説明

比較的剛性の締結具

【課題】座屈力に対する高い耐性を提供できる締結部材が必要である。
【解決手段】締結部材100は、内側末端部102、外側末端部104、パネル区域110、末端部区域120及び締結要素116を有する。パネル区域110は、近位縁110A及び遠位縁110Bを有する。パネル区域110は、内側末端部102に隣接して配置され、末端部区域120より伸張性がある。末端部区域120は、外側末端部104に隣接して配置される。末端部区域120は、第一剛性を備える締結要素領域114と第二剛性を備える中間領域112を有する。第一剛性は、第二剛性より大きい。中間領域112は、締結要素領域114と遠位縁110Bに隣接したパネル区域110の間に配置される。締結要素116は、末端部区域120内に配置され、締結要素領域114を画定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、締結部材に関する。特に、本発明は、表面締結要素を有する締結部材及び負荷状態で座屈に対して高い耐性を備える部分を有する締結部材に関する。
【背景技術】
【0002】
再締結可能な機械締着装置は、多数の用途に使用できる。例えば、前記再締結可能な締着装置は、使い捨て吸収性物品の一部を使い捨て吸収性物品の別の部分に接続するのに使用できる。
【0003】
一般に、機械締着装置は、受容/雌構成要素を有する締結部材及び/又は係合/雄構成要素を有する締結部材を備える場合がある。機械締着装置によっては、係合構成要素が、複数個のフック要素を備え、受容構成要素が、複数個のループ要素を備える。締結された状態で、典型的に、フック要素は、係合構成要素と受容構成要素との間の接続が形成されるようにループ要素と絡ませる。
【0004】
締結時、張力が、締結部材に付加されてもよい。付加された張力は、締結部材に圧縮力を引き起こし、締結部材の一部を収縮させる(搾る)ことができる。更に、圧縮力は、しばしば係合構成要素に作用し、係合構成要素を締め付けることができる。
【0005】
残念なことに、締め付けられるとき、係合構成要素のフック要素がずれ、例えば、同じ平面内に無い場合がある。このフック要素のずれが、該フック要素の受容構成要素との係合を100%未満とし、それにより締着装置の性能を減少させる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、座屈力に対する高い耐性を提供できる締結部材が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明により構成される締結部材は、改善された締結性能を提供できる。本発明により構成される締結部材は、内側末端部及び外側末端部を有し、パネル区域、末端部区域及び締結要素を含む。パネル区域は、内側末端部に隣接して配置され、末端部区域より伸張性がある。
【0008】
末端部区域は、外側末端部に隣接して配置される。末端部区域は、第一剛性を有する締結要素領域と第二剛性を有する中間領域を含む。中間領域は、締結要素領域とパネル区域と末端部区域の間の境界面に隣接したパネル区域との間に配置される。締結要素は、末端部区域内に配置され、締結要素領域を画定する。
【0009】
本発明は、更に締結部材のウェブに関する。実施形態によっては、締結部材のウェブは、第一長手方向末端部及び第二長手方向末端部を有する。締結部材のウェブは、更に第一パネル、第二パネル及び末端部領域を含む。第一パネル区域は、第一長手方向末端部に隣接して配置される。第二パネル区域は、第二長手方向末端部に隣接して配置される。末端部領域は、第一パネル区域と第二パネル区域の間に配置される。
【0010】
末端部領域は、締結要素、第一中間領域及び第二中間領域を含む。締結要素は、第一剛性を有する締結要素領域を画定する。第一中間領域は、締結要素領域と第一パネル区域の間に配置され、第二剛性を有する。第二中間領域は、締結要素領域と第二パネル区域の間に配置され、第三剛性を有する。
【0011】
第一パネル区域及び第二パネル区域は、末端部領域より伸張性がある。第一剛性は、第二剛性よりも大きく及び第三剛性よりも大きい。
【0012】
締結部材を形成する方法は、締結部材の結合ウェブ(siamese web)を分離装置に提供する工程を含む。締結部材の結合ウェブは、結合分離ラインに沿って分離され、それにより複数個の単一繰返し単位ウェブを生成し、それにより第一トリム片を生成する。締結部材は、前末端部に沿って単一繰返し単位ウェブから分離され、それにより第二トリム片を生成する。又、締結部材は、後末端部に沿って単一繰返し単位ウェブから分離され、それにより第三トリム片を生成する。第一トリム片、第二トリム片及び第三トリム片は、取り除かれる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
定義:
本明細書で使用するとき、用語「吸収性物品」及び「物品」は、液体を吸収及び/又は収容する着用可能な装置を指し、特に着用者の身体に接触して又は近接して定置され、身体から排出される種々の排出物を吸収及び収容する。好適な例としては、おむつ、トレーニングパンツ、再締着可能なパンツ、プルオン衣料、成人用失禁製品、及び生理用ナプキンなどの婦人用ケア製品が挙げられる。更に、用語「吸収性物品」及び「物品」は、「使い捨て吸収性物品」を含み、10回以下の使用後、好ましくは5回以下の使用後及び最も好ましくは単一使用後破棄され、洗濯ないしは別の方法で回復されないことが意図される(しかし、ある構成要素は、再利用、再使用又は堆肥にされてもよい)。
【0014】
「身体に接する」および「衣服に接する」は、要素または要素の表面または要素のグループの相対的な位置にそれぞれ関連する。「身体に接する」は、要素または表面は、着用中に着用者に他の幾つかの要素または表面により近いことを指す。「衣服に接する」は、要素または表面が他のいくつかの要素または表面よりも、装着中の着用者から、より離れていることを指す(すなわち、要素または表面が使い捨て可能な吸収性物品を通じて着用される着用者の衣類に近接している)。
【0015】
用語「おむつ」は、本明細書で使用するとき、一般に幼児および失禁症者により着用者の腰および脚を囲むように胴体下部周りに着用される、並びに尿および糞便排泄物を受け入れて封じ込めるように特に適合された、吸収性物品を指す。用語「おむつ」は、本明細書で使用するとき、以下で定義される「パンツ」も包含する。
【0016】
「弾性的伸張性」は、本明細書で使用するとき、伸張性材料を延ばす力を除去した後、その元のおおよその寸法に戻る能力を有する伸張性材料の特質を指す。
【0017】
用語「外面」及び「内面」は、本明細書で使用するとき、示したように締結部材の部分の相対位置を指す。用語「外面」及び「内面」は、締結部材が物品に接合された後の締結部材に関する位置を示すとは限らない。
【0018】
本明細書で使用するとき、用語「接合した」は、要素を直接他の要素に取り付けることにより要素が直接別の要素に固定される構成及び要素を中間部材(類)に取り付け、それが順次他の要素に取り付けられることにより要素が間接的に別の要素に固定される構成を包含する。
【0019】
用語「長手方向」は、本明細書において特に記載がない限り一般に要素の最も長い末端部と平行である方向を指すのに使用される。使い捨て吸収性物品の文脈において、「長手」方向は、物品の腰末端部から対向する腰末端部までと実質的に垂直であり、一般的に物品の最大直線寸法と平行である。長手方向の±45度以内の方向が「長手方向」であると見なされる。
【0020】
用語「横方向」は、一般的に「長手」方向と垂直であり、「長手」方向と同じ平面内である方向を指す。使い捨て吸収性物品の文脈において、「横方向」は、物品の1つの長手方向末端部から物品の対向する長手方向末端部に及ぶ。横方向の±45°以内の方向は「横方向」であると見なされる。
【0021】
用語「機械方向」又は「MD」は、プロセスを通して、一般に材料、部材、要素、項目等の進行方向と平行である方向を指す。例えば、不織布は、典型的に組み立ての長い又は巻かれる方向に相当する機械方向で形成される。機械方向は、不織布の繊維の向きの一次方向であってもよい。
【0022】
用語「横断方向」又は「CD」は、機械方向と一般に垂直であり、機械方向と同じ平面内である方向を指す。
【0023】
用語「パンツ」、「トレーニングパンツ」、「閉じたおむつ」、「予め締結されたおむつ」、および「プルオンおむつ」は、本明細書で使用するとき、幼児または成人着用者用に設計された腰開口部および脚開口部を有する使い捨て衣類を指す。パンツは、パンツが着用者上に装着される前に閉じた腰および脚開口部を有するように構成され得るか、あるいは、パンツは、着用者上にある間に腰が閉じられ、脚開口部が形成されるように構成され得る。パンツは、いずれかの好適な技法により予形成されてもよく、再締結可能/又は再締結不可能な結合(例えば、縫い目、溶着、接着剤、粘着性結合、締結具など)を用いて物品の一部を互いに接合することが挙げられるが、これらに限定されない。パンツは、物品の周囲に沿ういずれかの箇所で、(例えば、側面締着されて、前腰部締着されて、後腰部締着されて)予形成されてもよい。好適なパンツの例は、米国特許第5,246,433号、米国特許第5,569,234号、米国特許第6,120,487号、米国特許第6,120,489号、米国特許第4,940,464号、米国特許第5,092,861号、米国特許第5,897,545号、米国特許第5,957,908号、及び米国特許公開第2003/0233082A1号に開示されている。
【0024】
説明:
締結部材
本発明の締結部材は、改善された締結性能を提供できる。本発明の締結部材は、本発明により構成される締結部材から利益を得る種々の消費者及び市販製品に組み込むことができる。本明細書に記載される実施形態のいずれにおいても、締結部材は、市販製品に付加される別個の要素であってもよい。例えば、締結部材は、吸収性物品又は他の市販製品(例えば、包装材料、医療製品等)の任意の構成要素(例えば、トップシート、吸収性コア、バックシート、締着装置、カフ等)に接合される別個の構造体であってもよい。別の方法としては、締結部材は、市販製品又は締結具の任意の要素の一部又は全てとして構成されてもよい。例えば、締結部材は、吸収性物品又は他の市販製品(例えば、包装材料、医療製品等)の任意の要素(例えば、トップシート、吸収性コア、バックシート、締着装置、カフ等)の一部又は全てとして構成されてもよい更に、締結部材は、市販製品又は締結具の上又は中間の任意の好適な位置に配置されてもよい。例えば、締結部材は、身体面表面の衣類に面する面上に配置されてもよく、又は市販製品又は締結具内に包含されてもよい。
【0025】
図1Aに示したように、本発明により構成される締結部材100は、内側末端部102及び外側末端部104を含む。締結部材100は、更にパネル区域110及び末端部区域120を含む。パネル区域110及び末端部区域120は、パネル区域110の遠位縁110Bを含む境界面1700により分離される。パネル区域110は、締結部材100の内側末端部102に隣接して配置されてもよい。パネル区域110は、更に近位縁110A及び遠位縁110Bを含んでもよい。示したように、近位縁110Aは、内側末端部102に隣接して配置されてもよい。
【0026】
実施形態によっては、パネル区域110は、弾性的伸張性があってもよい。実施形態によっては、パネル区域110は、伸張性があってもよいが、弾性的伸張性はない。例えば、パネル区域110は、パネル区域を伸張した力が取り除かれた後、おおよそその元の寸法に戻る能力が不足していてもよい。
【0027】
パネル区域110は、末端部区域120より伸張性があってもよい。例えば、実施形態によっては、パネル区域110は、約0.5N/cmの負荷で約100%以上に伸張できる。実施形態によっては、パネル区域110は、約1.5N/cmの負荷で約100%以上に伸張できる。実施形態によっては、パネル区域110は、約4.0N/cmの負荷で約100%以上に伸張できる。実施形態によっては、パネル区域110は、約0.5N/cmの負荷で約150%以上に伸張できる。実施形態によっては、パネル区域110は、約1.5N/cmの負荷で約150%以上に伸張できる。実施形態によっては、パネル区域110は、約4.0N/cmの負荷で約150%以上に伸張できる。
【0028】
対照的に、実施形態によっては、末端部区域120は、約4.0N/cmの負荷で約100%未満に伸張できる。実施形態によっては、末端部区域120は、上記の負荷で約50%未満に伸張できる。実施形態によっては、末端部区域120は、上記の負荷で約15%未満に伸張できる。
【0029】
末端部区域120は、締結部材100の外側末端部104に隣接し、パネル区域110の遠位縁110Bに隣接して配置できる。末端部区域120は、締結要素領域114及び中間領域112を含んでもよい。中間領域112は、締結要素領域114とパネル区域110の間に配置されてもよい。図示のように、実施形態によっては、中間領域112は、パネル区域110の境界面1700に隣接して配置されてもよい。
【0030】
実施形態によっては、末端部区域120は、締結要素領域114と外側末端部104の間に配置される把持領域118を更に含んでもよい。把持領域118は、ユーザーが締結部材100を取り扱うのを支援できる。例えば、締結部材100を使い捨ておむつに取り付る場合、把持領域118は、ユーザーが締結部材100を把持するのを支援でき、そのため、締結の全般的なプロセスを容易にする。把持領域118は、末端部区域120の伸張部又は末端部区域120に取り付けられた別個の構成要素であってもよい。
【0031】
締結要素領域114は、末端部区域120に配置される締結要素116の外辺部により画定されてもよい。締結要素領域114は、締結要素116の下にある及び/又はさらに下にある全ての層を含む。締結要素116は、任意の好適な手段により末端部区域120に接合されてもよい。締結要素116を末端部区域に接合する代表的な手段は、図2A〜2Jでこの後説明される。
【0032】
締結要素領域114は、実施形態によっては、約1,000N/mを超えてもよい第一剛性を有することができる。実施形態によっては、第一剛性は、約1500N/mを超えてもよい。実施形態によっては、第一剛性は、約2500N/mを超えてもよい。実施形態によっては、第一剛性は、約1,000N/m〜約7,000N/mの範囲内又はその範囲内の任意の個々の数であってもよい。実施形態によっては、第一剛性は、約1500N/m〜約6,000N/mの範囲内であってもよい。その他の実施形態において、第一剛性は、約2500N/m〜約5,000N/mの範囲内であってもよい。
【0033】
締結要素領域114の剛性は、締結要素領域114により安定な締結部材100を提供できる。例えば、負荷締結荷重、典型的に張力荷重の状態で、従来の締結部材及び締結要素は、座屈する場合がある。しかし、締結要素領域114は、従来の締結部材の相当する締結要素領域より大きい剛性を有することができるため、締結要素領域114は、締結力が締結部材100に加えられるとき座屈に対してより耐性を有することができる。締結要素領域114は、座屈に対してより耐性を有することができるため、締結要素116のより多くがその目標面上に係合でき、それにより改善された締結性を提供すると思われる。
【0034】
中間領域112の部分は、第一剛性未満であってもよい第二剛性を有することができる。例えば、実施形態によっては、第二剛性は、約1,000N/m未満であってもよい。実施形態によっては、第二剛性は、約200N/mを超えてもよい。実施形態によっては、第二剛性は、約300N/mを超えてもよい。実施形態によっては、第二剛性は、約400N/mを超えてもよい。実施形態によっては、第二剛性は、約200N/m〜約1,000N/mの範囲内又はその範囲内の任意の個々の数であってもよい。実施形態によっては、第二剛性は、約300N/m〜約750N/mの範囲内であってもよい。実施形態によっては、第二剛性は、約400N/m〜約600N/mの範囲内であってもよい。
【0035】
第二剛性を有する中間領域112の部分は、パネル区域110と末端部区域120の間の境界面1700に隣接して配置されてもよい。更に、実施形態によっては、第二剛性を有する中間領域112の部分は、締結要素116の内末端部302から内側末端部102に向かって内側に配置されてもよい。例えば、実施形態によっては、その部分は、締結要素116の内末端部302から中間領域幅133(図1Bに示す)少なくとも約10%内側に配置されてもよい。実施形態によっては、その部分は、締結要素116の内末端部302から中間領域幅133(図1Bに示す)少なくとも約25%内側に配置されてもよい。実施形態によっては、その部分は、締結要素116の内末端部302から中間領域幅133(図1Bに示す)少なくとも約50%内側に配置されてもよい。実施形態によっては、その部分は、締結要素116の内末端部302から中間領域幅133(図1Bに示す)少なくとも約75%内側に配置されてもよい。実施形態によっては、その部分は、締結要素116の内末端部302から中間領域幅133(図1Bに示す)少なくとも約95%内側に配置されてもよい。
【0036】
中間領域112は、第二剛性を備える部分だけを有することに限定されない。実施形態によっては、中間領域112全体が、第二剛性を含んでもよい。しかしながら、他の実施形態において、中間領域112は、剛性勾配を含んでもよい。例えば、締結要素領域114に最も近い中間領域112の第一部分は、例えば約1,000N/mを超える第一剛性と等しい剛性を含んでもよい。対照的に、パネル区域110と末端部区域120の間の境界面1700に最も近い中間領域112の第二部分は、例えば約1,000N/m未満の第二剛性と等しい剛性を含んでもよい。第一部分と第二部分の間に配置される中間領域112の第三部分は、第一剛性と第二剛性の中間である剛性を有することができる。別の例として、中間領域112の剛性は、内末端部302から境界面1700に最も近い中間領域112の第二部分まで連続的に変化してもよい。これらの実施形態において、剛性は、増加及び/又は減少されてもよい。
【0037】
中間領域112の部分の低剛性は、着用者に改善された快適さを提供できる。例えば、実施形態によっては、締結部材100は、中間領域112が着用者の高い運動領域内に位置決めされるように使い捨て吸収性物品に取り付けられてもよい。これらの場合、例えば約1,000N/mを超える高剛性は、締結部材の中間領域が座屈に対してより耐性があるため着用者に赤い傷痕を生じる場合がある。対照的に、本発明の中間領域112の部分は、低剛性、例えば約1,000N/m未満を有する、それにより中間領域112の部分が着用者の皮膚を突く代わりにむしろより容易に座屈できる。
【0038】
更に、実施形態によっては、パネル区域110は、第三剛性を有してもよい。第三剛性は、実施形態によっては、約250N/m未満であってもよい。他の実施形態において、第三剛性は、約150N/m未満であってもよい。他の実施形態において、第三剛性は、約100N/m未満であってもよい。実施形態によっては、第三剛性は、第二剛性未満であってもよい。実施形態によっては、第三剛性は、第二剛性と等しくてもよい。
【0039】
パネル区域110が締結要素領域114と比べて低剛性を有する1つの利益は、低剛性パネル区域をより安く製造できることである。典型的に、締結部材の剛性量の増加の結果として増加コストを招く場合がある。本発明の締結部材の特定部分に付加される剛性を限定することにより、高性能と低コストを達成できる。
【0040】
上記のように、実施形態によっては、締結部材が着用者の多くの運動を受けられるように本発明の締結部材は、使い捨て吸収性物品に接合されてもよい。例えば、実施形態によっては、本発明の締結部材は、サイドパネルとして使い捨ておむつに接合されてもよい。サイドパネルは典型的に使い捨ておむつの高運動領域に設置されるため、締結要素領域114に比べてパネル区域110が低剛性を有する他の利益は、低剛性パネル区域がより剛性の材料よりも容易に着用者に順応できることである。更に、締結部材は、使い捨ておむつの高運動領域内にあるため、より剛性のパネルは、潜在的に着用者の皮膚に赤い傷痕を生じるおそれがある。
【0041】
図1Bに示したように、内側末端部102に隣接した締結部材100は、締結部材長さ122を有することができる。境界面1700に隣接した末端部区域120は、末端部区域長さ125を有することができ、締結要素116は、締結要素長さ126を有することができる。締結部材長さ122は、前縁1010と後縁1012間の最大直線距離である。末端部区域長さ125は、境界面1700に隣接した前縁1010と後縁1012間の最大直線距離である。締結要素長さ126は、締結要素116の第一終末端部1015と第二終末端部1016間の最大直線距離である。上記した最大直線距離は、一般に第一方向490と平行である。
【0042】
実施形態によっては、締結部材長さ122は、末端部区域長さ125と等しくてもよく、締結要素長さ126は、末端部区域長さ125と等しくてもよい。実施形態によっては、締結要素長さ126は、締結部材長さ122未満である末端部区域長さ125未満であってもよい。例えば、締結要素長さ126は、末端部区域長さ125の約90%以下であってもよい。別の例として、締結要素長さ126は、末端部区域長さ125の約80%以下であってもよい。更に別の例として、締結要素長さ126は、末端部区域長さ125の約50%以下であってもよい。更に別の例として、締結要素長さ126は、締結部材長さ122の約90%以下であってもよい。更に別の例として、締結要素長さ126は、締結部材長さ122の約80%以下であってもよい。更に別の例として、締結要素長さ126は、締結部材長さ122の約50%以下であってもよい。
【0043】
図示のように、中間領域112は、中間領域幅133を有することができ、締結要素116は、締結要素幅132を有することができる。中間領域幅133は、締結要素116の境界面1700と内末端部302間の最大直線距離である。締結要素幅132は、締結要素116の内末端部302と外末端部304間の最大直線距離である。中間領域幅133と締結要素幅132間の最大直線距離は、一般に第二方向491と平行である。実施形態によっては、パネル区域110と末端部区域120の間の境界面1700は、第一基材222の最も内側の点221(図3Aに示す)により画定されてもよい。
【0044】
実施形態によっては、第一方向490は、一般に機械方向と平行であってもよい。実施形態によっては、第二方向491は、一般に幅方向と平行であってもよい。実施形態によっては、第一方向490は、一般に第二方向491と平行であってもよい。
【0045】
具体的な実施形態によるが、パネル区域110と末端部区域120の間の境界面1700は、種々の方法で決定できる。一般に、境界面1700は、パネル区域110の伸張性が、パネル区域110の残りの伸張性と比較して排除される又は実質的に減少した点に位置決めできる。実施形態によっては、「実質的に減少した」とは、パーセント伸びが、パネル区域110で測定した最も高い伸張性より少なくとも25%低いことを表わす。実施形態によっては、「実質的に減少した」とは、パーセント伸びが、パネル区域110で測定した最も高い伸張性より少なくとも50%低いことを表わす。いくつかの実施形態において、当業者は、締結部材を単に引張り、どこで伸張が生じどこでほとんど又は全く伸張が生じていないかを観察することによりそのような遷移を容易に同定できる。更に、締結部材全体に適用される伸張方法を観察することにより、当業者は、境界面1700をより直接に同定できる。
【0046】
実施形態によっては、境界面1700は、締結部材の物理的な属性と関連させてもよい。例えば、パネル区域伸張性を達成するためゼロ歪積層体を使用したいくつかの実施形態において、境界面1700は、締結要素領域114に隣接した活性化の第一可視ラインである。実際の伸張を使用したいくつかの実施形態において(例えば、1つ以上の他の基材に接合される前に予め引張られ、エラストマーに加えられた張力がひとたび緩和されると1つ以上の他の基材の波形を生じるエラストマー)、境界面1700は、締結要素領域114に隣接した第一可視波形であってもよい。実施形態によっては、末端部区域120が、剛性要素、例えば第一基材222(図2C、2D及び2Jに示す)、ベース基材220(図2A〜2Jに示す)、第一結合剤218(図2A〜2E及び2J)等を含み、末端部区域120内に配置され、締結要素116の内末端部302から内側に延在する場合、境界面1700は、剛性要素の最も内側の末端部であってもよい。パネル区域110(第一基材222、ベース基材230及び/又は結合剤218等)に延在し、更に変化する坪量及び/又は厚さを有する剛性材を使用したいくつかの実施形態において、境界面1700は、坪量及び/又は厚さの遷移位置であってもよい。
【0047】
実施形態によっては、中間領域幅133は、締結要素幅132の約0%を超えてもよい。実施形態によっては、中間領域幅133は、締結要素幅132の約25%を超えてもよい。実施形態によっては、中間領域幅133は、締結要素幅132の約50%を超えてもよい。実施形態によっては、中間領域幅133は、締結要素幅132の約100%を超えてもよい。締結要素幅132と中間領域幅133を、図3Aで更に説明する。
【0048】
前記したように、締結要素116は、締結要素領域114を画定する。従って、締結要素幅132は、締結要素領域114の幅でもある。同様に、締結要素長さ126は、締結要素領域114長さでもある。
【0049】
前記したように、締結要素領域114は、中間領域112と比べてかつ実施形態によっては、パネル区域110の剛性と比較したとき高い剛性を有することができる。締結要素領域114の剛性は、任意の好適な手段により増加されてもよい。締結要素領域114の剛性を増加させる好適な手段の例を図2A〜2Jで説明する。
【0050】
図2Aに示したように、実施形態によっては、締結要素116は、複数個の係合要素202及びベース204を含んでもよい。締結要素116は、結合剤218により締結要素領域114のベース基材220と接合されてもよい。実施形態によっては、ベース204は、約0.1mmを超える厚さ210を有することができる。実施形態によっては、ベース204は、約0.15mm以上の厚さ210を有することができる。実施形態によっては、ベース204は、約0.2mm以上の厚さ210を有することができる。
【0051】
締結要素116をベース基材220に接合する好適な結合剤の例は、型番H2988−F02を有するウィスコンシン州ワウワトサ(Wauwatosa)に位置するボスティック(Bostik)から作製される。実施形態によっては、締結要素116は、第一結合剤に加えて機械的結合、溶融結合、その類又はその任意の組合せによりベース基材220に接合できる。実施形態によっては、締結要素116は、機械的結合、溶融結合、その類又はその任意の好適な組合せによりベース基材220に接合できる。
【0052】
ベース204の化学的な構成にもよるが、所望の第一剛性を達成するため、厚さ210は、先述したように変更できる。しかし、当業者は、本明細書に用意した試験方法に基づき第一剛性を達成するのに必要なベース204の厚さを決定できる。
【0053】
図2Bに示したように、実施形態によっては、締結要素領域114の剛性は、第一結合剤218により部分的に高められてもよい。第一結合剤218は、締結要素116を締結要素領域114のベース基材220に接合できる。第一結合剤218の好適な量が、第一剛性を達成するよう適用されてもよい。第一結合剤218の代表的な坪量は、この後説明する。
【0054】
図2Cに示したように、実施形態によっては、締結要素領域114の剛性は、第一結合剤218及び第一基材222により部分的に高めることができる。締結要素116は、第二結合剤216により第一基材222に接合されてもよい。第一基材222は、第一結合剤218によりベース基材220に接合されてもよい。実施形態によっては、第一結合剤218及び第二結合剤216は、同じ材料を含んでもよい。実施形態によっては、第一結合剤218及び第二結合剤216は、異なる材料を含んでもよい。
【0055】
実施形態によっては、締結要素領域114の第一結合剤218及び/又は第二結合剤216の坪量は、約30gsm以上であってもよい。実施形態によっては、締結要素領域114の第一結合剤218及び/又は第二結合剤216は、約60gsm以上の坪量を有することができる。実施形態によっては、締結要素領域114の第一結合剤218及び/又は第二結合剤216は、約100gsm以上の坪量を有することができる。第一基材222をベース基材220に接合する好適な結合剤の例は、ウィスコンシン州ワウワトサ(Wauwatosa)のボスティック(Bostik)が製造した型番H2511を有するものである。
【0056】
第一基材222は、任意の好適な幅であってもよい。例えば、実施形態によっては、第一基材222は、締結部材100(図1A及び1Bに示す)の境界面1700(図1A及び1Bに示す)から外側末端部104(図1A及び1Bに示す)に延在でき、それにより末端部区域120全体を含む。実施形態によっては、第一基材222は、締結要素領域114内に配置されてもよく、中間領域112及び/又は把持領域118内に配置されてもよい。他の実施形態において、第一基材222は、締結要素領域114内だけに配置されてもよい。
【0057】
図2D〜2Eに示したように、実施形態によっては、第一結合剤218は、締結要素領域114から中間領域112まで異なる坪量を有することができる。図2Dに示したように、実施形態によっては、第一結合剤218は、第一基材222をベース基材220に接合するため使用されてもよい。図2Eに示したように、実施形態によっては、締結要素116は、第一結合剤218によりベース基材220に接合されてもよい。示したように、実施形態によっては、第一結合剤218は、締結要素領域114から中間領域112で異なる坪量を有することができる。例えば、実施形態によっては、締結要素領域114の第一結合剤218の坪量は、中間領域112の第一結合剤218の坪量より大きくてもよい。実施形態によっては、締結要素領域114の第一結合剤218の坪量は、約30gsm以上であってもよい。他の実施形態において、締結要素領域114の第一結合剤218は、約60gsm以上の坪量を有することができる。実施形態によっては、締結要素領域114の第一結合剤218は、約100gsm以上の坪量を有することができる。
【0058】
実施形態によっては、中間領域112の第一結合剤218の坪量は、約30gsm未満であってもよい。他の実施形態において、第一結合剤218は、中間領域112で約20gsm未満の坪量を有することができる。他の実施形態において、締結要素領域114の第一結合剤218の坪量と中間領域112の第一結合剤218の坪量との比率は、約10:1であってもよい。他の実施形態において、比率は、約5:1であってもよい。実施形態によっては、比率は、約2:1であってもよい。他の実施形態において、比率は、約1.5:1であってもよい。
【0059】
又、図2D〜2Eに示したように、第一結合剤218の厚さは、締結要素領域114から中間領域112で変更できる。例えば、締結要素領域114の第一結合剤218の厚さは、約0.02mm〜約1mmであってもよく又はその範囲内の任意の個々の数であってもよい。中間領域112の第一結合剤218の厚さは、約0.02mm〜約0.08mmであってもよく又はその範囲内の任意の個々の数であってもよい。実施形態によっては、締結要素領域114の第一結合剤218の厚さは、中間領域112の第一結合剤218の厚さより大きくてもよい。
【0060】
他の実施形態において、締結要素領域114の高剛性は、第一結合剤218の種々の領域を生成することにより達成できる。例えば、第一結合剤218の第一領域は、締結要素領域114内に配置されてもよく、一方第一結合剤218の第二領域は、中間領域112内に配置されてもよい。実施形態によっては、第一結合剤218の隣接した領域間内に間隙があってもよい。実施形態によっては、高剛性は、利用する結合剤を変更することにより達成できる。例えば、第一結合剤218は、締結要素領域114に利用されてもよく、一方、第一結合剤218と異なる特性を有する第二結合剤216は、中間領域112に利用されてもよい。
【0061】
第一結合剤218及び/又は第二結合剤216の化学的な構成にもよるが、所望の第一剛性を達成できる第一結合剤218及び/又は第二結合剤216の量は変更できる。しかし、当業者は、本明細書で用意した試験方法に基づき第一剛性を達成するのに必要な第一結合剤218及び/又は第二結合剤216の量を決定できる。
【0062】
他の実施形態において、締結要素領域114の高剛性は、第一基材222の坪量の変更及び/又はベース基材220の坪量の変更により達成できる。例えば、締結要素領域114の第一基材222の坪量は、中間領域112の第一基材222の坪量と比べて大きくてもよい。同様に、ベース基材220の坪量は変更できる。個々の基材層の坪量は、この後説明する。
【0063】
第一基材222及び/又はベース基材220の坪量の変更は、当該技術分野において既知の任意の好適な方法により行うことができる。例えば、第一基材222及び/又はベース基材220の部分の材料の量は、増加坪量がこれらの部分で生じるよう変更できる。第一基材222及び/又はベース基材220の坪量を増加させる他の好適な例は、図2F〜2Iで説明する。説明のため、説明をベース基材220に限定するが、第一基材222が同様に構成されてもよい。
【0064】
図2F〜2Iに示したように、実施形態によっては、締結要素領域114の高剛性は、ベース基材220を折り畳むことにより達成できる。例えば、ベース基材220は、ベース基材220の折り畳まれた部分が締結要素領域114内に配置されるように折り畳まれてもよい。図2Fに示したように、実施形態によっては、Z−フォールド(Z-fold)が利用できる。実施形態によっては、図2Gに示したように、逆Z−フォールドが利用できる。実施形態によっては、図2H〜2Iに示したように、二重Z−フォールドが利用できる。図2Hに示したように、実施形態によっては、折り畳まれた部分250は、締結要素116と対向するベース基材220に配置されてもよい。図2Iに示したように、実施形態によっては、折り畳まれた部分は、締結要素116に最も近いベース基材220に配置されてもよい。
【0065】
ベース基材220を折り畳むことで締結要素領域114の締結部材の厚みを増加させ、締結要素領域114のベース基材220の坪量を増加させることができる。折り畳まれた部分250は、任意の好適な手段により所定の場所に保持されてもよい。所定の場所に折り畳まれた部分250を保持するいくつかの好適な手段の例としては、接着剤、機械的な結合、溶融結合、その類及びそれらの好適な組合せが挙げられる。
【0066】
図2Jに示したように、実施形態によっては、好適な剛性を有する剛性材230が、中間領域112上の全ての部分にわたって末端部区域120に付加され、締結要素領域114の所望の剛性を達成してもよい。実施形態によっては、剛性材230は、示したように末端部区域120の全幅又は幅の一部を伸張するウエブであってもよい。実施形態によっては、剛性材230は、中間領域112に配置されてもよい。実施形態によっては、剛性材230は、締結要素領域114に配置されてもよい。
【0067】
実施形態によっては、剛性材230は、第一基材222の外面222Bに配置されてもよい。実施形態によっては、剛性材230は、ベース基材220の外面220Bに配置されてもよい。実施形態によっては、剛性材230は、第一基材222の内面222Aに配置されてもよい。実施形態によっては、剛性材230は、ベース基材220の内面220Aに配置されてもよい。実施形態によっては、示されていないが、多数の剛性材が、上記した位置の任意の組合せに配置されてもよい。
【0068】
図2A〜2Jに関して記載された締結要素領域114の剛性を増加させる上記手段の任意の好適な組合せが、締結要素領域114の剛性を増加させるため使用されてもよい。
【0069】
締結部材100の末端部区域120は、多数の異なる構成でパネル区域110と関連づけられてもよい。例えば、前述したように、締結要素116は、結合剤によりベース基材に接合されてもよい。他の実施形態において、第一基材222は、締結要素116とベース基材220の間に配置されてもよい。末端部区域120及びパネル区域110の他の代表的な構成が、図3A〜3Dで提供される。説明のため、図3A〜3Dに示した実施形態の末端部区域120のそれぞれが、第一基材222を含む。しかし、これまで説明したように、実施形態によっては、末端部区域120は、第一基材222を有さずに構成されてもよい。
【0070】
図3Aに示したように、実施形態によっては、パネル区域110が、ベース基材220を含み、一方末端部区域120が、第一基材222及びベース基材220の一部を含んでもよい。第一基材222の一部が、ベース基材220と重なり合い、第一結合剤218によりベース基材220に接合されてもよい。示したように、実施形態によっては、ベース基材220は、末端部区域120の第一基材222の一部と重なり合うことができる。
【0071】
第一結合剤218は、一般に第一結合剤218の外末端部312から内末端部310まで内側に第二方向491と平行な方向に延在できる。パネル区域110と末端部区域120の間の境界面1700は、第一結合剤218の内末端部310に配置されてもよい。
【0072】
実施形態によっては、ベース基材220は、第一結合剤218の外末端部312に延在できる。実施形態によっては、第一結合剤218の外末端部312は、中間領域112内に配置されてもよい。実施形態によっては、第一基材222は、締結部材100の外側末端部104の周りから第一結合剤218の内末端部310の周りまで横方向内側に延在できる。
【0073】
図3Bに示したように、実施形態によっては、ベース基材220は、締結要素領域114がベース基材220の一部を含むように末端部区域120の一部と重なり合うことができる。図3Cに示したように、実施形態によっては、ベース基材220は、ベース基材220が末端部区域120全体を含むように締結部材100の内側末端部102から外側末端部104まで外側に延在してもよい。
【0074】
図3Dに示したように、実施形態によっては、パネル区域110及び/又は末端部区域120は、積層構造体を含んでもよい。示したように、実施形態によっては、パネル区域110は、ベース基材220、エラストマー要素340及びカバー基材345を含んでもよい。エラストマー要素340は、向かい合わせの向きでベース基材220に接合されてもよい。同様に、カバー基材345は、向かい合わせの向きでエラストマー要素340に接合されてもよい。
【0075】
図示のように、実施形態によっては、ベース基材220は、内側末端部102から締結部材100Dの外側末端部104まで延在できる。実施形態によっては、エラストマー要素340は、中間領域112がエラストマー要素340の一部を含むように内側末端部102から外側に延在できる。実施形態によっては、エラストマー要素340は、エラストマー要素340が末端部区域120全体を含むように内側末端部102から外側末端部104まで延在できる。実施形態によっては、エラストマー要素340は、パネル区域110並びに締結要素領域114及び中間領域112の部分に配置されてもよい。
【0076】
カバー基材345は、実施形態によっては、中間領域112がカバー基材345の一部を含むように締結部材100Dの内側末端部102から外側に延在できる。実施形態によっては、カバー基材345は、カバー基材345が末端部区域120全体を含むように内側末端部102から外側末端部104まで延在してもよい。他の実施形態において、カバー基材345は、パネル区域110並びに締結要素領域114及び中間領域112の部分に配置されてもよい。
【0077】
上記したように、末端部区域120は、積層構造体を含んでもよい。例えば、実施形態によっては、末端部区域120は、ベース基材220、第一基材222、第一結合剤218及び締結要素116を含んでもよい。実施形態によっては、第一基材222は、第一基材222の一部がエラストマー要素340及び/又はカバー基材345と重なり合うように締結部材100Dの外側末端部104から内側に延在できる。示したように、実施形態によっては、第一基材222は、カバー基材345とエラストマー要素340の間に配置されてもよい。他の実施形態において、第一基材222は、エラストマー要素340とベース基材220の間に配置されてもよい。他の実施形態において、第一基材222は、第一基材222がカバー基材345とエラストマー要素340の間に配置されないようにカバー基材345上に配置されてもよい。他の実施形態において、第一基材222は、ベース基材220の外表面に配置されてもよい。
【0078】
示したように、実施形態によっては、第一結合剤218は、ベース基材220の表面に配置されてもよい。実施形態によっては、締結要素116は、第一結合剤218を介してベース基材220に接合されてもよい。結合剤は、重なり合った領域内で互いに隣接した任意の層間にあってもよい。
【0079】
ベース基材220、第一基材222及び/又はカバー基材345は、織布、不織布、フィルム、積層体、その類又は任意のその組合せを含んでもよい。更に、ベース基材220、第一基材222及び/又はカバー基材345は、伸張性がある及び/又は弾性的伸張性があってもよい。ベース基材220、第一基材222及び/又はカバー基材345が不織布を含む場合、任意の好適な不織布を使用できる。実施形態によっては、不織布は、繊維の1つの層を含んでもよい。他の実施形態において、不織布は、繊維の1つを超える層を含んでもよい。任意の好適な不織布が使用できる。例えば、好適な不織布は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン、セルロース、ポリアミド又は前記材料の組合せから作製される繊維を含んでもよい。1つの材料の繊維、又は複数の材料或いは材料の組み合わせの繊維が、第一及び/又は第二の不織布に使用されてもよい。代表的な不織布材としては、スパンボンド、スパンボンドメルトブローンスパンボンド(SMS)、スパンボンドメルトブローンメルトブローンスパンボンド(SMMS)、カード、メルトブローン及びその類いが挙げられる。特に許容可能な不織布としては、高伸長カード(HEC)不織布及び深活性化(deep activation)ポリプロピレン(DAPP)不織布が挙げられる。当該技術分野において既知のいかなるプロセスを使用して、不織布を作製してもよい。
【0080】
不織布は、ニードルパンチ又は水流交絡される繊維を含む機械的に結合される繊維を含んでもよい。本発明に使用される好適な不織布を製造する他の好適な方法は、スパンボンディング、熱結合、ラテックス結合、粉末結合及びその類などの各種化学結合による結合である。
【0081】
ある実施形態において、不織布の坪量は、約10gsm〜約100gsmの範囲内にあってもよく又はその範囲内の任意の個々の数であってもよい。他の実施形態において、不織布の坪量は、約40gsm〜約80gsmの範囲内であってもよい。更に他の実施形態において、不織布の坪量は、約50gsm〜約60gsmの範囲内であってもよい。本発明の基材の坪量は、任意の好適な坪量であってもよい。
【0082】
繊維は、任意の好適な寸法及び形状であってもよい。いくつかの実施形態では、繊維は、約1〜約10の範囲、またはかかる範囲内の任意の特定の数値のデニール値であり得る。実施形態によっては、繊維のデニールは、約1〜約8の範囲であってよい。他の実施形態において、繊維のデニールは、約1〜約5に及ぶことができる。
【0083】
エラストマー要素340は、当該技術分野において既知の任意の好適な弾性を含んでもよい。好適なエラストマー要素は、当該技術分野において周知のような幅広い材料を含むことができ、エラストマーフィルム類、ポリウレタンフィルム類、エラストマー発泡体類、形成された弾性スクリム及び合成エラストマー類(例えば、ライクラ(Lycra)(商標))が挙げられる。例えば、本発明のエラストマー要素としては、弾性ストランド又は弾性フィルムを挙げることができる。当該技術分野において既知のあらゆる好適な弾性フィルムを使用し得る。好適な弾性フィルムは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリオレフィン、スチレン−イソプレン−スチレン、スチレン−ブタジエン−スチレン、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。実施形態によっては、フィルムの坪量は、約10gsm〜約100gsmの範囲に及ぶことができ又はその範囲内の任意の個々の数字であってもよい。
【0084】
あるいは又は弾性フィルムと組合せて、エラストマー要素340は、更に弾性ストランドを含んでもよい。好適な弾性ストランドは、反発性弾性(resilient elastic)熱可塑性材料で作製し得る。弾性ストランドは液状弾性体から作製されてもよく、この液状弾性体は、ダイを通して押し出され、ストランド弾性体の所望の直径および/または形状を達成する。押し出された弾性ストランドの形状は、制限されない。例えば、典型的な弾性ストランドは円形の断面形状を有するが、弾性ストランドは、三葉(trilobal)形状または平坦な(即ち「リボン」状の)形状などの異なる形状を有する場合もある。好適な弾性ストランド形状としては、矩形、円、楕円形、菱形、三角形、平行四辺形、台形、楔、円形若しくは楕円形の他の部分、他の多角形、又は他の不規則封止形状が挙げられる。その上、特定の用途に適応させるために、弾性ストランドの厚さまたは直径を変更してもよい。実施形態によっては、弾性ストランドの厚さは、約0.02mm〜約1mmの範囲内であってもよく、又はその範囲内の任意の個々の数であってもよい。実施形態によっては、坪量は、約20g/m〜約300g/mの範囲内であり、又はその範囲内の任意の個々の数である。弾性ストランドは、別々に基材に付与されてもよく、基材上に押出形成され得、または基材上に転写され得る。
【0085】
任意の向きにエラストマー要素を転写する好適な装置及び方法が、米国特許出願番号2004/0181200、米国特許出願番号2004/0193133及びPCT国際特許公開WO2005/110731A3に記載されている。弾性ストランドの転写に関し、個々の弾性ストランドは、約2mm未満および典型的に約1mm未満の幅を一般的に有する線またはストランドとして構成されてもよい。線状弾性ストランドは、約2mmから約20mmの幅と、約2:1から約100:1の範囲のアスペクト比とを一般的に有するバンドとして構成されてもよい。典型的には、弾性ストランドの厚さは約0.02mmから約5mmの範囲であってもよく、坪量は約20g/mから約300g/mの範囲である。
【0086】
第一結合剤218及び第二結合剤216は、当該技術分野において既知の任意の好適な結合剤を含んでもよい。例えば、実施形態によっては、第一結合剤218及び/又は第二結合剤216は、接着剤を含んでもよい。任意の好適な接着剤が本発明に使用できる。例えば、接着剤は、スチレン−イソプレン−スチレン、スチレン−ブタジエン−スチレン又はその組合せ等のスチレン−オレフィンス−チレン三元ブロックコポリマー類を含んでもよい。
【0087】
実施形態によっては、第一結合剤218及び/又は第二結合剤216は、ポリマーを含んでもよい。当該技術分野において既知の任意の好適なポリマーを利用できる。好適なポリマーのいくつかの例としては、高弾性率ホットメルトポリマーが挙げられ、又は溶融ポリマーが挙げられてもよい。任意の好適な溶融ポリマーを使用できる。溶融ポリマーのいくつかの例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、その類又はその任意の好適な組合せが挙げられる。
【0088】
剛性材230は、当該技術分野において既知の任意の好適な剛性材であってもよい。好適な剛性材230のいくつかの例としては、全ての種類のウェブ、例えば織布、不織布、又はポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ(エチレンテレフタレート)、ナイロン、紙、セルロース、スチレン−イソプレン−スチレン、スチレンブ−タジエン−スチレンブロックコポリマー類を含む天然若しくは合成材料、その類、又はその任意の好適な組合せが挙げられる。好適な積層体のいくつかの例としては、オハイオ州シンシナティ(Cincinnati)のクロペイ社(Clopay Corporation)により製造されたM18−750又はM18−1018などのフィルムと不織布の複合積層体が挙げられる。好適な不織布の例は、テネシー州ブレントウッド(Brentwood)に位置するBBAファイバーウェブ(Fiberweb)(商標)により製造されたタイパー(Typar)SBPP3301Yである。
【0089】
剛性材230は、他の要素の一部を含んでもよい。例えば、剛性材230は、ベース基材220の一部を含んでもよい。別の例において、剛性材230は、第一基材222の一部を含んでもよい。剛性材230は、ベース基材220及び/又は第一基材222と同じように構成できる。
【0090】
実施形態によっては、剛性材230は、ベース基材220、第一基材222、カバー基材345及び/又はエラストマー要素340上に転写されてもよい。剛性材が熱可塑性樹脂を含むいくつかの実施形態において、熱可塑性樹脂を転写する材料及び方法がPCT国際特許公開WO2003/039426A2及びWO2004/082918に記載されている。
【0091】
締結部材のウェブ:
これまで記載した締結部材は、材料のウェブ上に製造されてもよい。ある実施形態において、多数の締結部材を親ウェブ(a parent web)上に製造できる。例えば、ある親ウェブは、単一ウェブ上に8個の締結具までを含むことができる。親ウェブが単一ウェブ上に8個を超える締結部材を含む又は単一ウェブ上に8個未満の締結部材を含む実施形態が考えられる。材料の親ウェブ上の締結部材の構成を図4A〜4Dでこの後説明する。
【0092】
本発明の目的のため、親ウェブは、その上に複数個の締結部材を有する材料ウェブを含む。隣接した締結部材が、機械方向及び幅方向両方のウェブ上に配置される。親ウェブは、親分離境界に沿って分離でき、それにより複数個の締結部材ウェブを生成する。
【0093】
締結部材ウェブは、2つの種類のウェブの1つであってもよい。第一に、例えば締結部材ウェブが単一パネル区域及び単一末端部区域を含む場合、締結部材ウェブは、単一繰返し単位ウェブである。第二に、例えば、締結部材ウェブが、少なくとも1つの末端部区域、少なくとも1つのパネル区域及びパネル区域又は末端部区域のどちらか一方を含んでよい少なくとも1つの共有区域を含む場合、締結部材ウェブは、結合ウェブである。締結部材ウェブがシ結合ウェブである場合、結合ウェブは、更に1つ以上の結合分離境界に沿って分離できる、それにより複数個の単一繰返し単位ウェブを生成する。単一繰返し単位ウェブは、隣接した締結部材が機械方向に配置された状態で複数個の締結要素を含む。
【0094】
図4Aに示したように、実施形態によっては、複数個の締結部材は、親ウェブ499上に含まれてもよい。図示のように、実施形態によっては、親ウェブ499は、第一パネル領域411A、第二パネル領域411B及び第三パネル領域411Cを含んでもよい。又、親ウェブ499は、第一末端部領域421A、第二末端部領域421B及び第三末端部領域421Cを含んでもよい。
【0095】
実施形態によっては、親ウェブ499を親分離境界445A及び445Bに沿って分離し、3つの単一繰返し単位ウェブを生成できる。更に、親ウェブ499を親分離境界445A及び445Bに沿って分離することにより、第一パネル領域411A及び第一末端部領域421Aは、第一締結部材400Aを含むことができる。同様に、第二締結部材400Bは、パネル領域411B及び末端部領域421Bを含むことができ、一方、第三締結部材400Cは、パネル領域411C及び421Cを含む。図示のように、実施形態によっては、親分離境界は、一般に機械方向1090と平行であってもよい。
【0096】
図4Bに示したように、結合ウェブ499Bは、複数個の締結部材、例えば400A及び400Bを含んでもよい。示したように、実施形態によっては、締結部材400A及び400Bは、締結部材400A及び400Bがパネル領域411を共有するように構成されてもよい。パネル領域410A及び410Bは、共通パネル領域411を共有するため、実施形態によっては、締結部材400Aは、締結部材400Bから分離されてもよい。実施形態によっては、分離プロセスは、一般に機械方向1090と平行なパネル領域411を通って延在できる結合分離境界447に沿って結合ウェブ499Bを切断する工程を含むことができる。結合ウェブ499Bを結合分離境界に沿って分離することにより、2つの単一繰返し単位ウェブを生成できる。
【0097】
締結部材400A及び400Bの各々は、それぞれ第一末端部区域420A及び第二末端部区域420Bを含んでもよく、各々が、パネル区域410A及び410Bをそれぞれ含んでもよい。実施形態によっては、第一末端部区域420Aは、結合ウェブ499Bの第一長手方向末端部475Aに隣接して配置されてもよく、第二末端部区域420Bは、結合ウェブ499Bの第二長手方向末端部475Bに隣接して配置されてもよい。パネル領域411は、第一末端部区域420Aと第二末端部区域420Bの間に配置されてもよい。又、示したように、実施形態によっては、任意の分離プロセスの前又は後のいずれかで締結要素416A及び416Bは、それぞれ末端部区域420A及び420Bに接合されてもよい。
【0098】
締結要素416A及び416Bは、第一締結要素領域414A及び第二締結要素領域414Bをそれぞれ画定できる。第一中間領域412Aは、第一締結要素領域414Aとパネル領域411の間に配置されてもよい。同様に、第二中間領域412Bは、第二締結要素領域414Bとパネル領域411の間に配置されてもよい。複数個の締結要素を含む実施形態が考えられる。
【0099】
図4Cに示したように、実施形態によっては、第一締結部材400A及び第二締結部材400Bは、それらが共通の末端部領域421を共有するように結合ウェブ499Cに配置されてもよい。第一締結部材400A及び第二締結部材400Bは、実施形態によっては、結合分離境界449に沿って末端部領域421を分離することにより分離されてもよい。結合分離境界449に沿って結合ウェブ499Cを分離することにより、2つの単一繰返し単位ウェブを生成できる。尚、実施形態によっては、締結要素416は、第一締結部材400A及び第二締結部材400Bを分離する前に末端部領域421に接合されてもよい。他の実施形態において、締結要素416は、第一締結部材400A及び第二締結部材400Bを分離後末端部領域421に接合されてもよい。
【0100】
図示のように、実施形態によっては、第一パネル区域410Aは、第一長手方向末端部475Aに隣接して配置されてもよく、第二パネル区域410Bは、第二長手方向末端部475Bに隣接して配置されてもよい。末端部領域421は、第一パネル区域410Aと第二パネル区域410Bの間に配置されてもよい。締結要素416は、締結要素領域414を画定できる。
【0101】
実施形態によっては、第一中間領域412Aは、第一パネル区域410Aと締結要素領域414の間に配置されてもよい。同様に、実施形態によっては、第二中間領域412Bは、第二パネル区域410Bと締結要素領域414の間に配置されてもよい。
【0102】
第一中間領域412A及び第二中間領域412Bは、これまで説明した中間領域112と同じように構成されてもよい。同様に、第一締結要素領域414A及び第二締結要素領域414Bは、これまで説明した締結要素領域114と同じように構成されてもよい。パネル領域411及び末端部領域421は、これまで説明したパネル区域及び末端部区域と同じように構成されてもよい。
【0103】
複数個の締結要素を含む実施形態が考えられる。複数個の締結要素を含む代表的な実施形態を図5A〜5Bで説明する。
【0104】
図4Dに示したように、実施形態によっては、親ウェブ499は、複数個の結合ウェブを含んでもよい。示したように、実施形態によっては、結合ウェブ402A、402B、402C及び402Dは、結合ウェブ499B(図4Bに示す)と同様に構成されてもよい。図4Eに示したように、実施形態によっては、親ウェブ499Eは、複数個の結合ウェブ403A、403B及び403Cを含んでもよい。実施形態によっては、結合ウェブ403A、403B及び403Cは、結合ウェブ499C(図4Cに示す)と同様に構成されてもよい。実施形態によっては、結合ウェブの任意の好適な組合せが、親ウェブに利用されてもよい。
【0105】
本明細書に記載された親ウェブ、締結部材ウェブ、結合ウェブ及び/又は単一繰返し単位ウェブの全てが、ロール格納製品として丸められ格納される又は丸められ販売できる。あるいは、親ウェブ、締結部材ウェブ、結合ウェブ及び/又は単一繰返し単位ウェブは、箱内に定置され、箱入りの製品として販売できる。あるいは、親ウェブ、締結部材ウェブ、結合ウェブ及び/又は単一繰返し単位ウェブは、任意の好適な形態にパッケージされ、パッケージ化製品として販売できる。
【0106】
あるいは、親ウェブ、締結部材ウェブ、結合ウェブ及び/又は単一繰返し単位ウェブは、処理され、オンラインで変換されてもよい。具体的には、親ウェブ、締結部材ウェブ、結合ウェブ及び/又は単一繰返し単位ウェブが、製造され、親ウェブ、締結部材ウェブ、結合ウェブ及び/又は単一繰返し単位ウェブを製造直後変換プロセスで消費者製品の一部に変換されてもよい。
【0107】
更に、図4A〜4Cは、1つだけの締結要素416を有する締結部材を示すが、各締結部材が複数個の締結要素を有する実施形態が考えられる。前記実施形態の例を図5A〜5Bで更に説明する。
【0108】
図5Aに示したように、実施形態によっては、複数個の締結部材416A、416B及び416Cが、末端部領域421内に配置配置されてもよい。第一締結要素416Aは、第一締結要素領域414Aを画定でき、第二締結要素416Bは、第二締結要素領域414Bを画定でき、第三締結要素416Cは、第三締結要素領域414Cを画定できる。締結要素領域は、これまで説明したこれらの締結要素領域と同様に構成できる。実施形態によっては、第一締結要素領域414A、第二締結要素領域414B及び第三締結要素領域414Cは、ほぼ等しい剛性を備えてもよい。実施形態によっては、第一締結要素領域414A、第二締結要素領域414B又は第三締結要素領域414Cの少なくとも1つが、残りの締結要素領域の剛性と等しくない剛性を備えてもよい。
【0109】
同様に、実施形態によっては、第一締結要素416A、第二締結要素416B及び第三締結要素416Cは、同じ種類の締結機構、例えば係合構成要素、受容構成要素、接着剤、粘着剤、その類を含んでもよい。実施形態によっては、第一締結要素416A、第二締結要素416B又は第三締結要素416Cの少なくとも1つが他の2つと異なる締結機構を備えてもよい。例えば、1つの締結要素が係合構成要素を含み、1つの締結要素が受容構成要素を含み、残りの締結要素が接着剤を含んでもよい。締結要素の任意の好適な組合せを利用できる。
【0110】
実施形態によっては、第一中間領域412Aは、第一締結要素416Aと第一パネル区域410Aの間に配置されてもよく、第二中間領域412Bは、第三締結要素416Cと第二パネル区域410Bの間に配置されてもよい。実施形態によっては、第三及び四中間領域412C及び412Dは、第一締結要素416Aと第二締結要素416Bの間及び第二締結要素416Bと第三締結要素416Cの間にそれぞれ配置されてもよい。中間領域は、これまで説明したこれらの中間領域と同様に構成できる。
【0111】
あるいは、実施形態によっては、第一締結要素416A、第二締結要素416B及び第三締結要素416Cは、単一締結要素領域414を画定できる。この実施形態において、中間領域は、第一締結要素416Aと第二締結要素416Bの間又は第二締結要素416Bと第三締結要素416Cの間に配置されない。
【0112】
示したように、実施形態によっては、第一締結部材400A及び第二締結部材400Bは、結合ウェブ497を中央の下に滑らせる結合分離境界451に沿って分離されてもよい。示したように、実施形態によっては、結合分離ライン451は、一般に機械方向1090と平行にできる。実施形態によっては、結合分離境界451は、第一締結部材400A及び第二締結部材400Bそれぞれが第二締結要素416Bの一部を含むように第二締結要素416Bを通り抜けることができる。
【0113】
あるいは、図5Bに示したように、実施形態によっては、結合分離境界453は、締結要素416A、416B及び/又は416Cの1つ以上にわたって延在できる。実施形態によっては、結合分離境界453は、第一パネル区域410A及び/又は第二パネル区域410B内に延在できる。あるいは、実施形態によっては、結合分離境界453は、末端部領域421内に完全に包含されてもよい。
【0114】
図4A、4B及び5Aに示したように、親分離境界445、445A及び445B及び/又は結合分離境界451は、直線を含んでもよく及び一般に機械方向1090と平行であってもよい。しかし、図4C及び5Bに示したように、親分離境界及び/又は結合分離境界は、それが続く経路に限定されなくてもよい。例えば、図4C及び5Bに示したように、実施形態によっては、結合分離境界447及び/又は453は、正弦波形状を備えてもよい。親分離境界も同様に構成できる。
【0115】
末端部区域又は末端部領域内に配置される締結要素の数に関係なく、親分離境界及び/又は結合分離境界は、当該技術分野において既知の任意の好適な形状を備えてよい。好適な形状のいくつかの例としては、正弦波形状、曲線状、弓状、直線、方形波、鋸歯状、その類又はその任意の組合せが挙げられる。実施形態によっては、結合分離境界及び/又は親分離境界は、複数個の分離ラインを含んでもよい。前記実施形態の例を図6で説明する。
【0116】
図6に示したように、結合分離境界455は、例えば複数個の分離ライン446A及び446Bを含んでもよい。実施形態によっては、第一締結部材400Aを第二締結部材400Bから分離する分離ライン446A及び446Bを利用することによりトリム片705を生成できる。
【0117】
トリム片705は、廃材料と考えるとしても、分離ライン446A及び446Bを利用する利点は、第一末端部区域420A及び第二末端部区域420Bを形成できることである。更に、1つ以上の分離ラインの利用は、単一分離ラインと比較した場合、生成され得る形状をより可撓性にできる(例えば図5Bを参照)。例えば、単一分離ラインは、対称である形成された末端部区域を生成できる。対照的に、分離ライン446A及び446Bは、締結部材400A及び/又は400Bの末端部区域を形成できる、そのため末端部区域は、必ずしも対称でなくてもよい。
【0118】
締結部材の形成された末端部区域は、締結部材に審美的な特性を付与できる。実施形態によっては、締結部材は、初期分離プロセス後、更に形成されてもよい。
【0119】
図4Aで説明したように、実施形態によっては、親ウェブ499は、親分離境界445A及び親分離境界445Bに沿い、3つの締結要素ウェブを生成できる。図6について説明すると、同様に第一締結部材400A及び第二締結部材400Bを結合分離境界455に沿って分離することにより2つの分離単一繰返し単位ウェブを生成できる。
【0120】
図7に示したように、単一繰返し単位ウェブ799は、複数個の締結部材700A、700B及び700Cを含んで示されている。分離単一繰返し単位ウェブを生成する分離プロセスに加え、実施形態によっては、別の分離プロセスが存在してもよい。実施形態によっては、別の分離プロセスは、単一繰返し単位ウェブ799から個々の締結部材700A、700B及び700Cを取り外すために利用できる。例えば、いくつかの実施形態に示したように、単一繰返し単位ウェブ799は、前末端部750及び後末端部755に沿って分離できる、それにより締結部材700Bを単一繰返し単位ウェブ799から解放する。
【0121】
締結部材分離境界745A及び745Bは、それぞれ前末端部750及び後末端部755に沿って延在できる。実施形態によっては、締結部材分離境界745Aは、複数個の分離ライン746A及び746Bを含んでもよい。複数個の分離ライン746A及び746Bは、トリム片706を生成できる。同様に、実施形態によっては、締結部材分離境界745Bは、複数個の分離ライン747A及び747Bを含んでもよい。複数個の分離ライン747A及び747Bは、トリム片707を生成できる。締結部材分離境界745A及び/又は745Bが単一切断ラインを含む実施形態が考えられる。
【0122】
単一繰返し単位ウェブ799からの締結部材700Bの分離は、2つの分離工程を含んでもよい。例えば、前末端部750に沿った分離は、後末端部755に沿った分離より前に行われてもよい。あるいは、実施形態によっては、後末端部755に沿った分離は、前末端部750に沿った分離より前に行われてもよい。他の実施形態において、前末端部750及び後末端部755の分離は、同時に行われてもよい。
【0123】
実施形態によっては、ウェブを親分離境界、例えば445、445A、445B及び/又は結合分離境界、例えば447、449、451、453に沿ってウェブを分離するプロセスは、末端部区域の一部を形成できる。実施形態によっては、ウェブを親分離境界、例えば445、445A、445B及び/又は結合分離境界、例えば447、449、451、453に沿ってウェブを分離するプロセスは、末端部区域の一部及び/又はパネル区域の一部を形成できる。同様に、実施形態によっては、締結部材分離境界745A及び745Bに沿ってウェブを分離するプロセスは、パネル区域の部分及び/又は末端部区域の部分を形成できる。
【0124】
上記で説明した分離境界と同じように、締結部材分離境界745A及び745Bは、当該技術分野において既知の任意の好適な形状を備えてもよい。好適な形状のいくつかの例としては、正弦波形状、曲線状、弓状、直線、方形波、鋸歯状、その類又はその任意の組合せが挙げられる。
【0125】
これまで記載した分離プロセスは、当該技術分野において既知の任意の好適な手段で達成できる。好適な手段のいくつかの例としては、ナイフロール及びアンビルロールによる切断、例えばウォータージェット、レーザー切断、その類又はその任意の好適な組合せが挙げられる。
【0126】
前述したように、親分離境界、結合分離境界及び/又は締結部材分離境界に沿ったウェブの分離は、それらのそれぞれのウェブから締結部材を解放させることができる。その後、実施形態によっては、締結部材は、それらの内側末端部102に隣接した使い捨て吸収性物品に取り付けられてもよい(図1A及び1Bに示す)。
【0127】
例えば、図8Aに示したように、締結部材100A及び100Bは、使い捨て吸収性物品500に接合されてもよい。図示のように、実施形態によっては、締結部材100Aは、使い捨て吸収性物品500の第一長手方向末端部475Aに隣接した使い捨て吸収性物品500に接合されてもよい。同様に、実施形態によっては、締結部材100Bは、使い捨て吸収性物品500の第二長手方向末端部475Bに隣接した使い捨て吸収性物品500に接合されてもよい。
【0128】
図8Aに示したように、使い捨て吸収性物品500は、トップシート522の少なくとも一部に接合される液体透過性トップシート522及びバックシート524を更に備えてもよい。使い捨て吸収性物品500は、トップシート522とバックシート524の間に位置決めされる吸収性コア546を更に備えてもよい。使い捨て吸収性物品500は、ベルト528、弾性レッグ機構532、第一腰部部材502及び第二腰部部材504を更に備えてもよい。
【0129】
使い捨て吸収性物品500の周辺部分は、長手方向末端部575A及び575B、第一腰末端部550及び第二腰末端部551により画定できる。長手方向末端部575A及び575Bは、一般に使い捨て吸収性物品500の長手方向中心線590と平行にできる。第一腰末端部550及び第二腰末端部551は、一般に使い捨て吸収性物品500の横方向中心線580と平行にできる。
【0130】
第一腰部部材502及び/又は第二腰部部材504は、弾性的伸張性があってもよい。示したように、実施形態によっては、第一腰部部材502は、第一腰末端部550に隣接して配置されてもよい。実施形態によっては、第二腰部部材504は、第二腰末端部551に隣接して配置されてもよい。一般に、第一腰部部材502及び/又は第二腰部部材504は、使い捨て吸収性物品500に接合されるより前に張力を受けた状態であってもよい。従って、第一腰部部材502及び/又は第二腰部部材504に加えられた張力の少なくとも一部が解放されると同時にそれに接合された使い捨て吸収性物品500の部分は、ひだをつけることができる。使い捨て吸収性物品500のこのひだは、第一腰部部材502及び第二腰部部材504並びに使い捨て吸収性物品500を着用者の腰まわりで伸縮及び収縮可能とする、それにより着用者によりよい快適さと改善されたフィット性を提供する。好適な腰部部材502及び/又は504の例としては、米国特許第4,515,595号、米国特許第5,151,092号及び米国特許第5,221,274号に記載されたものが挙げられる。使い捨ておむつは、一般に1つが第一腰部区域に位置決めされ、1つが第二腰部区域に位置決めされる2つの弾性的ウエスト機構を有するように構成されるが、おむつは、単一弾性的ウエスト機構で構成されてもよい。
【0131】
使い捨て吸収性物品500は、液体及び他の身体排出物の貯蔵を改善するため外側カフ及び内側カフを更に含んでもよい。各弾性化外側カフとしては、脚部区域の身体排出物の漏れを減少させるいくつかの異なる実施形態を挙げることができる。外側カフ及び内側カフが、米国特許第3,860,003号、米国特許第4,909,803号及び米国特許第4,695,278号に更に記載されている。
【0132】
実施形態によっては、締結部材100A及び100Bは、使い捨て吸収性物品500が締結される際、脚開口部の部分を形成することができる。締結部材100A及び100Bは、脚開口部の部分を形成することができ、それが着用者の足の外表面に配置されることになる。第一腰部区域536及び第二腰部区域538と組合せた使い捨て吸収性物品500の股部区域510は、脚開口部の部分を形成することができ、それが着用者の足の内表面に配置されることになる。
【0133】
実施形態によっては、締結部材100A及び100Bは、バックシート524の外側表面に接合されてもよい。実施形態によっては、締結部材100A及び100Bは、トップシート522の着用者に面する表面に接合されてもよい。実施形態によっては、締結部材100A及び100Bは、トップシート522とバックシート524の間の使い捨て吸収性物品500に接合されてもよい。締結部材100A及び100Bは、任意の好適な構成又は位置の使い捨て吸収性物品500に接合されてもよい。
【0134】
使い捨て吸収性物品500は、第一腰部区域536の少なくとも一部を第二腰部区域538の少なくとも一部と接合し、好ましくは脚部及び腰部開口部を形成する締着装置540を更に備える。又、締着装置540は、使い捨て吸収性物品500を着用者の腰部まわりの所定の場所に保持するため腰部部材502及び/又は504と共に機能し、横方向の張力を保持する。締着装置540は、締結要素416A及び416Bを備えてもよく、そしてそれは、実施形態によっては、締結部材100A及び100Bに配置されてもよい。締着装置540は、受容構成要素を更に備えてもよく、そしてそれは、実施形態によっては、使い捨て吸収性物品の第一腰部区域536内に配置される。締結要素416A及び416Bは、受容構成要素をを係合するよう構成でき、それにより使い捨て吸収性物品500の第一腰部区域536及び第二腰部区域538を接合する。
【0135】
対照的に、ウェブの分離それによる個々の締結部材の生成は、選択が自由な工程である。ウェブの分離、それにより個々の締結部材の生成をスキップできる実施形態のいくつかの例を図8B及び9に示す。
【0136】
図8Bに示したように、実施形態によっては、結合ウェブ499Bは、ベルト528として使い捨て吸収性物品500に接合されてもよい。ベルト528は、使い捨て吸収性物品500に接合されてもよい、その結果、パネル区域410Aの一部とパネル区域410Bの一部は、それぞれ使い捨て吸収性物品500の第一長手方向末端部575A及び第二長手方向末端部575Bから外側に延在できる。実施形態によっては、ベルト528は、第二腰部区域538内で使い捨て吸収性物品500に接合されてもよく、実施形態によっては、ベルト528は、第一腰部区域536内で使い捨て吸収性物品500に接合されてもよい。
【0137】
あるいは、実施形態によっては、使い捨て吸収性物品500は、第二腰部区域538内にベルトを備えてもよく、第一腰部区域536内に配置されたベルトを備えてもよい。これらの実施形態において、第一腰部区域内のベルト及び/又は第二腰部区域内のベルトの少なくとも1つは、相補の締結要素を含む。例えば、第二腰部区域内のベルトは、係合構成要素を備える締結要素を含んでもよく、一方、第一腰部区域内のベルトは、受容構成要素を備える締結要素を含んでもよい。相補の締結要素の任意の好適な組合せを使用できる。
【0138】
実施形態によっては、使い捨て吸収性物品500は、図8Cに示したように複数個の締結部材を有するベルトを備えてもよい。示したように、実施形態によっては、ベルト528Bは、複数個の締結部材1200A及び1200Bを備えてもよい。締結部材1200A及び1200Bのそれぞれが、複数個の締結要素を含むことができる。例えば、締結部材1200Aは、複数個の係合要素を有する係合構成要素1242を含むことができる。係合構成要素1242は、ベルト528Bの第一表面1202に配置されてもよい。締結部材1200Aは、実施形態によっては、ベルト528の第二表面1204に配置されてもよい受容構成要素1275を更に備えてもよい。第二表面1204は、第一表面1202と対向していてもよい。
【0139】
同様に、実施形態によっては、第二締結部材1200Bは、第一表面1202に配置された係合構成要素1243及び第二表面1204に配置された係合構成要素1273を備えてもよい。この配列の1つの利点は、係合構成要素1242及び1243が、使い捨て吸収性物品500(図8Aに示す)に配置された受容構成要素と係合でき又はベルト528B上の受容構成要素に接合できることである。例えば、実施形態によっては、係合構成要素1242は、締結時受容構成要素1273を接合できる。他の実施形態において、係合構成要素1243は、締結時受容構成要素1275を接合できる。本明細書で説明した締結部材の全てが、締結部材1200A及び1200Bと同様に構成されてもよい。
【0140】
締結部材100A及び100Bが、ベルト528及び/又はベルト528Bと同様に構成されてもよい。実施形態によっては、締結部材100A及び100B、ベルト528又はベルト528Bは、予め組立てられた物品として予め締結されパッケージされてもよい。実施形態によっては、締結部材100A及び100B、ベルト528又はベルト528Bは、非組立物品として組立てられずパッケージされてもよい。
【0141】
使い捨て吸収性物品は、多くの構成要素、要素、部材等を備えてもよく、様々な方法で構成されてもよい。例えば、トップシート及びバックシートは、一般に吸収性コアのものよりも大きい長さ及び幅寸法を有することができる。トップシート及びバックシートは、吸収性コアの末端部を超えて延在できる、それにより使い捨て吸収性物品の周辺部を形成する。トップシート、バックシート及び吸収性コアは、多くの異なる材料を含んでもよく、種々の周知の構成で組立てられてもよい。代表的なおむつの材料及び構成が、全般的に米国特許第3,860,003号、米国特許第5,151,092号及び米国特許第5,221,274号に記載されている。
【0142】
本発明と適合性のある当該技術分野において既知のあらゆるトップシートを本発明で使用し得る。トップシートに適した材料は、多孔質発泡体、網状発泡体、有孔のプラスチックフィルム、あるいは天然繊維の織布または不織布材(例えば、木または綿繊維)、合成繊維(例えば、ポリエステルまたはポリプロピレン繊維)、あるいは天然および合成繊維の組合わせなど、広範囲の材料から製造されてもよい。一例として、トップシートでの使用に適した材料は、インターナショナルペーパー社(International Paper Company)(マサチューセッツ州ウォルポール(Walpole))の一部門、ヴェラテック社(Veratec, Inc.)により、P−8の表記で製造されたステープル長のポリプロピレン繊維のウェブを含む。
【0143】
好適なトップシートのいくつかの例が、さらに、米国特許第3,929,135号、米国特許第4,324,246号、米国特許第4,342,314号、米国特許第4、463,045号、米国特許第5,006,394号、米国特許第4,609,518号、米国特許第4,629,643号に記載されている。トップシートのいずれかの部分を、当該技術分野で既知のローションでコーティングしてもよい。好適なローションの例は、米国特許第5,607,760号、同第5,609,587号、同第5,635,191号、同第5,643,588号、同第5,968,025号、同第6,714,441号およびPCT国際特許公開WO95/24173号に記載されているものを含む。
【0144】
さらに、トップシートは、トップシートと吸収性コアとに空間を提供するように、完全にまたは部分的に弾性的伸張性であるか、短縮されていてもよい。弾性トップシートまたは収縮されたトップシートを包含する代表的な構造体は、米国特許第4,892,536号、米国特許第4,990,147号、米国特許第5,037,416号、および米国特許第5,269,775号にさらに詳細に説明される。
【0145】
本発明の使い捨て吸収性物品で使用するための好適なバックシートは、積層構造体を含んでもよい。例えば、バックシートは、第一バックシート層及び第二バックシート層を含んでもよい。第二バックシート層は、液体(例えば、尿)に対して不透過性であり、また例えば、約0.012mm(0.5ミル)から約0.051mm(2.0ミル)の厚さを有する熱可塑性フィルムのような薄いプラスチックフィルムを含み得る。好適なバックシートフィルムとしては、トレデガー社(Tredegar Corporation)(本拠地バージニア州リッチモンド)により製造され、商標名CPC2フィルムとして販売されるものが挙げられる。第一バックシート層および/または第二バックシート層は、プルオン衣料から蒸気を逃がす一方で、排出物がバックシートを通過することを尚も防ぐ通気性材料を包含してもよい。好適な通気性材料としては、織布ウェブ、不織布ウェブ、フィルムコーティングされた不織布ウェブのような複合材料、三井東圧(Mitsui Toatsu Co.)(日本)によりESPOIR NOの表記で製造されるものおよびトレデガー(Tredegar)社(バージニア州リッチモンド(Richmond))により製造されてEXAIREの表記で販売されるもののようなミクロ孔質フィルム、並びにクロペイ社(Clopay Corporation)(オハイオ州シンシナティ(Cincinnati))によりHYTRELブレンドP18−3097の名称で製造されるもののようなモノリシックフィルムなどの材料を挙げてもよい。幾つかの通気性複合材料が、PCT国際特許公開WO95/16746、米国特許第5,938,648号、米国特許第5,865,823号、および米国特許第5,571,096号にさらに詳細に記載されている。
【0146】
バックシートまたはそのいかなる部分も、一方向以上に弾性的伸張性であってもよい。一実施形態では、バックシートは、構造的弾性様フィルム(「SELF」)ウェブを含んでもよい。構造的に弾性様のフィルムウェブは、追加の弾性材料を用いずに伸長の方向において弾性様挙動を示す伸張性材料であり、米国特許第5,518,801号にさらに詳細に説明される。代替実施形態では、バックシートは、弾性フィルム、発泡体、ストランド、若しくは、それらまたは他の好適な材料と不織布若しくは合成フィルムとの組み合わせを含んでもよい。
【0147】
本発明に使用される好適な吸収性コアは、一般に圧縮性で着用者の皮膚に適合し刺激がないものであり、尿及びその他のある身体排出物を吸収、保持できる全ての吸収性材料を含んでもよい。加えて、吸収性コアの構成および構造はまた、変化してもよい(例えば、吸収性コア(単数若しくは複数)または他の吸収性構造体(単数若しくは複数)は、変化するキャリパーゾーン、親水性の勾配(単数若しくは複数)、超吸収性の勾配(単数若しくは複数)、またはより低い平均密度およびより低い平均坪量の獲得区域を有してもよく、または1つ以上の層若しくは構造を含んでもよい)。吸収性コア用として使用するための好適な例示的吸収性構造体が、米国特許第4,610,678号、米国特許第4,673,402号、米国特許第4,834,735号、米国特許第4,888,231号、米国特許第5,137,537号、米国特許第5,147,345号、米国特許第5,342,338号、米国特許第5,260,345号、米国特許第5,387,207号、および米国特許第5,625,222号に記載されている。
【0148】
バックシートは、当該技術分野において既知の任意の取り付け手段により使い捨て吸収性物品のトップシート、吸収性コア又は任意の他の要素に接合されてもよい。例えば、取付手段としては、接着剤の均一な連続層、接着剤のパターン付き層、又は接着剤の分離した線、らせん、若しくは点の配列を挙げてもよい。幾つかの好適な取り付け手段が、米国特許第4,573,986号、米国特許第3,911,173号、米国特許第4,785,996号、および米国特許第4,842,666号に開示されている。好適な接着剤の例は、ミネソタ州セントポール(St. Paul)のH.B.フラー社(H.B.Fuller Company)によって製造され、HL−1620及びHL1358−XZPとして市販されている。あるいは、取付手段は、熱ボンド、圧力接着、超音波接着、動的機械的結合、若しくは当該技術分野で既知のいずれか他の好適な取付手段、又はこれら取付手段の組合わせを含んでもよい。
【0149】
様々な副層が、トップシートとバックシートの間に配置されてもよい。副層は、身体滲出物を受容する、貯蔵する、又は固定化することのできるいかなる材料又は構造体であってもよい。したがって、副層は、単一材料、又は相互に動作可能に連動する多くの材料を含んでもよい。更に、副層は、プルオン使い捨て吸収性物品の別の要素と一体化されてもよく又は使い捨て吸収性物品の1つ以上の要素と直接又は間接的に接合される1つ以上の分離要素であってもよい。さらに、副層は、吸収性コアから分離した構造体を包含してもよく、または、吸収性コアの少なくとも一部を包含するかまたは一部であってもよい。
【0150】
副層として使用するのに好適な代表的な材料としては、大型連続気泡発泡体、マクロ孔質耐圧縮不織布嵩高品、連続気泡発泡体及び閉塞気泡発泡体の大型粒子状形成物(large size particulate forms)(マクロ孔質及び/又はミクロ孔質)、嵩高不織布、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリウレタン発泡体又は粒子、多数の垂直配向のループ状繊維ストランドを含む構造体、打ち抜き穴又は窪みを有する上述の吸収性コア構造体などを挙げることができる。(本明細書で使用する時、用語「ミクロ孔質」とは、毛管現象により流体を移送できる材料を指す。用語「マクロ孔質」とは、孔が大きすぎて流体の毛管移送ができない材料を指し、一般に直径が約0.5mmよりも大きい孔を有し、より厳密には、直径が約1.0mmより大きい孔を有する。)副層の一実施形態は、非圧縮厚さ約1.5mmを有する、機械的に締結するループランディング要素(XPL−7124として3M社(ミネソタ州ミネアポリス)から入手できる)を含む。別の実施形態は、1平方メートル当たり110グラムの坪量及び7.9ミリメートルの非圧縮厚みを有する、けん縮され樹脂結合された6デニールの不織布嵩高品を含み、これは、グリット社(Glit Company)(ジョージア州レンス(Wrens))から入手できる。他の好適な吸収性および非吸収性の副層が、米国特許第6,680,422号および米国特許第5,941,864号に記載されている。さらに、副層又はそのいかなる部分も、ローション若しくは他の既知の物質を含むか、又はローション若しくは他の既知の物質でコーティングされて、その要素の性能又は他の特性に追加、強化、若しくはこれを変化させてもよい。
【0151】
本発明の実施形態は、また、排泄物を受取り封入するためのポケット、排泄物のための空隙を提供するスペーサー、物品内での排泄物の移動を制限するためのバリア、プルオン使い捨て吸収性物品内に堆積された排泄物質を受容し封入する隔室もしくは空隙など、またはこれらのあらゆる組み合わせを包含してもよい。吸収性製品で使用するためのポケットおよびスペーサーの例が、米国特許第5,514,121号、米国特許第5,171,236号、米国特許第5,397,318号、米国特許第5,540,671号、米国特許第6,168,584号、米国特許第5,306,266号、および米国特許第5,997,520号に記載されている。吸収性物品における隔室または空隙の例が、米国特許第4,968,312号、米国特許第4,990,147号、米国特許第5,062,840号、および米国特許第5,269,755号に開示されている。好適な横方向バリアの例が、米国特許第5,554,142号、PCT国際特許公開WO94/14395、および米国特許第5,653,703号に記載されている。低粘性糞便の管理に好適な他の構造体の例が、米国特許第5,941,864号、米国特許第5,977,430号、および米国特許第6,013,063号に開示されている。
【0152】
本発明の実施形態は、加湿性事象による水分を、使い捨て吸収性物品内部で水分反応性部材に分配するように構成できる、獲得/分配層を含んでもよい。好適な獲得/分配層の例が、米国特許第5,460,622号、米国特許出願公開番号第2005/0027267号、および米国特許出願公開番号第2005/009173号に記載されている。
【0153】
本発明の実施形態は、当該技術分野において周知のダスティング層を含んでもよい。好適なダスティング層の例が、米国特許第4,888,231号に記載されている。
【0154】
図9に示したように、使い捨て吸収性物品600は、製品分離境界645により結合ウェブ999から分離されてもよい。示したように、実施形態によっては、結合ウェブ999は、生理用ナプキン600を構成するため使用されてもよい。示したように、実施形態によっては、結合ウェブ999は、生理用ナプキンに類似する製品分離境界645に沿って切断されてもよい。実施形態によっては、製品分離境界645は、第一翼920Aが締結要素416Aの部分を含むように締結要素416Aを通って延在できる。同様に、実施形態によっては、製品分離境界645は、第二翼920Bが締結要素416Bの部分を含むように締結要素416Bを通って延在できる。示したように、実施形態によっては、製品分離境界645は、一般に分離プロセスが完了した後生理用ナプキンが形成されることができるように、生理用ナプキン600の外側周囲を追随できる。
【0155】
実施形態によっては、締結要素416A及び416Bは、それらが互いに係合し、下着の周りを包み、それにより生理用ナプキン600を所定の場所に固定するように構成されてもよい。実施形態によっては、締結要素416A及び416Bは、相補の締結要素を含んでもよい。
【0156】
示したように、実施形態によっては、第一翼920Aは、末端部区域420Aの一部を含んでもよい。同様に、実施形態によっては、第二翼920Bは、末端部区域420Bの一部を含んでもよい。生理用ナプキン600の本体は、各パネル区域410A及び410Bの一部を含んでもよい。
【0157】
吸収性コア632は、結合ウェブ999に定置されてもよい。更に、トップシート(不図示)は、その後、結合ウェブ999に定置されてもよく、それにより生理用ナプキン600を生成する。代表的な生理用ナプキン及びそれらの材料が、米国特許公開第2005/0004547に記載されている。
【0158】
これまで示したように、締結要素は、示した親ウェブ、締結部材ウェブ、結合ウェブ及び/又は単一繰返し単位ウェブの部分の全長を伸張した。実施形態によっては、本発明の締結部材の締結要素は、締結要素が配置されるウェブの全長を伸張してもよい。あるいは、実施形態によっては、締結要素は、ウェブの長さに沿って定置される分離性の締結要素を含んでもよい。
【0159】
当該技術分野において既知の全ての好適な締結要素が、本発明に使用できる。好適な締結要素の例としては、係合構成要素、受容構成要素、接着剤構成要素、粘着剤構成要素、その類又はその任意の好適な組合せが挙げられる。
【0160】
好適な係合構成要素の例は、フック締結材料を含んでもよい。フック締結材料は、確実な締結が行えるように受容要素の繊維性要素と機械的に係合いできる。本発明によるフック締結材料は、広範囲の材料から製造することができる。好適な材料の例としては、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン、これらの材料の任意の組合せ、又は当該技術分野において既知のような他の材料が挙げられる。
【0161】
好適なフック締結材料は、ミネソタ州セントポール(St. Paul)のミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチャリング社(Minnesota Mining and Manufacturing Company)から入手可能なスコッチメイト(Scotchmate)(商標)で示される市販の材料などの裏材から突出した多数の形成された係合要素を含む。あるいは、係合要素は、留め金、「T」字、マッシュルーム、又は当技術分野で周知の他の任意の形状など、いかなる形状を有してもよい。代表的なフック締結材料が、米国特許第4,846,815号に記載されている。別の好適なフック締結材料は、熱可塑性材料から形成される突起物の配列を含む。ホットメルト接着性熱可塑性樹脂、特にポリエステル及びポリアミドのホットメルト接着剤は、フック締結材料の突起物を形成するのに特によく適する。実施形態によっては、突起物は、溶融状態の熱可塑性材料を個別単位で基材に転写し、切断前に熱可塑性材料の一部を伸張可能な方法で材料を供給し及び伸張された溶融材料を「冷凍」させ突起物をもたらす改善されたグラビア印刷方法を使用し製造されてもよい。このフック締結材料並びに前記フック締結材料を作製する方法及び装置が、欧州特許出願0381087により詳細に記載されている。実施形態によっては、フックは、熱可塑的に転写されてもよい。好適なフック転写方法の例が、米国特許第5,540,673号及びPCT国際公開特許WO2004/082918に記載されている。
【0162】
好適な受容構成要素の例は、複数個のループを含んでもよい。ループ締結材料及びそれを作製する方法が、米国特許第5,380,313号、米国特許第5,569,233号、米国特許第5,407,439号、米国特許第5,542,942号、米国特許第5,669,900号、米国特許第5,318,555号、米国特許公開2003/0077430号及びPCT国際特許公開WO04/030763号に記載されている。
【0163】
好適な接着剤構成要素の例は、分離性のテープ状ひもを含んでもよい。好適なテープ状ひもは、XMF99121の表記として米国ミネソタ州セントポール(St. Paul)の3M社から入手できる。
【0164】
好適な粘着剤構成要素は、粘着性締結貼付剤を含んでもよい。実施形態によっては、粘着性締結貼付剤は、粘着剤が添加され、多結晶構造を分断し、それによりエラストマー粘着する本質的に結晶性水系合成エラストマーから形成されてもよい。代表的な合成粘着剤製品は、米国マサチューセッツ州サリバリー(Salisbury)のアンドバー・コーテッド・プロダクツ社(Andover Coated Products, Incorporated)から入手でき、米国特許第6,156,424号に記載されている。
【0165】
試験方法:
伸張性
測定される力がセルの限度の10%〜90%以内であるロードセルを使用し、コンピュータインターフェース(好適な機器は、ミネソタ州エデンプライリー(Eden Prairie)のMTSシステムズ社(MTS Systems Corp.)から入手可能なようなテストワークス4.0ソフトウェア(Testworks 4.0 Software)を使用したMTSアライアンス(MTS Alliance)である)により一定速度の引張り試験機で伸び時の力を測定する。可動(上部)及び固定(下部)両方の空気式つかみ具が、試験片の幅より広い菱形面グリップで固定される。
約23±2℃、約50±2%の相対湿度に維持された調湿室内の試料を試験前少なくとも2時間平衡にする。ここで、図1Bより、試料は、寸法491と定義され、長さは、寸法490と定義される。
2つの整合する締結部材100を選択し、それらに試験片A及び試験片Bと標識する。試験片Aに対して、110Bでの締結要素の近位縁を決定しマーキングする。伸張区域110Cの近位縁を決定しマーキングする。例えば、マークは、110C境界があると推測される伸張区域の幅に沿って1mm離れて定置されてもよい。1cm切片を手で、ゆっくり(<0.2N(20gf)その末端部に沿って引張り、マークが1mmを残し、離れて広がる境界を検出する。伸張区域134の幅を1mm単位で測定する。解剖刀を使用し、試験片の中心から2.54mm長さのストリップ490を切断し、その全幅491を伸張する。少なくとも5mmを残し両方の末端部110B及び110Cからグリップ面のクランプまで伸張したストリップの幅491を整える。整合する試験片Bに対して、再度110Bでの締結要素の近位縁を決定しマーキングする。110Bから締結要素302の近位縁までの距離を1mm単位で測定する。解剖刀を使用し、試験片の中心から2.54mm長さのストリップ490を切断し、その全幅491を伸張する。少なくとも5mmを残し両方の末端部302及び110Bからグリップ面のクランプまで伸張したストリップの幅491を整える。
引張り試験機のゲージ長を距離134に設定する。クロスヘッドをゼロに合わせ、セルを装着する。試験片Aを上部グリップ内に挿入し、110Bに沿ってそれをそろえ、上部グリップを閉じる。試験片を下部グリップ内に挿入し、110Cに沿ってそれをそろえ、閉じる。試験片は、ゆがみがなく、全てのたるみを取り除くのに十分な張力であるがロードセルの0.05N未満の力で上下方向にそろえられなければならない。引張り試験機及びデータ収集を開始する。つかみ具を127mm/分の速度で所望%伸びまで別々に移動する。ここで、%伸びは、ゲージ長で除し、100を乗した伸びとして定義される。ゲージ長を距離133にリセットし、試験片をグリップの302及び110Bでそろえるような方法で試験片Bを伸ばす。
所望%伸びでの力を生じた力/伸び曲線からソフトウェアにより計算する。結果を試験片のmm単位の長さ(方向490)で除した目標伸びでのニュートン力として計算し、0.01N/mm単位で報告する。
【0166】
剛性
10Nロードセルが固定されたコンピュータインターフェース(好適な機器は、ミネソタ州エデンプライリー(Eden Prairie)のMTSシステムズ社(MTS Systems Corp.)から入手可能なようなテストワークス4.0ソフトウェア(Testworks 4.0 Software)に属するMTSアライアンス(MTS Alliance)である)により一定速度の引張り試験機を使用して剛性を測定する。図11A(正面図)及び図11B(側面図)に示したプランジャブレード2100を上部可動試験備品に使用する。図10に示したベース支持プラットフォーム2200を下部固定試験備品として使用する。全ての試験を約23℃±2℃及び約50%±2%の相対湿度に保持された調湿された室で行った。ここで、図1Bにより試料の幅は、寸法491として定義され、長さは、寸法490として定義される。
プランジャ2100の構成要素は、アルミニウムなどの軽荷重量材料から作製され、利用可能なロードセル容量を最小にする。シャフト2101は、引張り試験機に適合させるよう機械で作られ、プランジャを安定させベース支持プラットフォーム2204と直交する位置合わせを保持するようロッキングカラー2102を有する。ブレード2103は、長さ2108が115mm、高さ2107が65mm、幅2109が3.25mmであり、連続半径が1.625mmの材料接触末端部を有する。ブラケット2104には、ブレードを水平にするために使用される止めねじ2105と調節後それを所定の場所に堅固に保持するための主止めねじ2106が取り付けられる。
下部備品2200が、シャフト2201とロッキングカラー2102を有する引張り試験機に取り付けられる。2つの可動支持プラットフォーム2204が、レール2203に実装される。各試験表面2205は、幅2206が85mm、長さ(図面の平面内)が115mmであり、最小の摩擦係数を有するように研摩されたステンレス鋼から作製される。各プラットフォームは、個々のプラットフォーム位置を読み取るデジタル式の位置決めモニター2208及び調節後それらの位置をロックするための止めねじ2207を有する。2つのプラットフォーム2204は、間隙末端部で正方形であり、プレート末端部は、前側から後側まで平行としなければならない。2つのプラットフォームは、調節可能な間隙幅2210を有する間隙2209を形成する。
支持プラットフォーム2204の上面と直交し、それらの間隙末端部に対してゆがみを示さないようにプランジャブレード2103を正確に(±0.02mm)そろえる。位置決めモニター2208を使用し、プランジャブレード2103が間隙内に正確に(±0.02mm)センタリングされた状態で支持プラットフォーム2204の2つの間隙末端部の間の間隙2210を正確に8.00±0.02mmに設定する。圧縮試験のための引張り試験機をプログラムする。プランジャブレード2103下部から支持プラットフォーム2204上面までのゲージ長を15mmに設定する。クロスヘッドを設定し、25mmの距離にわたって500mm/分で降下させる。データ獲得レートを200Hzに設定する。
試料を試験前に2時間、約23℃±2℃、約50%±2%の相対湿度で予め調湿する。試験片を幅(方向491)13mm、長さ(方向490)25.4mmに型抜きする。要素が幅13mmでない場合、要素の全幅を使用する。任意の暴露接着剤の試験片を調べ、必要ならベビーパウダーを適用することにより活動を停止させる。試験片を締結要素が上向きに向いた状態で間隙2209上の支持プラットフォーム2204の表面に平らに定置する。特定の試験片が締結要素を包含していない場合、締結要素側が上を向くように試験片を合わせる。試験片を間隙全体にわたってセンタリングする、その長さ(図10に示した方向490)は、間隙と垂直に、その幅は、間隙と垂直にしなければならない。ロードセルをゼロに合わせ、引張り試験機及びデータ獲得を開始する。
ソフトウェアをプログラムし、生成された力(N)対伸び(m)曲線から最大ピーク力(N)及び剛性(N/m)を計算する。剛性は、曲線の直線区域の力/伸び曲線の勾配として計算され(図12を参照)、合計ピーク力の少なくとも25%の最少直線線分を使用し勾配を計算する。要素の幅が13mmでない場合、実際の幅を下記のようにして13mmに標準化する:
剛性(実際の長さ)=[剛性(13mm)/13mm]×実際の幅(mm)
ピーク力(実際の長さ)=[ピーク力(13mm)/13mm]×実際の幅(mm)
0.1N単位でピーク力及び0.1N/m単位で剛性を記載する。
【0167】
本明細書に開示されている寸法及び値は、列挙した正確な数値に厳しく制限されるものとして理解すべきではない。それよりむしろ、特に指定されない限り、各こうした寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することを意図する。例えば「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
【0168】
「発明を実施するための最良の形態」で引用したすべての文献は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを容認するものと解釈されるべきではない。この文書における用語のいずれかの意味または定義が、参考として組み込まれる文献における用語のいずれかの意味または定義と対立する範囲については、本文書におけるその用語に与えられた意味または定義を適用するものとする。
【0169】
本発明の特定の実施形態を説明記述してきたが、本発明の精神範囲から逸脱することなく他の様々な変更修正を行えることが当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。
【図面の簡単な説明】
【0170】
【図1A】本発明により構成される締結部材を示す平面図。
【図1B】図1Aの締結部材の追加の特徴を示す平面図。
【図2A】線2A−2Aから見た図1Aの締結部材の末端部区域を示す断面図。
【図2B】図1Aの締結部材の末端部区域の他の実施形態を示す断面図。
【図2C】図1Aの締結部材の末端部区域の他の実施形態を示す断面図。
【図2D】図1Aの締結部材の末端部区域の他の実施形態を示す断面図。
【図2E】図1Aの締結部材の末端部区域の他の実施形態を示す断面図。
【図2F】図1Aの締結部材の末端部区域の他の実施形態を示す断面図。
【図2G】図1Aの締結部材の末端部区域の他の実施形態を示す断面図。
【図2H】図1Aの締結部材の末端部区域の他の実施形態を示す断面図。
【図2I】図1Aの締結部材の末端部区域の他の実施形態を示す断面図。
【図2J】図1Aの締結部材の末端部区域の他の実施形態を示す断面図。
【図3A】図1Aの締結部材の末端部区域の他の実施形態を示す断面図。線3A−3Aから見た末端部区域と図1Aの締結部材のパネル区域との関連を示す断面図。
【図3B】末端部区域と図1Aの締結部材のパネル区域との関連の他の実施形態を示す断面図。
【図3C】末端部区域と図1Aの締結部材のパネル区域との関連の他の実施形態を示す断面図。
【図3D】末端部区域と図1Aの締結部材のパネル区域との関連の他の実施形態を示す断面図。
【図4A】本発明により構成される締結部材を含む親ウェブの部分の実施形態を示す平面図。
【図4B】本発明により構成される締結部材を含む親ウェブの部分の実施形態を示す平面図。
【図4C】本発明により構成される締結部材を含む親ウェブの部分の実施形態を示す平面図。
【図4D】本発明により構成される締結部材を含む親ウェブの部分の実施形態を示す平面図。
【図4E】本発明により構成される締結部材を含む親ウェブの部分の実施形態を示す平面図。
【図5A】本発明により構成される締結部材を含む親ウェブの部分の実施形態を示す平面図。
【図5B】本発明により構成される締結部材を含む親ウェブの部分の実施形態を示す平面図。
【図6】親ウェブの締結部材を分離し、それにより締結部材ウェブを生成するために使用される切断線の実施形態を示す平面図。
【図7】図6の分離により生成された締結部材ウェブを示す平面図。
【図8A】本発明により構成される締結部材を有する使い捨て吸収性物品を示す平面図。
【図8B】本発明により構成されるベルトを有する使い捨て吸収性物品の別の実施形態を示す平面図。
【図8C】図8Bのベルトの別の実施形態を示す平面図。
【図9】親ウェブ上に本発明により構成される生理用ナプキンを示す平面図。
【図10】材料の剛性を試験する装置を示す立面図。
【図11A】図10の装置と共に使用されるプランジャを示す正面図。
【図11B】図10の装置と共に使用されるプランジャを示す側面図。
【図12】曲げ曲線上の最大負荷及び勾配計算領域を示すグラフ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内側末端部及び外側末端部を有する締結部材であって、
前記内側末端部に隣接して配置されるパネル区域と、
前記外側末端部に隣接して配置される末端部区域であって、前記末端部区域が、第一剛性を有する締結要素領域及び第二剛性を有する中間領域を含み、前記中間領域が、前記締結要素領域と、前記パネル区域と前記末端部区域との間の境界面に隣接した前記パネル区域との間に配置される末端部区域と、
前記末端部区域内に配置され、前記締結要素領域を画定する締結要素と、
を備え、
前記パネル区域が前記末端部区域より伸張性があり、前記第一剛性が前記第二剛性より大きい、締結部材。
【請求項2】
前記パネル区域が、約0.5N/cmの負荷を受けて約100%を超えて伸張できる、請求項1に記載の締結部材。
【請求項3】
前記末端部区域が、約4.0N/cmの負荷で約100%未満伸張できる、請求項2に記載の締結部材。
【請求項4】
前記第一剛性が、約1,000N/mを超え、前記第二剛性が、約1,000N/m未満である、請求項2に記載の締結部材。
【請求項5】
前記第一剛性が、約1,000N/mを超え、約7,000N/m未満である、請求項2に記載の締結部材。
【請求項6】
前記第一剛性が、約1500N/mを超え、約6,000N/m未満である、請求項2に記載の締結部材。
【請求項7】
前記第一剛性が、約2500N/mを超え、約5,000N/m未満である、請求項2に記載の締結部材。
【請求項8】
前記締結要素が、複数個のフックを含む、請求項2に記載の締結部材。
【請求項9】
前記締結部材の前記外側末端部に隣接して配置される把持領域であって、前記締結要素領域が前記中間領域と前記把持領域との間に配置される把持領域を更に備えた、請求項1に記載の締結部材。
【請求項10】
前記パネル区域が、第三剛性を有し、前記第二剛性が、前記第三剛性より大きい、請求項1に記載の締結部材。
【請求項11】
第一長手方向縁部及び第二長手方向縁部を有する締結部材のウェブであって、
前記第一長手方向縁部に隣接して配置される第一パネル区域と、
前記第二長手方向縁部に隣接して配置される第二パネル区域と、
前記第一パネル区域と前記第二パネル区域との間に配置される末端部領域と、
を備え、
前記末端部領域が、
第一剛性を有する締結要素領域を画定する締結要素と、
前記締結要素領域と前記第一パネル区域との間に配置される第一中間領域であって、第二剛性を有する第一中間領域と、
前記締結要素領域と前記第二パネル区域との間に配置される第二中間領域であって、第三剛性を有する第二中間領域と、
を含み、
前記第一パネル区域が前記末端部領域より伸張性があり、前記第二パネル区域が前記末端部領域より伸張性があり、前記第一剛性が、前記第二剛性及び前記第三剛性より大きい、締結部材のウェブ。
【請求項12】
前記第一パネル区域及び前記第二パネル区域が、約0.5N/cm未満の負荷を受けて約100%を超えて伸張できる、請求項11に記載の締結部材のウェブ。
【請求項13】
前記末端部領域が約4N/cm未満の負荷で約100%未満伸張できる、請求項12に記載の締結部材のウェブ。
【請求項14】
前記第一剛性が約1,000N/mを超え、前記第二剛性が約1,000N/m未満である、請求項12に記載の締結部材のウェブ。
【請求項15】
前記第一剛性が約1,000N/mを超え、約7,000N/m未満である、請求項12に記載の締結部材のウェブ。
【請求項16】
前記第一剛性が約1,500N/mを超え、約6,000N/m未満である、請求項12に記載の締結部材のウェブ。
【請求項17】
前記第一剛性が約2,500N/mを超え、約5,000N/m未満である、請求項12に記載の締結部材のウェブ。
【請求項18】
前記締結要素が複数個のフックを含む、請求項11に記載の締結部材のウェブ。
【請求項19】
締結部材を形成する方法であって、
締結部材のシャムウェブを分離装置に設ける工程と、
前記シャムウェブをシャム分離ラインに沿って分離し、それにより複数個の単一繰返し単位ウェブを生成し、それにより第一トリム片を生成する工程と、
締結部材を前縁部に沿って単一繰返し単位ウェブから分離し、それにより第二トリム片を生成する工程と、
前記締結部材を後縁部に沿って前記単一繰返し単位ウェブから分離し、それにより第三トリム片を生成する工程と、
前記第一トリム片、前記第二トリム片及び前記第三トリム片を取り除く工程とを含む、方法。
【請求項20】
前記シャムウェブをシャム分離ラインに沿って分離する工程により、非対称に形成される締結部材の末端部区域が設けられる、請求項19に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図2F】
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【図2G】
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【図2H】
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【図2I】
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【図2J】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図4E】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−30096(P2012−30096A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−222097(P2011−222097)
【出願日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【分割の表示】特願2008−545246(P2008−545246)の分割
【原出願日】平成18年12月15日(2006.12.15)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】