されたフィルタユニット10を吸塵口ユニット8の開口後端に設けられた半円状のフランジ8bに押し付ける押圧部32が設けられている。押圧部32は、図8に示すように、カバー6の前端に形成されて鉛直な平面からなる半円状面32aと、半円状面32aの両端に外側方へ延在するように一体形成されたタブ面32b、32bとを有している。
【0026】
カバー6は、底面図である図9に示すように、後方に向かって幅広くなっており、図2に二点鎖線で示すように、上方から見てカバー6の両側縁が、ベース4の両側縁よりも左右方向の内側でベース4の両側縁と平行に延びて、カバー6の下縁6cが棚部14の上面に密接に接触しており、これによって、ベース4の前部の上方をほぼ完全に覆っている。
【0027】
図10に示すように、フィルタユニット10は、網状のフィルタ材34とこれの外周を支持するフレーム36とを有しており、水平に延びるフレーム36の左右に設けられた係合片38を、ベース4の棚部14に設けた係合溝20に係合することにより、ベース4に支持される。フィルタ材34は、吸塵口ユニット8(図4)の開口にほぼ合致した円形を呈しており、フレーム36における係合片38よりも上方の部分36aは、下方の部分36bよりも幅広となっている。
【0028】
図1に示すように、カバー6は、その上壁6aおよび左右の側壁6b,6bにより作業位置でベース4の前部の上方を覆ってベース4との間、具体的には、導入溝12の主要部12bとの間に吸塵口8aへの前記空気流路16を形成するとともに、フィルタユニット10の幅広の上方部分36aを押圧部32により離脱不能に保持する。
【0029】
つぎに、歯科用集塵器2の使用方法および作用について説明する。先ず、カバー部6が図1の作業位置の状態で、排気装置(図示せず)を駆動させて吸塵口ユニット8に吸気力が作用する状態とする。この状態で、作業者は、図2に示すように、ベース4の作業スペースSPで、義歯のようなワークWPと小型グラインダのような工具Tをそれぞれ両方の手Hで持って、ワークWPの研磨や切削を行う。このとき、図2の左右の凹入部14a,14bに手Hを載せることで手Hの位置が安定し、作業が容易になる。
【0030】
上述の作業状態時には、作業スペースSPにおける作業者の両方の手Hの間に、この両手Hを両側のガイド壁として導入溝12の後部12aに沿った空気通路が形成される。この空気通路は、導入溝12の主要部12bとカバー6とで構成された空気流路16に連なり、さらに空気流路16の前側に吸塵口ユニット8が位置する。吸塵口ユニット8に作用する吸引力によって生じる空気流Aは、作業中の作業者の指の動きなどにかかわらず、空気取入口13から作業者の両手の間および導入溝12の後部12aを通って、さらに空気流路16を介して吸塵口ユニット8に至る直線経路に沿って流動する。
【0031】
図1のカバー6の上壁6aが前方に進むにつれて下方へ傾斜し、かつ図2に示すように、前方に進むにつれて幅が狭くなっているから、すなわち空気流路16の通路面積が前方に進むにつれて小さくなるから、前記空気流Aは吸塵口ユニット8に向かうにつれて大きく絞られて大きな流速で流動する。しかも、カバー6の後方が開放されているから、カバー6の後方の内側に空気の澱む箇所がなくなる。したがって、作業によって発生した粉や屑はすべて、効率的、かつ効果的に吸塵口ユニット8から排出され、外部に飛散することがない。カバー6の後方が開放されているが、導入溝12内を大きな流速で澱みなく空気が流れることから、カバー2の後方の開放部分、後端24およびベース4の凹入部14a,14bから粉や屑が外部に漏れることはない。
【0032】
さらに、加工中のワークWPが誤って作業者の手Hから脱落しても、ワークWPは、図1のフィルタユニット10により吸塵口ユニット8に吸い込まれるのが防止される。また、フィルタユニット10により、比較的大きい切削屑が除去されるので、吸塵口ユニット8の詰まりが防止される。
【0033】
次に、フィルタユニット10の清掃・交換について説明する。排気装置(図示せず)が停止した状態で、図11に示すように、カバー部6の後部を矢印Pで示す方向に手で押し下げてカバー6を回動させることにより、フィルタ交換位置に切り替える。つづいて、フィルタユニット10を上方へ引き出して、ベース4の係合溝20(図2)から取り外す。
【0034】
清掃あるいは交換した後のフィルタユニット10を、図10に示す係合片38をベース4の係合溝20に係合させた状態で、フィルタユニット10のフレーム36の下方部分36bの下端が導入溝12(図11)の底面に当接するまで下方に移動させてベース4に支持する。この状態で、フィルタユニット10は、円形のフィルタ材34の中心よりも下の部分がベース4に入り、上の部分がベース4から突出する。
【0035】
つづいて、図1のカバー6を下方(図11のPと反対の方向)へ回動させて、カバー6の保持突起28をベース4の保持孔22に嵌合させて、実線で示す作業位置に切り替える。保持突起28は保持孔22に緊締状態で嵌り込むので、カバー6が作業位置で安定して保持される。このとき、ベース4から突出していたフィルタユニット10の上部分が、カバー6の押圧部32により吸塵口ユニット8の後端に押し付けられる。具体的には、図10のフィルタユニット10のフレーム36の上方部分36aが、図8の押圧部32の半円状面32aにより押し付けられ、図10のフィルタユニット10の係合片38の突出部分(上半部)が、図8の押圧部32のタブ面32b、32bに押し付けられる。これにより、作業時のフィルタユニット10の離脱が防止される。
【0036】
上記構成において、図11に示すように、カバー6を回動させてフィルタ交換位置に切り替えることで、フィルタユニット10の着脱を行うことができるから、フィルタユニット10の清掃、交換を容易に行うことができる。しかも、カバー6はベース4の前部の上方を覆うだけの小さなものであるから、集塵器2全体が小形になる。
【0037】
また、図1に示す作業位置において、カバー6の前端部に設けられた保持突起28を、ベース4の前端部に設けられた保持孔22に嵌合させることにより、カバー6がベース4に安定して保持されるから、作業位置で円滑に切削作業を行うことができる。
【0038】
さらに、ベース4に、フィルタユニット10を係合させる係合溝20が形成されているので、係合溝20と吸塵口ユニット8の後端縁とでフィルタユニット10の位置が規制されて、フィルタユニット10が安定して支持される。
【0039】
また、カバー6の前端に、作業位置においてフィルタユニット10を吸塵口ユニット8に押し付けてベース4からの離脱を阻止する押圧部32が設けられているので、簡単な構造で作業時にフィルタユニット10が離脱するのを防ぐことができる。
【0040】
以上のとおり、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、種々の追加、変更または削除が可能である。例えば、上記実施形態では、カバー6の前端部に保持突起28を設け、ベース4の前部に保持孔22を設けているが、ベース4の前部に保持突起を設け、カバー6の前端部に保持孔を設けてもよい。したがって、そのようなものも本発明の範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0041】
2 歯科用集塵器
4 ベース
6 カバー
8 吸塵口ユニット
8a 吸塵口
10 フィルタユニット
16 空気流路
18b 保持孔
20 係合溝
22 保持孔
28 保持突起
30 保持手段
32 押圧部
SP 作業スペース
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば義歯のようなワークの研磨や切削を手作業で行う際に、研磨粉や切削屑を飛散しないように集めて排出するのに用いられる歯科用集塵器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
歯科医師または歯科技工士は、歯形の模型または鋳造品などのワークをエアーグラインダ(ハンドピースと呼ばれる)のような工具を用いた手作業で研磨や切削を行うが、この作業時に研磨粉や切削屑が発生する。このような研磨粉や切削屑の飛散を防止しながら作業を行うために、吸込気流が発生している集塵口を供えた歯科用集塵器が用いられている。そのような歯科用集塵器として、台形ベースの前部上方のみをカバーで覆い、ベースの前端に設けた吸塵口パイプに接続された排気ホースを介して吸引する小形の第1の歯科用集塵器がある。このタイプは、主に歯科技工士により、義歯などの小物の作業に用いられていて、フィルタが吸塵口パイプ内に装着されている。他方、ベース全体の上方をカバーで覆い、カバーの両側方からカバー内に両手を差し込む大形の第2のタイプがある(特許文献1)。この第2のタイプは、作業台上で使用することを前提としているので、若干大形であり、カバーの内方空間の前部にフィルタが装着されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3958951号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記第1のタイプでは、吸塵口パイプ内に装備されたフィルタを清掃、交換する際、排気ホースを外し、さらに吸塵口パイプを取り外したうえで、フィルタを吸塵口パイプから手で押し出して外す必要があり、手間がかかる。第2のタイプにおいても、カバーの側方からカバー内に手を入れて、カバー内の狭い空間内でフィルタを取り外す必要があり、やはり、フィルタの清掃、交換に手間がかかる。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、フィルタの清掃、交換が容易にでき、小形で患者の横で容易に使用できる歯科用集塵器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る歯科用集塵器は、作業者の両手が載るベースと、前記ベースの前端部に設けられて外部から吸引される吸塵口を有する吸塵口ユニットと、前記吸塵口を通る空気の除塵を行う着脱自在なフィルタユニットと、作業位置とフィルタ交換位置とに回動自在に設けられたカバーとを備え、前記カバーは、前記作業位置で前記ベースの前部の上方を覆ってベースとの間に前記吸塵口への空気流路を形成するとともに前記フィルタユニットを離脱不能に保持し、前記フィルタ交換位置で前記フィルタユニットの保持を解除してフィルタユニットの着脱を可能にするように構成されている。
【0007】
この構成によれば、カバーを回動させてフィルタ交換位置に切り替えることで、フィルタユニットの着脱を行うことができるから、フィルタユニットの清掃、交換を容易に行うことができる。しかも、カバーはベースの前部の上方を覆うだけの小さなものであるから、集塵器全体が小形になる。
【0008】
本発明において、さらに、前記カバーを前記ベースに保持する保持手段を備えることが好ましい。この構成によれば、保持手段によりカバーがベースに安定して保持されるから、作業位置で円滑に切削作業を行うことができる。
【0009】
保持手段を備える場合、保持手段は、前記カバーの前端部と前記ベースの一方に設けられた保持突起と、他方に設けられたて前記保持突起が嵌合される保持孔とを有することが好ましい。この構成によれば、簡単な構造でカバーを作業台に保持することができる。
【0010】
本発明において、前記ベースに、前記吸塵口ユニットの後端縁に接して配置された前記フィルタユニットを係合させる係合溝が形成されていることが好ましい。この構成によれば、係合溝と吸塵口ユニットの後端縁とでフィルタユニットの位置が規制されることで、フィルタユニットが安定して支持される。
【0011】
係合溝が形成される場合、前記カバーの前端に、前記係合溝に係合された前記フィルタユニットを前記吸塵口ユニットに押し付けて前記ベースからの離脱を阻止する押圧部が設けられていることが好ましい。この構成によれば、簡単な構造でフィルタユニットの離脱が阻止され、フィルタユニットの安定支持が達成される。
【発明の効果】
【0012】
本発明の歯科用集塵器によれば、カバーを回動させてフィルタ交換位置に切り替えることで、フィルタユニットの着脱を行うことができるから、フィルタユニットの清掃、交換を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態に係る歯科用集塵器を示す側面図である。
【図2】同歯科用集塵器のベースを示す平面図である。
【図3】同歯科用集塵器のベースを示す縦断面図である。
【図4】同ベースを示す背面図である。
【図5】図2のV-V線断面図である。
【図6】図2のVI-VI線断面図である。
【図7】同歯科用集塵器のカバーを示す背面図である。
【図8】同歯科用集塵器のカバーを示す正面図である。
【図9】同歯科用集塵器のカバーを示す底面図である。
【図10】同歯科用集塵器のフィルタユニットを示す正面図である。
【図11】同歯科用集塵器においてカバーをフィルタ交換位置とした状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら詳述する。図1に示すように、本発明の一実施形態に係る歯科用集塵器2は、作業者の両手が載るベース4と、ベース4の前半部を覆い、ベース4に回動自在に支持されたカバー6とを備えている。このベース4およびカバー6は共に樹脂により形成されている。
【0015】
ベース4の前端部に、前方に突出する筒状の吸塵口ユニット8が設けられている。吸塵口ユニット8の前端の開口である吸塵口8aは、図示しない排気ホースを介して吸引ポンプのような排気装置(図示せず)に接続され、外部から吸引されている。この実施形態では、吸塵口ユニット8はベース4に一体形成されているが、別体であってもよい。吸塵口ユニット8の後方には着脱自在なフィルタユニット10が吸塵口ユニット8の後端縁に接して配置され、吸塵口8aを通る空気Aの除塵を行っている。
【0016】
ベース4は作業スペースSPの底壁を形成するもので、図2に示すように、平面視で前後に長く、後方に向かって幅広になる形状を有しており、前後方向の中心線Cに対して左右対称形状である。ベース4には、後部から吸塵口ユニット8に至る導入溝12が上面に形成されており、この導入溝12の両側端が二点鎖線で示されている。導入溝12の底面は、図3に示すように、前方に向かって滑らかに下方に傾斜する後部12aと、この後部12aの最下部から吸塵口ユニット8までほぼ水平、本実施形態では若干上方に傾斜して延びる主要部12bとを有している。導入溝12の主要部12bは、図2に示すように、前端部が吸塵口ユニット8の幅にほぼ合致するように、前方に向かって幅を狭めながら延びている。導入溝12の周囲を形成する棚部14における前後方向中央部と後端部との間に、図1に示すように、下方に滑らかに凹んだ凹入部14a,14bが形成されている。
【0017】
まず、導入溝12の構成を図4〜6を用いて詳細に説明する。図4はベース4の背面図で、図5は図2のV-V断面図で、図6は図2のVI-VI断面図である。図4に示すように、導入溝12の底面は、ベース4の後端で最も高い位置、具体的には、導入口8aの下端よりも高い位置に設定されている。この導入溝12の後端部が空気取入口13を構成する。
【0018】
図5は、凹入部14a,14bにおける最も下方へ凹んだ部分の断面図である。この導入溝12の後部12aでは、棚部14が低くなっている結果、導入溝12の深さは最も浅くなっている一方で、導入溝12の左右方向の幅Wは最も広くなっており、導入溝12における該部分近傍が作業スペースSPを形成している。
【0019】
図6は、導入溝12の主要部12b、具体的には、凹入部14a,14bよりも前方の部分の断面図である。この導入溝12の主要部12bでは、棚部14が高くなっており、導入溝12が最も深くなっている一方で、導入溝12の左右方向の幅Wは吸塵口ユニット8に向かうにつれて狭くなっていく。この導入溝12の主要部12bと、ベース4前部を覆う円弧状のカバー6とにより空気流路16(図1)を形成している。
【0020】
図2に示すように、ベース4の前後方向の中間部、具体的には、凹入部14a,14bの近傍で前方に、カバー6を回動自在に支持する左右一対の支持部18,18が一体形成されている。図6に示すように、各支持部18は、上方に突出した突部18aと、突部18aの内側に設けられた上下方向に長い支持溝18bとからなる。
【0021】
図2および図3に示すように、ベース4の前端部に、フィルタユニット10を係合させる係合溝20が形成されている。本実施形態の係合溝20は、ベース4の棚部14の内側に形成されており、中心線Cに直交する左右方向および上下方向に延びるスリットで構成されている。さらに、ベース4の棚部14における係合溝20の後方に、保持孔22が形成されている。
【0022】
カバー6の背面図である図7に示すように、カバー6は、上部を形成する上壁6aおよび左右の側部を形成する側壁6b,6bが一体形成された形状を有し、前部と後部が開放された半円弧状となっている。図1に示すように、上壁6aは前下がりに傾斜しており、左右の側壁6b,6bの後端24は、上方へいくほど後方にせり出すように進出して、上壁6aの後縁6aaに連なっている。これにより、作業時に生じる粉や屑が上方および側方に飛散するのを抑制している。カバー6の下縁6c、つまり側壁6bの下縁は水平な平面上にあり、図1のベース4の棚部14の上面に密着できるようになっている。
【0023】
図7の側壁6b,6bの下部の後端部に、外側方へ突出する突起からなる一対のピボット軸26,26が一体形成されている。このピボット軸26を、図6の支持部18の支持溝18bに係合することで、カバー6がベース4に回動自在に支持され、図1に示すように、ピボット軸26を中心にカバー6を上下方向に回動させることで、カバー6が作業位置(実線で示す位置)とフィルタ交換位置(二点鎖線で示す位置)とに切り替えられる。
【0024】
カバー6の正面図である図8に示すように、カバー6の下縁6cの前端部に、下方に突出する左右一対の保持突起28,28が形成されている。カバー6が閉じられた作業位置にある状態で、この保持突起28は、図3の保持孔22に密に嵌合され、カバー6がベース4に保持される。すなわち、図1のカバー6に設けられた保持突起28と、ベース4に設けられた保持孔22とにより、カバー6を歯科用集塵器2に保持する保持手段30を構成する。
【0025】
図1のカバー6の前端に、カバー6が作業位置にある状態で、係合溝20(図3)に係合されたフィルタユニット10を吸塵口ユニット8の開口後端に設けられた半円状のフランジ8bに押し付ける押圧部32が設けられている。押圧部32は、図8に示すように、カバー6の前端に形成されて鉛直な平面からなる半円状面32aと、半円状面32aの両端に外側方へ延在するように一体形成されたタブ面32b、32bとを有している。
【0026】
カバー6は、底面図である図9に示すように、後方に向かって幅広くなっており、図2に二点鎖線で示すように、上方から見てカバー6の両側縁が、ベース4の両側縁よりも左右方向の内側でベース4の両側縁と平行に延びて、カバー6の下縁6cが棚部14の上面に密接に接触しており、これによって、ベース4の前部の上方をほぼ完全に覆っている。
【0027】
図10に示すように、フィルタユニット10は、網状のフィルタ材34とこれの外周を支持するフレーム36とを有しており、水平に延びるフレーム36の左右に設けられた係合片38を、ベース4の棚部14に設けた係合溝20に係合することにより、ベース4に支持される。フィルタ材34は、吸塵口ユニット8(図4)の開口にほぼ合致した円形を呈しており、フレーム36における係合片38よりも上方の部分36aは、下方の部分36bよりも幅広となっている。
【0028】
図1に示すように、カバー6は、その上壁6aおよび左右の側壁6b,6bにより作業位置でベース4の前部の上方を覆ってベース4との間、具体的には、導入溝12の主要部12bとの間に吸塵口8aへの前記空気流路16を形成するとともに、フィルタユニット10の幅広の上方部分36aを押圧部32により離脱不能に保持する。
【0029】
つぎに、歯科用集塵器2の使用方法および作用について説明する。先ず、カバー部6が図1の作業位置の状態で、排気装置(図示せず)を駆動させて吸塵口ユニット8に吸気力が作用する状態とする。この状態で、作業者は、図2に示すように、ベース4の作業スペースSPで、義歯のようなワークWPと小型グラインダのような工具Tをそれぞれ両方の手Hで持って、ワークWPの研磨や切削を行う。このとき、図2の左右の凹入部14a,14bに手Hを載せることで手Hの位置が安定し、作業が容易になる。
【0030】
上述の作業状態時には、作業スペースSPにおける作業者の両方の手Hの間に、この両手Hを両側のガイド壁として導入溝12の後部12aに沿った空気通路が形成される。この空気通路は、導入溝12の主要部12bとカバー6とで構成された空気流路16に連なり、さらに空気流路16の前側に吸塵口ユニット8が位置する。吸塵口ユニット8に作用する吸引力によって生じる空気流Aは、作業中の作業者の指の動きなどにかかわらず、空気取入口13から作業者の両手の間および導入溝12の後部12aを通って、さらに空気流路16を介して吸塵口ユニット8に至る直線経路に沿って流動する。
【0031】
図1のカバー6の上壁6aが前方に進むにつれて下方へ傾斜し、かつ図2に示すように、前方に進むにつれて幅が狭くなっているから、すなわち空気流路16の通路面積が前方に進むにつれて小さくなるから、前記空気流Aは吸塵口ユニット8に向かうにつれて大きく絞られて大きな流速で流動する。しかも、カバー6の後方が開放されているから、カバー6の後方の内側に空気の澱む箇所がなくなる。したがって、作業によって発生した粉や屑はすべて、効率的、かつ効果的に吸塵口ユニット8から排出され、外部に飛散することがない。カバー6の後方が開放されているが、導入溝12内を大きな流速で澱みなく空気が流れることから、カバー2の後方の開放部分、後端24およびベース4の凹入部14a,14bから粉や屑が外部に漏れることはない。
【0032】
さらに、加工中のワークWPが誤って作業者の手Hから脱落しても、ワークWPは、図1のフィルタユニット10により吸塵口ユニット8に吸い込まれるのが防止される。また、フィルタユニット10により、比較的大きい切削屑が除去されるので、吸塵口ユニット8の詰まりが防止される。
【0033】
次に、フィルタユニット10の清掃・交換について説明する。排気装置(図示せず)が停止した状態で、図11に示すように、カバー部6の後部を矢印Pで示す方向に手で押し下げてカバー6を回動させることにより、フィルタ交換位置に切り替える。つづいて、フィルタユニット10を上方へ引き出して、ベース4の係合溝20(図2)から取り外す。
【0034】
清掃あるいは交換した後のフィルタユニット10を、図10に示す係合片38をベース4の係合溝20に係合させた状態で、フィルタユニット10のフレーム36の下方部分36bの下端が導入溝12(図11)の底面に当接するまで下方に移動させてベース4に支持する。この状態で、フィルタユニット10は、円形のフィルタ材34の中心よりも下の部分がベース4に入り、上の部分がベース4から突出する。
【0035】
つづいて、図1のカバー6を下方(図11のPと反対の方向)へ回動させて、カバー6の保持突起28をベース4の保持孔22に嵌合させて、実線で示す作業位置に切り替える。保持突起28は保持孔22に緊締状態で嵌り込むので、カバー6が作業位置で安定して保持される。このとき、ベース4から突出していたフィルタユニット10の上部分が、カバー6の押圧部32により吸塵口ユニット8の後端に押し付けられる。具体的には、図10のフィルタユニット10のフレーム36の上方部分36aが、図8の押圧部32の半円状面32aにより押し付けられ、図10のフィルタユニット10の係合片38の突出部分(上半部)が、図8の押圧部32のタブ面32b、32bに押し付けられる。これにより、作業時のフィルタユニット10の離脱が防止される。
【0036】
上記構成において、図11に示すように、カバー6を回動させてフィルタ交換位置に切り替えることで、フィルタユニット10の着脱を行うことができるから、フィルタユニット10の清掃、交換を容易に行うことができる。しかも、カバー6はベース4の前部の上方を覆うだけの小さなものであるから、集塵器2全体が小形になる。
【0037】
また、図1に示す作業位置において、カバー6の前端部に設けられた保持突起28を、ベース4の前端部に設けられた保持孔22に嵌合させることにより、カバー6がベース4に安定して保持されるから、作業位置で円滑に切削作業を行うことができる。
【0038】
さらに、ベース4に、フィルタユニット10を係合させる係合溝20が形成されているので、係合溝20と吸塵口ユニット8の後端縁とでフィルタユニット10の位置が規制されて、フィルタユニット10が安定して支持される。
【0039】
また、カバー6の前端に、作業位置においてフィルタユニット10を吸塵口ユニット8に押し付けてベース4からの離脱を阻止する押圧部32が設けられているので、簡単な構造で作業時にフィルタユニット10が離脱するのを防ぐことができる。
【0040】
以上のとおり、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、種々の追加、変更または削除が可能である。例えば、上記実施形態では、カバー6の前端部に保持突起28を設け、ベース4の前部に保持孔22を設けているが、ベース4の前部に保持突起を設け、カバー6の前端部に保持孔を設けてもよい。したがって、そのようなものも本発明の範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0041】
2 歯科用集塵器
4 ベース
6 カバー
8 吸塵口ユニット
8a 吸塵口
10 フィルタユニット
16 空気流路
18b 保持孔
20 係合溝
22 保持孔
28 保持突起
30 保持手段
32 押圧部
SP 作業スペース
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業者の両手が載るベース4と、
前記ベースの4前端部に設けられて外部から吸引される吸塵口8aを有する吸塵口ユニット8と、
前記吸塵口8aを通る空気の除塵を行う着脱自在なフィルタユニット10と、
作業位置とフィルタ交換位置とに回動自在に設けられたカバー6とを備え、
前記カバー6は、前記作業位置で前記ベース4の前部の上方を覆ってベース4との間に前記吸塵口8aへの空気流路を形成するとともに前記フィルタユニット10を離脱不能に保持し、前記フィルタ交換位置で前記フィルタユニット10の保持を解除してフィルタユニット10の着脱を可能にする歯科用集塵器。
【請求項2】
請求項1において、さらに、前記カバー6を前記ベース4に保持する保持手段30を備えた歯科用集塵器。
【請求項3】
請求項2において、前記保持手段30は、前記カバー6の前端部と前記ベース4の一方に設けられた保持突起28と、他方に設けられたて前記保持突起28が嵌合される保持孔22とを有する歯科用集塵器。
【請求項4】
請求項1,2または3において、前記ベース4に、前記吸塵口ユニット8の後端縁に接して配置された前記フィルタユニット10を係合させる係合溝20が形成されている歯科用集塵器。
【請求項5】
請求項4において、前記カバー6の前端に、前記係合溝20に係合された前記フィルタユニット10を前記吸塵口ユニット8に押し付けて前記ベース4からの離脱を阻止する押圧部32が設けられている歯科用集塵器。
【請求項1】
作業者の両手が載るベース4と、
前記ベースの4前端部に設けられて外部から吸引される吸塵口8aを有する吸塵口ユニット8と、
前記吸塵口8aを通る空気の除塵を行う着脱自在なフィルタユニット10と、
作業位置とフィルタ交換位置とに回動自在に設けられたカバー6とを備え、
前記カバー6は、前記作業位置で前記ベース4の前部の上方を覆ってベース4との間に前記吸塵口8aへの空気流路を形成するとともに前記フィルタユニット10を離脱不能に保持し、前記フィルタ交換位置で前記フィルタユニット10の保持を解除してフィルタユニット10の着脱を可能にする歯科用集塵器。
【請求項2】
請求項1において、さらに、前記カバー6を前記ベース4に保持する保持手段30を備えた歯科用集塵器。
【請求項3】
請求項2において、前記保持手段30は、前記カバー6の前端部と前記ベース4の一方に設けられた保持突起28と、他方に設けられたて前記保持突起28が嵌合される保持孔22とを有する歯科用集塵器。
【請求項4】
請求項1,2または3において、前記ベース4に、前記吸塵口ユニット8の後端縁に接して配置された前記フィルタユニット10を係合させる係合溝20が形成されている歯科用集塵器。
【請求項5】
請求項4において、前記カバー6の前端に、前記係合溝20に係合された前記フィルタユニット10を前記吸塵口ユニット8に押し付けて前記ベース4からの離脱を阻止する押圧部32が設けられている歯科用集塵器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−95698(P2012−95698A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−243598(P2010−243598)
【出願日】平成22年10月29日(2010.10.29)
【出願人】(592084956)株式会社センジヨー (5)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月29日(2010.10.29)
【出願人】(592084956)株式会社センジヨー (5)
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