説明

毛髪の房にバリア材料を分配するための装置

ハイライト組成物(32)で処理すべき毛髪の房にバリア材料(4,6)を適用するためのハンドヘルド装置(2)が開示される。この装置はバリア材料のテープ(4,6)の1つ又は2つのロール(8,10)を具備し、このテープは、1つ以上のロール(8,10)が巻き出されるのと同時に毛髪の房に分配される。また、装置はハイライト組成物(32)を含有し、この組成物はロール状のテープ上に適用されるか、本体に収容された貯蔵器を介して適用されるかのいずれかである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、毛髪のハイライト処理に関し、具体的には、少なくとも1つのバリア材料(好ましくは1つ以上のテープの形状をなす)を、ハイライトを入れるべき毛髪の房に分配するための装置及び方法に関する。バリア材料は、ハイライトを入れる毛髪の房に適用され得るハイライト組成物から、近隣の毛髪及びユーザの衣類を保護する。
【背景技術】
【0002】
毛髪のハイライト処理は、専門美容室業界の主要な柱の一つを担ってきた。このプロセスにおいて、通常、1つ以上の毛髪の房が残りの部分から隔離され、典型的には過酸化物及び/又は過硫酸塩を含む「ハイライト」組成物で処理される。対象となる毛髪を分離し、ハイライト製品を混合し及びそれらの区域だけに適用するのに必要とされる専門技術のために、この手順はほぼ美容室の範囲に留められてきた。従来、毛髪の隔離は、プラスチックのキャップを頭にかぶせ、毛髪の小さな部分をそれを通して引き出すことにより行われた。
【0003】
現在では、より一般的に、毛髪は編み込みにより選択され、次いで金属ホイル(通常はアルミニウムホイル)上に設置され、次にハイライト組成物を塗られる。これにより、より小さい、より独立した部分を処理することが可能になり、結果としてより自然にハイライトされた外観が得られる。効果は視覚的により魅力的であるが、これらの手順は時間がかかり、且つ一般に毛髪染めの専門家の技術を必要とする。美容室は、それに応じて料金を請求し、一作業当たり100米ドルを超える料金を請求することも多い。ハイライト処理プロセスで使用され得る金属ホイル用分配装置は、米国特許第6,237,608号に開示されている。
【0004】
一般的に美容室は、ハイリフト用粉末状漂白剤をハイライト処理の効果のために用いる。高いpHにおいて過酸化水素と共に、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム及び過硫酸アンモニウムの組み合わせを使用するハイリフト用漂白剤は、許容できる量の毛髪損傷で素早い脱色を提供する。幾つかの頭皮外漂白剤の単一適用を用いて、7レベルまでのリフトが可能である。これらは過硫酸塩混合物を過酸化物と使用直前に組み合わせることが必要なので使用するのが困難である。高容量の過酸化物は、皮膚及び粘膜に刺激性である可能性がある。過硫酸塩粉末はほこりっぽく、吸い込んだ場合に刺激性であり得る。この手順もまた、脱色の程度を測定するために金属ホイルを定期的に開くことが必要であるという技術により制限される。このように、これらの効果への高い要求にも関わらず、ハイリフト処理は、在宅消費者市場の片隅に追いやられている。
【0005】
過酸化水素溶液は、消費者使用向けの毛髪の色を明るくする製品中に、配合されてきた。「サン・イン(SUN IN(RTM))」、「ア・タッチ・オブ・サン(A TOUCH OF SUN(RTM))」及び最近では「サロン・セレクティブ・ライテン・アップ・ハイライティング・ムース(SALON SELECTIVES LIGHTEN UP HIGHLIGHTING MOUSSE(RTM))」などの製品が、段階的なハイライト処理効果を消費者に付与するために売り出されてきた。過酸化水素は高いpH(一般にpH4.0より高い)における保存に対して不安定であり、低いpHにおけるそれの脱色効果は相対的に低い。そのため、低いpH製品を長期にわたって繰り返し適用する複数適用が、毛髪の色を明るくする所望の効果を達成するために必要である。さらに、これらは頭全体についての毛髪の色を明るくする効果である。漂白組成物のさらなる例は、米国特許第5,888,484号、及び米国特許第5,888,249号に開示されている。
【0006】
使用されるハイライト組成物は、その種類は何であるにせよ、処理すべき毛髪の房に注意深く適用されるべきであり、隣接する毛髪部分まで広がったり、漏れたりするべきではない。ハイライト組成物の漏れは、結果として生じる全体的な外観を損なう可能性があり、またユーザの衣類を汚すこともある。
【0007】
上述のアルミホイルに加えて、組成物の漏れを防止するための様々なシステムが提案されてきた。例えば、米国特許第5,845,653号及び米国特許第5,931,168号は、堅い基材から毛髪又は繊維に変色物質を移動させるためのアプリケータを開示している。
【0008】
着色すべき毛髪の束を、例えばフックのついた装置を用いてチューブ内部に引っ張り、次いで染料又は漂白剤組成物をチューブに充填する方法も提案されてきた。これらのシステム及び他のシステムが特許文献に記載されている。例えば米国特許第2,655,924号、米国特許第2,819,721号及び米国特許第5,146,937号を参照のこと。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、現在までに提案されたシステムのいずれも完全に満足いくものではないことが分かっており、ハイライトを入れるべき毛髪の房とその環境(例えば、残りの毛髪、ユーザの手又は衣類)との間にバリア材料を分配するための、使い易く、面倒ではなく、迅速且つ/又はより安価なシステムに対する必要性がいまだ存在する。
【0010】
テープ分配装置は既知であるが、ヘアケア分野ではあまり使用されてこなかった。非ヘアケア環境におけるテープ分配装置を開示している文献の例は、米国特許第4,461,668号、米国特許第4,546,879号、米国特許第5,482,182号、米国特許第4,576,311号、米国特許第4,723,723号、米国特許第5,678,689号、米国意匠(USD)第448,415号、米国意匠(USD)第446,246号、米国意匠第411,859号、PCT国際公開特許WO98/14393及びPCT国際公開特許WO99/53815である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、ハイライト組成物で処理すべき毛髪の房にバリア材料を分配するためのハンドヘルド装置に関し、前記装置は、
i)ユーザに前記装置を保持させ、操作させるための保持手段を具備する本体と、
ii)前記本体に回転可能に接続されたバリア材料のテープの第1ロールと、
iii)前記本体に回転可能に接続されたバリア材料のテープの第2ロールと、
iv)前記第1及び第2のバリア材料テープを前記毛髪の房に分配するための少なくとも1つの分配手段とを具備し、
前記第1及び第2のバリア材料テープは、同時に巻き出されて分配され得る。
【0012】
本発明は更に、ハイライト組成物で処理すべき毛髪の房にバリア材料を分配するためのハンドヘルド装置に関し、前記装置は、
i)ユーザに前記装置を保持させ、操作させるための保持手段を具備する本体と、
ii)前記本体に回転可能に接続されたバリア材料のテープの単一ロールと、
iii)前記バリア材料の単一テープを前記毛髪の房に分配するための分配手段とを具備し、
前記バリア材料の単一テープは、同時に巻き出されて分配されてもよく、前記テープは好ましくは処理すべき毛髪の房に被せて折り曲げ可能である。
【0013】
本発明は更に、ハイライトを入れるべき毛髪の房にバリア材料のテープを分配するための方法に関し、前記方法は、
i)ハイライト組成物を毛髪の房に分配する工程と、
ii)毛髪の房に1つ以上のバリア材料テープを同時に巻き出して分配する工程とを含み、
工程i)及びii)は、同時に又は逐次に行われる。
【0014】
更なる工程は、前記1つ以上のバリア材料テープ内に前記毛髪の房を包むか、又は封入することを含んでもよい。
【0015】
本発明のこれら及びその他の特徴、態様、及び利点は、本開示を読むことにより当業者に明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本明細書は本発明を特定して指摘し明確に請求する請求項で完結するが、添付図面と共になされる好ましい実施形態についての次の説明により、本発明がよりよく理解されるであろうと考える。添付図面では、同一の要素は同じ参照番号によって識別される。
【0017】
特に指定のない限り、分量、百分率、部分及び比率を含むすべての量は、「約」という言葉により修正されると理解され、量は有効数字を示すことを意図しない。特に明記されない限り、冠詞「a」、「an」、及び「the」は、「1つ以上の」を意味する。全ての引用文献は、関連部分において参考として本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、それが本発明に関する先行技術であることを承認するものとして解釈されるべきでない。
【0018】
本出願の目的のために、用語「ハイライト処理」は、1つ以上の毛髪の房が残りの毛髪から区別される全ての毛髪の処理を包含する。この用語は、前記毛髪の房の外観、具体的にはその色を一部変更する処理を含むが、これらに限定されない。本明細書で使用する時、ハイライト処理は、永久(酸化)、半永久(直接)、及び一時的な(洗って落ちる)着色、脱色プロセス(当該技術分野では、漂白、通常のハイライト処理、チャンキング、ホイリングなどと呼ばれることもある)及びパーマネントウェーブ処理を含む。好ましい処理は「漂白のみ」の処理及び「漂白プラス染色」の処理(「永久染色」又は「永久着色」とも呼ばれる)である。用語「ハイライト組成物」は、先に定義したようなあらゆる「ハイライト」処理に適する組成物のことを指す。使用前に2つ以上の成分を混合することによって得られるハイライト組成物(例えば、酸化性毛髪染料組成物)の場合、用語「ハイライト組成物」はまた個々の成分を指す。
【0019】
この記載全体にわたり、ユーザは本発明による装置を操作する如何なる人であってもよい。幾つかの非限定例としては、(a)例えば、自宅で自分自身の毛髪又は友人若しくは親類縁者の毛髪をハイライト処理するために装置を私的に利用する人の場合、ユーザはその人である。(b)美容室などへ出掛け、美容ケア専門家に美容製品を毛髪に適用してもらう人の場合、その美容ケア専門家がユーザである。本出願の目的のために、消費者は処理を受ける人である。
【0020】
本明細書で使用する時、処理される「毛髪」という用語は、「生きている」即ち生体上のものであっても、「生きていない」即ちかつら、ヘアピース、又は非生体ケラチン性繊維のその他の集合体中のものであってもよい。哺乳類、好ましくはヒトの毛髪が好ましい。しかしながら、羊毛、毛皮、及び他のケラチン含有繊維は本発明による組成物に適した基材である。
【0021】
用語「ハンドヘルド」は、本明細書で使用する時、装置がユーザにより保持され、操作され得ることを意味する。好ましくは、その装置はユーザの片手で保持される程十分に小さく、且つ軽い。
【0022】
本明細書で使用する時、用語「適用された」は、組成物について言う場合、コーティングされた、吸収された、吸着された、閉じ込められた及び接着されたという用語を包含するが、これらに限定されない。
【0023】
用語「再利用可能な」は、本明細書で使用する時、装置内でバリア材料テープの新しいロールを使い果たしたロールと交換することができることを意味する。本発明による装置は、好ましくは再利用可能である。
【0024】
本明細書で使用する時、用語「内側」は、テープのロールの表面について言う場合、ロールの中心の方を向いたテープ表面を指す。用語「外側」は、反対側のテープ表面を指す。
【0025】
本発明による方法及び用具の必須要素及び任意要素が、本発明の様々な代表的実施形態を参照することにより、これから詳細に説明されるが、その内の幾つかはまた本明細書において図解され、その際、同じ数字はすべての記載を通じて同一要素を示す。
【0026】
(2つのロールを具備する装置)
図1の代表的な装置は、2つのバリア材料テープ4及び6を毛髪の房に同時に分配することができる2ロール式装置2として記載される。第1及び第2テープは、装置の本体12に収容された第1ロール8及び第2ロール10からそれぞれ巻き出される。上顎部14及び下顎部16は、テープ分配手段テープ18及び20と、テープをロールから分配手段へと案内するためのテープ案内手段とを包含してもよい。分配手段は、図1に示すような伸長スリット又は出口19を包含してもよい。第1及び第2テープの内側表面は、好ましくは、分配される時には互いに向き合っている。
【0027】
本体は、ユーザによって、好ましくは片手で保持され、操作されるに十分な程小さく、且つ軽量である。ロールを収容する本体の部分は、ユーザの手のひらに保持されてもよく、一方、上顎部14はユーザの親指によって操作され、下顎部16はユーザの残りの指によって操作されてもよく、そのまた逆でもよい。上顎部及び下顎部は、ヒンジ手段22により接続されてもよく、このヒンジ手段22によってユーザは毛髪の房の上で顎部(及びそれにより分配手段)同士を近接させることができる。ヒンジ手段の例としては、図1に示すような、両方の顎部が実装される通常のヒンジが挙げられる。また、本体及び顎部自体は、これらが部分的に、又は全体的に、可撓性及び/又は弾性材料で作成される場合、ヒンジ手段を本来備えてもよい。ゴムなどの通常のエラストマーは、その目的に適し得る。
【0028】
顎部が毛髪の房上で係合すると、ユーザは、毛髪の房と分配されたテープの間の良好な接触を維持するために顎部に十分な圧力をかけ続けつつ、毛髪の房の長さに沿って装置を引っ張る。ユーザは、自由な方の手を使って、分配手段18及び20の間に毛髪の房を案内するのを助けてもよい。装置は、分配手段まで、及び/又は分配手段の間に毛髪の房を案内するための毛髪案内手段23を包含してもよい。毛髪案内手段は、カナルを形成する(図1に示すような)2つのフィンを包含してもよく、より簡単に毛髪の房を分配手段の近くに位置させるために使用されてもよい。
【0029】
ロール8及び10は本体に回転可能に接続され、ロールの長さに沿って延在する回転シャフト24により支持されてもよい。回転シャフトは、図1において第1ロール8に関して示したようなリールか、又はギアリングなどの当業者に既知である他の適した手段であってもよい。図1の装置において、スピンドルは支持腕部26により本体に接続される。
【0030】
ロールは、販売時の装置に最初から永久的に固定されていてもよい。これは、ユーザがロールを操作する必要がないという利点を有する。ロール上には化学物質が既に適用されていてもよいが、その場合、テープを使い果たした後、新たな装置を購入しなければならない。
【0031】
他方、各ロールは本体に取り外し可能に接続され、別のロールと交換可能であってもよい。例えば、装置を使い果たした時、新たな装置を購入する必要がなく、回転シャフト24は支持腕部26から手で外すように適合されており、新たなロールを手で挿入して、使い果たしたロールと交換することができる。別の利点は、一部使用したロールを別のロールと交換し、後に使用するために保存することができるということである。
【0032】
ロールのハウジングは、開放されていても、永久的に閉鎖されていても、又は開放可能であってもよい。開放したハウジングは、例えば美容室などで、装置を広範に使用しようとする場合に有益である。この場合、ロールは規則的に交換されなければならず、開放されたハウジングにより、ユーザは装置内部のロールに素早くアクセスし、ロールを交換することができる。また、装置を最初に使用する時又はその使用中、テープ端部が装置内に引っ込んだ場合、手でテープの自由端部を分配手段に配置させることも必要である。
【0033】
ロールを収容する閉鎖されたハウジングは、これらを外的干渉から保護するのに有益である。また、閉鎖された本体は、装置がハイライト組成物又はその成分を収容する場合、ハイライト組成物の突発的な放出からユーザ及び外的環境を保護するのに有用であり得る。
【0034】
(図1に示すような)開放可能なハウジングは、上述の開放されたハウジングと閉鎖されたハウジングの妥協案である。図1は、上顎部の留め金28と、開放可能なハウジングを保持し得る下顎部の案内口30とを示している。
【0035】
図1に示すように、ハイライト組成物32(又はその成分の1つ)は、ロールを形成するテープの内側表面上に適用され、故に、テープと同時に毛髪の房に分配されてもよい。
【0036】
分配手段18及び20(図1に示すようなスリット19であり得る、又はスリット19を包含し得る)は、好ましくは、テープを流れ易くさせるのに適するサイズを有する。分配手段は、装置内部のテープにおいて張力を維持するための掴み手段を包含してもよい。これは、装置内部の正しい位置にテープを維持するのに有用であり、また、テープの自由端部が装置内部に引っ込むことを防止するのに役立ち得る。掴み手段の例としては、一方向ローラ、又はテープが装置から引っ張られると開放し、テープが分配されていない時には閉鎖する可撓性バルブが挙げられる。分配手段はまた、テープを毛髪の房により良好に適用するための少なくとも1つのリップ33を包含してもよい。これらリップは、テープを所望の長さで切断するのに役立つ鋭い縁部を有してもよい。
【0037】
図2は、テープに適用する前のハイライト組成物を貯蔵するための貯蔵手段34を具備する代替の2ロール式装置を示している。図2の実施形態の貯蔵手段34は、上顎部及び下顎部において配置されている空間である。これらの空間は、装置の製造中に充填されて、封止されてもよく、又は、例えばプラグ若しくはカートリッジで封止され得る開口を介して組成物を注ぐことにより再充填可能であってもよい。貯蔵器の壁36は、好ましくは、中に貯蔵された組成物に対して抵抗性があり、且つ漏れ防止性である。
【0038】
ハイライト組成物は、本実施形態では好ましくは流動性(又は液体)組成物であり、図2に示すように多孔性の塊状体であり得るハイライト組成物分配手段38を介してテープに適用され得る。多孔性の塊状体は、例えばスポンジ又はフェルトチップであり得る。ハイライト組成物分配手段の他の例としては、ノズル、バルブ、単一の孔又はメッシュが挙げられる。
【0039】
この実施形態において、ハイライト組成物は2成分組成物であり得、第1成分は1つの貯蔵器に貯蔵され、第2成分は他方の顎部にある貯蔵器に貯蔵される。
ホイール40は分配手段に向かってテープを案内するために使用されてもよい。
【0040】
図3は、第3実施形態を示しており、これは、図2に示すようなハイライト組成物のための貯蔵手段を具備するが、ハイライト組成物32(又は2成分組成物の場合にはその成分)が最初に毛髪の房42に適用され、毛髪の房42が次いでテープの内側表面の間に封入される。この実施形態は、例えば、ハイライト組成物をテープの表面に適用し難い時などの幾つかの場合、図2の実施形態よりも有益であり得る。図4は、この第3実施形態の切り取り斜視図であり、どのように最初にハイライト組成物が毛髪の房に分配され、次いでバリア材料のテープに挟まれるかを示している。
【0041】
図5は、図1の実施形態と同様であるが、ハイライト組成物が圧力の印加などによって破裂し得る別個のセル44内に閉じ込められている第4実施形態を示している。これらのセルについては、以下により詳細に論じる。
【0042】
全てのセルには、同じハイライト組成物、又は異なる組成物が充填されてもよい。2成分ハイライト組成物の場合、セルには、各成分が交互に且つ規則的に充填されてもよく、これにより、セルが破裂すると両成分が良好に混合され得る。図6及び図7は、1つのテープの拡大図及びセルの断面図であり、1列当たりのセルの数は、例えば1〜100とかなり様々であり得るが、好ましくは製造し易いように2〜10である。
【0043】
図8は第5実施形態を示しており、ロール8及び10のそれぞれは回転シャフトにより支持され、その上には、切欠きを有するホイール46及び48がそれぞれ実装される。テープ4(及び6のそれぞれ)の分配により、ロール8(及び10のそれぞれ)の回転が駆動され、このロールは切欠きを有するホイール46(及び48のそれぞれ)の回転シャフトにより支持される。切欠きを有するホイール46(及び48のそれぞれ)は協働し、切欠きを有するカウンターホイール50(及び52のそれぞれ)の反対方向の回転を駆動する。
【0044】
この第5実施形態において、ハイライト組成物(又はその成分)32は、好ましくは、バリア材料のテープ4,6とそれらの剥離可能な裏材テープ54,56の間に適用される。このようにして、テープ4,6が分配される直前の瞬間までハイライト組成物は隔離される。カウンターホイール50及び52は、これらカウンターホイールが実装される回転シャフト(例えば、スピンドル)上での裏材テープ54,56の巻き上げを駆動する。従って、バリア材料テープとハイライト組成物だけが分配され、裏材テープは安全にきちんと装置内部に貯蔵される。図9は、裏材テープ及びバリアテープがどのように分離するかを示す、一部を切り取った斜視図である。
裏材テープはまた、バリアテープがロール状である時、バリアテープ材料の内側表面上に適用された組成物による汚染からバリアテープの外側表面を保護するのに役立ち得る。
【0045】
第6実施形態が図10に示されており、2つのロール8及び10(装置2内部でのそれらの位置は図11に示されている)は同じ回転シャフトを共有しており、この回転シャフトはスピンドルであり得る。テープ8及び10が巻き出される時、それらの各内側表面は、最初は、上述の実施形態のように互いに向かい合っているのではなく、同じ方向を向いている。テープの配向を変更するために、(ホイール又は湾曲したチャネルを包含し得る)テープ案内手段が設けられてもよく、これらのテープは内側表面が実質的に互いに向かい合った状態で分配される。
【0046】
送出されたテープ4,6と毛髪の房をより密接に接触させるために、図10に示すような開放スリットであり得る挟み手段58が設けられてもよい。ハイライト組成物は、本明細書に記載される他の実施形態に関して述べた方法のいずれかに従って、テープ上に適用されるか、又は毛髪上に直接適用されてもよい。ハイライト組成物は、例えば、ロール状になっているテープの内側表面に既に適用されていてもよい。
【0047】
(単一のロールを具備する装置)
図12は、単一のロールが使用される本発明の第7実施形態を示している。図12のハンドヘルド装置は、ユーザによって保持されて操作され得る本体12と、前記本体に回転可能に接続されたバリア材料のテープの単一ロール60と、前記テープを毛髪の房42に分配するための分配手段62とを具備する。テープは、好ましくは、処理すべき毛髪の房を封入するように折り曲げることができる。
【0048】
ロール60は、本体12に接続された回転シャフト(例えば、スピンドル)により支持されてもよい。分配手段は湾曲したスリットであり得、事前に折り曲げた形状のテープを分配し、次に行う毛髪の房を完全に折り込む又は包むことを容易にする。分配手段は更にクリップ64を包含してもよく、このクリップ64は、図12に示すような開口66を包含するか、又はそれを手で開放可能及び閉鎖可能にするヒンジと嵌合していてもよい。テープは、毛髪の房を折り込むのを更に容易にするために、その長手方向軸に沿った折り曲げ線を具備してもよい。バリア材料が、本来、ユーザによって困難なく折り曲げ可能である場合、折り曲げ線又は他の更なる折り曲げ手段が有用ではないこともある。
【0049】
2成分ハイライト組成物の場合、テープは長手方向に等しく2つの区域に分割されてもよく、それら区域上には各成分が適用され、それにより、テープを折り曲げると、2つの成分は互いに直面し、反応してハイライト組成物を形成することができる。
また、分配されたテープに対して毛髪の房を位置付けするのを助けるために、毛髪案内手段68が設けられてもよい。2ロール式装置について既に述べた他の機構、例えば1つ以上の貯蔵手段及びテープ用の剥離可能な裏材なども、単一のロールを具備する装置に用いられてもよい。
【0050】
(バリア材料)
本発明による装置は、バリア材料テープのロールを少なくとも1つ具備する。本明細書で使用する時、用語「バリア材料」は、毛髪の房に適用されたハイライト組成物をその環境、特に消費者の毛髪の残りの部分及びユーザの手又は衣類から隔離することができる材料を意味する。それ故、バリア材料は、少なくとも処理期間中、ハイライト組成物の漏れ又は拡散を実質的に防止するに十分な程分離していなければならない。
【0051】
テープは連続しているのが好ましく、その長さに沿って一定の間隔、例えば5cm又は10cm毎に刻み目を有していてもよく、これにより、ユーザは、例えば手を使うか、又はハサミ若しくは短剣(薄刃)などの器具を使って所要の長さのテープを切断することができる。テープの初期の長さ(新品の時)は少なくとも1m長、好ましくは少なくとも数m長であり得るので、消費者の毛髪を完全にハイライト処理するには、装置を変える又は装置内のテープを交換する必要なく、1つの装置で十分である。2つ以上のテープを同時に送出する時、これらのテープは好ましくは同じ長さである。
【0052】
テープの厚さは、所与のロールの直径に対してより長いテープを巻きつけることができるように、必要最低限に維持するのが有益であり得る。装置がハンドヘルドである場合、ロールの初期の直径は便利なサイズ(好ましくは20cm未満、より好ましくは15cm未満、更により好ましくは10cm未満、更により好ましくは5cm〜10cm)で維持されるのが好ましい。一般に、バリア材料の漏れ防止性/不透過性が大きい程、必要とされるテープの厚さはより小さくなる。必要とされるテープの厚さは使用されるバリア材料及び使用されるハイライト組成物の種類に左右される。典型的な厚さは0.01mm〜2.5mm、好ましくは0.05mm〜2.0mm、より好ましくは0.1mm〜1.5mmである。テープの幅は、処理すべき毛髪の房のサイズに適合され得る。通常は10mm〜100mmのテープ幅が適しているが、毛髪の房を封入するためにテープを折り曲げる必要がある時にはそれより大きくてもよい。例えば、単一ロールの実施形態において、テープ幅は2倍の大きさであり得る。テープの寸法(例えば、厚さ、幅)は、その全長に沿って均一であるのが好ましい。
【0053】
バリア材料は、紙、プラスチック、布地、ゴム、金属ホイル、天然又は合成の織布材料又は不織布材料、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド又はポリマーブレンドの熱可塑性フィルムなどのポリマーフィルム、コーティング不織布又はフィルムコーティング不織布材料などの複合材料、セラミックス、又はこれらのあらゆる組み合わせを積層体にしたものであってもよいが、これらに限定されない。当然、バリア材料のテープはロールに成形されるに十分な程可撓性である。ポリエチレンテレフタレートなどのポリマーフィルムが好ましい。その理由は、それらポリマーフィルムは押出成形又は鋳造してロール状にまるめ易く、他の材料と組み合わせ易く、且つ比較的安価であるからである。他の好ましい材料は金属ホイル、好ましくはアルミニウムホイルである。金属ホイルは優れたバリア材料であり、非常に薄いテープに積層することができる。更に好ましい材料は無機酸化物、好ましくはセラミックス、例えば酸化アルミニウム及び酸化ケイ素であり、これらは薄いフィルムとしてポリマー基材上に堆積することができる。
【0054】
ロールは、好ましくは支持体としての堅い内側リングを包含し、前記リングは回転シャフトと接触している。テープは、例えば、テープの内側表面と外側表面上の手触りが異なることが望ましい時には、数層からなる積層体であってもよい。例えば、内側表面はハイライト組成物を吸収又は保持するべく多孔性であってもよく、一方、外側表面はハイライト組成物に対して不透過性であってもよい。
【0055】
テープが分配される前に、バリア材料のテープのロールがハイライト組成物を含む時、バリア材料は、更に、十分な時間の間ハイライト組成物又はその成分と化学的に不活性でなければならない。バリア材料は、好ましくは、処理前又は処理中、ハイライト組成物又はその成分に関して不活性である。
【0056】
2つ以上のバリア材料テープが分配される時、これらのテープは同じであっても、異なっていてもよい。ロールを形成する2つの異なるテープの表面上に別個に適用される2成分ハイライト組成物の成分の場合、反応性又は攻撃性がより高い成分(例えば、酸化性染料組成物の過酸化水素成分)の担体としての役割を果たすテープのバリア材料の方を強くすることが有益であり得る。両方のテープに適用される組成物が同じである場合、バリア材料及びテープの構造(例えば、長さ、厚さなど)は同じであるのが好ましい。
テープはまた、すすぐと溶解する水溶性物質(例えばPVA)を含んでもよく、それにより処理が終了した場合に、用具の剥離が容易になる。
【0057】
図8に示すように、組成物は、一方側のバリア材料のテープと他方の側の裏材テープの間に封入され得る。この封入された組成物は、ハイライト組成物それ自身、その成分の1つ又は別の種類の組成物、例えば分配されたテープの接着性を増大させる粘着性組成物であってもよい。
【0058】
テープは、一旦分配されると、ユーザがそれらテープを毛髪の房と接触した状態で保持しなくても毛髪の房との接触を維持するに十分な程接着性である。しかしながら、それらは、ハイライト処理が完了した後、毛髪の房から取り外すのが痛い又は不適切に困難である程接着性であるべきではない。処理中、毛髪の房と接触した状態で毛髪を維持するべく、クリップのような機械的手段が設けられてもよい。
【0059】
(ハイライト組成物)
使用されるハイライト組成物は、毛髪の地の色、所望の結果、及び消費者が求めるハイライトの持続期間(例えば、永久、半永久又は洗い落とせる)に左右され得る。幾つかのハイライト処理作業は、特に毛髪の色がより薄い顧客については、又はハイライトにより弱いコントラストを望む人々については、酸化的毛染め技術及び製品を使用して行われる。これらは、酸化染料前駆体をほとんど又は全く有さない酸化的毛髪染料を用いて行われ、比較的高濃度の一般的な毛髪染料アルカリ化剤(一般には水酸化アンモニウム及びモノエタノールアミンであるが、これらに限定されない)でアルカリ化される。これらは、一般に、作業時に高容量の過酸化物顕色剤と組み合わされ、不安定な高アルカリ化過酸化物組成物を形成し、これは毛髪をある程度まで効果的に脱色し得る。「高容量の過酸化物顕色剤」とは、理髪業分野において一般に理解されているように、過酸化水素を30容量(およそ9.0重量%)を超える量で含有する、水性の過酸化物溶液、懸濁液、又は乳濁液を意味する。また、更なる着色効果が所望される場合、アルカリ化剤に加えて、より高濃度の酸化染料前駆体(カップラー及び顕色剤)を使用してもよい。より低濃度(例えば、6.0重量%)も使用できる。
【0060】
ハイライト組成物は通常、直接適用可能であるか、又は使用する直前に2つの成分を混合する工程を必要とするかのいずれかである。例えば、酸化毛髪染料は、使用する前に酸化成分とアルカリ化染料成分とを混合することを必要とし、その理由は、混合された組成物は安定しておらず、急速に分解するからである。
本発明による装置と共に使用され得るハイライト組成物は、水性組成物、ペースト、粘稠な液体、粉末、ゲル又は水中油型エマルションなどのあらゆる適した形状で提供されてもよい。
【0061】
ハイライト組成物は、毛髪の房に分配される前、装置内に収容されていてもよい。例えば、ハイライト組成物は、ロールを形成するテープの表面上に既に事前に適用されていてもよい。この場合、ハイライト組成物は、耐塩性増粘剤及び/又は水中油型エマルションを含む濃化溶液であってもよい。テープに適用される組成物はゲル形状であるのが好ましく、このゲル形状は良好な接着特性及び水の供給源を製品に付与し、これは第1及び第2成分に含まれる反応物質の混合を促進し得る。ヒドロゲルは特に好ましい。テープに適用される物質の量は、材料片のサイズ及び容量、活性物質の濃度並びに所望の最終結果に左右される。
【0062】
ハイライト組成物はまた、テープが分配されるまでテープとは別個にハイライト組成物を貯蔵するための貯蔵手段内に収容されていてもよい。この場合、装置はまたハイライト組成物を基材に適用するためのハイライト組成物分配手段を具備してもよく、前記基材は少なくとも1つのテープ、好ましくは各テープの内側表面、又はハイライトを入れるべき毛髪の房である。ハイライト組成物分配手段の例は、図2に示すような多孔性の塊状体(スポンジ又はフェルトチップであり得る)である。ハイライト組成物分配手段の他の例としては、ノズル、バルブ、単一の孔又はメッシュが挙げられる。
【0063】
また、装置はバリア材料のみを分配するのに使用されてもよく、ハイライト組成物は装置の助けなくユーザにより分配される。例えば、ユーザはまずブラシを使って流動性組成物を毛髪の房に適用し、その後バリア材料を分配する。
【0064】
ハイライト処理は、熱、水又は圧力などにより、任意に活性化されてもよい。水による活性化の場合、乾燥粉末形状のハイライト組成物が使用され得る。例えば、毛髪の房を、粉末が適用されたバリア材料内に包む前に濡らしてもよく、又はバリア材料が水透過性である場合、毛髪の房をバリア材料が分配された後に濡らしてもよい。
【0065】
2成分組成物の場合、活性化工程は、第1及び第2成分間の反応を開始するために用いられてもよい。例えば、圧力による活性化は、図5〜図7に示すようなプラスチック材料からなる裏材により支持された、ポリエチレン又はポリプロピレン「カーマ(CARMA)」バブルなどの壊れ易いプラスチックのバブル内に成分が閉じ込められている場合に起こり得る。カーマ(CARMA)は、製品を表面に送出するためのフィルム技術である「消費者により活性化される破裂可能な多セルアプリケータ(Consumer Activated Rupturable Multi-cell Applicators)」を表す頭文字である。製品は閉鎖されたセル内に閉じ込められており、十分な力でバリア材料を押すことによってセルが破裂されると、捕捉されていた製品を表面に送出する。セル内に収容された成分は、次いで混ざり合い、ハイライト組成物を形成する。
【0066】
(使用方法)
本発明はまた、ハイライトを入れるべき毛髪の房にバリア材料を適用するための方法に関し、前記方法は、
i)ハイライト組成物を毛髪の房に分配する工程と、
ii)毛髪の房に1つ以上のバリア材料テープを同時に巻き出して分配する工程とを含み、
工程i)及びii)は、同時に又は逐次に行われる。
この方法は、迅速、簡単且つ安価な毛髪ハイライト処理方法を提供する。
【0067】
本発明はまた、ハイライトを入れるべき毛髪の房にバリア材料のテープを適用するための方法に関し、前記方法は、
i)本発明による装置を提供する工程と、
ii)この装置の分配手段と毛髪の房を係合させる工程と、
iii)ハイライトを入れるべき毛髪の房に沿って装置を移動させることにより、毛髪の房に1つ以上のバリア材料テープを同時に巻き出して分配する工程と、
iv)分配手段から毛髪の房を外す工程とを含む。
【0068】
図14〜図17は、これらの方法を例証している(ユーザの手は示されていない)。この例において、ユーザは2つの分配手段(例えばスリット)のそれぞれから短い長さのテープを引っ張り出す(ハイライト組成物は前記テープの内側表面に事前に適用されている)。次いでユーザは、なるべく頭皮に近づいて、ハイライトを入れるべき毛髪の房の根元で顎部を係合させる。顎部を閉じると、毛髪の房は2つのテープの間に封入され、ハイライト組成物が毛髪の房と接触する。あるいは、ユーザは2つのテープの自由端部を掴み、それらを共に手で押して毛髪の房を封入する。次いで、装置を引っ張り、処理すべき毛髪の房の残りの長さに沿ってバリア物質を分配する。房の基部からその自由端部まで引っ張ることはより実用的であり得るが、また毛髪の房の自由(端部)でバリア材料の分配を開始し、次いで根元に向かって反対方向に装置を引っ張ることもまた可能である。所望の長さの毛髪を封入した場合、分配されたテープは、切断又は引裂により装置から分離される。バリア材料は、処理期間中は適所に置いておき、これは活性化、例えば水により活性化されることができ、次いで毛髪の房から外される。他に処置すべき毛髪の房がなくなるまで、このプロセスを繰り返す。
【0069】
(製造方法)
本発明による装置は、通常の材料を用いて、通常の手段により、例えば射出成形により得られたプラスチック片を用いて作成されてもよい。
【0070】
テープは、通常の材料を用いて、通常の手段により作成されてもよい。ハイライト組成物又はその成分のいずれかが事前にテープに適用され、次いでそのテープを成形してロールにする場合、ハイライト組成物を受け取るテープの表面は、好ましくは、このハイライト組成物を受け取るべく特定的に適合されていてもよい。例えば、組成物が適用されるテープの表面は、より容易に組成物を保持するべく特定的に多孔性であるか、又はテクスチャ付けされてもよい。ハイライト組成物を基材に接着させる様々な方法が、既に当該技術分野において発表されている。例えば、米国特許第5,891,453号及び米国特許第5,879,691号は、過酸化水素ゲルがコーティングされた透明なプラスチックのストリップを開示している。米国特許第5,845,653号及び米国特許第5,931,168号は、剛性アプリケータの少なくとも一方側に固着された水溶性及び/又は水活性型の色変更染料粉末材料を開示している。
【0071】
本発明の特定の実施形態を例示し記載したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の第1実施形態の一部を切り取った斜視図。
【図2】本発明の第2実施形態の断面図。
【図3】本発明の別の第3実施形態の断面図。
【図4】図3の実施形態の詳細の表面を一部切り取った斜視図であり、毛髪の房は装置に係合している。
【図5】本発明の第4実施形態の斜視図。
【図6】図5に矢印で示したような図5の実施形態の詳細の斜視図。
【図7】図6に示した詳細の断面図。
【図8】本発明の第5実施形態の斜視図。
【図9】バリア材料テープ及び裏材テープが図8の装置の上顎部においてどのように分離するかを示す、表面を一部切り取った斜視図。
【図10】本発明の第6実施形態の斜視図。
【図11】図10の実施形態内でのテープの可能なレイアウトを示す、表面を一部切り取った斜視図。
【図12】本発明の第7実施形態の斜視図。
【図13】図12の実施形態におけるテープの可能なレイアウトを示す、表面を一部切り取った斜視図。
【図14】どのように図1の装置のような装置が最初に毛髪の房と係合し得るかを示す消費者の等角図。ユーザの手は示されていない。
【図15】図14の装置及び毛髪の房の等角拡大図。
【図16】図14に示した装置が半分まで下に引っ張られ、同時に、テープが毛髪の房の最初の半分に送出されたところを示す等角図。
【図17】図14の装置が完全に毛髪の房の下まで引っ張られ、テープが毛髪の房の全長に沿って完全に送出されたところを示す等角図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハイライト組成物(32)で処理すべき毛髪の房(42)にバリア材料(4,6)を適用するためのハンドヘルド装置(2)であって、
i)ユーザに前記装置を保持させ、操作させるための保持手段(12,14,16)を具備する本体(12)と、
ii)前記本体に回転可能に接続されたバリア材料のテープの第1ロール(8)と、
iii)前記本体に回転可能に接続されたバリア材料のテープの第2ロール(10)と、
iv)前記第1及び第2のバリア材料テープを前記毛髪の房に分配するための少なくとも1つの分配手段(18,20)とを具備し、
前記第1及び第2のバリア材料テープは、同時に巻き出されて分配され得るハンドヘルド装置(2)。
【請求項2】
前記ハイライト組成物は前記装置内に収容され、好ましくは、前記テープ及び前記ハイライト組成物は同時に分配され得る請求項1に記載の装置。
【請求項3】
更に、
(v)前記テープが分配されるまで、前記テープとは別個に前記ハイライト組成物を貯蔵するための貯蔵手段(34)と、
(vi)前記ハイライト組成物(38)を基材に適用するための手段とを具備し、
前記基材は、
前記テープの少なくとも1つ、好ましくは両方のテープ、更に好ましくは両方のテープの内側表面、又は
前記ハイライトを入れるべき前記毛髪の房(42)である請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記バリア材料テープのロールの少なくとも1つ、好ましくは両方のロールは前記ハイライト組成物を含み、好ましくは、前記ハイライト組成物は、バリア材料テープの表面、テープまたはバリア材料の1つに適用される請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記ハイライト組成物は2成分系であり、第1成分は前記第1ロールを形成するテープの表面、好ましくは内側表面に適用され、第2成分は前記第2ロールを形成するテープの表面、好ましくは内側表面に適用される請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記テープ(8,10)の少なくとも1つ、好ましくは両方のテープはその表面の1つにセル(44)を含み、前記セルは前記ハイライト組成物(32)を内包し、前記テープが分配された後に前記セルが破裂し、前記毛髪の房に前記ハイライト組成物を放出することができる請求項4又は5に記載の装置。
【請求項7】
前記テープは、それらの各内側表面が互いに向き合った状態で分配される請求項1〜6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記分配手段は、前記第1テープ(4)を分配するための第1分配手段(18)と、前記第2テープ(6)を分配するための第2分配手段(20)とを包含する請求項1〜7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記第1分配手段(18)及び第2分配手段(20)は、前記ユーザの手動により前記第1及び第2分配手段を互いに近接させるヒンジ手段(22)によって接続され、好ましくは、前記第1及び第2分配手段は、前記テープを前記毛髪の房の上に直接分配するのに十分な程、分配点で互いに近接し得る請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記第1ロール及び前記第2ロールは、前記本体に装着された少なくとも1つの回転シャフト(24,25)により支持され、好ましくは、前記回転シャフトはスピンドルである請求項1〜9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記第1ロール(8)及び第2ロール(10)は、第1回転シャフト(24)及び第2回転シャフト(25)によってそれぞれ支持され、前記第1及び第2回転シャフトは異なり、好ましくは、前記第1回転シャフトの回転軸及び前記第2回転シャフトの回転軸は互いに平行である請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記第1ロール及び前記第2ロールは、第1回転シャフト及び第2回転シャフトによってそれぞれ支持され、前記第1回転シャフトの回転軸及び前記第2回転シャフトの回転軸は同じであり、好ましくは、前記第1回転シャフト及び第2回転シャフトは同じである請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記分配手段は、前記分配されたテープをそれらの表面、好ましくはそれらの内側表面が互いに向き合う位置に導くためのテープ案内手段(62)を包含し、
前記装置は、好ましくは更に、前記毛髪の房及びテープが同時にそこを通過し得る挟み手段(64,66)を具備し、
前記毛髪の房及びテープは互いに接触され、前記毛髪の房は前記テープとテープの間にある請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記バリア材料テープの少なくとも1つは、更に、剥離可能な裏材(54)を具備し、前記裏材は、前記テープがロール状である時、組成物(32)、好ましくはハイライト組成物を保護する請求項1〜13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
ハイライト組成物で処理すべき毛髪の房にバリア材料を分配するためのハンドヘルド装置であって、
i)ユーザに前記装置を保持させ、操作させるための保持手段を具備する本体(12)と、
ii)前記本体に回転可能に接続されたバリア材料のテープの単一ロール(60)と、
iii)前記バリア材料の単一テープを前記毛髪の房(42)に分配するための分配手段とを具備し、
前記バリア材料の単一テープ(60)は、同時に巻き出されて分配され得るハンドヘルド装置。
【請求項16】
前記テープは折り曲げ可能であり、好ましくは、前記テープは長手方向軸に沿って、好ましくは等しい2つの表面ができるよう対称に折り曲げ可能であり、前記毛髪の房はこれら2つの表面の間に封入されている請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記装置は、前記テープの折り曲げを容易にするための折り曲げ手段(62)を具備し、
前記折り曲げ手段は、好ましくは、前記テープの長手方向軸に沿った折り曲げ線及び/又は事前に折り曲げたテープがそこを通過し得る挟み手段である請求項15又は16に記載の装置。
【請求項18】
更に、
(v)前記テープが分配されるまで、前記テープとは別個に前記ハイライト組成物を貯蔵するための貯蔵手段と、
(vi)前記ハイライト組成物を基材に適用するための手段とを具備し、
前記基材は、
前記テープ、又は
前記ハイライトを入れるべき毛髪の房である請求項15〜17のいずれか一項に記載の装置。
【請求項19】
前記ハイライト組成物は、前記ロール状のテープに事前に適用される請求項15〜18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
前記ハイライト組成物は2成分組成物であり、前記テープは、前記第1成分を含有する少なくとも1つの区域と、前記第2成分を含有する少なくとも1つの区域とを含み、
好ましくは、これらの区域は、前記第1成分を含有する区域を前記第2成分を含有する区域の上に被せて折り曲げることができるように対称である請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記テープは、長手方向に、好ましくは等しく2つの区域に分割され、前記第1成分は前記テープの第1区域上に適用され、前記第2成分は前記テープの第2区域上に適用される請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記テープの少なくとも1つの表面はセルを含み、前記セルは前記ハイライト組成物を内包し、前記テープが分配された後に前記セルが破裂し、前記毛髪の房に前記ハイライト組成物を放出することができる請求項19〜21のいずれか一項に記載の装置。
【請求項23】
前記バリア材料テープは剥離可能な裏材を具備し、前記裏材は、前記テープがロール状である時、組成物、好ましくはハイライト組成物を保護する請求項15〜22のいずれか一項に記載の装置。
【請求項24】
前記ユーザは、前記装置内で、使い果たしたバリア材料のロールを新しいロールと交換することができる請求項1〜23のいずれか一項に記載の装置。
【請求項25】
更に、前記テープを所望の長さで切断するための切断手段(33)を具備する請求項1〜24のいずれか一項に記載の装置。
【請求項26】
前記テープは、好ましくは一定の間隔で、その長さ又はそれらの長さに沿って刻み目がついている請求項1〜25のいずれか一項に記載の装置。
【請求項27】
ハイライトを入れるべき毛髪の房にバリア材料を適用するための方法であって、
i)ハイライト組成物(32)を前記毛髪の房(42)に分配する工程と、
ii)前記毛髪の房に1つ以上のバリア材料テープ(4,6)を同時に巻き出して分配する工程とを含み、
工程i)及びii)は、同時に又は逐次に行われる方法。
【請求項28】
ハイライトを入れるべき毛髪の房にバリア材料のテープを適用するための方法であって、
i)請求項1〜26のいずれか一項に記載の装置(2)を提供する工程と、
ii)前記装置の分配手段(18,20)と前記毛髪の房を係合する工程と、
iii)前記ハイライトを入れるべき毛髪の房に沿って前記装置を移動させることにより、前記毛髪の房(42)に1つ以上のバリア材料テープ(4,6)を同時に巻き出して分配する工程と、
iv)前記分配手段から前記毛髪の房を外す工程と
を含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公表番号】特表2006−525037(P2006−525037A)
【公表日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−501315(P2006−501315)
【出願日】平成16年5月14日(2004.5.14)
【国際出願番号】PCT/US2004/015050
【国際公開番号】WO2004/103116
【国際公開日】平成16年12月2日(2004.12.2)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】